瑞鶴「もう二度と離さない」

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18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/06(月) 07:19:04.74 ID:gcN6FsrqO
>>17
これ

雪風「また廻り逢う時まで沈まない」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1426590765/
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/06(月) 15:37:50.58 ID:Xx4H2HaDO
ウチの妖精さんもヘソクリしてそうだ
20 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/06(月) 21:40:48.30 ID:9/CcLPgvO
瑞鳳「瑞鶴、起きて。瑞鶴ったら」ユッサユッサ

瑞鶴「らめぇ……もう少し…………」

瑞鳳「わっ!!」

瑞鶴「ひゃあ!!?」ビクッ

瑞鳳「よし、起きたね?」

瑞鶴「そりゃ、驚いて跳ね起きるに決まっているじゃない!」

瑞鳳「だって起こすんだもん。おかしくないでしょ?」

瑞鶴「確かに……」

瑞鳳「ほら、起きるよ。提督が呼んでるよ」

瑞鶴「提督さんが?」

瑞鳳「うん。着替えて準備出来たら執務室に来てね?」

瑞鶴「分かった〜」

瑞鳳「じゃ、待ってるよ」

瑞鶴「すぐ行くね」

…………………………。
21 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/06(月) 21:42:37.22 ID:9/CcLPgvO
コンコン コン

提督「誰だ?」

瑞鶴「瑞鶴です」

提督「入れ」

ガチャ パタン

瑞鶴「瑞鳳に提督さんが呼んでるって聞いたんだけど?」

提督「ああ。確かに頼んだが、予想以上に早かったな」

瑞鶴「すごく急いだんだから!」

提督「それは分かる」

瑞鶴「どうして?」

提督「寝癖だ」

瑞鶴「へっ!?」バッ

瑞鶴「 あぁ!!」

提督「すまないな、急がせて」

瑞鶴「こういうらことは見ないフリをしててよ〜! ああもう! 直らない!」

提督「瑞鳳、フォローしてやれ」

瑞鳳「ちょっと難しいかも」

瑞鶴「うわ〜ん!!」
22 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/06(月) 21:43:44.88 ID:9/CcLPgvO
>>219訂正

瑞鶴「こういうことら〜→瑞鶴「こういうことは
23 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/06(月) 21:44:41.47 ID:9/CcLPgvO
提督「まあいい。瑞鶴、今日はお前にやって貰いたいことがある」

瑞鶴「やって貰いたいこと?」

提督「そうだ。昨日建造されたばっかりだが、早速演習をして貰いたい」

瑞鶴「演習?」

提督「本当なら瑞鳳と組ませた方が、空母の艦娘としての動きを早く覚える事が出来るかもしれんが、あえて今回は瑞鳳の相手になって貰いたい」

瑞鶴「それはいいけど、どんなチーム分けになるの?」

提督「基本的には6対6の戦いなのだが、今回はそれぞれに水雷戦隊を6隻ずつ所属させる」

瑞鶴「水雷戦隊は普通付けないの?」

提督「ああ。演習だと付けることはまずあり得ない」

瑞鶴「ふーん。じゃあ、どうして今回は付けるの?」

提督「それはだな、今後やってみたい事があるからだ。今回の演習はそのテストという側面もある」

瑞鶴「分かった。とにかく私は瑞鳳と制空権争いをすればいいんだよね?」

提督「そこはノーコメントだ。自分で考えてやってみてくれ」

瑞鳳「演習が終わったら色々教えるから、今回はね?」

瑞鶴「分かった」

提督「一時間後の朝礼で今日の演習の編成分けを発表する。それまでの間に瑞鶴は瑞鳳に装備の更新についてレクチャーして貰いなさい」

瑞鶴「うん。よろしくね、瑞鳳」

瑞鳳「簡単だからすぐ終わっちゃうけどね。提督、行ってくるね?」

提督「ああ。頼んだぞ」

ガチャ パタン

………………………………。
24 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/06(月) 21:56:38.01 ID:9/CcLPgvO
瑞鳳「これが紫電改の艦載機版の紫電改二。で、これが幻の艦上戦闘機の烈風ね」

瑞鶴「凄い!! こんな機体見たことないよ!!」

瑞鳳「気になって色々調べたんだけど、試作機が6機しか造られなかったみたい」

瑞鶴「へ〜! 性能はどうなの?」

瑞鳳「零戦の性能を殆ど上回るの! 苦しめられた高度10000m以上の敵も迎撃可能だし、最高速度、運動性、武装も最高なの!!」

瑞鶴「これが戦時中に量産されてれば……」

瑞鳳「それはしょうがないよ……だけど、今私達が使えるんだから、これでみんなを護らないとね!」

瑞鶴「そうだね!」

瑞鳳「それでね! これが九十九艦爆!! 」

瑞鶴「あ、懐かしいね!! 彗星が出てきてからもずっとこれも残ってたし、馴染み深いな」

瑞鳳「そうだよね! それにこの子は脚が可愛いのよ! 脚が!!」

瑞鶴「それは……分からないかも……」

瑞鳳「あっ! これが流星で、これが彩雲!! 流星はこっちの流星改もあって、エンジンのトラブルもかなり少なくなっていたの!!」

瑞鶴「へ〜」

瑞鳳「それで〜」

……………………

…………

……
25 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/06(月) 21:57:24.85 ID:9/CcLPgvO
提督「全員集まったな。今日の朝礼を始める」

提督「今日は午前の遠征を無くし、大々的な演習を行う」

夕張「大々的ですか?」

提督「そうだ。いつもならば6対6の編成で実戦形式の演習をしていたが、今回は今後のテストサンプルとしての意味も加え、6対6にそれぞれ6隻の水雷戦隊を遊撃部隊として加えたいと思う」

摩耶「なかなか面白そうじゃねえか」

提督「私も色々な意味で面白い戦闘になるだろうと予想している。両軍共、旗艦の指示が最も大切になる。それがこの戦いの勝敗を分ける事になるだろう」

提督「では、編成を発表する」

提督「甲軍機動部隊。瑞鳳、熊野、摩耶、秋月、天津風、時津風。甲軍遊撃部隊。川内、電、雷、響、夕立、春雨」

提督「乙軍機動部隊。瑞鶴、比叡、青葉、夕張、伊58、浦風。乙軍遊撃部隊。陽炎、不知火、初風、雪風、野分、舞風」

提督「以上が今回の演習参加艦になる。呼ばれなかった卯月と文月、時雨、浦風、磯風、長波は鎮守府近海の哨戒任務に当たってくれ」

長波「ちぇっ、戦闘したかったな」

卯月「しょうがないぴょん! う〜ちゃん達は深海棲艦を倒して憂さ晴らしするぴょん」

提督「今回は外れて貰ったが、次の演習では参加して貰う。安心してくれ」

文月「うん! あたしたちは〜しょうかいがんばろ〜!!」

提督「頼んだぞ。哨戒も大切な任務だ。それは忘れるなよ」

時雨「うん。頑張るよ」

提督「哨戒組は出撃してくれ。演習組は各軍に分かれて打ち合わせをして、演習用の海域に移動してくれ。演習の開始は一時間後だ。解散!」

全員「はい!!」

………………………………。
26 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/06(月) 22:03:49.67 ID:9/CcLPgvO
今日はこれで終わりです

明日から暫くは雪風の方に専念しますので、こちらは少しペースを落とします

一週間以内には更新するつもりですが、雪風を書いていて余裕があれば同時更新もする場合があります

では、またいつか来ますね!



>>15
仰る通りキャラは前作+αになっています
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/06(月) 22:15:53.22 ID:D/r4n5hXo
乙です
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/07(火) 03:01:51.31 ID:06/nEkheo
>>18
なるほど
ありがとう
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/07(火) 09:42:25.35 ID:3JSGdgfSO
乙です
30 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/12(日) 22:03:25.25 ID:csHOljUUO
提督「これより、演習を始める。曇っている為、普段よりも見通しが悪い。事故にだけは気をつけろ」

提督「では、これより大規模演習を行う。演習開始!」

比叡「瑞鶴、瑞鳳に空母艦娘としてのセオリーって聞いたの?」

瑞鶴「ううん、今回は聞いてない。提督さんが、とりあえずは私の思うようにやってみろって言ってたから」

比叡「分かった。じゃあ任せるからね」

瑞鶴「うん! じゃあ、偵察機を飛ばすから」スッ

瑞鶴「彗星発艦!!」バシュッ

瑞鶴「これで敵艦隊を見つけたら一気に攻めるから!」

比叡「私達は零式通常弾と九十一式徹甲弾のどちらを装備しておいたほうがいい?」

瑞鶴「徹甲弾! 艦載機の数なら私の方が圧倒的に有利だから制空権は取られないわ!だから比叡と青葉、夕張は私の前に出て! ゴーヤは相手の懐に潜り込んで瑞鳳を狙って!」

比叡「分かった。青葉! 徹甲弾を装備!」

青葉「了解ですぅ! まっかせて下さい!」

ゴーヤ「瑞鳳さんはゴーヤに任せるでち!」

夕張「いくわよ!」

瑞鶴「陽炎ちゃん達は大きく迂回して側面から敵の主力を叩いて! 浦風ちゃんはトンボ拾いをお願い!」

浦風「任せとき!」

陽炎「りょーかい! さて、艦隊型駆逐艦完成系の恐ろしさを見せつけるわよ!」

雪風「はい! 頑張ります!!」

舞風「今日もいっぱい踊るよ〜!! 野分も踊ろ? おっどろうよ〜!」クルクル

野分「舞風、少し落ち着いて」

舞風「ど〜して?」

野分「いつも舞風は転ぶから」

舞風「そんなこと無い……のわっ!!?」バッシャーン

野分「ほら、言ったでしょ」

舞風「う〜」
31 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/12(日) 22:04:13.53 ID:csHOljUUO
瑞鶴「2番機より入電!! 我、敵艦隊ヲ発見ス!」

