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二宮飛鳥「空の雲凍って降り注いだ」 -
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1 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2014/12/21(日) 11:47:09.99 ID:n1w79CBI0
シンシンシンシン……ビュオッ!
346プロダクション事務所:中庭
タブレット「日本全国を襲った寒波は現在……三河湾に……ルの日野茜氏が出国したとの……追って降雪情報をお送……朝のニュー……」
橘ありす「うぅ……くしっ」ズシャズシャ
二宮飛鳥「歩きながら見るのは、褒められたことじゃないね」ズシャズシャ
ありす「朝早く行こうと思ったら、ニュース見そびれちゃったんです……ダメですか?」
飛鳥「善いことさ。誰もが持ってたはずのナニカを、君は持っているんだろうね」
ありす「はぁ。それにつけても、足がとられますね……」
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1419130019
1.5 :
荒巻@管理人★
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少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714054765/
渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/
二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714049241/
佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/
全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/
君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/
笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/
【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713861164/
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2014/12/21(日) 11:48:52.77 ID:n1w79CBI0
二宮飛鳥(14)
http://imgur.com/AH15LpU.png
橘ありす(12)
http://imgur.com/Plg3Zp4.png
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2014/12/21(日) 11:53:36.03 ID:n1w79CBI0
飛鳥「そうだね。こうも積もってなければ、ふっ、晶葉のウサちゃんシャンクで移動が出来るんだけど」
ありす「何です、それ」
飛鳥「セグウェイ……いや、簡易バイクみたいなものだよ。事務所が広いから、移動手段として重宝してるんだ」
飛鳥「少し前までは、カブが使われてたらしいけどね」
ありす「そうですか。……あ、見えてきましたね」
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2014/12/21(日) 11:54:56.80 ID:n1w79CBI0
346プロダクション事務所x塔y階:事務室前廊下
ありす「もう皆、来ているんでしょうか」
飛鳥「レッスンルームまでの中継ポイントに丁度いいからといって、この天気だからね」
飛鳥「Pやちひろさん達ならともかく、あまり期待は出来ないね」
ありす「……そうですか」シュン
飛鳥(遊び相手がいないのは、堪えるものがあるのかな)
飛鳥(……人のことは言えないか)
飛鳥「ボクの私物で良ければ、知恵の輪やトランプくらいはあるよ」
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2014/12/21(日) 11:59:12.94 ID:n1w79CBI0
ありす「どういうことですか?」
飛鳥「これ以上は、無粋だよ。さて、先に入るといい」ガチャ
ありす「ありがとうございます。……でも、すみません。私が開けるべきところを」
飛鳥「堅苦しいのは、好きじゃ無いね」
飛鳥「善意を受け取ることは、最大限の感謝のひとつなんだ。どうか入って、まず暖を取ってほしい」
ありす「……いつか、倍にしてお返ししますから」
飛鳥「楽しみにしてるよ。じゃあ、どんどんありすに信用を預けないとね」クスッ
ありす「何の話なんです?失礼します……えっ!?」
飛鳥「どうかしたのかい」
ありす「あ、あれ、あれ……!」
6 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2014/12/21(日) 12:01:22.38 ID:n1w79CBI0
346プロダクション事務所x塔y階:事務室
南条光「751、752、753……もうすこしっ、ふぬぬぬぬ……!」プラーン
