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【安価とコンマで】幻想に走り給う]V【幻想入り】 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/04(火) 01:30:50.32 ID:9hL28daNo

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           / ,    {    {  { ,/{`ヾ{ ,'     }__ '__}      :}ヽ }
.          / // マヽ 八   {、芹笊ミ、     ´} / }/` . ∧ :} Y
         / / r==マ }}´ ‘,   《{叱リ        芹ミ、 } } / } ′ マ
.        /  / ゞ、. マ}   ゝ、{, ゝ '       '炒' 》 / /} iレ'
       /  /  〃,,八  _ヾ.         、 ー ' ,イ'/} レ'
.      /  /   ノ/'´  ヾ´ ̄`'\         /´ ̄{人
     /  /  /,イ} {:.  { {  \ヽ.  ー一   人!  人: \
.    / /   ,.イ 〃   {: 八八   ヽ‘,    ,。< 人   \: \
..   / /  ム } {{i   {    \\   ', }≧´ュ,_≧x __ \   \: \
   ,  'i{   マノ ゞ〉   {    {::.ヽ ヽ  }   ` ''<}ヽ`ヽ}\.  \: \
    { {人     {r人  {\  { ̄ ‘,   }     ,. ―r'  \}ヽ   \ ヽ
    { '.  \  :{  \人 \ 乂  i}:. /i:\  /::::::::八    `ー=ミ、 ヽ :}
    レ'     \乂   \{.   \{ \}: / i}:::::::ゞ:::::::::::::::::\__    }_} .;′
.          { \{            }/\}::::::::::::::`ヽ::::::/     `ヾ´   レ' `ヽ
         ,             ノ   ヽ::::::::::::::::::/        \    ‘,

     「神様を選ぶのも信じるのもさ、何時だって人間だけなんだよ」


このスレは幻想郷を舞台に色々やろうっていう東方安価コンマスレです。
筆者が甘いので色々とご迷惑をお掛けすると思いますがご了承ください。
独自解釈、キャラ崩壊、パロディネタが多いと思われます。
更新は基本不定期です。ごめんなさい。
また、展開に応じてキャラの死亡やR-18的な内容になる可能性もあります。
主は遅筆です。
以上で大丈夫だ、付き合ってやるって人がいるならば、よろしくお願いします。
コンマは基本的に>>1の采配で行っています。
補正とか色々で+-が付いたりします。
自由安価時にお下劣な内容などこれはダメだなーと判断した際は安価↓にすることもあります。あしからず
また、1(ファンブル)・0・ゾロ目(クリティカル)は他の補正を受けません

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1415032240
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ぶらじる @ 2024/04/19(金) 19:24:04.53 ID:SNmmhSOho
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713522243/

旅にでんちう @ 2024/04/17(水) 20:27:26.83 ID:/EdK+WCRO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713353246/

木曜の夜には誰もダイブせず @ 2024/04/17(水) 20:05:45.21 ID:iuZC4QbfO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1713351945/

いろは「先輩、カフェがありますよ」【俺ガイル】 @ 2024/04/16(火) 23:54:11.88 ID:aOh6YfjJ0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713279251/

【MHW】古代樹の森で人間を拾ったんだが【SS】 @ 2024/04/16(火) 23:28:13.15 ID:dNS54ToO0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713277692/

こんな恋愛がしたい  安部菜々編 @ 2024/04/15(月) 21:12:49.25 ID:HdnryJIo0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713183168/

【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part2 @ 2024/04/14(日) 19:38:35.87 ID:kch9tJed0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713091115/

アテム「実践レベルのデッキ?」 @ 2024/04/14(日) 19:11:43.81 ID:Ix0pR4FB0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713089503/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/04(火) 01:33:15.74 ID:9hL28daNo
以下、過去スレ

第一幕
主人公:安藤(妖怪・細胞生物)
(始まり〜)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1357661533/
(〜第一幕閉幕)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1365604576/
第二幕
主人公:鎌足 零(妖怪・鬼)
(始まり〜序章終了)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1368284855/
(第二章)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1373446161/
(二章〜終章 第二幕閉幕)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1375801188/
第三幕
主人公:夢路 現(幽霊・怨霊)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1383315512/
(中盤〜異変の途中まで)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1385033465/
(夢路異変途中から〜第四幕途中まで)
第四幕
主人公:リンガー・ローゼス(妖精)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1387368247/
(第四幕途中から〜)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1389459001/
(第四幕中盤〜第四幕閉幕 外伝)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1403358501/
第五幕
主人公:片山 刑(外来人・改造人間)
(第五幕開始〜序盤)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1407060466/
(第五幕序盤〜中盤)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1408266533/
(第五幕中盤〜)
Now


3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/04(火) 17:38:29.14 ID:RXxALhvz0
スレ建て乙
4 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/04(火) 22:30:37.61 ID:5sjvuTJ5O

※PC修理のため、数日もしくは一週間ほど更新出来ません。申し訳ないですが、またしばらくお待ちくださいませ
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/04(火) 22:49:07.29 ID:xJ6RlLlM0
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/04(火) 23:35:21.25 ID:/F7B8uwEo
スレ立て乙&了解
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/05(水) 00:18:30.28 ID:jVN6Hcma0
おk
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/05(水) 01:20:04.69 ID:UFjgZ3gwO
前スレ1000www
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/05(水) 02:28:29.54 ID:L6dV8qr3o
前1000・・・
これは荒れますね(物理)
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/05(水) 04:39:11.93 ID:iwPrD2rd0
前スレ1000がNTRとは…
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/05(水) 08:25:34.18 ID:Pni32e6i0
…姉妹戦争勃発待った無し?
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/06(木) 23:23:48.81 ID:E5E9N9DC0
前スレ1000を>>1が採用してくれるかな...
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/06(木) 23:31:17.63 ID:5yBFpBvJo
>>12
いつぞやの短編のようにやってくれるだろう
本編に反映されるかは別として
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/06(木) 23:36:51.57 ID:XRJHB3dDo
前スレ1000とったものだけど普通にifストーリーとしてって意味なんで
15 : ◆eohhG1Orlc [sage]:2014/11/12(水) 20:54:09.19 ID:DudWNlyco

※明日の22:00頃再開予定です
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/12(水) 20:59:11.07 ID:w59rIjlS0
全裸待機しときます
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/12(水) 21:20:58.41 ID:91QRXwWU0
半裸待機しときます
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/12(水) 21:30:03.83 ID:ElK4pcLh0
パンツかぶって待機しときます
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/12(水) 22:02:09.07 ID:M3Z8Cd5aO
仮面とベルトだけつけて舞ってます
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/12(水) 22:12:09.22 ID:VVF3i3yL0
変態しかいないじゃないか(絶望)
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/12(水) 22:46:54.84 ID:ld4M/awN0
まぁ待て。
>>1は一度も前スレ1000採用するなんて言ってないぞ
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 12:34:44.80 ID:Fd0LEZTYo
裸ネクタイに靴下履いて舞ってるぞ
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 12:48:46.03 ID:UD1rPdKSO
葉っぱだけ着けて待ってるよ
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 14:50:52.34 ID:JFhswFnD0
こころかな?
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 14:51:30.91 ID:JFhswFnD0
こころかな?
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 14:51:30.91 ID:JFhswFnD0
こころかな?
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 14:51:56.71 ID:JFhswFnD0
こころかな?
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 14:52:42.88 ID:JFhswFnD0
やってしもうた……
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 14:54:12.83 ID:eyLFQKMZo
>>24-28
荒らしのじゅうたん爆撃かと
思っちゃったじゃないか(^^;
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/13(木) 18:50:44.37 ID:kLnu+40j0
>>24-28 ドンマイ
とりあえず寒くなってきたからマフラーだけ着けて待っているよ
31 : ◆eohhG1Orlc [sage]:2014/11/13(木) 22:00:30.07 ID:2iM8NIj0o

※葉っぱ一枚あれば良い。そういったこころちゃんも居ました

※前スレ1000はまぁ、IFネタとしてやらせて頂きます。

※と言うか、紳士多すぎィッ!

※少し遅れて、22:30頃に再開します。私はYシャツを羽織る
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/13(木) 22:07:09.73 ID:L6G2UzMbO
OK、袋だけかぶって待ってる
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 22:08:22.69 ID:URWoeB+a0
OK昨日から全裸待機余裕でした
34 : ◆eohhG1Orlc [sage]:2014/11/13(木) 22:29:34.89 ID:2iM8NIj0o

※では、時間なのでそろそろ再開します。

35 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/13(木) 22:32:50.18 ID:2iM8NIj0o

※sageのままだった。新スレだと取り外し忘れていけない

 ―稗田家(昼)―

 死を間近に感じた事は、一度だけではない。だが、オレは東風谷 早苗という少女からそれを受けるのを初めてだと感じた。

 それはオレの感じる事のある、『既知感』から逸脱した未知。それを一番感じたくない形で迎える事となった。

 勝手に信じて裏切られた――と言えば薄情極まりないし、だからと言ってあの様子の早苗に事細かにオレに起こっている事を説明するのはほぼ不可能だろう。

 朝食の時にこの事を話せば、阿求ちゃんはその表情を険しくしていた。

 曰く、状況は芳しくないらしい。どんどんと人間からのオレへの心象が悪化している傾向にあるとかで。

刑(そういう事なのか)

 この状況において、慌てるべきだと言うのにオレは不思議と冷静になれていた。

 いや、この状況ですら既知の範囲内とでも言うべきだろう。最近、増して既知感を覚える事が多い。

 まるで、この先にある何かはきっと大丈夫だと言わんばかりに。諦観の念ではなく、そういう朧げながらの道が見えている気がして。

 近い内に、何かきっかけを起こせると。

 そういう転機を迎えるのだと。それをより確実にする為の手段を、オレは選ばなければならない。

刑(……早苗)

 未練がましく、友人の名前を心の中で呟く。

 あいつと話したい事はまだあるのだ。きっと、誤解は解いてみせよう。

 その為にも、何か行動しなければ。

※選択

1:人里で何か出来ないかな
2:霧の湖にフィールドワークだ
3:妖怪の山のフィールドワーク
4:守矢神社に行ってみるか
5:稗田家へ行こうか
6:霧雨商店に行ってみるか
7:香霖堂に行ってみるか
8:紅魔館へ行ってみよう
9:八雲家に顔を出すかな……
A:何か作るかな
B:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 22:33:57.20 ID:IxJ2llgjo
岡崎教授と遭遇
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 22:34:04.42 ID:yws6bPrHo
3
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 22:34:43.75 ID:f0yGw7+gO
7
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 22:34:50.28 ID:GLj0y4uI0
1
40 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/13(木) 22:43:28.80 ID:2iM8NIj0o

>>38 選択:7

 ―香霖堂(昼)―

 前回は店主不在で代わりに賢者と会った香霖堂に行ってみる。

 店の奥にあるかもしれない何か、もしくは新しく入荷しているかもしれない何かを求めて。

刑(さて)

 嫌なくらいに澄み渡った空を眺め、オレは店の暖簾を押して潜る。

※判定

3以上で遭遇か発見 1(ファンブル)でトラブルイベント発生

判定直後
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 22:43:36.19 ID:cpoM+VBrO
42 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/13(木) 23:00:00.47 ID:2iM8NIj0o

>>41 コンマ:9 ※成功

「いらっしゃい。 ……これは珍しいお客さんが来たものだね」

 店の中に足を踏み入れたら、聞こえてきたのは男の声だった。

 見やれば、店の奥の椅子には座っているメガネを掛けた長身痩躯のイケメンが居た。

 銀髪は男にしてはやや長めで、民族衣裳の様な服も似合っている。 

 しかし、その声色と口調はやや冷たく、そして少量の驚きを覚えている様だった。

刑「オレを知ってる、って感じがするな」

「有名だからね」

刑「妖怪だって?」

「当たりだけど、外れかな」

 立ち上がり、少し微笑みを浮かべてから彼はオレへと歩み寄ってくる。

霖之助「何にせよ、いらっしゃい。僕は森近 霖之助。外の世界の物を唯一取り扱っているこの店、香霖堂の店主だよ」

※判定

森近 霖之助の刑への心象

1程悪い 9程良い 0・ゾロ目で……?

補正

科学の体:+1

判定直後
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 23:00:40.96 ID:7IOS91+QO
べた
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 23:00:42.72 ID:cpoM+VBrO
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 23:00:49.89 ID:eyLFQKMZo
たあっ
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/13(木) 23:01:00.29 ID:L6G2UzMbO
こい
47 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/13(木) 23:17:38.52 ID:2iM8NIj0o

>>43 コンマ:6+1=7 ※やや好印象

※森近 霖之助:君への手助けは吝かじゃないね【友好】を入手しました

 森近店主はそう言って自己紹介をしてから、メガネを軽く人差し指で押し上げる。

霖之助「機械、というものに馴染みの無い幻想郷では君が妖怪扱いされるのも致し方ないかもね」

刑「……あんたはそういうわけじゃないと?」

霖之助「職業柄、ね。というよりも能力柄、と言った方が良いかもしれない」

 肩を竦めて、店主は言う。

霖之助「僕は道具の名前を用途を見るだけでわかるんだ。だから、君を見た時は驚いたよ」

刑「それはまた」

 便利な能力だな、と思う。

霖之助「ちょっと立ち眩み仕掛けたけどね」

 店主はそう言って苦笑した。

 見ただけでその名前と用途がわかるという事は、オレの体に使われている様々な科学の結晶を読み取ったという事だろうか。

 もしくは、オレの名前と同時にこの体の出来る事が見えたのかもしれない。

霖之助「そういうわけで、何か慰謝料替わりに買って行ってくれると助かるよ」

刑「身も蓋もないことで」

霖之助「最近、身入りが少なくてね」

 本当に身も蓋もない事をいい始めやがった。

 まぁ、元々何か買うものがあれば多少高値でも買うつもりで来たのだ。

 色々と物色させて頂こうとしようじゃないか。

※判定

1〜:何も見つけられなかった
3〜:一つだけ目星が付いた
6〜:二つ良さげなものを見つけた
8〜:三つ良さげなものを見つけた
0・ゾロ目:???

判定直後

48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 23:17:59.08 ID:cpoM+VBrO
49 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/13(木) 23:22:10.83 ID:2iM8NIj0o

>>48 コンマ:8

※何を見つけた?(発見物明記)

↓2〜4まで
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 23:23:48.72 ID:cpoM+VBrO
発電機
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 23:23:57.75 ID:dGAJ9OvUO
ロボット
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 23:23:59.96 ID:UD1rPdKSO
黒い旧式携帯電話
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 23:24:06.07 ID:IxJ2llgjo
部品詰め合わせ
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/13(木) 23:25:12.34 ID:YIB93T6Wo
>>50
55 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/13(木) 23:45:55.41 ID:2iM8NIj0o

>>50 発電機 >>51 ロボット >>52 旧式携帯

 見つけたのは、発電機と露骨にメカメカしいロボ、それと旧式の黒い携帯電話だった。

 携帯はこれ、大分古い型だ。昔オレの手元にもあったな、と少し思い出して懐かしくなる。

 ガラケーってレベルじゃない。

霖之助「それらが欲しいのかい?」

 頷いて見せる。

 本当に欲しいのはこれらの部品である。

 発電機はそのままでも欲しいくらいだ。

 携帯に含まれる金、レアメタルと言った材料は勿論このロボットを使えば何か作り変える事が出来るかもしれない。

刑「5円でどうだ」

霖之助「7円だね」

刑「6円」

霖之助「10円」

刑「おい待て何で値上がりしてんだよ!」

 足元見ようったってそうはいかないぞ!?

霖之助「冗談だよ。6円50銭でどうかな」

刑「ちゃんと使える保証は?」

霖之助「いや、すまないが壊れているのかうんともすんとも言わないよ」

刑「やっぱ5円だ」

 壊れているなら、尚更この値段で行きたい。

刑「引き取り料込みだ。こいつらはまだ使える。オレが修復する」

霖之助「……驚いた、直せるのか?」

刑「そういう畑の人間だからな」

 そういや、ここの商品って元値がない。だからそもそも、十全な状態で販売はされている事はない。

 言ってしまえばリサイクルショップ――いや、ジャンク屋か。なら、5円以上は出す気はない。

霖之助「わかった。無料でも構わないよ」

刑「……は?」

 そういう風に考えていれば、突然の店主からの申し出にオレは素っ頓狂な声を出した。

 タダって、おいおい。タダはちょっと行きすぎだろ。元値がないとしたって。

56 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/13(木) 23:47:32.14 ID:2iM8NIj0o

※間違えた。発電機じゃない、部品詰め合わせだ。

※……こちらのミスなので、全部詰め合わせにしちゃいます

57 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/14(金) 00:04:33.90 ID:wY6RsSYLo

霖之助「ただし、条件がある。ここは外の世界の道具を扱っているけど、壊れていたり使い方がわからないものも多いんだ」

刑「用途はわかるのに、か?」

霖之助「条件があったりすると、余計にね」

 なる程。確かに、この携帯も見た目は綺麗だ。水に濡れて故障しているかもしれないが、もしかしたらバッテリーが死んでいるだけの可能性もある。

 よくよく見ると、電化製品もちょくちょくと見受けられる。これらは電気が無ければ動かないものだ。

 と言うよりも、外の世界にある――オレが日々当たり前の様に使っているものは電気が無ければ使えない様な物が殆どである。

 つまりは、ここの商品の殆どはここに存在しない物……つまりは電気がないせいでガラクタと化している可能性もあるわけか。

刑「オレに使える様にしろと」

霖之助「ご明察。物品の修理屋は居ても、外の世界の物を扱える人間は少ないからね」

刑「その修理が出来る人間も、外では限られてはいるからな」

 それを専門にしている職業もあるくらいだ。基本、資格が必要になる場合も多い。

 専門の知識、技術。便利は、それを修理する人間が居なければ成り立たない。

霖之助「というわけで、ウチで働いてみないかい?」

 それ故の、タダ。無料で提供する代わりに、説明と修理をしろと。

 最終的には大きな利益が出る可能性がある。なにせ、外の世界の機器は格段に便利だ。

 便利は人を呼び寄せる。誰もが楽をしたいと思う。それは当たり前である。

……人に受け入れて貰うには、人として生きる為にはそういう選択肢も有り、か?

 どうしたものか。

※選択(多数決)

1:その話、引き受けた
2:すまないが、それは出来ない
3:考えさせて欲しい

※先に3票集まった選択肢を採用
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/14(金) 00:05:23.74 ID:IId5V/j5O
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/14(金) 00:05:56.34 ID:bz8Ek6zSo
願ってもないな
1
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/14(金) 00:06:31.73 ID:e/J8aeLPo
1
61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/14(金) 00:07:35.24 ID:o50gISQG0
1
62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/14(金) 00:09:05.51 ID:cj0HJB7So
刑君にもついに仕事が・・・
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/14(金) 00:24:21.68 ID:hI/8oDBm0
ついにヒモ脱却ですか?
64 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/14(金) 00:31:13.99 ID:wY6RsSYLo

多数決:1

刑「その話、引き受けた」

 人助けにも成る、人の為に成る。オレが人里の為に成る事をしていれば、きっと受け入れて貰えるかもしれない。

 こう言ってはなんだけど、人間ってものは現金なものだ。

霖之助「本当かい、助かるよ」

刑「ああ、だけどこっちからも条件を出させて欲しい」

霖之助「どういったものかな」

刑「ここの商品を使わせてくれ」

 ここに有るものは、基本的にジャンク品と考えて良いだろう。

 本当に壊れているもの、そして此処では絶対に使わない様な物は本物のガラクタだ。

 ただ、そのガラクタにだって使い道はある。

刑「部品として再利用させてもらう。あっても仕方ないものは、売れないからな」

 どうしようの無いものでも、そういうリサイクルをすれば多少の助けに出来る。

 部品は此処では希少だ。だから、生産出来る体制でも作らない限り誰でも使える様なものに割くべきである。

霖之助「……わかった。その条件を飲むよ」

刑「ああ、助かる」

 オレが活躍出来る場所は、やはりこういう所か。昔取った杵柄が、こういう風に役立つなんて何とも皮肉が効いている。

 いや、そもそも研究をする為にも電化製品は必須か。ジャンクのジャンクを使って、その内計器なんかも作って行きたいものだ。

 それから森近店主――霖之助と今後の働く上について話し合う。

 修理その他はオレが気が向いた時で良いらしい。使い方を先に教えてくれれば、販売は僕の仕事だと彼は言う。

 賃金に関しても、現物支給の方が都合が良いのでそれで妥協した。

 余った部品で何か作って売っても良いらしいが、香霖堂の宣伝を忘れずにとも言い付かった。

 さて、働き口が決まったのは良い事だ。これから、また地道に契機を待つ事にしよう。

 そう思う、俺だった。

※霖之助と出会いました
※香霖堂に行く選択肢が香霖堂で働くに変化しました。その際、掃除か修理か店番の選択肢が選べます

65 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/14(金) 00:32:57.22 ID:wY6RsSYLo

※今日はここまでで

※ヒモ脱却かと思った? ご飯はまだ稗田家でもらうことになりますよ

※次回は明日、今日くらいの時間に出来ればと思います。

※では、お疲れ様です。また次回お会い致しましょう

66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/14(金) 00:34:09.78 ID:cj0HJB7So

やはり刑君はヒモでなくてはな(錯乱)
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/14(金) 00:36:33.94 ID:KIHlCLsE0
おや、刑の様子が…
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/14(金) 00:46:48.36 ID:o50gISQG0

69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/14(金) 01:02:33.38 ID:BZZeQNMaO
>>67
おめでとう 刑くんは ろりこんに しんかした!
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/14(金) 01:19:45.90 ID:vo2i4pMxO
猫好きのロリコン・・・つまり
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/14(金) 04:14:06.32 ID:MIOX0FHh0
>>69
BBBBB
…いや、手遅れか
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/14(金) 07:27:23.22 ID:KIHlCLsE0
進化キャンセルするな
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [ sage]:2014/11/14(金) 09:47:28.37 ID:o50gISQG0
仕事終えて帰ってくる刑と食事を用意して(本人が作るわけじゃないけど)待っているあっきゅん
夫婦じゃね?
74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/14(金) 13:56:01.13 ID:glfNv7eo0
>>73
むしろ親と娘に見間違えそうなんですがそれは
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/14(金) 19:36:42.56 ID:jfEAp4+mO
父子家庭の親子だな
76 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/14(金) 22:47:14.84 ID:wY6RsSYLo

※年齢的には歳の離れた兄妹の様な感じ?

※今日は日付が変わる頃に再開します
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/14(金) 22:57:53.81 ID:0ifZkJJQo
サイズ的に・・・

ふぅ・・・全裸待機中です
78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/14(金) 23:38:12.42 ID:o50gISQG0
あっきゅんが十数歳とすると刑は二十代半ばほどか
ありだな
79 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/15(土) 00:05:02.89 ID:erveGIdCo

※再開します
80 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/15(土) 00:07:15.68 ID:erveGIdCo

 ―香霖堂(昼2)―

 今後の事について霖之助と話し合っていれば、いつの間にやら午後になっていた。

 彼は整理整頓が苦手らしく、ここにある商品も割と適当に配置しているとか。

 ここでしか外の世界の物を購入出来ないので、割と常連は居るらしいけどそんな状態で商売が成り立っているのかと尋ねたくなる。

 と言うか、初見だったらまず訝しむだろう。

刑「それじゃあ、清掃も一緒にやってくれよ」

霖之助「それは別に構わないけど」

 少し嫌そうにしているが、その必要性についても話してある。

 まず、電化製品に埃と湿気は論外だ。こんな乱雑にしておけば、元々動いた物でも故障してしまう事もあるだろう。

 それに、整頓していれば奥に埋もれた掘り出し物も見つかる可能性がある。

 個人的には、そういう物を求めていると言ってもいいだろう。

霖之助「それじゃあ、すぐに何かするのかい?」

刑「さぁ、どうするかね」

 急いては事を仕損ずる、という諺もあるので落ち着いた行動を心掛けたいものだが。

 ゆっくりとしている時間も惜しいと言えば惜しいので、少し悩む。

 どうするかなぁ。

※選択

1:人里散歩すっかなぁ
2:霧の湖にフィールドワークだ
3:妖怪の山のフィールドワーク
4:守矢神社に行ってみるか
5:稗田家へ行こうか
6:霧雨商店に行ってみるか
7:香霖堂で働くか
8:紅魔館へ行ってみよう
9:八雲家に顔を出すかな……
A:何か作るかな
B:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/15(土) 00:07:54.47 ID:qh/SVC810
7
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 00:08:14.03 ID:qiq7W8C7o
7
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 00:08:17.00 ID:2bRZqgHjO
7
84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 00:09:43.18 ID:7AgaurPgO
00勝てねえ
7
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 00:10:26.35 ID:qiq7W8C7o
初っ端から飛ばしてますなあ
86 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/15(土) 00:39:52.21 ID:erveGIdCo

※どう足掻いても香霖堂で働くという

※イベント入りまーす

>>83 選択:7 コンマ:00 ※イベント発生



 というわけで、早速始めたのは清掃である。

 特に、電化製品の選別というのに力を入れた配置変え。

 幸い今日の天気は晴れ渡っている。外に風呂敷を広げておけば、多少そこに置いておけるだろう。

刑(と思っていたんだが)

 横倒しに置いてある旧式の冷蔵庫とか、電子レンジとか、ブラウン管だけでなく初期型の液晶モニターとか、出てくるのは宝の山だ。

 が、如何せん大型の物は奥に置いてある事が多い。立ち上げるにも一人では無理で、霖之助と共同で運ぶのだが、それで時間を取られる。

霖之助「刑君、これって本当に役に立つんだよね」

刑「当たり、前だろ。まぁ、発電機に繋げたり動くか見ないとわからんけど」

 ドン、と置かれた冷蔵庫。中身が無いのを確認して、手持ちの工具で外装を取り外す。

 どうやら長い間放置されていたせいで鉄部品が錆びている。だが、配線の断線は見られないので中々状態は良いみたいだ。

霖之助「用途はわかるんだけどさ」

刑「基本的に電源が無けりゃあガラクタだからな。確かに、冷蔵庫なんかはそうじゃなくても出来るだろうが」

 例えば小物入れだとか、収納に使えたりはするだろう。

 が、本来の用途は食品保存だ。ここでそれが出来る様になれば、食品店は大喜びするかもな。

刑(いっそのこと、電圧関係は統一するか……? その為の改造も必要になると思うが)

 一度発電機を解体して組み直すのもアリか。

 さて、そんな事をしていると――

※来客・発見安価

※誰が来た? もしくは何か見つける

※コンマが0・ゾロ目の場合早苗が来る

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用


 
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 00:40:32.93 ID:E1GbPqa8o
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 00:41:19.92 ID:E1GbPqa8o
ま違えた、あっきゅんで
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/15(土) 00:41:34.62 ID:qh/SVC810
90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 00:41:57.08 ID:2bRZqgHjO
阿求
91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/15(土) 00:42:13.64 ID:RC22D2gy0
ミニはっけろ
92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 00:42:51.57 ID:Zw2MFmxkO
魔翌理沙
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 00:43:09.00 ID:qxSiRy6I0
魔翌理沙
94 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/15(土) 01:14:20.38 ID:erveGIdCo

>>88 指定:阿求

 店に近付く影が一つ。方向からして、人里から続く道から来たのだろう。

 足音に気付いて振り返ってみると、

阿求「面白そうな事をしていますね」

刑「あれ、阿求ちゃん」

 そこに居たのはオレの居候している家の主だった。

霖之助「稗田の子じゃないか、珍しいね」

阿求「森近さん、ご無沙汰しています。 ……汗だくですね、珍しい」

霖之助「彼に働かされてね」

 タオルで額を拭きながら、霖之助は苦笑する。

刑「オレのせいみたいに言うなよ、元々はあんたさんが整理整頓しないせいだろ」

霖之助「まぁ、良い機会だと思う事にするさ。君を雇うって言ったのは失敗だったかな」

刑「繁盛の機会みすみす逃す事になるぞ」

霖之助「商魂逞しいわけじゃないから、それでも別に構わないけどね」

 おい、商店の店主がそんな事言ってて良いのか。

阿求「森近さんの所は非売品も多いですからねぇ」

刑「……さいですか」

霖之助「気に入ったものは手元に置いておきたいからね」

 それが使えるか否かは置いておいて、と霖之助は継いだ。

 金儲けが目的ではないらしい。まぁ、そういう性格では無いのを会話していて何となくわかってはいたけれど。

阿求「貴方は本当に、商売に向いていないと思います」

霖之助「良く言われるよ」

 本日二回目の、店主がそれで良いのか。

95 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/15(土) 01:44:03.67 ID:erveGIdCo

阿求「所で、先ほど森近さんが刑さんを雇ったと聞こえましたが」

刑「ああ、どちらかと言えば契約だな。此処にある電化製品の修理とかして、販売出来る状態にまでしておくっていう」

 機械弄りや研究はオレの分野だ。

刑「打算で言ってしまえば、そうしてオレへの畏怖が取れればと思ってる」

阿求「それが最たる目的でしょう」

刑「妖怪化だけはしたくないからな」

霖之助「そうなのかい? 妖怪だって別に悪いわけじゃないと思うけど」

刑「個人的な問題だよ。オレは人間で良いんだ」

 何度か接しているけど、妖怪を別に悪いものだと思っているわけじゃない。

 彼女達にだって彼女達の在り方がある。それを望む人間を止めたりする理由をオレは持っていない。

 だが、オレ自身の問題になれば話は別だ。

刑「こんな体で何をと思うかもしれないけどな」

 苦笑して、オレは肩を竦めた。

霖之助「別に構わないと思うけど」

阿求「此処では自分への認識が最も重要ですから。刑さんがそう思っている以上、貴方は間違いなく人間だと思います」

 認識が人の在り方を変化させる、というのも色々と厄介ではあるけれど。

刑「……ありがとさん」

 そう言ってくれる存在が増えたのは、嬉しい。阿求ちゃんだけでなく、霖之助という新しい理解者が出来た事が。

 二人は別にと思っているのかきょとんとしているけれど、こればかりはオレがそう思いたいだけなので言わせてもらおう。

刑「さ、その為にもどんどん修理してどんどん売り出してやろう」

 少しだけ恥ずかしくなって、オレは紛らわせる様に冷蔵庫を弄り始める。

 阿求ちゃんや霖之助から聞かれる質問に返しながら、オレはこの『人間として』過ごす時間を噛み締めた。

※阿求と霖之助の好感度が上がりました

 

96 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/15(土) 01:45:32.10 ID:erveGIdCo

※短いですがココマデで。再開時間が遅いとこうなってしまう……

※明日も出来れば夕方からできればと思います

※では、お疲れ様でした。また次回お会い致しましょう
97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 01:47:26.82 ID:qiq7W8C7o
98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 07:04:53.20 ID:qxSiRy6I0
99 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/15(土) 20:04:29.18 ID:erveGIdCo

※夕方よ言ったな、あれは嘘だ

※22:00から22:30くらいに再開予定です
100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/15(土) 21:35:37.23 ID:yt3fkJ7QO
OK
101 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/15(土) 22:47:14.41 ID:erveGIdCo

※ぬぅ、リアルでお呼び出しが来てしまったので今日の再開は中止させて頂きます

※最近ちゃんと出来てなくて申し訳ない……明日は何も無ければ23:30頃を再開予定とさせて頂きます

※ご迷惑をお掛けします。本当、申し訳ない……
102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 22:48:57.66 ID:qiq7W8C7o
りょうかーい
103 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/15(土) 23:00:29.82 ID:qxSiRy6I0
おk
104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/15(土) 23:41:13.52 ID:OQQ0nFbN0
おけ
105 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/16(日) 04:22:56.14 ID:SPwP17lK0
そんな謝らなくてもいいんだぜ
俺等はいつでも待ってるよ
106 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/16(日) 23:10:36.75 ID:E2QxJFxko

※昨日言った通り、23:30頃から再開します
107 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/16(日) 23:32:37.67 ID:E2QxJFxko

※再開しまーす!

 ―人間の里(夕方)―

 あのまま修理や修繕、改造とかやっても良かったのだが一区切り付いた所で霖之助から帰還の命令が下された。

 整理も二人でやったから割と出来たと思うが、それでもあそこのゴチャゴチャ具合はまだまだ拭う事は出来ない。

 さて、帰還命令と言うのは、言ってしまえば阿求を送れという事だ。

 彼には整理していた間に阿求ちゃんの所に居候していると話したから、つまりはそういう事だろう。

 護衛と言うには些か頼りないと思うが、男としては一人で帰すのもアレだと思ったのでこうやって人里へと戻って来ている。

 視線が刺さるが、我慢だ。ちょっと戸惑い気味な感じを、その中に感じる。

刑(……そうか。こういうのもアリなのか)

 阿求ちゃんの事だから、出掛ける時に誰かしらと話している筈だ。

 稗田家はこの人間の里における重鎮である。彼女は人間達にオレへの誤解について話してくれているらしいが、実際問題オレはここの人間達に対して何かしたと言えば『NO』だ。

 それは良い意味でも、悪い意味でも。

刑(自分から避けているってのも、あったんだろうなぁ)

 ノータッチ。何もしていないのだから、そりゃあ払拭出来るわけがない。新聞だって結局は関節的な干渉なのだから、面と向かって話したわけじゃないし。

……とは言え、オレは存外に打たれ弱い所がある。今受けている視線が、特に苦手な部類であるのは間違いない。

 まぁ、うん。取り敢えず、何かしよう。阿求ちゃんは先に帰っちゃったし。

※選択

1:人里散歩すっかなぁ
2:霧の湖にフィールドワークだ
3:妖怪の山のフィールドワーク
4:守矢神社に行ってみるか
5:稗田家へ行こうか
6:霧雨商店に行ってみるか
7:香霖堂で働くか
8:紅魔館へ行ってみよう
9:八雲家に顔を出すかな……
A:何か作るかな
B:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用


108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/16(日) 23:33:43.22 ID:bdpWMJYVo
A
109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/16(日) 23:34:16.01 ID:RJ4EyhTQO
夢美来訪
110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/16(日) 23:34:18.84 ID:3PrinBBSO
2
111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/16(日) 23:34:49.34 ID:bH9MDvsbo
岡崎教授と遭遇
112 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/16(日) 23:34:58.29 ID:DuGV3X/rO
1
113 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/16(日) 23:48:47.75 ID:E2QxJFxko

>>110 選択:4

 ―霧の湖(夕方)―

 多少の危険があるにしろ、そして新しい職場が出来たにしろ、何か新しい発見が無いかと探すのが研究者としての染み付いた性か。

 もしくは、このフィールドワーク自体がオレにとっての習慣と化しているに違いない。

 そう思いながらキョロキョロと周囲を見渡しながら歩いていると――

※判定

5以上で遭遇か発見 1(ファンブル)でトラブルイベント発生

判定直後
114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/16(日) 23:49:36.68 ID:6QiCRtu5o
115 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/16(日) 23:52:20.28 ID:E2QxJFxko

>>114 コンマ:8 ※成功

※誰と遭遇した?(霧の湖に居そうなキャラ限定。早苗はなし)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/16(日) 23:52:47.34 ID:bH9MDvsbo
岡崎
117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/16(日) 23:52:48.54 ID:bdpWMJYVo
大ちゃん
118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/16(日) 23:53:12.99 ID:3PrinBBSO
大チル
119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/16(日) 23:53:15.08 ID:6QiCRtu5o
わかさぎ姫
120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/16(日) 23:57:23.42 ID:5QV0AqdO0
99とか勝てんわ
121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/16(日) 23:59:27.63 ID:DuGV3X/rO
00があるじゃない
122 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/17(月) 00:12:22.00 ID:IX4PwWNno

>>117 選択:大チル コンマ:99 ※イベント発生



チルノ「おー、前のヒトだ」

大妖精「本当、片山さーん」

 そうやって散策を続けていると、夕暮れを背に二人の子供が宙を飛びながらやってくる。

 片方は青いワンピースに氷の羽を持つ生意気そうな妖精、チルノ。

 もう片方は目に優しいエメラルドの様な色合いの髪を持つ妖精、大妖精ちゃんだ。

 この二人はオレがこの幻想郷に来た時以来、会っていなかった気がする。

刑「久しぶりだな、元気にしてたか?」

チルノ「ふっふーん、アタイはさいきょー! だからかぜなんてひかないわ!」

大妖精「片山さんも元気そうで何よりです」

 胸を張って自慢気に言うチルノと、微笑みを浮かべて嬉しそうに言う大妖精ちゃん。

刑「馬鹿は風邪を引かないって、知ってるか?」

チルノ「バカじゃないわよ!?」

 ウガーッ! とでも叫びそうな顔でチルノは言った。

 コミカルな奴だ。

※判定

3未満で襲撃 7以上で―― 0で???

イベント中:+1

判定直後
123 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 00:12:53.32 ID:LxD1iu7ZO
124 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 00:13:18.66 ID:gPwhHpGno
来るな
125 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/17(月) 00:34:27.61 ID:IX4PwWNno

>>123 コンマ:2+1=3 ※襲撃回避

チルノ「そう言えば聞いたわよ! アンタ、妖怪だったって」

 その言葉に、オレは表情を固くする。

チルノ「人間の里でいーっぱいそんな話されてたじゃない!」

大妖精「でも、片山さんって外来人ですよね? 外の世界の妖怪だったんですか?」

 何処か羨ましそうに言うチルノと、可愛らしく小首を傾げながら尋ねてくる大妖精ちゃん。

 妖精、というのは見た目もそうだが性格も子供らしいと聞く。

 子供というのは、残酷な生き物だ。年齢が幼ければ、特に気になった事について聞いてくる。

 それが例え、聞かれた本人が良く思わないものでも。

刑「……妖怪じゃないさ、オレは人間だ」

チルノ「でも、人間の里の奴らはそう言ってるじゃん。妖怪だーって」

刑「それは、そうなんだがねぇ」

 痛むはずの無い胸の痛みを感じながら、オレは苦笑を浮かべるだけだった。

 流石に容赦がない。こうもストレートに言われると、ちょっと勘弁してくれと思ってしまうオレがいる。

 でも、オレの体の事を話してこの二人がちゃんと信じてくれるのだろうか。

 周りがああ言ってるからそれが正しい、と言いそうな気がしてならない。

大妖精「チルノちゃん、何だか困ってるみたいだよ?」

チルノ「うーん? お腹でも痛いの?」

刑「痛いなぁ、特に胃が」

 ないけれど、胃痛薬が欲しくなる。

 とりあえず、この二人にも誤解されたままだと嫌なので、オレは人間なんだって説明をしたいけど……

※何て言おうか(内容明記)

↓3
 
126 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 00:36:55.00 ID:MgDrzBGvO
改造人間という妖怪とは正反対な科学の塊と強調して説明
127 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 00:37:37.96 ID:ML2LG+ZG0
人間なんだけど誤解されてるみたいなんだよなぁ
128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 00:40:23.62 ID:gPwhHpGno
逆に聞こう。妖怪とはなんぞや
129 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/17(月) 00:40:35.12 ID:RJkT8utO0
誰がなんと言おうと人間だし、それ以上でも以下でもない
130 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/17(月) 01:17:47.16 ID:IX4PwWNno

>>128

刑「逆に聞くけど、妖怪って何さ」

 子供でもわかる様な説明は……ちょっと思い付かなかったのでそう聞いてみる事にした。

チルノ「妖怪は……妖怪よ?」

大妖精「そうですね……妖怪は、妖怪ですよね?」

 そうすると、的を得ない曖昧な答えが返ってくる。

 まぁ、流石に詳しく説明は出来ないか。

刑「君らにとってはそんなもんか」

チルノ「人間とそっくりな奴も多いから」

大妖精「でも、人間さんよりずっと強いですよね」

 そりゃあ、人間より弱かったらそれこそ妖怪としての意味がなくなるだろう。

 人間に恐れられてこその妖怪なのだ。そうじゃなければ、存在意義というものが崩壊してしまう。

刑「ぶっちゃけた話だが、そんな妖怪だって誤解されてて困ってるのさ」

チルノ「なんで?」

刑「オレは人間だ。人間なのに、妖怪だって言われて退治されてみろ」

大妖精「それは確かに、危ないですね」

 一人や二人なら、相手取る事が出来るかもしれない。だが、それが専門家じゃなければの話だ。

 妖怪に勝てる様な奴が来てしまえば、勝てる見込みは半々。それでも、体の一部が欠損するのは確実である。

 そして、オレは勝ってはならない。勝てば妖怪として認める様なものだし、負ければ死ぬ。

 そういう奴が出張って来てないのは救いだが、そういう問題もあるから困りものだ。

刑「そういう主張をしても、今は殆ど信じちゃくれないけどな」

 これは、少し嘘だ。嘘だが、確信している事だ。

 オレの言うことに耳を貸そう、だなんて今は誰も思わないだろう。そういう目で、そういう視線をオレに向けている内は特に。

 そういう経験を、オレは研究所時代に嫌という程味わっている。

※判定

チルノ
5以上で信じてくれる

友人:+1
イベント中:+1

判定直後

大妖精
5以上で信じてくれる

友人:+1
イベント中:+1

↓2で判定
131 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 01:19:18.47 ID:1gjhnIZHO
しんじる
132 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 01:19:32.80 ID:m0kk+uKdo
133 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/17(月) 01:20:40.20 ID:SEqwQnBI0
コンマ神はロリコン(確信)
134 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 01:22:36.92 ID:ML2LG+ZG0
今更なにを…
ずっとロリコンマ神だろ
135 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 01:22:48.63 ID:JnOlwokpo
相変わらずのロリコンマ神
にしても大ちゃん信じすぎじゃないですかね
136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 01:23:47.09 ID:b0fexAyho
これはヒロインレース出馬の可能性も
137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 01:29:04.42 ID:vVefdXslo
妖怪ロリコンマ神
もうわかんねぇなこれ
138 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/17(月) 01:51:21.25 ID:IX4PwWNno

>>131 コンマ:7+2=9 チルノ:成功

>>132 コンマ:0(クリティカル) 大妖精:成功

※何ねんこれ……何ねんこれ!?

チルノ「でも、アンタがそう言うなら、アンタは人間なんでしょ?」

大妖精「そうだよね、チルノちゃん。片山さんがそう言うなら、噂の方が嘘なんだよ」

刑「……」

 そうやって悩んでいたら、二人が唐突にそう言ったので絶句した。

 そんな単純な理由で、そんな簡単に信じるのか君たちは。

刑「いや、お前ら」

チルノ「なによ、本当は妖怪だって言うの?」

刑「いや、そういうわけじゃないんだけどさ」

 あまりにもあっけらかんとしているので、逆にオレが戸惑う。

刑「そんな簡単に信じるのか?」

チルノ「だって、アンタが妖怪じゃないって言うんでしょ? だったらそれが本当じゃないの?」

大妖精「それに、そう言われて何かお困りの様でしたし……嫌な事なのかなって、思ったんです」

 素直だ。物凄く、素直だ。

 いや、さっきは悪い面での子供らしさを見せられたが、今は良い面での子供らしさを発揮されている。

 こいつらは、オレを信じてくれる。

※判定

7以上で―― 0で???

イベント中:+1

判定直後
139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 01:53:22.82 ID:JnOlwokpo
はい
140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 01:57:20.09 ID:8ehNqfqAo
そしてこの落差
141 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/17(月) 02:11:18.32 ID:IX4PwWNno

>>139 コンマ:2+1=3 ※お呼びじゃないらしい

刑「……ありがとさん」

チルノ「ふふーん、もっと感謝しなさい! 何で感謝してるのか知らないけど!」

大妖精「もう、チルノちゃん!」

 両手に腰を当てて威張る様にするチルノに大妖精ちゃんがおろおろと叱咤の言葉を掛ける。

 だが、ああ。お前らには本当にありがとうとしか言えないわ。

刑「ちょっと楽になった」

 彼女達との会話で、少し救われた様に思えた。

 そう言えば、人間以外からは意外とオレが人間だって言ってくれる奴が多い気がする。

 射命丸に、八雲の方々に、こいつら妖精に。

 オレには少なからず味方が居て、信じてくれる奴が居る。オレが人間だって言ってくれる奴が居る。

 それに今、気付いた。彼女達のお陰で、気付けた。

刑「お前ら、楽しそうで良いな」

チルノ「毎日が楽しいわよ! 面白おかしくね!」
                                 ココ
大妖精「片山さんも、そうして居ればきっと、もっと、幻想郷が好きになると思いますよ!」

刑「……そうな」

 今抱えている問題が終われば、きっとそう成れる様にも出来るだろう。

 元よりこの地以外に行く先なんて何処にもない身だ。

 それからオレは、チルノと大妖精ちゃんと他愛もない話で盛り上がった。

 主にチルノの自慢話だったけど、まぁそれでもとオレは笑い声を上げた。

※チルノ・大妖精の好感度がグッと上がりました
142 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/17(月) 02:12:17.90 ID:IX4PwWNno

※今日はここまでで。明日も出来そうなんですが、時間は未定です

※それではお疲れ様でした。また次回、お会い致しましょう

143 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 02:13:17.07 ID:JnOlwokpo
おつー
144 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 02:37:23.00 ID:VCZFpDtFO

リンガーの出番は無しか……ロリコンとショタコンは同時に発症しないという事か
145 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/17(月) 16:26:36.30 ID:iUNjBnG00
おや、コンマ神の様子が…

もともとロリコンマ神だった
146 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/17(月) 16:27:07.30 ID:iUNjBnG00
おや、コンマ神の様子が…

もともとロリコンマ神だった
147 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/17(月) 19:28:37.41 ID:iUNjBnG00
連番してたごめん
148 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/17(月) 20:05:04.23 ID:IRJ+I21H0
149 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/17(月) 20:41:10.30 ID:tzRJ5+g20
そのコンマにはもう突っ込まんぞ...突っ込まんぞ....
それと前スレ1000のネタはいつやりますか?
150 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 20:49:13.49 ID:Kke7BAK+o
.30がよく出るなぁ
151 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/17(月) 21:34:33.34 ID:IX4PwWNno

※前スレ1000のネタはもうちょいで出来そうなんで、様子見しながらでも

※いやホント、コンマ神は関係ない所でも大暴れ

※22:30頃に再開予定です
152 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 22:05:53.03 ID:P7vibkPNo
あいあいさー
153 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/17(月) 22:37:47.67 ID:IX4PwWNno

※再開します

 ―霧の湖(夜)―

 夕暮れが過ぎた所で、チルノと大妖精ちゃんと別れて霧の湖から人間の里に帰る算段を整える事にした。

 時間は既に夜だ。帳は降り、月明かりと星々の輝きが世界を照らしている。

 そう言えば、この時間まで人間の里の外に居るのは久方ぶりだ。

 そして、安全が保証されていない場所に居るのも。

刑(……妖怪の時間、か)

 帰るにしろ、移動して寝られる場所を探すにしろ、徹夜で行動するにしろ、気を付けなければなるまい。

※選択

1:人里に戻るか
2:霧の湖で何とか過ごすか
3:妖怪の山のフィールドワーク
4:守矢神社に行ってみるか
5:稗田家へ戻るか
6:霧雨商店に行ってみるか
7:香霖堂を訪ねるか
8:紅魔館へ行ってみよう
9:八雲家に顔を出すかな……
A:何か作るかな
B:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

※また、採用されたレスのコンマが3以下の場合襲撃

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
154 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 22:38:49.76 ID:JnOlwokpo
1
155 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/17(月) 22:39:02.71 ID:SEqwQnBI0
5
156 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 22:39:13.99 ID:8MFFQs8co
5
157 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 22:39:20.95 ID:4YvO9aBTO
5
158 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 22:39:33.46 ID:d9mBznCSO
5
159 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 22:40:52.32 ID:d9mBznCSO
いつも通りのロリコンマ神やね!!
160 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 22:43:29.38 ID:kmW62HrPO
ロリコンマ神ェ……
161 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 22:44:09.04 ID:P7vibkPNo
今回はロリコンマ神だけじゃねえww
162 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/17(月) 22:45:22.32 ID:I4JydSGP0
平常運転だね
163 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/17(月) 22:47:02.28 ID:wt6+dlc30
い つ も の
164 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/17(月) 23:09:08.08 ID:IX4PwWNno

>>156 選択:5 コンマ:99 ※イベント

※いやぁ、相変わらずだなロリンマ神め

 ―稗田家(夜)―

 体の調子も以前の状態へと漸く戻って来たらしく、難なく稗田家へと戻ってくる事に成功した。

 酸欠にさえ気をつければ走り続けられる辺り、この機械の体は役に立つ。

 まぁ、そのせいで今大変な目に合ってるのは間違いないのだが。

 何にせよ、妖怪に襲われる事もなく帰還出来たのは運が良かった。

刑「また来客でもしてんのかな」

 そう思いながら稗田家の玄関に入ると、見慣れないローファーがあった。

 話をしているか食事でもしているのなら邪魔するのも何だし、とりあえず宛てがわれている客間に戻ろうと足を進めていると、

「おお、やっと戻って来たね、大馬鹿者が」

 縁側で、聞き覚えのある少女の声を耳にした。

諏訪子「まったく、こんな時間まで何処をほっつき歩いていたのやら。早苗に説教された事をもう忘れてしまったのかい?」

 振り向くと、そこには守矢神社の神の一人が居た。

 不敵ながら悪戯っぽく笑みを浮かべ、しかし両腕を組んでこちらを見る目には呆れを感じさせる。

刑「なっ」

 咄嗟に身を引いて距離を取る。今朝の早苗との一件もあるのだ。何が起こるか、何をされるかもわかったものじゃない。

 そういう警戒をしたのを彼女は察したのだろう、組んでいた両腕を上げて、小さくため息を吐いた。

諏訪子「警戒しないで欲しいな。何も、取って食おうなんか考えちゃいないから」

刑「何を目的に?」

諏訪子「あんたと話をする為だよ、片山 刑」

 オレと話をする為、だと?

