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海未「穂乃果とことりを森に捨てに行く…?」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/11/14(土) 10:27:35.22 ID:nCpo1NnU0
ラブライブのヘンゼルとグレーテルパロです
立ったら書きます


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【安価】少女だらけのゾンビパニック @ 2024/04/20(土) 20:42:14.43 ID:wSnpVNpyo
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ぶらじる @ 2024/04/19(金) 19:24:04.53 ID:SNmmhSOho
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旅にでんちう @ 2024/04/17(水) 20:27:26.83 ID:/EdK+WCRO
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木曜の夜には誰もダイブせず @ 2024/04/17(水) 20:05:45.21 ID:iuZC4QbfO
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いろは「先輩、カフェがありますよ」【俺ガイル】 @ 2024/04/16(火) 23:54:11.88 ID:aOh6YfjJ0
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こんな恋愛がしたい  安部菜々編 @ 2024/04/15(月) 21:12:49.25 ID:HdnryJIo0
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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part2 @ 2024/04/14(日) 19:38:35.87 ID:kch9tJed0
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2 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 10:32:31.05 ID:nCpo1NnU0
海未「何故です!?まだパンの備蓄はあるはずです!細々とですが生きていけているのに…何故…」

真姫「何言ってるのよ海未、仕方ないじゃない…細々とだけど暮らしていけてるって、もう誤魔化せないくらいのものじゃない」

真姫「1日ひとかけらのパン。それでも税がキツイから私も海未も一日中働き詰め」

真姫「…悪いけど私はもう無理よ。ああ、お肉が食べたい、お腹いっぱいパンが食べたい!お酒飲みたい!」

海未「落ち着いてください真姫!穂乃果とことりが起きてしまいます…」

海未「言い分は分かりました。ですが私は反対です。この深い深い森の中、森に慣れてもいない子供を放り出す」

海未「…死んでしまいます」
3 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 10:34:49.76 ID:nCpo1NnU0
真姫「…分かっているけど、でも。私だって死にたくないわ。犠牲は少ない方がいいわよっ」ダンッ


海未「私だって真姫を死なせたくない、ですが…穂乃果とことりも殺したくない…」


真姫「ええい煮え切らないわね!なら言ってあげるわ、死にたい?死にたくない?」


真姫「あの2人が私たちの糧ではないわ!むしろ私たちの糧を食らってるのよ?」


真姫「ねえ、殺されたい?殺されたくない?」


真姫「いつまでも問題を先延ばしにしてきたんじゃあしょうがないわっ、殺したくない死にたくないでなあなあじゃいつかみんな死んじゃうのよっ」
4 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 10:36:11.25 ID:nCpo1NnU0
真姫「もし、もしよ。この場で結論を出さずに明日も明後日も明々後日も…このまま同じ状態だとしましょう」


真姫「死ぬわ。絶対誰か死ぬ。なんなら私か海未かもよ?」


真姫「ああ、なんなら海未を殺して……どこかへ行方をくらまそうかしら!結局家族みんな死ぬのね!」


真姫「あなたのせいね、海未」
5 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 10:42:05.06 ID:nCpo1NnU0
海未「〜〜〜っっ!!わかりました!分かりましたよ真姫!あなたの言う通りです、言い方はキツイし、文字数多すぎですが」ハァ


海未「しかし本質としては間違ってはいません……いつかはこうなるのです」


海未「私も覚悟を決めます…」


真姫「うふ。嬉しいわ、海未♪私の子捨ての意見に賛成してくれたし、私が汚れ仕事をするわ」スリヨリッ


真姫「あなたは見てるだけでいいのよ海未。なんにも心配いらないわ。」


真姫「悪いのは私たちじゃない、こんな生活を強いているこの時代よ……私だって本当は、もっと豊かな土地で…みんな笑顔で…」


真姫「私たちには、自由はないのよ。悪いのは、そう。この時代…」


海未「真姫……すみません、このような辛い選択を…私がもっと、頼れる主人なら良かったのに」シュン


真姫「いやね海未、貴女は私にとって最高に頼れる人だわ。そう、広く見れば最低でも…私にとっては最高の…」ニコニコ 
6 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 10:43:44.36 ID:nCpo1NnU0
穂乃果(6才)「いや声大きすぎでしょ…穂乃果たちに全部丸聞こえだよ」


穂乃果「ねえ?コードネーム、バード・グレーテル…ことりちゃん」


ことり(5才)「ええっ、なにそれホノカチャン…ならことりも呼びますっ」プンプン


バード・グレーテル「クソダサコードネームのオマンジュウ・ヘンゼル」


オマンジュウ・ヘンゼル「いや捨てられるの聞いちゃったからってちょっと棘が強すぎだよ…穂乃果の心はズタズタだよ」


穂乃果「あとこのコードネームやめよやめよ、一時のテンションでやったらだめだね」


ことり「そうだよぉ穂乃果ちゃんっ!ことりは穂乃果ちゃんがわかってくれて嬉しいです♪」


ことり(あと説明遅くなったけどことりたちの年齢はあくまで物語に沿ったものだからぁ、言動はもとのことりたちのままだよ♪)
7 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 10:46:50.17 ID:nCpo1NnU0
ことり「ってそうじゃないよぉホノカチャン!私たちこのままじゃ死んじゃうよ!」


穂乃果「大丈夫っ穂乃果にいい案があるの。ちょっとお母さんたちが見てないか見張ってて?」ガパッ


ことり「ゆ、床下にトンネル掘ってたの穂乃果ちゃん…?だから毎日泥んこだったんだね…」


ことり(物理的に可能なのかな?天候操れるくらいだし、穂乃果ちゃんなら可能かな)



…数分後…



穂乃果「ただいまっ!いや〜、今日はお月様が綺麗だね!明日はまん丸かな?」


ことり「おかえり穂乃果ちゃんっ!何してきたの?」


穂乃果「それはね〜…じゃーん!白い小石を拾ってきたんだ♪これで道に落としていけば…小石を拾って帰れるっ!穂乃果てーんさい♪」


ことり「すごーい!穂乃果ちゃんすごいっ!これでことりたち、安心だねっ♪」


穂乃果「いえーいっ!」


こうして、穂乃果とことりは不安もなく眠れたのであった
8 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 10:48:47.94 ID:nCpo1NnU0
翌朝、穂乃果は真姫おかあさんに泥んこな理由を聞かれた


オマンジュウ・ヘンゼルだから…と言うと海未おとうさんの視線が悲しげだった


ことりちゃんの視線も悲しげだった


真姫おかあさんは別のことを考えている、そんな風に髪の毛を弄っていた
9 : ◆Jn9ZER0Scd8R :2015/11/14(土) 10:50:35.71 ID:nCpo1NnU0
真姫「海未、出かける準備は出来た?穂乃果もことりも」


海未「ええ、私はバッチリです」


穂乃果「私も、ことりちゃんもバッチリだよ」


ことり「ホノカチャ...」ギュッ


真姫「…そう、じゃあ揃ったわね?ええと、今日は穂乃果とことりを連れ出すのには訳があるわ」


穂乃果・ことり(捨てるからでしょ…)


