とある後日の幻想創話(イマジンストーリー)4

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823 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/02/16(木) 22:46:53.93 ID:6P4x/nPh0
はやい!もう(治療の用意が出)来たのか!
824 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/02/19(日) 06:20:03.90 ID:xwv94D3e0
いや、早いってレベル遥かに超えてるだろwww

それにしても、エピローグに入る前だからか?随分淡々と状況説明されるだけだったなぁ
目立ったのはパッチェさんの感情発露くらいかな?w
825 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/06(月) 23:35:32.79 ID:FKJ0eI+b0
>>822
どうせ
ラキスケて
ボコられる
826 : ◆A0cfz0tVgA [sage saga]:2017/03/09(木) 02:26:32.42 ID:2YPfu8Qf0
やべぇ、話が纏まんねぇ。残りはそれぞれの視点のエピローグを書くだけなんだが
後レジェンドでワイルドなゲームのせいで時間ががががg

というわけで次投稿には時間がかかりそうです。申し訳ない
827 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/26(日) 20:10:34.09 ID:lv02HZcJ0
さて、今日はどうかなー?
828 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/02(日) 22:49:33.06 ID:Vp38R4uW0
めーちゃんはああなるのかい?
829 : ◆A0cfz0tVgA [saga]:2017/04/10(月) 01:35:58.62 ID:5wSePt270
これから投下を開始します
830 : ◆A0cfz0tVgA [sage saga]:2017/04/10(月) 01:36:41.12 ID:5wSePt270





     *     *     *





831 : ◆A0cfz0tVgA [sage saga]:2017/04/10(月) 01:38:00.80 ID:5wSePt270

ふと気がつくと、私は地面に仰向けに寝そべっていた。
眠りから覚めたにしては、余りにもあっさりし過ぎている目覚め。
電球にスイッチを入れたかのような覚醒に違和感を覚えつつも、私は目の前の光景に意識を向ける。


空を見上げた瞳に映るのは、木立の隙間から顔を覗く血のように紅く染まった満月のみ。
星の姿は見受けることは出来ず、その瞬きを望むことは叶わない。
心なしか月から発せられる赤い光が、まるで質量を持っている液体のように空を舐め回っているように見える。
もしやあの光は、月が食らった星々の血液だとでもいうのだろうか。


一瞬過ぎった思考に、不快感が胃の奥底から広がり、体の末端まで染み渡る。
その悪寒から逃げるかのように、私は弛みきった体の筋肉を叩き起こし、ぎこちない動作で上半身を起こした。

すると次に視界に飛び込んできたのは、自分を包囲するかのように立ち並んだ木々。
鬱蒼と生い茂った森は月の光が地上まで落ちることを許さず、地を這いずり回る深淵達に闇の楽園を提供している。
そのおかげで目が届く範囲は自身から数メートルといった有様であり、
『一寸先は闇とはこのことを言うのか』などと場違いな考えが浮かぶ始末。

832 : ◆A0cfz0tVgA [sage saga]:2017/04/10(月) 01:43:13.85 ID:5wSePt270

無音が一帯を支配している。風の音どころか、生命の息吹さえも感じられない。
これほどまでに緑が生い茂っているというのに、鳥の囀りも、虫の羽音さえも聞こえないのだ。

『緑の砂漠』とも表現できるだろうか。それ程までにこの場所には命の気配が存在しなかった。
自身の乱れた呼吸の音が耳を突き抜け、心臓の鼓動が体を大太鼓のように叩き続けている。
自分が生きているという感触。それがどうしようも無く気持ち悪く、私の心をぞりぞりと削っていく。

この感情は『孤独に対する恐怖』だ。それが私を押し潰そうとしてくる。
心の奥底から湧き出す悪寒。それを抑えようと、身を抱えたくなる。大声で叫びたくなる。
昔、私が過ちを犯してしまった頃に散々感じたそれに、非常によく似ていた。