諏訪子「今朝、早苗のした事も含めて色々と話そうじゃないか。稗田の子には了解を取ってある」

刑「信用しろと?」

諏訪子「するしないは勝手だよ、片山 刑。でも、お前はわかってる筈だ。ここで足踏みをしても仕方ないだろ?」

 その言葉に、オレは暫く悩む振りを見せる。

 相手は神だ。何かするにしろ、オレなど取るに足らないだろう。それをしないという事は、一応だが危害を加えるつもりはないと思える。

 そして、彼女の言う通りここで断っても仕方ない。先にも言ったが、洩矢 諏訪子は守矢神社の神である。

 早苗が今朝、言っていた事も気になる。きっと彼女は何か知っている筈だ。

 聞きたい事はあるのだ。だが、守矢神社に行くのは危険だった。その神様本人がオレを訪ねて来た今、それを棒に振るのは阿呆である。

刑「……これだけは聞いておきたいのですが」

諏訪子「なんだ、言ってみなさいな」

刑「貴女はオレの敵ですか、味方ですか」

諏訪子「さあね、それはお前が決めることじゃないかな」

 含みのある笑顔で、洩矢 諏訪子という神はそう告げた。


165 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/17(月) 23:46:11.56 ID:IX4PwWNno

 ―稗田家・刑の部屋(夜)―

 移動した先はオレが寝泊りしている部屋だ。

 居間で堂々と話すのも何だか気が引けたし、阿求ちゃんは今頃は就寝しているか編纂しているかしているだろう。

 諏訪子様が家の中で一人待っていたのもそういう理由からだろうし、オレが今日戻らなかったら数日は待っているつもりだったらしい。

刑「神社を空けて良いのですかね、神様が」

諏訪子「別に、常にそこに居なくちゃいけないなんて制約もないからね。今回はちょっと重要な話でもあるし」

 重要、ねぇ。そう思いながら、敷いた座布団に正座しながら諏訪子様を見やる。

諏訪子「さて、用件をさっさと話すとしようじゃないか。まずは、そうだな。お前の体についてだねぇ」

刑「オレの事ですか」

諏訪子「そうだよ、機械の体を持つ科学の落し子」

刑「……その呼び方は、幻想郷の賢者もしていましたが」

諏訪子「だってそうだろう。お前の体は正しく科学の結晶だ。それ以外に何か良い異名があるかな?」

 いや、そんな大それたものでもないと思うが……ここでそれについて深く言うのも場違いか。

諏訪子「無いなら、多分重鎮達はそう言うだろうね。 ……お前が妖怪になる原因はわかってるね?」

刑「はい。周囲からの負の感情です」

 抱かれた畏怖、生まれてしまった恐怖、そしてその対象はオレである。

 それを助長させている連中が居る。その解決をする為に、オレは働き始めている。

諏訪子「そうだね、そして本来、お前は妖怪に成れはしない。所で、君は神様はどうやって生まれるかしっているかな」

刑「信仰が転じて形を成すのではないですか?」

諏訪子「間違っちゃいないね。神様は信じられる事によって生まれる。じゃあ、妖怪はどうかな」

刑「……同じような理由でしょう」

 それは、形式や抱く感情が違うだけの差ではないかとオレは思う。

 正の感情――畏敬の念や、感謝、そして信仰。

 負の感情――畏怖の念や、恐怖、そして疎外。

諏訪子「恐らく、当たりだ。それが陽か陰かでそのモノは変化する。かつて悪意であった存在が転じて幸を齎す様に」

刑「妖怪と神が表裏一体と?」

諏訪子「一概には言えないが、神も妖怪も不安定なのさ。そもそも、目に見えないものを力に変えているからね」

 そうして形を成し、生きている。

諏訪子「じゃあ、刑君。君は妖怪にならないのに、何で妖怪化が始まっているのか」

刑「そんな事まで知っていたのですか」

諏訪子「妖怪の山の神様だからね」

刑「……さいですか」

 恐らく、あの時にオレが発した光の柱でも見たのだろう。どうやってオレがそれを放ったという事を知ったかは別にして。

刑「じゃあ、やっぱりあの現象は妖怪に成り始めているから、と?」

諏訪子「違うよ。お前は今、逆の信仰を得ているのさ」

 その言葉に、オレは首を大きく傾げた。
166 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/18(火) 00:03:12.88 ID:VmZjJ/+Xo

諏訪子「神様にだって種類があるのは勿論知っているだろう。ここは日本、八百万の神が存在している」

 国津神、天津神から始まり、付喪神もその枠の中だと継ぐ。

諏訪子「そして、凡ゆるものを受け入れるのがこの幻想郷だ。なら、その概念に影響を受ける」

刑「邪神、ですか」

諏訪子「そうだよ、お前は妖怪には成れないが神には成れる素質があるのさ。そもそも、幻想は人間が生み出したもの。その体に集められた恐怖・畏怖という感情は『お前という存在だけ』に限定されたものだ。そもそも此処には存在しない筈の『外の存在』は、総じて受け入れられるまで時間が掛かるし、何より注目を集める」

 だから、妖怪に成らずに神になる。

諏訪子「早苗は外の世界で数々の奇跡を私達へと集めた信仰を使い、起こした。そうして『現人神』となった。その性質の違いだね」

 その与えられた信仰と呼べる思いの違い。良いものか、悪いものかで変化する性質。

刑「負の感情から転じて神になる。 ……ですが」

諏訪子「そうだねぇ、それじゃあここから早苗の事だ。早苗はお前が信仰を奪う様になると思い込んでいる」

 オレが、信仰を?

刑「オレが神に――妖怪に転じて、信仰を奪う様な存在になると?」

諏訪子「そうだねぇ。多分、そうしてこの『幻想郷』を蝕み共々に朽ち果てるんじゃないかな」



 

 
167 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/18(火) 00:35:09.75 ID:VmZjJ/+Xo

刑「オレの意思に関係なく、ですか」

 そういう性質を持ち、そういう行動をして、オレがこの幻想郷と共に朽ち果てる。

 そこにオレの意思が無いように思えて、尋ねてみる。

諏訪子「神っていうのは、在り方がある程度固定される。信仰に対する行動をしなければならないし、ヒトの為に動く事も多い。 ……刑君」

刑「なんですか」

諏訪子「此処で生み出されたものではない外の世界の科学は、良くも悪くも『人間の為だけ』に生み出されたものだ。妖怪にとって、それは脅威だと思うけどどうだろうか」

刑「……そりゃあ、どうでしょうね」

 確かに外の世界には妖怪と共存しているわけじゃない。だから、必然的に『人間の為』の機械が数多く存在し、発達している。

諏訪子「科学もそうだね、ここでは河童達が頑張ってはいるけど外の世界には到底及ばない。だったら、そんな機械の神様――妖怪が現れて『人間の為』に力を振るったとしようじゃないか」

 そうすると、人間は科学に頼るだろう。文明基準が違うわけだからどうなるかはわからないが、間違いなく便利なものへと喰らいつく。

諏訪子「それを阻止したいんだよ、私達の為にもね。刑君もそんな存在に成りたくはないんだろう?」

刑「……そうですね。オレは人間のままで良いです」

 それがオレの願いで、それがオレの望みだ。人間として、未知を解き明かしていきたい。

 人間に出来る事は無限だと信じているから、この体になった理由だってそれを証明するためだ。

諏訪子「うん、そうだよね。それが聞けて何よりだ。そんな存在に成りたい、だなんて言われたら困ってたよ」

刑「……分かってて聞きました?」

諏訪子「分かってて聞いたよ。そうじゃないと困るからね」

 ケロっと笑って、諏訪子様は正座をやめて胡座をかきはじめる。

諏訪子「風は吹いてる。きっと君が“未知の結末を見る”事を信じてるさ。“我らが創りし幻想にて”ね」

刑「なんですか、それ」

諏訪子「おまじないかなぁ?」

 茶化す様に言いながら、諏訪子様はニンマリとした。

 それから諏訪子様と色々とお話させてもらったが、やはり早苗の様子が最近少しおかしいらしい。

 そして、早苗の力も徐々に増して来ているらしいがその原因について二柱の神様は聞けていないらしくて。

諏訪子「もしも何かあったら、力になってくれるかな」

刑「何か出来る事がありましたら」

 そんな簡単な約束を、オレは諏訪子様と交わしたのだった。

※諏訪子の好感度があがりました
※以降、稗田家で百物語を調べるとシナリオイベント『形式・百物語の夜』の準備が出来ます。三回行えばイベント開始です



 
168 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/18(火) 00:36:38.55 ID:VmZjJ/+Xo


※現在公開可能な情報

名前:片山 刑
読み:かたやま けい
能力:
種族:改造人間(外来人)
危険度:???
人間友好度:???
身体能力:5 普通の人間と同じくらいの動きが出来る
精神:4 何かトラウマでも持っているのかもしれない
頭脳:4 何とか考えている事を他人にちゃんと話せるレベル
潜在能力:1 既に完成されているので、打ち止め
幻想郷縁起
なし

持ち物
工具一式:スパナ、ドライバー各種、ニッパー、ハンマー等の一般的な工具。夢美からもらったもので、ベルトポーチにしまってある
スマホとソーラー充電器:愛用品。研究用の画像や資料が保存されている
発電機:起動しない発電機。香霖堂に置いてある
ロボット:メカメカしいロボ。香霖堂に置いてある
旧式携帯電話:折りたたみ式ではない
部品の詰め合わせ:色々な部品の詰め合わせ。工具的な物から、電器修理用のものまで


現在行ける場所
1:人里散歩すっかなぁ
2:霧の湖にフィールドワークだ
3:妖怪の山へフィールドワーク
4:守矢神社に行ってみるか
5:稗田家へ行こうか
6:霧雨商店に行ってみるか
7:香霖堂に行ってみるか
8:紅魔館へ行ってみよう
9:八雲家に顔を出すか……
10:その他(内容明記)

シナリオイベント『刑式・百物語の夜』まで残りフラグ『5/6』

特殊設定

真・改造
あなたは脳を残して全身を改造している。見た目は人間のままだが、中身はオーバーテクノロジーの塊である。
人間と言うにはかけ離れ、本来妖怪と言うには最も縁遠い存在である。
効果:行動判定に+2 戦闘判定に+1

猫好き
あなたは猫が大好き。故に、積極的に友好を深めようとするだろう。ごろにゃーん
効果:指定した種族の場合、戦闘判定に−1 友好判定に+1

相関図
『人間の里』
稗田 阿求:信頼しておりますよ、刑さん【信頼】
上白沢 慧音:そういう趣味なら、その頭をカチ割るからな【警戒】
『守矢神社』
東風谷 早苗:私は――【???】
洩矢 諏訪子:へぇ、中々どうして……【関心】
八坂 神奈子:命知らずの様だが、その行動力は嫌いじゃないね【関心】
『冥界』
ルナサ・プリズムリバー:変な人間【無関心】
『妖精』
チルノ:あんたがすげーやつだってことはわかったわ!【憧】
大妖精:大変でしたね、でももう大丈夫ですよ!【親切】
『妖怪の山』
河城 にとり:か、勝手に触ったら駄目なんだって!【警戒】
射命丸 文:普段からその態度なら大目に見るんですけど【嘆息】
『紅魔館』
十六夜 咲夜:とても興味の尽きない人間ですね【興味】
『命蓮寺』
聖 白蓮:……何かを起こす気がします【警戒】
『八雲家』
八雲 紫:貴方のサポート、して上げても良いのよ。科学の落し子【お気に入り】
橙:良い人なんですねー【好感】
八雲 藍:これで本当に良いのか……【疑心】
『英雄伝』
岡崎 夢美:幻想の研究なんて、素敵【好感】
森近 霖之助:君への手助けは吝かじゃないね【友好】
169 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/18(火) 00:38:48.28 ID:VmZjJ/+Xo

※今日はここまでです。安価やコンマとは……?

※明日は夜勤の為おやすみします。再開の予定は、恐らく明後日の夜に

※立てるべきフラグは段々と建てられています

※では、お疲れ様でした。また次回お会い致しましょう
170 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/18(火) 00:39:54.62 ID:brZD+XV3o
おつおっつ
171 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/18(火) 00:40:36.84 ID:jhD24CQ7o
おつー
172 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/18(火) 00:44:39.89 ID:cMJlPmUH0
173 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/19(水) 06:03:15.67 ID:IGhgDp8u0
174 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/20(木) 23:17:01.55 ID:T6vCiNeUo

※昨日は寝落ちしてました。気付いたら朝とか勘弁したいところ

※23:30頃に再開予定です
175 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 23:21:00.18 ID:vln88/JF0
ヒャッホウ!
176 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/20(木) 23:30:54.86 ID:T6vCiNeUo


※では、再開します

※夢判定

コンマ一桁6以上で刑は夢を見る

判定直後

177 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/20(木) 23:32:04.58 ID:QNmhlPUL0
s
178 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 23:32:29.63 ID:vln88/JF0
179 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/20(木) 23:38:39.89 ID:T6vCiNeUo

>>177 コンマ:8 ※成功

※判定

1:滅亡
2〜:夢幻
4〜:奇跡
6〜:悪夢
0・ゾロ目:回帰

判定直後
180 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/20(木) 23:39:57.24 ID:NyenKLnTO
おう
181 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/21(金) 00:04:27.52 ID:OmTV3YHUo

>>180 コンマ:4 ※奇跡



――人間の体で、出来る事には限界がある。

 それは物理的な意味であり、法則的な意味であり、そしてそのままの意味でもある。

 人間は生身で空を飛ぶことなど出来ない。人間は物理法則を超越した動きなど出来ない。

 そして人間には、確実に訪れるものがある。

 それは、死である。

 逃れる事の出来ない現実。オレは、その現実を超える幻想に出会う事が出来た。

 一人の少女がいた。彼女は奇跡を起こす事が出来た。彼女は空を飛べたし、彼女は物理法則を超越した動きが出来た。

 一人の少女がいた。彼女は全てを記憶する事が出来た。彼女は聞いた事を決して忘れる事はなく、そしてある意味死を超越していた。

 一人の少女がいた。彼女は現実とは違う科学を持っていた。彼女はある意味でとてつもない奇跡を有していた。それをオレは、学び続けた。

 奇跡。そんなものにオレは縋るつもりなどない。だが、オレはその奇跡に憧れていた。そして、オレは『何度も出会う』彼女達に惹かれていった。

 奇跡。何度でも彼女達に出会えた。それをオレは否定するが、間違っていないと思いたい。

 例えその最後が『凄惨』であっても。その終わりが『惨たらしく』あっても。その幕引きが『呆気なく』ても。

 この手で殺す事になっても。このチカラがその為であっても。その終わりが認められないから。

 これは奇跡。オレが否定する奇跡。オレが掴んだ奇跡。オレの望む終わりまでの――

刑「■■■・しゅたん。■■■・がしゃんな」

 全ては盤上の上での出来事。オレが辿る奇跡の終わりまでの未知。辿って来た既知。

 体中が機械になるまでの軌跡。そうなるまでの轍。突き進む為の都合。この体が出来上がるまで捨てて来た可能性は、過去の何処かに散らばっている。
182 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 00:11:31.25 ID:Zva8Us890
モロでニャル様の呪文じゃないですかやだー!
183 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 00:12:03.96 ID:PrOveMpjo
アカン
184 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/21(金) 00:20:22.93 ID:OmTV3YHUo

 十一日目

 ―稗田家(朝)―

刑「……なんぞこれ」

 目を覚ませば、見知った天井がそこにあった。

 暗闇の中ではない。散らばる歯車もない。ここは現実で、ここは稗田家のオレに宛てがわれた客間だ。

 朝日が世界を照らし始めて、鶏の鳴き声と雀のさえずりが聞こえる朝。

 夢の中の事がぼやけ始める中で、オレはその意味を探る。

 夢とは『記憶の整理』という説がある。脳だけ生体パーツであるが故に、オレも頻繁ではないにしろ夢を見る事が出来る。

 だったら、その説が本当ならばオレが今見た夢はどういう事なのだろうか?

 あそこに居たオレは一体何をしていた?

 そもそも、あそこに居たオレは本当にオレなのか?

刑「……あー、思い出せなくなってきた」

 意識の覚醒が進むにつれて消えていく夢の中の映像。

 靄が掛かり、霧散していく夢。

……深く考えても仕方ない。

 さて、朝は何をしようか。


※選択

1:人里散歩すっかなぁ
2:霧の湖にフィールドワークだ
3:妖怪の山のフィールドワーク
4:守矢神社に行ってみるか
5:稗田家で何かするか
6:霧雨商店に行ってみるか
7:香霖堂で働くか
8:紅魔館へ行ってみよう
9:八雲家に顔を出すかな……
A:何か作るかな
B:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
185 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 00:20:52.18 ID:PrOveMpjo
7
186 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 00:21:11.11 ID:rMXbpajpO
岡崎教授訪問
187 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 00:21:28.36 ID:PrOveMpjo
1
188 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 00:21:38.00 ID:D3ilrwVPO
7
189 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 00:24:12.95 ID:PrOveMpjo
しくじって2回書いちゃったけど他に00出した人がいるなら問題ないですよね(土下座)
190 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/21(金) 00:26:32.67 ID:7pEp0+mI0
前も香霖堂で00出たよな……
191 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 00:27:01.90 ID:zkgzoKsUO
A
192 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/21(金) 01:10:07.59 ID:OmTV3YHUo

>>188 選択:7 コンマ:00(ダブルクリティカル) ※イベント(白目)

 ―香霖堂(朝)―

 開店時間前に出勤する店員の鏡こと、オレです。

 今は霖之助から預かった合鍵を使って店内に入り、清掃を終えた所だ。

 これから発電機を弄ったり、あとはガラクタと化した電化製品の修理をする。

 そう言えば諏訪子様を放置して来てしまったが、まあ良いだろう。

 あの方と話す事は大体話せたし、後はオレが行動を起こして良い方へ進んでいくだけだ。

霖之助「……君は真面目だね」

刑「ああ、おはようさん」

 カウンターの後ろにあるちょっとしたスペースで作業をしていれば、眠そうな声で話し掛けて来たのは霖之助だった。

 オレが挨拶をすれば彼はやっぱり眠そうに挨拶を返してくる。

霖之助「こんな朝から、はぁ……精が出るもんだ」

刑「仕事だし、やるべきことだからな」

霖之助「……そうかい。ああ、そう言えば昨日の今日なんだけどさ」

 言葉を切る様にして、伸びをする霖之助。

193 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/21(金) 01:11:23.16 ID:OmTV3YHUo

刑「なにさ」

霖之助「チラシを配っておいたよ。新商品入荷って」

刑「はぁっ!?」

 チラシってお前、新商品入荷ってお前!?

刑「ちょっと待て、まだ改善すらしてないんだぞ!」

霖之助「ああ、君が言ってた電力って奴だっけ。それなら、何とかなりそうなんだ」

刑「何とかなりそうって」

霖之助「これ、充電池って言うんだっけ」

 そう言って、霖之助がポケットから取り出したのは確かに見覚えのある形をした――文字通り電池だった。

 単一くらいの大きさで、しかしラベルが貼られておらず苺の様な色をしている。

霖之助「君が帰った後に来たお客さんがね。君の知り合いだって名乗る女の子が何個か置いていったんだ。説明を聞く限り、これを使えばって話でね」

刑「……ちょっと貸してくれ」

 言うが早く、オレは急ピッチで作り上げた接続機にそれを入れて、故障していないだろう小奇麗だったテレビの電源を入れる。

 すると、どうだ。

刑「……動いた」

 耳障り、目障りな音と映像――砂嵐ではあるが、テレビが起動した。

 見るからに絶対に足りないと思われた電力を賄って、この充電池はテレビを起動させて見せた。

刑(夢美の奴か)

 何でどうして、どうやってと聞きたいがこんな事が出来るのは彼女以外にいないだろう。

 霖之助に手渡した経緯がわからないが、コレはまたとないチャンスである。

刑「売りに出す商品を選んで、修理するぞ」

霖之助「わかった。でも、来るとは限らないと思うけど」

刑「それでもだ。現物は置いておいた方が良いだろう」

 確実に、生活するにあたって必需品となり得る様なものをチョイスしてオレたちは選別と修理を始める。

 夢美には、今度何か礼をしなくちゃならないだろう。この恩はデカイなと思いつつ、オレは作業を開始した。

※判定 何人買い物に来た?

1:襲撃
2〜:誰も来ず
4〜:人里から数人見に来て、一人買っていった
6〜:人里から数人見に来て、二人買っていった
8〜:人里から数人見に来て、三人買っていった
0・ゾロ目:???

補正
イベントなう:+1

判定直後
194 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/21(金) 01:12:45.88 ID:7pEp0+mI0
195 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 01:12:56.11 ID:2Tvw8shT0
196 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/21(金) 01:14:04.91 ID:7pEp0+mI0
何が始まるんです?
197 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 01:15:53.45 ID:2Tvw8shT0
またゾロ目かっ
198 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/21(金) 01:17:10.30 ID:OmTV3YHUo

※ゾロ目……?(つд⊂)ゴシゴシ ゾロ目!?( ゚д゚;)
199 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 01:19:41.40 ID:Tl2zHMJHO
香霖堂はイベントだらけだな
200 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 01:20:54.43 ID:W632dw8nO
こないだまで店主にすら会えなかったのにな
201 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/21(金) 01:38:49.17 ID:OmTV3YHUo

>>194 コンマ:ゾロ目(クリティカル)



 という訳で、冷蔵庫を数個と洗濯機を急ピッチながら完璧に仕上げて店頭に並べた所――

霖之助「……驚いたね。完売だよ」

刑「……うん。完売だ」

 旧式で、更に言えば中古品であるに関わらずそれらは飛ぶように売れた。

 実際、稼働させて見せたのも効果があったのか金を持っている里の人間が一気に買って行ったのだ。

刑「新商品入荷、としか書いてなかったんだよな」

霖之助「そうだね。でも、こんなに効果があったとは」

 リアカーを取りに戻ってまで買う様な人間も多かった。説明を受けて、更に欲しいと言う人間も多く居たのは確かだ。

 しかして、最初は何故と思っていたけれど――

刑「……触ったことのある奴が混ざってれば、信憑性も増すわな」

 外の世界からこの幻想郷に移り住んだ人間が、何もオレだけというわけじゃないのは知っていた。

 神隠し。それに遭遇して、定住した人間が懐かしんで動いているそれらの説明を助けてくれたのも売れた理由の一つだろう。

 定食屋をやっている人間も混ざっていた。そいつは、泣いて喜んでいた。

刑「修理の依頼とか、結構来そうな気がするわ」

霖之助「その時こそ君の出番だろ?」

刑「そりゃそうだ」

 まずは電化製品を売ることに成功したのだ。そのアフターケアが、ぶっちゃけ一番の目的である。

 幻想郷で電器修理が出来る人間は、オレだけしかない筈だ。河童なんかを除けばだが、人間の里ではオレに頼るのが一番手っ取り早い筈。

 便利を覚えた人間が、それ無しで生きようとするとどうしても手間を感じてしまう。

 オレへの偏見を、そこで改善する事が出来れば大成功だ。もしも出来なかったとしても、オレが危害を加える様な人間ではないと思ってくれる人間が増えてくれればと思う。

刑「この充電池の充電器とか、何時かは太陽光発電装置も作らんとなぁ」

 充電池の内部解明は今後の問題だ。これを作ったのは恐らく夢美だから、少し時間が掛かるかもしれない。

 だが、充電器は恐らくそこの発電機を改造すれば何とかなるだろう。最大稼働時間を見極めたり、そこは霖之助に頼んでみるのも手か。

 一応、霖之助用に残しておいた冷蔵庫と洗濯機もある。

 まぁ、そこら辺は多分片手間に出来る事だろう。

 そんな事を考えていると、店内に誰かが入って来た。

※誰が来た?(選択)

1:早苗
2:阿求
3:夢美
4:紫
5:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
202 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 01:39:33.74 ID:Tl2zHMJHO
203 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/21(金) 01:39:35.49 ID:7pEp0+mI0
204 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 01:41:23.97 ID:PrOveMpjo
1
205 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 01:45:57.75 ID:A83bL9ZlO
3
206 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/21(金) 02:19:03.10 ID:OmTV3YHUo

>>204 選択:1 早苗

 白と青が目に鮮やかなノースリーブの巫女服。アームウォーマーの様な大きく広がった袖。特徴的な蛙と蛇の髪飾りを付けた、緑色の綺麗な髪。

 それは、少女だった。オレが昨日、命を奪われそうになった少女だった。

刑「……早苗?」

 あまりにも意外な来客に、オレは思わず疑問符を付けて彼女の名前を呟く。

 逆光になっているせいか、その表情は読み取れない。

早苗「どういうつもり、ですか」

刑「どういうつもりって、お前」

 それこそ、オレが尋ねたい言葉だ。昨日の朝の事情は、昨夜に諏訪子様から聞いている。

 科学の邪神。それになるかもしれないオレを殺して、お前は自分の大切な神様を守りたかったということを。

早苗「貴方はそんなに、神に成りたいんですか」

刑「おいおい、いきなりなんて言葉を吐き出すんだお前は」

 オレが、神に?

刑「そんな戯言を言いに来たのか」

早苗「戯言ですか? 自分の得意なものを普及して、信仰を得ようとしている貴方の行動が」

刑「ストップ、ストップだ。まぁ落ち着け。オレの話を聞けよ」

 決めて掛かられていると見受けるが、そんな事で声を荒げる程オレは幼くはない。

刑「お前は誤解してるんだ。良いか、オレは神様になろうだなんて思っていないし、信仰を得ようとも考えていない」

 ただ、オレが人間でいる為に出来る事をしているだけだ。それを何故、お前はそう解釈して糾そうとする。

刑「この体について隠していたのは確かに悪かった。でもな、改造人間ってのは普通隠すもんだろう。ほら、仮面ライダーとか」

早苗「そういう話をしているわけじゃありません」

 中に入って来て、早苗はオレの前まで近付いて来る。

早苗「貴方はその行動が、如何にヒトの心を掴むかわかってるのかを聞いているんです」

刑「ああ、わかってるぞ」

 そりゃあ、文明の利器のないこの幻想郷に現れた便利道具、誰もが欲しがる筈だろう。

207 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/21(金) 02:20:29.62 ID:OmTV3YHUo


刑「でも、それが問題になると? オレはただ善意で広めているだけだぜ?」

早苗「それが信仰の対象になるんですよ」

刑「……だったら、その販売元が信仰を得るべきだろ?」

霖之助「ウチがかい?」

 蚊帳の外に居た霖之助が、目を大きく開いて言う。

霖之助「ウチが儲かるのは確かに良い話だけど、神様はちょっと困るかな」

刑「だよなぁ。つーか、それこそ説明を付けて何とか出来るレベルだろう。外の世界ではこれが使えて当たり前なんだってさ」

 奇跡でもなんでもない。これは外の世界で積み重なれた努力と研鑽と研究の結晶だ。

 人間が人間の手で、人間の生活を豊かにする為に開発したものだ。

 だから、それがオレに信仰を与える様な仕組みが出来て貰っても困る。

刑「それに、使う人間だって此処に住み着いた外来人も含まれる。だったら」

早苗「尚更、あなたに感謝するでしょう」

刑「……かもな」

 二度と触れないかもしれなかった器具を使える様にした奴は、感謝の的だろう。だからって、オレを信仰しろだなんて言うわけがない。

早苗「あなたの行動全てが、あなたにとって都合が良いものになっていくんです。わかりますか、この悪循環が」

刑「オレにとって好都合なのは、オレが人間で居られることだろう」

早苗「だったら他の方法で妖怪じゃないって証明を立ててください」

刑「無茶を言うな!」

 今、こうやって電化製品を直して売るっていう天職があるんだ。それをみすみす手放せるものかよ!

208 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/21(金) 02:36:09.15 ID:OmTV3YHUo

刑「お前、オレに無職に成れって言いたいのか!?」

早苗「信仰を大きく集める様なら、それも言います」

刑「おぉぉい! やめてくれ! ただでさえ紐生活だったんだぞ!」

 そんなの阿求ちゃんに申し訳立たないですよ!?

霖之助「でも、僕から君に給金を出してるわけじゃないよね」

早苗「だったら良いじゃないですか、戻りましょう。紐生活に」

刑「本気で言ってるな!? お前、それ本気で言ってるな!!?」

 目がマジだ。据わってて、真っ直ぐオレへを射抜く様な鋭い視線が突き刺さっている。

……いや、うん。オレを一度でも殺そうとしたし、それで諏訪子様と神奈子様が守れるならお前はそうするだろう。

 オレが無職になろうと、関係ないってか。良いね、良いねその信仰心。宗教が争いの元になるのって、こういうのも原因に含まれるのかもしれないな。

刑「……どうしても、オレを止めたいのか。それはお前がオレを気味悪いと思うからか?」

早苗「違います。私だって、こんなの本当は不本意です。改造人間? かっこいいじゃないですか。正義のヒーローみたいで」

 それはつまり、単純に自分の所の神様を守りたいからって行動なのな。

 早苗のその言葉を噛み砕き、飲み込みながらオレは思う。

 なら、ああ、別にオレを嫌って、忌みに思って、気味悪いって思ってそう言ってるわけじゃないなら。

※選択

1:わかった。なら、この商品は全部『守矢神社』からということにしよう
2:わかった。なら、オレが守矢の協力者になろう
3:わかった。でも、お前の言うことは聞けない
4:その他(内容明記)

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用




209 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 02:39:19.91 ID:Tl2zHMJHO
3
210 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 02:43:50.86 ID:r8ce49SO0
2
211 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 02:44:03.79 ID:PrOveMpjo
2
212 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/21(金) 02:44:21.97 ID:7pEp0+mI0
2
213 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/21(金) 02:49:54.73 ID:OmTV3YHUo

>>212 で安価了解

※時間が時間なので、今日はここまでで

※明日、出来れば今日と同じくらいの時間に出来ればと思います

※では、お疲れ様です。また次回お会い致しましょう

214 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 04:44:06.78 ID:xM/o/wniO
乙!(=゚ω゚)ノ
215 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 08:56:45.31 ID:2Tvw8shT0
216 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/21(金) 11:53:26.88 ID:3INuPCdB0
217 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/21(金) 23:28:02.96 ID:OmTV3YHUo

※再開宣言。まずは安価部分まで書いてヒト待ちます

218 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/21(金) 23:28:49.98 ID:JBEGlSws0
どうでもいい話なんだが
千と千尋の銭婆がゆかりんにかさなって見えた
219 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 23:30:45.14 ID:PrOveMpjo
年齢の話かな
220 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 23:32:08.55 ID:NsQhobGgO
いるー
221 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/21(金) 23:37:15.22 ID:2Tvw8shT0
よし今日もきたか
222 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/21(金) 23:59:37.87 ID:OmTV3YHUo

>>218 どういう事なの……? ウチのゆかりんは確かにカリスマ重視を目指しているけど

>>212 選択:2

刑「わかった。なら、オレが守矢の協力者になろう」

 オレから歩み寄らない理由はない。

早苗「え、あ、はい……?」

刑「さっき言っただろ。信仰を受けるべきは、それの販売元だって」

 便利を広めて信仰を得るなら、その所属をはっきりさせれば良いだけの話だ。

 オレが信仰されて神様になるなら、得るべき場所を選択する。

刑「オレは人間のままで居たい。お前は信仰を減らされたくない。絶好のギブ・アンド・テイクじゃないか」

 メーカーは守矢神社、卸売るのが香霖堂ってことにすれば、信仰だって集まる筈だろう。

早苗「そんな勝手な」

霖之助「ウチに損は無さそうだから別に構わないと言えば構わないけど」

刑「拾う、直す、売るは何時も通りだろうしな。どうかな、早苗」

早苗「どうかな、と言われましても……私の一存では決められませんよ、そんなの」

刑「だったら、神奈子様と諏訪子様に聞いておいてくれよ。なんなら、守矢神社にある電化製品を使える様にしても良いぞ」

早苗「いや、そういう問題じゃなくてですね」

 先ほどとは裏腹に、今の状況に着いてこれていないのか早苗は慌てふためいている様子だった。

 困惑していると言っても良い。オレがそんな事を言い出す事自体、予想外だったのだろう。

早苗「どういうつもりですか? 何か企んでいるんですか?」

刑「どういうつもりなんて事はないが、企んではいる」

早苗「……話せますか?」

刑「お前と敵対状態で居たくないだけだ」

 一番の目的は、オレが人間で居られるという事だ。二の次になってしまうが、早苗とのこの現状をオレは何とかしたいと思っている。

 それは、何となくでしかないけれど嫌なのだ。彼女に嫌われたくないと思っているからだ。

刑「友人に嫌われたままで、喧嘩別れで終了だなんて認めないぞオレは。そんな未知は要らない」

 せっかくオレを理解してくれる友人を、みすみす手放したくなんてないぞオレは。

※判定

コンマ5以上で早苗が理解してくれる 0・ゾロ目で……? 1(ファンブル)で――

イベント中:+1

判定直後
223 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/22(土) 00:01:58.38 ID:l1GOZtSi0
224 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/22(土) 00:02:35.16 ID:vgUK0GX1o
セフセフ
225 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/22(土) 00:09:15.51 ID:l1GOZtSi0
血を見なくてすみそうだな
226 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/22(土) 00:25:07.89 ID:57mwFVC+o

>>223 コンマ:8+1=9 ※成功

早苗「……刑さん。わかりました」

 そこで漸く、早苗から今まで感じられた棘が無くなった様に思えた。

早苗「そこまで言うなら、守矢神社の為にもなる様ですし、話してみましょう」

刑「ああ、よろしく頼むよ早苗」

早苗「まだ完全に信用したわけじゃありませんよ」

刑「それで構わんさ」

 クツクツと喉を鳴らして、オレは笑って見せる。

刑「また友人として接する事が出来れば、お前も嫌でもオレの本意がわかるだろうさ」

早苗「……胡散臭い言い方をしますね」

刑「それは賢者の特権じゃないのか?」

早苗「黄昏的な意味でですか?」

刑「お前も意外と業の深いものを知ってるな」

 音の地平線とかマイナーなもんだろ。今じゃあ外面用の名前の方が売れてる感があるけど。

早苗「……それは良いとして、稗田家にたまに顔出させいただきますよ。貴方が悪事を働かないとは限りませんし」

刑「悪事って、お前な」

早苗「知らない所で海賊版の様に販売されても困りますからね」

……一応考えていた事だけに、一瞬ギクリとするが努めて冷静を装う。

 勝手に売るのはやめておこう。そうしよう。作るだけにしておこう。

 何にせよ、早苗とは仲直り出来たって事でいいだろうか。今後は行動にも気を付けなければなるまい。

早苗「そういえば、改造人間って事は変身するんですか? セタップするんですか?」

刑「いや、オレは別に変身しないからな? ヒーローじゃねぇから」

早苗「じゃあ、ライダーマン的な?」

刑「せめて伏字してくれませんか?」

 戦う科学者じゃないからな、オレは弱いぞ。リミッター解除しない限りは。

※早苗と霖之助の好感度があがりました
※早苗と仲直りしました


 
227 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/22(土) 00:43:30.26 ID:57mwFVC+o

 ―香霖堂(昼)―

 早苗を交えて霖之助に電化製品の使い方や、気を付けるべき点の講習を行っていれば昼になっていた。

 霖之助がお昼として出してくれた料理を味わいながら、これからどうするかを考える。

早苗「美味しいですね。 ……男の人の一人暮らしなのに」

刑「お前、外の世界と比べるなよ。コンビニとかファーストフード店なんかないんだぞ」

霖之助「舌にあった様で良かったよ」

 食卓を囲みながら、そんな会話をする。

 そうして、揃ってご馳走様と霖之助への礼を言った。

 早苗もそろそろ布教活動を始める時間だろうし、オレもオレで動き始めなければ。

 さて、どうしよう。

※選択

1:人里散歩すっかなぁ
2:霧の湖にフィールドワークだ
3:妖怪の山のフィールドワーク
4:守矢神社に行ってみるか
5:稗田家へ行こうか
6:霧雨商店に行ってみるか
7:香霖堂で働くか
8:紅魔館へ行ってみよう
9:八雲家に顔を出すかな……
A:何か作るかな
B:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
228 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/22(土) 00:44:50.98 ID:7rpQRQ6A0
A
229 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/22(土) 00:45:00.92 ID:jrOa3phXo
夢美来訪
230 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/22(土) 00:45:29.83 ID:EdCt6lySO
A
231 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/22(土) 00:46:13.45 ID:60rKQb7dO
7
232 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/22(土) 01:07:01.24 ID:57mwFVC+o

>>228 選択:A

 ―香霖堂(昼)―

 早苗が去り、霖之助が店内の清掃をしている間に店の奥でスクラップを解体して部品と化した電化製品を並べる。

 レアメタルや必要な基盤、その他諸々が十分にあるし、手持ちの部品も結構豊富なので何か作れると思ったんだが――

刑「……何を作るべきかねぇ」

 あの充電池は夢美が結構置いていってくたらしく、研究用や実験用を取り置いても他のものに使えるだろう。

 発電機もあるし、必要なのは変電装置とか電圧盤か?

 いや、そこは売りに出す時に幾つか作ってあるし……んー、オプションとして何か作るか?

 寧ろ、遊ぶつもりで適当に思いついたものを作るのもありだろう。

刑「どうしたもんかねぇ」

 ドライバーを咥えながら、呟く。

※何を作る?

↓4まで募集

233 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/22(土) 01:12:56.40 ID:7rpQRQ6A0
オルゴール
234 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/22(土) 01:14:06.68 ID:ruhmt1EZO
エアコン
235 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/22(土) 01:14:25.12 ID:vgUK0GX1o
洗濯機
236 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/22(土) 01:15:42.34 ID:60rKQb7dO
掃除機
237 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/22(土) 01:17:43.14 ID:jrOa3phXo
人里の人たちが一番喜びそうなものってなんだろな
238 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/22(土) 01:24:06.46 ID:57mwFVC+o

刑「簡単に出来るのはオルゴール。難しい所で言えば、エアコン」

 現状作れそうなものを考えながら、スマホを取り出してメモしていく。

 洗濯機はもうあるから、新しく作るっていうよりも修理する形になるだろう。

 掃除機も改造ついでにダイ●ン顔負けの物を作ろうと思えば作れるだろうし、さて。

刑「エアコンは環境的にどうだろうなぁ」

 消費電気量を考えると、現状で作ったり直したりしてもオススメ出来るものでもない。

 勿論改善するにはするが、現状の手持ちを考えると出来る事は少ない。

刑「さて、じゃあ何作るかな」

 午後を大きく回る前に、作っておこう。

※選択

1:エアコン(難易度:高)
2:掃除機(難易度:中)
3:洗濯機(難易度:なし)
4:オルゴール(難易度:小)

※選択後に作れたか判定します。

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
239 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/22(土) 01:26:48.98 ID:MwbGN8+aO
2
240 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/22(土) 01:28:08.40 ID:7rpQRQ6A0
4
241 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/22(土) 01:30:16.14 ID:jrOa3phXo
1
242 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/22(土) 01:31:32.14 ID:60rKQb7dO
4
243 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/22(土) 01:37:10.64 ID:57mwFVC+o

>>239 選択:2 掃除機

※判定

5以上で制作出来た

補正

元万能科学者:+1

判定直後
244 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/22(土) 01:38:52.77 ID:l1GOZtSi0
D
245 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/22(土) 01:41:38.98 ID:etBhGx/yo
ゾロ目か…ゴーストバスターズ出来そうな掃除機かな
246 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/22(土) 01:42:41.16 ID:l1GOZtSi0
製作にゾロ目って意味あるのかな?
247 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/22(土) 01:43:43.05 ID:vgUK0GX1o
吸引力が変わらないんだろう
248 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/22(土) 01:55:33.20 ID:pm8NhuPYo
ダイソンソーン
249 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/22(土) 02:06:03.57 ID:57mwFVC+o

>>244 コンマ:ゾロ目(クリティカル) ※大成功

※また関係ない所で良い物作りよる……



 一応、今更になるがオレのスマホは正規のものではない。

 オレが扱う上で必要な独自制作(暇潰しに作った)アプリに対応させる上で、必要なものを付けた改造品だ。

 メモリ増強、CPUの強化は勿論、耐水耐防塵耐ショックと色々と魔改造されている。

 言ってしまえば、これも一種のPCなのだ。そこいらの市販されている物なんかよりずっと性能が良い。

刑「……確かに掃除機だがな」

 出来上がったのは、原型を留めていないくらいに形を変えた掃除機だった。

 大型円柱形自立稼働掃除機――言ってしまえばル●バというか、お掃除ロボである。

刑「遊びすぎた」

 これ販売したら売れるだろうけど、絶対に早苗に怒られる。だったら守矢神社か稗田家で動かすべきか。

 燃えるゴミと燃えないゴミの区別は、これが自分で判断出来る様に設定してある。行動パターンも数百通りだ。

 バグも起こさない様にしてあるし、仮に何かあったら妖怪か何かのせいだろう。もしくは、この土地の影響だと思う。

刑「ちょっと実験」

 そう言って、オレは掃除機の起動ボタンを押す。

 すると勝手に動き始めて、難なく掃除を始めた。

 一応ここの間取り図をインストールしてあるので、勝手に外に行くことはないだろう。

 そう思いながら胡座を掻いていると男らしい悲鳴が聞こえてきて――

霖之助「刑君、何だか不気味な柱が勝手に掃除を始めたんだけど!?」

 案の定、慌てた様子で霖之助がオレの所まで来た。

 うん、知ってた。

※清掃ロボット(禁書とかで出てきそうなアレ)を作りました。

※選択

1:稗田家で動かす
2:守矢神社に奉納する
3:その他(内容明記。売りには出せません)

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
250 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/22(土) 02:07:07.01 ID:7rpQRQ6A0
1
251 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/22(土) 02:07:45.44 ID:vgUK0GX1o
252 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/22(土) 02:08:09.60 ID:60rKQb7dO
1
253 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/22(土) 02:09:04.59 ID:pm8NhuPYo
254 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/22(土) 02:15:51.59 ID:57mwFVC+o

※満場一致の為、選択は自動で1(阿求の好感度があがりました) 多分重宝される

※良い時間になって来たのでそろそろお開き。早苗さんが返り咲いて来ました、やったね!!

※しかし好感度一位は依然として不動の阿求。ロリは可愛い。これは正義である

※明日は夜勤なので休みです。明後日に再開のの予定。前みたいに寝落ちしなければ夕方からやりたいと思います

※前スレ1000の奴が完成しそうなんで、出来たら投稿しには来るかも。そろそろ小ネタ用のスレでも建てようかしらと本気で悩んでいる所

※では、お疲れ様でした。また次回お会い致しましょう

255 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/22(土) 02:22:42.60 ID:pm8NhuPYo
おつー
256 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/22(土) 02:23:43.17 ID:vgUK0GX1o
257 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/22(土) 04:09:58.84 ID:Z4FdPGyb0
258 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/22(土) 07:04:15.27 ID:l1GOZtSi0
259 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/22(土) 07:58:43.91 ID:Or/t6Vc6O
乙。
今回もほとんど参加できなかった…
260 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/22(土) 12:21:37.10 ID:jrOa3phXo
重宝のされ方でルンバの妖怪とか誕生しちゃったりするんだろうか
261 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/22(土) 13:27:54.73 ID:7rpQRQ6A0
・初めて香霖堂へ。いきなり0を出し、紫登場。心象判定ぞろ目。
・香霖堂で初仕事。00が出る。
・香霖堂に出勤。また00が出る。その後の来客判定でもぞろ目が出る。
・香霖堂内で家電製作。ぞろ目が出る。←new!

