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卜部「謎の彼氏X」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 16:11:19.18 ID:rvELF3XSO

この世に
SEXというものが存在することをはじめて知った少女は_

誰もがこう思うに違いない
自分がそれを初体験する相手は
いったい どんな男性なのだろうか __と





SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1373181079
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君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713861164/

トーチャーさん「超A級スナイパーが魔王様を狙ってる?」〈ゴルゴ13inひめごう〉 @ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713798788/

【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
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ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713736565/

【安価】少女だらけのゾンビパニック @ 2024/04/20(土) 20:42:14.43 ID:wSnpVNpyo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713613334/

ぶらじる @ 2024/04/19(金) 19:24:04.53 ID:SNmmhSOho
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2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/07/07(日) 16:20:37.33 ID:o75tg2Ico
ほう
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/07/07(日) 16:38:10.37 ID:rvELF3XSO
謎の彼氏

ジリリリリリリリリリ

椿「…ん…。」

ジリリリリリリリリリ…カチッ

椿「…ふァ……変な夢…」


陽平「おはよう明子…母さんは?」

椿「おはよう!お母さんは仕事に行っちゃったよ。もう朝ご飯できてるから早く食べてね。」

私、椿 明子。
自分で言ってて悲しくなるけど、成績、運動神経も並の普通の女の子…だと思う。
でも、最近は若いころのお母さんに似て綺麗になったって言われる!
…お母さんからだけどね。
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/07/07(日) 17:00:51.09 ID:rvELF3XSO
陽平「ねむ…い…」

ぼたぼた

椿「お兄ちゃん!こぼれてるこぼれてる!」

陽平「…ん?あッ!?やべッ!」

べたぁ〜

椿「あー…なにやってんのよ…ぼんやりしてたら会社に遅刻しちゃうよ?…もう」フキフキ

陽平「ごめん明子…」

お父さんは小さい頃に亡くなっちゃって、今はお母さんとお兄ちゃんの三人暮らし。
二人とも働いてるから私が家事を全般的にやってます。
お母さんはまだしも、お兄ちゃんはちょっと抜けてる所もあるから、私が支えてあげないと!
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/07/07(日) 17:07:56.37 ID:rvELF3XSO
陽平「行ってきまーす」

椿「お兄ちゃん!ゴミ捨てて行ってね!」

陽平「分かってるよ。」

椿「さて、私も学校行かないと!」

〜学校〜

椿「今日は雨降らないよ?」

上野「ちが〜う、これはゴルフのため〜。」
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2013/07/07(日) 17:14:04.44 ID:rvELF3XSO
先生「おはよう!」ガラッ

日直「きりーつ!」ガタッ

先生「あー、そのままでいいから聞いてくれ!今日からこのクラスに入ることになった転校生を紹介する。」カキカキ

先生「キミ!入りなさい。」

転校生「……。」スタスタスタ…

先生「名前は、卜部 真 君だ」

卜部「…。」…スタスタ、キュッ!

椿「…男の子…。」

先生「じゃあ、卜部!クラスの皆に、何か一言!」

卜部「………よろしく。」

先生「…ホントに一言だなぁ〜まぁいい!皆、よろしくやってくれ!…え〜と椿!手を上げて!」

椿「はい。」スッ

先生「彼女の隣の席が空いてるだろ?そこに座ってくれ。」

卜部「…はい。」
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 17:15:21.88 ID:rvELF3XSO
転校生が私の隣…。
ちょっと不思議な雰囲気のする人だけど、仲良くなれたらいいな。

椿「あ、あのっ」

卜部「…?」

椿「私、椿 明子。何か分からない事があったら、なんでも聞いてね。」ニコ

卜部「…あぁ。」

前髪が長いから表情が分からないけど…緊張してるのかな?
無愛想に見えちゃう…。
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 17:18:27.68 ID:rvELF3XSO
〜昼休み〜

