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【魔法科高校の劣等生】脳筋バカは爪を隠さない【オリ主】 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/26(金) 01:59:36.73 ID:q7/HDC1W0


2094年4月某日

「ああああああああああああ遅刻するううううううううううううっ!!」

俺は今、全力で走っている。

理由は簡単。残り10分で始まる、高校の入学式に間に合わせる為だ。

何故こうなったか、まあ単に目覚ましが壊れていただけだ。

まあそんな話は置いておこう、今はただひたすらに走り続けよう――


 


「間に合ったぜ……」

あれから約5分、何とか高校のデカイ会場みたいなとこに辿り着いた。つか流石魔法科高校とは言うがここデカ過ぎやしないか……?

まあデカイのは好きだし気にしないけどな!

「さあて、座る場所座る場所……」

そういやこの高校は格差があったんだったな。
ブルームとウィードで、ブルームが一応強いって事だっけか。

そんな事で強い弱いは決まらないと思うんだけどな、俺は。

そんな事言ってるけどそんな俺はブルームである。

まあ取り敢えず見やすい前列の席にでも座りますか。

「よっ! 隣、いいか?」

ちょうど近くに空いてる席があったから話しかけてみた、は良いんだが

「……」ガタガタブルブル

良く分からんが一人でなんかブツブツ言いながら顔面蒼白で体震えてるんだが、コイツ。

「おーい」

「ひゃいぃ!? ご、ごめんなさいごめんなさい!」

何故か凄い勢いで謝られた。

誠に遺憾である。

「……お前、なんでそんな緊張してる訳よ? たかが入学式だぜ?」

取り敢えず話題を変える。

流石に女に謝られるのは男として、なんか、な。

「えと、その、うぅ……じ、実は私、新入生代表として話す事になってて……」

新入生代表か……そりゃ緊張も……新入生代表!?
え、コイツ新入生代表!?

つまり、トップの成績で入学したのはコイツ!?

いやいや、どう見ても小柄だし貧弱にしか見えんぞ。

しかしここはあれだな、アドバイスでも言うべきだよな。

まともなアドバイスが言えるかどうかは知らんがな。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1435251566
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木曜の夜には誰もダイブせず @ 2024/04/17(水) 20:05:45.21 ID:iuZC4QbfO
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いろは「先輩、カフェがありますよ」【俺ガイル】 @ 2024/04/16(火) 23:54:11.88 ID:aOh6YfjJ0
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こんな恋愛がしたい  安部菜々編 @ 2024/04/15(月) 21:12:49.25 ID:HdnryJIo0
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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part2 @ 2024/04/14(日) 19:38:35.87 ID:kch9tJed0
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アテム「実践レベルのデッキ?」 @ 2024/04/14(日) 19:11:43.81 ID:Ix0pR4FB0
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エルヴィン「ボーナスを支給する!」 @ 2024/04/14(日) 11:41:07.59 ID:o/ZidldvO
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2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/26(金) 02:38:53.75 ID:q7/HDC1W0
「おい、お前」

「は、はいっ!」

「肩の力は抜け、ネガティブな事は考えるな、お前を見てる奴は全員ホットケーキだとでも思っとけ。そうすれば絶対成功する!」

根拠? そんなものない。

だが自信はある。

「よ、よく分かりませんが、ありがとうございます。緊張、も多少は解れてきたみたいです」

『次は新入生代表、中条あずささん――』

そういやコイツの名前初めて聞いたな。

中条あずさか……なんかそれっぽい名前だな。

「ちょうど次みたいだな。頑張れよ、中条」

「っ!は、はい!」


 


 


結局のところ、あの後中条のスピーチは時々詰まる事もあったがなんとかかんとかまともな感じにまとまった。

しかしスピーチが終わった後の中条の顔、良かったな。

これも俺のアドバイスあってと思うと、俺も誇らしい限りだ。


さてさて、今はというと自分が新しく過ごすクラスにて待機中だ。

因みにクラスは殆ど全員揃ってるが二つ空いてる席がある。

「す、すみません。遅れました」

あれ? あれ、中条じゃないか。そうか、中条は俺と同じクラスだったのか。

「ああ、七草に生徒会に誘われたとかだろ?」

「あ、はい」

「なら良し」

何故担任の男があっさり答えられたかは知らないがまあスルーしよう。

「中条、お前同じクラスで……しかもこっちでも隣だったのか」

「そうみたいですね。……さっきは本当にありがとうございました」

「どう致しまして。あ、そういや俺の名前、教えてなかったよな。柊城 冬也《ヒイラギ トウヤ》だ、宜しくな」

「改めて、中条あずさです。えと、柊城くん」

何となく、だが中条とはさっきといい今といい縁がありそうだな。

そう思いながら入学初日は終わる……はずだった。
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/26(金) 02:51:37.60 ID:q7/HDC1W0
あ、どうも
今回突発的に書きたくなったんで書いていきたいと思います。