なにこの……何?
262 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/22(土) 16:39:54.73 ID:Z9/PVILl0
だがロリ以外や夢には興味のないコンマ神
263 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/23(日) 19:41:29.02 ID:/KKT1eL3o

※夕方とは……? 21:00〜21:30くらいに再開予定

※ここに駐留してるコンマ神はロリコンに目覚めているらしい

264 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 19:44:06.59 ID:EzzBNBZDo
了解なんですぜ
265 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/23(日) 21:16:31.96 ID:/KKT1eL3o

 ―香霖堂(昼2)―

 午後、掃除ロボットを作ってとりあえず香霖堂で試運転を行い、配備先を稗田家という事に決めた。

 試運転の調子は良好。香霖堂の清掃も一段落した所で、また少し暇を持て余す。

 ちなみに、霖之助は最初こそ驚いていたものの今ではもう慣れている様だった。

 さて、これからどうするかな。

※選択

1:人里散歩すっかなぁ
2:霧の湖にフィールドワークだ
3:妖怪の山のフィールドワーク
4:守矢神社に行ってみるか
5:稗田家へ行こうか
6:霧雨商店に行ってみるか
7:香霖堂で働くか
8:紅魔館へ行ってみよう
9:八雲家に顔を出すかな……
A:何か作るかな
B:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
266 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 21:17:24.22 ID:3/5m6C4qo
4
267 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/23(日) 21:18:23.81 ID:t7RZc9CUo
268 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 21:19:59.24 ID:kShUntJHO
6
269 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 21:20:42.70 ID:AvY2ftAZO
岡崎くる
270 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/23(日) 21:28:30.03 ID:/KKT1eL3o

>>267 選択:3

 ―妖怪の山(昼2)―

 日課のフィールドワーク。今日は妖怪の山を散策する事にした。

 外敵に遭遇しないことを祈りつつ、そして新たな発見や不法投棄物を見つけられたらと思う。

 まぁ、電化製品に関してはあんまり大きすぎないと良いなと思うが……

刑(さて、日が暮れ始めるまで歩くか)

 スマホを片手に、散策を開始する。

※判定

5以上で遭遇か発見 1(ファンブル)でトラブルイベント発生

判定直後
271 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 21:29:12.72 ID:KIEwQFCWO
てゐ
272 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 21:33:16.29 ID:EzzBNBZDo
一足りてよかった
273 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/23(日) 21:51:51.93 ID:/KKT1eL3o

>>271 コンマ:2 ※何も起こらず

 ―妖怪の山(夕方)―

 木の葉が風に揺れ、薄い雲がゆっくりと流れていく。

 茜色の夕焼けが見れる時間まで歩き回ったが、何も起こらなかった。

 完全に散歩――弁当でも持ってくればピクニックになっていた。

刑(……目新しいものはなし、か)

 スマホをポケットにしまい込み、夕暮れを眺める。

 そろそろ移動するかな。

※選択

1:人里散歩すっかなぁ
2:霧の湖にフィールドワークだ
3:妖怪の山のフィールドワーク
4:守矢神社に行ってみるか
5:稗田家へ行こうか
6:霧雨商店に行ってみるか
7:香霖堂で働くか
8:紅魔館へ行ってみよう
9:八雲家に顔を出すかな……
A:何か作るかな
B:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント 1の場合は襲撃

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
274 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 21:52:24.15 ID:kAQJT6Ypo
7
275 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/23(日) 21:52:33.71 ID:HEWQrUwc0
5
276 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 21:53:06.51 ID:mZF7YD5SO
8
277 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 21:53:24.91 ID:EzzBNBZDo
278 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 21:55:17.83 ID:EzzBNBZDo
ありゃ…1とか
って思ったら後3人1でワロタ
279 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/23(日) 22:26:07.00 ID:/KKT1eL3o

 ―守矢神社(夕方)―

刑「……なーにがどうあってこんなことになってるんですかねぇ」

 オレは深く溜息を吐いて、額に右手の掌を押し当てた。

 周囲に居るのは、真っ黒な装束に身を包みフードや仮面で顔を隠した謎の集団。

 そしてその中に、ちらほらと夢美と居た時に襲われた正体不明の妖怪が居るのが見える。

 守矢神社の境内に入る直前に、奴らは茂みの中から現れてオレの行く手を塞いだ。

 そして、立ち往生をすることになってしまった。

刑(襲う気満々って感じだな)

 視界にインターフェースを起動。端に表示した生体反応を映したレーダーを見やると、後方にもちらほらと待機しているのだろう赤い点が現れている。

 機械を人里に提供し、早苗と仲直りした途端にこれ、と考えると例の排斥運動をしている連中かもと思うが――

刑(だとすれば、妖怪と一緒に居るのも連中の格好もおかしいな)

 オレの知っている連中とはまったく違う出で立ちで、寧ろ闇の教団だとか、邪教徒だとか、そういう『中二病』くさい何かの様に思えてならない。

 何にせよ、このままだと拙いのは確かだ。

 下手に動こうものなら、恐らく奴らは問答無用に襲いかかってくるだろう。

 というか、どうやって抑えているのか知らないがあの正体不明な人形はオレを襲う気満々な様に思えてならない。

 そうするのがお前の本来の姿だろうと、そうして道連れにするのが役目だろうと。

刑(……妙な感じだ)

 それは自分に対してであり、この状況に対してであり、今の既知感に対しての感想である。

 普段の既知感とは違う、違和感。

 だが、そんな事を考えている余裕などなさそうで――

「……天誅」

 何処かの誰かが発した、囁く様な男の声が聞こえた瞬間に奴らはその手や得物をこちらへと向けて来た。


※判定

1:突然、酷い目眩に襲われる
2〜:助けなど来ない。何とか脱出しなければ
5〜:守矢神社から誰か一人が来る
8〜:守矢神社から誰か二人が来る
0・ゾロ目:――『変身』

判定直後
280 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 22:26:53.83 ID:EzzBNBZDo
281 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 22:28:06.15 ID:EzzBNBZDo
あ…うっかりしてた連投だわ
下で頼みます
282 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 22:29:08.48 ID:mZF7YD5SO
不運ね
283 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/23(日) 22:29:16.59 ID:VmFPMeVL0
そい
284 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 22:29:52.95 ID:3/5m6C4qo
このぐらいの連投気にしなくてもいいのでは
285 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/23(日) 22:30:42.54 ID:6sK+myoJ0
コンマに連投も何もない
286 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 22:32:48.55 ID:EzzBNBZDo
そうっすかね
他のSSでは連投は禁止だったんで…
287 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/23(日) 22:45:51.64 ID:/KKT1eL3o

>>280 コンマ:3 ※コンマ判定なのでズラすのはなしで。まぁ、お気になさらずどうぞ

 これだけの人数が集まって武器やら足を擦る音を鳴らしているというのに、誰も来ないと言う事は守矢神社は今留守か。

 それとも、敷地が広い分、聞こえていないのかもしれない。

 どちらにせよ、現実は非常だ。敵の数は――十体そこらか。

刑(逃げるにせよ、何にせよ、取り敢えず隙を見つけなければならない。リミッター解除は、最後の手段だ)

 体を何処かで見た格闘技の構えにして、レーダーを少し大きく表示。集音を高め、足音に気を配り、敵の動きを注意深く観察する。

 そうしていると、まず襲いかかって来たのは黒い人形だった。それを援護する様に弾幕が展開される。

※判定

1 ファンブル(刑 被弾)
2〜3 敵側有利
4〜6 接戦
7〜9 刑有利
0・ゾロ目 クリティカル(刑のカウンター)

補正

数の暴力:-1
種族【外来人】:-1
真・改造:+1

判定直後

288 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 22:46:52.25 ID:mZF7YD5SO
rock
289 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/23(日) 23:11:21.10 ID:/KKT1eL3o

>>288 コンマ:5-1=4 ※接戦

 素人ながらだが、何とか受け流しを試みて成功させる。

 無我夢中に回避を繰り返し、体を掠める爪や弾幕が痛みを生み出す。

 アラート。小破判定は無視、体を動かせるなら問題はないが、このままだとジリ貧だ。

 拳を握り締め、人形の一体にパンチを放つ。意外と柔らかく、後方に倒れるが立ち上がってくる。

刑(……チィ)

 心の中で舌打ちをする。

 一体だけなら。一人だけなら、もしかすれば倒せるくらいの強さなのかもしれない。

 空を飛んでいないだけマシだろう。だが、やはり数には勝てない。

 まだ敵は余裕そうにしている。突破は難しいか……

※判定

1 ファンブル(刑 被弾)
2〜3 敵側有利
4〜6 接戦
7〜9 刑有利
0・ゾロ目 クリティカル(刑のカウンター)

補正

数の暴力:-1
種族【外来人】:-1
真・改造:+1

判定直後
290 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 23:11:59.12 ID:LoysHwboo
ふむ
291 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 23:12:05.06 ID:EzzBNBZDo
えい
292 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 23:12:10.21 ID:3/5m6C4qo
はい
293 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 23:12:32.91 ID:KIEwQFCWO
しかし全体的に低いなぁ…
294 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 23:13:03.97 ID:gh86e4qDO
295 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 23:13:30.50 ID:3/5m6C4qo
相変わらず刑君には冷たいコンマ神
296 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 23:14:47.42 ID:EzzBNBZDo
やはりロリコンか…
297 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/23(日) 23:26:27.55 ID:/KKT1eL3o

>>290 コンマ:2-1=1(ファンブル) ※被弾

 とうとう、耐え切れなくなった。

刑(しまった――!)

 足が縺れ、体制を崩す。膝を掠った弾道がジーンズ生地のズボンを巻き込んで切り裂いたのだ。

 少しの衝撃でさえ、素人のオレが堪えられるわけがない。どう考えてもこのまま来る現実に備えて、痛覚を遮断する。

 グシャ――

刑「か、ぁ……!」

 腹を穿つ爪。感覚カットが遅れたせいで、腹部に侵入してきた異物が動くのを味わう事になってしまった。

刑「気持ち、悪いんだよ!!」

 潤滑油と擬似血液が飛沫する中、痛みがないという救いのお陰で動く事は出来た。頭突きをかまして、爪を引き抜くと同時に蹴り飛ばす。

 吐血をする。それを目晦ましの様に人形たちへとぶっ掛けてやる。

刑(それで混乱する――わけがないか)

 頭の中はまだ冷静だった。だが、焦りがないわけではない。

 視界が赤く染まり始める。オレが活動出来る限界が訪れようとしている。

※判定

1:突然、酷い目眩に襲われる
2〜:しかし助けなど来ない。何とか脱出しなければ
5〜:守矢神社から誰か一人が来る
8〜:守矢神社から誰か二人が来る
0・ゾロ目:――『変身』

補正
時間経過:+1

※1(ファンブル)と0・ゾロ目は補正無視

判定直後
298 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 23:26:51.69 ID:EzzBNBZDo
えい
299 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 23:29:31.09 ID:NwA2ZqX1O
300 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 23:30:58.91 ID:EzzBNBZDo
なんか急に優しくなったコンマ神
301 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/23(日) 23:31:40.90 ID:3/5m6C4qo
そろそろ女子に来てもらいたくなったんだろ
302 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/23(日) 23:43:41.28 ID:/KKT1eL3o

>>298 コンマ:9+1=10(擬似クリティカル)

刑「ゴボ、が、はぁ……!」

 しかして、腹を穿たれたせいで逆流する液体を抑える事など出来なかった。

 ナノマシンに修復の命令を出すが、それもすぐに出来るはずがない。痛覚はないが、失った部品に対してオレのパフォーマンスが著しく低下する。

 膝を着いて、息苦しさを覚えながら呼吸をする。

刑(まずい、このままだとまずい)

 殺される。リミッターを解除するべきか? しかし、この状態に陥っているのだからそれをして後々に命を残せるか?

 分の悪い賭けだ。だが、ここで迷っていたら間違いなくオレは死ぬ。

刑(……エラーコードだと!?)

 しかし、それも受け入れられる事はなく弾かれる。リミッターを外す事を、体の機能が拒んだのだ。

 そんなプログラムを組み込んだ覚えはない。まさか、今の攻撃で何かが狂ったのだろうか?

 確かに戦闘は視野に入れていないし、大怪我を負った状況で使うのは想定していない。

 だが、使えない筈はないのだ。それなのに、この始末。

刑(知らないぞ、こんな終わりは)

 知らない。オレはこんな結末なんて知らない。知らないし、認めない。

 弾幕と凶刃がオレへと迫って来る。それが嫌にスローモーションに見える。

 オレはここで死ぬはずなどない。終わりがここで訪れるはずがない。

 近付いてくる閃光。首を刈り取ろうとする刃が、鈍く夕暮れに反射する。

刑(要らないぞ、こんな未知は!)

 後少し。後少しだった筈なんだ。それなのにこんな所で終わりを迎えるなどオレは認めない!!

303 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/23(日) 23:48:59.42 ID:/KKT1eL3o





                                     「――『変身』」


                              「――金剛鬼装変化、急々如律令」



304 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/24(月) 00:03:01.24 ID:YuqPK2e3o

 雷が落ちて来た。青天の霹靂という、まさにその言葉通りの現象が今、目の前で起きた。

 衝撃で吹き飛ばされ、土煙が巻き上がるその場所を膝を付きながら何とか見やる。

 その中から夜叉の様な鎧を纏った鬼が現れる。

 両肩に般若面を付け、黒雷を迸らせる鬼の顔だと思っていたそれは、改造されたフルフェイスのヘルメットの様にも思えた。

 だが、その鎧に調和する程の衣装で、違和感が一切感じられない。まるで、何時か見た特撮ヒーローの様だと、アホな感想を覚える。

「■■■ぉぉぉおオオオオオオッ!!!」

 その鬼は咆哮をあげると同時に、黒い人形たちへと肉弾戦を仕掛け始めた。

 一瞬の内に一体が屠られ、二体目が消し飛ぶ。

刑(……わからないが、チャンスだ)

 あの鬼の登場でこの場は混乱を極めていた。黒装束たちもあの鬼に目標を変えたのか、半分狂乱する様に弾幕を放っている。

 オレはその隙に――

※選択

1:守矢神社へと何とか駆け込んだ
2:妖怪の山へと隠れる様に戻った
3:その他(内容明記)

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
305 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/24(月) 00:03:59.61 ID:AGunowlV0
306 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/24(月) 00:04:49.44 ID:NlEUuLHHO
1、で。
307 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/24(月) 00:05:06.39 ID:3aKxrMC+0
308 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/24(月) 00:05:23.17 ID:RQh6C6AEO
2
309 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/24(月) 00:09:39.85 ID:kfzch8ad0
零?じゃないよな?
310 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/24(月) 00:17:38.85 ID:YuqPK2e3o

>>305 選択:2

 ―妖怪の山(夜)―

 まず、結果から言えばオレは生き延びる事が出来た。

 あの謎の鬼面ライダー(仮称)が現れ、場を掻き乱してくれなければオレは命を落としていただろう。

 手持ちの部品で応急手当ではあるが自分の腹の中を修復し、何とかエラーが発生する事もなくこうして木陰に身を隠せている。

 痛覚の遮断は継続中だ。ナノマシンによる修復が終わるまで、痛みに悩まされたくはない。

 着ていた服がボロボロになってしまったのは、仕方ないか。そろそろ此処で販売されている服を見繕って、新しく注文しよう。

刑(あまり派手には、動けそうにないな)

 何とか麓まで降りて人里に戻るか、それとも守矢神社に保護を頼むか。

 もしくは、ここからなら八雲家に向かう事が出来るだろう。

 さて、どうするか……

※選択

1:人里に戻る
2:守矢神社に向かう
3:八雲家に行く
4:その他(内容明記。霧の湖には行けません)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント 1の場合は襲撃

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
311 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/24(月) 00:18:10.88 ID:wExsnOuNo
3
312 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/24(月) 00:18:35.68 ID:4J9iDcIQo
2
313 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/24(月) 00:19:10.58 ID:+xoPljGKO
2
314 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/24(月) 00:20:18.33 ID:AGunowlV0
1
315 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/24(月) 00:20:52.35 ID:sx52yINR0
3


316 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/24(月) 00:20:52.35 ID:sx52yINR0
3


317 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/24(月) 00:45:18.18 ID:YuqPK2e3o

>>311 選択:88(ゾロ目) ※イベント発生

 ―八雲家(夜)―

 玄関口までたどり着いた所で、オレは全身の力を脱力させた。

 柱に背を預けて、息を深く吸っては吐き出す。

刑(ここなら、助かるか……)

 そうして少しの休息をしていると、玄関に近付いてくる女性の姿を見つけた。

紫「……随分と、穏やかじゃなさそうね」

刑「賢者様か」

紫「今夜はウチに泊まっていきなさい。藍!」

 一瞬で何かを察したのか、八雲 紫の行動は早かった。

 最初にオレに泊まって行けと言い、次に八雲 藍を呼び出して何かの準備を始めさせ、橙ちゃんに阿求ちゃんへの伝令を頼む。

 そうして、オレの足元にすきまを開いて一瞬で居間にまで連れて来られた。

318 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/24(月) 01:17:34.91 ID:YuqPK2e3o

 ―八雲家・居間(夜)―

 腹の機能が何とか機能しているので、八雲 藍作ったお粥を食す。

紫「何があったのか、聞かせてもらっても良いかしら。そのお粥を食べ終えてからで構わないから」

 そう言うのは、修道士の様な服に着替えた八雲 紫だった。

 オレはそれに了解を示し、とりあえず出されたお粥を完食する。

 すると、藍がやって来て複雑そうな表情で空になった食器を片付け始めた。

刑「美味かった。ごちそうさま」

藍「……お粗末さまです」

 そんな短い会話をして、藍は台所へと消えていく。

 しかし、改めて見てみると随分と現代チックな間取りだ。武家屋敷の様ではあるが、その実現代の器具が幾つか見受けられる。

 そういえば、ここは外と幻想郷の境界が曖昧だとか聞いた様な覚えがあるが。

刑「さて、待たせてしまったな。申し訳ない」

紫「構わないわ、まだ夜も浅い。長話になっても構わないわよ」

 佇まいを直して、紫さまと向き合う。彼女はにこりと笑って見せてから、真剣な表情へと変化させる。

紫「さて、では」

刑「ああ、まずは――」

 それからオレは今日までの出来事を賢者に事細かに説明をした。

 オレが神――邪神になる可能性がある事。早苗と仲直り出来た事。機械の販売を香霖堂で行い始めた事。そして、つい先刻に起きた襲撃の事。

紫「その、黒い集団っていうのは前に見たことはあるのかしら? 特に、その黒の人形については」

刑「集団はなかったが、人形については見たことがあるな。あいつらに襲われたのは、これで二度目だ」

紫「……空亡の影響はもう無い筈。ということは」

刑「空亡……?」

 その言葉に、オレは思わず尋ねる。

紫「ええ、まぁ、色々あったのよ」

 珍しく言い淀む様にして、彼女はそう答えた。

 それについて聞いても恐らく、オレには関係の無い事だろう。

紫「それにしても、邪神ね。妖怪にはならないとは考えていたけれど、まさかそっちに転ぶなんて」

刑「人間の為だけに動いて、妖怪や他の神を害する機械神だそうだ。洩矢 諏訪子さまに言われたよ」

紫「それに成るつもりはないんでしょう?」

刑「当たり前だ」

 その答えを述べるのは、これで何度目か。

刑「そもそも、そうならない様に、信仰を集めない様に対策だって取ろうとし始めてるんだ。 ……まぁ、その矢先にこれだがね」

紫「……パーツは取り寄せた方が良いかしら?」

刑「出来るのか?」

紫「神隠しって、誰が起こしていると思って?」

 聞かなかった事にしよう。



 
319 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/24(月) 01:27:02.72 ID:YuqPK2e3o

紫「冗談は置いておくとして、こういう能力を持っているから、何が必要なのかさえ教えてくれればそれで良いわ。他にも欲しいものがあれば、何とか工面して差し上げても良いですわよ」

刑「……まぁ、それはありがたいのだが」

 確かに、そのすきまを操る能力というのはある種のワープを可能とさせている様だからなぁ。ホント、とんでも能力だと思う。

 次元を切り裂く、ね。それを解明出来ればポー●ルガンでも作れそうだな。

紫「寧ろ、と言うか。スポンサー契約してるのだから、そういう労力は厭わないわよ。科学の落し子」

 それはつまり、オレにとって都合の良い代物を用意してくれるという事なのだろうか。

 まぁ、確かにこの体を完全に治すには部品が足りないと言えばそうである。

 時間は掛かるが、ナノマシンでの修復も可能ではあるけれど――

刑(ああいった事もあったわけだし、悠長な事も言ってられないか)

 そうすると、護身用の武器なんかも欲しくはなる。素人でも扱える様な、そんな武器が。

※部品や武器を紫に頼みますか?

Yes or No

※↓5までで多い方を選択
320 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/24(月) 01:28:46.11 ID:blU3WUS60
ノン
321 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/24(月) 01:29:02.33 ID:kfzch8ad0
Yes
322 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/24(月) 01:29:20.13 ID:Li4ZOArgO
ここのゆかりんは怪しいのでNO
323 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/24(月) 01:29:38.22 ID:6ozwS6lzO
イエス
324 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/24(月) 01:30:03.95 ID:wExsnOuNo
325 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/24(月) 01:36:53.64 ID:YuqPK2e3o

多数決:Yes

刑「ああ、頼む。全快状態にはしておきたいからな」

紫「承ったわ。他に何か必要なものはあるかしら」

 そう言われて、オレは人差し指の横腹を唇に当てて悩む。

 護身用の武器――妖怪には勝てないかもしれないが、せめて自分の身を守れるくらいにはしておきたい。

 そう思うが、下手に武器を携帯していると警戒心を与えてしまう可能性もあるからなぁ……

刑(さて、どうしたものか)

 とりあえず、候補を考えてそれから選ぼう。

※候補募集

↓4まで

326 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/24(月) 01:37:55.21 ID:Li4ZOArgO
グラインドブレード
327 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2014/11/24(月) 01:56:02.99 ID:4R2UoWSi0
空気砲
[たぬき]的なの
328 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/24(月) 01:57:38.11 ID:c39bWZFc0
対テラフォーマー振動式忍者刀『膝丸』
329 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/24(月) 01:57:55.92 ID:wExsnOuNo
仕込み警棒
330 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/24(月) 01:58:07.88 ID:Vbzk7K7qO
ネオアームサイクロンジェットアームストロング砲
331 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/24(月) 01:59:16.76 ID:kfzch8ad0
ビームガン
無理なら普通の拳銃
332 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/11/24(月) 02:04:41.76 ID:c39bWZFc0
終わりかな
333 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/24(月) 02:13:00.86 ID:YuqPK2e3o

※出来れば現実に存在するものにして欲しかったが、まぁ、その簡易版としよう

※選択

1:チェーンソー×6
2:空気砲
3:忍者刀
4:仕込み警棒

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
334 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/24(月) 02:13:50.69 ID:4J9iDcIQo
2
335 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/24(月) 02:13:53.99 ID:blU3WUS60
テラフォーマーってなんだよ
336 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/24(月) 02:14:18.60 ID:cR5HgS2SO
4
337 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/24(月) 02:14:30.76 ID:kfzch8ad0
4
338 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/24(月) 02:14:39.14 ID:ag0X63Qqo
339 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/24(月) 02:46:31.58 ID:YuqPK2e3o

※膝丸はカッコイイ。でも、テラフォーマーは此処にはいない。進化したGなんて、いないんや

選択:2

 賢者に告げたのは、必要としている部品とオレが昔制作した『空気砲』のパーツだ。

 空気砲と言えば、あの有名な猫型ロボットが出てくるだろうがオレの作ったそれは――まぁ、言ってしまえば似て非なる物である。

 形なんかは全然違うし、正式名だって『空気圧縮装填砲』だ。弾丸を必要としない、調節が難しい『兵器』だ。

 問題と言えば、恐らく解体されているから新しく作り直す必要があるくらいだろう。

 だが、空気砲というものは存外理想的な武器である。

 先述した通り弾丸を必要としないし、何より無反動砲として使えるのが強みである。

 まぁ、オレが作ったものは調節に難があったり威力がおかしかったりですぐに封印指定されたわけだが。

刑(使えるものは使えってか)

 思い出してみれば、そんな便利な護身用武器があったな、と昔を感慨深くなる。

 出力を抑えれば人を殺せる様なものでもないし、少し吹き飛ばせればそれで良いだろう。あくまで護身用として携帯するのだ。

紫「承ったわ。明日の朝には揃えておくから」

刑「早いな」

紫「境界さえ弄れば、すぐよ」

 なる程、ますますとんでもない能力だなと思う。

 そんな風に会話をした後、今日の疲れが出たのか眠気が襲って来た為用意された客間で眠ることにした。

 黒装束の集団――黒の人形。謎の鬼、早苗の力の増大。オレの妖怪化、そして百物語と機械の販売。

 良い問題と悪い問題が次々と出てくる中で、オレは良い未来を手に入れられる事を願いつつ眠りに就いた。



340 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/24(月) 02:54:06.06 ID:qcZHSeCoo
安価仕込み警棒じゃない?
341 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/24(月) 02:54:23.70 ID:YuqPK2e3o

※間違えた、選択は4だ。寝ぼけてるからこういう事になる。ゆかりんが持って来てくれるのは警棒という事にします。申し訳ない

※ゆかりんの好感度も上がってます。今日はここまでで、今週はちょっと予定がごちゃごちゃしてるのでいつ更新できるかわかりません

※出来る時に再開宣言させて頂きます。多分、基本的に夜になるとおもいますが

※では、お疲れ様です。また次回お会い致しましょう

342 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/24(月) 02:56:14.47 ID:6ozwS6lzO

空気砲はで○じろう先生印のを作って橙にあげよう
343 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/24(月) 03:03:48.66 ID:4J9iDcIQo
344 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/24(月) 06:38:36.41 ID:kfzch8ad0
345 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/24(月) 16:35:49.73 ID:kZ0JcxIh0

346 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/27(木) 22:19:38.68 ID:k4VyOvCho

※23:00〜23:30頃に再開予定

347 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 22:21:24.16 ID:e/5rQud4o
うい
348 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/27(木) 22:59:10.39 ID:k4VyOvCho

※前回、現状のキャラデータ出すの忘れていたので


※現在公開可能な情報

名前:片山 刑
読み:かたやま けい
能力:
種族:改造人間(外来人)
危険度:???
人間友好度:???
身体能力:5 普通の人間と同じくらいの動きが出来る
精神:4 何かトラウマでも持っているのかもしれない
頭脳:4 何とか考えている事を他人にちゃんと話せるレベル
潜在能力:1 既に完成されているので、打ち止め
幻想郷縁起
なし

持ち物
工具一式:スパナ、ドライバー各種、ニッパー、ハンマー等の一般的な工具。夢美からもらったもので、ベルトポーチにしまってある
スマホとソーラー充電器:愛用品。研究用の画像や資料が保存されている
発電機:起動しない発電機。香霖堂に置いてある
ロボット:メカメカしいロボ。香霖堂に置いてある
旧式携帯電話:折りたたみ式ではない
部品の詰め合わせ:色々な部品の詰め合わせ。工具的な物から、電器修理用のものまで

現在行ける場所
1:人里散歩すっかなぁ
2:霧の湖にフィールドワークだ
3:妖怪の山へフィールドワーク
4:守矢神社に行ってみるか
5:稗田家へ行こうか
6:霧雨商店に行ってみるか
7:香霖堂に行ってみるか
8:紅魔館へ行ってみよう
9:八雲家に顔を出すか……
10:その他(内容明記)

シナリオイベント『刑式・百物語の夜』まで残りフラグ『5/6』

特殊設定

真・改造
あなたは脳を残して全身を改造している。見た目は人間のままだが、中身はオーバーテクノロジーの塊である。
人間と言うにはかけ離れ、本来妖怪と言うには最も縁遠い存在である。
効果:行動判定に+2 戦闘判定に+1

猫好き
あなたは猫が大好き。故に、積極的に友好を深めようとするだろう。ごろにゃーん
効果:指定した種族の場合、戦闘判定に−1 友好判定に+1

相関図
『人間の里』
稗田 阿求:信頼しておりますよ、刑さん【信頼】
上白沢 慧音:そういう趣味なら、その頭をカチ割るからな【警戒】
『守矢神社』
東風谷 早苗:悪さは出来ませんよ?【友人】
洩矢 諏訪子:へぇ、中々どうして……【関心】
八坂 神奈子:命知らずの様だが、その行動力は嫌いじゃないね【関心】
『冥界』
ルナサ・プリズムリバー:変な人間【無関心】
『妖精』
チルノ:あんたがすげーやつだってことはわかったわ!【憧】
大妖精:大変でしたね、でももう大丈夫ですよ!【親切】
『妖怪の山』
河城 にとり:か、勝手に触ったら駄目なんだって!【警戒】
射命丸 文:普段からその態度なら大目に見るんですけど【嘆息】
『紅魔館』
十六夜 咲夜:とても興味の尽きない人間ですね【興味】
『命蓮寺』
聖 白蓮:……何かを起こす気がします【警戒】
『八雲家』
八雲 紫:貴方のサポート、して上げても良いのよ。科学の落し子【お気に入り】
橙:良い人なんですねー【好感】
八雲 藍:これで本当に良いのか……【疑心】
『英雄伝』
岡崎 夢美:幻想の研究なんて、素敵【好感】(
森近 霖之助:君への手助けは吝かじゃないね【友好】

349 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/27(木) 23:00:47.04 ID:k4VyOvCho

※というわけで、再開。途中でコンビニに買いに行くかもしれないけど(エナドリ中毒)

※夢判定

コンマ一桁5以上で刑は夢を見る

判定直後
350 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 23:01:33.80 ID:8Go8aaIfo
351 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 23:01:38.79 ID:P49jHyxSO
ナイトメア
352 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 23:01:40.57 ID:kOMQErFVo
ほい
353 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 23:02:11.50 ID:oCDTQte8O
ここまで全員成功
354 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 23:20:52.91 ID:MzDv80Bao
やっと動き始めたロリコンマ神
355 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/27(木) 23:21:44.06 ID:k4VyOvCho
>>350 コンマ:0(クリティカル)

※では、今回はイベントという形で。ホント、成功率高すぎんよ


                   イン・プリンシピオ
              ――我らが創りし、天空にて――

                                            クレアーウィット・デウス・カエルム・エト・テッラム
                                             ――我らが創りし、大地にて――

                             アクタ・エスト・ファーブラ
                        ――未知の結末を見る為に――

356 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/27(木) 23:24:17.84 ID:k4VyOvCho

 ―???―

 始まりは『0』である。『α』であり、そこから全てが始まる。無限。

 しかして、終わりは必ず起こりうる。その数は『∞』である。それは『Ω』であり、物事の終着点である。有限。

 オレは夢を見る事がある。それは、世間一般において言われる様な荒唐無稽な夢である。

 目が覚めると忘れて、何だったかなんて歯牙にも掛けない夢である。夢幻。

 空を飛べたとか。魔法が使えたとか。自分の好きな様に動けただとか。無双していたとか。

『異世界』に行っていた、とか。

 オレは生身の人間だった。たどり着いた先は幻想郷だった。

 阿求ちゃんが居た。早苗が居た。夢美が居た。

 阿求ちゃんを護る為に、体一つで立ち向かう奴がいた。

 早苗を止める為に、妖怪になってまで立ち向かう奴がいた。

 夢美を師として仰ぎ、様々な勉学と実験に励んだ奴がいた。

 どれも最後には死を纏って消えていく。そうして、『誰か』が生まれ出る。

 経緯は違う。だが、たどり着く場所は全て同じ。死んだ人間は、始まりへと戻っていく。

357 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/27(木) 23:37:55.67 ID:k4VyOvCho

 十二日目

 ―八雲家・客間(朝)―

 頭の中に思い浮かぶのは、知識だ。何かによって得られたものではない。どちらかと言えば、

刑(まるで、思い出したかのような)

 それは本来これから学ぶべきものであり、それは稗田家にあるべき書物から読み取る予定だったものだ。

『百物語』だ。この知識は、百物語の内容だ。オレがこれからやるべき祭典の為の――

刑(わけがわからない)
    デジャウ゛
 この既知感。夢をはっきりと覚えているこの朝。何かが違和感としてオレの中に引っかかっているのだが、それを解明する手段がない。

 夢は夢でしかないと思っても、そこにいた『誰か』がオレの様な気がしてならなくて――それが妙にしっくりくるから

刑「……兎に角」

 朝だ。少々体の調子が良くないけれど、何かするかな。

※自由安価(八雲家で何をする?)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント 1の場合は襲撃

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用

※刑は『百物語』を思い出しました

358 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 23:40:33.76 ID:MzDv80Bao
藍しゃまと対話
出来るだけ友好的な感じに持っていきたい
359 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 23:41:30.88 ID:e/5rQud4o
猫センサー作動
360 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 23:42:45.81 ID:AKDl3LMQO
二度寝しよう
361 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/27(木) 23:43:36.01 ID:+5QNWIJAo
朝ごはんでも
362 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/11/27(木) 23:47:58.26 ID:kCJ7Resw0
88 またロリコン魔神か…
363 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/28(金) 00:15:53.65 ID:HkNEY8x2o

>>359 コンマ:ゾロ目 ※イベント

 ―八雲家―

 まぁ、兎に角ジッとしているのも性に合わないので家屋の中を歩き回る事にした。

 窓から差し込む日差しが暖かく、日向ぼっこでもしていれば眠ってしまいそうだ。

 まぁ、昼寝というよりも二度寝になってしまうわけだが、それはそれでもったいないので散歩していると――

橙「ふぁあ……」

 橙ちゃんが居た。縁側で丸まって、眠そうにあくびをしている。

刑「橙ちゃん、おはよう」

橙「あ、お、おおおおはようございます!」

刑「そんな慌てなくて良いよ」

 そんな彼女に挨拶をすれば橙ちゃんが慌てた様子で身だしなみを整え始めたので、苦笑しながら落ち着かせる。

 尻尾が揺れて、耳がピコピコと動く。可愛い。

刑「今日はいい天気になりそうだねぇ」

橙「……あの」

刑「ん、どうかしたか?」

橙「いえ、刑さんって私たちの事、怖がらないですよね」

 唐突な問いに、オレは目を丸くする。

刑「君たちを怖がらないって言えば、それは表面上だけだよ」

橙「ええ、全然そうは見えませんよ」

刑「賢者さまは油断ならないし、藍には殺され掛けたしな」

 まぁ、そんな経験のせいで最近は感覚が麻痺しかけている所もあるかもしれないけど。

刑「強がりと詭弁は昔からの得意技でね」

橙「口がお達者なんですね」

刑「まぁ、そういう場所に居たからな」

 研究所では詭弁を吐かずには研究を続けられなかったし、強気に見せる姿勢が無ければ良いように使われていただろう。

 オレが自分の好きな様に動けたのも、この体を作れたのもそのおかげだし。

 そんな風にしていれば――

※選択

1:そうだ、と何か作る事を思いついた
2:突然、背中にぞくっと来た(藍様登場)
3:その他(内容明記)

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
364 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/28(金) 00:16:54.27 ID:Xwkpca4to
365 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/28(金) 00:16:58.02 ID:DhsG8y3jo
2
366 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/28(金) 00:17:21.80 ID:19GNBBmQ0
1
367 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/28(金) 00:17:35.26 ID:cx8NxUkLo
368 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/28(金) 00:17:37.97 ID:8nDbAyKvO
いち
369 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/28(金) 00:17:53.41 ID:yKBom0mxO
3ゆかりん登場
370 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/28(金) 00:42:55.42 ID:HkNEY8x2o

※選択:2のコンマの低さはなんなんですかねぇ

>>366 選択:1

刑「そうだ」

橙「どうかしたんですか?」

 思い付いた事に、オレは早速と手持ちの部品とドライバーを取り出して作業を開始する。

 橙ちゃんが不思議そうに表情を変えてオレの手元を覗き込んだ。

刑「うん、ちょっとね」

 手頃な部品を繋ぎあわせ、黙々と作り上げたのは――

刑「じゃじゃーん」

橙「猫じゃらし……ですか?」

刑「まぁ、似たようなもんだねぇ」

 しなやかさを再現する為に関節は多数用意。ゴム管でそれを覆って、怪我をしないように配慮。電力は使わず、スイッチ一つで多彩な動きをする様に組み合わせた、猫じゃらしもどきの玩具である。

橙「そんなもので、私が喜ぶと思いました?」

刑「うーん、まぁ、橙ちゃん限定にしてるわけじゃないんだけど」

 遊んでくれたら嬉しいな、とは思っていたので少し残念。

刑「どうかな?」

橙「どうかなって……」

刑「ほれ」

橙「言われましても」

刑「ほれほれ」

橙「……にゃー!」

 本能には勝てなかったご様子です。

刑「ほれほれほれー」

 ぶんぶんとおもちゃを振り回して、それを必死に手を動かして捉えようとする橙ちゃんを眺める。

 ああ、癒される。なんだこの可愛い生き物……

藍「実に素晴らしいな」

刑「……そうですね」

 いつの間に居たんですか、あんたさん……

 そんな風に突然現れた藍に朝ごはんの支度が出来たと言われたので移動を開始する。

 ちなみに、この玩具は彼女が欲しいと言って来たのでお渡ししました。

……そういえば、この九尾親バカだって聞いた覚えがある。

 つまりは、そういう事なのだろう。

※橙の好感度がぐっとあがった

371 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/11/28(金) 00:44:19.07 ID:HkNEY8x2o

※ぬぅ、調子が出ないので今日はここまでで。申しわけない

※お疲れさまでした。また次回お会い致しましょう

372 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/28(金) 00:44:40.55 ID:DhsG8y3jo
おつー
373 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/28(金) 00:47:55.68 ID:19GNBBmQ0
おっつおっつ
374 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/28(金) 00:51:22.44 ID:rtjQhnp3O
乙なの
375 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/28(金) 00:58:45.50 ID:s9B5FQddO
乙ぅ!
376 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/28(金) 00:59:21.42 ID:8nDbAyKvO
藍さまーの好感度はあがらないのか…
おつですー
377 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/11/28(金) 01:42:53.88 ID:ALwTBbGD0
遅ればせながら乙
378 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/03(水) 23:07:03.96 ID:nGxnMvZEo
まだかな
379 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/04(木) 02:22:02.10 ID:G2ivB1fDo

※外伝(小ネタスレ)立てました。
 ↓ここです
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1417627082/

※本編の再開は明日夕方頃か夜の予定

※帰宅時間がこの時間になる事が多かったですが、明日明後日は出来そう

380 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/04(木) 02:25:26.10 ID:Ilu8Ii8Yo
了解です
まってまーす
381 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/04(木) 17:22:33.52 ID:+tCAQwzIo
あいさー
382 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/04(木) 21:36:44.01 ID:G2ivB1fDo

※22:30頃に再開します

383 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/04(木) 21:37:42.35 ID:Ilu8Ii8Yo
りょーかい
384 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/04(木) 21:51:17.52 ID:sq7cCNKXO
あーい
385 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/04(木) 22:37:03.50 ID:G2ivB1fDo

※遅れましたが再開の時間。お人が居れば嬉しいです

386 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/04(木) 22:37:42.29 ID:ASVDsjHSO
アーイ!
387 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/04(木) 22:38:24.11 ID:nsGcc+RNo
わぁい
388 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/04(木) 22:39:26.50 ID:Ilu8Ii8Yo
ウェイ!
389 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/12/04(木) 22:50:03.93 ID:VljshEUz0
さぁ、始まるザマス
390 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/04(木) 22:50:34.33 ID:sq7cCNKXO
いくでがんす
391 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/04(木) 22:52:27.73 ID:xtrkrDpEO
シャンハーイ
392 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/04(木) 22:57:40.75 ID:G2ivB1fDo

 ―八雲家(昼)―

刑「システムオールグリーン、不具合の検出はなし、と」

紫「興味深いものね、自分のお腹を開いてパーツの交換をする様を見るのは」

刑「そんな面白いものじゃないと思いますがねぇ」

 朝を過ぎ、賢者様が約束通りオレに必要なパーツを渡してくれたのもあり、朝飯を食べた後、消化を終えた頃合を見計らって交換に取り掛かった。

 流石に腹の中にモノがあったら気持ち悪いから、まぁ、時間は惜しかったが仕方ない。

 んで、その最終チェックも今しがた終えた所だ。それを見学させてくれ、と彼女に言われた時にはどうしようかと思ったものだが――

刑(本当、静かにマジマジと見るんだもんな。珍しいというか、オレだけしかこういう事が出来る存在がいないとはいえ)

 害が無いなら問題ないか。さて、後は感覚を通常に戻して。

刑「……ふぅ。これで完治、と」

紫「お疲れ様、というべきかしら。それとも、おめでとう?」

刑「どっちかと言えば前者だな。そこの警棒は祝い品としてもらっておいてやる」

紫「空気砲は無くなってたから、仕方なく探して持って来てあげたのよ。感謝なさいな」

刑「まさか無くなってるとは思わなんだ。オレが消えて、身辺整理がてら処分でもしたのかねぇ」

 残しておいたものが何かに利用されている可能性があるけれど、まぁそれも今では関係ないだろう。

 そも、オレが居なければオレの残したものを理解と応用と再現が出来ない筈だ。あいつらに扱える筈がない。説明書もないしな。

刑「まぁ、とりあえずこれで自衛手段が増えたわけだ」

紫「でも、無茶はしたらダメですわよ?」

刑「わかってますよ、妖怪には絶対に挑みませんし」

 これはあくまで、最後の手段だ。人間に対しては有効かもしれないが、妖怪相手となればきっと無力だろう。

 それじゃあ、これから行動を起こすか。幸いそこまで時間が掛からなかったし、十分今日を動く事が出来るだろう。

※選択

1:人里散歩すっかなぁ
2:霧の湖にフィールドワークだ
3:妖怪の山のフィールドワーク
4:守矢神社に行ってみるか
5:稗田家へ行こうか
6:霧雨商店に行ってみるか
7:香霖堂で働くか
8:紅魔館へ行ってみよう
9:八雲家に留まるか
A:何か作るかな
B:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
393 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/04(木) 22:58:26.78 ID:sq7cCNKXO
5
394 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/12/04(木) 22:58:43.78 ID:QyFmeHTX0
5
395 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/04(木) 22:58:58.36 ID:Ilu8Ii8Yo
396 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/04(木) 22:59:26.56 ID:d71n4XorO
7
397 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/04(木) 23:00:01.74 ID:sq7cCNKXO
一瞬二重書き込みしたかと思ったらコンマが全く同じ値の別人だったでござるの巻
398 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/04(木) 23:00:36.32 ID:nsGcc+RNo
ロリコンマ神変なところで遊ばないでください
399 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/04(木) 23:08:48.09 ID:G2ivB1fDo

※ワォ、こんな偶然もあるもんなんね

選択:5

 ―稗田家(昼)―

 というわけで、賢者がすきまを開いて稗田家に送り届けてくれたのでタイムラグも全くなしに稗田のお屋敷に戻ってきた。

 いや、ホント最近色々とあり過ぎて困る。何だか、久々に戻って来た感じがしてならない。

刑(さて、百物語の内容は思い出したわけだが)

 あの夢の後に思い出した、百物語。何故、そんな事が起こったのかなど疑問に思うがこの際捨て置こう。

 今使えるものは、使わない手はない。

刑(準備を始めても、良いかもしれないな)

 知識を持っているとは言え、調べ直さないのは愚者の所業。知識は腐敗し、摩耗していくものなれば。

刑「ま、それ以外を行っても構わないと言えばそうか」

 百物語について調べるか、それとも稗田家でゆっくりするか。

※選択

1:百物語について調べる(後三回でシナリオイベント+いつもの遭遇判定)
2:稗田家でゆっくりとしよう(いつもの遭遇判定)
3:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
400 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/04(木) 23:09:28.86 ID:nsGcc+RNo
2
401 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/04(木) 23:09:31.77 ID:RTdqYZ0vo
2
402 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/04(木) 23:09:43.83 ID:Ilu8Ii8Yo
403 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/12/04(木) 23:13:43.34 ID:QyFmeHTX0
1
404 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/04(木) 23:20:53.80 ID:G2ivB1fDo

>>400 選択:2

※判定

5以上で遭遇か発見 1(ファンブル)でトラブルイベント発生

判定直後
405 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/04(木) 23:21:08.18 ID:EG9jy7wWO
406 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/04(木) 23:27:49.49 ID:G2ivB1fDo

>>405 コンマ:8 ※成功

※誰と逢った? もしくは何を見つけた?(キャラの場合稗田家に訪れそうなキャラ限定)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
407 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/04(木) 23:28:08.94 ID:fTNtDebho
夢美
408 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/04(木) 23:28:31.82 ID:GpsYNENsO
見たことの無いからくり人形を見つけた
409 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/12/04(木) 23:29:20.18 ID:QyFmeHTX0
阿求
410 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/04(木) 23:29:29.47 ID:d71n4XorO
けいね
411 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/04(木) 23:47:39.21 ID:+tCAQwzIo
ロリコンマ神が珍しくAQNを低コンマに…?
412 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/04(木) 23:54:54.28 ID:G2ivB1fDo

>>407 指名:夢美

 ―稗田家・居間(昼)―

夢美「はろー。調子はどうかな、刑君」

刑「夢美じゃないか」

夢美「そうよ、岡崎教授がわざわざ様子見に来たわよ」

 居間でゴロゴロとしていれば、縁側の方から苺カラーの少女が現れる。

 岡崎 夢美。そう言えば、最近会ってなかったような気がする。

刑「様子見にって、どうしたさ」

夢美「ん、ちょっとねー。ほら、充電池使って何かしてるみたいだったし」

刑「……やっぱお前だったか」

 香霖堂に訪れて、充電池を置いていった奴。霖之助から聞いた特徴からそうじゃないかとは思っていたけど、

刑「正直に礼を言うわ。ありがとう、お陰で色々と改善できてる」

 姿勢を正して、頭を下げる。

夢美「良いよ良いよ。ま、仲間なら助け合わないとねー。 ……というより、そうしないと不味いかなーって、何となくだけど思ったのよ」

刑「何かあったのか?」

夢美「なんて言えば良いんだろ。今の状況が何となく知ってる様に思えてならなくて……その充電池も、何故か知ってるみたいに作れたのよ」

刑「……既知感」

夢美「そうそう! それがピシャリだよ、既知感って表現。デジャヴって言い方でも良いかも」

 既知感――オレが疎むそれを、夢美も覚えたと今言った。

 どういうことだ? 何で夢美まで既知感を覚えている? そんな状況、『オレは知らない』ぞ。

刑「そんな良い物じゃないだろ」

夢美「そうかね。まぁ、確かになんでも知っている様に思えたらつまらないとは思うけど」

刑「そうだ。そんな良いもんじゃない」

夢美「……そうそう、だいぶ前に話してた件。お手伝いさせてもらうよ」

刑「百物語のか?」

夢美「そ。エネルギーの充填も思ったより早く済みそうだから、一回大学に戻ってプロジェクターとか用意するわ」

 それは、まぁ、願ったり叶ったりだけど。

刑「良いのか?」

夢美「誘って来たのは君でしょう。ま、面白そうだからって理由もあるけどさ。ずっと研究と向き合うのも、疲れちゃうからね」

 その気持ちはわからなくもない。デスクやディスプレイに釘付けになっていると、どうしても疲労が溜まってしまう。

 それは外の世界に生きる者にとっては馴染み深いだろう。ストレスも溜まるしな。

刑「なら、頼むわ」

夢美「存分に気分転換させて頂くわ」

 互いに笑いあって、約束を交わす。

 さて、まだ彼女と話せるだろう。何か話題を振るか。

※自由安価(内容明記)