上野「お、相変わらず美味しそうな弁当だねぇ!」

椿「毎朝作ってたら上手くなるよ。」

上野「私には無理だな…」

この背の高い女の子は上野 公。
一年生からの私の親友。ちょっと男勝りで、スタイルがいいから男の子からも人気。

上野「もぐもぐ…めしうま…」

椿「…。」チラッ

卜部「…」Zzz…

授業が終わった途端、机に突っ伏して…お昼ご飯食べないのかな?
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 17:19:29.01 ID:rvELF3XSO
椿「…あ。」

男子s「「「うーらべっ!」」」

卜部「Zzz…ん……あぁ…?」ムクリ

男子A「卜部!昼飯一緒に食おうぜ!」

男子K「お前、体格イイけど、前の高校で部活何やってたの?」

男子B「お前の話、色々聞かせてくれよ!同じクラスなんだし!」

やっぱり転校生だし、皆気になるよね。
クラスに馴染めば、卜部君がどんな人なのかも分かるし…。
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 17:25:18.43 ID:rvELF3XSO
男子A「なっ!卜部!」

卜部「ごめん。」

男子s「「「えっ?」」」

卜部「今、すごく眠いんだ。声かけないでくれ。」

椿「ぇ…!?」

男子s「「「え〜!?」」」

…卜部君は見た目以上に、変わった人だった。
そして…それをクラスの皆に決定づける事件がこの後の5時限目の授業の時に…起こる_
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 17:32:43.34 ID:rvELF3XSO
男子D「…Zzz」

女子H「ふわぁ…」

椿「…。」ウトウト

「ふっ…くくく!」

椿「…ん?」

卜部「くっ…ふふふ…。」

笑って…る…?

卜部「ぷはっ…あはっ…!!」

ちょ、ちょっと!今は授業中よ!?

卜部「あははははは…ッ!」ガタン!

女子C「え!?」

先生「な!なんだ!?」
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 17:34:40.69 ID:rvELF3XSO
卜部「あっはっはっ…!!」ゴロン

何でこの人…いきなり笑い転げてるの!?

『…卜部真は……』

ん?何か…声が…?

卜部「ふははははッ!」

先生「おい卜部!一体どうしたんだ!?」

卜部「ふはっ…す、すいません。」

『お前の初めての…………だ。』

………え…?


13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 17:35:40.13 ID:rvELF3XSO
卜部「…ははっ…今個人的にすごくおかしな事が起きまして…笑うのが我慢できなくて…」

何…今の………誰なの…?

先生「個人的に…おかしな事!?」

卜部「いえ、くふっ…非常に個人的な事なんで…説明はできないんですけど…。」

気のせい…かしら?

先生「…とにかく!授業中にいきなり爆笑するのはやめてくれんか!」

卜部「あっ…全くその通りですね!以後、気をつけます。」フフッ

この一件から…卜部真は転校初日から

変な奴

のレッテルを貼られた。
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 17:36:24.86 ID:rvELF3XSO
卜部「…Zzz」

椿「また寝てる…。」

その後も休み時間はほとんど机で寝ていて…
次第にクラスの皆は、卜部君を敬遠するようになった…。

そんなある日の放課後…

椿「いっけない!お弁当箱忘れちゃった!教室に戻らないと…」
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 17:37:53.30 ID:rvELF3XSO
〜教室〜

椿「ん?…誰かいる…」

卜部「…。」Zzz…

卜部君、まだ寝てる…

椿「はぁ…しょうがないわね。」

誰もいない教室に一人で残すのも可哀想だし、起こしてあげよう。

椿「卜部君!もう下校時間よ!起きて!」

卜部「…」スースー

…結構ぐっすり寝てるわね。

椿「卜部君!起きてよ!」トントン

卜部「…ん…」ムクリ

やっと起きた…全く世話のやけ…
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 17:39:19.61 ID:rvELF3XSO
卜部「ん……なに?」

椿「あ…。」

卜部君って……けっこう…

卜部「なに?」

椿「はっ…!いや!あの、もう下校時間過ぎてるから…帰った方が…。」

口からよだれを垂らしてるのも…また…

卜部「あぁ、もうそんな時間か。」ガタン

椿「……。」ポー

卜部「…。」スタスタ
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 17:44:04.79 ID:rvELF3XSO
椿「…あ!卜部君、待って!」

寝ぼけて、よだれに気づいてないみたいね。

卜部「…あ?」

椿「口によだれ、ついたままよ?……拭いてあげる」フキフキ

卜部「ん…!」ドキッ

卜部君、可愛いところあるわね。
そういえば、カバンの中にたしかお茶が…あった!

