走れメロス - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/08/17(土) 20:24:54.51 ID:VJ9l0BAb0

メロスは激怒した。

あの邪智暴虐の王をぶっ殺してやると。


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1.5 ：荒巻＠管理人★(お知らせ) [Twitter]： ID:???

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旅にでんちう ＠ 2024/04/17(水) 20:27:26.83 ID:/EdK+WCRO
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木曜の夜には誰もダイブせず ＠ 2024/04/17(水) 20:05:45.21 ID:iuZC4QbfO
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いろは「先輩、カフェがありますよ」【俺ガイル】 ＠ 2024/04/16(火) 23:54:11.88 ID:aOh6YfjJ0
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【MHW】古代樹の森で人間を拾ったんだが【SS】 ＠ 2024/04/16(火) 23:28:13.15 ID:dNS54ToO0
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こんな恋愛がしたい　　安部菜々編 ＠ 2024/04/15(月) 21:12:49.25 ID:HdnryJIo0
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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part2 ＠ 2024/04/14(日) 19:38:35.87 ID:kch9tJed0
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アテム「実践レベルのデッキ？」 ＠ 2024/04/14(日) 19:11:43.81 ID:Ix0pR4FB0
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2 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/08/17(土) 20:28:05.32 ID:VJ9l0BAb0

メロスは世間様を知らない。

メロスは一般人であった。

パソコンの前に居座り、ニコニコ動画を見てはニヤニヤしていた。

だが、邪悪に関しては人一倍敏感であった。

3 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/08/17(土) 20:29:33.97 ID:hbAglo3AO

あー……期待

4 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/08/17(土) 20:30:00.30 ID:6UBOy3+to

ネット中毒で走れるのか？運動不足じゃね？

5 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/08/17(土) 20:38:04.99 ID:VJ9l0BAb0

今日の明け方、メロスは電車やバス、地下鉄を乗り継いで、自宅から40ｋｍ離れたシラクスの街に来ていた。

メロスには父や母もいない。非リア充であった。

無職の兄を養ってくれる16の妹と二人暮らしであった。

妹は普通にリア充であった。

もうそろそろ結婚もするらしい。

そこでメロスは｢ハロワでの職探し｣と銘打って、花嫁の衣装やお祝いの品などを買いに来ていたのであった。

6 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage ]：2013/08/17(土) 20:41:40.12 ID:EzXN0stT0

メロスゥ

7 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/08/17(土) 20:41:57.02 ID:XRhfnc830

単なるニートじゃねえかw

8 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/08/17(土) 20:44:09.70 ID:6UBOy3+to

王様は誰になるか楽しみ。いやそれ以前にこのメロスは人質になってくれる親友はいるのか？

9 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/08/17(土) 20:46:42.38 ID:VJ9l0BAb0

まずは街で買ったのを自宅へ宛先を自分にして送り、ホコ天をぶらぶらしていた。

メロスに竹馬の友がいた。

セリヌ以下略である。

今はこのシラクスの街でフィギュア職人をしているらしい。

PSO2のアバターを通してではなく、生身の体で会うのは暫く振りであった。

内心バクバクしていた。

10 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/08/17(土) 20:49:08.43 ID:6UBOy3+to

竹馬の友もオタかよｗｗ

11 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/08/17(土) 20:50:25.31 ID:VJ9l0BAb0

23時に再開します。

12 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/08/17(土) 20:53:00.39 ID:6UBOy3+to

>>11
ひとまず乙。期待して待ってるよ。

13 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/08/17(土) 20:53:07.78 ID:03Us8sI0o

二人とも全職業カンストなんですねわかります

14 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/08/17(土) 21:11:44.61 ID:2fFS1v4ko

内心バクバクしていたｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ

15 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/08/17(土) 21:27:07.57 ID:IfIkAr3s0

やべぇwwめっちゃ期待wwww

16 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/08/17(土) 21:47:52.46 ID:6UBOy3+to

メロスおまわりさんに職務質問されそう。

17 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/08/17(土) 22:05:03.74 ID:AnUadFdQo

16歳で兄を養いつつもうすぐ結婚……？

18 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/08/17(土) 23:13:37.99 ID:VJ9l0BAb0

歩いているうちにメロスは怪しく思った。

静かすぎる。

夜だから街が暗いのは当たり前だ。

しかし、夜ばかりのせいではない。

何故か街全体がひっそりしてるようだ。

メロスは徐々にこの街の異変に臭さを感じた。

19 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/08/17(土) 23:16:26.58 ID:VJ9l0BAb0

メロス｢こいつはくせえッー！ゲロ以下のにおいがプンプンするぜッーーーーッ！！｣

20 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/08/17(土) 23:24:01.20 ID:VJ9l0BAb0

