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春香「トップアイドルってなんですか?」P「それはとっても凄いアイドルのことさ」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/04/25(土) 13:02:10.33 ID:kTqB5AZjO
のび太「ドラえも〜〜〜〜〜ん」

ドラえもん「どうしたんだいのび太くん」





のび太「緊急事態だよ!」

ドラえもん「君が言っても全く慌てる気にならないのが残念だ」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1429934530
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ポケモンSS 安価とコンマで目指せポケモンマスター part13 @ 2024/05/09(木) 23:08:00.49 ID:0uP1dlMh0
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今際の際際で踊りましょう @ 2024/05/09(木) 22:47:24.61 ID:wmUrmXhL0
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誰かの体温と同じになりたかったんです @ 2024/05/09(木) 21:39:23.50 ID:3e68qZdU0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1715258363/

A Day in the Life of Mika 1 @ 2024/05/09(木) 00:00:13.38 ID:/ef1g8CWO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1715180413/

真神煉獄刹 @ 2024/05/08(水) 10:15:05.75 ID:3H4k6c/jo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1715130904/

愛が一層メロウ @ 2024/05/08(水) 03:54:20.22 ID:g+5icL7To
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ハルヒ「最近わたしのss見かけなくなったわね」 @ 2024/05/07(火) 15:04:17.64 ID:FJQjQ6ct0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1715061856/

2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/04/25(土) 13:04:40.81 ID:kTqB5AZjO





のび太「早く外を見るんだ!」

ドラえもん「はいはい、分かったからそう慌てるな」





3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/25(土) 13:12:38.63 ID:kTqB5AZjO
ココアを啜りながら見るテレビには、日常でよく目にするものが映っていました。

こういう類のものは興味もなくあまり関わることもないけれど、一般的に知られているものなら私も知っています。

画面に映る青い物体と黄色い人間は、とてもびっくりした顔で外を凝視しているのでした。
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/25(土) 13:20:37.37 ID:kTqB5AZjO
「なんだあれは!」

と、青い物体は状況を確認しようと頭を悩ませ、それとは対照に黄色い人間はワクワクしたような顔で外を見つめています。

その先にあるのは一体なんなのだろう

私はココアを啜るのをやめて画面に注目して、少しだけ夢中になります。

そしてその先に映ったものを見ようとした時、

……………………………………

……………………

………
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/25(土) 13:27:29.65 ID:kTqB5AZjO

小鳥の鳴き声と共に目が覚めた私は、今が朝であることを知ります。

髪を解いて整えて、ご飯を食べて歯を磨いて、事務所に向かおうと家を出ました。


「行ってきまーす」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/25(土) 13:41:19.19 ID:kTqB5AZjO
事務所までは2時間も掛かり周りからは大変だねぇと言われることもあるけれど、不思議と私は事務所まで通うのを快く思っています。

本当にアイドル活動をしてるんだ!

時間が掛かることに、そんな満足感を持っているのかもしれません。

事務所まで向かうことに偶に苦痛を感じることはあるけれど、それは嫌なものではなく頑張るぞ!という気分にさせてくれるのです。

事務所には千早ちゃんを含め、やよいや雪歩が来ていました。
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/25(土) 13:46:35.06 ID:kTqB5AZjO
「千早ちゃん、おはよう」

呼びかけると、ソファに座ってイヤホンを耳に付けていた千早ちゃんは、振り向いてくれました。

「おはよう、春香」

千早ちゃんは耳からイヤホンを外すと、立ち上がって私に歩いてきます。

友人同士の小さなひととき

それは私にとって大事な時間なのでした。
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/25(土) 13:54:30.71 ID:kTqB5AZjO
「遠いのにいつも早いわね、関心するわ」

「そんなことないよ」

いいえ、と、千早ちゃんは首を振って私に微笑みます。

朝から一体どうしたのかな

そう思ったけれど、私に向かって走ってきた2人が思考を遮るのでした。

「はるるん、亜美におはようはないの?」

「真美にもいってよねー」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/25(土) 14:01:44.67 ID:kTqB5AZjO
亜美と真美が飼い主に群がる子犬のように私に飛びついてきます。

こーらこら、事務所で走らない

そう言うのも無意味に思い私はそれらを優しく迎えます。

「あっはは、おはよう亜美真美」

「おはようはるるん〜」

千早ちゃんと話そうと思ったけれど、既に千早ちゃんの姿は何処にも見当たらず、仕方なく私は2人の相手をするのでした。
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/25(土) 14:06:55.36 ID:kTqB5AZjO
昼になる頃には全員が集まって、今日の活動についての説明がプロデューサーさんからされます。



は?
亜美真美との絡み?