椿「あと、口の中カラカラでしょ?ゴソゴソ…私の飲みかけだけど、ハイ。」

卜部「…ゴクゴク…ありがとう。」

椿「どういたしまして。」
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 17:45:28.44 ID:rvELF3XSO
卜部「…」スタスタ…ガラピシャッ!

椿「…あ、これって、卜部君と間接キス…///。」

そういえば、私のハンカチには卜部君のよだれが…

椿「…クンクン…」

良いにおい…

椿「……ペロッ」

甘い…

椿「……は!私ってば、何うっかり よだれを舐めてるの!?か、帰ろう!!」
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 17:50:08.97 ID:rvELF3XSO
〜夜〜

椿「あ〜今日も疲れた…。」ゴロン

目を閉じて、今日の放課後のことを思い出す。

椿「はぁ…」

今日 初めて卜部君の素顔見ちゃったな…
普段は、長い前髪で顔の半分が隠れてるし…
けっこう…いや…かなりかっこ良かったな…

椿「…だからと言って、よだれを舐めるのは…変態過ぎるよね…私…。」
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 17:50:44.69 ID:rvELF3XSO
その晩、私は夢を見た。
見知らぬ男の子に手を引かれて
どこなのか知らない、奇妙な街へ行き_

?「一緒に、踊ろうよ!」

椿「え!でも私…踊りなんて…」

卜部「大丈夫。俺が教えてあげるから!」ニコ

椿「……うん!」

でも実は、その子は卜部君で!

二人で楽しく踊ってる夢__

椿「…ん。」ムクッ

そしてその夢は、目を覚ました後も鮮明に覚えていて_

陽平「じゃ、気をつけてな。」

椿「うん、お兄ちゃんも仕事頑張ってね。」

何日経っても、私の頭の中で薄れることはなかった_

それから、何日か経ったある日。
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 18:04:07.80 ID:rvELF3XSO
椿「おはよう、公。」

上野「おっす椿。そういえば昨日、ベーコンを生でさ…」

椿「またその話?この前も聞いたわよ。」チラ

上野「え〜そうだっけ?」

椿(今日は卜部君…休みなんだ。)

卜部君も風邪とか引くんだなとその時は思ってたんだけど…

〜5日後〜

椿(え?今日も休み?)

男子S「何かずっと卜部の奴、休んでるよな」

男子E「地球の環境に馴染めなかったんじゃない?」

男子X「んな訳…ありそうだな。」

上野「最近、インフルエンザとか流行ってるっけ?」

椿「病弱そうな人には見えないよね。」
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 18:05:48.76 ID:rvELF3XSO
それにしても休み過ぎだ。
一週間前の放課後のことや夢のこともあり、気になった私は、担任の先生に聞いてみることにした。

先生「卜部か?どうやら風邪をこじらせて、熱が下がらないらしいんだ。」

椿「そうなんですか…」

先生「今度、中間テストもあるし、連絡したい事もあるからな…早く治るといいんだが…」

今考えても、この日の私は少しおかしかったと思う。

椿「先生!」

先生「ど、どうした?いきなり大声なんか出して?」

椿「卜部君の家って、どこなんですか?私、プリント渡してきます!」

何故か、卜部君に会わなきゃいけない…
そんな気がしたのだ。
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 18:11:06.41 ID:rvELF3XSO
放課後、私は先生に卜部君の家を教えてもらい、学校のプリントを持ち、お見舞いにリンゴを買って行った。

〜卜部宅〜

椿「ここね…。」ピンポーン

そういえば、卜部君の親ってどんな人なんだろ…やっぱり変わってるのかな?それとも意外と普通だったりして…

インターホン「はい」

椿「あ、こんにちは!私、卜部君と同じクラスの椿といいます!
先生から頼まれたプリントを持って来ました!」

インターホン「…今出ます。」
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 18:14:02.56 ID:rvELF3XSO
誰だろう?こもった声をしてるから誰か分からない…お父さん?
ていうか、普通だったらプリントとか渡しておくって言われて…
これじゃ卜部君に会えないじゃない!

