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絵里「何よこの部屋……」西(今回は女ばっかりか) - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/24(木) 13:46:19.46 ID:09MbzShP0
GANTZ×ラブライブです。
オリキャラ・オリ武器、オリ展開有りです。
めっちゃくちゃ遅筆です。自分でもびっくり。
どちらの作品にも愛が有りますので、残念ながら死者は出ます。
投下はもうちょっと後から始めたいと思います。
よろしくお願いします。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1406177169
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少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
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渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/

二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714049241/

佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/

全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
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2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/24(木) 13:55:04.88 ID:TKfi33VNO
GANTZ部屋に来た時点で既に死んでる件
とにかく期待
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/24(木) 14:37:15.86 ID:CPkvFfTs0
余計な前置きはいいからさっさと書け!
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/24(木) 15:03:56.80 ID:j6o7V4FiO
待ってた
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/24(木) 15:58:25.81 ID:j6o7V4FiO
はよ
6 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/24(木) 18:06:04.68 ID:09MbzShP0
9人はほぼ同時に転送された。地獄ともいえる部屋に。

海未「ここはいったいどこなんでしょうか……」

穂乃果「今まで真姫ちゃんの別荘にいたよね?」

絵里「それにあの黒い球……あれは何かしら?」

にこ「……もしかしたら、ここはいわゆるあの世、なのかも」

ことり「どういうこと?」

にこ「ほら、今日の夕食当番私だったから、料理してたのよ。それでここに来る直前、ガスが漏れてたのを覚えてるから、その……死んじゃったんじゃないかって」

凛「でも、足だってちゃんとあるし、心臓も動いてるにゃ」

希「さっきから変や……カードが何にも言わへん」

花陽「怖い……です」

真姫「大丈夫、わたしがいるわ。」

ジジジ……

絵里「この黒い球は何なのかしら」ペタペタ

海未「傷一つないのがなんとも不気味ですね」

にこ「何よ……これ……」

9人の目は、転送されてくる西と、その転送方法にくぎ付けになった。

西「(なんだ……全員女か? 死んだな、コイツら)」
7 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/24(木) 18:07:26.23 ID:09MbzShP0
穂乃果「えー! 今何が起きたの!?」
真姫「CTスキャンみたいだったわね」

9人がざわつく。

西「ここにいるのってあんたらだけ?」

絵里「ドアとかに触れないから詳しいところまでわわからないけれど、おそらくそうね」

西「ふ〜ン(あいつはまだってことか)」

ことり「どうかしました?」

西「いや、何でもない(しかし不自然なまでの美少女集団だな)」

ジジジ……

凛「あっ、まただにゃ!」

「あれ? どこだここ?」

出てきたのは、メガネの少年。高校生くらいだろうか。
8 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/24(木) 18:08:23.75 ID:09MbzShP0
西「新顔がまだ出んのか……ニュービーには辛くなりそうだな」

希「なんか言った?」

西「いや……別に」

「あああ! μ‘sじゃないですか!」

突然少年が叫びだした。

「あ、あくしゅしてくれませんか!!!?」

メガネの少年が息を荒げ始めたころ、また一人やってきた。

ジジジ……

「あらら、今回はかわいらしいお嬢さんがいっぱいだ」

青年、20代ほどの男だ。
しかし、男の言葉を聞き逃さない者がいた。

海未「今回は、とはどういうことでしょう?」

西「(へぇ)」

「おっと、気付いたかい。その質問は少し後にして、自己紹介タイムとしようか」
9 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/24(木) 18:24:06.64 ID:09MbzShP0
「私は山下。山下 輝。やましたでもヒカルでも好きな様に呼んでくれ」

青年がまず口にしたのは、こうだった。

山下「質問は後にするとして、続けようか。そこのメガネのキミ。頼むよ」

「はぁ、分かりました」

そう一拍置いてから、

「吉田、颯志です。山下さんと同じ様に、よしだでもソウシでもどちらでも呼んでくれて構いません」

吉田「ええと、以上です」

山下「どうする?」

西の方を向いてあからさまに聞く。

西「……西、丈一郎」

その後、μ'sの皆の自己紹介が行われた。

海未「そろそろ、質問に答えてはくれませんか? 山下さん」

山下「そうだね、じゃあ聞きたいことをもう一度お願いするよ」

海未「あなたはここがなんなのか知っているのですか?」

山下「そうだなぁ。その質問には答えられないけど、言えることは一つあるよ。」

絵里「何ですか?」

山下「君たちは、間違いなく死んでる。死ぬときの記憶は、夢でもなんでもない」
10 : ◆xVf6sGdKcE [saga sage]:2014/07/24(木) 18:59:21.83 ID:09MbzShP0
花陽「そんな……ならここは?」

山下「そこのガンツが、死んだ君たちをここまで運んできたのさ。さっきのレーザーみたいなやつでね」

ことり「ガンツ?」

山下「ああ、その黒い玉のことをそう呼んでるんだ。由来は知らないけど」

吉田「なら、これから何をするんですか?」

山下「いい質問だ、と言いたいとこだけど、少し待っているとじきにわかるよ」

西と山下以外が頭の中にクエスチョンマークを浮かび上がらせていると、それは来た。

あ〜た〜ら〜し〜い〜あ〜さが来た〜き〜ぼ〜うのあさ〜が……

にこ「なによ……気味悪いわね」

ガンツ【てめぇたちの命はなくなりました】

ガンツ【新しい命をどう使おうが私の勝手だす】

一同がざわめく。ことりと花陽 はもう見るからに顔色が悪い。

絵里「何てこと……」

穂乃果「あ、字が変わるよ!」

ガンツ【こいつらを倒してくだちい】
11 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/24(木) 21:16:31.49 ID:09MbzShP0
【ネギ星人】
特徴
くちい つよい
好きなもの
ネギ?
口癖
ネギだけで十分です
配点
雑魚 2点
ボス 5点
凛「倒せって、戦うってこと?」
海未「其れにこの配点とは……」
山下「あー、それはね」
そう言いかけたとき、黒い玉が突如開いた。
凛穂乃果「うわぁ!「にゃにゃつ!」」
2人に怪我はなさそうだ。
真姫「危ないわね……なにかしら?」
一同は開いた部分に大量に陳列されている黒いスーツケースと銃を注視した。
絵里「これは?」
山下「とりあえず自分のスーツケースをとってみなよ」
各々がスーツケースを取るが、反応は良くない。唯一、吉田だけが興味を見せている。
12 : ◆xVf6sGdKcE [saga sage]:2014/07/24(木) 21:18:50.11 ID:09MbzShP0
山下「そのスーツを着るか着ないかは、自分で決めてね。」

西「おい、いい加減にしろ!」

西が山下に突っかかる。なにがいい加減なのかは、10人に理解することはできない。山下が西に笑みで応じた。

山下「以上だよ。後の質問は受け付けない。……お」

山下が頭から消えて行く。西を除く一同は混乱するが、山下は朗らかに笑ったままに、

山下「頑張ってね〜」

行った。刹那の沈黙が落ちる。

西「次は俺を頼む」

そう言ったかと思うと、彼も転送されて行った。

後に残ったのは、ニュービーの10人のみ。

吉田「何かワクワクして来ました!」

穂乃果「海未ちゃーん!これ着る?」

海未「着ませんよ恥ずかしい! 」

ことり「えー! でも私は着ようかなぁ?」

凛「なんか面白そうだし着てみるにゃー!」

花陽 「凛ちゃんが着るなら私も……」

真姫「どうする?」

にこ「いやよ。なんか皆よりサイズ小さくて屈辱だし」

絵里「この銃持って行ってみようかしら」

希「ええんちゃう?」

やがて、全員が転送された。
13 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/24(木) 21:29:57.61 ID:09MbzShP0
《現状》

山下輝
スーツ有
武器不明

西丈一郎
スーツ有
武器不明

吉田颯志
スーツ有
Xガン(大&小)、Yガン

高坂穂乃果
無装備
園田海未
無装備

南ことり
スーツ有
武器なし

小泉花陽
スーツ有
Yガン

星空凛
スーツ有
Xガン(小)

西木野真姫
スーツなし
Xガン(大)

矢澤にこ
スーツなし
Xガン(小)

絢瀬絵里
スーツ有
Xガン(大&小)

東條希
無装備
14 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/24(木) 21:34:00.95 ID:09MbzShP0
すいません、武器とか本編で書いたら長くなりすぎるんでこれで許してください。
次回、犠牲者出る?
出したい? 出します。
文句と批評をガンガンください!
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/24(木) 21:47:46.26 ID:FhqCXsSoo
荒れる(確信)
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/24(木) 23:08:33.00 ID:IpKxa2WT0
なんで間違いなく荒れると分かりきった物を題材にして書くんや...
>>1は真性のマゾかな?
17 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/24(木) 23:13:44.18 ID:09MbzShP0
>>16
マゾっ気はありますね
リョナらせたい願望もありますけど
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/25(金) 00:10:45.76 ID:J270iI85o
淡々と聖人をしとめ続ける話も読んでみたいね
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/07/25(金) 01:24:41.30 ID:sm1Fm9Um0
山下吉田ってのは誰だ?
オリ?
20 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/25(金) 14:44:14.24 ID:M4kTBpiw0
ジジジ……