取り敢えず2094年、つまりは原作一年前からスタートなんで原作開始時一年生のキャラは基本出ません
といいますか、多分原作のメインキャラはあまり出番が無いと思います

それと、のんびり書いてきますのでご了承ください

では、また
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/26(金) 05:47:26.51 ID:vGp07NR0o
(理想郷とかハーメルンでやった方がいいかもよ)
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/26(金) 08:29:18.95 ID:PBnC1Ndw0
ここでやるタイプのスレでは無いな
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sagesaga]:2015/06/26(金) 08:51:24.31 ID:drAVcN0rO
楽しみではあるんだけどここでやってもファンはつかないんじゃないかな
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/26(金) 09:17:36.19 ID:KnC8utml0
臭すぎる
ハーメルンにもなかなかないぞこんなの
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/26(金) 13:02:32.58 ID:RmWw5ZHPO
見てる
変なのは気にせず続けてくれ
9 : ◆V48onzVAa6 [sage]:2015/06/26(金) 13:20:19.93 ID:q7/HDC1W0
皆さんレスどうもです。
ハーメルンも候補ではありましたがこっちの方が色んな意見が聞けそうだったので、こちらで始めました。
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/26(金) 13:25:09.14 ID:Zze2yJixo
期待
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/26(金) 14:32:44.54 ID:q7/HDC1W0
「あ、すんませーん遅れました〜」

最後の空席の奴か……ん?

「お前迅か!」

「おー、冬也か! 同じクラスだったんだな!」

小中と仲の良かった志田 迅《シダ ジン》。
コイツとも同じクラスとはとことんツキがありそうだ。

「お友達、ですか?」

「まあ幼馴染みってやつ?」

「冬也が疑問系になってどうする……で、こっちの女の子は?」

「中条あずさだ。まあ恥ずかしがり屋というか……恥ずかしがり屋か」

人と話すのが苦手って訳とはまた違った感じだしな。

「よ、よろしくお願いします……」

「おーよろしく。へぇ、冬也も隅に置けないねぇ、ええ?」

「燃やすぞ」

「サーセン」

「てかなんで遅れたんだ?」

色々逸れたが本題はこれだ。

遅刻なんて滅多にしない迅が遅れてきたんだから何か事件の臭いがするんだよなー。

「おうよ聞いてくれ。実は一科の上級生に絡まれてなー。時間無かったし加速魔法使って逃げてきた」

「と、いう事は」

「これが終わったら確実に呼び出されるな、その上級生に」

「久々に暴れられるんだな?」

「もちろんだぜ」

こりゃ久し振りに面白くなってきた。

いやあ、中学でも暴れてたけど校舎が壊れやすくてどうも暴れやすいとこじゃなかったんだよな。

「フフ」

「フフフ……」

「あわわっその、暴力はいけないと思います……」

「大丈夫大丈夫、冬也がいれば大丈夫」

「なあに、ちょいと燃やしてくるだけだから」

「えーっと……」

お、ちょうど解散になったみたいだし取り敢えずこの学校のレベルの確認がてら燃やしてきますか!

楽しくなってきたぜ!
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/27(土) 02:02:36.31 ID:66o3yTHA0
「よう、面貸せよ」

外に出たらようやく話しかけられたか。

めんどくさい奴だな、さっさと話しかければよかったものを。

おかげでイライラしたぞ、全く。

「ひー、ふー、みー、よー、うん5人か」

「あ、悪いけどこっちも助っ人一人付けるけど良いっすよねー」

「ああ!? なに抜かしてやんだゴラア!」

「まあ待て、どうせ相手は二人だ。上級生に逆らったらどうなるかついでに叩き込めば良いだろ」

多分5分後には立場は真逆になってるだろうけどな。


 


 


