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エナドリの力 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/04/15(水) 00:40:45.00 ID:JVY0gv6v0
雪歩「はい、どうぞプロデューサー。お茶です」

P「ちんこ茹でるんじゃねぇ!!」

雪歩「…え?」

P「発射角度は72度しかないなんてイヤなの!」ジタバタ

春香「こんにちは〜、ただいま戻りました」

雪歩「は、春香ちゃん。大変です!」スタタ

春香「どうしたの、雪歩」

雪歩「プロデューサーが…おかしくなっちゃって」

春香「プロデューサーさんが?」

P「ブラジャーが?」ヌッ

春香「ふぇ…。セクハラです!!」

雪歩「そうじゃないよ〜」

P「ファイトだよ、マレーシア!!」ガッツポーズ


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旅にでんちう @ 2024/04/17(水) 20:27:26.83 ID:/EdK+WCRO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713353246/

木曜の夜には誰もダイブせず @ 2024/04/17(水) 20:05:45.21 ID:iuZC4QbfO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1713351945/

いろは「先輩、カフェがありますよ」【俺ガイル】 @ 2024/04/16(火) 23:54:11.88 ID:aOh6YfjJ0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713279251/

【MHW】古代樹の森で人間を拾ったんだが【SS】 @ 2024/04/16(火) 23:28:13.15 ID:dNS54ToO0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713277692/

こんな恋愛がしたい  安部菜々編 @ 2024/04/15(月) 21:12:49.25 ID:HdnryJIo0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713183168/

【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part2 @ 2024/04/14(日) 19:38:35.87 ID:kch9tJed0
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アテム「実践レベルのデッキ?」 @ 2024/04/14(日) 19:11:43.81 ID:Ix0pR4FB0
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エルヴィン「ボーナスを支給する!」 @ 2024/04/14(日) 11:41:07.59 ID:o/ZidldvO
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2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2015/04/15(水) 00:42:52.03 ID:JVY0gv6v0
春香「プロデューサー働きすぎで、おかしくなったのかも。この間100連勤記念だーって騒いでたもん」

雪歩「ど、どうしよう」

春香「とりあえず、話をきいてみようか」

雪歩「あの…プロデューサー疲れてますか?」

P「そうなの、エナドリを飲んじゃったの」ニコォ

春香「ああー!一日20本までって言われてたのに、こんなに飲んでる!」

Pの机の下からは100本以上全てからになったエナドリが見つかった。

P「これを飲めば、海の面積がすこしでも減るかなって思って…」ポリポリ

春香「バカですか?」

雪歩「と、とにかく病院に!」

P「やめてくれぇ!!これ以上直腸検査されたら、公園に出歩けなくなっちまううぅ!!」ドゲザァ

春香「だれも直腸検査なんて言ってないじゃないですか!なんで公園限定なんですか!」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2015/04/15(水) 00:45:08.21 ID:JVY0gv6v0
雪歩「プ、プロデューサー、本当にイヤなら言ってくださいぃ…無理強いはしませんから。」

春香「…雪歩」

P「…大根」

雪歩「…」

P「間違えちゃった、ごめんねハニィー♡」

ドカッ、バキッ、グシャア… 

雪歩「本当はからかっているんじゃないんですか」

春香「あり得るかも」

q「前が見えねぇ…」

春香「とにかく、わたしが救急車を呼ぶ間、見張っといて」

雪歩「…わたし、ですか」

春香「ファイトだよ、雪歩!!」ガッツポーズ

雪歩「…」イラァ

q(大根から闘気を感じる…奴の力がこれほどものとはな。油断できん相手だ)

雪歩「そのまま、動かないでくださいね」ジロォ

q「フロフキ大根の命じるままに」ジロォ

ドカッ、バキっ(以下略)