↓3
413 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/04(木) 23:59:04.67 ID:qVuA4pWoO
俺の体改造したりした?
414 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/04(木) 23:59:38.84 ID:wnICRWLuO
妖怪化のはなし
415 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 00:02:41.57 ID:Vbvac8Q8O
デジャヴと夢について
416 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/05(金) 00:26:54.41 ID:F7TYwYDNo

>>415

刑「そう言えば、さっきデジャヴの話が出たが」

夢美「ん? 刑君は興味ありな感じね」

刑「いや、興味があるとかそういうのじゃなくて……」

 先の会話から拾って来た単語を切り口に、ちょっと意見を貰おうと思いながら尋ねてみるがそれについて口篭る。

 うまく纏まらないのだ。あまりにも荒唐無稽過ぎて、良い言葉が見付からない。

刑「既知感を、オレは幾度となく経験している」

夢美「……はい?」

刑「あー、すまん。上手く纏められていない」

 怪訝そうな顔をする夢美を尻目に、オレは眉間に皺を寄せた場所に人差し指の先端を当てて言う。

夢美「えっと、刑君は何度も既知感を覚えてるってこと?」

刑「肯定だ。外の世界ではそこまででも無かったんだが、幻想郷に来てから頻繁に起きる様になった」

夢美「刑君ってさ、旅人みたいに色んな場所に飛び回る様な研究者だった?」

刑「フィールドワークで世界中を回った事はあるけど、基本的に研究所で監修されてたな」

夢美「監修って」

刑「それについては、今は気にしないでくれ。話せば長くなると思うから」

 まぁ、三行に纏められないわけではないけれど……あまり良い話でもないし、どうでも良い。
  デジャウ゛
刑「既知感るんだよ、何故か。本来なら、此処には来た事ない筈なんだ。似た場所に行った覚えもない。それに、おかしな夢も見る様になってな」

夢美「夢……ね。科学的な根拠はまったくないと思うけど、話してもらっても良いかしら」

 オレはそれに、小さく頷いた。



 
417 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/05(金) 01:12:40.32 ID:F7TYwYDNo

 話した内容は、まぁ、言ってしまえば以前と今朝に見たものだ。

 何度も繰り返す誰かの夢。その中に阿求ちゃんや早苗、夢美が居て、その内の誰かと親しくなるが最後には死を迎えているというもの。

 夢とは、説の中には記憶の整理であるというものがある。

 別にそれを肯定するわけではないが、オレにとってそれが気に入っているというのもあるのでそんなもんなのかと思っているのだが――

夢美「不思議なものね。じゃあ、私達は何度も出会っているって事になるのかしら、素敵」

刑「おいおい、たかが夢だ。それも、荒唐無稽な類のだろう」

夢美「それはそうなんだけど」

 ちゃぶ台に肘を立て、頬杖を吐きながら言えば夢美は苦笑した。

 夢の話を素敵と言うあたり、ロマンでも感じているのだろうか。

 乙女チックと言うか、怪しい思春期の少女的な考え方に成りかねないと思うぞ。

夢美「私は魂というものについては肯定しているわ。というか、幽霊や亡霊が存在している時点で肯定せざるを得ないわよね」

刑「まぁ、それについては確かに。この幻想郷においては、幻想だと思っていた存在の悉くが存在するわけだから」

 そこら辺は、ここで過ごしている以上認めざるを得ないだろう。いやがおうにも。

夢美「だから、もしこうだったら面白いと思わないかしら」

刑「……なんぞ?」

夢美「この世界は繰り返しているのよ!」

 ……。

刑「いや、無い無い」

 それこそ荒唐無稽が過ぎるだろ。この世の定理なんてわかる筈もないけれど、そんなわけがない。

 と言うか、それだと生きる意味が虚しくなる。繰り返している世界だともし仮定すれば――

刑「そんな世界だったら、誰も彼も既知感で頭がおかしくなっちまうよ」

夢美「そんな真面目に返さないで頂戴よ。あなたの夢の内容から冗談を言っただけじゃない」

刑「意外と深刻なんだぞ。これ」

夢美「……そんなに?」

刑「さっきも言ってたろ。なんでも知ってる様に思えたら、つまらないって。ま、何もかもに発動するわけじゃないが」

 そこまで酷いわけじゃないけれど、事ある毎にその感覚に襲われていれば不気味に思うものだ。

 外の世界では気にしないようにしていたけれど、ここまで来ると不可思議過ぎて怖くなる。

夢美「……脳科学は、ちょっとねぇ」

刑「オレもだよ。つーか、流石にそこまではオレも解明出来ちゃいない」

夢美「改造人間に自分から成った人が何を言ってるのやら」

刑「それだって、記憶や夢に対してまで手は広げられちゃいないからよ」

 電極を脳にぶっ刺して、強化ガラスのケースに入れちゃいるけどさ。そうしてこの体を動かしているにしても。

刑「……存外、本当に繰り返してるのかもしれないな」

夢美「だったらやっぱり」

刑「ああ、素敵かもな」

 魂に刻まれた記憶が喚起され、それが既知感になっているのだとすればそれはそれで素敵かもしれない。

 何度も彼女達に出会えて居て、その終わりがオレの死だとしても。

 そんな結末など、認めたくはないなぁ。なら、それに対する未知をオレは求めたいものだ。

※夢美の好感度があがりました

 
418 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/05(金) 01:13:55.39 ID:F7TYwYDNo

※今日はここまでで終了です。お疲れ様でした

※明日はもっと早くに出来ればと思います。休日だから、久々にドラゴンボーンにも成りたいものですが

※では、また次回お会い致しましょう。お疲れ様です

419 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 01:15:06.34 ID:KA9dnfDJo
おつおつ
420 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 01:21:28.50 ID:g8ZEwIpg0

ほんの冗談とはいえ真実を言い当てた夢美さんすげー
421 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 01:21:39.96 ID:Jti4qBUso
おつー
422 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/05(金) 18:22:59.46 ID:F7TYwYDNo

※20時頃に再開予定。早まる可能性あり

423 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 18:24:48.95 ID:iR7MOGVNo
わーい
424 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 18:42:40.40 ID:KA9dnfDJo
ほーい
425 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 18:44:25.50 ID:ReZ/8wD0o
うーい
426 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/05(金) 20:06:00.75 ID:F7TYwYDNo

※時間なので再開宣言。現さんの妖夢IFの完成までもう少し掛かりそう
427 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 20:07:11.34 ID:SBr9RF+wo
ヒャッハー
428 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 20:09:09.01 ID:iR7MOGVNo
へーい
429 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/05(金) 20:18:55.60 ID:F7TYwYDNo

 ―稗田家(昼2)―

 夢美とのそんな冗談にならない冗談を交えた会話も終わり、帰っていくのを見送ってからスマホを起動する。

 立ち上げるのはメモ帳のアプリで、その中には暇を見つけて打ち込んだ百物語の原稿データが書き込まれている。

刑(だいぶ溜まってはきてるな)

 思い出した内容を忘れない為にも、こういう事は大切だ。

 もしも新しいネタを思い付いた時でも、文章に起こしておけるわけだし。

 ホント、スマホ様々だ。

刑「こんくらいにしておくか」

 とりあえずそこそこ書きおこした所で、スマホを切る。

 さて、これからどうするか。まだ暇はあるっちゃあるし。

※選択

1:人里散歩すっかなぁ
2:霧の湖にフィールドワークだ
3:妖怪の山のフィールドワーク
4:守矢神社に行ってみるか
5:まだ稗田家に居るか
6:霧雨商店に行ってみるか
7:香霖堂で働くか
8:紅魔館へ行ってみよう
9:八雲家に顔を出すかな……
A:何か作るかな
B:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
430 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 20:20:29.56 ID:iR7MOGVNo
431 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 20:20:40.68 ID:PGkH9wBvO
7
432 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 20:21:13.80 ID:Bu0RkhSzo
433 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 20:23:40.34 ID:zuYm1S6to
434 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 20:29:59.91 ID:iR7MOGVNo
また香霖堂で0か・・・
435 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/12/05(金) 20:35:43.88 ID:9yt6XFQJ0
今日も楽しくオシゴト、オシゴト
436 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 20:41:59.13 ID:SBr9RF+wo
ヒャッハー
437 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/05(金) 21:05:36.41 ID:F7TYwYDNo

>>432 選択:7 コンマ:0 ※イベント発生


 ―香霖堂(昼2)―


霖之助「け、けけけ刑君!」

 香霖堂で働くかな、と思い向かってみるといきなり霖之助が慌てた顔で詰め寄って来た。

 どうしたのかと思って驚いていれば、店の奥から早苗が出てくる。

早苗「こんにちは、刑くん」

刑「おっす、早苗。何かあったのか?」

霖之助「何かあったじゃないよ! これ見て! これ!!」

 そう言って霖之助が差し出して来たのは、くしゃくしゃになった一枚の紙だった。

 そこには、長々と縦書きされた文章が見える。

刑「……脅迫状か」

 その内容を読んでみて、オレは眉間に皺を寄せながら呟いた。

 不都合を覚える奴が居るかもしれないと思っていたが、行動が早いな。

早苗「電化製品を喜ぶ方々は多いですが、それを嫌煙する方も居るみたいで」

霖之助「困った事になったよ、ああ、本当に」

 それぞれが険しい顔を浮かべる。

 霖之助が困ったと言っているのは、販売を止めなくば罰も止むなしと書いてあるからだろう。

 早苗も早苗で、一応販売元は守矢神社なのでせっかく人気――信仰を得られるような機会を、みすみす逃したくはないと考えているのかもしれない。

早苗「神社に文矢で届いたんです。これ、多分私達のことも指していますよね」

刑「まぁ……内容を見る限り、オレを標的にしてるみたいだがね」

 結局、要訳するとオレが人の為に活動しているのが気に入らないって感じが見て取れた。

 オレだけが困るならまだ良いが、周囲の人間に被害が出そうになるのは問題だ。

早苗「せっかく、諏訪子様と神奈子様から正式に許可が降りたのに」

刑「本当か?」

早苗「はい。まぁ、先んじて守矢からという事を霖之助さんに言って頂いていましたが」

 許可が出るかわかっていないのに、そんな事をしてたのかと思ったが――まぁ、今は関係ない。

 こんな事をする奴らは、オレを妖怪にしようとしているあの連中か先日の黒装束どもか。

刑(前者と後者が一緒だった場合は厄介だが)

 殺される直前まで追い詰められているから、多分そういう過激な許可も出ているのだろう。

 もはや手段がどうとか言っている場合じゃないわけで――ぶっちゃけ、やばい。

 状況は悪い方へ転んでいる。なら、どうするべきか。

選択

1:販売は続けよう。人里にとって必要不可欠になるくらい
2:販売は一旦中止にするか。お前らを危険に巻き込むのは、御免だ
3:その他(内容明記)

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
438 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/12/05(金) 21:07:56.84 ID:j+aY53RO0
2
439 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 21:09:37.51 ID:iR7MOGVNo
メール欄にsageっていれてね
2で
440 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 21:10:05.18 ID:iE8bhZxqo
2
441 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 21:10:08.69 ID:CAm3PEWYo
1
442 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 21:10:17.50 ID:Bu0RkhSzo
443 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 21:12:25.18 ID:UodoDItFO
444 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/12/05(金) 21:21:16.53 ID:j+aY53RO0
>>439スマヌ、忘れてた
445 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/05(金) 21:33:19.90 ID:F7TYwYDNo

>>438 選択:2

 やっぱ、そうするしかないわな。

 オレ自身の問題は、他のやり方で何とかすれば良いわけだし……

刑「販売は一旦中止にするか。お前らを危険に巻き込むのは、御免だ」

早苗「ここまで来て、ですか?」

刑「ああ、せっかくお二方から許可を出してもらったのに悪いな」

 まあ、永久的にやめるわけじゃないわけだが。

霖之助「再販売の目処が立ち次第って所かな」

刑「ああ、この脅迫状を利用して販売はやめるってことにしよう」

 製造元に危険が迫っている以上、利用者には理解を示してもらうべきだろう。

 それでオレたちの誰かに危害があった場合、利用者にだって迷惑が掛かる。

 それのせいで永遠に販売が出来なくなったら、利用者だって困る筈だ。

刑「……同情も稼げるかもしれないしな」

早苗「悪い顔してますよ」

霖之助「悪い顔してるねぇ」

刑「これくらいはしないとな。オレらに迷惑を掛けるなら」

 元々そんな事を謂れなんて、オレたちには何処にもないんだ。

 早苗にだって、霖之助にだって。

 オレのかかずらっている問題に巻き込む事は、出来ないだろう。

 それが最良の手だと、思いたい。

刑(……頭が痛くなるぜ、まったく)

 深く溜息を吐き出して、陰鬱な気分を味わう。

 そんな時に――

※来客(香霖堂に来そうなキャラ名明記)or早苗か霖之助から話し掛けられる

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
446 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 21:34:16.74 ID:UodoDItFO
夢美
447 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 21:34:43.65 ID:Bu0RkhSzo
魔翌理沙
448 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 21:35:07.34 ID:PGkH9wBvO
霖之助
449 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 21:35:15.36 ID:ZY4nYzLjo
夢美
450 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/05(金) 21:56:03.53 ID:F7TYwYDNo

>>446 選択:夢美

※ここに来て追い上げを開始する岡崎教授

夢美「こんにちはー……って、何この陰鬱な雰囲気」

刑「ん、夢美じゃんか。今日はよく会うな」

早苗「岡崎さん、こんにちは」

夢美「刑君と早苗もここに来てたの? 何だか奇遇ね。これも運命かしら、素敵」

 いや、そういうのではないと思うけれど……じゃなくてな。

霖之助「こんにちは、以前は充電池ありがとう」

夢美「うん、どう致しまして。その後の調子はどう? 何か問題は起きてないかしら」

霖之助「充電池に関して言えば、まったく好調だよ。ただ……」

夢美「何かあったの?」

早苗「電化製品の販売に、問題が生じてしまって」

刑「その事でちょっとな。ままならないもんだよ、ホント」

 肩を竦ませながらオレは言う。

 せっかく光明が見えたと思えばこれだ。まぁ、早苗と和解出来ただけ得られたものはあったと思うが――

刑「作るのはやめないが、どうも面倒な問題がな」

夢美「ふーん……あ、そうそう。一応、これ渡しておくわ」

 そう言って、夢美は霖之助に何かのコンパクトな箱を手渡した。

 マジマジと霖之助がそれを見る隣で、オレと早苗もそれを眺める。

霖之助「充電器かい?」

夢美「そうよ。あ、複製は刑君に頼んで頂戴」

刑「それは別にかまわんけど……」

 何でこのタイミングで。

 まぁ、一回帰るって言ってたしその前にって事だろう。

 助かると言えば助かるが……無駄には出来ないよな、これ。

夢美「何があったかわからないけど、そう陰気臭いと幸せ逃げちゃうよ?」

刑「……それもそうだな」

早苗「ですね」

霖之助「まぁ、言う通りだ」

 夢美の言葉に、オレたちは顔を合わせながら言う。

 さて、そうと決まれば何か話すことはあったかな。

※自由安価(内容明記)

↓3
451 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 22:20:23.45 ID:g8ZEwIpg0
他に刑に協力してくれそうな者はいないか
452 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 22:25:23.45 ID:Bu0RkhSzo
ksk
何話すか考えてなかったんかーい
453 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 22:32:07.02 ID:+CS630Uco
岡崎教授のいた世界の話
454 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/05(金) 23:26:41.78 ID:F7TYwYDNo

>>453

 そうだ、向こうに戻る前に一つ聞いてみよう。

刑「夢美の戻る世界って、近未来的なんだよな」

夢美「近未来って言い方に当て嵌るかはわからないけど、この世界の外を君たちから聞く限りではそうね」

早苗「車が空を飛んだりですか? 外宇宙に進出して大いなる意思と接触ですか?」

夢美「前者は有るけど、後者はさすがにないわね。私の世界では」

 興奮気味に言う早苗に、夢美が苦笑して返答する。

夢美「他の世界ではどうだろう。でも、この世界は特別なものね」

刑「と言うと、やっぱり幻想がそのまま生きてるからか」

夢美「ある意味、平行世界と言って良いのかわからないくらい。分岐点が何処なのかはわからないけど、文明に開きがありすぎるのもそうね」

 確かに、平行世界と言えば理論上類似した隣地と言っても良い。

 夢美の世界は文明が発達し過ぎている。現代から見て、何世紀も先の技術だろう。
                   タイム・スリップ
 そうすると、彼女からすれば時間跳躍している感覚になるのかもしれない。

夢美「だから、此処の座標とか記録してたまに来るんだけどね」

刑「偶然にしたら、運が良すぎるくらいだな」

 平行世界は無数に存在する筈だ。その中でよくこの世界を引き当てられたもんだ。

 実際、天文学的数字だろうに。

夢美「……うーん」

 しかし、その言葉に対する夢美の反応は偶然を喜ぶようなものではなかった。

夢美「実を言えば、この世界を見つけられたのって偶然じゃないのよね」

刑「偶然じゃない?」

夢美「いや、偶然と言えばそうなんだけど。存在するエネルギー量があからさまにおかしかったのよ」

早苗「えっと、それってどういうことですか?」

夢美「さぁ、それがわかったら苦労しないわ。平行世界を利用した犯罪を取り締まる平行警察って組織もあるんだけど、そこも何故かわかってないみたいだったし」

刑「……そういう専門組織でわかってないなら、オレたちにゃあ尚更だな」

夢美「まぁ、そこから依頼もされてるんだけど。だから、私もこうして自由に此処へと来れてるわけで」
455 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/05(金) 23:27:23.30 ID:F7TYwYDNo

 ほへぇ、とする早苗。蚊帳の外状態の霖之助。そして、何とか理解しようと努めるオレ。

 三者三様に夢美の話を聞いて、三者三様に反応を見せる。

夢美「まあ、そんなものまで存在するような世界です。もっと詳しい事は、話せないからご容赦を」

早苗「禁則事項です、ってやつですね」

 某未来人の真似をしながら早苗が言う。

刑「……お前、外の世界にいた頃色んなものに手を出してただろ」

早苗「いえ、別に。良いじゃないですか、そういうのだって文化なんですから」

 一般的な人間がそんなの知ってるわけないだろ。

夢美「さて、それじゃあ私はそろそろお暇させてもらおうかしら。何か手伝って欲しいことがあったら、明日以降でお願いね」

刑「ああ、了解。気を付けてな」

早苗「またお会いしましょう!」

霖之助「次はお客として来てくれると助かるよ」

夢美「ええ、それじゃあまたね」

 そう言って、夢美は店から去っていく。

 この世界は他の平行世界に比べておかしい、か。

 夢美から見ている世界はどんなものなのだろうか、少し気になった。

※夢美の好感度がぐっとあがりました 早苗と霖之助の好感度があがりました
※夢美が一時的に元の世界に帰りました。次に会えるのは翌日以降です
※充電器を受け取りました
456 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/05(金) 23:36:18.89 ID:F7TYwYDNo

 ―香霖堂(夕方)―

 夕方になるまで、販売中止のビラとその理由についての文章を三人で考えて決めた。

 霖之助がお気に入りにしている旧式のデスクトップPCを使い、ガラクタに紛れていたこれまた旧式のプリンターでそれを印刷する。

 守矢神社が大元として認識させる為に、これらは早苗が布教活動のついでに配ってくれるらしい。

 香霖堂でも来客用に何十部と刷ってある。

 早苗の手伝いも出来るかもしれないので、まぁ気が向いたら昼間に人里の中でも散歩してみよう。

 あの視線だって、いくらか柔らかくなったものだ。オレがいない間に売れた電化製品がもしかしたら効果を発揮しているのかもしれない。

霖之助「これくらいで良いかな」

刑「予備も合わせて結構印刷出来たな。紙までセットにされておくとかもったいない事をする奴がいたもんだ」

 まぁ、袋にまとめて不法投棄されていたのかもしれないが、と心の中で継ぐ。

 霖之助も疲れたのか腰を叩いては背筋を伸ばし、体をほぐしていた。

 さて、夕方だ。そろそろ別の事でもするか。

※選択

1:人里散歩すっかなぁ
2:霧の湖にフィールドワークだ
3:妖怪の山のフィールドワーク
4:守矢神社に行ってみるか
5:稗田家へ行こうか
6:霧雨商店に行ってみるか
7:まだ香霖堂で働くか
8:紅魔館へ行ってみよう
9:八雲家に顔を出すかな……
A:何か作るかな
B:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
457 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 23:37:38.58 ID:Tq2xnyFto
458 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 23:37:58.69 ID:Jti4qBUso
4
459 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 23:38:09.04 ID:aldM6KP1O
4
460 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 23:38:14.06 ID:sz8DWLx+o
461 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 23:38:21.56 ID:DNIQ7llSO
8
462 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 23:38:37.85 ID:jVLpEtQvo
5
463 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/05(金) 23:51:49.06 ID:F7TYwYDNo

>>458 選択:4

 ―守矢神社(夕方)―

 そうしてやって来たのは、守矢神社。

 昨日は邪魔者が入って中には行けなかったわけだが、今日は襲撃される事はなさそうだ。

刑(さすがに連日殺されそうになるのはなぁ)

 向こうの事情なんて知る由もないが、襲撃される側はたまったものではない。

 本当、何時か解決する事が出来ればと思うんだが……それだって糸口もないわけで。

 まぁ、奴らの企みをとりあえず潰すことが出来れば、尻尾を出すかもしれない。

 それに期待して、機を待つとしよう。

刑「誰か居れば良いんだが」

 出来れば、二柱の片方と会っておきたい所だ。

※判定

※判定

5以上で遭遇か発見 1(ファンブル)でトラブルイベント発生

判定直後
464 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/05(金) 23:52:52.13 ID:Tq2xnyFto
諏訪子
465 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/06(土) 00:03:00.24 ID:gnRookgKo

>>464 コンマ:3 ※失敗

 ―守矢神社(夜)―

 待っている間に、夜の帳が空を包み込む時間になってしまった。

 神社に明かりが灯っていないということは、本格的に誰も居なかったという事だろう。

刑(……知ってそうだと思ったんだがな)

 まぁ、留守にしているという事は何かやることでもあっての事だろう。

 それじゃあ、こんな時間だしそろそろ動こうか。


※選択

1:人里散歩すっかなぁ
2:霧の湖にフィールドワークだ
3:妖怪の山のフィールドワーク
4:守矢神社に行ってみるか
5:稗田家へ行こうか
6:霧雨商店に行ってみるか
7:香霖堂で働くか
8:紅魔館へ行ってみよう
9:八雲家に顔を出すかな……
A:何か作るかな
B:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
466 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/06(土) 00:03:31.61 ID:ldHsIHgIo
5
467 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/06(土) 00:03:43.56 ID:kn2GrNbJo
468 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/06(土) 00:04:11.14 ID:IyG5pZrPO

469 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/06(土) 00:05:11.38 ID:UtHrbbaSO
6
470 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/06(土) 00:16:21.43 ID:gnRookgKo

※襲撃システムをすっかり忘れてました。というわけで、襲撃になります

※更に判定

6以上で―― 0・ゾロ目で??? 1で……

判定直後
471 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/06(土) 00:16:39.13 ID:tuhYrrq0O
472 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/06(土) 00:18:52.12 ID:gnRookgKo

>>471 コンマ:3 ※阿求ちゃんは無事だけど、他に救援がいない

※ちょっと休憩します。再開は1:00頃に



473 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/06(土) 01:06:30.98 ID:gnRookgKo

※再開のお時間です。

 ―稗田家(夜)―

 人間の里を、なるべく人通りのある場所を選びながら稗田の屋敷に近付くと、門の先で何かとぶつかった。

 衝撃でよろけるが何とか体勢を保ち、オレの鳩尾近くに顔を埋める誰かを見やる。

刑「阿求ちゃん……?」

阿求「刑さん!? 逃げてください!!」

 その慌て切った声を聞くと同時に、屋敷の方から何かがゾロゾロと現れてくる。

 そいつらには見覚えがあった。

※判定

奇数:刑を妖怪化させようとしている者達
偶数:黒装束の集団
0・ゾロ目:両方

判定直後
474 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/06(土) 01:08:44.87 ID:JYlPcrYso
475 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/06(土) 01:10:42.03 ID:103ihdd5O
ほい
476 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/06(土) 01:30:37.87 ID:gnRookgKo

>>474 コンマ:奇数

 以前、妖怪の排斥を謳っていた奴らだ。オレを妖怪化させようとしている、集団。

「居たぞ! 片山 刑だ!!」

 荒々しく叫ばれた女性の言葉に、足音が門の方へと押し寄せてくる。

刑(拙い、あいつらには弾幕を使える能力がある。このままだと、阿求ちゃんまで)

 あいつらには戦える奴が居るなら、オレを殺すことも容易いだろう。

 この状況を考えるに、奴らはオレを襲いに来たと見える。阿求ちゃんを人質にでも取ろうとしたのか……?

 阿求ちゃんまで巻き込みやがって、何を考えてるんだあいつらは……!

刑「逃げるよ、阿求ちゃん」

 今の体の調子なら、女の子一人抱えて走るくらい苦でもない。

 阿求ちゃんを抱き抱えて、オレは人間の里へと走り始める。

阿求「刑さん!?」

刑「連れて走るわけにはいかないでしょ!!」

 いきなり抱き抱えられたことに驚いたのか、上擦った声でオレの名前を言う阿求ちゃん。

 だけど、彼女の手を取って走るなら多分こうした方が効率的だ。

 オレの体は機械で出来ている。体力の上限などないし、走ろうと思えば酸欠にさえ気を付ければ半永久的に走ることが可能だ。

 ただ、そのスピードはお察し程度。相手が人外だったら話にならないだろう。

 そう、人外だったなら。

「要人逃げたぞ! 追え!!」

 相手が人間なら、空を飛べない普通の人間だったら、オレにだって撒くことくらいは出来る筈だ!!

※判定

6以上で逃走第一段階成功

0・ゾロ目で救援参上 1で黒装束も参戦

判定直後
477 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/06(土) 01:37:03.46 ID:103ihdd5O
478 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage ]:2014/12/06(土) 01:37:38.36 ID:8tqn9fNhO
せい!
479 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/06(土) 01:49:24.27 ID:gnRookgKo

※補正を入れ忘れる惨事。だけど成功

>>477 コンマ:6 ※成功

 夜という時間もあって、人がまばらだ。

 妖怪用に店を開いている所もあるが、それでも人間はもう眠る時間である。

「おい、危ないぞ!!」

 必死こいて走っているわけだから、誰かとぶつかりそうになって怒鳴られた。

 だが、そんな事に気を取られている暇などない。

阿求「刑さん、大丈夫なんですか……?」

刑「大丈夫だ、相手がただの人間なら!」

 弾幕を人里の中で放つ様な真似はしないだろう。

 あいつらだって演説をする様な人種だ。だったら、今後人から嫌に思われる真似は出来ない筈。

 角を曲がって、大通りに繋がる道へと入る。

 オレは忌み嫌われているかもしれない。オレを煙たく思っている奴は居るかもしれない。オレを不気味に感じてる奴も多いかもしれない。

 だが、阿求ちゃんは関係ない。彼女だけでも、何とか無事に過ごせる場所を見つけないと……!

「止まれ! 片山 刑!!」

 そんな時、十字路の左右からオレたちの行く手を阻む様に二人の男が現れた。

※判定

※判定

6以上で逃走第二段階成功

0・ゾロ目で救援参上 1で黒装束も参戦

補正
真・改造:+2

※1(ファンブル)と0・ゾロ目の場合は補正を受けません

判定直後
480 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/06(土) 01:50:15.68 ID:FSLip9GEO
481 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/06(土) 02:16:08.81 ID:gnRookgKo

>>480 コンマ:8+2=10(擬似クリティカル) ※大成功&救援参上

 跳ぶか? いや、一般人程度の身体能力じゃそこまでの事は出来ない。それに、阿求ちゃんを抱えてるなら尚更だ。

 引き返すか? いや、後ろから小さいけど足音が近付いて来ている。挟み撃ちは拙い。

 遠回り? ダメだ、ここは直線。狭い路地はあるけど、やはり阿求ちゃんを抱えた状態だと通り抜けられない。

刑「阿求ちゃん、なるべく強く抱きしめて」

阿求「ふぇっ!?」

刑「駆け抜ける!!」

 体勢を低く、阿求ちゃんの力が強まったのを確認してから現状出来る限界駆動を行う。

 倒れない様に、躓かない様に、だけど出来るだけ早く、スプリント!!

「体を張ってでも止めろ!!」

 多少の怪我なら躊躇わずに、か。その意気はとても良いけれど、オレも止まるつもりなど更々ない!

 そう心の中で叫び、加速。死ぬ気の駆け込みだ、止められてたまるかよ!!

 その刹那、後方から二発のエネルギー弾がオレを追い越して行く。

 闇夜に粒子の尾を引くそれは、吸い込まれる様に目の前の二人の男に直撃した。

早苗「刑くん、今です!」

 その言葉に返答をしたかったが、今のオレにそれが出来る余裕など何処にもなかった。

 早苗。何故居るのかわからないけれど、助かった。

 心の中で感謝を示しながら、よろめく二人の男の間を駆け抜ける。

阿求「刑さん、今の声は」

刑「早苗だろう。今度、ちゃんと礼を言わなくっちゃな」

 もうすぐで大通り。そこなら、誰か阿求ちゃんを匿ってくれる人が現れるかもしれない。

※判定

6以上で逃走最終段階成功

0・ゾロ目で救援参上 1で黒装束も参戦

補正
真・改造:+2

※1(ファンブル)と0・ゾロ目の場合は補正を受けません

判定直後
482 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/06(土) 02:17:23.34 ID:ulI3Hihno
483 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/06(土) 02:19:37.96 ID:ldHsIHgIo
セフセフ
484 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/06(土) 02:29:44.90 ID:gnRookgKo

※ロリと香霖堂が絡むと調子を良くするコンマ神

>>482 コンマ:4+2=6 ※成功

 ―人間の里・大通り(夜)―

 大通りに出た。ここなら、多少マシな程度だけれど人間の姿も見える。

 それに、妖怪の姿も居酒屋あたりにあった。ここで何かが起きれば、きっと色んな奴がこちらを見るに違いない。

 足音も聞こえなくなっている。今のうちに阿求ちゃんを匿ってくれそうな場所を探していると――

※選択

1:慧音が居た
2:聖が居た
3:霖之助が居た
4:その他(人間の里に居るキャラ限定)

↓3

485 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/06(土) 02:36:14.37 ID:ulI3Hihno
486 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/06(土) 02:36:18.60 ID:ldHsIHgIo
487 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/06(土) 02:36:30.52 ID:3VLQxjpF0
4:霧雨の親父さん
488 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/06(土) 02:49:43.87 ID:ldHsIHgIo
ずいぶんレアなのが・・・というか出せるのだろうか
489 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/06(土) 03:07:04.51 ID:gnRookgKo

>>487 選択:4

※霧雨の親父さんか。独自解釈故、ご容赦を

「む……」

 一人の、壮年の男性と鉢合わせた。

「噂の外来人、何をそんなに慌てて。稗田の子まで居るじゃないか」

刑(……やっべ、この状況で人里の人間と顔合わせかよ!)

 男らしい眉を顰め、整った彫りの深い顔の顎に生えている顎鬚を撫でながら言う男の言葉に、オレは内心やばいと思った。

 阿求ちゃんをお姫様だっこで抱えた、噂にされている外来人。どう考えても事案です。本当にありがとうございました。

阿求「霧雨さん、今私達は追われています。どうかお助け願いませんか?」

 そんな中で、阿求ちゃんがその男性――霧雨という男に真剣な声色で言い放った。

 霧雨、という単語にオレは覚えがある。

 この人間の里が誇る大手の道具屋『霧雨商店』。

 その名から関連を考えるに、この壮年の男がそこの店主なのだろうか?

「……事情は後ほどに」

阿求「はい、助かります」

 低い声で二つ返事にそう言う霧雨さんは、着いてこいと言わんばかりに背中を向けて歩き始める。

阿求「その、そろそろ降ろして頂いても大丈夫です」

刑「あ、ああ。すまん。今降ろすよ」

 そんな突然のことに呆然として居たオレに阿求ちゃんの要求に、動揺しながらも従う。

 これが稗田という家柄の娘による言葉の力なのか。

 何にせよ、阿求ちゃんを匿ってくれる人間が居た。それなら後は適当に隠れられる場所を探すだけだ。

「小僧。何をしている、置いていくぞ」

刑「……オレも、ですか」

「他に誰がいる」

 どうせと思っていた所で、彼はオレを呼んで言い放った言葉に戸惑いを覚えた。

 どうやらオレも匿ってくれるらしい。だが、その意図がわからない。

 オレが阿求ちゃんを連れていたから? それとも何か企みがあって?

 もしかしたら、この人もあの連中の仲間? いや、それを言ったら誰もが疑わしくなる。

 ここは素直に従うべきか。阿求ちゃんが居る手前、ここで断るのは逆に後ろめたい感情があるという印象を抱かれてしまうか?

阿求「刑さん、ここは霧雨さんを信じてください」

 葛藤している最中、阿求ちゃんからそう言われてしまった。

 その表情には心配の色が伺える。

……まずったな。疑心暗鬼が過ぎているみたいだ。

刑「わかった。行くよ」

 そう短く返して、オレは二人の後を追って歩く。

 周囲の居酒屋から聞こえる喧騒が、嫌に大きく聞こえてならなかった。

490 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/06(土) 03:10:14.49 ID:gnRookgKo

※親父さんは職人気質な昔ながらのお父さんって感じのイメージ

※まだ続きはあるけれど、次回に持ち越し

※一週間くらい再開は出来ません。ですが、この続きと小ネタ版には顔を見せるつもりです

※では、お疲れ様でした。また次回、お会い致しましょう

491 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/06(土) 03:11:38.05 ID:ldHsIHgIo
おつー
492 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/06(土) 03:16:07.45 ID:ulI3Hihno
おつおつ
493 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/06(土) 07:11:47.23 ID:3OdnTy8F0
494 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/06(土) 08:09:46.53 ID:E23uEfG9O
495 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/10(水) 06:59:11.65 ID:USlF5g7LO
乙です!
496 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/11(木) 11:29:16.25 ID:MTMm0egZo
刑がなぜかディスガイア3のマオで再生される
497 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/13(土) 16:35:31.00 ID:noeYsbSqo

※好きなゲームはDies irae 好きな漫画は私の救世主さま 好きなラノベはアウトブレイク・カンパニー 好きなアニメはスクライド

※予定があるのですぐに消えるかもしれませんが、ちょっとだけ再開宣言です

498 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/13(土) 16:40:28.30 ID:noeYsbSqo

 ―霧雨商店(深夜)―

 逃げに逃げおおせて、やっと匿ってくれる人を見付けたと思えば、その人は霧雨商店の親父さんだった。

 阿求ちゃんだけでもと思ってそのままその場を立ち去ろうとしたけれど、呼び止められたのでオレも此処に一緒させて頂いている。

 そんな状況で、親父さんは――

※判定

1:刑の事は全否定
2〜:刑の事を良く思っていない
5〜:刑の事は半信半疑
8〜:刑の噂を疑っている
0・ゾロ目:刑の噂を嘘っぱちと信じている

阿求の広報活動:+1
今までの実績:+1

判定直後
499 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/13(土) 16:41:40.64 ID:4pTiwa9zo
君は……
500 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/13(土) 16:41:46.95 ID:AWvuHhHxO
501 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/13(土) 16:47:49.37 ID:RqZjls91O
502 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/13(土) 17:11:47.22 ID:noeYsbSqo

>>499 コンマ:4+2=6

 オレについて、半信半疑に思っているらしい。

「小僧が噂通りの輩なら、稗田の子が居候なんてさせまいよ」

 そう言って、彼は清酒の入った徳利に口を付けた。

 ある意味一番迷惑を被っていたと思うのに、良識のある人間が此処にも居てオレは安堵の息を漏らす。

「だが、完全に疑いを解いているわけじゃない。ワシも立場があるからな」

阿求「……商店としては、未だ疑いに掛かっていると?」

「あんな惨たらしい死体を晒して、その上で生きてりゃあな」

 その言葉にオレはなにも返せそうになかった。

 そう、事実オレは八雲 藍によって首を跳ね飛ばされている。その証に、首には消えない斬首痕が残っているのだから。

 擬似血液のオイルと、スパークを振りまく首なしの死体。それを、この老舗の目の前で晒せば嫌でも人目に付くだろう。

 そこに奴らが流した噂が拍車を掛ければ、今オレが陥っている状態の完成だ。

 しかして、それも幾分か緩和されている様子にも思える。

「外来人の定住者に、そこの小僧はそんな奴ではないと言う者が出始めた。そうしたら、次々とお前の世話になったと言う者が増えて来た」

刑「……電化製品の件ですか」

「そうさ、だから半信半疑の状態だ。この里は今、お前さんに対してな」

刑「……そうですか」

 活動が実を結び始めているのを、オレは親父さんの言葉で実感して無性な喜びを感じていた。

 口元がだらしなく歪みそうになって、それを必死に隠そうとするが――

阿求「嬉しそうですね、刑さん」

 阿求ちゃんにはバレバレの様だ。

「何を嬉しそうにしてるんだ。まだまだ信用されているわけじゃないんだぞ?」

刑「嬉しくなりますよ。やっと漕ぎ着けたんですから」

 遥か対岸から、向こう岸の浅瀬が見えるくらいに。それが喜ばずにはいられるかという話で。

「……ワシは、お前さんの事を信用しているわけじゃない」

 そこで、だらけた表情を一発で真剣なものへと変える様な発言を親父さんがした。

「稗田の子を何かから助けた事には礼を言う。だが、お前さんはこの幻想郷においてパワーバランスを崩しかねない商売をしちまった」

 その言葉の指し示しているのは、おそらく香霖堂での電化製品の販売の事だろう。

「霖之助が儲かるのはまあ、良いんだが……あれは少し、早計過ぎたんじゃないのか?」

刑「……そう思いますか?」

「ああ。 ……だが、売っちまったもんはしょうがない。アレがブームにならんことを祈るこったな」

 顎を撫でながら親父さんはそう言って、また徳利に入っている清酒を飲む。

 ブーム、ね。阿求ちゃんの書いた幻想郷縁起には、確かに里の人間は新しいものに弱いと書いてあった。

 熱し易く、冷め易し。浮ついた事に飛びついては、新しい何かを探し続けている。

 販売停止のビラも作ってしまったし、火が付く事はないと思うけれど――

刑(ここでやっぱり、一発何かをしとくのは手、だよな)

503 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/13(土) 17:48:06.61 ID:noeYsbSqo



阿求「百物語の夜、ですか」

 それから宛てがわれたオレの部屋に阿求ちゃんを呼んで、用件を伝えれば彼女はキョトンとした表情でそう言った。

阿求「以前言っていたと記憶していますが、随分とまた、急と言いますか」

刑「うん、わかっちゃいるんだけどね」

 数々の物語を頭の中に思い出したのは間違いないのだが、その件はまだ阿求ちゃんに知らせてはいない。

 学習活動も殆ど行ってはいなかったけれど、保全せずとも今なら出来るだろう。

 そも、百物語は別にオレだけが語れば良いものではない。人を呼び寄せ、誰かがそう言った噺や体験を綴ってくれるだけでも構わないのだ。

刑「ここいらで、オレが妖怪じゃないっていう決定的な一打を付けたいんだ」

 半信半疑まで漕ぎ着けた。親父さんもああは言っていたが、多分オレについてそこそこに気が付いている筈だ。

 噂は嘘である。オレは人間で、害を生み出す様な存在ではないということを。

刑「流れを生みたい。大々的にコミュニケーションを取るなら、やっぱりお祭り騒ぎに似たイベントだと思うんだ」

阿求「……まぁ、確かに。貴方の言うこともわかりますが」

 言い淀んで、阿求ちゃんは唇に拳を当てる。

阿求「襲撃、されてるんですよ?」

刑「それを逆手に取る。人が多ければ目立った襲撃は出来ないだろうし、首を撥ねられない限りはこの体なら強行も出来るから」

 暗殺紛いの事だって、周囲に気を配っていれば未然に防げるだろう。こちとら未来に生きる改造人間だ。オーバーテクノロジーの塊は伊達じゃない。

 まぁ、それがこの一件を生み出している要因なのは確かだが、人間には出来ない事すら可能にする人間の技術の結晶としての力を出し惜しみせずに使おうじゃないか。

刑「知り合いが一人と、守矢神社と、香霖堂にも手伝いを頼もうと思っている。それと、勿論阿求ちゃんにも」

阿求「ええ、設営に関しては私も関わらせて頂きます。その方が、刑さんも動きやすいでしょうし」

刑「うん、二つ返事どころかそこまで考えてくれてたのね。ありがとう」

504 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/13(土) 17:50:10.32 ID:noeYsbSqo

 いや、まさかと思うが最初からやる気はあったと見ていいのだろうか?

阿求「先には急と言いましたが、遅いですよ、とも言いましょう。私だって楽しみにしていたんですから」

刑「え、百物語をするのを?」

阿求「はい。いい機会ですので、新しい妖怪の情報も得られそうですし」

 ああ、なる程。編纂の情報を得るのに良い機会だってことね。

阿求「……それに、きっと、良い思い出にもなると思いますから」

刑「良い思い出?」

阿求「刑さんって、何だかんだで良い事が起きていないように思うんです。幻想郷に来てから」

刑「……まぁ、確かにな」

 言われて振り返ってみれば、いつとて死と隣合わせの状況を作っていた気がする。

 妖怪と関わりたい、調べたいと思っていたのだからある意味自業自得と言っても良いかもしれないけれど……

刑「リスクの無い事は、なかったな」

 なんだかんだですぐに問題と向き合わせになって、日常は殆どその為に投げ捨てていた気がする。

 忙しない毎日だったのは、うん。間違いない。

阿求「ですから、その……」

刑「……別に、阿求ちゃんが気にする様な事じゃないと思うんだけどね」

 くすりと笑みがこぼれた。

 そこまでオレの事を心配してくれて、オレの取り巻く状況を考えてくれていたなんて思いにもよらなかった。

 それが何だか嬉しく思えて、

刑「ありがとう、阿求ちゃん」

阿求「……あ」

 彼女の頭を、無性に撫でたくなって、優しく手を置いた。

 撫で心地の良い、サラサラとして細い髪。艶のある、綺麗な髪。小さな頭はとても可愛らしく、オレは笑みを浮かべたまま彼女の頭を撫で続ける。

阿求「……刑さん、意外と大胆ですね」

刑「さて、なんのことやら」

 女性の髪を触る事の意味くらいは知っているが、嫌がられている様子ではないので知らん振りをする。

 さて、数日は百物語についての保全と、宣伝活動と、まぁ、後は襲撃に備えて何かしますかねぇ。

※阿求の好感度が上がりました

※これから六回の行動(三日分相当)を、百物語について調べる・人里で宣伝をする・襲撃に備えて何かをする の選択して頂く形になります

※それが終わればシナリオイベント開始です
505 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/13(土) 17:53:16.37 ID:noeYsbSqo

※刑くんは ロリコンに 目覚め始めた

※中々イベントへの扉が開かれないので、ここいらでテコ入れです。何度もイベントやってるし、そろそろね?