青葉「やりましたね! 瑞鶴、指示をお願いします!!」

瑞鶴「座標は今みんなに送った! さっき打ち合わせた通りに動いて! 私は第一次攻撃隊を送るから!」

比叡「空は任せたよ! 青葉!夕張!突撃開始!」

瑞鶴「浦風、後ろについてきて!」

浦風「大丈夫じゃけぇ、うちを気にせんでええよ」

瑞鶴「うん! 艦首風上! 両舷全速! 速度良し! ……烈風隊発艦始め! 続いて彗星隊、流星隊発艦!!」バシュッ

瑞鶴「頼んだわよ!! 艦載機のみんな!!」

浦風「凄い眺めじゃのぉ」

瑞鶴「翔鶴型の名は伊達じゃないわ!」

瑞鶴「まだ瑞鳳の航空隊が発艦する気配は無い! この勝負瑞鶴達が貰った!!」
32 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/12(日) 22:04:46.14 ID:csHOljUUO
瑞鶴「雲の上だと見通しが悪いからみんな雲の下を飛んで!」

烈風妖精「テキノカンサイキハイナイ!」

瑞鶴「偵察機からの連絡だと、まだ瑞鳳の航空隊は射出されていないわ!」

彗星妖精「ミツケタ! テキノホンタイヲハッケン!」

流星妖精「デストローイ!!」

瑞鶴「みんな攻撃体勢に入って! 目標は敵旗艦の瑞鳳! 彗星隊はニ隊に分かれて水平爆撃組と急降下爆撃組に! 流星隊と連携を取って同時に攻撃をして!」

彗星妖精「マカセロ!」

流星妖精「デストローイ!!」

瑞鶴「散開して!」

ズダダダダ!

烈風妖精「ナンダト!?」

彗星妖精「ナッ!?」

流星妖精「ヒダンハンテイ!? ……リダツスル」

瑞鶴「な、何なの!? 一体どこから!?」

烈風妖精「テキシュウ!! クモノウエカラクルゾ!!」

瑞鶴「雲の上!? 待ち伏せされてたの!?」
33 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/12(日) 22:05:19.69 ID:csHOljUUO
瑞鳳「かかった!」

熊野「では、手筈通りに致しますわ」

瑞鳳「うん! 烈風隊はヒットアンドアウェイで対空射撃圏内から離脱! 雲の中に潜って!」

烈風妖精「リョウカイ!!」

瑞鳳「烈風隊は奇襲を開始! 秋月ちゃんと摩耶は私の号令といっしょに照準済みの94式高射装置と13号を使って対空射撃開始!撃墜後は私を中心にした輪形陣を形成! 天津風ちゃんと時津風ちゃんは申し訳ないけど、私の護衛とトンボ拾いをお願いね!」

熊野「川内達水雷戦隊は私と共に比叡や青葉を撃破した後に陽炎達遊撃部隊の捜索ですわ」

川内「夜戦は〜!?」

熊野「無いです。我慢なさい」

川内「あ〜ぁ……」

瑞鳳「摩耶、秋月ちゃん。対空射撃始め!!」

摩耶「任せな!!」ズダダダダ

秋月「艦隊をお護りします!!」ズダダダダ

熊野「突撃致しますわ! 」

川内「駆逐艦の子達、私に続け!」

夕立「やっと戦えるっぽい!」

春雨「夕立姉さん、春雨がお伴します!」

電「雷ちゃんも響ちゃんも頑張るのです!」

雷「ぜーんぶ私に任せていいのよ!」

響「当面は比叡さんが脅威だね」

夕立「そんなの、倒しちゃえば問題ないっぽい!」

響「……ハラショー」


34 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/12(日) 22:05:54.79 ID:csHOljUUO
摩耶「瑞鳳! 敵の攻撃機と爆撃機は殆ど潰した! そっちに行った分はキチッと回避しろよ!」

瑞鳳「このくらいなら回避できそう! えいっ!」サッ

摩耶「ああ。 あたしと秋月は、天津風と時津風に合流して輪形陣を作る」

瑞鳳「お願いね!」

摩耶「んじゃ、お前はさっさと攻撃隊出しちまえ」

瑞鳳「うん! 第一次攻撃隊発艦!!」バシュッ

瑞鳳「艦載機のみんな! 瑞鶴を叩くことを念頭に、臨機応変に対応してね!」

彗星妖精「マカセロ!」

瑞鳳「空中待機中の緑小隊と赤小隊の烈風隊は彗星と流星と合流、援護をよろしくね!」

烈風妖精「オウ!」

瑞鳳「頑張ってね!!」
35 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/12(日) 22:07:26.85 ID:csHOljUUO
短いですが、今日はこれで終わりです


演習シーンを書ききっていないので、もしかしたら明日も書くかもしれません


では、また来ますね
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/12(日) 22:09:28.09 ID:18TSFHVSO
乙です
さてこの演習で瑞鶴は何を学ぶのやら
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/12(日) 22:31:21.25 ID:C1PM+g8So
乙です
38 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [sage]:2015/04/13(月) 21:49:52.08 ID:zdEx0QzlO
すみません、今日の更新は無理でした……
多分明日も忙しいっぽいので少しお時間下さい……

また来ますね
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/13(月) 21:50:55.21 ID:bcAJ8pWaO
舞ってる
40 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/20(月) 13:30:04.89 ID:XYoZdXO/O
長らくお待たせしました。


この一週間あまりの多忙さに全く更新出来ませんでした。申し訳ありません。


本日の夜に更新予定です
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/20(月) 17:20:21.07 ID:D0ccZxtEO
舞ってた
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/20(月) 17:33:24.79 ID:yCLyIt/ko
待ってる
43 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/20(月) 22:01:05.07 ID:TJG/efXX0
比叡「瑞鳳の航空隊が接近中!!」

青葉「11時の方向から敵艦隊も来てますね〜」

比叡「対空か……対艦か……」

青葉「青葉も比叡も徹甲弾を積んでますが? そうですよね?」

比叡「換装している暇は無い、か」

夕張「比叡さん、あまり迷っている時間はないですよ」

比叡「瑞鶴、直掩機の展開状態は?」

瑞鶴「今やってるけど、まだ時間がかかる!」バシュッ

比叡「分かった。出来る限り急いで」

青葉「比叡、どうしますか?」

比叡「対空は機銃のみ、主砲で向こうの艦隊を迎撃する!」

青葉「了解ですぅ!!」

夕張「ま、数では不利だけど、何とかなる数かな?」

比叡「まずはあの子達の射程外から撃って数を減らす!! 主砲砲撃準備!!」

青葉「方位角合わせ! 仰角45度──良し!」

比叡「青葉と夕張は射程に捉えたら砲撃開始ね」

青葉「青葉にお任せ!」

夕張「はい!」

比叡「第一射、ってえ!!」ズドーン!!

バシャーン

比叡「遠! 第二射、ってえ!!」ズドーン!!

春雨「えっ!?」

ベチャッ

春雨「痛い!!? やめて〜!!」

比叡「良し! 当たった!」

提督「春雨、轟沈判定だ。 離脱せよ」

春雨「はい……夕立姉さん、すみません……」

夕立「大丈夫よ!」

春雨「はい……では、皆さん頑張ってください……」

夕立「夕立、春雨の分まで頑張るっぽい!!」
44 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/20(月) 22:02:06.71 ID:Yw8ED4KmO
瑞鶴「浦風! 敵第1波来るわよ!」

浦風「瑞鶴さん、どうする? ウチ一人じゃあの数は対空射撃じゃぁ落とせんよ?」

瑞鶴「浦風は雷撃機だけを狙って! 爆撃機は……」

浦風「爆撃機は?」

瑞鶴「私の速力でかわしきる!!」

浦風「うふふふふふ……瑞鶴さんはおもろいのぉ。その考え方、ウチは好きで」

瑞鶴「それ、褒めてるの?」

浦風「褒めとるんよ」

瑞鶴「そうは思えないんだけど」

浦風「ほんまで」

瑞鶴「まあいいわ。じゃ、後はお願いね」

浦風「任せとき! ……対空射撃始めじゃ!!」ズダダダダ

瑞鶴「第一戦速!! さて、久し振りに踊るわよ!!」

…………。
45 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/20(月) 22:02:40.48 ID:Yw8ED4KmO
比叡「第八斉射! 砲撃開始!!」ズドーン!!

熊野「撃ちましたわ! 全艦取り舵!!」

バッシャーン!!

比叡「また避けられた!!」

青葉「スキありです!」ズドーン!

ベチャッ

熊野「ひゃあ!? 第一砲塔に被弾……やりますわね!」

夕張「このぉ! 川内邪魔!!」ズドン!

バッシャーン

川内「当たらないよ!」

夕張「ばかー!!」

響「川内さん、そろそろじゃないかな?」

川内「そうね。全艦雷撃準備!! このまま敵の横っ腹を狙うよ!!」

夕立「分かったっぽい!!」

川内「第三戦速より最大戦速へ増速! 一気に懐に」

ズドン! ズドン! ベシャッ

雷「えぇっ!?」

川内「どうしたの!?」

夕立「後方から敵艦隊接近っぽい!!」

46 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/20(月) 22:03:22.55 ID:Yw8ED4KmO
川内「なんですって!!?」

響「あれは不知火に初風、舞風の3人だね」

川内「なら、後方の熊野は一体何を! 熊野! 熊野聞こえる!?」

川内「…………くそっ! 通信機器をやられたのか!?」

響「川内さん、どうする?」

川内「夕張や青葉は私が引きつけるから三人は後方の三人を対処して! 雷は大破判定だから退避」

夕立「夕立、分かったっぽい!」

響「御武運を」

電「わ、分かったのです!」

雷「ごめんね、みんな……」

47 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/20(月) 22:03:54.82 ID:Yw8ED4KmO
不知火「ふむ……あの三人が向かって来ますか」

初風「で、どうするの?」

不知火「もちろん迎撃します。しかし、その前に……」

初風「何?」

不知火「夕張さん、青葉さん聞こえますか?」

夕張「聞こえるわよ! 不知火ちゃんありがとう、助かったわ!」

不知火「いえ、大したことはしていません」

夕張「そんな事無いわよ。で、何か用があったんでしょ?」

不知火「はい。敵艦隊が間にいるうちに魚雷をこちらとそちらから一斉射しておきましょう」

夕張「当たれば御の字、当たらなくても敵の艦隊運動を乱す事が出来るからってところかしら?」

不知火「はい。その通りです」

夕張「りょ〜かい! 青葉、魚雷撃つわよ」

青葉「いっきますよぉ〜!」

夕張「発射!」バシュッ

不知火「初風と雪風も雷撃をして下さい。発射」バシュッ


48 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/20(月) 22:04:30.35 ID:Yw8ED4KmO
川内「魚雷か! 面舵」

比叡「今!! 第九斉射!!」ズドーン!!