P「だが、元に戻れたよ。ありがとう雪歩」

雪歩「分かればいいんです!」キッ

P「ところであいつはどこ行った?」

雪歩「そういえば遅いですね」

春香「到着したよーっ」

救急隊員「やぁ、これはひどい傷だ」

P「そうなんです、天海春香とぶり大根にやられて」イテテ

春香「…」

雪歩「…」

救急隊員「…」




それから、一週間、Pは入院することになった。
おしまい
ぶり大根はうまい
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/15(水) 01:22:04.07 ID:XEJTeizDO
お、おう(なんだこれは…)
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/15(水) 01:27:18.73 ID:2szQ+Shv0
これも全部ちひろって奴の所為なんだ!
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/15(水) 02:46:49.54 ID:fP5iL5cAO
マジかよ小鳥最低だな
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/04/16(木) 00:53:09.84 ID:dRgvcpub0
小鳥「プロデューサーさん、これで仕事終わりなんですからお酒飲みましょうよ」グイグイ

P「そうですね、少しくらいなら付き合いますよ」

小鳥(ピヘヘヘwwお酒に弱いことはリサーチ済みwあとは既成事実を作るだけwww)

小鳥「はい、どうぞどうぞ。ぐいっと逝っちゃってくださいw」

P(あ!まいったなぁ、医者にエナドリと合わせて飲むなって忠告されてたの忘れてた…

でも少しくらいならいいっか)

小鳥「うふふふふ、プロデューサーさん顔真っ赤ですよwww」

P「……どーせ、おれはちんこに負けたんですよ…」ボソッ

小鳥「ピヨォォォオオオオオオオオオオオオ!!!」ガタガタアッッ

P「サバンナ、ちょっとうるさい」

小鳥「はっ…ごめんなさい。どうか、後生ですから詳しい話をば…」

P「はふぅ、ここから先は経験者しか教えられないの。許してほしいの」ゴメンネ

小鳥「」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2015/04/16(木) 01:03:13.96 ID:dRgvcpub0
P「土星呼んでくるか、エロそうだし」ピポピポパー

真美「何ぃ?兄ちゃん」ガチャ

P「サバンナって、まだ未経験だろ?」シンケン

真美「?うん、まだ、イったことないよ」

P「さようか…。土星はイったことがあるか?」

真美「っつwwwないよーww。なになに、連れて行ってくれるのー???パスポートとかないけど大丈夫ww?」

P「真美は合法……合法!!」

真美「本当?!お兄ちゃん大好き!!」

P「 や っ た ぜ 」ガッツポーズ

小鳥「サバンナと土星の話で、なんでそんなに嬉しそうなんですか」




そして、数年後彼らはイってしまったのだが、それはまた別のお話

おしまい


9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/17(金) 16:52:58.52 ID:1fCngJaKO
ファッキューちっひ
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/04/18(土) 03:57:17.91 ID:tDt0cR3M0
雪歩「えぇ!プロデューサーまた入院したんですか」

小鳥「はい…エナドリのない生活にしないとダメみたいです。わたしは妄想が滞っt、いえ残念なんですけどね〜」

雪歩「でも、もとのプロデューサーに戻ってくれるなら…いいのですけれど」

P in ソファ(ふっふっふ、まさかおれが既に抜け出しているとは夢にも思うまい。早く、みんなのしょんぼりとした声をききたい!)


春香「あーあ、どうしてこうなっちゃったんだろ…」ガチャ

雪歩「春香ちゃん、どうしたの?」

P(おおっ、春香じゃないか。これは絶対心配してくれてr)




春香「エロ本、お母さんにみつかっちゃった」

P「」ごっ←頭をぶつける音
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/04/18(土) 04:02:26.83 ID:tDt0cR3M0
小鳥「ちゃんと隠しておかないとダメよ」

春香「本当ですね。夜、そのまま寝ちゃって、朝起きたら…はぁ」ガックリ

P(春香ァ!人が入院してるってのにナニしてるんだよ!)

小鳥「賢者モードになってもちゃんと後始末はしないとね。私もよく失敗したわ」ウデクミ

P(もう、いいよ!生々しいわ!)

