瑞鶴「もう二度と離さない」

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1 :縺吶>縺吶> ◆1ArVCIsRFGGo :2015/04/05(日) 20:47:37.92 ID:y3kGLRcLO
艦これSSです

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1428234457
2 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/05(日) 20:48:42.19 ID:y3kGLRcLO
瑞鳳「第一次攻撃隊、発艦始め!」バシュッ

陽炎「みんな、瑞鳳さんの爆撃機と攻撃隊が接近中よ! 不知火と初風、雪風、野分は輪形を形成して対空防御! 舞風と私は攻撃機を引き寄せたら一気に肉薄するわよ!」

舞風「はーい!!」

陽炎「不知火、初風。二人とも後は任せたわよ」

不知火「お任せ下さい」

初風「りょーかい。陽炎姉さんもヘマしないでよね」

陽炎「私は大丈夫よ! 陽炎型ネームシップの力を見せてやるわ!!」

不知火「陽炎は司令に夢中ですからね。頑張るのも無理ないかと」

陽炎「ちょっ!!? 不知火!!」

不知火「爆撃機が射程内に入りました。対空射撃始めます。全艦撃ち方始め」ズドン!

陽炎「後で覚えてなさいよ……舞風、あと10秒粘って一気に攻めるわよ!」

陽炎「3、2、1……突撃!!」

舞風「舞風、いっきまーす!!」

比叡「陽炎ちゃんと舞風ちゃんが急速に接近!! 瑞鳳、艦載機は!?」

瑞鳳「残っている艦載機で第二次攻撃隊を出します!! 発艦!!」バシュッ

陽炎「来たわよ舞風!更にバラけるわよ!」

舞風「うん! 取り舵!!」

陽炎「面舵!!」

瑞鳳「うっ……!?」

陽炎「不知火、初風! 突撃開始して!」
3 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/05(日) 20:50:42.43 ID:y3kGLRcLO
不知火「不知火と野分は右を」

初風「じゃ、私と雪風は左を攻めるわ」

比叡「瑞鳳、他の4人も左右から来た!」

瑞鳳「まずはみんなで陽炎ちゃんと舞風を攻撃して!」

比叡「了解! 副砲、照準合わせ! 発射!!」ズドン! ズドン!

青葉「早い!!」

熊野「照準が上手く合いませんわ!!」

摩耶「クッソ! ちょこまかと動きやがって!!」

秋月「瑞鳳さん! もう艦載機は無いのですか!?」

瑞鳳「ごめんね……足りない……」

秋月「うぅ……」

摩耶「当たれ!! このっ!!」ズドーン!

陽炎「そんなの当たらないわ!! 不知火、初風。そっちはどう?」

不知火「雷撃ポイントに到達しました」

初風「同じく到達。早くしてくれない?」

陽炎「舞風、雷撃するわよ!」

舞風「いいよ! 陽炎お姉ちゃん!!」

陽炎「全艦、最優先目標は瑞鳳さんと比叡さん! 雷撃開始!! いっけぇ!!!」バシュッ

ズドーン!!

……………………

…………

……
4 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/05(日) 20:51:33.90 ID:y3kGLRcLO
陽炎「あっ、司令!!」タタッ

提督「陽炎か。どうした?」

陽炎「演習が終わったわ!! 司令は見ててくれた?」

提督「勿論だ。最後まで見ていたよ」

陽炎「ねえ、どうだった? 私達どうだった?」

提督「今日の演習は陽炎の艦隊が良い動きをしていたな。あえて今回は戦艦と空母と重巡が中心の艦隊と陽炎達駆逐艦のみの艦隊で分けたが、あのような結果になるとは思わなかった。あれは陽炎の指示か?」

陽炎「そうよ! 回避に最も自身のある私と舞風が敵の正面から切り込んで残りの4人に左右から挟撃、雷撃で瑞鳳さんと比叡さんを仕留めるってね!」

提督「良い作戦指揮だった。そして作戦もなのだが、陽炎と舞風は素晴らしい立ち回りをしていた。瑞鳳航空隊の空からの攻撃と比叡達の砲撃を全て掻い潜るなんて芸当をこなすのは至難の技だぞ」