転送された者たちは同じ場所に集まって転送された。現状をを把握できているものは少ない。と言うよりも、信じられないのである。

吉田「あれ、山下さんと……西?って人がいませんね」

確かに、先に送られてきたはずの山下と西の姿が見えない。他の者たちは全員いる。

絵里「これからどうするの?」

真姫「明らかに東京よねここ」

希「でも帰り方が分からへんからどうしようもなくない?」

凛「やっぱりあのガンツに書いてあったことをするしかないのかにゃ〜」

にこ「小さいのだけは持ってきたけど、こんなおもちゃでおままごとなんてバカにされてる気がするわ」

そう言うにこの手にはXガンが握られている。

花陽「私も別のものを一つだけ……」Yガン

と、ことりがデバイスに気がついた。青い丸が近くに10存在する。

ことり「これで探せってことかな?」

吉田「何だって! それ、どうしたんですか?」

ことり「え? このタイツのこの辺についてたよ?」

ことりの言葉にスーツ組がレーダーデバイスを手に取った。

ディスプレイには青い丸が10と、少し離れて赤い丸が2つあった。

海未「あのふたりはほんとにどこへ行ったのでしょうか」

少しの間、沈黙があった。そこで、1人だけの男が口を開いた。

吉田「なら、グループを作りましょう」

9人「グループ?」

吉田「多分これって、鬼ごっこみたいなものなんですよ。だから、幾つかに分かれて当たった方が効率的にいいと思うんです」

絵里「なら、何で3つに?」

吉田「この青い丸が僕たちなら、赤がきっとターゲットってことになりますよね。だとすると、この仮定の証明のためにも2人を探したいですし」

吉田「そしたら、チームが3ついることになります。」

吉田「それに、この銃。これがきっと捕獲具みたいなもんなんですよ。なんで3種類もあるのかはわかりませんけど」

海未「なるほど……あ、よく見たらこっちの赤丸はこっちのものより小さいですね」

真姫「きっと難易度が違うのね」

絵里「なら探索チームと、捕獲チーム二つに分かれることになるわね。どうしましょうか」

10人は審議の結果、こう分かれた。

?2年生+にこ
?1年生
?のぞえり+吉田

にこ「私たちが小さい丸に行けばいいのよね?」

真姫「で、私たちがこの大きい方」
希「ウチらは2人を探すんやね」

穂乃香「じゃあ行こう! μ’s,ミュージック、S.T.A.R.T!」

9人「スタート!」

吉田「お、おー!」

こうして、9人と1人の男が地獄の道を踏み出した。
21 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/25(金) 14:45:24.62 ID:M4kTBpiw0
これから


第一グループ
穂乃果・海未・ことり・にこ
保有装備
スーツ1着(ことり)
Xガン一つ


第二グループ
真姫・花陽・凛
保有装備
スーツ2着(凛・花陽)
Xガン一つ・Xショットガン一つ・Yガン一つ


第三グループ
絵里・希・吉田
保有装備
スーツ2着(絵里・吉田)
Xガン二つ・Xショットガン二つ・Yガン一つ


目的(誤解含む)

??ネギ星人捕獲

??西、山下の発見及び現状把握


22 :>>20のミスです ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/25(金) 14:47:44.40 ID:M4kTBpiw0
1.2年生+にこ
2.1年生
3.のぞえり+吉田
23 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/25(金) 19:44:48.95 ID:M4kTBpiw0
星人のネタ募集します。
また、殺して欲しくないキャラへの熱い気持ちを作者にお伝えくださったらすごく嬉しいです。

今日は以上です。書き溜めさせてください。
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/25(金) 22:27:30.63 ID:J270iI85o
原作の星人でいいんじゃない?
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/07/26(土) 00:51:59.06 ID:IP2Aey+L0
エリチカ絶対強そう
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/26(土) 07:11:41.02 ID:wKjvQM7Ro
バレリーナだもんね
27 : ◆xVf6sGdKcE :2014/07/26(土) 08:05:32.47 ID:Z3ZFydzgO
>>19
そうです
一応吉田を主人公ポジにしたいんですけどどうなることやら
28 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/26(土) 15:31:21.59 ID:wH5+pTzh0
2年・にこルート


四人が向かうのは、小さい方の赤丸。理由は、難易度的に考えて普通小さいならば簡単だろうと言う短絡的なものからだ。

スーツを着ているのはことりだけなので、必然的にことりが案内役となった。

にこ「レーダー持ってるのことりだけなんだから、迷ったりなんかしないでよ?」

案外と心配性なところのあるにこがXガン片手にそう念を押す。

海未「大丈夫ですよ。穂乃果じゃないんですから」

穂乃果「む〜! どういう意味!」

ことり「もう、ダメだよけんかしゃ!」

4人は和やかに夜道を進む。

にこ「それにしたってここはどこなのよ」

辺りはすっかり闇に覆われている。さらに知らない土地にいきなり飛ばされたとなれば不安がるのも全く無理はない。4人が固まることでその不安をかき消している様な状態だ。

穂乃果「何なんだろ……これって」

穂乃果が抽象的で、だが直感的な疑問を口にした。しかしそれは誰も分からない。

海未「吉田くんは鬼ごっこだと言っていましたが……どうもそれだけじゃない様な気がします」

ことり「もっと山下さんに聞いておけば良かったね。このスーツのことだってそうだし」

にこ「あいつも大概怪しいわよね。なにが頑張ってね〜よ! 自分はどっか行ってるくせに」

海未「それに、西という男の子のことも気になります。なにやらわけ知り顔でしたし」

ここで、ことりが足を止めた。どうしたのかと3人が振り返る。

ことり「ここ……だ」

そういって小鳥は寂れたアパートを指差した。
29 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/26(土) 15:33:09.61 ID:wH5+pTzh0
にこ「ここって……もう少し正確にわかんないの? このアパートけっこう部屋ありそうだけど」

ことり「ちょっと待って……あ、一階のその部屋だ」

穂乃果「じゃ……じゃあ押すね!」ピンポーン

インターホンを押すが、反応は無い。もう一度押すが、やはり反応が無い。

海未「うーん、ノックしてみましょう」トントン

そこでようやく、扉が開かれた。ドアの正面に立っていた海未が、短く小さな悲鳴を上げる。

にこ「どうしたのよ……うげっ」

中から出てきたのは、ガンツの上に映し出されていたものと同じものであった。

ことり「え、え〜何それ」

にこや海未ほど露骨では無いが、ことりも気持ち悪がってしまう。

眼前の肌が緑色の少年は少し震えている。

子ネギ「ね、ネギだけで十分です……」

にこ「はあ? 何言ってんのよこいつ」

海未「どうなっているのでしょうこれ……まさか本当に宇宙人?」

にこ「そんなわけ無いでしょ……もう気持ち悪いから早く終わらせるわね」

と言って、にこがXガンを向ける。

そこで、にこがあることに気が付いた。Xガンのモニターにネギ星人の骨格が写り込んでいるのだ。

それは、間違いなく人間のものではない。そのことにさらなる恐怖と不安を覚えて、トリガーを引いた。
30 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/26(土) 15:34:41.53 ID:wH5+pTzh0
だが、何も起こらない。ただカチリカチリと音がするだけだ。

にこ「あれ? これどうするのよ……やっぱり単なるおもちゃなのかしら」

海未「ちょっと貸してください」

海未がにこからXガンを受け取る。そうして海未は、トリガーが二つあることに気が付いた。

海未「引き金が二つありますね。どうするんでしょうか。試しに同時押ししてみましょう」

そういって、少し離れた地面に向けてトリガーをいっぺんに引く。ギョーン

にこ「何よそのふざけた音……て言うか出たわね。もういいからこいつを捕まえましょ。貸して」ギョーン

しかしそこで、子ネギが走り出した。

穂乃果「あっ、どこ行くの!?」

ことり「ちょっと待って〜!」

子ネギ「ね、ネギだけで十分ですよ」タタタタ

にこ「まあ流石にこれで終わりじゃあ簡単すぎるわよね」

海未「それもそうですね」

4人が子ネギを追いかけようとしたとき。突然、地面が爆発した。

穂乃果「な……何あれ」

ことり「あそこって……さっき海未ちゃんが撃ったとこ……だよね?」

にこ「じゃあこれ、本物?」

海未「さ、さっきにこ、頭……狙ってましたよね……」

4人の足は自然と止まっていた。そしてその目は、逃走する子ネギへと注がれる。

子ネギ「ね、ネギだけでポルギュググ」

子ネギの頭部が不自然に膨張し、

子ネギ「ああっ、ガァ」ババンッ

炸裂した。
31 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/26(土) 15:40:19.37 ID:wH5+pTzh0
すいません
今日もここまで
明日まとめてやりたいと思います。
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/26(土) 17:26:23.12 ID:zlurOOYCO
飛行ユニットを是非活躍させてほしい
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/07/27(日) 08:37:33.92 ID:yRCQiLJeO
まだかなー
34 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/27(日) 16:25:48.81 ID:FlAQFWwF0
書き溜めだりぃ……
途中まででいいですか?ネギ編の
35 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/27(日) 17:22:12.13 ID:FlAQFWwF0
にこが意図せずして子ネギを射殺せんとしている頃、「大きな赤丸」のもとへと第二グループが向かっていた。

皆と別れてから、花陽の顔がどんどんと曇っている。不安と困惑から来るものだが、真姫と凛の二人もそれに当てられて暗い表情になりつつある。

3人とも、口を開けない。

3人の中で最も社交的な凛が勇気を出して話題を絞り出す。


凛「こ、この赤丸にその、ネギ星人がいるんだよね?」

真姫「そ、そう、ね。そうだと思うわ。多分」

真姫は慌てて答えるが、助かったという気持ちを抑え切れていない。

真姫「ね、ねぇ。ずっと聞きたかったんだけど」


話題を変える。
36 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/27(日) 17:24:04.36 ID:FlAQFWwF0
真姫「なんで2人ともそんな恥ずかしい服着て来たのよ? ライブでもないのに」

