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かぐや姫「恋愛したい」 天女「……」 -
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1 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/05/02(木) 10:21:02.80 ID:EEK6Ky5o0
かぐや姫「そもそも月の男はダメね。器が狭くて、矮躯だもの」
天女「……で、では、今回もお見合いのほうは」
かぐや姫「もちろんよ。大体お父様も見る目もないのよ、なんであんなチビ助とさぁ。
まぁ〜金はイッパイあるらしいけど、人の価値は資金じゃないの、心なの」
天女「しかし、姫様。アナタは我が国を背負い立つ、第一王女なのですよ?
先代のかぐや姫は、アナタのお父様と――――」
かぐや姫「――――お母さんは関係ないじゃん!! このバカ女っ。だから結婚できないのよっ!!」
天女「ッ……しかし姫様。昨晩の行幸際、王からのご質問に笑顔で――――」
かぐや姫「――――なに言ってるの? アレは表面よ。ほら、一応王様だから機嫌を損ねちゃけないしさ。
つまり、こびへつらい? 阿諛追従ってやつ? 私だってバカじゃないのっ」
天女「いくら第一王女とはいえ、一国の王に向かって陰口をたたくとは……
王国に仕える者として、見逃すことはできませぬ」
かぐや姫「なに? 私に弓を引くの? ふんっ、上等じゃない」
天女「……竹取のかぐや姫のように、追放させていただきます。
せんずるところ地上への流謫ですが、それはよろしいでしょう?」
かぐや姫「ふ〜ん、主に逆らうんだ?」
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1367457662
1.5 :
荒巻@管理人★
(お知らせ)
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諸君、狂いたまえ。 @ 2024/04/26(金) 22:00:04.52 ID:pApquyFx0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714136403/
少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714054765/
渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/
二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714049241/
佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/
全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/
君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/
笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/
2 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/05/02(木) 10:26:53.74 ID:EEK6Ky5o0
天女「これは王からの綸命でもございます。私一人の権能ではありませぬ。
我ら、王国上層部の総意でございます。最近アナタの粗暴を見かねてのことなのです」
かぐや姫「そうやって結婚を強要するんだ? そんなんだから私はイヤなのっ。
まだまだゼッタイ『羽衣は渡さないもん』 まだ成人もしてないのに、結婚なんてゼッタイヤダ」
天女「はぁ〜アナタは、姫としての自覚がなさすぎます。なぜ無用に大勢へ逆らうのですか?
見合いの相手は、今を時めく貴公子ですよ? みなが憧れる右大臣の息子ですよ」
かぐや姫「私だって……恋愛したいのっ。だから、結婚なんてまだいやっ。そんなんだから結婚できないんだよ」
天女「ならば仕方がありません。今この場で、月の都の第一王女――――かぐや姫へ、地上への流罪を言い渡します」
かぐや姫「ふん、言ってろ」
天女「おい、お前ら来い!!」
ゾロゾロゾロゾロ
かぐや姫「う、ウソでしょ? え? ウソでしょ?」
3 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/05/02(木) 10:32:55.01 ID:EEK6Ky5o0
月面 天の羽衣発射場
かぐや姫「この人でなしっ!! 悪魔ぁ!! 死神ぃ!!」