川内「えっ!?」

ベチャッ

川内「くっそ……大破判定……」

夕張「流石比叡さんね!」

比叡「えへへ〜」

夕張「さ、敵の駆逐艦も仕留めるわよ!! 砲撃開始!」

響「……夕立、電。後ろから追撃が来るよ」

夕立「なら、後ろは夕立に任せるっぽい!!」

電「危ないのです!」

響「いや、その方が良い。こちらは少しでも背後からの攻撃は避けたい」

夕立「さ〜あ、素敵なパーティーしましょ!!」クルッ ズドン! ズドン!

響「さて、始めますか……電、前方後方両方からくる魚雷には気をつけて」

電「分かったのです!」
49 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/20(月) 22:05:27.78 ID:Yw8ED4KmO
夕張「夕立ちゃんが艦隊から落伍、反転して突撃して来ます!」

比叡「今度はあの子が私達を食い止めるつもりなのね」

青葉「夕立ちゃんは何をするか分からないので気をつけて下さいね」

比叡「それは私が一番知ってる」

青葉「あはは、デスヨネー」

比叡「あの子の接近を許しては駄目! 出来る限り弾幕を張って!」ズドーン!!

夕立「そんな弾幕なんて無駄っぽ〜い!!」

夕張「すばしっこすぎるのよ!」

夕立「ぽいっ!!」ズドン!

ベチャッ

青葉「うわぁぁぁぁ!! 目が!! 目がぁ〜!!」

夕張「青葉!! 馬鹿やってる暇は無いのに何を!」

夕立「もう一発行くっぽい!!」ズドン!

ベチャッ

夕張「きゃぁぁぁぁ!! 目が!! 目がぁ〜!!」

夕立「魚雷発射ぁ!!」バシュッ

ズドーン! ズドーン!

提督「夕張、青葉大破判定。戦闘海域より撤退せよ」

夕張「えぇっ!?」

青葉「うぅ……」

比叡「夕立ちゃん! それは卑怯だって!」

夕立「躱せない方が悪いっぽい! それに演習は何でもして良いっぽい!!」
50 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/20(月) 22:06:07.48 ID:Yw8ED4KmO
響「電、こちらも何とか食い止めないと」

電「なのです!」

響「電、まずは不知火を狙って」

電「雪風ちゃんと初風ちゃんはどうするのです?」

響「今は手に負えない。とりあえずは2:2の状況を作り出そう」

電「分かったのですよ!」ズドン!

ベチャッ

不知火「…………」

初風「不知火……」

不知火「不知火に何か落ち度でも?」

初風「その発言が落ち度ね」

不知火「……まだ小破ですが、ここは不知火が囮役に回りましょう」

初風「了解。手筈通りに」

不知火「はい」

初風「雪風、あんたは私の後ろ……敵の死角に入って。あとはこの前訓練した通りやるわよ」

雪風「はい!!」
51 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/20(月) 22:06:39.52 ID:Yw8ED4KmO
響「ウラー!」ズドン!

バシャーン!

電「なのです!」ズドン!

ベチャッ

不知火「くっ……」ズドン!

バシャーン!

響「危なかった……」

電「初風ちゃんもこちらを狙っているのです!」

響「不知火の砲火力はもう殆ど残っていない。初風の砲撃に備えるよ」

電「響ちゃんも気をつけて下さいね」

響「ああ。スパシーパ」

初風「雪風、いくわよ」

雪風「はい!」

初風「撃ち方始め!」ズドン!

響「雪風が初風で死角に……一体何を……」

初風「ふっ」サッ

ズドン! ベチャッ

響「なっ!!?」

電「響ちゃん!?」

響「やられた……死角から現れると同時に撃たれるなんて……」

電「ど……どうしよう……」

シュー

電「あっ!!?」

ズドーン!

電「はにゃ〜!!」

響「魚雷!? 一体いつ撃っていたんだ!」

初風「ナイス雪風。よく私の動きに合わせれたね」

雪風「いえ、初風が動くタイミングが良かったんです!」

初風「ま、そういことにしといたげる」

響「……完敗だね」

…………。
52 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/20(月) 22:07:11.51 ID:Yw8ED4KmO
瑞鶴「浦風! 第三波襲来!!」ズダダダダ

浦風「そろそろしつこいのぉ! まだ終わらんのん?」ズダダダダ

瑞鶴「多分これで最後!」

浦風「なら、頑張らんとね!」

瑞鶴「そうね! もう殆ど残っていないけど、直掩機は高高度にいる爆撃機に向かわせる! 浦風は引き続き敵の攻撃機を狙って!」

浦風「了解!」

瑞鶴「直掩機のみんなは高高度の爆撃機を狙って! 倒しきれなかったやつらの攻撃は避けるから!」

浦風「瑞鶴さん!!」

瑞鶴「どうしたの!?」

浦風「ちぃとマズイかもしれん! 異常な速度で突っ込んで来る彗星群がいるよ!」

瑞鶴「まさか!!? 浦風、最大戦速!! 逃げて!!」

浦風「もう間に合わん!!」

瑞鶴「やってくれたわね瑞鳳……反跳爆撃なんて……くそっ!!」

ズドーン!! ズドーン!!

…………。
53 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/20(月) 22:10:18.68 ID:Yw8ED4KmO
今日はここまでです。

次回もあと少しだけ演習続けます。


お待たせしてしまい本当にすみません。毎日、家帰ると即ひっくり返るような生活だったのです……

また来ますね!
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/20(月) 22:10:39.25 ID:Q7BN/d1mo
おつ
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/20(月) 22:23:26.74 ID:YDC3madN0
乙です
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/21(火) 00:39:38.46 ID:az7iS+mEO
乙です
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/21(火) 10:09:41.56 ID:WNQvZLHSO
乙です
58 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/21(火) 22:55:17.72 ID:NGMHl9yZ0
瑞鳳「瑞鶴大破! やったぁ〜!!」

摩耶「んじゃ。もう演習は終わりか」

瑞鳳「そしたら提督から演習終了の指示があるはずなんだけど……」

摩耶「そういや、そうだよな」

時津風「あ〜!!」

瑞鳳「どうしたの!? 時津風ちゃん!」

時津風「陽炎達が来たよ〜!」

天津風「何処に!?」

時津風「え〜っと〜、九時の方向だよ〜」

摩耶「マジかよ。一番面倒臭い奴達が来たな。因みに瑞鳳の航空隊は何をしていたんだよ?」

瑞鳳「一部を除いて大半は雲の上にやってたから見逃しちゃったのかも……」

摩耶「まあ、奇襲をさせる為にやっていた事だから、こればかりはしゃあないか」

瑞鳳「ごめん……」

摩耶「なよなよしてたって何も変わらないさ。ほら、近くの上空に待機させていた艦載機かき集めてあいつら叩くぞ」

瑞鳳「うん! みんな空中集合! 編隊を組んで陽炎ちゃん達を攻撃して!」

摩耶「陣形の指示はあたしが執るからな」

瑞鳳「お願い!」

摩耶「輪形陣を解除! あたしと時津風、天津風で単縦陣を形成! 陽炎達に対してあたしらが壁になるようにする! 秋月は引き続き瑞鳳の護衛だ!」

天津風「はい!」

時津風「はいは〜い! ちゃっちゃとたっおそ! たっおそ!」

秋月「秋月、了解です!」

摩耶「よし! んじゃ、あたしについて来な!」
59 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/21(火) 22:56:20.18 ID:uFvpFHMVO
舞風「あ〜あ、見つかったちゃった〜」

陽炎「そうみたいね。出来れば奇襲出来れば良かったんだけどね」

野分「残念です」

陽炎「ま、贅沢はあまり言わない方がいいかもね」

野分「そうですね」

舞風「陽炎お姉ちゃんも野分も難しく考え過ぎだよ〜」

陽炎「あんたは考えなさすぎなの。とは言っても、私もあまり考えないけどさ」

舞風「だって〜身体動かしてる方が楽しいもん」

陽炎「ま、舞風はそれでいいかもね。難しく考えている舞風なんて舞風っぽくないし」

舞風「でしょー?」

野分「陽炎姉さん、そろそろ敵の射程に入ります」

陽炎「そうね。瑞鳳さんの艦載機も向かって来たし、派手に暴れるとしようか」

舞風「は〜い!!」

野分「分かりました」

陽炎「戦闘準備! チャンスがあれば瑞鳳さんを叩く。ダメでも出来る限りこの場を掻き乱す! 突撃開始!!」
60 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/21(火) 22:57:02.95 ID:uFvpFHMVO
陽炎「舞風、摩耶さんにあんたの回避パターンが読まれ始めてるわ!!」

バッシャーン

舞風「うわっと!! あっぶな〜い」

野分「舞風! 大丈夫!?」

舞風「うん! 少し近かったからびっくりしちゃったの」

野分「怪我は?」

舞風「無いよ〜! ありがと野分」

野分「え、えぇ」

陽炎「ほら、私を差し置いてイチャイチャしない! するなら私も入れなさい」

野分「えっと……陽炎姉さん?」

舞風「陽炎お姉ちゃんも混ざるの? いいよ!!」

野分「舞風!」

陽炎「冗談よ。それより、そろそろ天津風と時津風の射程にも入る。もちろん私達の射程にもね」

野分「はい」

陽炎「まずは天津風を集中的に撃破する。舞風は天津風の予想針路に対して左側に、野分は右側、私が正面を狙う。いい?」

野分「勿論です!」

舞風「分かった〜!!」

野分「天津風と時津風が砲撃を開始しました!」

陽炎「もっと接近する。その代わり、二人とも一射目から当てるつもりで行きなさい」
61 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/21(火) 22:57:34.33 ID:uFvpFHMVO
時津風「あたれ〜!!」ズドン!