私はその状況に耐えきれずに立ち上がり、そして行く当ても無いのに足を動かし始める。
その足が向かう先は闇。何処の方角を向こうとも闇しかないので、選択肢など初めから在りはしない。
紅く染まった木漏れ日が地面に残す、血痕のような斑点だけを頼りに前へ前へと進んでいく。

ガサガサという落ち葉の音。パキパキという枯れ枝の音。それらを音楽にして、私は道無き道を歩んでいく。
それからしばらくした頃、私は何やら開けた場所が先にあることに気づいた。
逸る気持ちを抑えつつ、それでも足が早歩きになることは抑えきれずに先を目指す。

833 : ◆A0cfz0tVgA [sage saga]:2017/04/10(月) 01:48:00.04 ID:5wSePt270

そしてものの数分もしない内に森を抜けた私は、目の前の光景に思わず息をのんだ。
広がるのは、向こう端の木々が針の先のように小さく見える程の広大な湖。
四方八方を森で囲まれた中にあるこの場所は、まるで世界のヘソのようだ。
風波一つ立たない湖面は巨大な鏡のようであり、空の月を模様の細部までくっきりと映し出している。
空の月と地上の月。その二つは双眼のように、湖岸に立ち尽くす私を睨んでいる。


幾許の間呆然としていた私は、妙なものが視界の中にあることに気がついた。


館だ。それもかなり大きい。

私もそれなりに大きな家に住んでいるけれど、目の前にある建物はそれ以上だ。
何せ遠目から見ても分かるくらい大きな塀がある。私の身長の5倍くらいの高さがありそうだ。
加えて館と塀の遠近から考えれば、塀の中も相当な広さだろう。最早、『城』と表現しても良いかもしれない。
屋上から突きだした、巨大な時計盤が備え付けられた塔がより『それっぽさ』を醸し出している。


湖の畔に聳え立つ城。ただの人がその言葉だけを聞いたならば、さぞ荘厳な情景が脳裏に浮かぶことだろう。
だが今私の目の前に映る建物は、人々が思い描くようなものとはかけ離れたものだと断言出来る。それは何故か。

『紅い』のだ。屋根の色が紅いとか、紅月の光に照らされているから壁が紅いとか、そんな次元ではない。
『全てが紅い』。空からペンキをぶちまけられたかのように、真紅に染め上げられている。
唯一の例外は時計盤だけだ。その部分だけがくり抜かれたかのように白かった。


そんな異様な雰囲気が漂う建造物に対し、私はどうしてなのか、その目を離すことが出来なかった。
まるで眼球が固定されたかのように、視線を逸らすことが出来ない。
それどころか、無性にその場所に行きたいという感情が湧いてくる。
そして何よりも不思議なことは、その事実に微塵も不快感を覚えないことだった。

834 : ◆A0cfz0tVgA [sage saga]:2017/04/10(月) 01:55:34.45 ID:5wSePt270

ふらふらと、何かに操られたかのように、足が勝手に動き出す。
あの妖しい建物に向かうような、さしたる理由などある筈がない。
そもそも、何故この場所にいるのかさえ分からないのだから。


それだというのに、私の足が止まる気配はない。
理由なんてないのに、そこに行かなければならないという考えが振り払えない。
そもそも振り払おうにも不快感がないのだから、私がその正体不明の誘惑に抗える道理などなかった。


視界が壊れたテレビのようにコマ落ちする。

ある時には、私は湖畔の傍を唯々歩き続けていた。
ある時には、私は浮遊感と共に空の月を見上げていた。
ある時には、私は体に風を受けながら湖の上を進んでいた。

意識が定まらない。麻薬を打ち込まれたかのように、心地よいしびれが全身を支配している。
私の眼が映す光景を、脳が解釈することが出来ない。
明らかに異常なものな、それを異常と判断することができない。


