他の閲覧方法【
専用ブラウザ
ガラケー版リーダー
スマホ版リーダー
DAT
】
↓
VIP Service
SS速報VIP
SS速報VIP 過去ログ倉庫
検索
すべて
本文
タイトル
投稿者
ID
このスレッドは
SS速報VIPの過去ログ倉庫
に格納されています。もう書き込みできません。。
もし、このスレッドをネット上以外の媒体で転載や引用をされる場合は
管理人までご一報
ください。
またネット上での引用掲載、またはまとめサイトなどでの紹介をされる際はこのページへのリンクを必ず掲載してください。
とある木原の幻想殺し -
SS速報VIP 過去ログ倉庫
Check
Tweet
1 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/13(土) 03:30:48.18 ID:kHskHeh20
男の身体に、銃弾が撃ち込まれた。
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1373653848
1.5 :
荒巻@管理人★
(お知らせ)
[
Twitter
]: ID:???
【 このスレッドはHTML化(過去ログ化)されています 】
ごめんなさい、このSS速報VIP板のスレッドは1000に到達したか、若しくは著しい過疎のため、お役を果たし過去ログ倉庫へご隠居されました。
このスレッドを閲覧することはできますが書き込むことはできませんです。
もし、探しているスレッドがパートスレッドの場合は次スレが建ってるかもしれないですよ。
ぶらじる @ 2024/04/19(金) 19:24:04.53 ID:SNmmhSOho
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713522243/
旅にでんちう @ 2024/04/17(水) 20:27:26.83 ID:/EdK+WCRO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713353246/
木曜の夜には誰もダイブせず @ 2024/04/17(水) 20:05:45.21 ID:iuZC4QbfO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1713351945/
いろは「先輩、カフェがありますよ」【俺ガイル】 @ 2024/04/16(火) 23:54:11.88 ID:aOh6YfjJ0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713279251/
【MHW】古代樹の森で人間を拾ったんだが【SS】 @ 2024/04/16(火) 23:28:13.15 ID:dNS54ToO0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713277692/
こんな恋愛がしたい 安部菜々編 @ 2024/04/15(月) 21:12:49.25 ID:HdnryJIo0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713183168/
【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part2 @ 2024/04/14(日) 19:38:35.87 ID:kch9tJed0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713091115/
アテム「実践レベルのデッキ?」 @ 2024/04/14(日) 19:11:43.81 ID:Ix0pR4FB0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713089503/
2 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/13(土) 03:31:44.25 ID:kHskHeh20
ニューナンブM60、別名S&W M37の銃口(マズル)から放たれた.38スペシャル弾が男の身体に一発撃ち込まれ、男の身体から赤い液体が漏れ出る。
さらに続け様に撃たれる男、その後ろで女が子供を抱いて震える。
3 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/13(土) 03:32:37.04 ID:kHskHeh20
ターン、ターンという軽い音とともに火薬の燃焼ガスの圧力により弾が撃ち出される、男の身体に撃ち込まれる38口径の弾丸。
それは男の身体に穴を開け、鮮血を飛び散らせる。
男が倒れるように床に突っ伏した。
4 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/13(土) 03:33:15.53 ID:kHskHeh20
男の身体から赤い液体が広がって行く。
まだ僅かにびくびくと痙攣する男の頭に、更に二発、三発と銃弾が撃ち込まれ、その首から上はただの肉片へと成り果てた。
その姿を見た女が発狂したように叫ぶ。
外の雨音が大きくなる。
5 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/13(土) 03:34:02.68 ID:kHskHeh20
男は殺された。
だが、それは必然ではなかった。
世の中にあふれる偶然の内の一つにすぎなかったのだ。
ただ、男は運が悪かっただけなのだ。
この日、この時、この瞬間に家にいなければ男は…いや、彼らは死なずに済んだ。
6 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/13(土) 03:34:57.86 ID:kHskHeh20
泣きじゃくる女、その手の中で少年は父の死をただ呆然と見る。
死の恐怖
それが、少年の心を冷めさせていた。
カチャリと銃口が次の目標を捉えた、銃の照準具(サイト)に映る女の姿。
雨音が一層大きくなる。
7 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/13(土) 03:35:42.33 ID:kHskHeh20
ターン、ターンと静かな部屋の中に軽い音が二回響いた。
8 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/13(土) 03:38:32.22 ID:kHskHeh20
強盗殺人事件が起きた、死傷者は2名。
父親である、男
母親である、女
そして生存者は
ちっぽで何にも出来ない無能な少年ただ一人。
9 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/13(土) 04:09:22.80 ID:kHskHeh20
少年は年をとった。
上条当麻
いや、ここでは木原当麻と呼称した方が正しいのだろうか
まあ、そんなどうでもいい話は置いておいて話を続けよう
少年は高校生になった
学園都市、23万人の内の一人の学生であり
性別は男
年は15歳で
髪型がウニみたいである
後は特に書くことも無い至って普通の学生だった
10 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/13(土) 06:19:24.96 ID:Ek+VC2mVo
きたい
11 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/13(土) 06:48:36.20 ID:ryuOHTWv0
やばい期待円周ちゃんはようprpr
12 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/13(土) 07:46:27.05 ID:KinHKq/L0
期待
13 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/13(土) 07:46:51.67 ID:62TPLE3P0
(´・ω・`)っC
14 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/13(土) 08:33:01.23 ID:eftLYDbio
学園都市人口少なさすぎ
15 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/13(土) 09:20:05.08 ID:lYGsCgIbO
23万ワロタ
ローマの人?
16 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/13(土) 09:22:21.71 ID:KinHKq/L0
はじまんねーな
17 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/13(土) 09:32:49.37 ID:kHskHeh20
そしてもう一人
上条当麻とは切っても切れない人物
木原数多
木原一族の科学者
顔の左側の刺青
汚く染められた金髪
そして、学園都市第一位の研究に携わったインテリ研究者
彼について語ることはこのくらいでいいだろう
18 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/13(土) 09:51:28.03 ID:kHskHeh20
学園都市の学生は23万人。
現時点の東京都の人口が1323万人、その数値の2パーセントにも満たない人口しかない小さな科学の街
人口が少な過ぎはしないか?
物資が少なくはないか?
だが、それでいい
材料が少ない方がやり甲斐がある。少ない材料から試行錯誤して物を作ってきたのが日本人…いや、木原だろ?
実験が始まった、対象者は一人
木原と科学が交差する時、物語は始まる_____。
19 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/13(土) 10:02:41.72 ID:KinHKq/L0
木原と科学が交差しちゃうのかよ
20 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/13(土) 12:14:52.37 ID:QjITgpL9o
魔術「……」
21 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/13(土) 12:15:09.73 ID:PtneVtxg0
なんか期待
22 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/13(土) 12:41:57.36 ID:1bSqhVaxo
木原と科学って、交差以前に元々同じ道じゃね?
23 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/13(土) 14:55:30.31 ID:n+f62MoSO
禁書じゃあ木原=科学みたいな表現してるからな
ってか学園都市の人口が十分の一なのはなんか理由あんの?
24 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/13(土) 15:06:59.88 ID:x7cjjdFU0
「_____あー!もう、くそっ!ふこうだぁー!」
男子生徒=木原当麻は己の気持ちを口から漏らしながら、人気のない道を猛スピードで駆け抜ける
時刻は12を過ぎた深夜、完全下校時刻などとっくにすぎてしまった街中には人はおろか車さえ走っていない
25 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/13(土) 17:40:51.25 ID:x7cjjdFU0
そんな街の中を走り始めて、かれこれ30分たつ
木原当麻、ここでは上条と称して置こう。彼を追いかけるのは、同い年か一つ年上くらいの男達8人。
その数を確認した上条はこれでも最初と比べれば減った方だと頭の片隅で思った。
今日、と言っても先程時計の針が一周したので正確には昨日のことになる
26 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/13(土) 18:23:43.10 ID:pyK2vmsI0
ん?終わり?
27 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/13(土) 18:52:48.36 ID:kHskHeh20
>>26
書き溜め事故で消しちゃったからまた書き溜め直してます
期待していただきありがとうございます
28 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/13(土) 18:59:20.22 ID:kHskHeh20
昨日、上条は期末試験の結果が思った以上に良かったため、一人暮らしの癖に奮発してファミレスに行った
思えばこれが全ての元凶であったのかもしれない
もしファミレスに行かなければ、今頃は家でゆったりと風呂に浸かった後、床に就けた事であろう
29 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/13(土) 19:08:19.87 ID:kHskHeh20
というか23万人はしくじって0打ち忘れたんですよね
訂正は後で入れます
30 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/13(土) 19:19:31.09 ID:kHskHeh20
ファミレスで苦瓜と蝸牛の地獄ラザニアなんか頼んでるんるん気分で待っていたら不良どもにカツアゲされた
別にそれは良かった。少しばかり痛い目に合わせてやればそういう奴らはは大抵おとなしくなる。
しかし、邪魔するやつが現れた。そいつは不良どもに電撃を打ちやがった
お陰で俺は逆恨みされて不良達に追われるハメになった。
あぁ、本当に不幸だ
31 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/13(土) 19:20:47.35 ID:kHskHeh20
一旦出かけて来ます。
お目汚し申し訳ありません
32 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/13(土) 19:46:17.83 ID:o35WUPQm0
230万は打ち間違えか
いてらノシ
上条さんが絡まれたのか
御坂じゃなくて
33 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/13(土) 20:08:52.91 ID:x7cjjdFU0
乙
円周ちゃんはいつ出てきますか?
34 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/13(土) 20:22:17.54 ID:x7cjjdFU0
すいません、
>>33
は他スレに書き込もうとして間違えました。
いきなり自演したみたいになってしまい、誠に申し訳ありません
35 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/14(日) 00:28:42.22 ID:nG3dLAiq0
期待
もしかしてローマの人?
違ってたらすまぬ
36 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/14(日) 01:05:22.55 ID:55repHi20
>>35
進研ゼミの人です
ローマの人ではありません
37 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/14(日) 01:14:15.41 ID:+EhBXooh0
あのssからいきなりシリアスとは期待してます!!
38 :
◆J5b.jkK2sg
[saga]:2013/07/14(日) 12:11:54.38 ID:DQt6e/ux0
とかなんとか考えているうちに行き止まり、目の前には立ち入り禁止の札がかかったフェンスご登場
「はぁ…ついてねぇ」
本当についていない。
6人相手なら多少の傷は追うだろうが負ける気はしない、だけど、こんなところで実験を行うのが嫌なのだ
出来ればもう少し広くて視界が開けている場所に出たかった
39 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/14(日) 12:17:15.20 ID:DQt6e/ux0
「さーて、実験体(モルモット)の数は幾つだ?」
すっと、後ろを振り返る。さっきより少しは時間はたったがその間に一人や二人、膝に手を着いてギブアップした連中がいるかもしれない。
ま、この年から煙草や酒の有害物質を体に取り込んでたら体力が落ちるのは当たり前だけどな
そんな事を思ったあと、上条はふと気付いた
不良が一人も付いてきていない事に
40 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/14(日) 12:31:13.00 ID:DQt6e/ux0
「…今の不良なんてこんなもんか」
上条はその状況を見て、少し落胆しながら裏路地から出て帰路につこうとした。
だが
『アンタさあ、学校で習わなかった?人に助けて貰ったらありがとうって言うのよ』
その道を阻む一人の少女
見た目14歳くらいの女子中学生といったところだろうか
「て言う事はあいつらお前がやったのか?」
『えぇ、そうだけど』
41 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/14(日) 13:08:27.38 ID:DQt6e/ux0
女子中学生の制服、白地のシャツの上に茶色のブラウス、その胸にはかの嬢様校の常盤台中学を表すマークがあった。
見覚えのある制服、一体何処で見たのだろうか?