真姫「穂乃果、あなたもう6才よね?ここではね、7才になると大人と見なされるわ。つまり私たちと働くことになるの」


真姫「だから一緒に来てもらって、今後の勉強になるかな、って…」カミノケクルクル


海未「そういうわけです、よろしくお願いしますね。穂乃果、ことり」


真姫「じゃあ早速行くわよ!」
10 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 10:51:48.46 ID:nCpo1NnU0



ザッザッザッ



穂乃果(よし、きちんと小石は落とせてる…大丈夫)


ことり(ことりたちは本当にただ木の切り方だとか、良い土の具合だとか、どの木を切るべきか…そういうのを教えてもらいました)



穂乃果(でもそうやって油断させて捨てる。そう考えると案外冷徹な人なのかも、真姫おかあさんは)


ことり(小さく開けた場所で、ことりたちはひとかけらのパンを食べました。質素で満たされない食事です)


穂乃果(そしてそのひと時も終わり、空が美しい黄金色になったころのことでした)
11 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 10:56:25.62 ID:nCpo1NnU0
真姫「…海未、ちょっとあっちの深く入り組んだところにいい具合の木が…あれなら」


海未「へえ、どこですか?…なるほど、良い目をお持ちですね、真姫」


真姫「でもあそこは子供だと厳しいわね…仕方ないわ、穂乃果、ことり」


真姫「…あとで迎えに来るから。そこで待ってて」


穂乃果「うんっ、いってらっしゃーい!」


ことり「戻ってきてくれる、かな…」


穂乃果「さあね、でも…」
12 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 10:58:26.00 ID:nCpo1NnU0
ことり(おかあさんとおとうさんが木を探しに行ってから長い時間が経ちました。あたりはもうとっぷりと暗いです。)


ことり(隣に穂乃果ちゃんが居るから良いようなものの、暗闇、蟲の音、風の音…そして何処からかの飢えた動物さんたちの声)


ことり(恐ろしくて恐ろしくて…もう、あたまがどうにかなってしまいそうです)


ことり「穂乃果、ちゃんっ、ことり怖いよぉ…っ」グズグズ


穂乃果「大丈夫だよことりちゃん…」ナデナデ


穂乃果「穂乃果も怖いけど、でも…月さえ出れば帰れるから」
13 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 10:59:35.75 ID:nCpo1NnU0
穂乃果「ね?ほら、穂乃果たちの声に応えてお月様が顔を覗かせてくれたよ」


ことり「穂乃果、ちゃん…」


穂乃果「さあ、かえろっ?今日はぐっすり寝ようね!」グイッ


ことり「…うんっ!」


ことり(穂乃果ちゃんの横顔は、私と歳は大して違わないのに)


ことり(きりり、として…ことりは妹なのにちょっとドキッとしてしまいました♪)
14 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 11:00:51.81 ID:nCpo1NnU0
穂乃果「ただいま!」ギィ


ことり「ただいま〜」


海未「!!穂乃果、ことり!」ギュッ


海未「寂しかったです会いたかったですぅ…ごめんなさい…」


真姫「な……で……………これない……」ブツブツ


ことり「おかあさん?」
15 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 11:02:06.45 ID:nCpo1NnU0
真姫「…ああ、おかえり。マッタク-、迎えに行ったのにいないんだから。どうして待っててと行ったのに動くノヨッ」


穂乃果「…おかあさんたちより、小石さんの方が頼れたからだよ…」ボソリ


真姫「…穂乃果?何か言ったかしら?」


穂乃果「ううん」


真姫「そう…」カミノケクルクル!クルリンミラクル!


海未「ふたりとも、疲れたでしょう?もう休んだほうがいいです、お水をどうぞ」



真姫「…ちょっと外へ出るわ。穂乃果、ことり!外へ出たらだめよ?海未おとうさんの言うように、もう寝ちゃいなさい?明日も付き合ってもらうんだからっ」



穂乃果・ことり(懲りないなぁ…)



海未「……神様…」
16 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 11:03:14.54 ID:nCpo1NnU0







真姫「…やっぱりあった、抜け道」


真姫「こんなのあるからっ、こんなのがあるからっっ!」ザクザク!ウメウメ!


真姫「…はぁ。やってらんないわ…なんで人道外れてまで人間やらなきゃいけないのよ…」


真姫「でも死ぬなら…海未とふたりきりがいいし。というか…」



真姫「死にたくなんか、ないもの」
17 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 11:04:45.45 ID:nCpo1NnU0
穂乃果「…もうおとうさんもおかあさんも寝たよね?よしっ」ガパッ


ことり「穂乃果ちゃん、がんばって!」


穂乃果「うん!って、あれれ?」


穂乃果「出口の光が、見えない…っ……………あっ、やっぱり埋められてる!」


ことり「…!?うそ!?」


穂乃果「勘付かれてたかな…でも…まだ策はある!ことりちゃん!」


ことり「なに、穂乃果ちゃん!」


穂乃果「寝ようねッッ!!!」
18 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 11:05:39.12 ID:nCpo1NnU0
翌朝のおとうさんは、めにひかりがありませんでした

おとうさんごめんね 穂乃果たちのせいで気を病んでるんだよね?


でも大丈夫!きっと帰ってくるから…そう…何度でもッッ!
19 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 11:06:37.74 ID:nCpo1NnU0
真姫「準備出来た?じゃあ行くわよ!」



穂乃果(一欠片のパンを貰いました。これが今日の命綱!)


ことり(穂乃果ちゃんとことりで、パンをちぎりちぎり、通ってきた道に目印として落としていきました)


穂乃果(うぅ〜っ、パンが…でも家族とパンは天秤にはかけられません…パンがぁ…)


ことり(そうして次は昨日より深いところにある開けた場所でパンをたべました)


真姫「ねえ海未」


海未「ええ、わかりました。穂乃果、ことり。少し待っててくださいね」


穂乃果(駆け足気味にいなくなるふたりを見て、なんだか穂乃果…悲しいな)
20 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 11:07:38.06 ID:nCpo1NnU0
ことり(そして夜です!また昨日と同じ怖い怖い夜がやってきました)


穂乃果(森の深いところとあってやっぱり飢えた動物さんの声も大きいです…やめてほしいなぁ)


ことり(というか目印はパンなんだよねぇ…なんか)


穂乃果・ことり(嫌な予感がするなぁ…)
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/14(土) 11:14:46.96 ID:4jfFkxp/O
いいぞ
22 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 11:17:31.18 ID:nCpo1NnU0
穂乃果「…あ」


ことり「う、ううう〜っ、穂乃果ちゃあん!どうしよう!」


ことり「パンが、ことりさんに食べられて…無いよぉ!」



ことり「ことりが食べたんじゃなくて小鳥さんが食べたんだけど、ええっと、ことりじゃないことりじゃないもん〜っ!」ビエエン
23 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 11:18:42.91 ID:nCpo1NnU0
穂乃果「分かるよ!分かるよ!私たちはまだ本気を隠してるだけ…月が出れば…」


ことり「もう出てるよぉ!」ビエエエン!!


穂乃果「ああ〜っ、どうしよう!どうすれば…」


ことり「可能性なんてないよぉ〜っ!」ゲキオコチュン!チュン!
24 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 11:21:30.91 ID:nCpo1NnU0
穂乃果「そう、だよね…うう…」フラフラ...