※師走は忙しいので、次回が確定できません。今年中に刑君のお話は終わるの無理かなぁ

※では、短いですがお疲れ様です。また次回、お会い致しましょう

506 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/13(土) 17:55:01.07 ID:4pTiwa9zo
507 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/13(土) 17:55:37.68 ID:9ZWo4+aio

今まではロリコンじゃなかったのか(驚愕)
508 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/13(土) 19:30:45.22 ID:yt3jXUmbo
遅ればせながら乙
509 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/13(土) 19:45:02.62 ID:ZrAELp8x0

わくわくしてきた
510 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/13(土) 21:35:05.68 ID:eNjfmeIfo
おつおつ
511 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/13(土) 22:14:54.99 ID:RdhVnUm6O
おつさま
猫好きの設定が活かしきれてないな・・・
阿求ちゃんに猫耳つけてもらうか
512 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/13(土) 22:15:50.19 ID:poFmNDUho

目覚めていたの間違いじゃないですかね・・・
513 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/13(土) 23:42:04.61 ID:yaOl4wmLo

圧倒的ヒロインAQN
514 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/12/14(日) 08:44:46.89 ID:e2Iin65S0
おめでとう! 刑君は ロリコンに 進化した!
515 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/16(火) 22:41:18.33 ID:XtI9785Ao

※23:30頃に再開予定
516 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/16(火) 22:49:41.85 ID:c3h/JDWMO
りょーかい
517 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/16(火) 22:51:15.72 ID:cgOHR4TOo
いやほおおおおおう!
518 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/16(火) 23:22:01.74 ID:XtI9785Ao
                          >ゝY / イ )/レ}ヽト、
                         / /      -=彡 ノ} 〉
                         } il /{ノl_ノ/r. :::<- _, >
                        /イ {::V::::::::::::::::ヽ i::イ_/_ 丿i
                       八  ):::l:::::::::::::::::::lゝ}::::7   ノ
                      {ゝ_ソ {::::_o>::::j;;{:ゝl:::::レ ⌒> ノ
                   __   ト  i kl::::::l::::::/ヘ:::::li:::::::/ィ -=ミ
               _,..::::::/_/::) _....:::::フ:::::::::_,-=-vv、:::::::/ ゝ-、
            _,...:::::::::::::<_,:ィ::::::).: イ`-、li:::::l]_]-'-'-レフ::::/ (⌒
          _,ィ7::::::::::::/:ゝイ:::::::::.ヽ_  {Vム::Y{ ___}_./:::/_,-z ゝ      別に日本じゃクリスマスなんて
        イニニi:::::::::::::::::::::::/  ̄    ゞゝ',::レ┴┴イ:/_ /
     /ニニニニ/:: イ  ̄/       \//\/l≧::::-≦/ _ ,ィ≪       ただのお祭りなんだから
   /ニニニニニニレ     ゝヘ       ≧///ハ::::::::::::::/≦/////≦
 /ニニニニニニニニト 、    r_ ゝ         \///\V///////≫    幸せそぉーにしてる奴らに片っ端から
ニニニニニニニニニニニl      \V ===---/ llニニニ≧=-彡'ニニニム 
ニニニニニニニニニニニil      ヘ}ニニニニニニニニliニニニニニ||ニニニニ//ニニ=_      うんこ擦り付けたって問題ないよね★
ニニニニニニニニニニl´     /ニニニニニニニニニニ liニニニニ><ニニニ//ニニニニニ=- _
ニニニニニニニニニニム     _}ニニニニニニニニニニニliニニ><ニニ//ニニニニニニニニニ=- _
ニニニニニニニニニニニニヽ  /ニニニニニニニニニニニニニliニニ><ニ //ニニニニニニニニニニニニニ=、
ニニニニニニニニニニニニニi   lニニニニニニニニニニニニニ lii ニ><ニ//ニニニニニニニニニニニニニニ /
 ̄  -==ニニニニニニニム  l\ニニニニニニニニニニニニ ム >< Oニニニニニニニニニニニニニニニ/
       \ニニニニニ{  {  Vニニニニニニニニニニニ ><//ニニニニニニニニニニニニニニニil
        \ニニニハ  {^   Vニニニニニニニニニニ≧||ニニニニニニニニニニニニニニニニ i
          \/  /    Vニニニニニニニニニ≧.||ニニニニニニニニニニ /ニニニニニ/
           \/     lニニニニニニニニニ‐‐┼‐‐ニニニニニニニニ/lニニニニニ/


 再開しますー

519 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/16(火) 23:23:44.90 ID:XtI9785Ao

※前回貼り忘れてたので

※現在公開可能な情報

名前:片山 刑
読み:かたやま けい
能力:
種族:改造人間(外来人)
危険度:???
人間友好度:???
身体能力:5 普通の人間と同じくらいの動きが出来る
精神:4 何かトラウマでも持っているのかもしれない
頭脳:4 何とか考えている事を他人にちゃんと話せるレベル
潜在能力:1 既に完成されているので、打ち止め
幻想郷縁起
なし

持ち物
工具一式:スパナ、ドライバー各種、ニッパー、ハンマー等の一般的な工具。夢美からもらったもので、ベルトポーチにしまってある
スマホとソーラー充電器:愛用品。研究用の画像や資料が保存されている
発電機:起動しない発電機。香霖堂に置いてある
ロボット:メカメカしいロボ。香霖堂に置いてある
旧式携帯電話:折りたたみ式ではない
部品の詰め合わせ:色々な部品の詰め合わせ。工具的な物から、電器修理用のものまで
隠し警棒:非常用の武器。服の袖に隠してある


現在行ける場所
1:人里散歩すっかなぁ
2:霧の湖にフィールドワークだ
3:妖怪の山へフィールドワーク
4:守矢神社に行ってみるか
5:稗田家へ行こうか
6:霧雨商店に行ってみるか
7:香霖堂に行ってみるか
8:紅魔館へ行ってみよう
9:八雲家に顔を出すか……
10:その他(内容明記)

シナリオイベント『刑式・百物語の夜』まで残りフラグ『5/6』

特殊設定

真・改造
あなたは脳を残して全身を改造している。見た目は人間のままだが、中身はオーバーテクノロジーの塊である。
人間と言うにはかけ離れ、本来妖怪と言うには最も縁遠い存在である。
効果:行動判定に+2 戦闘判定に+1

猫好き
あなたは猫が大好き。故に、積極的に友好を深めようとするだろう。ごろにゃーん
効果:指定した種族の場合、戦闘判定に−1 友好判定に+1

相関図
『人間の里』
稗田 阿求:信頼しておりますよ、刑さん【信頼】
上白沢 慧音:そういう趣味なら、その頭をカチ割るからな【警戒】
『守矢神社』
東風谷 早苗:悪さは出来ませんよ?【友人】
洩矢 諏訪子:へぇ、中々どうして……【関心】
八坂 神奈子:命知らずの様だが、その行動力は嫌いじゃないね【関心】
『冥界』
ルナサ・プリズムリバー:変な人間【無関心】
『妖精』
チルノ:あんたがすげーやつだってことはわかったわ!【憧】
大妖精:大変でしたね、でももう大丈夫ですよ!【親切】
『妖怪の山』
河城 にとり:か、勝手に触ったら駄目なんだって!【警戒】
射命丸 文:普段からその態度なら大目に見るんですけど【嘆息】
『紅魔館』
十六夜 咲夜:とても興味の尽きない人間ですね【興味】
『命蓮寺』
聖 白蓮:……何かを起こす気がします【警戒】
『八雲家』
八雲 紫:貴方のサポート、して上げても良いのよ。科学の落し子【お気に入り】
橙:良い人なんですねー【好感】
八雲 藍:これで本当に良いのか……【疑心】
『英雄伝』
岡崎 夢美:幻想の研究なんて、素敵【好感】
森近 霖之助:君への手助けは吝かじゃないね【友好】
520 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/16(火) 23:31:24.68 ID:N5gpTIAIo
なんかとてもひどいものを見てしまった気がする
521 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/16(火) 23:48:16.08 ID:XtI9785Ao

 十五日目

 ―稗田家(昼)―

 襲撃があった日から今日まで平和なものだった。

 まるで何もなかったかの様に奴らの影は鳴りを潜め、襲撃される事など一度もなく――

刑(何とか、開催の日取りを決める事は出来たな)

 人を集めて行う、百物語を行える状況にまで持って来れたのだった。

 守矢神社へと成功祈願や手伝いの申請、香霖堂への備品の提供を願ったり、戻って来た夢美にプロジェクターや音楽再生器具を用意してもらったりとか。

 まぁ、色々とやることをしていたので自分の事は中々出来なかったわけだが。

阿求「刑さん、調子はどうですか?」

刑「ん、日取りは決めたよ。後は準備するくらいだね」

 それは何より、と言って彼女は笑った。

 それもこれも、阿求ちゃんが元々色々と頑張っていてくれていたおかげなのだがね。

阿求「ですが、油断は出来ません」

刑「そうだな。とりあえず、やれる事はしておこう」

 百物語についてよりちゃんとした知識を得る為に調べるか、人里で宣伝するか。それとも襲撃に備えて何かするか。

 阿求ちゃんの言うとおり、まだ油断は出来ない。

 何かの準備を奴らだってしている可能性があるのだから。

※選択

1:百物語について調べる
2:人里で宣伝する
3:襲撃に備えて何かをする

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
522 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/16(火) 23:49:01.41 ID:6wWwAOkIo
523 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/16(火) 23:49:10.21 ID:xrpW9w+UO
2
524 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/16(火) 23:49:19.93 ID:8ChMKuExO
3
525 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/16(火) 23:50:44.68 ID:N5gpTIAIo
1
526 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/16(火) 23:58:39.24 ID:XtI9785Ao

>>524 選択:3



 まずは、襲撃に対して何か対策を講じるべきか。

 こう言っては何だが、人を集めるという事はそれだけ危険性が増すということだ。

 疑わしきは何処にでも存在している。人間の里に、オレを排除しようとしている存在がどれくらい潜んでいるかも不明だ。

 まぁ、そんな事を言ってしまえばキリがないわけだが。疑心暗鬼になってしまっては、元も子もない。

刑(オレだけを護るなら、どうとでもなるんだがね)

 来場する一般人、力を持たない阿求ちゃん、もしもの場合には手伝ってくれている霖之助達にだって危険が発生する。

 そんな事を考えていれば――

※選択

1:阿求登場
2:早苗登場
3:夢美登場
4:その他(刑と友好的で関わりのあるキャラ限定)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
527 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/16(火) 23:59:31.83 ID:N5gpTIAIo
2
528 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/16(火) 23:59:58.21 ID:HS329UyfO
スポンサー様
529 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/17(水) 00:00:53.79 ID:sMXuIwB/O
3
530 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/17(水) 00:01:17.38 ID:cUGPtoeXo
3
531 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/17(水) 00:29:52.76 ID:OsrZdtdao

>>527 選択:2

早苗「どうしたんですか、刑くん。難しい顔をしてますよ?」

 縁側を通って、歩いて来たのは早苗だった。

刑「ん、来てたのか」

早苗「はい、阿求ちゃんから護符の発注がありましたので。今日は風祝の早苗として来てます」

 つまりは、お仕事モードです、と軽い調子で彼女は言った。

 そんなんで良いのか守矢神社と思ったが、まぁ現代っ子ならこんな調子の方がやり易いのだろう。

 変に畏まるより、よっぽどお前らしいと思いながら、早苗に顔を向ける。

刑「護符の発注ってなんぞ」

早苗「護符は護符ですよー。万が一に危険な妖怪が紛れ込んでも大丈夫な様にする為です。百物語は恐怖を生み出しますから」

刑「なる程、結界の発生装置か?」

早苗「そういう言い方もできますね。私が居ないと発動出来ないのが難点ではありますけど」

 早苗が言うには、信仰の力を増加させるのが護符で、それを介して結界を張るという奇跡を成立させるらしい。

早苗「とは言え、奇跡ですからその力は保証できますよ」

刑「……そうかい」

早苗「信じてませんね?」

刑「いや、別にそういうわけじゃない」

 ただ、久々に科学の外にある分野の話だったので反応を薄くしてしまっただけだ。

刑「その奇跡のメカニズムもいつか研究したいもんだな」

早苗「幻想の研究はまだしたいんですね」

刑「命題の一つだろうさ、人間にとっての」

 人の手の及ばぬ領域は存在する。そこに手を伸ばすのは禁断にして禁忌なのかもしれない。

 それでも探求する者にとっては、そこだって足を踏み入れたい場所だ。

 人間の思いが生み出した場所なら、そこだってやはり人間の領域なのだから。

 まぁ、そこに住まう者との確執は生み出したくないもんだがね。

刑「そうだ、早苗」

早苗「なんですか、刑くん」

※選択

1:お前、最近調子良いみたいだな
2:その護符、オレにもくれないか
3:諏訪子様と神奈子様はどうしてんだ?
4:その他(内容明記)

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
532 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) :2014/12/17(水) 00:30:24.62 ID:tEbIXsAK0
1
533 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/17(水) 00:30:42.38 ID:MVPmEswGo
534 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/17(水) 00:30:47.15 ID:AxhpYpUfO
535 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/17(水) 00:31:09.82 ID:Vw8Uwvv0o
2
536 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/17(水) 00:31:12.32 ID:enGrlKPYo
2
537 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/17(水) 00:49:46.32 ID:tEbIXsAKo
てす
538 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/17(水) 00:58:38.26 ID:OsrZdtdao

>>535 選択:2

刑「その護符、オレにもくれないか」

早苗「これですか? 別に構いませんが」

 オレの申し出に、早苗は持っている護符を一枚差し出してくれる。

 それを受け取って、とりあえずズボンのポケットに突っ込んだ。

早苗「何に使うんですか? 実は、妖怪が怖いとか?」

刑「妖怪は怖いっつの」

 一度殺され掛けてるし、何度命の危険を感じた事があると思ってんだ……

 つーか、そうじゃなくて。

刑「オレは命を狙われてるらしいからな」

早苗「厨二病ですか?」

刑「おーい、そこで茶化すな。知ってんだろお前」

早苗「……なるべくかるーくしたかったんですけどねぇ」

 そうは言っても、実際に実害が出掛けてるんだから軽くは見れないっつの。

刑「ま、そういうこった。もしもの時は頼むぞ」

 オレは告げて、早苗の肩に手をポンと乗せる。

刑「あと、この間は助かった。ありがとうな、本当に」

早苗「なら、是非お礼にウチを信仰――」

刑「しませんよ、押し売りのセールスマンかっつの」

 ケチですねー、と唇を尖らせる早苗。

 ま、色々あったけどお前の事は信じてるからな。

……信じさせてくれよ? 早苗。

※早苗の好感度が上がりました
※早苗の護符を手に入れました

539 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/17(水) 01:12:19.65 ID:OsrZdtdao


 ―稗田家(夕方)―

 会場になる稗田家の大広間に護符を貼り付ける作業を手伝っていれば、いつの間にか夕方になってしまった。

 早苗は阿求ちゃんに作業報告をしに行っていて、今は隣に居ない。

 さて、護符をもらったとは言え物理的なものに効くかはどうなんだろうか。

 元々は対妖怪用といった感じだと思うが……あの黒の人形に対しては効きそうな気はするけど。

刑「いや、早苗を信じるべきだろうな」

 完全な安全など、この世には何処にも存在しない。99.9%は存在しても、100%など有り得ないのだから。

 だから、対策を考えるのは続けよう。今はどうするかは別にして。

※選択

1:百物語について調べる
2:人里で宣伝する
3:襲撃に備えて何かをする

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
540 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/17(水) 01:13:17.73 ID:enGrlKPYo
1
541 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/17(水) 01:13:24.83 ID:QLInU+Zio
1
542 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/17(水) 01:15:59.78 ID:By/PbPx9o
2
543 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/17(水) 01:19:09.57 ID:GIuJz+AV0
1
544 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/17(水) 01:38:26.86 ID:OsrZdtdao

>>541 選択:1



 夕飯まで知っている知識の復習とどんな話をするかの選択を兼ねて、書庫で過ごす事にした。

 稗田家の書庫は大量の本が蔵書されているので、読みたいものさえ探すことが出来れば大体手に取る事が出来る。

 特に、この幻想郷についての蔵書はピカイチだ。妖怪、幽霊、妖精、神の事を調べるならば此処が最適だろう。

 そう思いつつ、本棚から適当に本を手に取って開く。

刑(……やっぱ、知ってるな)

 そこで感じるのは既知感。初めて読んだ筈なのに、この内容をオレは知っている。読んだ事がある。

 そう思いながら、その既知感を感じない本を探していると――

※選択

1:阿求登場
2:早苗登場
3:夢美登場
4:その他(刑と友好的で関わりのあるキャラ限定)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
545 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/17(水) 01:39:34.04 ID:QLInU+Zio
1
546 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/17(水) 01:40:07.48 ID:Vw8Uwvv0o
547 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/17(水) 01:40:20.95 ID:jSeoNPw3O
3
548 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/17(水) 01:43:11.63 ID:V/UdgAJpo
3
549 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/17(水) 01:43:37.74 ID:MVPmEswG0
1
550 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/17(水) 02:07:46.48 ID:OsrZdtdao

>>547 選択:3

夢美「ほぉー、ここが稗田家の書庫ね。いっぱい古めかしい本があって、素敵」

刑「今度はお前か」

夢美「んー? 何よその態度は」

 昼の早苗に続いて、現れたのは夢美だった。

夢美「配線作業に手間が出来たから手伝って貰おうと思って探してみれば」

刑「そんな思惑吐き出しといてオレの態度を咎めるかお前は」

夢美「岡崎教授の助手として私の世界の産物を触れると聞いたら喜ぶと思ってたので」

 よくわかってんじゃねぇか、それは喜んで手伝うと思うぞ。

刑「後でな」

夢美「食いつきが悪いわよ、刑君」

刑「優先順位があるからな」

 とは言え、それもすぐに終わるだろう。今日は調べると言っても下調べみたいなもんだし、それだって多分、もう既に頭の中にあるかもしれないが。

 夢美はブーたれながら適当に本を手に取って開く。

夢美「……読めない」

刑「あー、崩されてるからなぁ、だいぶ」

 現代の本に載っている様な綺麗に整えられた文字とは違い、昔の本とかは手書きでしかも崩された文字の事が多い。

 これを読むのは知識とちょっとしたコツが必要になるんで、ちょいと面倒だ。

刑「岡崎教授でもわからないものがあるんだな」

夢美「私の専門は文学じゃないのー!」

 クツクツと喉を鳴らして笑って言えば、夢美はそう言って反論してくる。

※判定

7以上で―― 0・ゾロ目で???

判定直後


551 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/17(水) 02:13:37.05 ID:V/UdgAJpo
552 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/17(水) 02:26:27.60 ID:OsrZdtdao

>>551 コンマ:5 ※何も起きない

刑(ま、何冊か見繕って夜にでも読むか。今日は夢美の手伝いに手を回そう)

 夢美のムッとした顔を眺めながら、オレは適当に本を選んで脇に抱える。

 からかいが過ぎれば、きっとこの後面倒な事になりそうだ。

刑「うし、んじゃあ教授の手伝いでもするかね」

夢美「良いの?」

刑「今日はな」

 配線の手伝いくらいなら、指示通り行えば問題は起こるまい。

 機材を使える様にするのだって大切な事だし、本は後ででも読める。

 この場でしなくちゃいけないことは、今は多分ないのだ。あるとすれば、それは個人的な問題で。

夢美「いやー、助かるよ。では行こうじゃないか、助手君」

刑「はいはい、教授の仰せのままにってな」

 途端に機嫌を良くする夢美に苦笑しながら、オレは彼女の後を追う。

 部屋から出ようとした時、コトン、という音が本棚から聞こえた気がするが。

刑(ん?)

 振り向いて部屋の中を覗いても何も落ちていなかったので、気にしないことにした。

※夢美の好感度が上がりました

553 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/17(水) 02:28:46.99 ID:OsrZdtdao

※今日はここまでで。次回は多分、明後日の予定

※残り四回の内に阿求ちゃんが好感度を伸ばして駆け抜けるか、それとも夢美と早苗が追い上げてくるか

※もしくは、他の誰かが出馬してくるのか……それは誰にもわかりません

※クリスマスが近いので、最近の私はカップルを呪っています。では、お疲れ様です

※また次回、お会い致しましょう

554 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/17(水) 02:29:41.18 ID:QLInU+Zio
おつ
555 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/17(水) 08:05:42.67 ID:GIuJz+AV0

556 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/17(水) 08:36:24.81 ID:RXGHZ7JCo

クリスマスって一人でケーキ食べる日だろ?(白目)
557 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/17(水) 08:42:58.24 ID:dkPMvg7SO


パルパルパル……
558 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/17(水) 09:16:21.11 ID:LoHf/Offo
乙。
4人目…あぁ、こーr(違
559 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/18(木) 22:11:23.96 ID:WQ57PkvDo


※23:00頃に再開予定

560 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/18(木) 22:31:42.95 ID:7e6jvMrso
おk
待機余裕
561 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/18(木) 23:07:29.58 ID:WQ57PkvDo

※ちょっと遅れたけど、人いますかねー

562 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/18(木) 23:08:05.70 ID:CiHbLTM2o
おるで
563 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/18(木) 23:08:10.38 ID:LLVJvpKDo
はいな
564 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/18(木) 23:08:36.53 ID:X0RDGIbio
ふははははははは!
何処を見ている!私は此処だ!
565 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/18(木) 23:08:54.34 ID:BY2eVq0eo
はーい
566 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/18(木) 23:19:56.30 ID:WQ57PkvDo

※シナリオイベントまで、後四回。やっていきます!


 十六日目

 ―稗田家(昼)―

 昨日は結局、夢美の手伝いが夜まで長引いてしまった。

 断線してるケーブルなんて持ってくるなよ、あいつ……

刑(まぁ、手間は掛かったが治せる範囲で良かった)

 しっかし、3Dプロジェクターとか良く持ってきたもんだな。あれは使えるぞ、演出面で特に。

 早苗の護符は、あいつがお守りを作ってくれたのでその中に入れてもらった。

 というか、あいつら泊りがけで作業の手伝いをしてくれるとか。

 阿求ちゃんは夢美とも打ち解けられたみたいだし、寧ろ喜々として話を聞いてたみたいだし。

 兎に角、まぁ、順調に準備は進んでいる。明後日には開催だし、もっと行動をしよう。

※選択

1:百物語について調べる
2:人里で宣伝する
3:襲撃に備えて何かをする

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
567 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/18(木) 23:20:37.03 ID:+omN6py0o
1
568 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/18(木) 23:20:42.17 ID:CiHbLTM2o
569 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/18(木) 23:20:44.41 ID:LLVJvpKDo
2
570 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/18(木) 23:21:00.84 ID:X0RDGIbio
2
571 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/18(木) 23:21:14.24 ID:ugQqbHW7O
1
572 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/18(木) 23:34:30.67 ID:WQ57PkvDo

>>570 選択:2

 ―人間の里(昼)―

 香霖堂にあるプリンターで印刷した、百物語についてのビラを配る。

 外の世界でも良く見られる光景で、そういうバイトとかをする事もなかったので少し新鮮だった。

刑「……よろしくお願いしまーす!」

 出来るだけ愛想を良くしたいもんだが、如何せん慣れないもんで愛想笑いすらぎこちなくなってしまう。

 いや、寧ろよろしくお願いしますって、選挙か。立候補でもするのか。オレはなんの為にビラ配ってんだ。

刑(中には受け取ってくれる人もいるけれど)

 なんつーか、うん。やっぱあんま芳しくない。

 龍神の像のある広間で配っているのだが、中々どうして上手くいかないもんだ。

 しかし、霧雨の親父さんが言ってた通り、受け取る者の反応はある意味その通りで。

 半信半疑。信じてくれる者と、疑っている者が入り混じっている。

※選択

1:阿求登場
2:早苗登場
3:夢美登場
4:その他(刑と友好的で関わりのあるキャラ限定)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
573 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/18(木) 23:35:03.77 ID:LLVJvpKDo
1
574 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/18(木) 23:35:17.16 ID:7pgUsk7To
575 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/18(木) 23:35:20.90 ID:oI1SCN+aO
1
576 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/18(木) 23:35:34.33 ID:CiHbLTM2o
577 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/18(木) 23:35:37.23 ID:X0RDGIbio
2
578 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/12/18(木) 23:35:41.98 ID:P2RU9jHO0
3
579 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/12/18(木) 23:35:44.31 ID:CiHbLTM20
2
580 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/19(金) 00:06:50.47 ID:X4v1I0e4o

※またロリコンマ神が働いている

>>575 選択:1 コンマ:0 ※イベント



 日が傾いて来た所で、一旦昼飯を食べに食堂へ行き戻って来た時――

阿求「明後日の夜、稗田家で百物語を開催します。興味がありましたら、是非! 幻想郷には無い、新しい体験が出来るかもしれませんよ!」

 オレが宣伝を行っていた広場に、阿求ちゃんが居た。

 人だかりがそこに出来ていて、多くの人間が彼女からチラシを受け取っているのが見える。

刑(……まぁ、当たり前だわな)

 心の中で、オレは嘆息を吐きながら呟いた。

 半信半疑にされているオレが宣伝した所で、その受け取り方はやはり半信半疑である。

 しかし、阿求ちゃんは信頼を得ている。人間の里でその名を知らない者がいないくらいに。

 人間の為に妖怪に対する考察を行っているし、何よりその家系はこの地に古くから連なっている。

 そりゃあ、オレが宣伝するよりも人が足を止めるのも自明の理だ。重鎮がしようとしていることに、住民が耳を傾けるのは必然なのだから。

「稗田家で、ねぇ。最近は彼の事もあって疑問を唱える声も多かったが」

「ああ、稗田の子が妖怪に操られているって? アレはガセでしょう、第一彼にそんな力はないし」

「そんなのわからないだろう。自称人間と言っているのも、疑わしいだろ」

「おいおい、しかし聞いた話では外の世界の技術でそうなっているらしいし」

「行っても良いと思うけど、どうさ」

「あたしゃ反対だよ。妖怪が妖怪を呼び寄せる祭りをしようってんでしょ?」

「でも、山の巫女も協力してるらしいし……寧ろ、今更なんじゃないか? 妖怪がどうなんて」

「危ないかもしれないのに、近付こうってのもどうかと思うけどねぇ。何より、あんな不気味な」

 遠巻きで見ているチラシを受け取った住人の会話が耳に入ってくる。

 それは肯定と否定、興味と疑心を綯交ぜにした様なものだった。

 締め付けられる精神的な痛みと、肯定から来る喜びがオレの中を駆け巡っていく。

阿求「あれ、刑さん?」

 そんな中で少し近寄ってみれば、阿求ちゃんがオレに気付いて声を発した。

 その結果、人だかりがざわついてオレから一歩離れていく。

 それはまるで海を割るモーセの奇跡の如く。阿求ちゃんへの道が、開かれた。

刑(んな事、してくれんなよ)

 内心で溜息を吐く。

581 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/19(金) 00:09:33.50 ID:kgbRuvSno
早苗さんェ……
582 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/19(金) 00:37:26.59 ID:X4v1I0e4o

刑「よっす。屋敷の方は空けて良いのか?」

阿求「ふふ、私に出来る事は最早こんな事くらいですからね。夢美さんと早苗さんにお任せしてますよ」

 なるべく冷静を装って、オレはその道を進んで阿求ちゃんに話しかければ、彼女はそう言って笑った。

 ヒソヒソと小さな会話が聞こえてくるが、この際は無視だ。

 不穏な空気が周囲に流れ始める。それはオレが居るせいで、それはオレが阿求ちゃんと会話しているからで。

 不気味な何かを、異邦者を見る目は冷たい。

 でも、だからと言って、全員がそうだというわけじゃない。その中にはオレを見守る様な視線もあって。
 
 オレの事をわかってくれている人間の、そんな心配を無碍にはしたくなく思えて。

刑「……これ、興味あったら来てください!」

 その中で、オレは声が震えない様にしながら元々持っていたビラを差し出した。

 誰か特定の人に、ではなく。虚空に差し出す紙。

阿求「刑さん……?」

 傍に居る阿求ちゃんが驚いているのか、オレの名前を呟いた。

 前触れもなく宣伝を再開したオレに、きっと目を丸くしているかもしれない。

 集まっていた住人達も、オレの行動に戸惑っているのかまたざわめき立てる。

 でも、とか、行けよ、とか、嫌よ、とか。色々と聞こえてくる。

 受け取る事に躊躇いがあるらしい。なら、もっと言葉で押さないと。

※選択

1:きっと後悔はさせません! だから、どうか、騙されたと思って来てください!
2:オレを信じられないのはわかります。でも、ならどうか彼女は信じて、来てみてください!
3:オレはあなたたちと、また最初の頃みたいに接したいんです! これは、その一歩だと思って!!
4:その他(内容明記)

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
583 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/19(金) 00:37:50.47 ID:Q8fPEzURo
584 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/19(金) 00:38:30.15 ID:7iCX10S/O
3
585 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/19(金) 00:38:55.57 ID:gLJaNemCO
1
586 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/19(金) 00:39:11.01 ID:nIoOd7sX0
3
587 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/19(金) 00:57:48.79 ID:X4v1I0e4o

>>585 選択:1

刑「きっと後悔はさせません! だから、どうか、騙されたと思って来てください!」

 叫ぶ様に言って、オレは頭を下げた。

 チラシは未だ差し出したまま、誰かが受け取ってくれる事を信じて。

 水を打ったように静かになった広場で、オレはそのポーズをし続けた。

「騙されたと思って、ね」

 その一言が聞こえた瞬間に、オレの手からチラシが奪われた。

「そんな事を言う奴ってのは、中々に信用ならんもんだ。なぁ! そうだろみんな!!」

阿求「な、あなたは――」

「そ、そうだ! 危ない目に遭うのはごめんだぞ!!」

「そうだそうだ!」

 同調を求める様に言う男の言葉。オレからチラシを奪ったそいつ側へと精神が傾いていく様に、オレへの視線が先ほどよりも冷ややかになっていく。

 それに反論しようと阿求ちゃんが声を出すが、その後に溢れかえった住民たちの同意の波にかき消された。

 ダメ、か。ダメなのか。オレの言葉なんて聞き入れられないって、そういう事なのか?

刑(なんで、わかってくれないんだ)

 オレの体が機械で出来ているから? 死んだ筈なのに生きているから? オレが、不気味だから?

 違うだろ、そうじゃない筈なんだ。こんな事知らない。こんな事が起こる筈がない。だって、オレはここで――

※判定

5以上で成功 0で大成功 ゾロ目で??? 1で……

判定直後
588 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/19(金) 00:58:50.20 ID:VgmJZK72o
大成功
589 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/19(金) 00:59:23.47 ID:8TPghduEo
ほんまやん
590 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/19(金) 00:59:34.50 ID:TX8rQuQAO
やったぜ
591 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) [sage]:2014/12/19(金) 01:05:58.14 ID:TybGPpRB0
有言実行
592 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/19(金) 01:50:44.16 ID:X4v1I0e4o

>>588 コンマ:0(クリティカル) ※大成功

※本当に大成功させやがった。最高にかっこいいぜ、あんた!

※でも、中々難産になってしまっているので今日はここまで。文章が思いつかないとかいう不具合

※次回は明日、早く帰ってくることが出来れば今日くらいの時間に再開しようかと思います

※では、お疲れ様でした。また次回、お会い致しましょう



 
593 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/19(金) 01:54:26.73 ID:kgbRuvSno
乙!
明日(今日?)も楽しみにしてるぜ
594 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/19(金) 02:01:14.41 ID:8TPghduEo
おつー
595 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/19(金) 07:40:42.04 ID:nIoOd7sX0
596 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/19(金) 18:47:07.01 ID:0dolWUm9O

※外出先からスマホで失礼。帰宅の時間が深夜に確定したので、今日はお休みです。明日はちょっとわからないので、やれたら再開の宣言します

597 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2014/12/19(金) 19:59:07.15 ID:oHu2NFFPo
りゃうかい
598 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/24(水) 14:15:54.01 ID:FcjueiRjo
まだかな
599 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/24(水) 18:14:43.06 ID:fKPXFTFho

  フローエ ウ゛ァイナハテン
※Frohe Weihnachten! 諸君らに祝福あれだ! 幸せそうにしてる奴らは爆破な!

※21時頃に再開予定。早まる可能性あり。クリスマスネタは遅刻しそうな悪寒。思いの他長くなっている

600 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/24(水) 18:19:02.39 ID:VVrQTZXMO
やったぜ
リア充な>>1なんて居なかったんや
601 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/24(水) 21:39:19.54 ID:fKPXFTFho

※だいぶ遅刻してしまいましたが、再開宣言。

※数年前にクリスマスケーキを食べた時、何故か悪乗り(徹夜明けの)で買ったプリキュアケーキで男友達と二人でという思い出

※集まれ皆の衆。クリスマスなんて中止だ! 中止!!

602 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/24(水) 21:43:34.26 ID:Zwzt8fzNO
パルパルパル
603 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/24(水) 21:48:03.23 ID:dObNHDJB0
待ってました!
604 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/24(水) 21:49:00.06 ID:i1aqdxypO
ええやん男同士のクリスマスパーティ
充分羨ましいで
605 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/24(水) 21:52:07.18 ID:fdk1yvAJo
蝶舞ってた
今日も期待
606 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/24(水) 21:56:31.19 ID:fKPXFTFho

※男同士でクリスマスも、もう数年やってませんがねぇ

「理解出来ないから触れず、障らず……遠くに疎んでは、迫害する。同じではないから妖怪として扱い、人間ではないと信じて弱きを追い詰める」

 その時聞こえて来たのは、声だった。

 体の芯へと、精神へと訴え掛けられる様な威厳のある声。それは女の声だったし、オレは何度も聞いた事のある声だった。

 この場に居る全ての人間が、その声の主の方を向いた。その存在はオレの傍に降り立って、そして円を描く注連縄を背に持っていた。

神奈子「余程に都合が悪いと思える。妖怪排斥の橋渡しにでも、彼を使いたいのか?」

「八坂 神奈子……!?」

 男の驚愕が声色から見て取れた。否、驚いているのはオレも含めた全員がそうだろう。

 何故、どうして、此処に彼女が現れたのかと皆が皆思っている筈だ。

 だが、その中でオレはこの光景に既知感を覚えていた。

 これで何かが変わる事を確信していた。

神奈子「でもそれはとんだ無意味だよ。 ……人間達にこの神たる我が告げようじゃないか。この男が、間違いようもなく人間であることを」

阿求「神奈子さま……?」

 神から告げられた言葉に、人間達は新たな戸惑いを露にさせた。

 どよめく彼らを尻目に、男が果敢に声を発する。

「なんだと? 人間を見下す化外が何を言うか。貴様の言葉こそまやかしではないか。何故こやつを擁護する様に現れ、言葉を紡ぐ」

神奈子「それこそ愚問だね、彼が我にとって必要な人間だからさ。それこそが真実。それこそが真意。彼を『妖怪』にする事を、我は許可しない」

 尊大な態度で男へと言い放つ神奈子さまは、威風堂々としていた。

神奈子「住人達も、本当はわかっているのでしょう? 彼が人間であると。 ……しかして、噂の真実が見当たらない。だからこそ迷っていたなら、此処でその真実を受け止めるが良い」

 有無も言わさぬ様な『圧』が我が身に降り掛かってくる。

 それは、彼女の神としての――『神霊』としての存在から来るものなのだろう。

神奈子「妖気を発する事はなく、人間に害する事もなく、被害者すら存在しない悪評。運良く生き延びる事が出来たと言うのに、その先に得たのは噂から出た良からぬ存在であるという風評被害。この男が妖怪などと、誰が言い始めたのやら」

 不敵な笑みを浮かべる彼女は、男を見据えながら言い放つ。

607 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/24(水) 21:57:02.93 ID:fKPXFTFho

神奈子「片山 刑は『人間』だ。誰よりも、彼よりも。この上なく、人間であると私が保証しようじゃないか」

 それはオレの肯定に他ならぬ言葉だった。

 それは、何よりも決定的な言葉だった。

 神だ。神様がオレを妖怪ではなく人間と保証すると言っているのだ。

 それはそこらの誰かやオレが言葉を発するより深く、強い意味を持っている。

 オレや、オレと良くしてくれている者達にとって、オレが人間であることは最早当たり前であり、前提であり、当然だ。

 幻想郷の賢者である八雲 紫にとってそうでなければ困る所もあると言っていた。諏訪子様と同様に、彼女もそう思っているらしい。

 故にその発言は然るべき行いであり、そして必要な行動なのだろう。

「神様がそう言うなら、そうなんかねぇ」

「おいおい、そんな単純な」

「でも、実際どうしてって思ってた所もあったし」

「稗田の子も随分懐いてるみたいだしなぁ」

 神霊から発せられた言霊は、住人達に強く響いてくれた様だ。

 口々にオレへの肯定が増え始めて、うんうんと首を縦に振り始める。

 そうだ、この流れで良い。この流れこそ必然だ。そうでなければ困るし、そうじゃない事などあるはずがない。

「お前たち、それだってこの男が!!」

神奈子「いい加減見苦しいぞ、癌細胞の末端。お前の言葉は流れを変える事は叶わないわよ」

「くそ……!!」

 苦虫を噛み潰した様な表情を浮かべ、捨て台詞を吐き捨ててから男は去っていく。

 その背中はすぐに人の群れに紛れて見えなくなり、オレは安堵の息を吐いた。

608 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/24(水) 22:29:05.84 ID:fKPXFTFho



 それからチラシは、一応配り終えるくらいの成果を上げることは出来た。

 それは一概に阿求ちゃんのおかげであり、神奈子様が助けてくださったおかげだろう。

刑「助かりました、神奈子様。本当にありがとうございます」

神奈子「ああ、良いさ。何時かタイミングを見計らって、お前を助けるつもりではあったからね」

刑「……やはり、オレの妖怪化は」

神奈子「そりゃあ、都合が悪いさ。特に私にとっちゃ、死活問題に成りかねないから。感謝するなら信仰してくれても良いのよ?」

刑「それは遠慮させて頂きます」

 そりゃあ、残念と神奈子様はいたずらっぽく笑った。

阿求「神奈子さま、この度は私からも深く感謝させてください。あなた様のおかげで、刑さんに対する問題が大きく改善出来ることでしょう」

神奈子「そりゃあ良かった。今回失敗されたら、援助してる側として『も』困るからねぇ」

阿求「ふふ、そうですか。でも、きっと成功させてみせますよ。刑さんは凄いですから」

 互いに微笑みを浮かべて、阿求ちゃんと神奈子様は会話に花を咲かせる。

 その中で、オレは神奈子様の発した言葉に若干の違和感を覚えた。

刑(援助している側としても……?)

 彼女は『も』と付け加えた。それに何故か、オレは疑問を覚えた。

 些細な事なのかもしれない。神様としての二重の意味を含めて言ったのかもしれない。

 そも、神奈子様は『今回』と前付けしてその言葉を発した。

刑(オレの考えすぎ、か?)

 本当に些細な言葉なら、敢えて聞くような事じゃない。だってきっと、『答えは決まってはぐらかされる』だろうから。

 それはオレの考えすぎであり、深読みを尋ねて恥を掻くのは御免だ。

 だから、きっとこの質問に意味などない。オレはそう思って、口に出さず深呼吸をした。

阿求「刑さん、お疲れのご様子ですね」

刑「そうね、あんな事があればね」

阿求「ですね。本当に、お疲れ様です」

神奈子「これ以上は私から手出しは出来ないよ。だから」

刑「ええ、自分の手で掴んで見せましょう」

 それはオレに課せられた課題であり、やるべき事であり、その成功こそが新しい『みち』の幕開けに繋がるだろうから。

 オレはそう思いながら、澄み渡る青空を見上げてまた深く息を吐いたのだった。

※阿求の好感度が上がりました
※人里の人間からやや好意的に見られる様になりました


 
609 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/24(水) 22:48:52.56 ID:fKPXFTFho

※すまぬ、イベントだったから好感度がグッと上がってます

 ―人間の里(夕方)―

 それから神奈子様を見送り、阿求ちゃんは貸本屋に用があるとの事で一旦別れて人里の中を歩く。

 噂というものは良くとも悪くとも一瞬で広がるらしく、未だ疑いの目を向けられているがそれも幾分か少なくなっている。

 と言うか、

「疑ってすまんかった! これ侘びの品だ、良かったら稗田の子と一緒に食ってくれ!」

「外の世界の怪談、楽しみにしてるわね。息子共々、行かせていただくから」

 そんな感じで食べ物を渡されたり百物語について話し掛けられたりと、今さっきの出来事の筈なのに目に見えて変化が起きていた。

 いや、手の平返しが凄いな。半信半疑だったというから、先の出来事を切っ掛けに話し掛けてくれているのかもしれない。

 元々、良い関係が築けていた筈なのだ。その修繕がある程度のレベルまで出来たという事だろう。

 それは大変喜ばしい事であり、それはオレの中でかなり嬉しい事であり――

刑(……本懐、か)

 オレが求めていたものだと、思えてならなかった。

 此処に来るまでは散々だった。そしてあの出来事からも散々だった。それが、オレの望む方向へと進み始めていると考えると、ああ、良い。良いな、本当に。

 人間として暮らせる毎日が、本当の意味で来てくれますように。その為にも、百物語は大成功を超えるレベルで終わらせたいものだ。

 さて、それはそれとして夕方だ。これからどうするかな。

※選択

1:百物語について調べる
2:人里で宣伝する
3:襲撃に備えて何かをする

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
610 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/24(水) 22:49:40.72 ID:lJ7eyxR1o
611 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/24(水) 22:49:41.45 ID:zrp3atUao
1
612 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/24(水) 22:49:58.48 ID:TotAw50tO
3
613 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/24(水) 22:50:28.99 ID:TqDGDKpwO
1
614 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/24(水) 22:52:08.14 ID:kI/ICjhSO
さ、いつものイベント始まるよー
615 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/24(水) 22:56:49.41 ID:fdk1yvAJo
うん、知ってた
616 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/24(水) 23:01:09.23 ID:FcjueiRjo
後コンマ一秒早かったらダブクリか
しかしこのスレはクリティカル多すぎるで…
617 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/24(水) 23:20:16.24 ID:fKPXFTFho

※イベント入りますねー(白目)

>>613 選択:1 コンマ:99(ゾロ目クリティカル) ※イベント発生

 ―稗田家・書庫(夕方)―

 昨日読み終えた資料を戻すついでに、他の資料を探す。

 本棚にはそれこそ大量の資料本や巻物が保管されているが、此処に何があって何処に置いてあるのかもオレはわかっていた。

 それは百物語を思い出した時の副産物の様なもので、その原因はあの時の夢と既知感から齎されたものだ。

刑(……まぁ、苦言ばかり呈しているけど)

 そのおかげで精神に余裕が出来たり知識を手にしたり、皮肉だが助けられているのも事実。

 この既知から開放される事をオレは望むが、それ故にその先に何があるのか不安であるし、そして楽しみである。

 既知の終わりも見えなければ、未知の始まりもわからない。ただ漠然と百物語がきっかけになり得る事だけは確信していた。

 それが本当の意味での転機であると、根拠もなく信じてしまっている。何故か否定が出来ないし、信じ続けてしまっている。

刑「考えても仕方ない事だけれど」

 今は目先のやるべき事をする事に集中するべき期間であるのは間違いないので、書庫の棚を探る。

 そうしていると――

※判定

6以上で―― 0で…… ゾロ目で!?

イベント中:+1

判定直後
618 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/24(水) 23:21:30.24 ID:zrp3atUao
ウェイ
619 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/24(水) 23:21:37.81 ID:gOgTMM8io
620 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/24(水) 23:22:08.14 ID:TotAw50tO
おのれ妖怪
621 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/24(水) 23:23:22.62 ID:fdk1yvAJo
一足りぬぅ!
622 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/24(水) 23:29:00.14 ID:fKPXFTFho

>>618 コンマ:4+1=5 ※失敗、されど……

※失敗しか居ないのがまた……


刑「……違和感がある」

 配置は既知感を覚えているので、変わったという事はないだろう。

 故にこの違和感の出処が何か分からずに眉を顰める。

 それは確かに何処かで感じた事のある違和感で、しかし何処で感じた事があるのか覚えがない。

 此処に何かがあるという事なのか、それとも昼間の精神的な疲れが今更になって出てきて、それ故に勘違いしているのか。

 少し探してみよう、そう思ったその時昨日の様に書庫の扉が開かれる。

※選択

1:阿求登場
2:早苗登場
3:夢美登場
4:その他(刑と友好的で関わりのあるキャラ限定)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合ブースト

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
623 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/24(水) 23:29:52.13 ID:SC/HkY5Ho
3
624 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/24(水) 23:30:17.53 ID:nI+SplRVo
625 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/24(水) 23:30:31.93 ID:gOgTMM8io
626 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/24(水) 23:30:32.28 ID:ONRAlg5P0
2
627 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/24(水) 23:31:37.94 ID:Zwzt8fzNO
圧倒的ヒロイン力・・・っ!
628 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/24(水) 23:31:44.92 ID:nI+SplRVo
あっきゅんに勝てない・・・
629 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/24(水) 23:49:15.64 ID:fKPXFTFho

※ロリコンマ神は今日も阿求ちゃんを加護している

>>625 選択:1

阿求「あ、刑さん。調べ物ですか?」

刑「ああ、おかえり阿求ちゃん。少しね。貸本屋で何か良いもの見つかった?」

阿求「今日は目星いものはありませんでした、残念です」

 はぁ、と肩を落として本当に残念そうにする阿求ちゃん。

阿求「まぁ、妖魔本も新しい蔵書もそうそう増えないので仕方ありませんが」

刑「……妖魔本?」

阿求「ああ、刑さんは知らないんでしたね。妖怪が書き記したもので、妖気を持った本の事です。貸本屋の友人がそのコレクターでして」

 妖気を持った本のコレクターって、また変な趣味を持った友人が居たもんだ。しかし、興味があるな。何時か阿求ちゃんに紹介してもらうとしよう。

阿求「この前も、それにまつわるマジックアイテムを渡されて調べて欲しいと言われたんですよ」

 今は忙しくて待って貰っている状態ですが、と。そう言って阿求ちゃんは舌先をちろり出した。

刑「それって、見せてもらっても良い?」

阿求「興味ありますか? 良いですよ、封印がされている状態なので害はないですし」

 そう言って、阿求ちゃんは書庫の奥の方へと案内してくれる。

※判定

5以上で―― 0で…… ゾロ目で!?

イベント中:+1
阿求と一緒なう:+1

判定直後

630 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/24(水) 23:49:42.65 ID:SC/HkY5Ho
 
631 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/24(水) 23:49:55.63 ID:nI+SplRVo
ほい
632 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/24(水) 23:49:58.26 ID:fdk1yvAJo
ほい
633 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/25(木) 00:14:13.39 ID:q9FTf2rIo

>>630 コンマ:5+2=7 ※成功

阿求「こちらになります。魔術的なものらしくて、小鈴――私の友人も、その解明に勤しんでいる様で」

 案内された先にあったのは、クッション材の敷かれた木箱の中から取り出された不均整な金属製の小さな箱だった。

 それは異様な邪悪さを感じさせる禍々しい箱であり、阿求ちゃんの表情も険しい。

 封印がされてると言っていたが、これだけは言える。

刑「……それ、本当に大丈夫なのか?」

阿求「今の所は、何も起きていないので保管している、と言って良いでしょうか。寧ろ、対処方法がわからないので此処に置いてあると言っても良いかもしれません」

 机の上に置かれたその箱を、言い知れない不安を抱きながら眺める。

 その箱には気持ち悪い何かを象った奇怪な装飾が施されていて、それが更に不気味さを醸し出していた。

刑「その解明をしないと、どうしようもない、と」

阿求「そうですね……」

 阿求ちゃん曰く、これは妖怪の山で一冊の本とセットで発見されたらしい。

 拾った者はあまりにも不気味なこれをどうにか処分しようとしたが、焼いても叩いてもどうしようもなかったらしく、最終的に貸本屋と阿求ちゃんに助けを求めたそうだ。

 しかし、その本の解読が『何故か』難航しており、この箱にまつわる資料がないかととりあえず見本としてコレを受け取ったと言う。

阿求「外国の言葉から人外の文字まで読める能力を持っている筈なんですがね」

刑「……」

 何か特別な力が働いているのか、そもそもそれが本当に本なのかとすら疑わしくなっているとか。

 それはそれで興味深い話だが、オレはこの目の前に置いてある箱から目が逸らせなくて。

※判定

5以上で―― 0で…… ゾロ目で!?

イベント中:+1

判定直後

634 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 00:15:25.07 ID:pQkIJfjAo
えい
635 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 00:15:29.57 ID:2QEjkb2Zo
636 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 00:22:44.90 ID:NT5kmB/s0
一応成功してるけど0やゾロ目がとたんに出なくなったな
637 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 00:23:52.90 ID:n8uL+MD10
あんたがだしてるけどな
638 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 00:25:24.08 ID:n8uL+MD10
俺もだったw
639 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 00:28:36.20 ID:NT5kmB/s0
関係ないところで…
640 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/25(木) 00:29:22.31 ID:q9FTf2rIo

>>634 コンマ:7+1=8 ※成功

刑「……そうか」

 コレだ。これが『違和感』の発生源だ。

 少し離れていたのに何故感じる事が出来たのかはわからないが、これがオレにとっての『違和感』として存在しているのは間違いない。

 この不気味にして不安にさせる小箱。何故か知覚出来てしまっているという、不可思議。少しの既知感と、そうではないという違和感。

 これは此処にあるべきではない。だが、此処にあって然るべき。矛盾した考えが脳裏を過ぎり、ぶつかり合って懐疑を生み出す。

 何故そう思ったのか。そう思う様な事が、また増えた。

刑「阿求ちゃん、これは厳重に封をしておくべきだ」

 その時が来るまで。今はまだ、これに触れる事は赦されない。

阿求「そうですね……。本腰を入れて調べるまでは、そうしておくべきでしょうか」

刑「ああ、そうするべきだ」

 その時に至るまで。今はまだ、これを開いてはならない。

刑(……そう、終わりがくるまで)

 絶対に。触れてはいけないパンドラの箱であるのは間違いなく、そこに詰まっているのは恐らく――

641 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/25(木) 00:30:54.84 ID:q9FTf2rIo





                                 にゃる・しゅたん! にゃる・がしゃんな!

