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吸血鬼「欲しけりゃくれてやる」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/05/16(金) 01:13:33.89 ID:aFLrPpV40

えーっと、これをあっちに置いて。それからこれを足下に置く。

それから跪いて、それから、うん。後は……


「願いを口にするだけ、か」


この紋様、明らかに黒い方の魔術っぽいけど、大丈夫だよね。

いきなり五臓六腑をぶちまけたり、爆発四散したり飛び散ったりしないよね。

爆発四散と飛び散るは一緒か……まあいいや。

よし、願いを言おう。

私は今とても困ってます。どうか助けて下さい。



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1400170404
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ゼンレスゾーン淫夢要素ゼロ @ 2025/07/16(水) 18:57:50.86 ID:RQSyJ1Qxo
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【ギルデッドエネミー】ウルフ「まるでじゃんけんだ」 @ 2025/07/16(水) 01:49:20.03 ID:ryYxoR/vO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1752598160/

■ 萌竜会 ■ @ 2025/07/15(火) 00:40:24.35 ID:LBAUOkqwo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1752507623/

■ 萌竜会 ■ @ 2025/07/15(火) 00:39:16.20 ID:qbAcbrETo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1752507555/

猫饅頭 @ 2025/07/14(月) 19:14:21.34 ID:1knELuPaO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1752488061/

(安価&コンマ)コードギアス・・・ @ 2025/07/13(日) 22:27:49.60 ID:9f2ER2kw0
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KU-RU-KU-RU Cruller!Neo @ 2025/07/13(日) 21:55:45.76 ID:YIcI6tEGo
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ひたむきに! @ 2025/07/13(日) 20:04:58.82 ID:YMv4024Yo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1752404698/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/16(金) 01:16:45.76 ID:aFLrPpV40




私に、悪しき者を討ち倒す力を……



3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/16(金) 01:17:21.45 ID:aFLrPpV40



シーン…


4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/16(金) 01:19:34.79 ID:aFLrPpV40

そうだよね。

こんな都合の良いおまじないがあるわけない。

こんなくだらない物に縋っちゃダメだ。

やっぱり自分の力で解決しなくちゃダメなんだ。


「努力すれば、きっと上手く行く。よね……」


取り敢えず片付けよう。

明日は早いし、こんなの見つかったらかなりまずいし。

さっさと片付けて寝よう。

準備する時は心躍る感じだったけど、今感じるのは虚しさだけだ。

全くバカなことしちゃったなぁ。

5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/05/16(金) 01:21:43.48 ID:aFLrPpV40

「ふぅ、疲れたぁ」


さてと、片付けも終わったし寝よう。

ブゥン…ドタンッ


「いってぇ!?」

「だ、誰!?」


私が跪いていた場所。

魔法陣と呼ばれるものがあった場所に、誰かが落ちてきた。

部屋の天井に穴は空いてない。つまり何も無い場所から、彼は落ちてきた。
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/16(金) 01:22:59.56 ID:aFLrPpV40

宝石のような赤い瞳。黒い髪。

痩せっぽちな体、色白の肌。

尖った耳。派手なジャージ。

それらが、差し込んだ月明かりに照らされて浮かび上がった。


それともう一つ。

気怠そうに立ち上がり袖で涎を拭く彼の口元に、ちらりと牙が見えた。


「なんだよ、じろじろ見やがって。つーか誰だよオマエ」


どうやら、お呪いは最悪の形で成功したらしい。

7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/16(金) 01:23:55.69 ID:aFLrPpV40

もし私の勘が正しければ、かなりマズいことをしたんだろう。

決して喚んではならないモノを、喚んでしまったんだろう。


「あの、あなたは吸血鬼。ですか?」

吸血鬼「見りゃわかんだろアホかオマエ。今何時だと思ってんの?ぶっ飛ばすよ?」


「たぶん二時くらいです」


吸血鬼「そんなんどーでもいいわ!!」

吸血鬼「俺が言いたいのは夜更けに呼ぶなってことだよ分かったかハゲ!!」

8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/16(金) 01:25:24.62 ID:aFLrPpV40

「あっ、はい。ごめんなさい」

吸血鬼「ったく。最近の魔

「あの、一ついいですか?」

吸血鬼「なんだよバカ女」


「私は、ハゲてません」

吸血鬼「やかましいわ!!もう付き合ってらんねー、帰る」



「あのっ、待って下さい!! まだ伝えてないことがあるんです」

9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/16(金) 01:26:30.71 ID:aFLrPpV40

吸血鬼「……なんだよ」


「私は、バカ女じゃなくて女騎士です」


吸血鬼「うるせーよ!!もう帰るからな!!」


シーン…


吸血鬼「は?」

女騎士「あの、どうしました?」

吸血鬼「帰ろうと思って転移しようとしてんだけど、帰れねー」

10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/16(金) 01:27:17.96 ID:aFLrPpV40