ことり「ほのか、ちゃん?どこいくの…?」


穂乃果「いや…なんかあっちに湖みえたから…いいかなって」


穂乃果「もう穂乃果じゃなくてオマンジュウ・ヘンゼルでいいよ…もう」


ことり(情緒不安定チュン...)


オマンジュウ・ヘンゼル「はぁ…鬱だ…そりゃそうだよパンなんて落としたって食われるだけだよね…」


オマンジュウ・ヘンゼル「当たり前だよ…考えればわかるよ…もうやだ…」


ことり「あ、あの…そこまで悲観しなくても…ことりは穂乃果ちゃんがいれば百人力だし…」


オマンジュウ・ヘンゼル「ん、ことりちゃん?今何か言った?」


ことり「イヤ...ナンデモナイノヨナンデモ」
25 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 11:23:08.22 ID:nCpo1NnU0
ことり(まずいまずいまずいチュンンンンン)


ことり(このままだと餓死エンド!ちょっと絵面が悲惨です…なんかないかなぁ…)グウ...


ことり「…って、あれ?穂乃果ちゃんあれ何?」


オマンジュウ・ヘンゼル「え?あれは…あれは…小屋?かな?」


ことり「すごぉい!行こっ、穂乃果ちゃん!寒ささえしのげればこっちのものだよっ」グイッ


穂乃果「…そうだねっ!いこう!」
26 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 11:25:39.40 ID:nCpo1NnU0
小屋の前



穂乃果「…あ、近くで見ると…なんて美味しそうな…」


ことり(ん?美味しそうな匂いでもするのかなぁ?)スンスン


ことり(ん〜、あったかそうなスープの匂いがする。お腹にダイレクトアタックだよぉ)クゥ


ことり(でも近くで見ると、って?唯の木の小屋だけど…)
27 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 11:28:48.88 ID:nCpo1NnU0
穂乃果「おいしそうなおかしのいえ!!!」



穂乃果「あはは!ことりちゃん、たべよう!!窓ガラスは砂糖!壁はビスケット、屋根にはクッキーに生クリームがたくさんに、チョコレートもある!あははははっ!!!」ガリガリッ!


ことり「や、やめてえええ穂乃果ちゃん!!それちがうよぉ!木だよ!だめだよぉ!」


穂乃果「ちがくないよっ!いいにおいもするあじもするここは、てんごく?あははっあははっ」ガリガリッ
28 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 11:30:44.99 ID:nCpo1NnU0
???「なんやうるさいなぁ!?今真夜中なんだけど!常識わきまえなよ!」


ことり「ひぃお家の人!ごめんなさぁい!」


???「ってキャア!なんで木の小屋食べてるん!?やめてよ!ウチの家ー!ウチの家入ったらご馳走食べさしたるから!」


穂乃果「ごちそう…?って、口の中にがーい!」ペッペッ!
29 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 11:34:27.74 ID:nCpo1NnU0
???「ほら、たーんとお食べ?パンにスープに、ちょっと豪華にお肉!ちゃんとお野菜もあるしおかわりもあるからね〜」


穂乃果「もぐもぐっ、パンうまい!」ガツガツエグエグ


ことり「こんなごちそう初めて!嬉しい…♪ありがとうおねえさん♪」


???「…これでごちそう?そうなん?」


希「あとウチは希!好きに呼んでくれてええよ♪」


ことり「希ちゃん、ありがとうっ!」


穂乃果「ありがとーっ!パンおかわり!」


希「はいはい。ふたりともやけに細いね?どっから来たの?」


穂乃果「えっとねー、森からちょっと離れたところ!おかあさんとおとうさんがね、…」


希「あぁ、子捨てかぁ。ウチのときもあったなぁ…」
30 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 11:37:31.58 ID:nCpo1NnU0
ことり「…なんだか希ちゃん、不思議な人ですね?森の奥に住んでるのに、こんなに裕福!」


穂乃果「言われれば確かに…小さい小屋だと思ったけど、なんだか大きいし、暖炉はあるし…それにベッドも!」


ことり「ことりたちいっつも床に藁引いて雑魚寝だもんね…冬なんかねられないもん」アッタカ-イ


希「壮絶やな…そっか、奴隷みたいなもんやしな…」


希「ウチはねー…んー、魔女さんなのだ♪」


穂乃果・ことり「ええっ!?」
31 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 11:39:54.60 ID:nCpo1NnU0
希「ま、なーんてのは嘘やけど。ちょっと色々あってね、ここで暮らしてるん」


穂乃果「へえ、希ちゃん大変なんですね」



希「別に敬語じゃなくてええよ?」


ことり「じゃあそうするね♪希ちゃん!」


穂乃果「希ちゃん希ちゃーん!」スリスリ


希「なんや…可愛い子たち♪みーんなウチの家の子にしちゃうぞ♪」ギュッ


穂乃果「…希ちゃんあったかい…それに、お腹もいっぱい…穂乃果しあわせ…♪」ウツラウツラ


ことり「…ことりも…しあわせ♪」プワプワ


希「こらこら、ここで寝ちゃあかんよ?あっちにベッドあるから、そこで寝ような〜?」


穂乃果・ことり「うんっ!」


ことり(希ちゃんに連れられるとそこには…)



穂乃果(大きなベッド!はじめてのふわふわな体験に、穂乃果たちはあっさりと眠ったのでした…)



希「フフッ、可愛い子たちやなぁ…それに可哀想な子たち」


希「ウチも退屈してたん。ちゃーんと面倒みたげるからなぁ♪」
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/14(土) 13:37:19.18 ID:Xgq0m9j8O
期待しても良いんですね
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/14(土) 13:39:16.17 ID:8EXjPM0FO
しつこく帰っても直接手を下されるとか思わないんかな
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/14(土) 13:51:04.34 ID:R7hQiY8EO
親なんだから最低限は信じるでしょ……捨てるような親だけど



35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/14(土) 13:54:43.50 ID:MqEqegbYo
海未ちゃん胃に穴開きそう
36 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 15:02:42.32 ID:nCpo1NnU0




チュチュン!チュンチュン!アサチュン!ナニモナイチュ-ン!



希「ほら二人とも。起きて起きてー」



穂乃果「んん…おはよう希ちゃん」プワプワ



ことり「おはよー…ございます」プワプワ



希「はぁ…朝起きたら可愛い子が二人も居る・ウチしあわせ・」ウキウキ



穂乃果「穂乃果たちもあったかいお家にご飯があってしあわせ!」



ことり「ことりも〜」チュン!



希「ふふ。今日も腕によりをかけてご飯を作ってあげるからね♪」

希「とはいってもレパートリー少ないから飽きちゃうかもしれんなあ…」ウ-ン



穂乃果「もう希ちゃん、作ってくれるならなーんでも嬉しいし美味しいよ!」


ことり「そうだよぉ!」


希「くう…!なんてええ子たちなんや!やっぱりウチの家の子にしちゃう!」モッギュ!


ことり「ことりは希ちゃんのお家の子になっても…」チュン


穂乃果「…だめだよーっ!おとうさんもおかあさんも家で待ってるかもしれないんだよ?」オコッチャウヨ!