                                 にゃる・しゅたん! にゃる・がしゃんな!



642 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 00:31:46.14 ID:C2tFmIaZo
うわあ
643 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 00:32:48.47 ID:pQkIJfjAo
冒涜的な音が聞こえる・・・
644 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 00:33:29.68 ID:jAkuzOqpo
時計の音が聞こえる…
645 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/25(木) 00:33:47.46 ID:q9FTf2rIo




 厳重に仕舞われていく小箱を見ている途中、一瞬頭の中に流れたのはどういう言葉だったか。

 体を構築する機械が一瞬だけ歪んだ音を出した事に、オレは気付かなかった。


※阿求の好感度がグッと上がりました
※刑の体に――

646 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 00:36:10.87 ID:NT5kmB/s0
もしや輝くトラペゾh
647 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 00:38:23.77 ID:pQkIJfjAo
ナイア様?知ってるよ、エクシーズ(ry
これは作られた神っていうつながりなのかな
648 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 00:40:14.19 ID:DhdEE7GBo
(アカン……)
649 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/25(木) 00:47:28.26 ID:q9FTf2rIo

 十七日目(準備期間最終日)

 ―稗田家(昼)―

 昨日はまた、おかしな一日だった。人間関係を修繕する切っ掛けを得る事が出来て、そして謎の小箱から違和感を覚えて。

刑(……何か、起こるのかもな)

 急速に感じる予感は、やはり漠然としているが確信出来てしまっている。

 これもきっと既知感が元になっているのだろう。その終わりも、きっと……

刑「……動こう」

 考えを煮詰めても、どれだけ思考しようとその時は必ずやってくる。

 ならばせめて、最善を選び取れる様に行動をしよう。

 それがオレの出来る、唯一の手段なのだから。

※選択

1:百物語について調べる
2:人里で宣伝する
3:襲撃に備えて何かをする

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用


 
650 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 00:48:08.41 ID:bgik8C8Wo
651 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 00:48:18.83 ID:V69/VxpIO
652 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 00:48:21.36 ID:2QEjkb2Zo
2
653 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 00:48:26.79 ID:pQkIJfjAo
654 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 00:48:32.93 ID:C2tFmIaZo
2
655 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 00:48:33.65 ID:KxZ/dV67O
3
656 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/25(木) 01:01:30.00 ID:q9FTf2rIo

>>651 選択:2

 ―人間の里(昼)―

「今日も宣伝かい? 明日開催だろう、熱心だな」

刑「一応出来るだけ色んな人に来て欲しいので、どんどん誘ってくれても良いですよ」

「はっはっは、そうだねぇ。仕事の無い奴誘って行くのも一興かな」

 予備のチラシを配っている最中、色々な住人に話し掛けられたりして交流を深めたりする。

 その時にも宣伝を混ぜたり、チラシを渡したり。この日常的な時間が単純に楽しくて、少しばかり夢中になっていた。

 認められているかは定かではないが、でもこうして居られる事が凄く嬉しく思う。

 誰からも好かれたいとは望まない。ただ人間として扱ってくれればそれで良い。

 人間であると肯定さえしてくれる。それがオレの望みで、最低限の願いだから。

※選択

1:阿求登場
2:早苗登場
3:夢美登場
4:その他(刑と友好的で関わりのあるキャラ限定)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント 1の場合は襲撃

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
657 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 01:01:52.13 ID:sNYAa/K2O
3
658 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 01:01:53.75 ID:o7y3wPqRO
1
659 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 01:02:01.41 ID:jAkuzOqpo
660 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 01:02:02.72 ID:2QEjkb2Zo
661 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 01:02:11.57 ID:Zrg5l9cfo
3
662 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 01:03:23.60 ID:bgik8C8Wo
663 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/25(木) 01:27:12.88 ID:q9FTf2rIo

>>658 選択:1 ※これはもうヒロインですわ





阿求「あ、刑さん。丁度良かった、今日も此処で宣伝していたんですね」

刑「おう、なんだかんだで一番人が集まる場所だからな」

 人との交流を一通り楽しんでいたら、やって来たのは阿求ちゃんだった。

 彼女も小脇に紐で結んだチラシを抱えていて、どうやら宣伝をしようとしていてくれた様だ。

刑「二人で宣伝するか?」

阿求「はい、喜んで!」

 誘ってみれば、無邪気な笑顔を浮かべて阿求ちゃんは返事をくれる。

……はは、ホント。なんだかんだでこの幻想郷に来て一番世話になってるのは彼女で、そして一番一緒にいるのも阿求ちゃんの様な気がする。

 そりゃあ、恩だ友情だと言えば賢者様を始めとして早苗や夢美とか、最近会えてないけどチルノと大妖精ちゃんの二人とも関係を深めて行きたいけれど。

 阿求ちゃんは、何というかその中でも一番放って置けないというべきか。父性というか、どちらかと言えば妹の様だというか。

 兎に角、なんて言うか、こうして一緒に居る事が何だか心地よく感じられるのは間違いないだろう。

刑(オレはロリコンでも無ければペドでもないからな)

 などと、無意味に自分へと言い聞かせてみるオレ。

阿求「百物語、明日の夜に行いますのでよろしければ――」

刑「お願いしまーす! きっと後悔はさせませんよー!」

 チラシを配り、そしてどんどんとその数は減って行く。

 二人で行っているのだから効率だって良くなって、オレから受け取らずに阿求ちゃんから受け取る輩が多いのがちょっと不満ではあるけれど。

 そうしている時間を楽しい、と心の底から思う事が出来た。それは、オレにとって希少な体験だった。

阿求「だいぶ受け取ってもらえましたね」

刑「ああ、この分なら明日来てくれる人数だって期待出来そうだ」

 薄くなったチラシの束。それは目に見える成果であり、そしてオレたちの活動の証である。

 思わず笑みを溢し、

刑「ホント、楽しいわ」

 今思っている事を口に出した。

阿求「それは何よりです。肩の荷が少し降りたからでしょうか」

刑「それは間違いなくあるだろうさ。漸くだ、漸く……」

 これでもっとオレを人間だって思ってくれる者が増えてくれれば万々歳だ。まぁ、命を狙われているという点では不安は残るだろうけれど。

 でも、こうしている時間がもっと増えてくれればと思う。

刑「なぁ、阿求ちゃん」

阿求「なんですか、刑さん」

※選択

1:それもこれも、きっと阿求ちゃんのお陰だよ。だから、明日は絶対に成功させよう
2:君と会えて良かったと思う。阿求ちゃんが居なければ、今頃どうなってただろうか
3:明日成功すれば、きっともっと、この幻想郷を好きになれると良いと思うよ
4:自由安価(内容明記)

※採用されたレスのコンマが1の場合は襲撃

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
664 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 01:28:02.73 ID:DhdEE7GBo
2
665 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 01:28:24.28 ID:C2tFmIaZo
2
666 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 01:28:33.32 ID:Zrg5l9cfo
1
667 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 01:28:33.62 ID:o7y3wPqRO
1
668 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 01:28:35.45 ID:2QEjkb2Zo
2
669 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 01:28:45.77 ID:NT5kmB/s0
2
670 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/25(木) 01:45:20.92 ID:q9FTf2rIo

>>664 選択:2

刑「君と会えて良かったと思う。阿求ちゃんが居なければ、今頃どうなってただろうか」

 それは心の底から出た感想だった。思うに、そうじゃなければきっと今の様にはなっていなかっただろう。

 もしかしたら、そうなっていればそうなっていたでまた別の暮らしが出来ていたのかもしれない。

 でも、そんなイフなんて何も意味を持たないわけで。だからこそ、今抱いている感謝が口から素直に出たのだ。

刑「……ありがとさん」

阿求「もう、どうしたんですか刑さん。薮から棒に」

 礼を言ってから途端に恥ずかしくなって、阿求ちゃんから視線を逸らす。

 きっと不思議そうな顔をしている事だろうけど、何ていうか、本当……顔を真っ直ぐ見るのがこそばゆいと言うか。
 
阿求「……ふふ、刑さ〜ん」

刑「なにさ」

阿求「恥ずかしくなるくらいなら、最初から言わなければ良いじゃないですか」

刑「そういう言い方はしないでくれよ。オレだってわかんないんだからさ」

 何故そんな事を言ったのか、ポロリと吐き出したのかその理由もわからない。

 でも、ああ、きっとこの胸にある妙なスッキリ感があるから、オレは言いたくて言ったのかもしれない。

 楽しくて、今が心地よくて、それがこれからも続いてくれればと思う。

 それは明日の百物語が終わっても続けば良いと。今よりも更に良く成ればいいと。

 人間として、この幻想郷で暮らしていけたら――ここを故郷と堂々と言える様になれば。

 それはとても素晴らしい事だと、オレはそんな思いを強く胸に抱いたのだった。

阿求「刑さーん」

刑「あー、もう。からかうな!」


※阿求の好感度が上がりました

671 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/25(木) 01:50:48.61 ID:q9FTf2rIo

 ―人間の里(夕方)―

 一時の楽しさというのは普段よりもずっと早く過ぎて行くもので。

 こんな時ばかり相対性理論を恨みたくなるが、まぁそれをしたって無意味である。

 チラシは数枚を残す所で、切り上げる事にした。明日の準備の詰めもあるし、だいぶ宣伝出来たとは思うので良いだろうという至ったからだ。

 阿求ちゃんは一足先に屋敷に戻っているし、オレもそろそろ戻ろうかなと思っている。

 今日が終われば明日は本番。今夜は軽くリハーサルをするのも良いだろう。

 さて、今日最後の自由時間だ。何をしようか?

※自由安価(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント 1の場合は襲撃

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
672 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 01:51:54.10 ID:d+9c4Pg/O
夢美に会いに行く
673 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 01:52:38.89 ID:2QEjkb2Zo
香霖堂に顔を出す
674 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 01:52:55.75 ID:pQkIJfjAo
百物語のリハ及び最終確認
675 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 01:53:15.31 ID:bgik8C8Wo
AQNと戯れる
676 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 02:03:25.68 ID:C2tFmIaZo
投影機とかないもんかね
677 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/25(木) 02:10:09.94 ID:q9FTf2rIo

>>673 指定:香霖堂へ

 ―香霖堂(夕方)―

 一度くらい、霖之助と話しておこうと思ってやって来たのは香霖堂。

 夕暮れが眩しい時間、店の中から光が漏れているので多分居ると思うんだが。

刑「おーい、霖之助ー」

 暖簾を押し上げて潜り、店主の名前を呼びながら入店する。

霖之助「どうしたんだい、刑君。こんな時間に来て大丈夫なのかい?」

刑「ああ、まぁ世話になるのに結局挨拶し損ねそうになったからな」

霖之助「そんな事気にしなくて良いのに。変に律儀だな、君は」

 そうして出てきた霖之助と会話を経て、彼は苦笑した。

 律儀って言うか、そこは礼節だろと思うが……まあ、良い。

刑「ま、物品の提供をしてもらうんだ。礼くらい言わないとな」

霖之助「そうかい。なら、問題が解決したらバリバリ働いてもらうからね?」

刑「任せろよ、それくらいしか取り柄ないからな」

 機械弄り、電器修理、科学系分野ならオレに任せろと豪語しよう。

 それでこいつとWin-Winで仕事が出来るなら、それで良し。そうしてもっと、オレはこの土地に馴染んで行こう。

 その内、香霖堂の近くに工場か研究所を立てるのもありか。

刑「ま、兎に角」

※選択
1:これからもよろしくな、相棒
2:明日は成功させっから、お前も来いよ
3:感謝してるよ。ホント、助かってる
4:その他(内容明記)

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
678 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 02:11:02.48 ID:pQkIJfjAo
679 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 02:11:30.23 ID:C2tFmIaZo
2
680 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 02:12:13.25 ID:DhdEE7GBo
1
681 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 02:14:31.30 ID:Zrg5l9cfo
1
682 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/25(木) 02:37:26.02 ID:q9FTf2rIo

>>678 選択:2

刑「明日は成功させっから、お前も来いよ」

霖之助「ああ、じゃあ是非お邪魔させてもらうよ」

 軽いノリで誘ってみれば、簡単にオーケーをもらえた。

 その表情は若干何かを企んでいる様に思えるんだが、オレの勘ぐり過ぎだろうか。

霖之助「君が司会なんだろう? だったらその勇姿をしっかりと目に焼き付けないとね」

刑「おーい、霖之助。それでオレを弄ろうったってそうはいかないぞ」

 完璧にこなしてやるからな。ネタに出来ないくらい、最後には感服するくらいさせてやろうじゃないの。

霖之助「まぁ、丁度人間の里に用事があったから、丁度良いしね」

刑「なんだ、珍しい……のか?」

霖之助「少しね。霧雨商店の親父さんから、ちょっと」

 ああ、あの人か。そう言えば前に霖之助の名前呟いてたし、知り合いかなにかだとは思ってたが。

霖之助「元々僕は霧雨商店で働いてたんだ。だから、親父さんは商売のお師匠さまって事になるね」

刑「呼び出されたのか?」

霖之助「今までなかったんだけど、ちょっとした野暮用みたいなものさ」

 ほう、んじゃあその野暮用が終わってから百物語に参加すると。

刑「そっか。でもなるべく遅刻はしないようにな」

霖之助「割と楽しみにしてるから、心掛けるよ」

 クツクツと笑って、霖之助はそう言った。

 なら、その言葉を信じて待ってやろうじゃないの。

 そうして、オレは完全に夜になる前に香霖堂を後にして人間の里を目指す。

 夕飯を食ったら、リハーサルだ。そうしたら寝て、日中に最終チェックをして、夜には百物語。

 遂にその時が来る。オレは逸る気持ちを抑え、周囲に注意を払いながら帰路へと就くのだった。

※霖之助の好感度が上がりました



 
683 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/25(木) 02:39:57.37 ID:q9FTf2rIo

※良い時間なので今日はここまで。

※クリスマス小ネタは日中に上げられたら良いなぁ。遅刻したらすいません

※明日も出来そうです。予定時間は23:30頃。百物語の夜が始まります。長くやるつもりなので、お付き合いしてくださる方は是非(朝方までやるかも)

※では、お疲れ様です。また次回お会い致しましょう

684 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 02:51:43.38 ID:pQkIJfjAo
おつおつ
685 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 02:54:18.18 ID:C2tFmIaZo
おつー
686 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 03:10:12.25 ID:SuSPk+ccO
687 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 07:33:37.82 ID:NT5kmB/s0
途中で寝落ちしてしまったが乙
688 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 13:06:16.84 ID:YKcVoR1vo
よし、再開に備えて今から眠ろう
689 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 13:08:43.77 ID:xcSmFONDO
仕事は無いんですかねえ…
690 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 13:11:31.83 ID:YKcVoR1vo
居眠りするだけだからヘーキヘーキ
691 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/25(木) 23:32:02.26 ID:q9FTf2rIo

※そこまでしてくれるのはスレ主としてありがたいけど、周りと自分に迷惑を掛けてはいけませぬ

※そろそろ時間です。人が居れば嬉しいですし、居なければ書きながら待ちましょうかね

※ケーキは食べました。4号を半分食べて、明日また半分食べます。一人で

692 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 23:32:47.66 ID:Zrg5l9cfo
ノシ
693 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 23:32:59.33 ID:2QEjkb2Zo
いますよ
694 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 23:35:02.89 ID:Gag9/6i6O
無駄な所で出るぞろ目
695 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 23:38:34.21 ID:NT5kmB/s0
うちはチーズケーキだった
696 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 23:39:56.33 ID:C2tFmIaZo
タルトおいしいです
697 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/25(木) 23:43:06.80 ID:pQkIJfjAo
糖尿病だけには気をつけろよ
698 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/26(金) 00:13:13.11 ID:ufAmSDPZo

※普段は甘いものそんなに食べないので大丈夫だと思いたい

※文章を消しては書いてしてたらこんなに遅れてしまった。すまぬ

 ―稗田家(夜)―

 胸の高まりが、確かにあった。緊張と期待、これから行う司会という主役を行わなければならないオレは、深呼吸をして瞳を閉じる。

 これは既知。こうする事ですら、オレはしたことがあると感じている。

 しかして、実際に行うとなれば既知ですら緊張を生み出す。

刑(何とかなるとは言え)

 それが確信出来ているとしても、手が震えて動悸が激しくなるものだ。

 成功する。それだけは約束されている。だが、どんな風に成功するかはわからない。それが未知であるかもしれないし、既知なのかもしれない。

 だから、より良い結末を選ぶ為にオレは自分に出来る事をしようとこれまで行動してきた。

 阿求ちゃん、守矢の方々、霖之助、夢美。手伝ってくれている者達の為にも最上の結果を。

 そして、こうして集まってくれている人里の大勢の人々。彼らの為にも、最大の結果を。

 後悔などさせてはならない。此処に居る全員が楽しかったと思える結末を迎えさせる。

 そう、それがオレのする事。するべき事。そうして、オレの本当の物語が始まるのだ。オレの、幻想郷に住む者としての物語が。

 さて、開演まで誰かと話そう。緊張しているせいか、一人でいるとそわそわしてしまっている。

 誰と話そうか?

※選択

1:阿求
2:早苗
3:夢美
4:霖之助

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
699 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 00:13:28.68 ID:W80OJEcTO
3
700 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 00:13:33.17 ID:CKZ3zqlBO
701 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 00:13:40.20 ID:mkhpLI26o
2
702 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 00:13:42.36 ID:07cgBkHVO
4
703 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 00:13:43.30 ID:+zF0WpCro
704 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 00:13:48.23 ID:+08ORLAz0
2
705 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 00:13:52.84 ID:+SC7HZVKo
3
706 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/26(金) 00:32:29.69 ID:ufAmSDPZo

>>699 選択:3

 そう考えていれば、プロジェクターの最終チェックをしていた夢美が通り掛かったので話掛けてみた。

夢美「あれ、刑君。どうしたのかしら」

刑「いや、ちょっと緊張しちまってさ」

夢美「君が? はは、さすがに本番ともなればそうなるか。君も人の子って事ねぇ」

 クスクスと笑って、夢美はそう言った。

刑「研究の発表すら殆どする事もなかったからな。それが大勢の前でってなれば、さもありなんだ」

夢美「ふふ、リハでは上手くやれたんだ。何とかなるよ」

刑「……それは、わかってんだけどさ」

 失敗を恐れているわけじゃなく、どれだけ上手くやれるかが心配だからこうなっているんだ。

 実際、里の人達がどんな風に感じてくれるかはわからないのだから。

刑「ところで、お前プロジェクターは良いのか?」

夢美「今終わった所よ。カメラも何もかもオールグリーンさ。勿論、恐怖測定器もね」

刑「それがお前にとって一番重要だもんな」

夢美「目に見えない力を測れたら、それを応用して魔力の探知にも使えそうだし。実験は楽しくてやっぱり素敵よ」

刑「ははは、ソレわかるわ」

 考えて、構築して、試す。オレは今までその工程を無意味に思っていたが、今ならばわかる。

 こうしてこの百物語を行える状況を作るまで、どれだけ苦労しただろうか。

 それが報われたのだ。少し違うかもしれないが、試行錯誤に意味があったというのは良い事だ。

 だから、夢美にもこの実験が成功すれば良いと願う。少しオレも手伝ったが、それで上手く改良出来た筈だし。

刑「……なぁ、夢美」

 少し間を置いて、その名を呼ぶ。

※選択

1:楽しくいこうぜ、その方が素敵だろ?
2:素敵な百物語にしような、絶対
3:ヘマしないようにな、オレも頑張るから
4:その他(内容明記)

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用



707 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 00:33:29.04 ID:ymhV4ZZJo
1
708 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 00:33:31.66 ID:7d8NsxkVo
709 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 00:33:37.10 ID:samUByh4o
710 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 00:33:37.56 ID:GlP4/kQ2o
1
711 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 00:33:41.96 ID:pF9pxvWSo
2
712 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/26(金) 00:42:33.23 ID:ufAmSDPZo

>>708 選択:2 ※ゾロ目だからボーナスをやろう

刑「素敵な百物語にしような、絶対」

 それは決意の言葉。それは互いに向けた言葉。これが良い思い出になって欲しいと思って言った言葉。

 オレにとっても、夢美にとっても、ここに集った全員にとっても素敵な思い出にしたいと願う。

夢美「そうね、そうなれば良いと思うわ。その為にも、みんなで協力していかないと」

刑「だな。上手く話せる場を作るのもオレの役目か」

夢美「刑君の腕の見せどころね。期待してるわよー」

刑「おーい、緊張を加速させる様な事を言うな馬鹿」

 とは言いつつも、オレの緊張は着実に解れていく。

 やはり仲間と呼べる者と話すのは良い事だ。助けてくれる奴がいる。手伝ってくれている奴がいる。それだけで、頼もしく思えてならないから。

刑(ありがとな、夢美)

 お前の為にも、『今回』も上手くこなしてみせるさ。


※夢美の好感度がグっと上がりました

713 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 00:48:05.97 ID:EbwfHV+EO
こいつ、幻想郷に来るまでは他人との会話が成立しなかったんだぜ……?
714 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 00:55:37.52 ID:Pi0+Uqsno
H天才
715 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/26(金) 01:04:46.84 ID:ufAmSDPZo



阿求「開演五分前になりました。出歩いておられる方は会場に戻るようお願いします」

 そうして、夢美と話してから一時間程経ち五分前と相成った。

 夢美が用意してくれた無線式のスピーカーから、阿求ちゃんによるアナウンスが稗田家へと鳴り響く。

 会場となる場所は、稗田家の大広間。そこに部屋が少し狭くなる程の人数が座っている。

 設置したカメラから見る映像では、老若男女問わず来てくれている事が確認出来た。

早苗「早いですねぇ、もう本番だなんて」

夢美「ふふ、こんなに集まるなんて思ってなかったわ。それも刑君と阿求ちゃんの人徳かしら、素敵」

阿求「刑さんも努力してきましたから、その結果ですよ。それに、皆さんのお力添えがあったからこそです」

刑「だな。霖之助も来場出来たみたいだし」

 入場者名簿によれば、あいつも時間までに間に合った様だ。その次の欄に親父さんの本名らしい記述もあったから驚いたが……

 これはいよいよみっともない姿を見せられなくなった。もっと気合を入れよう。

刑「伝統に沿う形には出来なかったが」

阿求「まぁ、今回はいわゆるお祭りみたいなものです。この際、気にする事はないですよ」

早苗「外の世界に居た時はテレビで見た事ありますし、ある意味では現代風アレンジと捉えても良いかもしれませんね」

 そんなもんかね、と思うがまぁそういう企画として開いたのだから今更か。

夢美「じゃ、そろそろ時間だし配置につきましょうか。刑君、頑張ってね」

早苗「失敗してもフォローしますよ。大船に乗ったつもりでいてください!」

阿求「自分を信じてください、刑さん。貴方なら、大丈夫です」

 それぞれがそれぞれの激励をオレに言ってくれる。

 それがとても嬉しく思う。早苗が言い出して、阿求ちゃんが手伝ってくれて、必要なものを霖之助と夢美が揃えてくれて、こうして形になった百物語。

刑「ああ、みんなで成功させよう。絶対に上手く、最上を得て終わろう。行くぞ、みんな」

阿求/早苗/夢美「はい/ええ/おー!」

 その時間が今から、始まるのだ。


716 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/26(金) 01:14:38.37 ID:ufAmSDPZo

――オレは此処に来れて良かった。此処に来れたから仲間が出来て、友達と呼べる奴が出来た。

 誰からも異端視されて、誰からも否定されて、誰からも認められず、一人で黙々と生きてきた。

 教わった事はたくさんある。会話に意味があること、理解には説明が必要なこと、証明には行動が必要なこと。

 初歩的で、誰もが当たり前に理解している事をオレは知らなかった。それを得られた今、その証明を此処に見せよう。

 完成されたものだけに意味があるわけではなく。結果だけが全てではなく。

 共有する時間を、皆で楽しもう。

 これまでは既知。これが終わって何が起こるかはわからない。成功させた事によって得られるものはなにかわからない。

 その時知る結末に胸を馳せる。それが既知であるなら、それも胸に抱いて未知を求め続けよう。

 それが未知であるなら、その先にある更なる未知を求めて心を躍らせよう。

 さぁ、ではお集まりの皆様にご拝聴願いまして――

717 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/26(金) 01:16:30.36 ID:ufAmSDPZo




                                  シナリオイベント

                              形 式 ・ 百 物 語 の 夜

                                    開  始



718 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/26(金) 01:50:09.96 ID:ufAmSDPZo


刑「さぁさぁ、お集まり頂きました皆様、大変お待たせ致しました。これより行うは百物語。本来ならば三間の繋がった部屋を用意し、暗闇の中にて最奥の部屋に青い張り紙を付けた百の行灯を置くのが流儀でありますが、今回はより多くの方と行う為の所謂『祭り』に御座います。故に流儀は不要、参加人数も部屋に納まるのならば何人でも。そしてこうして、迎えられた今を私は大変喜ばしく思います。
 さて、長い前置きは嫌われまするが、しかして話さなければいけない事項も多々ときたものです。此処に居る方々は皆々人間。しかしてこれから行うは妖、幽霊、不可思議、因縁と関係あるお話です。つまりは彼らを呼び出し兼ねぬ行為。故に、その対策として守矢の風祝――東風谷 早苗謹製の護符が部屋の各地に貼られております。危険がない保証は御座いませぬ。決して剥がさぬ事を約束ください。
 そして次に、これからこの部屋にて起こる事は全て外の世界では馴染みある人間の科学である事だと理解ください。皆様には決して馴染みない事でしょうが、これは決して妖術・奇術・魔術・魔法・奇跡の類ではありません。故に危険はなく、故に暴れる必要はなく、故に楽しんで頂ければと思います。
 まだまだ注意事項は御座いますが、以降は入口にて渡されたパンフレットをご参照頂ければ。では、今更ながら自己紹介を改めてさせて頂きます。私、司会兼語り部を務めさせて頂きます片山 刑と申します。以後、これからもよろしくお願い致します」

 若干の人工的な灯りのある大広間。閉め切られたそこの最奥、司会の席にてオレは長々と挨拶を述べてから深く頭を下げた。

 そうして起こるのは拍手の嵐。此処に居る者達の期待の高さを表した様に、多くの柏手がオレに浴びせられる。

 そうして入場してくるのは、阿求ちゃん、早苗の二人だ。夢美は別の部屋でこの企画の為に用意した機材を扱っている為、此処には居ない。

 勿論、夢美の居る部屋にだって護符は貼り付けられているので、心配する必要はないだろう。

 二人がオレを挟む形で敷かれた座布団に行儀正しく正座をすれば、また拍手が巻き起こった。

 座布団は後四つ程空席として置かれており、そこにはオレたちの話が終わった後、語り手を希望する里の人間の為に用意されている。

刑「それでは始めましょうか。是非に、楽しんでいってくださいませ」

 そうして、オレが虚空へと手を振る。それが合図であり、夢美の操作によって部屋の中が暗闇に沈んだ。

 そしてオレの背後に現れたのは、百本の蝋燭だった。

 それを見た客達は驚いたのか少しだけざわつき始める。

 だが、先の説明を思い出したのかすぐに静かになり、オレは小さく笑った。

 観客達には蝋燭は本物の様に見えるかもしれないが、全て立体映像である。

 これは夢美が用意してくれた3Dプロジェクターによって投影された立体映像だ。

 外の世界でも此処まで美麗なものはないだろう。だが、夢美の世界は外の世界に換算しても数世紀程技術が進んでいる。

 故にこれが出来たとしても当然だ。

刑「まず話ますは――」

 そうして、オレから最初の話を始める。

719 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/26(金) 02:13:35.16 ID:ufAmSDPZo



刑「――びわ法師の芳一は、いつしか『耳なし芳一』と呼ばれるようになり、その名を知らない人はいないほど有名になったということです」

 ジャブとして語った話は、古今であまりにも有名である『耳なし芳一』だ。これは外の世界でも有名な話である。

 だが、そんな有名な話でもひと工夫を加える事で新鮮味を増すもので、それのお陰か集まってくれた観客達は終わった後に盛り上がりを見せていた。

 その工夫――演出とは、オレの耳が3Dプロジェクターで映し出された亡霊によってちぎられるというものだ。

 これも夢美の世界で作られたPCとソフトを使う事によって実現したものであり、勿論だが本当にちぎられたわけではない。

 そういうことが出来てしまうというその世界の技術に感服である。というか、どんだけ未来的なんだお前の世界は。

 さて、そんな場面を見せられてしまったものだから、次よ次よと観客達が待ちわびる。

 そうして十の話がオレ、阿求ちゃん、早苗、希望していた住人が行った所で、一旦の休憩を挟む事にした。

 後ろの蝋燭の数は残り九〇。時間は夜の二十三時。まだまだ明け方まで余裕があった。

刑(掴みは上々、本当に上手くやれている様だな)

 休憩という事もあって、それぞれが先の話で盛り上がったり、厠に行って用を足したり、外に出てタバコを吸ったりとしている。

……せっかくだ。誰かと話すか、自由に休憩するか。

※選択

1:阿求ちゃんと話す
2:早苗と話す
3:夢美と話す
4:一人で休憩する

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
720 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 02:14:32.17 ID:rqTiAMCro
(イベントタイトルのところで誤字ってる気がするのは黙っておこう)
2
721 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 02:15:04.49 ID:ymhV4ZZJo
722 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 02:15:46.64 ID:Gg2ehWI2o
723 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 02:15:50.87 ID:7caGSDQAO
1
724 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 02:16:08.55 ID:GlP4/kQ2o
3
725 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 02:19:53.70 ID:xJcSWOhyo
安定のロリコンマ神
726 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/26(金) 02:55:28.80 ID:ufAmSDPZo

※タイトル……あっ(察し)

※本当に阿求ちゃんの選んだレスのコンマ高いな……ロリコンマ神め

>>723 選択:1

阿求「掴みはバッチリですね。これも夢美さん様々でしょうか」

 そう言ったのは、隣に座った阿求ちゃんだった。

 その手には湯呑があり、稗田家の女給が配っているお茶を貰って来たんだろう。

刑「だな。ホント、あいつが居なかったら有名な話なんて早々出来やしないよ」

 苦笑を浮かべながら、阿求ちゃんに言う。

 語り部としての能力がないから、恐怖を煽る様な事は出来ない。

 ああいうのは先天的な才能というか、演技力なんかが必要になるせいかどうも変にアレンジ出来ないし。

 というか、演技なんて今までした事ないし、縁もなかったからちょっと新鮮に思っている。

 ただ、まぁ、相変わらず既知感があって嫌だけど……

刑「そういう意味で言えば、阿求ちゃんの演技力って結構凄いと思うよ」

阿求「そんな事はないですけど……お褒め頂けて、嬉しいです」

 謙遜する様に言ってから、頬を赤らめて少し恥ずかしそうに彼女は微笑んだ。

阿求「私も殆どこういう話をする機会がありませんでしたから……阿礼の頃は色々ありましたが」

刑「そう言えば、阿求ちゃんって転生を繰り返してるんだっけ」

 今更な話だが、まだオレが妖怪という噂が立つ前に人里の人間からそんな話を聞いた覚えがある。

 稗田 阿礼。平安時代に古事記の編纂者、という事しか分かっていない人物だ。

 目に触れたものを即座に言葉する事ができ、そして聞いた事を決して忘れる事はなかったという。

 その転生者が阿求ちゃんで、『御阿礼の子』としては九代目――九人目らしい。

阿求「転生する度に忘れる事が多いですがね。記憶の継承も、全てといかないので」

刑「……まぁ、オレにはよくわからないが」

 ぶっちゃけそこばかりは未知とかそういう類ではない。そもそもオレが既知感を覚えるのはオレが得る情報や行動の事ばかりであり、そうじゃないものに対しては未知なのか既知なのかすらわからない。

 それまで未知だと思っても、実際その時になって既知感を覚えたりするので、個人的には嫌なものだ。

阿求「まぁ、それはまた置いておきまして。 ……刑さん、一服どうでしょうか」

刑「あー、そうだな。何も飲まない、というわけにもいかないし」

 摂取する必要があるのはブドウ糖であるけれど、生体機能としては喉を潤したりは必要だったりする。

 喉を潤さなければ声は枯れるし、蒸せる事もあるのだ。機械の体であっても、そんな事まで再現するあたりオレ自身のこだわりを感じられる。

……言いすぎた。何を言ってんだオレは。

阿求「では、どうぞ」

刑「いや、普通に貰ってくるけど」

阿求「どうぞ」

 そう言ってぐいっと湯呑を差し出してくる阿求ちゃん。

※選択

1:仕方なくもらう
2:やっぱり自分で貰いに行く

※1を選んだレスが採用された場合、コンマが1と偶数ゾロ目の場合夢美に見られる 0と奇数ゾロ目の場合早苗に見られる

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
727 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 02:57:26.35 ID:GlP4/kQ2o
2
728 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 02:59:03.74 ID:vGWnoZPVo
1
729 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 03:03:00.65 ID:Gg2ehWI2o
730 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 03:03:05.09 ID:89N5piRdo
1
731 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/26(金) 03:19:28.03 ID:ufAmSDPZo

>>728 選択:1 ※見られていないご様子

 しょうがない、差し出されてるんだから貰うとするか……

刑「じゃあ、一口もらうわ」

阿求「はい、どうぞ」

 阿求ちゃんから手渡された湯呑に口を付けて、オレはその中にある緑茶を一口貰う。

 重鎮という事もあって金があるからか、此処の緑茶は凄く美味しい。良い茶葉を使ってるからだろう。

 まぁ、ポンと20円くれるくらいだからな。金はかなり持ってるんだろうな……

刑「……オレの顔になにか付いてるの?」

阿求「いいえ、お気になさらず」

 ああ、そうですかと思いながら湯呑を返す。

阿求「関節キスですね」

刑「ブッ!!?」

 唐突な発言に吹き出してしまう。

 いや、それでなにかあるというわけではないが、しかしてそんな事を言われるとは思わなかったのでそんなリアクションをしてしまったが。

 ロリコンでなければペドでもない。ならこんな反応する必要もない筈なのに。

阿求「冗談ですよ、驚きました?」

刑「あまりからかわないでくれよ……」

阿求「ふふ、すいません」

 にっこりと笑って阿求ちゃんは謝る。

 だが、その姿に反省の色など何処にもなく、何故か休憩時間の終わりまで阿求ちゃんは上機嫌だった。

※阿求の好感度が上がりました

732 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/26(金) 03:21:37.56 ID:ufAmSDPZo

※人が居ない+やっぱり眠いので今日はここまでにします。朝方までとか無理だったよ……

※明日明後日は休みが決定したので、夕方か遅くても21時には開始したく思います

※そして、クリスマス小ネタは遅刻決定です。ホントなにやってんだオレ。でも連休中には絶対あげます

※では、お疲れ様です。また次回お会い致しましょう

733 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 03:23:49.30 ID:erArqgWfo

最近阿求攻め刑くんタジタジの構図が好きになってきたかもしれぬ
734 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 03:23:57.88 ID:EbwfHV+EO
735 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 03:33:08.21 ID:ymhV4ZZJo
おつー
736 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 03:33:21.56 ID:89N5piRdo

そういえばこんど新作でるな。なんでも心綺楼の続編らしいが
737 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/26(金) 21:05:36.95 ID:ufAmSDPZo

>>733

※元々、刑君は女の子慣れしてないから……あれ、どっかの鬼と同じ気がry

>>736

※心秘録ですね、冬コミで体験版出すみたいで。私は今年買い物しに行く予定なんで、ちょっと見てくる予定です

※冬コミと言えば、人形劇の方々がゲーム出すみたいで、それ目当てなんですけど。夏コミには何か出したいなぁ、なんて思ってます。受かれば

※昼寝してたら夕飯食べる時間まですっぽかしてしまった。22:00頃に再開とずらさせて頂きます。申しわけない


738 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 21:09:06.33 ID:mXQ9vxgz0
うす
739 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 21:10:02.99 ID:01b+d6LKo
待機
740 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 21:10:39.81 ID:GYSiZb0to
了解サー
夏コミ出るなら行かねばならぬ…今年は忙しくてイベント一回も行けなかったしな
741 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/26(金) 22:07:14.73 ID:ufAmSDPZo

※では、再開の時間ですねぇ。人がいれば嬉しく思います。今日中にイベントこなせればいいなぁ

742 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 22:07:39.37 ID:Gg2ehWI2o
はいな
743 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 22:08:15.12 ID:ymhV4ZZJo
わぁい
744 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 22:08:37.89 ID:01b+d6LKo
おるで
745 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 22:09:18.15 ID:wXxPenPQo
はーい
746 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 22:16:31.31 ID:GYSiZb0to
やっほい
747 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/26(金) 22:26:02.37 ID:ufAmSDPZo





阿求「個人的な因縁になりますれば、その鬼はかつてよりこの地におり『異端』と呼ばれ続け――」

 休憩を終えてから数刻、静かながら盛り上がりを見せ続ける百物語は四〇の話を越していた。

 それはつまり、背後に並ぶ蝋燭の数も残り三分の一程を消化しているわけで。

阿求「振るう武威は誰かの為であると語っておりましたが、かの鬼の真意は測れず。それが阿余の頃にあった記憶の断片に御座います」

 今は阿求ちゃんが実際に体験した事のある――というよりも、転生を繰り返す際に受け継がれて来た記憶の一つの話らしい。

 異端の鬼。歪んだ鬼。その話をオレは思わず聞き入ってしまっていた。

 鬼というものには少しばかり因縁がある。うーん、最近の話ではあるが、それを脚色して話してみるのも良さそうだ。

阿求「以上、稗田の記憶、断片の参でした」

 お後がよろしいようで。そう言うが如くお辞儀をする阿求ちゃん。

 それからまた、背後の蝋燭の火が一つ消える。

夢美『はい、ではいい時間ですので第二休憩の時間としましょう。夜も深くなってまいりました。お夜食の準備もしてありますので、小腹空かせが居るならばどうぞ』

 そこで、夢美のアナウンスが流れて部屋の中にまた人工的な灯がともる。

 スマホをポケットから取り出して時間を確認すれば、深夜一時。ああ、確かに小腹が空いてもいい頃合だ。

 女給の方々の飯は美味いからなぁ。居候として何回かご馳走になっているが……

 まぁ、オレはブドウ糖さえ摂取出来れば良いんだけど。

 さて、休憩の時間ということでまた人が流れて行く。二回目のこれの内に、誰かと話したりするかねぇ。

※選択

1:阿求ちゃんと話す
2:早苗と話す
3:夢美と話す
4:一人で休憩する

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
748 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 22:26:56.95 ID:zO0GXK1iO
3
749 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 22:27:00.94 ID:wXxPenPQo
750 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 22:27:12.58 ID:ymhV4ZZJo
751 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 22:27:18.09 ID:Gg2ehWI2o
752 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 22:27:30.75 ID:mXQ9vxgz0
4
753 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/26(金) 22:56:21.08 ID:ufAmSDPZo

>>748 選択:3 ※コンマ一秒の戦いである

 そう思いつつ部屋を出てみれば、機材室になっている部屋から夢美がちょいちょいと手招きしているのが見えた。

 オレはそれに誘われるまま歩いて行き、部屋の中へと入って障子を閉める。

刑「何かあったか?」

夢美「あったと言えばあったし、ないと言えばないんだけど」

刑「なんだそれ」

 そして早速と言わんばかりに尋ねてみれば、夢美の態度は歯切れの悪いものだった。

 部屋を見渡す。此処は会場に配置されている機械――プロジェクターとかを操作する為に設けてあるのだが。

刑「もしかして計測出来てないとか?」

 そしてもう一つ重要なのは、会場を映している監視カメラには夢美の今回の肝である『恐怖エネルギー測定器(仮)』が内蔵されているという事だ。

 夢美の様子を見るに、それ関係で何かあったのかもしれないと予測すると、

※判定

1:いや、実は……
2〜:そうなんだよねぇ……
5〜:そうだったり、そうじゃなかったり……
8〜:全然、そんなんじゃないんだけどさ
0・ゾロ目:???

判定直後


754 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/26(金) 22:56:51.58 ID:01b+d6LKo
ほい
755 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/26(金) 23:32:22.43 ID:ufAmSDPZo

>>754 コンマ:8


夢美「全然、そんなんじゃないんだけどさ」

 それは外れだったみたいで、夢美は苦笑を浮かべた。

刑「という事は、経過は順調なのか」

夢美「まぁ、ねぇ。順調すぎてちょっと拍子抜けかも」

 簡単に出来すぎて肩透かし。だから歯切れの悪い態度になっていたってことか?

 そりゃあ、贅沢な悩みなことじゃあございませんか。

夢美「上辺は盛り上がっているみたいに思えるけど、怖いと思っている人間からは確実にエネルギーが観測出来てるわ」

刑「それは良い事じゃないか。それが何か問題でもあるのか?」

夢美「……これじゃあ、まるで」

 ボソリ、と。囁く様に言って夢美は口を閉じた。

刑「まるで、なんだよ」

夢美「ううん、なんでもないわ。終わりまで見てみないとわからないし、きっと……」

 そう言った夢美の表情は複雑なもので……そして何かを頑なに否定している様なものだった。

 その表情にオレはまた既知感を覚えた。何処かで見た事があると感じ、フラッシュバックの様に映像が朧気に脳裏へと浮かびあがった。

刑(……)

 泣いている女が居た。それが誰の顔なのかまではわからなかった。


※夢美の好感度が上がりました

756 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/27(土) 00:24:24.75 ID:Kicb2Seyo

※難産、難産。中々上手くできんのう




 まだまだ百物語は続く。次々と語られていく妖、幽霊、体験、因縁の物語。

 語り部はオレを中心に、『御阿礼の子』である阿求ちゃん、『守矢の風祝』である早苗、そして人間の里の住人達と入れ替わり立ち代り。

 そして、その話の数は益々と加速的に消費されていく。語られていく。時に楽しく、時に恐れ、時に聞き入り、時に茶々を入れつつも。

 楽しい時間は無情にも流れていく。それは一瞬の様に感じられるくらいに、そして次を待ちわびながら。

 蝋燭の数も残りが十を切った所で最後の休憩と相成った。皆に疲れが見え隠れしているのは、まぁ致し方ないだろう。

 もう数時間とすし詰めであり、話詰めであるなら、さもありなん。眠気に負けそうになっている者も居るし、最後の休憩で仮眠を取り始めている者も見受けられた。

刑(もう、四時半か……)

 問題が一度も起きていないのは、ああ、何とも幸いな事だろうか。このまま杞憂に終わってくれると助かるのだが。

 奴らからの襲撃もなく、本当に妖怪や幽霊から害を受けそうになっていることもない。

 夜明けも近く、終わりも近く。

 さて、最後の休憩だしどうしようか。

※選択

1:阿求ちゃんと話す
2:早苗と話す
3:夢美と話す
4:一人で休憩する

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
757 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 00:25:01.18 ID:huEelSoNo
758 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 00:25:14.59 ID:XsGBAfguO
3
759 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 00:25:28.83 ID:62exSpcXo
760 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 00:25:32.16 ID:nsJrzjaIO
1
761 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 00:25:35.09 ID:UHweYz++o
2
762 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/27(土) 00:37:48.15 ID:Kicb2Seyo

刑「阿求ちゃん、眠そうだね」

阿求「……はい。こんなに話すのも、徹夜も久々ですから」

 隣の座布団に座って船を漕いでいる阿求ちゃんに話しかければ、少しの間を空けて彼女はそう言った。

 本当に眠いんだろう。瞬きの回数も多いし、カクン、カクンと頭が上下しているし。声も普段に比べて気怠そうだし。

阿求「残りの蝋燭の数も、残り僅か。最後の一本は消す予定ですか?」

刑「いや、そこは流儀に則って消さないでおくつもりだ。本当に何か起こったら困るし」

 肝試しとしての意味ならば消すのもありだろうけど、被害が出てしまったら問題だ。

 まぁ、途中で現れたりしたっていう事例もあるらしいのでまだ油断ならないが、そこは早苗に頑張って貰うとしよう。

阿求「……ふぁ」

 阿求ちゃんが大きくあくびをする。

……ちょっと意趣返しでもしてみようか?

※選択

1:膝枕を誘ってみる
2:肩が触れそうなくらい距離を詰める
3:いや、やめておくか
4:その他(内容明記)

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
763 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 00:38:44.80 ID:lTFdgOMtO
764 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 00:39:08.35 ID:+D6hUV4qo
3
765 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 00:39:33.53 ID:huEelSoNo
766 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 00:39:48.53 ID:nsJrzjaIO
1
767 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 00:46:09.31 ID:JDqWZyPH0
コンマ神は本当阿求好きだな
768 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/27(土) 00:48:16.52 ID:Kicb2Seyo

>>763 選択:3

刑(いや、やめておくか)

 眠そうにしている娘っ子にそんな事するなんて、大人げない。というか、事案だ。

 膝枕? 距離詰め? 何でそんな事をしなければいけない。阿求ちゃんからからかわれているからそういう選択肢が浮かんだのかもしれないけれど。

刑「仮眠でもする?」

阿求「そう、ですね。五分程、横になりましょうか」

 そう言って、コテンと広間に寝そべる阿求ちゃん。何も羽織らずというのはさすがに可哀想なので、来ている上着を掛けてあげる。

 すぐに寝息を立てる阿求ちゃんの寝顔を見つつ、

刑(……最後まで何もなければ)

 そのまま成功、大大円になればいい。彼女に迷惑を掛けることなく、問題なく。

 そう思いながら、スマホのアラームを五分後にセットした。

※阿求の好感度が上がりました

769 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/27(土) 01:13:18.94 ID:Kicb2Seyo


※判定

3以下で―― 0・ゾロ目で???

判定直後
770 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 01:14:15.30 ID:huEelSoNo
771 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 01:15:03.14 ID:LAy3iwIgO
ktkr
772 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/27(土) 01:15:28.20 ID:Kicb2Seyo

>>770

※あっ……(驚愕)

773 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 01:16:34.77 ID:jVbjzyGY0
ほう
774 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 01:16:52.53 ID:LAy3iwIgO
やったぜ
775 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 01:31:03.89 ID:V400ktyPo
いつも通りですな
776 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/27(土) 01:47:46.06 ID:Kicb2Seyo





 立体映像で映し出された蝋燭の火、その数も残り二本となった。

 外も白み始めて、夜明けを迎える少し前の時間だろう。

刑「今宵の百物語、それも大詰めとなって参りました。時刻は五時を回った所、そろそろ夜明けの頃となっております。最初の語り部として話した私でございますが、最後の語り部となるという、まぁ、少し美味しい状況です。故に、此処で、とっておきの話をさせて頂こうと思います」

 小さく拍手が鳴り、オレは深呼吸をする。

刑「では――」

 此処で語り始めますは、と紡ごうとしたその時、オレの胸――その心臓にあたる部位が強く高鳴った。

 全身が鼓動しているかの様に。苦しい感覚はない。嫌な感覚でもない。それはまるで、何かに共振している様な……!?