ありす「ミノムシの光さんが、腹筋してるんです!」
飛鳥「吊るされた男(ハングドマン)の正位置……修行、努力か」
ありす「あんなの身を結ばないというか、見てて辛いです!」
飛鳥「確かに、リンゴのように赤い顔をしてるね。リンゴ可愛や可愛やリンゴ……」
ありす「何の話ですか!?おろしましょうよ」
光「780……781……どぁぁっ782、783、784……!」フゥ、フゥッ
飛鳥「そうだね。事務所と光を繋ぐ、へその緒を絶とうか!」シュルシュルドサッ
ありす「……光さんは?」
光「809、810……」フッ、フッ、
飛鳥「この通り、抱えられながら腹筋してるよ。頭に血がすっかり登り切って、まったく周りが見えてないみたいだ」オットット
光「813、814、815、816……」フッ、フッ、
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2014/12/21(日) 12:03:21.59 ID:n1w79CBI0
ありす「どうしましょうか」
飛鳥「とりあえずソファに置いておこう。この調子なら、千回目くらいには元に戻るよ」
ありす「わかるんですか?」
飛鳥「理解るさ。光のセカイにおける絶対不変の定数を覗けたわけでは無いけれど」
飛鳥「例えば犬の次の行動が如く、推測は出来るんだ」
ありす「はぁ。そうですか」
ありす「……いいなぁ」ボソッ
飛鳥「これからのことを考えよう。ありすはPから、どう連絡を受けているんだい?」
ありす「あ、はい。レッスン室に行くなら、一旦休憩室で待機してろって、昨日のメールに」
飛鳥「やはり同じか……光を休憩室に運んだら、一緒に光で遊ぶかい?」
ありす「光さんは、オモチャじゃないです……。寒いから、お茶を淹れて来ますね」
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2014/12/21(日) 12:06:11.50 ID:n1w79CBI0
南条光(14)
http://imgur.com/MpOkKvU.png
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2014/12/21(日) 12:08:01.29 ID:n1w79CBI0
飛鳥「ふぅん、そう。光の分は、ボクのに合わせておいてくれ」
ありす「わかりました。飛鳥さんだから、コーヒーとか?」
飛鳥「ありすの趣味に任せるよ。緑茶で無ければ、温かい限り何でもね」ファサァ
ありす「じゃあ、任せてください。休憩室で落ちあいましょう」スタスタ
飛鳥「火傷に気をつけてね」
ありす「私だって、そこまでドジじゃないですから」
ガチャ、バタン
光「913、914、915、916……」
飛鳥「……毎度、凄い集中力だね。ボクが眼中にないか」ツンツン
飛鳥「トランプ、何処にしまったかな」ガサガサ
10 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2014/12/21(日) 12:12:45.79 ID:n1w79CBI0
……………………………………………
346プロダクション事務所x塔y階:給湯室
ありす「近いのは嬉しいですね。足場よし、と」ギシギシ
ありす「……ていっ」ピョンッ、パシッ
ありす「……ナイス着地」ドヤァ
ありす「もう少し、せめて5センチくらいは、背が欲しいな……土台があっても、足りないなんて……」ハァ
ありす「でも、私の見立ては、間違ってませんでしたね。インスタントは」
インスタントコーヒー「空っぽですまない」
ありす「……むぅ。Pさんの力を借りますか」スッスッ
11 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2014/12/21(日) 12:13:54.19 ID:n1w79CBI0
ありすsタブレット:SNSアプリ「ありす及びPトークルーム」
<=//[:ALICEさんが入室しました
ALICE:Pさん、おはようございます。今見てますか?
ありす(少し厳しいかな。朝早いし)
ティロンッ
<=//[:頭文字Pさんが入室しました
ありす(やったぁ)ガッツポ
頭文字P:おはよう
頭文字P:どうした
ALICE:給湯室のコーヒーが切れてるんです。私物の紅茶を借りていいですか?
頭文字P:了解
頭文字P:他に切れている物は無いか
ALICE:えっと、ホワイトココアが切れてます。あと、塩が足りないです。
それとは違いますけど、文章がまとまってから送信してください。目に五月蝿いです
頭文字P:了解。連絡ありがとう
<=//[:頭文字Pさんが退室しました
12 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2014/12/21(日) 12:16:05.40 ID:n1w79CBI0
ありす「……もう。そっけなさすぎます」
ありす「でも、これでお茶が淹れられますね……あっ!」
ありす「場所聞くの忘れちゃった……私って、時々こうだから……はぁ」
ありす「冷蔵庫の中とかかな……」バタンッ
ありす「あ、これは……ふふっ、二人とも喜んでくれるかな……」
13 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2014/12/21(日) 12:19:59.50 ID:n1w79CBI0
346プロダクション事務所x塔地下2階:廊下
ガタガタ、ゴトッ、ゴソッ!