そうだ、さっきのファミレスで不良に電撃を飛ばした"偽善者(ヒーロー気取り)"だ
『で、お礼は?』
42 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/14(日) 13:57:59.43 ID:DQt6e/ux0
すいません
また、用事で出かけます
書く量とスピードが恐ろしく遅いのにすいません
要望とか書いていただけると嬉しいです
43 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/14(日) 14:13:05.59 ID:DQt6e/ux0
「お礼?はっ、笑わせんじゃねぇよ」
学園都市、23万人の学生
だが、その人口はただの学生に限った場合だ。
この街が他と違うところ、それこそが上条がこの街にきた意味
あなたは【超能力者】と言うものを信じるだろうか?
いや、信じないだろう。ほとんどの人は超能力などと言うものは嘘っぱちのトリックからできた物であり、全てにタネがあるとそう考えていると思う。
しかし、それは違う
44 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/14(日) 14:25:43.43 ID:DQt6e/ux0
この街、東京西部に位置するこの学園都市でそれが証明された
超能力は科学で立証出来る
そのため、学園都市では「記憶術」や「暗記術」という名目で超能力の研究を行っており、外部から素質があるとされた子供達を集め、教育機関としての能力開発を行っている。
才能の無い人間を才能のある超能力者に変える研究だ。
主な手段は脳開発で薬物投与・催眠術・電気刺激などである。
まあ、世の中には例外的な物もある、最初から才能を持っていた人間の事だ。
彼らは「原石」と呼ばれる。
上条はその超能力の研究に呼ばれた研究者の一人だった。
45 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/14(日) 14:35:15.05 ID:DQt6e/ux0
超能力とは様は可能性である
例えば、水筒のお茶を飲もうとする
この時、水筒の中にはお茶が入っていると考えられる。何故なら水筒の中にお茶が入っていなければ水筒の中のお茶は絶対に飲む事が出来ないからだ。
でも、もし水筒の中には水が入っていたらその人はお茶ではなく水を飲む事になる。
だから、そこに少し手を貸してやればいい
水筒の中身をお茶に変えてやればいい
後は本人がソレを現実だと思い込んでその現実を個として認識し、確立すればその瞬間からそいつは水をお茶に変える超能力を持つことになる。
0であった可能性を1に変えてやればいい、研究者はあくまで背中を押してやるだけでいい。
46 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/14(日) 16:16:18.98 ID:DQt6e/ux0
話はそれたが要約するとこんな感じだ
この街では超能力と言う物は当たり前のように認識されている
それに関する学校や研究機関や研究所だってあるくらいだ、この街は超能力者で溢れている
この街の本当の人口は230万人。その内、普通の学生は23万人だけだ後はほぼ確実に全員が何かしらの超能力を使える超能力者に分類される
そして23万人、つまり才能の無いクズ共には落ちこぼれの【Level0】のレッテルが貼られる
47 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/14(日) 16:23:24.95 ID:DQt6e/ux0
そして、この少女
常盤台中学に通うと思われる女子中学生はおそらくこの惨めなLevel0を助けたヒーローだと自分の事を考えているのだろう
俺はヒーローが嫌いだ。
ヒーローはいつもいて欲しい時にいない
いなくてもいい時にいて、俺の邪魔をする
今回だってそうだ
だから、少しばかりお礼をしなくてはならない
上条は鞄を探りながら女子中学生に話しかける
「なぁ」
『何よ?』
「お礼と言っちゃなんだが」
「お前、クラッカーは好きか?」
突如、裏路地で爆発が起きた
48 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/14(日) 16:26:04.99 ID:DQt6e/ux0
プロローグ終わり
小休憩はさまして下さい
クラッカーは爆弾の方です
駄文ですいません
49 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/14(日) 17:08:18.55 ID:+1jGc5Gro
乙
期待
50 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/14(日) 17:09:33.81 ID:ybqbYqAB0
>>48
ご心配なく、木原なら判ります。
51 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/14(日) 19:28:59.49 ID:ls+ikAsX0
乙
御坂なら余裕で防いでいるんだろうけど
いきなり爆弾か...
この上条さんはバイオレンスだな
52 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/14(日) 19:47:06.82 ID:PpAWHtQI0
黒上条はかっこいい
だけわかればいい
ので、その先を続けるべき
53 :
◆J5b.jkK2sg
[saga]:2013/07/16(火) 13:08:00.48 ID:tsaMqOtt0
上条当麻は夜型である、従って彼は朝に弱い。
そのためいつも起きるのは10時過ぎという不健康な生活を送っている
彼は昨日、というか今日の朝に帰宅し風呂にも入らず床に就いた。それほど疲れていたのだ
今日は7月20日、世の中の学生に言わせると夏休み初日とかいう日である
「相変わらず暑いな、この部屋は」
朝、というかほとんど昼
世の学生が夏休みをエンジョイしている中
上条当麻はじめじめとした不快な暑さの中気だるそうに目を覚ました
54 :
◆J5b.jkK2sg
[saga]:2013/07/16(火) 13:08:30.42 ID:tsaMqOtt0
起きてすぐに時計をチェック
時刻は11時を少し過ぎたくらいの時間だ
「クーラーだけでも付けとけばよかったかな」
暑い。
上条の部屋は他の部屋と比べると日当たりがいい
だからこそ、この部屋は暑い
55 :
◆J5b.jkK2sg
[saga]:2013/07/16(火) 13:08:59.25 ID:tsaMqOtt0
まあそんなことは置いておいて、上条は冷蔵庫へと足を運ぶ
黒くてシンプルなフォルムが特徴の冷蔵庫だ、上条はその冷蔵庫の中をがさごそと探る
出てきたのは、マーガリンとほぼ空のペットボトル3本、そして賞味期限切れの焼きそばパン
とりあえず食べれそうな焼きそばパンの臭いをチェック。
……うわっ、腐ってる
そういえば昨日のあれで電化製品はお釈迦になったんだったな
そんなことを考えて冷蔵庫の前で合唱&黙想
冷蔵庫が黒色だから仏壇に見える不思議
56 :
◆J5b.jkK2sg
[saga]:2013/07/16(火) 13:09:50.43 ID:tsaMqOtt0
「さぁーて、布団でも干すか!」
気分を変えるために無理して明るく言ってみた
直後にこっちの方が辛くなる事が発覚
「お空はあれだけ明るいのに、お先は真っ暗」
気分を変えるために無理して明るく言ってみたpart2
マジでこういうの止めよう
結構心に来る、こういう虚しさ
57 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/16(火) 16:19:57.43 ID:tsaMqOtt0
そんなくだらない事を考えながら上条は布団を持ち上げ布団を干す動作に入る
ピンポーン
そんな上条を邪魔するように鳴る玄関のベル
上条「はぁ…今行きまーす」
58 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/16(火) 16:34:33.67 ID:tsaMqOtt0
上条はベランダに続くガラス戸を開ける。
ふかふかの布団などに興味は無いが寝る時に不快な気分になるのはごめんだ
と、ベランダから隣のビルが見えた
「本当、この街は設計どうかしてるよな」
そんな不満を口に出しつつベランダに向かう
そこに見えたのはすでに干してある真っ白な布団だった
59 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/16(火) 16:41:16.51 ID:tsaMqOtt0
「…」
学生寮と言ってもここは集団で寝る寮ではなく基本一人一部屋の寮だ
つまり上条は一人暮らしでベランダに布団を干すような奴はいない
考えられるのは親戚の頭に二つお団子を付けたあの少女が合鍵で入ってくる可能性と上の階の人が布団を落とした可能性だ
前者はあり得ない。いや、あって欲しくない
では後者だがその場合、先程の来訪者は布団を取りにきた上の階の住人である可能性が高い
60 :
アセロラ
[sage]:2013/07/16(火) 16:43:59.78 ID:wAbIMEQJ0
インテルさんか?
61 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/16(火) 16:48:59.15 ID:tsaMqOtt0
「ったく、どうすっかな…?」
ぱさりとその場に布団を落とす
とりあえず布団を回収して来訪者に___
『おな…』
「はぁ!?」
思わず声に出た。
しかも意味不明だ。
ベランダに干してある布団は今、確かに喋った
62 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/16(火) 16:49:59.03 ID:c/ooj9Rw0
玄関はスルーか?
63 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/16(火) 16:53:06.81 ID:tsaMqOtt0
『おなか減った…』
布団がもそもそっと動いた
よくよく見ればそれは布団ではなく白い服を着た少女だった
歳は見たところ14か15、髪の毛は白というか銀色。長さはかなりあり顔を覆い隠すほどあった
64 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/16(火) 16:57:29.81 ID:tsaMqOtt0
その間に上条の頭は激しく回転する
ベランダにかかっている少女がもし上の階の住人の物だとすれば今来ている来訪者は恐らくロリコン、下手すればロリとの暮らしのために事実を抹消しようとして俺を殺しに来る。とにかく、この少女を押入れに隠し玄関に向かって覗き窓から相手を確認、その後策を練る事が最良だ!
