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杉下右京「魔法少女?」暁美ほむら「特命係?」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/03/03(火) 17:01:18.21 ID:3u6ungAv0
???「鹿目まどか。あなたは、自分の人生が貴いと思う? 家族や友達を、大切にしてる?」

まどか「わ、私は・・大切、だよ。家族も、友達のみんなも。大好きで、とっても大事な人達だよ」

???「本当に?」

まどか「本当だよ。嘘なわけないよ」

???「そう。もしそれが本当なら、今とは違う自分になろうだなんて、絶対に思わないことね。
 さもなければ、全てを失うことになる」

まどか「え?」

???「あなたは、鹿目まどかのままでいればいい。今までどおり、これからも」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1425369677
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トーチャーさん「超A級スナイパーが魔王様を狙ってる?」〈ゴルゴ13inひめごう〉 @ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713798788/

【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713788018/

ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713736565/

【安価】少女だらけのゾンビパニック @ 2024/04/20(土) 20:42:14.43 ID:wSnpVNpyo
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ぶらじる @ 2024/04/19(金) 19:24:04.53 ID:SNmmhSOho
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旅にでんちう @ 2024/04/17(水) 20:27:26.83 ID:/EdK+WCRO
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木曜の夜には誰もダイブせず @ 2024/04/17(水) 20:05:45.21 ID:iuZC4QbfO
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2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/03/03(火) 17:02:57.98 ID:3u6ungAv0
―夕方 街中―

右京「おや、 『今夜は真っ直ぐ家に帰る』と、昼間言っていませんでしたか?」

カイト「あー、悦子の仕事でトラブルがあったみたいで、飯作る必要がなくなっちゃったんですよね」

右京「そうでしたか。キャビンアテンダントの仕事も大変なのでしょう」

   〜〜〜

カイト「あれ? 杉下さん、花の里はこっちですよ」

右京「……」

カイト「杉下さーん」

右京「静かにしてくれませんか。聞こえません」

カイト「聞こえない・・って、何が?」

右京「聞こえませんか? 『助けて、まどか』と訴える声が」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/03/03(火) 17:04:58.28 ID:3u6ungAv0
カイト「助けて? いや、全然聞こえませんけど。ていうか『まどか』って誰?」

右京「君の耳も案外大した事はありませんねぇ」

カイト「空耳じゃないんですか? だって杉下さん以外、誰も反応してませんよ」

右京「・・確かに。見て見ぬ振りをしているというわけでもなさそうです」

カイト「ね。きっと気のせいですよ……って何処行くんですか」

右京「決まっているじゃありませんか。『助けて』と言っている以上、警察官が放っておくわけにはいきません」

カイト「だからそれは気のせいって」

右京「ああ、君は無理についてこなくても構いませんよ。僕の気のせいかもしれないのですからね」

カイト「・・いや、暇ですし行きますよ」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/03/03(火) 17:07:05.81 ID:3u6ungAv0
―某所―

???「そいつから離れて」

まどか「ダ、ダメだよ! ひどいことしないで!」

???「あなたには関係無い」

まどか「だってこの子、私を呼んでた・・聞こえたんだもん! 『助けて』って」


   ブシュウウウウウウウウウウッ!!


まどか「さやかちゃん!」

さやか「まどか、こっち!」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/03/03(火) 17:09:13.35 ID:3u6ungAv0
右京「……声が途絶えました」

カイト「じゃあ早く出ましょう。立入禁止の看板踏み越えちゃってますし、見つかったら面倒な」


   ……タパタ


カイト「ん?」

   パタパタパタパタッ

カイト「足音? ・・あっ」

さやか「だ、誰!?」

まどか「!」ビクッ

右京「僕達は警察の者です。落ち着いてください」

さやか「け・・刑事さん? 刑事さんがどうしてここに?」

カイト「それはこっちの台詞だな。ここ、立入禁止の筈だよ?」

まどか「あの、それは、この子が……」

右京「もしや、貴女が腕に抱いている“それ”が原因ですか?」

カイト「それ? 杉下さん、また何言ってんですか?」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/03/03(火) 17:10:45.26 ID:3u6ungAv0
右京「ですから、ピンクの髪の彼女が抱いている“あれ”ですよ」