-広場-

「改めてここの高校の広さに驚いたぜ……」

「冬也、ここなら思いっきり出せるよな。オリジナルのあの魔法」

あの講堂と言い流石全国9つのエリート魔法科高校だな。

見るもん全部すげえや。

「まあ、ギャラリーに被害が出ない程度にはしねえとな」

「おい何話してやがる!」

「あーはいはい、分かりましたよ。やるぞ、迅」

「先攻は先輩方で、どぞ」

やっぱ戦うなら相手の魔法は見たいよね。

てか今回戦う目的の半分はそれだし。

「舐めやがって……やるぞ!」

5人の魔法はそれぞれ雷系初級魔法《スパーク》を二人、氷系初級魔法《チルド》を二人、リーダー格が風系中級魔法《ウィンドブーメラン》。

成る程一科なだけあって発動速度も速いし威力もそれなりにあるみたいだ。

「おお、中々強いな!」

「まあ当たったらダメージ大きいよね 当 た っ た ら 」

「なんだコイツ等!? 全く当たらないぞ!」

「くっ……」

「チッ、もっとしっかり狙え!」

よし、まあそれなりに魔法も見れたし今度は……

「んじゃま、次は俺達が行かせてもらいますよ」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2015/06/27(土) 02:06:34.66 ID:66o3yTHA0
因みに魔法名は劣等生のアプリであるスクマギから使わせてもらっています
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/27(土) 22:21:47.36 ID:UcnQujtio
おもしろい
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/27(土) 23:10:09.06 ID:/JHRdixio
絶対Arcadiaのチラ裏でやった方がいい、ハーメルンでもいいけど
ここだとこのタイプのssに惹かれてくる人は少ないと思うから意見もそこまででないと思うぞ
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/28(日) 01:17:20.53 ID:C1RB1NZs0
「まずは俺から!」

最初は迅から攻撃。

迅の使う魔法は威力こそあまり無いが麻痺の追加効果を持つ雷系初級魔法《スパーク》と全体攻撃が出来る風系中級魔法《トルネード》の合わせ技《スパークタイフーン》。

全体に適度にダメージを与えつつ麻痺も与える。
幼馴染みながら何ともウザったい魔法だ。

「うっ……なんだ、これ」

「まだ体力はあるのに……か、体が動かない」

よし、じゃあ準備も整ったし一気に決めて面かりましょうかね。

「フフフ……特別に俺の得意技を喰らわせてやる! 熱風弾!」

俺の得意技であり、オリジナル魔法の熱風弾。

オリジナル風系魔法《突風》炎系初級魔法《ヒート》オリジナル造形系魔法《無形造成》を組み合わせた迅と同じく全体攻撃系魔法。

因みに無形造成とは簡単に言えば空気中の窒素やら二酸化炭素やらをまとめて固めて弾丸みたいにして飛ばして、んで今みたいに攻撃する不殺系統の魔法だ。

ってそういやこれノリノリだったから結構本気で打っちゃったけど直撃したら打撲くらいはいっちゃうんだよな、確か。

「「「「「ギャーーーーーーー!!」」」」」

「あ、やっべ」

やっぱり威力出し過ぎちゃった、テヘペロ

「ちょ、冬也お前多少は加減しないと……」

「スマン、流石に気分が高翌揚した」

「また古いネタを……」

「てかそれより早く面からないとヤバいんじゃね?」

先輩方は全員気絶。
まあ目立った外傷は無いし絡まれたのもこっちだし大事になる前に逃げれb

「なあ、冬也」

何故か震え声で前方を指差す迅。

嫌な予感しかしない。

「あっ……」

そしてその指差す方向を見ると、正にラスボスの雰囲気を纏った女の人がそれこそとんでもないオーラを身に纏いながら一歩ずつ近付いてくる。

あれは紛れもなく本校の副会長であり十師族『七草』の長女七草真由美、つまり逃げ切らないと確実に死ぬ。

「――冬也」

「――おう」

「「逃げるんだよォォォーーーーーッ」」

地獄の逃走劇、開幕
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/28(日) 01:22:14.29 ID:C1RB1NZs0
何と言うか、やはりここではキツいですかね?

でもまあ、自分の判断で始めてしまったものですしやれるとこまではこっちで頑張ってみます
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/28(日) 03:59:09.94 ID:8p3sTjhro
ここの劣等生のssはネタスレが多いからなあ
真面目そうなのは安価でオリキャラ作るやつだけど、これは地の文だけだから人があまり集まらないってのはあると思う
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/28(日) 09:38:41.48 ID:C1RB1NZs0
あー……確かに安価スレやネタには勝てる気が……
少なからずネタやギャグは入れるつもり、ではありますがねw
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/28(日) 11:23:30.12 ID:bLNTDXW+o
俺は見てるから頑張ってくれ
応援してる
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/28(日) 19:06:31.68 ID:2W/WqSlcO
「なあ、そういやジョジョ三部の時代っていつくらいだっけか」