この間わずか1秒の事である
65 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/16(火) 17:01:43.29 ID:tsaMqOtt0
とりあえず上条は少女を掴む
『何?!一体何を…』
そのまま押入れに少女を放り込む、ついでに置いてあった8枚切り食パンとお陀仏焼きそばパンを投げ込んでおく
「はい、今出まーす」
これで準備は整った。
上条は玄関に向かい扉の覗き窓から外を覗く
66 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/16(火) 17:09:47.65 ID:tsaMqOtt0
と、そこに写ったのは昨日の実験体こと不良さん達。
サンタさんからの遅れたプレゼントだった
「ったく……本当に俺ってついてねぇな」
上条は自嘲気味に笑う
この世の不条理に対して嘆くように
「今は朝のくつろぎタイムだっつってんだろ実験動物共が…少しばかり痛い目みないと分からないのかよ」
67 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/16(火) 17:14:55.57 ID:tsaMqOtt0
三分後
そこには山積みになった不良の姿があった
「朝に来て運が良かったな実験動物共」
上条が手に付いた汚れを取るようにパンパンと手を叩く
「たく、こっちは忙しいんだ。朝はな」
68 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/16(火) 17:42:55.07 ID:1lKMK9ISO
まさに木原当麻さん
期待
69 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/16(火) 18:06:17.78 ID:tsaMqOtt0
「はぁ」
溜息を一つ。
溜息をすると幸せが逃げるなんて言うけど上条からしたら縁のない話だった
上条当麻は運が悪い。幸せから見離されていると言っても過言ではない
自販機に金を呑まれるなんてのは当たり前
道を歩けば何かしらに当たる
不良からはよく突っかかられるし
ペンキが上から落ちて来たことだってあった
とにかく、上条当麻は運が悪い
70 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/16(火) 18:11:46.95 ID:tsaMqOtt0
なのに、その日はたまたま上条は少女を家の中に入れてしまった
いつもの彼ならほぼ確実にベランダから落としていたであろう。
なのにその日は違った
それは布団のせいなのか、不良のせいなのか、誰にも分からない。
ただ一つ、言えることがあるとするのなら
少女はとても運が良かったということだろう
71 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/16(火) 18:19:09.52 ID:tsaMqOtt0
今回は終わりです
調子が良かったらまた今日投下しに来ます
期待、レスありがとうございます。
要望等ありましたらお願いします
72 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/16(火) 19:15:30.31 ID:a2pAixk60
乙した
インさんどうなるんや
73 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/16(火) 20:06:52.43 ID:tsaMqOtt0
おうふ、最後の文適当に書いたから日本語がひどい事に…最後だけ書き直します
74 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/16(火) 20:09:27.69 ID:tsaMqOtt0
だから彼は基本人とは関わり合わない事にしている
そう"人"とは
その日、たまたま上条は少女を家の中に入れてしまった
いつもの彼ならほぼ確実にベランダから落としていたであろう。
なのに、その日は違った
面倒ごととは関わり合いたくない上条がたまたま関わってしまった
それは布団のせいなのか、はたまた不良のせいなのか、誰にも分からない。
ただ一つ、言えることがあるとするのなら
少女はとても運が良かったということだけだろう
75 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/16(火) 20:15:51.52 ID:tsaMqOtt0
>>70
ではなく
>>74
に脳内変換お願いします。
本当はインなんとかさんじゃなくて円周がベランダに引っかかってたほのぼのストーリー書こうかと思ってました。
76 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/16(火) 21:05:38.64 ID:WqzqVeBe0
めっちゃ期待!
あと、乙!
77 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/16(火) 22:37:39.42 ID:ruLu8FDl0
乙
闇条さんは新鮮だから良いよね
昔、某ssでも悪条さん見た希ガス
あれもすごかった
78 :
◆J5b.jkK2sg
[saga]:2013/07/17(水) 09:48:00.26 ID:JPCt1BGD0
書き忘れていましたが
これから禁書キャラが死ぬ予定なので
苦手な方はブラウザバックお願いします
79 :
◆J5b.jkK2sg
[saga]:2013/07/17(水) 09:48:32.56 ID:JPCt1BGD0
あと、投下は4時ごろです
80 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/17(水) 10:18:18.31 ID:BhNKihoWo
なん・・・だと・・・・・・?
まぁ、居座っときますけどねー
81 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/17(水) 11:06:17.46 ID:i9/cc8he0
超期待って訳よ
82 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/18(木) 12:26:38.02 ID:I0wg43mMo
乙
83 :
◆J5b.jkK2sg
:2013/07/18(木) 12:41:18.18 ID:sVU4YUP30
>>80
二日も居座らせてごめんね
>>81
.82
期待、乙ありがとうございます。
復旧乙下。
みなさん後待望のローマの方が立ったみたいですよ。
84 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/18(木) 12:49:19.49 ID:sVU4YUP30
今から投下します。
本当に禁書キャラがインフレか?っていうくらい死にますんで苦手な方はブラウザバック推奨です。
後、投下は基本8行に分けて投下します。見にくいのは許して下さい
85 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/18(木) 12:52:38.25 ID:7zu95tMxo
おー復旧しとるわ
2日くらいどうってこと無いってわけよ
86 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/18(木) 12:53:04.99 ID:sVU4YUP30
『まずは自己紹介をしなきゃね』
「いや、まずは何であんなとこに干してあったのかを事細かに説明しろよ」
『私の名前はインデックスって言うんだよ?』
「お前?それ本気で言ってんのか?嘘だったらぶっ[
ピーーー
]ぞ、大体何だよインデックスって…本の目次みたいな名前しやがって」
87 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/18(木) 12:56:49.26 ID:sVU4YUP30
『随分と汚い言葉遣いだね?放送コードに引っかかるよ?』
「…見たところ、教会のシスターか何かか?聖書の押し売りなら要らないからな」
『うん、バチカンじゃなくてイギリス清教の方だけどね』
「って事は外部者か、はぁ…めんどくさいもん拾っちまったなあ」
88 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/18(木) 13:01:57.81 ID:sVU4YUP30
『うーん、禁書目録(インデックス)の事なんだけど。あ、魔法名ならDedicatus545、検診的な子羊は強者の知識を守るって意味だよ』
「強者の知識を守る……か」
噛み合っているようで噛み合っていない二つの歯車。
その会話が続くにあたり
上条の頭にある一つの疑問が浮かぶ
89 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/18(木) 13:06:56.13 ID:sVU4YUP30
こいつは何故ベランダに引っかかっていた?
答えは上から落ちて来たという可能性のみだ
先程まで頭の中に浮かんでいた、彼女が空間移動(テレポート)を使う、又は他者から能力を行使されベランダまで飛んで来たという可能性は彼女が外部者である時点で無いに等しくなった
では何故彼女は上から落ちて来た?
90 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/18(木) 13:10:22.96 ID:sVU4YUP30
そしてその疑問からさらにもう一つ、新たな疑問が生まれる
彼女は何故上から落ちて来たのに無傷何だ?
その疑問は、恐らく彼女を解剖すれば解き明かされるだろう
そう考えると上条の目には彼女が私を解剖して下さいと頼んでいる実験動物(モルモット)にしか見えなくなった
ハヤクジッケンシタイ
そんな欲求が、木原が上条の中で暴れる
91 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/18(木) 13:20:42.40 ID:s2lqbDHO0
一族じゃないやつが木原に育てられても木原一族のようにはなれんぞ
92 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/18(木) 13:21:44.52 ID:F3kkJJ8AO
木原一族が血の繋がってる一族とも限らんけどな
93 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/18(木) 13:21:49.04 ID:sVU4YUP30
「(落ち着け、相手は外部者だ。下手に手を出すと後が面倒だ)」
だから、まずは状況を聞き出し_____ 。
『ねぇ?聞いてるの?』
「はい?」
『だから、インデックスにおなかいっぱいご飯を食べさせてくれると嬉しいな』
「何でだよ!?お前勝手にウチに上がっといてそれは無いだろ!というかさっきのパンはどうした?!一斤有ったよな!」
『?』
94 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/18(木) 13:31:33.88 ID:sVU4YUP30
私は知りませんと言わんばかりに小さく首を傾げられた。
「可愛らしく首を傾げたって騙されないからな、確かに俺は8枚切り食パン一斤を押入れに投げ込んだ」
『何を言ってるか分からないかも』
「とにかく、俺はもう食料はお前にはやらん」
『けど、このまま外に出たら三歩歩いた所で空腹のあまり行き倒れるよ』
「知るか!勝手にしろ」
『きゃー!監禁されてるー!誰かたすけ』
ガッと上条がインデックスの口を抑えた
ここで、騒がれるとご近所の目がヤバイ
特に昨日朝帰りして監禁とかシャレにならないレベルだ
95 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/18(木) 13:33:55.59 ID:sVU4YUP30
>>91
確か原作で
その本質は「科学の悪用」という概念が具現化したような存在である。
今は偶々血族という形を取っているが、たとえ今の木原の血族が全滅したとしても、
別の者達が木原を名乗り、科学を悪用することになる。
みたいなこと言ってませんでした?
96 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/18(木) 13:38:19.64 ID:sVU4YUP30
すいません
人が来たんで出て来ますね
また、4時くらいに来ます
97 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/18(木) 13:50:04.11 ID:r5/I6j5SO
乙。改めてよく読むと『木原』のわりには若干マイルドな木原条さんだ
もっとドギツイ、液状アスファルトみたいな悪意まみれでもいいのよ
98 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/18(木) 15:47:26.91 ID:ObGkTD69o
乙
ローマも楽しみだけどこっちも楽しみだぜい
99 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/18(木) 16:05:08.62 ID:sVU4YUP30
>>97
そこまでどぎつい悪役を描いたら主人公じゃなくて悪役になりますよ
>>98
そう言っていただけるとありがたいです
始めますね
100 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/18(木) 16:12:30.96 ID:sVU4YUP30
「でさー、何でお前はウチのベランダに干してあった訳?」
とりあえず、ガラステーブルの上に散乱した書類をどけて、非常食のクラッカーを皿の上に乗せる
『干してあった訳じゃないんだよ』
「じゃあ何でベランダにいた?まさか風に飛ばされてって訳は無いだろうし」
少女はクラッカーを手に取りしばらくにらめっこした後、ぽいと口の中に放り込んだ
『落ちたんだよ。となりのビルの屋上からね』
101 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/18(木) 16:17:15.36 ID:sVU4YUP30
屋上?と上条は窓から隣のビルを見る。
確かにここら辺は安い学生寮が所狭しと並んでおりその気になればビルの屋上から隣のビルの屋上に飛び移る事も可能だろう
「でも、普通の人間ならそんな事しようとは思わないだろ」
『うん、仕方なかったんだよ。追われてたからね』
102 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/18(木) 16:36:08.16 ID:sVU4YUP30
「…」
少女は笑う
まるで上条に大丈夫だよと伝えるように
そんな顔を見た上条の顔が苦虫を潰したような顔になる
「だから…」
ボソリと、上条が口の中で呟く
「だからガキは嫌いなんだよ。テメェのことを聞いてもねぇのにペラペラ喋りやがって」
『え?』
少女の微笑みが崩れる
103 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/18(木) 16:42:01.92 ID:sVU4YUP30
…大丈夫だよ
そんな言わんとするインデックスの顔に少女の顔が重なる
インデックスに重なって見えた少女の顔。それは過去の記憶
昔もこんな事があった
上条の前に現れた少女は俺にそんな風な無責任な言葉を放って
そして、俺の前から消えた