その問いに、凛が少し考えてから答えた。

凛「うーんと、ほら! 山下さんと西って人が服の下にこれを着てるのを見たんだよ。だからだにゃ。なんかあるのかにゃ〜って」

花陽「私も凛ちゃんに言われて思ったんだけど、色々知ってるあの人が着てるって考えてたら意味があるかもって」

真姫はふーんとそっけなく返す。

真姫「でも、その下って裸なんでしょ?」

凛「そうだけど…って、見てたの!?」

真姫「いや、見た感じすごいピッチリしてるから」

花陽「やっぱり分かるのかなぁ……」

真姫「まぁそれに意味があるとしてもわざわざ裸になってまでそんな恥ずかしい格好したくないわ」
37 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/27(日) 17:26:33.01 ID:FlAQFWwF0
花陽「あっ、誰かいる」


花陽が前方に見える人影に気が付いた。


凛「あれがネギ星人かにゃ?」


真姫「レーダー確認してみなさいよ」


花陽「いや…違う。赤丸じゃないよ。むしろレーダーには映ってない」


真姫「そう…あっそうだ。丁度いいからここがどこなのか聞いてみましょ。あのーすみませーん!」


人影は女性だった。スマートフォンをいじりながら歩いている。その出で立ちから、真姫は仕事帰りだろうと判断した。


彼女の後ろから声を掛けた形になるが、女性は真姫の呼びかけに応じなかった。

38 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/27(日) 17:29:16.54 ID:FlAQFWwF0
真姫「あれ?……聞こえなかったのかしら。あのー!」


先ほどよりも少し声を大きくして呼ぶ。


ところが、女性は答えるどころか振りかえりすらしない。


流石にイラついたのか、真姫は声のボリュームを張り上げた。


真姫「ちょっと! なんで無視するのよ!」


半ば叫ぶようにして女性の肩を叩く。だが、


女性「ん?……誰もいない…きのせいかな」


真姫の目の前で女性がいったのはそんな言葉だった。真姫は何をされたのか分からなかった。理解できなかった。


真姫「は………? いったいどうなってるの?」


凛「どうしたにゃー」タタタ


真姫「分かんない…まるで私のことが見えてないみたいに…」

39 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/27(日) 17:32:30.71 ID:FlAQFWwF0
花陽「そんな…ちょっと私が呼んでみるね。アノー!」


やはり、反応がない。


花陽「本当だ…どういうことなんだろ」


真姫「さあ……ほんと、ワケワカンナイ」


凛「もしかして、本当に見えてなかったりしてにゃ」


真姫「全く……そんなわけ_______」








「「「「いやああああああああああ!!」」」」







40 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/27(日) 17:41:24.33 ID:FlAQFWwF0
突如聞こえた悲鳴に、3人は顔を見合わせる。


花陽「今のって…」


凛「穂乃果ちゃん達……かにゃ…」


真姫「何かあったのかしら」


花陽「ちょっとレーダー見てみるね」


2人がレーダーを覗き込む。第一グループが居た場所からは小さな赤丸の反応が無くなっている。


真姫「小さな赤丸が無くなってるわね」


凛「もうつかまえたのかにゃ?」


真姫「だったら今の悲鳴は……」


そこで凛が気づく。大きな赤丸の異常に。


凛「な、何か大っきな赤丸がすごい速さで近づいてきてるよ!?」


花陽「ええっ!? どどど、どうしよう!」


真姫「わざわざあっちから来てんのよ。チャンスじゃない! 捕まえてしまいましょう!」


だが、そんな真姫の思惑はすぐに挫けた。


41 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/27(日) 17:43:08.94 ID:FlAQFWwF0
それもそのはずだろう。誰も見たことも無い化け物が目の前に現れたのだから。


凛「あ……れ……?」


猛スピードで近づいてきた化け物は3人の目の前で止まった。


化け物はあの部屋の画像の生き物に似ていたが、全く別の何かを、恐怖を煽る何かをもっていた。


真姫「な……何よ……画像と全然違うじゃない……」


化け物はパッと見で2メートルはありそうだ。


3人とも、ものすごい高さから見下ろされている。


ネギ親父「フーッ、フーッ、フーッ」


花陽は涙でそいつを直視することができなかったが、怒っているように見えた。


42 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/27(日) 17:45:13.77 ID:FlAQFWwF0
花陽「あ……ああぁ……」ガタガタ


真姫「り…凛、それで捕まえなさいよ」ガタガタ


凛「ま、真姫ちゃんこそそのでっかいのでやればいいにゃ……」ガクガク


親父「フーッ、フーッ……ブオッ!」


3人が震えていると、親父が飛び掛かってきた。


花陽「ヒイイッ!」


が、そのまま3人の間をすり抜けて走って行った。


凛「い……行っちゃったにゃ……」


花陽「こ、怖かったぁ…」


2人は胸をなでおろした。そんな中、真姫だけは緊張した面持ちでいた。一筋の冷や汗が落ちる。

43 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/27(日) 17:46:34.86 ID:FlAQFWwF0
真姫「さっきの奴が走っていったのって、にこちゃんたちがいるほうじゃない!?」


そう言われて2人もはっとする。


凛「ええっ!」


花陽「本当だ…青い丸が4つ!」


真姫「追いかけましょう」


花陽「で、でも!」


凛「怖いけど、絶対あれは危ないけど、追いかけないと4人があぶないにゃ!」


花陽「う、うーん」


真姫「ほら、行くわよ!」


3人が走り出した。

44 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/27(日) 17:48:56.28 ID:FlAQFWwF0
___________________________
4人は肉の塊を囲んで立っていた。




穂乃果「に……にこちゃんがやった……んだよね?」


にこ「そんな……こんなつもりじゃ……」


ことり「うえッ」ゴホッベチャベチャ


海未「大丈夫ですかことり…ウッ」サスサス


にこ「何よこれ……なんなのよぉ……!」ジワッ


穂乃果「これ……絶対鬼ごっこなんかじゃないよね」


にこ「そんなのもうわかってるわよ!」


穂乃果「にこちゃんが殺したんじゃない!」

45 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/27(日) 17:52:01.82 ID:FlAQFWwF0

海未「穂乃果、にこ、落ち着いてください」


ことり「うっ……海未ちゃんは平気なの?」


海未「平気…とは言いませんが、ここで落ち着かないとダメな気がするんです」


穂乃果「まだ何かあるっていうの……?」


海未「あり得なくはないかと」


海未も気丈に振る舞うが、その声に活気はない。無理を、している。


だが、海未は正しかった。そのことに気が付いたのは、にこが一番早かった。


にこ「海未、後ろ!」


46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/07/27(日) 17:52:14.78 ID:SHc5r++s0
期待
47 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/27(日) 17:53:48.27 ID:FlAQFWwF0

海未「はい? ……うわっ!」スッ


後ろからの突然の攻撃を避ける。が、よけ切れずに服が切れて血が滲み出す。


海未「ううっ……ひっ!」ポタポタ


そこには、先ほど自分たちが殺した謎の生物よりはるかに恐ろしげ生き物がいた。むしろ化け物というべきものだった。


化け物は、子ネギの亡骸の前で膝をつき、泣いているように見えた。


にこ「さっきの…お父さんかしら」


穂乃果「あああ……怖いぃ」


親父「ブオオオォーーー!」ボロボロ


化け物は、大声をあげて涙する。


ことり「私たち……この人の子供を……?」


海未「そう……なんでしょうね」


にこ「うああぁ…ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!」ガタガタ


48 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/27(日) 17:56:08.69 ID:FlAQFWwF0

その時、3人が到着した。息も荒いまま真姫が問う。



真姫「みんな、大丈……な、なにそれ?」


にこ「にこが……この銃で撃ったから…こんなことになるなんて思わなかったから……!」


凛「ひ、ひどいにゃ…」


花陽は合流してからずっと嗚咽している。


真姫「とにかく、ここを離れるのよ! 早く!」


真姫がいった。


目の端でネギ親父が立ち上がるのが見えた。だから、なおさら急いだ。


にこの手を取る。


真姫「ほら!」


その腕が、切られた。


49 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/27(日) 18:00:33.99 ID:FlAQFWwF0

右手はXショットガンて塞がれていたから、左手を差し出していた。


その手が、腕が、肘より少し上あたりで無くなっていた。


真姫「えっ」ボトッブシュウウ


親ネギの爪の一撃が、真姫の左腕をたやすく奪ったのだ。あたりに満ちる血の匂いと恐怖で皆はどうにかなってしまいそうだった。


真姫「キャああああ!」ガタガタ


親父の攻撃は続いた。再び真姫に近づく。それもゆっくりと。怒りを必死に抑えて焦らすかのように。


親父「フーッ! フーッ!」


真姫「イヤ…来ないで…お願いやめて……!」


50 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/27(日) 18:04:42.61 ID:FlAQFWwF0

目の前で腕が切られるところをみたにこが叫ぶ。


にこ「真姫ちゃん! 撃って! そのおおきいので! 撃たないと! 死んじゃう!」


真姫「体が…動かないの…怖くて……あグッ」


頭を親父に掴まれ、真姫は持ち上げられる。出血量もあってか、まともな抵抗ができていない。


にこ以外の5人は喋ることすら出来ていない。


にこ「今…今助けるから!」


震える足に鞭打ってXガンの銃口を親父に向ける。


無理をしているのは誰からみても明らかだった。


にこ(私が原因でこうなったんだもの……)


にこ(真姫ちゃんを巻き込む訳にはいかないのよ!)


