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しんのすけ「サウスタウンで、観光だゾ。」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/14(土) 18:53:19.30 ID:s3v0pd+b0
みさえ「ええっ、アメリカに旅行ですって!?」

ひろし「ああ、会社の上司からちょうど旅行券を4枚もらってな。俺と、みさえと、しんのすけと、
ひまでちょうどだ。」

しんのすけ「はぁ……またシロだけハブられ役ですか。」

ひろし「んな人聞きの悪い事を言うんじゃねぇよ。」

みさえ「で、いつアメリカに行くの?」

ひろし「そうだなぁ。お前たちのスケジュールを確認して、ちょうどいいところに休みを取ろうと思う。
そこからだな。」

みさえ「アメリカかぁ……英語圏の旅行先って言ったら、グアムとかハワイ以来ねぇ。」

ひろし「そうだなぁ。本場アメリカなんてはじめてじゃね?俺たちがまともに行く分は。」

しんのすけ「父ちゃん、ビーチある?」

ひろし「ビーチ?ああ、確かあったはずだと思うけどな……まだちゃんと下調べできてないからな。」

しんのすけ「おお〜!ビーチがあるなら……アメリカ本場のピチピチギャルを要チェックですな〜!」

ひろし「しんのすけ……そんなので満足しているとは、まだまだ甘いなァ……。」

しんのすけ「なんと!?」

ひろし「いいか?アメリカだぜ?ビーチだけがピチピチギャルの天国と思ったらそれは大間違いだ。
コンクリートジャングルゆえに、水着を着ていないお姉さんがいない……。が、しかし少年!!
そこで落胆するのはまだ早いぞ!」

しんのすけ「お!?」

ひろし「アメリカの美女といえばどうだ?その甘いマスクはもちろんのこと、なびく金髪!そして
それにこれでもかというくらいメガ盛り……否!ギガ盛り級!!たわわに実った……」

しんのすけ「ま、まさか……まさかァァ!?」

ひろし「そうだぁ……アメリカ人ならではの……”ダイナマイトバディ”だァ!!!」

しんのすけ「おお〜!!」

ひろし「はち切れんばかりのパツキングラマー!もう着ている服でボディラインを隠そうなんぞ、愚の骨頂!
ギガ盛り級ギャルが右から……左から……そしてド真ん中から……押し寄せてくるナイスバディのビッグウェーブ!!」

しんのすけ「おお〜!!」

ひろし「しんのすけ……アメリカに行きたいかぁー!?」

しんのすけ「行きた〜い!!」

ひろし「ダイナマイトバディのカーニバルに、行きたいかぁー!?」

しんのすけ「行きた〜いゾ〜!!」

ひろし「ギガ盛り級天国に……」


げん 
こつ 

2HIT!


みさえ「おバカなことやってないで、アメリカの準備を早めにしとかないとね〜。」

ひろし「……アメリカに……行きたいかぁ……?」たんこぶ

しんのすけ「……い、た……行き……たい……ゾ……ぐふっ。」たんこぶ

みさえ「それはそうとあなた。アメリカに行くにしても、アメリカのどこを観光するのよ?
ニューヨーク?ラスベガス?ブロードウェイ?」

ひろし「えっと、確かもらったチケットには……」

ひまわり「た〜い?」



ひろし「サウスタウンって書いてあったな。」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1447494799
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part6 @ 2024/03/16(土) 18:36:44.10 ID:H9jwDXet0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1710581803/

昔、スリに間違えられた @ 2024/03/16(土) 17:01:20.79 ID:TU1bmFpu0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1710576080/

さくらみこ「インターネッツのディストピアで」星街すいせい「ウィキペディアね」 @ 2024/03/16(土) 15:57:39.74 ID:7uCG76pMo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1710572259/

今日は月が……❤ @ 2024/03/14(木) 18:25:34.96 ID:FFqOb4Jf0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1710408334/

どうも、僕は「げじまゆ」をヤリ捨てた好色一代男うーきちと言います!114514!! @ 2024/03/14(木) 01:23:38.34 ID:ElVKCO5V0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1710347017/

アサギ・とがめ・新生活! @ 2024/03/13(水) 21:44:42.36 ID:wQLQUVs10
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1710333881/