雪歩「私、信じてます。プロデューサーのことを」

P(だれも聞いてないよ、雪歩…)

真美「はるるん〜、毎日やってると髪が傷んじゃうらしいよ」

春香「えっ、そうなの!?…気をつけよーっと」

雪歩「わっわたしも初めて知りました!」

P(さっきから下ネタしか言ってない。春香達って本当は下ネタが好きなの…?)
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/04/18(土) 04:08:54.75 ID:tDt0cR3M0
あずさ「こんにちは〜」

P(あずささんキターッ!)

あずさ「あら、春香ちゃん。頭を抱えてどうしたの?」

春香「…どうしよ、どうしよ、ぁぁああ帰りたくないぃ…」

雪歩「今はなにを話しても無駄なのです。理由は聞かないであげてください」

あずさ「まぁ、そんなにプロデューサーさんのこと…。

ごめんなさい、思い出させるようなことをして」

P(その調子、さすが、あずささん)

あずさ「プロデューサーさんが入院したときいたものですから、今日はこれを持ってきたんです」ゴソゴソ


エナドリ どんっ!!!



あずさ「これを飲んで忘れましょ!」

小鳥「うわッ、これ高いですよ!」

春香・雪歩・真美「「「やったっー!」」」

P(なっなんだ! あずささんが持ってくる高い飲み物って…あっ)

P「待てっ、お酒は大人になってからだ!」ガバッ

P「あっ…」

その他全員「…」



そして、彼はエナ中毒で、また入院することになった。

だが、それに至るまでの記憶が消えたことは彼にとっても、救いになっただろう。

おしまい

元ネタ銀たま
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/04/19(日) 15:12:03.41 ID:XIRFVKxq0
P「ふーっ、緊張するなぁ」

美希「どうしたの?」 

P「今度、346プロと合同してイベントをすることになったんだ。その打ち合わせがこれからあるんだよ。

美希も346プロの名前は聞いたことがあるだろう?」

美希「うん、雑誌によくのってるの。とっても大きいプロダクションらしいね」

P「そうなんだよ。もしミスでもしたら、どんなことになるか…」

美希「プロデューサーさん、大丈夫なの!」

P「…美希は本当に優しいな。よし、頑張るぞ!」エナごくごく

美希「…それ何本目なの」

P「…今はそんな事はどうでもいいんだ。重要な事じゃない」

美希(…噂に聞いてたけど、性格変わってるの。このままだと…)




P「よろしくお願いします」アクシュ

346P「よろしくお願いしますね」アクシュ

P「さて、指相撲を始めましょうか」

346P「」



美希(なんてことになりかねないの! プロデューサーさんが落ち込む姿は見たくないの…)

P「じゃ、そろそろ逢魔が時だから」

美希「まっ、待ってほしいの!私も連れていってほしいの!」

P「危険な夜の街に女の子は連れて行けないよ…」

美希「お願い…迷惑、かけないから」

P「美希、マジ天使」(…いいだろう、おれの足を引っ張るんじゃねーぞ!)



そして美希はPと一緒に346プロだくしょんへ向かうのでした。胸中に一抹の不安を抱えながら…
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/04/19(日) 16:15:16.55 ID:XIRFVKxq0
卯月「あれ? 新しいアイドルの方でしょうか」

凛「会社の玄関でなにしてるんだろ…」

未央「話しかけてみようか!」




P「ここが鬼ヶ島か、えらいところに来ちまったな」五体投地

美希(やっぱり今日は一緒に来てよかったの)


未央「あのー、どうかなさt…ひっっ!へ…へんたい」ドンビキ

美希(やっぱり一緒に来ないほうがよかったの)

卯月「そんなこと言っちゃだめだよ! すいません、宗教についてあまり知らなくて…」

P「構わんよ。間違いはだれにでもある、ドリフターズも言っておられた」

凛(ドリフターズ…?)

