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男「インベーダー……」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/08/16(土) 11:05:39.33 ID:hy6Z6m850
【学校】

ウーウー ウーウー

女「な、なにこのサイレン?」

友「インベーダーが攻めてきたってやつじゃね」

女「えっ!? ついに日本にも来たの!? しかもなんでうちの地方に……」

女「ていうかなんでそんな落ち着いてんのよ!」

友「こういうのは焦った方が負けなんだって。とっとと地下シェルター行こうぜー」

友「おい男、お前もぼっとしてないで行くぞ」

男「あ、うん」

女「き、危機感がない……男くん! はやく!」

男「はいはい……」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1408154729
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佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
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全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713861164/

トーチャーさん「超A級スナイパーが魔王様を狙ってる?」〈ゴルゴ13inひめごう〉 @ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713798788/

【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713788018/

ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713736565/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/08/16(土) 11:08:25.94 ID:hy6Z6m850
【地下シェルター】

女「ふう……学校のみんなも避難してるみたいだね……」

友「核爆弾にも耐えられる地下シェルターだ、まあ逃げ込めば安心だろ」

女「急にサイレン鳴り出すから心臓に悪いよ……。男くんは大丈夫だった?」

男「僕は大丈夫だよ」

友「こいつふわふわしてるようで意外とタフだからな」

女「みんな怯えてるのにまともなの二人だけだよ……」

友「非日常ってワクワクするよな」

女「不謹慎だよ、もう……」
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/16(土) 11:15:29.40 ID:hssPNjyNO
こういう主人公とか好き
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/16(土) 12:40:21.76 ID:D0LhYhPKO
面白かった、次回作はいらない
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/08/16(土) 12:59:47.82 ID:hy6Z6m850
女「はぁ……」

友「さっきからため息つきすぎじゃねーの」

女「だって、つきたくもなるよ。死んじゃうかもしれないのに」

友「大丈夫だって。防衛軍の特車が出張ってくるんだから」

女「とくしゃ……?」

男「いわゆる人型ロボットってやつだよ。これ」ピッ

友「へー……随分とアップの写真だな。演習でも見に行ったのか?」

男「姉さんがパイロットなんだ」

友「それ職権濫用じゃね?」

男「無理やり撮らされた」
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/08/16(土) 13:02:41.53 ID:hy6Z6m850
友「無理やりって……」

男「私これ乗ってんのよ? かっこいいでしょ? 撮っていいのよ? 友達に自慢できるでしょ?」

男「ほらほらこのフォルム。見なさいよ。どこ行くの。早く撮れ。撮れっつってんだろダボが」

男「……って感じでね」

友「お前の姉貴、エキセントリックだな」

男「僕の性格はその反動だよ、多分」

女「……なんでそんなに落ち着いてられるのよ、もう……」

男「僕らにはどうしようもないしね」

友「だな。……うちの市内が戦場になるんだったら生で特車見れっかな?」

女「ちょっと、やめてよ?」
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/08/16(土) 13:05:50.56 ID:hy6Z6m850
ズシン

友「うお、っと!」

女「きゃあっ!」ダキッ

男「……」

女「あ、ご、ごめん!」バッ

男「いや……」

友「役得だなこのヤロー」グイグイ

男「柔らかかった」

女「……っ!」

友「はは……。しっかしこのシェルターが揺れたってことは、戦場は近ぇな」

男「だろうね。案外校庭の真上かもしれない」

女「……しぇ、シェルターの壁、破られたりしないよね」
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/08/16(土) 13:08:23.73 ID:hy6Z6m850
友「大丈夫だろ。……っと、やべ」

女「な、なに?」

友「いや、少し催してきちまった。男ー、ションベン行こうぜ」

女「も、もう! 友くんのバカ!」

男「いいね、男の友情を育もう」

女「男くんまで……」ハァ

友「じゃ、いってくる」

女「はーい……」



友「さーて男、わかってんだろ?」

男「うん。特車を見るんだろ」

友「さっすが相棒!」
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/08/16(土) 13:11:01.83 ID:hy6Z6m850
男「友はいつも唐突だね」

友「合わせてくれて感謝してるぜ」

男「じゃ、行こうか」

友「おっ、興味あんのか?」

男「ちょっとはね」

友「おっしゃ!」

タッタッタッ


女「……」

女「……二人とも遅いなー」

女「…………」

女「……! まさか!」ダッ

10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/08/16(土) 13:14:18.02 ID:hy6Z6m850
【地下シェルター外】