「なんだよ、急にどうした冬也?」

「良いから答えてくれ」

「1980年中頃だったと思う」

「そうか……」

「自分で言ってあれだが、よくよく考えると100年以上も前なんだな……」

瞬間、ぐわしっと肩を掴まれる。

「お話はもう良いかしら?」

「ア、ハイ」

現実逃避のお時間は終了しました。

結局あの後あっさり副会長に捕まった俺等は、現在生徒会室にいる。

因みに生徒会は会長とこの副会長は続投が決定してて(それ以上の人材が居ないらしい)、他の役職は未定らしい。

「入学式で『許可無しの魔法使用は禁止』と言ったはずよね?」

「そうでしたっけ? なあ冬y」

「とぼけない」

「ア、ハイ」

やっべ超怖い。
今まで色んな強い魔法師やら近代格闘家と戦ってきたけど、これは絶対ヤバい。

「それで、どうしてあんな事したの?」

「力試しです!」

「冬也ー!?」

「力、試し?」

「強い奴と戦う、それだけじゃダメっすかね? しかも相手から勝負を申し込まれたら尚更」

ここは正直な気持ちを言った方が罪が軽くなるパターン、ズバッとかっこ良く正直に言えば問題ない! はず!

「そうね、一理あるわね」

「すげえ流石冬也! 略してさすとう!」

「ふっ、其れほどでm――」

「でもそれとこれとは話は別よ?」

「あ……(察し)」

「あ……(絶望)」

大丈夫じゃない、大問題だった。

その日、生徒会室に二つの断末魔が木霊したのだった。

 


「『断末魔が木霊したのだった』じゃねーよ、よくあの惨状の中語り口調出来たな」

「……」

「おい、聞いてんのか?」

「……あーでもしなきゃ死んでた」

「おお、もう……」

結論、十師族は怖い。
女とか関係なく怖い。
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/06/29(月) 01:14:51.01 ID:4t34a7u90
翌日

「昨日は、散々だったな……」

「だが俺達は悪くない! 悪くないんだ!」

「は、はあ……」

思い出すだけで身震いがする。

「なあ、中条さんは俺達の味方だよなっ!」

「え、えっと」

あー……本当は迅のその言葉に肯定してもらいたかったんだけどなあ。

だが無理強いも出来ない。

「迅、中条が困ってるし諦めろ」

「はあ……まあ、冬也が言うならしゃーない」

中条みたいなタイプは無理強いさせるのは良くないタイプだからな。

共通の友人同士の争いで片方に付けないタイプだろう。

俺達と中条が友人かは……俺達は友人と思ってるし多分大丈夫。
多分、うん多分。

「ふふっありがとうございます、柊城くん」

「お、初めて笑った」

昨日は意識しなかったが、中条って笑うとこのクラス、つか学年で見ても際立って可愛いよな。

笑ってなくても相当だが。

そう思うと俺達は運が良かった?

「え、俺見てないぞっ!」

「残念、お前は運が悪かったな」

「二人共仲、良いですね」

「お、また笑った」

「中々可愛い!」

そんな訳で、昨日今日だけ見ても分かるくらい小心者で臆病だけど笑顔の可愛い全く違う性格の友人が、出来た。

いや、既に出来てたのかも知れない。
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/06/29(月) 01:25:30.97 ID:4t34a7u90
昼休み、生徒会室にて

「――で、冬也」

「まーたこのパターンかよ(諦め)」

二日連続で生徒会室に呼び出される……というか何故か副会長に襲われて気付いたらここにいた。

二日連続で思うが十師族とは言え魔法も使わずどうやって捕まえてんだ、この人……

「七草、お前副会長なんだから荒事はすんなよ……」

「あら、いっちー」

「俺、一応会長なんだけど?」

「あ、ごめんなさい。つい癖で」

いやどうしたよこの空気!?
なにこの二人のワールド!?

入り込む余地の欠片もねえよ!

「いや、七草が勝手をしてスマンね」

「ほんとっすよー! あの人あれで女なのか疑いたk」

「うん?」

「サーセン」

「お前バカだろ……」

なんのくだりだよ

「おっとゴメンゴメン、申し遅れたね。俺は糸井 大地《イトイ ダイチ》、無名だけど一応百家のうちの一つ『糸井』だ」

「糸井!?」

それより気になったのが会長が百家だった事だ。

しかも俺が尊敬するあの糸井家の糸井だと言うじゃないか!

尊敬するからには勿論、糸井家が百家だと言う知識くらいはあったがまさかここでお目にかかるなんて!

