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海未「巻き戻る時間と取り戻せないモノ」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 : ◆IXu3BKnKDc [saga]:2015/07/22(水) 20:53:31.26 ID:0SgdxHqD0
海未「ふぅ……朝練の時間までは……あと二十分ですか。すこし早く来すぎたみたいですね」

海未「……境内を歩いていましょう」

テクテク

海未「……んー……夏の朝は涼しくていいですね」ノビー

海未(風でゆれる木々もまた涼しげです)

海未(そういえば、蝉の声が聞こえませんね。いないのでしょうか?)

海未(近づいて見てみましょう)

海未「……」ソォー…

蝉「ジジッ!」バッ

海未「うわぁ!!?」ドテッ

パキン

海未「はぁっ、はぁっ……!? びっくりしました……」

希「……海未ちゃん、なにしてるん?」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1437566001
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木曜の夜には誰もダイブせず @ 2024/04/17(水) 20:05:45.21 ID:iuZC4QbfO
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いろは「先輩、カフェがありますよ」【俺ガイル】 @ 2024/04/16(火) 23:54:11.88 ID:aOh6YfjJ0
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2 : ◆IXu3BKnKDc [saga]:2015/07/22(水) 20:54:55.22 ID:0SgdxHqD0
海未「へぇっ!? いや! 何も!!?」

希「そっか。蝉が急に飛んできたのが怖くて転んじゃったのかと思ったやん」ニコニコ

海未「」

海未「うぅ……」

希「まあまあ、ええやん。それより、穂乃果ちゃんとことりちゃんが探してたよ?」

海未「え? あぁ、もうこんな時間です! 希も早く着替えてくださいね!」

希「はぁーい。じゃ、また後でね」スタスタ

海未「……ん?」

海未「なんでしょう、これ……」

海未「胡桃のような……なにかの種のような……」

海未「まぁ、いいです……ん?」

?「……」スタスタ

海未(! こんな朝から参拝を……あの人、どことなく穂乃果に似ていますね)

海未「あ、早く行かなくては」タッ
3 : ◆IXu3BKnKDc [saga]:2015/07/22(水) 20:57:29.44 ID:0SgdxHqD0
ーーーーー

海未「はい! 朝練はここまでです」

穂乃果「はぁ〜、疲れたぁ!」

ことり「今日暑いねぇー」パタパタ

真姫「ほんと。夏! って感じよね」

にこ「そりゃそうよ。来週からは夏休み!楽しみよね〜」

希「……にこっち。それは自分が受験生だって理解した上で言ってるん?」

にこ「……くっ……!」

絵里「まぁまぁ、とりあえずは受験のことより、夏休み入ってすぐの説明会、そこでのライブに集中しましょ?」

花陽「学校説明会での部活動紹介でやるんだよね? 緊張するなぁ」

凛「お客さんくるかなぁ」

穂乃果「大丈夫! 絶対に一人は来るよ! だって雪穂がくるもん!」

海未「ひとりだけでは……」

絵里「そうよ。亜里沙を忘れないで」

穂乃果「あっ、そうだね。じゃあ2人だ!」

真姫「二人だけでもね……」

にこ「大丈夫よ! もっと自信持ちなさい!」

希「そうそう。そうやってマイナスなことだけ考えてたら、本当にマイナスになっていっちゃうよ?」

凛「満員にするにゃー!」

海未「もう……早くしないと、遅刻しますよ?」
4 : ◆IXu3BKnKDc [saga]:2015/07/22(水) 20:58:14.37 ID:0SgdxHqD0
ーーーーー

海未「……ハッ!?」

穂乃果「? どうしたの、海未ちゃん」

海未「きょ、今日の宿題を家に忘れてきてしまいました……!」

ことり「えぇ!?」

穂乃果「あの海未ちゃんがぁ!?」

海未「すいません、先に言っててください。私は家に一旦戻ります」タタッ

穂乃果「あはは。海未ちゃん、ドジだなぁ」

ことり「そうだねぇ」

穂乃果「まあ穂乃果はやってもいないしむしろ存在を忘れてたんだけどね」

ことり「……」

ーーーーー

海未(このままじゃ遅刻です……っ。走らなければ……!)ダッ

海未(! 学校前の信号は青! これなら……)

ーーーーー

トラック運転手「ふぁ……ねみぃ……」ウツラウツラ

トラック運転手「……」スピー
5 : ◆IXu3BKnKDc [saga]:2015/07/22(水) 20:59:26.40 ID:0SgdxHqD0
ーーーーー

海未「はぁっ、はぁっ」
(良かった……間に合いそうです)

トラック運転手「う……?」チラ

トラック運転手「……ッ!!!」

トラック運転手「危ない!!!」

キキィーーー

海未「え」

ーーーーー

ドンッ…

ーーーーー

海未(なに……が……?)