女騎士「あの、吸血鬼さん」


吸血鬼「なに?今めちゃくちゃ集中してるから話し掛けないで欲しいんだけど」

女騎士「あっ、すいません」

吸血鬼「くそっ、全然ダメだ。何で帰れねーんだよ」

女騎士「あの、吸血鬼さん」


吸血鬼「めちゃくちゃ考えてるから話し掛けんな」

女騎士「あ、はい」

11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/05/16(金) 01:29:04.81 ID:aFLrPpV40

ーー数分後

吸血鬼「……あのさ、ここどこ?」


女騎士「私の部屋ですけど」

吸血鬼「そうじゃねーよ!! もっと大きい括りで!!」

女騎士「地球ですけど? 頭大丈夫ですか?」


吸血鬼「デカ過ぎんだよ!! つーかバカにすんな!!」

吸血鬼「ここはどんな種族がいる世界!? いわゆる何界!?」


女騎士「ああ。それは勿論、人間界ですよ」


吸血鬼「ふざけんな死んじまえ!!」

女騎士「嫌ですよ!!」


こんな感じで、私達は出逢った。
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/16(金) 01:31:53.23 ID:aFLrPpV40

邯壹¥
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/05/16(金) 01:32:52.84 ID:aFLrPpV40

つづく
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/05/16(金) 02:16:08.66 ID:T3/FvCG00
期待
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/05/16(金) 05:49:12.26 ID:lVSL5XFDO
日光への耐性はどうなのか
それが問題だ
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/05/16(金) 12:01:56.10 ID:/41O7UVFO
期待
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/16(金) 22:47:49.58 ID:B6fBLE5Q0


吸血鬼「くだらね」ペッ


私は上司である騎士団長(ハゲ)の日常的なBodytouch。

度重なるセクハラに傷付き、疲れ果て、途方に暮れて街を歩いていた。

すると見慣れぬ本屋を発見。

なんとなく気になったので中に入ると、とても綺麗な店主さんに


「あなたには、コレが必要なようね」


と怪しげな本を渡される。
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/05/16(金) 22:49:57.57 ID:B6fBLE5Q0

一瞬、店主の瞳が金色に輝いたような気がした。


怖くは無いけど引き寄せされるような瞳。

とてもじゃないけど断ることの出来ない雰囲気だったし、タダで貰うのに気が引けた。

なので、二千円を渡して逃げるように本屋から逃げ出した。


そのあと、騎士宿舎にある自室で渡された本をぼーっとしながら眺めていた。

するとそれはどうやら魔術関係の本。

表紙には、大きな目玉が描かれていた。
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/05/16(金) 22:51:55.03 ID:B6fBLE5Q0

その本の項目には

『嫌なアイツに復讐』
『殺したい奴の名前を書くだけOK』

『泥棒猫は針で殺る……』
『浮気男の根本を絶て!!』

『親指一つで爆散♪』
『猫好きを犬好きに変えよう』

『髪の毛一本で奴は死ぬ★』
『バカでも出来る神秘の術』


などなど、怖いものが沢山あった。

二千円も払ったんだし、使わないのはなんだか勿体ない。

20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/05/16(金) 22:57:48.55 ID:B6fBLE5Q0


ーーどうせ叶うことはないだろう


と思いながらもビビりな私が選んだのは……

『望みを叶える』というものだ。

これなら害は無い。というわけでもう一度街に出て材料調達。

そして深夜。ちょっぴりワクワクしながら儀式開始。


だけど思った通り願いは叶わずに終わり、現れたのはジャージ姿の吸血鬼。

その吸血鬼に「どうやって呼び出した。答えろハゲおっぱい」

と問われ、素直に事情を話した直後に言われたのが


吸血鬼「くだらね」ペッ


この発言である。

21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/17(土) 02:22:47.04 ID:1oVkbrJX0

吸血鬼「じゃあなんだよ?」

吸血鬼「俺にハゲ団長を亡き者にして欲しいから呼んだわけ?」

吸血鬼「悪しき者を打ち倒す力を……とか大層なこと言ってなかった?」


女騎士「そもそも吸血鬼さんを喚ぶつもりは全くありませんでした」

女騎士「それに、悪に大小はないと思います」キリッ


吸血鬼「もっともらしいこと言ってんじゃねーよアホ」

女騎士「アホじゃないです」


吸血鬼「つーかオマエの事情なんてどうでもいいんだよ」

22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/05/17(土) 02:24:17.76 ID:1oVkbrJX0