モバP「いっ……くしっ。冷え込みすぎるな」
モバP「ありすが来てるってことは、飛鳥と光も来てると考えるべきかな……」ピッ
モバP「塩よし、ココアよし、コーヒーよし。それに、ダンボールと……重っ」ズシッ
モバP「パワーローダー……なんて、大げさ過ぎるか」
ちひろ「あ、Pさんいたいた!おはようございます!」トットットットッ
モバP「おはようございます。どうかなさいました?」
14 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2014/12/21(日) 12:28:41.87 ID:n1w79CBI0
ちひろ「昨日、スケジュール票が更新されたんですよ!それの更新をお願いしたくって」
モバP「それはどうも。ただ、昨日の夜にメール貰ってますよ?」
ちひろ「あれっ?……あ、そうでした!すみません、先走っちゃって!」
モバP「いや、ちひろさんのお陰で忘れずにすみました。今更新します」ピポパポ
Psスマホ「キュッキュッキュピニャア!キュッキュッキュピニャア!」
ちひろ「重そうな荷物ですね……ご愁傷様です。でも、一声かけてくれたら、私が取りましたよ?」
モバP「大丈夫です。急ぎの用は無いですし、備蓄室はもっと冷えますから」
ちひろ「うわぁ、難儀な……。あ、じゃ、お互いお仕事頑張りましょうね!」タッタッタッタッ!
モバP「はい!……って、そんなに急いで、何処へ行くんです?」
ちひろ「愛海ちゃんたちに、除雪車の応援が来たって伝えにですー!」タッタッタッタッタッタッタッタッ!
モバP「……朝っぱらから、元気でいいなー……」
15 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2014/12/21(日) 12:30:10.77 ID:n1w79CBI0
スマホ「更新したよーー!!」
モバP「おあつらえ向きに、よしよし……」
モバP「……おおー。アイドルだけじゃなく、プロデューサーの予定までまとめてあるのか」スッスッ
モバP「ピンチヒッターを頼みやすくなるし、これは便利だ」スッスッ
モバP「CuPは仙台にまゆ……さんと出張。一週間は音信不通なのは、いつものことか」
モバP「PaPさんは茜及びヘレンさんと一緒に……木星?」
モバP「……また俺一人でお留守番か 」
モバP「っていうか、もう何人か回してくれるって話は何処にいったんだろ。……ふわぁ……」トボトボ
チーンッ
モバP「お、サンキューエレベーター」
16 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2014/12/21(日) 12:34:21.78 ID:n1w79CBI0
346プロダクション事務所x塔y階:休憩室
ガチャ
ありす「すみません、コーヒー切れてたので、紅茶にしました……。あの、飛鳥さん?」
飛鳥「白と黒は、絶対に交わらないんだ。フフッ、さみしいね……」ペラッ
光「たとえそうであったとしたって……!アタシは、絶対に降参しないぜ!レイズ!」
ありす「あ、腹筋済ませたんですか」
飛鳥「そうかい。ならば、不粋なコトバは必要無いね……!」
ありす「……あの、飛鳥さん、光さん。返事してください」ブンブン
飛鳥(何があろうと揺るがない。もはや妄執や狂騒の域に達した、真白に煌めく鼓動……光のそれに勝る意思を、ボクは持っているんだろうか)
飛鳥(……あるさ。きっと、絶対に!例えこの指が折れようと……今という時を、生き抜くために!)ドロドロドロドロドロー!
飛鳥(来たね、JOKER(キリフダ)……勝ったッ!)
ありす「光さーん、カバンについてる苺、借りちゃいますよー……?」
17 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2014/12/21(日) 12:36:13.93 ID:n1w79CBI0
飛鳥(これで、フルハウスの条件は全てクリアされた)
飛鳥(しかし……光の手の内が読めない)
光「…………」ズゴゴゴゴ
飛鳥(迂闊だった……光はそもそも、芝居慣れしているんだ。このボクが、プレッシャーされてるとでも言うのか!)
光『その通りだよ、飛鳥!ポーカーは、理想並べて叶うほど甘くないんだ!』ピキィン!
飛鳥(とでも、言いたそうな圧力が……肌にピリついてる!)ピキィンピキィン!
ありす「あのー……お茶があがりましたよ」
飛鳥(退くべきか、進むべきか。それが問題だ……この勝負は捨てて、次に賭けるか?)
飛鳥(……ボクは……イヤだ!)
