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【ジョジョ×】デート・ア・ライブ クロス 吸血鬼リザレクション【デトアラ】 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/14(日) 01:18:23.80 ID:frOktBe20
「テメェーの敗因はたった一つだぜ」         「たった一つのシンプルな答えだ」

     「テメェーは俺を怒らせた……」      「この、   がッ」

  「この、……   がァァーーーッ!!」

〜〜〜

「……、嫌な夢をみたなァ……。思い出す度吐き気をもよおす……」

「だがこの   は夢だとは思えん。俺は確かにあの時、スタープラチナのパンチで……チィ、“死んだはずなのだ……ッ”」

「何故生きている? 本当にあれは夢だというのか……」

「フン。それは後で考えようじゃあないか」

「それより気になるのは、この、“部屋”だ」

「俺は何故、こんな小さな薄汚い部屋にいるのだ。少し動くとしよう」

「此処にいる事はこの   を運んだ奴が近くにいるということ」

「ソイツをとっ捕まえて話を聞き出せばいい。すべてはそれからでもかまわん」

「そうと決まれば行動あるのみよ。……ん?」

「なんだッ? 俺ほどのパワーを以てしても微動だにせず、腕に金属の輪がくっついてやがる!」

「それにコイツのせいで身動きがとれんッ! えぇい『せ「待ちなさい」

???「ようやく目覚めたようだけど、暴れられても困るわ」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1410625093
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part6 @ 2024/03/16(土) 18:36:44.10 ID:H9jwDXet0
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昔、スリに間違えられた @ 2024/03/16(土) 17:01:20.79 ID:TU1bmFpu0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1710576080/

さくらみこ「インターネッツのディストピアで」星街すいせい「ウィキペディアね」 @ 2024/03/16(土) 15:57:39.74 ID:7uCG76pMo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1710572259/

今日は月が……❤ @ 2024/03/14(木) 18:25:34.96 ID:FFqOb4Jf0
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どうも、僕は「げじまゆ」をヤリ捨てた好色一代男うーきちと言います!114514!! @ 2024/03/14(木) 01:23:38.34 ID:ElVKCO5V0
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アサギ・とがめ・新生活! @ 2024/03/13(水) 21:44:42.36 ID:wQLQUVs10
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1710333881/

そろそろ春だねー! @ 2024/03/12(火) 21:53:17.79 ID:BH6nSGCdo
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part5 @ 2024/03/12(火) 16:37:46.33 ID:kMZQc8+v0
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2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/14(日) 01:58:59.35 ID:frOktBe20
???「あなたは私たちとしても“興味あるもの”。暴れてもして傷をつけたくなんてないわ」

(コイツ……たかが人間風情が嘗めた口をッ! だがこのDIOも阿呆じゃあない)

DIO(此処は一つ、こやつらに合わせてやろう)

???「どう令音?」

令音「……ん。彼の精神に若干の揺らぎを関知したが……問題はないだろう。続けたまえ」

???「そ。じゃあ単刀直入に聞くけど、あなたは何者?」

DIO「至って普通の人間だ。それ以外に何かがあるわけじゃない」

???「ふーん。そうなのかしら?」

DIO「……なに」

???「令音。彼の検査結果は?」

令音「……できているよ。これだ」

DIO「!」

???「見てもらえたかしら。あなたは間違いなく、“人”じゃあないの」

???「わかる?」
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/14(日) 04:58:44.82 ID:frOktBe20
DIO(馬鹿な! このDIOの身体能力を計算したとでも言うのかッ)

???「こっちが一般的な人間の数値。そっちがあなたの数値よ」

???「見てくれた通り。あなたの数値は平均のものと比べ超越と言っていいほどに差がありすぎる」

???「それにあなたからは微弱な霊波反応もみられたわ」

令音「……どうだね。これだけの異常があるなか、君はそれでも人間だと言い張るきでいるのかな」

DIO(コイツらァ……ッ、俺を調べただと? だが人に何者かを聞く以上、吸血鬼であることには気づいていないようだな)

DIO(これ以上女二人を相手するのは俺にとってマイナスでしかなさそうだ)

DIO(ならばやることはたった一つよ!)

DIO(所詮貴様ら人間は、このDIOにとっちゃあモンキーなんだよォ!)

ガシャッ ガシャガシャガシャッ

DIO「馬鹿な! こんなちんけな鉄塊が! 壊れない、だとォーーーッ?」

???「無駄よ。あなたの“今の力”でそれを壊すのは不可能だわ」

???「リアライザで強化した鉄なの。ただの鉄だとあなたを縛れないでしょ?」

DIO「りあらいざ? なんだその呼びにくい文字の羅列は。それに今の力だと?」
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/14(日) 05:19:12.82 ID:frOktBe20
???「ええ」

???「だってあなたの力は人の力じゃないんですもの」

???「あなたの首に取り付けられた首輪が、今のあなたの力を抑制しているわ」

DIO「ぐぬぬ……、ハッ」

DIO「素晴らしいじゃあないか。私も正直驚いているよ。まさか君たちのような人間にいきなり押さえつけられているのだからな……」

???「光栄よ」

DIO「だが、君たちは何も知らなさすぎているな? 」

???「なんですって?」

DIO「確かに君たちは私の力を封じ込めたのかもしれない。しかしそれも一時的な物だったというわけだ」

???「何を企んでいるのかしら。いっと「所詮はやはり猿だな」

DIO「私は君たちの言うとおり人間じゃあないが、そんな存在が何も特別な力をもっていないとォ……決めつけているのではあるまい?」

???「……なにがいいたいのよ」

DIO「残念だが君たちに構う暇は私にはなくてね。自由にさせてもらうぞッ!」


DIO「『世界』ォッ!!」



………………しーーーーんッ



DIO「ば、馬鹿な……。『世界』が出ないだとォ!?」

5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/14(日) 05:39:11.06 ID:frOktBe20
DIO「ありえんッ! 何故、何故私の『世界』が出現しない!」

DIO「おい貴様ら! 他にもこのDIOに対してちっぽけな工作や改造を行ったわけじゃあないよなッ!?」

???「なにもしてないしてない。ていうか『世界』ってなんなの一体」

???「天使の名前?」

DIO(いよいよ厄介になってきたぞ……。スタンドも使えずパワーの半分を押さえられた今、ここを抜け出すことは不可能)

DIO(ここで俺の技を見せるのも不味い。これ以上の種明かしはこの俺にとって利益が何一つない!)

DIO(……仕方あるまい。ここは大人しく従うしかないだろうッ)


DIO「……一つ、君たちの名を聞かせてはくれないか?」


???「ん。いいわよ」

???「こっちの立派な隈で目を飾ってるのが村雨令音」

琴里「そして私が五河琴里。ここの司令官をやっているわ」

6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/14(日) 05:39:44.91 ID:frOktBe20
ここまで
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/14(日) 19:24:01.12 ID:wSFBJVLKO
なぜスタンドが出ない?
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/14(日) 19:54:10.84 ID:h/4RMv9So
DIOが時止めたらスレが終わっちゃうから
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/15(月) 02:51:29.84 ID:baL9St950

〜〜〜



士道「ただいま」

琴里「あー、おにーちゃんおかえりー」

士道「悪ぃ、買い出しだったからちょっと遅くなった。すぐ晩飯にするから」

琴里「んー? 問題ないぞー。それより今日の晩ご飯はなにー?」

士道「挽き肉が手に入ったし、ハンバーグだ!」

琴里「おおー! 楽しみにしてるぞっ!」

〜〜〜

ジュゥジュゥ ジュワァーーー

士道(あれ、おっかしいな。部屋こんなに狭かったか?)

士道(琴里はTVゲーム中だし金髪はソファにふんぞりかえってるし、いつもの風景なんだけど……。?)

士道「知らない人が勝手に……家にいるうううぅぅぅぅッ!!?」

士道「琴里ィ! その人どなた様だ!?」

琴里「えー? あーおにーちゃんに知らせるの忘れてた? ごめーん」

琴里「この人はねー、今日から一緒に家に住むことになったDIOさん!」

士道「は、はぁ!? 住むの? その人一緒に住むのか?」

DIO「うるさいぞ貴様ら! 騒ぐんじゅあないッ!!」

士道「ぃ……!」

士道(すっげえプレッシャーだ)

琴里「まーそういうことだからさー」

琴里「頼んだぞーおにーちゃん!」

10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/15(月) 02:54:14.68 ID:baL9St950
ひとつだけだがここまで
続きはまた明日
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/15(月) 09:53:29.06 ID:baL9St950
士道「あーもう! 後でちゃんと説明しろよ?」

琴里「りょーかぁーい」


DIO(フン。埃っぼくて狭っくるしい部屋だが、このソファとやら、気に入ったぞ)

DIO(コトリの操作しているこの……何と言ったか、そうTVゲームだ)

DIO(この画面の中で動く絵……このDIOが生まれた時代、そんな物はなかった)

DIO(これも時代の流れという奴か。条太郎らと戦った時代にはテレビこそあったが、この様ないわゆる娯楽ものはなかったぞ……興味深い)

DIO「なあコトリ。俺にもそれをやらせろ」

琴里「いいよー。はい」


DIO「ぬ。操作の仕方が解らん。コトリ、どうやるのだ?」

琴里「んーとこれはねー」

〜〜〜

琴里「ま、こんな感じかなー?」

DIO「ほう。この十字キーとやらを押せばその方向に動き、このフラワーとやらを取れば火の玉を飛ばせるのだな?」

DIO「……」

カチャッ カチャカチャカチャ カチャカチャッ

DIO「何故この穴で落ちるッ!」

DIO「俺はちゃんと飛んでいるじゃあないか!!」

琴里「タイミングが問題なんだと思うなー」
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/15(月) 10:15:15.89 ID:sSbIZiY1o
デトアラって略初めて見た
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/15(月) 10:17:41.70 ID:baL9St950
琴里「ほらーDIOさん穴から結構離れて飛んでるしー」

DIO「俺ならこの距離で飛べるというのに」


__1___   ____
  ↑    ↑
  DIO    穴


琴里「ここで飛ばないと無理なんだよー?」


____1_   ____
    ↑  ↑
    琴里 穴


DIO「ぬ、ぬゥ……」

DIO「えぇい構わん! 行けぇッ!」


カシャカシャ ピュぅーンッ


DIO「や……」

DIO「やったぞ飛んだぞッ!」

琴里「おめでとー」

DIO「これでどんな穴もこのDIOを落とせないことが証明された!!」

DIO「まだまだいくぞォーーー!」

琴里「あっ! DIOさん危なa

テレッテテレッテテンッ

DIO「なにィーーー!?」

DIO「この俺が、こんなキノコみたいな奴にィ」

DIO「やられた、だとォッ? 信じられん! このDIOがァーーーッ!!」
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/15(月) 11:45:20.81 ID:baL9St950
琴里「ちゃんと注意しなきゃやられちゃうのはとーぜんねー」

DIO「ぐぬぬッ。もう一度、もう一度だ……次は油断せん!」


五分後〜〜〜


DIO「旗だ! 旗が見えたぞ」

琴里「そこがゴールだよー。つっこんだらクリアー!」

士道「飯できたぞー。琴里運んでいってくれ」

琴里「おーわかったぞ! DIOさんもいったん終わってご飯にしよー」

DIO「……飯、か」


DIO(餌を取ればいいのだが、強制とはいえこやつらに厄介となるのだ)

DIO(まあ、食ってそんはないだろうな。良い印象を与えてさっさっとこんな処から抜け出してやる)


DIO「わかった。俺も手伝おうじゃあないか」

士道「や、大丈夫ですよ? なんか悪いし……」

DIO「気にすることじゃない。俺も今日から厄介になる身なのだ」

DIO「なあ? 手伝わせてくれないか」

士道「は、はあ……」
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/15(月) 12:28:21.55 ID:baL9St950
十香「シドー!」

士道「ちょうどよかった十香。今呼びにいこうと思ってたんだ」

士道「でも、よくわかったな。今日はいつもより遅めなんだけど」

十香「ん。なんだかシドーの家の方から良い臭いがしてな」

十香「思わずきてしまったのだ」

士道「な、なるほど」

DIO「……」

十香「ぬ……、誰なのだシドー。あの金髪頭の筋肉質な男は」

士道「大丈夫だ十香。今日から一緒に住むらしい、……そう言えば名前聞いてなかったっけ」


DIO(名乗らなきゃならなそうな雰囲気だな。だが、名乗ってやる義理はない)

DIO(普通ならな。スタンド使いでも何でもない一般人に名乗る名などないが……後のことを考えると名乗らずにはいられまい)

DIO(コトリの目もある。……仕方あるまい)


DIO「DIOだ。俺の名はDIOという」

士道「へーDIOさんか。あ、俺士道っていいます」

十香「私は夜刀神十香だ。よろしくたのむ」

DIO「シドウと、ヤトガミトオカか。覚えておこう」

琴里「おにーちゃん早く、冷めちゃうよー?」

士道「おうわかった。じゃあ皆食べよう。琴里の言うように冷めちまう」


DIO(コトリのあの態度……)
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/15(月) 12:51:55.09 ID:baL9St950

琴里の部屋〜〜〜



士道「で、どういうことなんですか」

令音「……ああ。彼はここに住むことになった」

士道「それはさっき琴里からきk「黙りなさい」」

琴里「事情が聞きたいって言い出したのは士道からでしょ? 1から説明してあげるって言ってんの。わかる?」

士道「ぐっ……」

令音「……まあ急に泊まると知らされたんだ。無理もないだろう」

令音「それよりシン。君にも知っていてもらいたい事があるんだ」

士道「なんですか?」

令音「……これを視たまえ」


コンソール→士道

士道「これって……どういうことですか?」

令音「……右が一般的な運動能力だ。左は彼、DIOの運動能力だね」

士道「明らかに桁が違うんですけど。DIOさんっていったい」

琴里「そこが解ってないのよね。考えられる限りのことは考えたんだけど」

令音「……我々も勢力をあげて彼を調べている。それよりシン、それを視てどう思うかね」

士道「まるで“人”じゃない、と思いました」

士道「あの、令音さん」

令音「……ん。なにかな」

士道「DIOさんは、その……精霊、とかじゃないですよね?」

令音「……わからないんだ」
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/15(月) 13:23:53.65 ID:baL9St950
士道「そうですか……」

琴里「でもまあ、士道の予想も半分くらいは正解かしら」

士道「え、それってどういう……」

令音「……実は彼の身体から僅かに霊波反応が確認されていてね。精霊と視る意見が最も強いのだよ」

令音「……だが、もしそうなら色々と辻褄も合わなくなる。だから今は“精霊に近い生物”として話を進めている」

琴里「発見されたとき、DIOはあり得ないくらい身体にダメージを追っていたわ。でも再生したのよ。それを映像で視たクルーが私に連絡してきたから回収させたの」

琴里「ASTに発見されるまえにね」

士道「再生した? 琴里の能力みたいに?」

琴里「いいえ士道。もっと生々しい再生の仕方よ。肉と肉がくっついて再び身体に戻っていくの」

士道「わかった。もういい、気持ち悪い……」

令音「……まあ、事実彼には解らないことだらけだよ。これから詳細に調べていくつもりだ」

令音「……その間シンには彼と接触してもらう」

令音「……今は力を抑制する器具をつけさしている。安心するんだシン」

琴里「なによ士道うかない顔して。ああもしかして怖じ気づいた? 心配することはないわ。DIOは常に監視しているから」
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/15(月) 13:41:52.29 ID:baL9St950
士道「……わかった。やってみる」

令音「……すまないね」

士道「何で令音さんが謝るんですか。話をするだけでいいんですよね。俺、やります」

琴里「それは結構なことだけど、士道、わかってる?」

士道「なにがだ?」

琴里「もしDIOに精霊であると判断が下されたら、よ」

士道「わかってるよ。その時はデレさせてキスをす……、る? ってぇ! おまDIOさん男じゃん!」

琴里「ええそうね」

士道「そうねじゃねぇぇぇぇぇぇぇ!!」

琴里「うるっさいわね。黙りなさいこの故障レコーダー。これは士道にしか出来ないことなの。決して他人が出来る事じゃないのよ、わかる?」

士道「ぐぬぬ……。で、でもだなっ!?」

琴里「黙りなさいっていってるでしょこのテープラジオ。あくまでも可能性の話に決まってるじゃない」

琴里「それともなに? そっち系趣味? 殿町君可愛そうねー」

士道「ちがわいッ!」

琴里「ならせいぜい結果が違うことを祈っとくことね」

士道「〜〜〜ッ! 言われなくてもそうするに決まってんだろ!」
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/15(月) 13:44:18.16 ID:baL9St950
いったんここまで
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/09/15(月) 15:21:02.98 ID:7kedfcZQ0
大丈夫だよ!DIOはバイだから!(何のフォローにもなって無い
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/15(月) 16:30:01.53 ID:uCKjHNzKO
ホモかな?(すっとぼけ)
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/15(月) 18:12:45.79 ID:baL9St950
ゆっくり投下していきます
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/15(月) 18:14:53.41 ID:baL9St950
DIO(コトリやシドウは上に上がったきり戻ってくる気配はない)

DIO(それにしても、このトオカとか言う女。……人のようだが人じゃあないな)

DIO(根拠があるわけじゃあないが、俺の本能がそう言っている。あまり一緒にいたくない相手だ)


十香「食べた食べた。やはりシドーの作る料理が一番だな!」


DIO(……しかし普通に人間としか思えん。やはり思い過ごしか? ……今はわからん)


十香「なあディオ! お前もそうは思わないか?」

十香「……ディオ? どうしたのだ。なにかは知らんが顔が怖いぞ」

DIO「ん。……ああすまない。少し考え事をしていてね」

十香「むむぅ……そうか。では私は帰る。シドーによろしくといっておいてくれ!」

DIO「わかった。言っておこう」


DIO(これで、やっと一人になったのか)

DIO(コトリやレイネたちは俺を常に監視していると言っていたな……少しだけ、たった30分程度ならばかめらとかいう機械を巻けるか?)

DIO(今後のことも考えると、一度くらい試しておいても損はないだろうなァ)


DIO「……よし」
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/15(月) 18:37:10.19 ID:baL9St950
DIO(ちょうど上も騒がしいし、気晴らしに街に下りてみるか)


天宮市 市場〜〜〜



DIO「今は午後20時30分。だと言うのにこれはーーー」


ガヤガヤガヤッ ヤスイヨー ヨッテイッテネー キョウハトクバイダー ワイワイガヤガヤワイッ


DIO「騒がしすぎじゃあないか?」

DIO「視たこともない物ばかりだし、こ、これはッ」

DIO「……ヌゥ。どれもこれも、俺の時代になかったものだらけだな……」


ドンッ


DIO「すまないね。ボーとしていたよ」

不良「おいおいオッサン、服が汚れちまったじゃあねぇかよォーーー」

不良「すまないだァ〜〜〜? んなもんで汚れが取れるんか? なめとったらあかんで」

不良「どォしたよ〜〜〜怖くてビビり上がっちまったのかァよォーーー!」


DIO(……面倒くさいな。コイツ)


DIO「……ろ」

不良「ろ? ちゃんと話すこともできねェみたいだなァーーーッ!!」

不良「ぎゃぁーーーはははははははははははははhボッギャァァッ!

不良「べぶらァッ!?」

ドッガァァーーーァンッ

不良「い、イデーッ!! あ、あのオッサン……たった一発で、俺を壁までェ!!」
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/15(月) 18:57:25.12 ID:baL9St950
DIO「たかが人間がこの俺に唾をはきかけるんじゃあないッ!!」

DIO「今すぐ俺の前から失せろこの原始人がッ!! それとも何、怖くて腰が抜・け・た・の・かァ〜〜〜?」

DIO「二度と俺の前にそのカエル面を向けるなよな!」

不良「ひ、ひィーーー!!許してくださいィーーーッ」

DIO「いいや。駄目だねッ! 貴様は俺が二度と威張れないよう教育するのだからなァーーーッ!」

不良「誰かぁ! 誰かぁたすけt「騒ぐんじゃあない!!」


ザワザワッ アノヒトナニ?ケンカ? キンハツガアノフリョウヲブンナグッタンダヨ ケイサツ!ダレカケイサツヲー!


DIO(チィ。ここでは人目につきやすい。ポリスなんぞを呼ばれては後々さらに面倒だ……)

DIO(人気のない場所に場所を移動し、コイツは“餌”にしよう。飢えて飢えて死にそうだッ)

路地裏〜〜〜



ギャアァァァアアアアーーーーーッッ!!

不良「血が……血、がぁぁぁぁぁ!!」

DIO「男の血は旨くはないがァ、まあ腹の足しにはなる……」

ズキュンッ

DIO「悪く思うなよな。きっかけを作ったのは貴様なのだ」


ズキュンズキュンズキュンズキュンズキュンッ
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/15(月) 19:27:21.32 ID:baL9St950
不良「か、…………ちゃ、ん…………」

DIO「……俺にも、母親と呼べる存在が、いたな……」


ズキュンズキュンズキュンズキュン…… ズキュッ


DIO「一滴残さず吸い上げたが、証拠は残したくないな」

DIO「ある程度の力は確かに抑えられている。鉄も壁も凹ませられない。が」

DIO「さすがは石仮面の力、いや、吸血鬼の力よ。依然と比べ半分程度の力しか発揮できんが健在だ」

DIO「人間より強いし、遅いが血も吸える。……ひょっとすれば、アレもまだ使えるのか?」

DIO「試す価値は十分ある。だがそれより先に、この遺体を消さねばなるまい」

DIO「しかしどうやってコレを……」


クスクスクス アハハハハハハ! ウフフフフフフ ハハハ ヒヒヒヒヒヒ


DIO「! この笑い声は……女?」

DIO「俺をあざ笑っているようにも聞こえなくはない……何者だ、貴様。姿を見せろ」


???「ふふふ。あら、あら?」

???「随分と派手に暴れたみたいですわね。ねえ、そうでしょう?」


DIO「! 後ろだとォ?」
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/15(月) 19:58:10.36 ID:baL9St950
???「素晴らしいですわ。焦がれますわ。それにぃ、なにかお悩みのようでしたけれど、わたくしにも教えてくださりませんこと?」

DIO「俺に気配すら察知させなかったとは……貴様、何者だ」

???「まあ! 失礼しましたわ。わたくしとしたことが名前を名乗り忘れるだなんて、どうか許してくださいまし」

DIO「御託はいらん。俺は貴様に何者なのかを聞いているのだ。それ以外のことは聞いてもいないしましてや興味もない」

DIO「応えろ。貴様は、何者だ?」

???「ふぅ、冷たいですわね。まあ構いませんわ」

???「わたくしは“時崎狂三”といいますの。よろしくお願いしますわ。DIOさん」

DIO「! なを……、トキサキクルミ、なぜこのDIOの名知っている!」

狂三「それは……ヒ・ミ・ツ、でしてよ?」
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/15(月) 21:16:04.37 ID:baL9St950
DIO「貴様……、このDIOを侮辱するつもりかァ? 言っておくがクルミ、俺を怒らせるなよ。命が幾つあろうが足りんだろうからな!」

狂三「勘違いしないでくださいまし。わたくしはただ、今は話すことではないと判断しただけですわ」

DIO「なに……?」

狂三「ああ、嗚呼。待ちくたびれましたわ。……と言ってもDIOさんがこっちに引っ張れるとは思ってもみませんでしたけれど」

狂三「ねェ? DIOさん。あなたは疑問に思いなられませんでしたの? どうして此処にいるのか、とか此処はどこなのか、とか」

狂三「自分が、“生きているのか”……とかを」

DIO「! 貴様……なにを知っている。なにを理解しているのだッ! クルミ、言えィ!」

狂三「そう怒らないでくださらなくて? わたくしはあなたについてこれっぽっちも知りませんわ」

狂三「ただ、ちょっぴりと面白い現象に遭遇しただけですのよ?」

DIO「言え。その現象とやらを言うのだ!」

DIO「どうしても口を割らんと言い張るなら……力ずくで割らせてもらうぞ……ッ」


DIO(口を割らないつもりなら、すかさず拳を打ち、肉の芽を植え付ける! 情報が欲しいからなッ!!)
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/15(月) 21:36:43.19 ID:baL9St950
DIO(さあ……どうでる、クルミ!)


狂三「きひ、ひひ、ひひひひひひひひひひひひひひ。無理ですわ。貴方に私の口を割らせるなんて芸当、絶ェーーー対に! 無理ですわ!」

DIO「き、貴様ァ! 俺をとことん侮辱するつもりかァーーーッ!」

ブオッ

DIO「か、かわされた!?」

狂三「無駄ですわよ?」

ゾゾゾゾ ガッシィ

DIO「なんだこれは!? 俺の足に! 腕に! 首にィ! 生白い腕が絡みつき、拘束している!!」

狂三「わたくしには指一本、触れれませんわねェ」


DIO(つ、強いッ! とてもじゃあないが今の俺ではァ! ……くそッ。ここで死ぬわけにはいかない! やるしか、ないか……)


狂三「急に静かになられて、気を失うには些か早過ぎやしませんこと?」

狂三「士道さんの代わりに戴きたいのですけど……もう少し美味しくなって貰わないと……、あら、……あら?」


ピキピキピキッ ピキッ ピキピキッ ピキピキピキピキッ!


狂三「こ、これは?」
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/15(月) 22:38:15.02 ID:baL9St950


DIO『気化……冷凍法ッ』


パキパキパキパキッ パキィンッ


狂三「凍って、いますの……?」

DIO「やった! 運はまだ! このDIOに生きろと言っているようだなァ!」

DIO「凍らせてしまえば動けまい? そして衝撃には弱くなるよなァ〜」


DIO(よかった。土壇場で成功するとは我ながらつくづく悪運の強い奴よ。だがやはり、前に比べ凍り付きが悪いぞ)

DIO(使っていなかっただけでは言葉足りない程にな。やはりこの首輪は厄介だ。かなり力が落ちている)

DIO(それに以前よりエネルギーの消費が激しいな。次も同じ手が使えるとは思えん。……クルミも食らわないだろう)

DIO(どうやら俺はこう言った吸血鬼特有の力を使う前に、血を補給する必要があるようだな。さてさて、そろそろ動くとしよう)


DIO「こうやって内部から衝撃を与えてやれば……、砕けるッ!!」


ドバァァァンッ


DIO「血の気が引いたか。呆然としているなァ、どうした?」

狂三「……さすがですわ、さすがですわァ!!」

狂三「まさかそんな隠し玉を用意していたなんて。気づきませんでしたわ」

31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/15(月) 22:56:19.64 ID:baL9St950
狂三「嗚呼、でも、でも。ここでわたくしが死んでも大丈夫なのですけれど、DIOさんはそうはいかないですわ」

DIO「そうか。さあ、応えて貰おうか」

狂三「では一つだけ、わたくしの知り得る情報を」

狂三「DIOさん。貴方は間違いなく、“この世界の人物、生物ではありませんわ”」


DIO(……な、なに……なにィーーーッ!??)

DIO(落ち着け、落ち着くんだDIO。素数を数えるんだ! プッチがいつもやっていただろう!)


DIO「なに、俺がこの世界の人物じゃあないだって? フンッ。ハッタリは止せ、今はそういう気分じゃあない」

狂三「どう取るのもDIOさんの勝手ですわ。でも、じゃあ貴方は何故ここにいますの?」

DIO「なぜっとは不思議なことを聞く。ここは私の世界だ、存在して当たり前だろう」

狂三「そうですの。ではもう一度思い返してくださいまして? 本当にここが貴方の住む世界なら、あるべき物があるはずですわ」

狂三「貴方はその“あるべき物”を、持っていますの?」

DIO「あるべき物? その世界であるべき物だと。フン、何を言う。俺は全て持っているじゃない……、いや、待てよ」

32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/15(月) 23:14:42.61 ID:baL9St950
DIO(なにかがッ! 俺の中の決定的ななにかが抜けているような感覚ッ!)

DIO(例えるなら、風呂の栓を一定時間抜き、水という大事な物を流してしまったかのような感覚だッ!!)

DIO(なぜ思いだせん。なぜ、解らないッ。いや、性格に言うならば解っているのだ。もやもやとビジョンは浮かんでくる、が!)

DIO(それがいったい何であるかがサッパリ解らん。頭の中にモザイクでもかけられたような気分だ)


DIO「ーーーッ、クソが……」

DIO「なぜ、なぜだ。なぜだというのだ」

狂三「時間の流れ、もしくは世界の流れの中で置き去りにされたのかも知れませんわね」

DIO「……なに?」

狂三「独り言ですわ。構わないでくださいまし」

DIO「クルミ、貴様ァ。教えろ! じょうhピリリリリッ

DIO「……はッ。しまった、もう20時55分ッ!!」

狂三「タイムリミット、みたいですわね。また会いましょうDIOさん。今は早くお戻りなられた方が賢明だと思いますわ」

DIO「ぐぬぬ、チィッ。さらばだ」


ダッ ターンターンタタタタターンッ タタタタタタッ


狂三「……さて。DIOさんはどう“戻るのでしょう”」

33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/15(月) 23:17:06.06 ID:baL9St950
展開が早い? 似てない? 知らんなッ
ここまでー

あるべき物とは何なのか。狂三に注目ですね
次投下はまた明日
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/15(月) 23:42:07.84 ID:EO3GujZfo
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/16(火) 01:51:28.11 ID:Nphf7F3dO
面白いな
期待してる
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/16(火) 19:59:21.40 ID:bAr/3C4r0
ありがとうございます。すこーしずつ投下していきます
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/16(火) 20:02:23.79 ID:bAr/3C4r0

天宮市オフィス街 高層ビル屋上〜〜〜


狂三「で、どうでしたの“わたくしたち”」

「何も掴めませんでしたわ」   「わたくしは士道さんを見つけましたわ」
      「羨ましいですわ」        「あら、どうやら忙しいみたいでしたけど」   「精霊の居場所はわかりませんわ」
「この前の事についても」    「何も解りませんでしたわ」

狂三「成果なし……みたいですわね」

狂三「あら? 一人足りないと思っていましたけれど、遅かったですわね」

「いい報告がありますわ。“わたくし”」

狂三「! ついに見つけましたの? 第二の精れi「違いますわ」

「“この前、“わたくし”が感じたイレギュラーな旅人……本来この世界の、次元の軸が違うお方……」

狂三「嗚呼、そのお方のことですの。名は“わたくしたち”が情報を集めてきていますわ」



狂三『DIOさん、のことですわよね』



「さすがですわね“わたくし”」
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/16(火) 21:16:32.41 ID:bAr/3C4r0
狂三「うふふ。これくらいは当然だと思うのですけれど……それで、いい報告とはなんなんでして?」

「接触しましたわ」

狂三「あら、あら! もう接触を果たしましたの? それでどうでしたの? 彼は、“美味しそう”ではありませんくて?」

「美味しそうでしたわ。でももう少し待つ必要がありましてよ」

狂三「そうですの。……『世界』、彼は記憶から抜け出した『世界』を、どうやって“戻すのでしょうか”」

狂三「“わたくしたち”、彼の力や出生を調べてくださいまし。それと、捕らわれの精霊も」







『運命とは定められた事情を繰り返すもの……わたくしはそうは思いませんわ。ねえDIOさん、貴方はどうお思いになられますの?』







PM.20:57〜〜〜
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/16(火) 21:24:59.93 ID:bAr/3C4r0
いったんここまで

時間あったらあと二つくらい投下します
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/17(水) 01:37:25.51 ID:tw6+XG+o0
五河家玄関前 PM.21:03〜〜〜

DIO「ハァ、ハァ、ハァ……街になんて出るんじゃなかった。まさかあんな奴と遭遇するとは……」

DIO「時刻は、クソが。3分オーバーだな。気づかれていないことを祈ろう……俺が神に縋るなどとは随分と皮肉だな」


ガチャッ


DIO「……廊下にも階段にも気配はない。助かったk「どこいってたのかしら」


DIO(こ、コトリか……前言撤回だな。クソッ)

DIO(ここは何とかごまかし切り抜けなくては……!)


琴里「もう一度聞くけど、どこに行っていたのかしらDIO」

DIO「少し頭が痛くてね。収まるまで暫く表に出ていただけだ」

琴里「どこまでよ」

DIO「む……そうだなァ。家の前の坂を下った処までだ。案ずるな、遠くには行っていないよ」

琴里「ふーん、そ。まあいいわ。お風呂入ってるから先入っちゃってくれるかしら」


五河家浴室内〜〜〜


シャーーー…………


DIO(目が覚めてからもう既に一日が経とうとしている……)

DIO(色々ありすぎて正直思い出せないほど目まぐるしく時計の針は進んでいった)

DIO(俺はこの世界軸には存在しない……か。まさかな)
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/17(水) 01:57:01.98 ID:tw6+XG+o0
DIO(なァジョナサン感じるか? これも奇妙な運命とかいうやつなのか?)

DIO(ジョセフ・ジョースターの血は完全にお前と俺の肉体を馴染ませたのだ。その証拠に、この肩にある星型の痣が……、……ある……?)

DIO(ば、馬鹿な。それだと本当にスタープラチナで殺されたのは夢だというのか?)

DIO(このDIOの……? なんだ……、なにか強大な力を、思いだせん)

DIO(石仮面は覚えている。不死身、不老不死、……なにかが、足りない気がするぞ……)


DIO「KUAAッ!? な、んだ……この頭の痛さはッ! 意識が、保ってられん……!」

DIO「無理だ……耐え、ら、れ………………」ドタンッ


シャーーー…………ッ


…………………………………力が、失った


     圧倒的な

                        『  』の力を…………………………


42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/17(水) 02:01:15.16 ID:tw6+XG+o0
ここまで

ジョジョの続きが早く視たいですね。一月とか遅すぎ
さて次はデトアラのキャラとDIOが色々する予定です(当たり前)
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/17(水) 02:40:15.18 ID:igOrFs6Jo
おつ
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/17(水) 17:50:54.05 ID:tw6+XG+o0
DIO「……ハッ。ここはどこの部屋だ、ん」

DIO「背中に違和感を感じるぞ。それにこれは……寝息? 誰が寝ている」クルッ


士道「zzz……。……んっん〜……朝か」

士道「朝飯の準備をしなくちゃな。ん」


『……、……? !!!!!!!?』


DIO「士道。なぜ君は俺と一緒に寝床を共にしているのかな」

士道「で、でででぃDIOさんッ? 何で俺の部屋に? いやそもそも何で一緒に寝てるんですかッ!?」

DIO「質問を質問で返すなと、親に教わらなかったか? 俺は君にどうして一緒に寝ているか、理由を聞いたつもりなんだがなァ」

士道「す、すみません……でも本当にわからないんです。昨晩は確かに一人で寝たはずなのに…… 」

DIO「ヌゥ。では俺が夜中中にこの部屋に運ばれたというのか? そう言えば風呂に入ったあたりから記憶がないのだが」

士道「! そうですよDIOさん! びっくりしましたよ」

DIO「む?」

士道「いや昨日風呂に入ろうとしたらDIOさん倒れてたんですよ。それで琴里を呼んでソファに転ばせていたんだけど……。! まさか、また琴里かッ!」

DIO「琴里がどうしたという士道」
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/17(水) 18:40:07.20 ID:tw6+XG+o0
士道「いや……気にしないでください。またあの妹様の仕業だと思うんで」

DIO「そうか。処で士道よ。そこを早くどいてはくれないかな。重いのだが」

士道「……え?」

DIO「だから、君が飛び起きた拍子に俺の腹の上に乗っているだろう?」

士道「……なっ! すすすすすいません!」

DIO「謝罪はいらん。それよりも腹が減っていてな。飯はまだか?」

士道「あっ」


五河家リビング〜〜〜


琴里「ぷっ、くふふふふふふふふ無理、無理よ士道。く……笑いが抑えらんないわ」

士道「おめぇ琴里ィ! なにしやがんだよ! 迷惑だろDIOさんに!?」

琴里「なんのことかしらね? 私はなにもしてないわ。被害妄想も大概にしなさい」

士道「こ、この……ッ」

琴里「もしかして怒ってる? 怖い怖い。でもまあいいじゃないの士道。減るものじゃああるまいし」

士道「ぐ、ぬぬぬ……」

DIO「食事時ぐらい静かにできんのか貴様等は……」


〜〜〜


DIO「なあ琴里。一つだけ良いか?」

琴里「ん、なによ。抑制装置外せは先にいっておくけれどダメよ」

DIO「そのことじゃない。先ほどから、俺は窓辺の日差しに触れているのだが」
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/17(水) 22:07:29.37 ID:tw6+XG+o0
DIO「なぜ“大丈夫”なんだ?」

琴里「令音の検査であなたの身体の特徴とかは大まかに確保したわ。その時に紫外線を浴びたあなたの細胞が綺麗さっぱり蒸発したのよ」

琴里「だからあなたが太陽は絶対にダメって体質なのは把握済みよ。その抑制装置には小型の顕現装置(リアライザ)が搭載されているから、紫外線を遮断するくらい可能ってわけ」

DIO「昨日も言っていたな顕現装置。便利なものだ。太陽克服をこうも容易く可能にしてしまうとは」

DIO「いやはや素直に感心するな」

琴里「ちなみにあなたをすぐに殺せるからねそれは。逆に紫外線を集めるようにするだけでね」

DIO「なんと……いったいどう言った仕組みをしているのだ」

DIO「まるで“魔法”じゃあないか」

琴里「そう。言うなれば科学で以て魔法を再現する技術。人類が生み出した奇跡の技術よ」

DIO「……久しぶりに表にでるか。その顕現装置とやらが紫外線直下の日差しを耐えられるかチェックしにな」

琴里「万が一紫外線が通り出したらすぐにこれを介して報告ちょうだい」

DIO「この小さな機械は?」

琴里「これはインカム。まあ小型の通信端末って解釈でいいわ」

47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/17(水) 22:24:51.81 ID:tw6+XG+o0
DIO「なるほど、わからん」ドヤァ

琴里「なんでそんな自信満々にわからないって言えるのかしら……あんた、本当にわからないわ」

DIO「つうしんたんまつとやらはなんだ? 初めて聞く単語だ」

琴里「あなた本当に新しいめの情報は知らないのね。まあ要するにそれで会話ができるの」

琴里「耳につける電話機。わかったかしら」

DIO「理解した。しかしこんなちっぽけな物で会話など、本当にできるのだろうか……謎だな」

琴里「私も学校あるから、出ていくなら急ぎなさいよ」


AM.9:50 天宮駅前〜〜〜


DIO「しかしまさか、本当に大丈夫とはな」

DIO「ラタトスク機関。奴等の科学力は計りしれん……」

DIO「ん。あれは……?」
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/17(水) 22:27:38.56 ID:tw6+XG+o0
ここまで

さて誰に会わせたら今後の展開がうまくいくのか、悩みますな
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/09/17(水) 22:28:39.92 ID:NXbIaSBAO


思った以上に面白い
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/18(木) 20:30:41.12 ID:HWUr36bL0


ウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥーーーーー


DIO「耳障りな音だ。む……? 皆一目散にどこかにへと駆けていく」

DIO「明らかに異常だ! 先の耳障りな音と言い、コレ避難せぬばならないとみたぞ。しかし俺はどこに向かえばいいのかわからん……!」

DIO「! そうだインカムとやらがあるじゃあないか。ええと耳につけて、二回小突く」


『……どうかしたのかね。君も早く避難しなくてはならないと思うが』

DIO「令音……とかいったやつか。そうしようとしたのだが、俺は避難場所を知らん。何とかできないのか?」

令音『……む、そうか。…………では我々が君を拾おう。そこに立っていてくれたまえ』

DIO「わかった。それと一つ聞きたいことが……回線とやらを切ったな。音声が届いてこない」

DIO「しかし回収だと? まさか車なんぞでくるんじゃあないだろうな」

DIO「だいたい我々とはどう言うことだ。まるで多人数で来るみたいな言い方をす、な! 体が、浮く!?」

令音「……やあ。初めての転送の気分はどうかな」

DIO「な、なにィッ!?」

令音(……驚かせてしまったようだ)
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/18(木) 22:39:50.95 ID:HWUr36bL0
令音「……なにが起きたか状況を飲み込めていないようだね」

令音「……ここはフラクシナスだ。君も知っているはずだよ」

DIO「確かに、天井に張り巡らされた様々な管には覚えがあるぞ……」

DIO「それにこの臭いにもな」

令音「……うむ。素晴らしい処理能力だ。ついてきたまえ」

DIO「〈フラクシナス〉、世界樹か……馬鹿げた名だ」

DIO「ええい待たんか! 置いていくんじゃない!」


フラクシナス艦橋上段〜〜〜


琴里「遅かったわね令音。そしてDIO」

DIO「ほう、なかなか広い空間だな。ここはどう行ったことを目的として作られたんだ?」

令音「……DIO。昨日も行ったが彼女はここの司令官なんだ。そして我々はシンをサポートするために集められている」

DIO「そんなことも言っていた気がする。が、俺の聞きたいことではない」

令音「……まあ、話は最後まで聞いていてくれ」

DIO「む……」

令音「……そしてここはシンに指示を与えたり、〈フラクシナス〉を操縦したりする場所」

令音「……要は司令塔だ。解ってくれたかな」

琴里「ま。そんなたいした事はしてないけど」

DIO「理解した。理解したとも」
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/18(木) 23:11:13.98 ID:HWUr36bL0
琴里「で、どうなの? 今回の警報は」

令音「……どうやら霊波反応は観測されていない。だがASTの手回しかもしれない」

令音「……しばらくは様子をみているだけでもいいと思うがね」

琴里「そ。でも、だとしたらいったい何の目的だったのかしらね。十香たち精霊の存在がバレた?」

令音「……いや、それはないだろう。あそこの観測機には察知はされないはずだ」

琴里「そうよね。なにをしでかすつもりなのやら。至急町中にカメラを向かわせなさい」

「了解!」

DIO「そういえば琴里、君は確か学校に行っていたんじゃあなかったか?」

琴里「空間震警報が鳴ったから来ただけよ」

DIO「くうかんしん警報? なんなんだそれは」

琴里「名前の通り空間の地震。まあ正確には広域震動現象の総称よ」

DIO「不思議なこともあるのだな。空間震……そう言えば、俺は貴様等に聞いておきたいことがある」

琴里「ん。なによ。言っておくけど安全と見なされるまであなたは解放しないわよ?」

DIO「そんのこと一言も言っていないぞ。いやなに、大した事じゃあないんだがな。どうせアイツも貴様等の一員なのだろう」

DIO「時崎狂三を知っているか?」
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/18(木) 23:13:31.58 ID:HWUr36bL0
少なめだけどここまで

DIOとデートするならどのキャラがいいんだろ
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/19(金) 20:54:30.68 ID:bACBJIIE0
ゆっくり投下していきます
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/19(金) 20:58:00.01 ID:bACBJIIE0
琴里「……? ええ、知っているわ。でもなんで狂三の名前を知っているのかしら?」

琴里「それに狂三は私たちとは無関係よ。攻略対象だけど」

DIO「攻略対象? まあそれはいい。知っているのだなやはり。俺はアイツに会ったのだが……」

琴里「なんですって? いつ、いったいいつ会ったの? 応えなさいDIO」

DIO「うるさい子娘だ……昨日、昨日の午後20時半あたりだな。俺は……」


DIO(血を吸ったなどとは言えるわけない。ここは、狂三に襲われたことにしておこう)

DIO(被害者として接すれば、なにかいい情報を得やすくなるかもしれないからな)


DIO「アイツに襲われたんだ。いきなり、背後からね」

琴里「……なんですって? 詳しく話してちょうだい」

DIO「俺は話を手みじかにすませその場から逃げようとした。アイツはゾッとするような美しさだった。喰われるような美しさだったからな」

DIO「だが、俺は捕まった。そうだ捕まったのだ。無数の白い腕にッ! 首、手、足、胴、etc etc……!」

DIO「不気味だった。腕はその見た目に扮して力が強く、抜け出そうとすればするほどきつく強く絡みついてきたのだ」
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/21(日) 12:45:58.25 ID:zkIq3O/f0
復活したみたいですね。良かった
投下もまだまだ続くから、取りあえず続きは夕方に
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/21(日) 21:54:25.18 ID:zkIq3O/f0
琴里「……なるほど。神無月」

神無月「はっ」

琴里「映像あるかしら。昨日午後20時半あたりの」

神無月「ピンポイントの映像はあるかはわかりませんが、町を循環しているカメラがありますのでそちらで探してみます」

琴里「そう。頼んだわよ神無月」

神無月「お任せください司令。この神無月恭平が必ず見つけてご覧に入れます! ……それでご褒美……「さっさと探せぇ!」」ドバムッ

神無月「ぐぅおぉぉ……! あ、有り難うございますゥッ!!」

DIO「……」


DIO(カンナヅキキョーヘイ……殴られて喜んでいるのか……?)