天津風「当たって!!」ズドン!

時津風「また外れた!! あの三人なんなのさ!!」

天津風「あと少しで瑞鳳さんの艦載機が来るわ。そうしたらもう少しやり易くなるわよ」

時津風「そうだね〜」

天津風「でも、陽炎姉さん達はどうして私達に攻撃して来ないのかしら?」

時津風「さあ〜 ん? 構えたよ」

天津風「時津風、回避運動! 取り舵!!」

ズドン!! ベチャッ

天津風「嘘っ!? 私の動きが読まれたの!? いや、まさかそんな……」

時津風「天津風の前と左と右に着弾してたね」

天津風「なんて射撃精度をしてるの……」

時津風「流石だね〜 因みに判定はどうなのさ?」

天津風「ギリギリ中破ね。あと一撃貰ったら大破で間違いないわ。砲塔は二基使用不可になっちゃったけど」

時津風「ヤバいね」

摩耶「そんなの気にするな! あたしがついてるだろ! 自信を持つんだよ!」

天津風「は、はい!」

時津風「はいは〜い」
62 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/21(火) 22:58:01.59 ID:uFvpFHMVO
ズドーン! ベチャッ

野分「あっ!?」

陽炎「大破ね、野分は離脱して」

野分「はい……すみません……」

陽炎「ううん、よく頑張ったわ。後は私と舞風に任せて」

野分「よろしくお願いします」

舞風「野分はゆっくり休んでて」

野分「ごめん」

舞風「お互い様だよ!」

陽炎「舞風、一点突破を狙うわ! 私の後ろについて来なさい! ついでに魚雷もばら撒くから雷撃も準備しといて」

舞風「うん!!」

陽炎「最大戦速!! 突撃ぃ!」
63 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/21(火) 22:58:53.82 ID:uFvpFHMVO
秋月「天津風と時津風が撃破されました!」

瑞鳳「私の航空隊も全弾回避された!」

秋月「わ、私が瑞鳳さんのことを護ります!」

瑞鳳「私の事は構わないで攻撃に専念して」

秋月「しかし……」

瑞鳳「私、回避に自信があるから大丈夫だよ」

秋月「分かり……危ないっ!!」サッ

瑞鳳「秋月ちゃん!?」

ズドーン!!

秋月「大破……判定…………すみません、至らなくて……」

瑞鳳「一体どこから……あっ! 潜水艦!!」

瑞鳳「もう味方の援護は望めないわね……」

陽炎「貰ったわ!!」バシュッ

ズドーン!!

提督「瑞鳳大破。これにて演習は終了だ。全艦帰投せよ」
64 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/04/21(火) 23:02:50.07 ID:uFvpFHMVO
今日はこれで終わりです

やっと演習が終わりました。たかが演習に計20レスなんて我ながら馬鹿げてますね。
というより、冒頭から演習シーンしかやっていないような気が…………


例の如く雪風SS専念期間に戻ります!
また来ますね!
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/21(火) 23:03:13.35 ID:N8TOGpjdo
おつ
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/22(水) 00:21:49.08 ID:8KZt6m89O
乙です
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/22(水) 10:12:44.44 ID:PJzbWGKSO
乙です
68 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/05/03(日) 23:19:24.00 ID:c/Aqa3DyO
提督「全員お疲れ様だ。慣れない形式の演習だったにも関わらず良い動きをしていた。では、それぞれのチームに私なりの意見を伝えようと思う。まずは甲軍からだ」

瑞鳳「はい!」

提督「瑞鳳は艦載機の運用は流石だった。瑞鶴との艦載機量の差を戦術で完全にカバーしていた。しかし、相手に接近されると弱いな。当面の課題はそこだな」

瑞鳳「はい……」

提督「そして、恐らく真っ先に狙われるであろう瑞鳳を護衛する為に対空の要として摩耶と秋月を護衛につけたのは良かったな。摩耶と秋月はその役割を十二分に全うしていた。二人とも良い仕事をしていた」

摩耶「ああ、サンキューなっ、提督!」

秋月「司令、ありがとうございます!」

提督「うむ。次に水雷戦隊だが、水雷戦隊に関してはもう少し上手く動かせなかったか? 例えばだが、熊野達水上打撃部隊と水雷戦隊で比叡達を挟撃する。個々の能力は高いが、その能力を活かす動きが出来ていなかった」

川内「確かにね〜」

提督「陽炎達についてはまた後ほど話すが、彼女達のように敵艦隊を引っ掻き回せるようになるといいな。出来れば、陽炎達とは異なる動きを出来るようになると私としては嬉しいが」

川内「分かった。ちょっと考えてみる」

提督「そうしてくれ。電達も川内と一緒に考えてみてくれ」

電「はい、なのです!」

提督「最後に、潜水艦には細心の注意を払え。潜水艦は何時でも自分達を狙っていると考えるんだ。今日は演習だったから実際にダメージを受けることは無かった。が、もしもこれが実戦だったらどうだった? 確実に秋月と瑞鳳は沈んでいたぞ」

瑞鳳「はい……すみません……」

秋月「ごめんなさい……」

提督「今回の失敗を絶対に忘れるな。瑞鳳に限らず全員もだ。絶対に潜水艦には気を付けろ」

全員「はい!!」



69 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/05/03(日) 23:19:53.18 ID:c/Aqa3DyO
提督「次に乙軍だ。瑞鶴、お前は自分の艦載機運用は何が悪かったか分かるか?」

瑞鶴「…………艦載機を雲の上を飛ばさなかったから」

提督「違う、それは結果論だ。確かにあの時雲の上を飛ばしていたらまた結果は変わっただろう。しかし、私が言いたいのはそんな事ではない」

瑞鶴「……ごめんなさい……分かりません……」

提督「驕りだ」

瑞鶴「驕り?」

提督「お前は正規空母で軽空母と比べて圧倒的な搭載量を誇る。言うまでも無くそれは大きなアドバンテージだ。しかし、お前はそのアドバンテージを過信し、格下の瑞鳳を甘く見ていた。それが今回のお前の最大の失敗だ」

瑞鶴「くっ……」

提督「違うか? 違うのなら反論をしなさい。どうだ?」

瑞鶴「……その、通り、です……」

提督「もう二度と自分の力を過信をするな。どんな相手でも細心の注意を払え。分かったか?」

瑞鶴「……分かりました」

提督「では、次に伊5……」

伊58「ゴーヤでち」

提督「……ゴーヤだが、初めての実戦にも関わらず良い連携を取っていた」

伊58「ほんと!?」

提督「ああ。ただ、一点気になる事がある」

伊58「気になる点?」

提督「今回は瑞鳳達もあまり警戒していなかったからあの距離まで近付く事が出来た。しかし、余りにも不用意に接近し過ぎると危険だ。間違いなく発見される」

伊58「あ……」

提督「演習だからといって普通なら近付かない距離に入り込んではならない。深海棲艦に対して同じ事をしたら……沈められるぞ」

伊58「う……あ……」

提督「それだけは気を付けて欲しい」

伊58「分かりました」
70 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/05/03(日) 23:20:25.45 ID:c/Aqa3DyO
提督「ああ。そして、比叡と夕張、青葉」

夕張「はい!?」

青葉「はい!?」

比叡「はい!」

提督「比叡は十二分に仕事をこなしていた。艦載機の接近時もそちらのみに気を取られずにしっかりと目の前の敵に対処出来ていた。さらにお前個人の技能だが、砲撃の精度もピカイチだ。この調子で精進しなさい」

比叡「はい! ありがとうございます!!」

提督「問題は夕張と青葉だ。お前達ギャグでもやるつもりか?」

青葉「い、いえ、そんなこ、ことは、ないですよ!」

夕張「私も……」

提督「被弾した時の醜態を忘れたとは言わせん。演習だから顔は無しなんて甘ったれた事を考えるなど論外だ。あれは完全に夕立の勝ちだ」

夕立「夕立、褒められたっぽい!?」

響「まあ、そうなるね」

夕立「やったぁ!!」

提督「夕張と青葉は、明日の近接戦闘の訓練は俺が直接指導する」

青葉「あぁぁぁぁぁぁ!!?」

夕張「ごめんなさい〜!!」

提督「……明日楽しみにしておけ」

青葉「あ……あぁぁぁぁぁ」

夕張「死んだ……」
71 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/05/03(日) 23:21:12.18 ID:c/Aqa3DyO
提督「最後に陽炎達水雷戦隊だ」