104 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/18(木) 16:53:02.11 ID:sVU4YUP30
「出てってくれ」
上条はインデックスに言う
もうこっちに近付いてくるなと言わんばかりに
『どうしたの?なんか癪に触ったなら謝るかも』
「いいから!出てってくれ!!」
そういうと、インデックスはささっと部屋から居なくなってしまった
もうインデックスの姿はない、自分から拒絶したのだから当たり前の事だが
上条はガラステーブルの上に置かれた食べかけのクラッカーを見る
クラッカーは何も言わない。
105 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/18(木) 17:01:04.11 ID:sVU4YUP30
行間
神父がいた。
赤い髪にくわえ煙草と神父とはかけ離れた見た目だったがそこには神父がいた。
学生の街を歩くその神父の格好に違和感を覚える物はいない、何故なら周りに人が一人も居ないから
彼は誰も居ない道を歩く、目的は10万3000冊の魔道書
それを持つ、一人の少女
106 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/18(木) 17:10:21.94 ID:sVU4YUP30
「……、不幸だ」
夕焼けを反射してギラギラと光る風力発電の三枚プロペラを眺めながら上条は呟いた。
彼は学校帰りである、あの後憂鬱な気分でクラッカーを片付けていたら担任から『上条ちゃーん、書類手伝って下さ〜い』とかふざけた事を言われてこの時間だ
今は完全下校時刻である、電車やバスの最終便の時間はとうに過ぎ。街には人が一人も居ない
107 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/18(木) 17:22:11.43 ID:sVU4YUP30
『おや?誰だい君は』
目の前に洗われたのは赤髪の神父
声をかけられた、神父は意外そうにこちらを見ていた
『一応人払いのルーンを仕掛けて置いた筈だけど?』
白人で2メートル近い身長。
だが、その見た目とは裏腹に若そうな見た目
黒い服に身を包んでいる
上条がそれを見て感じるのは『戸惑い』と『疑問』
上条は研究者だ、能力者か一般人かどうかならある程度見分けがつく
だが、ソレ(神父)は違った
108 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/18(木) 17:29:09.88 ID:sVU4YUP30
まるで、ここに存在してはいけない物が存在してしまっている。
そんな風に感じた
一目で分かる。
こいつは超能力者じゃない、間違いなくこの街の外から来た人間だと言う事が
「テメェ、何者だ?」
『…ステイル・マグヌスと名乗りたい所だけど、ここはFortis931と言っておこうかな』
「魔法名…」
その言葉に聞き覚えがあった
確か朝の少女が言っていた魔法名とか言うやつだ
109 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/18(木) 17:44:33.23 ID:sVU4YUP30
魔術師がくわえていた煙草を指で横合いへと投げ捨てる
それを辿るようにオレンジ色の軌跡が空中に浮かぶ
『炎よ___ 』
魔術師がそう呟いた瞬間、オレンジ色の軌跡がさっきのギラギラとした反射光とは比べ物にならないほどの光と熱を放つ
燃焼と爆発。
その光が、熱が上条に危険を知らせる
この攻撃が直撃したらお前の命は無いと
だが、上条当麻はカバンから何かを取り出す
おもちゃの拳銃だった。
上条はそれを頭に突き付けて笑う。狂ったように
110 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/18(木) 17:47:09.79 ID:sVU4YUP30
パンと火薬の音が響いた
111 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/18(木) 17:55:11.65 ID:sVU4YUP30
魔術師は笑っていた
『巨人に苦痛の贈り物を』
笑いながら灼熱の炎剣を振るう
それは上条に喰らい付き、爆発すし灼熱と閃光、耳がキーンとなる程の爆音を生み出す
『少しやりすぎたか、な?』
112 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/18(木) 18:01:50.42 ID:sVU4YUP30
魔術師の炎の温度は摂氏3000度、人肉が溶けるほどの熱である
つまり、上条当麻という人間は間違いなく炎に巻き込まれ
吐き捨てられたガムのように床に溶けているだろう
ということは確認するまでもなく現実だったからだ
魔術師は焼け跡を見て呟く
『ご苦労様、お疲れ様、残念だったね。ま、そんな程度じゃ1000回やっても勝てないってことだよ』
魔術師はどこからともなく煙草の箱を取り出してまだ消えていない火で煙草に火を灯す
113 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/18(木) 18:06:01.50 ID:sVU4YUP30
だが、その体に二つの風穴があく
114 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/18(木) 20:09:13.82 ID:sVU4YUP30
「テメェよぉ、いきなりそれはねぇんじゃねぇのかぁ?」
炎から現れる人影
白い学生服は所々黒く焦げているが
上条当麻は無事だった
『______ 、な!?』
「人が何にもしてねぇのに手ぇ出してくるとはテメェ何様だって聞いてんだ」
ギロリとこちらを睨む上条の目
その目と魔術師の目が合った瞬間、ゾクリと魔術師の背中に悪寒が走る
115 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/18(木) 20:43:10.84 ID:sVU4YUP30
ぶちり
116 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/18(木) 20:49:49.12 ID:sVU4YUP30
『痛っ_________ !!』
突如、魔術師の全身に走る激痛
次いで、体全体焼けるような熱さに蝕まれた
痛みの原因は右手
魔術師の視界にぽとりと落ちた右手が映る
『…一体何を?』
状況が理解出来ないという様子で魔術師は呟く
117 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/18(木) 21:01:41.42 ID:sVU4YUP30
あまりのことに膝をつく魔術師。
その右肩からどくどくと赤い雫が止めどなく溢れ出る。
紅色の雫は地面にこぼれ落ち、アスファルトを赤く塗りつぶす
「お前さぁ、新品の紙で指切ったこととかある?」
上条が魔術師近付く
一歩、一歩正確にゆっくりと
118 :
訂正
:2013/07/18(木) 21:02:28.95 ID:sVU4YUP30
あまりのことに膝をつく魔術師。
その右肩からどくどくと赤い雫が止めどなく溢れ出る。
紅色の雫は地面にこぼれ落ち、アスファルトを赤く塗りつぶす
「お前さぁ、新品の紙で指切ったこととかある?」
上条が魔術師に近付く
一歩、一歩正確にゆっくりと
119 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/18(木) 21:08:05.89 ID:sVU4YUP30
「ようはさぁ、紙でも刃先が尖ってれば皮膚みたいな柔らかいもんなら切れるってことだ」
ぐじゅりと上条の足がまだひくひくと動く魔術師の腕を踏む
すると、何故か切れた腕がミシミシと悲鳴を上げた
「あ?何だお前の腕か、安心しろまだ身体から完全に切れた訳じゃねぇからよ。医者に行けばくっ付けて貰えるぞ?」
『……』
120 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/18(木) 21:17:24.49 ID:sVU4YUP30
「さぁて、実験だ。対象者は真っ赤な頭髪の神父さん〜って言っても今じゃ身体の右半分真っ赤だけどな」
ガシッと上条が魔術師の右肩を掴む
「このまま、右手を引きちぎったらどうなるんだろうね」
魔術師の顔が引きつる
ただでさえ右手が切れかけて血が出ているのだ
これ以上血を出したら命が危ない
121 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/18(木) 21:26:12.48 ID:sVU4YUP30
「大丈夫、人間は体全体の1/2の血を失わないと死なないらしいしな」
「それに、上条さん……いや、木原さんは優しいから」
上条はそう言うと少しだけ手の力を緩める
ニコリと笑う、木原
「もしこの腕引きちぎっても生きてたら病院に連れてってやるよ」
直後、カニの足を引き千切るような音と共に
一人の少年の命が終わった
122 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/18(木) 21:33:04.04 ID:sVU4YUP30
返り血で真っ赤に染まった制服に身を包んだ少年は何事も無かったかのように帰路につく
『あ、貴方は朝の!』
目の前に現れたのは朝のインデックスとか言う少女
彼女はこちらを見て、全速力で駆け寄ってくる
『あの…貴方の部屋に忘れ物しちゃって』
「魔術師ならもういないぞ」
『え?』
「邪魔だったからヤッといた」
上条はそれだけ言うとインデックスの前から去ろうとする
123 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/18(木) 21:40:30.68 ID:sVU4YUP30
『待って』
「何だよ」
『…その、助けてくれてありがとう、後朝はごめんなさい』
「………」
上条は、戸惑った
何で謝られたのか分からなかった
こっちが悪いのに
『…』
少女はこちらをじっと見てくる
「…別に、お礼を言われたくて魔術師をヤッたわけじゃないしな。朝も全面的にこっちが悪かったから…あの」
『あの…?』
「なんて言うかさ、晩飯…一緒に食わないか?」
上条自身もよく分からなかった
何故、この時少女を夕食に誘ったのか
『いいの?』
でも
「俺がお願いしてんだから決めるのはお前で決めてくれ」
『……じゃあ行く』
「そっか、分かった」
124 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/18(木) 21:47:57.21 ID:sVU4YUP30
「今日は奮発して上条さん特性ハンバーグを作ってしんぜよう!」
『本当に!?』
「あ、やっぱなし。今日はミンチとか見る気分じゃないから、今度作ってやる」
『絶対だよ!』
「絶対だ」
この時、インデックスと食ったメシは久しぶりにうまいメシだと感じた
不思議だった、今まで人と一緒にメシなんか食っても味は変わらなかったのに
だから、この時はとてもとても心地よかった。
いつまでもこんな時が続けばいいと思った
こんな時がそう長く続くはずも無いのに
125 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/18(木) 21:51:42.42 ID:sVU4YUP30
今回の投下はこれで終わりです
駄文で本当に申し訳ありません。
ステイルファンの皆さん申し訳ありません。
その他訂正する点など有りましたらお願いします。
126 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/18(木) 21:53:54.45 ID:ET+vgC67o
乙ー
127 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/18(木) 22:12:54.18 ID:4+ZLQ2H1o
いいねぇ・・・
禁書は思いっ切りダーティーにしても面白いから良いよな
128 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/19(金) 00:01:29.01 ID:H29ClUTT0
乙!
ステイルさん瞬殺じゃんw
129 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/19(金) 00:26:49.00 ID:gT0UtAwx0
乙
やっぱインデックスは特別扱いになるのかな
できれば徹底的に木原にしてほしいものだが
130 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/19(金) 01:03:01.76 ID:2dl4wTPSO
乙。あくまでもダーティヒーローなのな。
手段選ばねーこの上条さんは好感持てるわ
てかローマの人だったのか。スゲエな二つともネタも内容も中々にいいのをお書きになるとわ
131 :
◆J5b.jkK2sg
[saga]:2013/07/19(金) 10:06:35.68 ID:SUK3uQab0
>>126
乙ありがとうございます
>>127
やっぱりダーティヒーローはかっこいいですよね
>>128
はい、瞬殺です。ご冥福をお祈りします
>>129
一応、神裂戦あたりで色々木原があらわになる予定です。今回は力のお披露目というところですかね
>>130
進研ゼミの人ですよ、あっちにはかないません
今日は更新できるか分かりません。
ネタバレ 神裂さんも死ぬよ
132 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/19(金) 11:14:03.95 ID:IgXh9ydC0
ステイルなぜ上条さんに攻撃した?
そしてあっさり返り討ち&イノケンさん出番なし
>ネタバレ 神裂さんも死ぬよ
……え?
133 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/19(金) 11:36:31.86 ID:e+tbn0beo
ねーちんまで死んだら魔術サイドと全面戦争待った無しやで
134 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/19(金) 11:52:15.61 ID:3qRACZgEo
それこそ見てみたいな、魔術サイドとの全面戦争とか
135 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/19(金) 13:10:28.13 ID:PaDK/jOXo
何故攻撃したし
136 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/19(金) 16:31:22.31 ID:2dl4wTPSO
乙。勘違いしてたわwwそうか、あのしんけんゼミみたいなんからまさかこういう路線がくるとは
>ねーちん死ぬよ
そこは木原条さんの肉便k
137 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/19(金) 19:13:53.27 ID:SUK3uQab0
>>132
死ぬといってもたくさん種類がありますよ
>>133
そうですねぇ…
>>134
あなたが書いてもいいんですよ(ニコッ
>>136
それじゃただのゲス条さんじゃないですか、やだー
ステイルの攻撃について違和感を感じるという声があるので
次回投下の際、ご本人の口から語っていただきます
138 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/19(金) 20:50:41.65 ID:NHiCsQ/lo
木原だから御使堕しはなくなるのか?