メロスは街のDQNをつかまえて、何故街からキャバクラだおっパブだのソープなどのネオンが消えたのか、何故酒臭いジジィやそれにからもうとするDQNがいないのかを訊いた。

しかし、DQN達はしょんべんを垂れながらしながら何処かへ消えていってしまった。

暫く歩くと前方に若い女が見えた。

メロスはすぐさま路地裏に引き入れ、女の逃げ道を塞ぎ、女に何故街がこんな状態に陥っているのかを訊いた。

21 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/08/17(土) 23:25:45.98 ID:laQ3x4XSO

なにこれクッソおもしれーなｗｗｗｗ俺の知ってるメロスじゃねーｗｗｗｗ

期待

22 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/08/17(土) 23:39:08.99 ID:VJ9l0BAb0

女｢王は闘いを好みます……｣

メロス｢何故闘いを？｣ｷﾘｯ

女｢はうっ……///そ、それは王いわく、血が騒ぐそうです。誰もマジで闘う気などないのです……｣

メロス｢沢山の人間と闘ったのか？｣

女｢はい、はじめは王様の妹婿さまを。それから、御自身の世嗣を。それから、妹さまを。それから、妹さま の御子さまを。それから、皇后さまを。それから、取引先のアレキス様を揃って病院送りにしました｣

メロス｢王は狂ってやがる……｣

女｢いいえ、王は狂ってはいません。王は自分と対等に渡り合える人間が欲しいのです。王は最近街のDQNや年配の酒飲みジジィにも闘いを挑んでます。目立つ行動をすると即ファイトなのです……。今日も6人が病院に送られました｣

メロス｢情報をありがとう。可愛い人よ｣ｻﾞｯ

女｢待って！｣

メロス｢どうした？｣

女｢貴方のお名前は……？｣

メロス｢メロス……、｣

23 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/08/17(土) 23:40:30.74 ID:VJ9l0BAb0

メロス｢メロス・Ｔ・ランだ｣

24 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/08/17(土) 23:44:25.13 ID:VJ9l0BAb0

メロスは女を話を聞き、激怒していた。

メロス｢自分の欲求不満を晴らす為に他人を傷つけるだと？そんなのが許される訳がねぇだろ……！｣

25 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/08/17(土) 23:48:10.68 ID:VJ9l0BAb0

メロスはまさに単細胞生物のような男であった。

装備もろくに整える事無く、城にずかずかと入っていった。

たちまち城の屈強な兵士たちに囲まれるが、そこは主人公補正により難なく突破した。

そして、遂に玉座にたどり着いた。

26 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/08/17(土) 23:55:13.59 ID:9GqlCZpyo

強い(確信)

27 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/08/17(土) 23:58:04.83 ID:VJ9l0BAb0

ディオニス｢わぁぁぁぁぁぁれの眠りを妨げる、おぉぉぉぉぉ愚か者めがァッ！！｣

メロス｢ほざいてろ！貴様の眠りとこの世界、どっちが大切なのかをもう一度考えながらなぁっ！！｣

ディオニス｢断じて！！我の眠りであるぅ……｣

メロス｢お前に対しての同情の念はこれで消えたぜ……｣

メロス｢お前を殺し、この世界を救う！！｣

ディオニス｢貴様如きにそれが出来るとでも！？｣

メロス｢やらなきゃいけねぇだろ！！｣

28 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/08/18(日) 00:08:30.04 ID:0HHw+F0l0

メロスはホルスターから目にも止まらぬ早さで銃を抜いた。

メロス｢喰らいな……！｣

安全装置は解除済みである。メロスは迷いなく引き金を引いた。

メロス『焔の捕食者(ドレッド・イーター)！！』

放たれた弾丸はまるでメロスの心の内の正義心の炎のように燃えていた。

そして、弾丸がディオニスに命中した直後、その炎はまるで獲物を捕食するライオンのようにディオニスを包み込んだのであった。

29 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/08/18(日) 00:13:33.54 ID:0HHw+F0l0

ディオニス｢ぬ、ぬぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ！！｣

メロス｢さらばだ、ディオニス｣

燃え盛るディオニスを背にし、メロスはその場を離れた。

そして、玉座のある王の間を去ろうと、ドアの取手に手を掛けた。

直後、メロスの肩に猛烈な痛みが生じた。

30 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/08/18(日) 00:15:37.05 ID:t4H4nafwo

いやもう何の話だよｗｗ

31 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/08/18(日) 00:20:08.85 ID:0HHw+F0l0