陽炎「は〜い!」

舞風「わくわく」

提督「まずは不知火達分隊だが、初風と雪風のコンビネーションには驚かされた」

雪風「雪風と初風、頑張りました!!」

提督「ああ。まさか初風の陰から雷撃と砲撃をし、魚雷が初風に命中する直前で躱すなんて芸当を出来るとは思ってもいなかった」

初風「ま、私達が本気を出せばこんなもんよ」

提督「次は実戦でも出来るとはいいな」

初風「うっ……バレてる」

提督「実戦を意識しての練習ならば怒りはせん。むしろ、ぶっつけ本番でやられる方が困る」

初風「まあ、ね」

提督「いつか完璧にこなせる様になる時を楽しみにしてるぞ」

雪風「はい!!」

提督「で、陽炎達だ」

舞風「提督ぅ、舞風達どうだった?」

提督「動きに関しては何も申し分ない。ゴーヤとの連携も完璧で見事に敵の旗艦も落とした。これは戦術と陽炎達の技量があったからこそ成し遂げられた。だが、だからこそ見えた課題がある」

陽炎「課題?」

提督「本来なら天津風達もお前達の艦隊に編入するのだが、そうすると練度にバラツキが出る」

陽炎「あぁ、そゆことね!」

提督「察しが良くて助かるよ。とりあえずは天津風や時津風、野分など、比較的最近入った子達を中心に練度を上げてバラツキを出来る限り抑えてくれ。勿論全員の練度を上げるのは今までと何ら変わりは無い」

陽炎「分かったわ! 私に任せてね!」

提督「頼むよ」

陽炎「うん!!」

提督「批評はこれまでにしておく。何かあれば執務室に来てくれ。答えられる範囲で答えよう」

全員「はい!」

提督「今日は慣れない形式の演習で疲れただろう、今日はもう自由にして良いぞ。しかし、食堂の営業時間は変わらないから、寝過して食べ損ねるなどという事は無いようにな。では全員解散してくれ」

全員「はい!!」

……………………。
72 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/05/03(日) 23:22:20.73 ID:babPTm/UO
深夜

瑞鶴(私、今日はダメダメだった……提督さんが言ってた通り軽空母の瑞鳳の事を舐めてたし……)トボトボ

瑞鶴(それに、提督さんは私にだけは褒めてくれなかったし……もしかして嫌われちゃったのかな……?)

瑞鶴(嫌だなぁ……明日から提督さんの顔見れ無いよ……)

瑞鶴(私、提督さんに嫌われちゃってたらどうなるんだろう……捨てられちゃうの? それとも標的艦とかにされちゃうのかな……)

瑞鶴(…………でも、私が悪いんだもんね……しょうがないか……)チラッ

瑞鶴「あれ?」

瑞鶴(執務室、まだ灯りが……提督さんまだ起きてるのかな? それなら音を立てないように……)コソコソ

瑞鳳「瑞鶴のことなんだけど……」

瑞鶴「っ!?」ビクッ

瑞鶴(えっ!? ばれた!?)

提督「瑞鶴がどうした?」

瑞鶴(私の話題?)

瑞鳳「どうして提督は瑞鶴にだけあんなに厳しくしたの?」

提督「夕張や青葉にも厳しくしたつもりだが」

瑞鳳「あの二人は別。瑞鶴に厳しく当たった理由教えてくれない? 提督も、ゴーヤちゃんや陽炎ちゃん達の動きを支持したのは瑞鶴だってこと知ってるんでしょ?」

提督「ああ、知ってる」

瑞鶴(えっ!?)

瑞鳳「じゃあ、どうして褒めてあげなかったの?」
73 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/05/03(日) 23:23:17.42 ID:babPTm/UO
提督「それはだな。瑞鶴をより成長させる為だ」

瑞鳳「それは分かってる。提督は理由も無く人を嫌いにならないし、どんな相手でも仕事では平等に接してくれるのもね」

提督「それはそれで私の事を買い被り過ぎな気もするが、まあ良いだろう……」

提督「確かに他の子達に対する支持はかなり良かった。だが、あの時の瑞鶴にその事を言ってしまったら、また油断や過信に繋がる可能性があった。油断や過信は死に直結する。私はその危険性を何としても取り除きたい。だからあの様に叱ったのだよ」

瑞鳳「私の予想通りね。だけど、瑞鶴、今頃泣いてるかもよ? それに心が折れちゃうかも」

提督「確かに瑞鶴は、私にこっ酷く言われて今頃凹んでいるかもしれんが、あの子なら乗り越えてくれると信じてる」

瑞鳳「それは提督の勘?」

提督「いいや、そんな事は無いさ。あそこまで気の強い子だ、そんな簡単に挫折はしない。むしろその悔しさをバネに乗り越えて来ると私は読んでるよ」

瑞鳳「でも、提督の事嫌いになっちゃうかもよ?」

提督「その時はその時だ。結果的に瑞鶴の命を救う事に繋がるのならば甘んじてそれを受け入れよう」

瑞鳳「もう……提督ったら」

提督「私の大切な子達の為だ。その為になら私は修羅にでも何でもなろう」

瑞鳳「私と陽炎ちゃんは提督の事を絶対に見捨てないけどね」

提督「有難いな」

瑞鳳「でも、こんな話は瑞鶴や他の人に聞かせられないね」

提督「そうだな」

コトッ

提督「ん?」

瑞鳳「どうしたの?」

提督「何か物音が聞こえた気がするが、気の所為の様だ」

瑞鳳「そう?」

提督「さて、あと少しで今日の書類整理が終わる。さっさと終わらせよう」

瑞鳳「うん!」

…………。
74 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/05/03(日) 23:24:42.20 ID:babPTm/UO
瑞鶴(提督さん……私の事を想ってあんな事を……)ドキドキ

瑞鶴(提督さんのこと、私誤解してたんだ……凄く優しいのに……」

瑞鶴(…………ありがとう、提督さん。私、もっともっと頑張るから見ててね)

………………………………

………………

……
75 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/05/03(日) 23:29:08.78 ID:babPTm/UO
今日はこれで終わりです


また来ますね!



チラ裏的なアレ
何とか春イベは高波、ローマ堀も終わり完遂しました。E-6は初日に終わったのにローマが中々出てくれなくて今朝やっと出ました。辛かったですね……




こちらの雪風は書いていて癒される……
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/03(日) 23:32:07.43 ID:A09FT4pBO
乙です
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/04(月) 09:57:23.99 ID:M2UffdmSO
乙です
まぁ、あっちの雪風はこっちより苦労人ですからね
78 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/05/05(火) 01:31:10.98 ID:5TT5yYqJO
翌日

提督「ん?」

瑞鶴「あ、提督さん! おはようございます!!」

提督「こんな朝早くからどうしたんだ?」

瑞鶴「昨日の反省を活かす為に戦術書をちょっとね」

提督「良い心掛けだな」

瑞鶴「うん! 私、絶対にこの鎮守府で一番になるって決めたから!」

提督「一番?」

瑞鶴「一番提督さんの役に立てるようにね」

提督「どうしてまた……いや、そうなって貰えると私も嬉しいのだが……」

瑞鶴「分かってる。瑞鳳も陽炎ちゃんも私より優秀だし、並大抵の努力じゃあの二人に敵わない分かってる。だけど、私、やるって決めたから」

提督「そうか……期待してるぞ」

瑞鶴「私、頑張るから!」

提督「ああ」

瑞鶴「でも瑞鶴、ちょっとお腹空いちゃったかも……ねぇ提督さん。一緒にご飯食べに行かない? 確かもう食堂開いてるよね?」

提督「今からか?」

瑞鶴「もしかして忙しかった?」

提督「いや、そうでは無いのだが……」

瑞鶴「それとも何か用事があるの?」

提督「分かった。食堂に行こう」

瑞鶴「やった!!」

提督「ほら、行くぞ」スタスタ

瑞鶴「うん!」

………………。
79 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/05/05(火) 01:32:06.53 ID:5TT5yYqJO
提督「……ふぅ」コトッ

瑞鶴「提督さん、お待たせ」

提督「味噌汁に干物、ご飯。思ったよりも普通の物を食べるんだな」

瑞鶴「何か変だった?」

提督「てっきり瑞鶴はパンやオムライスのような洋食を食べると思っていた」

瑞鶴「そういうのもいいんだけれどね。だけど朝からオムライスは流石に重いし、何より私は和食が好きなんだもん」

提督「ほう。そうだったのか」

瑞鶴「うん。それより……提督さんはそれだけでいいの? 流石にそれは食べたとは言えないんじゃない?」

提督「生卵を一つ飲むだけで十分だ。そもそも私は朝食はあまり食べないんだ」

瑞鶴「駄目だよ、そんなことしちゃ。朝食は大事なんだよ?」

提督「分かってはいるのだが、いかんせん身体が受け付けなくてな」

瑞鶴「あんまり無理しないでよね?」

提督「善処しよう」

瑞鶴「もう……絶対に改善するつもり無いでしょ?」

提督「ノーコメントだ」
80 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/05/05(火) 01:32:47.29 ID:5TT5yYqJO
瑞鶴「いただきます」スッ パクッ

瑞鶴「あ、美味しい」

提督「その魚は……ホッケか?」

瑞鶴「うん、そうみたい。このホッケ、すごく身が柔らかい」パクッ

瑞鶴「ん〜!!」ニコニコ

提督「良かったな」

瑞鶴「幸せ〜」パクパク

提督「ホッケをゆっくり味わうのも良いが、味噌汁が冷めるぞ」

瑞鶴「あ、そうだね!」ズズッ

瑞鶴「味噌汁も美味しい!! 魚……鱈が入ってるみたい」

提督「出汁が効いていて良いだろう?」

瑞鶴「うん!」パクパク

提督「ふっ……瑞鶴は幸せそうに食べるな」

瑞鶴「えっ!? 何か変だった!?」

提督「そうでは無いよ。ただ純粋にそう思っただけだ」

瑞鶴「だって自分の気持ちを押し[ピーーー]なんてあまり良いこと無いじゃない?」

提督「まあな」

瑞鶴「なら、全力で楽しんだ者勝ちじゃない?」

提督「ポジティブシンキングだな」

瑞鶴「そうかな?」

提督「ああ。だが、明るい事は良い事だぞ」

瑞鶴「うん!」

…………。
81 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/05/05(火) 01:34:21.50 ID:5TT5yYqJO
瑞鶴「ご馳走様でした」