「糸井家? 俺は聞いた事無いぞ?」

なのに迅と来たら失礼な……

「糸井家と言えば初代当主嘉男さんの話が有名だ。元々超人的な肉体美と運動神経、天然っぷりで大人気だったプロ野球選手で、引退後急に何故か嘉男さんが魔法を使える様になって気付いたら屈指の実力魔法師になったんだ。そしてそれは息子さんに引き継がれ(ry」

「なげーよホセ」

「アッハハ、糸井家の話を楽しそうにしてくれて、嬉しいよ」

俺的にはまだまだ話し足りないんだがな。

まあ今回はここまでにしておくか。
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/29(月) 01:31:27.27 ID:4t34a7u90
ちょっと余談っぽい補足

ここでの『糸井』は作中語られた通り例の超人糸井の事ですw
あの方なら突然魔法に目覚めてもおかしくないと思いました(小並感)
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/06/30(火) 11:35:24.44 ID:jFW4Y16uO
「糸井会長、本題に入っても良いかしら?」

「ん、良いよ」

そういや副会長が俺達を連れて?きた訳だし何か話がないとおかしいよな。

嫌な予感しかしないけどな。

「それじゃ、早速だけど昨日の一件についての二人の処分を決めるわね」

「でしょうね!」

「おお、もう……」

「今日から一週間、放課後に生徒会が所有している倉庫の整理を命令するわ」

あれ? 停学処分とか、もっと恐ろしい何かを言われると思ったんだが……意外と優しい?

それとも裏があるんじゃ?

「……今、失礼な事考えなかった?」

「迅」

「待て、俺は違う」

「ゴホン、とにかく今回は貴方達が入学したての新入生だから先生方も私達も大目に見ただけで、次は無いわよ?」

「ウィッス」

「ア,ハイ」

既にその次をやらかした時の目と威圧感で言われても怖いんだが。

いや次やらかしたらどうなるんだよこれ……

「ふう、それじゃあ話はお仕舞いね。戻って良いわよ」

とにかく、調子乗って魔法使わない様に気を付けないとな……あの人が卒業するまではな!

そんな偉大なる目標を持ちながら、表向きでは隠しながら生徒会室を後にした。


 


-教室-

「てな事があったんだよ」

「さ、災難? でしたね……」

「ほんと災難だったよ」

「迅のは半分自分で着火させたんだろ」

「ひでえ!」

「あはは……大丈夫、でしたか?」

中条はしっかり話を聞いてくれるし俺達これで結構良い組合せ、なのかもな。

「」
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/30(火) 11:36:25.97 ID:jFW4Y16uO
一番下の「」は間違いです
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/30(火) 13:39:45.21 ID:7Ualc0fpO
読みやすい
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/07/02(木) 02:08:06.34 ID:IQADkLzC0
おお!読みやすいなんて、(個人的には)作者冥利に尽きます!

昼頃には書く予定なので、お待ちください
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/07/02(木) 10:36:55.03 ID:RUEmkt9Go
待ってる
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/07/03(金) 22:50:40.80 ID:gjoQgF5U0
-放課後-

「ああ゙疲れだあー」

「冬也……お前もう少し頭良くなろうぜ?」

「知るかっ! あーもう魔法の勉強なんてあんま無かったじゃねーかクソ!」

全くもって何の為にここに進学したか分からんではないか!

「そりゃ高校だしな」

「もう良い! ラーメン食いに行くぞ!」

「お、良いっすねー」

嫌な事があったらラーメン、これマメな。
ラーメンを食べてると嫌な事とか疲れなんて吹き飛ぶ、それくらいラーメンは美味い。

「うし、そうと決まればさっさと帰……ん?」

「どうした? ってありゃ中条さん?」

さっさと帰りたかった俺だが、気になるものを見つけてしまった。
と言うのも偶々廊下の窓から目に入った校舎裏に中条がいた。

まだそれだけなら別に何でもないが、問題は中条が数人の女子に囲まれていた事だ。
しかも遠目に見ただけだが中条が怯えてる様に見えた。

「……ラーメンは一先ずお預け、だな」

「言うと思ったよ」

俺の見間違いかも知れないが、取り敢えず様子を見に行く事にした。


 


「……どうよ、冬也」

「ちょっと待て、今囲んでる奴の一人が話してる」


『アナタ、一年生の癖に生徒会に誘われたんですって?』

『は、はい……えと、それがなにか……?』

『へぇー。そんな、オドオドした態度で生徒会? 笑っちゃうわねえ』


「…………」

「冬也? さ、流石に魔法はヤバいぞ?」

「分かってるさ……何の為にわざわざシャッター音最大にしてスマホ構えてると思ってんだ」

本当なら今すぐ止めに入りたいが、それだと何分証拠が消えてしまう。
だからこそ、中条に手を上げるその瞬間に大音量でシャッターを切ればおのずとその手は止まる。

まあつまりは中条にはもう少し耐えてもらうしかない。


『アナタ、生徒会入りを辞退してくれないかしら?』

『ど、どうして……』

『そんなの、アナタが気に入らないからに決まってるからじゃない』

『言う事聞いた方が良いと思うけどねー』

『そうそう』


「……とは言え、中条さんが折れたらどうすんだよ」

「――いや、中条なら大丈夫だ」

「……そうかよ。ま、なら俺も信じるしかないな」

新入生代表の時も、助言付きだが最初の印象と全く違うくらい、堂々と話せていた。
だから、いざという時は我を通せる奴だと、そう思わせる何かを持っていると俺は確信していた。
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/07/07(火) 15:11:53.84 ID:jtqNJlVRO
はよはよー
続き気になる
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/07/11(土) 14:23:24.34 ID:IO80ZOJuo
待ってます
33 : ◆C3UOQHMeF/og :2015/07/31(金) 10:14:15.81 ID:bBiIle5b0
『私は……』

