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お姫様が清楚で綺麗で可愛い女の子って誰が決めた - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 : :2015/03/03(火) 22:02:25.08 ID:Mdv4Qf8r0





〜とあるファンタジー世界 家の中〜





ギャルママ「おー、勇者の息子〜」



勇者「……誰が勇者ですか」



ギャルママ「え。あんたのこと」



勇者「……僕はギャルママである貴方から生まれた一町民のはずですけど」



ギャルママ「あーごめんごめん。あんた実はうちの子じゃないんだわ〜。今まで隠してたけど、実は勇者らしいよ?」



勇者「……はい?」



ギャルママ「いやー昔さあ、町長からの命令でアンタを育てることになったんだよ。ホラ、こんなギャルママが勇者育ててるなんて、魔物も思わないっしょ?」



勇者「……はあ」



ギャルママ「ま、そのおかげで?アンタもこの街も、今まで魔物に狙われることはなかったって訳よ〜」



勇者「……」



勇者「まあ……生まれた時から妙に剣術とか雷魔法を使えるし、なんか心の中に強い正義感持ってたし、変だなとは思っていたんですが」



ギャルママ「あはは〜、つー訳でえ〜。あんたも16になったから旅に出なさいってさ」



勇者「……誰が?」



ギャルママ「んーとぉ、お城のぉ、パパ?」



勇者「せめて王様と言ってください」




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二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
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佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
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全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
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君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
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笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
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2 : :2015/03/03(火) 22:06:54.57 ID:Mdv4Qf8r0