DIO(恍惚とした表情で涎まで垂らすとはキョーヘイ、相当なマゾヒストか或いは……)

DIO(気持ちの悪い奴だ)


琴里「で。どうやって逃げたのよ。あなた確か昨日平然としながら帰ってきてたわよね」

琴里「彼女はDIOも体験したとおり普通じゃあないわ。参考にするから教えてちょうだい」


DIO(こいつ等は俺が普通じゃあないと知っている。騙せないか)

DIO(……仕方がない。オマージュに包んで話を続けるとしよう)


DIO「よかろう」
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/21(日) 22:22:18.36 ID:zkIq3O/f0
DIO「俺も人じゃないだろう?」

DIO「幾つか俺にも技があり、そのうちの一つを使ってそこを抜け出した。手法は単純なもので、砕いてやってな」

琴里「砕く……? どうやって」

DIO「凍結させたのだ。氷は砕けるだろう?」

琴里「え、ええそうね。(ちょっと令音!)」

令音「(……ん。なんだね琴里)」

琴里「(抑制装置壊れてない? DIOの話しだと他者を凍らせてるんだけど)」

令音「(……うむ。いや、なにも異常はないみたいだ。抑制装置ではやはり限界がある。きっと上限値が彼の方が数倍高いからだと思うね)」

琴里「(それってつまりDIOの力を最大限押さえても、半分残っちゃうってことか……! 厄介なものね)」

DIO「……おい、琴里。なにをヒソヒソ話している?」

琴里「! なんでもないわ! DIO話しを続けてちょうだい」

DIO「だが「いいから早く!」」

DIO「チッ……わかったッ」
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/21(日) 23:02:57.38 ID:zkIq3O/f0
DIO「呆気ないものだった。凍らせただけで意図も簡単に粉々だ」

DIO「狂三は驚いていたさ。そんな技を持っていたなんて……みたいな間抜け面だったよ」

DIO「そこで俺は知った。いや、聞かされたと言うべきか? 俺はそれを信じてはいないしましてやそれにとらわれたりはしないが」

DIO「狂三が言うに俺は、この世界に存在する生物、人物ではないそうなのだ」

DIO「予想外の事態にアイツは戦いを止め、俺にそれを伝えた。俺が聞きたいのはそれなのだ」

DIO「先に話したように俺はその話しを信じてはいないし信じようとは思わない、だが仮にそれが事実なら、今ここにいるこのDIOはなんだ?」

DIO「俺は、俺を知りたい……応えてくれないか。琴里よ……」

令音「……そうだね。話しが急展開すぎてついていけないが、君が聞きたかったのは今の節だね?」

令音「……いつあったかなどはすでに聞いたんだ。琴里、応えてやってくれ」

琴里「……そうね、良いわ。今日改めてわかったことを教えてあげる」

琴里「DIO。今ここにいるあなたは、」
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/21(日) 23:04:29.50 ID:zkIq3O/f0










『精霊よ』










61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/21(日) 23:06:14.15 ID:zkIq3O/f0
ここまで

次はまた明日
62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/22(月) 23:37:43.95 ID:A6YMp+vY0
遅れちまって申し訳ねぇ……
用事すませたら投下開始します。一時くらいにはなりますが

余談ですがデート・ア・ライブ11巻、皆様はもう買いましたか?
>>1はまだ途中までしか読んでませんが、凄いです!個人的に!
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/23(火) 01:31:50.34 ID:GuEcYozv0
DIO(俺は曰く、精霊なんだそうだ)

DIO(あの後色々と説明を受けたのだが今一ピンとこない)

DIO(俺は結局、身体から出る霊波反応だけでそう位置づけられただけにすぎんのだ。仮定上精霊という結論に至ったらしいが……)

DIO(くだらん、実にくだらん。俺は吸血鬼だ。それは俺がよく知っているのだからな。気化冷凍法はその力の派生にすぎんと言うのに……)

DIO(俺が精霊だと見解されたのは、報告上の問題……であってほしい)

DIO(俺は人間を超越した存在だと言うのにな。理解の範疇を越えてしまえばやはり人の考えで物事を捉えてしまう)

DIO(だから俺はいつまでも、最期までもジョースターの血筋に敵わない。……こんなわけのわからない世界でやっとそれに気づけたとはな。皮肉なものじゃあないか)


士道「DIOさんどうします。食べますか飯」

DIO「……? ああ、そうだな。いただこう」

士道「なんか顔色悪いですけどどうかしたんですか?」

DIO「気にするな。……ほら、折角の飯が冷めちまっては元も子もあるまい。食卓につけ」

DIO「悪いが今日は一人にさせてくれないか……?」

64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/23(火) 02:10:57.51 ID:GuEcYozv0
士道「わかりました」

DIO「すまないね。心遣い感謝するよ、士道」

士道「やっ……まあ俺もたまにそんな日あるし気持ちがわからなくもないですから」

DIO「そうか」

士道「でも一人で抱え込まないでくださいよ? いつでも頼ってください。俺できる範囲で一緒に考えますから」

DIO「ああ。わかったよ。また今度頼ろう。今は早く食べてこい」

士道「そいじゃ、後で食べてくださいよ」


DIO(……明日は休日とか言った日だ)

DIO(明日は、明日こそはこの街の事を調べにいこう)

DIO(色々と見てみたいものが、あるからなァ)


DIO「今日はもう休む。今は休みたい気分でいっぱいだ」


フラクシナス艦橋上段〜〜〜


神無月「映像でました」

琴里「至急メインモニタに映像映して。五秒以内ッ!」


「「はっ!」」


琴里「要約謎に一歩近づけるのね。先が思いやられそうだわ」
65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/23(火) 02:12:45.12 ID:GuEcYozv0
いったんこれだけ
続きは明日夕方予定
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/23(火) 10:32:18.42 ID:6tRW5HseO
おつ
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/23(火) 19:28:45.35 ID:XmMdA3F40
早朝 休日〜〜〜

琴里「……なさい」

士道「まだ、……もう少しだけ……寝かせてくれ」

琴里「だからっ! 起きなさいって言ってるでしょ!」

士道「あと、五分だけ……、ぎゃんっ!」ドズッ

琴里「はは、ぎゃんだって。それより士道、至急したくなさい!」

士道「なんだよ……こんな朝早くから。つっててて……」

琴里「良い知らせ、よ」

士道「は、はぁっ?」


DIO「騒がしいな……起こされてしまったじゃあないか」
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/23(火) 22:19:07.72 ID:XmMdA3F40


フラクシナス艦橋上段〜〜〜


士道「……なあ琴里。言っちゃ悪いんだがな、俺、無理だわ」

琴里「はあっ? なにを今更のこと言ってんのよあんたは。だいたい私は言ったはずよね? 精霊を救えるのは士道しかいないって」

士道「や、それはわかってるんだが、これはちょっと……さすがに無理があると思うぞ? 精神的に」

琴里「今まで何人もの精霊を落としてきたチェリーボーイが聞いて呆れるわ」

士道「む。や、まあ今までだといつもは女の子じゃないか。精霊は皆おんn「はあ?」」

琴里「誰がいつ、精霊は女の子だけとか言ったのよ。数体に一体はいても少しもおかしくなんてないわ」

琴里「それに世界には様々な愛の形があるって言うし、問題ないわよ」

士道「大、ありじゃあああああああああああ!!」

琴里「うるさいわね。……たく、こっちも色々と忙しいのよ? ちょっとは理解してよ」

士道「俺は絶対無理だ」

琴里「……はふう。じゃあしょうがないから最終手段ね。異論は認めないわ。中津川、神無月ッ!」

神無月、中津川「ハッ!」

士道「て、おわっ! どこに連れてかれるの? 琴里おいっ! 琴里ィ!!」

琴里「グッドラックッ!」
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/24(水) 01:39:14.40 ID:6V4zxP5x0
寝てただと? ここまで
今回の投稿の流れは、朝早くに士道がフラクシナスに連れていかれ
そこであの人は精霊だから対処すると話し、てんやわんややって引きづられていきました

ホモ展開は無いとだけ補足ッ!
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/24(水) 08:02:55.69 ID:D9hVxZ2rO

DIO様のバイ疑惑は裏設定というか裏話的な感じだから正式な設定じゃないし、これで安心だな>ホモ展開なし
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/24(水) 23:32:31.84 ID:6V4zxP5x0
DIO「時刻は10時丁度か。さて今日こそは騒動になんて巻き込まれたくない日だ」

DIO「士道と琴里はどこかに行ったきり姿もみえん……置き手紙でも書いておいてやるか」


サラサラサラッ


DIO「よし、完璧じゃあないか? これさえ置いていけば無駄な詮索もされまい」

DIO「……行くか」


同時刻 フラクシナス艦橋上段〜〜〜


琴里「神無月。出来はどう?」

神無月「それはもう輝かしいくらいの変わりっぷりです!」

琴里「よろしい。じゃ、中津川、“おねーちゃん”と一緒に入ってきなさい」

中津川「はい!」


ウィーンッ


クルー一同「「お、おー! ……すごい……ッ!」」

神無月「素晴らしい! 見事ですよ、士道くんッ!」

琴里「本当に士道は似合うわね。本当は“女の子”なんじゃない?」

中津川「士道くんは化粧が乗りやすい! いや、士織ちゃんは! 似合ってますよッ!」

士織「……なんでまた、この姿に……」

72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/25(木) 00:19:26.69 ID:JfeY7WvQ0


天宮市 駅前〜〜〜


DIO「どれから見て回ろうか。混雑しているがなぜか先まで見渡せる……なぜだ?」


ママーセノタカイヒトガイルー マアホントネ。スッゴクセガタカイ、ナニカノセンシュカシラ


DIO「俺が馬鹿みたいに背が高いからか。納得いったぞ」

DIO「……視線が痛い。ジロジロ見るんじゃあないぞッ、くそ」


同時刻 フラクシナス艦橋上段〜〜〜

琴里「さ、それで大丈夫でしょ。今の士道はどこからどう見たって女の子なんだし」

士織「あのなぁ」

琴里「女の子はあのなぁなんて汚い言葉は使いません! いい? 美九の時は特徴としてそれでよかっただけよ」

琴里「今回の相手は男。当然女の子として接触してもらうから」

士織「……わかったわ」

琴里「よろしい。始めるわよ」
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/25(木) 01:53:59.53 ID:JfeY7WvQ0



琴里「さあ。私たちの『戦争(デート)』を始めましょう」



天宮市 パチ公前〜〜〜


DIO「この犬の像……立派だが、この前士道の本で似たような物を見たな」

DIO「同じ物が二つ有るはずはない。こちらが偽物なのだろう。俺が見た物は教科書に載せられていたからな」

DIO「さあ。探索を続けよう。次はどこに向かうかな」

「あ、あのっ」

DIO「む……?。なんだね、お嬢さん」

「道に迷ってしまったんです。駅までの道を教えていただけませんか?」

DIO「ああ迷ったのか。駅ならそこの道を真っ直ぐ進めば……いや、もう見えているな。あっちだよ」

「ありがとうございます! お礼に町でも案内しましょうか?」

DIO「じゃあご厚意に甘えるとしようかな。? 君はなぜ私が街を知らないことを?」

「えっ、や……その……、困っている人とか私すぐわかるんです昔から」

DIO「……特技なんだね。素晴らしいと思う。して名前を聞いていなかったね。私はDIO、君は?」

士織「私ですか? 士織です。宜しくお願いしますDIOさん」

74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/25(木) 01:56:17.49 ID:JfeY7WvQ0
ここまで

ホモ展開はないといいましたけど、女装士道との絡みはあります
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/25(木) 22:19:15.08 ID:JfeY7WvQ0
DIO(どこか見覚えがある顔質だな。雰囲気も誰かに似ている)

DIO(しかし肝心の誰かがわからん以上、無駄な詮索は控えておこう。折角の厚意なのだ。ありがたく受けいれて損はあるまい)


士織「商店街から案内しましょうか。ついて来てください!」

DIO「む。わかった」


〜〜〜


琴里「順調じゃない士道。そのまま商店街に向かいなさい」

士織『了解』


〜〜〜


士織「ここです」

DIO「ほう、これが商店街。で、どれから見るんだ?」

士織「そうですね。えーと、じゃa『待ちなさい』」

琴里『選択史がでたわ』
76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/25(木) 22:27:57.23 ID:JfeY7WvQ0
1.時間も時間なのでご飯にしましょう

2.どんな処を見に行きたいですか?

3.そんなの決まってます! ホテルに直行


琴里「総員、選択ッ!」

ーー
読者の方に聞きたいですが、選択史は安価の方がいいですか?

77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/09/25(木) 22:29:05.34 ID:mOePb4lAO
個人的には安価じゃない方がいい
78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/25(木) 22:52:08.84 ID:JfeY7WvQ0
では安価無しで
ーー


琴里「ふむ。2が一番多いか。まあ当然かしら?」

箕輪「1だと少し不自然ですし、2だと相手の行きたい処がわかるのでやはり2かと」

琴里「そうね。2は行動パターンも割り出しやすいしここは2ね。で、神無月。3に入れた理由を聞かせてもらおうかしら」

神無月「やはり相手は男。会って間もない女の子に連れ入られればどきどきするはずです」

琴里「それで?」

神無月「士道くんとてそれは同じ。暗い部屋で不意に触れ合う手と手、耳で感じる吐息! いざその時発覚する女装に裏切られた男は士道くんに怒り」

神無月「腹ばいに寝転がし腹をこれでもかと蹴り続けるのですッ! 嗚呼、ああっ! 痛みは度を越え快感にィ!」

琴里「そう、もういいわ」パチンッ


ガッシガッシッ


神無月「し、司令!! どうか、どうかお慈悲をっ! お慈悲おおおぉぉぉぉ!!」

ウィーンッ

琴里「ふう。士道聞こえる? 2よ」

琴里「『どんな処を見に行きたいですか?』」
79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/25(木) 23:17:41.54 ID:JfeY7WvQ0
〜〜〜

士織「(ああ、わかった)」

士織「えっと、その……DIOさんはどんな処を見に行きたいですか?」


DIO(考えなし、か。しかし困ったな。俺はただ街の構造や状態を知りたかっただけだし、これと言った場所がない)

DIO(どこかないか……? お、そうだあそこにするとしよう)


DIO「そうだな。あの店は何というのかな」

士織「あれはゲームセンターと言ってゲームを楽しむお店です。行ってみますか?」

DIO「げーむせんたー。よし、行こう」


士織(DIOさん目がキラキラしてる)

士織(初ゲーセンなのか?)

士織(ていうか本当に攻略するのかよ。DIOさん一緒にいるだけで凄いプレッシャーだからなぁ)

士織(攻略できそうにないってか、できないな)
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/25(木) 23:18:43.14 ID:JfeY7WvQ0
ここまで

81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/26(金) 23:15:10.73 ID:LCNhyIZu0
DIO「……目に悪そうな環境だな」

士織「そうですね。折角だし遊んでいきませんか? 初ゲーセン記念とかに」

DIO「かまわん。だが、なぜだか気分が悪い。この光と音が体に悪影響を及ぼす前に私は出る。良いかな?」

士織「大丈夫ですか? 気分が悪いなら店出ますけど……」

DIO「それには及ばんよ。さ、早くしよう。一応私も気になった処だからな」

士織「そうですね、じゃあまずは……」



琴里「待ちなさい士道。出たわね、選択肢!」


1.プリクラを撮ろう! 狭い部屋で急接近!

2.クレーンゲームをしよう! 欲しそうな景品を取ってアピール!

3.店内案内をしよう! 親切さをアピール!


琴里「各自選択、5秒以内!」


1.[4%] 2.[2%] 3.[2%]


琴里「1が多いか。以外ね」

令音「……まあ、最初から大胆で行った方が解析しやすいと言うのもある。それに今のシンは女の子だ。彼も別に気にはしないだろう」

琴里「なるほど。そうなるとやっぱり1か」



琴里『3よ士道。プリクラを取りなさい』

士織「(ぷ、プリクラか……了解)」

82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/26(金) 23:41:27.31 ID:LCNhyIZu0
士織「一緒にプリクラでも撮りましょう!」

DIO「ぷり……くら? どれだ。プリクラとやらは」

士織「こっちですDIOさん。これです!」

DIO「この箱がプリクラと言うやつなのか? どうやって遊ぶ。叩くか? 穴を空けるのか?」

士織「これはここから入るんです。さ、入ってください」

DIO「なに、ここから? 冗談は止せ、私にはとうてい入れn「いいからいいから! さ、さ!」」


グイグイ


DIO「背中を押すんじゃあない! 無理矢理押されると頭を打つ! 打つから止めろ!」

DIO「わかった、わかったから! 今すぐ強引に入れようとするその手を離せ!」



DIO「狭いな」

士織「そうですか?」

DIO「座らないと頭を打つ。そして士織、近い。少し離れてくれないか? 狭い空間で密接すると熱いのだが」

士織「そう言われてもこれ以上寄れないんですよ。私もふんばらないと入り口から体出ますし」

DIO「そうか。……まだなのか、そのプリクラとやらは」

士織「まだって言うかこの部屋がプリクラなんです」

DIO「なに。ではいったい何をする物なのかなこのはk「DIOさんポーズ!」」


パシャッ
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/26(金) 23:59:09.36 ID:DSAUqe2mo
DIOの黒目がちょっと拡大されてハイライト入って更に全体的に美白された写真とか怖すぎ
84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/27(土) 00:04:45.01 ID:XGFk/8yZ0
DIO「……」

士織「えと、その……怒ってます?」

DIO「いいや。怒ったりなどしていない。私がもっと先に聞いておけばよかったのだからな。写真を撮る物だと」

士織「ちゃんとDIOさんが写った写真が無いなんて……ほんとにごめんなさい……」

DIO「頭を下げることではないだろう? 今回は私の不注意がすぎただけだ。気に病むことじゃあない」

DIO「君は悪くないんだ。さ、気を取り直せ」

士織「……わかりました」

DIO「ゲームセンターか。また来るかな。それで、次はどこへ」

士織「そろそろお昼の時間ですし、食べに行きませんか?」

DIO「飯か。私はあまりお腹が空いていないが……まあ、いいだろう。それじゃあ士織よ。案内頼む」

士織「はい!」


レストラン 店内〜〜〜


士織「どれ頼みますか?」

DIO「そうだな……悪い、君が決めておいてくれ。少し席を立ってくる」

士織「え、でも……トイレか。しっかし決めておけって言われてもなあ。DIOさんなに食べるんだよ」

琴里『口調』

士織「あ……悪かったわ」

琴里『よろしい。で、メニューは決まったの?』

士織「いいえ。全然決まってない」

85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/27(土) 00:23:43.44 ID:XGFk/8yZ0
琴里『肉料理かなんかを頼めばいいんじゃない? 男だし』

士織「俺だって男なんだぞ」

琴里『口調』

士織「……またか」

琴里『士道は今士織なの。肉料理をガツガツ食べられたらDIOも引くわよきっと。ベストなのはヘルシーな料理ね』

士織「ヘルシーって言われてもどれ頼めばいいのかわからないんだけど」

琴里『そうね。とにかく野菜中心の料理を頼みなさい。それから……』




DIO「ハァ、ハァ……こんな時に、吸血衝動……ッ」

DIO「血が足りん。しかし奴等の監視がある中で血は足せない。足した瞬間お陀仏だ」

DIO「……レバーを食べれば、ひょっとするとましになるか? ……試そうか」

DIO「クッ。帰ったら琴里に頼んで輸血パックを貰うか」




DIO「遅くなったな。すまな……」


ドジャーーーァンッ


DIO「士織……なぜ、私の食べる量だけ、こんなに山盛りになっている……?」

士織「それは、DIOさんがたいとか凄く良いし、普段いっぱい食べてそうだったから……迷惑、でしたか?」

DIO「はぁ。いや、そんなことはない。食べるよ」


DIO(偶然か、レバー大量だしな。損はない)
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/27(土) 00:26:52.92 ID:XGFk/8yZ0
ここまでー

やっぱりもとから色っぽいDIOにプリクラは危ないですか
士道がそっちに目覚めてしまいそうですね

撮るタイミングがあわず今回はちゃんと撮れてないのが幸いですね
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage ]:2014/09/27(土) 12:38:02.23 ID:wkLhEnkJ0
縺翫▽縺翫▽
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/28(日) 00:50:38.09 ID:diIPqYyW0
DIO「! 旨い。久々に外食なんぞをしてはみたが……うむ。悪くはないな」

士織「気に入ってもらえて嬉しいです。正直不味い! って言われそうだったから」

DIO「私がそんなことを言う風に見えるのか?」

士織「はい!」

DIO「そうか。少し気をつけなくてはならないな」

士織「気をつける?」

DIO「いや気にしないでほしい。こちらのことだからね。それより君はそれだけしか食べないのかい?」

DIO「普段はもっと食べているように見える体格をしているのに」

士織「! そ、そんなことないですよ?」

DIO「意外だな。人は見かけによらず、確かにその通りだ。君は意外に草食なんだね」

士織「そうなんですよ」


士織(今すっごい焦った……やっぱりいつもと違うぶん、調子悪いなぁ……)

士織(帰ったら説教か……今のあからさまに動揺してたし)


DIO「……?」




DIO「美味しかったよ。ごちそうさま」

士織「ですよね。私のお気に入りの場所なんですよ!」

DIO「良い店を紹介してもらったからなァ、ここは私が払おう」


DIO(ちょうど朝奴等に渡されていた額で払えそうだしな)
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/28(日) 04:04:22.29 ID:diIPqYyW0


フラクシナス艦橋〜〜〜


琴里「令音、どう思う?」

令音「……ん。デート風景に問題はないが精神値が上がらないのだろう? 答えは決まったようなものじゃないかな」

琴里「そうね。まさかここまで他人に興味がないとは思わなかったわ。色々と手を尽くしているのに反応は下がっていくだけ……」

令音「……まあ彼はまだ仮に決まった精霊だ。今回のコンタクトを基に考察していけばいいさ」

琴里「それもそうね。識別名〈ヴァンパイア〉、本体DIOの情報を引き続き探してくれるかしら?」

令音「……任せたまえ」

琴里「ん。頼んだわよ令音」


〜〜〜


琴里『士道、聞こえる?』

士織「(ああ、聞こえている)」

琴里『ご苦労だったわね。そろそろ引き上げなさい。今回は分が悪いわ』

士織「(……わかった。切り上げるよ)」


士織「……あのー。DIOさん?」

DIO「どうした?」

士織「その、今日は用事があるのでそろそろ私、帰りますね」

DIO「用事? 君も大変なんだね。私は大丈夫だから急いで帰るといい。遅れでもしたら大変だからな」

士織「はい、じゃあまた! あ、今日は有り難うございました! さようなら」

90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/28(日) 04:06:21.97 ID:diIPqYyW0
こーこーまーでー
91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/28(日) 10:36:59.18 ID:lH1TMpi1O
92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/28(日) 16:09:16.91 ID:diIPqYyW0
DIO「行ったか。まあだいたいの街の様子は掴めた、結果良好だな」

DIO「……しかし、俺の生きた100年間になかったものばかりだ。車や電車、飛行機とかそんなのはあの時にもあったが携帯電話やプリクラ、液晶テレビなどはなかった」

DIO「今までの俺の知識を越える発展をみるにここはあの日よりまた後の時代、つまり未来と言うことになるのか?」

DIO「しかしそれだと狂三が言ったことと辻褄があわなくなる。考えられる物はどれも根拠もない、おとぎ話のような物ばかりではないか」

DIO「異世界、平行世界、時間軸の違う世界……別の星。フン。くだらん」

DIO「このDIOともあろう者があんなガキの言葉に惑わされているだと? ありえんな。もっと冷静にならねば……」


〜〜〜


狂三「大アルカナの一つ『世界』。タロットカードの一つ『世界』」

狂三「わたくしの【一〇の弾(ユッド)】を“わたくし”に持たせてDIOさんに撃ったお陰で、ようやく理解できましたわ」

狂三「どれもこれも気になる記憶ですけれど、やはりあの方はそうでしたの」

狂三「“死んだはずの生物”……うふふ。DIOさんはご自身の最期に不満をおもちでしたのね」
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/28(日) 16:32:51.20 ID:diIPqYyW0
狂三「生きたいと願われた。強く強く願われた。だから世界の軸が歪み、一巡したのですわ。……隣界から精霊が、こちらに引き込まれるように」

狂三「その代償として、『幽波紋(スタンド)』は一時的に力を失った……なるほど。『天使』のような力を持っていたのですのね?」

狂三「ふう。なかなか壮大な情報ではありませんの。やはり戴くのは……その『幽波紋』とやらが再顕現してからにしますわ」

狂三「そのほうがずっと今より美味しくなられるはずですし、なによりお楽しみは最後まで取っておきませんと……ねェ? “わたくしたち”?」


〜〜〜


DIO「ヌッ……。背中あたりに妙な感触があったぞ」

DIO「痛みも傷も存在しないが、まるで鉛弾に撃たれたようなそんな感触だった。まあそんな玩具でもし撃たれていたとしても、このDIOにダメージなど無いに等しいがな」

DIO「……さて、そろそろ戻ろう。明日は連休だ、そう急ぐ必要もないだろう」
94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/28(日) 16:52:46.75 ID:diIPqYyW0
ここまで。夜中にまた来るかも
95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/28(日) 18:42:25.65 ID:IugrTq0zO
96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/29(月) 00:01:57.28 ID:9gqJ6Gr/0
DIO「士道の家まで後数メートルだが、先から俺を追跡する気配が一つあるな」

DIO「足音、息遣い、身のこなし、観察力。ふつうの人間であればまず気づかんだろう熟練度だが……残念だな。特異体質であるこの俺を欺くにはちょっと無理があるんじゃあないか?」

DIO「そこの物陰に身を潜めているな? 俺が直々に出迎えてやってもいいがその際なにをしでかすかわからんのでなァ。特別に自分から身を晒す権利を与えてやろうじゃあないか」

DIO「臆することはない。さあ出てこい」

スッ

???「……」

DIO「まだ高校生、と言ったところのようだが素晴らしい技術だ。名前を聞かせてくれるかな?」

???「……鳶一折紙。そう言う貴方は、精霊〈ヴァンパイア〉で間違いない?」

DIO「トビイチオリガミ。俺の名前は〈ヴァンパイア〉じゃあない。D・I・O、DIOだ」

折紙「貴方の名前を聞いた覚えはない。それより答えて。貴方は精霊で間違いはない?」

DIO「その答えがもしYESならば、どうするつもりでいる?」

折紙「貴方に今危害を加える時間はない。武力による制圧は考えていない」

DIO「……ほォう?」

97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/29(月) 00:20:49.37 ID:9gqJ6Gr/0
DIO「目的はなんだ」

折紙「答えて」

DIO「目的はn……」

折紙「答えて」

DIO「目t……」

折紙「答えて」


DIO(こいつはまた厄介な奴だ。有無を言わせぬか……)

DIO(だが、やはり目的が知れない。俺の中の勘が言ってはいけないと制止させてくる以上、答えるわけにはいかないな)


DIO「俺にもよくわからないんだよ」

折紙「? どういうこと」

DIO「言葉のままだ。俺には精霊とか〈ヴァンパイア〉だとかは、全くわからん。トビイチオリガミの欲しい情報は殺しても出てこない」

折紙「……そう。それは残念。しかし貴方にはもう一つ、聞いておかなければならないことがある」

DIO「まだあるのか?」

折紙「士織とはどういう関係? 答えによっては大変なことになる」

DIO「大変なことというのはいったいどういったことになるのかな?」

折紙「それは答えによってあかされる。さあ、貴方と士織はどういう関係なの」

DIO「……面倒くさい奴だな」ボソッ
98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/29(月) 01:32:24.90 ID:9gqJ6Gr/0
また寝てた。ここまで
99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/29(月) 12:49:49.24 ID:olmPBQ1yO
100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/29(月) 22:27:34.19 ID:9gqJ6Gr/0
DIO「会って間もない関係だ。恋人でもなければ友人でもない。ただ道案内をしていてもらっただけさ」

DIO「それともなに、不満か? 俺が士織と一緒にいるのは」

折紙「そう。私は貴方に興味はない。ただ、士織に手を出したとその口から聞いたなら話しは別」

折紙「関係がないなら、もう私がここにいる理由はなくなった。それじゃ」

タタタタッ

DIO「トビイチオリガミ……嵐のような奴だな。よくわからん女だ」


〜〜〜


折紙「……! 電話……?」

折紙「もしもし」

燎子『折紙あんた! 今どこにいるの?』

折紙「自宅前」

燎子『自宅……たくっ、あんたって奴はいつもいつもマイペースなんだから』

折紙「それは些細なこと。それより、何の用?」

燎子『あ、ああそうね。今から二時間前に微弱な霊波反応を観測したの。今すぐ出頭するように。勿論来るわよね? 鳶一折紙一曹』

折紙「了解した。日下部燎子一尉」
101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/29(月) 23:10:05.90 ID:9gqJ6Gr/0


陸上自衛隊天宮駐屯地〜〜〜


折紙「これはどういうこと。説明を要求する」

燎子「説明ったって、この通りとしか言いようがないわよ。目標識別名〈ヴァンパイア〉は少なくとも昼頃から街にいたってね」

折紙「それは不可解。なぜ早く出撃許可が降りていないの」

燎子「そんなの決まってんじゃない? 警報も鳴ってない中精霊とドンパチやれば被害は尋常じゃないし、秘匿兵装である顕現装置(リアライザ)を世間で目撃されたともなれば日本政府は危うくなるのよ」

折紙「つまり、今回は見逃せと言うの」

燎子「平たく言えばまあ……そうなるわね」

折紙「……」ダンッ!

燎子「怒る気持ちもわかるけど、壁に当たった処でなんの解決にもならないわよ」

燎子「ついでに忠告しとくわよ。二度と勝手な行動は控えるように。いい? 〈ホワイト・リコリス〉のような件は、もう許されないからね」

折紙「……了解」
102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/29(月) 23:34:10.79 ID:9gqJ6Gr/0


空港〜〜〜


???「最近妙に日本に来ることが多くなったと思うかい? エレン」

エレン「ここ数年で最も精霊の出現率が多いからでしょうか。私もそう思っています」

???「それだけじゃあないがね。ふふ、〈プリンセス〉の反転からは私なんて毎日来ているに等しいよ」

エレン「一つ聞いておきますが、今回の来日の目的は再び〈プリンセス〉を反転させることで間違いないですか?」

???「いや、今となってはラタトスクの連中も警備を固めているだろうから、厳密に言えばそれは仮の目的にすぎないよ」

エレン「私にかかればラタトスク機関など目の前の塵と同等です」

???「まあそういうな。愛しの可愛いエレン。今回は我々の今後にも影響力ある目的だ」

エレン「未確認精霊〈ヴァンパイア〉のことですか」

???「そうだ。もしかすれば〈プリンセス〉よりもいい。だからそれを見極めてきて貰いたいのさ」

???「人類最強の魔術師(ウィザード)エレン、エレン・M(ミラ)・メイザースにね」

エレン「……わかりました。アイク」
103 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/29(月) 23:57:47.08 ID:9gqJ6Gr/0


〜〜〜


DIO「今宵の月は三日月。初めてこの世界で目を覚ましてから、早くも三日が過ぎた」

DIO「……俺は、このDIOを絶対の支配者とする何かの存在を覚えていない。風呂でばったり倒れる前は、確かにそれを欲していたはずだというのにな」

DIO「まるで虫に食われたように、ピンポイントで覚えていない」

DIO「……」

DIO「まるで籠の中の鳥だ。今のこのDIOは……ジョナサンよ、俺は間違った道を、生きてしまったのだろうか」

DIO「……今は考えまい。時がくればそのうち思い出すだろうさ。俺は人間を超越した吸血鬼なのだからな」

琴里「DIO。あんたこんな処にいたの? ベランダにいくならそう言ってから言ってちょうだい」

DIO「琴里か。そうだな、気をつけようじゃないか」

琴里「……何よあんた。陰気臭いわね。いつもの無礼な態度はどうしたのよ」

DIO「そんなに暗く見えるのか? このDIOが」

琴里「ええ。少なくとも私はあんたのそんな顔始めてみたわ。……それはそうとご飯の支度が整ったわ」

DIO「わかった。今いく」

琴里「何があったか知らないけれど、士道のご飯食べて元気になりなさい」
104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/29(月) 23:59:31.06 ID:9gqJ6Gr/0
ここまで
105 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/30(火) 00:12:34.31 ID:dOztQ1Lxo
お疲れ
106 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/01(水) 01:05:57.45 ID:MMnKrHwj0
DIO「……」

DIO「…………」

DIO「な、……」

DIO「なぜ……このDIOが」

DIO「このDIOがこやつらとつるまないとならないのだ!?」

四糸乃「……ひっ……」

よしのん『んっんー? どったのよーDIO君ったらー』

美九「なぁーんか不機嫌そうな顔してますねぇ」

七罪「どーせ女かなんかでしょ」

夕弦「否定。今の反応はどう見てもストレスからくるものです」

耶倶矢「さすが夕弦よ。我と同じ意見であるか」

夕弦「訂正。耶倶矢の意見より夕弦の方が若干不適切です」

耶倶矢「そ、そうかなぁ? やははっ。照れるなぁこのこのー!」

夕弦「反撃。ぷにぷにーです」

十香「なにを立ち止まっているのだ! 早く行くぞ」


「「はーい」」


DIO「クソ。琴里ィ……ッ」
107 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/01(水) 01:20:15.75 ID:MMnKrHwj0
回想〜〜〜


DIO「友好関係だと?」

琴里「ええ。あなたもしばらくここにいる以上最低限の関係性は必要よ」

琴里「だから今日一日の間は訓練するわ。簡単よ。友達みたいな関係を築ければそれでいいわ」

DIO「待て、いらん。訓練なんぞありがた迷惑だ。No Thank youだ」

琴里「我が儘言うんじゃないわよ。計画は積み立て済みだし最低限私たちラタトスクがバックアップするから、頼んだわよ」

DIO「そういう問題じゃあないッ! もういい、こんなお飯事は終わりだ! 俺はここをでていくッ!!」

琴里「無理ね。あなた、自分の置かれてる状況を忘れた訳じゃないわよね」

DIO「……チィ。勝手に、しやがれ」

琴里「素直でよろしい。じゃあ始めるわよ」


現在〜〜〜


DIO「反逆する際先ず血を吸うのは貴様だ」

DIO「覚えていろ……。しかし、今日はだるいな。何か不吉な前触れのような……まあいい。俺には関係ないだろう」
108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/01(水) 01:23:49.28 ID:MMnKrHwj0
少な目だけどここまで

書き方はこんな感じでいいのだろうか
わかりにくかったら教えてほしいです
109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/01(水) 01:35:43.50 ID:hdYd5R5fo
乙です
見やすくてありがたいけど見てる人少ないなぁ…
110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/01(水) 16:33:10.06 ID:HZgMF6OMo
みてるよ
111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/01(水) 22:15:25.56 ID:9Ncglho6o
時系列っていつ頃なの?
アニメしか見てないから知らないキャラがいる…
112 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/01(水) 23:07:11.90 ID:MMnKrHwj0
時系列は9巻終了あたりです。折紙はAST配属のままと言う矛盾なんですけどね
キャラ状況は原作に近づけようかなと
七罪は美九の後に現れる精霊だから、二期アニメだけだとわからないと思います。ごめんなさい

書き方はこのままでいきますね
ゆっくり投下していきます
113 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/01(水) 23:34:54.65 ID:MMnKrHwj0
DIO「こんな大勢で歩くとなると迷惑なんじゃないか?」

十香「ぬ。そうなのか?」

夕弦「首肯。確かにその通りです。ここは分かれるべきです」

七罪「一理あるかな。じゃあジャンケンで決めちゃいなさいよ」

耶倶矢「くく、なめるなよ? 我ら八舞姉妹のジャンケンの戦績は我が7勝6敗」

夕弦「発表。夕弦が8勝7敗です。よって引き分けなのです」

耶倶矢「しかしあの刻の夕弦は輝いておったな。一手一手が渾身よ」

夕弦「寧ろ逆です。耶倶矢の方が輝いていました」

耶倶矢「よくいうなぁーもぉー!」

DIO「貴様等の褒め合いなど見たくない。決めるなら早くしろ。王者はこのDIOで揺るぎないがなァ」

耶倶矢「……ねぇ夕弦」

夕弦「応答。なんでしょうか」

耶倶矢「やっちゃう?」

夕弦「便乗。やっちゃいます」

DIO「向かってくるか? 臆せず俺に向かってくるのかァ?」

DIO「いいだろう。こい! とるに足らぬ精霊どもよッ!!」
114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/01(水) 23:57:24.55 ID:MMnKrHwj0

結果→勝ち組 耶倶矢、夕弦、美九、十香
  →負け組 七罪、四糸乃、『よしのん』、DIO


DIO「ば……馬鹿な……! このDIOがこんなガキ共に、惨敗だと!?」

四糸乃「あ、あの……大丈夫……ですか?」

よしのん『やっははまさかDIOくんと一緒になるなんてねー。ひょっとしてぇ運命ってやつぅー? やーん』

四糸乃「……こら、よしのん……!」

よしのん『じょーだんだよー。でもほんとに驚きー』

七罪(……うっわなにこれ……。あの金髪ちょっと苦手気味っていうか気味悪いからなー神様のバカヤローーーーッ!)

美九「ふふ。やりましたねー。十香さんや八舞ちゃんたちと一緒になれましたぁ」

十香「な、なんだ美九。気持ち悪いからそんな目でみるな」

耶倶矢「やはり我ら八舞の前では無力なものよの。しかし厄介なものよ」

夕弦「溜息。はふう」

耶倶矢「まさか美九と同班になるとはな」

夕弦「同感。正直気乗りする班ではないです」

美九「もぉーなにをコソコソ話してるんですかぁ。私も混ぜてくださいよぉー!」

十香「よ、寄るな!」

耶倶矢「来るでない! 夕弦!」

夕弦「逃走。きゃー」

美九「待ってくださいぃー
115 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/02(木) 00:04:24.89 ID:l6Q4ayLg0
ここまで
週末あたりにはバーッと投下したい
ちまちまだとテンポが悪いし
116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/02(木) 21:00:49.81 ID:l6Q4ayLg0


負け組〜〜〜


DIO「……」

四糸乃「……」

七罪「……」

よしのん『もーどったのー? 揃って黙ってちゃだぁめよ』

DIO「……フン」

四糸乃「えっ、じゃあ、その……どこに……いきますか……?」

七罪「これといったところはないわね。うん」

DIO「概ね同意だ。俺にもこれといった希望はない」

四糸乃「そう……ですか」

よしのん『困ったねぇ。んじゃあさぁー四糸乃ー、ちょっとちょっと耳かしてよ』

四糸乃「よしのん? なにか……思いついた……?」

四糸乃「……わ、わか……たっ。」

DIO、七罪「?」
117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/02(木) 21:31:27.55 ID:l6Q4ayLg0


勝ち組〜〜〜


十香「きなこパンを食べにいくのだ!」

耶倶矢「我はまだ腹を空かせておらぬ。ボーリングに行かぬか?」

夕弦「補足。運動した後の方が美味しく感じますよ」

美九「いいですねそれ。私も耶倶矢さんに賛成ですぅー!」

十香「なに!? 運動後のきなこパン……、確かに、うまいな! ではボーリングに行くぞ!」

耶倶矢「うまいと断言しよったな十香よ。しかしこれで決まったな」

夕弦「先導。場所が決まったなら早く行きましょう」


〜〜〜


ゴロロロ……タカァーンッ

耶倶矢「ほう、やるではないか」

十香「この前シドーらと一緒に来てな。楽しかったからついのめり込んでしまった結果だ!」

耶倶矢「なるほどな。しかしまだまだよ十香。見るがよいわ、我が極限まで練り上げた絶技を!」

耶倶矢「翔乱闇黒旋風弾(ドウンケルハイト・ヴィントホーゼ)ッ!!」

ゴッ ギャギャギャギャギャッ! パコーォンッッッ

十香「三つのレーンを同時にストライク……!! どうやればあんなに凄くなるのだっ!?」

耶倶矢「くくく。知りたいか? 特別に我が手ほどきしてやるわ」

十香「本当か!? 恩に着る!」
118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/03(金) 00:10:11.38 ID:tkI8LAQw0


負け組〜〜〜


DIO「なにをコソコソしていると思えば街の案内か。しかしこの廃ビル、そして風化した鉄筋……なにがあった」

四糸乃「それは……あのっ、なぞ、の爆発で……」

七罪「あーあれね。一昨日のだっけ? 琴里たちは空間震だって言ってたけど、どうも焦臭いって言うか」

DIO「一昨日? 俺が目覚めた日にそんなことがあったとは……原因は何だ」

七罪「私にはわからない。多分他の皆も。だって琴里、教えないからさ」

よしのん『そんな暗い話しバッカリしてると雰囲気悪くなるよー? それよかさー知らないうちにお昼回っちゃってるしぃー』

四糸乃「おなか……空いてきませんか……?」

七罪「言われてみれば空いた……かも」

DIO「要約すれば腹が減ったから飯を食べたい、と」

四糸乃「い、いえ……」

七罪「ちょっと勝手に要約しないでよ。私はそんなに空いてないっていったばかり……」キューコロコロ

七罪「ぁ……」

DIO「決まりだな。四糸乃、店に案内してほしい」

119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/03(金) 00:28:13.34 ID:tkI8LAQw0


勝ち組〜〜〜


耶倶矢「どうだ、我が絶技は。見事なものだったであろう?」

十香「むぅ……。私にはできなかった。こう、あの、ゴッギャギャギャッといった回転のかけ方がさっぱりだ……」

夕弦「激励。がんばれ」

十香「う、うむ! がんばるぞ!」

耶倶矢「すっかり日が傾いていたな。もう夕刻ではないか。ぬ、美九はどこに消えおった?」

十香「そういえばさっきまで私の隣にいたな。だが、どこかに走って行ってしまったぞ」

夕弦「警戒。どこかに潜んでいるのかも知れません」

耶倶矢「確かにな。あやつの事だし何かまたよからぬ事でも考えておるやもしれん」


美九「とぉぉぉぉかさぁぁぁぁん! かぐやさぁぁぁぁん! ゆづるさぁぁぁぁんっ!!」


十香「! 皆、避けろ!」

サッ はしっ

美九「んもぉーなんでにげちゃうんですかぁー。折角熱く抱きしめようかなと思っていたのにぃー」

十香「いや、それ以前になぜ突っ込んでくる必要があるのだ」

美九「愛情表現ですよー。みんながやってることじゃないですかぁ」

十香「そ、そうなのか……?」
120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/03(金) 00:30:14.48 ID:tkI8LAQw0
ここまで
原作に近づけていきたいけど難しい……。そろそろほんわかは抜けます
121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/03(金) 20:48:19.68 ID:tkI8LAQw0
美九「そうですよー。だから十香さんも」

十香「う、うむ……」

夕弦「警告。その愛情表現は皆がやっているわけではありません」

耶倶矢「騙されるな我が牽族よ!」

十香「……はっ。やはり違うではないか美九! よくもたばらかそうとしてくれたな!」

美九「きゃー恐いですよぉ。でも怒った十香さんも可愛いですぅー!」

十香「まったく美九はどうしてそう私を騙すのだ 」

美九「騙してなんてないですよー。ましてや十香さんたちを騙す事なんて死んでもできませんってばぁー」

十香「むう」

耶倶矢「くく、信用に足らんな」

夕弦「同感。まったくです」

美九「みなさん酷いですぅ。もっと信用してk」

ウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥーーーーー

美九「これって……」

耶倶矢「うむ。空間震警報であろうな」

夕弦「伝達。これがなったら速やかに地下施設に避難するらしいです」

十香「では決まりだな。新たな精霊が現れる前に私たちは避難しよう」

???「その必要はありませんよ。夜刀神十香、いえ……〈プリンセス〉」
122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/03(金) 21:55:21.56 ID:tkI8LAQw0
十香「貴様は……」

???「お久しぶりですね。元気そうでなによりです」

十香「エレン・メイザース。なにをしにきたのだ」

エレン「安心してください。なにもあなた方に危害を加えにきたのではありません。大人しくしていればそこにいる〈ベルセルク〉と〈ディーヴァ〉の安全を保証します」

耶倶矢、夕弦、美九「!」

十香「なにが狙いだ。私か? 私なのか?」

エレン「いいえ。今日は貴方に用はありません。こちらに金髪の精霊〈ヴァンパイア〉がいると聞いたのですが、その事について取引をしようかと」

十香「金髪の精霊……? 誰だそれは」

エレン「一昨日の午後から時折霊波が観測される精霊。とはいいますがその霊波も特殊な物でまだ精霊とはっきり決まったわけではありません」

耶倶矢「ねぇ夕弦、それってまさか……」

夕弦「応答。はい。多分そのまさかだと」

エレン「早速本題ですが、貴方たち精霊の安全と引き替えに〈ヴァンパイア〉の居場所を教えてください。なに、たった一体の居場所だけで貴方たち全員の命が保証されるのですから、悪い取引ではないと思いますが」

十香「……」
123 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/03(金) 22:42:55.17 ID:tkI8LAQw0
十香「……皆、下がっていろ」

耶倶矢「……わかった」

夕弦「首肯。わかりました」

美九「え? なにをする気なんですか?」

十香「美九、今は言うことを聞いてくれ」

エレン「……言っておきますが、抵抗なんて無駄なことは考えるべきではありません」

十香「どのみち私たちはその〈ヴァンパイア〉とかいう奴の居場所はしらん。知っていても貴様なんかに言うはずがないだろう?」

エレン「そうですか。残念です。取引が成立しないなら保証しませんよ?」

十香「私たちには琴里や令音、そしてシドーがいる。貴様に保証されなくたってやっていける」

エレン「では、その自信を少しばかり砕いて差し上げましょうか。〈ヴァンパイア〉は後です。〈プリンセス〉に〈ベルセルク〉と〈ディーヴァ〉の霊結晶(セフィラ)を持ち帰れば、結果は得られますし」

十香「……ッ。貴様に誰も殺させない! 殴殺公(サンダルフォン)!」


キュィンッ ドォーン


エレン「今の貴方にできますか? 私を止めるなんて芸当が」

十香「悪いが。維持でも護らせて貰うぞ。シドーの悲しむ顔をみたくないし、私の大切な人たちを傷つけるわけにはいかないからな」
124 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/03(金) 22:47:57.58 ID:tkI8LAQw0
いったんここまで
125 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/03(金) 23:02:42.13 ID:nwe9Y320o
鏖殺公じゃね?
殴ってるぞ
126 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/05(日) 01:06:16.79 ID:wj8ZQZfF0
タイピングミスですね
殴り殺す十香とか悲惨すぎてみてられない

亀みたいにゆっくり投下していきます
127 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/05(日) 01:31:19.83 ID:wj8ZQZfF0
耶倶矢「待て十香。やはり気が変わったわ。この八舞耶倶矢も助太刀させてもらうぞ」

夕弦「提案。私たちにも戦わせてください」

十香「駄目だ。恐らく私もお前たち三人を逃がすくらいしか稼げない。危険なのだ。だから私に構わず逃げてくれ」

美九「でもそれで十香さんが居なくなったらダーリンが悲しみます。ダーリン以外にも、私たち全員そんなの嫌ですぅー!」

十香「だが、駄目なのだ。あいつは、エレン・メイザースは」

耶倶矢「……ッ、でも!」

エレン「仲間割れですか。見苦しいですね。そちらから先に来ないなら待つ道理もありませんし、私からいかせてもらいますよ?」

エレン「〈ペンドラゴン〉。安心してください。痛みは一瞬ですから」


ヒュッ キュィンッ!


十香「くッ。貴様には、負けない……!」

ギギギギギギッッ

エレン「おや。やはり弱いですね。無駄な抵抗なのによく続けられる……賞賛に値しますが、それも終わりです」グ……ッ

美九「〈破軍歌姫(ガブリエル)〉、【行進曲(マーチ)】!」

十香「はあぁぁ!!」ググッ

エレン「急に力が増した? くっ」ヒュッ

十香「この曲は……正直、助かったぞ美九。ありがとう」

128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/05(日) 03:28:42.80 ID:wj8ZQZfF0
エレン「なるほど。この曲は〈ディーヴァ〉の天使〈破軍歌姫〉から来るものなのですか。見たところ聴いた者の力を増大させる力のようですね」

エレン「しかし貴方方が例え十人束で襲ってこようとこの私は倒せません。その事実は紛れのない物です」

十香「ここからは本気だ。今の私は通常の力を取り戻したも同然なのだ。行くぞ!」ダッ!

エレン「無駄です。〈カレドヴルフ〉!」


ガッ ギヂヂヂヂッ


十香「貴様はどこにそんな力を隠し持っている」

エレン「応える義理はありません。この鍔迫り合いの状態で勝のは私だと言っておきましょうか」

十香「な、めるなぁぁぁあああ!」ゴッ!

エレン「終わりです。貫け、〈ロンゴミアント〉!」

ゴウッ


ドジュゥゥゥウウウウウウウウウウウウウウウウウッッーーーーー


エレン「先ずは一人……。? 手応えがない?」

十香「はぁッ!」ブンッ

エレン「何故〈プリンセス〉が、ぐっ」スパァッ

耶倶矢「かかか! 我ら八舞の力を侮っておったようだな!」

夕弦「嘲笑。〈ロンゴミアント〉(笑)。夕弦たちの風で角度をねじ上げたのです」

十香「ありがとう耶倶矢、夕弦!」

耶倶矢「応!」

129 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/05(日) 03:31:02.70 ID:wj8ZQZfF0
ここまで明日続き投下
130 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/05(日) 23:54:22.67 ID:wj8ZQZfF0
今日は更新が難しそうです
ので明日、投下します。みてくれている人にはすみません
131 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/06(月) 22:17:32.12 ID:xGPX5JmO0
エレン「面倒です。そろそろ本気でいきますよ?」

十香「皆! 気をつけろ、くる」

十香「!? 体が動かない……」

耶倶矢「この、感覚は……まさか……」

夕弦「驚愕。これは随意領域(テリトリー)でしょうか」

美九「うぅぅ……天使を持続させられないですぅー……」

エレン「やれやれこの程度ですか。揃いも揃ってそんなのでしたら……私は何時まで経っても倒せません」

十香「貴様……ッ。テリヤキーでなにを!」

耶倶矢「十香それって……」

夕弦「確認。随意領域のことでしょうか?」

十香「そう、それだ! エレン貴様照り鳥ーでなにをしたのだッ!」

美九「ニュアンスが違う気がします十香さん……」

エレン「夜刀神十香、貴方は一度、随意領域の力をその身で体感したはずです」

十香「まさか、貴様! 卑怯者め」

エレン「魔術師に支給されるCR-ユニットの要を卑怯だと、貴方は言うのですね?」

エレン「よく言えたものです。貴方たち精霊の力の方がよっぽど卑怯であると、私は思いますが」

十香「ぐぬぬ……」
132 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/06(月) 23:10:19.41 ID:xGPX5JmO0
エレン「ふぅ。少し話しが過ぎてしまったようです」

ズバッ

十香「ぐあッ」

耶倶矢「と、十香!」

夕弦「!」

美九「大丈夫ですかぁ!?」

十香「一瞬で……距離を殺した、貴様……くぁ」

エレン「私の随意領域を受けながら急所を避けた事は賞賛に値しますよ〈プリンセス〉。ですが……これで終わりです」スッ

十香「……ッ」

エレン「先ずは一人目……」

十香「……済まない……皆…………シドー……」

ブオッ!