カイト「・・あの、まさか、今度は幻覚ですか?」

右京「! 君、あれが見えないのですか?」

カイト「見えませんよ。しいて言うなら『あの子何で腕組みしてんだろう?』ですね」

まどか「この子、見えないんですか? そんな・・ちゃんと抱きかかえてる感触あるのに……」

さやか「ちょっと・・マジで何なのよこれ……」

カイト「え? もしかして、見えてないの俺だけ?」


   「♪Das sind mir unbekannte Blumen.」


カイト「今・・何か、歌声が聞こえませんでした?」

右京「聞こえました。おそらくドイツ語でしょう」

   「♪Ja, sie sind mir auch unbekannt.」

まどか「やだっ、何かいる!」

アントニー「♪♪♪」ゾロゾロゾロゾロ……

カイト「何だこいつら!?」

右京「いつの間にか風景まで歪に……まるで写真を切り貼りして作ったコラージュ作品の様です」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/03(火) 17:13:21.69 ID:pMvfgpEFo
前にも見たことあるけど何なんだこれ
スレタイは変わってるし
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/03(火) 17:13:25.40 ID:+tv8tMmro
(どうしよう───────とか言えない)
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/03/03(火) 17:13:43.98 ID:3u6ungAv0
アントニー「♪Schneiden wir sie ab.」

右京「この生命体が歌声の主ですか」

カイト「さっきから何歌ってんだよクソッ!」

右京「『この花々は私には分からない花々だ。
    そうだ、あの花々は私にも分からない物だ。
    じゃあ、切ってしまおう』と言っています」

さやか「分かるの!? てか何でそんなに冷静なのよ!」

アントニー「♪Die Rosen schenken wir unserer Konigin.」

まどか「い、今のは何て言ったんですか!?」

右京「『切って、女王にこの薔薇を捧げよう』」

カイト「あの・・薔薇なんて見当たりませんけど……」

右京「・・“彼ら”にとって得体の知れない僕達を指して『薔薇』と言っているのでしょう」

カイト「その流れでいくと・・“薔薇を切って捧げよう”っていうのは」

右京「『女王』とやらに、僕らの首を差し出す気なのでしょうね」

さやか「何よそれ・・一体何が、どうなってるよ……悪い夢なら覚めてよ!! 何なのよもうっ!!」


???「大丈夫。今から片付けちゃうから」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/03(火) 17:16:41.08 ID:2KVi5UFaO
銃刀法違反で捕まる未来が見える
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/03/03(火) 17:18:43.28 ID:3u6ungAv0
さやか「す、すごい・・全滅させた……」

???「・・とりあえず、一安心かしら」

右京「景色が元に戻りましたね」

???「・・魔女は逃げたわ。仕留めたいならすぐに追いかけなさい」

まどか「えっ? ・・あ」

さやか「転校生!」

転校生「……」

???「あら、あなた達の知り合い?」

まどか「同級生の・・暁美ほむらちゃん……」

???「暁美さん・・今回は、あなたに譲ってあげる」

ほむら「私が用があるのは」

???「見逃してあげるって言ってるの。お互い、余計なトラブルとは無縁でいたいと思わない?」

ほむら「……」スゥッ……

さやか「消えた……」ホッ

???「それじゃあ早速キュゥべえの手当てに移りましょうか」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/03/03(火) 17:19:27.02 ID:3u6ungAv0
QB「ありがとうマミ、助かったよ」

マミ「お礼はこの子たちに。私は通りかかっただけだから」

QB「どうもありがとう! 僕の名前はキュゥべえ」

まどか「あなたが、私を呼んだの?」

QB「そうだよ、鹿目まどか。それと美樹さやか」

さやか「何で、あたし達の名前を?」

QB「僕、君達にお願いがあって来たんだ」

まどか「お、お願い?」


QB「僕と契約して、魔法少女になってほしいんだ!」 


まどか「えっ」

さやか「えっ」

右京「はいぃっ?」

カイト(やべぇ付いていけねぇ・・何が見えてんだよこの人達……)
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/03/03(火) 17:20:14.06 ID:3u6ungAv0
―マミ宅―

カイト「……ぬいぐるみ?」

QB「一応生き物だよ」

カイト「うわ喋った!?」

QB「せっかく君にも見えるようにしてあげたのに」

マミ「驚くのも無理ありません。それにしても、大人で見える方がいたことに驚きです」

右京「どうやら僕は、大変珍しいケースの様ですね」

QB「成人男性が僕を認識するなんてイレギュラーだよ。普通は魔法少女の素質のある少女にしか見えないんだ」

右京「キュゥべえと言いましたか・・不思議な生き物ですねぇ」

カイト(あれ? 何か、この前の幽霊騒動と同じくらい目が輝いてねぇ?)