どれ程の間、そんな状態になっていたのだろう。
始まりがあやふやで、過程すらも定かでないのに、そんなことがわかるはずがない。
ただ、終わりだけは明白だった。豆電球に電気を通すように。パチンという幻聴が聞こえそうなほどはっきりと。
私の意識は、突然微睡みの中から引きずりあげられた。


眼前に聳えるのは、先ほど遠目で見ていた紅の館。私はその門前に立っていた。
重量感のある鉄柵の門に右手を触れると、それは想像に反して驚くほど簡単に開かれる。
その動作には殆ど重さを感じさせず、自分から勝手に動いたかのように。
まるで私を招いているかのようにさえ感じられた。

835 : ◆A0cfz0tVgA [sage saga]:2017/04/10(月) 02:02:52.98 ID:5wSePt270
今日はここまで
質問・感想があればどうぞ

ネタが浮かばないせいで滅茶苦茶短くてなってすまない……
836 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/10(月) 08:28:02.74 ID:+zixlBlXO

短くても更新あるだけでありがたい
837 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/10(月) 08:45:44.32 ID:FKLwBhMFo
乙です
838 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/10(月) 10:55:04.42 ID:1X4QP5IK0
乙!
このクロスではイマブレで学園都市から完全否定された”吸血鬼であるレミリア”も、幻想入り?によって救われた?んかなって……
839 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/22(土) 22:07:04.98 ID:wOoJtIEA0
二次創作は原作世界の夢を見るか?
840 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/03(水) 19:40:46.12 ID:qvNL5v5J0
乙!!
841 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/30(火) 00:03:56.03 ID:WN9lR/2V0
メントス紅魔館
842 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/20(火) 15:12:45.13 ID:UsnMpIN90
>>1さんは天空璋と憑依華、購入の予定はありますかな?
843 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/21(水) 20:36:18.39 ID:7Dh+wMax0
とりあえず天空璋は欲しいなぁ
844 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/08(土) 10:26:28.60 ID:TFun65wB0
日焼けチルノか……このSSの世界なら毎年普通に見られそうですね
845 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/22(土) 23:05:51.94 ID:EK3z6eQn0
レミフラ 仲良しになれ
846 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/20(日) 21:32:46.77 ID:shCNAHgR0
落とさせはしない
847 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/13(水) 21:43:22.47 ID:bMg901FZ0
来るのを待ってる
848 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/08(日) 18:12:27.06 ID:ixkxGSJp0
>>1さん冷えてんの?
849 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/03(金) 16:47:05.67 ID:jW4QEN600
忘れてたら危ないとこだった
850 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/30(木) 17:02:13.46 ID:qaTCODY/0
ぷぷぷぷっぷっよぷよ〜
851 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/25(月) 19:16:40.54 ID:Kqy65rzdO
横から失礼するぜ。俺ガイル荒らしのハチマ○コことnikkolのpixivとtwitterのアカウントだぜ

https://www.pixiv.net/member.php?id=2716600

https://twitter.com/nikkol000

「罵詈雑言も誹謗中傷もねじ伏せてやるからいつでもかかって来い」との仰せだ
852 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/12/25(月) 19:31:50.94 ID:E1Ij+NE+0
知らんがなw
853 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/01(月) 10:59:08.18 ID:JUILk7iA0
あけおめ!ことよろ!
854 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/08(木) 16:31:49.24 ID:XcQBpGB50
あれからほぼ3ヶ月……
855 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/01(日) 10:57:44.33 ID:GXLMLtboO
新年度始まったぞ
856 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/16(火) 20:38:11.75 ID:bMxI1nbt0
祝!SS速報復活!
857 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/10(月) 23:35:06.57 ID:YjC0i0yZ0
平成終わったぞ
以前待ち続ける
858 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/29(日) 18:43:14.97 ID:rqFjqOYG0
鬼形獣も出て数ヶ月経ったなぁ。
859 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/30(月) 07:41:07.45 ID:NEnLDDvT0
こうなるともはや、生きていらっしゃるのかどうか……。
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