友「お、おおう……」

男「……」

友「こりゃ流石に予想外だったぜ……校舎が完璧にぺしゃんこになってら」

男「防衛軍の戦艦が不時着したんだ」

友「うへー……インベーダーもうじゃうじゃいやがる」

男「戦艦の対空砲火と特車の働きで五分五分かな」

友「とはいえ空取られてると厳しそうだな」

女「…………はぁっ、はぁっ、おい、ついた!」

友「お、よう女。お前も見学?」

女「バカっ!」
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/08/16(土) 13:19:05.74 ID:hy6Z6m850
女「やっぱり二人ともこんな危ないところにいて!」

女「早く帰るよ! ほら……!」グイッ

友「へーへー、待ってくれって……」

男「……!」バッ

男「伏せろ、二人とも!」

友「は?」

女「えっ?」

男「――いいから!」グイッ

友「う、おっ!」


ドガァァァァンッ


12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/08/16(土) 13:22:05.02 ID:hy6Z6m850
女「 」

友「う、おあぶっ」

男「……」

女「……あ、あな……大穴が空いちゃった……校庭……」

友「インベーダーの超高エネルギー砲ってやつか……?」

男「シェルターも突き抜けたみたいだ……」

女「えっ……」

友「……マジかよ……くそっ、女、立てるか」

女「……え、先生とか……みんな……えっ? あの、えっ?」

友「男、女は俺が背負うわ」

男「わかった。戦艦でもこっちの状況は把握してるだろうから、収容してもらえるはずだよ」

友「了解。……お前と女がいてくれて助かったぜ」

男「?」

友「一人だと気が狂ってそうだ……」

男「わかるよ……」グッ
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/08/16(土) 13:25:25.29 ID:hy6Z6m850
男「よし、このままグラウンドの端を通って戦艦まで進もう」

友「おう……」

女「……みんな……死んじゃった、の?」

友「……核より熱量あるってことだよなあれ……」

友「よく炭になんなかったな俺たち……」

男「ここで死ぬさだめじゃないってことだよ」

友「へっ、ロマンチストだなーお前」

男「そうかな。……そう考えでもしなきゃ潰れそうだしね」

友「まあな……」

女「うぅ……」

男「女……」

友「……俺たちがついてやれるだけまだマシか」
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/08/16(土) 13:28:47.03 ID:hy6Z6m850
【戦艦・ハッチ前】

兵士「き、君たち!?」

友「俺たちシェルターにいたんすけど、見ての通りシェルターブッ壊れちまって」

男「ここの学校の生徒です。IDはこれ。保護をお願いできますか」

兵士「あ、ああ……よく生きてたな……」

男「たまたま外に出ていたので……」

兵士「そうか。わかった、早く入りなさい。離陸も近い」

男「ありがとうございます」

友「あざっす!」

男「新型戦艦……」ボソッ

友「ん?」
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/08/16(土) 13:34:59.88 ID:hy6Z6m850
【ブリッジ】

副長「艦長、当空域のインベーダーは殲滅いたしました」

艦長「流石は新鋭艦に新型艦載機か……」

艦長「とはいえ、目の前のシェルターをみすみす焼き払われるとは……」

副長「……口惜しい限りです」

艦長「艦載機を収容後、本艦は離陸。実戦データとしてはもう十分だろう」

副長「それでは月基地へ?」

艦長「ああ……」

オペ子「艦長、民間人を三人保護したとの連絡が」

艦長「民間人?」

オペ子「学生のようです」

艦長「そうか……辛い現実に過ぎたろう。ゆっくり休ませてやりなさい」

副長「賛成です」
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/08/16(土) 13:38:52.59 ID:hy6Z6m850
【ドック】

少尉「へっへー、どうです大尉、俺様の特車捌きは!」

大尉「相変わらず無駄が多い。無駄口も多ければ隙も多い」

少尉「うへえ……」

プシュー

中尉「……」

少尉「あっ! 中尉、中尉殿ォ! どーでした、俺の特車捌き! 上手くやりましたよね!」

中尉「……ごめん、見てない」

少尉「えー……なんで見てくれてないんすか……」

中尉「ごめん……」フラッ

大尉「少尉」

少尉「なんスか?」

大尉「……中尉の弟は『ここ』の学生だ」

少尉「……ッ、失礼、しました……」
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/08/16(土) 13:42:04.22 ID:hy6Z6m850
中尉(守れなかった……守れなかった……)

中尉(男……ごめん……あんなに特車のこと自慢してたのに……)

中尉(あたし……あんたのこと……守れ……)

中尉(くそっ、くそ、くそっ、くそぅ……!)