51 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/27(日) 18:07:15.66 ID:FlAQFWwF0

嫌な汗が流れる。


その間も真姫の頭から、ネギ親父の爪が食い込んで血が溢れ出ている。


にこ「はあっ、はあっ……今助けるからっ!」ギョ〜ン


力の入らない指にぎこちなく動かして二つのトリガーを引く。


しかしその銃口は、いつの間にか親父にではなく真姫に向けられていた。


親父が、真姫の体を盾に使ったのだ。


真姫「今…何…したの?」


消えかかった意識の中で妙な音を聞いた真姫が質問する。


海未「にこ……あなたは……」


返されるものは答えではなく、


にこ「ごめん……ごめんね……」


涙声の謝罪だった。


真姫「え?………」


ババァンという派手な音をさせて真姫の右足が根元から破裂した。


52 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/27(日) 18:10:30.25 ID:FlAQFWwF0

真姫「_______ッ!」


声も出なかった。そのまま真姫は意識を失った。


親父は、ドサリと真姫をその場に投げ捨てた。


穂乃果「ウソ…真姫ちゃん?」


ことり「そんな……」


にこ「ああああああッ!」ギョ〜ンギョ〜ン


怒りと悲しみと恐怖とを内包させた攻撃は、にこの思いに反して届くことはなかった。


親父は、にこの攻撃を容易に躱して距離を詰め。


そして。


にこもまた腕を失った。


小さな体ではそれだけで十分すぎたのだろう。彼女も、意識を失った。



花陽「あ……あ……どうしよう……体が動かない」ガタガタ


53 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/27(日) 18:12:04.83 ID:FlAQFWwF0

もうまともな思考が出来ていなかった。


その時。


海未「ッ!」ダッ


海未が走って真姫のもっていたXショットガンを取った。


穂乃果「う、海未ちゃん何を!?」


海未「やるのです! このままでは全員死んでしまいます!」


海未の足も震えてはいるが、目は座っていた。ほんのわずかに、ではあるが。


凛「……そうだよね! なら凛も!」グッ


海未と凛と、ネギ親父との戦いが始まった。


54 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/27(日) 18:15:15.56 ID:FlAQFWwF0
今日は以上です。
いよいよ犠牲者?が出ました。
海未とリンはどうなるのか?

また、次回は忘れられてそうな第三グループの話です。
ちょっと間あきそうですけど、頑張ります。
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/27(日) 18:21:55.29 ID:nFklUdVoO
乙〜真姫ちゃんが初っ端ヤられる展開って珍しいね!続き待ってる
56 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/28(月) 23:23:57.73 ID:djoyUD4s0
ヤバイ、展開が決まらない
すでにボツネタが二つもあるんやが全く決まらん
なのでもう少し待っていただきたい!
待ってる人いるかな?
まぁまだ面白くないしね
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/29(火) 09:11:19.63 ID:PNyOB2wAO
待ってる
58 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/30(水) 00:19:53.71 ID:FZnp7Bfk0
待ち人居た!
投下したいと思います
59 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/30(水) 00:21:28.05 ID:FZnp7Bfk0
3人は未だ山下も西も見つけることができないでいた。


30分近く探し歩いたものの一向に見つからないので3人とも少々疲れて、今は河原の土手のベンチに座り休憩中である。


吉田「見つかりませんね……」


絵里「そうね……」


希「ところで、吉田くん……は、何歳なん? ずっと敬語やけど」


吉田「18ですよ。お二人と同じくらいです」


絵里「あら、そうだったの?」


吉田「あはは……どういういみですか?」


苦笑いで聞く。
60 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/30(水) 00:22:32.38 ID:FZnp7Bfk0
希「まぁともかく、とりあえずは敬語なしにせえへん?」


吉田「へっ?」


希「μ'sの皆とはね。先輩後輩なしのルールにしとるんよ。せやから、ウチらももうこんだけ一緒に行動すれば友達なんやし、ね?」


吉田「ええ……なるほど、そうなんですか。あ、いや、そうか。分かった。そうしよう。敬語なし、だね」


希「ふふ、それで良し。……そんで、これからどうする?」


希がそう議題を掲げた時、土手にあった一つの小屋が爆発した。そしてそこにいたのは巨大な___人間が3人分ほどの__カブトムシだった。
61 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/30(水) 00:23:42.12 ID:FZnp7Bfk0
吉田「なんじゃありゃ……」


まだ距離は開いている。30mはあるだろう。


希「ねぇ。……あれはちょっとやばいんちゃう?」


カブトムシはそばにあった電灯をなぎ倒した。電灯が点滅してガラスの割れる音がする。


絵里「今……見間違いじゃなければ大きなカブトムシが電灯を倒したわよね?」


吉田「ええ……ちょっと、ヤバい気がするなぁ」


希「あんなデッカいのが飛んできたらどないしよか」


飛んで来た。


いくらカブトムシといえど、人間3人分ほどの高さをもっているならそれは十分に怖い。

しかも、虫が飛ぶ時特有のあのブーンと言う音も、虫嫌いな吉田には恐怖になり得た。

62 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/30(水) 00:25:36.09 ID:FZnp7Bfk0
吉田「うわああああぁああ!」ギョーンギョーン

パニックに陥った吉田は、咄嗟に持っていたXショットガンのトリガーを引いた。


絵里「落ち着いて吉田くん!」


希「なんかよくわからんけどとりあえず逃げんと!」


吉田「くそっ、何も起きね_____」


ババンッと言う音を3人は聞いた。


途端にカブトムシは飛ぶのをやめ、その場に墜落した。
63 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/30(水) 00:27:04.25 ID:FZnp7Bfk0
カブト「ギュオオオオオオ!」


絵里「今、何が………」


希「それで撃った……本物!?」


吉田「いや、それにしては遅かった……まさか、タイムラグがあるのか? もう一回!」


撃つ。


見れば、カブトは羽を傷付けて落ちたようだ。赤色の体液が溢れ出ている。


カブト「ギュブブブ……ブルルッ」


絵里「な、何でカブトムシが普通に叫んでるのよ!」


吉田「知らないよ!」


希「あっ」


ボンッと言う音がして、ツノがわずかだが削れていた。


しかしこれで、3人は確信した。

64 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/30(水) 00:28:29.97 ID:FZnp7Bfk0
吉田「これは……このライフルは間違いなく本物だ!」


絵里「多分、こっちの二つもそうね」


希「3秒くらいタイムラグがあったね」


そこに、カブトが突進してくる。不意をつかれて、吉田はよけきれなかった。そのまま受け止める。そう。受け止めたのだ。


希「えっ……吉田くん、大丈夫なん!?」


吉田「な……なんでこんなにこいつ軽いんだ!?」


絵里「もしかして、その服にも何かあるんじゃないかしら!」


吉田「な、なるほど……フッ!」


投げ飛ばす。大きな音を立ててカブトムシはそこにあった塀を壊した。
65 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/30(水) 00:30:18.44 ID:FZnp7Bfk0
吉田「ハアッ、ハアッ……」


希「すご……」


絵里「私にもできるのかしら」


吉田は汗だくで言い始める。


吉田「これは……鬼ごっこなんかじゃないな」


絵里「もう、それは分かってるわ」


希「じゃあ、何?」


吉田は答える。普通ならば至らない結論。


吉田「これは……殺し合い!」


希「殺し合い!?」


吉田「だって希も見たろ! アレが電灯ブッ倒したのを!」


絵里「ちょっと信じがたいけど、目の前で起きてるものは否定出来ないわね」


吉田「ああ。多分、本気で食らえば、俺たちは死ぬ。やらなきゃ、やられる!」


希「でもウチ、なんも持っとらんよ!」


66 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/30(水) 00:31:12.97 ID:FZnp7Bfk0
確かに、希は手ぶらだ。


こんな状況でそれはマズイ。


吉田「とりあえず、小さいのを一つずつ貸そう。絵里も、そうしてくれ」


絵里「そうね、何もないよりかはマシでしょうし」


そうして、希は吉田からYガン、絵里からXガンを受け取った。


カブトムシは起き上がり、こちらを向いている。


吉田「トリガーは二つあるけど、二つ同時に引いたら出た! 多分全部同じ構造のはずだ!________来るぞ!」


カブト「ギュアアアアアアアア!」

67 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/07/30(水) 00:32:51.41 ID:FZnp7Bfk0
今日はここまで
支援ありがとうございます。作者はアホで文才ないので無い知恵絞ってがんばって書き切りたいです。
あと初戦編、長いです……
まだまだ続きます
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/07/30(水) 02:01:11.96 ID:3m4y3g3/0
おつおつー
69 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/01(金) 18:49:26.60 ID:gtPWMm+G0
カブトの突進が来る。今度は絵里に対してだ。先ほどの吉田に行ったものとは勢いがまるで違う。本気の一撃だ。

吉田「無理だ! 避けろ!」

だが、先ほどより早い攻撃を幅の大きな敵から避けることなど出来なかった。

絵里「ぐうう……っ!」

スーツありでも、押さえ切れない。踏ん張った足が足首ほどまで地面にめり込む。

希「エリチ!」

希が叫ぶが、その声は絵里の耳には届かなかった。そこに。

吉田「ふんっ!」

傍からカブトの胸部を殴りつける。僅かにヒビが入る。カブトは吹っ飛ぶとは行かないまでも倒れた。

70 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/01(金) 19:10:28.89 ID:gtPWMm+G0
カブト「ギュウウウウ……グッガアアアアア!」

吉田の一撃を受けたカブトはすぐに立ち直り、その吉田に襲いかかる。

吉田「うおおおお!」

最初の一撃よりも確実に重い。この勢いでモロに角の攻撃を受ければ無事ではいられないと吉田は思った。
そして今回の突進を吉田は受け切れなかった。
弾き飛ばされる。

希「吉田くん!」

絵里「希、撃つのよ!」
71 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/01(金) 19:46:28.44 ID:gtPWMm+G0
2人が何度も何度も撃つ。