海未(浮いている……? いや、飛んでいる……トラックにはねられ、吹き飛んでいる……)

海未(ああ)

海未(私は死ぬのですね)

海未(何故でしょうか……怖くありません)

海未(……後悔はひとつだけ)

海未(みんなと……μ'sと、もっと一緒に、……)

・・・・・・そして、私は死んだ。

いや、正しく言えば……これが私の、「一度目の死」だった。

ーーーーー
6 : ◆IXu3BKnKDc [saga]:2015/07/22(水) 21:01:12.16 ID:0SgdxHqD0



時をかける海色少女


7 : ◆IXu3BKnKDc [saga]:2015/07/22(水) 21:01:46.63 ID:0SgdxHqD0
お察しの通り時をかける少女のパロディですが、設定を借りただけで、ストーリーは別物です

ちまちまと書いてちまちまと投下していきます。正直本当にイライラするちまちまさなのでご了承ください
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/07/22(水) 21:33:25.67 ID:8GuQku1QO
期待
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/07/23(木) 01:25:27.43 ID:s2UFuqSC0
期待
10 : ◆IXu3BKnKDc [saga]:2015/07/24(金) 22:06:20.03 ID:4MEQ7J1L0
ーーーーー

海未「う゛っ」ドサ

海未「……」

海未「……!?」

海未「なぜ!? 私は……っ」

ゴオー

海未(ッ!? 今通ったトラック……先程の……)

海未(一体……)

海未「どうなってるんですか……」
11 : ◆IXu3BKnKDc [saga]:2015/07/24(金) 22:06:47.84 ID:4MEQ7J1L0
ーーーーー

海未「う゛っ」ドサ

海未「……」

海未「……!?」

海未「なぜ!? 私は……っ」

ゴオー

海未(ッ!? 今通ったトラック……先程の……)

海未(一体……)

海未「どうなってるんですか……」
12 : ◆IXu3BKnKDc [saga]:2015/07/24(金) 22:07:24.28 ID:4MEQ7J1L0
ー放課後、練習後ー

海未(あの後、無事に遅刻せずに学校には着きましたが……)

海未(あれはなんだったのでしょう……)

穂乃果「それでねー、その新作がもうしょっぱくってさー」

ことり「面白い和菓子だね」

海未(あの時、確実に私はトラックに吹き飛ばされて、頭から地面に打ちつけられて、早かれ遅かれ死ぬと思ったのですが)

海未(私は横断歩道の前で生きて尻餅をついていた)

海未「はぁー……」

ことり「どうしたの、海未ちゃん」

穂乃果「砂糖の代わりに塩入れちゃってたんだって! ……ん? ことりちゃん、海未ちゃんどうかしたの?」

海未「いえ。なんでもないですよ」

海未(どうせ言っても、馬鹿にされるだけです……)

ことり「海未ちゃん」
13 : ◆IXu3BKnKDc [saga]:2015/07/24(金) 22:08:00.22 ID:4MEQ7J1L0
海未「はい?」

ことり「私達が信じられないの?」

海未「で、ですから。何もないと……」

ことり「嘘。絶対なにかある」ジー

海未「う……」

穂乃果(よくわかんないけど)ジー

海未「……わかりました。では話します」

海未「最初に言っておきますが、これはふざけていってる訳ではありません」

私は、今朝のことをかいつまんで話した。

ことり「……それって……!」ボソ

海未「っ、ことり! 何か知っているのですか!?」

ことり「い、いや……わかんないや……」

海未「そうですか……」

穂乃果「えー、海未ちゃんの夢とかじゃないの?」

海未「夢……夢ですか」

海未「それなら、どんなに良いか」

私はなんとなく察してしまっていた。
直感的に、この現象が私を苦しめることになるのかもしれない……と。
14 : ◆IXu3BKnKDc [saga]:2015/07/26(日) 22:10:39.95 ID:azYkWVcG0
ーその日の夜ー

海未「うぅ……」ゴロン

海未(暑いし、訳の解らない現象は起きるし……寝れません)

海未(明日、μ'sのみんなにも話してみましょうか)