中尉「くそぉ……!」

中尉「こんなの……嫌だ……!」

中尉「うぅ、う、ぁあああああぁぁぁ……」ポロポロ
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/08/16(土) 13:45:38.31 ID:hy6Z6m850
【生活区画】

友「個室がもらえるって豪勢だな」

男「新鋭艦だからね。居住性も充実してるみたいだ」

友「へー、新鋭艦ね……それで民間人にも優しいってか」

男「穿った見方をすれば、罪滅しの面はあるかもね」

友「なるほど……とはいってもありゃどうしようもねえよ……」

男「うん……」

女「みんな、死んじゃったんだね……」

男「死んでしまった。痛みを感じる間もなく」

友「苦しまなかったのだけは救いだろうかね」

女「そんなこと……あるわけないよ……」

友「悪い、失言だ」
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/08/16(土) 13:48:03.63 ID:hy6Z6m850
男「女」

女「なに、男くん……」

男「僕と友がついてる。離れたりしないから、安心して」ギュッ

女「うん……」ギュッ

友「おやおや、僕はお邪魔でしょうかねえ?」

男「かもね」

友「否定しろよ!」

女「……ありがとう、二人とも……」

男「うん……」

友「おう……」
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/16(土) 13:51:48.49 ID:Lnj92pdHo
ホワイトベースかな?
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/08/16(土) 13:52:20.03 ID:hy6Z6m850
女「…………」

友「安心して寝ちまったか」

男「だね」

友「……はあ。今言うことじゃないかもしれねえけどよ」

男「うん」

友「お前って、女に惚れてたりすんのか?」

男「え? いや……そういう対象で見たことはないな」

友「そうか……じゃあ、まあ、それでもいいんだけどよ」

男「友は惚れてるよね」

友「ぶっ! ……な、何言い出すんだ」

男「見てればわかるよ」

友「そ、そうですか……まあ、つまりだ、俺が言いたいのはだ」

友「俺は惚れた女を守る。全力でな」
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/08/16(土) 13:56:40.65 ID:hy6Z6m850
男「知ってる。そういうのは死亡フラグって言うんだよ」

友「だーっ、もう! うるせえ、意志表示だ、意志表示!」

友「とにかく! 俺は女を守る! でも、女はお前に惚れてる……」

男「そうだね」

友「気づいてんのかよ!」

男「見てればわかるよ」

友「嫌な野郎だな……」

男「大丈夫、僕も女が大事なのは同じだ。僕も当然彼女を守るつもりだから」

男「でもそれだけじゃない。友のことだって僕は守るから」

男「それじゃ、ダメだろうか」

友「いいや、大丈夫。女のこと、絶対守ろう。支えになってやろう」グッ

男「ああ」グッ
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/08/16(土) 14:04:29.55 ID:hy6Z6m850
友「しかし俺らってずっと生活区画にいていいのかね」

男「さあ……?」

オペ子『全クルーに連絡。本艦は五分後に離陸、種子島へ針路を取ります』

オペ子『各部クルーは所定の位置についてください』

友「種子島? マスドライバーか?」

男「目的地は月面基地かな」

友「げ、月面だとぉ!?」

男「大丈夫。僕らは佐世保とかで降りることになるんじゃないかな?」

友「十分地元から遠いんだが……」

男「地元ここだけど、壊滅してるしね」

友「今はとりあえず乗っけてもらう他ねーか……」
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/08/16(土) 14:13:29.99 ID:hy6Z6m850
【ブリッジ】

艦長「浮上後各パラメータチェック」

オペ子「エンジン回転数、出力、全て良好」

艦長「針支持修正、艦首回頭」

オペ子「電波拾い。針指示修正よし。270°回頭」

艦長「スラスト方向水平位置へ」

オペ子「スラスト方向制御開始。……水平方向固定完了」

艦長「微速前進」

オペ子「微速前進」

艦長「索敵は怠らないように。私は少し席を外す」

副長「どちらへ?」

艦長「保護した民間人に会ってくる」
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/08/16(土) 14:18:37.01 ID:hy6Z6m850
【生活区画】