ありす「ケーキだって、切りましたよ……?」
18 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2014/12/21(日) 12:40:09.12 ID:n1w79CBI0
光「ありすちゃんのケーキ!そっ……それは本当か!?」ガバッ
ありす「私のじゃなくって、Pさんが用意してたものですけどね」
飛鳥「その他所見が、隙になる……フルハウスだ!」バァン!
光「なにっ!?……こっちは、ノーペアだぁぁ!」ガクッ
ありす「威張ることじゃないですよね、それ!?」
飛鳥「ハッタリだけで勝とうとするなんて、なかなか強かだね……うん、楽しいゲームだったよ」
光「レナさんが、そういうものだって教えくれたんだ!それよりケーキ、ケーキ♪」
ありす「急かさなくたって、たくさんあるから大丈夫ですよ」コトッコトッコトッ
ありす「ところで、どうしてポーカーしてたんですか?」
飛鳥「戦いに理由を求めてはいけないよ。いただきます」ゴクッ
光「したいからするんじゃ、ダメかなぁ?いただきまーすっ!」
19 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2014/12/21(日) 12:43:48.70 ID:n1w79CBI0
飛鳥「ン……結構なお点前で」
ありす「ジンジャーとカモミールのミルクティーです。前飲んでみたとき、すごく温かくって 」
光「ありすちゃんって、こんな難しそうなのも作れるんだ……カッコいいな!」
ありす「そんな……。タブレットが詳しいだけです」
飛鳥「ふぅん。なら、そのタブレットを可愛がって、褒めてあげるといいだろうね」
ありす「褒める、ですか?」
光「雨の日も風の日も一緒の……うん、確かに、タブレットはありすちゃんのバディみたいなものだな!」パクパク
ありす「そんなもの、ですか。タブレットがバディ……」
ありす「……ふふ……」テレテレ
飛鳥「光、どうしたんだい?カップが進んでないみたいだけど」
20 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2014/12/21(日) 12:46:05.16 ID:n1w79CBI0
光「バナナとシナモンのケーキを、先に食べてるだけだって」
飛鳥「それにしては、飲み方がスロー過ぎる」
飛鳥「……まさか、ミルクが苦手なのかい?」
光「しょんなっ!?……おほんっ、そんなワケないだろ?」
ありす「……苦手と言ってくれたら、ミルクは抜きましたよ?」シュン……
飛鳥「泣かせた泣かせた。ヒーローが無実のティーンを泣かせた」
光「飛鳥ぁっ!?……うっ、ごめんなさい!でも、アタシはちゃんと飲むよ!」ゴクッゴクッ
飛鳥「苦手なら、辞めたっていいんじゃないかい?」
光「いや、もっと背が欲しいって言うか……」←身長140cm
ありす「……心中お察しします」←141cm
飛鳥「もう一声欲しいとは、まあ確かに思うけどね」←154cm
光「あ、あわれまないでくれーっ!?」
21 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2014/12/21(日) 12:58:26.35 ID:n1w79CBI0
……………………………………………
チーンッ
346プロダクション事務所x塔:y階廊下
モバP「よっこいせっ。……よし、休憩室と給湯室まで、もう少し……っ!」ンションショ
モバP「……あれ、電気が点いてる。使われてるのかな」
346プロダクション事務所x塔y階:給湯室
ピトッ
モバP「……ケトルがまだ暖かい。奴らまだ遠くに行ってませんねデカ長」
モバP「……ココア、ホントに切れてるな。ゴミは回収して、茶葉はゴミに入れて……」ガサガサ
モバP「……あ。紅茶の場所聞いてなかったのに」
モバP「見つけられたってことなら、良かった……あれ」
まな板「クリームまみれだよぉ」
包丁「私、汚れちゃった……」
モバP「……水に浸けておいてあるのはいいが、慌てん坊の橘ありすめ……」
モバP「……洗ったら行くか。ぱっぱと済ませないと」ザーッ!