ことり「…え、でも…」


ことり(ことりたち、捨てられたんだよ…?穂乃果ちゃんどうしたんだろ?)
37 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 15:04:28.16 ID:nCpo1NnU0
希「ちぇー。まあウチもあんま本気では無いけどなぁ。ウチと家族にはなれんけど…」


希「お別れになる日がくるまでは、いつまでも家に居てええからね♪」


ことり「ありがとう希ちゃん!」


穂乃果「ありがとう!」ワ-イ!



希(さて、ウチは食事の用意せな)


希(さっきはあんなこと言っちゃったけど…でも)


希(ウチの秘密を知られたら…ウチはどうなるんやろ)


穂乃果「ねー希ちゃん!家の中で遊んでていい?」


希「んー?ええよええよー。でもあんまり物には触らんといてな?」


ことり「はぁい♪」



ジャイコウコトリチャン!ヤンヤン!マッテホノカチャン!



希(ま、まだ幼い子供やしなぁ)


希(バレても大丈夫やろ)


トントン...コトコト
38 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 15:06:10.63 ID:nCpo1NnU0


穂乃果「だいいっかい希ちゃんのお家にガサ入れ!」


ことり「穂乃果ちゃん口悪くない?たからものさがしって言おうよぉ」


穂乃果「ふっふっふ…私分かっちゃうんだ…希ちゃんはどっかのお姫様なんだよ!」


ことり「ええっ!?そうなのぉ!?」


穂乃果「だからこんなに素敵なお家に住んでるんだよ!」


穂乃果「だからきっと…家を探せば宝石とか可愛いお洋服がたくさん!」


ことり「可愛いお洋服もあるの…?ことりも探してみたい!」

ことり「…欲を言えば着たい!」


穂乃果「でしょ?じゃあ早速レッツゴー!」ドゥ-!
39 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 15:34:02.53 ID:nCpo1NnU0
穂乃果「扉がいち、にー、さん…みっつ!」


ことり「扉を開けるときも閉めるときもうるさくない…!すごぉい!」キラキラ


穂乃果「んー…ひとつめの扉の先は…」カチャ



穂乃果「あ、希ちゃんのお部屋だ!いい匂い〜、甘い匂いがする!」


ことり「ふぁあああ!すごぉい!かわいいお洋服だー♪」


ことり「…でもこのお洋服もなんだか豪華…なんの毛皮かなぁ?」モフモフ


穂乃果「やっぱりどこかのお姫様なんだよ!なんだか育ちも良さそうだったし!」


穂乃果「海未おとうさんもたしか…あんな風に上品だったなぁ」


穂乃果「…」シュン


ことり「…きっとおとうさん、待ってくれてるよ?おとうさんは捨てるのに積極的じゃなかったし…」


ことり「落ち込まないで?穂乃果ちゃんが落ち込んでると…ことり、寂しいっ…」グスッ


穂乃果「ことりちゃん…」


穂乃果「…そうだよねっ!よーし!元気にいくよ!」


穂乃果「だから…いつか帰ろうね」


ことり「うん!」


ことり(ことり、わかるよ。穂乃果ちゃんより幼いけど…でも)


ことり(きっともう、家に居場所なんて無いよ)
40 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 15:36:10.99 ID:nCpo1NnU0
穂乃果「じゃあ次は隣のおっへやー♪」カチャ


ことり「わぁ!ここは…?なんだろうこれ?」


穂乃果「あ、穂乃果見たことあるよ!これチーズっていうんだよ!」


ことり「チーズかぁ…なんだかことり、このにおい好きかも♪」


穂乃果「えぇ…けっこうキツイと思うけどなぁ」スンスン


ことり「でもこの部屋にはチーズしか無いみたいだね?なんか暗くてよく見えないよぉ〜」


穂乃果「そうだね!じゃあ次の部屋行こう!」


ことり「おー♪」
41 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 15:37:23.27 ID:nCpo1NnU0
穂乃果「ここはー…あっ!薪だ!」


ことり「わぁ…お部屋いっこ持て余してるのかな?薪以外ないよぉ」


穂乃果「ううんそんなことないよ?ほら!あっちには本の棚があるし、壁には…なんだろうあの紫色の石」


ことり「…すっごく、綺麗」


穂乃果(あれが宝石、かな?高く売れるのかな…そしたら穂乃果たち、またおとうさんとおかあさんと暮らせるのかな…)


ことり「穂乃果ちゃん」


ことり「希ちゃんがごはんできたって!」

穂乃果「あ、うん!わかったよ!」
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/14(土) 15:55:07.99 ID:fn/Avy2vO
面白い
支援
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/14(土) 16:57:25.35 ID:yiiTMHlno
鬱エンドのかほり
44 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 18:00:05.98 ID:nCpo1NnU0
うっすい挿絵

45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/14(土) 18:06:27.45 ID:YWBUR3+yo
>>44
いいね
面白い支援と期待
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/14(土) 18:38:55.08 ID:hxHh+UBEO
くっそかわいい
47 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 18:46:53.32 ID:nCpo1NnU0
穂乃果・ことり「いただきまーす!」


穂乃果「んんーっ!おいしー♪希ちゃんの料理はおいしいね!穂乃果の中でなんばーわんだよ!」


希「おっ、嬉しいこといってくれるやん?ほれパンあげちゃう♪」ヒョイ


穂乃果「きゃー!希ちゃんは神様のお使いさん?すっごい優しい!」


希「ふふふ。ウチは穂乃果ちゃんの救世主ってとこやな」


ことり「むっ…ことりも希ちゃんのお料理だぁいすき♪だからあとで抱っこして♪」


希「ことりちゃんの声は頭の中を駆け巡るなぁ…ええよ〜、いくらでも抱っこしてあげる♪」


希(いくら食材があろうと寒さが凌げようと)


希(一人で森の奥で暮らすのは、ちょっと寂しかった…けど)


希(今はウチ、とっても)


希「幸せやなぁ…」


穂乃果「…穂乃果もしあわせ!」モッギュ!


ことり「ことりもしあわせ〜♪」モット!ギュット!


希「も、もう今は食事中やん?ふふ…」



希(しあわせやなぁ…守ってあげたいなぁ…)
48 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 18:48:13.94 ID:nCpo1NnU0
穂乃果・ことり「ごちそうさまでしたー!」


希「ふふ、おそまつさまでした!穂乃果ちゃんたちはこのあとやりたいこととかあるん?」


ことり「抱っこしてほしいです!」キラキラ


希「おお、せやったね。おーいで♪」


ことり「きゃー♪」


希(おっと?ここが天国やんな?)