王「うるさい。罪人ごときがわんわん吼えるな」
天女「おい。自分の羽衣をつけろ」
かぐや姫「うぅ……扱いが全然違う、私は姫なのよ?」
かぐや姫母「かぐやちゃん。気を付けてね。月桂樹の前で毎日祈るからね」
かぐや姫「お母さん、お母さんだけだよ、心配してくれるのぉ!!」
天女「動くな。もしも羽衣が外れたら、宇宙で凍死だぞ。それに奪われるなよ、この羽衣を」
かぐや姫「なくすわけないじゃないっ。このバカっ!! 売れ残り!!」
天女「……っ。もう飛ばせ。羽衣の防眩機能を回復、カバーを外せ」
かぐや姫「え? いや、ちょっと待って!! ごめんだから!! ごめんだからぁ!!」バタバタ
発射まで残り5秒
5
4
3
2
1
かぐや姫「やだやだやだぁぁぁあぁぁ!!!!!」バタバタ
4 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/05/02(木) 10:35:02.40 ID:EEK6Ky5o0
……………………
…………………
………………
……………
…………
………
……
…
王「行ってしまったな。はぁ、留めることは出来なかったのだろうか」
かぐや姫母「なにを言います。アレは王族としての通過儀礼。嫌だと言うのに、私も強いられました」
王「だけどな、もしもかぐやに悪い虫がたかってしまったらって考えたら…………」
かぐや姫母「千尋の谷に突き落とすようなお気持ちなのは、重々わかっております。
しかし、コレは儀礼なのです。母なる星に住まうことによって、感謝の心を養うという――――」
王「――――でもでもでもぉ。かぐやは可愛いし、美人だしぃ〜。子供なんて出来たらさぁ!!!!」
かぐや姫母「あ〜うるさいっ!! なら、一緒にお行きになったら!?」
王「でも、俺には仕事がぁ〜。なぁ〜どうにかして、戻せないだろうかぁ?」
天女(……なるほど、姫様のワガママは親譲りか)
5 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/05/02(木) 10:38:40.87 ID:EEK6Ky5o0
地球 夜道
男「たっく。自分で買いに行けよ、マヨネーズぐらい」
男(つーか、春の夜は寒いな。雨あがりだからか?)
男「でもなんか、雨後の月ってキレイだよ……なって、ん?」
男(なんだ、あれ? なんかユラユラ布みたいのが……落ちてくるな)
男「よっと」バシッ
男の手が取ったモノは、キラキラ輝く一本の帯であった。
両端は綸子模様に加工され、月影に透かして見ると、蛍火のような光りを呈出した。
男「……よし、交番に届けよう。なんかスゲー怖いし、一反木綿だったらイヤだし」
男(たしか交番は、この公園の路をまっすぐ――――)
?「――――ない!? ない!? ないないないぃぃぃ!!」
6 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/05/02(木) 10:41:14.99 ID:EEK6Ky5o0
公園
男(着物の女の子が、吠えておられる)
?「どこにもないっ、どこにもないっ、どこにもないっ」
男(無視すべきなのか、それとも一緒に……アレ? もしかしてあの子が探してるのって)
男「すいません」
?「えっ!?」クルン
男(うぉ。すっげー美少女)
?「なにっ? 私は忙しいのっ」
男「あ、いや。君の探してるやつって、もしかしてコレじゃないかなぁって? 恰好を見るにそれっぽいし。
反物屋とかそういう家柄…………って、ど、どうした?」
?「そそそそそれ、どどどどうしたの?」
男「え? ああ、拾った」
?「ひ、拾った……ひひ拾った」
男「ど、どうした? えっと大丈夫か?」
?「ひろ……うぅう……ううううううぅぁぁああああああ」ボロボロ
男「え? い、いや泣くなって。ちょっと、いや、マジでっ。なんか俺やった?」
?「ケ、ケッコンっ!!」
男「は?」
?「アンタと結婚しないといけないのぉ!!」
男「へ?」
7 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/05/02(木) 11:07:11.15 ID:EEK6Ky5o0
つまり、こういうことだった。
彼女――――かぐや姫は、月の裏面に住まう人間達を統べる、王の娘。
冤罪によって流刑に付され、この街に流れ落ちたが、その際に『天の羽衣』を風にさらわれ、
それを偶さか御遣いに出ていた自分が拾った、ということだった。
しかし……それを信じることは到底無理な話で。
男「つまり、君は月の人間ってことだよね?」
かぐや姫「そうよ、そう。私は月の人間なの」
男「……電波を交信してるな」
かぐや姫「なに?」