卯月「えと、なにか手伝えることってありますか?」

P「ここに住むという鬼を退…」

美希「このプロダクションのプロデューサーに会いたいの!」

凛「!!?」

卯月「それなら、12階のプロデューサーさんの部屋にいると思います」

P「雉、おまえのことは死んでも、忘れない!!」スタタ

卯月「」

美希「ごめんなさいなの〜!」スタタ






卯月(私、あの人の一生の思い出になっちゃったの…?)キュン

未央(あっ、しまむー落ちた)

凛「…忘れ物したから、一旦戻るね」ダッシュ

未央「ええー!」

凛「先に帰ってて」キッ

卯月「」

未央「」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/27(月) 12:30:24.85 ID:3QR3IbcT0
プロデューサーの部屋

346P「もう、エナドリを売るのは止めにしましょう、ちひろさん。我々は過ちを犯しました、あんなものは売るべきではなかった」

ちひろ「…。」

346P「精力増進に、脳の活性化…確かにそれを求めている人間は沢山いるでしょう。ですが、強い中毒性と躁をもたらすとなれば
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2015/04/27(月) 13:34:31.46 ID:3QR3IbcT0
346P「話は別だ…。大事にならないうちに回収すべきです…ちひろさん?」

目の前に佇む彼女は、口端を吊り上げ、静かに嗤っていた。

ちひろ「ふふっ…プロデューサーさんて、意味もなく優しいですよね。

前から分かっていたこと、ですけれど」

346P「…」

ちひろ「あーあ、失敗しちゃいました。エナドリのことは、プロデューサーさんだけには隠し通そうって決めてたのに。

どうやって知ったんです?書類は全部処分しましたけど」

346P「三日前、765プロのPと会ったんですよ」

ちひろ「?」

346P「そのとき、彼の様子が明らかにおかしかったんです。うちのアイドルとチャンバラしたり、鬼ごっこをしたりとね。

まあ、なんだかんだ楽しそうにやっていました。清良さんのことは妙に恐れていたようですが」

346Pはじっと目を細めた。そうやって懐かしい過去を瞼の裏で見ているようだった。

346P「彼と一緒に来たアイドルに聞いてみたんですよ、『彼はいつもこういうキャラクターなのかい?』ってね。

すると彼女はえらく真剣な表情で言うんです『プロデューサーさんはいつも真面目でちゃんと仕事をしているの、今日は特別おかしいの』

それから事情を聴いて、エナドリのことを知ったというわけです。

試しに調べてみると、ネット販売のみ、記載されている会社の住所には空っぽのオフィスがあるだけ。いや、苦労しました」

ちひろ「…。」

346P「もういいでしょう、探偵もなにも使っていませんから大丈夫です。すべてを白紙に戻しましょう、症状が出た方には和談を提示します。

いいですね、ちひろさん」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/04/27(月) 14:29:31.54 ID:3QR3IbcT0

『パパ、私は決心したの。どうしてもお金を手に入れなくっちゃ、ってね。


お金を乞うことはできないし、借りることも盗むこともできない。だから、お金と結婚しようって決めたの』


『ちひろ、そんなことを言ってお父さんをいじめないでくれ。おまえはそんなことを気にしなくていいんだ』


『違うよ、私はパパをいじめてなんかないよ。私はただ…』


『ごめんな、ごめんな』


『パパ、泣かないで。私ね、がんばるから。友達に聞いたんだけど、痛いの我慢すればいっぱいお金がもらえるんだって


そしたらね、お母さんももどってくるよ。だからね、パパ、泣かないで』


18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/04/27(月) 14:52:49.90 ID:3QR3IbcT0

『パパ、お酒をそんなに飲んだら体に悪いよ。』


『うっせーな!おまえこそ夜中どこにほっつき歩いてやがんだ!!』


『仕事…』


『馬鹿がっ!だから、やめろってんだろうが!』


『…』


『今度、どっか行ってみろ!足の骨折ってやる!』


『…』


私はこのやり取りを何度も体験した。でも、パパは私に一度だって手を上げたことがない。


パパはお父さんとしての仕事をしているだけ。


だから、私も仕事をする。


まだまだ、お金は足りないみたいだから
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/04/27(月) 15:27:08.88 ID:3QR3IbcT0
『お父さん、起きた? 今日ね、とっても良いことがあったの』


