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のび太「ドラえも〜ん!」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/26(金) 23:50:15.86 ID:pebdteFAO
ドラ「……」

のび太「…、どうしたのドラえもん」

ドラ「抱きついてこないという事は、その時間(ひ)だと気付いたのですね」

のび太「ど、どうしたのドラえもん? その日ってどういうこと?」

ドラ「綺麗に言えば、目覚めの時間(ひ)というところでしょうか」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1411743015
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佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
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全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
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トーチャーさん「超A級スナイパーが魔王様を狙ってる?」〈ゴルゴ13inひめごう〉 @ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
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【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
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ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713736565/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/26(金) 23:54:17.95 ID:pebdteFAO
のび太「目覚め?」

ドラ「のび太クン…。えぇ、今はまだのび太クンとお呼びします。私がこの世界に居ることが当たり前になってはいますが、不自然に思ったことはありませんか?」

のび太「何が不思議なのさ」

ドラ「なぜ、貴男の下にしか、未来のロボットがやってこないのか」
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/26(金) 23:58:44.27 ID:pebdteFAO
のび太「それはセワシが…」

ドラ「そもそも、未来から過去に戻ること自体、時間改変になると思いませんか?」

のび太「それはポケットの道具で、よくわからないけど、なんかしてるんでしょ?」

ドラ「いいえ、のび太クン。未来から過去には戻れないんですよ」
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/27(土) 00:01:55.19 ID:stSwUomAO
のび太「じゃあ、ドラえもんは何なのさ。一緒に過去に行ったりしたじゃないか!」

ドラ「あれは創られた擬似空間です。偽物です」

のび太「ウソだ!」

ドラ「ウソではありません。偽物という事実は変わりません」

のび太「ウソだよ。じゃああれは何だったのさ!」
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/27(土) 00:06:07.58 ID:stSwUomAO
ドラ「のび太クン、君のために用意したものです」

のび太「そんな必要、何であるのさ…?」

ドラ「貴男の経験を劣化させないため」

のび太「劣化?」

ドラ「そう、貴男は長い休みを必要としていた。それに伴う貴男自身の劣化を避けなければならない」
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/27(土) 00:10:02.20 ID:stSwUomAO
のび太「ボクに、休みが必要って?」

ドラ「えぇ、とても長い休みを必要とされていました。その為、貴男は貴男のために準備をした」

のび太「…、もういいよ。ドラえもん、疲れてるんだろう?」

ドラ「私に疲労というものは存在しません」

のび太「……」
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/27(土) 00:13:04.96 ID:stSwUomAO
ドラ「核心に入りましょう。私は猫型ロボットですらありません」

のび太「じゃあ何だって言うのさ」

ドラ「この世界で貴男をナビする為に、都合よく少し不思議な存在として生まれた。概念とでも呼びましょうか」

のび太「よくわかんないよ」

ドラ「妖精みたいなものですよ」
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/27(土) 00:16:32.91 ID:stSwUomAO
のび太「よくわかんないけど、そんな存在なんだね」

ドラ「その程度の理解で結構です。言い換えれば、私はどのような存在にも成れます」ザッ

のび太「うひ、先生」

ドラ「貴男にはインパクトのある存在に変わってみました」ザッ

のび太「それは、秘密道具なんかじゃないんだね」
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/27(土) 00:20:15.25 ID:stSwUomAO
ドラ「次はのび太クン、君自身です」

のび太「ボク?」

ドラ「貴男の特技は、射撃、あやとり、早寝ですね?」

のび太「そうだよ?」

ドラ「この部屋には射撃に該当する道具はありません。また、日本という法治国家では、その類(たぐい)のものを所持するのは許可制です」
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/27(土) 00:24:27.71 ID:stSwUomAO
のび太「輪ゴム鉄砲が良く当たることがそんなに不思議かな」