希「だめや! 大して効かへん!」

絵里「硬すぎるわ……どうすれば」

希「そうや、みんなを呼んでくればなんとかなるかも!」

吉田「呼んで来るって、どうする!?」

吉田はカブトにかかり切りでとても会話に参加できる状態ではない。むしろ、そのスタミナが切れ始めている。

希「ウチが走ってみんなを呼んで来る! それまで2人でもたせられへん!?」

絵里「だめよ、危ないわ! 希はこの服も着てないし……もう吉田くんもぎりぎりなのよ!?」
72 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/01(金) 19:54:45.20 ID:YOpdKD5KO
辛うじて吉田が会話に入る。

吉田「いや、助けは欲しい! 絵里と2人で行ってくれ! 服無しじゃ何があるか分からない!」

絵里「でも!」

吉田「頼む! あと何分かは持つと思うから! 急いでくれ!」

絵里「……分かったわ! あなたの無事を祈ってる!」

2人は走り出した。2人の目からみても、吉田が無理をしているのは明らかだった。

だからなおさら急いだ。

その焦りが、悲劇を生むことになる。
73 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/01(金) 19:59:39.92 ID:YOpdKD5KO
分岐です

どっちが先がいいかです

吉田(オリキャラ)絶望ルート

のぞえり 新星人絶望ルート

上は吉田vsカブト
下はのぞえりが行く先に待ち受ける障害です

どちらも大して長くはなりません

どうでもいいことですが作者はオリキャラの吉田の扱いに困っております。μ'sじゃないのに出過ぎィ!

なんかアイデアください(切望)
74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/01(金) 20:42:48.12 ID:3jUV2nteo
すぐ死ぬ役はその辺のIDから引っ張ってきたら?
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/02(土) 21:28:00.70 ID:QLuF0T11O
μ'sが主人公ではないのん?
76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/08/04(月) 23:26:17.08 ID:YEgQpgai0
いったいどれだけの読者がこんなスレを見てるのか……
はよ
77 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/05(火) 01:01:18.55 ID:FtJhOybc0
すいません
コメントとかあんまないのでゆっくりしてますけど書き溜めたらガンガンやって行きます
とりあえずネギ星人・昆虫星人編のボス辺りまで書いてますんでもう少しだけ
あと飛行ユニットの件ですが次回のミッションでできれば出したいと思ってます
プロットはあるけど展開をいかにガンツらしくするかが難しいです
78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/05(火) 06:19:04.91 ID:LvfrO+r0o
good
79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/05(火) 19:34:04.75 ID:vnxOhY1wO
ずっと待ってるからゆっくりでも書いてくれ
頑張れ
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/07(木) 13:32:57.83 ID:7hx9c12U0
支援
81 : ◆xVf6sGdKcE [sage]:2014/08/08(金) 01:00:06.51 ID:T34TdcjF0
あははは
書き溜めてたのを消去しちゃいましたよー
ちょっとダメージかなり有るんでんで
待ってもらえますかね
あああああああああ
すいません
82 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/08(金) 01:04:07.67 ID:T34TdcjF0
あー最悪
本当ごめんなさい
今週中に上げたかったのに
申し訳ない
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/08(金) 01:13:53.47 ID:TwJiuo1fO
玄野ー早くきてくれー!
84 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/08(金) 10:16:12.00 ID:T34TdcjF0
データあった……
iCloudに惚れそう
まだ投下は出来ませんけどね
85 :今回も引きで終わりますすいません ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/08(金) 23:21:49.54 ID:T34TdcjF0
吉田と希・絵里が二手に分かれた頃、海未・凛とネギ親父との戦いも佳境に差し掛かっていた。

海未「ぐうぅっ!」
凛「はあああああっ!」

スーツのない海未は体のあちこちから血が出ている。スタミナも既に切れている。

元々凄まじいスタミナの持ち主である凛はスーツもあいまってまだまだ動けるようだ。

親父「フッ……フゥッ……」ポタポタ

追い詰めてはいるのだ。だが、決定力がない。撃ってもすばやくよけられる。当たったのも、まぐればかりだ。

海未「はぁっ、はぁっ……はぁっ」

海未はもう限界だ。出血もかなりある。

凛「海未ちゃん! もう少しだから! 倒れちゃダメだよ??」

海未「わ……わかってます! ただ……疲れただけです」

親父「ガアッ!」

海未「うぐっ??」

凛「海未ちゃん!」

二の腕を少し切られた。いや、もう左手は使えないだろう。ダラリとしている。

凛「もう少しだから……もう少しでみんな助かるんだから……!」

親父「ヴオオオオ!」

凛「いゃっ??」

親父が凛に襲いかかる寸前、何かの音がした。直後、ネギ親父は光に縛られて動けなくなった。

海未「な……何が……はアッ」

バチバチッ

虚空から現れる男が一人。

???「なーにがもう少しだ。ボロボロじゃねえか」

西だ。

86 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/08(金) 23:28:39.78 ID:T34TdcjF0
凛「あっ……西さん……だっけ」

西「へぇ、覚えてんのか。じゃあついでに教えといてやるよ。こいつみたいにすばしこいヤツはこのYガンで捕まえるといいってことを」

花陽「あ……私のとおんなじ」

海未「今……何をしたんですか。一体どこから」

西「悪いが時間がねーんだ、質問は受け付けない」

凛「捕まえて……どうするにゃ」

西「そりゃ殺すのさ」

全員に緊張が走る。全員目の前で相当量の出血を見ているから無碍にはしなかった。

海未「やはり……私たちは殺し合いをさせられていたのですね」

西「正確には違うが……マァそんなもんさ」

凛「殺すって……何のために?」

西「ああ? 馬鹿か? お前、仲間がそんな目にされて平気だって言いたいのか? ……ほら、動機なら充分じゃねえか」

海未「しかし……縛った相手を撃つのはやはり……」

西「チッ……久々に骨のありそうなニュービーだと思ったのによ。なら、点数は俺がもらうぜ」

そう言って西はトリガーを引く。

凛「あっ! ……れ?」

海未「これは……どうなってるんです?」

西「それが撃つ用の銃なら、これは捕獲用ってわけ。そんで、今は転送してんのさ」

ことり「……てん、そう?」

西「あ? 何だ、スーツ着てんのにやってねえのか。馬鹿だな」

穂乃果「ちょっと、さっきからなんなの、その態度!」

西「……まあいい。今は、こいつを上に送ってやってるのさ」

西「よし、終わりだ。これで終わりなら、またあの部屋に帰れるぜ」

凛「も、戻れるの??」

西「そりゃな。あと、そこの2人も、死んでなきゃケガも何もかも元通りになる」

海未「これで終わりなら……終わりじゃなければどうなるんです?」

西「普通にミッション続行。いちいち聞くなよ」

海未「……すいません」

西「もういいか? ちょっと寄るとこあるから俺はこれで」

凛「あ! まだ!」

ことり「行っちゃったね」

穂乃果「でも……帰れるんだね」

花陽「良かったぁ……」

海未「あ?? そうです! 2人は、大丈夫なんですか??」

凛「そうだにゃ!」

ことり「……うー、うん! 脈はちゃんとある! ちょっと弱いけど……」

海未「急いで止血しましょう」

凛「止血もできるなんてすごいにゃ……」

海未「弓道してますので」

穂乃果「あんまり関係なさそうだけど」

花陽「あははは……」
87 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/08(金) 23:31:02.92 ID:T34TdcjF0


ドオオオオオオン ギュアアアアウ………




5人「!!!!!」

花陽「今の音は……」

海未「おそらく、誰かが戦ってるんでしょうね」

穂乃果「終わってないじゃん!」

ことり「まだ有るのぉ……?」

凛「凛たちもいくにゃ!」

ことほのぱな「ええっ??」

凛「だって、早く終わらせないと2人が死んじゃうよ!」

海未「そうですね。私たちも行きましょう」

ことり「じゃあ2人は抱えて行くね。……よいsy……えっ、軽い!」

こうして、5人はカブトの方へ移動を始めた。
88 :吉田vsカブト ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/08(金) 23:33:52.72 ID:T34TdcjF0
吉田「死ぬなよ……2人とも」

もう2人は見えないところまで行っている。暗いのもあるかもしれない。

吉田「俺はもう……無理かもしれない」

日頃の運動不足がたたり、吉田はすでに肩で息をする状態である。

「うおおおおおお!」

半ばヤケクソでカブトに飛びかかり、その背に乗る。

「まず羽だ!」

Xショットガンで翅の根元を撃つ。
激しい音がして翅がもぎ取れた。

カブト「ギュオオオオオ!」
吉田「よし!」

その場から飛んで、ツノに蹴りを入れる。

しかしそれは外れた。

吉田「くそっ」

このままでは地面に激突してしまう。だから、通過するときにツノに縋った。運良くそれをつかむことが出来た。

ツノにぶら下がるような形になる。が、なにぶん飛び蹴りの勢いが有るのでそのまま地面に着地した。

その結果として、図らずも、カブトを持ち上げたのである。

吉田「?? ならこのまま??」

力の限り持ち上げ、反対方向の地面に背中から叩きつけた。衝撃であたりが大きく揺れる。

カブト「ギュアアアアア……!」バッキィイイ

傷ついた背中にモロのダメージを与えた。同時に、ツノが中ほどから折れた。
それを実現した吉田自身も唖然としていた。

吉田「おお……やっぱすげえやこの服。ちょっと……いやかなりコスプレみたいだけど」

腕につかんだツノの残骸から血のようなものが滴り落ちる。

吉田「血? マジでなんなんだこいつは……虫にしてはでかすぎるし電灯も倒すし喋るし……」
カブト「グオオオ……」
吉田「まだあるか……なっ??」

吉田は、カブトが二本脚で直立する様を見た。その高さ、およそビル2、3階分ほど。

これまで奮闘してきた吉田は、ここでようやく絶望を得た。
89 :吉田視点 ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/08(金) 23:38:34.43 ID:T34TdcjF0
足の震えが止まらない。ついさっきまで希と絵里にカッコつけて大丈夫なんて言ったのがウソみたいだ。

笑える。いや笑ってられない。

目の前に何故か直立二足歩行するドデカいカブトムシがいるのだ。月光で複眼がギョロついているように見える。

「フゥーーーーッ」

吐息がおぞましい。デカイ分低く響くので余計恐怖を感じる。

冷や汗が流れた。

今までとは違う、純粋な殺意や怒りを感じる。

「グゥオオオオオ!」

今まで何故思わなかったのかはわからないが、どうしてカブトムシが叫べるのか。足がすくむ。それに加えて、

「なんだ……あれ……」

カブトの前脚、人で言うと手に当たるのだろうか。そこがメキメキという音を立てながら、どう見ても「腕」の形に変形していた。

俺が震えた体でそう認識し、それが振りかぶられたのを見た頃、俺の体は既に吹っ飛ばされていた。

「ッああああああ!」キュウウウウン

体に鞭打ってそこから起き上がり走る。

体がひどく重たい。全身が軋むように痛む。なんだ、この音は。

服?? これから音が出てる??