右京「僕にも、魔法少女について詳しく教えていただけないでしょうか」

カイト(やっぱり首つっこんだ……)
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/03/03(火) 17:21:35.49 ID:3u6ungAv0
さやか「魔女って何なの? 魔法少女とは違うの?」

QB「“願い”から生まれるのが魔法少女だとすれば、魔女は“呪い”から生まれた存在なんだ。
   魔法少女が“希望”を振りまくように、魔女は“絶望”を蒔き散らす」

QB「しかも、その姿は普通の人間には見えないからタチが悪い。
   不安や猜疑心、過剰な怒りや憎しみ・・そういう災いの種を世界にもたらしているんだ」

マミ「理由のはっきりしない自殺や殺人事件は、かなりの確率で魔女の呪いが原因なのよ」

右京「不審死の陰に、そのようなものの存在があったとは」

カイト「にわかには信じがたいですけど・・というか、警察としては信じたくても信じられませんよ」

QB「魔女は常に結界の奥に隠れ潜んで、決して人前には姿を現さない。だから普通の人間は気付かないんだ」

右京「結界? それは、先程のコラージュ作品のような空間のことでしょうか」

QB「そうだよ。あれに飲み込まれたら、普通は生きて帰れない。君達は本当に運が良かった」

まどか「マミさんは、そんな怖いものと戦っているんですか?」

マミ「そう、命懸けよ。だからあなた達も、願いを叶えるかどうかは慎重に選んだ方がいい」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/03/03(火) 17:22:20.18 ID:3u6ungAv0
右京「ひとつ、確認したいのですが」

マミ「何ですか?」

右京「その『あなた達』の中には、僕も含まれますか?」

マミ「えっ?」

カイト「……杉下さん、まさか、“魔法少女になりたい”って思ってます?」

右京「“キュゥべえが見える事”が素質の現れならば、僕にも素質があるという事ですから、念の為確認を」

カイト「杉下さん“少女”じゃないでしょ」

右京「だから『念の為』と前置きしたではありませんか」

QB「右京に素質があるのは紛れも無い事実だ。それも、ハッキリ言って規格外の素質を持っている」

マミ「キュゥべえの言う通り・・契約したなら、私を含めて大抵の魔法少女は足元にも及ばないでしょう」

QB「僕からまどかへのテレパシーをキャッチしたのは、強大な力の片鱗なのかもしれないね」

QB「けれど成人男性との契約は前例が無いし、魔法少女の責務を仕事の片手間にこなせるとは思えない」

カイト「あ、それについては問題なさすぎる。俺達、暇を持て余してますもんね」

右京「ええ。特命係は暇ですから」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/03/03(火) 17:25:16.24 ID:3u6ungAv0
さやか「さっきから気になってたんですけど・・“特命係”って何ですか? 聞いたことない」

右京「“頼まれれば何でもする”、それが特命係ですよ」

カイト「別名『警視庁の陸の孤島』、『人材の墓場』・・この人の下に付いた部下は悉く辞めるって噂なんだよ」

さやか「墓場って……じゃあ、甲斐さんも辞めちゃうの?」

カイト「俺は今のとこ辞める気無いかな。俺の前に特命にいたっていう二人も、長いこと勤めてたらしいし」

右京「前任の神戸君は3年ほど、その前の亀山君は10年近くいましたねぇ」

さやか「10年!? 全然『人材の墓場』じゃないじゃん」

カイト「まぁ、要は慣れだよ。よかったら今度遊びにおいでよ。きっと暇だから」

右京「君、いつの間に古参ぶるようになったのですか」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/03/03(火) 17:25:44.54 ID:3u6ungAv0
右京「失礼、話が脱線してしまいましたね。魔法少女について、もっと教えてくださいますか?」