椿「何か…会わなきゃいけない理由を考えなきゃ…」ブツブツ

ガチャ。

椿「あ…!」

卜部「…ごほ…待ってたよ。どうぞ。」

風邪なのに卜部君がでてきた…!親はいないのかな?
それより待ってたって…?先生が連絡したのかな?
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 18:15:12.85 ID:rvELF3XSO
椿「お邪魔します。卜部君、家の人は…」

卜部「…今は二人とも仕事でいないよ。」

椿「そうなんだ…ごめんね、風邪で苦しいのに、押しかけちゃって…」

卜部「イイよ別に。」

卜部君らしい無愛想な態度だけど、風邪引いてるからか、弱々しい。

卜部「…俺も話したい事があるから、部屋に来てくれないか?」

椿「え?…う、うん。」

卜部君からの話って…何?
まさかこ、告白!?そういえばご両親もいないみたいだし…いや!考え過ぎか…。
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 18:18:24.52 ID:rvELF3XSO
卜部「はい、椅子。」

椿「…あ、ありがとう…。」

ここが卜部君の部屋…何か思ってたより普通…ちょっと殺風景…かな?

椿「……身体の調子はどう?」

卜部「…熱が下がらなくて、ずっと身体がだるい。」

椿「そ、そうなんだ。病院では、なんて言われたの?」

卜部「…は?」

椿「えっとだから…お医者さんからどんな診断を…」

卜部「…病院なんか、行くわけないじゃないか。」

…意味が分からない。
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 18:25:17.25 ID:rvELF3XSO
椿「え…?な、なんで?一週間も熱が下がらないんでしょ?風邪じゃなくて、何か病気だったら…」

卜部「それは大丈夫。原因ならもう、分かってるから。」

な…何言ってるの?卜部君は…?

椿「…あのね卜部君。自分の身体の事なんだから、ふざけてないでちゃんと…」

卜部「ふざけてなんかいない。俺の病気は…」

椿「だから…!」

卜部「椿、お前が原因だ。」

え……?

椿「わ、私が…原因?」
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 18:27:27.14 ID:rvELF3XSO
あきらかに卜部君はおかしい事を言ってるのに…私は心を見透かされた気がしてドキッとしてしまった。

卜部「2週間くらい前…椿が俺を起こした時…」

〜〜〜〜〜〜

椿『あと、口の中カラカラでしょ?ゴソゴソ…私の飲みかけだけど、ハイ。』

卜部『…ゴクゴク…ありがとう。』

椿『どういたしまして。』

〜〜〜〜〜〜

卜部「…間接キス…しただろ?」
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 18:33:13.78 ID:rvELF3XSO
いきなり何を言い出すの卜部君は!?
もう訳が分からないのと恥ずかしさで頭が混乱してきた…

椿「…あ…う、うん…そうだけど、それと何の関係が…」

卜部「椿、ちょっと俺の額をさわってくれないか?」

前髪を手でかきあげ、素顔の卜部君と目が合う。

椿「わ、分かった。」

もうどうにでもなれ…
半ばヤケになった私は言われた通り、卜部君の額に手を当てる。

椿「あつっ!?う、卜部君!大丈夫なの!?」

あまりの熱さにびっくりした私は大声をだしてしまった。その瞬間…!

卜部君「…。」シュンッ!

椿「…んっ!?」パクッ

口の中に…卜部君の人差し指が!!
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 18:34:02.07 ID:rvELF3XSO
椿「ぷはぁっ!い、いきなり何すんのよ!!」

卜部「…。」ヌラァ…

卜部君の指に私のよだれが…
な、なんか恥かし…

卜部「んっ。」パクッ

椿「なっ……///」

ちゅぱちゅぱ…と、卜部君は指をしゃぶっている…
私のよだれが着いた指を!!