穂乃果「穂乃果はー、希ちゃんとお喋りしたいなぁ」


穂乃果「希ちゃんお姫様なんでしょー?」


希「えっ!?な、なんで知っとるん!?」ビクッ


ことり「ええっ!?希ちゃん本物のお姫様だったの!?」


希「穂乃果ちゃん、それ何処で知ったん?誰が喋ってた?お父様に伝えて殺してもらわなきゃ…」ブツブツ


穂乃果「えー?いや、穂乃果たちがそうじゃないかなーって思っただけだよー?」


希「そ、そっかぁ。ならよかったわ」


ことり「希ちゃんお姫様なの!?すごーい!ねえねえ、ドレスとかあるの?ことり着てみたい!」キャッキャッ


穂乃果「穂乃果も穂乃果もー!」
49 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 19:10:31.07 ID:nCpo1NnU0
希「べ、別にええけど…子どもサイズ合ったかなぁ…」

ことり「ふわぁ〜♪嬉しいっ!ことり、お姫様みたいにキラキラした格好するの夢だったんだ〜♪」

穂乃果「穂乃果はねー、どっちかというと王様の格好してみたいなぁ!剣でことりちゃんを守るの!」

希「…それはナイト様じゃないかな?」

ことり「…希ちゃんからはあまーい匂いがするね」スンスン

希「それはねぇ…ことりちゃんをおびき寄せるためや〜♪」

穂乃果「…さっきからことりちゃんばっかり構ってー!穂乃果も構ってよー!」ポカポカ

希(しあわせすぎて泣きそう)

ことり「…じゃあ希ちゃんのお部屋に行こっ!ことり早くドレス着たい〜!」

希「おお、子どもの我儘や!うん、行こっか…」

希(ってウチの部屋分かるんか…)
50 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 19:12:08.47 ID:nCpo1NnU0
穂乃果(そのあとは穂乃果たちのお着替えタイム!…のはずだったのですが)



穂乃果(何故かことりちゃんのスイッチが入って、穂乃果と希ちゃんのお着替えタイムに!)



穂乃果(ちょっと疲れちゃったから、穂乃果たちはその日はすぐ寝ちゃったんだ)



その日の夜



希「…ふう。明日お姉様が来るし、お父様への手紙はこれでええかな?」


希「絵里お姉様。結婚相手見つかったんやろか…」フゥ


希「にこお姉様は幸せに暮らしとるんかな?今でも人気者なんやろか…歌と踊りが好きやったよね」



希「まぁでも旦那様も良い人やったし、心配ないね」



希「…お母様、希は元気に暮らしてます…いつも見守ってくださってありがとうございます。希はこんな子に育ってしまいました」



希「…お母様と同じ天国へは行けませんね」


希(毎回、お姉様と使者がウチの家に物資を届けに来る前の日、気分が落ち込む)


希(ウチがあんなことをしない子なら、今頃ウチは…王宮でのんびり暮らしてたんかな?)



希(ま、暮らしは寂しいけど…今は穂乃果ちゃんにことりちゃんが居るからね)



希(…ウチを愛してくれてるお父様とお母様もこんな気持ちやったんかな?)


希(なんだか心があったかいんよ)ポカポカ



希「…おやすみなさい」
51 : ◆Jn9ZER0Scd8R :2015/11/14(土) 19:54:55.92 ID:nCpo1NnU0
ことり(次の日もその次の日も)


ことり(ことりたちは希ちゃんに甘えて暮らしました)


ことり(ことりとしてはあったかいお家にたくさんの食べ物、可愛いお洋服に優しい希ちゃん、大好きな大好きな穂乃果ちゃん)


ことり(ほんとうに幸せです。毎日が楽しくて…)


ことり(でも)


穂乃果「…帰らなきゃ…おとうさんが泣いてる…海未おとうさんがかなしんでる…きっと真姫おかあさんも今頃後悔してる…」ブツブツ


ことり(穂乃果ちゃんは日が経つ毎に、なんだか思いつめた顔をしています)


ことり(希ちゃんが居なくて、ことりと二人きりだといつも独り言)


ことり(…ことり、穂乃果ちゃんが笑ってないと…寂しいよ…)



ことり(笑ってほしいの、大好きな穂乃果ちゃん…)
52 : ◆Jn9ZER0Scd8R :2015/11/14(土) 19:56:27.15 ID:nCpo1NnU0
穂乃果「はやく…はやくしないと…家族が…」ブツブツ


希「はーい穂乃果ちゃんことりちゃん!今日はパンを焼くよー」


穂乃果「えっ、パン!?やったー!」パァッ


希「好きな形にしてええからね?」


穂乃果「うん!小鳥さんのパンにしよーっと」


ことり「ええっ!?…あぁ、小鳥さんって…なるほど」


ことり「じゃあ私は太陽の形にしよ〜♪」



希「ことりちゃん独創的やなぁ…」
53 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 19:59:31.74 ID:nCpo1NnU0
希「じゃ、形出来たね?焼くよー?」


希(竃にパンを入れて焼く)


希(それだけのことに、なんだか身体が疼く)


希(分かってる…けど…ウチは)


希(ウチはこの子たちのこと…愛してるんよ)



希(あぁ、美味しそう。愛してるからこそ、美味しそう)


希「…!」ブンブン


希「さーて!あっち行こか?焼けるまで本を読んであげよう♪」


穂乃果「わーい!希ちゃんのご本タイムも穂乃果は好きー!」


ことり「ことりもー♪」


希(いけない)


希(この子たちには……そんな思いさせちゃいけない)
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/14(土) 20:05:39.60 ID:KbGcYUWHo
建前:さあ不穏になってまいりました
本音:さあ盛り上がってまいりましたwwwww
55 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 20:17:37.49 ID:nCpo1NnU0
ことり「ほえー…♪上手に焼けましたっ♪」


穂乃果「いい匂い!希ちゃん天才!?」


希「大袈裟やなぁ?慣れや慣れ」


希(本を読んでとせがまれるのもいいけど、焦がすところやった…危ない危ない)


穂乃果(パンを上手に焼くコツ、教えてもらっちゃった!おいしくなぁれ、ってあいじょー?を込めるんだって!)


穂乃果(その日からパンを食べる前においしくなれーおいしくなれーっておまじないをかけるようにしたの!)


穂乃果(…今日もパンがうまい♪)





ホ-...ホ-...グルル!ガウガウ!


希「…あかん眠れん」


希(なんで今日は外がうるさいん?もしかして家の近くまで来とるんかな…)ムムム...


希(…水飲んで寝よ)ギシッ
56 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 20:32:57.69 ID:nCpo1NnU0
希(…ふぅ、お水は美味しいやん)


穂乃果・ことり「…」スゥスゥ


希「…」


希(美味しそう)





希(美味しそう美味しそう穂乃果ちゃんの健康的な身体もことりちゃんの柔らかな身体も)


希(今まで食べてきたのは大人やったからなぁ…なんや固くてあんま美味しくないのよね)


希(それに比べて子どもというのは…未発達なだけあるね。ふわふわもちもち、いい匂いはするし…髪の毛すら美味しそうやもんな)


希(トクトク脈打ってる心臓は美味しいんかな?前回の女のは不味かったわ…)


希(ことりちゃんなんかほほ肉が美味しそうよね?こんがり焼いて…血で作るワイン、あはは、美味しそう美味しそう美味しそう美味しそう)


希「…食べたい」
57 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 20:36:47.42 ID:nCpo1NnU0
閲覧注意気味な発狂希挿絵

58 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 20:38:24.06 ID:nCpo1NnU0
希「あいしてる、…きすき、るてし…」


希「……!!!」ハッ


希(な、なに?今のウチはなにを考えてた?)ガタガタ


希(もうしないって前回誓ったやん!!お父様にもお母様にも、神様にも懺悔して二度としませんと…それに)


希(こんな辛い思いさせたくないって!思ったばかりやん!)