女騎士「事情を聞いてきたのは吸血鬼さんじゃないですか」


吸血鬼「魔力を持たない筈の人間が、どうやって俺を呼び出したのか気になったんだよ」

吸血鬼「話しを聞く限り、原因はこの本だろうけどな」パラパラ


女騎士「じゃあ、その本自体に魔力があるってことですか?」

吸血鬼「へぇ、思ったよりハゲてねーバカじゃねーか」


女騎士「ハゲじゃないしバカじゃないです」
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/05/17(土) 02:26:15.35 ID:1oVkbrJX0

吸血鬼「色々書かれてるけど、どれを選んでも俺を呼び出す仕掛けになってんだよ」

女騎士「そうですか、無視ですか」


吸血鬼「界が違うから転移は出来ない」

吸血鬼「なら、界が重なってる場所を探すしかねーな。めんどくせーな」


女騎士「それは本当にごめんなさい。迷惑、ですよね」シュン

吸血鬼「うん」


女騎士「気にすんな。とか言わないんですね」

24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/17(土) 02:28:19.95 ID:1oVkbrJX0

吸血鬼「例えば、好きでも何でもない男に急に呼び出されました」

女騎士「えっ?あ、はい」


吸血鬼「挙げ句、その理由が気になるあの子に告白しようか迷ってます」

吸血鬼「とかだったらさ、オマエならどうするわけ?」


女騎士「文句言ってひっぱたいて帰りま…はっ!!」


吸血鬼「オマエがやったのはそういうことなんだよ、嫌がらせ以外の何物でもねーだろ?」

女騎士「本当にごめんなさい。許して下さい」

25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/17(土) 02:30:43.51 ID:1oVkbrJX0

吸血鬼「オマエだったら許せんの?」


吸血鬼「どうでもいい奴に深夜二時に呼び出されて恋愛相談されたら、許せんの?」

女騎士「それはもう許す許さないのレベルじゃないですよ!!」


吸血鬼「今の俺がそれだよ!!」

女騎士「うっ、手違いとは言え本当にごめんなさい」

吸血鬼「はぁ…取り敢えず眠いし、棺桶持って来いよ」


女騎士「へー、棺桶で寝るんですか。変わってますね」

26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/17(土) 02:31:56.57 ID:1oVkbrJX0


吸血鬼「オマエはアホだから忘れてるかもしれねーけどさ」

女騎士「はい?」


吸血鬼「俺さ、ドラキュラだからさ」

吸血鬼「うっかり朝日浴びて消し炭になるのはゴメンなんだ」


女騎士「じゃあ死…棺桶置き場に案内しますからそこで寝て下さいよ」

吸血鬼「誰かに見つかったら面倒だからここに持ってこい。今すぐ」

女騎士「えぇー?」


吸血鬼「不満!?なんなのオマエ!?」

27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/17(土) 02:33:37.42 ID:1oVkbrJX0

女騎士「だってあそこ、凄く怖いんですよ?」

吸血鬼「知らねーよ!!さっと行ってさっと持って来ればいいじゃねーか」


女騎士「あの、怖いので一緒に来てくれませんか?」

吸血鬼「人の話し聞かねーなオマエ」

女騎士「もうすぐ夜明けですよ?いいんですか?」ニヤァ


吸血鬼「脅し!?オマエ最低だな!!」

女騎士「早く行きましょうよ。私だって眠いんですから」ハァ


吸血鬼「なぁ、頭握り潰されんのと心臓を抜き取られんのどっちがいい?」

28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/05/17(土) 02:36:03.38 ID:1oVkbrJX0

女騎士「すいません、本当に勘弁して下さい」

女騎士「あまりにスムーズな会話が出来たので調子に乗りました」


吸血鬼「取り敢えず案内しろ」

女騎士「はい。では、参りましょう」トコトコ

吸血鬼「しおらしい声出すな、すっげー気持ち悪い」

女騎士「……チッ」


吸血鬼「皮剥ぐぞ」

女騎士「やめて下さい」

29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/05/17(土) 02:37:32.75 ID:1oVkbrJX0

続きます
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/05/17(土) 11:25:55.73 ID:FwMrVKqJ0
ドラキュラは人名であって吸血鬼を指す言葉じゃないんだが。
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/05/17(土) 12:54:31.95 ID:AANwNIPbo
451 VIPにかわりましてNIPPERがお送りします sage 2014/05/17(土) 12:46:26.95 ID:xRpMq0Hv0
吸血鬼「欲しけりゃくれてやる」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1400170404/
取り返しのつかない間違いをしたのでHTML化お願いします。
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/05/18(日) 15:41:56.01 ID:DLT7tCoN0
挫けるの早くね?
スレ内でやり直しすりゃあいいのに
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