提督「満足か?」

瑞鶴「もうお腹いっぱい」

提督「ならばそろそろ行こうか。あと少しすると他の子達で混雑する」

瑞鶴「そうだね。提督さんはこの後どうするの?」

提督「業務に戻る。瑞鶴は朝礼の時間まで好きにしていなさい」

瑞鶴「そうする。そうだ提督さん、ありがとね」

提督「ああ。そうだ、あまり他の者に言いふらすなよ? 特に瑞鳳や陽炎にはな」

瑞鶴「は〜い!」

提督「では、後ほどな」スタスタ

提督(思ったよりも凹んでいなかった。むしろ元気になっていた……一体どうしたのだろうか……)

提督(ただ単に引き摺らない性格なのか、それとも何か昨夜の内にあったのだろうか……)

提督(まあ、元気になる分には問題ないか)

………………。
82 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/05/05(火) 01:34:54.89 ID:5TT5yYqJO
陽炎「司令、こっちの書類は終わったわよ!」

提督「ふむ……」ペラペラ

提督「特に記入漏れも無さそうだな。ありがとう」

陽炎「どういたしまして! 司令の方はそろそろ終わりそう?」

提督「そうだな。あと少しで私の方も……」ペラッ サラサラ

提督「ん?」ペラッ

陽炎「どうしたの?」

提督「いや、他の鎮守府の話だった。一瞬この鎮守府への命令だと思っだんだ」

陽炎「そう? もしかしたら司令疲れてるんじゃない? 普段はあんまりそんな見間違えなんてしないし」

提督「そうかもしれんな」

陽炎「じゃ、キリの良いところで一回お休みしましょ? ね? ね!?」

提督「そうだな……そうしようか」

陽炎「それじゃあ間宮さんのところに行こ? 新作のパフェがあるんだって!」

提督「流石に私は食べないぞ」

陽炎「え〜」

提督「いつも言ってるが、あまり甘い物は好きでは無いんだ」

陽炎「美味しいのに」

提督「もしも気が向いたら食べるとするよ」

陽炎「その時は一緒に食べようね」

提督「わかったよ」

陽炎「約束よ! じゃ、早速行こ?」パタパタ

提督「焦るな焦るな」スタスタ

提督(西方の海上打通連絡作戦……一体大本営は何を考えているんだ。日本の領海ですら満足に制圧出来ていないにも関わらずこのような作戦などもっての他だ)

提督(せめて、この鎮守府が実行部隊として選ばれない事を願うしか無いか……)

陽炎「司令! 早く早く!!」ピョンピョン

提督「分かったからそう急かすな」スタスタ

………………………………。
83 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/05/05(火) 01:37:14.90 ID:5TT5yYqJO
今日はこれで終わりです。


いつもの時間に投稿しようと思っていたのにいつの間にか落ちてしまった……

遅くなってすみません



また来ますね
84 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/05/05(火) 02:07:42.74 ID:5TT5yYqJO
>>80
訂正

瑞鶴「だって自分の気持ちを押し殺すなんてあまり良いこと無いじゃない?」



おやすみなさい
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/05(火) 09:54:57.01 ID:mqvKBAbSO
乙です
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/05(火) 09:58:55.67 ID:JmI9pCVvo
乙です
87 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/05/06(水) 11:48:10.71 ID:Zi0xK0wEO
すみません、昨日も更新する予定だったのですが、寝落ちしてしまいました……


今日の夜には更新します。
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/06(水) 12:59:13.31 ID:X6qJi3n8O
把握
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/06(水) 16:11:21.04 ID:gGUY3rZSO
了解です
90 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/05/06(水) 22:08:57.60 ID:+m8IdrIrO
間宮「はい、どうぞ。期間限定の桜パフェよ」

陽炎「ありがとうございます!」パタパタ

陽炎「お待たせ、司令!」

提督「デカイな……ちゃんと食べれるのか? 夕飯までまだ時間あるとはいえ、流石にその量は無理だろう?」

陽炎「大丈夫よ! 甘い物は別腹だからね!」

提督「それにしたって多過ぎる……見ているだけで胸焼けする」

陽炎「司令ったら、本当に甘い物は駄目なんだよね」

提督「全部が全部無理な訳ではないのだがな」

陽炎「なら、これは大丈夫? ほら、あーん」スッ

提督「遠慮する」

陽炎「食べてくれないとストライキしちゃうわよ?」

提督「軍属の身でそれが許されると思うか?」

陽炎「司令がこれを食べてくれれば済む話よ」

提督「……一口だけだぞ」

陽炎「うん! はい!」

提督「…………甘い……」

陽炎「だってパフェだもん、当たり前よ」パクパク

陽炎「うん、美味し!」

………………。
91 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/05/06(水) 22:09:42.07 ID:+m8IdrIrO
陽炎「美味しかった〜!」

提督「私が支払っておくから陽炎は瑞鳳と一緒に執務室まで来てくれ」

陽炎「え、いいの?」

提督「書類整理を手伝ってくれた御褒美だと思ってくれ」

陽炎「ありがと、司令! 大好きよ!」

提督「ああ」

陽炎「じゃあ、瑞鳳さん探してくるね!」パタパタ

間宮「ふふっ、陽炎ちゃんってば元気ですね」

提督「全くだ」

間宮「それにしても、まさしく恋する乙女って雰囲気を醸し出してます。そう思いませんか?」

提督「……それを私に聞くか?」

間宮「提督に、とは言ってませんよ?」

提督「…………負けたよ」

間宮「みんな大切にするのもいいのですが、あんまり何股もかけるのは良くないですからね〜」

提督「なんの事だ」

間宮「陽炎ちゃんに〜瑞鳳さん。そして今朝は瑞鶴さんも……」

提督「肝には命じておくが、お前は減給をご所望か?」

間宮「いえいえ、そんなことありませんよ」

提督「まあいい……陽炎も満足していた。ご馳走」スッ

間宮「それは良かったです。はい、お釣りです」

提督「それで好きな物でも買うがいい」

間宮「いえ、大丈夫です。十分過ぎるほどお給料は頂いておりますから」

提督「了解だ。世話になった」

間宮「また来てくださいね〜」

…………。
92 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/05/06(水) 22:10:12.88 ID:+m8IdrIrO
コンコン コンコン

陽炎「司令、入ってもいい?」

提督「ああ。入ってくれ」

ガチャッ パタン

陽炎「お待たせっ、司令!」

瑞鳳「どうしたの?」

提督「何点か共有しておきたい事があったのと、出撃の件で少し話し会いたくてな」

瑞鳳「出撃? どこか制圧するの?」

提督「そうだ。だが、とりあえずは情報の共有から話そう」

瑞鳳「うん」

提督「単刀直入に言えば、大本営から西進の司令が出た」

瑞鳳「西進? 印度とか?」

提督「それも含まれるが、もっと先だ」

陽炎「まさか……欧州?」

提督「そうだ」

瑞鳳「嘘……だよね……そんな範囲の補給線の維持なんて無理よ!」

提督「同感だ。日本の領海ですら時々敵が現れるというのに、遙か彼方まで補給線を確保し維持し続けるするのは不可能だ。流石に大本営もそこまで無能だった訳では無かったようで、維持せよとは言っていない」

陽炎「どうして? 折角攻略するのにその海域を手放すの?」

提督「どうやら、同盟を組んでいたドイツからの連絡が最近途絶えた様だ。そのため、上層部はドイツと直接コンタクトを取ることにしたらしい」
93 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/05/06(水) 22:10:43.84 ID:+m8IdrIrO
瑞鳳「そういうことなんだ……でも」

提督「でも?」

瑞鳳「えっと……英国とかに援護を頼むのはダメだったのかなって?」

提督「不可能だ。我々日本は連合国側との戦争は敗戦という形で終結したものの、対立関係は未だに継続中だ。それに加え、日本は直接的な影響は受けなかったが、核戦争の勃発によってその対立関係もより複雑になってしまった」

瑞鳳「でも、深海棲艦が跋扈してる今くらいは協力してもいいんじゃない?」

提督「そう出来たら良いのだが、もう一つ無理な理由があるんだ」

瑞鳳「どういうこと?」

提督「かつてドイツがイギリスやフランスなどといった敵対国に対し、深海棲艦の脅威を排除する為に一時の同盟を呼びかけたらしい。しかし、それぞれの国に艦娘を派遣したところ、それらの国は深海棲艦に乗っ取られていたのだよ」

瑞鳳「えっ!?」

陽炎「嘘っ!?」

提督「向こうでで生き残っている海軍……つまり艦娘はイタリア、フィンランド、ブルガリア、ルーマニアなど、かつての戦争で我々の味方だった国しか生き残っていなかったようだ。だが、その後になって深海棲艦に滅ぼされた国も多いと聞く」

瑞鳳「ということは……」

提督「人類は滅亡寸前という事だ。日本の周りも知っての通り、深海棲艦が住み着く大陸となってしまった。核戦争で人類の人口が急激に減り、そこに深海棲艦が乗り込んで来た。海の防衛力が弱い国とその国民が滅ぶのは必然だろうな」

陽炎「じゃあ、独逸はもう……」

瑞鳳「滅ぼされた……の?」

提督「その可能性が高い」

94 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/05/06(水) 22:11:45.10 ID:+m8IdrIrO
提督「しかし、今回の作戦は我々が出ると決まった訳ではない。あくまでも、何処かの鎮守府が、又は合同で作戦に参加する事になるという告知だ」