『私は、辞退したくない、です……!』

『は?』

『あーあ逆らっちゃったー』

『逆らわない方が身の為なのにねー』

『そ、それでも……人から受けた善意を無駄にする事なんて……わ、私には出来ませんっ!』


「ほらな?」

「全く……冬也の直感にはいつも驚かされてばっかだな」

「それほどでも。うっし、んじゃ様子見は継z」


『貴女……私に逆らったらどうなるか分かってるの?』

『え、あ、ちょ、流石に魔法は……』

『バレちゃいますって!』


「うげっ」

「ヤバくね?」

「…………うーん」

「しゃーない、か」
 
「どうした冬也?」

「俺が中条を庇って魔法受けるから、撮影ヨロシクな」

「は……はあ!?」

相手はまだ構えてるだけで起動式を打ち込んではいないが、まあ見た感じ沸点低そうだし、そろそろ打ち込む頃合いだろう。

え、直撃したら危ない?
毎日鍛えて筋肉付けてるし、初級魔法の一回や二回、受けたって大丈夫大丈夫。


『どうしても引かない?今なら見逃してあげるけど』

『……嫌……です……』

『ああそう。なら痛い目見てちょうだいね』


とか言ってる間に、相手さんはCADに起動式を打ち込もうと自分のブレスレット型CADに起動式を展開し始める。

「んじゃ頼んだぞ」

「マジかよ……」

一気に加速魔法を展開、魔法を撃つ瞬間に割って入る準備を整える。

そしてタイミングよく、相手の魔法が発動。
脚を蹴りだし、しっかり割って入る事に成功した。

流石俺、完璧だな!
さす俺だよさす俺!

……ん?

ふと視界に何か見えた。
多分相手が放った初級魔法だろうが……じゃあなんで針の形……あっ

そう、俺は大きな誤算を一つしていた。
それは……相手が中級魔法を撃ってきた事だった――
34 : ◆C3UOQHMeF/og [sage]:2015/07/31(金) 10:15:53.00 ID:bBiIle5b0
お久しぶり&トリ付け

何とか更新速度あげてきます
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/07/31(金) 10:46:59.39 ID:Nua96z6iO
待ってました
36 : ◆m5RXbnGNE.cC :2015/08/28(金) 01:00:28.45 ID:bSCuDp6O0
「チッ」

迷ってる暇はない、かと言って汎用型のCADじゃスマホ型より発動まで速い銃型でも間に合わない。
だから俺は、あんまり使いたくはなかった秘密兵器を使う事にした。

本当、体に負担掛かるからあんま使いたくないんだが……(ここまでコンマ数秒間)

サッと右手で、ドクロのネックレス――いや『特注ネックレス型CAD』のドクロを掴む。
刹那俺の体から一気に魔翌力がドクロに吸い上げられると共に、そのドクロから異常活性させられた魔翌力が身体中に注ぎ込まれる。

そして俺は瞬時に中条を抱き寄せ地面を思いきり蹴った。(ここまでもコンマ数秒)

「きゃっ……ひ、柊城くん!?」

「中条、お前見た目とは違って中々肝が座ってるんだな」

「うっ……まさか……」

「全部って訳じゃないが、まあ80%くらい?聞いた」

まあ実際どんくらい聞いたかは知らんけどな。
っと、それよりさっさとゴミクズ共を黙らせないとな。

……大切な友達に手を出してきた奴に容赦なんてしたくはないが、怪我させるとこっちが不利になるみたいだししゃーないけどちょっと痛い目見てもらう程度に我慢するか。

「迅!」

「はい、落雷」

迅も、俺程じゃないが超速い起動式で更に攻撃をしようかと目論んでいたであろうアホ共を一気に無力化。

「ぐぅ……」

「嘘ォ……」

「アイツが悪いのよ……なんで私が……」

無力化したのに喋れるとか、迅の奴手加減しやがったな……っていや今はそれよりも聞き捨てならん言葉が聞こえてきたな。

「ほうほう、中条がなーにを言ったと?」

「ヒィッ」

この期に及んでそんなアホみたく喋れるとかとんだ糞根性持ってるなコイツ。
ま、とにかく勢いで殴りそうになるのを抑えながら、俺史上かなりの笑みを浮かべながら慎重に(冬也の中ではの話)追い詰め手いこうか。