ギャルママ「そうそう! お城の王様ね! あんたやるじゃーん!」



勇者「……」



ギャルママ「ってー訳でえ〜、とりま城行ってくんない? 私もうパチンコ行きたいし」



勇者「せめてファンタジー世界が崩壊するような言葉を謹んでもらえますか」



ギャルママ「まままま、ってことで、私の子育て終わり〜〜! バイバイキーーン」



勇者「え……あ、ちょっ」



勇者「……」



勇者「行ってしまった……」



勇者「しかし……この僕が、勇者?」



勇者「……まあ、悪い気はしないけども」



勇者「とりあえず、お城に行って王様に話を聞いてみようか」



3 : :2015/03/03(火) 22:12:00.15 ID:Mdv4Qf8r0





〜お城〜




王様「おお! 勇者よ! ついに来てくれたか!」



勇者「……はあ」



王様「お主の父である勇者アモルからお主を授かり早16年! いやはや、よくぞ立派に育ってくれた!」



勇者「まあ、もう少しマシな親だったら、僕の筋肉に栄養が行き届いて、ここまで華奢にはならなかったんですけどね」



王様「まあみなまで言うな。ああせねば、この国自体が魔物の標的になったかもしれぬのだ」



勇者「……はあ……」



王様「時に勇者よ! 今この国が存亡の危機に貧しておることは知っておろう!」



勇者「…………いや、知りませんけど」



王様「なんと」


4 : :2015/03/03(火) 22:18:03.41 ID:Mdv4Qf8r0



王様「主は号外や新聞を読書せんのか」



勇者「新聞にお金使うんだったら、うちはギャンブルでお金使ってましたね」



王様「ぬぬ……お主! それは勇者としてあるまじき行為ぞな!?」



勇者「僕じゃねえよ。あんたが僕を預けたギャルママのことだよ」



王様「そんなバカな……きゃつには愛人料……いや、君を育てるのに月20マンエンは渡しておったのだぞ!」



勇者「青少年も見てるかもしれねえから愛人とかいうな、リアルすぎるよパパ」



王様「むう、まあ良い! 簡単に説明するとこの国は今、狙われておるのだ!」



勇者「はあ……お決まりの魔王に狙われているとかいうパターンですかね?」



王様「いや、隣の国のガルパーン帝国にじゃ!」



勇者「戦車とか出てきそうだしモロパクリ名やめろや」


5 : :2015/03/03(火) 22:31:33.63 ID:Mdv4Qf8r0



王様「むむ、主は何故それを知っておる! そうじゃ、戦車大国と言われるガルパーン王国のニシズシ王子が、この国を占領しようとしておるのだ!」



勇者「また強そうな流派の名前してんな」



王様「とにかくじゃ! ガルパーン王国の攻撃を受ければ、我が国はひとたまりもない!」



王様「つー訳で、旅に出てガルパーン王国滅ぼしてくんない?」



勇者「ちょっと待て。僕はそのために16歳になるまで育てられたのか」



王様「いやあ〜、なんていうか〜? 魔王に攻め込まれる前に他の国にうち取られたくないしィ〜」



勇者「てめえうちの母親からギャル語うつってんじゃねーか」



王様「そんなことないしぃ〜?」



勇者「…………」



王様「とりま、そういう訳で、旅に出てほしい。まあまあ待て待て。そんなに睨むんじゃない。ちゃんと仲間はおる」



勇者「…………仲間?」



6 : :2015/03/03(火) 22:36:49.71 ID:Mdv4Qf8r0



王様「まあ、仲間というかなんというか」



勇者「?」



王様「いざとなったら、うちの姫を嫁に出してでも、戦争を止めねばならんのだ……ということで」



王様「きたまえ! 姫よ!」



勇者「…………姫?」





その時どこからか、世紀末に聞こえそうなバックミュージックが流れる



ダダダーーーン!! ダダダダーダダダダーッ ダーッ ダーッ ダッダッ



勇者「…………」



王様「…………紹介しよう…………!」



ダダダーーーン!! ダダダダーダダダダーッ ダーッ ダーッ ダッダッ



王様「わが娘である姫君!!」



王様「ケンスロウ姫じゃっ!!!」



ユーワッ シッヤアアア!