そろそろ春だねー! @ 2024/03/12(火) 21:53:17.79 ID:BH6nSGCdo
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part5 @ 2024/03/12(火) 16:37:46.33 ID:kMZQc8+v0
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2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/14(土) 19:05:23.96 ID:s3v0pd+b0
野原一家、サウスタウン空港に到着。


―サウスタウンエアポート―


みさえ「やってきましたアメリカー!」

ひろし「いやぁ、こんな風景を見るのはほんとハワイ以来だな!」

しんのすけ「マカダミアナッツあるかな?」

みさえ「それはハワイでしょ。」

ひろし「えっと、ガイドの人はどこかなっと……。」

みさえ「あれじゃない?ほら、あの旗。」

ひまわり「きゃ〜い!」←イケメンに反応

みさえ「あら、あのガイドさん。わりとイケメンじゃない?」

しんのすけ「な〜んだガイドはきれいなお姉さんがよかったゾ。はぁ……。」

ひろし「”赤い帽子”に”赤いジャケット”……派手なガイドさんだな。」

???「Hmm、日本から来た……ノハラファミリーのみなさんで?」

ひろし「え!?日本語喋れるの!?」

???「ああ、割と日本に行くことあるし、日本人の知り合いもいるからな。」

しんのすけ「おお、いきなり馴れ馴れしいお兄さんだゾ。」

ひまわり「きゃーい!!」←イケメンに接近したことによりさらに反応

しんのすけ「ひまが反応してるってことは、それなりにイケメンさんってことだゾ。」

???「俺ってハンサムってこと?ははっ、うれしいねぇ。」

ひろし「それで、どこつれてってくれるのかな、ガイドさん。」

???「おっと、名乗るのが遅れたな。」




テリー「俺の名は、テリー。”テリー・ボガード”だ。よろしくな!」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/14(土) 19:11:29.11 ID:s3v0pd+b0
車内


ひろし「へぇ〜サウスタウンなんて土地、初めて聞いたけど、なかなか観るところありそうだな。」

みさえ「私たちが下りた空港のあるところが、セントラルシティなのね。へえ、遊園地もあって、
パオパオカフェ……あら、チャイナタウンもあるんだ。」

しんのすけ「きれいなおねえさんいないの?」

テリー「お、しんのすけはきれいなお姉さんがみたいのか?」

しんのすけ「アメリカのお姉さんはダイナマイトぼんきゅっぼんだゾ!」

テリー「ハハァッ!楽しみにしとけよ?サウスタウンにはきれいなねーちゃんはそりゃあもう
数え切れないほどいるからなー!」

しんのすけ「おおー!」

ひろし「……で、実際どうなんですかねテリーさん?その……サウスタウンのべっぴんさん事情は……」

みさえ「あなた……?」ギロッ

ひろし「うぐっ……!」ビクッ

テリー「いやあ、そりゃあもう捨てたもんじゃないぜ?俺も道行くお姉さんを見ては、スリーサイズを
当てるのが面白くて……」

みさえ「ごほん!」

テリー「おっと、こりゃ失礼。」

ひまわり「たーい!」

しんのすけ「ひま、どうした?そんなに声出して……お、ビーチだゾ。」

みさえ「ガイドブックに載ってるわね。……サウンドビーチ……イーストアイランドってところね。」

テリー「イーストアイランド……。」

ひろし「どうかしたテリーさん?」

テリー「……ああ、そのサウンドビーチのあるイーストアイランドだっけか。なんか聞いたところ、
ちょいとややこしいことになってるらしい。」

ひろし「ややこしいっていうと……ひょっとして最近そのあたりで物騒な事件があったりとか?」

みさえ「やだ、銃乱射事件〜?アメリカ関連のニュースでよく聞くけど、やっぱ身近だと怖いわねぇ。」

テリー「あ、いやでも、全然いけないってわけじゃないから、行くのにちょいと都合を合わせたりして、
多少の時間をもらうことになると思う。」

ひろし「はぁ……まあ、いいよ。まだまだみるとこ結構ありそうだし、おれたちで気楽にやるよ。実際サウスタウンの
全部を回りきれるかどうかなんてわかんないし。」

テリー「あっはっは。Thanks。そう言ってもらえると助かるよ。」

しんのすけ「え〜?ビーチいけないの〜?」

ひまわり「たいう!たいう!」

みさえ「仕方ないでしょ。そんな銃持ってる人たちのところなんかに行ったら危ないでしょ?」

しんのすけ「んん〜っ!」頬膨らませ
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/14(土) 19:11:42.22 ID:wnfDoc7yO
餓狼伝説とは懐かしいな。
支援。
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/14(土) 19:24:04.07 ID:s3v0pd+b0
テリー「!!!!!!」



キキーッ!!