十香「! ………………………………………………、」

十香「……ッ、?」

???「間にあったな。まさか感が的中する、などとは……悪運の強い奴よ……いや、感のいい奴よ」ガシッ

十香「お、お前は……」



十香「ディオ……!?」



DIO「フン」バァーーーz___ンッ!!
133 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/06(月) 23:27:38.97 ID:xGPX5JmO0


数刻前〜〜〜


四糸乃「あ、ありがとう……ございました……」

七罪「てかさ、何でそんなに食べてるのにお金あるの? あんたって今は士道の家にいるんでしょ?」

DIO「四糸乃……だったか? 礼には及ばん。お金を出してやるのが紳士の役割だからな」

DIO「それとお前……七罪だったか、確かに俺はあいつ等に世話になっているが……一日に数万単位で金をよこしてくれるんだよ。頼めばな」

DIO「今日はお前たちと出かけさせる資金として、10万くらいは貰ったのでな。それで払ったまでよ」

七罪「あーなるほど。すねかじってるって事ね」

よしのん『すねかじってんのDIOくぅーん? よしのんがみるにそういう歳には見えないんだけどさぁー』

DIO「一人とそこの一匹! うるさいぞ! この俺を侮辱しているのか?」

七罪「してないわよ」

よしのん『どっちだと思うん? ねぇねぇどっちだと思うん?』

四糸乃「こらよしのん……! す、すみません……」

DIO「……ッ、フン。気にするな。怒っている訳じゃあない」

七罪(おもいっきり切れてたじゃん。バレバレよ……はぁ)
134 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/06(月) 23:53:48.15 ID:xGPX5JmO0
DIO「四糸乃、そして七罪。今日はありがとう。商店街や駅前、裏路地など……ためになった」

四糸乃「よろこんで、いただけて……嬉しい、です」

七罪「ま、こう言うのもたまには悪くないんじゃない? また何か案内とかあるんだったら教えるわよ」

DIO「ン。その時になったらまたよろしく頼む」

よしのん『ちょっとちょっとーよしのんはぁーよしのんはぁー?』

DIO「お前、いたのか?」

よしのん『よしのんそんなことばっかり言われるといい加減怒るよー? ぷんぷん』

DIO「冗談だ。ありがとな、よしのんよ」


ウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥーーーーー


DIO「おい、この警報は確か、空間震とやらを知らせるものだったよな?」

七罪「そうよ。これがなったらシェルターへ避難するの。さ、こっちこっち」
135 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/06(月) 23:54:35.48 ID:xGPX5JmO0
ここまで
136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/06(月) 23:59:55.77 ID:4SRan0uDO

背筋も凍る邪悪な気質さえどうにかなれば、DIO様は最高級のリーダーだよね
137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/07(火) 22:44:18.02 ID:skXmzzks0
私の書くDIOには邪悪さが足りない気がしてならない
今日は更新できません
138 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/08(水) 23:10:04.40 ID:ZEZgy/HK0
DIO(妙な胸騒ぎを感じる。空間震とやらの発生前には余波が観測されるとか何とか)

DIO(気の流れくらいなら俺だって多少なりと察知は可能だ。それに破壊規模は区々だとはいえ家屋の崩壊にとどまらない程の威力ならば、なおさらよ)

DIO(しかしなにも感じなかった。このDIOで在ろう者がだ)

DIO(本当に空間震なのか? ……心無しか、前回のケースと同じ気がしてならん)

DIO(俺には関係ないとは言え、やはり確認だけしておくか。疑問を抱えたままでは気持ち悪いからな)


コツコツッ


琴里『はい。なにかしら』

DIO「インカムを二回小突いたのだから急用な事くらい解るだろう?」

琴里『解ってて何用か聞いてるんじゃない。改めて聞くけれど、警報発令真っ最中の中、私たちに何用かしら』

DIO「単純明快な質問だ。聞いてくれるね?」

琴里『もったいぶらずに早く言いなさいよ。時間は有限なんだから』

DIO「フン。では単刀直入に聞くが、この警報は本当に空間震を観測した上でのものなのか?」
139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/08(水) 23:56:30.69 ID:ZEZgy/HK0
一つだけで申し訳ないけれどここまで
140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/09(木) 23:21:10.98 ID:C/FmjIoZ0
琴里『……そうね。あなただから正直に言うけど、違うわ』

DIO「なに? やはり、また誤報なのか。まったく誤報ならすぐ放送を止めr『でも、今回の意図は掴んでいるわ』」

琴里『さっきクルーが霊波反応を観測したからね』

DIO「霊波……つまりは新たな精霊が現れたというわけか?」

琴里『そういうことになるのかしら。……え、なに? なんですって!?』

DIO「どうした」


〜〜〜


琴里「え、なに? なんですって!?」

令音「……予想できなかった事態ではないが、今起きている事態は、正直言って最悪だ」

琴里「……ッ。こんな時に……!」

DIO『どうした』

琴里「DIO。聞いてちょうだい」

DIO『なにをだ』

琴里「十香、耶倶矢、夕弦、美九……この子たち四人が人類史上最強の魔術師に襲撃されているの」

DIO『……なに。このDIOを差し置いて最強だのと御託を並べる奴に、無礼者四人組が襲われているだと?』

DIO『ほっとけばいいじゃないか。減って損する奴等じゃああるまい』
141 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/09(木) 23:50:37.60 ID:C/FmjIoZ0
琴里「あなたにとってはそうかも知れないわ。でもね、あなたもあの子たちも私たちラタトスクの支援で生活しているの」

DIO『俺は頼んだ覚えはない。勝手に保護をしている気分になるんじゃあない!』

琴里「……わかってる。わかっているからこそ、そんなことは二度と言わないでちょうだい!」

琴里「私たちは救出に向かうわ。あなたが本当にそう思うのだったら、逃げなさい。どこへなりと」

DIO『琴里。おい、琴里!』

琴里「回線。切って」

幹本「ハッ!」

DIO『返事をしろ! 俺を無視するなどy…………………』プツッ


琴里「総員。直ちに行動開始! 不可視迷彩(インビジブル)及び自動回避(アヴォイド)一時解除! 観測地点へ!」

クルー「了解! 不可視迷彩及び自動回避一時解除! 観測地点に向け全速力で向かいます!」


ゴウンゴウンゴウンゴウン……………


〜〜〜


DIO「回線を切ったな! 琴里の野郎がッ!!」
142 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/09(木) 23:52:36.99 ID:C/FmjIoZ0
ここまで
143 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/10(金) 01:06:13.85 ID:mjSnCw7qo
144 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/11(土) 13:02:53.97 ID:avKw0rO+0
DIO「どこへなりと? ああ、いってやるとも。こんな狭っくるしい生活は勘弁だ」

DIO「ここを出て、イタリアを目指す。そして情報を探りゆくゆk……」

クイクイ

四糸乃、七罪「……」

DIO「服の裾を引っ張るんじゃあない。離せ」

四糸乃「あ、あの……!」

DIO「なんだ」

四糸乃「十香さんたちを、助け、たい……です……。お願い、します」

七罪「今はあんたにしか頼れる人がいないの。私からも、お願い……」

DIO「……なぜ、なぜだ」

四糸乃、七罪「?」

DIO「何故お前たちは、十香らのためを思える? 特別な関係ではなかろう。なら、なぜ他人を心配できる」

四糸乃「そ、それは……助けて、くれたから……私や、みんなに……手を、差し出してくれたから……です」

七罪「あいつらがいなきゃ今の私はここにはいないし。特別な関係は無い、とか言ってくれたけどあるの。あいつらは色々な意味で私の恩人。その恩人を助けたいって思うのは当然のことじゃない」

DIO「……馬鹿馬鹿しい。そんな柔な感情に負けるから、縋るからこそ貴様等は何時まで経ってもモンキーなんだ」

145 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/11(土) 13:21:36.96 ID:avKw0rO+0
DIO「……が。悲しきかな。そんなお前等と過ごした時のせいか、その感情も、決して解らなくはない」

DIO「俺としては餌が先に取られるのは不憫だしな。……しょうがない」

四糸乃「!」

七罪「ありがとう」

DIO「勘違いするなよな。さあこの俺の気が変わらんうちに早く場所に案内しろ」


〜〜〜


十香「……すまない……皆…………シドー……」

四糸乃「ディ、DIOさん……あれ!」

七罪「嘘……。間に合わなかったの……?」

DIO「フン。情けない奴等だ」

ダッ…… ブオッ!

DIO「遅いわッ!」

ガシッ

DIO「間に合ったな。まさか感が的中する、などとは……」

十香「お、お前は……」

エレン「!?」

DIO「悪運の強い奴よ……いや、感のいい奴よ」

十香「ディオ……!?」

DIO「フン。こんな柔な剣、人差し指と中指だけで止められるわ」バーーーz___ァンッ!!
146 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/11(土) 13:35:59.17 ID:avKw0rO+0


現在〜〜〜


エレン「〈ヴァンパイア〉……なるほど、〈プリンセス〉と勝るとも劣らない素晴らしいパワーですね」

DIO「鳶一折紙も同じ呼称でこの俺の名を呼んでいたが、貴様か。人類で最強だのとふざけた御託を述べる者は」

エレン「エレン・メイザースです〈ヴァンパイア〉。折紙一曹と接触していたのですか。ならば話しは早いです」

DIO「生憎俺は貴様等と話していられるほど時間がないんでね。こいつらを連れて帰らせてもらうぞ」

エレン「獲物を前に見逃せと? 馬鹿を言わないでください。話しをしないならば多少強引に事を推し量りましょうか。私も多忙な身ですからね」

DIO「フン。貴様にこのDIOが倒せるか?」

エレン「ええ。一瞬です」

DIO「チ。よかろう、やってみろ……この、DIOに対してなァッ!!」
147 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/11(土) 13:36:41.56 ID:avKw0rO+0
いったんここまで
148 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/10/11(土) 15:30:52.14 ID:Q2eHjgQAO
スタンド覚醒かな?
149 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/11(土) 15:31:41.58 ID:nmu60ZJyO

気化冷凍法は対策してなきゃベテラン波紋戦士のダイアーすら瞬[ピーーー]るチート技だが通じるかどうか…
150 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/11(土) 23:21:31.20 ID:kDMbm8Pao
アニメだけだとエレンさんの強さがいまいち分からないんだが
そんなに強いの?
151 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/12(日) 04:54:14.54 ID:HsErrIxP0
私の解釈では

 反転体精霊>精霊=エレン>>>DEM魔術師>限定霊装時の精霊=AST魔術師>一般

強さの格付けは大まかでこんな感じです
では時間を於いてから続きを投下して参りましょう。予定は今日の昼頃もしくは夕方頃です
152 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/12(日) 17:26:40.48 ID:HsErrIxP0

ゴゴゴゴゴゴゴゴッ

DIO「貴様のその他者を見下す態度は! このDIOが更正してやる! この世界に君臨する頂点は、常にッ! このDIOのみよォッ!!」ダダダ

ヒュッ……

エレン「大口を叩くのもいいですが、観察力洞察力、胴体視力に気を配った方がいいと思いますよ? 現に私は今、行動を終えています」

DIO「……ハッ。背後を取られた? 馬鹿な……俺にはなにも見えなかったぞ。貴様は確かに! 今さっきまでそこに立っていたはずだ……!」

エレン「言いましたよ。もっと他に気を配れと。完全不注意の末に起こる貴方の結末は……」

DIO「な、……ぁ、なにィィーーーッ!?」


ズル ベチャッ


エレン「一瞬の暴力です」


DIO(ば、馬鹿な! 信じられん……この吸血鬼の胴体視力を以てして、奴の動きを察知、認識できなかっただと?)

DIO(そして、俺の真後ろに転がっている“足”。あれは間違いなく俺の物だ! 奴は、奴は一瞬のうちに俺の足を切断し、背後に回ったのか!?)

DIO(たかが人間ごときがもしそんなことを可能とするならばッ! 勝機は薄いぞ!)

DIO(! ……フフハ。なにを馬鹿なことを……)
153 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/12(日) 17:45:54.20 ID:HsErrIxP0
DIO(このDIOとあろうものがあんなこわっぱに恐怖しているだと? ありえん。ありえんぞDIO)

DIO(真の王はこのDIOだ! その俺が恐怖などと甘い感情で、この場を凌ごうとするなど愚かな行為に他ならん!)

DIO(もっと冷静にならなくては……集中せねば……。俺を越える存在などいないのだから)

DIO(恐怖を克服せねば……ッ!)


エレン「次は何処を切り捨てましょうか。腕ですか? 脚ですか? 苦しまないよう一思いにやってしまいましょうか?」

十香「ディオ! 脚が、脚が片方……、美九!」

美九「はい!」

十香「急いでくれ! なんでもいいから奴を、エレンを! 一瞬だけでもいいから止められないか?」

美九「できますよー。助けるんですよねぇ? DIOさんを」

十香「うむ。あいつは、内側に何かをしまい込んで無理矢理悪く取り繕っている気がするのだ。普段は親切だが、そんな臭いがする」

美九「わかりました。いきますよぉー!」

美九『〈破軍歌姫〉【輪舞曲(ロンド)】ッ!』


ニューーー ドゥォォォォオオオオオオオ


エレン「! これは……〈ディーヴァ〉の!」
154 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/12(日) 18:11:51.69 ID:HsErrIxP0
DIO「この歌……美九とかいう奴の能力なのか? しかしこの場合はありがとうとでも言っておくべきか」

ウジュルウジュル……ギュチギチ、ジュブブブブ……ギチッ

エレン「切った脚が引き合って再生した? くっ、こんな弱々しい天使の力で私を縛った気になるのは……」グググググッ

美九「ダメですぅ! 保ちませんー!」

十香「ふんばれ!」

美九「む、無理ぃ! ……きゃあ!」

パリーィン

エレン「些か早すぎます、よ!」

十香「破られてしまった! あ、あれは……」

エレン「邪魔をしてくれましたね……、?」

DIO「……貴様。その一瞬が敗北への第一歩だな」パキパキパキパキ

エレン「こ、これは……」


パリパリパリパリ、パキュィーーーンッ


DIO「貴様等に対しての初披露となるな。教えてやろう」

DIO『名付けて……【気化冷凍法】だ。どうだ? 動きたくても動けない気分とやらは』
155 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/12(日) 18:13:17.79 ID:HsErrIxP0
ここまで
156 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/13(月) 23:43:27.57 ID:5xTOypa40
エレン「くっ。やってくれましたね……」

DIO「俺の再生能力もなにもかも知らなかった貴様如きには、このDIOは倒せまい」


DIO(……なんてな。実際あの銀筒から発せられた音がなければ再生に集中できずに殺されていただろう)

DIO(そしてこの【気化冷凍法】もだ。劣化だから全力で首筋までしか凍結させられなかったが、あの隙がなければ当たりはしなかっただろう)

DIO(助けなんぞ必要ないと思っていたが、感謝している自分がいる……。情けのない奴だよ。俺は)


エレン「で、どうするのですか。この身体をバラバラに砕こうなんて思っているんですよね?」

DIO「お見通しっと言うやつか。そうだ。一思いにな」

エレン「……ふ。では、試しにやって見せてください。砕いて見てください。成功の見込みは確実に0.00%であると、予め宣言しておきますが」

DIO「……オイ、貴様……強がって格好つけるのもその辺にしておけ。確率はない? 見込みは0.00%ォ? 笑わせるんじゃあないぜ」

エレン「どうでしょうか」

DIO「この生意気野郎がァァッ! ……いいだろう。馬鹿にしやがって。そこまで言うならやってやる! 」プツゥン
157 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/13(月) 23:45:48.70 ID:5xTOypa40
一つだけですがここまで!
158 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/15(水) 01:01:10.52 ID:uB+dAxxh0
>>1からです

今日と明日はできても一つ二つ投下になるとおもいます
失礼いたします
159 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/10/15(水) 01:07:04.43 ID:cq042GWAO
了解、あとDIOフラグ建てんなwwww
160 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/16(木) 18:30:32.66 ID:M/CeGKy60
耶倶矢「夕弦よ。少し良いか」

夕弦「応答。なんでしょうか」

耶倶矢「いや、気のせいならばよいのだがな……心無しか、エレンの随意空間が濃くなった気がする。どう思うよ、夕弦」

夕弦「思案。確かに、エレンを中心にした半径5mあたりが濃い気がします」

耶倶矢「夕弦もか。あの随意空間は難物よ。如何に我ら八舞姉妹の全力でも勝てるかどうかわからぬ。あれは何でもありだからの」

夕弦「狼狽。なんでもとはやはり恐ろしいですね。エレンのあれは企画外です。」

耶倶矢「うむ。それで、だ。夕弦。もしDIOが危うくなれば我らがDIOを浮かせようと思うのだが……やる?」

夕弦「同調。グッドアイデアです耶倶矢。やりましょう」




四糸乃「七罪さん……」

七罪「な、なに?」

四糸乃「もし、DIOさんが危なくなったら……一緒に、助けましょう……!」

七罪「あの筋肉金髪がやられるかはわからないけど、わかった。危なくなったらね」

四糸乃「ありがとう……ございます」




161 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/18(土) 01:48:52.92 ID:l490nRoR0
DIO「俺は貴様が嫌いだ。その見下した態度が気に喰わんのだ!」

エレン「あなたも十分見下した喋り方なのですが。人のふり見て我がふり直せという言葉は存じ上げていますか?」

DIO「〜〜〜ッ! 頂点はこのDIOだ、貴様ではない。目下が目上に逆らってはならないのは常識だろう?」

エレン「まあそうですが、私はあなたより上であると思いますよ。話しが長いですね。早く砕いて見せてください」

DIO「どこまでも俺を侮辱しやがる……! 死に急ぎたいか、よかろう。死の忘却を迎え入れるのは貴様よ! エレンとかいうのッ!」ググッ……

DIO「あの世で泣いて朽ち果てるが良いわァーーーッ!」


ググッ ブオン

ドガッ! パキィーーーン


DIO「…………なッ」ドドドドドドド

DIO「身体が……凍結した……だとォ!?」カチカチカチカチカチッ

精霊全員「!」

エレン「……フ。どうですか? 動きたくても、動けない気分は」スッ……

162 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/18(土) 02:01:36.49 ID:l490nRoR0
DIO「な、なにをすれば俺が逆に凍結され……貴様が動けるようになる!」

エレン「随意領域は使用者の城。こんな芸当の真似事など朝飯前ですよ。Mr.DIO」

DIO「つまり貴様は、その随意領域ないの操作で俺を逆に凍結、さらに自分の氷は取り除いたというのか?」

エレン「物わかりが良いですね。そんなところです」

DIO「この尼が……!」


DIO(溶かさなければ……溶かして距離を取らなければならない! 俺の感がそう言っている)

DIO(体液の循環も止まったから、試し撃ちするつもりだったあれもできないッ)


タッタッタッタッタッ


エレン「あなたを砕くのもいいですね……」

エレン「“痛みすら感じさせないほどに”。粉々に砕くのも……」

DIO「……チィッ!」


スッ……


DIO「万事休す……正に」
163 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/18(土) 02:02:51.25 ID:l490nRoR0
ここまで!
164 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/18(土) 10:38:54.34 ID:kznAVjdDO

いいとこだな
165 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/10/18(土) 23:47:20.46 ID:8taHO5Nh0

この危機的状況で、DIOの肉体の制限が解除されないのは何でだろ?
166 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/19(日) 00:34:15.95 ID:LPkvJYd30
エレン「……」グッ

耶倶矢「夕弦ッ!」

夕弦「応答。ていやー」


ゴウゴウゴウゴウ ビュぅウーーーッ


エレン「〈ベルセルク〉の突風如きでなにができるのです? 止まれ」

耶倶矢「カッ……! 息が……!」ググググ……

夕弦「苦悶。苦しいです……粘着物みたい……な空気です」ググググ……

エレン「簡単な空間調整です。重力と酸素濃度をいじっただけですよ」

耶倶矢「……く、そぉ」ドサ

夕弦「限……界……」ドサ

DIO「耶倶矢……夕弦……!」

エレン「邪魔が入りましたが、さて。そろそろ執行しましょう」

DIO「貴様。貴様は……貴様だけはッ」

エレン「……おやすみなさいませ」ヒュッ



十香「はぁぁぁあああああっ!!」


カィインッ!


エレン「立て続けに邪魔を……!」

十香「今だ美九! 四糸乃、七罪!」

美九、四糸乃、七罪「はい!」ズルズルズル
167 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/19(日) 00:55:15.11 ID:LPkvJYd30
DIO「お前等! 十香と八舞姉妹が残っているじゃあないか!」ズルズルズルズル

美九、四糸乃、七罪「……」

DIO「おい!」

七罪「十香がさ。あんた連れて先に逃げろって」

DIO「なに?」ズルズルズルズル

七罪「だから! 自分が食い止めるからって、逃がしてくれたのよ……十香は」


エレン「させません!」


バッ! ブオッ

キュィイインッ


十香「いかせぬぞ!」

エレン「ッ。〈プリンセス〉……!」

十香「どうせ貴様はディオを捕まえた後に私の仲間にも手を出すつもりだろう? そうはさせぬ!」カンッ ブオンッ

エレン「くっ……邪魔だと、何度言わせれば気が済むんですか!」カンッ カィインッ!


ヒュン! ブオッ カァァン!

ダッ カインッ! カンカンキャインッ! ギヂヂヂヂヂ……ッ バッ!


十香「ハァ……ハァ……」

エレン「腐っても精霊ですね……執念で互角、いえ、私の動きに追い縋ってこられるとは」

十香「ふふ。まだまだ行けるぞ、私は……」

エレン「そろそろ通らせてほしいですね」

十香「無理な相談だな」

エレン「……はぁ。頑固な意志ですね、まったく」

168 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/19(日) 01:12:16.73 ID:LPkvJYd30
DIO「一つ聞くが。なぜお前等は知り合って間もない俺を助けたり、守ろうとする?」ズルズル

七罪「信用されてるからじゃないの?」

DIO「信用? 俺が信用されているのか? ありえんな」ズルズル

七罪「でもこうやって氷付けになりながら助けられている以上、否定はできないでしょ」

DIO「と云うか我々は十香たちを助けに行ったのに、逆に助けられているじゃないか」ズルズル

美九「実はですねー。あの人と戦いだしたのもDIOさんを守るためだったんですよぉ」

DIO「? 美九。お前今、なんて言った?」ズルズル

美九「ですからぁ。DIOさん一人の命と私たち精霊の安全を取り引きしようって言われたんですー。十香さんは普段はああですけど、こう云う事態には敏感でぇ」

DIO「後はわかった。どうせそれは出来ないだとか言って守ろうとしたのだな?」

美九「はいー……」

DIO「フン。余計な世話をやきやがって……ヌ?」ふわぁっ

美九、四糸乃、七罪「?」ふわぁ


フラクシナス 転送ルーム〜〜〜


DIO「一瞬で景色が変わり、この独特の浮遊感……か」

DIO「フラクシナスに回収されたようだな……」

169 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/19(日) 01:43:37.33 ID:LPkvJYd30
令音「……琴里が呼んでいる。ついて来たまえ」

DIO「……」


フラクシナス艦橋〜〜〜


琴里「基礎顕現装置(ベーシリック・リアライザ)を並列駆動。生成魔力を主砲に集めて! いつでも撃てるよう維持!」

幹本「基礎顕現装置並列駆動! 生成魔力主砲に回します!」

琴里「よろしい! 合図があるまで現状維持、至急メインモニタを回しなさい!」

令音「……琴里。連れてきたよ」

琴里「ありがと令音。遅いわよDIO。随分と勝手にやらかしてくれたじゃないの」

DIO「フン。それより回収までして何事だ。回収するなら俺じゃあなく先ず十香たちからだろう?」

琴里「黙って。あなたの行動については私も驚いたわ。それに感謝もしている」

DIO「なんだ。改まって。気持ち悪いなさっさと用件を言えばよかろう」

琴里「力を貸して欲しいのよ」

DIO「……なに? 冗談はアホ毛だけにしてくれないか琴里。どうせ見ていたんだろうしわかるだろ? 結果がな。この体の氷を見てもわかるじゃあないか」

琴里「冗談じゃないわ真剣よ。あなたが負けた敗因は私たちにもある。だからもう一度」

DIO「待て。俺が負けた敗因になぜお前等が関与する」
170 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/19(日) 04:35:17.68 ID:LPkvJYd30
琴里「あなたの首に装着させていた小型の顕現装置からなる抑制器具。それは本来のあなたの力を半分以下に押さえ込む物よ。そんな物つけて戦わせていただなんて……勝てるはずがないじゃない」

DIO「……気にするな、とは言わん。しかしこれを付けさせていたお前等の気持ちは、十香たちから理解したつもりだ」

琴里「そう。だからお願い。それを“外して”、もう一度戦ってちょうだい」

令音「……やってくれるか。DIO」

神無月「副司令である私からも一つ、お願いします」

クルー一同「……」

DIO「……フフ、フフフフフ。頭を上げろよ、気持ち悪い。よかろう。やってやる」

琴里「本当!?」

DIO「んっん〜。ただし、一つ条件付きでな」

琴里「条件? どんなのかしら」

DIO「なに、今すぐにでも用意できる条件よ。そうだなァ……生き血を吸わせろ、なんてのはどうだ。輸血パックのじゃあなくて新鮮なやつだ」

クルー一同「……ぇ」

琴里「……わかった。呑みましょう」

クルー一同「ぇ、ええっ!? 本気ですか司令!?」

琴里「あら。私が嘘をついた事なんて、あったかしら」

DIO「フン。決まりだな」
171 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/19(日) 04:37:42.81 ID:LPkvJYd30
ここまで
そう言えば神無月さんとDIO様って声優さん同じですね
172 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/19(日) 04:55:39.29 ID:1Y9H/hIjO
子安さん、声質は特徴的だけど役の幅や表現力が凄いから色々な作品で見かけるな…
173 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/19(日) 14:42:38.55 ID:LPkvJYd30
琴里「で。どれくらいいるのかしら」

DIO「人一人分はほしい」

琴里「は? 一人分はさすがに無理があるわよ」

DIO「全員から少しずつ吸えばよかろう? 今まで押さえられていた力を健在に高めるんだからな。それくらいは必要だ」

琴里「はあ……。はいはいわかったわよ。令音、解凍してあげなさい。それと抑制させていた独立顕現装置のリミッターを解除」

令音「……ん。まかせたまえ」

DIO「おお……溶けていくな」

令音「……終わったよ」

琴里「ありがとう令音。どう? 解除された気分は」

DIO「体が軽くなった気がするな。……首を向けろ」

琴里「……ん」スッ

ズッ…… ズキュン……ズキュン……

琴里「……っ、ぁ……くぅ……」

ズキュン……ズキュン……ズキュン……スゥ

DIO「……次だ」

神無月「ああ! なんてことだ! 血を吸われるだなんてさぞかし凄い快感……!」

DIO「貴様は……気持ち悪いし男だからいらん。次」

神無月「ええ! そんなぁ! 私にも是非、是非ィッ!!」

DIO「足に捕まるなこの変態野郎! ええい当て身ッ!」

神無月「ああ、首に凄いしょうげぶほぉうっ!!?」ドシャ

174 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/19(日) 15:01:28.50 ID:LPkvJYd30
琴里「はぁ……はぁ……地味に、痛むわね……。ナイス当て身よ。DIO」

DIO「で、恭平の気絶体はどうする?」

琴里「捨てるわ」

DIO「そうか。次は……」

令音「……私だね」ザッ

DIO「痛むぞ。我慢しろ」


一分後〜〜〜


DIO「随分と身が軽くなった……旨かったぞ。ちょっぴり甘くてな」

女性クルー一同「ぅ……」ぐったり……

DIO「琴里。バックアップは頼んだぞ」

琴里「任せなさい。いつでも撃てるようにしているわ」

DIO「撃つ? まあいい。あのふざけた女……あいつだけはこのDIOが倒す! 身の程を思い知らせてやらねば気がすまん」

琴里「準備が整い次第作戦を遂行するわ。地上は任せたわよ、DIO。私の血をあげたのに勝てなかったら承知しないから」

DIO「肝に命じておくよ。では、俺は行くぞ」タッタッタ

琴里「グッドラック」


〜〜〜


エレン「それだけの傷を負いながら戦い通す理由がわかりませんね」

十香「貴様にわかられたくもない……クっ」ズキッ

エレン「口だけは本当に。いったい〈ヴァンパイア〉をどうしてそこまでかばうのです」

十香「決まっていることを聞くな……」フラ……
175 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/19(日) 15:04:26.12 ID:LPkvJYd30
いったんここまで
エレン戦、もうしばらくおつきあいいただけたら嬉しいです

やっぱりエレンさんチートだから長引きます……すみません
176 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/10/19(日) 18:04:15.67 ID:KAEBDwaAO
血をゴクゴクしたDIOの強さは如何に
177 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/19(日) 21:59:16.19 ID:Z4eWDnzNo
俺の中でのディオ様は田中信夫さんで固定なんで
このスレも脳内では田中さん声で当ててるわ
178 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/19(日) 22:15:44.96 ID:qhBfrtheo
DIO様はやっぱり田中さんの方があう
179 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/19(日) 22:21:31.49 ID:1A87irCGO

俺も田中DIOは好きだけど、原作verや格ゲーやアニメには合わないよな
180 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/10/20(月) 00:08:38.47 ID:sMkt5bRC0
いきなりロードローラーだッ!で登場しそうなDIOに期待
181 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/20(月) 20:59:13.43 ID:iErHgQgDO
タンクローリーだ!
182 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/20(月) 22:33:10.96 ID:UeQwR7Ce0
投下開始ィ!
183 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/20(月) 22:34:23.64 ID:UeQwR7Ce0
十香「仲間を守るために理由がいるのか? いらないだろう」スチャ

エレン「薄い感情論です。あなただけが仲間だと思いこんでいる可能性もありますよ?」

十香「私だけでもいい。ディオがそうだと思っていなくても、私はそう思い続ける。守ってやらねばならないのだ。仲間だから」

エレン「おめでたいですね。そう甘いから私には及ばないんですよ」ジャキ……

十香「なんとだっていえ」

エレン「……」

十香「……!」


ダッ! カキカキカキカヒィーンッ!

キャインッ キャインッ ガッ! スパッ

ヒュン ズチャッ シュッ カイーンッ! ガッ バシュバシュズバッ!


十香「くっ」ズパッ

十香「グァ……ぁぁ」ザシュザシュッ

エレン「隙ががら空きですよ!」ヒュッ

十香「うぁぁ! ぐはッ」ズバシャ…… ドサッ……

エレン「終わりです!」ダッ!

十香「ぅ……くっ……。? ……!」


DIO「下ががら空きだったな! マヌケがァッ!!」ドバァァアアアン

エレン「! 足元……!? うッ!」ドガッ!

ヒューーードンッ! ガラガシャァーンッッ!!

DIO「ぶっ飛びなッ!」

十香「アスファルトを砕いて出てきた……!」
184 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/20(月) 22:41:32.97 ID:MDUXzQK9o
十香ちゃんってこんなにカッコよかったのか
185 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/20(月) 22:52:30.39 ID:UeQwR7Ce0
DIO「フン! 良いぞ。どんどんパワーが漲ってくる! 良い感触だァ……」

十香「どうやったのだ! どうやって地面を砕いて飛び出てこられるのだ? やってみたいぞいたっ! ……いたたたた」ズキズキ

DIO「立てるか? 十香よ」

十香「う、うむ。案ずるな。大した怪我じゃない……ひゃむぅ!」ドテッ

DIO「無理をするんじゃあない。身体の裂傷が悲惨だ。すぐに回収してもらえ」

十香「これくらいどうってことない。気にするなと言っただろう。それより、なぜディオがここにいるのだ。お前はカチンコチンに固まっていただろう」

DIO「訳は後で話してやる。それより……来るぞ」

十香「……む」


ガラガラガラ……パリパリ ザッザッザッ……ザッ


エレン「驚きましたね。まさか、ここまで力を秘めていたとは……〈ペンドラゴン〉の肩部分が大破するほど、なるほど。アイクが欲しがるわけです」

DIO「随分とこっ酷くやってくれたじゃあないか。俺を窮地に追いつめたりとな。褒めてやるぞ」

エレン「空元気ですか? 褒めて欲しいのはそちらの方じゃないのでしょうかね」

DIO「勝手なことを言ってくれる。そんなわけがあるはずもなかろう」
186 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/20(月) 23:10:57.15 ID:UeQwR7Ce0
DIO「人類最強? 人・類・最・強だァ?」

DIO「足元からの奇襲にも察知、反応できん奴が。いやはや最強だとはなァ! ククククッ、フハハハハ! 随分と笑わせてくれるじゃあないか」

DIO「貴様あれだな? その随意領域ってやつがないと50mをビート板ありで“泳げないんじゃあないのか”?」

エレン「……」ジロォ

DIO「おっと、図星かなァ? すまなかっブォオッ!?」ドバムッ

エレン「いい加減にしてくださいね? 次また同じような口を叩けばその頭をグッチャグッチャのギチャギチャにします」

DIO「腹にストレート……あの距離を殺して、一瞬のうちに殴ったな……。痛むがまあ問題はなかろう」すっく

エレン「次は……内蔵ごと貫いて差し上げます。さあこの超至近距離でチャンスをあげましょうか。掛かってきなさい」

DIO「ああそうだな。うかつにこの俺を殴った貴様には既に攻撃は終えているといっておこう。チャンスなぞいらん。遠慮なく貫け」

エレン「! またですか。【気化冷凍法】……」カッキィーーーン……

十香「ディオ! どうなっているのだ?」

DIO「以前の俺にはできなかっただろう事をしたまでよ」

十香「?」
187 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/20(月) 23:12:48.87 ID:UeQwR7Ce0
瞬間凍結ッ! ここまで
188 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/21(火) 21:48:08.41 ID:CyHgwKzJ0
DIO「ちょっと前の俺の非力なパワーではな、内部をシャーベットみたく凍らすのが限界だったのに対し、だ」

DIO「本来のパワーに血がプラスされた今の状態ならば内部を完全に凍らせるなど造作もない、と云うことだ」

十香「むぅ。なにやら難しいが、前より凄くなったみたいだ」

エレン「不可解です。氷を操る天使を持っているにしてはこの凍り方は非常に可笑しい。……触れてまもない一瞬のうちに凍結させられるたのは理解しましたが」

DIO「貴様には死んでも理解できまい。そして打破する対策が無い以上、もはや勝利は決まったものよ」

エレン「……【気化冷凍法】。ああなるほど、理解しました」

DIO「なにッ?」

エレン「技に“気化”と応えがあるではないですか。さしづめ触れた物体の水分を瞬間的に気化させて凍結させているのでしょう」

DIO「頭が回るようだな。やはり厄介。早いうちに殺しておくのが吉だな」ザッザッザッ……

エレン「失態を繰り返すつもりですか。まあいいでしょう。驚きはしましたが……もう私に関係はありません」

DIO「フン。いいのか? 余裕ぶって油断など……」タ……

189 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/21(火) 22:21:39.22 ID:CyHgwKzJ0
エレン「ええ。タネのバレたマジックはもはや誰もだませないですから。言い換えればその技は私には通用しない……でしょうか」

DIO「そうか。貴様の盲点を指摘してやろう。誰が“砕く”と言った? 誰がもう一度同じ方法で殺すなどと……口にした?」パカァ

エレン「眼球が開いた!? これは、ヤバそうです……!」

DIO「遅いわ! 案ずるなよ。苦痛は与えんッ!!」ドギュゥンッ!

エレン「かはッ!」バシュッ

DIO「さすがだな。凍結を解除して脳天を逃れるとは、反応速度も反射神経も一線を画しているといえよう」

エレン「今のは弾丸? いえ、傷口から垂れるこれは……液体?」ドロリ

DIO「さよう。貴様がすんでの処で肩に受けたそれはこのDIOの体液だ。圧縮し高圧で放出した体液よ!」

エレン「……体液をあたかも弾丸のように放出ですか。精霊にもできなさそうな新手の技です」

DIO「フン。やはり呼び名がないと調子が上がらんな。よし、今思いついたぞ。この技は今から……【空裂眼刺驚(スペースリバースティンギーアイズ)】と呼ぶ!」

エレン「【空裂眼刺驚】。注意すべき技ですね」

190 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/21(火) 22:50:22.24 ID:CyHgwKzJ0
DIO「肩からの流血が酷いじゃないか。使い物にならないんじゃあないか?」

エレン「こんな物、傷口を塞げば問題ないです」

DIO「便利な物だなァ随意領域と云うやつは。一つこのDIOも使ってみたいよ。フフフフ」

エレン「……これはとてもいい戦いを望めそうです、ね!」シャッ

DIO「まるで瞬間移動だな。フフ、まあ支障はないが」ガンッ KUA!

エレン「なんの」ゴッ シュバババッ!

DIO「甘い」サササッ

エレン「ちょこまかと……!」


シャッ サッ KUA! ガシィッ

ブオ ガッ! バッ…… ダッ! シュババババババッッ!!

ガインガインガインキャインバヂイッ! ザシュッ ドムッ

ドバンッ! ドババババッ ガキャィンッ!! バンッ ドバァンッ サッ シャッ

ザムッ バヂンッ! シュババッ! ガインガインガイィーンッッ!! ズザァ…… バッ!


エレン「クっ……。しぶとい!」ドムッ

DIO「まだまだまだァァーーーッ!」ドバババババッ!

エレン「チ」ガガガガガガッ

エレン「そこ! 〈ロンゴミアント〉ッ!」ガシャッ

DIO「しま」


ドグギイャアアアアアアアアアァァーーーーッッ!!
191 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/21(火) 23:10:46.79 ID:CyHgwKzJ0

フシュゥゥゥゥーーーーー……

エレン「……まともに直撃しましたか。もう立つことも困難なはずですが……」

フゥゥ…… サァ……

エレン「? いない!? そんなはずは……しかしもし逃げ切れたならどこに……」

ゴオオオオォォーーー……

エレン「陰。それにこの音……真上?」クイッ




DIO「マカダム式!」

エレン「……なっ」

DIO「ロードローラーだァァッ!!」




ズドォォオオオオオオッッ!


DIO「押し潰れたかァ? だが完全なるとどめは施してやる」ス……

DIO「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァァーーーッ!」ドバババババババババババババッ!!

DIO「無駄ァッ! ぶっ潰れろ! エレンもろともなァーーーッ!!」ドッバァァアン!!


ヂヂヂヂヂッ ボウッ キュン……! カッッ!!

ドッ! ギャァァアアアアアアアアアアアアアーーーンッッ……!!


ゴオオオオオオォォォォォォォォォォ……


DIO「フン……貧弱貧弱」シュタッ

192 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/21(火) 23:13:39.47 ID:CyHgwKzJ0
ここまで
擬音で表現するの難しくってちょっと幼稚感が出たかも……
193 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/22(水) 00:26:58.97 ID:6RDsuYeoO
擬音とあまり好まれないが地の文でも入れてみたらいかがかと
194 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/10/22(水) 02:06:25.90 ID:GFDGWxg00
時止めなしでロードローラーって血液ブーストすげぇww
195 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/22(水) 18:44:28.07 ID:nYtjv5/P0
地の文はどの範囲までなら許容範囲なのかが難しいですね
○○に力が溜まる。みたいな感じで入れれば大丈夫なのかな? 参考にしたいので意見欲しいです

血液だけでロードローラの件は原作DIOより若干インフレさせた結果です
精霊の血液はふつうの人より強く作用するって感じで解釈してくれれば
今日の更新は23時から予定しています。>>1からでした
196 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/10/22(水) 18:50:14.32 ID:9L71UxZAO
力量があれば誰も文句ないと思う
197 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/22(水) 20:14:38.67 ID:1+aJdPFJo
ものはためしだ
198 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/22(水) 21:23:16.22 ID:gye/zS6Ro
地の文って好まれてないのか…SSって難しいな
199 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/22(水) 23:08:25.80 ID:nYtjv5/P0
眼前に広がる業火をDIOは満足気に眺める。
地鳴りのような低い音、喉を灼く熱風からは生物の概念は感じられない。

DIO「【気化冷凍法】を駆使していたから俺は爆発をまともに受けてはいない。だが……」じ……

DIO「エレンはロードローラーの下敷き、そのまま至近距離での爆発だ。いくら企画外とはいえど決定打にはなっただろう」

ゴオオオオォォ…… ガララッ

DIO「……ほう。なかなかタフな奴だ。まだ立てるか」

エレン「……上手い策でしたが一歩及ばずでしたね。所々、傷を負いましたが」

ロードローラーの残骸を押し退け炎の中を平然と歩き出したエレン。
目立った外傷は少ないが、ダメージは確実に負っている。

DIO「まだやる気か。受けて立つぞ?」ジャリッ

エレン「ええ。戦えなくなるほどの傷ではありません」

DIO「チャレンジャーだな。いや、強がりとでも云うべきか」

エレン「……いきますよ」ギュンッ

DIO「来るか。逃げずに俺に向かってくるか!」

エレンの肉薄は一瞬。叩き込まれる斬撃も尋常じゃない速度。
左、上、下、左、右、右、上、右、左、下、上、左、下。DIOは丁寧に払いのける。
200 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/22(水) 23:28:46.78 ID:nYtjv5/P0
そしてDIOも攻撃を加えていく。

DIO「受けてばかりではつまらないからな。対処できるか?」ガンッ! パカァ ドギュゥンッ!

ドギュゥン ドギュゥン ドギュゥン ドギュゥンッッ!!

払いのけた直後に【空裂眼刺驚】を連続で打ち出す。

エレン「! 小細工で私には勝てません」バシュッ バジュッ

器用に避けていくエレンだが、避けられない物もあり、複数箇所に受ける。
しかし屈せず斬撃の手はゆるめなかった。

DIO「ヌゥ!?」ズシャッ! ズバッ!

エレン「まずは足と腕からです。休む暇は与えませんよ?」シュババババババッ!

次第にDIOも処理が追いつかなくなっていき、手、太股に一撃貰ってしまった。
エレンはそれでも緩めない。止まない斬撃は確かにDIOを圧していく。


ガン ガン ドギュゥンッ! サッ シュババッ!!


DIO「クッ。一度身を隠す!」ズパッズバッ!

アスファルトを手刀で叩き割り、潜り込み姿を隠した。
エレンは腕を止め集中力を上げ、随意領域を広げて察知しようとする。

201 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/22(水) 23:31:00.64 ID:nYtjv5/P0
ここまで
地の文ありかなしか、意見よろしくおねがいします

個人的にはないほうがいいような気がした。個人的に
202 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/22(水) 23:55:27.55 ID:m6aRDQQIO

地の文いいと思うよ
203 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/23(木) 12:29:05.19 ID:8KXsV+16O
ありで
204 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/10/23(木) 18:28:30.50 ID:/SCin0HB0
>企画外
規格外じゃね?
205 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/23(木) 20:42:49.50 ID:WZv/e50Eo
俺はあった方が場面を想像しやすくて好きだな

地の文を入れる時は
名前「」
って書き方はダメだって聞いたけど
何が正しいんだかこれもうわかんねぇなぁ…
206 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/23(木) 22:55:58.56 ID:unBfuoBL0
貴重な意見ありがとうございます
大多数がありってか全部がありらしいからちょいちょい地の文を混ぜていきたいなと思います
少な目になるかもだが投下ー

>>204
変換ミスです。でも言われるまで気づかなかった!

>>205
地の文は今のところ簡単な情景とか行動に使おうかなと
地の文主体ではないので地の文が含まれない投下もかもです。現状この形で進んでいきます
207 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/23(木) 23:20:33.22 ID:unBfuoBL0
エレン「右斜め後ろ深さ3m地点に生命反応がありますね。大きさはだいたい200近いですし……確信しました」ジャカンッ

後部のスラスターパーツから伸びる砲門をアスファルトに向ける。

エレン「貫け。〈ロンゴミアント〉ッ!」ゴウッ!

瞼越しでも届く光。砲門から撃たれた光線はまるで光の柱。
今日だけで二度は使われている〈ロンゴミアント〉の破壊力は想像に難くない。
爆風が無くなった頃にはアスファルト上に大穴が口を開けている。

エレン「後は〈霊結晶(セフィラ)〉か出てきたなにかを持ち帰るだけですね」

十香「で、ディオ!? どこに消えたのだ。冗談はやめろ!」


……しーん……


十香「目で捉えられないくらい接戦をしていたお前が! 死ぬなんてしないだろ?」

十香「応えてくれ! ディオっ!!」

エレン「残念ですがこれが現実です。最強は私だったのですよ。依然変わらず。〈ヴァンパイア〉が敗北することは決定事項だったみたいですね」

十香「嘘をつけ! なにが決定事項だなにが最強だ! 貴様にディオのなにがわかる!」

エレン「夜刀神十香。あなたは〈ヴァンパイア〉について何かわかっていますか?」
208 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/23(木) 23:38:18.63 ID:unBfuoBL0
十香「そ、それは……それは……」タジ……

エレン「どうせなにもわからないのが落ちでしょうね」

十香「っうぐ。むむむ……」

エレン「図星だったようです。なにも知らない無知が無知を晒すだけですよ感情的になっても」

十香「……でも、それでも貴様には全員の痛みと苦しみを払ってもらうぞ!」ジャッ

十香「傷の数だけ殺す!」ダッ!

肉薄のため走った十香。
しかしエレンは冷静にただただ眺めているだけ。そんな口から告がれる言葉。

エレン「なにもしなければ見過ごしてあげようとも思いましたが甘い考えだったみたいですね。ここで〈霊結晶〉にしてしまいましょうか」

十香の刃はエレンに易々と弾かれた。
エレンは小さな隙で十香の首を掴み持ち上げる。ニィと唇は笑っていた。

エレン「遺言は? 私が届けて差し上げますよ。宣戦布告として」

十香「ぅ……ぐっ、ひゅー……ひゅー……。いらん」

エレン「そうですか。残念ですねまったく。おつとめご苦労様でした。安らかにねむって……、!」ギュンッッ

まさに今十香の首を折ろうとしたエレンの頭上から迸る〈ロンゴミアント〉を上回った強力な光の柱。
気を取られたエレンは身を第一にそれを防いだ
209 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/23(木) 23:39:02.83 ID:unBfuoBL0
ここまで
210 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/23(木) 23:47:57.86 ID:OFC4iCt9O

いいところで
211 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/25(土) 01:59:55.95 ID:HoFjx8Lm0
エレン「この威力は大型空中艦に搭載されている基礎顕現装置と同一の……! 〈ラタトスク〉ですか」

エレン「後一テンポ早く撃たれていたら危なかったですがこの程度なら〈ゲーティア〉で十分なくらいです。どのみち私にダメージを負わすのは不可能ですね」


数分前〜〜〜


琴里「十香が危険よ! 生成魔力出力最大! 主砲発射準備始めッ!」

クルー「生成魔力出力最大! 主砲発射準備整いました!」

琴里「十香を巻き込むわけにいかないわね……神無月!」

神無月「はっ」

琴里「十香に当たらないように撃ちなさい。できるわよね?」

神無月「仰せのままに。司令の頼みであれば頭の上のリンゴをも撃ち落として見せましょう」

そう言いながら神無月は頭部に黒いヘッドセットのような物を装着した。

琴里「頼んだわよ」

中津川「司令! 十香ちゃんが!」

琴里「わかってる! 収束魔力砲〈ミストルティン〉、撃てえぇッッ!!」


ギュンッ!


〈フラクシナス〉先端が輝く、瞬間。そこから凄まじい魔力の奔流が放たれた。
神無月の技術も相まって〈ミストルティン〉はエレンだけを捉えている。
エレンはおもむろに腕を掲げ上げ随意領域で以て防ぐ
212 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/25(土) 02:21:11.35 ID:HoFjx8Lm0
クルーたちは収束魔力砲の一撃を防いだエレンに驚きを隠すことなく息を飲む。
だがその中で令音、神無月、そして琴里だけは平然としていた。
あたかもそれが目的だったといわんばかりな。

クルー「し、司令! 防がれました!」

琴里「落ち着きなさい。これでいいわ」

クルー一同「えっ?」

令音「……恐らく彼の行動で勝敗は決まるだろう」

琴里「ええそうね。生命反応が失せたわけじゃないし、DIOはずっと隙を探っていたみたいだし」

神無月「まああのCR(コンバットリアライザ)-ユニットを半壊させられればの話ですが」

琴里「そこのところは問題ないわ。今のDIOの力は初めて測定したあの日と同じだから。随意領域で強化した鉄を叩き割るくらいはあるわよ」

琴里の言葉に色々な意味で息を飲むクルー一同。
そこにメインモニタ上に変化が生じた。

神無月「おっと、これは……」

琴里「噂をすれば、ね。行動が早くて助かるわ」


〜〜〜


DIO「その不可能を可能にする事こそが真の強さ! 帝王にふさわしい者はそれを持つものよ!」ドバァァアアアッッ!

エレン「〈ヴァンパイア〉……!?」

213 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/25(土) 02:37:26.41 ID:HoFjx8Lm0
エレンの背後に位置しているアスファルトを突き破り飛び出したのはなんと。
今し方エレンの〈ロンゴミアント〉によって殺されたはずである〈ヴァンパイア〉もといDIOだ。
飛び出した瞬間はエレンも隙だらけ、DIOはそこを狙い、蹴りをかました!

エレン「だ、はぁ!」ゴッ! ガンガンッ ドガァァーーーンッ!

蹴りは〈ペンドラゴン〉のスラスター部位にヒットし、生じた衝撃によりエレンは吹き飛ぶ。
建築物の壁を大破させ、瓦礫に埋もれた。

DIO「早とちりこそこのDIOに破れた原因よ。俺は小動物を一カ所に集め、俺は心臓を止めていた」

DIO「上手く出し抜いてやったのだ! 貴様の言葉を借りるなら、やはり最強は俺のようだったな。依然変わりなく!」

十香「けほ、けほ……無事だったか……よかったぞ」

DIO「不意討ちを決められたのは十香のお陰とも言える。隙を作ってくれてありがとうな。感謝するぞ」


ガラガラガラガラ……ザッ


エレン「やってくれましたね。賞賛に値します」

DIO「フン。貴様、まだ向かってくる気か? その変な鎧もぼろぼろじゃあないか」

〈ペンドラゴン〉の白銀の輝きは砂埃や無数の傷により汚れが目立つ。
214 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/25(土) 03:12:16.51 ID:HoFjx8Lm0
片方部位は大破損。どう見ても戦える状態ではない。
エレンも傷を貰っているし〈ペンドラゴン〉はあちこち破損していた。

DIO「世にも残酷な死を送ってやろうか? 貴様がまだやるというならば相手を続けてやるぞ」

エレン「生憎様。この惨状を視て察していただけませんか? まあ無理だと思いますが」

DIO「ほほう? よくわかってるじゃあないか」

エレン「このまま戦ってもまともに不利なので私は失礼しますよ」スッ

DIO「貴様! ここまでして逃げるか? オイまて! クソッ、【空裂眼刺驚】ッ!!」ドギュゥゥンッッ!