希(ああ…ウチはどこまで罪深いんや!こんな思いをするならいっそ花や土に…いやもっと…土の中の微生物…いや…プランクトンに)


希(ウチのバカ!大馬鹿!)ジワッ


希(こんな罪深いウチはお父様の慈悲深い心によって生かさせてもらってるというのに)


希(…この子たちは食べちゃダメ。絶対ダメ。守らなきゃならない…ウチの世界を彩ってくれるタカラモノ)スウ...


希「…ごめんね。おやすみ」ナデナデ
59 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 20:41:15.47 ID:nCpo1NnU0










穂乃果「………」









60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/14(土) 20:44:03.69 ID:YSzmzzBOO
>>57
上の希←可愛いやん
下の希←ヒッ…
61 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 20:55:39.23 ID:nCpo1NnU0
翌朝


ことり「おはよ〜…ホノカチャン…」


穂乃果「おはようっ!ことりちゃん♪」


ことり「…?ご機嫌いかが?」


穂乃果「麗しいですわ♪どうしたのことりちゃん?お姫様の真似?」


ことり「いや、機嫌いいの珍しいなぁ〜と思って♪やっぱり笑顔が一番だね♪」ギュッ


穂乃果「んー、いや、ちょっとね」ニコッ


希「おはよーさん…朝が来るのは早いね…」プワプワ


ことり「あ!おはよう希ちゃん〜♪」モッギュ!


穂乃果「…おはよーっ!」モギュ-!


希「なんや朝からテンション高いなぁ…?ふふ、ウチは嬉しいけどな〜」ナデナデ
62 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 20:56:38.43 ID:nCpo1NnU0
希「あ、せや二人とも」アサゴハンモグモグ


ことり「なーに?」


穂乃果「?」


希「今日はちょっと外に出るから、お家にいてね?あ、でも物はあんまり触っちゃダメやからね!」


穂乃果・ことり「はーい!」



穂乃果「第二回希ちゃんのお家にガサ入れー!」


ことり「やめてよ!その言い方!もー!」プンプン!


穂乃果「えっ…うん、やめるね!さあ今日はどこ探ろうかなぁ〜?」


ことり「あ、ことりあの紫色の石眺めてるね?ちょっと、好きになっちゃって…」


穂乃果「うん分かった!いいよ!」


穂乃果「…穂乃果が調べたいのは、ベッドの下だから」
63 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 20:57:47.26 ID:nCpo1NnU0
穂乃果(希ちゃんはお部屋に入っても、必ず行かせない場所があります)


穂乃果(それが希ちゃんのお部屋のベッドの下。あの下潜ってみたくなるんだよね〜)


穂乃果(もしかして財宝が眠ってるのかな?)ウッシッシ




穂乃果(よーし!単独突撃だぁ!穂乃果のお家帰還はすぐ目の前!)





穂乃果「失礼しまーす♪」

穂乃果(早速潜ろう)ゴソゴソ
64 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 21:02:42.98 ID:nCpo1NnU0
穂乃果(…?)ゴソゴソ...カチャ


穂乃果(なにこれ…取っ手?)カチャカチャ


穂乃果(んー、…あっ開いた!でも…)


穂乃果(真っ暗だよ…ランプ持ってこよう)


穂乃果(…ランプ使っても怒られないよね?)




穂乃果(ランプよし!取っ手よーし!穂乃果よし!)


穂乃果(さあ見てみるぞ〜♪)



穂乃果(…?なにこれ階段?)


穂乃果(…)ゴクリ


穂乃果「…降りよう」
65 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 21:10:20.13 ID:nCpo1NnU0
穂乃果「周りの壁は石かな?ひんやりしてる…」


穂乃果「…わあっ、絨毯!もふもふして気持ちい〜。でもなんでこんな地下に…?」ランプヒョイ


穂乃果「………………あっ!!きっ、」クチオサエ



穂乃果(そこにあったのは)









穂乃果(丁寧に保管されている、ヒトの骨でした)
66 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 21:11:25.17 ID:nCpo1NnU0
穂乃果(頭から足まで…丁寧に保管されているそれらは何人分なんだろう?穂乃果には分かんないや)


穂乃果(穂乃果は恐れると同時に恍惚とした気持ちに取り憑かれました)


穂乃果(何人分あるか分からないその骨になったヒトたちは、一人ずつ綺麗な…)


穂乃果(……綺麗な宝石を身に纏い、絢爛豪華に輝いていたのだから…)



穂乃果「あっ…あ、」ガタガタ

穂乃果「…出よう、出よう、出なきゃ…希ちゃんに怒られちゃう…」

穂乃果「…あはっ♪」
67 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 21:14:37.20 ID:nCpo1NnU0
ことり「ふわ〜…ほえ〜…きれ〜…」


ことり「…どこにあるんだろ?」


ことり「希ちゃんが帰ったら聞こうっと」


穂乃果「…ことりちゃん」


ことり「穂乃果ちゃん?どうしたの?」


穂乃果「ううん、なんでもないよ。ただ…















近々お家にかえれるかもしれないね」ボソッ
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/14(土) 21:18:29.40 ID:5REz8TTlo
見てるよがんばって
69 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 21:23:09.35 ID:nCpo1NnU0
希「ただいま〜。ええ子にしとった?」


穂乃果「してたしてた!希ちゃん撫でて〜」


ことり「あっ、ずるいのですね!?ことりもことりも!」


希「んほおおお天国すぎるやあああん!!!二人ともまとめて撫で撫でMAXやん?」ナデナデ
70 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 21:24:23.22 ID:nCpo1NnU0
ことり「あ、そうだ希ちゃん!あの、壁に掛けてある紫色の石あるよね?」


希「…あ、うん。あるよ?どうかした?」


ことり「あのねぇ、あれ欲しいから、お……」


希「ダメっっ!!!!」


ことり「ひっ」ビクッ


穂乃果「!?」ビクッ


希「…あ、ご、ごめんな?大きな声出して…あれ、ウチのたーいせつなタカラモノやから…」


ことり「…ぴぃ…ごめ、ごめんね、のぞみちゃ、ことり、あれほしくて、だから、どこにあるのかおしえてほしくて、ヒグッ」グスグス


希「…ご、ごめんなさい…ウチの早とちりやったね…でもあれは、所謂宝石いうやつやから…ことりちゃんが手にするには難しいかも…」ナデナデ


穂乃果(…宝石ならたくさん地下にあったのに)


穂乃果(やっぱり……アレを持ち帰るためには…)







穂乃果「…」フフッ
71 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 21:33:04.80 ID:nCpo1NnU0
希(気まずさから、明日も顔は合わせられんかも…)


希(あの宝石…ウチが王族である…つまりお父様とお母様の娘であることを証明するもの)


希(幼な子相手にムキになってしもうた…)


希(う〜…罪悪感で押しつぶされそうや…)


希(…寝よう)
72 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 21:34:25.52 ID:nCpo1NnU0
穂乃果「ねえことりちゃん」