メロス｢ガッ！？こいつァは……｣

肩を押さえた手には血が滴っていた。

そして、その肩にはディオニスが持っていた杖が刺さっていた。

メロスが玉座を振り返ると……。

ディオニス｢夏にカイロとはぁ……。わぁぁぁぁぁぁれも少し驚いてこぉぉぉぉぉぉぉぉぉえを上げてしまったはぁ！！｣

火傷どころか、服にさえ焦げ1つもついていない、暴君ディオニスがそこに立っていた。

32 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/08/18(日) 00:20:29.49 ID:9/WLINpEo

スマフォに鼻水ついた

33 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/08/18(日) 00:31:39.96 ID:0HHw+F0l0

ディオニス｢そぉぉぉぉぉぉろそろ、わぁぁぁぁぁぁれも反撃しようではないかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！｣

瞬き一つであった。

メロスが一瞬瞬きをした間に、ディオニスはメロスの目前に立っていた。

ディオニス｢おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！｣ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞ

容赦のない、流星群のようなディオニスの拳が次々とメロスに襲いかかる。

完全に不意を突かれたメロスは防戦一方で、ただ、ディオニスの拳を受け続けるサンドバックになっていた。

メロス｢……ッ！……ガッ！……グハッ……｣

そしてついにメロスは倒れてしまった。

34 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/08/18(日) 00:36:38.47 ID:D+fU02cl0

メロース!!

35 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/08/18(日) 00:39:42.59 ID:u3p3XKX50

あれ？メロスってニートじゃ…

36 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/08/18(日) 00:48:40.04 ID:0HHw+F0l0

ディオニス｢わぁぁぁぁぁぁれの億列拳×3セットを受けてもたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁおれるだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁけとは！！｣

ディオニス｢だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁが、わぁぁぁぁぁぁれの相手ではなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい！！｣

メロス｢ちくしょう……！｣

ディオニス｢ひじょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉに残念だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁが、貴様にはここで死ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃんで貰おう！！｣

ディオニスはメロスの心臓に目掛けて全体重をのせた拳を振り下ろした。

37 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/08/18(日) 01:00:38.46 ID:0HHw+F0l0

？？？『運命に抗う意志(マリオネット・チェーン) ！』

ディオニスの拳はメロスの胸板のわずか1ｃｍ上で止まった。

しかし、余波は止まらず、メロスは少し吐血した。

ディオニス｢か、体が動かん！｣

？？？｢全く……。だからキミは単細胞生物と言われるんだよ？メロス｣

メロス｢ま、お陰で劇的な再開になったじゃねぇか｣

38 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/08/18(日) 01:01:54.75 ID:0HHw+F0l0

メロス｢セリヌンティウス｣

39 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/08/18(日) 01:03:09.32 ID:0HHw+F0l0

眠いです。お休みなさい。

明日暇な時に再開します。

40 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/08/18(日) 01:05:51.68 ID:wYflUbuHO

乙
かっけー

41 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage ]：2013/08/18(日) 01:07:54.76 ID:PwCslK+a0

なんか無駄にカッコいいんだけどニートなんだろ？

42 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします ：2013/08/18(日) 01:08:55.07 ID:NEjHR4Hgo

セリヌ以下略かっけー

43 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/08/18(日) 01:27:00.77 ID:LXtlMXaE0

これ何マンガだよwwwwwww乙！wwwwwww

44 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/08/18(日) 01:36:03.31 ID:Y7ECn9hAO

乙……ww駄目だw吹くwww

45 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/08/18(日) 11:11:32.90 ID:G67ACBHZ0

この王は間違いなくcv若本

46 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/08/18(日) 11:59:48.33 ID:hcQOH/cE0

王様のせいで｢ぁ｣が｢ぁ｣に見えなくなってきた

47 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/08/18(日) 13:06:31.22 ID:SChGwvn4o

ジャンプの看板まんがだな

48 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/08/18(日) 15:48:57.72 ID:0HHw+F0l0

予告です。

今日も23時に辺りに再開します。

49 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga　sage]：2013/08/18(日) 18:28:33.90 ID:dC0Vbbrf0

ワーイ（＾◇＾）

…ニートかホントにこいつ

50 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/08/18(日) 20:49:23.55 ID:AYC0fx0SO

乙。かっけ

51 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/08/18(日) 23:34:38.76 ID:0HHw+F0l0

セリヌンティウス｢昔みたいにセルンと呼んでくれよ、メロス｣

メロス｢なんとなくお前をフルで呼びたくなったのさ……。セルン｣

セリヌンティウス｢だが、再開を喜んでる暇はないよ、メロス｣

セリヌンティウスの視線の先には、苦悶の表情を浮かべ、先程から全く身動きがとれないディオニスが居た。

セリヌンティウス｢知っての通り、僕の『運命に抗う意志(マリオネット・チェーン)』の束縛効果は3日間しかない。君には今すぐ家に帰って『約束の装備』を着けてここに戻ってきて欲しいんだ｣