陽炎「私は陽炎型のネームシップだもの。妹達の手本になれなければ『陽炎』の名が泣くわ!」

提督「陽炎は十分頑張っているよ」ナデナデ

陽炎「エヘヘ〜」

提督「だが、精進は怠らないように」

陽炎「は〜い!」

提督「とりあえず早くお風呂に入って来なさい。髪が海水で濡れている」

陽炎「そうね。髪が傷んじゃうし、お風呂入ってくるね! じゃ、また後でね司令! 書類整理手伝いに行くから!」タタッ

………………………………。
5 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/05(日) 20:52:17.75 ID:y3kGLRcLO
コンコン コン

瑞鳳「瑞鳳です。入って良いですか?」

提督「ああ」

ガチャ パタン

提督「報告か?」

瑞鳳「はい。今日の演習の結果について報告しに来ました」

提督「珍しく瑞鳳が慌てていたな」

瑞鳳「はい……まさかあんな戦法を取ってくるとは思ってもいませんでした」

提督「あれは陽炎が成長しているからだ。あの子はこれからも伸びるだろうな」

瑞鳳「むぅ……」

提督「どうした? 突然黙り込んで」

瑞鳳「少し嫉妬しちゃうな」

提督「事実だ。それくらいで妬くな」

瑞鳳「考えておきます」
6 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/05(日) 20:53:03.76 ID:y3kGLRcLO
提督「話を戻すぞ。瑞鳳はどうすればあの戦法に対応出来たと考えているんだ?」

瑞鳳「それは……今だから言えることで、多分結果論になりそう……」

提督「それでもいい。聞こう」

瑞鳳「一つ目は、青葉と熊野、摩耶の火力と機動力を兼ねた3人で陽炎ちゃんと舞風ちゃんを迎撃させて、私は左舷に回り込んでいた不知火ちゃん達を、比叡は右舷に回り込んでいた初風ちゃんを迎え討つべきでした」

提督「そうだな。確かに砲火力が分散するというリスクはあるものの、雷撃をさせないように立ち回る事は出来たかもしれんな」

瑞鳳「うん。だけど、3人が陽炎ちゃん達を抑えれなかったら、もっと酷い結果になったかもしれないね」

提督「こればかりは実際にやってみないと分からない」

瑞鳳「うん……」

提督「あと、私から一つある」

瑞鳳「何が?」

提督「空母がお前一人では大変だろう。艦載機の数がやはりネックとなっている」

瑞鳳「そ、そんなことないです! 私一人でも頑張れます!」

提督「瑞鳳が努力しているのはよく分かっている。実際、軽空母でありながら正規空母以上の働きをしている。それに艦隊での練度も、陽炎や電と並びトップクラスだ」

瑞鳳「ありがとう……」

提督「だが、やはり数ばかりは努力や工夫だけでは補いようがないのも事実。ランチェスターの第二法則を知っているか?」

瑞鳳「ランチェスター?」

提督「そうだ。これは、戦闘力は武器効率×兵力数の二乗、つまり圧倒的な質量に勝るものはないということを示す訳だ」

瑞鳳「でも、戦いはそれだけでは決まらないもん……」
7 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/05(日) 20:53:56.48 ID:y3kGLRcLO
提督「それは同感だ。この法則を全て鵜呑みにするのは愚の骨頂。しかし、この法則に一理あるのも確かだ」

瑞鳳「それは……そうね」

提督「それに加え、今は鎮守府近海と南西の一部のみだが、今後は段々と戦線を拡大していく。そうなれば戦力の補充は必要になる。ならば、育成の為にも早目に迎え入れた方がいいと思わないか?」