モバP「……俺の分、残ってるかな」
22 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2014/12/21(日) 12:59:45.48 ID:n1w79CBI0
……………………………………………
346プロダクション事務所x塔y階:休憩室
ありす「そうだ。どうして吊るされてて、おまけに腹筋してたんですか?」
飛鳥「大方、麗奈のイタズラに引っかかったんだろう。光は警戒が薄いからね」
光「バレてたかー……うん、そんな感じ!」
ありす「秘密にすることなんです?」
飛鳥「聞くタイミングには、恵まれていなかったね」クスッ
光「朝イチで来たら、足を取られちゃってさ。いやー不覚不覚」
光「で、降りられなかったし、ついでに腹筋とかしちゃおっかなーって」
ありす「その発想がわかんないです」
飛鳥「特訓好きが、変わらない様で何よりだよ」
23 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2014/12/21(日) 13:03:22.05 ID:n1w79CBI0
光「で、夢中になり過ぎちゃって……気づいたらソファにいて、びっくりしたよ!」
飛鳥「ん、世の中不思議なこともあるものだね」
光「飛鳥が運んでくれたんだろ?本当にありがとねっ」
飛鳥「フ……台車のお陰さ」
ありす「それにしても。一千回も腹筋をしてるんですか?」
光「うん!いつ何時何があっても、臨機応変に動くためには特訓が必要だからな!」シュバババッ
飛鳥「発声に役立つしね。ボクもそのタフさとストイックさを見習いたいものだよ」ピラッ
光「飛鳥っ!?な、何すんの!?」
24 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2014/12/21(日) 13:09:16.02 ID:n1w79CBI0
飛鳥「へぇ、いい鍛え方、という奴なのかな」コンコンコショコショ
光「あははははっ!ちょ、飛鳥、くすぐったぁ……指つめた、くて、んひゃ、んふっ、ん……はぁっ」
ありす「何をやって……そんなに凄い腹筋なんですか?」
飛鳥「タブレットを通さずね。キミの目で、確かめるんだ」
ありす「はぁ。……光さん、失礼しますね」
光「あっ、ちょ、あんま、まり見ないでぇっ、あひゃはひはぁっ!?んっ、んっ……」
ありす(……すごい。しっかり詰まってます。音がよく膨らむわけです)
25 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2014/12/21(日) 13:12:18.70 ID:n1w79CBI0
ありす「……光さん。失礼ついでに、失礼させてください」ツンツン
光「ひ、卑怯だぞっ!?一人に寄ってたかってー!ひゃんッ」こちょこちょ
ガチャッ
モバP「おはよう、俺の分のケーキは残ってるかー……って?」
飛鳥「」
ありす「」
光「」オヘソーオヘソーオヘソー
26 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2014/12/21(日) 13:19:57.76 ID:n1w79CBI0
飛鳥「や、やあ。いい天気だね。晴朗なれど波高しと言うか」アセアセ
ありす「え、えっと、その、これは勉強と言いますか。はい!光さんの腹筋を勉強して、私も鍛え方を学ぼうかなって!」アセアセ
光「……ほれみろぉ」
モバP「……フケツ」ジロッ
ありす「ちちち違うんです!そんな不浄なことはしてないというか!身の潔白は何処までもクリーンだから、つまり弁護士と朝青龍でして!」
飛鳥「何を言っているんだい?それに、まだそこまで慌てる展開じゃあわわないさあわわ」エクステフサファサファッサファサ
光「P!飛鳥とありすちゃんは何も悪くないんだ!ダメってわかってても止められなかった、弱いアタシがいけないんだ!」
飛鳥「油に燃えたぎるダイナマイト投げこまないで欲しいな、光」
モバP「……箱を、事務室に置いて来るから。邪魔をして悪かった。下で待ってる」スタスタ
ありす「違います!チャンスです!汚名挽回、じゃなく返上のチャンスをください!Pさーん!」ダッ
27 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2014/12/21(日) 13:22:54.42 ID:n1w79CBI0
……………………………………………
十数分後
346プロダクション事務所:中庭