『…』


『346プロダクションってところで働かせてもらうことになったの! 事務員としてだけど、学んでいければ給料も上げてくれるって!』


『…なんでおまえが?』


『えっと、その社長さんと知り合って、意気投合したというか…』


『おまえの仕事で、会ったのか?』


『うん…』


『そんな奴のところで働くな!!おれが断ってきてやる!』


『や、やめてよ!お父さん!』


『そんな奴、ろくでもないやつに決まっているだろうが!どけっ!』


『違う!私が頼んだの!』


『おまえが…?』


『…』


『おまえは…おまえは…何を考えてるんだ』


『…私はそっちの方が給料が…』


『もういい!出て行け!おまえの顔なんぞ見たくもない!』



パパは顔を紅潮させて、怒鳴った。


私はいつもの事だと思って、部屋を出た。


そして、346プロダクションへ就職を決めた日が、生きたパパと過ごした最後の日になった。
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/04/27(月) 21:48:59.15 ID:3QR3IbcT0
パパは台所で、首を吊った。


顔は赤黒く変色し、口から舌をだらりと覗かせている、そして生ごみの腐ったような強烈な臭いが鼻腔を刺激する。


私はすぐに口を覆ったが、すでにその腐臭は肺の中に入り込んでいたので、それは文字通り臭いものにふたをするようなものだった。


こらえきれずふたを開けると、もう止まらなかった。


それから何度呼吸をしたかはしれないが、その臭いは確かにわたしの中に溜まりこんでいる。


ときどき溢れて、どうにか吐くことでその密度を薄めるのだが、いつまでも底で漂っている。


あぁ、今この瞬間もソウダ。


私は346プロダクションの為に頑張った


生産から、交渉まで、私はがんばったのに


お金のためにわたしはがんばったのに


わたしはがんばったのに


パパも


プロデューサーも


なんで


よろこんでくれないの?


わたしがわるいの?


がんばるからわるいの?


わかんないよ


なんにもわかんない


わたし、おかあさんいないから


おとうさんもいないから


すきなひともいないから


21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/04/28(火) 13:30:35.35 ID:Lz0knW190



社長の家

346社長「…ちひろくん、今回の件は本当に助かったよ。もし、君の迅速な対応がなければどうなっていたことか」

ちひろ「いえ、それで彼は?」

346社長「すでに、わたしの手中にある。エナドリで、じっくり忘れてもらうことになるだろうな。それからどうなるかは彼次第だ」

ちひろ「アイドル達には彼が長期に出張に行ったと伝えてあります。…わたしは彼を始末すべきだとおもいます、余計な悔恨を残さないために」

346社長「大丈夫だよ、エナドリの力は絶対だ。プロデューサーのことは君が心配することじゃない」

ちひろ「失礼しました。」

346社長「それより、久しぶりに二人になったんだ。昔みたいにやってみようじゃないか」

ちひろ「えっ!?…社長、今日は彼の分の業務も残っていまして…それに私はこの年でそんな恥ずかしいことは」

346社長「いいから、いいから」

彼はおもむろに彼女を座らせると、扉を開けて出ていった。

残された彼女は茫然としてその扉を見つめていたが、やがてのろのろと台所へ移動した。

朝食の跡と思われる二枚しかない皿の片方を手に取り、水でゆすぐ。

そして、スポンジにマジックリ○を2滴ほど垂らして、泡が出るまでもむ。

慣れているはずの動作なのに、彼女のそれは手際が悪く、それでいて楽しそうであった。

数分後、扉の奥からノックする音が聞こえた。同時に

「ぴんぽーん」とチャイムがなる。

彼女はそれを聞くと勢いよく駆け出し、泡だらけの手にも関わらず、ドアノブを開けた。

「ただいま、ちひろ」

「おかえりなさい、パパ!」

『娘』は勢いよく、少し腹の出てきた『父』に抱き付いた。

『父』は自分を待ってくれた『娘』の頭をゆっくりと撫でる。

『父』と『娘』の顔には自然と笑顔が浮かんでいる。

それは紛れもなく、彼女らが求めて得られなかった、幻の家族であった。








シリアル終わり

小ネタを後に投下します

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