男「いや、なんでもない。っで、話を進めるけど結婚ってどういうこと?」
かぐや姫「この天の羽衣は、自分の分身みたいなモノなの。だから婚姻を結ぶ証として、
女の子は、男に渡すんだけど……今回、アンタが私のを取ったから、その結婚って」
男「じゃあ、返すよ」
かぐや姫「ダメなの……だって、触った相手の指紋を認識して……
その、月のデータバンクに婚約したって情報を送るから」
男「……でも、君しか触れないってことはないだろ?」
かぐや姫「それを防ぐために、いつもはカバーをしてるの。
でも、天へ飛び立つときにはそのカバーを……」
男「外して、俺が触れたってことか?」
かぐや姫「うん……」コクン
8 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/05/02(木) 11:25:14.11 ID:EEK6Ky5o0
男(マジ面倒だな。シリアスな電波を受信してるし)
かぐや姫「…………」
男(ともかくこの子を家に帰さないとな)
男「あのさ、まず家に帰ろうぜ?」
かぐや姫「家? 月には帰れないわよ。月の地面に立脚した重力ポテンシャルを計算して、
この羽衣は編まれているから、地球から月に行くのはムズカシイの」
男「そうじゃなくて、本当の家だよ。そこまで送っていくからさ」
かぐや姫「だからっ!! 月に行くのはムズカシイの!!」
9 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/05/02(木) 11:25:40.79 ID:EEK6Ky5o0
男「いや、冗談じゃなくてさっ。どこの家? まず警察署に行くか?」
かぐや姫「いかない!! どうせ、流民って奴だし」
男「はぁ……なんか話になんない。俺、もう行くぜ?」
かぐや姫「ちょっと待ってよ!! 不服だけどさっ、一応夫婦なのよっ!?」
男「夢の話はいいんだよ。俺は忙しいんだ」スッ
かぐや姫「じゃ、じゃあ、私もいく!!」
男「あの先に交番があるからさ、そこで話を聞いて貰えよ」
かぐや姫「なんで信じてくれないの?」ウルウル
男(そんな目で俺を見るな)
かぐや姫「信じてよっ」
男「……わかった。交番まで付いてこい」
10 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/05/02(木) 11:28:54.32 ID:EEK6Ky5o0
誤字脱字がある場合は、指摘してくれるとうれしいです。
短いですが、今回はここで終わりです。
11 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/05/02(木) 12:11:36.69 ID:LiJVd2vso
こういう設定好きだから期待してる
12 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/05/03(金) 12:35:31.74 ID:i4pxN0W10
交番
警官「……っで二人は夫婦なんだね」
男「いや、違います。この子がうるさい――――」
かぐや姫「――――ふざけないでよっ。私たちは夫婦になっちゃったのよっ」
男「だから、妄想の話をするな」
かぐや姫「妄想じゃない!! なんで信じてくれないのっ?」
警官「痴話ゲンカに巻きこまないでくれ」
男「痴話じゃないです。コイツとは赤の他人です」
かぐや姫「ヒドイっ。アンタがはじめただったのに。だれにも触られたことなかったのに。
そうやって見捨てるのって、男としてどうなの?」
男「それは偶々だろ? 俺だってべつに欲しかったわけじゃない」
警官「……これは、君がわるいよ」
男「え? 俺?」
警官「責任を取りなさい。女の子の初めてを奪って、ポイ捨てみたいに捨てるなんて、クズの行為だ。
おまけにこんな可愛い子を捨てるなんて、それは……勿体ないじゃないか」
かぐや姫「そうよ、勿体ない」
13 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/05/03(金) 12:56:12.88 ID:i4pxN0W10
警官「ほらっ、君たちは肩を組んで、人生を歩むんだ。ほらっ、こんなところに居てはいけない」
男「え? ちょっと、俺はべつに処女を――――」
警官「――――ほらほらっ!! 行くんだ!!」
かぐや姫「ほらっ、行こう!!」
警官「出立のときだ!!」
夜道
かぐや姫「ふふ〜ん、正義は勝つっ!!」
男「おいっ、正義ってなんだよ。あの警官になんか勘違いさせちまったぞ」
かぐや姫「どういうこと?」
男「お前の初めてを奪ったってことだよ」
かぐや姫「?」
男「お前の、アレだ。処女を奪ったってことだ」
かぐや姫「処女? しょ――――そそそそんなわけないじゃない!!