卜部「……椿のよだれって…甘いんだな。」

椿「…うぅ…///」

な、なにが…『甘いんだな』…よ!!
正直、あまりの羞恥に卜部君に手を上げたいくらいだが…何故か今は卜部君が気になって仕方がなくなってきた。
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 18:37:52.45 ID:rvELF3XSO
卜部「…椿、また俺の額をさわってくれ。」

椿「ま、まさか…」

恐る恐る、手を触れる。

椿「やっぱり…!熱くない!」

卜部「ありがとう椿。身体も軽いし、いつも通りになったよ。」

椿「な…なんで!?」

卜部「あの日、俺は間接的に椿のよだれを取り入れ、身体に吸収したのに…
今までずっと取り入れなかったから、禁断症状が生じてたんだ。」
椿「禁断…症状?」

卜部「だから今、もう一度椿のよだれを舐めて、治った…!」
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 18:45:02.42 ID:rvELF3XSO
椿「ちょっと待って!そんな話、おかしいじゃない!私のよだれを舐めたからって、卜部君が病気になるなんて!!」

卜部「…そうなんだから、仕方が無いだろ。」

椿「じゃあ…ということはつまり…私のよだれには、禁断症状を引き起こすような…何か、特殊な成分か…
細菌とかが含まれてるってこと!?」

卜部「…は?」

椿「ど、どうなのよっ!?」

卜部「…ぷ…く…ははっ…」

口に手を当て震えてる…この感じまさか…

卜部「あっはっはっはっ!!ふははは…ッ!」

椿「やっぱり…」

またあの時みたいに笑い始めた…
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 18:54:25.15 ID:rvELF3XSO
卜部「椿。俺がかかっていた病気に、特殊な成分とか細菌は関係ない。」

椿「…じゃあ、一体…」

卜部「つまり、俺がかかっていた病気は…」

椿「…。」ゴクリ…

何故か緊張する。

卜部「ただの…」

髪の隙間から、卜部君と目が合う。

卜部「恋の病だ。」

椿「…ッ!?」ドクン!
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 18:55:02.36 ID:rvELF3XSO
卜部「椿のよだれが特別な訳じゃない。もう一度、好きな女の子のよだれを舐めたい!ただのその気持ちが、禁断症状の原因…!」

椿「好きな…女の子…!?」

卜部「机で寝ていた俺を起こしてくれた時、椿は自分のハンカチで俺の口を…微笑みながら拭いてくれた。」

椿「あ、あの時の事…?」

卜部「あの時、椿の表情と優しさに触れた俺は…

…椿の事を、好きになったんだ。」

え…なんなの…私、告白されたの?
なんで卜部君はこんな真剣な顔で…もうわけが分からない!!
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 18:56:46.53 ID:rvELF3XSO
椿「あ……!!わ、私!もう帰るね!明日また学校で!…///」ダッダッダッ…

もう恥ずかしくて、卜部君の顔を見ていられない!
私は逃げるように卜部君の家から出て行った。

卜部「…椿、何か忘れて行ったな。」

ビニール袋を拾い上げる。

卜部「…これは…リンゴ…お見舞いに買ってきてくれたのか。」

シャクッ。

卜部「…甘い。」
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 18:57:25.89 ID:rvELF3XSO
__翌日、卜部君は学校に復帰した。

先生「ここで、この方程式を…」

椿「…。」チラッ

卜部「……。」カチカチッ

学校の中では今までどおり、卜部君と口をきくことはほぼない…ていうか、あんな事言われた後だからその方が嬉しいけど…

椿(あまり実感湧かないけど、私…卜部君に、好きって言われたんだよね…。)

私は…どうなんだろう…
確かに、卜部君は素顔がカッコいい…何か気になる存在ではあったけど…良く分からない。
よし…!
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 18:58:19.37 ID:rvELF3XSO
〜放課後〜

卜部「…。」スタスタ…

あ…来た!