海未(……そうです! 希ならこういうことに詳しいはず……勝手な思い込みですが)

海未(そうしましょう。やはり、穂乃果達に話したのですから、みんなにも話すべきです)

海未(それから……)コテン

海未「……すぅ……すぅ」
15 : ◆IXu3BKnKDc [saga]:2015/07/26(日) 22:12:10.88 ID:azYkWVcG0
ー翌日ー

海未「ーと、いうわけです」

絵里「……」

にこ「どうしたのよ、絵里」

絵里「うぇぇ!? う、うみう海未、死んじゃったのぉ!!?」

海未「落ち着いて下さい。死んでません。ここにいます」

凛「賢かった絵里ちゃんが懐かしいにゃー……」

真姫「それにしても、そんなことってあるの? やっぱり夢じゃない?」

海未「いえ。夢ではない……何故かそれだけは断言できるのです」

花陽「なんていうか、あれだね。ことりちゃん。この前ーーー」

ことり「花陽ちゃんっっっ!」

花陽「えっ、あ、う……あぁ、そうだった……ごめん」ビクッ

海未「……ことり? 花陽?」

ことり「なんでも、……ないよ?」ニコッ

花陽「そ、そう! なんでもないです!!」

海未「そう、ですか……」

海未(昨日といい、今日といい……ことりは何かを知っている……?)
16 : ◆IXu3BKnKDc [saga]:2015/07/26(日) 22:12:48.77 ID:azYkWVcG0
希「……過去に、戻ったんとちゃうかな?」

海未「え?」

穂乃果「過去? いやいや、そんな漫画みたいなこと」

海未「なるほど……!」

穂乃果「あるの?」

海未「確かに、『あれ』は過去に戻ったという表現がしっくり来る気がします。私をはねたはずのトラック……はねとばされていない私……」

希「問題は、どうしてそんなことになったのか。やねえ」

希「海未ちゃん、なんか思い当たることある?」

海未「思い当たること、ですか」

海未「……」

海未「そういえば、昨日、穂乃果に似た人を見ました」

海未「穂乃果に似て可愛かったです」

にこ「なんの話よ」
17 : ◆IXu3BKnKDc [saga]:2015/07/26(日) 22:13:30.87 ID:azYkWVcG0
希「……いや、それは関係ないんやない?」

海未「そうですか……では、トラックにはねられた衝撃、とか?」

希「うーん……なんていうのかなぁ、それこそ漫画みたいにいうなら、事故はその『能力』の引き金だと思うんよ。だから、その前に海未ちゃんは過去にもどる『能力』を手にしてた、ってわけやね」

海未「それでは……いや、もう私もあんなことを体験してるのでこんなことを言うのですが、生まれた時から『能力』をもっていた……というのは?」

凛「ライトノベルみたいだにゃ」

花陽「海未ちゃんラノベとか読まなそうだけど」

ことり「いや、海未ちゃんはラノベとか読むよ」

穂乃果「一時期中二病? だっけ? な感じになってたし」

海未「そこ! 人の過去を勝手に荒らさないでください!!」

絵里「ていうかこれ私達いらないんじゃ」

希「生まれつき、かぁ」

希「まぁ、現状ではわからないね。なにかそれらしいものがあったら言ってね」

海未「はい」
18 : ◆IXu3BKnKDc [saga]:2015/07/26(日) 22:14:18.07 ID:azYkWVcG0
ーーーーー

穂乃果「いやあ、変な事もあるもんだねえ」

海未「変なんてレベルじゃないですよ。下手したら現代の常識がひっくり返るくらいの出来事ですよ」

ことり「なんだかおとぎ話みたいだね」

海未「ハッピーエンドで終わればいいですが」ハァ…

海未(過去……過去ですか)

海未(もしかしたら、念じたら過去に戻れたりするのでしょうか)

海未(……)メヲツブル

海未(はぁッッッ!!)
19 : ◆IXu3BKnKDc [saga]:2015/07/26(日) 22:14:49.29 ID:azYkWVcG0
ーーーーー

海未(……)チラ

海未(……そうですよね。そんな簡単に時を超えられたらたまったものではありません。まるでドラ〇もんの世界です)

穂乃果「いやあ、変な事もあるもんだね」

海未「……え」

海未「ほ、穂乃果? さっきもその話……しましたよね?」

穂乃果「えっ、してないよ?」

海未「っ!!」

海未(本物……!)

海未(私は、過去に戻れる『能力』を持っている……!)

ことり「……」
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