ありす「……だから、あれはただの事故で、本当に悪意のあってしたことでも無くてですね。あの、ちゃんと聞いてますか?」シカシカカユウマ
モバP「わかったわかった。直接触れると低温火傷を起こすから、ハンカチに包んで使ってくれ」ワシャワシャポイ
飛鳥「匣の中身は、ホッカイロだったんだね。……さっきはごめんね、光」ホカホカ
光「大丈夫だって!ちょっとくすぐったかったけど、特訓だと思えば何でもないさっ」ビシッ
飛鳥「何の特訓なんだい?」
光「そりゃ、いつ改造手術されてもいいようにとか、第1話で事務所が壊滅しても生き延びられるようにとかさー」
ありす「縁起でもないですよ、それ」
飛鳥「なるほど。備えあればなんとやら、なワケだね」
28 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2014/12/21(日) 13:25:34.61 ID:n1w79CBI0
ありす「それにしても、箱一杯もカイロがあったんですね」
モバP「もしもの時に、例えば帰宅困難者を受け入れたりしたいのだとさ」
光「ふーん……なんか、秘密基地みたいだな!」
ありす「一般に開かれてるし、秘密じゃないと思いますけど」
光「うーん、それはそうだけど……」
光「例えばさ、社食のお蕎麦屋さんからVTOLが飛び立したら、ナイスな展開じゃないか?」
ありす「よくわかんないです」
飛鳥「ふふっ。無いと理解っていても、そういうメルヒェンなのは嫌いになれないね」
光「おおっ!わかってくれるんだな!?こんなに大きいと、地下に色々あるかもって思っちゃうよねっ!?」
飛鳥「非現実的なのに、信じた存在があったのはボクも同じなんだ。ある種のシンパシィ、なのかな……フフ……」ファサァ……
ありす「何て言ってるんですか?」
モバP「いつかわかる。……いや、わかっちゃいけない気がするな」
ありす「そんなことですか……」
29 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2014/12/21(日) 13:28:14.00 ID:n1w79CBI0
ビュオッ!
ありす「うっ、凍みますね……」ゾクッ
モバP「本当にな。……あ、こら!光、先走りすぎるな!」
光「急いだ方がいいんだろ?先を行く、理屈に変わりはないさっ!」ポスポスポスポスッ
飛鳥「放っておいたら、飛ばされそうだね」
モバP「急かしてない!マフラーひとつで、冷えないのか」
ありす「さっきまで運動してたから、あったまってるんです。多分」
30 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2014/12/21(日) 13:30:21.59 ID:n1w79CBI0
モバP「そう。……飛鳥は寒くないのか。ダメージドって、見てるだけでも冷えそうだ」
飛鳥「問題ないよ。動けば暖かくなると証明されたし、人で暖をとる手段もあるからね」トストストストスッ!
モバP「飛鳥まで、走っちゃって!?」
ありす「……何で二人とも、あんなに元気なんですか?私より子どもになっちゃったみたいです」
モバP「雪が珍しいのだろうし、もともと子供っぽい性だと思うが」
モバP「飛鳥なんか、月夜に踊り出して、近所迷惑になったことも何度かあってだな……おーい、二人ともー!転ぶなー!?」
飛鳥「湯たんぽ確保……っと」
光「わわっ。離せー!」ジタバタ
飛鳥「君の赤マフラーは余っているんだ。その分くらいは、分けてもらうよ?」キュッキュッ
光「うー、いいけどさー……髪まで必要なのか?」
31 :
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[saga]:2014/12/21(日) 13:33:42.78 ID:n1w79CBI0
飛鳥「無意味に意味を見出してこそが、高等生物のレゾン・デートルだろう?」
光「何それ?」
飛鳥「光はあったかいってことさ」
モバP「きゃつらは、男子小学生のような真似を……ありす、どうした?」
ありす「……別に。二人の裾が濡れちゃったのが、心配なだけです」ムスー
モバP(構ってもらう人がいないと、目に見えてむくれるな……)
モバP「雪降ってるのに、暴れたりするからだな。……ありす、動くな!」ガバッ
ありす「えっ?ーーうわぁっ!?」バサッ
32 :
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[saga]:2014/12/21(日) 13:35:33.23 ID:n1w79CBI0
モバP「暴れたら落ちる。前屈みになって、風をいなすんだ」トストストストス!