刑『此処で語り始めまするは、黒き者達の話に御座います』

 そして出たのは、自分が考えていた話ではなく、勝手に出てきた言葉だった。

 それは自分の意思ではない。これはオレの意思によるものではない。まるで決められた文字を読み上げるロボットの様に、オレは口は言葉を紡いでいく。

刑『忘れ去られた者。消えていった者。飲み込まれた者。深淵より溢れ出す忘却の泥というものがあり、それに触れた者達は皆々心に傷を負いませり。そうして自我を失くし、己を忘れ、全て黒く塗り潰されていく。やがて黒い人形と成り果てまして、唯我の走狗と成り申す』

 言葉が紡がれていく度に、頭の中に映るのは見たこともない筈の映像だった。

 黒の群れ。黒の人形。幾十、幾百、幾千、幾万――八百万の数にまで膨れ上がった虜囚の群れ。

刑『太陽に焦がれ、繋がりに焦がれ、絆に焦がれ、座に焦がれ、そして彼らは引き摺り込まんと両手(もろて)を伸ばす。夜明けを恐れ、唯我を恐れ、忘却を恐れ、しかして彼らは射干に絡め取られて――』

 なんだ、これ。なんだこの痛みは。なんだこの、気持ちは――

刑『彼らは皆、朽ち果てるのです』

 
777 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/27(土) 01:57:02.06 ID:Kicb2Seyo





 そこは薄暗い祠だった。そこは不気味で、何もかもを拒絶する様な場所だった。

 しかし、彼らはそこに居た。何かを崇拝する様に跪いては祈りを捧げ、口々にこう言う。



778 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/27(土) 01:58:57.26 ID:Kicb2Seyo

             「掛け巻くも畏き、神殿に坐す神魂に願い給う」
                                                     「掛け巻くも畏き、神殿に坐す神魂に願い給う」

                         「掛け巻くも畏き、神殿に坐す神魂に願い給う」

                                                                 「掛け巻くも畏き、神殿に坐す神魂に願い給う」」

        「掛け巻くも畏き、神殿に坐す神魂に願い給う」

                               「掛け巻くも畏き、神殿に坐す神魂に願い給う」

                                                  「掛け巻くも畏き、神殿に坐す神魂に願い給う」

                      「掛け巻くも畏き、神殿に坐す神魂に願い給う」

                                      「掛け巻くも畏き、神殿に坐す神魂に願い給う」
                                                                          「掛け巻くも畏き、神殿に坐す神魂に願い給う」

779 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/27(土) 02:01:43.51 ID:Kicb2Seyo



                        滅

                        尽

                 森   羅   万   象

                        滅

                        相


780 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/27(土) 02:33:04.02 ID:Kicb2Seyo





 語り終えると同時に、広間の中には静寂が訪れた。

 蝋燭の立体映像も消え、本来灯る筈の照明も点かず、静かな時間が此処に訪れた。

 語り部の役割を果たすと同時に、オレの体はオレの物へと返還される。体は自由に動かせる様になって、そして思わず倒れそうになった。

阿求「刑さん!?」

早苗「刑くん!」

 どうにか転げないように両手で体を支える。暗視モードに視界を切り替え、傍らに座る二人がオレへと近付いて来るのに気付いた。

刑「だい、じょうぶだ。ただちょっと……」

阿求「そうじゃありません、今の話は誰から、いえ、どうやって知って――」

 尋ねて来る阿求ちゃんを遮る様に、オレの視界に映し出されたのは暗闇に蠢く何かだった。

 それは、泥だ。天井から染み出す様に溢れ出している。

刑「早苗! 護符を発動させろ!!」

早苗「え、どうし」

刑「早く!! 先に語った泥が来るぞ!!!」

 オレは焦りながら隠し警棒を袖から抜き取り、落ちてくる塊に対して振り上げる。

 柔らかく不快な感触と、水分を多分に含んだまさに『泥』らしい音が鳴ってそれは誰もいない方向の壁へと弾くことに成功した。

 奴らの強さはそれほどでもないが、これが末端だとすればまだまだ溢れてくる筈だ。

 ドッ、とした倦怠感が体を包み込む。このタイミングで、この終わりを前にして、どうしてこうもと歯を軋ませる。

早苗「掛け巻くも畏き、守矢の社に坐す神魂に願い給う――ここに信仰を讃え、奇跡を顕現させ給いと、恐み恐み白す!」

 そこで早苗が発動させたのは、広間に貼り付けられた護符だ。早苗の集めていた信仰を護符を使って増幅させ、稗田家に強力な結界を作りだす。

 拡がる結界に巻き込まれたのか、泥は消え去っていた。恐らく浄化出来たか、それとも逃げ遂せたか。

夢美「刑君、みんな!」

 それからすぐに、入口になっている扉を勢い良く開けて入ってきた夢美が叫んだ。

 暗闇から一転、差し込んで来る外の光に目を細める。

781 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/27(土) 03:09:42.13 ID:Kicb2Seyo

 そうして、視界に修正を掛けて正常に戻した所で広間の中を見渡す。

 住人達は怖いくらいに静かにこちらを見ていて、オレはギョッとした。

 何かが起こった。それは間違いないし、実際にあの『泥』が現れている。

 オレは必死に危険を叫び、早苗に結界の発動を促した。だから、そうだ。危険があったのにも関わらず、ここにいる住人達は皆々揃って冷静だったのが、怖く思えた。

刑(何が、起こったっていうんだよ)

 それは違和感。それは恐怖。それは凄まじい不気味さ。まるで時間が止まっている様に、住人達は一点を見つめ続けている。

 気怠く重い体を動かし、何とか立ち上がった所で――

 ――パァン!!

 という、世界を正常に戻す様な柏手が聞こえてきた。

 それと同時に世界が動きを取り戻す。

「……お、おおう」

 誰かの呻くような声が聞こえて来て、里の住人達はそれぞれ体を傾けた。疲労困憊といった様子を見せ、まるで精気を抜かれた様に顔色が悪くなっていた。

「……面倒を起こしたな」

 その時、オレの背後に現れたのは何時かの――守矢神社で黒装束に襲われた時に戦っていた鬼面ライダー(仮称)だった。

刑「あんたは」

「恐怖、畏怖、享楽、唯我。残っていた因子を解き放ったお前はこれから何を求める」

 尋ねようとした時、彼は先にそう言って尋ねてきた。

 残っていた、因子? その意味が分からずオレは眉を顰める。

早苗「……貴方、妖怪ですよね。どうやって此処へ侵入して来たんですか」

「片山 刑。今代の主役よ、お前はこれからなんの為に動くか問いている」

早苗「答えてください!」

阿求「……早苗さん、抑えて。彼は、多分大丈夫です」

早苗「阿求ちゃん、ですけど」

 警戒から祓い棒を手に、戦闘態勢を取る早苗を宥める阿求ちゃん。

 知り合い、なのだろうか? しかしそれを気にしている時間はなく、ライダーはオレを見据えて来ている。

 答えを待っているのだろう。だが、そう言われても……

「……未だ答えは持たず、か。まあ良いだろう」

 しばらくの沈黙があって、彼はオレから目を逸らして今度は阿求ちゃんの方を向いた。

782 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/27(土) 03:23:48.93 ID:Kicb2Seyo

「『阿余』……終わりが来るぞ」

阿求「そうですか……。ところで、何時ごろお戻りに?」

 阿求ちゃんの問に何も答えず、ライダーはその場から透明になって消えていく。

 まるで幽霊の如く、あの男(?)は去っていった。

夢美「……なんだったのさ」

刑「オレが聞きたいくらいだよ」

 まるで意味のわからない終わりに、表情を険しくしてしまう。

 せっかく順調だったというのに、ここに来ておかしなことが起こってしまった。

 後一歩。そう、もう少しで大大円だったって言うのに……

阿求「……皆さん、お手数ですが女給達を呼んで来てもらっても良いでしょうか。参加してくださった方々をこのままにしておくことはできませんし」

早苗「そ、そうでした! 夢美さん、行きましょう!」

夢美「え、私も!? まぁ良いけど……刑君! 後でちょっと話あるから!」

 阿求ちゃんの言葉に早苗が応じ、夢美を連れて外へと向かう。

 その際に夢美はオレに用事があると言っていたが、さっきの状況の説明だろうか。

阿求「……阿余、ですか。また懐かしい名前で呼ぶんですね」

 何処か寂しそうに阿求ちゃんが呟く。やはりさっきの奴とは知り合いなのだろうか?

 それについて尋ねようとした時、今更思い出したかの如くプロジェクターと照明が光を取り戻す。

 そうして改めて映された立体映像の蝋燭には――

刑「……なんの冗談だ、これ」

 一本も、灯がともっていなかった。

783 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/27(土) 03:29:02.01 ID:Kicb2Seyo


                               次 回


                              片 山 刑

                               終章

                            『 人  間 』


                       それは、彼にとっての願いの終着

784 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/27(土) 03:31:47.15 ID:Kicb2Seyo

※という感じで、色々とぶっとばしたというか、思った通りに出来なかったというか、こんな感じで刑君の物語も終章です

※多分もうすぐヒロインレースが始まります。圧倒的な彼女はそのままヒロインの座につくのでしょうか

※明日も夕方か、遅くて22:00までには再開予定。年末ですね。早いです

※では、お疲れ様です。また次回、お会い致しましょう


785 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 03:33:09.01 ID:mdebCRCLo
おつー
786 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 03:33:52.52 ID:/piAcH7Co
乙!
あれ、もしかしたらこれ今年中に終わるんじゃ
787 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 03:34:20.49 ID:+D6hUV4qo
788 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 03:37:56.01 ID:29B+n19Mo
おつおつ
キャラ作成時はどうなるかと思った刑くんの話もいよいよ終わりか
789 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 03:41:01.51 ID:/rehSl3jO
790 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 06:56:09.32 ID:jVbjzyGY0
791 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 13:00:47.98 ID:3Z6+PHtFo
大事なところでクリティカル出してくれるロリコンマ神好き
792 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/27(土) 20:39:50.65 ID:Kicb2Seyo

※終章と言っても、すぐに終わるわけではないのです

※というか、ぶっちゃけ、あそこでクリティカルしたので――ここからがある意味本番と言いますか

※まぁ、そこらへんは本編で語りましょう。21:30ごろ再開予定

※クリスマスネタ? ふふ、無理だったよ……遅れても乗せるので勘弁してくださいorz

793 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 20:44:22.69 ID:3Z6+PHtFo
了解
794 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 20:46:08.84 ID:jVbjzyGY0
待ってる
795 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 20:47:36.28 ID:29B+n19Mo
りょーかい
796 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 20:53:06.41 ID:sjOq5zbJO
あぁ^〜秋月ちゃん可愛いんじゃぁ^〜
797 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 20:53:33.41 ID:sjOq5zbJO
おっとすまない誤爆した
798 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 20:55:32.10 ID:xgao95Xto
提督が居るぞ!殺せ!
799 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 21:02:18.83 ID:huEelSoNo
ファイエル!
800 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/27(土) 21:31:24.74 ID:Kicb2Seyo

※久々に誤爆者を見た気がする。俺も提督だ、最近やれてないけど

※では、再開のお時間です
801 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 21:35:38.38 ID:xgao95Xto
艦これ面白いよね実は俺も提督なんだ(テノヒラクルー)
802 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 21:59:23.11 ID:pt3hMLg20
実は俺も...
803 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/27(土) 22:01:25.70 ID:Kicb2Seyo


――百物語の夜を終えて、数日が過ぎた。

 人里の住人達の中に体調不良を訴える者もいたが、皆々帰る時には回復していたと記憶している。

 最後の最後に起きた『泥』の出現。それを覚えているのは、オレと、阿求ちゃんと、早苗と、夢美だけ。

 それも不思議なもので、しかして住人達は楽しかったと言ってくれたので……まぁ、成功したと言えばそうだろう。

 住人達からしてみれば、大成功と言っても良いかもしれない。

刑(……だが)

 消える筈のない最後の蝋燭が消えていた。夢美に聞いた話では、そういった操作もしていないという。

 そして、あの鬼面の男の言っていた言葉。阿求ちゃんは彼について話してくれないというか、中々踏み入れることが出来ないというか……

 それに、オレが最後に語った時のことも不思議が過ぎる。あの時確実に、オレの体は勝手に動いていた。

刑(まぁ、一番の問題は)

 この終わりが半分未知であり、半分が既知だったということだ。

 鬼面ライダーの登場は未知。体が勝手に動くのも未知。蝋燭が全て消えるのも未知。

 百物語の成功は既知。人里との和解も既知。そして――

刑「……最近の物騒さも、既知と来ている」

 喧嘩が多くなっているらしい。それは単純にして言えば、些細なことから始まるという。

 どちらが強いか――という、単純なこと。そして最近は妖怪に喧嘩を売るものすらも増えている始末らしいのだ。

 そしてもう一つの問題は、『能力に目覚める者』が増えていること。これは未知だ。何故こんなことが起きているのか、皆目検討もつかない。

 喧嘩を売っている要因も、そこから出てくることもあるそうで。どちらがより『素晴らしい能力』であるかを競っているとか。

 喧嘩と祭りは江戸の華、とは違うかもしれないが――そもそもここは幻想郷である――それらが受け入れられてしまっている。

 喧嘩と称して『妖怪退治』をしているという見方も出来るのだが、大きな被害が出ていないだけマシだろう。それらのことについて、阿求ちゃんは頭を悩ませている所を何度か見ている。

 そうして、極めつけには……

 
804 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/27(土) 23:12:34.84 ID:Kicb2Seyo

 ―稗田家・客間―

諏訪子「いやはや、突然の訪問ですまないねぇ」

刑「……いえ、しかし何かあったんですか? 神様が自ら赴くなんて」

 ケラケラと笑いながら、諏訪子様が向かいの座布団に座る。

 以前彼女が来たのは、早苗がオレを殺そうとして来た時の原因やオレ自身が妖怪になる問題に一番悩んでいた時だろう。

諏訪子「いやぁ、結構面倒なことになっててさ。君にしか頼めないことだからお邪魔したんだよ」

刑「オレにしか頼めないこと……?」

 わざわざ何故、と思いながら尋ねてみる。必要なら誰か寄越してくれれば良いと思うんだが……

刑「お呼びいただければ参上しますのに」

諏訪子「うーん、まぁ、そこまでして貰う事じゃないからねぇ」

 両腕を組んで、諏訪子様は苦笑して言った。

諏訪子「ねぇ、刑くんや。君は努力し成果を得た。これまでの道筋をよく進み、そしてここまで来たものだ」

刑「なんですか、唐突に」

諏訪子「だからこそ、お前には頼みたいんだ。もしも早苗に何かあったら、彼女の助けになってくれないかい?」

刑「いやいや、どちらかと言えばオレが助力願いたいくらいなんだけど」

 オレが出来ることと言えば、科学関係に尽きてしまう。だから、まぁ、自然と周囲に手というものは必要になってしまうわけで。

諏訪子「頼むよ、刑くん」

刑「……まぁ、出来るだけのことならば」

 そう言ってオレは諏訪子様に頷いた。

 思えば、これが最後の平穏だったのかもしれない。
 
805 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/27(土) 23:17:16.07 ID:Kicb2Seyo



                              片 山 刑

                               終章

                            『 人  間 』


806 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 23:21:47.24 ID:3Z6+PHtFo
ようやく最終章かー…
長いようで早かったな
807 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/27(土) 23:31:28.58 ID:Kicb2Seyo

※多分これからエピローグまで長いと思う

 二十七日目

 ―稗田家(朝)―

 曰く、人間の里における最近の流行りは『妖怪退治』であるという。

 それは能力に目覚めた人間が妖怪と対等に戦える様になったという事からなる問題であり、阿求ちゃんは頭を悩ませていた。

 人は妖怪に恐怖を覚える事がなくなり始めている。それはこの幻想郷にとってどの様な意味を持つのだろうか。

刑(……阿求ちゃん)

 全員が全員、弾幕ごっこや戦闘向きの能力ではないにせよ、人間の里では血の気が立ち始めている。

 まるでそうすることで『自分の素晴らしさ』を誇示したいとでも言う様に。誰も彼もが、自己を見え隠れさせている。

 表面では仲良く出来ている筈だ。だが、阿求ちゃんにさえ人里の者達の反応がおかしくなり始めているのはどうしてだろうか。

 これは未知であり、既知である。半分知っているが、半分知らない状況である。

 中途半端な今が、一番イラつきを覚える。

……くそ、一人で愚痴垂れてしまっても仕方ない。どっかいくか。

※選択

1:阿求ちゃんと話す
2:夢美と話す
3:早苗と話に守矢神社へ
4:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント 1の場合は襲撃

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
808 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 23:31:47.34 ID:uue+GmY2O
809 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 23:32:10.62 ID:piNnAJZAO
2
810 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 23:32:12.40 ID:MQ3TEC7No
3
811 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 23:32:17.23 ID:6xKbobYSO
2
812 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 23:32:23.73 ID:3Z6+PHtFo
813 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 23:32:30.65 ID:huEelSoNo
814 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 23:32:31.22 ID:UHweYz++o
3
815 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 23:32:34.70 ID:YE/bmVYuo
816 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 23:32:42.09 ID:jVbjzyGY0
3
817 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 23:32:49.89 ID:62exSpcXo
818 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/27(土) 23:48:23.81 ID:Kicb2Seyo

※おぉう!? 多くてびっくりしたwww

>>809 選択:2

 ―稗田家・客間(朝)―

夢美「お、刑君。どうかしたかね」

刑「……寛ぎすぎだろ、居候。いや、オレが言えた身分じゃないけどさ」

 やって来たのはオレに宛てがわれているものとは違う客間。そこに赴けば夢美が寝転がりながらPCの操作をしていた。

 百物語の時から泊まってはいたんだが、改めてしばらく此処に泊まると阿求ちゃんに言ったらしい。

 理由がちゃんとした家で寝泊りしたいから、という単純なものだったが……あの船での寝泊りに飽きたという事だろう。

夢美「いやぁ、思った以上に畳って気持ちよくて」

刑「さいですか。気持ちはわからなくもないけどさ」

 やはり日本人にとって畳というのは馴染み深いというか、本能的に心地よくなれるというか。

刑「ああ、そうじゃない。ちょっと聞きたい事があるんだ」

夢美「ん? 珍しいね。君から意見を求められるなんて」

刑「大したもんじゃない」

 そう、以前と今。その変わり方とこれからを少し不安に思うから聞くのだ。

※選択

1:妖怪退治の流行について聞く
2:最近の人間の里の様子について聞く
3:阿求ちゃんの様子について聞く
4:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
819 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 23:49:03.54 ID:YE/bmVYuo
2
820 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 23:49:06.35 ID:uue+GmY2O
821 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 23:49:17.28 ID:62exSpcXo
822 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 23:49:17.56 ID:brpG5aqUO
2
823 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 23:49:18.00 ID:6xKbobYSO
2
824 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 23:49:23.90 ID:huEelSoNo
3
825 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/27(土) 23:57:51.81 ID:mdebCRCLo
色々とおしい
826 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/28(日) 01:02:41.46 ID:uTa97Mdso

※執筆に集中力が発揮されない不具合

>>822 選択:2

刑「人間の里の様子、どう思うよ」

 これが一過性の事であり、すぐに終わってくれるなら問題はない。

 だが、この今がこの先長く続くとなれば、妖怪側も黙ってはいないだろう。

夢美「……確かに、何だか旧時代的ではあるかもしれないわね」

 彼女にも思う所があるらしく、顎に手を当てながら呟く。

夢美「暴力事件、競争の対象として妖怪を選び、戦いに行く。それが単純な腕試しなら良いけれど……」

刑「実際に退治されている例も、噂では出てきているからな」

 この幻想郷では特殊なルールが制定されている。『弾幕ごっこ』と呼ばれるソレは、本来その技や魔法の美しさを競い『人間でも』妖怪に勝てる様にしている『遊び』らしい。

 この弾幕ごっこは少女達の遊びである。力を持った大の大人や男性が行えばその枠組みを超えてしまうかららしい。

 だが、今の里の人間が行っているのはある種『真っ当な妖怪退治』であり『遊び』でもなく、『命を賭けた』ものだ。

 それが流行してしまっているという状況と、妖怪退治の成功例を鑑みるに現状これから起こり得るのは――

刑「こう、胸騒ぎがするんだ」

夢美「それが何時か人間同士の争いになるんじゃって?」

刑「……ああ」

 繋がってしまう。本来有り得ない点と点が繋がって線となり、道が出来上がってしまうのではないかと。

 そんな『既知感』を伴った不安をオレは覚えている。

 本当に、何時か、そんな未来が訪れるのではないかと――

※判定

1:???
2〜:別に、大丈夫じゃないかしらね
5〜:考えすぎだよ、刑君
8〜:……
0・ゾロ目:――

判定直後

827 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/28(日) 01:03:03.97 ID:CNUWkHowO
828 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/28(日) 01:04:37.35 ID:kyNSdpsWO
わかるってばよ……
829 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/28(日) 01:39:37.10 ID:uTa97Mdso

>>827 コンマ:7

夢美「考えすぎだよ、刑君」

刑「……だと、良いんだけどな」

 夢美が起き上がり、オレと向き合う形で座る。

 その表情は穏やかでオレの心配と不安を緩和させようとしているのか、声も柔らかいものになっていた。

夢美「悪い事ばかり考えてたらそれこそドツボに嵌っちゃうわ。悩むくらいだったら、ちょっと私の手伝いしない?」

刑「……ああ、そうだな」

 ウジウジと出来もしない事に悩んでいても仕方ないと言えばそうかもしれない。

 里全体に広がってしまった流行を変えるには、新しく乗り換えさせる何かを起こさなければならないだろう。

 そんなものを個人でどうにか出来る筈がない。機会さえ見つけ、得られさえすればワンチャンあるかもしれないが……

夢美「さって、それじゃあ助手よ! ビシバシ働いてもらうから覚悟するのよ!」

刑「お手柔らかにな、岡崎教授」

 夢美の言うとおり、悪い事ばかりに思い悩んでも仕方ない。

 多分、励ましてくれているというか、元気づけてくれているのだろう。こいつは何だかんだで気が回る奴だしな。

……オレもダメだなぁ。ホント、何ていうか一人で考えるのは相変わらず癖になっているというか。

刑(もっと頼ってみようかね)

 そうすれば、この心にある不安と心配もいつか取れるのだろうか。

 夢美の手伝いをしながら、オレはそんな事を思うのだった。

※夢美の好感度が上がりました

 
830 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/28(日) 01:51:22.89 ID:uTa97Mdso

 ―稗田家(昼)―

 夢美の手伝いをしていればいつの間にか昼になっていた。

 やっぱり頭を働かせて手を動かしていると時間はあっという間にすぎて行く。

 その時は楽しいし、没頭する事があれば不安や心配というのは忘れられるものだ。

 まぁ、それだって一時的なものでしかないのもわかっているのだが……

刑(でも、多少楽にはなった)

 考えすぎるのも問題だなぁ、と思いながら背筋を伸ばして太陽の光を全身に浴びる。

 さて、これからどうするかな。

※選択

1:阿求ちゃんと話す
2:×
3:早苗と話に守矢神社へ
4:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント 1の場合は襲撃

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
831 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/28(日) 01:52:07.31 ID:0PE6cYsoo
832 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/28(日) 01:52:38.61 ID:riPG2kLSO
1
833 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/28(日) 01:52:48.00 ID:YaOKFw6Oo
3
834 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/28(日) 01:54:04.04 ID:kyNSdpsWO
1
835 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/28(日) 01:55:30.41 ID:YaOKFw6Oo
ようやくコンマ神が早苗さんに振り向いたか
836 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/28(日) 02:13:45.57 ID:uTa97Mdso

※阿求ちゃんの時に襲撃させないという捨石にされた可能性すらあるのだが、オレの嫁がそんな事に使われる筈がない

>>833 選択:3 コンマ:00(ダブクリ)

 ―守矢神社(昼)―

 諏訪子様の言っていた事が未だに心に引っかかっている。

 だからか足を運んだのは、守矢神社だった。

 境内へと足を踏み入れ社へと向かって歩を進める。

刑(……そう言えば、最近あいつ顔を見せに来てなかったしな)

 百物語が終わってから一度も顔を合わせていなかったので、元気にしているかという確認も兼ねて来てみたのだが。

刑(参拝客、結構居るもんだ。これも人間が自衛手段を得たからなのか)

 能力に目覚めた人間は、その活動範囲を里から手を広げている。だから妖怪の山にだって気軽に行く者も増えている。

 それが果たして良い事なのか悪い事なのかわからない。

 まぁ、神社からしてみりゃあ参拝者が増えるのは良い事なんだろうけど……

刑(ここでも、か)

 胸騒ぎを伴った既知感。この光景を見ているだけで湧き上がる不安。

……早苗か、神奈子様か諏訪子様を探そう。誰かと、話したい。

※判定

1:襲撃
2〜:誰とも合わず
4〜:早苗と会える
0・ゾロ目:???

判定直後

837 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/28(日) 02:14:48.63 ID:/lWMMwF6o
838 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/28(日) 02:20:00.93 ID:YaOKFw6Oo
イベント中の補整はないのか
839 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/28(日) 02:21:21.48 ID:kyNSdpsWO
相変わらず留守の守矢
840 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/28(日) 02:22:06.88 ID:0B60z5Y+o
結局こういう扱いなのか(落胆)
841 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/28(日) 02:23:03.00 ID:uTa97Mdso

>>837 コンマ:3 ※誰とも会わず

 そう思っても誰とも会える事はなかった。

 参拝客の柏手が物静かな境内へと響き、砂利を踏む足音が聞こえてくる。

刑(……人里にでも出てるのか?)

 信仰獲得の為の布教活動でもしているのだろうか。

 来る時にはそれらしい声も聞こえなかったし、人里も広いのでたまたま会わなかったかそれとも行き違いになったのか。

 まぁ、でも誰かしらは家の方に居るかもしれない。

 そう思いながら、住居スペースの方へと足を進める。

※判定

1:襲撃
2〜:誰とも合わず
4〜:早苗と会える
0・ゾロ目:???

時間経過:+1

判定直後

842 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/28(日) 02:23:56.47 ID:jNUJvBpSO
 
843 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/28(日) 02:24:12.67 ID:kyNSdpsWO
ほい
844 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/28(日) 02:56:18.00 ID:uTa97Mdso

>>842 コンマ:7+1=8

 ―守矢神社・住居(昼)―

早苗「……あれ、刑さん?」

 玄関の呼び鈴を鳴らそうとした時、丁度中から早苗が出てきて鉢合わせる事になった。

 だが、

刑「お前、また顔色が悪くなってるぞ」

 普段通りのテンションなど完全に見る影もなく、何日も眠っていないとわかるくらいに目の下に隈が出来ていた。

早苗「そうですか? ハハ、自分ではわからなくって」

刑「待て待て、何処行くつもりだお前」

 不安定な足取りで早苗が歩き出そうとしているのを見て、オレはその手を掴んで止める。

刑「また眠ってないだろ。なんだ、何が原因だ?」

 こんな風にまでなるというのは、以前にあったオレを殺そうとした時以来だ。

 諏訪子様はコレを予見していたのか? だとしたら、オレに出来る事なんて殆どないぞ?

早苗「……諏訪子様と、神奈子様を知りませんか?」

刑「……へ?」

 ボソボソと吐き出された質問に、オレは思わず素っ頓狂な声を呟いてしまった。

早苗「諏訪子様と神奈子様がここ数日一切姿をお見せになっていないんです。刑さん、お願いします。何か知りませんか? 何でも良いんです、どんな情報でもいいんです! 刑さん、お願いします。何か、何か……!!」

 継いで、オレへと詰め寄って来てからの物凄い剣幕にオレは圧倒される。

刑「待て待て待て、ちょっと落ち着け!」

早苗「信仰は確実に増えた筈なんです。でも、お二人が突然消えてしまって、私、私……」

刑「家の中でゆっくり話を聞かせてくれ。つか、それが無理でも一回家で寝ろ!」

※判定

1:襲撃
2〜:そんな暇なんてあるわけないじゃないですか!
4〜:わかり、ました。なら、居間に案内します
6〜:……なら、近くに居て頂いても良いですか?
8〜:気絶
0・ゾロ目:???

イベントなう:+1

判定直後
845 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/28(日) 02:57:10.98 ID:0PE6cYsoo
846 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/28(日) 03:12:14.55 ID:uTa97Mdso

>>845 コンマ:8+1=9

 ガクガクと体を震わせて、オレの服の襟を両手で掴む早苗。

 そうして其処から脱力して、彼女の体がオレへともたれ掛かって来る。

刑「おい、早苗……!?」

 驚いて抱き留めると、聞こえて来たのは寝息だった。

 恐らく寝不足で体力に限界だったのが、興奮して意識が途切れてしまったのだろう。

早苗「……諏訪子様、神奈子様」

 涙を流しながらうわ言で二柱の神の名前を呟く早苗。

……しょうがないな。

刑「邪魔するぞ、早苗」

 呟いてから彼女の体を抱えて守矢家へと上がる。

 部屋を探すわけにもいかないので、とりあえず居間へと運ぶ。

刑(軽いんだな、お前)

 抱えた感想はそれで、ついでに柔らかくて……なんていうか、うん。やっぱ女子って感じで。

早苗「置いて、いかないで」

 寝言だろうと思うが、早苗はそう呟いてオレの服の裾を握り締める。

 何をやってんだ、神様よ。あんたを一番必要としている女の子がこんなんになってるっつーのに。

刑「……オレに何を求めてんだよ、クソ」

 助けてやってくれ。諏訪子様がそう言ってた。出来る限りとは答えたが、オレはアンタたちを探す手伝いでもすれば良いのか?

 なぁ、どうなんだよ。本当に……

847 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/28(日) 03:43:17.53 ID:uTa97Mdso



 それから三十分もしない内に早苗は目を覚ました。

 顔を真っ赤にして佇まいを直し、彼女はドタバタとしてキッチンへと向かって行ってしまったが……

刑(……若干、スッキリしてたな)

 目の隈は相変わらずだが、顔色は幾分か良くなっている様に見えた。

 半分強制的な睡眠ではあったが、やはり眠るというのは人間には必要な事だ。

早苗「お見苦しい所を……すいません、まさか気絶しちゃうだなんて」

刑「いや、良いさ。お前の寝顔も見れたからな」

早苗「な、ちょ、け、刑さん!」

 耳まで真っ赤にして早苗が怒りを露にする。

 消沈したテンションではなく、こう言う反応がある方が早苗らしいなと思いながら、彼女が用意してくれた湯呑を口にした。

早苗「もう、からかわないでくださいよ……」

刑「いや、すまなんだ。 ……でも、さっきみたいなのより今のお前の方がよっぽど良いだろ」

 唇を尖らせて早苗は言う。それに対してオレはクツクツと喉を鳴らして笑う。

刑「……んで、早苗。話を聞かせてくれないか? 諏訪子様と、神奈子様の事を」

早苗「と言う事は」

刑「悪いが、知らん。まぁ、どっちにしろ二人の話を聞かないと手伝えないだろ」

 出来る限りの範囲で助ける。そういう約束をしてしまったわけだし、微力ながら手伝う事にする。

 その為には早苗の話を聞く必要がある。

早苗「そうですね、では――」

 百物語の夜が終わってから、諏訪子様と神奈子様の様子がおかしくなったらしい。

 ソワソワとしていて、そして何かを警戒している様な厳しい雰囲気で、ある種の怖さすらも感じられる空気を放っていたとか。

早苗「あと、紫さんが訪れる事もありました」

 凄く珍しい事で、本殿で誰にも聞こえぬ様に話していたらしい。

 その内容について二柱は早苗に話してくれる事もなく、そして数日前に唐突に姿を消したそうだ。

刑(だから、何かあったときは助けろと……?)

 姿を消した日の前日こそがオレの所に諏訪子様が訪れた日である。

 だがわからない。オレは改造人間であるけれど、身体能力も一般人と同じである。

 空も飛べないし、能力だって持っていない。弾幕を使えるわけでもなく、それこそ一般人と同等である。

刑「しかし、八雲 紫様か……」

 幻想郷の賢者である彼女が何故、この守矢の二柱の所へ訪れたのだろうか?

 きっとそれが鍵である筈であり、多分全ての答えだとは思うのだけれど……

848 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/28(日) 04:03:17.17 ID:uTa97Mdso

刑「会いに行っていないのか?」

 勿論、会いに行っているだろうとは思うが一応聞いてみる。

早苗「いえ……。そもそも、八雲 紫の住処は誰も知らないんです」

刑「そう言えば、そうだったな」

 自分が行こうと思えば行けていた身なので、すっかりと失念していた。

刑「……わかった。連れて行ってやる」

早苗「え、ですけど」

刑「何度か彼女の家には世話になった事がある。と言うより、賢者はオレのサポーター様だからな」

 こんな時になってまさかこの人脈を活かせるとは思っていなかったが、オレに出来る事であればするべきだろう。

刑「というわけで、彼女の家に案内するのは任せてくれ」

早苗「は、はい! ありがとうございます、刑くん!!」

刑「喜ぶのはまだ早いぞ。 ……実際、情報が手に入るとは限らない」

 話していた、という事は何かしらはあったのだろう。それが二柱の問題であるかどうかまではわからない。

 何の情報も得られないのかもしれない。だからオレはそう言ったのだが、

早苗「いえ、それでも良いんです。 ……希望があるだけで、十分ですから」

 そこから次へと繋がることを信じている。早苗はそんな様子で噛み締める様に呟いた。

……もし、何も得られなかったらどうなるのだろうか。そんな心配がオレの脳裏を過ぎる。

 あそこまで焦燥するほど、あの二柱の存在は彼女にとってとても大きいのだ。それは以前の行動から死に掛ける程味わっている。

 落胆と絶望に塗れて欲しくない。心配になってしまう。

 本当にこれで良いのだろうか? オレは何か過ちを犯していないだろうか?

 だけど、行動しなければ何も始まらないのは確かである。

刑「そうと決まれば善は急げ、だな」

 早苗の体調に引っ掛かりはあるものの、きっと彼女は早く行こうと催促してくるだろう。

 ちゃんと眠ってもらうためにも、その方が良いと判断したオレはそう告げた。

早苗「はい! よろしくお願いします!」

 早苗は会った時とは真逆に快い返事をしてくる。

……紫様。貴女なら、何か知ってるのだろうか。早苗の為にも居ていて欲しい。

 オレはそう思いつつ、早苗と一緒に妖怪の山へと向かうのだった。

849 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/28(日) 04:06:04.97 ID:uTa97Mdso


※早苗さんイベントは昼2まで継続です。さて、二人は果たして紫様に会えるのでしょうか

※次回は明日、日付が変わってから数時間やるつもりです。冬コミに始発で行く予定なので、それまで付き合いいただければ

※では、お疲れ様です。また次回、お会いしましょう

850 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/28(日) 04:06:40.67 ID:0B60z5Y+o
おつー
851 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/28(日) 11:19:28.51 ID:6kGK1nRZ0
852 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/29(月) 00:38:55.35 ID:iyGXSoeFo

※1:00頃に再開予定です
853 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 00:39:53.06 ID:bPQz2iOe0
はい
854 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 00:39:56.36 ID:XeUY8zbdo
おk
待機
855 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 00:40:32.84 ID:UBnmdX/Jo
りょーかい
856 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/29(月) 01:03:07.49 ID:iyGXSoeFo

※再開の時間です。こんな時間ですから、ゆったりとやっていきましょう

857 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 01:06:13.07 ID:yz0XwkDNo
あいさー
858 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/29(月) 01:17:53.27 ID:iyGXSoeFo

 ―妖怪の山(昼2)―

 早苗を連れて妖怪の山に入ったわけだが、どうも以前とは違う雰囲気を感じる。

 純粋なパンピーであるオレがそんな感想を覚えているのだから、

早苗「……全然、妖怪の気配を感じませんね」

 妖怪退治を行ってきた『守矢の風祝』である早苗が、疑問を覚えないわけがない。

 単純に早苗が一緒だから妖怪が近寄って来ていないと楽観的に見たいのだが、実際今の幻想郷の状況を鑑みるとそうも思えないわけで。

刑「何にせよ、好都合だ」

 何が原因にしろ、障害が現れないならばそれに越したことはないと思う。

 どんどんと山道が険しくなっていく。早苗の体力が心配だが……

※判定

5以上で八雲家到着

判定直後

859 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 01:18:03.33 ID:nBqErfAHo
そい
860 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 01:18:04.24 ID:UBnmdX/Jo
ほい
861 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 01:18:38.84 ID:yz0XwkDNo
5以上ではないがゾロ目とな
862 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 01:26:18.00 ID:nBqErfAHo
なんか勿体無いことした感じ
そして皆低コンマ
863 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 01:27:16.22 ID:aI4KEaHxo
ロリコンマ神とか言うから……
864 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 01:31:54.11 ID:S1jnjjluO
>>862
マジで勿体無いwwww
865 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 01:34:05.70 ID:nBqErfAHo
な、なんだこれ…三レス全部ぞろ目…しかも俺のはダブルクリティカルとか…
コンマ神遊びすぎだろ…こえぇよ…
866 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 01:35:23.57 ID:WXVfRyI20
コンマ神ふざけすぎ
867 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 01:37:59.25 ID:S1jnjjluO
今宵のコンマ神は荒ぶっているな
868 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 01:39:37.05 ID:nBqErfAHo
ぞろ目→ダブクリ→クリティカル
なにこれ怖い
869 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/29(月) 01:55:51.18 ID:iyGXSoeFo

※良い事を教えてやろう。基本、ゾロ目はクリティカル(大成功)扱いであると。書き忘れていたと素直に謝りたい

※つーかこんな時に奇跡なんておこさんといてーな!?

>>859 コンマ:33(ゾロ目クリティカル) ※大成功

 ―八雲家(昼2)―

早苗「え、きゃぁっ!?」

刑「おわっ!?」

 そんな事を考えていれば一瞬だけ暗闇がオレたちを飲み込み、八雲家の玄関前にほっぽり出された。

 尻餅を着いてオレを下敷きに早苗が覆い被さる。

 おま、胸が、顔に!?

早苗「刑くん、だいじょうぶで……す……か?」

 もっふるとしたたわわなミラクルフルーツがオレの顔を完全に埋めているのに気付いたのか、早苗の言葉が徐々に遅れていく。

 古典的だ。何ともベタが過ぎるというか、息が出来ないというか、いい匂いだというか、何を実況しているのだオレはというか。

早苗「〜〜〜!!?」

刑「脱出!!」

 本日二回目の赤面を晒した早苗が飛び上がるのを機に、オレはそのまま脱出をした。

 オレもきっと赤面しているに違いない。というか、今日はなんというか普段とは違う気恥ずかしさを感じている。

刑(……年齢のせいか)

 早苗は歳が近いせいか、こう、女子として意識してしまう事が多い。阿求ちゃんは、うん。ドキっとする事は確かにあるけれど、それとは少し違うというか。

 夢美は……うん。置いておこう。そういう間柄じゃない。

早苗「ご、ごご、ごめんなさい」

刑「……ああ、オレこそ」

 余所余所しい感じで、早苗と謝り合う。

藍「……玄関前で何をしているんだ君たちは」

刑「うぃひぃっ!?」

早苗「ひゃぁっ!!?」

 そんな時、いつの間にか現れていた藍がジト目でオレたちを見ながら言ったもんだから驚いて変な声を上げてしまう。

 うぃひぃっ!? うぃひぃっってなんだよ!?

870 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/29(月) 02:14:26.68 ID:iyGXSoeFo

藍「……片山君。別に此処へと来るのは良いけれど、さすがに度が過ぎるのは頂けないぞ」

刑「お前は勘違いをしている! 物凄い勘違いをしている!!」

 ハァ、と深く長いため息を吐いてから藍が言った言葉に、オレは全力でツッコミを入れた。

 ああ成りたくてなったわけじゃない! いや、確かに男として役得かもしれないが……いや、そうではなくてだな。

刑「ああ、良いやもう。なぁ、お前様のご主人はご在宅か?」

早苗「……そんな必死に否定してから簡単に流さなくても」

刑「どうした、早苗」

早苗「何でもありません」

 ツン、と表情を険しくする早苗はそう言ってオレを何故か睨む。

 だってあれは事故だ。事故以外の何でもないだろ。

藍「守矢の巫女を連れて紫様に何か用件でも?」

刑「その守矢の巫女が賢者様に聞きたい事があると言うので、連れて来たので御座いますよ金剛九尾殿」

 何か不満が有り気な態度で聞かれたので、思わず態度を悪くして返してしまう。

 まぁ、それもオレの染み付いた癖と未だ残ったトラウマから来る警戒心のせいなのだが。

 早苗が心配そうにオレの服の袖を摘む。藍が何かを品定めする様にオレの瞳を見詰めてくる。

 正直膝が震えそうなくらい怖いが、ここで後退るわけにはいかない。

 そんなの、情けなさすぎる上にカッコ悪いしな。

藍「……紫様ですが」

 しばらくの間があって、藍が口を開く。

※判定

7以上で在宅 0・ゾロ目で??? 1で門前払い

イベントなう:+1

判定直後

871 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 02:15:08.12 ID:Zty6cqGco
ほい
872 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 02:15:20.53 ID:nBqErfAHo
そい
873 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 02:15:30.77 ID:wEaPUUhSO
874 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/29(月) 02:38:05.30 ID:iyGXSoeFo

>>871 コンマ:2+1=3 ※不在

藍「今は居ない。長期で家を空けると聞いている」

早苗「そんな……」

 藍の淡々と口から出たのは、非常な現実だった。

 八雲 紫は居ない。しかも、此処には暫く帰って来ないという情報まで添えられて。

 早苗の顔からサーっと血の気が引いて青くなるのが見えた。

 ただでさえ無かった情報の、その唯一とも思える鍵がいないと告げられたのだ。

早苗「な、何か聞いていませんか!? 行く先や、家を空ける理由とか、何でも良いですから!」

藍「落ち着きたまえ、一体どうしたんだ」

刑「いや、実を言えば守矢の二柱が行方不明でな。賢者様がその二柱の許へと訪れていたらしくてな」

藍「なる程」

 それで何かを察したのか、藍は顎に手を当てて考える様な仕草を取る。

 早苗はその先に出てくる言葉に再び期待を膨らませている様だが、

刑「早苗、少し落ち着け」

早苗「ですが刑くん……」

刑「焦る気持ちはわかる。オレだって、心配だしな」

 その度合いの違いは凄まじいかもしれないが、あの二柱には恩がある。

 諏訪子様には早苗の事や妖怪化について、神奈子様にはオレが人間であると保証してもらえた。

 故に、オレとてその二柱の事を心配している。手掛かりがあるならば探すのだって手伝いたい。

……それに、約束してしまったのだ。早苗を助けてくれって言われて、頷いてしまったのだ。

 それを反故するわけにもいかない。早苗がまたあんな様子になるのを、見たくない。

※判定

7以上で情報あり 0・ゾロ目で???

イベントなう:+1

判定直後
875 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 02:38:35.85 ID:Zty6cqGco
ほい
876 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 02:38:42.30 ID:cCpqNJPFO
877 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 02:39:27.75 ID:Zty6cqGco
面目ない……
878 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 02:40:26.18 ID:cCpqNJPFO
早苗のミラクルフルーツに触れてもダメだったか……
879 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/29(月) 03:03:05.89 ID:iyGXSoeFo

>>875 コンマ:5+1=6 ※一足りない

藍「すまないが、力に成れそうにない。私も聞かされていないんだ」

早苗「そう、ですか」

 申し訳なさそうにして藍が言えば、早苗は俯きながら答える。

 藍も聞いていないとなれば、これはいよいよもって誰も知らない事なのだろう。

刑「そうか……。こちらこそいきなり訪れて申し訳なかった。協力に感謝します」

早苗「……ありがとうございました」

 頭を小さく下げながら言う。

……守矢の二柱が行方不明。幻想郷の賢者も長期不在。

 そうして感じるのはまた『既知感』であり、それに伴って痛む程の胸騒ぎが襲ってくる。

 知っている。それが悪い予兆である事を、オレは知っている。

 何かがまた起ころうとしている。この、幻想郷に。

刑(人里で流行った『妖怪退治』がその前兆なら……)

 オレが出来る事は、何なのだろうか?