エレンの展開した随意領域が上に上に光を走らせていく。
本能的に逃げられることを察したDIOはとどめとばかりに【空裂眼刺驚】を撃った!

エレン「遠くない内に嫌でも会うことになるでしょう。その時はその顔を粉々のぐちゃぐちゃに分解させます…………」ヒュ……

一発がエレンに触れる直前エレンはそこから居なくなった。
目標を見失った【空裂眼刺驚】は壁を抉る。

DIO「チィ! 逃げられた……ッ!」

DIO「ん? 耳から声が……インカムからか。なんだ?」

琴里『お疲れさまねDIO』

DIO「……フン」
215 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/25(土) 03:13:39.16 ID:HoFjx8Lm0
ここまで
エレン戦はここまでで終わりです。何気に一番長かった章ですねw
216 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/10/25(土) 07:54:14.80 ID:gQKWjkEAO
原作ではイマイチエレンの強さが発揮されてなかったから良かった
217 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/25(土) 22:42:19.41 ID:pUQTqFapo
ディオの口調が時々ハーレム物の主人公っぽくなるのに草ww
218 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/26(日) 04:26:55.58 ID:tqh2pYI20
しまった、昨日更新できてねぇ
エレンだけで60レス以上が戦闘、そろそろしばらくのほのぼの(?)に入ります

次回更新は今日中に行う予定です。予定ってだけで必ずできるとはいってないですが善処します

>>1からのお知らせでした
219 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/26(日) 16:26:23.15 ID:tqh2pYI20
DIO(あれから俺はまた力を抑えられている。なんでも危害を加えられないようだそうだ)

DIO(久しぶりに全力を出した気分は良かったが、やはりなにかポッカリと抜けている気がしてならない。恐らくそれを突き止められさえすれば、俺は再び完璧な頂点に……)

DIO(だが、知り合って間もないこの俺を必死に助けようと思ってくれた十香たちには払わなくてもいい恩がある。少しは理解してやるとするか)

DIO(目覚めの日の屈辱は必ず返すが、な……。フン……そろそろ、寝るか)


フラクシナス艦橋〜〜〜


琴里「……ッ。まだ士道はみつからないの!?」

神無月「そのようですね。エレンと十香ちゃんたちが交戦を始めだしてからインカムの通信が途絶えています」

琴里「どういうことよ……おにーちゃん……っ」

令音「……琴里、これは私の仮説なのだが、シンは誘拐われたのではないかな」

琴里「まさか……」

令音「……そしてたった今、私の仮説は確信に変わった。これを聴きたまえ。最後の通信だ」

スッ……

『……おまえら……十香をねらっ……なら……ねら…! そうす…ば……るんだろ? 十…たちは……グ……』プツッ

琴里「なによこれ」
220 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/26(日) 16:47:40.09 ID:tqh2pYI20
令音「……恐らく自分の身と十香たちの安全を取り引きしたのだろう。シンは人のためなら自分の身を捨てられる……そういう性格だからね」

琴里「あの阿呆兄……いっつも守る対象に自分を入れなさいって言ってるじゃない……!」

神無月「しかし妙ですね。誘拐った意図がまったく掴めないですしこちらの存在に気づいていて誘拐っているはずなのにインカムを処分していない」

令音「……ああ、多分犯行人はシンを餌に我々を釣ろうとしているじゃないかな。それだと納得がいく」

神無月「なるほどそうなると……司令、如何しますか?」

琴里「……決まってるじゃない。士道を救出するわ。ついでに、私たちを敵に回したことを後悔させてあげましょう」

神無月「それでは……」

令音「……ん。決まりだね」

琴里「ユグドフォリウム全機展開、全力で士道の居所を捜索! 犯行を起こした組織も探しなさい!」バッ!

クルー一同「ハッ!」


五河家リビング〜〜〜


DIO「……じょ……じょぉ……」zzz……

カチャ……ギィィィィーーー……

十香「む。真っ暗だ」ソロソロ……
221 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/26(日) 16:49:33.86 ID:tqh2pYI20
いったんここまで
222 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/26(日) 19:08:52.50 ID:xhzjnPxco
乙です
223 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/27(月) 17:19:47.53 ID:ko3O23nf0
十香「まだ誰も起きていないのか? 朝早くからシドーと遊ぼうと思っていたのに……むぅ」

十香「取りあえず電気をつけよう! 起きてくるまで待っているのだ」スタスタスタ……


DIO(なんだ、騒がしい)


十香「暗くて手元がみえないぞ。む、これか?」パチッ


……パッ!


DIO(眩しい。誰だ、安眠を邪魔だてした輩は)


十香「電気がついたな。さて、テレビを見て暇をつぶそう!」ギュムッ

十香「……なんだ? ソファからいつもと違った弾力が……」チラッ

DIO「……重いぞ貴様。誰かはしらんがそこをどけ。寝れないだろうが……ヌ。」

十香「で、でででででディオっ!? お前、なぜこんなところで寝ているのだ! 知らなかったぞ」

DIO「いいから落ち着け。それから今すぐそこからどくんだ十香よ。話しはそれからだ」

十香「む……? ! す、すまないっ!」バッ


DIO(慌ただしい奴だ)
224 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/27(月) 22:14:09.29 ID:ko3O23nf0

〜〜〜


DIO「ほう。こんな朝早くから士道を遊びへ誘いにきたのか」

十香「珍しく早起きだったのでな! 会いに来たのだ、でも……」

DIO「あのピンポンピンポンうるさいやつか?」

十香「……うむ。インターホンっていうのだ。今日は何回押しても反応がなかったのでな。心配になってあがったら真っ暗だったというわけだ」

DIO「何回押そうが今日は意味がないと思うぞ」

十香「なぜだ」

DIO「昨日から、正確にはエレンと一戦交えた日から士道も琴里も帰ってないからな」

十香「シドーと琴里が戻っていない? ……そうなのか。忙しいのだな」

DIO「寂しそうだな」

十香「本音を言えばシドーに会えないのは寂しい。こう、その、なんだ。ここら辺が痛くなる」


DIO(左胸辺りが痛む、か。十香は士道に恋心でも抱いているのか)


十香「だが、あの二人がなにの報告もなしに家を開けているのはきっと、大変なことがあるときだけなのだ。だから私は大人しく待つ」

DIO「……強い精神だな」

十香「?」

DIO「いや、気にするな。独り言だ」
225 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/27(月) 22:32:13.90 ID:ko3O23nf0
DIO「まあ話したとおり今ここに士道はいない。残念だったな」

十香「はあ。では、私は帰るとしよう。また今度だ、ディオ」すっく

DIO「じゃあな。また今度」


スタスタスタッ ガチャッ


十香「お邪魔したぞ!」


キィィーーーーー…… バタムッ


DIO「……帰ったな。やっと静かに眠れるわけだ。ヌ」

DIO「十香はインターホンとかいうやつを何回押していったんだ? 一つ調べてみよう……」


ピッ ピッ ピッ


DIO「こ、これは……!」

DIO「115回!! いくらなんでも押しすぎなんじゃあないかッ!?」

DIO「驚いたせいで眠気なんてすっ飛んじまいやがった。今は昼前か。……昼前?」

DIO「早起きしたと十香は言っていたな。だから誘いにきたのだと……ぜんぜん早起きなんてしていないじゃないか」

DIO「疲れた……。一人で叫んで疲れるなど馬鹿馬鹿しい。飯でも食うか」

DIO「それからまた眠ろう」
226 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/27(月) 22:33:17.78 ID:ko3O23nf0
ここまで
227 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/27(月) 22:42:17.21 ID:0OxqhupqO

本来は眠る必要あまりないっぽいよねDIO様
でも精神的な疲れは別か
228 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/27(月) 22:51:48.69 ID:9dqNBKM9o
乙です
229 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/28(火) 23:53:10.90 ID:82UjeeHB0

午後15:45〜〜〜


DIO「……三時間ちょっとの睡眠も取るのはいいことだ」

DIO「気が楽になる。さて、電気をつけてしばらくダラダラしているか。特にやることもないからな」

DIO「喉が乾いた。冷蔵庫に冷やしておいた輸血パックは残っているか?」ガパッ

DIO「……昨夜は飲み過ぎたか。見事にスッカラカンだな」バタンッ

DIO「琴里に連絡をいれるか……」


ガチャッ バタンッ


琴里「……あらDIO。いたの?」

DIO「随分と血の気の引いた顔だな。まあそれは関係ない。連絡する手間が省けて幸運だった」

琴里「あーーー……輸血パックなら物置にあるから勝手に取りなさい。それよりあなた何か作れないかしら? 炒飯でもなんでもいいから」

DIO「なぜ俺が飯なんぞを作らなくてはならない。無理だ」

琴里「じゃあ、私の血を少しあげるから。頼むわよ」

DIO「新鮮な血……? 任せろ。今作ってやるからな」ズンズンズン……

琴里「……案外ちょろいわね」
230 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/28(火) 23:54:58.93 ID:82UjeeHB0
今日はこれだけです
明日は三つくらいいけそうかも……?
231 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/28(火) 23:56:17.81 ID:vCyFgb4bo
乙です
232 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/29(水) 21:13:03.30 ID:Q55tapgao
そういやディオって料理できるんか?
元貴族でボスポジションだからやったこと無さそうだな
233 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/29(水) 22:44:22.53 ID:PfkS7yrv0
>>232
貧民街育ちでダリオが家事などをろくに行っていないところから、また紳士な態度などからできるのではないかと
>>1の勝手な憶測ですw

投下していきます
234 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/29(水) 23:03:20.18 ID:PfkS7yrv0

〜〜〜


DIO「できたぞ。ほら、食え」バァァーーーz___ンッッ!

琴里「……料理の説明をしていただこうかしら」

DIO「冷蔵庫にあったものを有り合わせで作ったフルコースだ。魚の唐揚げバジル添えに挽き肉とガーリックとブラックペッパーをこねて作ったスパイスハンバーグ、白飯も炊いてある」ドヤァ

琴里「有り合わせにも程があるんじゃないかしら? 折角だから食べるけど」

DIO「文句があるならやらん。今すぐ表の鳥の餌に……」

琴里「だから食べるっていってるでしょ!」




琴里「いただきます」カチャカチャッ パクッ

DIO「……勝った……!」

琴里「ふーん……まあまあね」

DIO「なに? 琴里貴様、まさか美味しくなかったとかは言わないよなァ」

琴里「違う違う。このハンバーグとかスパイシーで美味しいわよ。美味しいことは美味しいけれど、やっぱり士道の料理には敵わないっていうかね」

DIO「そんなはずはなかろう」パクッ

DIO「………………本当だな」ずーーーん……

琴里「あからさま落ち込むのやめてもらえないかしら。対応に困るし」

DIO「……む」
235 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/29(水) 23:20:59.52 ID:PfkS7yrv0

〜〜〜


琴里「ごちそうさま」

DIO「お粗末だったな」

琴里「で、飲むんでしょ? 少しだけだからね。後10分でまた〈フラクシナス〉に戻るから」

DIO「なんだ琴里、忙しそうだな。俺には必要ないが人間のお前には休養は必要不可欠な要素だ。ちゃんと取っているか?」

琴里「取れていたらこんなに慌ただしくないわよ」

DIO「それもそうだな。あっと、肩を出せ。口から吸うのは汚らしい行為だ。あんなのはファンタジーやメルヘンの世界だけよ。よってこのDIOは指先から血液を拝借する」

琴里「ポリシーね」するる……

DIO「俺は高潔な存在だからな。……少し痛むぞ、我慢しろ」ズッ

琴里「っ! ……い、……」


ズキュンッ ズキュンッ ズキュンッ ズキュンッ ズキュンッ ズキュンッ……ズキュッ

ポッ


DIO「500mLくらい吸わせていただいた。あとやはりお前は一度休め。血の味が薄い」

琴里「……はいはいわかったわかった。合間に休みとるわよ」
236 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/29(水) 23:25:06.76 ID:PfkS7yrv0
ここまで
この後の展開にワンデート組み込みたいのですけれど、希望があれば受け付けますよ
なければ平常運転ですけれども
237 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/29(水) 23:31:26.90 ID:HSxemDnXo
乙です
238 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/10/30(木) 00:11:12.69 ID:DKjA60gY0
乙です(個人的には七罪辺りを見てみたい、最終的には全キャラ見たいけど)
239 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/30(木) 23:14:49.37 ID:jbSseHEM0

〜〜〜


DIO「さて、琴里も戻ったのだし、なにかするかな」

DIO「午後16時前……大してやることなど思い浮かびやしないがな。フン……なんだかんだ言ってあいつ等がいざいないと、静かで陰鬱な心地になってくる」

DIO「くそったれめが。どうせあいつ等はこのDIOの駒、だというのに俺は、ええい甘ったれるなDIOッ!」


ピンポーンッ


DIO「……ヌ? 誰だ」タッタッタッ……

DIO「誰だねこんな夕暮れに。用件は……」ガチャッ

七罪「こ、こんにちは……士道、いる」

DIO「士道? あいつなら今は留守だぞ」

七罪「そうなの。はぁ……そう、ありがと」すたすたすた……

DIO「待て」

七罪「なにか用?」ぴた

DIO「お前は七罪で間違いないか」

七罪「ええ間違いないわよ。それだけ? なら私はもういくから……」

DIO「俺と明日遊びにいかないか七罪?」

七罪「へ……? いやいや、いきなりなに言い出すのよDIO。柄じゃないわよ?」

DIO「いや、なに最近暇していてな。十香たちも明日は学校だろう? 空いているのはお前か四糸乃だけなんだ」

七罪「暇つぶしにってわけね」

DIO「そうだ」
240 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/30(木) 23:31:07.80 ID:jbSseHEM0
DIO「頼まれてくれないか」

七罪「どうしよう。明日は一応なんにも予定はないけれど……」

DIO「決まりだな」

七罪「でも……」

DIO「決まりだな」

七罪「……あー、もう! わかったわよ行けばいいんでしょ?」

DIO「素直でよろしい。君ならそう言ってくれると思っていた」

七罪(なかば無理矢理だけどな……!)

DIO「まあそういうことで明日はよろしく頼もう。それじゃあな」

七罪「ええ、それじゃ……って! ちょっと待って! 待てって!」

DIO「なんだ。騒がしい」

七罪「何時何処集合よ? 待ち合わせ場所は? もしかして二人きり?」

DIO「一度にいっぱい情報を発するんじゃあない! そうさな、何処でなら家前だ。何時かは君の自由だ。そして明日は二人きりだな。ん」

DIO「どうした。顔が真っ赤のようだが……」

七罪「うっさい。ほっといてこの馬鹿! あー、もうじゃあ明日ね! じゃあ!!」ズンズンズンズン……

DIO「なんだ。騒がしいやつめ……。だが、これで暇はつぶせるな」
241 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/30(木) 23:32:04.58 ID:jbSseHEM0
ここまで
242 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/30(木) 23:42:37.15 ID:7b2OD4Tbo
乙です
243 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/10/31(金) 22:39:36.32 ID:ShLWX4s20
この三連休は予定が大変こんでしまいましたので、恐らく更新はできないです
次の更新は火曜日になると思われます。日頃応援、楽しみに読まれているであろう読者様方には申し訳ないです

まだ話しは終わらないので、今後もよろしくおねがいします

>>1からでした
244 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/10/31(金) 22:46:07.98 ID:8EBnzkqJo

待ってる
245 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/01(土) 00:17:31.96 ID:NKzIE3kT0
乙、待ってます。 (エレンとDIOのポンコツ可愛いとか見れないk)
246 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/03(月) 18:05:58.20 ID:9+hB477A0
0時前なら一つ投下できそうです!
>>1からでした
247 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/03(月) 23:53:32.60 ID:9+hB477A0

翌朝 来禅高校二年四組〜〜〜


十香「シドー……。今日から学校だというのに……なぜ登校してこないのだ」ぐてー

折紙「……」ガラガラガラッ

折紙「……?」タッタッタッ……

十香「むぅ……なぜなのだ……」

折紙「……」ドサッ パラパラパラ……

十香(鳶一折紙のやつめ。毎日無言で教室に入り、席に座れば分厚い本ばかり読んでいる……シドーがいないというのに)

折紙「……」パタンッ ガラッ タッタッタッ

十香「ヌ……なんだ、なにか用か」

折紙「士道はどうしたの。何か知っているなら教えて」

十香「シドー? フン! 誰が貴様なんかにシドーは忙しいから学校にはこれないかも知れないことを教えてやるものか!」

折紙「そう」タッタッタ ガラッ パラパラパラ……

十香「べー、だ! フン!」

折紙(忙しいからこれない。妙)
248 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/03(月) 23:54:40.85 ID:9+hB477A0
急ぎでここまで
明日からは二レスとか書けます
249 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/03(月) 23:55:53.90 ID:IsO66wdfo
乙です
250 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/04(火) 21:09:56.58 ID:hgjsopD2o
とーかちゃんは素直だなぁ
251 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/04(火) 23:08:36.77 ID:xJ6RlLlM0
252 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/04(火) 23:25:07.13 ID:nhnLYfbx0
折紙(士道と最後に会ったのは休み前、〈ヴァンパイア〉と話したあの日が最後)

折紙(休みの間なにをしているかを観察する日課を今回は達成できていない。やはり妙)

折紙(夜刀神十香の証言では信憑性にかける。やはり、放課後訪ねる必要がある)

十香「ふあぁぁ……。寝不足気味だな……」

ガラガラァーーーッ! ドンッ!

ザッッ!!

耶倶矢「かか! 十香よ、お主ともあろう者がどうした。燃え尽きたように真っ白ではないか」

夕弦「訪問。ご機嫌いかがですか」

十香「勢いよく扉を開けてくるのはお前たちしかいないな。機嫌はまあ、良いとはいえん」

耶倶矢「ほほう。さては士道がまだだからふてくされているな?」

十香「そう言うわけではないのだがな。こう、妙に胸騒ぎがして……」

耶倶矢「ふんふん。やはりそれは我の言ったことで間違いないと思うぞ」

夕弦「疑問。ふてくされているのは耶倶矢のほうなのでは?」

耶倶矢「なっ! なにをいうか夕弦! そういうあんただって士道がいなくて寂しいんじゃない!?」

夕弦「難聴。聞こえないー」

耶倶矢「ゆ、夕弦っーーー!」


ドタバタドタバタッ


十香「はは……。騒がしいな」
253 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/04(火) 23:58:19.48 ID:nhnLYfbx0

〜〜〜


DIO「遅かったな」

七罪「あんた朝九時前よ? 私がちょっと早いかななんて思いながら来たっていうのに遅いってなによ」

DIO「いや、遅かったのだから遅いと言ってやったまでだが。何か間違いでもあるか?」

七罪「はぁ。あんたにはなにを言っても無駄みたい。今はっきりわかったわ……」

七罪「一応聞いておくけど、何時からそこで私を待っていたわけ?」

DIO「妙なことに気をかけてくるな。まあよかろう。教えたところで支障ができるわけでもないからな。五時前……だったか? それくらいだ」

七罪「私が遅かったですごめんなさい」

DIO「自嘲気味だな」

七罪「いやだってさ。五時前って普通ありえる? デートの待ち合わせに早朝五時前って……ぁ」

DIO「……デート?」

七罪「い、いーいいいい今のは例えよっ!? そう例え例え! 別にあんたとって意味じゃないから!!」

DIO「なにを一人で騒いでいる。騒がしい」
254 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/04(火) 23:58:52.68 ID:nhnLYfbx0
ここまで
255 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/04(火) 23:59:15.04 ID:bxv7BKg0o
乙です
256 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/05(水) 22:05:24.21 ID:luGhzLNj0
七罪「で、今日はどういう予定?」

DIO「聞きたいか」

七罪「いやいや、聞きたいもなにも知っとかないと駄目だと思うんだけど」

DIO「そうだな。今日は買い物をしようと計画している。琴里と士道が今はいないから飯を作らないとならんし、随分と科学が発展している様子だからな」

七罪「うわなにそのいいかた。まるで自分は遠い過去からきましたー的な感じじゃん」

DIO「間違えたか?」

七罪「へっ?」

DIO「……? オイ七罪よ。先ほどからちょいちょい話しが噛み合っていなくはないか?」

七罪「それ私も今言おうと思ってた。言葉のキャッチボール、もしかして苦手だったりする?」

DIO「苦手というわけじゃない。七罪こそコミュニケーション力に欠けている風に思えるが……」

七罪「わかるんだあんた。でも以前よりかは大分ましになった方よ。士道や皆のお陰でさ」

DIO「ましになった……か。以前のお前はどんな感じだったのだろうな」

七罪「お願いだからそこは問わないで。問われてもノーコメント」

DIO「そこまで隠すほどだったのか?」

七罪「ノーコメント」

DIO「まあ人間だれしも知られたくない秘密は持つものだ」
257 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/05(水) 22:24:10.50 ID:luGhzLNj0
七罪「うっさい! なによさっきからドヤ顔して上から物言ってさぁ!」

DIO「隠したくなかったか? では教えてもらおうか」

七罪「そんなこと言ってないわよ! 却下ッ!」

DIO「まあそう怒るなよ。しわが増えるぞ? ほら」

七罪「あーもう……! そう言うあんたはなにか隠したいこととかあるわけ?」

DIO「もちろんあるさ。このDIOも以前は一人間として生きていた過去がある。今はないがな」

七罪「過去って……本当あんたって謎よね。なに考えてるのかとかもよくわからないし」

DIO「わからんでもいい。寧ろわかられても困る」

七罪「そう。で、買い物っていったって店があるわけだし、どの店にいくか決まってる?」

DIO「駅ビルとかなんとかというやつが品ぞろえ豊富とのことらしい」

七罪「駅ビルねぇ……悪くないんじゃない? 誰から聞いた情報なのか気になるけど」

DIO「昨晩のテレビでこまーしゃる? が放送されてだな。その時の放送だ」

七罪「なんでCMが発音できてないし、疑問系なのよ」

DIO「いかんせんああいった物はこのDIOの生きた時代にはない物ばかりだからな。よくわからんのだよ」

七罪「なるほど」
258 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/05(水) 22:26:10.52 ID:luGhzLNj0
ここまで
259 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/05(水) 22:31:28.06 ID:znIwD8XMo
乙です
260 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/06(木) 22:49:36.15 ID:8hqRrqbe0
DIO「おっと忘れていた……ヌ。携帯電話はどこにやったかな」

七罪「電話するの?」

DIO「ん。まあそうかな? ……と、あったあった。琴里に報告しておかないと後で騒がしくてかなわん」

七罪「琴里に報告って。外出に許可がいるのね」

DIO「いや、そういったわけではないぞ。あいつ等との設けた規則だから、破ると大変ってだけだ」

七罪「あっそ」

DIO「……チィッ。琴里の奴電話にでんな。なにをしているのだ」

七罪「外せない用でもあるんじゃない? シカトするような子じゃないし」

DIO「それもそうだな。よし、メールとやらだけ送っておこう。これで文句あるまい」


駅前広場 パチ公前〜〜〜


DIO「たいして距離はなかったな。しかしこの人だかりは何度みても馴れん」

七罪「私はやっぱり視線に馴れないわ。ねえDIOちょっと待っててくれない?」

DIO「ん。よかろう。ただしあまり遅くなるなよ」

七罪「心がける」タタタタ……

DIO「……七罪はなにをしにいったのだろうか」
261 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/06(木) 23:06:26.37 ID:8hqRrqbe0


DIO「……遅い。遅いぞ」

DIO「すでに二分が経っているのに七罪はまだこないのか?」

通行人「おい! あの人チョーカワイクねぇ?」

通行人2「あの緑の髪の人? わかるわかるチョーかわいいじゃん」


ザワザワザワザワ……


???「おっまたせー! DIOくん待った?」

DIO「なんだ貴様無礼だな。俺は貴様と待ち合わせなんぞした覚えは……、?」

???「記憶障害? 忘れるなんてヒッドーイ!」

DIO「いや待て、待てよ? まさかな、そんなはずはなかろう。いやしかしこれは……」

???「……本当に心当たりない?」

DIO「まさかお前、七罪?」

???「……」ゴゴゴゴッ……

大人七罪「せっいかーーーい! ちなみに大人なレディーに大変身してみたの。どう、どう?」

DIO「どうもこうもお前……どうやった」

大人七罪「企業秘密なの、ゴメンね?」
262 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/06(木) 23:08:21.95 ID:8hqRrqbe0
ここまで
なんかこう、DIOと他キャラのデート風景の絵とかみたいですね
面白そうですしw
263 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/06(木) 23:16:57.52 ID:nhjhT7Pao
乙です
264 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/07(金) 21:48:29.54 ID:1OrH1ql/o
100年後の機械にすっかり対応できるとかスゴスギィ!
265 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/07(金) 23:24:56.47 ID:9WQsFPXx0

フラクシナス艦橋上段〜〜〜


琴里「神無月。まだみつからないの? いい加減我慢できないのだけれど」

神無月「こちらも全力で捜索中ですが……申し訳ありません」

琴里「はぁ……。ん?」


ピローンッ


琴里「メール? 誰よこんな忙しいときに」

琴里「えーと? なになに、いまからななつみとだけけてくる? なによこの支離滅裂な文。宛主は……DIOか」

琴里「令音。これ翻訳できる?」

令音「……ん。まかせたまえ」


カタカタカタカタ……


令音「……できたよ。『今から七罪と出かけてくる』ってさ。どうやら彼は七罪と出かけたらしいね」

琴里「え? あの好感度永久凍土DIOがあろうことか七罪と出かけるですって!?」

令音「……ああ。そのようだ」

琴里「インカムもつけてないだろうし……上手くやっていればいいのだけれど」

令音「……モニタリングしようか?」

琴里「そうしてもらえると助かるわ」
266 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/07(金) 23:43:06.53 ID:9WQsFPXx0

〜〜〜


DIO「フン。しかし七罪が変装できる、とはな。意外だ」

大人七罪「変装じゃないわよ。この肉も足も全部私」

DIO「まあ身長や雰囲気が大人っぽくなっているが、身長はまだこのDIOの方があるし大人っぽさも俺が勝っている」

大人七罪「そうかしら? お姉さんよくわかんない」

DIO「お姉さん、だとかいうんじゃない。お前はいつから俺の姉に、ましてや家族になったのだ」

大人七罪「もーいいじゃないいけず。たまにはこんなのも、ね?」

DIO「いや、駄目だね。後俺は姉などいらんし家族なぞ必要ない」

大人七罪「連れないわねぇ……」

DIO「好きなように罵れ。絶対いらんからな」

大人七罪「ハイハイわかったわかった。それでどこから回るの?」

DIO「重機取扱店」

大人七罪「却下」
267 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/08(土) 01:46:30.79 ID:q4mr5DdI0
DIO「なぜだ。俺はエレンとの戦闘で路上にあった手頃なマカダム式ロードローラーを叩きつけるといった攻撃をしただろう?」

DIO「ただ手当たり次第に路上にある重機を使うだけでは何かと不便なんでな。自分専用の重機が欲しいのだ」

DIO「だが七罪、お前はそんな俺の考えあってのチョイスを否定したな? なぜ却下などと即答したのかァ……聞かせてもらおうじゃあないか」

大人七罪「聞きたい? 聞きたいの?」

DIO「質問を質問で返すなよな。早く言え」

大人七罪「強引だなぁまったく。そこまで怖い顔する事ないじゃない」

DIO「……」ギロッ

大人七罪「わかったわかったわってっ! こほん。いやね? 重機のお店って普通女子といくところじゃないでしょ」

大人七罪「どうせなら生鮮食品だとか日用雑貨とかをみたいのよ。わかるかな?」

DIO「わかる。もちろんわかるがな、俺はとにかく専用の重機が欲しいのだ。食べ物や生活必需品なんぞは別に後回しにできるだろう」

大人七罪「重機も後回しになるわよ」

DIO「なに……」

大人七罪「第一誘ってきたのはDIOくんでしょ? レディーファーストって知ってるでしょ」

DIO「……」
268 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/08(土) 01:48:23.55 ID:q4mr5DdI0
ここまで
結局携帯電話のキーを打ち間違えていたDIOでした
269 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 02:02:33.96 ID:aOv1YZbMo
乙です
270 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/08(土) 23:15:36.67 ID:dRd5YcsSo
乙 これはタンクローリーを買うフラグやね
271 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/09(日) 04:25:21.62 ID:TeObIhoL0

〜〜〜


大人七罪「日用雑貨店につきましたー!」

DIO「……レディーファーストか、いいだろう。今日くらい特別としてやる」

大人七罪「いやね、DIOくんの懐の広さにお姉さん感激ものよ」

DIO「お姉さんと言うなと言ったそばからお前は……チィ。フン。まあよかろう」

DIO「レバーはどこだったか」

大人七罪「んもうDIOくんお肉ばかりじゃ駄目よ? ちゃんと栄養も取らなくちゃ」ガササッ

DIO「……オイ七罪。篭になにを入れた。それも大量に」

大人七罪「え? レタス白菜人参玉葱キャベツもやしじゃがいも豆腐etc etc……。だけど」

DIO「レバー十パックに比例していないぞこの量」

大人七罪「でもレバーも普通に考えると買いすぎなのだけれど?」

DIO「レバーは俺の体質上、お前等のカンパンみたいな非常食だ。これくらい買い貯めておかねばならん。この量だと今日中になくなるがな」

大人七罪「食べ過ぎでしょいくらなんでも。レバー依存症?」

DIO「そんな依存症聞いたことも見たこともないぞ」

大人七罪「DIOくんのことよ」

DIO「……くだらんな。さっさと会計を済ませにいくぞ」タッタッタ

272 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/09(日) 04:27:51.05 ID:TeObIhoL0
>>271
訂正

大人七罪「日用雑貨店につきましたー!」×
          ↓
大人七罪「生鮮食品のお店につきましたー!」◎


いったんここまで
273 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/09(日) 22:17:13.79 ID:H5kUDqEro
乙 レバーで鉄分補給と言うとボスか 血の代用にもなるんかな
274 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/09(日) 23:34:58.59 ID:TeObIhoL0
レジ係「はい、ではこちらレバー十点と白菜人参レタスキャベツetcetc……」ピッ! ピッ!

DIO「なあ七罪よ。この後は本命の重機取扱店だからな」

大人七罪「ハイハイ。お姉さん優しいから大丈夫! わかってるから」

DIO「しかしその服、急ぎでよく調達できたな。時間も限られていた中で」

大人七罪「あら。妙なところに気を使ってくれるんだー。お姉さん感激だな」

DIO「白のワンピースに黒と赤を混ぜたファッションセンスはなかなか手の込んでいそうだったからな。気になっただけだ」ガサッ

レジ係「お会計4712円になりまぁ〜す」

DIO「何気に値がはるな。なぜこんなに値段が高い」っ一万札

大人七罪「野菜は結構高いからね。むしろ妥当な値段よ」

レジ係「お預かり致しましてこちら、お釣りとレシートとなっております」スッ

DIO「ん」ガッシッ

レジ係「ありがとうございました。また起こしくださいませ」



DIO「で、だ。野菜なんぞそこら中に生えているのになぜ高い」

大人七罪「そこらに生えているのは雑草。野菜は違うわよ」

DIO「なぜだ。なにが違う」

大人七罪「それはお姉さんにもわからない。ごめんね」
275 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/09(日) 23:42:54.99 ID:TeObIhoL0
ここまで
レバーは血より格段と下がるが代用になれる、そう解釈してくれればと
276 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/09(日) 23:47:38.11 ID:rwU9I4Oho
乙です
277 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/11(火) 01:00:12.94 ID:am70k6PF0

〜〜〜


DIO「ブルドーザー、タンクローリー、マカダム式ロードローラー、シャベルカーは……投げにくいだろう。論外だ」

大人七罪「模型と商品カタログによる販売とはね。あまり広さも問わない良い商売の仕方じゃない」しみじみ

DIO「候補をしぼるとタンクローリーとマカダム式ロードローラーか? 投げやすいうえ、叩き壊しやすい形状だ。まあ形は俺の前で関係はないが」

大人七罪「私もっとこう、大倉庫みたいなブースかと思ってたのよねぇ……。DIOくんはどんな重機が好みなの?」

DIO「……ヌ。すまん聴いていなかった。もう一度言ってくれ」

大人七罪「だ・か・ら。DIOくんの好みはどんな重機なのーって」

DIO「俺の好み……? うむ、このタンクローリーとロードローラーだな」

大人七罪「二つともかなり重量がありそうね。でもどうしてこの二機なの?」

DIO「……直感だ」

大人七罪「えっ」

DIO「なぜなのかはこのDIO自身にもよくわかっていない。だが、この二機に親近感を感じるのだよ」

DIO「エレンの時にやったあの攻撃も、実は意識せぬ間に身体が動いた結果に過ぎんよ」

大人七罪「不思議なこともあるのね」
278 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/11(火) 01:16:49.61 ID:am70k6PF0
DIO「まったくだな」

大人七罪「そうそう不思議なことといえば!」

DIO「? どうした」

大人七罪「最近の都市伝説『物探し』がねーって。でもDIOくんあまり興味なさそうだし今話すことじゃないかな」

DIO「オカルト物か。どうせ誰かの流したデマだろうし、興味ないことは確かだ。そんなつまらんことよりだな、七罪お前は……」


〜〜〜


大人七罪「で、私の意見を聞いておきながら結局両方買っちゃったと」

DIO「来週には届くらしい。今日が月曜日だから……来週の月曜か火曜だ」

大人七罪「というかさ。運転にはなんちゃら免許ってやつがいるんじゃなかった? 買ったのだし持ってるよね」

DIO「免許? 安心しろ七罪。持っていないッ!」ドヤァッ

大人七罪「よかったちゃんと持ってたって……ハァッ!?」

DIO「フン。騒ぎすぎだ。話しは最後まで聞け」

大人七罪「ごめんなさい。落ち着くわ」すー……はー……

DIO「よし、実はな……俺は確かに持っていないが、“免許を持っている”」

大人七罪「どういうこと? それ」

DIO「これだ。俺の知らんうちに胸ポケットに入っていたんだよ、“免許”が。意味がわかるか?」
279 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/11(火) 01:17:26.71 ID:am70k6PF0
ここまで
280 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/11(火) 01:30:53.91 ID:3L3kRlK+o
乙です
281 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/12(水) 17:41:06.24 ID:C2sbJJoI0
大人七罪「えっ? ちょっと意味わかんない。DIOくんはさっき“無い”って言ったわよね」

DIO「そうだが」

大人七罪「でも“ある”とも言って……今、手にとって私に見せてる」

DIO「どうしたのだ七罪。別に驚くことじゃあない。赤の他人が嫌がらせにやったとかだろう」

DIO(まあもしそうなら俺にも気配を察せられなかったことになる。腐っても吸血鬼なのに……だ。そんなことはありえんだろうが)

大人七罪「違うの、違うのよ……そうじゃなくって。店を出る前に少し話した都市伝説の話し覚えてる?」

DIO「なんだ七罪、酷く蒼白な顔色じゃないか」

大人七罪「そんなことはどうでもいいから応えてよ。覚えているのか覚えていないのか」

DIO「チィ。うるさいガキが。ああ覚えているとも。確か『物探し』だよな」

DIO「言っておくがこのDIO。興味は決してないぞ」

282 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/12(水) 20:26:55.86 ID:C/wLgSD/o
乙ー
283 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/13(木) 23:39:05.52 ID:kehNuxw/0
大人七罪「うん。その『物探し』って噂は自分の欲しがった必要な物が知らないうちに手に入るって話しなの。……小物サイズが多いらしくて」

DIO「なにをそんなに怖がる必要があるのだ七罪。話しを聞いても怖い話しじゃないじゃあないか」

大人七罪「そうじゃなくて。その噂と似てるなぁって、DIOくんのその免許のある場所が」

DIO「聞くところによると別に一致することもない風に聞こえたが?」

大人七罪「まだこの話しには続きがあるもの。そしてね、その手に入った物はすべてどこかのポケットに入っていて、誰もその気配や存在さえ確認できない」

大人七罪「カメラにも温度センサーにも感知できなくて、いきなりわくように欲しい物が手に入る。……ね? 思い当たること、ない?」

DIO「……フン。馬鹿を言うな。当てはまってなどないぞ……お前は少し影響されすぎなんじゃあないか?」

大人七罪「そう。そうね、ちょっと影響されすぎてるかも。さっきのは忘れてね」

DIO「フン」

DIO「……『物探し』……」
284 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/13(木) 23:53:04.33 ID:kehNuxw/0
DIO(今の話し、ああと言った物の、一致していることは確かだ)

DIO(カタログに夢中になっていたとき、不意に服のポケットの質量が重くなった気がして確かめた)

DIO(そのとき発見したのがこの免許証。思えばいきなりわいた、などと言い替えれる体験だし、なによりそれは欲しいと思った瞬間の出来事……)

DIO(周囲に気配はなく、すぐ振り向いたのに誰もいなかった……もしかすると『物探し』は実在する都市伝説なのか? 俺がその体験者だとか……?)


DIO「まさかな。らしくない」

大人七罪「そうだ! 今日の晩、DIOくんがご飯作ってよ!」

DIO「……」

DIO「…………、は?」
285 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/13(木) 23:54:32.33 ID:kehNuxw/0
ここまで
最近時間が取れなくて少な目ですね
286 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 23:56:29.16 ID:BSEY5D2Xo
乙です
287 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/11/14(金) 23:24:51.94 ID:cBXJ17mG0
七罪デート編、こんな形で終了!
ご飯をDIOが作ったかは想像にお任せします

中途半端なのでもしかしたらまた七罪とのデートはあるかもです
というわけでゆっくり投下していきます。4レスくらいが目安です
288 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/11/14(金) 23:48:11.76 ID:cBXJ17mG0

来禅高校教室〜〜〜


十香「シドー、結局登校してはこなかったな……昼餉にする気力もわいてこないぞ」

十香「……むむぅ。もしかして私が何かしてしまったのだろうか。だからシドーは登校しなかったのではないのか?」

十香「……」

亜衣「おーす十香ちゃん……っておわっ!」

麻衣「亜衣ったらいきなりなに騒いでんの? 十香ちゃんも驚くよ……ってのわっ!」

美衣「どうしたの十香ちゃん! どうして泣いてるの? ハッ。まさか男子!」

男子勢「いやいやいや」

美衣「ほんとのことはかんかぃ! さもなくば耳穴にシャーペンぶっ刺して……」

十香「! ち、違うぞっ! 私はなにもされてない! あやつらはなにも関係ないぞっ!」

美衣「えっ、そうなの? なんだぁー早とちりしただけかー」

男子勢「……ほっ」

亜衣「うーんじゃあどうして十香ちゃんは泣いてたの? 何かされたってわけじゃないみたいだし」

麻衣「あーあれじゃん? ほら、五河君今日学校来てないし」

美衣「なるほどねー。それあるかも」

亜衣「十香ちゃん。泣いてた理由ってもしかしてだけど……五河君関係?」

十香「シドー? むむぅ、どうだろうか」
289 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/11/15(土) 00:08:31.91 ID:bq/FINR30
十香「しかしなんだ。こう、もしかしたら私のせいでシドーが学校に来なくなってしまったのではと思うと胸になにかがこみ上げてきてだな……」

十香「もしかしたら知らないうちにシドーに迷惑をかけて嫌われたのではないかと思うと……」

十香「……」

亜衣「あわわわわっ! 取りあえずこれ! ハンカチ!」

麻衣「そいつで涙を拭くんだ! しかしこれは難物……」

美衣「五河の野郎! こんな真摯な十香ちゃんを泣かせるとは身のほど知らずめッ! 次会ったら報復じゃあぁぁっ!!」

十香「シドーはなにもしていない! だから責めるのはやめてあげてくれないだろうか?」

美衣「んー、この」

麻衣「超絶ヒロインな感じ……やっぱ意外と泣き顔もかわいいー」

亜衣「十香ちゃんがそう言うなら逆らえないねさすがにさー。でも十香ちゃんがなにしても五河君は嫌ったりしないと思うよ」

十香「そ、そういうものなのか?」

麻衣「五河君、嫌ならいつも一緒に十香ちゃんといてないと思うよ?」

美衣「ていうかもし十香ちゃんに嫌いだーなんて言ったとしたら私らが黙っちゃいないし。その時は制裁を下すし」

十香「むぅ。しかし……」

290 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/11/15(土) 02:40:54.11 ID:bq/FINR30
亜衣「大丈夫だって。自信持ちな。ねぇ麻衣、美衣」

麻衣「そうそう」

美衣「自信持ちなさいよ。なんてったって私たちお墨付きの十香ちゃんなんだもの」

十香「亜衣……麻衣……それに美衣も……。うむ、なんだか元気がでてきたぞ! ありがとうだな!」

亜衣,麻衣,美衣「やーよかったー!」



折紙「……くだらない」

折紙「帰りのホームルームが終われば士道に会えるはず」

折紙「なぜ登校してこなかったのかを聞くためにも、今日は放課後訪ねる必要がある」

折紙「それに家にあがり士道の物を拝借する必要がある。今日は忙しくなりそう」


〜〜〜


監視員「おい、あの小僧はどうしてる」

監視員2「ああ、奥の部屋で伸びてら。あいつ一向に口わらねぇからよ、今は意識ないぜ」

監視員「あまりやりすぎるなよ。こっちはあのDEMに大金かけてもらってんだ。小僧に異常があれば大事な売り物にならなくなる」

監視員2「わぁってますよ先輩。気にしなくて大丈夫ですって。なんかあれば裏切りゃ言い話しじゃねえすか」

監視員「そうだな……っと、どうやら来たみたいだな。DEMの奴が……」


〜〜〜

291 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/15(土) 02:41:59.55 ID:bq/FINR30
ここまで!
292 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 08:46:02.95 ID:Y5t0hkFZo
乙です
293 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 21:07:53.99 ID:uEr1439io
乙 まじひくわちゃんが普通に喋ってる所初めて見た
なおどの娘か名前がわからない模様
294 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/11/16(日) 23:53:06.05 ID:z1dnX0IY0
原作ではこんな感じなんですよ亜衣麻衣美衣三人トリオ
簡単に人物像を言いますと、亜衣が一番背が高くブレザーのボタンを外している人
麻衣が二番目に背が高くショートカット(?)の人
美衣が眼鏡をかけたロングヘアーの、アニメで「まじひくわー」しかセリフなかった人です

詳しくは原作読んだりググるなりしてください
さて、では投下して参ります。目安はいつもの平日通り、二レスです
295 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/11/17(月) 00:12:28.96 ID:glDSm+nL0
DIO「午後四時前……いつもならば琴里や士道が帰ってくる時間帯だ」


DIO「……しかし、昨日琴里が帰ってきてからというもの、誰も帰らなくなった。今は俺だけがここにいる」

DIO「なにをしているというのだ、あいつ等は」


〜〜〜


折紙「……士道」

折紙「ついた。何度も来たことがあるためどこから上がれるか把握済み」

折紙「この家の錠前はこうしてやれば」ガチャガチャカチャッ

折紙「開いた」ギイイィィィ……

折紙「……士道の臭い……」くんかくんか



DIO(ヌッ? 今、確かに廊下から、気配がした。しかもこれは琴里や士道みたいな気配じゃあない)

DIO(猛禽のような、蜂のような、そんな気配だ。軽やかな身のこなしであるし、もし今ここにいるのがDIOでなければあの琴里でも気付きはしないはずだ)

DIO(しかしこの気配、似たような物を以前どこかで……まあ今はよしとしよう。問題は奴の顔が証明するはずだからな)

DIO(一度覚えたなら忘れるはずもないし)



折紙「……なにかがリビングにいる。しかもこの気配、覚えがある」

折紙「何かは思い出せない。けど、私は確かにこの気配を知っている」
296 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 01:21:41.94 ID:646UbVQzo
乙です
297 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/17(月) 23:57:57.74 ID:glDSm+nL0
DIO(気付かないとでも思ったのか。フフフ、どれ……脅かしてやろう)


折紙「バレたら不味い。でも、へまはしない」

折紙「……失礼する」ガチャ ギィィィィ……

折紙(いない。なぜ? 確かに気配はあった)

折紙(非常に不可解。しかしこれは好機であると判断する)

折紙(リビングには誰もいない。では二階を調べに……)くるりっ

DIO「盗人よ。空き巣だと思ったのが運の尽きだったな……ヌ? 貴様……」

折紙「逆さまを向いた挨拶なんて初めて。そしてなぜ精霊判定の下っているあなたがここにいるの?」

DIO「フン。貴様に教える義理はなかろう。それよりか、なぜ鳶一折紙がここにいる。盗みを働く人間には到底思えんのだが」

折紙「質問の応えを要求する」

DIO「いいや、俺の口から鳶一折紙に教える情報は死んでも出ることはない」

折紙「力づくで……私が、そうしたならどうする?」

DIO「よかろうやってみろ。このDIOに対して、勝る自信があるならな」

折紙「そう。あなたがそう言うなら、私は容赦しない。あなたの存在は撲滅対象。精霊は私が倒す」

DIO「……ほォう?」
298 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/18(火) 00:05:56.81 ID:Db6kFFrv0
ここまで
299 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/18(火) 00:33:19.14 ID:kFMtl5jPo
乙です
300 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/18(火) 23:16:14.26 ID:Db6kFFrv0
折紙「今すぐにでも殺してやりたいところ。しかし、不本意ながら今私は戦える環境が整えられていない。よって、この場は見逃す」

DIO「なんだ、おくしたか?」

折紙「恐怖したわけではない。まことに不本意ながらの判断」

DIO「んっん〜?」

折紙「不本意」

DIO「嘘はついていないようだな。フン。しかし仮に環境が整っていたところで俺には勝てないだろうが」

折紙「それはありえないこと」

DIO「どうだか」

折紙「……」

DIO「まあいい。どのみち貴様は戦えん。紅茶でもいれてやろう」

折紙「必要ない」

DIO「なんだ。ノリの悪い奴だな」

折紙「私の目的にそぐわないため、断っただけのこと」

DIO「調子が崩れる。鳶一折紙とは会話が絡み合わん。やはり苦手な女よ……」
301 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/18(火) 23:29:54.82 ID:Db6kFFrv0
DIO「……聞くが鳶一折紙、貴様なぜ家に上がれたというのだ。玄関から窓という窓の鍵をすべてかけていたというのだが」

折紙「企業秘密」

DIO「ヌ……では質問を変えよう。なにをしにきた。犯罪行為だぞ不法進入とやらは」

折紙「士道」

DIO「士道? ……あいつになにか用でもあるのか? 貴様は」

折紙「今日、学校に士道は登校していない。夜刀神十香の話しで休むことはわかっていたけれど」

DIO「休む? 休むもなにもあいつは、士道はここにいない。本人不在だ」

折紙「待って。なに……? 士道がいない?。詳しく」

DIO「なぜ貴様に教えてやらねばならんのだ。無理だ、諦めろ」

折紙「…………お願いします」ぺこり

DIO「珍しいな。頭にバケツを被った本人がこんなTVのでよかった」
302 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/18(火) 23:30:40.25 ID:Db6kFFrv0
ここまで
303 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/18(火) 23:36:38.70 ID:WYw1CqSXo
乙です
304 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/18(火) 23:39:39.10 ID:Db6kFFrv0
>>301を盛大にミスったよ……
うっわぁ

訂正
DIO「珍しいな。頭にバケツを被った本人がこんなTVのでよかった」

                 ↓
正解
DlO「ヌ?。珍しいではないか。鳶一折紙、ましてや貴様が“頭を下げる”、などとは……」


こんどこそここまで
305 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/19(水) 18:03:58.23 ID:PGtpyyl60
DIO「良いだろう特別だ。許可してやる」

折紙「それじゃあ」

DIO「おっと待て、話しは最後まで聞くものだ。それが礼儀、一般常識だと思うのだが」

折紙「……そう」


DIO(こんなに物わかりのいいやつだったか……?)