139 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/19(金) 20:58:44.11 ID:QnjYZA9oo
>>137
か、書けねぇ・・・
140 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/19(金) 21:54:21.83 ID:61i7RGKW0
まぁ、モルモットに欲情しないんだろうな
141 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/19(金) 23:33:40.11 ID:SUK3uQab0
こんばんみ
お久しぶりです。
投下しないとか言っときながら投下します
142 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/19(金) 23:49:51.71 ID:SUK3uQab0
じゅ〜じゅ〜と魚を焼く音がキッチンに響く
辺りには、バターの鼻をくすぐる香ばしい香りが広がっていた
『ご飯〜ご飯〜ご飯〜!』
その匂いを嗅ぎながら
白いティーカップのような服を着た少女は
フローリングの上で足をバタバタさせていた
「鮭のムニエルなんて気取ったもん久しぶりに作るな」
その様子を見ながら学生、上条当麻はフライパンを揺する
143 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/19(金) 23:56:32.07 ID:SUK3uQab0
『ムニエルを食べるのは私も始めてなんだよ!』
「そうなのか?ムニエルってイギリス料理じゃなかったっけ?」
『違うよ、ムニエルはオランダ料理だよ』
「そうだっけか?」
『そうだよ』
上条はフランス料理であるムニエルを皿に乗せ
ガラステーブルに置く
144 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/20(土) 08:15:04.15 ID:njk+lJJ10
死ぬといってもたくさん種類がある…
つまり、凛々しさを失った可愛いねーちんが見れると
145 :
◆J5b.jkK2sg
:2013/07/20(土) 11:04:48.61 ID:5LZ9daso0
『「頂きまーす!」』
『鮭のムニエルっておいしいね!』
「そうか?良かったな」
少女は笑みを浮かべながらムニエルを口に運ぶ
そして、ムニエルを一口食べると白飯を口に流し込む
そんな光景に飽きれつつもおいしそうにムニエルを食べる彼女を見ながら笑っていた
「そんな急いで食っても、ムニエルは逃げないぜ」
『でも、おいしいから箸が止まらないんだよ!』
146 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/20(土) 11:16:04.94 ID:IYNrxAak0
>>144
つまりキャラ的に死ぬってことか
147 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/20(土) 12:32:46.25 ID:5LZ9daso0
「というかイギリスってメシマズイって聞くけど本当か?」
『知らない』
「知らないって…メシくらい食ったことあるだろ?」
『んー?……分からないかも』
「分からないって…お前イギリス育ちで日本に布教に来たシスターさんとかじゃ無いのか?」
『私、生まれはロンドンで聖ジョージ大聖堂で育ったらしいんだよ。どうも、こっちに来たのは一年くらい前から、らしいんだよね』
「知らないとか、らしいとか……お前本当にイギリス人か?」
上条がそんな疑問をぶつけると彼女は箸を机に置き
口の中の物を飲み込んで言う
『うん。一年くらい前から、記憶が無くなっちゃってるからね』
148 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/20(土) 15:08:14.89 ID:U3FCI5QN0
もっと無口なほうが悪条に見えるが…
149 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/20(土) 16:09:52.82 ID:5LZ9daso0
「記憶喪失…」
『まあ、そんな感じかな』
「…」
『どうしたの?何か癪に触った?』
「いや、何でも無い。ところで、お前何処か行きたい所あるか」
『行きたい所…』
150 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/20(土) 16:19:14.43 ID:5LZ9daso0
上条の学生寮から4つほど離れた、学生寮の屋上で、刀を腰に下げた女が双眼鏡から目を離す。
『ステイルは死に、禁書目録は依然少年と行動を共にしている』
女はしばらく空を見つめると目をつぶった
黙想、それはあの魔術師に送られたものだ
木原当麻によってバラバラに解剖されたあの魔術師、彼は名をステイル=マグヌスと言う
151 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/20(土) 16:23:33.47 ID:5LZ9daso0
『人を勝手に死んだことにしないでくれるかな?』
そこに、一人の男が現れる
黒い神父服に身を包んだ、赤髪の不良神父だった
『ステイル!?何故生きて…』
『おっと、それ以上そのことについての言及はやめてくれ。僕も流石にあのことは思い出したくなくてね』
『…そうですか』
152 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/20(土) 16:28:51.91 ID:5LZ9daso0
『何故』
その姿を見て、少し安堵した女はステイルに問いかける
『何故、あの時彼に攻撃を仕掛けたのですか?』
『…怖かったと言うのが正直な感想かな』
ステイルは左手で煙草を取り出す
その箱は血で赤く染まっていた
『…火を貰えるかな?片手じゃ煙草に火を付けにくくてね』
153 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/20(土) 16:36:21.21 ID:5LZ9daso0
『それで、神裂。アレは一体何なんだ?』
『それですが、少年の情報は何も集まっていません』
『何だ、もしかしてアレがただの高校生だとでも言うつもりかい?』
『いえ…それが、違うんですよ』
154 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/07/20(土) 16:47:32.59 ID:5LZ9daso0
『手に入ったのは名前、現住所、電話番号のみです』
『つまりアレは…僕を瞬殺したアレの存在はただの高校生として扱われているって言うのかい?』
いくら科学が発達して、超能力が科学で証明できるような技術が出来たとして
その科学力の力で見ず知らずの魔術師を瞬殺できる程の力をただの一般人が持てるだろうか
ステイルは自慢ではないが、ルーン系の魔術という分野ではそこそこ名の知れた魔術師だ
もし、それがこの国ではその名の知れた魔術師を息をするように殺す事が出来る技術が日常的に使われているのなら
日本は魔術何てものより凄い、神秘の国だろう。
155 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/20(土) 17:01:41.26 ID:5LZ9daso0
『そうですね』
女は閉じた目を薄っすらと開け、少し考えた後に言葉を続ける
『……むしろ問題として言うべきなのは、アレだけの戦闘能力が「ただの無害な一般人」として分類されている事です』
この街に潜む闇
もしかしたら、ステイル達はこの街の触れてはならない物の一つに触れてしまったのかもしれない
『とにかく今は10万3000冊の魔道書を保管するアレを一刻も早く、回収しなくてはならない』
『えぇ、ですが。この街で動くとなると何人も五行機関のアンテナにかかる筈ですが、そこら変にかからない辺りあの少年には学園都市が我々に見せたく無い何かが潜んでいるのでしょう』
『…敵は姿形も分からぬ化け物、対してこっちは増援なしの二人きりですか』
『おや、何処か行くのかい?』
『ちょっと、一風呂浴びに行って来ます』
月夜が女を照らす
その手には日本刀が硬く握られていた
156 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/20(土) 17:05:42.57 ID:5LZ9daso0
一応ここでアンケートです
みなさんはどちらの家電が好きですか?
1 電子レンジ
2 コンロ
下三まででお願いします
157 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/20(土) 17:07:14.62 ID:ysE5ceAI0
2
158 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/20(土) 17:10:50.49 ID:DUtwxp3mo
1
159 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/20(土) 17:12:24.84 ID:+ZITgIBSO
ねーちん焼かれるのか…
コンロで
160 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/20(土) 17:16:09.49 ID:5LZ9daso0
コンロ 2
電子レンジ 1
というわけでコンロで書きます
後、一回投下は終わりです
電子レンジはペンデックさんに受けて貰います
161 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/20(土) 17:18:45.52 ID:+ZITgIBSO
おおう…まさかのダブルパンチ…
>>1
は中々にブラックだなこれは後々の展開が更に楽しみだわ
162 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/20(土) 17:23:43.75 ID:PIS0t4j3o
コンロってなんだ
電子レンジってなんだ
163 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/20(土) 18:41:08.66 ID:qE4hYgVro
楽しみですねぇ
164 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/20(土) 18:48:06.35 ID:HKNWrBhC0
ステイルさん!生きてたんだね!!
165 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/20(土) 21:12:03.50 ID:5LZ9daso0
>>138
>>1
はインデックス編で終わらせて、他スレと新約の進研ゼミを書きたいです
>>139
ガンバ
>>140
世の中にはケモナーという奴等がいてだな…
>>144
でんじろう先生の実験て面白いよね
>>146
試しに卵を電子レンジにいれてみよう!
>>148
悪条さんじゃなくて、木原条さんですからね…
>>159
色々とすいません
>>161
ダブルパンチ?何がですか?(すっとぼけ)
>>162
何か、すいません
>>163
ありがとうございます
>>164
ステイルさん復活しました。おめでとうございます
すいません、やっぱりねーちんを電子レンジに入れたい衝動に勝てませんでした
お詫びにこちら、
>>1
のできうる限りのハッピーエンドにしておきますんで!