ケンスロウ「……お前はもう……生きている」



勇者「ちょっと待て」



7 : :2015/03/03(火) 22:46:28.11 ID:Mdv4Qf8r0



ケンスロウ「……」



王様「…………何?」



勇者「いや、何じゃねえ」



ケンスロウ「……」



王様「…………何か?」



勇者「何かじゃねえコラ。ちょっと質問するから、正直に答えろギャル王」



王様「……口悪いなあ」



勇者「…………何なの? この人」



王様「えっ」



ケンスロウ「……」



王様「何って」



王様「私の娘で、お姫様ですけど」



勇者「いやいやいやいや」



8 : :2015/03/03(火) 22:47:09.20 ID:Mdv4Qf8r0




ケンスロウ「…………」



ケンスロウ「……私は第77代ノース神拳伝承者…………」



ケンスロウ「ケンスロウだ」



勇者「あ、うん。ごめん、君ちょっと黙っててくれるかな?」



ケンスロウ「……」



王様「……」



勇者「……おい」



王様「……」



勇者「おい!!」



王様「あっ。はい」

9 : :2015/03/03(火) 22:51:25.06 ID:Mdv4Qf8r0



勇者「……なんなの? この筋肉もりもりの人」



王様「……何って……」



王様「私の娘の、ケンスロウですけど」



勇者「……気のせいかな? 胸とは思えない筋肉の胸に、7つの傷があるんですけど」



王様「ああ、ケンスロウは修行が趣味でね。自分への戒めのために胸に7つの傷を負ったんだ」



勇者「いや、まあ。そこはいい」



ケンスロウ「……」



勇者「…………この人、男だよね?」



王様「な、何を言う! ケンスロウは立派な女の子であるぞ! なんたって姫だぞ!」



ケンスロウ「……今日よりも明日、久しぶりに良い言葉を聞いた」



勇者「いや誰もんなこと言ってねえ」


10 : :2015/03/03(火) 22:59:42.02 ID:Mdv4Qf8r0



ケンスロウ「…………」



王様「……全く、何が言いたいんじゃ君は」



勇者「いや、僕はこの中で正常であり唯一のツッコミ役を担っていて、僕がいなかったら崩壊すんぞこの話」



王様「とにかく! この子は娘じゃ! ワシと妻との間にできた子供じゃーっ!」



ケンスロウ「……てめえらの……」



ケンスロウ「てめえらの血は何色だーーーっ!!」



勇者「赤だよ。赤以外何があんだよ。ていうか君さっきから言葉のチョイスが全部異常なんだよ。しかもそれ君が再現したいキャラの名言じゃねえよ。ツッコミ切れんわ」



王様「まあまあ。とりあえずケンスロウは間違いなく女子じゃ。困ったらケンスロウをニシズシ王子に嫁にやればよい」



勇者「ニシズシ王子絶対その条件受けねえだろ」



ケンスロウ「……」



勇者「て、ていうか君も何か言ったら? こんなお父さんの言うこと聞いてていいの?」



ケンスロウ「……」



ケンスロウ「オレの墓標に名はいらぬ」



勇者「もう最終シーンまでいってるじゃねえか。ていうか死ぬな。生きろ」


11 : :2015/03/03(火) 23:06:27.17 ID:Mdv4Qf8r0



王様「てな訳でじゃあ、仲良くね」



勇者「おいコラ。まとめようとすんじゃねえ。全然まとまってねえ」



ケンスロウ「行こうバット。KINGがオレを待っている」



勇者「僕バットでもなんでもないんですけど。つか誰だよKINGって」



王様「……ていうか、君……」



勇者「……ん?」



王様「…………女の子だよね?」



勇者「はっ………………!」



勇者「はああああああ!?」



勇者「ぼ、僕は男だっ!」



勇者「僕は確かに細くて声も高くて胸もす、少し出てるけど……お、男だっ!」



王様「……ツンデレ、僕っ子か……やるな。ギャルママ」



ケンスロウ「……ユリア……」



勇者「僕はユリアじゃねえ! どっかのヒロインと一緒にするな! 僕は男だあっ!」



12 : :2015/03/03(火) 23:11:07.00 ID:Mdv4Qf8r0



王様「……ちなみに、今日生理?」



勇者「あ、うん。ちょっとひどくってさー……」



王様「…………」



勇者「…………」



ケンスロウ「…………」



王様「女の子じゃん」



勇者「…………」



ケンスロウ「…………」



ケンスロウは勇者の肩を掴む



ケンスロウ「…………人は愛深きゆえに、愛を捨てる」



ケンスロウ「君は愛を捨てなくていいんだ。リン」



勇者「捨ててねえよ!! まだかろうじて持ってるよ!! ほんで誰がリンだ誰があ!!」



王様「…………じゃ、いってらっしゃーい」




13 : :2015/03/03(火) 23:14:24.04 ID:Mdv4Qf8r0






こうして、なんやかんやあったが、勇者とケンスロウは旅に出発した






〜道中〜




勇者「…………うう…………最悪だ…………」



ケンスロウ「……」



勇者「僕は男……僕は男だ……」



勇者「女なんて……軟弱な生き物に……」



ケンスロウ「……どうしたのだ。ユリ子」



勇者「……なんですか。ユリ子って」



ケンスロウ「……君は、勇者様なのだろう」



勇者「……本当にそうか分かりませんけどね」



ケンスロウ「だから、頭文字のユを取って、ユリ子だ」



勇者「……」



勇者「いや、まあ……もうそれでいいですよ……」



ケンスロウ「……ふ」



14 : :2015/03/03(火) 23:17:49.75 ID:Mdv4Qf8r0



勇者「…………ケンスロウさんこそ」



ケンスロウ「ん?」



勇者「本当は……お、男なんでしょ?」



ケンスロウ「……」



ケンスロウ「私は女だ」



勇者「……いや、そんな短髪で、マッチョで、下半身モッコリで、とてつもなく渋い声で言われても全く信憑性がないんですけど……」



ケンスロウ「……ユリ子。聞いてくれ。こんな言葉がある」



ケンスロウ「ならば神とも戦うまで!!」



勇者「いや……あなた女の子を突き通すために神と戦うんですか。どんだけですか」



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