DIO(素直なのはいいことだからあまり追求はしないが、どこか猫を被っているような気がする)


DIO「なにを話そうとしていたか……そうだ、士道のことだったな。まあ座れ」

折紙「そんなことより詳しく話しを聞かせてほしい。至急」

DIO「まあ待て。急かしても逃げはしないだろう?」

折紙「それは理解している。でも、理解してなを私は応えを知りたい」

折紙「士道は今どこにいるの。自室? 県外?」

DIO「士道のこととなれば冷静さを欠いたな。フム、貴様と士道の間柄はなんだ」

折紙「それは些細なこと。さあ早く。一刻を荒そう」

DIO「……ハァ。うるさい女だ。これだから人間は嫌いなのよこのDIOはな」

DIO「先に言っておくが、士道の居場所は俺にもわからん。教えてやれる範囲は極端に狭いぞ?」

折紙「かまわない」

DIO「そうか……」
306 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/19(水) 18:31:16.22 ID:PGtpyyl60
DIO「どこから話せばよいか……よし、決めた」

DIO「士道がここに姿を見せなくなった日はそんなに長い期間ではない。日にちにしてみれば一週間も経たん」

折紙「もっと具体的に」

DIO「三日と十一時間くらいか或いは四日……それくらいだ」

折紙「それは午前?」

DIO「いいや朝方ではない。むしろ飯時であったはずだ」

折紙「そう。つまり士道は家から忽然と姿を消したわけではなく、外出したきり帰ってこなくなった。こういうこと?」

DIO「そうだ」

折紙(おかしい。だとすると士道は道に迷ったか誘拐されたかの二択)

折紙(私の観察能力によって士道の通るルートは把握済み。決して入り組んだ路地は通らない)

折紙(第一人通りの少ない道を歩いていたことはなかった。すると迷子の可能性は完全に消滅される)

折紙(しかし誘拐されたとは非常に考えにくい。士道が誘拐されることはありへないし、恨みを買っていたこともない)

折紙(……なるほど。一つだけ疑わしい者に思い当たりがあった。そうなれば納得がいく)

折紙(これは誘拐だ)

DIO「急に静かになったと思えばァ……考えごとか」
307 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/19(水) 18:41:52.48 ID:PGtpyyl60
折紙「……急用が出来た」ガタッ!

DIO「ヌッ」

DIO「いきなり立ち上がるんじゃあない。顎をテーブルに打ちつけたぞ」ヒリヒリ

折紙「それはあなたの不注意が引き起こしたもの。不可抗力」

DIO「なにィ?」

折紙「急用が出来た。あなたに構う時間も私には残されていない。帰る」タッタッタ

DIO「……鳶一折紙、貴様ァ……礼の一つもないのか?」

折紙「精霊にお礼をするわけない。あなたは騙されただけ。脳無し。それじゃ」ギィ……バタムッ

DIO「なに、俺が騙された……?」
308 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/19(水) 18:42:56.23 ID:PGtpyyl60
いったんここまで
309 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/19(水) 20:31:48.10 ID:w9n5wRkUo
乙です
310 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/20(木) 23:39:45.58 ID:SQc8EqZ00
今日は更新できません
明日は二レス三レスいけそうだと思います

読者様がたすみません
>>1からでした
311 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/11/21(金) 18:33:11.38 ID:D35FrqJc0

帰路〜〜〜


耶倶矢「十香のやつ、やけに今日暗くはなかったか?」

夕弦「同意。いつもの元気さはどこにいったのでしょう」

耶倶矢「それはそうと夕弦よ。知っておるか。士道が最近姿を見せない理由を」

夕弦「謝罪。申し訳ないです。夕弦にもそれはわからないです」

耶倶矢「な、なにも謝ることではないぞ? ……しかしそうなると、むむむ……あやつはなにをしているのだろうか」

夕弦「推測。姿を見せないことにはなにか訳があると思います。士道は、もしかしすればまた“救おう”としているのかもしれません」

耶倶矢「救う、か。確かに阿呆なあやつのことだ。可能性は否定できん。まあそうだとすれば訳があるのだろうな」

夕弦「首肯。そうに違いません。夕弦たちは話して貰えるまで黙っておくことが最善手だと思います」

耶倶矢「そうだな……くくく、夕弦よ」

夕弦「応答。なんでしょうか」

耶倶矢「ここから家までの距離、どちらが早く辿り付けるか勝負しないか?」

夕弦「誓願。望むところです」

耶倶矢「かかか! では、位置について……」

夕弦「呼応。よーい」

耶倶矢,夕弦『ドンッ!!』


バッ! ダダダダダダッッ……


312 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/11/21(金) 18:49:26.31 ID:D35FrqJc0
耶倶矢(さすがは我が自慢の夕弦よ。ぴったりついてきよるわ)

耶倶矢(しかしな。この曲がり角が勝負の分かれ道! 先に取れば有利に立てる!)


ダダダダダダッ……


耶倶矢(角まで後、五! 四、三、二ぃ……)

耶倶矢(悪いな夕弦! この勝負は貰っていく! ……曲がった!)

折紙「……、?」

耶倶矢「な、あぶなーーー」


ドンッ! ドシャァ……


曲がり角に差し掛かった八舞姉妹のうち勝ち気な少女、八舞耶倶矢は
夕弦より先に角を曲がった。ここまではよかった。そうここまでは順調だった
が、角は死角になっていて曲がった直後に白い髪の少女と衝突してしまった
勢いあまって思い切りぶつかったものだから、二人とも軽く吹き飛ぶ

夕弦「心配。大丈夫でしたか耶倶矢?」

耶倶矢「……う、うむ。なんとかな。それより……」

夕弦「! 驚愕。あれはマスター折紙ではありませんか」

折紙「……夕弦?」

夕弦「応答。はい。お怪我はありませんか」

折紙「ない」

耶倶矢「ヌ。折紙か。前方不注意だったようだ。すまん」

折紙「……構わない」
313 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/21(金) 18:51:21.72 ID:D35FrqJc0
いったんここまで
時間があったらまた来ます
314 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 19:16:26.59 ID:EidrSoEdo
乙です
315 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/22(土) 19:48:38.12 ID:TGHLW0uE0
折紙「しかし今の衝突による脳への異常は否めない。よって、謝罪を要求する」

耶倶矢「あ、ああ……なるほど。すまなかった」

折紙「膝を地面につけて」

耶倶矢「ぬ、ぬゥ」

折紙「頭を下げて。ひざまずく」

耶倶矢「こ、こうか……、てッ! なにやらしとるんじゃぁぁぁぁ!」

折紙「日本古来の伝統的な謝罪の仕方。通称土下座をやらさせた。問題はない」

耶倶矢「くっ、おのれェ……我が八舞の名に泥を塗るとは何事かぁ!」

折紙「恥ずかしがることはない。それは今や世界規模の謝罪方式。むしろ土下座で謝らないと恥をかく」

耶倶矢「う、嘘だっ! そんなこといったってそぉーはいかないんだから! ねー夕弦ー……、夕弦?」

夕弦「学習。これが世界共通の謝罪方式……さすがですマスター折紙」土下座

耶倶矢「ちょっと夕弦なにやってんのさ! 汚いって! ほら立ちなさいよっ!」

夕弦「提案。耶倶矢もいっそ、マスター折紙の弟子に……」

耶倶矢「なるかっ!! くだらないことしてないで、ホラ! 立ってよ!」


ヤーヤーワーワーッ!


折紙「私は先を急ぐ。それじゃ」

耶倶矢「ぬぁ!? き、貴様こらっ! 逃げるな折紙ー!」

316 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/22(土) 20:05:39.92 ID:TGHLW0uE0

〜〜〜


折紙「……士道」

折紙「? 誰……」

後をつけられている気がした折紙は辺りを見渡した。
姿はない。思い過ごしだろうか

折紙「……!」

いや、いる
斜め後ろの壁から覗く顔を確認して確信した
身なりはスワットスーツ。折紙はある一つの可能性に気づいた

折紙「懲戒処分? まさか。いや、しかしそうでなければ合点が一致しない」

折紙は以前、二度もCR-ユニットを無断使用したことで処分を検討されている
もしその処分が懲戒処分なら……想像にかたくなかった

折紙「……ッ」ダッ!

黒服A「走り出したぞ! 逃がすな!」

黒服B「取り押さえろ!」

折紙「、こんな時に!」

折紙はただがむしゃらに走り出したのではない
本当に懲戒処分が下ったのか、確かめに行こうとした
陸上自衛隊天宮駐屯地へと
317 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/22(土) 20:06:09.00 ID:TGHLW0uE0
ここまで
318 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/22(土) 22:13:54.18 ID:eQW+TeH7o
乙です
319 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/11/24(月) 15:04:29.10 ID:jevAvF6n0

フラクシナス艦橋上段〜〜〜


琴里「本当なんでしょうね」

神無月「はい司令。やはりそのようです」

琴里「神無月……準備するわよ」

神無月「はッ」

令音「……よかったな琴里。これで大詰めだ」

琴里「そうね。相手が相手だしいっそ派手にやらかしちゃうのも手だわ」

令音「……それは不味いんじゃないか。いくら相手がDEM、いや、DEMだからこそ失敗したケースのリスクは高くなる」

琴里「すでにうちのクルーを潜り込ませているわ。場所を特定さえできればあんな会社なんて一撃よ」

令音「……どこまで本気なのかがさっぱりわからんね」

琴里「半分本気。あそこにはエレンもいるもの。感づかれたら大変だしね」

神無月「司令。準備完了いたしました」

琴里「ご苦労神無月。さあ、やっとこの日が来たわね……不可視迷彩解除! 進路変更目標!」



琴里『待ってなさい。おにーちゃん。私が助けに向かうから』



320 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/11/24(月) 15:23:42.20 ID:jevAvF6n0

DEMインダストリー日本支社 第一社屋最上階〜〜〜


「……ん……こ、こ、……は……」

エレン「ようやく目覚めましたか」

「あ、……あんたは、エレン! はッ。ここはどこだ!」ガバッ

エレン「落ち着いてください五河士道。大丈夫です。身の安全は保証します」

士道「、……この部屋。この部屋は……思い出した、十香の監禁部屋だ」

エレン「覚えておいででしたか。どうですこの真っ白な空間は。あれから復興させるには手惑いました」

士道「ああ、良い気はしないな。顕現装置を使えばすぐだったんじゃないか?」

エレン「まさか。小一時間はかかりましたよ」

士道「……目的はなんなんだよ。こんな回りくどいさらい方をしてまでなにが知りたいんだ? お前ら」

エレン「そう怖い顔をしないでください。別になにも知ることはありませんよ。粗方調べはついていますので」

士道「じゃあ一体っ……」

エレン「精霊の力を扱う少年」

士道「!」

エレン「我々としても非常に興味があります。協力依頼をしようかと思いまして」

士道「協力?」

エレン「ええ。少しその体を調べたいと、アイクが言いますので」
321 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/11/24(月) 18:57:11.98 ID:jevAvF6n0
士道「なんのことか……わかんねえ」

エレン「はぁ……しらばっくれても無駄ですよ。あなたは私の前で二度も天使を顕現、使用しています」

士道「……少し考えさせてくれないか」

エレン「いいでしょう。ですが、なるべく決断は早くお決めになった方がいいと思います」

士道「もし、もし俺がここでNOと応えてもあんたたちは無理矢理協力させるんじゃないか?」

エレン「さあ? どうでしょう」

士道「……」

エレン「では私は失礼します。よい返答をお待ちしてーーーー


ゴバアァァァッッン!! ズドドドドドド……ッ

エレンが退室しようとしたと同時に激しい振動、破裂音が炸裂する
どうやら下の階でなにかがあったようだが、ここまで強い衝撃は自然に起きるものではないだろう
ならば一体、これは

『応答願います! エレン隊長応答願います!』

エレン「なにごとですか」

『高魔力反応です! 先ほどの衝撃から高魔力反応です! 魔術師よりも遙かに高い、空中艦規模の反応です!』

エレン「なんですって? ……わかりました、至急警備隊をそちらに派遣させ、事態の収束にーー」

「その必要はないさ」

エレン「!」
322 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/11/24(月) 19:15:59.58 ID:jevAvF6n0
エレン「アイク。どうしてここにいるのです。早いところ避難しないと」

ウェストコット「その必要もない」

エレン「全くあなたという人は。少しは自分の価値に気づいてください」

ウェストコット「まあそう言うな。君にやって貰いたいことを伝えにきた」

エレン「私にですか。それはどういった要望ですか?」

ウェストコット「ああ。どうやら〈ラタトスク〉が空中艦を寄越してきたようだ。そこで、君にこの艦を相手して貰いたい」

士道「……!」

エレン「! まさか〈ゲーティア〉を?」

ウェストコット「そうだ。やってくれるか?」

エレン「わかりました。ですが〈ゲーティア〉を使うとなると本当に落としてしまいかねませんがそれでも?」

ウェストコット「かまわないさ。それで落ちよう物ならかの艦もそこまでだったということだ」

エレン「わかりました。向かいます」カツッカツッカツッ……

ウェストコット「頼んだよ。人類最強の魔術師……そして、」

士道「!」

ウェストコット「久しぶりの再会大変嬉しく思う。元気だったか? イツカシドウ」

士道「ああ、元気だったよ。アイザック・ウェストコット……」
323 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/24(月) 19:18:36.68 ID:jevAvF6n0
ここまで
指摘とかもしてくれたらいいですから。わからないってところも
324 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/24(月) 21:10:01.46 ID:VdHtRbCto
乙です
325 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/11/26(水) 01:45:31.50 ID:6rswe2Zh0
次回更新は私事により来週火曜日となります
度々申し訳ありません。どうぞよろしくおねがいします
326 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 02:16:35.61 ID:ZVqKlBAXo
了解
楽しみに待ってるよ
327 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/02(火) 22:28:12.57 ID:Dba1TQG20

フラクシナス艦橋〜〜〜


クルー「収束魔力砲ミストルティン! 目標に命中!」

川越「いやぁー、しかしさすがの威力ですね」

箕輪「あんな大穴を開けて……本当に良かったのですか、司令?」

琴里「構わないわ。あそこの顕現装置の水準なら丸一日で直るだろうし、それにうちの士道(秘密兵器)をさらっていった罪はこんなもんじゃないわ」

神無月「そうです。あなたたちも無駄口を叩いていないで作業に集中してください。敵はDEMインダストリーです。そろそろ魔術師が警戒配置されてもおかしくありません」

クルー一同『了解っ』

琴里「……さて、もう一発撃ち込んでやろうかしら?」

令音「……いや、止めておいたほうが賢明だろう。この騒ぎだ、彼女が出てきてもおかしくはない」

琴里「そうね。どう出てるか見物だわ」

椎崎「し、司令っ!」

琴里「どうしたの椎崎。慌てふためいて」

椎崎「外部回線から通信です!」

琴里「外部回線? ……いいわ、繋いで」

椎崎「ハッ」
328 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/02(火) 22:48:19.16 ID:Dba1TQG20

ピー ザザッ

ノイズ混じの映像が、艦橋に設置されているモニタに映し出される
それは次第に鮮明な解像度を担って、ある空間を映した
画面の中央には淡いノルディックブロンドの髪をした少女の姿が鎮座している

琴里「随分なめた真似してくれたじゃない。まっ、あなたたちDEMのやりそうなことだけれどね」

画面の中の人物には面識はあらずとも誰かはわかっている
その少女は人類史上最強とされる、エレン・M・メイザースだ

エレン『お互いに顔を合わせることは初めてですね。五河琴里』

琴里「なに? 粗方調べたのかしら。エレン・メイザース」

エレン『ええまあ、調べはついています。その口ぶりから察するに、そちら側も調べはついているのではないですか?』

琴里「まあね。で、どういった用件なのかしら? こちらは今まさに作戦実行中なのだけれど」

エレン『想像はつきましたよ。あそこに大穴を開ける程の力を持った空中鑑はそうありませんからね』

琴里「フン」

エレン『なに、簡単な取引です。今回の件を水に流す代わりに五河士道をこちらに引き渡しなさい』

琴里「馬鹿じゃないの? 無理に決まってるじゃない」

329 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/02(火) 23:05:38.28 ID:Dba1TQG20
エレン『あなたはもう少し賢明な方だと思っていたのですが。思い過ぎだったようです』

琴里「断られたことがそんなにショック? 例えなにに変えても士道は渡せられないわ」

エレン『残念です。なるべく武力行使は避けたかったのですが、断られてしまえばしかたがないですね』

琴里「一つ疑問なんだけれど。あなたのその背後にある機材……もしかして空中鑑に搭乗しているのかしら」

エレン『よくわかりましたね。賞賛に値しますですが、ならば話しは早いことです。命が惜しい方は速急にその艦から降りなさい』

琴里「……」

エレン『猶予は五分与えてあげます。死にたくなければ降りることをオススメします』

琴里「だってさ。今すぐ死にたくない奴は降りてもいいわよ」

クルー一同「……」

琴里「……決まりね」

エレン『誰も降りないと? そうですか、よっぽど自信がおありのようですね』

琴里「まあ私の部下だし、当然のことね」

エレン『惜しい方々です。良いでしょう。せいぜい健闘を祈りますよ。……では』

ザザッ プツンッ

それを最後に回線は途絶えた
恐らくエレンが出てくるだろう。正直勝算は薄い
しかしクルー達の眼は、本気だった
330 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/02(火) 23:20:59.62 ID:Dba1TQG20
負ける気などないと。勝ちましょうと。クルー達の眼は語りかけてきた
ならば、琴里が返せること、義務は生きてこの場を凌ぐことだ
士道奪還も勿論かねて

琴里「残ったってことは、必ず勝ちにいくわよ!」

川越「当然でしょう。我々のこの世界樹! 〈フラクシナス〉に敗北の名はつけさせません!」

中津川「応とも! 来るならこい! 必ず帰り打ちにしてやりましょう!」

幹本「司令の名に泥は塗れませんからね」

神無月「そうです。司令のこの美しき世界樹には傷はつけられませんからね」

令音「……頼もしい限りだな。そうだろう、琴里」

琴里「……ええ。不安な部下だけれどね」

令音「……おっと、皆落ち着きたまえ。敵がおでましのようだ」

琴里「各自持ち場に専念。基礎顕現装置並列駆動、生成魔力主砲に回して! 五秒以内ッ!」

クルー一同『了解ッ!』


琴里「さあ、私たちの『戦争』を始めましょう」


331 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/02(火) 23:25:48.06 ID:Dba1TQG20
お久しぶりです>>1です
さて、支離滅裂な内容になっていないか更新毎に不安ですが、今回はどうかな?

これからは一日平均二レスペースで更新していきたいと思います
今日はここまでです
332 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/02(火) 23:28:06.83 ID:Dba1TQG20
追記。
DIOの出番が少ない気がしますが、気にしないでください

本当に今日はここまで
333 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/02(火) 23:29:22.56 ID:Pl4eRz+lo
乙です
334 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/03(水) 01:35:47.70 ID:iUXMaxXwo

これか隠れた良SS
335 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/03(水) 23:18:49.53 ID:9weWpl9D0
エレン「交渉は決裂ですか……まあ予想の範囲内でしたが」

エレン「この艦を使うということは手が抜けない、抜こうとしても抜けきれないのですがどうでしょうか」

エレン「少し遊んでやりましょうか。〈ゲーティア〉、不可視迷彩及び自動回避解除。本艦接続を手動に変更、マスター権限を全て私に接続」

DEMの誇る最高峰の空中鑑〈ゲーティア〉
その性能はエレンのみ完全に引き出せる代物だ
それには理由があるのだが、それはすぐに判明するだろう

エレン「客人をもてなすためのようなデザインなので戦艦とは思われにくいですが……っと、きましたか」

そこに、〈フラクシナス〉の主砲から魔力の奔流が撃たれた
狙いも制度も文句なしの射撃だが、これはエレンには通じない

エレン「動揺する光景が想像できます。では、次は私から攻めていきましょうか」

砲撃が直撃する寸前に〈ゲーティア〉は“真横にスライド”した
その動きは普通の空中鑑には真似できない動作であり、百歩譲ってできたとしても、その動作の速さが違う
重い重い空中鑑には、その速さは出すこと事態不可能なのだ
〈ゲーティア〉は滑るような動きで、〈フラクシナス〉との間合いを詰めていく

336 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/03(水) 23:43:10.23 ID:9weWpl9D0

フラクシナス〜〜〜


琴里「なんですって?」

令音「……フム。どうやらあの艦はエレンの随意領域で動かされているようだ」

神無月「では、かの艦はヘッドギアによる完全手動で動いているのですか。なるほど、道理で直線移動ができたわけです」

琴里「そういうことか……ッ」

中津川「目標急速接近! 指示を!」

琴里「ッ、収束魔力砲は撃てる?」

中津川「まだ撃てません!」

琴里「なら生成魔力に防性随意領域を付与させて! くるわよ!」

〈ゲーティア〉の接近、そして間近からの魔力砲撃を間一髪の所で防ぐ
衝撃はそれでも強かった

琴里「チッ、どう、まだ?」

箕輪「後十秒後に再発射できます!」

琴里「OK。いくらエレンでも魔力砲を撃った後はしばらく撃てないでしょうよ。ここは必ず決めにいくわ!」

しかし、その直後襲ったのは先のと比にならぬ強い衝撃
どうやら〈ゲーティア〉から再発射された魔力砲に命中したらしかった
それは時間にして数秒の出来事で、再発射するには早すぎる時間の合間である

琴里「あたた……ちょっといくらなんでも早すぎじゃないかしら?」

337 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/03(水) 23:44:24.01 ID:9weWpl9D0
ここまで
ゲーティアの性能に関しては原作10巻参照です
338 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/03(水) 23:47:18.69 ID:10QIZEwPo
乙です
339 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/03(水) 23:55:48.81 ID:7z7Lz4+Oo
乙 アニメ組なんだけどエレンさんって少女って年齢だったのか…
どう見ても20代なんだが(老けてるとは言ってない)
340 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/04(木) 22:43:02.20 ID:y2jV5W/Z0
箕輪「随意領域三十パーセント縮小! 目標から熱源確認! 再砲撃きます!」

琴里「そう、そっちがその気なら……神無月! 〈世界樹の葉(ユグド・フォリウム)〉を全機展開させて! 機雷モードにセット!」

神無月「そう仰られると思っていました。すでに〈世界樹の葉〉を展開させています」

琴里「ならば結構。命中予測箇所に防性随意領域展開! 衝撃に備えて!」

中津川「防性随意領域展開! 砲撃、きます!」

これで早くも三度目の砲撃だが的確に指示をだしこれを防いだ
艦内はあいも変わらず衝撃に揺れたが、いつまでもやられっぱなしでは気が済まない
反撃だ

琴里「く……さて、もう頃合かしら」

椎崎「魔力充填完了、ミストルティンいつでも撃てます!」

琴里「よろしい。目標〈ゲーティア〉、ミストルティン第二砲撃……撃てッ!」

至近距離からの砲撃である。外す通りはない
しかし一拍後には、〈ゲーティア〉はまたも滑るように右斜め後ろへ回避した

琴里「チィッ。ちょこまかとアレはなんなのよ! どうやったらあんな速度であんな動きができるのかしら!?」

神無月「恐らくあれは随意領域でもって自分の艦を弾いているのでしょう」

341 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/04(木) 23:00:39.27 ID:y2jV5W/Z0
琴里「そんな荒業できるの?」

神無月「理論の上では不可能ではないはずですが何分試したことがありませんからねぇ。それを実行に移しているのですからいやはや、敵ながらさすがです」

琴里「感心してる場合じゃないでしょ。もう……じゃあいくら撃っても当たらないじゃない。ここは体当たりで……」

神無月「いえ、司令。その必要はありません。外した数だけ私が当てて見せますよ」

琴里「……?」

すると、〈ゲーティア〉の後部辺りが爆発に見舞われた
呆気にとられしばし呆然とするクルー一同と琴里であったが、すぐに気づく

琴里「……そうね、そうだったわ。向こうが怪物なら、こっちにも一人怪物がいたわね……」

神無月「ふんふんふーん、ふふふふーん♪」

チラと神無月に視線を送る琴里。そこにはヘッドセットを装着して鼻歌を奏でる神無月恭平が座っていた
琴里のいう怪物とはこの神無月のことである。神無月の頭脳はまさに要といってもいい
神無月の創り出す随意領域は、ミストルティンを無理矢理方向変化させるくらい無茶苦茶なのだ
いまのは恐らく〈世界樹の葉〉の随意領域で回避されたミストルティンを無理矢理〈ゲーティア〉に当てにいったのだろう
342 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/04(木) 23:12:45.09 ID:y2jV5W/Z0
ここまでです
神無月さんの実績は原作五巻、十巻参照です

>>339
エレンやアイザックはどうも随意領域で若さを維持しているみたいです
詳しくは原作から推測していただけるとありがたいですが、エレンの妹のほうがエレンより年上なので……
343 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/04(木) 23:24:32.24 ID:DMb8qZDNo
乙です
344 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/05(金) 23:06:01.47 ID:gZPbQn030
琴里「ふふ、ちょっとは勝機が出たんじゃないかしら?」

いつもの変態ぶりから神無月の実績を知ることは至難の業だ
この男が敵でなくてよかったと心底思う

令音「……しかしこちらが不利だという問題点は埋められないだろう。このままではこちらが墜とされてしまいかねない」

琴里「それもそうね」

令音「……そうなってしまえばシンの奪還はまず不可能になる。琴里、ここは我々に任せ、君はシンを迎えに行ってやるといい」

琴里「それは……できないわ……だって、もしも私がここを離れてあなたたちが生還できないと……」

令音「……琴里、見たまえ。彼らの目は、君に行ってくれといっている。理屈はどうだっていいじゃないか。君にとってのシンは……お兄ちゃんは、一人しかいない者だろう」

琴里「でも……」

箕輪「司令」

中津川「司令、ここは我々にお任せを」

川越「我々は大丈夫です」

幹本「司令は今すぐにでも士道くんのところへ」

椎崎「必ず勝って見せますから」

琴里「あなたたち……」

令音「……な?」

神無月「司令。ここは私に」

琴里「……命令よ。私が戻ってくるまで負けないこと……いい?」

クルー一同「……! ハ!!」
345 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/05(金) 23:27:13.17 ID:gZPbQn030

五河宅〜〜〜


十香「うむ。くったくった」

四糸乃「ごちそう……さま……でした」

耶倶矢「ほう。なかなかの味であったな。褒めて使わしてやろうぞ」

夕弦「妙味。非常に美味しかったです」

DIO「お粗末様だな。約一名、礼も知らぬ阿呆がいるようだが」

耶倶矢「ぬ? なんだ無礼な。我が顔に何かついておるのか?」

DIO「自覚なしとはいやはや、困った奴だな。“中二病患者”は」

耶倶矢「ぬぁんだとコラァーーー! もう一度言ってみなさいよ!」

DIO「フン。何度でも言ってやるさ。中二病患者よ」

耶倶矢「DIOォォーーーーッ!」ブンッ

耶倶矢の右ストレートはDIOの脇腹を狙う

DIO「人の名を叫ぶんじゃあない! 無礼者が!」

それを軽くいなしてDIOはカウンターに同じ行動を起こした

耶倶矢「ぎゃむうっ」

珍妙な奇声を挙げると耶倶矢は脇腹を押さえてソファにダイブ
どうやら効果は抜群だったようである

十香「……イヤな予感がする。気のせいか?」

四糸乃「私も……です」

夕弦「同調。夕弦も今感じました」

DIO「イヤな予感? なにも起きちゃあいないぞ」

十香「むう。やはり思い過ごしか」
346 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/05(金) 23:28:40.69 ID:gZPbQn030
ここまで
347 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 23:31:15.46 ID:YyhjZAFBo
乙です
348 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/07(日) 00:31:37.30 ID:rY/FW8JV0
DIO「……そういえば士道を見なくなってからもう四日たったのか。今ごろどこでなにをしているのやら」

十香「わからぬ。しかしまあ音沙汰ないとやはり不安だ……むむむぅ……」

夕弦「提案。一度電話をかけてみたらどうでしょう」

耶倶矢「ふふふ……それなら我が毎晩やっておるわ。結果はつながらなかったがなっとぉ……いててて」

よしのん『うーん気になるねー。これはよしのんの感だけど今ごろ女の子とイチャイチャしてたりしてぇー』

女子勢「……!」ぴくりっ

よしのん『まっ、ないと思うけどー』

女子勢「ほっ」

DIO「そうか、電話にも出ず音沙汰も皆無とくればその可能性も微々たる物でありうるな」

十香「士道だしな……」

耶倶矢「士道だからな」

夕弦「同調。士道ですからね」

四糸乃「それはない、と……思います……けど」

よしのん『あっれー? ちょっとちょっとぉ空気重いねー』

DIO「主たる要因はお前だと思うがな。人形」

よしのん『えっ』
349 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/07(日) 00:45:43.73 ID:rY/FW8JV0
十香「ぬぅ」

耶倶矢「どうした十香よ。先ほどから妙に辛辣な表情をしておるではないか」

夕弦「疑問。なにかあったのですか?」

十香「……それがな? こう、胸のあたりがザワザワして治まらないのだ。先からずっと」

DIO「俗に言うイヤな予感というやつか?」

十香「それに近いな、うむ」

耶倶矢「十香の感はよく当たるからな。今回もまた何か一悶着あったのか?」

十香「わからぬ、しかし……むむむ」バッ

夕弦「質問。立ち上がってどこにいくのですか?」

十香「いや、出るわけじゃないのだがな。外を見ないと気が治まらなくて」シャーッ

そう言いながら窓辺まで歩む十香
カーテンを引き、窓を開けて外を伺いだした

DIO「……、?」

DIO「空気に微かな臭いがある。この臭い……火薬かその類の物だ」

四糸乃「臭い……ですか?」

耶倶矢「そうか? なにも臭わんが」

夕弦「誤解。思い過ごしでは」

DIO「いや、確かに臭う。……そうだ、この臭いは……」
350 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/07(日) 00:56:59.93 ID:rY/FW8JV0
ここまで
まとまった時間がとれればバーっと十香できるんですが……

351 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/07(日) 01:01:37.00 ID:ZbroUUTjo
乙です
352 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/07(日) 22:50:46.31 ID:rY/FW8JV0
椅子から立ち上がり十香を押し退けて窓の外にDIOは下りた
そして、人間を遙かに超越する吸血鬼の五感を頼りに臭いを辿る

十香「ディオ? なにをしているのだ?」

耶倶矢「それがな。あやつ空気に火薬の臭いが混じってるとか言いおって」

夕弦「説明。それを確かめているようです」

よしのん『そーいえばDIOくんってさぁー精霊なんだってねー。しかも未封印!』

四糸乃「琴里さん……に……聞きました」

耶倶矢「その様な情報などとうの昔に知っておるわ」

夕弦「回想。あれは確かエレンとの対戦の後でした」

十香「最初は驚いたが納得はできたな。ディオの強さに」

DIO「ほう。この欲求を駆り立てる臭いは血だな。それに混じって火薬の臭いか。どうやらたいそう派手に暴れているみたいだな」

十香「なにかわかったのかディオ?」

DIO「ああ、だがたいした物ではない。……不安か、十香」

十香「うむ。外から顔を出したらザワザワがやけに強くなってな……不安というより、心配だ」

DIO「心配? なにを心配になった」

十香「なんとなく、本当になんとなくなんだがな……? 士道や琴里が心配なのだ」
353 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/07(日) 23:14:56.70 ID:rY/FW8JV0
DIO「士道と琴里か。なるほど。確かに心配になる気持ちもわからんことはない」

十香「そうか……」

DIO「フン。駄目もとで探しにでも向かうか」

耶倶矢「えっ」

夕弦「要求。もう一度お願いします」

DIO「仕方のない奴等だな。いいか、よォーく聞けよ。今から、無駄を承知で、士道らを探しにいってみないか? といったのだ」

四糸乃「……いけますでしょうか……」

よしのん『あの艦って確かーたっかぁーい所にあるんだよね? 多分そこにいると思うんだけどさー、そこまでいけないじゃないのー』

DIO「オイ。誰があの〈フラクシナス〉とかいう艦を探しにいくといった?」

よしのん『あっれれー? 違うのー?』

DIO「わからんやつだな。違うに決まっているじゃないか。俺は街の中を探すといったつもりなのだがな」

十香「しかし陸に士道は……」

DIO「奴らが空にいるとは限らんだろう?。陸にいる可能性も十分あると思うがな」

女子勢「……」
354 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/07(日) 23:15:29.71 ID:rY/FW8JV0
ここまで
355 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/07(日) 23:27:22.16 ID:S6wB2b07o
乙です
356 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/08(月) 00:18:40.71 ID:knQZXpVxo
乙 DIO様すっかり保護者みたいな立ち位置に…
357 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/08(月) 22:41:41.66 ID:WqxS8p290

〜〜〜


DIO(我ながら上手く言いくるめたようだな。別に俺からすれば琴里も士道もどこに行ったろうが興味ない)

DIO(こうして探索といいだしたのは表に出たかったからだ。あの臭いの根元に興味があったからだ。やつらは怪しまれず家から出る言い分にすぎん)

DIO(……だが、こいつらは本当に奴等を心配しているのだな。奴等の事となるとこうも聞き分けがよくなるとは、な)


十香「なあ四糸乃。この道はどこに向かっておるのだ?」

四糸乃「……わかりま……せん……」

よしのん『なんだろねー。この道ってどこかで見覚えがあるんだけれどなー』

耶倶矢「……こ、この気はっ!」

十香「ど、どおしたのだ耶倶矢!? なにを見つけたっ!?」

耶倶矢「この先から常人には耐えられんほどの強い暗黒の気が漂っている……!」

夕弦「嘲笑。暗黒の気(笑)。いつものネーミングセンスはどおしたのですか」

耶倶矢「そ、それはっ! その……あ、あああああれよあれっ! ってそんな目でこっちをみるなああああぁぁっ!!」

十香「? 耶倶矢はなぜ恥ずかしがっているのだ」

DIO「十香。お前もあいつの友達なのなら……察してやれ」

358 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/08(月) 23:03:05.03 ID:WqxS8p290
DIO「さて、俺はここにようがある。お前等は各々で先に帰れ」

十香「ぬ。この音、この臭い、この感じ……まるであの日の戦場のような場所だな」

四糸乃「あの日……とは……?」

十香「ああそう言えば話したことがなかったな。あの日とはそう、私が士道と初めてデェトするきっかけになった日だ」

耶倶矢「初デートのきっかけ? ねえ夕弦、我らの共有財産である士道と、デートしたことはなくないか?」

夕弦「同意。その点を考えればなんとなくですが、うらやましいです」

十香「しかしな。この感じはそんな日のASTと戦い続けていた時と同じ感じがするのだ。上手くは言えんが不安で、虚無感を強く感じさせられる、そんな感じだ」

DIO「話しは戻りながらにしろ。俺は先に言ったようここに……」

よしのん『あー! 思い出したよー』

DIO「!?」

よしのん『ほら、ここってさぁーあれだよねー。よしのん達皆で十香ちゃんを助けにきたー』

耶倶矢「……それって」

夕弦「確認。それはDEMインダストリー社のことですか?」

よしのん『おーおーそれだよそれそれー』

DIO「なに、DEMだと?」
359 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/08(月) 23:03:34.32 ID:WqxS8p290
ここまで
360 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/09(火) 01:54:42.73 ID:kvNEj4o5o
乙です
361 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/09(火) 22:48:35.21 ID:gaCdLtiT0
DIO「……フン。そうか、ここがあいつの潜伏場所か」

十香「ディオ、奥が気になる。とてもイヤな予感がするのだ」

DIO「一つ聞くがお前ら、このDEMとかいう会社にエレンはいるのか?」

耶倶矢「そうだとおもうぞ?」

夕弦「肯定。間違いないかと」

DIO「そうかならば、十香。この先からイヤな予感を感じるのだな?」

十香「うむ」

DIO「ならばいくぞ。この俺は奴に逃げられているから、今度こそとどめを指さねばならん。奴は危険因子、根だやしにしてやらねばならんのだ」

耶倶矢「なんだDIO、お前あの規格外とまたやり合うつもりなのか?」

夕弦「指摘。賢い選択施とはいえません」

DIO「お前らが何を言おうが俺はいく。これは決定事項だからな。ついてこなくても構わんよ。俺は先に帰ってろと言ったからな」

耶倶矢「……馬鹿だ、こいつ」ぼそっ

十香「ディオ。私もついていきたい。構わないだろうか?」

DIO「好きにしろ。ただし、足は引っ張るなよな」

十香「心得た」

よしのん『あーこの流れはもしかしてぇー』

四糸乃「私も……ついて……いきます……!」

よしのん『やっぱりー』

362 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/09(火) 23:03:55.41 ID:gaCdLtiT0

フラクシナス〜〜〜


神無月「第四撃命中。お見事ですよ皆さん!」

クルー一同(すげぇよやっぱりあの人。四回中三回無理矢理当ててるよ。でも、まあ……)

神無月「ふむ……しかし困りましたね。〈世界樹の葉〉がこれで全機破壊された今、戦術は大きく変わります。それに損傷も酷い……」

令音「……機体損傷度が七十パーセントを超えた。副司令、この状況は不味い。ひとまずここを離れなければ墜落は免れなくなる」

クルー一同(そんな副司令をここまで追いつめるなんてなぁ……エレン怖い)

神無月「そうですか。……しかたありません。ここは一度引きましょう」

中津川「副司令!?」

神無月「ああ、勘違いはしないでください。無論司令を置き去りになんてできませんから、姿を眩ますだけですよ」

箕輪「ということは……」

神無月「そうです。我々は“負けたのです”。ですから追われないために一度隠れないといけません」

クルー一同「……」

令音「……この状況だ、しかたないだろう。わかったらすぐに退避行動に移ってくれ」

クルー一同「……了解」

363 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/09(火) 23:04:25.52 ID:gaCdLtiT0
ここまで
364 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/09(火) 23:16:14.51 ID:SL4YYY2ko
乙です
365 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/10(水) 22:32:44.87 ID:0iJZ/OTj0

ゲーティア〜〜〜


エレン「退避ですか。実に正しい判断です」

エレン「ですが、私も黙って見逃すほど甘くはありませんし、死にかけの獲物をみすみす取り逃がす理由もありませんからね」

エレン「ここは一つ、もう一撃当ててやりましょうか……っと、通信? ……これは」ピッ

エレン「どうかしましたかアイク。申し訳ありませんが今は手を……」

ウェストコット『構わんよ。見逃してやればいいさ。……それより面白いことになってきたよ』

エレン「相変わらずのマイペースですね……それで、面白いこととはいったい?」

ウェストコット『ああ、どうやら我が社に小羊が迷い込んだみたいだ。仲間をみつけるために』

エレン「仲間をみつける……? ああ、なるほど、理解しました。私はどうしましょう。そちらに帰還ですか?」

ウェストコット『そうだな、そうしてくれ。しかし、幸運続きだとは思わないかねエレン? 物事がやけに出来すぎている気がするか?』

エレン「そうですね。この先どちらの道に転がるのか予想できません」

ウェストコット『君もそう思うのだな。フフ、じゃあ待っているよ』

エレン「了解しました」
366 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/10(水) 22:50:27.49 ID:0iJZ/OTj0

DEMインダストリー日本支社 第一社屋内部〜〜〜


DEM魔術師A「あっちを探せ! 侵入者は排除! もしくは生け捕りにしろとの命令だ!」

DEM魔術師B~D「了解ッ」


壁が破壊されたフロア内部、階段前
DEM社専属魔術師(ウィザード)の少数隊があちらこちらを捜索する最中
潜り込んだ士道の妹兼フラクシナス司令五河琴里は、過ぎ去る足音を確認してから階段をかけのぼった

タッタッタッタッ……

琴里(結構な高さがあるわね。まだまだ階段はありそうだわ……)

琴里(これでやっと五階は登ったけれど、これじゃあらちがあかないわ)

タッタッタッタッ……

琴里はビルの上層から侵入したはずなのだが、その高さ故未だ最上階に辿りついていない
そのうちまた、足音が聞こえたので身を隠す

DEM魔術師E「くまなく探せ! 侵入者は近くにいるはずだッ!」

DEM魔術師F~K「ハッ!」

琴里(不味いわね。このままじゃ動きたくても身動きがとれないわ)

琴里(状況はどうなっているのかし……)ぴくりっ

DEM魔術師G「……! み、発見しましたっ!!」ガチャチャッ

琴里「……あちゃー」
367 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/10(水) 23:09:39.88 ID:0iJZ/OTj0
DEM魔術師E「やっとおでましか……手を挙げろ、そうだ……壁にはりつけ」

琴里「嫌よ」

DEM魔術師E~K「なっ」

琴里「嫌っていったのよ。なにが嬉しくてあなたたちみたいな悪徳企業の一員の命令を聴かなくちゃならないの? 脳が足りてないのかしら」

DEM魔術師E「喋るなよアホ毛野郎! 状況が飲み込めていないの? お前は今から地獄を味わうんだ……よっ!!」

蹴りを放った魔術師E。なるほど、随意領域操作で筋力を上げているようだ
だが、大人しく喰らうほど琴里は甘くないわけで

琴里「……甘いっ」ガシッ グイッ

DEM魔術師E「い、いいたたたたたたたたたたたたたたたたたたたたァァァァッッ!!」

……蹴り足を掴んでみせればそのままサソリ固めを華麗に決めた
痛みに随意領域を使った防御の考えすら今の魔術師Eには浮かばないようだった
それに面食らったのか、他の魔術師は呆然と佇むばかりで、琴里は軽蔑の色を含ませ鼻で笑った

琴里「本当に間抜けな奴らばかりねここ(DEM)は。失望しちゃうわ」

DEM魔術師K「……あ、総員構えろ! 射殺して構わない! 撃て撃て撃てぇぇーーー!!」

琴里「!? ……ッ」
368 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/10(水) 23:11:36.31 ID:0iJZ/OTj0
ここまで
保護者立場のDIOにも見所が……ないですね
369 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/10(水) 23:15:33.16 ID:g/PpKRc6o
乙です
370 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/11(木) 23:35:16.70 ID:upJpDG9t0
ドバババババババッッ!!

それぞれ随意領域による強化付与された弾丸の一斉射撃
集中放火の中、琴里は苛立ちからか舌打ちをした

琴里「こんな所で使いたくなかったけれど……!」

そう言うと琴里の身体が淡く発光しだし
次の瞬間にはその柔肌に弾丸が触れて……瞬間、異変を感じた魔術師は射撃を中断し、後退した
一歩遅れて元いた足場に炎が走る。それは琴里の身体に循環し、形を成していった

琴里「〈灼潤懺鬼(カマエル)〉!」ゴオッ!

DEM魔術師F「い、〈イフリート〉!? なぜここに炎の精霊が!?」

DEM魔術師H「それより構えて! 呆気に取られてると……キャアッ!」

琴里「灼き払え! 〈灼潤懺鬼〉!」ゴオオオォォッ!

天使の顕現によって戸惑う魔術師の隙を突き、巨大な戦斧を薙ぎ払った
その延長線上に飛散する焔は蛇の如く唸りを上げて、魔術師を一人、また一人と倒していく
限定的な状態故に、随意領域を持つ彼女らには大した怪我にはならないだろうと計算したうえでの火力だ

琴里「くっ……、この感覚は……。だから嫌だったのに」フラフラ

魔術師が窓から落ちたり意識を失ったりしていなくなった廊下をトボトボ歩んでいく
371 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/11(木) 23:48:34.91 ID:upJpDG9t0
琴里「やっと……階段ね。ずいぶん長いじゃない」タッタッタ……


カツーン……カツーン……


琴里「? 足音……? 前方からみたいね」


カツーン……カツーーーン……


琴里「……止まった」

???「みつけた」

琴里「!!?」サッ!


ギャンッ! ドゥンッ!

パラパラパラパラ……


琴里「危なかったわ……なによ今の、後方の壁が粉々になるなんて」

???「外した。次は当てる。第二撃発射」ギャンッ!

琴里「ッ、こんなときにまた……!」サッ! ジュッ……

琴里「ッ! ……掠めただけでこの出血量、何者かしら?」ゴオッ

傷ついた頬に炎が走る
それが消えたときには傷は塞がっていた
そして、姿を表した足音の正体を見たとき、琴里は戦慄した

琴里「あ、あなたは……」

その人形のように端正な顔つきの少女は

琴里「ASTの鳶一折紙……!?」

折紙その人だったのである
372 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/11(木) 23:50:10.16 ID:upJpDG9t0
ここまで
年内には拉致編終わらせたいです、無理だと思いますが
373 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/11(木) 23:55:59.18 ID:R80jjS2Ho
乙です
374 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/13(土) 01:56:41.80 ID:3GXs6Gte0

〜〜



ASTへ確認を取るべく駆けた折紙だったが、とうとう駐屯地には辿りつけなかった
その代わりに辿りついたのが行き止まりの路地

黒服A『ASTの鳶一折紙一曹……だな?』

折紙『……』

黒服A『っと、電話とその服に仕込んである武装品を捨てろ。今すぐ!』

折紙『……ッ』


ガシャ カランカラン カツーン……


黒服A『そうだ、それでいい。もう一度だけ問う、おまえは鳶一一曹で間違いないか?』

折紙『……』

黒服A『答えなければその綺麗な顔に一生残る傷がつくことになるぞ?』

折紙『……そう』

黒服A『よしよし、我々とご同行願います鳶一一曹』

折紙『なぜ、私があなたたちといかなければならないの。断る』

黒服A『君に拒否権はない。大人しく指示に従え!!』

折紙『……』

黒服A『ッ、ならいい。身柄を拘束しろ。ついでに眠らせてやるといい。暴れられては困るからなァ』
375 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/13(土) 01:59:02.56 ID:3GXs6Gte0
今日はこれだけ
申し訳ない……
376 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/13(土) 13:22:55.09 ID:0rgw9GqJo
乙です
377 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/14(日) 04:25:32.16 ID:Y2cBrhQR0
折紙(前方に二人、左右に一人ずつ、奥に指揮官と思わしい人物一人、この状況は不味い)

折紙(恐らくこれから身柄を拘束されれば私は一生顕現装置に触れることが出来なくなる。それは私の復習が、二度と叶わなくなることと同じ)

折紙(武器は足元の自動拳銃とナイフ。これだけあれば……、やるしかない)

黒服B『痛みは一瞬だけだ。大人しくしていればの話しだがな』

黒服C『我々も出来る限り闘争は避けたい……ここは静かに、大人しくしてくれ』

折紙『……それは、できない!』グッ…… ダッ!

黒服C『がッ!?』ドムッ

黒服B『大丈夫か!? ッ、クソッ! 大人しくしてればすぐだったものを!』バッ

距離を積めてきた二人組の内の左、黒服Cにボディブローを当て、それを盾に武器を拾う
そして黒服Cを人質にしながら銃口を迫ろうとする黒服Bに向けた

折紙『近寄らないで。それ以上迫ったら、こいつを撃つ』カチャッ

黒服C『……ぅ、く……』

黒服B『ッ、お前は反逆罪だ! わかってるのか、ええ?』

折紙『関係ない。記憶処理などされるなら、まだこっちの方がまし』

黒服A『鳶一一曹。馬鹿な真似は今すぐ止めるべきだ。今ならまだ軽くすむ
378 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/14(日) 04:40:00.54 ID:Y2cBrhQR0
折紙『どちらに転がっても結末が同じなら、私は捕まる方を選びはしない』

黒服A『話し合いの余地なし、か。残念だ鳶一一曹、いや。今からは……鳶一だな』

黒服B『ど、どうしましょう……』

黒服A『撃て。AもDも銃があるだろう』

黒服D『ですが……』

黒服A『構わん。鳶一に危険があると判断したからだのと理由をつければとがめられることはない、撃て』

黒服B『……ッ、了解!』カチャッ

黒服D『了解』カチャッ

折紙『!』


ダンッ! ダンッ! ダダダァーンッ!!


街に響く発砲音は計五回、つまり弾丸は五発発射されている
右肩と左太股に二発受けた折紙は大きくバランスを崩し、立ち上がれなくなってしまう

黒服C『この! ガキが! ガキがァッ!!』

それによって解放された黒服Cは腹いせに折紙の腹を思い切り蹴飛ばす
379 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/14(日) 04:40:30.33 ID:Y2cBrhQR0
ここまで
380 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/14(日) 11:18:58.30 ID:Y4eDoibWo
乙です
381 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/14(日) 23:15:29.47 ID:Y2cBrhQR0
折紙『ぐ、ぁ……!』

黒服C『ハ……! ハ……! 隊長、無力化完了した……』

黒服A『ご苦労だった、さて、目隠しをつけ手足を縛れ』

折紙(また、まただ。私は弱い、誰も助けることができないほど弱い。もう二度と士道も守れないし両親の仇を取ることも……)グッ……

黒服C『……! た、たいちょぉ!』

黒服A『どうした、早くやってしまえ』

黒服C『無理です! 体が、体が動かないんです!』

黒服A『なにをいってるんだお前は。動けない? 馬鹿なことを。動けないわけがないだろ? ……、あ? う、動かない……』

急に体が動かないと主張しだした黒服達に不信感を抱く
なにがどうなっているのかが気になったが、その答えは存外すぐ判明した

『まったく、電話にでないと思いましたらこんなことだったとは。まぁ、みていたんですがね』

折紙『お前、は』

折紙『エレン、メイザース? なぜこんなところに』

エレン『ご機嫌はいかがですか折紙一曹』

折紙『無視しないで。なぜここにいるの。それにみていたとは、どういうこと』

エレン『……実は、ある交渉をするためにここにいるのです』

折紙『交渉?』

エレン『はい』
382 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/14(日) 23:43:46.26 ID:Y2cBrhQR0
エレン『このままではあなたは一生顕現装置に触れることができなくなるばかりか、仇を取ることもできなくなってしまう』

折紙『なぜ両親のことを……!』

エレン『重要なのはそこではありませんよ折紙一曹。そこで私ともどもから一つ、提案があります』

折紙『……。言って』

エレン『DEMインダストリーに下り、私じきじきの部下になる気はありませんか? 我が社の門をくぐれば最新鋭の顕現装置や立場を提供させていただきますが』

折紙『……』

エレン『それに五年前の南甲町大火災の情報も……もちろん提供させていただきます』

折紙『!』

エレン『折紙一曹の悲願の達成にもつながる可能性も考慮すれば……悪くない交渉だと思いますが』

折紙『…………わかった』

エレン『では、』サッ

そのかけ声と同時に黒服達の首が落ちる
エレンの仕業……だろう

エレン『ようこそ。DENインダストリーへ』スッ

差し出された右手を、折紙は掴んだ


〜〜


383 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/14(日) 23:45:27.91 ID:Y2cBrhQR0
ここまで
384 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/14(日) 23:48:29.46 ID:Y2cBrhQR0
あ、それと今週は水曜日あたりまで更新できません
ご了承を
385 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/14(日) 23:50:12.71 ID:xafQ6Pnco
乙です
386 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/17(水) 23:45:03.85 ID:oVpzZA3s0

〜〜〜


折紙「〈イフリート〉五河琴里……どういう経緯でここにいるかは知らないけれど、あなたは誰にも倒させない」

琴里「ちょっと待って、話しが見えてこないのだけど」

折紙「要するに、私があなたを倒す」ザンッ!