そう言えば走るスピードが落ちてる気がする。それでも普段の俺よりかは早いが……

まさかこれ、耐久限界があるのか??

「そうだよな……都合よく無敵なんて有るわけねえよな」

だとすればマズイ。コイツがダメになれば恐らく俺もダメになる。つまり死ぬ。

「くそ! どうすれば!」

走りながら考えろ! どうすればここから生き残れるか!

手持ちは小さい奴が一つだけ……デカイのは今のパンチで飛んでった!

あっちのほうが威力あったからあれが無いと!

「ギュオオオオオ!」

太い腕での薙ぎ払いがくる。俺は咄嗟の判断で跳躍した。

「うわ、飛びすぎ……」

俺はカブトの頭のあたりまで飛び上がっていた。

やっぱりこれ、身体能力だけなら全部底上げできるんだ。おそらく、ジャンプ、パンチ、キック、それに防御力も上がってるだろう。

「これ無しならさっきのパンチで死んでたわけだな……」

着地。とにかく、やることは一つ。

服がダメになる前にアイツをぶっ殺して勝てばいい。


やれる。俺なら出来る!
そう思わなきゃ負ける??
90 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/08(金) 23:46:03.58 ID:T34TdcjF0
とりあえず武器を探さないと……
あった??

なんか、いつもより視界が広い気がするぞ。

さっきのパンチでメガネがぶっ壊れたのに……

そう言えば俺、さっきからメガネなしで見えてる……どういうことだ?

「ガアアアアア!」グォン
「おっ……と??」

左から来た腕を受け止める。このまま投げれば……

そこに右から腕が来た。挟まれてはマズイので諦めて飛ぶ。

「ふっ……!」

飛びながら小さな銃を構えた時、カブトが笑ったように見えた。そこで気付いた。

「……っ! しまっ_______」

今挟み込まれようとした腕は元六本の脚の「中脚」。つまり、先ほどまでは2本しかなかった腕がいつの間にか4本になっていたのである。

俺を飛ばした腕は、陽動??
本命は……これか……っ!

バレーのサーブのような形で叩きつけられた。カブトの残りの「上腕」によって。

激しく叩きつけられた俺の体は地面に当たってバウンドし、俺は全身が粉々になるかのような痛みを受けた。

それでも……

「……動……ける」

どうやら、まだ服は生きている。

「とにかく一旦離れないと」

立ち上がり、走る。速度が明らかに落ちている。おそらく、限界に近いのだ。

「ガアアアアアア!」
91 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/08(金) 23:47:51.27 ID:T34TdcjF0
カブトが俺を追いかける。俺の目的は、武器を拾うこと。滑り込む。

「よし、これで!」

拾えた。いつまでも逃げる訳にはいかない。

「2人が来る前に!」

こんな奴を、女の子に任せる訳にはいかない。下手すりゃ死ぬ!

「足を……足を潰せば!」

今奴は二足歩行体だ。脚がなくなれば、動けなくなるはず。そうすれば俺の勝ちだ。

「ギュアアアアア!」

腕が降ってくる?? それも4つ??

「うわあああああ!」

咄嗟にその腕を撃つ。まだ何も起きない。

「あっ、時間差が! くそっ??」

カブトの足元に滑り込み、脚を腕でホールドする。柱ほどの大きさだ。それを強引に引っ張って倒す。後ろのほうで小さく爆発音があったが、大したダメージは無いだろう。でも、バランスを奪われて立っていられる奴は居ない??

「うおおお??」
「ギュアッ??」

ズズウン……

出来た。倒せた。

「はああ……はあ……」

もうキツイ。たけどもう少しで??

カブトの上に乗る。脚の上に。

「俺の記憶が正しいなら、オメーは関節が脆いはずだ??」

そこを撃つ。まずは左脚の根元。滅多打ちだ。

「グオオオ……」

立ち上がろうとするカブトから退避する。

その時連鎖的に音がなって左脚が根元から吹き飛び、カブトはそこに崩れた。

「よし!」

俺はガッツポーズを決め込んだ。
92 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/08(金) 23:50:56.88 ID:T34TdcjF0
そこで吉田は油断した。

まだ、この異常な世界に常識をを持ち込んでいたのだ。

崩れおちたカブトは自らの腕を延ばしていた。普通ならあり得ない。

だがここは普通では無い。

そのまま壁のようなドデカいビンタが吉田を襲い、30mほど吹き飛ばした。



〜少し離れた高所〜

???「あいつ……吉田って言ったか」
???「死なすには勿体ねぇな」

バチバチッ
???「丈一郎はあのカブトを頼むよ」
西「ああ? お前こんな近くにいたのか……またボス独占して〜のかよ」
???「いやぁ、保険さ保険。あのカブトがボスかもしれないし」
西「ちッ、はいはい」


残り45分
93 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/08(金) 23:55:20.95 ID:T34TdcjF0
本日はここまで
つまんねー! はよ殺したい

訂正です
セリフ中の不自然な??はビックリマーク二つの文字化けです
脳変お願いします
また、次回で本当に直接的な犠牲を出しますのでお願いですから荒らさないでください
描写不足で荒れないかもしれませんが!

支援ありがとうございます
94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/09(土) 01:32:24.27 ID:0TGw8SSPO
前置きはいい
はよ
95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/09(土) 06:02:32.66 ID:U0IzUXa2o
ラブライブ!のssを見に来たはずにゃー!!!
96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/09(土) 07:08:03.16 ID:3nKg1kDj0
支援
早く続きが見たくなってきた
97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/09(土) 19:22:57.02 ID:1OUVg5Df0
確かにラブライブではないよなぁ…
98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/09(土) 19:46:01.87 ID:VbgA9vPo0
きっとストーリーに絡んでくるんすよ(震え声)
99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/09(土) 19:57:12.54 ID:3nKg1kDj0
のぞえり二人だけ生き残ってみんなを生き返らせるみたいなのもいいね
勝手な妄想だけど
100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/08/10(日) 13:05:15.66 ID:IZI0qhB30
うみみくんとエリチカにはソードでがんばって欲しい
101 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/12(火) 16:50:32.03 ID:NN2JfS4S0
すいません
死亡描写に悩み続けて一週間たちますが一向に改善しないのでもう少し待ってください
あと上げないでください私以外は
102 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/16(土) 17:07:39.97 ID:QHKz9jKF0

2人は7人の元に向かうため、住宅街を走っていた。

絵里「希! もっと急いで!」タッタッ

希「エリ、チがはや、速いんや」ハァハァ

絵里「もうっ! ほら、ちょっと待ってあげるから息を整えましょう」

希「ありがと……」

絵里「本当はこんなことしてる暇もないのに……」

希「ごめんな、ウチがその服着てけえへんかったから」

絵里「……それは仕方ないわ。こんなことになるなんて思わなかったし」


ズン……ズン……


希「ふう……あれ?」

絵里「どうしたの?」

希「なんか……おっきな足音みたいなん聞こえへん?」

絵里「……聞こえるわ。まだ別のが居たみたいね」

希「どうする?」

絵里「ここは逃げましょう。戦うにしても手勢は多い方がいいわ」

希「せやね。ウチももう大丈夫やし!」

その時、轟音を立てながら周囲の家々が崩れ落ちた。

その瓦礫の上にいたのは、巨大なクワガタムシであった。

103 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/16(土) 17:09:53.21 ID:QHKz9jKF0

クワガタムシ(以下クワ)「ズズ……」

希「家が……」

絵里「カブトの次はクワガタってわけね。王道じゃない」

希「そんなんゆうとる場合やないって!」

絵里「そ、そうね。走りましょう」

辺りがざわつき始めた。壊れた家の周囲の人たちが出て来たのだ。


「なんだ……何が起きたんですこれ?」
「わかりません……急に家が壊れて」


2人ともつい足を止めてしまった。

絵里「何をしてるのかしら」

希「アレが……見えてへんの?」

絵里「まさか、そんなわけ」

瓦礫の上でクワガタムシが静かに佇んでいる。2人は今まで激しいカブトとの戦いをしていたので、少し不気味だった。


クワ「ギュブ……」


だがクワガタは、唐突に頭を震わせた。風を切るような音がした後に、



「あっ……れ?」




人の体が上半身と下半身で分断されていた。

何人もが無残な状態でその場に倒れる。

「どうしまし……え? 死んでる!? 一体何……」ズバッ


また1人死んだ。


104 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/16(土) 17:11:13.78 ID:QHKz9jKF0