友「へー、お前よくそんなこと知ってんな」

男「軍の装備って結構好きだから……」


艦長「……ん、あそこか」


友「地球でテストデータを収集してる新型艦ねえ」

友「特車も新型と来たか……」

男「多分機密だと思うからあまり大声で話さない方がいいよ」


艦長「……少しその注意は遅かったな」ザッ


友「おっ……美人さん……」

男「ごめん友、ミスった」

友「え?」

艦長「君たちに不自由を強いることを謝罪しようと思っていたのだが……」

艦長「どうもそうもいかないらしい……」
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/08/16(土) 14:22:50.43 ID:hy6Z6m850
友「えっと……あなたは?」

艦長「私はこの艦の艦長だ」

友「一番偉いひとか……」

艦長「君たちの名は?」

男「僕が男、こちらが友、そこで眠っているのが女です。全員、そこの学生でした」

艦長「そうか。……我々のせいですまなかったな」

男「いえ……」

艦長「……さて、男くん。色々と尋ねたいことがあるが、単刀直入に聞こう」

艦長「君はどこまで知っているのかな?」

男「おおよそ全て、ですね」

艦長「では仕方がない……君たちには月まで来てもらう必要がありそうだ」

男「……僕たちの安全のためにも」

艦長「そうだ」

友「え?」
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/08/16(土) 14:26:10.18 ID:hy6Z6m850
男「ごめん友、僕が不用意に喋らなければ」

友「い、いや、別にいいけどよ……新型なのがそんなまずいんスか?」

艦長「残念ながら敵はインベーダーだけじゃないからね」フッ

男「人類も一枚岩じゃないから……」

友「……ああ、そういう。なんとなくわかったぜ……」

艦長「艦内はあまり彷徨かないように。それ以外は出来うる限り便宜を図ろう」

男「ありがとうございます」

友「ウイッス」

艦長「……」

艦長(……あの男くんとやら、どうにも不思議なタイプだな)
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/08/16(土) 14:34:12.78 ID:hy6Z6m850
【食堂】

ガヤガヤ

少尉「そういや聞きましたか大尉」

大尉「なんだ」

少尉「なんでも民間人の……学生を三人ほど保護したらしいですよ」

中尉「……」ガタッ

大尉「げ」

中尉「少尉!」

少尉「は、はい!」

中尉「その話、詳しく!」

少尉「や、俺も聞いただけで……」

中尉「誰に!」

少尉「お、オペ子であります!」ビシッ

オペ子「わ、私に振ったぁ!?」
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/08/16(土) 14:42:03.37 ID:hy6Z6m850
中尉「オペ子」

オペ子「わ、私もハッチ詰めさんに聞いただけで……」

中尉「どんな子か知ってる?」

オペ子「男の子が二人、女の子が一人、とか……」

中尉「雰囲気は?」

オペ子「女の子は気絶してて、えっと、男の子が一人、異常に冷静だった、とか……?」

中尉「っ、男……! どこにいるの?」

オペ子「生活区画……」

中尉「情報ありがとう!」ダッ

大尉「待て中尉!」

中尉「だーが待つかハゲェ!」

大尉「…………」ビキビキ

少尉「う、ウキウキになりましたね中尉……よかったぁ」



中尉(生きてる! 間違いない! 男だ! 男が生きてるんだ!)
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/08/16(土) 15:05:30.79 ID:hy6Z6m850
【生活区画】

中尉「だぁらしゃぁぁぁぁい!」ドドドド

友「うおっ!?」

男「……」

中尉「!」

男「姉さん……」

友「姉さん!?」

中尉「男! 男ッ!」ギュッ

男「……姉さん、この艦に乗ってたのか」

中尉「よかった……よかったぁ……」ギュッ

男「……」ギュッ
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/08/16(土) 15:11:36.07 ID:hy6Z6m850
中尉「……ふう。情けないところ見せちゃったかな」