そんなのはカットよカット!

適当に促したら満足したのか、亜美と真美は何処かへ行きました。

気が付いたら全員が集まっていて、ようやく今日事務所に来た理由、昼過ぎからのアイドル活動についての説明が始まりました。
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/25(土) 14:13:28.77 ID:kTqB5AZjO
夕方に活動が終わり、見に来た人達の満足した顔を見た後に私は、今日1日やるべきことを達成した満足感に包まれて事務所に戻りました。

戻る途中、「次の大事な活動はなんですか?」と、プロデューサーさんに聞くと、プロデューサーはこう答えました。

「1カ月後にあるライブかな」

それを聞いた私は、事務所に着くまで1カ月後に向けた計画を考え、帰りつく頃にはほぼスケジュールを考え終えていました。
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/25(土) 14:20:38.70 ID:kTqB5AZjO
「ねぇねぇ千早ちゃん」

私は1カ月後のライブについて千早ちゃんに聞こうと、イヤホンを付けている千早ちゃんに呼びかけました。

相変わらず音楽熱心な千早ちゃんは、私の納得する回答をしてくれます。

私は千早ちゃんにこう聞きました。

「千早ちゃんは何かするの?」

「私は空想の中で歌うトレーニングを取り入れてみようと思うわ」

13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/25(土) 14:23:19.63 ID:kTqB5AZjO
それからは特訓が始まりました。

周りの人は頑張るねぇと言うけれど、
私にはライブをやるんだったらこれくらいやらないとダメでしょうと思えてしまいます。

あっという間に1ヶ月が経ち、ライブの日がやってきた時、私は千早ちゃんに聞きました。
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/25(土) 14:25:33.65 ID:kTqB5AZjO


「千早ちゃん、練習の成果はどうだった?」

すると、千早ちゃんはこう答えました。


「えぇ、もう3回くらいライブをやり終えたわ」

15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/25(土) 14:34:27.08 ID:kTqB5AZjO
私は満足してライブに臨みました。

駆け付けた人たちは皆満足して帰り、私はまた一つ目標を達成した満足感に包まれ、ライブ会場を後にします。

そして事務所に戻る途中、私はまたプロデューサーさんに聞きました。

「次は何を目標にしてるんですか?」

「次は月末にあるミニライブをって、今日はもう休め」

「いえ…そういうわけにはいきませんから」

私はまたいつも通りスケジュールを考えようとしたけれど、何か腑に落ちないものを感じました。
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/25(土) 14:37:17.44 ID:kTqB5AZjO
次のミニライブまでのスケジュールを考えるより、今のスケジュールをこなした方が圧倒的にいい結果が生まれるのです。

次のミニライブは、あまり大きなイベントではありませんでした。

私が目指すのはトップアイドルであり、物足りなく感じた私はさらなる高みを目指して、日々のスケジュールの見直しを始めました。
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/25(土) 14:39:43.29 ID:kTqB5AZjO
事務所に着いても何も思い浮かばなかった私は、千早ちゃんに意見を聞いてみました。


「千早ちゃんは、何かするの?」

すると、千早ちゃんはこう答えました。

「毎日ライブをやってみようと思う」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/25(土) 14:44:16.19 ID:kTqB5AZjO
なるほどねぇ

私も千早ちゃんと同じことに取り組んでみようと思いました。

そうすれば、もっと高みを目指せる!

すると、わくわくしたものが何処からか込み上げてきたけれど、同時にそれは脱力感へと変わりました。

どことなく、トップアイドルというものが見えてしまったんです。
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/25(土) 14:46:59.01 ID:kTqB5AZjO
今までトップアイドルというものは、遠く遠く、手の届かない所にありました。

それがいつの間にか、どうすればトップアイドルになれるのかが分かってしまっていたんです。

それを知った時、私はトップアイドルというものがとても小さなものに見えてしまいました。
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/25(土) 14:52:47.95 ID:kTqB5AZjO
「はるるん…」

「え?」

振り返ると、亜美がにやにやと笑っていました。

「どうしたの?」

「今度どっか遊びにいこうよ、はるるんも偶には遊んだら?」

私に笑う亜美の顔が、私にはとても遠いものに感じました。

私だけ別の世界に生きているような気がして、小さな孤独感を感じるのでした。


私は何処へ向かっていけばいいんだろう

その時、私は初めて真面目に考えたのかもしれません。
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/25(土) 14:58:33.44 ID:kTqB5AZjO
帰る際、ひとことプロデューサーさんに聞きました。

「トップアイドルってなんですか?」

「え?」

プロデューサーさんは少し戸惑ったように私を見たけれど、私の雰囲気がプロデューサーさんを真面目な表情にさせました。

「それはとっても凄いアイドルのことさ」


それは、今の私達の生活で実現できるんですか?