できうる限りのね…
166 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/20(土) 23:33:06.78 ID:5LZ9daso0
おっふろ〜おっふろ〜
と少女、インデックスは楽しそうに歩く
「…」
そして、学生、上条当麻は少女と自分の分の洗面器を抱えてインデックスの横を歩く
……一体いつの文化なんだ、この銭湯ってものは
この科学の町で昔懐かしい銭湯なんかに行くとは思わなかったという様子で上条は歩みを進める
167 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/20(土) 23:36:38.70 ID:5LZ9daso0
『ねぇ、とうま』
「何だよ、インデックス」
『何でも無いかも』
「そうか」
ふふっ、と嬉しそうに少女は笑う
『ねぇ、とうま』
「何だ」
『とうまは銭湯に来たことあるの?」
「…ある、と思う」
168 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/20(土) 23:39:38.06 ID:5LZ9daso0
『思う?』
「ああ、そうだな」
そう言うと上条は少しだけ、ほんの少しだけ昔の事を思い出す
「うん、あるな一回だけ。家族と一緒にみんなで」
『ふーん、家族いるんだね』
「今はいないけどな」
『何で?』
169 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/20(土) 23:46:05.18 ID:5LZ9daso0
「死んだ、というか殺されたのかな」
『…何か、ごめんね』
「別にいいさ、気にしてないしな」
『とうまは優しいね』
「…そんな言葉始めて言われた」
『そう?私は優しいと思うけど』
170 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/20(土) 23:56:36.58 ID:5LZ9daso0
「優しい…」
上条は夜空を見上げて呟く
今まで生きてて自分を罵倒する言葉や蔑む言葉はいくらでも聞いて来た
確かに上条はその言葉を言われる様な事を沢山した
だからそんな言葉を言われるのは当たり前だと思って人からの評価など気にしなかった
でも
少女は、インデックスは、自分を褒めてくれた
自分を認めてくれた
171 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/21(日) 00:01:20.84 ID:/Gsg/5yW0
「なぁ、インデックス」
『何?』
「先行っててくれ忘れ物しちまった、お金はこれで払ってくれ」
『…』
「ほら、お釣りで好きなもの買っていいから先に行け」
『うん!』
172 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/21(日) 00:07:01.75 ID:/Gsg/5yW0
インデックスはそれを聞くと全速力で銭湯に向かった
一方、上条は銭湯とは見当違いな場所に向かって歩き出す
学生寮に向かっているという訳でも無かった
彼は、人気の無い裏路地の道に入って行く
彼が辿り着いた場所は木材置き場だった
173 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/21(日) 00:09:39.30 ID:XUyO69e80
闇上さんはきずいていたのか
174 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/21(日) 00:11:42.25 ID:/Gsg/5yW0
「…出て来いよ、魔術師」
上条が振り返らずに叫ぶ
『気付いていましたか』
いきなり声が木材置き場に響く
女が現れた、隠れていた訳でもなく忍び寄っていた訳でもなく。
女はその場所に立っていた
「来た途中には人が一人も居なかった、お前の仕業か?」
175 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/21(日) 00:17:20.98 ID:/Gsg/5yW0
『この一帯に人払いのルーンを仕掛けて置きました、多くの人は[何故かここには近づこうと思わない]ように集中をそらしているだけです。多くの人はここには近寄りません、ご心配はなさらずに』
「おいおい、それは俺にお前を殺せって言ってるのか?」
上条が手をポケットに捻じりこむ
その手に握られたのはプラスチック製の黒いおもちゃのピストル
リボルバー式のそのピストルには火薬が仕込んであった
『いえ、私はあくまで話し合いをしに来ただけです』
「…」
176 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/21(日) 00:24:52.19 ID:/Gsg/5yW0
『失礼、自己紹介が遅れました。神裂火織と申します。……出来ればもう一つの名は語りたく無いのですが」
女。
神裂はTシャツに片脚を切ったジーンズ
奇天烈な格好をしていた
そして、その姿の中で一層異彩を放つのは腰のホルスターからぶら下げた長さ2メートル強の日本刀。
それは間違いなく本物の刀であった
「……やっぱり、お前もインデックスの敵か」
その様子を見て上条当麻は理解する
こいつはインデックスの、俺の敵であると
『敵…?』
177 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/21(日) 00:29:24.13 ID:/Gsg/5yW0
『私は、ただ彼女を保護しに来ただけです』
神裂は至って平穏な様子で話を続ける
「嫌だね、成人もしてない少女を追いかける変態共には危なくてインデックスの身なんて任せられないな」
上条はニヤリと笑う
神裂の魔法名という脅しに対して
上条当麻は余裕綽々であった
178 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/21(日) 00:48:39.34 ID:/Gsg/5yW0
『そうですか、ならば仕方ありません』
神裂は両目を閉じて刀を構える
『名乗ってから、彼女を保護するまで』
キラリと月夜が少しだけ抜かれた刃に反射した
瞬間、ズドン!!という轟音と共に地面が震える
上条はその光景を見て魔術での爆発を起こしたものだと錯覚した
「くっ、燃焼の次は爆発かよ!」
上条は捻じりこんだ手をポケットから強引に抜き出し
カチリと撃鉄を起こす
179 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/21(日) 00:58:01.60 ID:/Gsg/5yW0
だが、そこに神裂の斬撃が襲いかかる
上条はとっさに屈んで回避行動を取る
上条と神裂にはある程度の距離がある
神裂が持つ日本刀、それは長刀である事は間違いないが上条に届く様な長さでは無かった
180 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/21(日) 00:58:41.23 ID:/Gsg/5yW0
さらに、あの長さでは相当の重量がある。
だから、あの刀は恐らく炎の魔術師が持っていたカードの様な呪術的な役割を果たす物だと考えていた
なのに、何故か上条は回避行動を取った。
深い意味は無く、ただ避けた方がいいかと思い取った行動だったのかもしれない
181 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/21(日) 01:04:46.33 ID:/Gsg/5yW0
直後、上条の頭上スレスレの空気が引き裂かれた
182 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/21(日) 01:09:17.69 ID:/Gsg/5yW0
驚愕。
上条当麻の余裕は神裂のその一撃で完膚無きまでに破壊されていた
後ろの木材の束がスドンと大きな音を立てて切れた木材が下に落ちる
『これでも、彼女を引き渡してはくれませんか?』
神裂が再度問う
183 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/21(日) 01:42:07.17 ID:/Gsg/5yW0
上条はその言葉を聞いて
頭にピストルを突き付ける
パンと火薬の音が木材置き場の中に響いた
184 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/21(日) 01:52:41.40 ID:/Gsg/5yW0
寝ます。
眠いので
185 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/21(日) 01:53:54.26 ID:l15uQLpDo
乙
186 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/21(日) 02:14:18.76 ID:y6pfHadDO
乙♪
187 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/21(日) 11:56:36.07 ID:/Gsg/5yW0
レンコン状のマガジンから赤い光が漏れ出る
火薬に衝撃を与えて爆発させ、頭のスイッチを切り替える
銃口(マズル)から黒い煙が薄っすらと上がる
火薬の硝煙臭いが辺りに広がった
「さぁて、死ぬ準備はできたかぁ?!魔術師!!」
188 :
訂正
:2013/07/21(日) 12:01:14.09 ID:/Gsg/5yW0
レンコン状のマガジンから赤い光が漏れ出る
火薬に衝撃を与えて爆発させ
その爆発が上条の腑抜けた頭のスイッチを切り替える
上条が笑う、腐敗を喰らう猟犬の様に
その手に握るおもちゃの銃の銃口(マズル)から
黒い煙が薄っすらと上がり
火薬の硝煙の臭いが辺りに広がった
「さぁて、死ぬ準備はできたかぁ?!魔術師!!」
189 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/21(日) 12:40:08.56 ID:1BmBzKIV0
乙、読んでる
190 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/21(日) 13:46:24.19 ID:/Gsg/5yW0
ひゅん
軽い音と共に一瞬で木原が神裂の懐に潜り込む
そのまま、スピードを殺さずに上条は左足を軸としての右足での回し蹴りを放つ
「テメェ相手に白旗上げる理由なんざぁ_____」
直撃だった
上条の足は確かに無防備だった神裂の腹に正確に叩き込まれた
『その程度ですか?』
だが、神裂は傷があるどころか後ろに吹き飛びもしなかった
191 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/21(日) 13:52:47.30 ID:/Gsg/5yW0
すぐさま神裂から離れ、体制を立て直す上条。
彼はゆっくりと彼女に睨みつけた
「…チッ」
木原が舌打ちをした
彼の一撃は確かに神裂に当たった
もしかしたら魔術で防御していたのかもしれない
木原はそう考察する
『魔術などではありません』
神裂が口を開く
『成る程、ステイルの言うとおりですね。確かに貴方の目は殺気で満ち満ちています』
192 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/21(日) 14:00:36.14 ID:/Gsg/5yW0
『成る程、さっきの頭に銃を突き付けたのはそのため…ですか』
神裂は刀を再度構えて
上条の方を見ながら言葉を続ける
『貴方はその銃によって何かを押さえ込んでいる、違いますか?』
上条はチラリとおもちゃの銃を見る
1995年に登場した、S&Wの代表的リボルバー銃をモデルとした年季の入った黒いピストル。
その名はS&W M19、装弾数は6発
「…あぁ、確かに俺はこの銃に一つの人格を押し込んでる」
193 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/21(日) 14:07:18.49 ID:/Gsg/5yW0
「だが、お前には関係ないな」
上条が神裂に向かって走る
『…そうですか』
ビュンと一瞬、神裂の右手がブレる
それと同時に目で捉えられない様な速度の何かが上条を襲う
「またかよ!?」
避け切れない、そう判断した上条は顔と体を腕で守る様に防御姿勢を取る
七閃。
上条の体を目で見えない何かが切り刻む
194 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/21(日) 14:14:53.20 ID:/Gsg/5yW0
「くっ…ぅ……」
上条の体は一瞬でズタズタのボロ雑巾の様になっていた
衣服は破け、体には大きな傷が多数あり特に傷が大きい左手はぐちゃぐちゃのトマトの様になってしまっていた
『…私の七天七刀の織り成す「七閃」の斬撃速度は常人の一瞬と呼ばれる時間で人を七度[
ピーーー
]ことができるレベルです』
上条は無言で、血だらけの左手をポケットに突っ込んだ
195 :
訂正
[saga]:2013/07/21(日) 14:15:37.27 ID:/Gsg/5yW0
「くっ…ぅ……」
上条の体は一瞬でズタズタのボロ雑巾の様になっていた
衣服は破け、体には大きな傷が多数あり特に傷が大きい左手はぐちゃぐちゃのトマトの様になってしまっていた
『…私の七天七刀の織り成す「七閃」の斬撃速度は常人の一瞬と呼ばれる時間で人を七度殺すことができるレベルです』
上条は無言で、血だらけの左手をポケットに突っ込んだ
196 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/21(日) 14:19:32.37 ID:/Gsg/5yW0
「…」
カチリとM16を頭に突き付け撃鉄を起こす
その手はガタガタと震えている
「こいつを撃つのは久しぶりだ」
上条は口を開く
「知ってるか?日本の警察の銃は一発目は空砲になってるらしいぜ」
ガタガタと震える手を右手で掴む
『何が言いたいのですか?』
197 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2013/07/21(日) 14:30:22.71 ID:/Gsg/5yW0
このままでは勝てない
相手に俺を殺す気は無いのかもしれないが
インデックスを危険に晒す訳には行かない
絶対に負けられない戦いがここにある
だから、上条はここでコレを使う
本来、上条が戦闘前に銃を頭に突き付けて撃つという行動は
木原では無い上条という人格を眠らせて木原を叩き起こすためにしている行動だ
つまり、一発目はただ目を覚ますだけ
上条と木原の混同の人格を作り上げ、それを駆使して戦闘を行う
では、二発目を撃つとどうなるのか?
上条という人格(ブレーキ)は完全に眠りに付き
木原という人格(アクセル)が全面に現れる
学生はそれでも躊躇なく引き金を引く
パン、と軽い音が辺りに響く
198 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/21(日) 14:35:23.73 ID:/Gsg/5yW0
二発目。
神裂はそれを見て明確な違いを見出せなかった
「…」
木原の手からピストルが滑り落ちる
プラスチックならではの軽い音を放つおもちゃの銃
突如、神裂の目の前に木原の姿が現れる
199 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/21(日) 14:40:48.27 ID:/Gsg/5yW0
『(なっ…あれだけの距離をどうやって……)』
ガン、という音と共に木原の掌が神裂の右耳に当たる
『うっ…!?』
神裂の耳の中で耳鳴りが響く
木原の攻撃は神裂の右耳の鼓膜を確かに破いていた
「さぁて、虐殺タイムだ。二度と日の出を拝めない様にバラバラに解剖してやるよ……そしたらホルマリンにでも付けて置こうか?魔術師ってラベルをつけてな」
200 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/21(日) 15:01:39.37 ID:/Gsg/5yW0
「まずは足から切り落としませうかね?」
木原が神裂の足を蹴る
すると神裂の膝からしたはいとも簡単にちぎり取られた
まるでティシュを裂くような感覚で
『い…一体何が?!』
閉め忘れた水道から漏れ出る様に神裂の足から紅い水が溢れる
神裂は理解が及ばないという表情でその光景を凝視していた
「あぁ、うっせぇな。解剖される側がしゃべんなよクズ」
ぐしゃりと、地面に落ちていた神裂の足が木原に踏みつぶされる
201 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/21(日) 15:04:37.34 ID:/Gsg/5yW0
『七閃!』
神裂の手から放たれる瞬殺の攻撃
だが、それは木原に触れた瞬間消える
「あー、それもう飽きた。違うの無いのか?」
木原は先程、その七閃でぐちゃぐちゃになった左手を見ながら言う
立場は完全に逆転していた
202 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/21(日) 15:10:32.21 ID:/Gsg/5yW0
木原がその左手に強引に右手の人差し指と親指を突っ込む
ぐしゃぐちゅと肉が潰れる音が聞こえる
「えーと、ここがこうなって…ここがこうか?」
「…よし、こんなもんだな」
人差し指と親指を左手から抜き出し
右手を左手から離す木原、その左手は完全に修復されていた
『一体…どういう』
神裂は全く思考が追いつかない
何故、先程七閃が消えた?