「ほら早く言えよ〜」

「……」

「言わないと腹をパンパンしちゃうゾ☆」

「あ……ぁ……」

「うーんこの妙な卑猥感」

「うっせーぞ迅、今絶賛尋問中なんだから邪魔すんなよ」

「尋問(という名の脅迫)ですね分かります」

「いや健全名尋問なんだけど……まあいいや、んで中条が何を言ったと?」

「アイツ……中条が生徒会立候補辞めないから……い、一年のクセに生意気で……」

正直に話せと言ったが、この一言にはキレない訳がなかった。
俺は笑顔を崩さずゆっくり、ゆーっくりとじわりじわり拳を握りしめ上げながら詰め寄る。

「ハッハッハッ……」

そして

「死n」

「頭冷やせ脳ミソ筋肉」

迅の落雷によって……気絶……するのであっ、た……ガクッ。
37 : ◆2QsBlJTLw3od [sage]:2015/08/28(金) 01:04:00.76 ID:bSCuDp6O0
夏休みが終わった……ようやくバイト地獄から解放されましたぞ
よって更新速度早めてきます

あと鳥付け間違えましたが主です
38 : ◆C3UOQHMeF/og [sage]:2015/08/28(金) 01:53:25.36 ID:bSCuDp6O0
またまたすいません
どうやら鳥を勘違いしてたみたいです
何度も申し訳ないです
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/08/29(土) 00:17:16.58 ID:/Xthe0ZS0
「ん……ここは……」

「よう、起きたか脳ミソ筋肉」

「あ、テメェよくmグホッ!?」

「お前『アレ』使ったんだからあと一時間は動けねーぞ」

だったら地面に寝かせとくんじゃなくて保健室にでも連れてけと言いたかったが、今はそれよりもあの後この一件がどう終わったかの方が気になった。

「……中条は?」

「奴等含め風紀委員、生徒会、生徒指導と中条と奴等の担任に取り調べみたいなの?受けてるぜ」

「またかなり大事になったな」

ま、そりゃ別にいいんだがそれより中条がまた奴等にあーだこーだと難癖付けられてないか心配だ。というか会って数日の奴にここまで心配になれるってのも俺としても初めてなんだよな。なんと言うか、守ってあげたいオーラってやつ?それが凄い出てるって感じなんだよな……待て、俺はロリコンじゃないからな!?

「それはいいんだが……大丈夫なのか?」
 
「なに、ちゃんと映像録っといたからそれ見せたし、問題ないっしょ」

「そ、そうか……」

一気に気が抜けた、と言うよりはホッとした感じか。どちらにしても中条が不利な状況に無い事が分かっただけ一安心かな、と。

「心配なら待ってるか?」

「元々そのつもりだ、てか動けないし」

「だったら計画性持ってそれ使えよなー」

「わーってるよ」

-そんなこんなで一時間経過-

「あ、柊城くん!」

「よっ、大丈夫だったか?」

中条がホッとした顔してるって事は、まあそれなりに纏まったんだろうな。
まあ、あの副会長が居れば問題ないか。

「はい、何とか……それより柊城くんも大丈夫ですか?」

「まあな。ずっと寝転んでたから腰痛いけど、それ以外は全然大丈夫だ」

「おーいお二方、誰か忘れてませんか?」

「あっ」

「す、すいません志田くんっ!」

いやー、つい忘れてた……別に二人の世界とか、そんなんじゃないぞ、偶々忘れてただけだからな?

「ったく……あ、そう言えば副会長から伝言預かってるのすっかり忘れてた」

「んだよ伝言って」

「『今回の活躍に免じて倉庫整理は免除するけど、次変な事やったらフルボッコよ(ハート)』だ、そうで」

「怖い(確信)」

てか倉庫整理とか今の今まで忘れてたぞ……いいや忘れよ。それより色々あったせいで俺の腹はラーメンを非常に欲している。早く食べに行かねば!

あ、そうだ。

「中条、今からラーメン食いに行くけどお前も来る?」

「お、いーね!どうよ中条さん」

「そ、そうですね……」

「…………じゃ、じゃあ両親に遅くなるって連絡しますね」

「マジかっ!」

「やったな!」

思ったよりあっさりOK貰えたぜ!
なになにやっぱりこの三人スッゲー気ぃ合うじゃねーか!
てか中条の笑顔眩しすぎだ!男の俺等にゃ眩しすぎっ!