琴里「だからっ……! 話しが見えてこないって言ってるのよ!」ガキンッ!

琴里「そもそもなぜAST隊員であるあなたがこんなところで戦ってるのかしら?」

折紙「あなたには関係ない」ヒュンッ!

琴里「ッ、速っ!」スパッ

折紙「その程度?」ザンッ!

琴里「く、こんなことしてる時間なんてないってのに……!」ズパッ

折紙「時間? そういえばなぜあなたはここに攻めてきたの」

琴里「はぁ……はぁ……私が来た理由ねぇ。……! いいわ、聞かせてあげる」ボッ

琴里(そういえば折紙は士道にベタ惚れだったわね。上手く行けば逆手にとれるかも知れないわ)

折紙(また傷が治っていく……)
387 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/18(木) 00:00:23.13 ID:iEARFwJf0
琴里「どうせあなたのことだから、士道が行方不明だってことは知ってるわよね?」

折紙「知ってる。しかし、なぜ士道の名前が出てくるの?」

琴里「へぇ、知らないんだあなたでも。いや、教えないのは当然か」

折紙「? 一人でなにを納得している」

琴里「ああ、気にしないで。やり口がDEMらしいなって思っただけよ」

折紙「……? それより説明を求める」

琴里「悪い悪い。んじゃ、言うわよ? 士道がね、どうもここ(DEMインダストリー)にいるみたいらしの。わかったかしら?」

折紙「意味不明、説明の照合性が否めない。もっと詳しく」

琴里「今の聞いてわからないの? はぁ……ったく、要するに士道をさらった犯人はここ、士道の監禁場所もここだっていってるの。なんでこれくらいのこともわからないのかしら」

折紙「士道が……ここに?」

琴里「だからそうだって言ってるじゃない。何度も言わさないでちょうだい」

折紙「つまり士道はDEMインダストリーの魔の手によってここに捕らえた……その情報に偽りは」

琴里「一切ないわ。なんてったってそれは……」

折紙「そうなら事情が変わった。あなたに構ってあげる暇はない」

琴里(よし
388 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/18(木) 00:01:54.90 ID:iEARFwJf0
ここまでです
話しの構成がまとまらないなと感じます
なにかありましたら教えていただけたらなと思う次第
389 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/18(木) 00:04:02.63 ID:23yUspLSo
乙です
390 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/18(木) 23:16:47.23 ID:iEARFwJf0
琴里「あ、ちょっと待ちなさい。この騒ぎだしもしかすると士道が人質とされてる可能性もあるわ」

折紙「? それで?」

琴里「私とあなたの今の考えは士道を救い出すことで共通よね? ならここはお互い協力した方が特だし最良だと思うのだけど、どうかしら。協力してくれる?」

折紙「その必要はない。私の〈メドラウト〉の性能は〈ホワイト・リコリス〉……あなたを倒すために用いた討滅兵装よりめ高いため、負けることはない」

琴里「わかってないわね、だからこそよ」

折紙「〈メドラウト〉の性能を疑っているの?」

琴里「そうじゃないわ。あなたがそこまで自分の力に自信があっても万が一って場合はある。そこで誰かがカバーできるかできないとで作戦成功率も上がるものなのよ」

折紙「非常に不本意だけれど理論は正しい。ついてくるならついてきても構わない」

琴里「そっ、じゃあ遠慮なくついていくわ。頼りにしてるわよ」

折紙「……」
391 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/18(木) 23:38:02.41 ID:iEARFwJf0

DEMインダストリー日本支社 第一社屋最上階〜〜〜



琴里「あれ、行き止まり?」

折紙「そんなはずはない。そうなら表から見る外見との形が大きく変わることになる」

琴里「じゃあ隠し扉みたいなのかしら」

折紙「その可能性もゼロパーセント」

琴里「あなたねぇ、先から口を開けばありえないばっかり……」

折紙「私が適当に答えているわけではないことは明白。なにしろ後数メートル先に資材に紛れた扉を確認できる」

琴里「へっ、ウソ? ……あ、本当」

折紙「士道の妹失格。これが無事終われば私が代わりに妹に……」タッタッタッタ

琴里「なるかっ!! ってかさせるわけないでしょ馬鹿なの死ぬの?」

折紙「妹、失格」タッタッ…… ピピッ ピーッ

琴里「う、っるさい! わねえ!」タタタタッ……


プシューー…… ゴウンゴウンゴウンゴウン……

ウィンウィンウィンウィン…… ゴッ プシュー……


折紙「開いた」

琴里「うわ……真っ白ね。あ、……お兄ちゃん……!」

折紙「士道!」ダッ!


士道「……ん、ぅ……、折紙……? それにこの声は……、琴里……? 琴里なのか!?」ガチャチャッッ


392 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/18(木) 23:41:52.69 ID:iEARFwJf0
ここまで
士道は十香の座らされていた椅子の様なものに座っていると想像していただければ
それと士道と折紙琴里は対面している形の立ち位置であると思ってください
393 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/18(木) 23:47:20.79 ID:1KslqOkko
乙です
394 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/19(金) 23:18:42.16 ID:TwJ8EEtZ0
折紙「士道……よかった」タタタ……

琴里「怪我とかしてないでしょうね?」

士道「あ、ああ一応……それより琴里、お前その姿……」

琴里「霊装よ。もちろん限定的な物だけれどね」

士道「いやそうじゃなくて、意識は大丈夫なのかよ」

琴里「ちょっと危ないけどまあ大丈夫だわ。それより今からそっちに行くから大人しくしておきなさい」

琴里がそう言ったすぐ後から折紙が歩みを止める
そして進もうとはせず、なにやら空中を触りだした

折紙「! 透明なガラスか何かでここから遮られている」

琴里「なんですって? ……本当ね、なにかが壁みたいにあるわ。でも……〈灼潤懺鬼〉!」ゴオォッ!

折紙「炎の戦斧……天使」

琴里「燃やし尽くせッ!」ブンッ!


バッチィィッ!! シュウゥ……


琴里「そんな……まったく壊れていない!?」

思い切り振るわれた限定的な天使の一撃はその遮るなにかを壊すには至らなかった
それを見た折紙もレイザーエッジでそこを切るが、結果は変わらなく無意味

士道「……!! 琴里! 折紙ッ! 後ろ!!」

琴里,折紙『……ッ!?』バッ!
395 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/19(金) 23:37:19.35 ID:TwJ8EEtZ0
折紙「くッ……」スパっ

琴里「いきなりなんなのよっ! お陰で脇が切れたじゃない!」

士道「二人とも大丈夫か!?」

琴里「もちろん大丈夫だわ。微弱だけど私には自己再生の炎があるからね、でも……」

折紙「……同じく私も大事にはなっていない。随意領域で傷を塞いだ。心配には至らない」

琴里「そう、ならいいわ」

???「おや、こうもあっさりと回避されあまつさえ傷を直されてしまうとは、我ながら情けないですね、少々甘く見すぎたみたいです」

琴里「いきなり背後から奇襲しかけてくるなんて随分なめた手口じゃない。エレン?」

折紙「同意する。正々堂々とするべき」

エレン「ごちゃごちゃいってくれますが、私は最初からあなたたちを見ていたのですよ? それに気づきもしないで正々堂々だとかいわないでください」

折紙「しかし仮に気づいていたとしても背後から襲ったことに代わりはない。十分卑怯」

琴里「ごもっともだわ」

エレン「はぁ、すきかって言ってくれます。それといつまでそこで見物している気なのですか、アイク」

士道「アイク?」

琴里,折紙『アイク……?』


……コツ、コツ、コツ ザッ


???「さすがだ」
396 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/12/19(金) 23:51:49.76 ID:TwJ8EEtZ0
???「さすが人類最強、気づくのが恐ろしく早いな」

エレン「バレバレです。もっと賢い潜み方を身につけないといつか命が尽きますよ?」

???「ハハッ、言ってくれるな」

琴里「あれって……」

士道「アイクじゃないよな? だってこの人……」

折紙「アイザック・ウェストコット」

エレン「ああ、私が愛称として呼んでいるだけで名前ではありません」

ウェストコット「そうだ。そして、ようこそ諸君! 君たちは客人だ、待っていたよ」

琴里「持っていた? それって……どういうこと?」

折紙「……」

ウェストコット「言葉のままの意味だよ。私はこの場に君たちを“招待”したまでだ。特別なショーを見せてあげたくてね」

エレン「滑稽でしたよ。さすがに折紙が寝返ることは想定外でしたがその他は導かれるままでしたし」

琴里「へぇ? つまり私はあなたたちな掌の上で踊らされていたわけなのかしら?」

エレン「その通りです。さすがに鋭い思考ですね。説明不要で助かります」

折紙「ッ……」
397 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/12/19(金) 23:52:28.03 ID:TwJ8EEtZ0
ここまで
398 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/20(土) 00:13:19.34 ID:YLlC+qIGo
乙です
399 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2014/12/21(日) 14:39:48.59 ID:POkm3CAJ0
琴里「で、特別なショーってなんのことなのかしら。見た感じ舞台もマイクも照明も一つもないのだけど」

ウェストコット「それらを使う必要がないショーだから、だよ。イツカコトリ」

琴里「必要ない?」

ウェストコット「そう、使う物は一つだけ、このナイフだ」スッ

琴里「ふざけてるの?」

ウェストコット「私は至極真面目な話しをしているつもりだ。まあ見ていてくれ、このナイフを……彼の首に突き立てる!」ザグッ!

士道「カッ……!?」ヒュー……ヒュー……

琴里「お、お兄ちゃん!! ……ぁ、しまった私、霊装を!」

折紙「士道!!」ダッ!

エレン「駄目ですよ折紙さん。あなたは精霊じゃあない、アイクの狙いはもとから五河琴里と五河士道だけです」ザッ

折紙「そんなことは関係ない! 私は、私が士道を助ける!」ダダダッ

エレン「しょうがないですね。惜しい人材を切りたくはありませんがこうなってはどうしようもない、〈カレドヴルム〉」ダッ! ザンッ

折紙「くっ……邪魔ッ! 〈クレラント・ソード〉!」ガキィンッ!

ウェストコット「イツカシドウはこのままだと長くは保たない。だがコトリ、君が〈霊結晶(セフィラ)〉になれば……」
400 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2014/12/21(日) 15:04:33.98 ID:POkm3CAJ0
琴里「〈霊結晶〉に? 私が? なったらなに? お兄ちゃんが助かるのかしら」

ウェストコット「約束しよう」

琴里「……でも、それは許容できないわ! 〈灼潤懺鬼〉、〈砲(メギド)〉!」ゴオオォォォォッッ!

地鳴りのような轟音とともに撃ち出される炎の柱
それは容易に見えない壁を貫き、しまいには建物の壁を穿つ
しかし琴里の体には着々と言い知れぬ破壊衝動が募っていた

琴里「くっ、し、士道っ!!」ダッ!

ウェストコット「おお、これほどとは」

琴里「士道! しっかりっ!」

士道「ヒュー……、ヒュー……」

琴里「! そうだ、再封印! ……お願い、効果があって」

喉元が大きく裂かれ呼吸が漏れている
それを確認した琴里は、士道の唇に自身の唇を重ねた
瞬間士道は、自分の中に何か暖かいものが流れ込む感覚を覚え、琴里の霊装が光になり消える

士道「ぐ……、ぁ」ボッ

琴里「……良かった、成功ね」ホッ

士道「……こと、り……? はっ、喉! ……傷がなくなった。再封印したのか……」


ウェストコット(これが精霊の力を封じる力……)


士道「そうだ、折紙!」

折紙「よかった。無事なようで……私は平気、早く逃げて」
401 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2014/12/22(月) 16:24:17.02 ID:Mc4oaHfY0
士道「逃げるったってそれじゃあお前が……!」

折紙「私は平気、私が足止めする間にさあ、早く!」

士道「……ッ、わかった。いくぞ琴里! ……琴里?」

琴里「……! な、なんでもないわ……行きましょ」ダッ

エレン「させませんよ」グ……

折紙「士道には近づかせない」サッ

ガキィィンッ!

エレン「邪魔です! 退きなさい!」ググッ

バキィンッ! ドンッ

折紙「……く、くハッ」ズシャァ……

士道「お、折紙っ! ……ハッ」

エレン「逃がしませんよ、さあ座り直してもらいましょうか」

士道「……ッ、」

琴里「……〈カマエ……!」バッ!

エレン「限定的な天使に例え不意を突かれたとしても私はやられませんよ? 琴里さん」シュッ

琴里「ぐハぁ……!」ドバムッ ドジャァッ……

士道「琴里……! 折紙……!」

士道にエレンを近づけないようにと対抗した琴里と折紙、だが
折紙は武器を弾かれ蹴りを、琴里は天使を顕現させる寸前に蹴りを一発腹に貰い、地に倒れてしまった
二人はうずくまりながらその苦しさに対抗できず、ただ傍観するしかできなくなったのだ

士道「もういい、もういいだろ!」

エレン「なにがですか」

402 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2014/12/22(月) 16:52:07.01 ID:Mc4oaHfY0
士道「狙いは俺なんだろ!?」

エレン「ええまあ」

士道「だったら俺だけを狙えばいいじゃないか! なんで、なんでこんなことするんだよ!」

エレン「なんで……ですか。単純なことです、折紙さんは我々を裏切ったための処罰のため、琴里さんは〈霊結晶〉にしてしまうため」

エレン「まああなたを捕らえた理由はあなたを餌に誘き出すためがメインでしたが、それに釣られるのがまさか二人だとは想定外でした」

士道「それだと話が違う、お前らは俺の体質を調べたかったんじゃなかったのか?」

エレン「いいえもちろん調べるつもりですよ。あなたの役割は先に言ったメイン事項と、サブである検査なのですから」

士道「つまり、どのみち俺は利用され続けるわけか……」

エレン「ええそうです。ご理解いただけましたか?」

エレン「!」

折紙「はあぁぁっ!!」ブオッ!

ガキィィンッ! ヂヂヂヂヂヂッ……

エレン「おや、まだ戦えましたか。いくら我が社のCR-ユニットを装備しているとは言ってもここまでの回復速度は異常です」グググッ……

折紙「異常は……あなたの方」グッ……

エレン「よく言われます」
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2014/12/22(月) 16:58:52.92 ID:Mc4oaHfY0
ここまで

そういえば来年夏にデトアラの劇場版が公開だということでテンションが上がります
嬉しい限りです。コミック版も今週金曜から第三巻発売らしくて出費がてぇーへんだあー

まあふざけるのはさておきゆっくりと終盤に近づきつつある今作、これからもマイペースながら更新頑張りますので、来年もよろしくお願いします!
404 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/22(月) 23:23:36.53 ID:a+PKkhTeo
乙です
405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2014/12/23(火) 17:13:49.22 ID:jTk0hdVc0
パキィンッ!

折紙「士道、逃げて」ブオッ

士道「あ、ああ……! すまない折紙!」ダッ

エレン「何度も申し上げていますが、逃がしませんよ」カキンッ フ……

折紙「これは……」

士道「なっ、……体がいうことをきかない? まさか、随意領域!?」

エレン「ご名答。並の精霊程度なら軽く押さえつけられるほどの随意領域です。折紙さんはどうやらギリギリ対応できたようですが」

まるで空気に粘着性が生まれたかのような錯覚を覚えた
空気が重く、足や手に至る部位は圧され、動けない
この感覚に士道は覚えがある。七罪という精霊を探す途中、エレンに同じことをされたことがあるのだ

折紙「くッ……はあぁぁっ!!」ザンッ!

エレン「やはり私の随意領域を完全に中和することができないようですね。遅いですよ」サッ

折紙「まだ、まだ……!」ガシャッ

エレン「!」

折紙「〈クレラント・カノ……」ドバキッ!

折紙「ガっ!」ドンッ!

折紙が〈クレラント・ソード〉を可変させ〈クレラント・カノン〉を撃とうとしたのと同時に
折紙の鳩尾に衝撃が走った。そのまま壁に叩きつけられ、呻く

エレン「素晴らしい機転でした」ガシッ

406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2014/12/23(火) 17:50:12.79 ID:jTk0hdVc0
エレン「ですが、随意領域内は私の間合いです。それを忘れてはいませんか?」

折紙「……ッ、離、せ……!」ググッ

エレン「前から思っていましたがあなたはよく頭が働く。やはり残しておくべきではありませんでした」

士道「折紙ッ! くそ、何とか動けないのか!?」

エレン「黙っていてください五河士道」

士道「……! !!……!」

エレン「口を開かないと静かでいいものです」

折紙「この……!」グッ

エレン「抵抗するだけ無駄ですよ。話しを元に戻しましょうか」

エレン「私は今ここで、折紙さんを排除します」

士道「!!」

折紙「!」

エレン「〈カレドヴルム〉、まあ少しでも長く生きたいでしょうし、すぐに殺しはしませんが」ヒュッ

折紙「ぐっ」ザムッ!

エレンの突き出したレイザーブレイドが折紙の腹を突き刺した

エレン「落ちる間に遺言でも叫べばいいでしょう」

エレンは琴里が開けた壁の穴まで折紙を運んでいく
そして目の前のその穴の外へ折紙を“捨てた”
突然の出来事に士道も琴里も呆然となる
407 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2014/12/23(火) 17:52:47.35 ID:jTk0hdVc0
いったんここまで
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/23(火) 18:07:08.61 ID:1g5Qc6jho
乙です
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/23(火) 21:57:16.16 ID:bDezTW6SO
シュトロハイムとディエゴが新作ゲームで参加決定だがサイボーグや恐竜ってこのssだとどのくらいの強さなんだ?
410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2014/12/24(水) 00:31:10.42 ID:KMC8FUKU0
士道「ぁ……、ああっ!」ドタドタッ

士道「折紙っ! ……折紙ぃぃぃいいいい!!」バッ


ヒュオォォォォー……


士道「嘘……だよな?」ガタガタ……

琴里「エレ、ン……あんたっ……!」

エレン「これでよかったのですかアイク」

ウェストコット「ああ問題はないよ。惜しい人材だったが寝返られても困る、危険因子は増えると厄介だからね」

エレン「……残り二人の後始末は?」

ウェストコット「イツカコトリは先も言ったように〈霊結晶〉にしてしまえ。イツカシドウはキーだ、死なない程度にいたぶり幽閉し、検査がすんだ後に返してやればいい」

エレン「わかりました。手間も掛かる分先に琴里さんから片づけましょう」スラッ……

琴里「……ッ……」

エレン「残念です本当に」タッタッタッ……ピタリ

エレン「さようなら」ヒュッ……!

琴里「……ッ、く……」キュッ

目を堅く瞑った琴里
振り下ろされるエレンの〈カレドヴルム〉
まさに絶体絶命である

ズシャッ!

琴里「……、……?」

エレン「……そこまでしますか」

いくら待っても痛覚に異常がなかった。不審に思いゆっくりとエレンの方をみる、と
そこには士道の姿があった
411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2014/12/24(水) 00:41:39.33 ID:KMC8FUKU0
今日はここまで

>>409
新作ゲームなにそれ初耳
そしてシュトロハイムさんてDio参戦!? 買わないと……!

とま冗談はさておきもしもこのssにお二方が出てきた際の強さについてですが
ズバリ申し上げますと! ぶっちゃけASTにも勝てないでしょう
しかしDioの恐竜化もスタンド能力だし能力自体の強さから知恵さえ振り絞れば勝てる強さってイメージ。相手には随意領域があるからねしょうがないね

シュトロハイムはいわずもがなって感じ、死にはしないだろうけど強さで言うとちょっとね……
ただ話しの場合によっては随意領域を使えるジョジョキャラにこのssないでなれる可能性があるのはやっぱり強いかも

結論から申し上げると結局なんだかんだでエレンに匹敵するはずです
412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/24(水) 01:02:25.36 ID:eSNEvQdTo
乙です
413 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/24(水) 01:12:19.42 ID:WsBTHZfSO
>>411
パ、パワーのスペックならシュトロハイム>カーズ>サンタナ>DIOだろうから(震え声)
414 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2014/12/24(水) 01:28:31.99 ID:J+/OZPmb0
DIOさん早く来てー
415 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2014/12/24(水) 23:37:37.72 ID:KMC8FUKU0
士道「琴里……無事か……?」

琴里「……お、お兄……」

エレン「まあ、〈イフリート〉の能力を持つあなたがこの程度では死なないでしょうが……人の手に余る精霊の力は連続では使用できないはずです」

士道「……っ」ドサ……

琴里「お兄ちゃん! ……この馬鹿兄っ! お兄ちゃんが死んだら! 私は……私たちは……っ!!」

士道「死なねぇよ……、この程度、の……切り傷………………」

琴里「……お兄ちゃん? お兄ちゃんっ!?」

エレン「気を失ったみたいですね。今日の疲れ、そして天使の使用の負荷に耐えられなかっただけでしょう」

琴里「この……ッ」キッ!

エレン「あなたは天使を使えない。今使えば五河士道が死ぬから、それでも、無意味でも抵抗するのですか」

416 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2014/12/24(水) 23:52:31.27 ID:KMC8FUKU0

〜〜〜



折紙(体に力が入らない)

折紙(目からも鼻からも血が出ている……これは、活動限界がきた)

折紙(随意領域がない私は、CR-ユニットが使えなくなる私はただの人間、何も力なんてない……ただの……)

折紙(人類最強からも、精霊からも、違う組織からも、私はすべてを掛けてまで士道を守ろうと戦った、なのに結局……また、これだ)

折紙(無力で、脆弱で、貧弱な、私は……ただの、弱い人間……)



それでも



折紙(私は……)



それでも……



折紙「私、は、」

折紙「力、が………………」



…………欲しい。



【ふーん、そっか】

折紙「!」

【そっかそっかぁ……】

折紙「だ、れ?」
417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2014/12/25(木) 00:13:46.68 ID:9XDlaMRD0
【私が誰か、なんてことは今はどうでもいいよ】

折紙「なに……? せい、れ、い?」

【面白いね、誰かって聞いた後に私が『何か』って聞いてくるなんて……ふふっ、でも今はどうでもいいことだよ】

折紙「……」

【今はそれより、ねえ、君。力が欲しくはない?】

折紙「どういう、こと」

【誰にも負けないような、誰にも劣らないような、全てを思いのままにできるほどの力が、欲しくはなぁい?】

折紙「……ッ、……そんなの、決まってる」

折紙「…………欲しい、力が欲しい。何かを犠牲にしても、何かをおいたとしても!」

折紙「誰にも負けない、大切な人を護る、何者をも寄せ付けない、全てを覆し長年の悲願を達することができる! 圧倒的で絶対的な最強の力が……欲しいッ! 欲しいに決まってるッ!」

【わお、うん。それじゃあ……】



私が、あげる。



【君が望むだけの、力を……私があげる】ニッ




【手を伸ばして。力が欲しいのなら…………】



折紙「……これは……」スッ

【よかったね。君の欲した力だよ】

折紙「あ、あああ、あああああああああああああああああああああああああああああああああ、あ、ああ、あ……」
418 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2014/12/25(木) 00:15:56.14 ID:9XDlaMRD0
ここまでってやつです

>>413
ま、マジか……

>>414
もうちょっと待ってて
419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 00:34:06.70 ID:QET0vmoko
乙です
420 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2014/12/26(金) 14:38:01.04 ID:zV3EpBt10

〜〜〜


琴里「ぅああっ!!」ドシャァ……

エレン「悪足掻きにしては長く保ちましたね」

琴里「くっ……恨むわよ」

エレン「結構です」

琴里(万事休止……ね)

エレン「終わりです五河琴里……!」ブオッ!


カッッ


エレン「この光は?」ピタッ

エレン「……アイク、あれは“精霊”なのですか? 網膜フィルターの数値が異常に高いのですが……」

ウェストコット「ああエレン。見たかい? 人が“精霊になる瞬間”を」

エレン「なる……ですか。やはり彼女は元人間の、精霊折紙なのですね?」

ウェストコット「そういうことになるな。クク」

琴里(あれは……!)


ドタドタドタドタッ


DIO「上からの爆発音がやけにうるさいと思えば、ほう。ここにいたか、貴様等」バアァァーーーz___ンッッ!!

十香「琴里! 士道! 大丈夫か!?」

耶倶矢「我らを差し置いて戦とは」

夕弦「便乗。いい度胸です」

四糸乃「だいじょう……ぶ、ですか?」

琴里「DIO、十香!? どうしてここに……それより! あれ! あれを見なさいっ!」

十香「ぬっ、……ッ、おい……」
421 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2014/12/26(金) 14:56:52.42 ID:zV3EpBt10
DIO「……フン。なるほどな」

DIO(奴等が言葉を失う理由が知れた。なかなか神々しくてインパクトある姿だからな……しかし、それより印象強いのはその本体)

十香「な、なぜだ。なぜ、貴様が……」


十香「精霊になっているのだっ!? 鳶一折紙……ッ!」
DIO「精霊となっているのは、あの鳶一折紙だということだ」


折紙「……」バアァーーーz___ンッッ!!


十香「……ッ、答えろ!」

DIO(少なからず、かの人類最強も動揺しているな、動かないことに違和感を抱く)

折紙「あなたには、関係ない。ようやく手に入れた」

十香「なに?」

エレン「手に入れた……なにを?」

折紙「過ぎたことも覆す力、護りたい者を護り通せる力、誰にも負けない力、精霊を殺すに足りる……力」

十香「なっ!」

DIO「なにを馬鹿なことを。貴様、矛盾する発言は止めろ鳶一折紙。その精霊を殺す力、お前もその対象に属する精霊じゃあないのか?」

折紙「……ッ」

DIO(狼狽えたな。自分の姿を見返し、俺の発言でようやっと気づいたか)

折紙「……関係ない」

DIO「ヌ、なにが関係ない」
422 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2014/12/26(金) 14:57:27.40 ID:zV3EpBt10
いったんここまで
423 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 16:26:59.67 ID:LJOuIbk9o
乙です
424 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 20:41:02.35 ID:1HkohQi+o
乙 でも万事休止じゃないよね
まんじ休止だよね(違う)
425 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2014/12/27(土) 00:10:08.12 ID:7EHfI4540
折紙「この力があれば私は勝てる。すべての精霊を倒すことができる」

折紙「士道に危害を及ぼす者を排除できる。だから……」

DIO「関係ないってか? 笑わせるんじゃあない。そもそも貴様はそれを成し遂げた後、どうする気だ」

折紙「もちろん、すべて終わらせたなら、私は、私自身を……滅ろす(ころす)。この体は精霊を殺す精霊として扱う、それは私自身も例外ではない」

DIO「そうか、なら好きにしろ。俺に用があるのは貴様じゃない。だったら俺にも関係なかろう」

折紙「私が殺す相手には精霊であるあなたも含まれている」

DIO「俺は精霊なんかじゃあない。狙うなら好きにしろ、返り討ちにしてやる」

十香「貴様鳶一折紙っ! 好き勝手してきて何なんだその言葉は!」

折紙「そう、なんだっていい、一番始めに殺すのは夜刀神十香、あなただから」

十香「……ッ。ふざけるのも大概にしろ!」

折紙「ふざけてはいない」スゥッ キンッ

十香「なんだ、この王冠は……まさか、これが貴様のっ!?」

折紙「〈絶滅天使(メタトロン)〉、〈日輪(シェメッシュ)〉」カッ

十香「、来る!!」

その言葉と同時に、光弾の雨が十香たちに降り注いだ
426 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2014/12/27(土) 00:12:08.99 ID:7EHfI4540
ここまで

まんじ休止とははて、アッチなのかこっちなのかわかりませんな!
まんじ? ああ、卍ね
427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 00:32:27.72 ID:BYZXL5dyo
乙です
428 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2014/12/28(日) 23:50:14.51 ID:Dn1SPzV90

ドドドドドドドッ

光弾の雨は建物を揺らし、貫通する
轟音と同時に建物は崩壊した
必然その場にいた全員がかなりの高度から落下する

十香「このままではッ……、〈神威霊装・十番(アドナイ・メレク)〉ッ!!」

十香「……駄目だ! 完全な霊装が顕現しない! このままでは皆が……!」


ふわっ


十香「、浮いた……?」

耶倶矢「かか、斯様な小細工で我らを皆殺しにできるとおもうてか?」

夕弦「挑発。夕弦たちがいる限り、指一本触れさせません」

十香「おお、耶倶矢、夕弦……! ……そうか、お前たちは風の精霊だったな!」

トッ

八舞姉妹が霊装を限定顕現させ風を操り減速する
そしてゆっくりと地に足をついた。エレンとアイザックは随意領域を以て地に足をつく
見上げればそこには霊装を纏い十香の大嫌いな殺意を向けてくる折紙がいる

十香「皆、怪我はないか」

琴里「ええ、大丈夫。それより十香、その肩……」

十香「この程度の傷なんてわけない。私は大丈夫だ、それより……」

ウェストコット「……素晴らしい力だ。これほどまでの力を持った精霊はいないな」

ウェストコット「是非、いただきたいね」

琴里「なんですって?」
429 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2014/12/29(月) 00:08:02.52 ID:LrgkG/Rs0
ウェストコット「……しかし残念だ。我々としてはいただきたいが……もう一つやるべきことがあってね」

琴里「さっきからなにをゴチャゴチャと……」

ウェストコット「〈ヴァンパイア〉の捕獲の方が優先だ」

琴里「なっ、」

DIO「……ほう? 俺を捕獲する、か。面白いジョークだ」

ウェストコット「面白いだろう? だが、ジョークじゃないんだ」

DIO「……」

ウェストコット「どうやらトビイチオリガミは〈プリンセス〉らを狙っているらしいし、邪魔が入らない千載一遇のチャンスは今だ」

DIO「人間風情が好きなことを言えるのは今の内よ。チャンスだとかは知らんが、無理だ。そう予め予言しておこう」

琴里「DIO! 止めなさい!」

ウェストコット「素晴らしい自信だね。そこまで言うなら手加減はしなくていいぞエレン、やれ」

エレン「了解しました。ですが本気を出す前に死なないか気がかりです」ブオンッ

DIO「……フン、来たか。エレン・メイザース」
430 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2014/12/29(月) 00:08:41.66 ID:LrgkG/Rs0
ここまで
431 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 00:19:56.95 ID:2Eb/Diffo
乙です
432 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2014/12/30(火) 00:05:28.36 ID:ZA87gfiV0
ご報告を
>>1は今週の更新をする事が出来なくなりました
次の更新は最速で土曜日になります

ご了承を
433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2014/12/30(火) 03:31:55.73 ID:xWB4SIu10
>>432
ごめんちょっと何いってるかわかんない、DIOさんが見れないとか聞こえたけど知らん
434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/01/04(日) 15:09:18.91 ID:YXrBMKsQ0
明けましておめでうございますお久しぶりです>>1です
出先で路面凍結通行止め大渋滞のコンボを食らい案の定遅くなりました

が!

今夜の遅い時間帯から投稿再開の目処が立ちましたので
今夜から投下を再開します。書き貯めがないため二、三レスだけですけれど
後、DIOは後々出演回数が最初の頃みたいに増えていきますので、ご安心を!

引き続き今年もよろしくおねがいします。では後ほど
435 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/04(日) 22:06:20.41 ID:9cdCA0ASO
やったぜ
436 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/05(月) 00:16:36.01 ID:RFzu6yix0
エレン「こうやって睨み合うのはいつ以来でしょうか」

DIO「いつだろうと関係はないだろう。どうせ貴様は以前同様破れ伏すのだ」

エレン「過去の私と同じ結末を迎えるのはあなたの方ですよ? 〈ヴァンパイア〉」

DIO「口だけならば猿でも言えよう。いや、所詮は貴様等も猿、だったな」

エレン「……減らず口を叩く暇も与えませんよ、今回は」ジリ……

DIO(しかしこの首輪をまたはめた状態とはな)

DIO(以前、フラクシナスで琴里と令音の会話を偶然聞いたがそれによると、この首輪はカードキーとかいう物で解除できるらしい……フン)

DIO(徹底的に叩きのめしてやらんと勝ちではない、しかしコレがある以上全力では戦えないからな……そのカードキーとやらが欲しいところだ)

DIO「……?」

DIO(今、何者かに“見られた”感覚があった。それも唐突に背後から、だ。今のは一体……)

DIO「ン? 急に掌に感触が生まれたぞ……?」

DIO「これは……」

エレン「上の空な状態を晒しすぎですよ」ヒュンッ


ピッー! ロック、解除します…… カシャッ ゴトン


エレン「な、首から何かが外れた?」

DIO「興味深いな」
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/05(月) 00:34:05.12 ID:RFzu6yix0
DIO「今、確かに“なかった物”が唐突に俺の手に“あった物”になった」

エレン「……ですが、私には関係のないことです」ザンッ

ガッキィィィッ!

DIO「しかもそれは、あろうことかこのDIOの“欲しかった物”だ……貴様、最近巷で話題の噂を知っているか?」グググッ

エレン「なっ!? ……いえ、存じません」サッ シュタ……

DIO「ならば教えてやろう。『物探し』と呼ばれるオカルト話しだ」

DIO「誰かが欲しいと願ったもの、必要だと欲したもの、それらがいつの間にか自身の手の中にある……そういう話しだ」

エレン「その話しと首輪の解除に何かつながりでも?」

DIO「さすが鋭いじゃあないか。その通りだエレン・メイザース。俺は今まさにその現象、オカルトを身をもって体験したのだ」
438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/05(月) 01:39:14.46 ID:RFzu6yix0
エレン「そうですか、まあそれがどうしたって感じです。理由がどうあれ私の目的はたった一つなので」

DIO「無理だ。偶然の産物とはいえ貴様等猿が上の生物にあらがう事などなァ」

エレン「そうですか」シュンッ

DIO「ヌッ?」

エレン「後ろですよ。反応できませんでしたか?」ドカッ

DIO「なにィッ!? がッ!?」ベキャッ!

一瞬の間に背後に現れたエレンの蹴りがDIOの背骨を折る
思い切り勢いをつけて後頭部を地にぶつけたDIOは、苦痛に顔を歪めた

エレン「オカルトがどうのこうのとほざき、猿猿言っていた張本人がこの程度ですか?」

エレン「猿なのは、あなたですね」

DIO「この……ッ! 女ァ……ッッ!!」ピキピキ

エレン「事実ですよね? お猿さん?」

DIO「ッー!!」
439 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/01/05(月) 01:40:27.36 ID:RFzu6yix0
ここまで!
果たしてDIO様どうなっちゃうの!?
440 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/05(月) 02:13:29.80 ID:cYXgsAWSO
背骨の一本や二本折れてもねぇ…
441 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/05(月) 09:29:34.32 ID:8rhufRLyo
乙です
442 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/06(火) 01:31:38.51 ID:42b+zSmM0
DIO「一つ……教えてやろう。背骨の一本や二本、折ったというだけで……勝ち誇るのは間抜けのすることだ」

エレン「なにを言い出すかと思えば、慢心お猿さんが説教ですか。随分と余裕があるようですね」

DIO「……フフ、その顔が出来るのも今のみよ」

エレン「背骨を折られてなにが出来るのでしょうか。少しうるさいくらいですし、どうせなら声帯も潰しておきましょう」ヒュッ!

DIO「おおっと、生憎とやられっぱなしなのは気に食わなくてな」サッ

エレン「妙ですね。背骨は確かに折れたのですが」

エレンがレイザーエッジを喉に突き立てようとした瞬間
真横に転がり爪先のみでDIOは立ち上がった
獲物を見失った光の刃は地に刺さり、エレンは訝しげにDIOをみる

DIO「知らないのか。たいそう似合いな識別名をつけておいてこのDIOの特徴を把握していなかったかァ? やはり猿なのは貴様等だな」

エレン「なるほど、“再生能力”ですか。厄介極まりないですが、要は再生する前に殺してしまえばいいことです」シュンッ!

DIO「ああ、先に言っておくが……」


ザンッ! キィィンッッ!!


DIO「俺に同じ手は二度通じないからな」ググッ
443 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/06(火) 02:12:17.35 ID:42b+zSmM0
エレン「靴の踵で私の攻撃を止めたるとは、並大抵にはいかないこの規格外っぷりは変わりませんね」カキィンッ

DIO「貴様だけは本心でそう言っているのかがわからん」

エレン「本心ですよ、一応は……ですが」シャッ!

DIO「フン。どうだか、なッ!」サッ!

次なる斬撃を回避し、回し蹴り
エレンの腹に命中したらしく、エレンは派手に吹っ飛ぶが……傷はなかった
どうやら随意領域によりダメージをシャットアウトされたらしい

エレン「ふう、そろそろいいですかアイク。このままでは埒があきません」

ウェストコット「うん? ああ、構わないさ」

DIO「……なんだ、今までは余興だったのか」
444 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/06(火) 05:18:58.36 ID:42b+zSmM0
とりあえずここまで
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/06(火) 13:27:18.42 ID:cUx2ifYQo
乙です
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/06(火) 23:33:51.87 ID:42b+zSmM0

十香「なぜ! どうしかてそこまでして私たちを殺そうとするのだ!」

折紙「あなたに知る権利はない。あなたは、精霊は害。存在するだけで世界を蝕む病、害悪」

折紙「あなたたち精霊がいなくなれば世界は救われる。私のような思いをする人もいなくなる。あるべき姿に戻る」

十香「違うっ! 精霊は人間と共存することができる! 士道がそれを証明してくれたのだ!! 鳶一折紙っ! 貴様の理念は間違っている!」

折紙「そんなこと! ないッ!!」カッ!

十香「不味い! 琴里! 士道たちを連れて逃げろ! これは私でも防げない!」

琴里「でも十香……」

十香「つべこべ言うな! 急げ!」


シュインッ キンッ! カァッッ!!


折紙「〈絶滅天使〉ッ!」


ドドドドドドドドドドッッ!!

琴里たちが動くより一拍早く、光弾が雨のように降り注いだ
あたりには濃い砂煙が立ちこめ、視界が一層悪くなる

十香「ぐ、……かッ……逃げろ……こと、り……」グッタリ
447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/06(火) 23:52:23.80 ID:42b+zSmM0
限定霊装も完全な天使の前では紙切れ同然
十香が琴里たちをかばったせいか、身体には痛々しい傷が伺える
アノ天使の威力ならこれでも軽傷で済んだ方だ

耶倶矢「案ずるでないぞ、我ら八舞がいるからには、地獄にはいかせん」

夕弦「同意。ここから先は夕弦たちに任せ、休んでください」

十香が死なずに済んだのは、八舞姉妹の風があったからだ
霞む視界に二人を認めると、十香は必死に訴える

十香「……駄目、だ……戦っては……、……駄目……なの、だ……頼むから、逃げ…………」

琴里「十香っ!?」

四糸乃「十香……さんっ!」

よしのん『二人とも落ち着いてー。ちょっちー気を失っただけみたいだからさぁー』

よしのん『それより不味いんじゃないのー? 早く連れて逃げないと!』

四糸乃「そう……です! はやく、ここから……」

折紙「逃がさないッ!」キンッ!

四糸乃「ひっ……」

耶倶矢「待たぬか折紙、貴様の相手は我らだ」ビュオォォッ!

折紙「……耶倶矢、夕弦……ッ」ギリッ
448 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/01/06(火) 23:54:49.89 ID:42b+zSmM0
ここまで
449 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/06(火) 23:56:08.42 ID:cUx2ifYQo
乙です
450 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/07(水) 23:52:29.26 ID:pM/bfxCf0

DIO「……! こ、これはっ!?」


DIOを襲った感覚は、空気そのものが粘着性を纏ったかのようなどろりとした感覚
エレンと男が会話を交えた瞬間、それは襲った

DIO「重たい……が、動けんことはないようだ」

エレン「私の随意領域の制度は全魔術師の中でもトップ、いかに最強クラスのパワーがあっても逆らえるものではありません」ザッザッ

DIO「随意領域……とんだ計算ミスだったな」

エレン「あなたは今私によって不可視の空間に捕らわれています。それは即ち私の行動を邪魔する行為は取れないということ」ブオンッ スッ……

DIO「ヌゥ……。無駄だ。こんな軽い傷なんぞ再生に一分とかからん」ジュッ

エレン「そうでしょうね。しかし今のあなたはそれさえできません」

そう告げられた瞬間、吸血鬼なら感じない程度の傷が激しくいたんだ
何事かと薄く切られた脇腹に視線をやれば、DIOがみたものは信じられない光景だった

DIO「馬鹿な。再生する事はなく、傷口から肉が裂けていっているだとッ!?」ススス……

DIO「このままでは胴体が上と下で別れてしまうじゃあないかッ!」

451 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/08(木) 17:50:15.71 ID:UiY3EDhNo
DIO様うかつすぎぃ!!
452 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/10(土) 02:10:22.65 ID:3wJ76hKc0
エレン「たとえ〈ヴァンパイア〉が〈イフリート〉以上の蘇生能力を持っていたとしても、私の前では無力なのです」

DIO「……ッッ!」ギリッ

エレン「さて、胴がそこまで別れたというのに意識を保ち続けていることは賞賛を送るに値します。ですがそれも、いつまでの話なのでしょうか」

DIO「随意領域なんぞでこのDIOが悪戦苦闘を強いられているだとォ?」

DIO「馬鹿な! ありえんッ! ええいDIO貴様はそんな軟弱な生物であったはずないだろうッ!!」

エレン「はあ。なにをしてもなにをいってもあなたが私の随意領域に触れている間は抵抗は不可能です。その薄皮一枚でなんとか止まった裂けを今一度再開することは容易です。観念して……」

DIO(くそ、クソがっ! このDIOをこけにしやがったな!)

DIO(何か対抗手段はないのか。ここからエレンを、離れていてもフルパワーで殴れる力はないのか!?)

DIO(なんでもいい、どんなものでもかまわん! 俺はこうして何かに“拘束され続けることが嫌いなのだッ!”)

DIO(“なににも、時にさえ縛られない自由な力がいる!” 奴の、エレンの拘束から“解放”される手段、力がッ!)
453 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/10(土) 02:23:35.77 ID:3wJ76hKc0
DIO(“何にも縛られない絶対の力が!”)

エレン「さあ、終わりにしま…………!!?」ドゴォッ!!

DIOがそう思考するのとエレンが手を下そうとしたタイミングがぴたりと同時
しかしエレンはその手を下す直前に何かの力に吹き飛ばされた

DIO「急にエレンが吹き飛んだぞ!? まさか琴里たちが?」

随意領域から抜け再生が始まった腹を固定しながらちらりと琴里たちをみた
しかしそちらも大変なようで誰一人DIOを助けられる人はいない。DIOは頭を悩ませた

DIO「奴等では、ない。となると先の現象の説明がつかん。一瞬黄色い何かが見えたぐらいではなにもわからない」

エレン「クっ……今のは、あなたの能力ですか? 〈ヴァンパイア〉」ガラガラガラッ

DIO「さあな、そこのところはよくわからん。が、知っていたとしても俺が教えるはずがなかろう」

エレン「……ッ」

エレン(可笑しい、あの感覚は拳で殴られた感覚です。しかし犯人が判別できないのは残念です)
454 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/10(土) 02:24:05.11 ID:3wJ76hKc0
ここまで
455 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/01/10(土) 03:09:28.10 ID:i0g1rLYT0
はいDIO様のターンキタコレ、お疲れ
456 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/10(土) 11:59:00.65 ID:JhS5u0iqo
乙です
457 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/12(月) 02:49:25.84 ID:Uz7XbV6y0
DIO「誠に不本意ながら神を崇めたい気分だ。こうも偶然が重なりあうとは、まるで誰かの掌で踊らされている気もするがな」

エレン「……あなたは運がいい。本当にそう思いますよ」ブオンッ

DIO「ホウ? 向かってくるのか。確かに先ほどは予想外の束縛に殺されかけたが、いったはずだぞ」

エレン「いいえ、同じ手を二度と負わないとお思いでしたらそれは間違いです。随意領域を“あなたの力”だけではどうすることも出来ません」ジリジリ……

DIO「フン。ならばその随意領域に阻まれるより速く貴様を倒せばよいのだろう?」

エレン「それができていれば先の胴両断のようなことにはなっていないのでは?」

DIO「忘れたか? 俺はパワーが取り柄という訳じゃあないということを、忘れたかァ?」

エレン「いいえそれらもすべて折り込み済みです」ダッ!

DIO「良いだろう。どの程度までこのDIOの技を見切れるのか試してやる」ヒュオンッ

エレン「!」

エレン(今、随意領域内にもう一つの反応がDIOの背後に見られました。しかし、そこには誰もいない……どういう事なのでしょう)

DIO「うつつを抜かす暇もないんじゃないか?〈空裂眼刺驚〉!」
458 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/12(月) 03:02:38.65 ID:Uz7XbV6y0
ドギュゥンッ!! と。エレンの脳天を的に撃たれる体液の弾丸
エレンはレイザーブレイドを引き抜くと弾丸を断ち切りさらに接近を続けた
エレンの得た何かの存在、確かにあることは明白なのに視認する事はできないでいる

エレン「ッ、心なしか前回より強く撃っていますね」ザンッ

DIO「猿も一応学び進化するように俺も学び得てきた技術があるものよ」サッ

エレン「そうですか。それでその背後に誰かいますか?」ヒュンッ

DIO「背後? なにもおらんだろう、そんなことばかりして俺の集中力を殺ぐつもりか間抜けェ!」ガッシィッ!

エレン「いえそういうつもりではありません。確かに反応が“二つあります”。一つは〈ヴァンパイア〉、そしてもう一つはあなたの背後から」

それを聞くと掴んでいたレイザーブレイドごとエレンを放り投げ、振り向いたりを繰り返すDIO
なんだかんだいって気になるのだろう。やけに入念に探した後、なにもいない

DIO「なにもいないぞ?」
459 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/12(月) 03:03:04.57 ID:Uz7XbV6y0
ここまで
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/01/12(月) 03:04:32.02 ID:Uz7XbV6y0
追記。
度々更新がない日を挟むことがあります
461 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/12(月) 13:58:36.84 ID:g4P2DCmoo
乙です
462 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/12(月) 23:11:18.60 ID:Uz7XbV6y0
エレン(〈ヴァンパイア〉にも見えていない……ということはやはり、第三者の手という考えが有力ですね)

ウェストコット「エレン」

エレン「なんでしょうかアイク」

ウェストコット「お隣さんの戦闘被害が思いの他激しくなってきたんだ。ここは一度、引き返そうと思う」

エレン「お言葉ですが、私一人いればそんな被害など……」

ウェストコット「君は今健全な精霊と戦闘中だろう。被害に気を取られていれば戦いを見るに危うくはないかね? それに、“そのもう一人”を相手取るには少々不利だ」

エレン「私では心細いですか?」

ウェストコット「そうじゃあないさ。拗ねないでくれ、可愛いエレン」

エレン「はぁ……まったく、わかりましたよ」

DIO「おおっと待ちな。貴様また逃げ出すのか?」ザッ

エレン「邪魔です」コオッ

DIO「随意領域か……! いい加減、これに頼る戦いは止めないか?」

エレン「生憎と、逃げるというわけではありません〈ヴァンパイア〉、そして背後の何か」サッ スタスタスタ……

DIO(まただ。また何か腕のようなものがエレンを殴ろうとした。奴は避けたが一体誰の仕業なのかがサッパリわからん!)