卜部「…!……椿…。」

椿「卜部君!途中まで一緒にかえろ!」

卜部「…俺を待っていたのか?」

椿「うん!…///」

私は卜部君のこと全然知らない。
だから、毎日一緒に帰って、卜部君とのコミュニケーションを
増やせば、自分の卜部君に対する気持ちが分かるかもしれない。

だけど…

38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 18:59:03.51 ID:rvELF3XSO
椿「…今日の数学の授業、難しかったよね。」スタスタ

卜部「…そうかな。」スタスタ

椿「卜部君は何か部活とかやらないの?」スタスタ

卜部「興味がない。」スタスタ

は…話が広がらない!
でも一応…コミュニケーションとれているのかな?
そして私には、もう一つ目的がある。
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 19:02:17.57 ID:rvELF3XSO
卜部「椿。俺、家こっちだから、また明日…」

椿「待って!」

卜部「…なに?」

うぅ…///恥ずかしいけどやるしかない…!
これは卜部君のために仕方が無いことなんだから!

椿「…ん…」

ちゅく…

自分の指を咥える。そして…

ちゅ……

椿「……はい///」

よだれの着いた指を、卜部君に差し出す。
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 19:03:15.32 ID:rvELF3XSO
卜部「…いいのか?」

椿「…だって…舐めないとまた、あの時みたいに禁断症状が出ちゃうんでしょ?
もう、卜部君の苦しそうな顔、見たくないの…///。」

卜部「…椿…。」

椿「お願い。恥ずかしいから早く舐めて…///」

卜部「…分かった。」

ぱくっ。
ちゅぱ…ちゅぱ…れろぉ…

椿「…んっ!…///」ゾクゾク

なにこれ…やばい…
指を舐められてるだけなのに…すごく気持ちいい…!
癖になりそう…。
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 19:04:17.23 ID:rvELF3XSO
椿「…ちゃんと舐めた?」

卜部「…うん、ありがとう。」

椿「じゃ、また明日。」スタスタ

卜部「うん…。」

くるっ

椿「卜部君!」

卜部「…?」

椿「明後日も!これからもずっとよ!」

卜部「…!…またな、椿!」

卜部君…あんな明るい大きな声…だせるんだ…。

椿「うん!」ニコ
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 19:21:22.05 ID:rvELF3XSO
それから、私達のこの日課は毎日続いた。
最初は恥ずかしかったけど、日課を放課後に毎日繰り返していくうちに慣れてきて…
気が付けば、私は卜部君と一緒に帰ること、日課をすることが楽しみになっていた。
授業中も、その事が気になってしかたがない。
…というより、私は……卜部君自身が気になってしかたがない。

そして 私は久しぶりにまた
あの夢を見た
知らない街で
卜部君と私が踊っている夢

その夢から目覚めた私はその日の放課後に卜部君に…あの時の返事をしようと
決意した。
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 20:33:16.05 ID:rvELF3XSO
〜帰り道〜

卜部「…椿、また明日。」スタスタ

椿「…待って!」

卜部「…?」

椿「…私!今日卜部君に…伝えたい事があるの!!」

卜部「…伝えてくれ。」

椿「えっと…この前卜部君の家にお見舞いに言った時…私に…す、好きだって!…言ったよね?」
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 20:35:11.07 ID:rvELF3XSO
卜部「うん、言ったよ。俺は椿が好きだ。」

うぅ…///
どうして卜部君はこういう事を躊躇なく言えるのかしら…///

椿「そ、それで!私、まだ…卜部君に…私の気持ちを伝えてないじゃない?」

卜部「…そうだな。」

椿「だから、私も今日…返事を言うわ!」

…もう、迷いはない。
私は自分の財布から一枚の写真を取り出した。

椿「卜部君、この写真を見て!」

卜部君と付き合う前に、私なりのけじめをつけなければならない。
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 20:47:54.95 ID:rvELF3XSO
卜部君「…これは?」

椿「カッコいい人でしょ?」

卜部「………これが…何?」

椿「この男の子は…私が中学生の頃に片思いしていた人なの!」

卜部「…。」

椿「中学の3年間、ずっと片思いをしていて…その人の事が忘れられず、中学校の体育祭で隠し撮りしたこの写真を……
高校生になっても財布に入れて時々眺めたりしていたの!」

もう、あの人の事は…忘れる。

椿「でもあの日…卜部君に好きだって言われて…正直、この人のことも想ってたから…私は今まで、何事もなかったかのように
振る舞って逃げていたけど…卜部君と何度も一緒に帰っているうちに…決心がついたわ!」

私はそう言って、卜部君から写真をとりあげ…

ビリビリに破り捨てた!!
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 20:50:24.73 ID:rvELF3XSO
椿「私が今好きなのは__卜部君なの!……もう昔の思い出はいらない!」

今は…
卜部君しか…見えない…!