ドラ「貴男が擬似空間と言えど、各地で活躍した際、秘密道具を使っての高度な射撃はただの少年では、有り得ないのです」

のび太「秘密道具だからじゃないの?」

ドラ「秘密道具によって発生する結果は管理しますが、結果そのものを強制はしていません」
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/27(土) 00:29:32.54 ID:stSwUomAO
のび太「……」

ドラ「次に早寝ですが、通常状態で数秒の間によるレム睡眠へな以降は、ほぼあり得ません」

のび太「そうなの?」

ドラ「眠りそのものを、身体も段階を追います。簡単に素早く眠れることを、常時平然と行えるものではありません」
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/27(土) 00:32:58.34 ID:stSwUomAO
のび太「ボクは、おかしいの?」

ドラ「いいえ、その眠りの管理は私自身が行っていたものです」

のび太「え、ボクを眠らせてたの?」

ドラ「貴男が意識のある状態では、情報の処理を行うことは出来ませんでしたから」
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/27(土) 00:36:53.83 ID:stSwUomAO
のび太「…、ねぇ、ドラ」

ドラ「気付きましたか。そうです、そもそも貴男が今まで過ごした世界そのものが、擬似空間です」

のび太「…、あぁ、わかってる。ドラ。ご苦労だった」

ドラ「貴男様のお役に立つことが至上の喜びです。マスター」
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/27(土) 00:42:06.55 ID:stSwUomAO
のび太「かなりの年月が経ったか?」

ドラ「2年、142日、13時、50分、12秒ほどです」

のび太「そうか。年老いた身体だからな。仕方ない」

ドラ「申し訳ありません」

のび太「良くやった方だ。しかし、良い夢だったな」
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/27(土) 00:46:13.47 ID:stSwUomAO
ドラ「私も、久し振りに感情豊かな貴男様を見られました」

のび太「そうだな。私のいない間、どうなっていた?」

ドラ「アンドロイド及び機械化兵団の連合の手により、南米の地を奪取に成功しています」

のび太「素晴らしい。ふふ、もう私は必要ないのではないかな?」
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/27(土) 00:49:46.24 ID:stSwUomAO
ドラ「御冗談を、生き残りの民達は、皆貴男の帰りをお待ちしています」

のび太「やれやれ、老人には優しくしてほしいものだ。そろそろ覚醒(ねむ)らなければならないが、転送はいつぐらいに終わる?」

ドラ「数分もあれば」

のび太「やれやれ、技術革新にはついていけんな」
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/27(土) 00:53:23.84 ID:stSwUomAO
のび太「……、ふぅ、培養液からの寝覚めは相変わらず最低だな」バシャバシャ

「マスター、お帰りなさいませ」

のび太「ただいま。君のアンドロイド隊が活躍したそうだな?」

「皆様の尽力あってこそです。我等はお助けしたに過ぎません」

のび太「謙遜するな、私は誇りに思う」
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/27(土) 00:58:14.37 ID:stSwUomAO
「もったいなきお言葉です。こちらをどうぞ」

のび太「ありがとう。身体を拭く間に空間電話を。あいつはまだ生きてるだろう?」

「ジャイアン三世様ですね、お待ちを………」

ジャイアン三世『こちら、ジャイアンさんせ……、のび太技師長、お目覚めになられましたか!』
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/27(土) 01:01:35.88 ID:stSwUomAO
のび太「うん、再生に時間を喰ってしまったよ。いない間、皆奮戦したみたいだね?」

ジャイアン三世「アメリカ大陸はほぼ取り替えました。現在、ヨーロッパ方面から、あのタコ野郎共に吠え面かかせてやるところです」

のび太「なるほど。我が日本はまだまだ先になりそうだな」
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/27(土) 01:05:57.45 ID:stSwUomAO
ジャイアン三世「…祖父とのび太技師長の祖国ですね」

のび太「何、まだ大抵の人間が祖国を取り返せてないんだ。優遇してはいけんぞ。冷静に、冷酷に、そして厳格に皆を護るため、確実に外星生物から地球を取り戻そうじゃないか」