男「いや。大事に思われてて嬉しいよ」

中尉「へへ……こいつめ」ポカッ

男「ん。ああ、姉さん、僕の友達の友と、寝てるのは女」

友「よろしくお願いします」

中尉「うむ、よろしく頼むよ! 私は男の姉の中尉。気軽に中尉お姉さんって呼んでね」

男「友、姉さんの戯言は気にしなくていいよ」

友「はは……」

中尉「保護できた民間人は、あんたたちだけ?」

男「うん。僕ら以外、学校は全滅だろうね……」

中尉「そう、か……」

友「……あの、中尉さん」

中尉「なんだい?」

友「俺たちにも何か出来ることはないですか?」
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/08/16(土) 15:26:50.05 ID:hy6Z6m850
中尉「……あー」ポリポリ

中尉「まあ……ないね」

友「……でも」

中尉「ないもんはない。それより、そこの子を守るのが仕事じゃないのかい?」

友「だからこそ、何かしたいんです」

中尉「いやいや、ただの学生にできることなんざないからさ」

中尉「ドンパチは軍人に任せてよ」

男「友」

友「……くっ」

中尉「まあ……食堂で働くくらいだったらあるかもだけどさ」

友「……それでも! それでも何かできるなら!」

中尉「はー……あんたの友達は熱血だね。見習ったら?」

男「僕は料理得意じゃないしな」
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/08/16(土) 15:43:55.86 ID:hy6Z6m850
艦長「……」

副長「どうしました、艦長」

艦長「民間人は月まで連れて行く必要があるようだ……」

副長「えっ?」

艦長「まったく、極東軍の情報統制はどうなっているのやら……」ハァ

オペ子「レーダーに感あり! 熱源3、6、11……インベーダーです!」

艦長「着陸できる場所はあるか」

オペ子「東に山があります!」

艦長「よし、艦をそこへ下ろせ。特車隊、出撃させろ!」

副長「特車隊出撃!」
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/08/16(土) 17:34:28.14 ID:hy6Z6m850
オペ子『全クルーに連絡、前方に熱源反応! 数15、インベーダーと推定!』

オペ子『特車隊は出撃翌用意! 繰り返す、特車隊は出撃翌用意!』

オペ子『特車隊出撃後、本艦は東5キロ地点の山頂に着陸、対空戦闘を開始します!』

オペ子『砲術科は対空戦闘用意! 機関科、カタパルト開け!』


中尉「やっべ、出撃だこれ!」バッ

男「姉さん」

中尉「続きは後で! インベーダー倒したら、コックにでも推薦してあげるからさー!」

友「は、はい!」

男「……」

女「う、うぅ、ん……?」パチッ
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/08/16(土) 17:38:13.22 ID:hy6Z6m850
友「女、起きたか」

女「友くん……男くんも……」

男「また戦闘が始まるから、休んでおいたほうがいい」

女「ま、また……なの……?」

男「うん、また」

友「大丈夫だよ、俺たちがついてるからな」

男「そう。……あ。ごめん友、トイレに行ってくる」

友「はぁ……お前の緊張感のなさっつーか……まあ、うん」

男「多分大きいなこれ」

友「……いってらっしゃい」
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/08/17(日) 11:02:00.71 ID:1T1w+KTM0
少尉「よっしゃ、特車隊一番乗り! 少尉、出ます!」

大尉「出る。……しかし中尉の阿呆はどうした?」

オペ子「現在艦内を爆走中です。大尉と少尉は先に出撃お願いします」

大尉「了解。出るぞ!」

少尉「いっきまーす!」

ゴォォォッ


中尉「っだー! おいてかれたっ! くそうっ!」

オペ子「カタパルト発進用意」

中尉「中尉、出撃する!」

オペ子「中尉機の発艦を確認。本艦はこれより着陸態勢に移る」
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/08/17(日) 11:05:01.20 ID:1T1w+KTM0
中尉「置いてくなんてひどいじゃないですか!」

大尉「遅れた貴様が悪い」

少尉「それより中尉、ご機嫌じゃないっすか」

中尉「え? あ、うん、まーね! 弟が生きてたから……」

少尉「そ、それは何よりっすね! よかった……!」

中尉「だからバリバリ働いちゃいますよぉ?」

大尉「期待しないでおく。……敵を視認した。フォーメーションアルファ、各個撃破に移れ!」

中尉・少尉「「了解!」」
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/17(日) 11:35:39.76 ID:VfbHtz9T0
男がアルドノア・ゼロの主人公と重なる。声は花江さんなのは間違えない
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/08/31(日) 20:48:53.41 ID:MmuuhcDFo
まだぁ?
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