マミ「魔法少女については大体お話ししましたし・・後は、実際にその目で見てもらう方がいいかと思います」

右京「巴さんの魔女退治に同行してもよい、ということでしょうか」

マミ「はい。鹿目さんと美樹さんも、魔女との戦いを目で見て確かめてみればいいわ。
   その上で、危険を冒してまで叶えたい願いがあるのかどうか、じっくり考えてみるべきだと思うの」

カイト「まどかちゃん達ならともかく、俺達が付いて行っちゃって大丈夫?」

マミ「もちろん無理にとは言いません。ですが一応、杉下さんも素質を持つ人間ですから、知る分には構わないかと」

右京「カイト君。君、さり気なく『俺達』と言っていますが、付いてくる気ですね」

カイト「そりゃ行きますよ。だって気になるじゃないですか」

右京「幽霊にあれだけ怯えていた君がですか」

カイト「幽霊と魔女は違うでしょ。実体があるんなら殴ったりも出来るし、大丈夫ですよ」

マミ「あの、決して魔女を甘く見ないでくださいね。使い魔ですら普通の人には危険なんです」

カイト「大丈夫大丈夫。ホントに手を出したりはしないから」

マミ「そうですか? ならいいんですか……」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/03(火) 17:25:49.94 ID:+tv8tMmro
ひょっとして再放送かな
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/03/03(火) 17:26:10.60 ID:3u6ungAv0
右京「では連絡手段として、僕の携帯番号を教えますね。巴さんの番号も教えていただけますか?」

マミ「はい。えっと、赤外線で送っていいですか?」

右京「構いませんよ」

さやか「あっ、あたしもマミさんのメルアド知りたい! 教えてもらえます?」

マミ「! もちろんよ。・・じゃあ、鹿目さんのアドレスも、聞いていい?」

まどか「はい!」

マミ(後輩とアドレス交換なんて、初めて……嬉しいな)
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/03/03(火) 17:33:14.34 ID:3u6ungAv0
右京「ああ、鹿目さんにひとつ、伺いたいことがあるのですが」

まどか「はい、何ですか?」

右京「貴女の同級生で、魔法少女の暁美ほむらさんとは、どの様な方なのでしょう」

まどか「ほむらちゃんは心臓の病気で、ずっと学校をお休みしてたらしいんですけど、
    今日から私とさやかちゃんのクラスに入ったんです」

まどか「さっき、私がキュゥべえに呼ばれてあそこに行ったら・・
    ほむらちゃん、キュゥべえにひどいことをしようとしてたみたいなんです」

カイト「何があったの?」

まどか「・・ピストルで、キュゥべえを撃とうとしてたんです」

カイト「ピストルだって?」

まどか「やめてって言っても聞いてくれなくて・・
    一緒にいたさやかちゃんが消火器を見つけて、その煙で目隠しをしてくれて、その隙に逃げたんです」

右京「その直後に僕達と出会ったというわけですね」

さやか「あいつ、学校でもまどかに変なこと言ったんだよ。訳わかんない」

右京「差し支えなければ、どの様な事を言われたのか教えてくださいますか?」

まどか「えぇと・・“自分の人生が貴くて、家族や友達が大事だと思う?”とか、
    “今と違う自分になろうと思わないで、じゃないと全てを失うことになる”とかって、言われました」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/03/03(火) 17:33:58.60 ID:3u6ungAv0
右京「まるで、鹿目さんの未来が見えているかのようですねぇ」

カイト「編入初日にそれって・・その子、中二病とかいうやつじゃないよね?」

さやか「そう思いますよね! 変なこと言ってキャラ立てすぎだって、あたしも思ったんです。でも……」

マミ「少なくとも、キャラ立ての為のパフォーマンスなんかじゃないでしょうね。
   そんな理由で魔法少女がキュゥべえを襲うなんて考えられない」

まどか「ほむらちゃんはどうして、キュゥべえを襲ったりなんかしたんだろう」

QB「おそらく、新しい魔法少女の誕生を阻止しようとしたんじゃないかな」

さやか「え、何で? 同じ敵と戦うんなら、仲間が増えた方がいいんじゃないの?」

マミ「それがむしろ、競争になることの方が多いのよね。魔女を倒せば、それなりの見返りがあるから。
   だから時と場合によっては手柄の取り合いになって、ぶつかることもあるのよ」