会って間もないのに、そんなわけ!!」カァー///
男「だから、誤解させたって――――」
かぐや姫「――――誤解を解くわよ!! ほらっ!!」
男「待てっ。もう諦めろって。つーかお前、マジで家に帰れって。親が心配してるだろ」
かぐや姫「だから、帰る家がないの」
14 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/05/03(金) 13:06:55.98 ID:muZITRgTo
警官いい人wwww
15 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/05/03(金) 13:07:11.19 ID:i4pxN0W10
男「だからなんだよ」
かぐや姫「だから、家がないのよ」
男「ケンカしたのか、親と?」
かぐや姫「まぁーそうだけど……もう親じゃないし」
男「ふ〜ん、金は?」
かぐや姫「持ってるわけないでしょ? お城の中じゃ必要ないもんっ」
男「それじゃあ、どうすんのお前?」
かぐや姫「だから家がないの」チラチラ
男「はっきり言えよ」
かぐや姫「うぅ……と、泊めて欲しいのよっ。だいたい夫なんだから止める義務があるんだからねっ」
男「……べつにいいけど、母さんに訊いたあとな」
かぐや姫「お、お母様? 不運な結婚だとしてもいきなり、お母様と同居なんて」アセアセ
男(相手するのやめよっ。さて母さんにかけるか)
Prrrrrrr ピッ
男「ああ、母さん。実はさぁ…………
16 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/05/03(金) 13:25:49.50 ID:i4pxN0W10
母『べつに泊めるのは良いけど、はやくマヨネーズ買ってきなさいよ?』
男「ああ、わかった。うん、じゃあ」
ピッ
かぐや姫「でもアレよね、お母様には悪いけど不慮の事故で結婚したわけで、
その、頭を下げて、縁を切らせてもらって……」ブツブツ
男「なにやってるんだ?」
かぐや姫「え? 破談の段取りを考えてるの」
男(まだ言ってるのかよ、懲りないな)
男「そう、じゃあマヨネーズを買いに行くぞ」
かぐや姫「マヨネーズ? なにそれ?」
男「マヨネーズ知らないのか?」
かぐや姫「なんか、バカにしてない?」
男「してねぇーよ、ただ珍しいなぁーって」
かぐや姫「ふ〜ん。じゃあ、そのマヨ・ネーズとやらを買いに行きましょ。知識の探究は大切よっ」
17 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/05/03(金) 13:41:12.04 ID:i4pxN0W10
コンビニ 前
かぐや姫「これがマヨ・ネーズ」ジー
男「ああ。二本買ったからそれをやるよ」
かぐや姫「どうやって使うの? 白いの入ってるけど……これなに?」
男「どうやってって。赤いキャップを外すと、銀紙が丸い口についてるから」
かぐや姫「ここを外して……この銀色を取って―――――キャッ!!」
ビュリュリュリュリュ――――べちゃ
男(うわっ。マヨネーズまみれ……エロい)
かぐや姫「イッパイ出たじゃん……。口にも入ったっ。どうしてくれ――――ん?」
男「ど、どうした?」
かぐや姫「おいしぃ。これ、おいしいっ!!」
男「……え、それは直接食べる物じゃ」
かぐや姫「チュウチュウ」
男「え、あっ……なんかもう、これでいいか」
かぐや姫「なに? あげないわよ? マヨ・ネーズっ」チュウチュウ
18 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/05/03(金) 13:54:05.25 ID:i4pxN0W10
かぐや姫「チュウチュウ」
男「さて……自宅に着いたものの、どうするか」
かぐや姫「チュウチュウ?」
男「……マヨネーズなんか与えなければよかった」
かぐや姫「チュウチュウっ――――ぱっ。ほらっ、お母様に会いましょう」
男「おい、口のマヨネーズ拭けよ」
かぐや姫「ん?」ズイッ
男「ん? ってなんだよ」
かぐや姫「拭いて」
男「自分で拭けよ」