何故、私の足はいとも容易く千切れた?
何故、彼の左手は直った?
203 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/21(日) 15:17:19.71 ID:XsZjSh+Fo
乙、読んでます
204 :
乙、ありがとうございます。頑張ります
:2013/07/21(日) 15:23:23.57 ID:/Gsg/5yW0
木原は辺りを見回す
辺りに見当たるのは
木材の断裁機
工業用のワイヤー
焼却炉
後は、木材乾燥用の巨大な電子レンジ
「…いいもんあるじゃねぇか」
木原は神裂の髪をぐいっと掴むと電子レンジの中に放り込む
足も一緒に
205 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/21(日) 15:35:08.45 ID:/Gsg/5yW0
「♪〜♪〜」
鼻歌を唄いながら呑気にカチカチカチと目盛りを合わせていく
『ーーーーー!ーーーーーー!?』
神裂は足が無い代わりに腕で地面を這いつくばりながら
何かを訴える
「ガラス越しだとあんま聞こえねぇな、まあいいや」
『ーー!』
「俺さ、昔でんじろう先生が電子レンジに電球いれてるのテレビで見てさぁ。これ人でやったらどうなるかなぁと思ったんだ」
『ーーー?!』
「で、お前で試してみようと思ったわけ」
木原は目盛りをセットし終わったのか
今度は周りをチェックし始める
206 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/21(日) 17:45:32.73 ID:1BmBzKIV0
イカのリング揚げは爆発して粉々、掃除が大変であった…
207 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/21(日) 18:06:44.22 ID:Jt7AJR1L0
アメリカで乾燥機代わりに猫をレンジでチンしてネコが破裂して、慰謝料請求したやつがいたな
208 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/21(日) 18:31:58.06 ID:/Gsg/5yW0
電子レンジのスイッチが入った
内部がオレンジ色の光に満たされる
『ーー!』
神裂が刀を抜こうとするがその手に力は入らない
「やめといた方がいいと思うぞ、今のお前の手の筋肉は限界ギリギリまで分解してあるからな」
ギロリと神裂が木原を睨む
その目には先程の余裕は微塵も感じられなかった
「おいおい、そう怖い目で見るなよ。お前だって俺の左手をあんなにしたんだからよ互い様ってことにしようぜ」
209 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/21(日) 21:52:57.95 ID:/Gsg/5yW0
>>206
カニクリームコロッケも上げるの難しいですよ
>>207
そんなのありましたね、猫可哀想
乙、読んでる等ありがとうございます
ちょっと体調やばめだから今日はもう投下無いです。
ごめんなさい
210 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/22(月) 00:11:48.49 ID:0Mepx1II0
こんばんわ
又アンケートです。
みなさんはどちらの色が好きですか?
赤
黒
下五でお願いします。
あと書き溜めを作るのでしばらくこれません
211 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/22(月) 00:13:10.55 ID:jw55wnlzo
黒
212 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/22(月) 00:13:58.34 ID:8XbRzigf0
赤
誰か救われぬねーちんに救いの手を…
213 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/22(月) 00:14:17.98 ID:JEWhIqfbo
赤はアレで黒はアレだと思うので、赤
214 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/22(月) 00:21:21.35 ID:5mOsgMfSO
黒かなぁ…
215 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/22(月) 00:28:17.68 ID:BYeMnxslo
red
216 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/22(月) 00:29:00.61 ID:03tP87wU0
正直 赤黒いのがいい
217 :
◆J5b.jkK2sg
:2013/07/22(月) 00:31:17.67 ID:0Mepx1II0
赤に決まりました
やっほい、鮮血endですよー
218 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/22(月) 00:32:39.79 ID:BYeMnxslo
わぁい(遠い目)
黒だったらどうなってたんだろ
219 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/22(月) 00:33:36.14 ID:JEWhIqfbo
黒こげやろ
220 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/22(月) 00:34:09.22 ID:0Mepx1II0
>>126
赤黒って、それはバットエンドにしろってことですか?
221 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/22(月) 00:35:40.33 ID:0Mepx1II0
過去の設定を決めるアンケートだったんですけどね
悪役誰にしようか迷ってしまって
222 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/22(月) 00:37:14.34 ID:JEWhIqfbo
レンジ内ねーちんの末路アンケかと思った
血しぶき破裂 or こんがり黒こげ
223 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/22(月) 00:38:45.69 ID:0Mepx1II0
あ、それはもう決まってますよ
キックアスって映画を見るとどうなるか分かります
224 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/22(月) 02:20:51.00 ID:bLLBPYag0
レンジin猫の話はアメリカンジョークらしいけどね
225 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/22(月) 11:05:21.68 ID:S+7s9R5Eo
読んでたらキン肉マンU世のボルトマン思い出した
226 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/22(月) 21:34:17.39 ID:0Mepx1II0
書き溜め作ってたら
とある木原の幻想殺し改訂版になっていた不思議
あと副産物でとある暗部の幻想殺しもできた
筆が進まないのでいつも通り即興です
今回か次回辺りで終わるといいなと思っています
227 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/22(月) 21:39:09.60 ID:0Mepx1II0
「じゃあ、今から言う問題に答えられたら出してやってもいいぜ」
木原がニヤリと笑う
その間にも電子レンジ内の神裂の体温は上がっていた
「問題、左手で掴めるけど右手で掴めないものってな〜んだぁ?」
『ーーー』
「あ?何だ聞こえねーな」
228 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/22(月) 21:44:41.24 ID:0Mepx1II0
「ごー」
木原がカウントを始める
「よーん」
「さーん」
『ーーー!』
神裂が必死に叫ぶ
だが、木原は笑うばかりで聞こうとしない
「にー」
神裂の命の限界(リミット)はもうすぐ目と鼻の先にまで迫っていた
229 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/22(月) 21:46:22.68 ID:0Mepx1II0
ぼん
230 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/22(月) 21:53:50.12 ID:0Mepx1II0
唐突に神裂が電子レンジの中で爆発した
例えなどではなく文字通り四散した
中を見るためのガラス戸には地や内臓がべちょりとくっついており
その死体は男なのか女なのか、人であったのかでさえも疑われるほど
バラバラになっていた
「残念、時間切れ」
その光景を見た木原は笑う
悪戯をした子供のように
幼く
無邪気に
「答えは右手でした〜」
231 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/22(月) 21:56:09.20 ID:eK/pPAfZ0
死ぬのはキャラ的にだって信じてたのに…
232 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/22(月) 21:57:33.75 ID:cc9BaILuo
牝キャラになるんじゃなかったのか…
233 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/22(月) 22:14:35.63 ID:0Mepx1II0
『大丈夫か?神裂』
234 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/22(月) 22:17:01.49 ID:+PrxeGBw0
木原はそんな中途半端なことをしないってことさ...
ってかステイルは生きてるけど、ねーちんは死ぬんだ
235 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/22(月) 22:27:30.48 ID:0Mepx1II0
『…ステイル』
『起きたか、良かった』
魔術師、ステイルはほっと胸をなで下ろす
『木材置き場(ココ)に君が倒れていた時にはもう駄目かと思ったけど、良かった』
ステイルが神裂に話す
だが、神裂の頭はそれどころでは無かった
私は生きている?
何故私は生き返った?
236 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/22(月) 22:29:44.35 ID:JEWhIqfbo
「幻想殺し」じゃなくて、「幻想」の中で「殺し」てるのか?
237 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/22(月) 22:37:02.00 ID:0Mepx1II0
あの時確かに私は死んだ
それは自分でも分かっていた
でも、神裂火織は生きている
何故、何故、何故
彼女が考えても分かるはずは無い
『これが…学園都市』
『…彼女の限界は、後一日だ。今日を逃すと少し厄介だね』
『ですが、私にはここで寝ている時間などないんですよ』
神裂は身の回りの物を確認すると立ち上がった
先程の学生
あんな相手では神裂とステイルの二人がかりでも敵うはずがない
それでも、神裂は急がねばならない理由があった
238 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/22(月) 22:43:39.03 ID:0Mepx1II0
そしてまた上条も風呂屋に急ぐ
幸せの限界が近い事も知らずに
239 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/22(月) 22:49:16.44 ID:0Mepx1II0
今日の投下はこれで終わりです
眠いです。
非常に眠いです。
次回あたりに捨てさんとねーちんの復活秘話でも書こうかなと
240 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/22(月) 22:56:07.55 ID:+9fQaSRc0
乙です!
ねーちん生きててよかったぁ…
ただ『』が気になる…
241 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/22(月) 23:07:28.95 ID:s/yyCR+90
乙
木原が聖人に勝てると思えないんだが、面白ければいいか
242 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/22(月) 23:09:46.67 ID:0Mepx1II0
>>240
「」…上条
『』…その他カス
で捉えて頂けると結構です。
>>241
神裂さんは身体の筋肉切り刻まれてますから…ね
243 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/22(月) 23:37:41.99 ID:00d33Hx/o
爆発四散!