463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/12(月) 23:57:52.88 ID:Uz7XbV6y0
エレン(幸い随意領域内で曖昧な可視化は可能でしたが、時計のような腕に黄色……人型の天使? そんなまさか、ありえることはないでしょう)

エレン「急ぎますよアイク。しっかり掴んでいてください」

ウェストコット「ああ、そうさせてもらう」

DIO「待て貴様等! また逃げるのか?」

ウェストコット「そうそう忘れていたことがあったよ、ディオ・ブランドー」

DIO「なっ、なぜ貴様がその名を知っているッ!」

ウェストコット「君のその“背後にいる物”、それは君の“力”だ。……では、また会おう」シュッ

エレン「!?」シュッ

DIO「なんだと? どういことだ、言え! 逃げるんじゃあないぞッ! オイッ!」

去り際にそう告げたアイザックの言葉に、DIOにエレンまでもが驚いたと目を見開く
問いただそうと引き下がり叫び続けるDIO。しかしそこにはもう二人はいなかった
エレンが離れたことにより随意領域の束縛から解放されたDIOは苛立ちに壁を殴る

DIO「奴は、俺を知っている。だがこのDIOに奴との記憶が無いッ!」

DIO「どういうことだ? 一体なにがどうなっているのだ……ッ!」
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/01/12(月) 23:58:34.40 ID:Uz7XbV6y0
ここまで!
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/13(火) 00:01:54.36 ID:2YBJ0N/9o
乙です
466 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/01/14(水) 22:40:52.06 ID:1IuKw9Jy0
一番最初から早く読むと数レス書いたあとに「ここまで」「乙です」
ワロタwww何かシュールwww
467 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/14(水) 23:17:26.87 ID:qVVydEDZ0


折紙「〈天翼(マルアク)〉!」

耶倶矢「くくく。何をするかと思えば分離した天使を結合させ、翼状に展開しおったわ。それでどうやって戦うのだ、恐れおののき逃げか?」

夕弦「警告。夕弦たちの怪我具合に比べマスター折紙は傷を負っていないです。逃げる可能性はありません」

耶倶矢「我ら八舞を相手にようやりおるわ。どういうわけか攻撃も何一つ通らんしな」

折紙「あなたたちでは私は倒せないということ。簡単で最も正しい正解はこう」

耶倶矢「……なめおって、絶対にそこから落としてやる!」ビュオッ!

折紙「! ……遅い」スィー

耶倶矢「チィ、速いな……」

夕弦「追撃。ていやー」ブオォッ!

折紙「あなたたちはただ鬱陶しいだけ。そんな風が当たるなんてありえないことを、なぜ学習しないの」ヒュッ

耶倶矢「夕弦の風も掠り一つしない!? ……つくづく化け物だなッ!」ビュゴォォッ!!

折紙「そんな微風なんて軽く相殺してあげる。〈絶滅天使〉ッ!」キンッ ゴォッ!

ドオォッッ! バスンッ!

夕弦「驚愕。まさか耶倶矢の風が……圧し負けた……!?」

耶倶矢「……ッ!」ジュッ

折紙「ギリギリの回避……小賢しい真似を……」
468 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/14(水) 23:45:44.51 ID:qVVydEDZ0
耶倶矢「くッ……今のは効いた……掠ったって度じゃない……」

琴里「耶倶矢! 大丈夫なの?」

耶倶矢「ふ、ふんっ! こんな程度の傷など対したものではないわッ! ククッ、さあ、もう一……」

夕弦「警告。耶倶矢、前! 前を向いて!」

耶倶矢「な、何事!」くるっ

折紙「……捕まえた!」ガシッ

耶倶矢「ひっ……!」グイッ

琴里「耶倶矢!!」

夕弦「妨害。耶倶矢を放してくださいマスター折紙!」ビュオォッ

折紙「黙っていて」キンッ ゴオッ!

耶倶矢が折紙に捕まり、それを解放しようと妨害にでる琴里と夕弦であるが、折紙の光弾に阻まれた

耶倶矢「離せ、このっ!」グイッ

折紙「そんなに離れたいなら、離してあげる」ブンッ

耶倶矢「がッ!」ボゴォッ!

琴里と夕弦はそれを回避したが、その後すぐに殴られて吹き飛んだ耶倶矢が目の前まで落ちてき、気を取られる

耶倶矢「……今の、パンチ……効く……」

夕弦「混乱。……」

琴里「ちょっと、耶倶矢大丈夫!?」

耶倶矢「あ、ああ……なんともない……」フラッ

469 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/15(木) 23:39:33.33 ID:ujIAsqst0
琴里「見栄張ってる場合じゃないわ! 口から血も出てるしそんなぼろぼろの姿、どう見たって大丈夫じゃあないわよ!」

耶倶矢「な、案ずるでないぞ!? 我は大丈夫と言ったら大丈夫な身体だ! それよりなぜまだここに留まっておるのだ琴里よ、我は逃げろと言ったはずではないか!」

琴里「そ、それは……」

折紙「面倒くさい。ここは一気にいく」グオングオングオングオン……

夕弦「警告。この場を離れましょう。あれは太刀打ちできません!」ガッシッ

耶倶矢,琴里「えっ? ちょ……!」グイッ

折紙「〈絶滅天使〉、〈砲冠(アーティリフ)〉ッ!」キィィンッッ


カッッ ドッッズウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥンンッッ!!

ゴオオオオオオオォォォォォォォォ……


耶倶矢「……けほっ、けほっ」ガララッ

夕弦「激……痛。何かが……足に刺さりました、ごほっ、ごほっ」ガラガラッ

琴里「もう駄目、今の衝撃で動けない……瓦礫に足が挟まって身動きも……」

ストッ

琴里,耶倶矢,夕弦「!」びくッ
470 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/16(金) 00:01:44.60 ID:b4THXIR90
折紙「……」ヒュゥー

折紙「……」ストッ ガシッ

耶倶矢「ぐぁっ、ぅうッ!!」

琴里「と、鳶一折紙……。一応聞いておくけれど……まさか本当に殺そうだなんて……考えて、ないでしょうね?」

〈絶滅天使〉〈砲冠〉による一斉射撃は夕弦の判断により直撃は避けられた
しかしその強大すぎる破壊力は易々と元いた場所を吹き飛ばして小さなクレーターを作る
衝撃に吹き飛ばされ、瓦礫に埋もれた三人はそれでも重体の身となり動くことは困難だった
そこに折紙が降り立ち、意識も絶え絶えな耶倶矢の首を掴み持ち上げた。琴里はそれを見ながらそう問う

折紙「私はいつでも本気、嘘を言った覚えはない」グリィッ

耶倶矢「がぁアっ!! くゥ……折、紙……」ギリッ

折紙「五河琴里、あなたが士道の妹でも〈イフリート〉という事実は変わらない……見てて、あなたも次はこうなる……」キンッ

耶倶矢「ギッ、ハぐゥ……!」ジタバタッ

琴里「ちょっと……まさかあなたっ!」

折紙「まずは一人、〈ベルセルク〉の片割れ……〈絶滅……」コオォッ

夕弦「おおおおおおおおおおお!!」ジャラララッ

折紙「?」ジャララッ ビシッ

471 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/16(金) 00:30:47.63 ID:b4THXIR90
夕弦「奪還! 耶倶矢を離してくださいッ!」ビュゥオオォォォォッ!


〈絶滅天使〉の砲撃が撃たれる直前、ペンデュラムが折紙を締め上げる
夕弦は耶倶矢と折紙を引き剥がそうとするが、次の瞬間には一定の感覚先に折紙が瞬間移動した


折紙「……? 今のは……。まあ、いい。邪魔しないで夕弦。ちゃんと順番は回る。それまで邪魔しないで」カッ ゴオッ!

夕弦「戦慄。今のは……」ジュッ……

琴里「夕弦!? 足に穴が……!」

折紙「そこで大人しく待っていればいい。そこで順番を待ちわびておけばいい。まずは耶倶矢、あなたが先……」キンッ

琴里「ちょっと待ちなさいよ! 待ってって!」

折紙「〈絶滅天使〉……」キュオオォ……ッ

琴里「待ちなさいって! ねぇッ! お願いだから待てってッ!!」

折紙「〈光剣(カドゥー……『〈暴虐公(ナヘマー)〉』


ガンッ ズガガガッ!!


折紙,琴里「……!?」

??「なんだ……騒がしい」

折紙「……夜刀神、十香……?」

十香「なんだ、夜刀神? 誰だそやつは」チャキッ

琴里「は、反転体ですって!?」
472 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/16(金) 00:47:21.32 ID:b4THXIR90
折紙「その霊装……〈プリンセス〉の物ではない?」

十香「……〈プリンセス〉? ハッ、貴様の面白味のない冗談に付き合ってやる暇はない」スッ

折紙「!」

十香「不愉快だ。消えろ」ザンッ! ズガガガッ!

折紙「この斬撃、一体あなたは何者」フッ ストッ

十香「瞬間移動か。なかなか骨の折れそうな奴だ」

折紙「……、その気ならこっちも本気でいく。〈絶滅天使〉ッ!」キンッ

十香「それが貴様のか。だが私の剣の前では通用しないぞ、〈暴虐公〉」チャキッ


琴里「不味いことになってきたわね……耶倶矢も夕弦もダウンしているし、しかたないか」

琴里「神無月、聞こえる?」

神無月『はい司令。クリーンな音質です』

琴里「二体の精霊が現れたわ。いますぐ作戦をたてるから、士道と八舞と私を回収して」

神無月『十香ちゃんは?』

琴里「あんたたちもどういう状況かわかるでしょ? 詳しくは後で話すから今は回収が先よ!」

神無月『了解しました』
473 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/01/16(金) 00:50:48.36 ID:b4THXIR90
ここまで
いつもより雑感が酷いですね
次の更新はこうならないよう気をつけないと……
474 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/16(金) 00:52:35.58 ID:VCmx+caSo
乙です
475 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/18(日) 01:20:26.70 ID:kHERKJwD0
乙です。
毎回楽しみに見させてもらってます。
476 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/19(月) 00:37:44.89 ID:2GOzhftW0

フラクシナス 艦橋〜〜〜



神無月「お疲れさまです、司令」ビシッ

琴里「いや、まだ終わってないから」

令音「……しかし琴里、君が出る幕はもうないだろう」

琴里「そうだけれどこの状況が打破されるまでは気なんて抜いてられないわ」ドカッ

神無月「司令、どうぞ」ササッ

琴里「ん、ご苦労ね」ぱくっ

司令席に腰掛け、神無月の差し出す飴(チェッパチャップス)を口に含む琴里
口に広がる爽やかな甘さを堪能しながら、作戦について考え出した

琴里「十香からの反応は?」

箕輪「前回の反応と同じ、カテゴリー・Eのマイナスです!」

琴里「……やっぱり、じゃああれは反転体ということで間違いなさそうね」

令音「……だとすれば厄介だな。封印の手段を取るのはシンを危険に曝す」

琴里「いや、今回は士道が出なくても大丈夫じゃないかしら」

令音「……つまり」

琴里「ええ、この戦闘は十香の“負け”よ。鳶一折紙の天使はAAAランク精霊の中でも最強格だと判断できるから、それを根拠に考えると必然的な結果ね」

令音「……ふむ、では我々はあくまでも相打ちにもっていければそれでよさそうだ。そうだろう? 琴里」

琴里「ええ」
477 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/19(月) 00:59:39.64 ID:2GOzhftW0
神無月「あれ? 司令、八舞姉妹さんたちはどこに」

琴里「え? あ、ああ二人ならたぶん……」

令音「……医務室だ。今なら丁度医療用顕現装置で治療が開始されだしたくらいだろう」

神無月「そうですか。激しい戦いだったみたいですね」

神無月「あ、しかし私はむしろ激しくされたい派です。この神無月恭平、攻めより受けの方が素晴らしいことを知っています! とくに司令に蹴りを入れられた際にはもうそれはそれは嬉しすぎて天国に……」ドカッ!

神無月「ごふぉぉぉぉーーーーッ!! あ、ありがとうございますッ!」びくんっびくんっ

琴里「……死ね! ……ふぅ、で、士道の状態はどうなのかしら?」パンバンッ

令音「……ん? シンなら……」


フラクシナス艦内 医務室〜〜〜


士道「……」zzz...

478 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/19(月) 09:50:57.91 ID:kvfsKR8Qo
乙ー
479 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/19(月) 22:53:05.70 ID:2GOzhftW0
士道「…………ん、」

士道「あれ……ここは……。……ハッ! そうだ確か琴里をかばって!」

士道「琴里ッ!」ガタタッ ぐら……

士道「ッ! おわっ!?」ドタンッ!

士道「いっつつつ……」


ウィーンッ スタスタスタ……


令音「……やあ、シン。起きていたか」

士道「令音さん……。てことは、ここ……」

令音「……ああ、ここは〈フラクシナス〉だ」

士道「やっぱり。あ、琴里はどうなったんですか!? それに折紙も……」

令音「……落ち着け。まずは立てるか?」

士道「あ……す、すみません。立てます」すっく

令音「……よし。詳しい話は後で話すが、安心するんだ。琴里は無事だ。無論鳶一折紙も」

士道「そうですか……」

令音「……ただ」

士道「ただ?」

令音「……いや、なんでもない。この話は艦橋でしよう。どうも私は説明下手でね……」スタスタスタ……

士道「? ……わかりました」


480 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/20(火) 00:41:37.44 ID:hTci+ig80


フラクシナス艦内 艦橋〜〜〜



琴里「あら、遅い起床ね、士道」

士道「おう。……て、怪我はないのか? 琴里」

琴里「誰かさんのお陰様で何事もないわ」

士道「そうか……ならよかった」

琴里「どうでもいいけど何か聞きたいことがあるんじゃない?」

士道「あ、そうだ琴里。折紙はどうなった? 助かったのか?」

琴里「ええ、まあ一応ね」

士道「一応……?」

琴里「口で説明するより実際に見て貰う方が早いわね。令音、メインモニタに映像だして」

令音「……ん、了解」

琴里「見なさい士道。これが一応の意味の答えよ」

士道「な……なんなんだよ……これ……ッ!」


巨大モニタに映し出された映像には二人の人影が映っていた
天使の様な純白の少女に漆黒の鎧を身に顕現する少女、士道にはどちらにも心当たりがあった。それは、


士道「いったいどうしたってんだよ……折紙……十香……ッ!」


鳶一折紙と、夜刀神十香だった


481 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/20(火) 23:31:51.14 ID:hTci+ig80
琴里「士道が気絶したすぐ後、鳶一折紙は恐らく、“精霊化”した」

士道「“精霊化”って……まさか〈ファントム〉と折紙が接触したってのかよ……」

琴里「そうとしか考えられないというのが今のところの見解よ」

士道「……ん? だったら何でまた十香が反転してるんだよ。誰かの手によってああなったのか?」

琴里「いいえ、それは違うはずよ。十香は折紙との闘争で気を失ったからね」

士道「そうか……。ん、ちょとまて今の十香と本気で戦ったら折紙が! いや、天宮市自体が保たないんじゃないか!?」

琴里「そうよ。正直ここも危ないところだし」

士道「だったらこんなのんきに……」

令音「……シン、まずは落ち着いてくれ。取りあえず鳶一折紙は大丈夫なはずだ」

士道「すいません。それってどういう……」

令音「……彼女の天使はどうやら光に関する物のようでね。危害に触れる寸前に“自身を光に変えて”回避しているんだ」

琴里「そう、だからまだ一撃も十香から貰ってないわ。保たないのは恐らくだけど街より十香の方が先よ」

士道「……それでもだなッ」

琴里「ネチネチとしっつこいわね士道。そうなる前に対策は討つに決まってるでしょ?」
482 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/20(火) 23:49:11.26 ID:hTci+ig80
琴里「一人でさきさき話しを進めすぎ、人の話しは最後まで聞きなさいって幼稚園からやり直す?」

士道「うっ……」

琴里「今からあの二人を引き剥がすために作戦を遂行するから、そこで大人しくみてなさい」

士道「……了解」

琴里「……よしっ、じゃあ全船員持ち場に集中!」

琴里「基礎顕現装置全列並列駆動! 生成魔力を主砲に回しなさいッ!」ビシッ!

クルー一同「了解ッ!!」

琴里「神無月!」

神無月「お呼びですか司令」

琴里「あなたに射撃は任せるわ。ただし絶対に二人は殺さないこと、できるわね?」

神無月「お任せください。その程度のご注文、片手で料理をしながらでも成功させられる自信があります。必ずや当てて見せましょう」

琴里「よろしい」

幹本「司令! 準備、整いました!」

琴里「よし、ナイスタイミングね。バッチリよ!」

士道「おい……琴里、その対策って……まさか……」

琴里「神無月! 〈ミストルティン〉発射を許可する」

神無月「了解です。さあ、撃ってください! 〈ミストルティン〉発射!」


 カ ッ ッ ! !


483 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/24(土) 01:33:06.94 ID:4sx5YqPc0


〜〜〜


十香「奇妙な真似を……フンッ!」ヒュンッ ズガガガッ!

折紙「……」フッ シュンッ

十香「消えたり現れたり、小癪なッ」ザンッ!

折紙「これは意図して起こしたものではない。恐らく私の天使の力、文句を言われても困る」フッ シュンッ

折紙「それより夜刀神十香、あなたの放つ斬撃の方が数段厄介。触れると消滅しかねない」キンッ

十香「……だからッ、その誰かの名を私に、当てはめるのはやめろとッ! いってッ!!」チャキッ

折紙「〈絶滅天使〉!」ゴオッ!

十香「いるだろうがあぁぁッッ!!」ダンッ ザンッ!

十香「失せろッ! 私の前からッ」ブンッ ブンッ ブンッ ブンッ ブンッ ブンッ!!

折紙「ッ!?」フッ シュンッ シュッ!


十香がその剣を無差別に振り回し闇色の斬撃を五月雨の如く放出する
危害を事前に回避する天使〈絶滅天使〉をもってしてもその手数の多さには対応がきかないようで
回避先の位置にいながら、折紙の肩や脹ら脛には小さな掠り傷が幾つも見受けられる

折紙「その剣、絶つのではなくやっぱり消す力なの? ……、だったら……ッ」

折紙「〈絶滅天使〉、〈砲冠〉ッ!」キンッ! シュルルルッ
484 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/24(土) 10:56:38.57 ID:22H2fdMno
乙ー
485 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/24(土) 12:51:23.18 ID:xa/Hm2jNo
追いついた
完結しておくれよ
486 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/25(日) 04:56:46.09 ID:7WVyfQR70
十香「それが貴様の本気か。なら、私も応えないとならないな」チャキッ……スッ

十香「たかが……一天使を扱うだけの、私を惑わす精霊め……恥を知れッ!」カツンッ


十香「〈暴虐公〉……!」ガッ ババババッ! ズオンッ!



十香『【終焉の剣(ペイヴァーシュヘレヴ)】ッ!!』ガラガラガラガラガラガラガラッッ……!



十香「一撃のみで塵一つ残さぬ、滅ね(しね)ッ!」バババババババババッッ!!


キンッ……ヒュンッ


十香,折紙「!?」

ドッッヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂヂッッ!!

十香「なんだ、この光の柱は!」ジュッ

折紙「! ……今!」キィィンッ ゴッドオオオオオオォォォォッッ!!

十香「ッ! 小細工な……ッ!!」

十香の【終焉の剣】と折紙の〈砲冠〉、最大の一撃が放たれる寸前一筋の光の奔流が二人を襲った
気を取られてしまった十香の一瞬の隙をついて〈砲冠〉が放出され、十香は間一髪命拾いしたがその霊装は半壊した

折紙「このまま戦っても長期戦は不利。ここは……」

十香「ッ、ぬぅ……」

折紙「しめた。ここは一度引く、しかし必ず、私は例外なく他の精霊を殺す」

十香「逃さん! 【終焉……、!?」
487 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/01/25(日) 04:57:53.56 ID:7WVyfQR70
起きたら続き書きます
遅れ気味でごめんなさい
488 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/25(日) 08:57:56.71 ID:GSIgj2X3o
乙です
489 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/25(日) 16:44:51.54 ID:7WVyfQR70
折紙「……次は、必ず殺す」ビュンッ

十香「ッ、己ェ……この倦怠感さえなければ……ッ」フラァ……

折紙(あの剣がもしあの砲撃より先に放たれていたら……私は消されていた。今もあの剣は顕現している、今は危険だ)


反転十香の魔王の一撃を危惧した折紙は、この幸運を機に退避する
凄絶な威力を秘めていることはスパークする闇の光の粒子から容易く想像できたのだ


十香「……ッ、下等生物ごときに、この私……が……ッ」ドサッ パアァァッ

十香「……」


〜〜〜


中津川「目標退避!」

川越「十香ちゃんの反応、オールグリーン! 正常体です!」

琴里「よっし! 良くやったわね! 作戦成功よ!」

クルー一同「ワアアァァァァーーー!!」ヒュー! ヒュー!

士道「終わったのか琴里?」

琴里「ええ。これで一段落だわ」

士道「そうか。よかった……、あれ?」

琴里「なによ、そんな顔して」

士道「いや、誰か一人いない気がするんだが」

琴里「いない? は、まさかね。欠けてるはずがないじゃないの八舞姉妹も四糸乃もみんな……、ん?」


士道,琴里「……まさか」



士道,琴里「DIOがいないーーーッ!!?」



490 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/25(日) 17:06:27.06 ID:7WVyfQR70


???〜〜〜



DIO(この街にいることになってから幾日経ったのか……覚えていない)

DIO(奴等と行動を共にし、様々な出来事をこの身で体験してきた。吸血鬼の力を抑え込まれたせいもあるが、こんな日常を体験したことはなかったせいか、どこか楽しんでいる俺がいた)

DIO(少しは貴様等人間の心とやらを知ったぞ、ジョジョ)


ザッ


DIO(だが、未だ考えても考えてもわからないことが幾つかある)

DIO(それは、先の戦いで現れた、“背後に立つ者”のこと、そして士道、琴里、十香たちの隠したがっているものだ)

DIO(あれはなんだというのだ。よくよく考えてみれば物探しとかいうオカルト話し……“背後に立つ者”と関係性があるようにも思えてくるぞ)

DIO(何かを欲しいと強く縋ったさいに現れるという点が共通しているのだ。オカルトは物を、今回は力を。どちらも欲しい、そう願っている)

DIO(違う物だが俺は偶然とはどうしても思えん。正解はなんだ……解はいったいなんなのだ……!)


ザッ


「ふふ、お教えましょうか? DIOさん……?」

DIO「……トキサキクルミ」

狂三「はい。お久しぶりですわね」
491 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/25(日) 17:50:41.20 ID:7WVyfQR70
DIO「なにを企てている?」

狂三「別に、そんな下心はありませんわ」

DIO「なら、なんの用だ」

狂三「そんな怖い顔をしないでくださいまし。わたくしはただあなたの求めている答えをお教えようとしているだけですのよ?」

狂三「ふふ、別件もありますがッ!」チャキッ バンッ!

DIO「ッ、油断していた! 回避が間にあわ……」ガスッ

狂三「答えは確かにお教えしましたわ」

DIO「痛みが……ない!? ぐッ、GRYYYYYYYYッ!!?」

狂三「〈刻々帝〉【四の弾(ダレット)】、撃ち抜いた対象の時間を遡らせる弾ですわ」

狂三「普通ならあるべき姿にまで時間を巻き戻し、欠損部位を復元させる物なのですけれど、今回はその応用ですわ」

狂三「さあ、こちらに来た時点よりも深い記憶を思い起こしてくださいまし」

DIO「……WRYYYY……」フスゥー

狂三「……」

DIO「なるほど……疑問が解決した」

狂三「あら、あら」

DIO「全て、ここにくる以前の記憶……抜けていた記憶を、思い出したぞ」すっく

狂三「きひ、ひひひひ、どうですの? お目覚めの気分は」

492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/01/25(日) 18:07:26.22 ID:7WVyfQR70
DIO「決していいものとはいかないものだ。そしてもうここにいる意味も、この世界にいる意味もなくなったな」

狂三「これからどうする予定ですの? 元の世界に戻る、なんて無理難題をもくろんではいませんわよね」

DIO「このDIOに不可能はない。無理難題なんて考え自体、俺にはない」

狂三「そうですの。ねェ、DIOさん」

DIO「なんだ」

狂三「今、わたくしがあなたを“食べる”と言いましたら……食べられてくださいますか?」ゾザザザザッ!

DIO「悪いが答えはNOだ。無謀な戦いはよせよ。今なら見逃してやってもいい」ガシッ

狂三「きひ、そうですの。でェもォ、わたくしの答えもNOですわ!」チャキッ

狂三「さあさおいでなさいな、〈  刻  々  帝  〉ッッ!!!」ズドオオォォォォンッ

狂三「答えなんてどうでもよかったのですわ! 〈刻々帝〉」ズオオォォォ……

DIO「そうか、あえて死に急ぐか、よかろう、やってみろ!」

狂三「【七の弾(ザイン)】!」バンッ!
DIO「『世界』ッ!!」


493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/01/25(日) 18:38:02.24 ID:7WVyfQR70
ここまで
494 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/25(日) 21:34:25.18 ID:vLDwt47oo
乙です
495 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/29(木) 18:33:59.06 ID:/sSo0+lq0
今日の夜から更新できそうです
遅くなってごめんなさい、>>1からでした
496 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/29(木) 19:26:38.86 ID:5QSvxoBNo
497 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2015/01/30(金) 00:23:22.12 ID:aLv9EaeM0


DIO「そんな生っちょろい弾丸なんぞ無駄無駄ァーッ!」ヒュオンッ




DIO「時よ止まれいィッッ!!」




ドオオオオォォォォォォーーーーーンンッ!!




狂三(……動けませんわね。記憶からの情報だけではどんな感覚かわからなかったのですけれど、気持ち悪いですわ)

DIO「我が『世界』の前ではどんな不思議パワーも無駄よ。無駄、無駄」

狂三(なるほど、やはり厄介ですわ。それでいてとっても、とっても魅力的ですわね。ああ、ああ、今すぐにでも召し上がりたいですわ)

DIO「そして、貴様のお陰でこの力を思い出したことは感謝しようじゃあないか」

狂三(……)

DIO「だがな、同時にそれは不味い手だったとも言えよう。もし俺が殺しにかかったらと、これっぽっちも思わなかったのか?」ザッ!

狂三(ふふ……ですけれど、わたくしには到底届きませんわね)ググッ

DIO(ん? 今こいつ、一瞬黒くならなかったか?)
498 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2015/02/01(日) 05:18:23.69 ID:BPk5aMsZ0
DIO(フン、だが……)

ドズッ!

狂三「ぐっ……」ドバァ……ピッタァ〜

DIO「俺はこの世界を知った。俺はこの世界に来るに至った理由を思い出した」

DIO「全ては奇妙な運命、実に数奇な冒険よ……。絶対に交わるはずのない異なる世界がこうも交わってしまったのは……“このDIOのせいだ”」


ドオオオォォォォォォーーーーーンンッ!!


狂三「!? ガハッ!」ベチャベチャッ!

DIO「『星の白金(スタープラチナ)』に破れた瞬間に、俺は無意識の内に『世界』の真の力を発動させてしまったらしい。俺はもともと時間の束縛から自由になりたかった、だからこの能力が発現したのだとエンヤ婆に教えられた」

DIO「だが、俺の能力はそれだけじゃあなかったのだ。俺はその事に気づいていながらジョータローと戦い、ついには発現もせぬままやられていた……しかし、イレギュラーはどこにでもある」

DIO「俺は死にたくないと願った。その結果『世界』が新たなる世界を構築した。真の力は世界を書き換える力で、それは次元の壁さえ巻き込んだのだ」

DIO「願いは叶ったさ。しかし代償としてか反動としてか、俺は一時的に記憶をなくしていた」
499 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2015/02/01(日) 05:38:11.12 ID:BPk5aMsZ0
狂三「ぅ……ッ」ドバドバッ

DIO「……これまでの経緯はこうだろう。全て、全て思い出したぞ」ヒュオンッ

世界『……』ブンッ!

狂三「ッッ!」ゴシャッ!

DIO「この力は絶対、帝王にふさわしい最強の力よ。その前ではクルミ、貴様もまた無力だったようだな……」ザッ


ダアァァンッ!


DIO「……なにィ!?」ガスッ

「ふふ、わたくしを“一人”殺しただけで満足でして?」スゥッ

DIO「影の中から出てきただと? 貴様は確かに今ここで殺したはずだ、そこに死体もあるッ! いったいどうやってッ?」

狂三「きひ、ひひひ! わかりませんの? やりようは幾らでもありますわ」チャッキッ

DIO「ッ、『世界』ォ!」

狂三「同じ手は二度も通じませんわよ?」バァンッ!

DIO「!?」ガスッ ……ピッタァ〜

狂三「〈刻々帝〉【七の弾(ザイン)】。撃ち抜いた対象の時間を“止める”弾ですわ」

狂三「わたくしの天使は時を司るそれはそれは素晴らしい物なのですけれど、」

DIO(時を?)

狂三「なにぶん燃費が悪くて、使い所は限られますの」

500 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/01(日) 05:40:27.34 ID:BPk5aMsZ0
遅れ気味ですがいったんここまで
DIOの真の能力についてはオリジナルではありません!
どこかで見た、確かな(?)資料を元に出しました
501 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/01(日) 07:25:24.01 ID:6O6Br0Ry0
まさかD4C
502 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/01(日) 11:58:09.62 ID:v1Sg5Owdo
乙です
503 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2015/02/04(水) 23:38:46.36 ID:JCjzvYgQ0
狂三「ですからあまり使いたいとは思いませんわ。でも、わたくし以上の時間停止を成し遂げてくるDIOさんには、出し惜しみなんてしていられませんの」スッ…

ゾザザザザザッ

DIO(な、なんだ?。また影が広がったが……)

狂三「さあさ的当ての時間でしてよ、“わたくしたち”」タンタンっ

狂三『……きひ、ひひひ、ひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひっ!!』ズモッ

DIO(……な、なんなんのだ、この……)

DIOのみた光景は、床下一杯の真っ黒な影
そしてそこからはいでてくる、数にしておよそ100人あまりの“狂三たち”だった

狂三「いいこと? 頭が100、手足が30、腹は50点ですわよ」

狂三『あら、あら』  『心配しないでくださいまし』

『わたくし、銃の経験がありますの』 『ですから問題ありませんわ』   『さあさ、』

       『開始の合図を』  『“わたくし”』

狂三「ふふふ、そうですの。じゃあ、一斉発砲を許可しますわ」バッ


ダンッダンッダン! ダダダダダダダァァーーーンッ

ドババババババババババババッ!!

DIO(ッ。生意気なやつよ……!)ガスガスガスガスッッ

504 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/05(木) 00:31:40.08 ID:72+tmwpBo
乙ー
505 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/02/07(土) 02:24:09.45 ID:gMwUTbOn0
狂三「蜂の巣にするというのはまさにこのようなことを言うのではなくて?」タッタッタ……

狂三「チェックメイト、ですわ」カチャッ

DIO(ハッ。こいつまさか、頭に銃を……)


ダアアァァァァァァンンッッ!!


狂三「遅れた時……ダメージとともに取り戻してもらいますわ」

クッ

DIO「うげぇェェェーーッ!!」バスバスバスバスバスバスバスバスッッ!

狂三「DIOさんがその不思議な力を扱う以上、記憶を覗いたわたくしには勝つことはできませんわよ。わたくしはDIOさんのことを、この世界の誰よりも知る者の一人なのですから」スッ

DIO「……ッ、頭を射ぬかれたせいか目眩がする、吐き気もだ……!」ダラダラッ

506 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/02/11(水) 20:47:23.48 ID:ZnK0M7GQ0
DIO(……だが、このままやられっぱなしではすまさんッ。絶対にだ)ググッ

狂三「あらあら、まァだ倒れませんの? わたくしと戦うだけ労力の無駄だということがわからないようですわねぇ」

DIO「……言わせておけば! 『世界』!」

世界『……』ヒュオンッ

狂三「眠ってしまいそうなほどのとろい動きでなにができますの? まだ撃ち倒されたりないらしいですわね」チャキッ

狂三「〈刻々帝〉【二の弾(ベート)】!」ズゾゾゾゾ……!

DIO「文字盤のニから銃口に影が入っていった、先ほどの停止弾と同じようにッ!」

世界『……』ブンッ!

狂三「あらあら、ご自慢の『スタンド』のスピードが落ちていますわよ?」サッ

DIO「チィッ。クルミの能力は時間を操ることか? あの時計板がクルミの力の正体だとしたら……!」

世界『……』ググッ……

狂三「だとしたら、あれを壊せばあるいは倒せる……そう思ったのではなくて?」カチャッ

DIO「なッ!」

狂三「きひひ、遅いですわ、遅いですわ!」ダアァァンッ!

DIO「ッ!」バスッ
507 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/02/11(水) 21:05:19.50 ID:ZnK0M7GQ0
狂三「この状況下でよくもまあ冷静に結論を見いだしていたみたいですけれど、今更過ぎますわ」

DIO「痛みがまるでない、貴様なにを俺に撃ち込んだッ!」

世界『……』ブンッ!

狂三「きひ、ひひひ。〈刻々帝〉【二の弾】、撃ち抜いた対象の時の流れを遅くする弾ですわ」

DIO「遅くする……!?」

狂三「ええ、DIOさんの『スタンド』のパンチは非常に素早く強力、ですけれど当たらないと意味はありませんわよねぇ」ス……

世界『……!』バコォンッ

DIO「な、いつのまに『世界』のパンチを回避したのだ、クルミッ!」

狂三「DIOさんの身体でもさすがに反応はできなかったようですわね。後ろですわ」カチャッ

DIO「ぐ、ヌヌヌ……ッ!!」

狂三「今のDIOさんでは、足掻いても足掻いても絶ェーーーーー対にッ! わたくしに勝つことはできませんわ!」ダァンッ!

DIO「WRYYYYYーーーーーッ!?」ブチャッ!

狂三「二回目の百得点も良い狙いですこと」
508 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/02/11(水) 21:20:27.16 ID:ZnK0M7GQ0
DIO「しまった、バランスを……!!」ドチャッ

狂三「少々やりすぎましたわね。まァ、弱っていただけばいただくほど食べやすくなりますけれど」

DIO「……ッ! まだ、まだだ……!」ググ……ドチャッ

DIO「ッッー!」

狂三「しょせんはこの程度でしかなかったみたいですわね。弱肉強食の世の中、強者が弱者を叩き潰すのは当然、足掻いても足掻いてもDIOさんはわたくしに勝つことは不可能ですわ」

狂三「それは、もう定まった未来……運命ですのよ?」カチャッ

DIO「……ーッ。……ーッ」ググッ

狂三「さあさ、わたくしの一部としてどうか生き続けてくださいましッ!!」ダンッ!

DIO「!」ギンッ!

世界『……!』バッ!

狂三「……なッ!?」




ドオオオオォォォォォォーーーーーンッ!!




DIO「……時よ止まれッ」
509 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/11(水) 21:23:20.11 ID:ZnK0M7GQ0
ここまでッ!
最近やけに忙しくて更新するにもできないでいた>>1です
しかし、完結に向けて頑張っていきますので、今後とも是非よろしくおねがいします!
510 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/11(水) 22:55:34.60 ID:oI6kf7qfo
乙です
511 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/02/15(日) 04:08:53.95 ID:UcLghp9d0
次の更新は今日中から始めます
五〜六レス構成になります
512 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/02/15(日) 23:47:43.10 ID:UcLghp9d0
DIO(あ、危なかったッ!! もしタイミングに誤差が生じていたなら! 今この瞬間はなかったらう)

DIO(帝王としてはずべきことだが、ほんのちょっぴりの恐怖を感じた。このDIOを脅かす存在として、クルミを認識した!)

世界『……ー……』スススー

DIO(確実にしとめなくては。確実に息の根を止めてしまわねばッ!)

世界『……!』ググッ!

DIO(俺を脅かす存在なんぞッ)

DIO「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァァーーーーーッッ!!」

世界『!!』


ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガッッ!!

ドバババババババババババババババババババババババババッッ!!

バキバキドガバキャバキボキボキバキバキバギャゴシャバキッッ!
513 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/02/16(月) 00:21:50.70 ID:VETRI8EB0
DIO「……駄目押しにもう一発ッ!」

世界『!』ゴッ!

狂三『……ッ』ベキャッ!

DIO「今の蹴りで肋の五、六本程度は粉々になったか?」



ドオオオオォォォォォォーーーーーンンッ!!



狂三「グッ、ごリュばぐギッ!!?」ドッッ!! ヒューーードバァァンッッ!!

狂三「かッ、カ、ひゅー……ひゅー……」

DIO「そして時は動き出す……頭部に撃ち込まれた弾丸の分だ」フラ……

DIO「前が見えないくらいの激しい吐き気、目眩。いくら貴様とはいえ耐えられるものではあるまい」

狂三「き、る……ざ、き……る……」

DIO「その出血量だ、もはや助かる術はないだろう。助かったとしても満足には生きていられないだろうな」

狂三「……ット……だレ……」

DIO(意識ももうもたなそうだな。呂律も回っていなければ、意味不明な単語ばかり口に出すばかり)
514 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/16(月) 01:13:47.13 ID:L48H0DSLo
乙ー
515 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/02/17(火) 23:33:03.66 ID:66Rmo6Ch0
DIO「……フン、ようやっと頭痛も吐き気も治まり始めたぞ。久々にここまで追いつめられたか」

DIO「ほうっておくか、どうせ死ぬだろう……しかし、ヌゥ、貴様だけはまた生き返ってきそうな気がしてならん」ザッ

DIO「ここはやはり確実にこの手でしとめてやるべきか、否か」

世界『……』


カチッ


DIO「ヌ?」


ズオオオオォォォォォォ……


DIO「な、なんだッ? 全身に力がまるで入らん!! 吸われているような倦怠感、脱力感を感じているだとッ!?」ガクンッ!


ズ オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛ッ ッ!!


DIO「クッ、体が……動かんッ!」ググ……ッ

ダンッ! キュンッ!

DIO「今の音、クルミの銃の音じゃあないか!?」グギギ……

DIO「ハッ。クルミ、何かの弾を自身の肉体に撃ち込みやがったなッ!?」

狂三「……ヒ、ヒヒヒ……惜しかった、です……わねェ……」

DIO「……再生、しているのか? 傷を治す能力弾なのかッ?」グググ……

狂三「いいえ、違いますわよ……、撃ち抜いた対象の、時間を遡らせる弾……【四の弾】、ですわ」ギュンッ ギュンッ

516 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/02/17(火) 23:56:43.45 ID:66Rmo6Ch0
DIO「ダレット?」

狂三「はい。ですが痛めつけられた全身を復元するには少々効率が悪いですの」

DIO「効率?」

狂三「ええ、わたくしの天使はわたくしの寿命と引き替えに力を発揮しますわ。当然、強い物を使えば比例して寿命を失いますの」

DIO「諸刃の刃、だな」

狂三「そうとは限りませんけれどねェ。使った寿命はまた、“溜めれば”いいのですから」

DIO「……溜める? そんな奇妙な真似ができ……」

狂三「できますわ」

DIO「なに?」

狂三「〈時喰みの城(ときはみのしろ)〉、わたくしの影で構成される固有結界……これはわたくしの影を踏んでいる生物から寿命を奪う能力ですの」

DIO「影……? ッ、まさか!」ググッ!

狂三「お気づきになられたご様子ではありませんの。でも、遅いですわ、遅いですわ!」

狂三「DIOさんの感じている激しい虚無感、脱力感、倦怠感は寿命を奪われているため……この左目をご覧になってくださいまし」チチチチチチチチチッ……

DIO「時計の瞳? いや、それ以前になぜ反時計に針が回転しているのだ」

狂三「それは、DIOさんの寿命を奪いわたくしの物としているからですわ」
517 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/02/19(木) 23:48:05.06 ID:pL3qF1N+0
DIO「ッ、では、やはりこの蟠った黒い影が貴様の言う固有結界なのだな?」

狂三「ええ、お察しの通りですわ」

DIO(トキサキクルミ、まさかこんな隠し弾を持っていたとわな。これは吸血鬼の力でどうにかなるものじゃあない。そもそも我が肉体(ボディ)に力を込めることさえできないのだ、絶望的とはまさにこのことを言うのだろうな)

狂三「いいですわ。さすがは食物連鎖の頂点に立つお方、この圧倒的生命力、尽きない無尽蔵に溢れでる寿命。オアシスですわね」けたけたけたけた

DIO「で、俺をどうするのだ。八つ裂きに引き裂いて殺すか? 紫外線に当て砂にするか? どうせそのザフキエルとやらの能力で記憶を覗いた際、弱点は押さえているのだろう?」

狂三「まぁ! さすが、鋭いですわね。でも殺しはしませんわ。食べますのよ?」

DIO「……フンッ(そう、もっと慢心に満ちろ。絶対者として油断するのだ。早く俺に近づけ……俺はもう戦えないと、思いこめッ!)」

狂三「その無限の生命力を得れば、わたくしの悲願は成される、運命に風穴を空けることが可能ですわ。愚かな行為に神がどこまで赦すのかをこの身、この眼で確かめられますのよ」スッ

518 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/02/20(金) 00:12:09.22 ID:s7hjCDge0
狂三「さァ、さァ! 大人しくしていてくださいまし。痛みも感じないうちに……補食しますので……」ス……

DIO「ククク……間抜けがァッ!!(かかったな、間抜けェッ!)」ヒュオンッ

世界『……、……!』ヒュンッ! ゴッ!!

狂三「!?」ドムッ!

DIO「そのまま、殴り抜けるッッ!!」ググッ

世界『!!』ブンッ!

狂三「クッ……!」ドッ! ドシャァァ……

DIO「完全な不意をついたと思ったのだが意外に警戒していたか。しかし、『世界』のパワーでさえ尻餅をつかせることが限界とは、厄介な固有結界だな」

狂三「少し、油断していましたわ……『スタンド』が影響を受けず動けるとは、完全な誤算ですわね」

DIO「ッ、しぶといな貴様。もう死ねばどうだ? きっと楽になる……」

狂三「残念極まりないのですけれど、それは無理ってものですわ!」バッ!

DIO「またかッ!? ええいさせんわ! 『世界』!!」

狂三「〈刻々帝〉、【一の弾(アレフ)】!」ゾザザザザ……

DIO「く、しまった、止められない、だとォ!!」




ダオァァァンッ!!



519 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/02/20(金) 00:13:12.06 ID:s7hjCDge0
今回はここまで
520 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/20(金) 00:33:54.30 ID:0WY8KdV4o
乙です
521 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/02/25(水) 14:42:54.05 ID:UOn1AVlT0
今日の晩から更新を再開します
522 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/02/25(水) 23:49:55.67 ID:UOn1AVlT0


狂三「……」ユラァ

DIO「……」ドドドドドドドドドッ

狂三「……ひ、ひひひ、さあさ、どうしましたの? 固まっていますわねェ、緊張なされていますの?」

DIO(一の弾、アレフ……? いったいどういう効果がある、なにを対象に与える弾なのだ。今までの弾は、四、二、七……いずれも共通点は“時間の流れそのものを操る事”だが……)

狂三「あら、あら。もしかして、【一の弾】の能力を推測しようとしていますの?」

DIO「……」ピクッ

狂三「どうやらそのようですわね。そうですわ。考えるより実際に体感していただきましょうか」ニタァ

DIO「なにッ?」ギロッ

狂三「怖いですわ、怖いですわ。そんな眼差しを向けなくてもよろしいではありませんの。わたくしがご厚意で……」ギュンッ!

DIO「! 消えた?」

狂三「……教えてあげるといっていますのに」ごにょごにょ

DIO「ッ!!」ガバッ!

狂三「ふふ、急に起きあがるのは止してくださらなくて? 心臓が止まりますわ」ケタケタケタ

DIO「……まさか、瞬間移動でもしたのではあるまいな」

狂三「瞬間移動は空間移動の一種、わたくしにそんな高度な技は使えませんわよ?」
523 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/02/26(木) 01:06:49.24 ID:ovl9KyOco
来たか…
524 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/02/26(木) 23:09:28.31 ID:t2C8isf80
DIO「……どうだかな。貴様の言葉は信用ならん。いくつ俺に隠し玉を用意していた?」

狂三「何か勘違いされていますわね。わたくしは隠し玉など何一つ用意していませんわ。わたくしが日常的に扱う弾が大半ですもの」

DIO「……貴様だけはつくづく厄介だな」

狂三「あら、褒め言葉ですわね」

DIO「フン。それで、瞬間移動の類でもないならば先の異常な行動はどう起きた。俺の体感速度を低下させたのか? 時間を止めて背後に回り込んだのか? 違うだろう」スッ

DIO「そうだな、今のは丁度……」ジャリッ

狂三「なにをしでかすおつもりですの?」

DIO「オイ、誰と話している。俺は“背後(ここ)”だぞ?」

狂三「……あら? DIOさんこそ瞬間移動を使ったのではなくて? わたくしの視界から消えるのとわたくしの背後に現れるタイムラグは感じられませんでしたわ」チャッ

DIO「貴様からすればそう感じるのか。では俺とも違うわけだな?」スッ!

世界『!』ゴッ!

狂三「ふふふ、どうやらDIOさんにはとんだ隠し玉があるようですわね」ギュンッ!

ドガッ! ……パラパラパラパラ

DIO「……ほう?」
525 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/02/27(金) 01:12:58.97 ID:E1JuoKCf0
DIO「俺の視界から失せ、『世界』の拳の射程から逃れる間にほんの僅かなラグを感じた。……理解したぞ、貴様のその【一の弾】とやらの効果をな」

狂三「……それで?」

DIO「それは加速させる弾、時間の流れを自分だけ高速化させる……違うか? そうでないとラグの説明がつかない」

狂三「ふふ、さすがとしか言いようのない鋭さですわね。仰るとおり、撃ち抜いた対象の時の流れを高速化させる弾、それが【一の弾】の正体ですわ。まあタネがわかってしまっても支障はありませんけれど」

DIO「どうかな。ただ速いだけで動くだけの能ならば、話は違ってこよう」ドドドドドドドドド……

狂三「、仕掛けてきますわね」

DIO「予言しようじゃあないか。次の行動が最後の行動だとな」

狂三「面白いことを言いますのねぇ。でェもォ、残念ながらその予言は当たることありませんわ」

DIO「いいや、当たるねッ! なぜなら貴様という王に詰み(チェックメイト)を仕掛けるからだ」

世界『……!!』ギュンッ

狂三「甘いですわ。直線軌道上で攻めるだけではわたくしの速さに追いつくことは不可能、ましてや『わたくしたち』を止めることもできませんわ」ギュンッ!
526 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/03/01(日) 04:24:01.69 ID:9AbozH+f0
狂三「終止符を打つつもりが仇となる、己の行為の選択ミスによって陥れられるのはDIOさん。あなたですわッ!」バッ!

世界『ッ!!』シュババババババババッ!

狂三「突き(ラッシュ)の多様は詠めていましたわ、ねぇ『わたくしたち』?」

 『ひひ、ひひひ』ドガッ!  『わたくしは過去の偶像』ドバムッ!

『いくら力が強大であろうと』ベキャッ!     『『わたくし』を倒さない限りすべて無駄ですわ』ゴキッ!

     『さあさ、わたくしたちを倒すのではなく』ドガッ! 『『わたくし』をねらわなくてもよいですの?』ベキッ!


ドガガガガガガガガガガガガガガッッ!!


きひ、ひひひひひ、ひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ…………


DIO「自らの分身を盾とし身を守る、いい選択、よい行動だ。……だが」

DIO「確かにそれでは『世界』は無力だ。その優れた策、認めよう。俺が貴様に劣っていること、認めよう。そして勝算など限りなくゼロに近いことも認めよう、だがッ!」

DIO「あえて失敗を指摘するなら、貴様は慢心に過ぎ、画竜点晴を欠いてしまったことだ。ぬけぬけと無防備な姿をわざわざ背後に曝したことよッ!」
527 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/03/01(日) 04:42:11.81 ID:9AbozH+f0

ガッ! ギュゥーz_ンッ


狂三「……な、なぜ……」


狂三「わたくしの移動した位置を……」


ドギュウウウウゥゥゥンッッ!!


狂三「一寸の誤差なく正確に、捕らえられましたの……?」バジュッ!!