メロス｢そうしたいのはやまやまなんだが……｣

メロスは自分の肩に刺さっていた杖を引き抜いた。血が勢い良く、まるで公園の噴水のように飛び出し、宙を舞った。

メロス｢すまないが俺の体力がもう限界のようだ……｣

52 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/08/18(日) 23:40:26.55 ID:tKl/rFTd0

なんだこれは

53 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/08/18(日) 23:49:41.90 ID:0HHw+F0l0

セリヌンティウス『操り操られ(オート・モーション)』

途端に近くに飾ってあった鎧が、まるで意志があるように動き出し、メロスを担いだのであった。

セリヌンティウス｢これなら大丈夫だろ？｣

メロス｢恩に着る、セルン！｣

セリヌンティウス｢3日で戻ってきてくれ。3日もあればキミの妹さんの結婚式も済ませられるだろ？｣

メロス｢必ず3日で戻ってくる！ディオニスはお前に任せた｣

セリヌンティウス｢任せておいてくれよ｣

メロスはぐいっとセリヌンティウスの服の襟を掴み、自分の方へと寄せた。

メロス｢決して無理だけはするな。ディオニスを倒すことも大事だが、俺はお前を失うのが怖い｣

セリヌンティウス｢……メロス｣

2人はひしと抱き合った。友と友との別れに言葉は要らなかった。

メロスは鎧に担がれ、城を後にした。

54 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/08/18(日) 23:51:03.15 ID:VRo8NDNm0

このセルンは美少女と判断してよろしいですねっっ！！！！

55 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/08/18(日) 23:51:08.78 ID:0HHw+F0l0

初夏、満天の星である。

56 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/08/18(日) 23:59:26.79 ID:0HHw+F0l0

その夜、メロスは鎧に揺られながら、40ｋｍの帰路を辿ってた。

あくる日の午前、16の妹が兄の代わりに荷物を受け取っていた頃、メロスはボロボロの姿で帰ってきた。

鎧は途中で立ち寄ったネカフェでAmazonを通じて既に売却していた。

57 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/08/19(月) 00:07:34.00 ID:WXM+KdT90

妹は兄に質問攻めをした。

メロスは努めて笑顔で｢何でもない｣と言い、｢街に用事を残して来た。風水的にも明日に結婚式をして欲しい｣と言った。

妹は黙ったまま、手元の荷物からメロスが配送したウェディングドレスを取り出し、｢結婚式、明日するから明日に備えて今日はもう休んで｣と言い、兄をベッドに寝かせた。

58 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/08/19(月) 00:08:39.14 ID:m0M/cSAwo

なんで鎧売るんや役に立つやろ

59 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/08/19(月) 00:10:59.35 ID:WXM+KdT90

その夜メロスは、たった一人家族である妹が他の家の者になる悲しみと、ディオニスに負けた悔しさで、枕を濡らした。

60 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/08/19(月) 00:27:47.54 ID:GI9zjgGZo

というか、妹結婚したら、ニートメロスはどうやって生活していくつもりなんだ？

61 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/08/19(月) 00:31:14.23 ID:WXM+KdT90

その次の日、結婚式が盛大に行われた。

天気予報は晴れと言っていたが、外では雨がバケツをひっくり返したかのように降っていた。

メロスは不吉なようなものを感じたが、それも結婚式の雰囲気に圧され、忘れてしまった。

62 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/08/19(月) 00:33:35.60 ID:WXM+KdT90

皆が新郎新婦を祝い、酒を飲み、盛り上がっていた。

勿論メロスも妹の門出を祝い、盛大に式を盛り上げた。

酒も入り、普段酒を飲まないメロスは、顔を鬼のように赤くして酔っ払った。

ずっとこのままでいたい……。

メロスはそう思った｡

しかし、それでもメロスは、セリヌンティウスの約束は忘れてはいなかった。

63 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/08/19(月) 00:36:50.64 ID:WXM+KdT90

式が終わりを迎える頃、メロスは誰にも気付かれないように、式場を抜け出し、自宅に戻った。

そして、地下室から箱を取り出して来た。

64 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/08/19(月) 00:41:33.69 ID:WXM+KdT90

今日はここまでです。

少し落ち着いた感じになりましたが、明日以降は昨日と同じテンションになると思います。

お休みなさい。

65 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2013/08/19(月) 00:43:32.97 ID:WXM+KdT90

[訂正]

×セリヌンティウスの約束は忘れてはいなかった。

〇セリヌンティウスとの約束は忘れてはいなかった。

それでは本当にお休みなさい。

66 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/08/19(月) 00:46:36.33 ID:w83Im5GAO

乙

67 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2013/08/19(月) 08:08:34.04 ID:TxI8+cPmo

>>58
ウエディングドレスを買うためにお金が必要だったんだよ