244 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/22(月) 23:51:32.47 ID:eh+MU7Duo
>>243
ネ/申/列/衣
245 :
◆J5b.jkK2sg
:2013/07/23(火) 12:35:28.18 ID:yTS1Hwi70
神裂さんのご冥福をお祈りします
こんにちは
今日は18時くらいから更新始めます
後、続編の書き溜めとか出来てきたので、インデックス編終わったら伏線とか入れるために一回一から書き直します、ごめんなさい
246 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/23(火) 15:36:35.35 ID:aSjepGKSO
えっ
乙機体
247 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/23(火) 18:17:12.82 ID:yTS1Hwi70
すいません、用事が長引きそうなので更新遅れます
ところで書き直すなら新スレ立てた方が良いですかね?内容ほぼ違いますし
248 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/23(火) 18:23:40.85 ID:/CWhMl4xo
できるなら新スレでお願いします
249 :
◆J5b.jkK2sg
:2013/07/24(水) 21:25:39.03 ID:CZD3lT6e0
『あ〜、気持ち良かった』
上条が風呂屋に向かった頃
もうインデックスは風呂屋から出て外で上条を待っていた
『というかとうまはどこに行ったの?レディを待たせるなんて常識がなってないかも』
彼女は、手にビニール袋を引っさげていた
中は学園都市の試作品の牛乳シリーズらしい
トマト牛乳
煮干し牛乳
牛丼牛乳
まあ、奇抜な物ばかりだ
彼女はそのうちの一つを取り出すと飲み始めた
250 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/24(水) 21:31:55.79 ID:CZD3lT6e0
「ごめん、遅れた」
上条がインデックスの所に現れた
その衣服は赤く染まっている
『むー、遅い!』
「すまんすまん」
アハハ、と上条が気まずそうに笑う
『で、今回は何してたの?』
「何って…いやー、ちょっと道に迷ってる人がいたから道案内をだな」
『嘘でしょ』
251 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/24(水) 21:41:26.19 ID:CZD3lT6e0
『私の目は節穴じゃないんだよ!その血、何したの?』
「…お前に言うような事じゃねーよ」
『また、魔術師?』
「…」
ふいっと上条が目をそらす
『あっ!やっぱり魔術師と戦って来たんでしょ!』
「ナ、ナンノコトカナー」
アハハと、また気まずそうに上条が笑う
インデックスはその顔を見て少し怒ったような顔をする
『とうまのそういう、自分のことを隠す所嫌い』
252 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/24(水) 21:54:02.88 ID:CZD3lT6e0
『この前だってそう。頼んでもないのに勝手に助けてくれて、魔術師も倒してくれて』
インデックスは、少し間を置いて何かを考えた後に続ける
『とうまはさ、一人で抱え込み過ぎだよ。私はシスター何だから少しは相談して欲しいかも』
その話を黙って聞いていた上条は
インデックスの方をじっと見ると口を開いた
「その体型でシスターねぇ…」
『…』
253 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/24(水) 22:03:27.89 ID:CZD3lT6e0
『と〜う〜ま〜』
ギラリと彼女の歯が光る
ガブリ
頭に噛み付く英国聖女
夜の街に学生の悲鳴が響き渡る
254 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/24(水) 22:12:01.23 ID:CZD3lT6e0
「いってぇ〜」
上条はまだヒリヒリと痛い頭を抑えながら
学生寮への帰路を歩く
その横にはいかにも不機嫌という様子の少女が立っている
『ふんっ、とうまなんか嫌…』
「どうした?湯あたりしたのか」
『…』
「おーい、インデックスさーん」
『…』
255 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/24(水) 22:21:59.64 ID:CZD3lT6e0
『あ_____』
パタリと少女の体がアスファルトの地面に倒れこむ
ぐったりとした様子の彼女の額には多量の汗が浮かんでいた
外が暑いという訳ではない、むしろ夜だからか涼しい方だ
「…インデックス?」
彼女の体を揺するが返事はない
『どうやら、タイムリミットのようだね』
256 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/24(水) 22:35:59.12 ID:CZD3lT6e0
現れたのは赤髪の神父
その手には十字架を模したアクセサリーが握られていた
「…お前の所為か?」
上条がギロリと睨む
今にも魔術師を殺しそうな勢いで
『僕の所為ではないね』
「じゃあ、何故インデックスは倒れた!?」
『君は、完全記憶能力という言葉を知っているかい?』
257 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/24(水) 22:41:46.63 ID:CZD3lT6e0
完全記憶能力。
見た物を全て覚えるという特殊な記憶力
『ソイツはその完全記憶能力を持つ特殊なシスターなのさ』
「…それが」
「それが、お前らがインデックスを追う理由か?」
神父は煙草を一度手に持ち煙を吐く
『いや、僕達が追っているのはそいつの中身さ』
258 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/24(水) 22:51:00.99 ID:CZD3lT6e0
「中身…?」
そこに新たな人影が現れる
刀を腰から下げた、奇抜な格好をした女
神裂火織
『その子の頭の中には、10万3000冊の魔道書が記憶されているんですよ』
「魔道書、っていう事はその所為でこんな事になったっていうのか」
259 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/24(水) 23:26:40.19 ID:CZD3lT6e0
寝るっす
明日終わらせます
インデックスさんには死んでいただきます
260 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/24(水) 23:33:54.00 ID:8MtQUn86o
最後の行なんて書いてあるのか見えんのだが
261 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/24(水) 23:40:56.08 ID:CZD3lT6e0
寝ようといた矢先にオチが浮かんだので投下
今から安価取ります
下2、3好きな殺害方法を書いて下さい
ロクなもんじゃなかったら他にします
262 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/24(水) 23:42:42.62 ID:TUy6D7rco
血を抜き取られる
263 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/24(水) 23:45:30.40 ID:3vv8rxUio
痛めつけて自殺に誘導する
264 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/24(水) 23:48:01.93 ID:r1seVg/Vo
十字架に磔
265 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/24(水) 23:55:02.01 ID:ZHKSf5Rm0
血流加速でボンッ
266 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/24(水) 23:56:28.77 ID:CZD3lT6e0
ちょっと待ってくれ…十字架に磔って十字架どこから持ってくるんですか?
寝落ちまで頑張りますね
267 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/25(木) 00:08:09.74 ID:x3E2FLwn0
後、ここから上条さんが一方的な解釈と理不尽な行動を取ります
嫌な方はブラウザバックお願いします
268 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/25(木) 00:12:04.43 ID:x3E2FLwn0
「…なら」
上条の顔が歪む
「テメェらを殺せばインデックスは助かるってことか?」
『は?あなたは何を言って…』
「テメェらは魔術師、つまりは魔術の使い手でもある」
「なら、テメェらを殺せば。俺はインデックスを助ける事が出来る」
269 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/25(木) 00:16:50.38 ID:x3E2FLwn0
『貴方は一体何を…』
カチリと撃鉄を起こす音が聞こえる
上条当麻、彼が木原としての力を行使するために使うおもちゃの銃
それを彼は頭に突き付ける
『させるか!魔女狩りの王(イノケンティウス)』
だが、その上条の後ろに大きな炎が現れる
莫大な熱を秘めるその炎柱はやがて人の形となり上条を襲う
しかし、上条はそれに対して振り返ろうともしない
270 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/25(木) 00:18:02.82 ID:x3E2FLwn0
乾いた銃声が辺りに響いた
271 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/25(木) 00:20:04.60 ID:x3E2FLwn0
その瞬間
魔女狩りの王は消滅する
あれだけの炎が一瞬で消え去る
あり得ない光景だった
アスファルトをも溶かす熱気を放つ炎の王は
たった一人の学生によって
消されたのだ
272 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/25(木) 00:22:37.86 ID:x3E2FLwn0
「冥土の土産に教えてやるよ」
上条が不気味に笑う
「俺は無能力者だ、だけど俺は家庭の事情である技術を身につけた」
グニャリと歪んだその笑みは
狂気を感じさせる笑みだった
「俺はな、分解が得意なんだ」
273 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/25(木) 00:28:32.90 ID:x3E2FLwn0
「世の中にはよぉモノが溢れ返ってんだろ、俺にはアレが全て分解出来る」
それが、上条の「木原」
彼は何でも分解出来る
神裂に音も無く近付いた上条はその手でで神裂の刀に触れる。
直後、神裂の刀がバラバラに分解された
破壊ではなくあくまで分解
力はいらない。
筋に沿って物と物を切り離すだけ
その単純な行為は彼を化け物のように強くする
274 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/25(木) 00:32:18.70 ID:x3E2FLwn0
分解が出来れば作成も出来る
彼は壊した物を治す事だって出来る
彼は一度見ただけでその物の作りを把握し、対象を分解する
『成る程…観察眼が鋭かったのもそのためですか』
「…まあ、これだけじゃあ。ただ特技があるだけの一般人と相違ないけどな」
大有りだと、神裂は心の中で呟いた
275 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/25(木) 01:16:31.59 ID:x3E2FLwn0
ねます
おやすみなさい
寝落ちの頭文字のアルファベットのみとるとNOTになるからNOT寝落ち!とかくだらないこと思いつきました。はい、すいません
276 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/25(木) 12:29:17.27 ID:x3E2FLwn0
『なら、僕の魔女狩りの王も分解したってことか?』
「それは違う」
「燃焼っつーのはよ、一旦可燃性の気体が生成してそれが燃焼してるんだがよ」
上条がズボンの左ポケットを探る
中から取り出されたのは不思議な形をした機材だった
「例えば、石油とかの燃焼では、熱によって一部が気化してそれが燃焼して炎を生じるわけなんだよ。木材の燃焼なら、熱によって木材を構成する物質の一部が分解して、可燃性の気体を生じてそれが燃焼し炎を生まれるんだ」
上条はそこにどこから取り出したのか
コピー用紙をストンと入れる
「つまり、分解して燃える前にその物質を燃えにくい物で固めちまえばいい。リン酸エステルとかメラミン、DBDEでな」
277 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/25(木) 12:40:49.99 ID:x3E2FLwn0
「こいつのことは知ってるよな」
カチャリとその機材の射出口をステイルに向ける
「テメェの右手を切った機械だ名前は…めんどくせぇしつけなくていいや」
パシュとその射出口から音がした
278 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/25(木) 14:08:38.29 ID:x3E2FLwn0
とん
279 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/25(木) 15:18:14.46 ID:x3E2FLwn0
ステイルの左腕が軽い音と共に地面に落ちた
ステイルの左腕は持っていた十字架を血の池に落とす
銀色の十字架が赤く染まる
「学習能力無いのかお前?二回目だぞ」
ボタボタとステイルの腕の切断面から赤い水が垂れる
280 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/25(木) 15:50:47.21 ID:rPdOFvDk0
そうかステイルの千切れたうでは分解によるものだからそれを繋げたのか
神烈のもグチャグチャにしたと見せかけて全部分解してたのか
ならいきてるのに何の問題もないな
281 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/25(木) 19:44:54.78 ID:x3E2FLwn0
「次はお前だ…」
上条当麻は笑っていた
壊れたように
彼はもしかしたら最初から壊れていたのかもしれない
親を殺されたあの日から
「あはっ!はははははははははははは!!」
笑う彼は止まらない
その手を赤く染め命を奪う
ぐしゃぐしゃと皮を剥ぎ、肉をちぎる音が夜の街に響いた
282 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/25(木) 19:47:57.95 ID:x3E2FLwn0
そして、壊した物は彼によって復元される
生と死その二つがせめぎ合う中で上条はただただ笑う
神父は狂ったのか自殺を始め
壊れた女はパーツ毎に十字架に貼り付けられた
辺りは血で埋め尽くされた
283 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/25(木) 19:56:46.60 ID:x3E2FLwn0
殺人事件が起きた、死傷者は2名。
神父の格好をした、男
身元不明の、女
犯人は未だ逃走しており、現場には犯人が使用したと思われる拳銃が放置されていた_____
284 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/25(木) 20:03:24.47 ID:x3E2FLwn0
超中途半端ですが一応終わりですごめんなさい。
酷い落ちですが書き直しするので許してください。
後、新スレは今日中に立てると思います
本当に申し訳ありません
285 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/25(木) 20:31:09.37 ID:x3E2FLwn0
新スレも同じ題名でいいですかね?
分かりにくさ回避に他の名前の方がいいですかね?
286 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/07/25(木) 20:50:34.04 ID:2DU7GPDt0
いいとおもうよー
紛らわしいっていっても開いて戻るだけだし
287 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/07/25(木) 20:57:44.55 ID:x3E2FLwn0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1374753003/
新スレになります
ご迷惑をおかけいたしました
83.86 KB
[ Aramaki★
クオリティの高いサービスを貴方に
VIPService!]
↑
VIP Service
SS速報VIP
専用ブラウザ
検索
Check
Tweet
荒巻@中の人 ★
VIP(Powered By VIP Service)
read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By
http://www.toshinari.net/
@Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)