瑞鳳「それはそうかもね」

提督「では、空母の建造をするということでいいか?」

瑞鳳「いいよ。ただ、私を艦隊から外しちゃ嫌なんだからね!」

提督「大丈夫だ。それは絶対にない」

瑞鳳「よかった!」

提督「そうだ。もし、空母が出来た場合は瑞鳳に育成を任せたい。頼んでもいいか?」

瑞鳳「任せて! 頑張るから!」

提督「心強いな。さて、工廠に行こうか」スタスタ

瑞鳳「うん!」トコトコ

…………………………。
8 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/05(日) 20:55:11.84 ID:y3kGLRcLO
建造妖精「ア、テイトクダー」

提督「失礼するよ」

建造妖精「コンニチハー」

瑞鳳「こんにちは」

建造妖精「キョウハナンノヨウ?」

提督「空母を一人作って欲しいんだ。出来れば正規空母だと助かるのだが」

建造妖精「ヤクソクムリー」

提督「ああ、知っているよ。出来れば、空母を作れるように頑張って欲しい」

建造妖精「シゲンー」

提督「この分建造妖精が引き出せるよう倉庫番に言っておいた」ピラッ

建造妖精「ハーイー」

瑞鳳「あ、提督。あれを渡してあげたら?」

提督「そうだな。建造妖精、これを」スッ

建造妖精「ン? ナニコレ?」

提督「間宮の羊羹だ。まあ、日頃の感謝だと思ってくれ」

建造妖精「アリガトウ!! お──ガンバル!!」

提督「ああ、頼む」

瑞鳳「じゃあ、行きましょう」

提督「そうだな」

………………………………。
9 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/05(日) 20:56:06.27 ID:y3kGLRcLO
提督「終わったか? 建造妖精」

建造妖精「オワッター」

提督「二人? 頼んだのは一人の筈だが」

建造妖精「オマケー」

提督「資源は何処から……」

建造妖精「ヘソクリー」

提督「…………聞かなかったことにする」

瑞鳳「誰が来るんだろ?」

提督「かなり時間がかかっていたからな。正規空母だといいのだがな」

建造妖精「ジャーツレテクルー」トコトコ

建造妖精「オマタセー」

瑞鶴「翔鶴型航空母艦2番艦の瑞鶴です。貴方が提督さん?」

伊58「伊58です! ゴーヤって呼んでもいいよ! 苦くなんてないよ!」

提督「そうだ。私がこの鎮守府の提督だ」

瑞鳳「ありがとね、建造妖精さん!」

建造妖精「ドーモー」

提督「これから頼むよ、瑞鶴、伊……」

伊58「ゴーヤでち」

提督「……ゴーヤ」

瑞鶴「うん! よろしくね、提督さん!」

伊58「よろしくお願いします!」

瑞鶴「で、貴女は?」

瑞鳳「瑞鳳です。今は陽炎ちゃんと一緒に提督の秘書艦もやってます」

瑞鶴「瑞鳳って……あの瑞鳳?」

瑞鳳「はい! エンガノではお世話になりました」

瑞鶴「あの時はごめんね……私にもっと力があれば……」

瑞鳳「ううん、そんなこと無いよ。あれは瑞鶴のせいじゃないもん」

瑞鶴「うん……」

提督「感動の再会は後だ。それよりも全員に紹介をせねばならないな。行くぞ」

瑞鳳「私達に付いて来てね」

瑞鶴「分かった」

伊58「は〜い!」

建造妖精「バイバイ」フリフリ
10 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/05(日) 20:56:38.09 ID:y3kGLRcLO
提督「今日からこの鎮守府に加わる新しい仲間だ。仲良くしてやってくれ」