希「なんで……逃げへんのや……本当に見えてないんか!?」

絵里「そうだとしたら……私たちが止めなきゃダメよ!! これ以上犠牲を出さないためにも??」

絵里が希の顔を見てそう言う。希の顔は一瞬曇ったが、すぐに引き締められ、そして頷いた。

希「ウチらしか見えへんのなら……止めれるのはウチらだけってわけやね」

絵里「やるしかないわ……それも、すばやく??」

希「せやね。待ってる人もおるわけやし」

クワ「ギュルルル……」

絵里「希、あなたはこれで遠くから撃って。服なしだと絶対に危ないわ」

そう言ってXショットガンを希に渡す。

希「わかった。ならエリチはこの二つでやって。……ケガしないでね、エリチ」

絵里「大丈夫よ。きっと。希もね」

絵里「……よし。走るわよ??」


105 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/16(土) 17:13:03.39 ID:QHKz9jKF0

クワガタを見ることができない人達は、理解出来ない謎の攻撃から逃れるために各々で散って行った。

そうしてその場に残ったのは、クワガタを含め三つの命だけだった。

絵里は両手にXガンとYガンを。希は少し離れてXショットガンを持っている。

まずクワガタが、動いた。

前脚が薙ぐ様な動きをとって絵里に襲いかかる。動きは単調。だから避けることは簡単だった。

絵里(さっきのカブトムシより小柄な分速いけれど、避けられない速さじゃないわ)

跳躍による回避を選んだ絵里は、着地を待たずしてクワガタを撃った。

両手が塞がると危ないと思って、まだ使ったことのないYガンは足のホルダーに掛けているため、撃ったのはXガンでということになる。

クワ「フウウ……」ボンボンツ

絵里「やっぱり硬いわね……」



希(スナイパーライフルみたいに使えるんやねこれ)

スコープの存在に気付いた希は、絵里に当てないよう気をつけながらトリガーを引くという作業を移動しつつ行う。

クワ「ギュルアッ」

クワガタが大きく頭を振るい、そのハサミで周囲の家々を壊した。

絵里「さっきはこれでやったわけね??」

希「エリチきいつけや!」

絵里「わかってる!」

106 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/16(土) 17:14:40.03 ID:QHKz9jKF0

クワ「ギュブアッ」


クワガタのハサミが一部だが欠けた。希の狙撃によるものだ。

希「よっし!」

絵里「大丈夫! 気を付ければ勝てるわ!」

少しだけ動きを止めたクワガタだが、すぐに近くの絵里を攻撃する。
前足での攻撃。先ほど同様、薙ぐものだ。絵里は後ろに飛んでこれを躱す。


絵里「攻撃は単調ね……うっ??」

ところが反対方向からくる左の足を予測していなかった。まともに喰らってしまった。

絵里のスーツから不吉な音がして、謎の液体が漏れ出した。

絵里「何……? 急に体が」


そこで、クワガタは動いた。追撃が来ると判断した絵里は咄嗟に目をつむってしまった。

クワガタは絵里にではなく希を狙っていたのだ。

先ほど自分のハサミを傷つけた希を。


希「_____! やばっ」

クワガタは半ば突進に近い形で希に飛びかかった。咄嗟のことで希は驚くことしかできなかった。

クワ「ブズズズズ」



そのまま希のもとへ近づき、巨大なハサミで希の身体を裁った。
107 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/16(土) 17:16:36.10 ID:QHKz9jKF0

何やろこれ……すっごく痛い……





下半身の感覚がない……





血の匂いもするし……





なんや……エリチの声がきこえるきがする……





見えない……暗い…?





何ここ、あったかい





なんか……頭が痛いなぁ





ぐしゃ





「いや、いやぁ、希いいいいいいいい!!!」
108 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/16(土) 17:18:53.14 ID:QHKz9jKF0

絵里は見てしまった。



自分が目を瞑ったあと、クワガタはまず希の身体を上下で分断した。
希には断末魔を上げる暇すら与えられなかった。

絵里が叫ぶ中、希の上半身は、クワガタの口の中へと入っていった。



ぼとり。
希の腕がクワガタの口から落ちた。



絵里「いやああああああ!」



この時、絵里の心は悲しみや恐怖よりも怒りが支配した。

絶対に、仇を討つ。こいつを、殺す。それだけが頭に浮かんだ。

だが絵里はまだわかっていない。



スーツが死んだということを。
109 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/16(土) 17:22:21.99 ID:QHKz9jKF0

絵里「ああああああああ!」



他のことは何も考えない


ただ今は、こいつだけを


こいつを殺すことだけを。


体が重いのなんて、気のせい。


私はただ、撃つだけ


クワ「ガアアア!」


絵里はクワガタの動きが速くなったように感じる。違う。絵里が遅くなったのだ。スーツはもう機能しない。今は単なる服だ。


前足が振り下ろされる。避け切れない。


左腕を肩から持っていかれた。


それでも、絵里は止まらない。


絵里(さっき、撃ってる時に気付いた)

絵里(この銃のモニターに映るもの)

絵里(それはこいつの臓器じゃないの?)

絵里(だとしたら、心臓を撃てば、私の勝ち!)


それを狙い、トリガーを引く。あとはタイムラグを待つだけ。その場から離れる。


だがスーツをなくした絵里を、クワガタが襲った。後ろから、絵里を切りつけた。


血が吹き出す。


絵里は意識を失った。


直後。


クワガタは大量の血を吐いて、その場に崩れ落ち、絶命した。


仇討ちは無事叶ったのだ。


〜同地点・少し後〜

???「あーあ、点数溶けちゃッたよ」

???「死ぬんなら星人倒すなよクソガキが」ガッ

山下「まぁ、いいか」

山下「そろそろボスも出てくるだろ」

山下「金髪と巨乳が死亡、ッと」

山下「……戻るか」

残り40分
110 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/16(土) 17:24:05.78 ID:QHKz9jKF0
今日は以上
そろそろ自分の表現力の無さが露呈してきた
分かりにくいね
また次回よろしくお願いします
111 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/18(月) 23:56:25.53 ID:gyeiF20T0
ーカブト地点ー

西「おい、起きろ!」ビンタ

吉田「……う〜ん? あ、あんた!」

西「終わッたぜ」

見ると、カブトの死体が転がっていた。頭部がバラバラになっている。
少し吐き気がした。

吉田「……これで終わりですかね」

西「多分な。こいつがボスか、あるいは山下のヤローが殺ッてりゃな」

吉田「……大丈夫かな皆」

西「知るかよ」

吉田「あの、立てないんですけど」

西「骨が砕けてんじゃねえのか」

吉田「……死ぬのかな俺」

と、遠くから男が声をかけてきた。
112 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/18(月) 23:58:25.42 ID:gyeiF20T0
山下「おーい、終わったのかぁ!?」

西「見りゃわかんだろ」

山下「それもそうだね、ハハッ」

吉田「や、山下さん! 今まで何を」

山下「いやぁ、ちょッとね。2人の死体を見てきたンだ」

吉田「2人の?? ……それって」

西「いちいち気にすンなよ。このゲームじゃ良くあるこッた」

吉田「そんな!」

山下「それより、ボスは出て来た?」

西「あ? もう終わりだろレーダー見ろよ」

山下「……いやぁ、ホントだ。チッ遊びすぎたかな。デカイの一体しか殺ッてないよ」

西「……ならそいつがボスだッたんじゃねえか?」
113 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/18(月) 23:59:51.24 ID:gyeiF20T0
山下「え? まッさかぁ、ちょー弱かったし」

西「はぁーあ」

西「Zガンありゃそうだろうよ」

吉田は気になることがあった。

吉田「あの、これからどうなるんですか?」

山下「さあね」

吉田「はあ?」

西「ちょッとくらい黙ってろ。じき分かる」

ジジジジ……

吉田「あれっ転送? ……元の部屋じゃないですか??」

山下「そういうことさ」



海未「穂乃果、頭が消えてますよ??」

穂乃果「ええっウソ??」

ことり「あっあっ、私もぉ!」

花陽「なんなのぉ??」

凛「きっと終わったんだにゃ……」



ジジジジ……ジジジジ……
114 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/19(火) 00:01:32.08 ID:CMRkY3Jo0
〜ガンツ部屋〜



穂乃果「あー! ここって、さっきの!」

ことり「どういうことぉ?」

既にμ'sメンバー以外の3人も帰って来ていた。

山下「へえ、君ら、生きてたんだ」

海未「怪我が治っています……」

西「死にさえしなけりゃ、真ッさらな状態でここに送られンだよ」

5人は、ようやくこの部屋のルールに慣れ始めていた。

花陽「……そうだ、にこちゃんたちは?」

ことり「さっきまでおぶってたけど……」


ジジジジ……
115 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/19(火) 00:05:11.09 ID:CMRkY3Jo0
赤い髪が見えた。

??「あれ……私……」

真姫だ。

穂乃果「真姫ちゃーん!」ダキッ

真姫「ヴェエエ?? ちょ、ちょっと何よ?」

穂乃果「良かったぁ……本当に死んじゃったかと思ったよ」ウルウル

海未「良かったですね、本当に」ポロポロ

真姫「なんなんのよもー!」

花陽は別行動していた2人を心配していた。

花陽「あの、吉田くん??」

吉田「え? 何?」

花陽「2人は……絵里ちゃんと希ちゃんは大丈夫なの?!」

吉田は答えられない。二手に分かれた後のことを知らないからだ。
それに、山下の言ったことを信じたくなかった。

吉田「さあ……ゴメン、俺も色々あったから」

花陽「そう、ですか」
116 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/19(火) 00:07:21.80 ID:CMRkY3Jo0
吉田「もし、死んでたらどうなるんですか、山下さん?」