早苗「……刑くんも、ありがとうございました」

刑「早苗……」

早苗「何かあったら、またお手伝いをお願いしても良いですか?」

 それは勿論、とオレは首を縦に振る。

 しかし、オレに出来る事があるのかも心配だった。空を飛べる早苗に比べて、オレは地上でしか探す事が出来ない。

 それに、人脈ならば早苗の方がよっぽどあるはずだ。寧ろ出来ることなんてあるだろうかと、心配になってしまう。

早苗「良かった。なら、今日は安心して眠れそうです」

 その笑顔がとても儚気に見えて、オレは何かを言おうとしたが言えなかった。

 ここで無駄に言葉を掛けてしまえば、ダメな気がして。

早苗「本当に、ありがとうございました。麓まで、お送りしますね」

 結局、彼女と別れるその時まで相打ちをするくらいしか、出来なかった。


※早苗の好感度がグッと上がりました

※守矢の二柱に加えて紫もいなくなっている様です
880 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/29(月) 03:10:59.14 ID:iyGXSoeFo

 ―人間の里(夕方)―

 早苗と別れて人間の里を散歩していれば、いつの間にか夕方になっていた。

 別に気負うつもりはない。でも、心配になってしまう。

 オレは人間だ。人間だからこそ、その限界を知っている。出来る事だって把握しているし、出来ない事だって。

刑(……考えることをやめたらダメだ)

 オレはそうして進んできた。思考停止をしてはいけない。何か手掛かりがあるハズで、既知感を覚えている以上何か対策や対応、そして選択が出来る筈なんだ。

 やってみれば案外、という事もある。

刑「……何かするか」

 とは言っても、今日はもう帰って何かをするくらいしかないだろうけれど。

※選択

1:阿求ちゃんと話す
2:×
3:×
4:その他(内容明記)

※採用されたレスのコンマが末尾0・ゾロ目の場合イベント 1の場合は襲撃

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用

881 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 03:11:08.82 ID:yz0XwkDNo
1
882 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 03:11:30.13 ID:aI4KEaHxo
1
883 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 03:11:58.38 ID:wEaPUUhSO
884 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 03:12:02.02 ID:Zty6cqGco
1
885 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/29(月) 03:47:10.10 ID:iyGXSoeFo

>>881 選択:1

 ―稗田家・書庫(夕方)―

刑「ただいま、っと」

 稗田家に戻り、女給の人に阿求ちゃんの居る場所を聞いて向かったのは書庫。

 そうして引き戸を開けて中に入れば居たので、帰宅の挨拶をする。

阿求「あ、刑さん……おかえりなさいませ」

 顔だけをこちらに向けて、阿求ちゃんはそう言って力無く笑う。

 彼女も彼女で人里の現状について悩まされている。

 それは本来在るべき幻想郷の姿から大きく外れ始めた人間のあり方についてであり、そうして危惧している事があるからだそうだ。

 過去、人間と妖怪のパワーバランスが崩れた時があったらしいのだが、その時よりも質が悪いとは彼女の談。

 妖怪に対して多数ではなく個人で、妖怪退治の専門家ではなく本来弱者である里の一般人が勝ててしまっているのが肝だと。

 その現状を縁起に書き足しながら考察をしているというが、それで不調になってしまったら元も子もないだろうに。

刑「あまり根を詰め過ぎない様にしないと、体壊しちゃうよ?」

阿求「別に、大丈夫ですよ。縁起の編纂作業も、慣れたものですから」

 それが本来の『御阿礼の子』の役割であり、使命であると阿求ちゃんは継ぐ。

 幻想郷縁起。それは幻想郷事典と言い換えても問題はないだろう。それを編纂するのが彼女の仕事でもある。

 そう言えば、『御阿礼の子』の人生はその殆どが縁起の編纂に費やされてきたと彼女から聞いた事がある。

阿求「ご心配、痛み入ります。 ……そうですね、刑さんも帰ってきた事ですし、少し休憩しましょうかね」

 漸くというか、やっとと言うか。阿求ちゃんは言ってから筆を置いて背筋をぐっと伸ばす。

 嫌に艶やかな声が聞こえてきた気がするが、無視。早苗との事もあって少し敏感になっているようだ。

※判定

↓2までに0・ゾロ目が出た場合???発見

886 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 03:48:18.64 ID:I75ZQPOFo
887 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 03:48:30.66 ID:yz0XwkDNo
えい
888 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 03:50:57.62 ID:bPQz2iOe0
出やがったwww
889 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 03:51:10.27 ID:wEaPUUhSO
出たね。うん、出たね。
890 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 03:53:27.45 ID:Zty6cqGco
平常運転だな
891 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 03:54:04.78 ID:yz0XwkDNo
AQNパートだしね。普通だね。
892 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 04:00:12.53 ID:M36PhpUJo
阿求になった途端これだよ
893 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/29(月) 04:04:36.92 ID:iyGXSoeFo

>>887 コンマ:66(ゾロ目クリ)

※阿求の傍らに『幻想に走り給う』という本を発見しました

※出してくるかぁ。これで更にイベントは加速してく……

※今日はここまで。これから準備して、始発でコミケに行ってきます。多分、超寒いのでカイロかなり持っていく予定

※次回は今夜また出来ればいいなと思います。では、また次回お会い致しましょう。お疲れ様でした

894 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 04:04:56.57 ID:Zty6cqGco
乙ー
895 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 04:05:13.30 ID:yz0XwkDNo
おつ
896 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 04:07:24.14 ID:UBnmdX/Jo
おつおつ
897 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 04:11:28.35 ID:bPQz2iOe0
898 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 04:17:05.24 ID:cCpqNJPFO
899 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/29(月) 04:21:30.74 ID:M36PhpUJo
900 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/30(火) 23:01:20.65 ID:UDb1fra7o

※コミケの疲れのせいか、風邪を引いてしまったので今日はお休みです。明日はここで更新しながら年明けを迎えられればと思います

※再開は23:30頃の予定です

※では、明日会えないかもしれない方も居ると思うので……良いお年を

901 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/30(火) 23:51:27.49 ID:Dn9zN0xP0
お大事にー
902 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/31(水) 23:29:46.84 ID:O+ScDXHio


※後一時間もしない内に、新年という恐怖。今年もやれなかった事が多い年だった気がします

※そんな私で御座いますが、二年近くこのスレを続けられたのも読んで下さっている方、参加してくださっている方々が居るからだと思います

※さて、そんな湿っぽい話はここまでとしまして――さぁ、年を跨いだ再開です

※風邪は何とか治まり、コミケで買った人形演舞に心躍らせ、早苗さんとの旅の筈がいつの間にかリグルが一番強いとかいうわけのわからない状況になってしまってますが

※皆様、今後とも是非によろしくお願い致します。皆様の未来に、アクタ・エスト・ファーブラ!!

903 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/31(水) 23:30:31.09 ID:tAM/8XCJo
年越しじゃーい
904 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/31(水) 23:30:39.92 ID:1D47X2u0o
このスレが末永く続きますように
905 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/31(水) 23:31:14.88 ID:dUYtZC9oO
戦利品うp
906 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/31(水) 23:31:44.89 ID:kEBikR4Go
後もう少しか
907 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2014/12/31(水) 23:33:43.50 ID:ZCRba797o
この末が長く、そして完結させてください
908 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/31(水) 23:34:29.73 ID:O+ScDXHio

※戦利品うpと言っても、晒せる程多く買わなかったのでしませぬぜ

>>887 コンマ:66(ゾロ目クリティカル) より


阿求「っと、と」

刑「あぶなっ」

 阿求ちゃんが立ち上がろうとして体勢を崩しそうになったのを見て、咄嗟に腕を伸ばしその華奢な体を支える。

 ふわっ、と髪が揺れると同時に鼻腔をくすぐる様な女の子特有の匂いを感じた。

……いかんいかん。やっぱり、早苗との昼間でのアレのせいで変に気になってしまっている樣だ。

刑「阿求ちゃん、大丈夫?」

阿求「ありがとうございます、刑さん。助かりました」

 平然を装い、心配しながら尋ねてみれば至って冷静に阿求ちゃんは答える。

 なら良かった。そう思いながら阿求ちゃんから手を離し、ふと足元を確認してみると、見慣れない一冊の本が目に入った。

刑「あれ、阿求ちゃん。新しく本を」

阿求「それは……!」

 見掛けた事のないその本を手に問い掛けてみると、阿求ちゃんは目を見開いて驚きを顕にする。

 本には『幻想に走り給う』と銘打たれており、その本は『一度も見た事がない』と俺は思った。

 それ即ち未知である事に違わず、あれ、と心の中で呟く。

刑(それにしたって)

 妙な感覚を覚えている。そのタイトルに見覚えはない。この本を手にした記憶も、見た覚えもない。

 しかし、その言葉にだけ覚えがある様な気がして、しかして既知感を覚えているわけでもないのだ。

 刹那、脳に走ったのは鋭い痛みだった。
909 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/31(水) 23:36:29.05 ID:O+ScDXHio



                -=ニニニニ=-   -=ハ
              -=ニニニニニニニニ=v=ニニニ l
              lニニニニニニニニニニニニニニニ 7ニ7
            _,ィニニニニニニニニニニニニニニニニ= 〈
       r=ニ=-、 Vニニニニ ニニニニニニニニニニニ ニ仄=x
      -=マ厂  ′ >ニニニ ニニニニニ ニニニニフ⌒ `  マム
.     -=ニ/    ((⌒iニニ≧====≦ニニ⌒)       マiム
   -=ニニ{       r== =ニニニニ=-らノ)ヽ        }ニニム
  /ニニニニ{      ノニ>'ニ ≦ 了 夲            jニニム
  ,'ニニニニニム。    r'ニZ ≦二ニニニニム。   _,.-= /ニニニニム
 ,ニニニニニニニニ>=--{ニ三7ニニニニニニニ ニ=-=ニニ7⌒ ,ィilニニニニニム
. iニニニニ=---ニ=ニ⌒⌒Yニ ニニニニニニ ニニ<-=ァ-=ニニ==ニニニニム
. ニ='´      Y lニニ==-Vj ニニニニニニニ} マニニニ/  `Y´    `寸ニム
.ニ/        ゝニニニく三三三三三三〉ニニ〈  、          マニl
ニ'          〈ニ=ク仁ニニニニニニニニニ=----ヘ∧_r、      マij
7           Уニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ」 L_     |リ
        lニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ辷l lニニニ==-
       ./ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニト-ニニニと´
      r' lニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ' /ニニて
    r≦ニ> Lr仁ニニニニニニニニニニニニニニニニ,、ニ//ニニニ{
    `⌒ヽニニニニ=-クニ7 -ヘニ><ニニニニニ!⌒ Z イニニ>'""`
       -=-マニニニニニ< ィi r=ニニニニニニ7∧ニニ厂´
          `¨¨¨ `-=ニニニ7 }ニニニムニニ=r`¨¨
                 `Yニニ{ !ニ=‐' `¨¨´
                |ニニ| ニ「
                    |ニ1.<ニ>
                 |ニ| /ニ{
                    [|fニニハ
                      _}ニハ7 ハ「
                 {ニ 丁=''
                    V八j
                    ゞ=′


               喜んで 学べ
               Disce libens
              ディスケリーベンス


910 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2014/12/31(水) 23:44:40.23 ID:O+ScDXHio



 そこは暗闇の中だった。光など存在しない深淵、暗黒天体に飲み込まれた様な錯覚さえ覚える様な場所。

 何も感じる事が出来ない。自らの体すら視認する事が出来ない。体を動かす事もかなわず、そして一切の音も聞こえない。

 そこには何もなかった。まるで、『存在する事すら許されていない』のではと思える様な場所だった。

刑(ふざけるな)

 心の奥底、魂の根底から湧きあがったのはそんな言葉と思いだった。

 上も下もなく、右も左もわからず、そして前も後ろも存在しない空間。寒く、寂しく、心細く、精神がすり減らされる。

 誰か、誰かオレを引き揚げてくれ。繋がりが欲しい。此処に居たくない。そんなのは嫌だ、認めない、許さない。

 こんな幕引きなど誰が望むか。故にこれをオレの終わりなどとは認めない。

 断じて否、絶対に否。拒絶する、否定する、何がなんでもこんな事などあってはならない。

『あの者達』の様に、オレはオレの居られる場所が欲しい。忠義を讃える伯爵の様に、日溜まりにいる鬼神の様に、護る場所を得た怨霊の様に、繋がりを紡いだ妖精の様に。

 かつての様な、同じ轍を踏んでたまるか。そんな事があってはならない。してはならない。やってはならない。

 再び得られたこのチャンスを逃すなど、『奴』の虜囚になるなど決して許してはならない。

 忘れられたくない、また会えたのに、また話せたのに、忘れて染まるなど死んでも御免だ。

『それが貴方の願い』

 何処からともなく聞こえて来た声は、淡々とそう言った。

『我らが創りし幻想にて、抱いた渇望』

 続いて、聞き覚えのある二つの声が、淡々と同時に言った。

『往くが良い、我が理に似て非なる願いを持つ人間よ。いざ往き往きて、汝が未練を成し遂げてみせよ。それは都合が良いのだ、我等にとっても、貴様にとっても』

『諦める事など許さない。逃げる事など許されない。それは君が敷いたレールだ。その上から外れる事は、契約に含まれていないが故に』

『それ即ち、再び囚われる事を意味する事を忘れるな。黒の人形に戻りたくないのだろう? それ故に未知を求めたのだろう?』

 何処からか聞こえてくる声。それは何時か聞いたものとは違う、夢とも違う、オレへと向けられた三つの声。

 そうだ、オレはその為にこの道具を得たのだ。その為にオレは手を伸ばしたのだ。

 人間である為に。人間を守る為に。人間と共に、ある為に――



911 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2015/01/01(木) 00:21:44.04 ID:IuT0u91vo

※明けましておめでとうございます。改めまして、今年もよろしくお願い致します





 それは、何時かの誰かの記憶。オレの中に魂というものが確かに存在するならば、その根底に深く強く刻まれた記憶。

 人間である事に拘り続ける理由。それは多分、この記憶に由来している。

刑(……オレは、人間だ)

 例え、体がどれだけ人間として掛け離れてしまっていても、この魂がそうだと確信しているのだから人間であるとオレは言おう。

阿求「……さん」

 その願い、その重いがあるから機械の体となったんだ。オレが考え、オレが設計し、オレが作り上げ、そうして改造したのだ。

阿求「刑さん」

 故に――この終わりに近い『幕劇』に未知の結末を迎えよう。

阿求「刑さん!」

 故に――彼女達が創りし幻想にて、走り抜けると誓おう。

阿求「刑さん!!」

刑「……大丈夫、聞こえてるよ」

阿求「よかった、何事かと思ってしまって……」

 心配の滲み出る声で言う阿求ちゃんに、オレは小さく笑って返す。

 白昼夢――オレの根源の映像が終わりを迎え、意識がはっきりと戻ってきた。

 わかってしまった。知ってしまった。これからオレが何をするべきなのかを。オレがこれから何をするべきなのかを。

阿求「それを持ってから、何度と声を掛けても反応がなかったんですよ?」

刑「ごめん、心配掛けさせたみたいで」

 その心配も、これからもっと掛けてしまうかもしれないけれど――

刑「これ、返すね。 ……幻想に走り給う、か」

阿求「刑さん、この意味がわかるんですか?」

刑「……ある程度は、かな」

 それは何度目のオレが見つけた記号だろうか。それはもう、わからない。

 だが、この幻想に終止符を――未知の結末を迎えさせなければならない。これがオレのやるべき最後の仕事であり、そして役目なのだ。

 その先に何があるのかわからないけれど、それは間違いなく未知である事に違いないから。

刑「観測者役、お疲れさま」

阿求「……そう言ってくださると、幸いです」

 オレはその意味を思い出して、そう言った。

912 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/01(木) 00:22:37.24 ID:xZP4Pvoyo
あけおめー
913 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/01(木) 00:23:18.08 ID:Qj+Tt7GCO
明けましておめでとう
914 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/01(木) 00:24:30.20 ID:K+DxqIbp0
おめどうございます
915 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/01(木) 00:24:58.35 ID:JgWTfYzIo
あけおめ
今年もよろしく!
916 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/01(木) 00:26:28.07 ID:a5LkXliSO
あけおめですよ
917 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2015/01/01(木) 00:33:47.36 ID:IuT0u91vo

 夢美の言っていたあの冗談が、正解だったなんてあいつに言えばどういう顔をするだろうか。

 しかもその原因がオレで、しかも一回や二回でもないと来た。

刑(それでも未知は何度かあったが)

 今回だけでも『未知』を何度も得られた。それだけでも十分な奇跡かもしれないが、それで終わらせるつもりはない。

 今回で未知の結末を。このメビウス――永劫の循環を断ち切ろう。

刑「さて、こうなったなら準備しないと。阿求ちゃん、あの小箱を出してもらっても良いかな」

阿求「あれを、ですか? でも、一体何に……」

刑「すぐ必要になると思うから……そう、すぐに。そのあとは、女給さん達を全員屋敷から引き払わせて欲しい。阿求ちゃん、申し訳ないんだけど、今日は夜中まで付き合ってもらうよ」

 そう、これから起こる事は既知である。そして終わりの始まりである。

――なぁ、諏訪子様。約束、守るからな。

※阿求の好感度が上がりました



918 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/01(木) 00:34:13.06 ID:UBV4uh6w0
明けましておめでとーございます
去年の俺はROM専だったなあ
919 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/01(木) 00:34:40.97 ID:UBV4uh6w0
いやもう一昨年になるのか
920 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/01(木) 00:36:52.36 ID:KEJPEU2qo
傍から聞くと非常に危険な発言ですな
921 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2015/01/01(木) 00:37:53.63 ID:IuT0u91vo

※年明けて、出掛けるぞという呼び出し。安価出せなく申し訳ないですが、今日はおしまいです

※次回から最終エピソードの序盤が始まります。というか、厨二バトル開始です

※明日はもう少し長く出来ればと思います。再開は今回と同じくらい、23:30頃を予定しております

※では、お疲れさまでした。今年もよろしくお願いします

922 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/01(木) 00:38:36.84 ID:KEJPEU2qo
おつー
923 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/01(木) 00:38:52.95 ID:JgWTfYzIo
乙!
コンマとはいったい…
924 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/01(木) 00:38:55.53 ID:xZP4Pvoyo
925 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/01(木) 00:39:09.62 ID:a5LkXliSO
盛大に乙
926 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/01(木) 00:39:50.65 ID:Qj+Tt7GCO
927 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/01(木) 00:45:00.90 ID:3jViE4AkO
コンマとは……世界の選択だ
928 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/01(木) 01:11:02.31 ID:UBV4uh6w0

さあこのスレ最大の見せ場だな
929 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2015/01/01(木) 23:26:38.01 ID:IuT0u91vo

※昨日言った通り、再開の時間になりましたので再開しようと思います

※そろそろ新スレの時期です。ちょっとやったら新スレ立てて誘導しましょうかね

※では、終わりの始まりを宣言しましょう

930 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/01(木) 23:27:15.20 ID:KEJPEU2qo
ひゃっはー
931 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/01(木) 23:27:43.22 ID:a5LkXliSO
終わりの始まりにふさわしい火力だよ!!
932 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/01(木) 23:28:08.11 ID:UBV4uh6w0
キタァ・
933 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/01(木) 23:30:19.02 ID:EAQr7ckQo
期待機
934 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2015/01/01(木) 23:35:06.39 ID:IuT0u91vo

 それは最初から決められている運命である。

 定められた宿命であるし、絶対に避けられない事象である。

 この世界は繰り返されている。ならばそれも道理であるし、この既知感はそういった理から生まれているものならば。

刑(収束しているんだろうな)

 選択と分岐。その繰り返しが日常だとしても、決定されたイベントというものがあるのだろう。

 無粋だとは思うが、ここに代表例としてゲームを取り上げてみる。

『ゲーム』という枠組みである以上、自由度が幾ら高くとも決められた選択肢とその先に広がる分岐点が用意されているわけだが、大抵共通イベントというものが存在する。

 初見では判別出来ないそれとて、二週目三週目と周回プレイをしていればそうだったのかとわかってしまう。

 必ず起こる事柄。それが、オレにとっての今日である。

 例え、百物語の夜を催しておらずとも、今日という日は訪れただろう。

 もしも守矢神社に世話になっていたら? 夢美と一緒に過ごしていたら? 香霖堂で、その他の場所で生活していたとて、必ず訪れると断言する。

 遅れや早まりなどあるだろうが、どう足掻いた所で、この日は必ずやって来るのだ。その前にオレという存在を自覚出来たのは、僥倖なのかもしれない。

刑(認められる結末を迎える為に)

 その為のこの体、その為の繰り返し、阿求ちゃん、早苗、夢美……オレに良くしてくれた人間達の為の恩返し。

刑(オレは人間だ)

 人間だからこそ、願った。人間である事にこだわった。人間として扱われる事、人間だと認められる事に躍起になっていた。
935 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2015/01/01(木) 23:37:10.91 ID:IuT0u91vo


―稗田家・庭(夜)―

夢美「それで、刑君。これから何が始まるのかしら?」

 夜の帳がすっかりと降りた時間、オレ達以外誰も居なくなった稗田邸の庭で夢美がオレに尋ねてくる。

 本当に不思議そうにしていて、小首を傾げている夢美にオレは口を開いた。

刑「その質問に答える前に、一応聞いておきたい事がある。お前、阿求ちゃんを抱えたまま飛べるか?」

夢美「まぁ、大丈夫だと思うわよ」

 試した事はないけど、阿求ちゃん軽そうだし。

 そう継いだ答えに、オレはそうかと言いつつ首を軽く縦に振って見せた。

刑「良かった。オレは空を飛べないからな、夢美が居てくれて助かるよ」

阿求「……刑さん、何かわかっているんですか?」

刑「ああ、二人にはこれを持って先に八雲 紫の家に行ってもらおうと思っている」

 そう言って上着の裾から取り出したのは、いつか賢者から頂いたお守りだった。

 それを見て、二人は何がなんだかといった風に不思議そうな表情を浮かべた。

阿求「要領を得ません。人払いした意味も、よく」

夢美「幻想郷の賢者の家へ行けって言われても、ねぇ? まぁ、一度行ってはみたかったけど」

 夢美が冗談めかして言うが、その顔には説明責任をと言ってきていた。

刑「……面倒ごとが起こるから、かな。しかも、それはオレが解決しなくちゃならない」

夢美「その手伝いって私達には出来ない事なのかしら?」

刑「出来ないっていうよりも、手出し無用と言うべきか」

阿求「……無茶をするんですね、また」

 ああ、そこまで言えば阿求ちゃんにはわかってしまうか。

『また』と言ったって事は、そういう事なのだろう。

 睨まないで欲しい、こればかりはケジメと約束なのだから。

936 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2015/01/01(木) 23:38:51.78 ID:IuT0u91vo

夢美「……なーんかさ、この状況って凄く嫌な感じを覚えるのよね。此処で刑君を止めるべきなのかもしれないけど、そうしたら駄目っていうか」

刑「デジャヴか?」

夢美「うん、既知感を覚えてる。胸騒ぎが止まらないくらい、私はこのままだと後悔しちゃうと思ってる。でも、止めたら刑君が凄く嫌な思いをする。なんの確証もないのに、何故か確信してる」

 きっと、繰り返す中で同じ事があったのだろう。

 これから起こること、その中で夢美はオレをそのまま見送ったり止めたりした事があるから、既知感を覚えているに違いない。

刑「そいつは難儀な事で」

夢美「……他人事だね」

刑「実際他人事だからな。知らぬ、存ぜぬさ。わがままかい?」

夢美「わがままだね」

阿求「まったく、その通りですよ」

 呆れを滲ませながら、夢美と阿求ちゃんは即答してくる。

刑「だよな。自分でもそう思うよ」

 クツクツと喉を鳴らしながら呟くオレ。

 だが、それを押し通さなければならない。例えどんな危険がこの先にあろうとも、待ち受けているものから逃げたくないのだ。

937 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2015/01/01(木) 23:41:37.56 ID:IuT0u91vo

 そう、これはオレのわがままである。選択肢として選べる状況なのに、それを選ばない。

 この行動は正解かもしれない。この行動は不正解かもしれない。だが、向かい合わねばならないと思っている。

 前に進む為には、こうするべきだとオレの『既知感』が告げているから。

刑「……心配を掛ける。迷惑も掛ける。だけどどうか、信じて欲しい。絶対に後で追いつくから」

 本番の前に、やる事を済ませなければいけないのもある。

 その為の前準備というか――プロローグが此処にあたるだろう。

夢美「……そう言われたら、そうしないわけにはいかないわね」

阿求「絶対に追い付いてくださいよ。信じさせてください、刑さん」

刑「ああ。約束だ」

 わかってくれたのか、夢美と阿求ちゃんは一度顔を見合ってからそう告げてくる。

 本当に、ありがとう。そう思うが口には出さない。まだその言葉を言うには早いからだ。

 まだ始まってすらいない。この礼の言葉は終わってから言うべきである。

……夢美と阿求ちゃんはこのまま出立してしまうだろう。何か最後にする事があるだろうか?

※選択

1:阿求ちゃんの頭を撫でる
2:夢美に握手を求める
3:何もせず見送る
4:その他(内容明記)

↓4まででコンマ二桁が一番大きな書き込みを採用
938 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/01(木) 23:41:49.22 ID:WkgUOG1Xo
1
939 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/01(木) 23:41:56.25 ID:42yKkZ7do
2
940 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/01(木) 23:42:06.28 ID:NMmQHrN1O
3
941 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/01(木) 23:42:06.44 ID:xZP4Pvoyo
942 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/01(木) 23:44:41.49 ID:UBV4uh6w0
またロリコンマ神
943 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/01(木) 23:44:43.08 ID:EAQr7ckQo
またかロリコンマ神
944 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/01(木) 23:46:10.60 ID:KEJPEU2qo
まただよロリコンマ神
945 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/01(木) 23:46:58.84 ID:VM1EEfZxo
またですねロリコンマ神
946 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/01(木) 23:49:07.29 ID:0EOn2JRCo
この一体感よ
947 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2015/01/02(金) 00:10:47.72 ID:/VdypmAGo

※またですかロリコンマ神

>>941 選択:1

 一歩踏み出して、阿求ちゃんの目線に合わせて膝を畳む。

阿求「どうかしましたか?」

 キョトン、と大きな瞳でオレを見ながら阿求ちゃんは尋ねてくる。

刑「いや、願掛けさせてもらってもいいかい?」

阿求「願掛けって……私にですか? 別に構いませんけど」

 答えが返って来たので、オレは迷わず右手を阿求ちゃんの頭にソっと乗せる。

 一瞬だけ驚いたのか目を見開く阿求ちゃんだったが、すぐに瞳を閉じて何かを悟った様に口を開いた。

阿求「そういう事ですか」

刑「……ごめん、やっぱり不安はあるからさ」

 覚悟は決まっている。前に進む決意もしている。

 だが、それでも胸に残る不安は払拭する事は出来ていない。

 それを何とかしようと思って取った行動がこれだ。これじゃあロリコンじゃないとか、ペドじゃないだなんて言えない様な気がする。

夢美「おーい、刑君。そこは私を頼っても良いんじゃないのー?」

刑「一番信頼してるのが阿求ちゃんだからな」

夢美「君って、ソッチの人だったの?」

刑「さぁ、どうだろうな」

 最近、阿求ちゃん限定だがその気も出てきているのではと思い始めちゃいるけれど。

 まぁ、絶対に口には出さないが夢美だって可愛いと思うし早苗にだってドキっとする事もある。

……そこは、多分『今回』一番接して来たのが阿求ちゃんだからだろう。この感情は『今』の自分に蓄積しているもので、いつかの自分のものではないのだから。

阿求「ふふ、刑さんが婿に来てくだされば稗田家も安泰ですね」

刑「そこまでは考えてないからね?」

 一応、と心の中で付け足しておく。

――そう、だな。この先に未知の結末を見れたならば、その先に行けたならば、選ばなければならないだろう。

 それもケジメだ。オレが付けるべき、ケジメ。ずっと宙ぶらりな状態になるのも、問題がある。

 ま、オレを受け入れてくれるかはわからないが、オレの思いはそうしてから告げるべきだろう。

 そう思いながら、オレは心が落ち着くまで阿求ちゃんの頭を撫で続けた。

※阿求の好感度がグッとあがりました
※夢美と阿求が八雲家に向けて出立しました

948 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2015/01/02(金) 00:29:35.04 ID:/VdypmAGo




 人払いをしてもらう前に、阿求ちゃんから受け取った例の小箱を眺めながらオレは待っていた。

 来る筈だ。来る事は決まっている。そうでなければ未知であり、そのままオレも八雲家に向かえば良いのだが――

刑(……既知感から来るモノが、それが確定だって思わせる)

 きっと幾度に渡り、恐らく『最初のオレ』の時からこういった場面に直面しているのだろう。

 より一層強い既知感。しかしてそこには異物が存在している。

 それがこの金属製の小箱であり、開く術のないパンドラの箱だ。

刑(本来なら――これはオレの『終わり』に訪れるものだ)

 手に入れるには早すぎる。どうして存在しているのかはわからない。この体になったのも表面上の理由は兎に角、この為のものだったのかもしれない。

 魂に刻まれた本来の用途。実験と実践の意味だってある。この技術だって、元々は他の人間の為に作り上げて来たものなのだ。

 元より、理解されずともオレの作るものは『人間の為』と思っていた。それを否定され、禁忌とされ、封印され、禁止され――そうしてオレは、幻想郷に訪れた。

刑「……それすらも」

 決まっていた事なら、何とも言えない気持ちになる。

 それでも、未知があると信じている。認められる結末を迎えられると。これまで、幾度と新しい体験を得られたのだ。故に、今回こそとオレは思う。

 これまでの自分を自覚出来たからこそ、今回に全てを賭けるつもりだ。故に、この箱を阿求ちゃんから受け取った。

刑「……さて、鬼が出るか蛇が出るか」

 来るのは未知か、それとも既知か。オレは縁側に座りながら時を待つ。

※判定

1〜:黒装束襲来
4〜:早苗来訪
7〜:???
0・ゾロ目:???+???

判定直後
949 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/02(金) 00:29:45.57 ID:MGzS6XKko
950 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/02(金) 00:52:02.41 ID:sMpgFzAko
よしよし
951 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2015/01/02(金) 01:03:57.50 ID:/VdypmAGo

>>949 コンマ:7

「良い夜だ。今宵は何と、素晴らしい。しかして、無粋な輩も存在する。我が夜を穢す愚か者が、最近多くて困ったものだ」

 そうして訪れたのは、『未知』だった。

 聞き覚えのある声が夜空から聞こえて来た。

 それは恐怖であり、畏怖であり、存在そのものが化外だった。

安藤「どうかね、刑君。この夜に思いを馳せる、幻想に走り給う者よ。調子は良さそうだね」

刑「伯爵……!?」

安藤「何故此処に、などと無粋な質問は受け付けていないよ。私は夜の王、吸血鬼なのだ。何処に現れようと勝手であるし、誰が文句を言うものか」

 伯爵――安藤=バアル・ゼブルは喉を高く鳴らして笑った。
 
 大きな翼を外套の様に纏い、地上に降り立った吸血鬼はゆっくりとオレへと近付いて来る。

 その一歩が踏まれる度に、オレの恐怖が煽られていく。

安藤「弱き者よ、そう恐れる事はない。私は恩人の家を守りに来ただけなのだ。そして、君を送り出す手助けをしに来たとも言おう」

刑「……あんたは」

安藤「私は全て知っている、私は全て覚えている」

 オレの言葉を遮った伯爵の声に、オレは押し黙る。

安藤「本来ならば『彼』も此処に来るべきなのだが……致し方あるまい。彼は今新たな役目を負っている様だし、その代わりに私が此処に来れただけでも良しと思ってくれ給え」

刑「何の話か見当も付かないぞ」

安藤「勿論そうだろう。だが、君が諦めない限りわかる時も来るさ」

刑「……からかってらっしゃるのですか?」

安藤「クク、そう捉えてくれても構わぬよ」

 伯爵の言葉に、オレは困惑する。

 わけがわからない。阿求ちゃんの知り合いだというのは以前に聞いていたが……だからと言って先の言葉の真意が読めない。

 全て知っている? 覚えている?

安藤「さて、いつまでも問答していたいがそうもいかぬ様だ。危険は私が取り除こう。故に、君は安心して『願いを叶える』がいい」

刑「ちょ、待て――!」

 聞きたい事がたくさんあったのだが、それを聞く前に伯爵は屋上へと羽ばたき登っていってしまった。

 それは全て戯言か、それとも何かがあっての言葉だったのか。それすらも告げずに消えてしまったのだから、意味深な行動を起こしただけの様に思えた。

 その時、新たな訪問者が現れる。それは――

※判定

1〜:黒装束襲来
5〜:早苗来訪
0・ゾロ目:???含めて全員集合

判定直後
952 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/02(金) 01:04:12.14 ID:MGzS6XKko
953 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/02(金) 01:04:52.52 ID:iwHybqvio
面白いくらいに早苗さんが来ない
954 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/02(金) 01:13:46.60 ID:TB/r7+e20
ロリコン ロリコン
同志!同志じゃないか!
955 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2015/01/02(金) 01:25:17.18 ID:/VdypmAGo

>>952 コンマ:4

刑「こっちが来たか……!」

 盛大な足音を立てて、ゾロゾロとやって来たのは黒装束の集団だった。

 ここでも分岐点が存在する。それはこいつらか、もしくは早苗が来る筈だった。

 先に伯爵が来たのは未知だったが、これからは既知の出来事なのだろう。

 そう、既知だ。これから起こる事は、全て知っている事故に――

刑「……伯爵は、これも知っていたのか」

 全て覚えているとは、この繰り返しを自覚しているという意味なのだろうか。

 故に此処に来て、この家を守る為に動いてくれると。

刑(……助かる)

 正直一人で何とかするつもりだったのだ。そこに加勢があるならば、文句を言えはしないだろう。

「……妖怪に与し者に、天誅を」

刑「させるわけがないだろう。お前らなんかに、この家を荒らさせやしない」

 奴らの目的は、阿求ちゃんである。それには先んじて夢美に八雲家へと連れていってもらうという対策をとっているし、大丈夫だろう。

 さて、次に問題なのはここの書物を奴らが狙っているという事である。妖怪退治が今後、ここで失敗する事によって激化することをオレは知っている。

 それをさせるわけにはいかない。その為にオレは此処で待っていたのだ。

 そして、

刑「目を覚ませよ馬鹿共。何時まで酔っ払ってるつもりだ」

 オレが此処に残った目的はもう一つある。それは、この黒装束に扮した『里の人間』を止める為だ。

 多分、あの頭巾を取れば見知った顔もちらほら居る事だろう。こいつらは、最近能力に目覚めた奴らでもある。

刑「恵んでもらって、調子に乗って、いい加減にしろよ。お前らの『奪い合い』の標的に此処を使うなんざ、絶対に許さねえ」

 これより此処は戦場。味方はなんとも頼もしき伯爵様。敵は能力持ちの『人間もどき』であり、『何か』に侵食された走狗。

刑「伯爵、絶対に殺さないでくだされよ!」

安藤『善処しよう』

 素直に了解と聞きたかったが、まあ良い。オレとてこの状況で加減が出来るかもわからない。

……無茶、か。しないと何も成し遂げる事の出来ない体なのだ。だったら、するのも仕方ないだろうさ。

956 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2015/01/02(金) 01:30:32.98 ID:/VdypmAGo




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                                      ヽ‐〈__〉‐〈__|\
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957 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2015/01/02(金) 01:48:01.39 ID:/VdypmAGo

※戦闘モード、起動。これより複数殲滅戦に入ります。三回の0(補正込可)・ゾロ目で勝利です


刑(痛覚遮断、神経接続良好、ナノマシン限界稼働開始、全累積エネルギーを運動性能へと移行)

 行うのはリミッター解除。命を燃やすのは今、この時。

 全身のナノマシンが限界を超えた活性を始め、両腕と両足から赤い粒子の様なものが漏れ出す。

 リミッターの外れたナノマシンの稼働によって、人口皮膚が急速に入れ替わっているのだ。

 縁側から地面に降り立ち、玄関を打ち破ろうとしている輩に向けてクラウチングスタートの態勢を取る。

刑「オーバー、ブースト!!」

 設定されていた運動機能の限界を超えたスタートダッシュ。地面を砕き、放たれた銃弾が如くオレは疾走を開始する。

 今ので恐らく、足の人口筋肉に断裂が生じただろう。だが、ナノマシンがそれを一瞬の内に修復する筈だ。

「なっ……!?」

 人間離れした速度で接近するオレに、黒装束の一人が気付いたのか驚きの声を上げた。


※判定

1:黒装束達のカウンター
2〜:刑不利
4〜:接戦
7〜:刑有利
0・ゾロ目:撃墜

補正

数の不利:-2
???:-2
真・改造:+1
紅魔館の伯爵:+2
リミッター解除(残ターン6):+2

判定直後
958 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/02(金) 01:48:13.42 ID:MGzS6XKko
959 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2015/01/02(金) 01:57:47.83 ID:/VdypmAGo

>>958 コンマ:2+1=3 ※形勢:不利

 しかして、奴らもただ見ているだけではないようだ。

 オレを避ける様に、集団は一気に前後に別れて距離を取り始める。

 そうして放たれるのは弾幕だ。テンで連携は取れていないが、オレを敵だと共通で認識したらしく、結果分厚いソレが作り出された。

刑(やっぱり簡単にはいかないか……!)

 急ブレーキを掛けて方向転換。死を招く光の雨を避けつつ、何とか機会を探る。

安藤「何をしているのだ、君は」

 文句を言わないでくだされ、こちらとて戦闘は得意ではないのだから。

※判定

1:刑被弾
2〜:刑不利
4〜:接戦
7〜:刑有利
0・ゾロ目:刑のカウンター

補正

数の不利:-2
???:-2
状況不利:+1
真・改造:+1
紅魔館の伯爵:+2
リミッター解除(残ターン5):+2
既知感:+1

判定直後
960 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/02(金) 01:57:57.23 ID:gMDHYssnO
はい
961 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/02(金) 01:58:04.20 ID:PXSnANtDo
962 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2015/01/02(金) 01:58:22.31 ID:/VdypmAGo

※間違えた、状況不利で-1です。判定コンマなら↓に移行
963 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/02(金) 02:01:04.01 ID:MGzS6XKko
964 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2015/01/02(金) 02:06:18.51 ID:/VdypmAGo

>>960 コンマ:3+1=4 ※形勢立て直し

※ロリコンマ神め……ロリがいないからってそっぽ向かないで

安藤「致し方ないな」

 そう言って、伯爵が空から弾幕を降り注がせる。

 黒装束の視線が一瞬オレから離れた隙に、離脱。袖から警棒を抜いて、素人ながら握り締める。

 力加減を間違えれば、恐らくこの警棒で彼らを殺せてしまうだろう。

 オレはそんな事を望んでいない。そんなことをしてしまえば、今後此処に居辛くなってしまう。

 今の彼らはおかしくなっているだけなのだ。そんなの、オレは認めない。

刑「そんな『奇跡』を、オレは認めやしない」

 弾幕が伯爵の方へと向いている今に仕掛ける!

※判定

1:刑被弾
2〜:刑不利
4〜:接戦
7〜:刑有利
0・ゾロ目:刑のカウンター

補正

数の不利:-2
???:-2
真・改造:+1
紅魔館の伯爵:+2
リミッター解除(残ターン4):+2
既知感:+1

判定直後
965 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/02(金) 02:06:36.65 ID:sMpgFzAko
おらぁ
966 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/02(金) 02:06:47.87 ID:flYCIqEqo
AQN!
967 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2015/01/02(金) 02:19:22.44 ID:/VdypmAGo

>>966 コンマ:5+2=7 ※形勢:有利

 走り幅跳びの要領で自分の身長以上まで跳躍したオレは、彼らの集まっているその中心地に着地する事に成功した。

 ブチブチと筋繊維が千切れる音と同時に、着地の衝撃によって骨となっている特殊合金が軋む音が鳴り響く。

「なに!?」

刑「おぉぉぉォォォォオオオッ!!」

 しかし、それでは止まらない。ナノマシンによる修復が瞬時になされ、オレは警棒を手に振り回し始める。

 雄叫びと共に、不格好ながらも彼らを止める為に。

刑「アンタたちがそれをしたらダメだろう! 人間の筈の、アンタたちが!!」

 自己の誇示、自己の名誉、自己満足、自己の為だけに争って手を染めさせてたまるか!

安藤「まったくもってその通り。故に、此処で眠れよ人間。妖怪に勝ち続ける人間など、居てはならぬのだから」


※判定

1:黒装束のカウンター
2〜:刑不利
4〜:接戦
7〜:刑有利
0・ゾロ目:黒装束被弾

補正

数の不利:-2
???:-2
真・改造:+1
紅魔館の伯爵:+2
リミッター解除(残ターン3):+2
既知感:+1
状況有利:+1

判定直後
968 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/02(金) 02:19:36.62 ID:9qQ/7Rgho
ろり
969 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/02(金) 02:20:01.74 ID:DC6t86AQO
無言の腹パン
970 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/02(金) 02:20:51.79 ID:OMnOYEUcO
あっこりゃダメだな
971 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/02(金) 02:20:57.78 ID:sMpgFzAko
ロリがいないから低いな…
972 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/02(金) 02:21:24.05 ID:HI+9AwWRO
ロリコンならいるがな
973 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/02(金) 02:22:09.60 ID:PXSnANtDo
ロリコンマ神なにしてんの
974 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/02(金) 02:33:13.45 ID:FlQyLbnKO
どこかにロリのお客様はいらっしゃいませんかー!?
975 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2015/01/02(金) 02:41:27.34 ID:/VdypmAGo

>>968 コンマ:2+3=5 形勢:接戦

※本当にコンマ神は何をしてらっしゃるの? ロリがこんな時間に起きてるわけないだろー!!


 周囲の者達がオレへと襲いかかってくる。

 その外に居る者達は伯爵へと弾幕を放ち続け、意図してかは知らないがオレへの援護の邪魔をしていた。

「彼を倒すのは私よ!」

「いいや、俺だ! 手柄は渡さんぞ!!」

 そういった叫びを耳にしながら、絶妙に開いた隙間の中での乱闘を何とか避け続ける。

 彼らの攻撃全てに、既知感が働いている。故に避ける事は何とかなっているが、そろそろリミッター解除の限界時間も近づいている。

 修復速度も落ち始め、動きに鈍さも出てきている。此処で小箱を開く事はしたくないのだが――

安藤「鬱陶しいな。 ……一度、灸を据えなければわからぬらしい」

 その時伯爵はそう言い放ち、空中で複数の魔法陣をその背後に展開した。

安藤「――アクセス、我がシン。ケララー・ケマドー・ヴァタヴォー・ハマイム・ベキルボー・ヴェハシェメン・ベアツモタヴ」
 
安藤「されば六足六節六羽の眷属、海の砂より多く天の星すら暴食する悪なる虫ども。汝が王たる我が呼びかけに応じ此処に集え」
                                           SAMECH・VAU・RESCH・TAU
安藤「そして全ての血と虐の許に、神の名までも我が思いのままとならん。喰らい、貪り、埋め尽くせ!!」

 それは高速で唱えられた一瞬の祝詞。オレの耳では何を言っているのかさえわからない言語の羅列。

 最後の言葉が放たれると同時に魔法陣から禍々しい輝きが溢れ出し、蝗の様な形をしたエネルギー体が次々と姿を現して行く。

 伯爵はその両手を交差させながら前に突き出し、そして扉をこじ開ける様に大きく左右へと振るう動作を見せ、

安藤「来たれ、ゴグマゴォオグッ!!」

 その発動を宣言し、蝗達を地上へと降り注がせた。

※判定

1:黒装束のカウンター
2〜:刑不利
4〜:接戦
7〜:刑有利
0・ゾロ目:黒装束被弾

補正

数の不利:-2
???:-2
真・改造:+1
紅魔館の伯爵:+2
リミッター解除(残ターン2):+2
既知感:+1
眷属「ゴグマゴグ」:+1

判定直後
976 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/02(金) 02:41:32.57 ID:PXSnANtDo
977 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/02(金) 02:42:01.76 ID:sMpgFzAk0
ぬぅ
978 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2015/01/02(金) 02:52:40.13 ID:/VdypmAGo

>>976 コンマ:7+3=0(擬似クリティカル)

 飛翔し、邁進する蝗の群れは黒装束に身を包んだ彼らの弾幕を喰い破り『全て』地面へと直撃する。

 轟々と上がる土煙の中で、彼らは混乱したのか声を荒らげたり咳き込む音が聞こえてくる。

安藤「……殺さず、という約束なのでな。刑君!」

 その最中、伯爵からの声に呼応する様にオレは動く。

 警棒を握り、右足を軸に回転して周囲にいる黒装束を吹き飛ばす。

「ごっ!?」

「がぁっ!!」

 鈍い音と感触が警棒から伝わってくるが、今は無視。死ぬ様な力では叩いていないので、次に思いっきり前へと体当たりを仕掛ける。

 すると、ドミノ倒しの様に直撃した誰かの体が誰かを押し倒す様な形が出来上がり、煙が晴れる頃にはその数を三分の一程にまで減らすことに成功していた。

刑「まだ、まだだ……!」

 リミッター解除の反動か、体の反応が若干鈍っている。

 だが、このまま終わらせない。

※判定

1:黒装束のカウンター
2〜:刑不利
4〜:接戦
7〜:刑有利
0・ゾロ目:黒装束被弾

補正

数の不利:-2
???:-2
状況有利:+1
真・改造:+1
紅魔館の伯爵:+2
リミッター解除(残ターン1):+2
既知感:+1

判定直後
979 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/02(金) 02:53:12.20 ID:PXSnANtDo
えい
980 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/02(金) 02:55:49.68 ID:8bgwmpdA0
やるじゃない
981 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/02(金) 02:56:35.66 ID:ZxEqSqDCO
遅いぞコンマ神
982 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/02(金) 02:57:56.02 ID:e5o6AAlvo
黒装束の中にロリでも見つけたのかな?
983 : ◆eohhG1Orlc [saga]:2015/01/02(金) 03:11:37.10 ID:/VdypmAGo

>>979 コンマ:0(クリティカル) ※状況最有利

※やっと来たかコンマ神!!

※でもすいません、睡魔の限界です。次回以降は新スレ立てたんでそこで行おうと思います。埋めちゃっても構いません

※明日も今回と同じくらいの時間に再開する予定です。戦闘が終わったら、ヒロイン候補全員と話せる機会が来ます。そこが最後のコミュニケーションの予定

※それが終わったら異変解決モード(今回は異変じゃないけど)で、それが終わったらヒロインレース+EDの予定です

※では、お疲れさまでした。また次回、お会い致しましょう

※新スレ(パート14)はここ↓

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1420135580/
984 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/02(金) 03:12:59.06 ID:PXSnANtDo
乙埋め
985 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/02(金) 03:13:09.33 ID:ZxEqSqDCO
乙おやすみ
986 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/02(金) 08:17:27.66 ID:AiERPH7U0
埋め
987 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/02(金) 10:12:06.30 ID:MGzS6XKko
おつおつ
988 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/02(金) 14:37:18.19 ID:qKBy9i5t0
立て乙
もう十三スレ目かー
時が過ぎるのは早いなぁ
989 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/02(金) 17:02:54.17 ID:/mx0/lz8o
埋め乙
990 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/02(金) 23:45:17.40 ID:uwa6kVXSO
埋め
991 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/02(金) 23:46:48.30 ID:PXSnANtDo
埋め
992 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/02(金) 23:51:30.13 ID:60wlp7WNo
993 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/02(金) 23:52:08.78 ID:4eoSv6+Qo
994 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/03(土) 00:05:20.94 ID:HPSFOW4nO
995 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/03(土) 00:05:55.66 ID:mcny0RYeo
996 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/03(土) 00:08:40.95 ID:rb+mt1uqo
997 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/03(土) 00:09:06.56 ID:3JGAi4Qdo
>>1000なら
現、ゆゆ様に尻に敷かれるの巻き
998 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/03(土) 00:11:56.34 ID:bOhWHBw7o
>>1000ならみんな!体改造しようぜ!
999 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/03(土) 00:13:14.57 ID:HPSFOW4nO
>>1000なら正月ネタもやってくれるかな!?
1000 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/01/03(土) 00:13:24.44 ID:rb+mt1uqo
>>1000なら早苗さん、猛反撃(ヒロインレース的な意味で)
1001 :1001 :Over 1000 Thread
                        _,,-‐'' ̄`''- 、,_
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               /  l   '叨¨ヽ   `ー-、  .|ト、   \
     r、       /   .!〕   ` ー    /叨¨)   || \  \        ,、
      ) `ー''"´ ̄ ̄   / |         ヽ,     ||   \   ̄` ー‐'´ (_
   とニ二ゝソ____/   |    `ヽ.___´,       ||    \____(、,二つ
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                  |´ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄`i|
                  |               ||
                        |〕 常識は通用しねぇ  ||
                   /|              ||
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ここだけ全員焼肉店(2015年も新規募集中) 719店舗目 @ 2015/01/02(金) 23:40:43.56 ID:II3YP7Ico
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魔法使い「その少女を買おう」 @ 2015/01/02(金) 23:17:30.45 ID:kpHmszN3o
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おキヌ「死んでも生きられます」ルシオラ「」 @ 2015/01/02(金) 23:14:38.53 ID:XQkpd7lnO
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晶「初詣ね……」 @ 2015/01/02(金) 23:04:46.43 ID:cAQg9OTBO
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