椿「今日から私は!卜部君の彼女になるんだからっ!!」

卜部「……」

椿「……///。」

つ、ついに言っちゃった〜///
我ながらすごくクサイこと言ったな……自分を褒めたい…。

卜部「……ごふっ!」ボタボタ…

う、卜部君が吐いた!?
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 20:53:42.27 ID:rvELF3XSO
椿「ど、どうしたの卜部君!!大丈夫!?」

卜部「つ…椿がいきなりそんな大胆な告白するから…俺、すごく嬉しいことが起こると…口から大量によだれが溢れ出るんだ。」

意味が分からない…けど…

椿「…えっ!?な…なんで!?」

卜部「…?…なんでって言われても、…俺はそういう人間だから…。」

まぁ…卜部君らしい…かな?
あ…

椿「…卜部君、また口からよだれが垂れてるよ。」フキフキ

卜部「ん…ありがとう。」

今日から私だけが、卜部君のよだれを拭う係りね…
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 20:58:38.78 ID:rvELF3XSO
卜部「なぁ椿…」

椿「ん…?」フキフキ

卜部「椿って…処女?」

椿「えっ」

せ、セクハラー!

卜部「処女じゃ…ないのか?」ジワッ

なに涙目になってんのよ!私が経験あるように見えるの!?
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 21:00:29.33 ID:rvELF3XSO
椿「しょ、処女に決まってるでしょッ!!」

卜部「そうか…よかった…!」パアァァァ

初めて笑顔を見たかもしれない…

卜部「俺も、童貞なんだ…。」

そうですか…
まぁ、私も嬉しいけどね…。

卜部「なぁ、椿。転校初日、俺が授業中に大笑いしたの覚えてる?」

椿「…うん、良く覚えてるけど?」

卜部「俺、あの時『誰か』の声が聞こえてきて……その声があまりにおかしかったから大笑いしたんだ。」

……そういえば…!
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 21:01:42.68 ID:rvELF3XSO
椿「…『誰か』の声…?…その『誰か』って…誰なの?」

卜部「…俺にもよく分からない。ただ、はっきりと声が、俺の頭の中で聞こえたんだよ。」

……あれは…気のせいじゃなかったの…!?

卜部「授業中、なにげなく隣の席の椿を見ていた時に…」

椿「…まさか……。」

卜部「その声は、こう言ったんだ。」

『椿 明子はお前の生まれて初めてのSEXの相手となる女だ』

『卜部 真はお前の生まれて初めてのSEXの相手となる男だ』

卜部「___って…。」

椿「卜部君…。」

卜部「…?」

椿「実は、私も…その声が聞こえたのよ……。」
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 21:03:08.66 ID:rvELF3XSO
卜部「……!!…そうなんだ…。なら俺と椿が…」

こんな事…こんな偶然って…ありえるの…?

卜部「恋人同士になるのは、運命だったんだな。」

椿「……そう…だね。」

卜部「さて…もう帰らなきゃな。椿、また明日。」スタスタ

運命か…謎の多い運命もあるのね…。
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 21:23:22.66 ID:wflyCFuAO
ギアスの卜部だと思った俺は…
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 22:42:35.86 ID:ORO8eYa/O
椿「……卜部君!!」

卜部「…?」

椿「今日から私は___卜部君の彼女だよ!」

卜部「……俺も今日から、椿の彼氏だ!!」


その日
私に生まれて初めての彼氏ができた
名前を__

卜部 真

__と言う。
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2013/07/07(日) 23:57:36.29 ID:MElQMpDeO
去年放送されたアニメに沿って行く感じで行きます。

次回
「謎の絆」

来週に投下予定。
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/07/27(土) 09:57:41.77 ID:1GlcVdiKo
まだですか?
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