ありす「お、下ろしてくださ……おろしっ」
飛鳥「やぁ、お疲れ様。二人が隣に立ってくれると言うなら心強いね」
モバP「勝手に先走られちゃ、追うしかないでしょうが。……よいしょっ」
ありす「か、肩車なんて……やめてくださいよ、もう」ゼェハァ
モバP「すまなかった。今度埋め合わせる」
光「いいなあ。視点高くなって、何か見えたりした?」
ありす「それがしがみ付いてるので必死だったから……あ、でも、遠くにビルが見えました」
光「どんなビルだった!?聞かせて聞かせて!」ズイッ
飛鳥「光、今は一連托生なんだ。引っ張らないで欲しいな」グイッ
33 :
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[saga]:2014/12/21(日) 13:40:08.99 ID:n1w79CBI0
モバP「少し間違ってないか?」
ありす「あんまり差は無かったです。ただ少しだけ、空が近いだけで」
光「大違いだよ、それ!……そうだ、どうしてPは、ありすちゃんを運んで来たの?」
ありす「私、貨物じゃ無いんですけど」
モバP「飛鳥先輩と光先輩が寒そうだと、可愛い後輩殿心配してたそうでな。マフラーを貸しておやり」
ありす「Pさん?一体何をうぐっ」
モバP(頼む。今の二人の手綱は、俺一人じゃ握りきれそうにない。ありすの助けが、どうしても必要だ)ヒソヒソ
ありす(私の、ですか?)コソコソ
モバP(ありすのだ)
飛鳥「何を話してるんだい?」
ありす「何でもないです。光さん、マフラー減ってますし、共有しませんか?」フフン
モバP(言っちゃいけないだろうが、煽てて育てるものだな……)
34 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2014/12/21(日) 13:45:11.57 ID:n1w79CBI0
光「えっ、大丈夫だよ?アタシの分はあるし、子どもは風の子だから」
飛鳥「善意は素直に受け取るんだ。ほら、今だけがその時だよ」ガシッ
ありす「何から何まで、今日はありがとうございますね。飛鳥さん」キュッキュッ
光「またぁ!?離せー!やめろアスッカー!」
ありす「……これでよし、と。光さん、ペースを守ってくださいね」
光「わかった……でも、ありすちゃんの髪まで巻き込まれてるけど、いいの?」
ありす「いいんです。……えへへ」
モバP(……かなりヤキモチ焼きなんだな……)
飛鳥「P、こういうのに見覚えがあるんだけれど、どうにか言い表してくれないかな」
モバP「じゃあ、お言葉に甘えて。……フキノトウの下に住む……」
ありす 光「ちっちゃくない(です)!140cmはある(ます)!」バァーン!
モバP「……すまん」キーン
飛鳥「……耳元は、シゲキテキ過ぎたかな……」キーン
その後四人はレッスンルームに到着し、暖房をつけてトレーナーたちを待った。
しかし、運悪くも降雪状況は悪化し、トレーナーたちの到着は大いに遅れることとなった。
到着するまでの間、四人は飽きるまで自主練とポーカーを満喫した。
後日「雪山の最終決戦」ごっこをやり過ぎて、こじらせた光と飛鳥の看病のために、Pとありすは奔走するハメになったのだが、それは話の本筋ではない。
おわり
35 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2014/12/21(日) 13:51:16.22 ID:n1w79CBI0
近頃、本当に寒いですね。
本筋に関係しないので割愛しましたが、
二宮飛鳥「メビウスの輪から抜け出せなくて」
橘ありす「波間さすらう難破船のように」
と世界観が共通してます。
PVの346プロって、大学みたいにどでかいですね。
拙い作品に最後まで付き合っていただいて、本当にありがとうございました。
36 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2014/12/21(日) 13:52:12.13 ID:n1w79CBI0
おまけ 嘘次回予告
ありす「新たなアイドルのデビューに驚かされたのに、もっと驚いたのは、961さんと876さんと私たちが共同戦線を張っちゃったことです」
ありす「挙句に、一つのエレベーターに愛さんと茜さんが一緒になれば、菜々さんの香りに圧倒されてしまいます。それは、しまったことでした」
ありす「次回、シンデレラガールズ『千葉から来た者』。見なきゃ何にもわかりません」
37 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2014/12/21(日) 15:01:47.71 ID:GmLgS+RZ0
乙。
ガンダムが関係してるのかと思ったり
38 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2014/12/21(日) 22:56:10.64 ID:5AKqUPgz0
乙ー
このほのぼの空間、イエスだね
39 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2014/12/22(月) 15:55:01.76 ID:G1KKLJuLo
乙
27.67 KB
[ Aramaki★
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