瑞鳳「じゃあ、この鎮守府が作戦参加しない可能性も?」

提督「ある。だから私は先手を打っておこうと考えている」

陽炎「先手?」

提督「出撃をする」

瑞鳳「出撃して大なり小なり損傷すれば選ばれない可能性が高くなるから?」

提督「そういう事だ。だが、仮にその作戦に参加する事になっても、この出撃がメリットに変わる様にする」

陽炎「どうするの?」

提督「南西海域の資源地を取りに行く。東部オリョールを奪還し、海上輸送ラインを形成、資源の搬入を行う」

陽炎「つまり、もしも大規模作戦に参加する事になっても資源の枯渇を防ぐ事になるってこと?」

提督「そうだ。他にも敵の輸送ラインの断絶、そして、瑞鶴とゴーヤに実戦経験をさせるという側面も持っている」

瑞鳳「うん、いいと思います」

提督「陽炎は?」

陽炎「私も良いと思うわ!」

提督「では、編成や攻略方法について考えたいと思う。二人ともいつも通り自由に意見してくれ」

陽炎「は〜い!」

………………………………

………………

……
95 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/05/06(水) 22:12:20.20 ID:+m8IdrIrO
コンコン コンコン

瑞鶴「瑞鶴とゴーヤ、参上しました」

提督「入ってくれ」

瑞鶴「失礼します」ガチャ

瑞鶴「あれ? 瑞鳳と陽炎ちゃん?」

瑞鳳「待ってたよ」

陽炎「ほら、ここに座って」

瑞鶴「えっと……」

提督「座って良いぞ」

瑞鶴「うん、じゃあ」スッ

伊58「ゴーヤ、座りまーす!」ポスン

瑞鶴「突然呼び出してどうしたの? もしかして何かやらかしちゃってた?」

提督「そういう訳では無い。だが、お前達だからこそ伝えねばならない事だな」

瑞鶴「私達だから?……新人だからって事でいいの?」

提督「ああ。その認識で間違っていない」

瑞鶴「ふぅん」

瑞鳳「はい、二人とも。お茶とお茶菓子よ」

瑞鶴「ありがと……って、これ、卵焼きじゃない!?」

瑞鳳「うん! そうだよ!」

瑞鶴「貰う側から言うのもあれだけど、これはお茶菓子とは言わないと思う……」

瑞鳳「甘い卵焼きならお菓子みたいなものだもん」

瑞鶴「いや……でも……」

提督「瑞鶴。そこは触れてやるな……それに味は保証するからとりあえずは安心してくれ」

瑞鶴「うん……」パクッ

瑞鳳「どう?」

瑞鶴「ん、美味しい」

瑞鳳「良かった!」
96 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/05/06(水) 22:13:04.44 ID:+m8IdrIrO
提督「まあ、二人ともそれを食べながらで良いから聞いてくれ」

伊58「はーい!」

提督「明日、二人には実戦に出て貰う」

瑞鶴「っ!? げほっ!! お、お茶が気管に、げほっげほっ!!」

瑞鳳「大丈夫?」

瑞鶴「うん……何とか」

伊58「どうしてゴーヤ達にそれを教えてくれたの? 普通はギリギリまで教えないよね?」

提督「ああ。確かに普通なら秘書艦じゃ無い限りは知らされる事は殆どない。だが、あえて今回は二人に作戦内容や、編成を教えておく」

瑞鶴「教えてくれる理由はあるの?」

提督「お前達が戦死する可能性を少しでも減らす為だ。1日の違いとはいえ、二人は心構えと覚悟を決める事が出来る。そして、自分の所属する部隊の旗艦に、その艦隊の大まかな方針や戦術などを教えて貰う時間も出来る。この1日の差は小さいようで、大きかったりするのだよ」

瑞鶴「納得出来たわ」

提督「ゴーヤは?」

伊58「大丈夫でち!」

提督「ならいい。では、細かいところも含めて説明する」

瑞鶴「お願いします」

伊58「よろしくお願いします!」

提督「まずは……」

………………………………。
97 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/05/06(水) 22:14:30.87 ID:+m8IdrIrO
今日はこれで終わりです。


また来ますね!
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/06(水) 23:03:28.01 ID:xUjc4a8GO
乙です
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/07(木) 10:12:46.44 ID:fsiW2VISO
乙です
ドイツってことはビス子等の出番もあるのかな?
100 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/05/07(木) 23:25:32.02 ID:jOwktCSRO
すみません、今日は更新出来そうにないです……


余談ですが、翔鶴型の改二が決まりましたね。死ぬほど嬉しいです
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/09(土) 10:33:16.50 ID:Zc+3+IxY0
どのソースも画像が無い
102 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/05/22(金) 23:22:28.03 ID:EufrWPApO
オリョール

提督「作戦海域近辺に到達した。朝霧の周辺を護衛していた者は帰艦してくれ。ソナー、敵潜水艦の存在は?」

乗組員「反応なし!」

提督「了解」

瑞鳳「提督、攻略隊の出撃準備完了しました!」

提督「分かった。では、朝霧は瑞鳳や瑞鶴の隊に続く。瑞鶴とゴーヤ以外分かっているとは思うが確認するぞ。私はお前達の死など望んでいない。作戦遂行は二の次、生きて帰る事だけは忘れるな。いいな?」

全員「はい!」

提督「全艦出撃!」

瑞鳳「先ずは私達から出るね! 第一艦隊出撃!」

………………………………

………………

……
103 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/05/22(金) 23:23:23.86 ID:EufrWPApO
瑞鶴「ねえ、瑞鳳」

瑞鳳「どうしたの? 何かあった?」

瑞鶴「あ、ううん。そういう訳では無いの」

瑞鳳「そうなの?」

瑞鶴「えっと……提督さんっていつもあんなこと言ってるの?」

瑞鳳「あんなこと?」

瑞鶴「えっと、生きて帰って来いってやつ」

瑞鳳「あれはいつも言ってるよ」

瑞鶴「こんな事言うのは悪いんだけど、これっておかしくない?」

瑞鳳「やっぱり最初はそう思うんだね」

瑞鶴「最初は?」

瑞鳳「うん。でも瑞鶴がおかしいと思うことを話してくれない?」

瑞鶴「だって私達は兵器な訳で、任務を遂行して完遂させるのが使命な訳でしょ? なのに遂行するなってのはおかしいよね? 普通は命に替えてもって言われるものだし」

瑞鳳「遂行するなとは言ってないけど……まあいいか。他にはある?」

瑞鶴「それに、提督さん自ら敵が跋扈する海域に出撃するなんて変だよ」

瑞鳳「これで終わり?」

瑞鶴「パッと思い付く限りでは」
104 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/05/22(金) 23:23:57.29 ID:EufrWPApO
瑞鳳「じゃあ、提督の言ってた事から話すね。どうしようかな……そうね。例え話をしようかな」

瑞鶴「うん?」

瑞鳳「今この海域を制圧する代償として私が沈んだとするよ? 鎮守府はオリョールという資源の宝庫を手に入れました。これだけだと犠牲以上の対価を得られる様に思えない?」

瑞鶴「うん。絶対にこっちのが良いと思う」

瑞鳳「でもね、長い目で見ると評価は変わるんだよ」

瑞鶴「長い目?」

瑞鳳「そう。鎮守府は資源地を手に入れたけど、私という戦力を失いました。なら新たに私の代わりの艦娘を建造すれば良い話だよね?」

瑞鶴「そうだね」

瑞鳳「でもね、私と同等以上の練度にたどり着くまでにどれ位の期間がかかると思う? さらに言えば、私が沈まなかった場合私はもっと成長している筈だからそれも考慮に入れないといけないね」

瑞鶴「あ……」

瑞鳳「育成の期間中に何も無ければいいけど、その間に鎮守府の存亡に関わる危機が迫ったらどうする? 私ぐらいの経験を積んでいなければ対処仕切れない危機だったら?」

瑞鶴「…………負ける」

瑞鳳「そうだよね。鎮守府の危機は言い過ぎだったとしても、私ならば救えたかもしれない命がさらに犠牲になる可能性もある。誰かが死ぬってそういうことなんだよ?」

瑞鶴「……うん」

瑞鳳「実例だってあるんだよ。瑞鶴も記憶があるとは思うけど、大東亜戦争初期の日本軍の艦載機パイロットと末期のパイロットの練度の差……瑞鶴なら分かるよね?」

瑞鶴「そうだね……目先のメリットばかり追うと後で取り返しのつかないことになる……」

瑞鳳「だから提督はあんな事言ったの。そして朝霧に乗艦している事についてなんだけど……」

瑞鶴「けど?」

瑞鳳「私の感情論を言うと、私も反対したい……でも、提督の意見が正しいだけに何も言えないの」

瑞鶴「提督さんの意見って?」
105 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/05/22(金) 23:24:35.02 ID:EufrWPApO
瑞鳳「艦隊を指揮するならば最前線にいるべきだ。戦況は一瞬で変化するから、最前線でなければ状況の判断など出来やしない。更に、朝霧を艦娘の輸送艦にすれば戦闘海域に辿り着くまでの疲労は大幅に軽減出来るし、大破した艦娘の救助も出来るって」

瑞鶴「なら、指揮官は別の人にやって貰えば……」

瑞鳳「大切な艦娘の命を他の人には預けられないぅて言われた。それに、自分が負うべき業務や責任を部下に押し付けるのはあってはならない、最低だともね……」

瑞鶴「もしかして提督さんってああ見えて……過保護?」

瑞鳳「ちょっとね。だけど、あそこまで私達を護ろうとしてくれて、全ての責任は自分で負おうとする人だからこの鎮守府のみんなが提督の事を慕ってる。提督って、艦娘だけではなくて、朝霧の乗組員の人達に対しても気を遣ってるのよ」

瑞鶴「へぇ〜そうなんだ」

瑞鳳「提督は私達を護ろうとしてくれてるけど、私は提督が危険に晒されたたら絶対に提督を護る。ううん、多分この鎮守府の全員が提督の為に動くわ」

瑞鶴「提督さんってそんなに凄い人だったんだ。確かに優しいとは思っていたけどさ」

瑞鳳「瑞鶴も提督と一緒にいれば提督の良さがもっと分かると思うよ」

瑞鶴「うん。そうしてみる」

瑞鳳「でも……」

瑞鶴「まだ何かあった?」

瑞鳳「ううん、何でもない!」

瑞鶴「そう?」

瑞鳳「あっ、偵察機から入電!!」

瑞鳳「第一艦隊全艦のみんな聞いて!」

提督「敵を見つけたか?」

瑞鳳「はい!! 重巡2、軽巡2、駆逐2、計6隻がこちらに向かってます!」

提督「分かった。全艦戦闘態勢! 瑞鳳と瑞鶴を中心に輪形陣を形成! 瑞鳳と瑞鶴は艦載機を射出、敵への攻撃を行ってくれ」

瑞鳳「はい!」

瑞鶴「了解!」

提督「第一次攻撃隊が討ち漏らした敵は比叡と熊野が接近して仕留めてくれ。いいな?」

熊野「承りましたわ」

比叡「まっかせて下さい!!」

提督「全艦行動開始!!」

……………………。
106 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/05/22(金) 23:40:07.44 ID:knzpyytAO
ヒューン ズドーン!!