カイト「シビアな面があるんだな」

さやか「つまりアイツは、キュゥべえがまどかに声かけるって最初から目星を付けてて、
    それで朝からあんなに絡んできたってわけ?」

マミ「多分、そういうことでしょうね」

右京「……」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/03/03(火) 17:35:31.38 ID:3u6ungAv0
―翌日 魔法少女体験コース一日目―

マミ「基本的に、魔女探しは足頼みよ。こうしてソウルジェムが捉える魔女の気配を辿っていくわけ」

カイト「その、ソウルジェムだっけ、さっきより光が強くなってない?」

マミ「魔女が発する魔力の波動が強くなっている証拠です。昨日の魔女が、きっと近くにいます」

右京「魔力で魔女を識別する事ができるのですか?」

マミ「魔力にも微妙な個体差があるんです」

右京「では、魔力から相手の力量を推し量るといった事も可能でしょうか?」

マミ「大体は。けれど魔法少女も魔女も、どんな能力を持っているか分かりませんから、それだけで断定はできません」

まどか「能力?」

QB「魔法少女は願いの内容によって、それぞれ固有の特殊能力を得るんだ。
   “病気を治したい”と願えば治癒能力を、“人に話を聞いて欲しい”と願えば、相手を惑わす幻覚能力って具合にね」

まどか「すごいなぁ。じゃあ、マミさんも特別な能力があるんですか?」

マミ「・・私の場合は、リボンかしら」

さやか「リボンですか? 何かかわいい」

QB「見た目はね。だけどそれは、マミが“命を繋ぎ止めたい”と強く願ったことの現われさ」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/03/03(火) 17:36:32.88 ID:3u6ungAv0
まどか「えっ・・命?」

マミ「・・昔、私と、私の両親が乗っていた車が事故を起こしてね。
   『私、死んじゃうのかな』って思った時に、キュゥべえが目の前に現れたの」

右京(この歳で一人暮らしだったのは、そういう事情があったのですね)

さやか「あっ・・ごめんなさい、あたし、のん気に『かわいい』だなんて」

マミ「美樹さんは悪くないわ。悪いのはキュゥべえよ。言わなくたっていいのに喋っちゃうだなんて」

QB「詳しく説明した方がいいかと思ったんだけど、余計なお世話みたいだったね」

マミ「キュゥべえはそういうところでデリカシーに・・」

マミ「! 魔女の気配が更に強くなった・・間違いない、ここにいるわ」
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/03/03(火) 17:37:04.84 ID:3u6ungAv0
カイト「廃ビルか。確かに何か出そうな雰囲気……えっ?」

さやか「ひ、人が!? まさか飛び降り」

女「……」フラッ

まどか「きゃっ!?」

マミ「任せて!」バッ!

   シュルルルル……ガシッ!!

さやか「やった! マミさんナイスキャッチ!」

マミ「・・魔女の口づけ。やっぱりね」

右京「魔女の口づけ?」

マミ「彼女の首筋を見てください。紋章のような物があるのが分かりますか?
   魔女に目をつけられた人間に刻まれ、その人を内側から蝕む、呪いの印です」

まどか「この人、大丈夫なんですか?」

マミ「気絶からさめない限りは大丈夫よ。早く先へ進んで、魔女を倒さないと」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/03/03(火) 17:37:51.37 ID:3u6ungAv0
―魔女ゲルトルートの結界 最深部―

カイト「あれが・・魔女? 想像してたのと、かすりもしないんだけど……」

QB「魔女というのはあくまで呼び名さ。魔法少女と対の存在だから、呼び名も似ているだけだ」

さやか「うわ、グロっ……」

まどか「あんなのと戦うんですか……?」

マミ「大丈夫。負けるもんですか」

   〜〜〜

マミ「惜しかったわね……
   ティロ・フィナーレ!!
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/03(火) 21:59:55.49 ID:GZgX4DvX0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1362410488/
ちょうど2年前か
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/03/18(水) 22:37:20.27 ID:kR4zgO3R0
これも茶番とかしたね
突然犯罪者とかしたカイト
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/24(火) 00:39:43.18 ID:Tw2NQRFLo
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