DIO「フン。簡単なことだ、クルミ。貴様は端からこのDIOの掌の上で踊らされていたのだ」

DIO「貴様は先ず俺の攻撃傾向を理解し、それを上回る複雑怪奇な心理戦で弱めようとしていたようだが、その過程でまず固定概念を思いこまさせてもらった」

狂三「固定概念……なるほど、そういうこと、でしたの」ボタ……ボタ……

DIO「豪快な力(パワー)による力押しで攻め、その傾向を貴様の脳に焼き付けさせ思いこませる。そして俺自身貴様の能力を理解するため危険だがあえて窮地に立たされなければならなかったが、無事成功してよかったとつくづく思うね」

狂三「最後の突きも、わたくしにあえて分身体を使わせ防御を奪う意図があったのですわね。そして、わたくしにDIOさんの攻撃は全て『スタンド』を用いるものだと思いこませ、わたくしをこの位置まで誘導した……先の体液眼を当てるために、ですわよね?」

528 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/01(日) 13:32:18.33 ID:MQ3YwLklo
乙ー
529 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/03/02(月) 16:00:42.25 ID:xXoJwAHI0
>>1からのお知らせです
今日から大変忙しくなるので、次の更新は来週木曜となります
つきましてはご理解のほど、よろしくお願いします
530 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/03/14(土) 03:37:07.36 ID:zR4sAUO+0
さて、更新再開の目処が立ちました
今日から再開していきたいと思います。>>1からでした
531 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/03/14(土) 19:59:03.31 ID:zR4sAUO+0
DIO「理解が早いな。それほどまで頭が回るというのになぜここまで追い込まれたのだ。
  もっと早くに俺の策に気付くことも考えようでは可能であったはずだ、それを欠くほどなぜ、なにに焦りを感じている」

狂三「……さあ、DIOさんにするような話ではございませんわ」

DIO「強がらず話してみろ。俺は確かに貴様を殺そうとし、貴様自身このDIOを殺そうとしたが、それは一度おいておいてだ」

DIO「俺にはクルミの過去も考えも解らないし、ましてやどういった目的で捕食しようとしたのかさえ理解できないが、その焦りを解消することぐらいはできる、その可能性があるのだ」

狂三「きひ、ひひひ……随分と甘い誘惑ですわね。そうやって数々のヒトの人生を根から狂わせていったのでしょう?」

DIO「フン、誰だって心の奥底には解消しきれない不安、すなわち恐怖というものを抱いている。俺はその恐怖を拭う布を差し出してやったまでだ」

狂三「そうですの? 果たして本当にそうであったと言い切れますの? その手助けは、手駒を増やすためだったのではなくて?」

DIO「それこそ話す必要はないと思うのだがね」

狂三「ふふふ……図星の様ですわね。確かに今は話す必要はないことですけれど」

DIO「どうでもいいことだ。ましてや貴様には特にな」

狂三「DIOさんは月のようなお人ですこと……その払いのけようとする仕草でさえ、気を抜けば飲まれてしまいかねない怪しい色気を帯びていますわ」

狂三「なんとなく理解できますわ。なぜ次々とヒトがDIOさんに魅せられていくのか……この、『悪のカリスマ』に仕えてしまうのかが」

DIO「さあ……」


嗚呼、このわたくしでさえ――


DIO「そんなことはおいておいて、だ……」


知らないうちに、思考がDIOさんのことで埋めつくされていく――


DIO「話しを聞かせてくれないか……」


心の隙間に忍び込んできて、もう、わたくしは――



















DIO様なしではいられない――――













532 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/15(日) 12:40:11.47 ID:Kb5SzhVHo
乙―
533 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/03/16(月) 18:21:56.87 ID:KsTz5tcM0

五河家〜〜〜


士道「……」

琴里「……」

士道「……」

琴里「……」

士道「……ッ」

士道,琴里『なあ、(ねえ、)』

士道「あ……」

琴里「ふー……なによ」

士道「あ、や、その……飯にしないか?」

琴里「駄目よ。まだ課題が解決してないのよ? これを今終わらさないと時間がないわ」

士道「とは言うけど、腹がすいてちゃ動くもんも動かないって」

琴里「……だから、駄目だって……」キューコロコロ……

士道「ほらほら琴里、お前だって腹が減ってるんじゃ頭が回らないぞ」

琴里「ぅ……わ、わかったわよ……作ればいいじゃない」

士道「よしっ、じゃあ今日はハンバーグにでもするか」

琴里「!」ぴくっ

士道「食材は足りてる……な、よし」

琴里「皿、並べておくわ」カチャカチャッ

士道「ん、手伝いか、偉い偉い」

琴里「う、うっさいっ! 手伝いは……常識でしょ」

士道「それもそうだな」ハハハ

琴里「……っ」ムスッ

534 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/03/18(水) 15:10:48.86 ID:jzxZEUmH0


〜〜〜


琴里「ご馳走様」

士道「お粗末様でした」

琴里「で、さっき言いそびれたけど一つ聞きたいことがあるの」

士道「俺に?」

琴里「あなた以外いた? 考えたらわかるでしょ」

士道「……で、俺に聞きたいことって、なんだ?」

琴里「鳶一折紙のことよ。彼女の行方がわからいのだけれど、もしかしたら心当たりとかない?」

士道「いや、俺にもさっぱりだ。ましてや精霊化した後の折紙の行きそうな処なんて見当もつかない、悪い」

琴里「そう……ま、そういうと思ってたけどね」

士道「<ラタトスク>のほうはなんていってるんだ?」

琴里「こっちもまだ報告はきてないわ。霊波反応もあれ以来途絶えたままよ。勿論DIOの反応も、ね」

士道「そうか……」

琴里「ま、なるようになる、としかいえないわ」

士道「それもそうだな」

琴里「明日は学校ね。やすみっぱなしだと怪しまれるし、いってらっしゃい」

士道「あれ、琴里は?」

琴里「私もいくわよ」




来禅高校〜〜〜



士道「折紙……来てるといいな」

士道「おはよー」ガララッ

殿町「いーつーかー!」ガッシッ

士道「な、なんだよ殿町」

殿町「お前なんで休んでたんだ? しかも十香ちゃんとあの鳶一と同時期に……ま、まさかお前」

士道「なんだよ」

殿町「この淫獣めッ! お前ばかりいい思いしやがって!! くぅぅぅぅ!!!」

士道「はぁ? 別にそんなんじゃねえよ。てかなんだよ淫獣って」ガタタッ

殿町「その意味はお前が一番よくしってるんじゃあないか?」キリッ

士道「お前なぁ……」



亜衣「うわぁ」

麻衣「久々にみたけど」

美衣「あのいちゃつきぶりはマジ引くわー」
535 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/03/21(土) 19:45:13.38 ID:gRi7gvmX0


キーンコンカーンコーン……


珠恵「はぁーいホームルーム始めますよぉ」ガララッ

生徒達「はぁーい」ガタタッ

殿町「五河、後でもっかいくるからな!」

士道「いや、こなくていいから」

珠恵「出席取りますよー」

〜〜〜

珠恵「あら、折紙さんはお休み? 休みの日はちゃんと連絡いれなさいっていってるのに……」

士道「休みっ!?」ガタッ!

生徒達「!!」ビクッ! ……ざわざわ

十香「……む、」

珠恵「あのぉー……五河くん?」

士道「……あ、すみません」

生徒達「あいつ……」ジロジロ

珠恵「は、はいっ! じゃあホームルームはこれでおしまい! 次の授業の準備をして……」



十香「士道……」



536 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/22(日) 04:05:04.81 ID:vCioaVJvo
乙ー
537 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/25(水) 00:01:06.13 ID:LsEHqUVV0
次の更新は書き溜めを溜めてからいたします
それをふまえると恐らく、今週の土曜日には再開できます。>>1からでした
538 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/03/28(土) 19:31:46.35 ID:QGQdtdCF0

〜〜〜


士道「……」

士道(折紙は精霊化した……なぜだ? 琴里によれば死が迫った土壇場での出来事だっていってたけど……)

士道(何の理由もなしにあの折紙が精霊化なんてしないだろうしな……いや、理由なら……)


――ド


士道(学校に来ないのは来る必要がなくなったから? でもそれなら動機が噛み合わない)

士道(それに……精霊を憎むあいつなら……)


――ドー


士道(……わからない。学校に来た方が十香たちは狙いやすいはずだ、少なくとも<ラタトスク>やASTには判明しないだろうし)


――シドー


士道(どこにいったんだよ……折紙――ッ)


シドー!!


士道「ん……どうかしたか、十香」

十香「やっとこちらを向いてくれたな。先ほどから何度も何度も名を呼んでいたというのに……」

士道「そ、そうか。それはすまない」

十香「まぁ気にするな。今度からは呼び続けるのではなく背中を叩いて気をひくことにする」

士道「お、おう。それはどうも」

十香「……それで、なにを悩んでいるのだ?」

士道「えっ?」

十香「だから、士道は今、どうしてそんなに悩みこんでいるのだ」

士道「十香、わかるのか?」

十香「うむ。シドーが憂鬱そうにしていたからな。そんな時は大体、シドーはなにかを背負い込んでしまっている時だ」

士道「十香……」

十香「あまり考えすぎるのはよくないと琴里たちも言っていたぞ。少しは肩の荷をおろしたらどうだ?」

士道「……そう、だな。ありがとう十香」

十香「どういたしましてだな!」

士道(十香の言う通り、俺は背負い込んでいたのかも知れない。気付かないうちに悩み更けてい――)ガタタッ

士道「!?」

十香「さぁシドー、昼餉にしよう!」

士道「」

士道(……やっぱり、いつもの十香だ)

539 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/03/28(土) 19:33:13.55 ID:QGQdtdCF0

〜〜〜

十香「なぁ、シドー」

士道「ん、どうした十香」

十香「あ、明日は……暇か?」

士道「一応予定はないな。それがどうかしたのか?」

十香「そ、そうか! なら明日はデェトしよう!」

士道「わか――え、え?」

十香「に、二度も言わせるな……とにかく明日はデェトだ!」

士道「あ、いや、急にそういわれても……」

十香「そうか、やはりシドーは私では駄目なのだな……」ズーン

士道「……そ、そう落ち込むなって、誰も十香だから駄目なんていってないだろ?」

十香「しかし……」

士道「――っ。わ、わかったよ。明日……でいいんだな?」

十香「デェト、してくれるのか?」

士道「あ、ああ。勿論」

十香「……」パァァッ

十香「じゃあ、明日だな! 明日だぞ!」

士道「お、おう」

十香「約束だからな、忘れるなシドー」

士道「俺が嘘ついたことあったか?」

十香「ほら、あれだ。念には念をってやつだ」

士道「あー、念押しか」

十香「うむっ」


キーンコーンカーンコーン――


十香「む、授業か……ではなシドー!」ガタタッ

士道「また放課後な」


〜〜〜
540 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/03/28(土) 19:35:05.17 ID:QGQdtdCF0
書き溜めのデータが紛失してしまった……今日はここまで
次の更新は10レスとか一気にいきたなとw
541 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/28(土) 19:47:38.50 ID:w9OzTZj5O

更新楽しみにしとくぜ
542 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/29(日) 06:03:05.89 ID:RqvJ+68fo
乙です
543 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/29(日) 14:52:24.62 ID:e1DNO5gSO
まさかのDIO様ラスボスポジション!?
544 :dio :2015/03/29(日) 19:13:21.41 ID:qT1pPJ7p0
DIO様には
幸せになってほしいなぁ…
545 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/05(日) 03:41:22.64 ID:5FsjjnPJ0
プロットは完成しているのに上手く筆が進まず、更新が遅れてしまいすみません
楽しみにしておられる方々のためにもなるべく早く書きためますので、もうしばらくお待ちください
>>1からでした
546 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/05(日) 07:30:35.69 ID:grEAgQGoo
まってるからね〜
547 : [saga sage]:2015/04/12(日) 19:18:53.12 ID:dCIS01IW0


〜〜〜


殿町「なあ五河ぁー、おい聞いてるか?」

士道「え、なにかいったか」

殿町「いや、聞いてくれよ」

士道「そうか、よかったな」

殿町「そうそうよかったんだよって話し聞いてくれ頼むから」

士道「……なんだよ、大事なことなのか?」

殿町「とても重要なことなんだよ」ズイッ

士道「顔が近いって、離れろよ殿町」

殿町「まあ大人しく聞けって、とんでもないニュースなんだよ!」

士道「とんでもない?」

殿町「そうなんだよ……ちょっと耳かせ」スッ

士道「……」スッ



殿町「――と、いうことなんだ」

士道「ちょ、え?」

殿町「言っとくが、見たのはこの俺だ。間違えてなんか絶対ないぜ五河」

士道「念のためもう一回きくぞ?」

殿町「なんだよ俺とともに誓い合った友に嘘をつくと思うか? ――ハッ、まさかお前、俺と話したくてあえて何度も聞いてきいてきてるのか!?」

士道「いや、ないない」

殿町「……」ジィー

士道「……殿町、今の話しは」

殿町「本当だ」

士道「……マジか」
548 : [saga sage]:2015/04/12(日) 19:19:53.72 ID:dCIS01IW0
殿町「? どうしたお前、顔色良くないぞ」

士道「いや、だって……」

殿町「じれったいなぁどうしたよ、信じてくれよ五河! 本当にあの“鳶一折紙が空飛んでたんだって”!!」

士道「あ、おまっ!! 大きな声だすんじゃねえよ」

殿町「え、なんで――」バッ

殿町「むごっ!? もがもごごごがが!!」ジタバタ

十香「む? 二人でなにをやっているのだ?」

士道「お、おう十香。悪い、今ちょと手が離せないんだ」ググッ

殿町「おうご!! ごうごがぎゃむばむべでっ!!(ちょと!! 十香ちゃん助けてっ!!)」ズルズル……

十香「ああ、わかったぞ! この前テレビでやっていたのを思い出した!」

殿町「ば、ばむな――え?(た、たすか――え?)」

十香「あれだろ? ぷろれすとかいうやつなのだろうっ?」キラキラ

殿町「 」ズルズル

士道「そ、そんなところ……だな」

殿町「ふ、ふばむぶば!!」

十香「そうか、つまり今勝っているのはシドーのほうだな? しかしなぜ今プロレスを――」

士道「わ、悪い十香! 後でまた話すっ!!」グイッ

殿町「ぼ、ぼい! いづが! はばぜ! おい!!(お、おい! 五河! 離せ! おい!!)」

十香「あ、シドー! ……なんだったのだ?」
549 : [saga sage]:2015/04/12(日) 19:23:14.20 ID:dCIS01IW0

〜〜〜


士道「こ、ここまでくれば……誰もこないだろ」

殿町「はぁ……はぁ……なんだって急にこんなところまで引きづられなきゃなんないんだよ……どうせなら女の子に引っ張られたかったぜ」

士道「さっきの話し」

殿町「お前もしつこいなぁ、だから嘘じゃ――」

士道「わかってる」

殿町「なんだ疑ってるわけじゃなさそうだな、じゃあなんでわざわざこんなところまで引っ張ってきたんだよ」

殿町「――ハッ。ま、まさかお前……ッ!!」フルフル

士道「?」

殿町「そんな趣味が!!」

士道「……なわけあるかぁ!!」

士道「―たくっ、そうじゃなくて、さっきの話しはもう広めないでほしいんだ」

殿町「どうしてだよ、」

士道「……」

殿町「……」

士道「どうしても」

殿町「なんじゃそりゃ」

士道「頼む、どうしても知られたら不味いんだ」

殿町「はぁー……しかたねぇな。わかったよ」

士道「本当か?」

殿町「ああ勿論だぜ。……最近できた新しい店の一番高いメニュー今度おごりでな」

士道「 」
550 : [saga sage]:2015/04/12(日) 19:24:42.68 ID:dCIS01IW0

〜〜〜


十香「まったく、シドーのやつはどこへいったのだ」

十香「せっかく……明日のデートの話しをしようと思っていたのに……むむむ」





狂三「――デート、ですの……ふふ」




551 : [saga sage]:2015/04/12(日) 19:25:25.77 ID:dCIS01IW0


〜〜〜


士道「悪い十香、遅くなった」

十香「シドー! まっていたぞ!」

士道「ありがとな、帰るか」

十香「うむ。今日はなにが食卓に並ぶのだ?」

士道「そうだな、特になにも決めてないし……一緒に買出しに行くか?」

十香「うむ!」

士道「十香、よだれ」

十香「ぬ? わ、私としたことが!」ぐしぐし

士道「まあ……いくか」ハハ

十香「士道の作る料理を想像したらつい……」






士道「うーん、どれがいいかな」

十香「ほう、これは……いや、これもうまそうだ……」

士道「十香は物色中だからしばらく好きにさせておくとして、今晩のメニューはどうするか……」

士道「昨日はハンバーグだったしなぁ」

十香「シドーっ!!」

士道「ん、どうした十香――って!」

十香「みてくれっ! この商店街のみなに貰ったのだ!」たんまりっ

士道「い、いいのか? ……これ」

十香「魚屋のおじさんから二匹、お肉屋のおばさんからはコロッケとお肉、八百屋のおじさんからは玉ねぎ人参などの野菜類をだな……」

士道「いくらなんでも貰いすぎだ、まぁ、折角のご厚意だし……」

十香「ロールキャベツもいいな……いや焼肉でもいいかも……いややはりここはカレーか?」ジュルリッ

士道「もう食事モードに入ってるし」ハハ……

十香「シドー、今日はなにを作る? メニューは決まっているのか?」

士道「いや、特に決まっていないなぁ」

十香「ん、そうか……」

士道「リクエストがあるなら聞くけど、なにかあるか十香?」

十香「いや、士道が作ってくれるものならばなんでもいいぞっ!?」あたふたっっ

士道「お、おう。じゃあ帰って飯にするか」

十香「うむ!」
552 : [saga sage]:2015/04/12(日) 19:25:59.65 ID:dCIS01IW0


〜〜〜


琴里「……士道、これ昨日も食べた気がするんだけど?」

士道「ぅ、い、いいだろ別に……それにハンバーグはお前も嫌いじゃないだろ?」

琴里「それはそうだけれどさすがに二日連続ってのは頂けないわ」

士道「じゃあなにか作り直そうか?」

琴里「えっ」

十香「ん、どおした、琴里は食べないのか?」

琴里「た、食べるわよっ!」

士道(やっぱり食べるんだ……)

十香「なんだ食べるのか、」

士道(十香、琴里の分まで食べるつもりだったのか……?)

553 : [saga sage]:2015/04/12(日) 19:27:56.62 ID:dCIS01IW0
今回はここまで
目標の10レスには遠く及ばず……
554 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/12(日) 21:32:37.12 ID:C1PM+g8So
乙です
555 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/04/26(日) 15:15:03.25 ID:Q7bjAsDF0
バイトやらなにやらで息のつけない>>1ですこんにちは
さて、かなりの合間を開けてしまい読者も離れたかなと心配なのですが、ここのところ本当忙しかったのでまともに書き溜めも溜まらず焦りの色が出始めましたw
一ついうのなら、私はこの作品をエタらすことだけはしません、はい

書き溜めを作りつつ、出来る限り一日2レスは更新(直書き)していき、ペースを戻していきたいな…と(やる気だけはあるんですがw

言い訳として聞き流されてしまいそうですがこれからもいっそう励んで参りますので、今後ともよろしくおねがいします
556 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/26(日) 16:31:15.62 ID:StLqDA8lo
待ってるからね
愛してるよ
557 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/04/26(日) 19:50:45.88 ID:Q7bjAsDF0


???〜〜〜


DIO(……フン、皮肉なものだ。俺はジョースターの血統に敗れ、無意識のうちに発動させた『世界』の隠された力で逃げたのだ)

DIO(つまりは……恐怖し、臆したが故に、逃げ、生き延びた今があるのだ。今の俺が存在しているのだ)

DIO「――それが許せんッ!!」バンッ!

DIO「このDIOとあろう者がッ!」ガシャァァンッ!!

DIO「あろうことか背中を向けて逃げだしていたのだッ!!」

DIO(――こうなったのも全てはジョータローのせいだ、いや、ことごとく我が道の行く手を阻んでくるジョースターのせいだッ)

DIO「――ッ」ドドドドドドドドドドドドド……


狂三「あらあら、そんなに恐ろしいお顔をしていては、折角の色気が台無しですわよ?」クスクス


DIO「……狂三か」

狂三「やっと発音が整って参りましたわね、まあ、最近は四六時中行動を共にしてますし以前よりは私の名を呼ぶ機会が増えたのだから当然といえば当然ですけれど」

DIO「しばらく一人にしてくれと言ったはずだが?」

狂三「ふふ、そんなことも言っていたような言っていなかったような」

DIO「フン。まあ良いだろう」

狂三「――それで、当面の予定は決まりましたの?」

DIO「勿論だ。そして目標達成後の計画もすでにできている、計算済みよ」

狂三「ならよろしいのですが」

DIO「なんだ、俺の計画は不安か? それとも懸念すべき点があるとでもいうのか?」

狂三「ええ、まあ――ですがあまり気にする必要はないでしょう」

DIO「そうか」

DIO(狂三を支配下においたのはいいが、今一思考が読み取れん。凄絶に笑んでみせたりはするが、時折ふと表情に影が差す。まるで一瞬我に戻るようなそんな仕草をするのだ)

狂三「では、わたくしもまだ別件が片付いていないので別行動をとりますわ」

DIO「……」

狂三「万が一の連絡手段として、『わたくし』をおいていきますのでご安心を」

DIO「ああ」

狂三「では御機嫌よう、“DIO様”」スッ――

DIO「――いったか」

狂三『――その様ですわね』

DIO「相変わらず本物と見分けがつかないな。ほかのお前の様な分身が俺の支配に背いていたらと思うと少しゾッとするよ」

狂三『あらあら、それはまたどうしてですのかしら?』クスクス

DIO「見分けられないという最大の強みを活かし、裏で暗躍しているなら――いや、なにもない、忘れろ」

狂三「ふふふ……」

DIO(もし、もしもだ。俺が支配した狂三が、その前の状態の分身体と入れ替わっているなら……)

DIO(いや――まさか、な)

558 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/04/26(日) 19:52:14.32 ID:Q7bjAsDF0


〜〜〜


狂三「――そう、士道さんと十香さんが」

狂三『ええ、『わたくし』』

狂三「でしたら『わたくしたち』も陰ながら観察するとしましょう」

狂三「『本体のわたくし』がどこにいったのか気になりますが、『わたくしたち』を数人放っていなくなるほどの危機、ここは気長に時が来るの待つしかありませんわ」

狂三『それでしたらわたくしは、『わたくし』を捜索いたしますわ』

狂三「わかりましたわ。でしたらわたくしは士道さんと十香さんのデートを観察いたしましょう」

狂三「頼みましたわよ、『わたくし』」

狂三『そちらは任せますわ、『わたくし』』






折紙「――答えて」

狂三「ぐッ」

折紙「あなたは時崎狂三の過去の偶像の一体に過ぎない。けれど逆を言えば、本体の位置を正確に把握しているナビゲーションともとれる」

狂三「―で、ですか、ら……わたくし、は、な、にも」

折紙「そう、あくまでもしらを切るつもり?」グリッ

狂三「こキャッ――――」コキッ!

折紙「……」ポイッ

狂三「」ドサッ

折紙「また一つ当てを外した」

折紙「……この力を酷使すれば、私は精霊を、あるいは残酷な過去を、無ろす(ころす)ことができる。私の十六年間は例外なくその日のために費やしてきた」

折紙「私は――過去を、今を変える。なにがなんでも、この魂を魔王に売ってでも――――変えるッ」



559 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga ]:2015/04/26(日) 19:56:20.99 ID:Q7bjAsDF0
今回はここまで
こんな感じで毎日更新できるよう頑張ります、では
560 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/26(日) 20:33:18.87 ID:NRDhPDutO
乙です
561 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/04/28(火) 00:36:18.49 ID:My4UFat/0


翌日 午前9:28分〜〜〜


琴里『士道、聞こえる?』

士道「ああ、聞こえてる」

琴里『待ち合わせの時刻に遅れるのは十香よ。ちゃんとフォローしてあげなさい』

士道「いや、なにもそこまでして好感度を上げようとしなくても、一応はある程度を保ってるわけだし……」

琴里『なに寝ぼけたこと言ってんのよ、寝言は寝てから言いなさい。今よりもっと好感度を上げて、互いをより強く思うようになってもらわないとこちらとしても困るわ』

士道「……何かしたっけ、俺」

琴里『なによ士道、何か心当たりがあるのかしら?』

士道「や、そういうわけじゃ……」

琴里『わかってるわよ。今回の戦いで二度目の反転を起こした十香には、我々ラタトスクの意志も処分的な意見が多くなってきたの。これは極めてまずい』

琴里『三度目の反転はなんとしても阻止しないといけないわけよ。士道が大切過ぎても駄目ということよ』

士道「なるほど、好感度の調整目的か」

琴里『やっと理解したわね。鶏だって三歩歩ききるうちに覚えてるわよ』

士道「その例えは止めてくれ……」
562 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/04/28(火) 21:13:36.55 ID:My4UFat/0
琴里『まあ、なにはともあれバックサポートは準備万端だから、いつものようにチャチャッと終わらせちゃいなさい』

士道「いや、そもそも俺は琴里たちに助力をすがった覚えないんだけど」

琴里『二人きりでとか、十香がなにされるかわかったもんじゃないわ』

士道「俺は信用されてないのか!?」

琴里『童貞だもの、当然ね』

士道「なっ!? それとこれ、まったく関係ないだろ?」

琴里『犬にだって発情するくせに』

士道「するかッ!!」

琴里『鶏が怒った怒った……っと、きたわね、気張ってきなさい』

士道「あのなぁ」

十香「シドーっ!!」

士道「ん、……よう十香」

琴里『今見とれたわね?』

士道「う、うるせっ」

十香「ぬ、どうかしたかシドー?」

士道「あーいや、なんでもない」

十香「そうかっ」
563 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/05/05(火) 20:22:11.78 ID:hXmHPkwG0

士道「――そういえば十香、デートに誘われて応じたは良いけど、どこにいきたんだ?」

十香「いや、そのことなんだがな? シドーは最近、酷く憂鬱であろう? だから、その……なんだ、あの忌々しい鳶一折紙は、多分また学校にくるだろうから、その――」

士道「……十香――」

十香「あ、あまり背負い込むな。シドー、もし奴になにかあったら、私が全力で助けてやる」

士道「あ、ああ」

琴里『十香に心配させてどうするの、士道。ただでさえ十香の精神値は危ないっていうのに』

士道「す、すまん……」

十香「ま、まあそういうことだ」

琴里『はぁ、仕方ないわね。今回はノーカンにしといてあげる。だからちゃんと感謝の気持ち伝えなさい』

士道「……ありがとう十香。お陰でなんか軽くなった気がする」

十香「どういたしましてだな。それでだシドー、この後どこに向かうのだ?」

士道「……え?」




士道「――とりあえず来てはみたけど」

十香「やったぞシドーっ! みろ! ストライクだ!」

士道「十香がまさかこんなに上手いなんて……ボウリング」


パカァーーンッ!!


士道「俺も負けていられない、な!」ゴウン


ゴロゴロゴロゴロゴロ――パカァーーンッ!!


十香「む、やるではないか。さすがシドーだ」

士道「伊達にボウリングしてるわけじゃないからな」

十香「――そろそろだな」

士道「ん、なにがだ?」
 
十香「今日の私には奥の手、必滅の一手があるのだ」

士道「な、なんだって?」

十香「耶倶矢から手解きを受けてな。すごいのだぞ、シドー」

士道「耶倶矢……から? て、それってまさか――」

十香「うむ、見ろシドー! 耶倶矢直伝のボウリング技、翔乱闇黒旋風弾(ドウンケルハイト・ヴィントホーゼ)ッ!!」


ゴガッ!! ゴッ! ゴギャギャギャギャギャギャギャギャッッ!! パカァァァァンッッ!!パカパカァーーンッ!!!


十香「――おおっ!? ストライクが三つだ! 両端のレーンも倒したぞ! 見たか? 見たかシドーっ!!」

士道「 」

564 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/05(火) 23:12:15.60 ID:HI7mRYNIO
乙ー
565 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/14(木) 02:03:27.89 ID:Ew5J4dZq0
さて、明日は2レス程投下できそうです
>>1からでした
566 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/26(火) 21:33:48.29 ID:xBGGgq4r0
保守
567 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/29(金) 00:59:50.79 ID:RAB4V7HR0
予定が狂いまたも更新が出来ないでいた有限不実行の>>1ですこんばんは
そろそろ時間も出来てくるので今度こそ更新できそうです、それから一日2レス程度をノルマに絶やさないで更新していきたいところ(フラグ

今週か、遅くて来週の金曜日に更新は出来るかと思いますので、期待していただきたいです
568 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/07(日) 01:54:16.87 ID:VmRiNTs60




ここまでのあらすじ《DIO視点》



悪夢から目が覚めたDIO、その手には施錠。
苛立つ双眸に映る二人の人物との出会いが、彼の"この世界"での在り方を変えていく。

DIOの存在はイレギュラー、決して交わることない"世界"と『世界』。
最悪の精霊との接触は本来あるべき姿のビジョンを、隠れた支配欲とともに呼び覚ましていく。

様々な出会いがあり、迷いがある中、自分を取り戻したDIO。
その赤い眼に映すのは復讐か、それとも……・・・・
569 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/06/07(日) 01:57:07.86 ID:VmRiNTs60
士道「お、おい十香?」

十香「ぬ? どうしたシドー」

士道「いやいやいや、これは一体……」

十香「言ったではないか。耶具矢に教えてもらったのだ」

士道「あ、ああそれはわかってるんだが……問題は、だな?」

十香「なにを躊躇っているのだシドー、ハッキリと言ってくれ」

士道「……リングが抉られてるんだけど」

十香「なんだと? ……っ、ち、違うのだシドー!!」

十香「これは……その、ああアレだっ! 私の球が強すぎたのだな?」

士道「いや、それ肯定してるからな?」

十香「ハッ! ぬ、ぐぬぬ……あー、その、なんだ……済まない、シドー……」

士道「まあ、あまり気にするなよ」

十香「うむ……」

士道(とはいったけどどうすんだ、これ。ラタトスクがまた一枚噛んでくれるならそれでいいけど……弁償になったらなぁ)

琴里『はあ、なぁーにボケッとしてるのよ士道』

士道「うわっ!? ……なんだインカムか、そういえばつけてたっけ。で、いきなりなんだよ琴里」

琴里『十香の精神状態に揺らぎが生じているわ、なにしたのよ士道。まさか強引にラブホなんかに連れてって・・・・・』

士道「んなわけあるか」

琴里『まあ確かに、チェリーな士道に限ってそれはないか』

士道「サラッと酷いこと聞こえたぞ、サラッと」

琴里『まあそんなことはどうでもいいわ。なにがあったの?』

士道「それがな、ボウリングしにきたんだけど、十香の球がリングを抉っちまって」

琴里『なるほど、その罪悪感に苛まされているってわけね』

士道「そうなるな」

琴里『……まあしょうがないんじゃないの? 一先ずあなたたちはそこを後にしなさい。そこにいてもこれ以上の改善は見込めないわ』

士道「ああ、わかった」

琴里『それとそこを出たらすぐに十香のテンションが上がりそうな所に連れて行きなさい』

士道「そうとなればあそこしかないな……」

琴里『そうと決まれば早速動いてもらうわ、リングの件はこっちでなんとかしとくから、任せたわ』

士道「ああ、なんとかしてみる」

十香「シドー、どうしよう……」

士道「あー、十香?」

十香「ん、なんだ? シドー」

士道「取りあえず一旦ここから出よう」

十香「しかし……」

士道「いいからいいから、さ、いくぞ」

十香「ぬ……うむ、わかった」


570 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/07(日) 10:50:11.14 ID:ehRIMniJo
乙ー
571 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/06/07(日) 17:16:52.22 ID:zx5vqtye0
572 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/06/07(日) 23:31:27.80 ID:VmRiNTs60


〜〜〜


琴里「本当トラブルっていつおこるかわかったもんじゃないわ……お陰でクタクタよ」


フラクシナス内 休憩スペースーー


琴里「それにしても問題は山積みで気乗りしないわ。あれもそれもこれも、何一つわかってないなんて」ピッ

やれやれといった様子で自販機のボタンをプッシュ、同時に溜め息。
プルタブに指をたてクイッと引き起こす、プシュッと炭酸独特の音が出た。
そんな何気ない音が心地よく聞こえるのは酷く疲れているからだろうか。

琴里「……一番の問題はDIOの行方だけど、まさかここまで手こずるなんて思ってもなかったわ」

琴里(本当、厄介な問題児を抱えたものね)

令音「……相席いいかな」

琴里「あら、令音じゃない。珍しいわね」

令音「……そこまで珍しくはないと思うがね。私だって人間だ、喉が乾くこともあるさ」

琴里「そんなこといいながら結局なにも飲まないんでしょ?」

令音「……ふむ、敵わないな」

琴里「で、なんの用件なのかしら。令音直々ってことはそれなりの用なんでしょうけど」

令音「……ああ、君だけにどうしても知ってもらいたいことがあるんだ」

琴里「なにかしら」

令音「……彼、DIOの事がようやくわかってきた」

琴里「!」

令音「……以前彼が狂三に言われたと言っていたことを覚えているかな?」

琴里「ええもちろん、『あなたはこの世界の生き物じゃない』ってやつでしょ」

令音「……そう、それだ。どうやらそれは本当のことらしいんだ」

琴里「それは前から本当だって話だったわよね、なんで今更その確証を報告に?」

令音「……いや、これでやっと彼が精霊ではないと断定できるだろう?」

令音「……それに、霊波反応の正体も見えてくる」

琴里「そういえばDIOの反応は少し波長が違ったわね。あれの原因はわかるかしら」

令音「……そこまではまだ出ていないよ。だがそうだね、初めて彼と対話した際、口にしていた『世界』のことはわかってきた」

琴里「本当!? で、あれは結局なんだったの?」

令音「……ああ、どうやらあれは―――」

???「それについては、この"わたくし"からご説明致しますわ」

琴里「なっ!? なんであなたがここにいるのよ!?」

令音「……ふむ、何の用かな」

琴里,令音「 狂三ッ!( 狂三 )」

狂三「……ふふふ」
573 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga ]:2015/06/07(日) 23:37:50.44 ID:VmRiNTs60



〜〜〜


十香「ん〜っ! 美味い! 美味いぞシドーっ! シドーもどうだ?」

士道「いや、俺は遠慮しとくよ」

十香「そうか、こんなに美味いというのに……」パクッ

士道「それにしても、十香は本当にきなこぱんが好きだな」

十香「うむっ! 大好きだっ!」パクッ

士道「そうか、それはよかった!」

士道(……見てて飽きないよなぁ本当、十香の食べっぷりは。こっちまで腹が減ってきそう)

十香「シドー。先ほどはすまなかった」

士道「えっ、あ、いや、気にすることじゃないさ! うん」

十香「いつもそうやって気を使ってくれて……シドーは本当に良い奴だっ。私は、シドーと出会えてよかったなと思う」

士道「い、いきなりどうしたんだ?」

十香「いや、気にするな。言いたく……なっただけだ」プイッ

士道「そ、そうか。それは……光栄だな!」

十香「……っ」ムシャムシャムシャ……

士道「なんか久しぶりだな、こうして十香と一緒に出かけるのも」

十香「うむ、そうだなシドー。最近はやけに忙しかったからな」

士道「ああ、DIOさんが家に来てから急に忙しくなったもんな」

士道「そういえばどこいっちまったんだろ、DIOさん」

???「知りたいと、とお思いでして?」

士道「っ、お前は……っ!」

十香「ッ、貴様、なにをしにきた」ガタッ

???「あらあら、そんなに強い顔をしないでくださりませんこと?」

士道「狂三、何の用だ」

狂三「言ったではありませんの、DIOさんの居場所を知りたいと」

士道「狂三、なにか知ってるのか?」

狂三「ええ、存じておりますわ。DIOさんのことなら、ほぼなんでも」

574 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/06/07(日) 23:40:32.97 ID:VmRiNTs60
久々の更新もここまでとなります
本当はもっと用意していたかったのですが、現実は甘くなかったです、はい

これを気にちょくちょく更新の再開を早めていきたいと思う次第です
では、できればまた明日
575 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/07(日) 23:47:14.81 ID:NJr/bCg9O
乙です
576 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sagesaga]:2015/06/08(月) 00:45:39.29 ID:8JD0Rbtb0
乙 良スレだ
577 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/06/21(日) 12:54:25.51 ID:7CXDQoYc0
ご無沙汰です>>1です
さて、先日発売のデート・ア・ライブ12巻、みなさんはもう読まれたでしょうか?
私は近場の書店を巡ってもみつかりませんでしたσ(^_^;)

…さて、本日は投下していきたいと思ってます
今すぐにとはいきませんが、とにかく今日は投下します(大事なことなのでn(ry
>>1からでした
578 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/06/22(月) 00:13:30.23 ID:ywDKdokj0



???〜〜〜


DIO「ようやっと感覚が戻ってきた。『世界』の真の能力が無意識下で発動していたのは驚いたが、偶然にしては都合のいい展開ではある」

DIO「……しかし、再び発動するトリガーがない。やはり世界の理を書き換えてしまった影響か?」

DIO「フン。いや、気にする必要はない。俺には狂三がいる以上焦る意味がないからな」

DIO「それはそうと狂三のやつ、どこにいったのだ。奴の天使とかいう『幽波紋』の様な力が、今は何よりも必要不可欠だというのに」


雷の様に逆立った髪を夜風が遊ぶ。
眼下に広がる街のネオンを目にすれば氷の様な無表情を少し緩め、不敵に笑む。


DIO「もとの世界に戻る必要があるが、この世界でやっておかなくてはならないことも多い。まずは狂三の様な特殊な存在の血を得ることだ」

DIO「俺の予想ではこれまでにない力(パワー)を得ることが可能だろう。……そして、"エンヤの所持していた物と同じ槍"の取得だ」

DIO「恐らくは存在しているはずだ。それさえ手に入れれば後はなにもいらん、なにもな」


語る様な調子で独り言を発し、なにかを掴むような動作を行う。
そしてその身を翻し、建物の陰に消えた。


フラクシナス 休憩スペース〜〜〜


狂三「でも、その代わりに貴方がたにやっていただきたいことがありますの」

琴里「なんのつもりかしら? 貴方がもたらす情報に果たして信憑性があるの?」

狂三「頑固ですわねぇまったく、このわたくしが親切にもこんな処まで足を運んできましたのよ?」

琴里「そうよ、どうやったら貴方がここまでこれるわけ? ここは天宮市上空高度1500kmなのよ?」

令音「……それに不可視迷彩と自動回避も作動している。どうやっても探知されるはずはないのだがね」

狂三「ええ、そうですわ。わたくしにしてはこんな場所に来ること自体困難です」

琴里「だったらっ!」

狂三「でェ、もォ……"過去の記憶"から逆探知することぐらいでしたら可能ですわよ」

令音「……シンか」

琴里「まさか、士道の記憶を覗いたっていうの?」

狂三「感が冴えているのですね、そうですわ。わたくしとしては"わたくし"が見つけてくれた方が効率がよかったのですけれど……」

琴里「ッ、このっ……!」

令音「……止めたまえ、琴里。落ち着くんだ」

琴里「落ち着いてるいられるような状態じゃないでしょ!?」

令音「……司令官である君が取り乱してどうする」

琴里「……、わ、わかったわよ」

狂三「……ふふ、話は理解されたようですわね」

琴里「ええ、そうね。……で、やってほしいことってなによ」

狂三「やっと乗る気になったようですわね。いいですわ、わたくしがDIOさんの居所を話す代わりにやってほしいこと、伝えましてよ?」

狂三「貴方がたには、"わたくし"を探してほしいのですわ」

琴里「……えっ?」
579 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/06/22(月) 00:15:31.82 ID:ywDKdokj0


〜〜〜


士道「なんの気まぐれだ?」

狂三「そうですわね、まあ、ボランティアみたいなものですわ」

十香「ボルシチア? ボルシチと似た食べ物なのか? なあシドー、ボルシチアとはなんだ?」

士道「いや、ボランティアな? というかよくそんな食べ物知ってるな」

十香「ん? シドーは知らなかったのか」

士道「いや知ってたけど、多分ほとんどの人が首を傾げると思う」

十香「な、なんとっ」

狂三「……あー、聞いておられますの?」

士道「あ、悪ぃ、それで狂三はどうしてボランティアなんてしようと思ったんだ?」

狂三「話せば長くなりますわ」

士道「そんなに重大なことなのか?」

狂三「ええ、そうですわ。下手をすればこの世界に多大な影響を及ぼすほどの重大なことです」

十香「どういうことだ」

狂三「簡潔に説明して差し上げますと、イレギュラーな事態によって本来ならありえない次元の間の干渉が起きましたの」

士道「次元の間? そんなの聞いたことないぞ?」

狂三「まあ、つまりは"隣界"のことですわね」

士道「え、つまりどういうことだよ」

狂三「この世界とは別の世界という形では"隣界"も同じもの、それは平行世界というものと同義ですわね。そして、この世界にはすでにわたくし達精霊の世界が干渉していますわ」

士道「なんとなくそれはわかる、けど……」

十香「シドー、ここは少し黙って聞こう」

狂三「空間震はその干渉の歪みにより生じていますの。本来ならここで精霊が現界し、終わりなのですけれど」

十香「……ッ」

狂三「"第三の世界"の干渉によって、そのバランスが崩壊一歩手前なのですわ」

士道「第三の世界……!?」

狂三「ええ、そしてその干渉によりこの世界に現界したのが、DIOさん、ですの」

士道、十香「!!?」

狂三「その干渉の仕方は、"隣界"にも影響を与えています。そして徐々に二つの世界を侵食していっていますわ」




to be continued⇒


580 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/06/22(月) 00:19:59.44 ID:ywDKdokj0
久しぶりの投下でお久しぶりです>>1です
さて、今回から>>1による独自的な設定を組み込んでいきました
作品として成る為に最低限の辻褄合わせという感じですが、これはおかしいだろみたいなところはガンガン指摘を飛ばしてもらって大丈夫です、というかしてくださいっ!(切迫

ここからがこの作品の本番かなと私は思っておりますので、投下は遅くなるかもですがどうぞ最後までお付き合いいただけると幸いです
それでは>>1からでした
581 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/22(月) 00:33:24.88 ID:zzxngEjbO
乙です
582 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/07/09(木) 01:29:14.72 ID:UqfWdZ+5O
保守
583 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/07/19(日) 22:02:45.83 ID:Q/y2QRth0
お久しぶりです>>1です
保守していただいてありがとうございます!
そろそろ終盤一直線のコースで書き溜めを作っていきたいと思います
その前に数レスだけ更新したいと思っています、どうか最後までお付き合いくださいますようお願いします
584 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/07/19(日) 22:03:16.33 ID:Q/y2QRth0
お久しぶりです>>1です
保守していただいてありがとうございます!
そろそろ終盤一直線のコースで書き溜めを作っていきたいと思います
その前に数レスだけ更新したいと思っています、どうか最後までお付き合いくださいますようお願いします
585 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/07/25(土) 18:41:05.56 ID:jqblH9I9o
大事なことなので
586 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/07/28(火) 14:23:28.14 ID:e/Cq8pEuO
待ってるよ
587 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/08/02(日) 03:32:54.15 ID:tAOKlH7A0
狂三「わたくしを探して欲しいのですわ」

琴里「……は? 探す? どうしてよ、理由がわからないわ」

狂三「時を超え、世界を超えたモノを相手取るには、"わたくし"の様な天使でないと対抗できませんわ」

琴里「対抗って……ちょっと、殺すつもりなの?」

狂三「ええ、DIOさんを食べるにしても、士道さんの方が美味しいですし、このままDIOさんが世界(ここ)に存在し続ければいずれ世界にも影響を与えてしまいますもの」

令音「……つまりどういうことかな?」

狂三「簡単に説明すれば、壊れてしまう、ということですわ」

琴里「まって、ちょっとタイム。どうしてDIOがここにい続けると世界が壊れるのよ」

狂三「それはDIOさんの『世界』が力づくでこの世の法則を捻じ曲げ、死んだ後の世界を死ぬ前の状態に戻し、その世界をより安全で死ぬことがないこの世界と無理矢理ひっつけたからでしてよ?」

令音「……考えられるのは彼の元の世界が無理矢理ひっつけられたためにこの世界を侵食していっていること、そういうことかな?」

狂三「そんなところですわね」

狂三「時間と同じ様に、世界には理がありますわ。それを無理矢理書き換えようものなら修正が入るのも当たり前、本来干渉することもない世界同士、どちらも修正が同時に始まったのなら……そのまま一つの世界へと修正されるのも時間の問題ですわね」

琴里「どうして二つの世界がそのまま統合修正されるってわかるのかしら?」

狂三「それは、すでにDIOさんの存在で互いの世界が半分以上交わってしまっているからです。すでに半分半分同一化されているものを、残りの半分で無理矢理修正しようものなら、同一化の方が侵食も早いのですし、結局分離することなく修正される可能性が高くなりますわ」

琴里「それを止めるため、殺すと。そういうことかしら」

狂三「ええ」

琴里「残念ね、それは無理な相談よ」

狂三「ええ、ええ。お優しい琴里さんならそういわれるとと思っておりましてよ? だからこそ"わたくし"が必要不可欠なのですわ」

琴里「なぜ?」

狂三「さすがに忘れてはいませんわよね? わたくしは時を操る最悪の精霊、時崎狂三ですのよ? "わたくし"の天使に掛かればDIOさんを殺すことなく元の世界に戻すことも可能になりましてよ?」

令音「……確かに、彼女の天使ならそれくらいは可能かもしれない。時を戻すこともできればだが」

狂三「そこはご心配しなくても大丈夫ですわ」

狂三「わたくしとしては受けなくても全然大丈夫ですわ。探そうと思えばみつけだす自信はあります。でも……こんなチャンス、逃すわけにはいかないですわよね?」

琴里「……、」
588 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga sage]:2015/08/02(日) 03:36:04.21 ID:tAOKlH7A0
投下したものが反映されてない…?
眠気と戦って書いたのに、あんまりだァァァァッ
一度寝てから書き直し、昼くらいに投下します、ご迷惑おかけして申し訳ないです
589 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/08/02(日) 09:46:48.17 ID:aSguabgzo
乙です
590 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/05(土) 22:11:06.66 ID:t2DFuXn20
保守
591 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/10(木) 00:45:22.49 ID:5CAHce5A0
12巻で出てきた「ミオ」ってのは
澪、つまり零(ゼロ)の精霊だと思うんだよ
592 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/10/12(月) 01:15:54.57 ID:sk8JuSlW0
保守
593 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/10/13(火) 13:14:11.45 ID:QC+3qF0LO
 ∧_∧  ミ _ ドスッ
    (    )┌─┴┴─┐
    /    つ. 終  了 |
   :/o   /´ .└─┬┬─┘
  (_(_) ;;、`;。;`| |
  このスレは無事に終了しました
  ありがとうございました
  もう書き込まないでください
594 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/02(月) 21:42:39.28 ID:LYLuG+1Eo
どうなったんだ
595 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/10(火) 01:16:19.85 ID:TrwE2PBa0
 よっこらしょ。
    ∧_∧  ミ _ ドスッ
    (    )┌─┴┴─┐
    /    つ. 終  了 |
   :/o   /´ .└─┬┬─┘
  (_(_) ;;、`;。;`| |
  この糞スレは無事に終了しました
  ありがとうございました
  もう書き込まないでください
596 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/05(土) 01:05:34.97 ID:WPGIhKWb0
保守
597 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/12/11(金) 01:45:36.42 ID:mageFRRB0
>>1です。もうすっかり冬ですね((
新刊13が発売されて、それらを読んでいるとあれやこれやと新しい風呂敷が閃いて取り入れたくなってしまう…という経験、ありますよね(あってたまるか

さて、こんなに長く滞納していたのに保守していてくださったことに感謝、そしてありがとうございます
ボチボチとまた投下して参りますので、暇な時にでもチラッと覗いていただけると幸いです
598 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/11(金) 05:57:19.90 ID:xBQcmDJrO
これは本人かな?
599 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/12/14(月) 10:38:56.33 ID:6tY6SMH2O
>>1です
急に一身上の都合により更新が不可能となりました。
今までありがとうございました。
600 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/14(月) 14:51:56.47 ID:crymW2eAO
多分そうじゃね?
依頼スレにも同じIDで書き込まれてたし
面白かったのに残念
601 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/14(月) 19:52:49.52 ID:nYXviie4o
IDの末尾とか文末の。とかはなりすましっぽいけどな
602 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/15(火) 00:34:13.58 ID:FCDc2rfNO
つまりどういうことだってばよ
603 : ◆BmixELEnlE [sage]:2015/12/15(火) 01:31:59.91 ID:glpvIEGP0
んー、成りすましがいるみたいですね
とにかく、もし落ちたならば続きが出来次第立て直しますので、よければまたよろしくお願いします
落ちたならばの話なので、落ちなければこのまま投下していきます
次の投下からは私本人だということがわかるように努力します

>>600
依頼スレに書き込んだのがどなたかはわかりませんが、私は依頼スレに書き込んでいませんので
長い間お待たせしてすみません、近日中には投下していきたいなと思ってます
604 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/18(金) 00:43:02.86 ID:IWjggmhd0
これは本物なのか
乗っ取りなのか
605 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [sage]:2016/01/02(土) 22:59:00.11 ID:eFl4/aID0
606 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします :2016/01/08(金) 18:33:12.46 ID:HFB/GfiCO
近日中(笑)
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