リ級「」

瑞鶴「やったぁ!! 敵重巡隊は炎上! 轟沈も時間の問題よ!」

提督「よくやった! 比叡。対空、水上電探共に反応はあるか?」

比叡「いえ、こちらの艦載機群以外の反応は無さそうです」

提督「秋月、ソナーに感は?」

秋月「ありません!」

提督「了解。しかし全員このまま戦闘態勢を継続してくれ。今のは敵の前衛部隊だろう。本命はまだ別にいる筈だ」

瑞鳳「はい! 引き続き偵察機による索敵を続けます!」

提督「頼むぞ。しかし、流石に空母が2隻いると破壊力が段違いだ。まさか艦載機のみで敵艦隊を仕留めるとはな」

瑞鳳「最初の奇襲で敵の旗艦と軽巡2隻を撃沈出来たからです! おかげで対空射撃も殆どありませんでした!」

提督「その結果、熊野と比叡を使わないで敵の主力艦隊との戦いに温存する事が出来た。助かったよ」

瑞鳳「うん!」

提督「瑞鳳もだが、瑞鶴。よく頑張ったな」

瑞鶴「え? あ、はい!! ありがとうございます!」

提督「ただ、気は抜くなよ? 油断したらそこで足元を掬われる」

瑞鶴「はい!!」

提督「ああ。艦隊複縦陣に移行。引き続き警戒を行ってくれ」

全員「了解!!」

………………。
107 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/05/22(金) 23:41:43.50 ID:knzpyytAO
今日はここまでです

また来ますね!
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/22(金) 23:46:57.28 ID:tHsoFKfTO
乙です
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/23(土) 09:39:37.87 ID:19SL7CISO
乙です
110 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/05/25(月) 23:19:58.38 ID:pQvgKQgvO
瑞鶴「ん? あれ?」

瑞鳳「どうしたの?」

瑞鶴「3番機からの連絡が途切れた……」

瑞鳳「3番機がいた方位は分かる?」

瑞鶴「東北東……もしかして」

瑞鳳「撃墜された……かも」

提督「後続の偵察機に伝えてくれ。敵機、又は敵の対空砲火が待ち構えている可能性が高いと」

瑞鳳「はい!」

瑞鶴「了解!」

提督「そして瑞鳳と瑞鶴は直掩機を上げろ。偵察機がやられたという事は、今現在東北東の目が無いという事だ。敵空母はこちらを捕捉している可能性もある。その場合、向こうは今、あるいは既に攻撃隊を発艦させているということだ。後手に回ったら戦況は敵に握られる。少しでも先に動くんだ」

瑞鶴「うん! 航行スピード上げるわよ! 増速、最大戦速! 風向良し! 速度良し! 直掩機発艦しちゃって!!」バシュッ

提督「秋月と響は対空射撃の準備を行え。艦隊防空の任務を遂行するんだ」

響「司令官、陣形は?」

提督「艦隊の前方で二人は対空射撃の準備を行え。比叡熊野は敵艦隊の場所を確認出来るまでは対空射撃の準備」

響「了解」

瑞鶴「後続の偵察機より入電! 敵の攻撃隊が接近中!!」

提督「瑞鶴と瑞鳳は引き続き直掩機の射出を急いでくれ。秋月は高射装置を使用して敵機を迎撃せよ」

秋月「了解です!」

提督「さあ、来るぞ!」

…………………………。
111 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/05/25(月) 23:20:37.40 ID:pQvgKQgvO
瑞鳳「緑小隊は青小隊を援護! 赤小隊が敵機の頭を抑えて! 」

瑞鶴「瑞鳳! 南東からも敵機群接近中!」

瑞鳳「北東の敵で手一杯! 瑞鶴の艦戦隊は回せる?」

瑞鶴「私、実戦経験が……」

瑞鳳「大丈夫! 瑞鶴なら出来るから! あの時までずっと一緒に戦って来たじゃない!」

瑞鶴「でも……」

提督「私が瑞鶴のフォローをする。瑞鶴、安心してやるがいい」

瑞鶴「…………」

提督「大丈夫だ。この前はお前に足りなかった部分は私が補う」

瑞鶴「……分かった。私やってみる!」

提督「その意気だ。では、烈風隊を二つに分けて南東に向かわせろ。片方は雲の上へ、もう片方は敵の艦攻などを迎撃させろ」

瑞鶴「でも、そんなことしたら下の方がやられちゃうって」

提督「敵の戦闘機が襲ってきたら上空からの奇襲をかける。下の隊は敵機迎撃と囮として動いてもらう」

瑞鶴「分かった。じゃあ、やるね」

瑞鶴「烈風隊は二隊に分かれて南東の敵機を対処して! 偶数番機は雲の中に潜って敵編隊に接近。奇数番機は艦攻や艦爆の対処! 絶対に深追いだけはしないで!」

……。
112 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/05/25(月) 23:21:07.88 ID:pQvgKQgvO
瑞鳳「提督! 何機か艦爆に抜かれました!!」

提督「分かった! 瑞鳳の艦戦隊はこのまま迎撃を維持! 秋月! 響!」

秋月「はい!!」

響「なんだい?」

提督「烈風が撃ち漏らした敵艦爆がそちらへ向かっている。必ずそこで迎撃してくれ」

秋月「はい! お任せ下さい! 防空駆逐艦の力、お見せします!」

提督「ああ。頼むぞ」

秋月「高射装置自動追尾良し! 長10cm砲ちゃん装弾完了! 撃ち方始め!!」ズドン! ズドン!

響「私も遅れを取るわけにはいかないね……ウラー!!」ズダダダダ

秋月「敵機撃墜!! やりました!!」

響「まだ来るよ。気をつけて」

秋月「はい!!」

……………………。


113 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/05/25(月) 23:21:57.62 ID:pQvgKQgvO
瑞鶴「敵攻撃隊が退却を始めたわ!」

瑞鳳「偵察機より入電! 敵艦隊発見だって! 正規空母2、戦艦1、重巡2、駆逐1!」

提督「よくやった!!」

瑞鳳「方角は東北東! 座標データはすぐに送られて来ます!」

提督「了解。瑞鳳と瑞鶴は攻撃隊を射出。そして今まで戦闘していた直掩隊は一度補給に戻して予備機を直掩隊として配備!」

瑞鳳「了解! 紫電改発艦! 彗星隊発艦! 続いて天山攻撃隊も発艦!」バシュッ

瑞鶴「艦載機のみんな、行っちゃって!!」バシュッ

提督「比叡と熊野は敵艦隊へ接近して砲撃を行ってくれ。くれぐれも味方艦載機は落とすなよ」

比叡「わっかりました!!」

熊野「熊野にお任せ下さいな」

提督「出来る限り敵の注意を引いてこい。比叡、熊野、突撃開始!」

比叡「高速戦艦比叡、行きます!」

…………。
114 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/05/25(月) 23:22:35.51 ID:pQvgKQgvO
比叡「重巡を一隻落とした! 残りは!?」

熊野「戦艦1、空母2、重巡1ですわ」

比叡「まだまだか熊野、敵戦艦に照準合わせ! ……第三斉射、撃ち方始めー!!」ズドーン! ズドーン!

熊野「とおぉぉおぉおお!!」ズドーン!

ル級「……」ズドーン!

ドッカーン!

比叡「きゃあ!!?」

熊野「お身体の調子は宜しくって?」

比叡「副砲が1門仕様不可になっちゃったけど、まだまだいける!」

熊野「引火には気をつけて下さいな」

比叡「大丈夫だって!!」

熊野「しかし、少々辛いですわね。第二次攻撃隊が来るまでまだ時間があるというですのに……」

比叡「2人でもここは守り抜くよ!!」

熊野「それは分かっていますわ。通す気などさらさらございませんわ」

比叡「第四斉射、撃ち方始め!!」ズドーン!! ズドーン!!
115 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/05/25(月) 23:29:13.62 ID:pQvgKQgvO
提督「やはり敵も重要地点の防衛とあって主力を引き連れて来ているのか。手強いな」

瑞鳳「第二次攻撃隊、準備出来ました!」

提督「了解。第二次攻撃隊発艦してくれ!」

瑞鳳「了解! 第二次攻撃隊発艦!!」バシュッ

乗組員「艦長、第二次艦隊より入電が入りました!」

提督「よし! なんと書いてある?」

乗組員「オリョール海北方の敵艦隊をを撃破、そのまま南進して敵主力艦隊を攻撃するとのことです」

提督「了解、下がれ」

乗組員「はっ!」ビシッ スタスタ

提督(やっと来たか……頼むぞ…………)

提督「陽炎!」

…………。
116 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2015/05/25(月) 23:29:57.73 ID:pQvgKQgvO
今日はこれで終わりです。

また来ますね!
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/25(月) 23:31:29.30 ID:BblO4ljMO
乙です
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