そう聞こうとしたけれど、私はそれをしませんでした。

何処と無くプロデューサーさんがとても遠いものに感じたからです。

事務所から出る際、私は千早ちゃんに呼び止められました。
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/25(土) 15:03:05.12 ID:kTqB5AZjO
「偶には一緒に帰りましょう?」

夜道を歩いていると、千早ちゃんは何処か楽しそうでした。

時が過ぎていくのは早いけれど、千早ちゃんといる時のひとときはとても静かに感じます。

「トップアイドルってなんなのかな?」

「うーん。私もそれを考えてたところなの」

「千早ちゃんも?」

「ええ。何か、もっと大きな物を知らないといけない気がして」

私もそう思ってるよ

そう言おうとして、千早ちゃんは続けて喋ります。
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/25(土) 15:09:58.65 ID:kTqB5AZjO
「昨日変な夢を見たの」

「変な夢?」

「カメハメハ!って叫びながら手を構える人がいたんだけど」

「…うん」

「その人は急にそれを止めて空を見上げたの…なんだあれは!って」

「へぇ〜」

「なんだか、それがとても短なものに感じて…ただの夢には思えなかったわ」

私にもそんな事があった気がする

私は千早ちゃんを見送った後、家へと足を歩み始めました。
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/25(土) 15:15:19.06 ID:kTqB5AZjO




近いうちに何かがくる!


私はそれを見に染みて感じました。



25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/25(土) 15:17:46.80 ID:kTqB5AZjO
街を歩いている皆は知らないだけで、着々と何かが始まろうとしている。



それを知っているのはごく僅か。










私はゆっくりと、夜空を見上げました。
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/27(月) 14:49:55.24 ID:011XefH20


ピロピロピロピロピロピロ……

ピロピロピロピロピロピロ……










そんな音が鳴りました
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/27(月) 14:52:04.83 ID:011XefH20
「なに…あれ」

口から出た言葉とは対照に、思ったこと


…やっと来たんだ


何かが物足りないと思っていた日常で、ようやく何かわくわくするようなものが始まった気がしました。

見上げた空に映っていたのは…
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/27(月) 14:54:55.91 ID:An1yw7HMO
「春香!」

私を呼んだのは千早ちゃんでした。

千早ちゃんは足をもたつかせながら走ってきます。

「あれなに!?」

普段静かに話す千早ちゃんには珍しい口ぶりに、私は返します。

「きっと…これから始まる新しい時代だよ」


空には沢山の円盤が浮いていました。
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/27(月) 15:00:02.16 ID:An1yw7HMO
「もっと大きな存在を知らないといけない気がしてたんだ。これから新しい時代が始まるんだよ、千早ちゃん」

「…えっ」

「最近思ってたんだ、時が過ぎるのが早いなって。皆とも仲が良かったのに、それが遠く、小さなものに見えてしまっていたの」

私はなんとなく冷めた日常を過ごしていた。

今振り返れば、最近の私はとても落ち着きすぎていたような…大人になり過ぎてしまったような…

とても物事に無関心な私だったような


その理由は、もっと広い世界の存在を知ってしまっていたからでした。
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/27(月) 15:04:01.45 ID:An1yw7HMO
「宇宙には沢山の星があるんだよ、千早ちゃん。地球だけが全てじゃなかったんだよ…あれは日本ならでは外人…ううん、地球ならではの宇宙人だよ」

「…本当にいたのね」

「うん、これから時代がひっくり返ったように変わるよ」

今までいるかどうかも分からなかった存在は本当にいました。

目にした時は、あっけなかったものです。

街の人たちは、びっくりしたように空を見上げていました。
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/04/27(月) 15:08:10.57 ID:An1yw7HMO
歴史は新しい時代へ

日本が、アメリカ中国などと交流を持って行ったように、今度は地球が他の星との交流を持っていく

私はこれからどうなっていくんだろう


その時、私は久しぶりに先の見えない可能性を感じ始めていました。
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/27(月) 21:50:36.27 ID:CJ3C+Xazo
期待
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