ことり「なぁに?穂乃果ちゃん」


穂乃果「おとうさんとおかあさん、どうしてるかな」


ことり「どうだろ?元気かなぁ…」


穂乃果「帰りたい?」


ことり「…かえれるなら…おとうさんとおかあさんに会いたい…けど」


ことり「でも…ことりは希ちゃんのことも、すきだし…」


穂乃果「…穂乃果はね、帰りたい」


穂乃果「希ちゃんのことも好きだけど、でもやっぱりおとうさんが心配だし…家族が大好きだから」


穂乃果「…穂乃果は、そうしたいよ」ジッ


ことり「…ほのか、ちゃ…」


ことり(じっと見つめられると、くらくら、しちゃう…)


ことり「…うん、ダイスキな穂乃果ちゃんがそういうなら」ギュッ


ことり「ことりもかえりたいかな…」



穂乃果「ふふふ。それなら穂乃果のお願い聞いてくれる?」


ことり「…うん、穂乃果ちゃんの言うことなら、なんでも」





穂乃果「希ちゃん殺しちゃおう♪」
73 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 21:41:44.63 ID:nCpo1NnU0
ことり「…え?」


ことり「ご、ごめんねことり疲れてるのかも…もういっかい、おねがぁい」


穂乃果「希ちゃん、殺しちゃおう?」


ことり「ひ、ひぃっ」ガタガタ


穂乃果「あのね、ことりちゃん。希ちゃんほんとうに魔女だったんだよ!穂乃果見ちゃったんだ」


穂乃果「地下室にいっぱいの死体があったのを」
74 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 21:42:53.45 ID:nCpo1NnU0
穂乃果「きっとお姫様なんていうのも嘘だよ。でも…魔女ならぜーんぶ、理由がつくでしょ?」


穂乃果「だいたい人間が森の奥で一人で暮らせる?暮らせないよ!」


穂乃果「希ちゃんは嘘つきだったんだよ。希ちゃんは嘘つき」


穂乃果「帰らなきゃ…帰らなきゃ、殺されちゃうよ?死んじゃうよ?ことりちゃんは殺されていいの?」


ことり「ことり、ことりは…ことりはそんなの…」


穂乃果「なんなら、死ぬのはことりちゃんじゃなくて穂乃果かなぁ?」


穂乃果「穂乃果やだなぁ、ここでしんじゃうの」


ことり「…ことりは、ことりは…」
75 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 22:27:43.57 ID:nCpo1NnU0
翌朝


希「…お、おはよ…」オソルオソル


ことり「おはようっ♪」ギュッ


穂乃果「おはよー!」


希「ふ、二人とも…昨日はごめんなぁ!」ギュ-!


ことり「だ、大丈夫だよぉ希ちゃん!ことりも穂乃果ちゃんも気にしてないよぉ」


穂乃果「そうだよー、希ちゃんってば気にしすぎ!」


希「えぇ…そうかなぁ」


穂乃果「そうだよー!いい人すぎるよ〜」


希「…いい人ではないよ」


ことり「…」



希「さ、仲直りの印に今日の朝ごはんは気合、入れちゃおうかな♪いっくでー!」
76 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 22:28:54.30 ID:nCpo1NnU0
穂乃果「お、おいしー!このパン甘くておいしー!」


ことり「フルーツたくさん♪しあわせです♪」


希「ほんとはお祭り用なんやけど…まあ、ええよね」


希「…うん、おいしっ」モグモグ


ことり「あ、そうだ希ちゃん!今日はお昼ご飯作るのお手伝いしたいの!」


穂乃果「ことりちゃんずるーい!穂乃果も穂乃果も!」


希「ええけど…手伝うようなことあったかなぁ?」


希「…じゃあフルーツと野菜切ってもらおうかな?おいしいトマトがあるんよ」


ことり「やったぁ♪ことり張り切っちゃいますっ♪」


穂乃果「穂乃果も!やるぞー!」
77 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 22:30:07.33 ID:nCpo1NnU0



希「よーし!穂乃果隊員ことり隊員!点呼をとるぞ!」


ことり「いえっさー!」


穂乃果「いえっさー!」


希「…んー、この時代にこれはアリなんやろか?ま、いっか」


希「ナイフの使い方をおしえーる!」


穂乃果・ことり「いえっさー!」


希「猫の手で対象をおさえて、前から後ろに徐々に力を入れて切っていくのだ!持ち方は…」


〜〜〜〜〜〜省略


希「じゃあ任せたよ♪」


希(ウチはスープあっためよ。さて、薪…)
78 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 22:31:02.68 ID:nCpo1NnU0
希(よし、火の加減上々やん?)


穂乃果「わーん、指切っちゃった!」


ことり「だ、大丈夫?穂乃果ちゃあん!」


希(…こっちは惨状やなぁ)


穂乃果「希ちゃあん!痛いよー!」


希「ご、ごめんな?ウチが目を離したばかりに…ええと、どこやったかな包帯…」


ことり「……」


希「もう、穂乃果ちゃん泣き止み?いたいのいたいのとんでけー」


穂乃果「うう…」グスグス...チラッ


希(ん?)









ことり「…人に背中を向けると危ないって、小さい頃教わったよね?」グサッ
79 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 22:32:25.96 ID:nCpo1NnU0
希「…え?」カハッ


ことり「…ごめんね…ごめんなさい希ちゃん♪」グサッ!グサッ!


ことり「なんだか気持ちよくて止まんないのぉ♪ふふっ、希ちゃんがうつっちゃったのかも?」グサッ!グサッ!ザシュ!


希(え、なんで?どうして?なんでなんでなんで?)


希(ことりちゃんがそのことを…知ってるの…?)


希(穂乃果ちゃん、たすけ……あ…)


希(そっか…そっかぁ…これが人道を外れた罪深いウチの末路なんやね…)


希(あは、思ってたより幸せやん?)パタリ
80 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 22:33:25.12 ID:nCpo1NnU0
ことり「…ハアッ…ハアッ」


ことり「…あ…?」カラン


ことり「う、うあ、……あああああああああああ!!!!!!!!!!!!」



穂乃果「ことりちゃん、よく頑張ったね…ありがとうね?」ニコッ


穂乃果「さ、お土産持って…帰ろっか♪」


穂乃果「穂乃果、しあわせ♪」
81 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 22:35:20.24 ID:nCpo1NnU0
ことり(それからあとは、ことりはのぞみちゃんの死体を
まきがくべてあっただんろにぽんと)



ことり(死体がもえました
のぞみちゃんのものでした死体は死体であるかたちをたもっていましたがしばらくすると死体はぐしゃりと)


ことり(のぞみちゃんの死体はもうはなしませんうごきませんなでてくれません死体だから)


ことり(死体にしたのはことりです。
でもことりはほのかちゃんがすきです。それでいいんです)


ことり(死体になるのはことり?ほのかちゃん?のぞみちゃん?)


ことり(どうしてこうなったの?)
82 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 22:38:46.76 ID:nCpo1NnU0
穂乃果「…やった♪これでもう私たち…飢えることはないね…♪」


穂乃果「幸せになれるね♪待っててねおとうさんおかあさん!」


穂乃果「穂乃果たち、悪い魔女を、やっつけたの!あはは!あははは!」
83 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 22:40:42.12 ID:nCpo1NnU0







〜〜〜水鳥さんが運んでくれてお家へ〜〜〜







84 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 22:42:53.82 ID:nCpo1NnU0
海未「…」ポケ-


海未(あの日から、一体、どれだけの時間が経ったのでしょうか)


海未(ことり…穂乃果…私は寂しいです…帰ってきてほしいです…)


海未「…ぐすっ」


海未「泣いていては…いけませんよね。みんなの分しっかりと生きないと…」


アッオトウサンダ!エ!?ドコ...ア-!ウミオトウサン!