ジャイアン三世「えぇ、それにそれが祖父の悲願であり、我がゴウダ家の願いです」
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/27(土) 01:09:41.91 ID:stSwUomAO
のび太「では復活報告は以上だ。こちらの連中にも、知らせなければならんからな」

ジャイアン三世「わかりました。今度の共同戦線、楽しみにしています」プツン

のび太「はぁ、若いお前についてくの大変だってのに。ボヤキは歳だな、さて地上に向かうか」
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/27(土) 01:13:59.03 ID:stSwUomAO
上るエレベーターの中、のび太は思う。

あのまま、夢の中に浸っているべきだったかな、と。

齢(よわい)はとうに100を越えたが、肉体は独自に開発した複製技術で30代を維持している。

こんなにしてまで、戦い続ける理由を考えた時。目に映るのはあのタコ共に蹂躙される街と親しい友人達。
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/27(土) 01:17:45.69 ID:stSwUomAO
生き延びたのは、ジャイアンと自分だけだった。皆、訳も分からず殺された。

避難船に乗り込み、遠くなる崩壊した町並みを見て思った。絶対に帰ってくると。

慣れない北米の地で、必死に勉強した。そしてジャイアンと共に戦闘技術を訓練した。
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/27(土) 01:21:28.39 ID:stSwUomAO
まだ幼かった。その時に万能なロボットを作り、過去に送り出せばあの悲劇は解消されるのではないか。その思いは時間という絶対の存在に阻まれた。

その代わり、アンドロイドという人類の新たな友を生み出すことができた。それだけが、のび太のわずかな救いだった。
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/27(土) 01:26:20.80 ID:stSwUomAO
見た夢は子供の頃過ごした街と皆がいた。

ドラもわざわざドラえもんというロボットに称していたのは、自分の中に眠っていた未来から過去にロボットを送れないか、その願望を読みとったからなのだろうか。

のび太「ふふ」

夢物語に付き合ってくれたことに感謝して少し笑う。
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/27(土) 01:29:54.63 ID:stSwUomAO
エレベーターが上がりきり、ドアが開くと大量のフラッシュが焚かれた。

報道陣が自分の復活をニュースにするため、より映りがいいように場所の取り合いをしている。

のび太「皆ご苦労。あの外来種にヒドくやられたが、こうして復活できたよ」
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/27(土) 01:33:20.02 ID:stSwUomAO
「すでにご存知か思いますが、南米の地は我々の手に帰りました。次はどこを目標にされるのですか?」

のび太「流石にトップシークレットだね。でも、すぐわかるさ」

そう言いながら、室内の外にでると、一般人の多くも駆けつけていた。
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2014/09/27(土) 01:39:15.35 ID:stSwUomAO
「のび太様だ!」

「復活なされたか! これで、安心だ」

「良かった…、良かった…」

その射撃技術で、多くの難所を切り抜け、民を守り続けた守護神の帰りを皆待ちわびていた。

のび太「皆、待たせたな。私が復活した以上、この勢いに乗り外来種共を一体残らず地球から追い出す。皆も引き続き協力してくれ!」

歓声が上がる。夢に浸れない現実が目の前にある。

これからも、のび太は戦場をかけ走る。
いつまで?

死ねるまで。
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2014/09/27(土) 01:41:40.51 ID:stSwUomAO
これにてこのSSは終わりです。

他であったドラえもんの作品に触発されて即興書きですわ。

誤字脱字多いけど気にせんといて。
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/27(土) 06:48:44.45 ID:UIMiu33DO

面白かった。こういうのもいいな
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/09/27(土) 07:15:59.22 ID:1or1GsR3o
セワシの銀河帝国のやつか…

32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage ]:2014/09/27(土) 13:29:43.97 ID:Lzjsbf5HO
おつ
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