瑞鶴「翔鶴型航空母艦2番艦の瑞鶴です。これからよろしくお願いします」ペコリ

伊58「巡潜乙型改二、伊54型3番艦の伊58です。ゴーヤと呼んでくだち!」ペコリ

秋月「瑞鶴さん!!」

瑞鶴「えっと……貴女は……」

秋月「秋月です! マリアナやエンガノにもお伴した!」

瑞鶴「秋月!? 久し振りだね! こんなに可愛くなって」

秋月「瑞鶴さんも凄く素敵です!」

瑞鶴「そ、そうかな?」

秋月「はい!」

伊58「あの……」

比叡「どうしたの?」

伊58「他の潜水艦はいないのかなぁ?」

比叡「うん。潜水艦は貴女が初めてなんだ」

伊58「うぅ……」

比叡「心配しなくても大丈夫! みんな優しくしてくれるよ」

伊58「そうでちか?」

比叡「勿論! ね、響ちゃん?」

響「そうだね。 ゴーヤさん」

伊58「ん?」

響「折角の第二の人生なんだ。楽しまなきゃ損だよ」

伊58「うん!」
11 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/05(日) 20:57:15.38 ID:y3kGLRcLO
提督「二人はこの姿についてもう聞いたか?」

瑞鶴「えっと……あの小さい……妖精さん? から一応聞きました」

伊58「ゴーヤも聞いたよ」

提督「なら大丈夫だ。時々建造妖精は説明をし忘れたりするからな」

瑞鶴「随分と大雑把なのね」

提督「そうだな」

瑞鶴「ねえ、どうやって私は建造されたの?」

提督「分からん」

瑞鶴「教えてくれたっていいじゃない!」

提督「いや、私も知らないのだよ」

瑞鶴「そうなの?」

提督「ああ。私だけではなく他の者も誰一人として知らない。建造妖精のみが知る秘密だよ」

瑞鶴「へ〜 そうなんだ」

提督「まあ、こんな事を気にしてもしょうがない。深くは考えるな」

瑞鶴「うん、そうする」

提督「では、私は執務室に戻る。何かあれば執務室に来てくれ。他の者もこの後は自由にしてくれていい」スタスタ

瑞鳳「また明日ね、瑞鶴。貴女の部屋は私と相部屋で、そこの突き当たりにあるから」

伊58「ゴーヤの部屋は?」

瑞鳳「その通路を真っ直ぐ行って奥から2番目の部屋だけど、今は一人かな。もしも一人が嫌だったら他の人と相部屋にするから、遠慮なく言ってね」

伊58「分かったでち!」

瑞鳳「私も執務室にいるから、何かあったら来てね。おやすみ」スタスタ

陽炎「司令! 私も行く!!」トコトコ

瑞鶴「とりあえず部屋に行きましょうか」

伊58「そうでちね」

………………………………。

12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/05(日) 21:00:10.72 ID:y3kGLRcLO
提督「今日は部屋に戻って寝ても良かったんだぞ」サラサラ ペラッ

瑞鳳「そうしたら、提督が寝られないでしょ?」サラサラ

陽炎「そうよ! こんな報告書の山を一人でやってたら陽が出るわ!」ペラッ サラサラ

提督「それが私の仕事だ。それに、お前達にまで苦労をかけたくは……」サラサラ

瑞鳳「これは私達がやりたくてやってるの」ペラッ ペラッ

陽炎「そうそう! 司令と一緒にいる時間も増えるしね!」ペラッ

提督「一体私なんかの何処がいいのか……」

陽炎「全部言った方がいい?」

提督「頼むからやめてくれ……」

瑞鳳「ほら、提督も手が止まってるよ」サラサラ

提督「おっと、すまないな」ペラッ

……………………

…………

……


13 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/05(日) 21:05:56.66 ID:y3kGLRcLO
今日はこれで終わりです


>>1の酉が化けましたが、正しくは『ずいずい』のこちらですので、よろしくお願いします

別スレと並行してますので、こちらは向こうがおわるまでは、比較的はゆっくり更新するつもりです

またいつか来ますね!




救いのある世界観は書いていて癒されます
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/05(日) 21:28:33.45 ID:oxleD1r9o
乙期待
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/05(日) 21:31:46.98 ID:GryGAHlSO
乙です
こっちは前作と大体メンバーはいっしょか
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/05(日) 21:33:58.95 ID:K2p/+vUTo
乙です
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