海未「…?」クルッ


海未「…嫌ですね、私。とうとう精神まで死んでしまったのでしょうか?ことりと穂乃果の声が聞こえます」


海未「…仕事をしないと」
85 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 22:44:38.88 ID:nCpo1NnU0
穂乃果「おとうさーーん!!」


ことり「海未おとうさん!おとうさぁん!」


海未「…ほのかぁ!ことりぃ!!!」


海未「ああああ!!!ごめんなさい!!ごめんなさい!!会いたかった!!ほんとうに会いたかったぁ!」


海未「生きててくれてよかった…!!!」


ことり「グスッ、ことりもおとうさんに会いたかったぁ…!」


穂乃果「…?おとうさん、おかあさんは?」


海未「…いえ、あの…言いづらいのですが…つい先日…狼に食べられてしまって…」


ことり「え、うそ…おかあさん!!」


穂乃果「…うそ…折角たくさん持ってきたのに…」ジャラ


海未「!?なんですかその量の宝石は…!?ああっ、ことりまで!」


穂乃果「ふふん。褒めて!」


海未「偉いです!あなた達は最高です!それで、それはどこから?」



穂乃果「うーんとね…」
86 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 22:46:22.19 ID:nCpo1NnU0







穂乃果「森の奥の、魔女を倒してきたんだ♪」


〜〜〜ハッピーエンドね!〜〜〜









海未(…余りの飢えに真姫を食べてしまったことなど、言いだせません…)


〜〜〜バッドエンドね!〜〜〜
87 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 22:49:25.78 ID:nCpo1NnU0
希side

ウチは、幸せでした

カニバリズムとかいう人肉を好んで食べる性壁がちょっと人生の汚点やったけど

でも幸せでした

お父様はウチを殺しはしませんでした。ウチは愛されていました

世間的にウチは死んだことになっています。なのでウチはまだ死ぬことの恐ろしさ、痛みを知りませんでした


ウチ、幸せやったなぁ。申し訳がないくらい。


絵里「ハロー希!愛しのお姉ちゃんがやってきたわよー?」


絵里「灯りもつけないでどうしたの?いつもの可愛い声を聞かせてほしいわ!」


絵里「あぁ、にこお姉様じゃないから拗ねてるの?もう、しょうがないじゃない。私は希に会えて嬉しいけど」


絵里「…ねえ希?どうしたの?」


絵里「…何この臭い…むせ返るような…」


絵里「…?何か変なものが焚べてあるわね…?また希が食べちゃったのかしら…」


絵里「…ん?なにこの、紫色の、髪」


絵里「…あ、血…」


絵里「…あ」


絵里「ああああああ!!!!希!!!!希ぃ!!!!!!!」




夜はまだまだ、始まったばかりです。
88 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 22:53:48.56 ID:nCpo1NnU0
ヘンゼルとグレーテル、実はただの強盗殺人説。
それからアイデアを貰った一発ネタだったのに長引きました…

コメントしてくれた方々、ありがとうございました。最後になりますがこのような形でお礼申し上げます。

それと、希、ことり、海未、真姫、穂乃果ファンの方々申し訳ありませんでした…こんなに酷くなるとは…


疑問点等あればお答えします
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/14(土) 23:06:27.04 ID:7Qvkry/Wo
乙です
なんで地下の骨たちに装飾品とか付けてたのですか?
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/14(土) 23:06:31.35 ID:MqEqegbYo
なんだこれ
91 : ◆Jn9ZER0Scd8R [sage]:2015/11/14(土) 23:17:29.62 ID:nCpo1NnU0
>>89

希なりの弔い方、という設定です。
勝手に殺して雑に扱うのは…という思いからです
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/14(土) 23:28:27.86 ID:fkSRBfkFO
ほのカス[ピーーー]
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/14(土) 23:31:22.66 ID:FG7zfKW0o
つまんなかった!でも最後まで読んだ!
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/14(土) 23:34:34.58 ID:nCpo1NnU0
んじゃ依頼出してきます

なんやかんや読んでくれた人はありがとね
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/14(土) 23:40:00.76 ID:4jfFkxp/O
面白かったぞ
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/14(土) 23:45:20.66 ID:5REz8TTlo
面白かった
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/15(日) 01:23:19.22 ID:OmLSdvFSO
良かったよ
乙です
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/15(日) 01:31:27.05 ID:pFWFO3Qeo
乙!
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/15(日) 04:08:06.65 ID:05BDBKCro
ハピエン厨ワイ、やめたらいいのに読み切ってしまい激しく後悔
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/15(日) 05:34:07.38 ID:mmx8ERlfO
おっ先に感想みて正解だっわ
削除っと
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/15(日) 05:38:48.32 ID:2cFGP/o1O
書きこむ必要ないでしょ…

おつ
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/15(日) 07:57:45.34 ID:A/1iMDxqO
>>100
落ち着けよ
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/15(日) 12:14:29.73 ID:iKRcBVAEO
悲しいなぁ


104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/16(月) 14:24:37.89 ID:FRaAvO9NO
海未は希と同じ性癖って訳じゃなく単なる飢えでことほのは無事に生きれるんかねこれ
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/17(火) 21:15:50.44 ID:zqapy582o
ヘンゼルとグレーテルの時点で察しろよ
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/18(水) 05:12:12.38 ID:2rITXm8+O
…さて、この物語にはまだ続きがあります。
主人公は誰ですかって?

それはこのSSを読み切ったあなた方1人1人です

今の世の中、たくさん辛いこともある。たくさん嫌なこともある。もう誰も信じられない、信じたくない。そう思っている人がたくさんいるでしょう。

私もかつてその1人でした。でもこのSSの「希」のように(というかモデルは作者自身だったり…)懸命に生きて、今では細々とですが暮らしています。

開けない夜は、ありません。

これが、このSSで伝えたかったことの全てです。

最後の最後に、登場人物たちからのメッセージをお聞き下さい。

希「おう!まあなにやら辛いこともあるが、生きてみようぜ!開けない夜は、ないってな!」

作者「ちょっ、俺のパクったな!」

真姫「やれやれね、この二人は…クスッ」

穂乃果「見てくれて、ありがとな!お前らも頑張れよ!…イテッ!」

作者「(穂乃果の頭をはたきながら)読者様にお前らとか言うな!失礼だろが!」

まあなにはともあれ…

全員「読んでくれてありがとう!」

ありがとうございました!(続編をもしかしたら投下するかも…ゴホンゴホン)
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/11/20(金) 12:08:54.26 ID:rixiw1jEO
あたらしいコピペ?
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/11/20(金) 12:10:07.86 ID:rixiw1jEO
いやIDとか違うから>>1じゃないのはわかるけど
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/20(金) 17:31:10.51 ID:JzZIvXkeO
>>108
かわいい
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/11/20(金) 18:24:41.97 ID:pO/0RvjeO
童話って結構残酷だよな
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