山下「うーン、そうだね今から採点が有るんだけど、それまでに再生されなければ死んだッてことになるね」

凛「そんなの……聞きたく無いにゃ……」

真姫「にこちゃんが……死んだの?」

海未「……採点?」

残る三年生3人が出て来ない。5人に緊張が走る。

西「もういいだろ、ガンツ! 採点始めろ」

山下「そうだね。あとの人たちは死ンだッてことで」

凛「そんなわけないにゃ!」

ことり「そうですよぉ!」

吉田「そんな……2人が? 本当に?」
117 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/19(火) 00:09:30.33 ID:CMRkY3Jo0
ジジジジ……


凛「あっほら、来たにゃ!」

海未「これは……絵里ですね」

花陽「うん……金髪、だし」

絵里「あら? ここは……」

山下「生きてたのか……点数溶けなかッたンだな」

吉田「よかった……」

穂乃果「よがっだー! 絵里ぢゃ〜ん! 」

絵里「何よもう……はっ! 希は??」

ことり「希ちゃん? まだ、だけど」

絵里「そんな……ごめんなさい……みんな……」

絵里が膝をつき、急に謝罪しだした。

絵里「希は……希は!」

海未「ウソ……ですよね? 希が……?」

真姫「何……? 希がどうしたって言うの?」
118 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/19(火) 00:11:08.92 ID:CMRkY3Jo0
ガンツの数字がゼロになった。残されていた30分ほどが一気に消えた。





チーーーーーン




さいてんをはじぬる






海未「待ってください! まだにこと希が来ていません!」

穂乃果「そ、そうだよ! まだ2人が!」

119 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/19(火) 00:12:42.77 ID:CMRkY3Jo0
ほのか
0点
ファイトだよ!(笑)



穂乃果「そんな……ウソ……」

ことり「にこちゃんと、希ちゃんが……?」


ことり
0点
ビビりすぎ



LAS
0点
撃ち抜け!



海未「なんですかこのふざけた球は……!」

花陽「えっ、本当に2人は来ないの??」

凛「そ、そんなわけ無いにゃ……」

絵里「希……ごめんなさい……!」
120 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/19(火) 00:15:14.13 ID:CMRkY3Jo0
ねこむすめ
0点
ゆうきりんりん!(笑)



こめむすめ
0点
ビビりすぎ



マッキー
0点



真姫「ちょっと、よく分かんないんだけど、なんで私が0点なのよ??」

ことり「絵里ちゃん……どういうこと……?」

絵里「私……希が殺されるのを見たもの……目の前で!」

穂乃果「そんなのウソだよ! ……ウソだよ」
121 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/19(火) 00:17:10.55 ID:CMRkY3Jo0
ハラショー
10点
ハラショー!(笑)



西「いつまでもグダグダうるせえな」
穂乃果「どうして…… なんでこんなことにならなきゃいけないの??」

西くん
13点
ごうけい93点
あと7点でクリア

山下「なんだ……カブトデカイな」

西「もう一匹殺ってんだよ」

山下「成る程」
122 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/19(火) 00:18:17.26 ID:CMRkY3Jo0
やまさん
15点
ごうけい106点
100点めにゅーからえらんでくだちい









1,記憶を消されて解放される
2,より強い武器を与えられる
3,MEMORYから1人生き返らせる







123 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/19(火) 22:04:37.29 ID:CMRkY3Jo0
ここで山下が振り返った。

山下「君たち!」

7人と1人「え?」

山下「ちょッと良いモノを見せてあげよう」

山下「丈一郎、メモリー出して」

西「チッ、はいはい」

西が玉の中の男に歩み寄り、耳に手を突っ込んだ。
すると、玉にはたくさんの人の顔が映し出された。

山下「見てみな。一番下のとこだ」

そこには、にこと希の画像があった。

穂乃果「これは……何?」

山下「このメモリーには、死んだ人間が記録される。つまり……君たちのお友達はもう死んでるッてことだよ」

ことりは絶句した。
124 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/19(火) 22:05:57.55 ID:CMRkY3Jo0
吉田「なら……3番を選んだらどうなりますか?」

山下「3番なンて選べないね。時間の無駄だ。それに、正直君たちの命なんか知ッたことでは無い」

絵里「そんなのって!」

山下「……2番だ」

穂乃果「そんな……にこちゃん……希ちゃん……」

西「お前、これで何回目なンだ?」

山下「3回だね」

西「ふ〜ン」



よしだ
0点
主人公しすぎ
作者を困らせすぎ



吉田「なんだこれは……」

山下「さあね」


西「じゃあもう帰っていいぜ。ドアは開いてるし」ガチャ

西が出て行った。続いて山下も出て行った。その前に一言だけ言い残して。


山下「この部屋のことは誰にも言わない方がいいよ。君たちも死んじゃうから。じゃ」

125 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/19(火) 22:07:43.50 ID:CMRkY3Jo0
穂乃果「嘘だよ……そんなのウソだよ!」

真姫「にこちゃんが……死んだ?」

絵里「いやああああ! 希いいいい!」

しばらく、μ'sメンバーの涙は止まらなかった。
重い空気の中、口を開いたのは、完全な部外者で有る男だった。

吉田「……あの」

海未「なん、ですか」

吉田「100点メニューの事です」

絵里「私が……私のせいで希が」

吉田「100点メニューの3番、見ましたよね?」

ことり「……え?」

花陽「確か……生き返らせ……るって!」

凛「そうだにゃ……それにゃ!」

真姫「それしかないわ、2人を呼び戻すのは!」

絵里「みんな、何を言ってるの?」

海未「2人が、生き返るかもしれないんです!」

絵里「そうなの??」

吉田「ただ……今夜のようなことを繰り返すんだと思います」

吉田「できる限り僕も協力しますが…」

吉田「かなり、危険でしょうね」

穂乃果「でも、それしかないんだよ」

ことり「ほのかちゃん?」

穂乃果「それしかないんだよ!」

海未「そうです、μ'sは、9人でμ'sなんですから!」

穂乃果「ほら、泣いちゃ……泣いちゃ、ダメ、だよ……あれ?」ポロポロ

ことり「無理しちゃダメだよ穂乃果ちゃん」

吉田「えっと、じゃあ僕は帰りますね。それじゃ」

凛「ダメにゃ! 作戦会議があるにゃ」

吉田「いや、でも……」

真姫「遠慮しちゃダメよ。貴方も協力してくれるんなら」

吉田「………………はい」

こうして、μ'sと男の、男の側に全くメリットの無い奇妙な協力関係が始まった。

126 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/19(火) 22:19:29.11 ID:CMRkY3Jo0
以上がネギ・昆虫編でした
次回からは地の文を減らそうかななんて思います
あとは……盛り上がりに欠ける死亡シーンが酷かったですね

次回ラブガンツ!

海未「あれを私が……射てばことりは!」

絵里「私には点数が必要なのよ??」

ことり「やーんかわい〜い?」

山下「僕はこれで遊ぶよ??」

西「あと少しで……!」

真姫「勝てば……勝つのよ!」

穂乃果「花陽ちゃーん!」

凛「すごいにゃー……」

花陽「誰かたすけてええええ!」

吉田「死んで下さい」
127 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/08/19(火) 23:06:39.39 ID:oVHO9FAso
吉田[ピーーー]
128 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/19(火) 23:24:01.43 ID:CMRkY3Jo0
訂正

絵里「私には手数が必要なのよ!!」

ことり「やーんかわい〜い??」

山下「僕はこれで遊ぶよ!!」

ことり出るかな?
出なければその部分はハートです

以上
129 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/08/19(火) 23:53:38.98 ID:oVHO9FAso
& #9829
130 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/20(水) 00:21:19.54 ID:5nY/TDRhO
131 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/21(木) 18:52:06.41 ID:Cnqyx3Zt0
第二章
《ふわふわ星人》編

主人公アンケ

1,海未
2,絵里
3,凛
4、自由

誰を選ぶかで作者の妄想力が変わります

追記
次回のししゃ
132 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/21(木) 18:56:29.10 ID:Cnqyx3Zt0
第二章
《ふわふわ星人》編

主人公アンケ

1,海未
2,絵里
3,凛
4、自由

誰を選ぶかで作者の妄想力が変わります
多いのを取ります
無ければ作者の独断です

追記
書くに当たって、クリア回数による強化武器の制限を変えています

このスレにおいては、
一回目
Zガン
二回目
補助バイザー(オリ)
三回目
飛行ユニット
四回目
ハードスーツ
五回目
ロボ
六回目以降は吟味中です

たくさんの回答を望みます
133 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/22(金) 00:04:45.12 ID:LQGqPnrk0
今気付きました
>>131はミスですね
あとできれば新スレで行きたいと思ってます
134 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/22(金) 15:43:12.74 ID:JLivlhNjO
凛ちゃん
135 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/22(金) 15:45:27.05 ID:fy00XWpy0
海未ちゃん
136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/22(金) 15:52:51.24 ID:m7agZFn7o
バイクは?
137 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/22(金) 16:34:40.78 ID:LQGqPnrk0
バイクは百点武器じゃないです
引き続き主人公アンケートは行います

二話スレです
こちらもお願いします
http://ex14.vip2ch.com/i/responce.html?bbs
138 : ◆xVf6sGdKcE [saga]:2014/08/26(火) 21:06:47.89 ID:pIje4fIY0
なんでなってないんだ…
【ラブガンツ!】海未「これが百点武器…」凛「かよちんが…」【第二話】

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1408672228/

これです
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