ま、そんな訳で三人で食べたラーメンは格別だったって訳で

第1章『出逢い編』-完-
40 : ◆C3UOQHMeF/og :2015/08/29(土) 00:18:13.73 ID:/Xthe0ZS0
鳥付け忘れ
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/17(木) 05:56:17.35 ID:2SR9Y1zw0
悪いこといわないからハーメルンあたりで書いたほうがいいぞ
今はまだ対して注目されてないけどヤバいのに見つかったらもう
取り返しがきかないレベルで荒らされるよ
42 : ◆C3UOQHMeF/og [saga]:2015/09/25(金) 16:11:36.28 ID:VFphT1c5O
月日の流れは早く、あのドタバタした一週間から更に一週間経つのはとても一瞬の様な出来事に思えた。

てか正直クッソつまらなかった。

あの一週間をもう一度過ごせと言われてもソッコーで拒否するが(副会長の件もそうだがもう一度中条が襲われるのは勘弁してほしい)、何一つ騒動が無い程つまらない事は無い。

しかもこの学校、魔法科の癖に魔法科より一般授業の時間の方が長い。
魔法科だから入ったのにこれじゃ何の為に筋トレしていたのか……
俺の筋肉も泣いているぞ!

やはりここでも俺のマッスルミュージアムは開演出来ないと言うのか……

ぐぬぬ……

「大変だー!!」

と、そこへ大声を上げながら勢いよく教室の扉を開ける一人の男子。
あれは確か部活紹介の時にいたえーと……そう、剣術部の一人だったな。

「どうしたんすか?」

まあ一応相手側は先輩だし?多少は言葉使いには気を付けて話してる……つもり。

「ウチの新入部員と今年実技トップで入ってきた奴が取っ組み合いしてて、あまりに激しくて止まらないんだ!」

「それでなしてここへ?」

迅よ……それはどこの方言だ。
そしてそれでどや顔こっちに見せられてもどうすれば良いってんだ……

「ああ、スマン。ここには二年の一科相手に完勝した二人組がいると聞いてな」

「何があったか事情を聞くついでに止めてもらえないかと思ってな」

「……ふむ」

事情に関しちゃ俺は知らんが中条なら知ってそうだな。
何せ中条は理論でトップの成績でここに入ってきた訳だし実技トップならおのずと相手を意識してる可能性がある……かも?
とにかく事情を知ってそうなのは中条しかいそうにないだろ。

それより俺達に喧嘩を止めるのを依頼してきたって事は……

「全力全開スターライトブレイカーで止めて良いんですね?」

「(スターライトブレイカー……コイツもしや)ああ、軽傷程度で済むなら」

「やったぜ」

「Vやねん!阪神!」

マッスルミュージアム、開演である
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/10/06(火) 01:42:29.98 ID:v7Qlbftuo
誰か感想くらい書いてやれよ、乙もないとかヤバイでしょ
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/10/06(火) 03:06:42.11 ID:jljfCi1fo
そんなスレいっぱいあるわ
45 :※酉を付ける必要性を感じないので外して投稿 :2015/11/06(金) 01:08:20.94 ID:WqZMx2Tw0
-体育館-

「だからよぉ……お前みたいなひょろっちい野郎が生徒会に推薦されんのが気に食わねえっつってんだよ!」

「実技で一位も取れなかったお前に言われる筋合いは無い」

「実技と実戦じゃあ違げえんだよ、このマニュアル野郎が」

「それとも何か?実戦に自信が無いから逃げてんのか?」

「……良いだろう、だったら逆にそのお前の腐りきった自信を二度と作り直せなくなるまで粉砕してやるよ」


-体育館入口付近-

殺気、殺気、殺気。
最早体育館は並の人間なら卒倒、そこそこの魔法師でも行くのを躊躇う程殺気に包まれていた。

だがそこはやはり名門校、全学年合わせ生徒会、風紀委員、部活連の代表副代表や場馴れしてるそれぞれのメンバー、一般生徒でも何人かは様子を伺っている。

ま、動く気は更々無いみたいだが。

「すげえ殺気だな」

「俺の対人落雷最高パワーでもびくともしなさそう(小並感)」

「怖いです……」

「心配すんなよ、中条は護ってやる」

ところでここにいる中条だが、教室で一旦簡単に事情を聞こうと思ったら何故か着いてきてしまった。
だがこの殺気に耐えきれてる辺り中条も凡人じゃないことを示しているのか。

「あら、貴方達もいたのね」

「うげっ」

「会長は?」

はぁ……それにしたってこんな緊迫した展開の時に一番会いたくない人に出会ってしまった。
てか会長はどこだよ。

「その反応は何なのよ……会長は貴方達が目を離してる隙に説得に向かったわ」

ウッソいつの間に!?
流石会長、気配を消す等造作も無いという事か。
やはり会長は格好良い!
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