かぐや姫「汚れるもん」
男「はぁ……(ヘンに言葉を返すのは、剣呑だからな)
男は人差し指で、少女の頬についたマヨネーズを取る。
爪先にはべったりと、白いマヨネーズ。
すると少女はパクッと。
男「お、おい。いきなり」
かぐや姫「んぱッ。……これで汚れなくて済んだわ。ほら、会いましょうよ」
男「いやいや、人の指を舐めといて、そんな平々然とすんなっ」
19 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/05/03(金) 13:58:49.23 ID:i4pxN0W10
かぐや姫「べつに舐めたのは、マヨネーズだし。アンタの指は舐めなかったわ」
男「でもさぁ、普通人の指はなめないだろ」
かぐや姫「だって、イッパイあったし」
――――ガチャ
妹「お兄ちゃん探してくるねっ!!」タタタタ
男「おっ、」
かぐや姫「え? 女? え? 二股?」
妹「え? 二股?」
男「二股?」
かぐや姫「え?」
妹「え?」
20 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/05/03(金) 14:12:02.13 ID:i4pxN0W10
リビング
母「じゃあ、かぐやちゃんは男のお嫁さんなの?」
かぐや姫「はい。色々あって嫁なんです」
妹「い、色々っ……」
男「お前の想像してるようなものはないぞ。ああ、一切ないぞ」
母「でも、かぐやちゃんは宇宙人なんでしょ?」
かぐや姫「うんっ。でも、マヨ・ネーズがあるから大丈夫っ」
男(なにが大丈夫なんだろうか)
妹「でも、お月様に本当に住んでるの?」
かぐや姫「うんっ。ケッコー広いのよ?」
妹「へ〜住んでみたい。太陽とかデッカク見えるのかなぁ」
母「じゃあ、かぐやちゃん。この地球に御友達いる?」
かぐや姫「トモダチ? 友達は……いない」
母「じゃあ、さっきの電話は」
男「電話?」
妹「うん。『私、今、十字路に入るの』って電話があったんだ。」
男「メリーさんじゃねぇーか」
かぐや姫「メリー・サン?」
男「ああ、それがどうした?」
かぐや姫「え? いや、メ、メリー・サンは―――――」
Prrrrrr
母「あっ、電話ねっ」
ガチャ
母「もしもし」
21 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/05/03(金) 14:19:17.78 ID:i4pxN0W10
母「もしもし? え? 交番前?」
男「メリーさんがなんだって?」
かぐや姫「メリー・サンは、月の殺し屋だよっ」
男「はっ?」
母「もしもし? 家の前にいる?」
男「おい、バカにするなよ」
かぐや姫「バカにしてないないっ。メリー・サンは」
ピンポーン
妹「あっ、私出るねっ!!」タタタタタ
かぐや姫「に、逃げないと」
男「お前の電波は留めることを知らないな」
母「今、かぐや姫の後ろにい――――」
22 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/05/03(金) 14:21:25.34 ID:i4pxN0W10
男「ん?」クルンッ
男(う、うそだろぉ……)
メリーさん「」ドドドド
かぐや姫「め、メリー・サン」
男(すげぇームキムキなんですけど)
メリーさん「」ムキムキ
23 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/05/03(金) 14:22:38.93 ID:i4pxN0W10
今回はここまでです
24 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/05/04(土) 14:01:47.35 ID:+guHUc6Io
楽しみに待ってます!
25 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/05/06(月) 03:45:59.34 ID:iy++XzBi0
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