ひろし「おわっ!?」

みさえ「な、なに!?」

テリー「すまねぇ。いきなり急ブレーキかけて!」

しんのすけ「う○こでも落ちてた?」

ひろし「なんだ?前に車が横向いて止まってんぞ?封鎖してんのかな?」

みさえ「なんだってそんな邪魔になるような止め方してんのよ〜。事故?」

しんのすけ「みんなトイレに行きたいから止めたのかな?」

みさえ「あんたじゃないんだから。」

ひろし「でもさ、あの車……なんか怪しくねェか?」

みさえ「怪しいって?」

ひろし「見ろよ……止まってる車、全部”真っ黒で、お高そうな車”だぜ?」

みさえ「……この町のセレブの人とか?」

ガチャ ゾロゾロ



黒スーツの男「……。」



しんのすけ「おお〜。あいちゃんところの黒磯さんがいっぱい出てきたゾ!」

ひろし「あ、これやばい奴だ……。」

みさえ「うそ……こんなところで、その筋の人たちとか……あり?」

テリー「……ノハラさん、しっかりつかまってろ!!!」



ギャギャギャギャギャ!!!



ひろし&みさえ「ひゃあああああああああああ?!」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/14(土) 19:26:04.52 ID:s3v0pd+b0
ひまわり「た〜い!」

しんのすけ「おお、飛ばしますな〜お兄さん。」

ひろし「さっきの車、おっかけてくるぞ!!」

みさえ「こんなとこまで来てまさかのカーチェイス!?」

ひろし「くそー!何でおれたちの旅で行くとこ行くとこトラブルが起こるんだ!?」

みさえ「ちょ、ちょっとテリーさん!?こっちは赤ん坊がいるんですよ!?
荒っぽい運転は控えてもらえません!?」

テリー「おっと、そいつぁすまねぇ!!落ち着いたら、うまいミルクを
ご馳走してやるからなベイビー!!!」

しんのすけ「気にすることないと思うゾ、テリーお兄さん。」

テリー「Why!?なんだって?」

ひまわり「きゃっきゃっきゃっきゃ♪」

しんのすけ「ひま、この状況をめっちゃ楽しんでるから。」

テリー&ひろし&みさえ「ズコッ!!」

テリー「……ははは。なかなか強いお嬢さんで。」

ひろし「我が子ながら……。」

みさえ「末恐ろしい神経だ……。」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/14(土) 19:30:27.20 ID:s3v0pd+b0
―サウスタウン裏路地―


ひろし「はぁ……だいぶ撒けたんじゃないか?もう車は見えないぞ。
……くそ〜、着いてそうそうツイてないぜ〜。」

しんのすけ「おお、こんな状況でも親父ギャグとはずいぶん余裕ですな父ちゃん。」

ひろし「うるせーやい。映画でもないのに映画みたいなカーチェイスされたんじゃなぁ。」

みさえ「しばらく映画は見なくてもいいわね。節約になるわ。」

しんのすけ「おお、じゃあもっとやったらどんどん節約できるかもですな〜。もう一回やる?」

ひろし&みさえ「誰が!!!」

テリー「はっは!しんのすけはもう一回やりたいのか?なかなか豪快な性格してるね。」

しんのすけ「テリーお兄さんももう一回やる?」

テリー「俺も勘弁……と言いたいところだが……。」



ゾロゾロゾロ



黒スーツの男たち「……。」



みさえ「うっそでしょ!?また出てきた!!」

ひろし「裏路地マンションの至るとこから出てくるぞ!?」



ズラリ



テリー「どうやらさっきの車は、囮(フェイント)だったようだな。」

ひろし「ああ!囲まれた!」

みさえ「うそ〜!こんなところで終わるだなんて〜!」

ひろし「お、お前たちの目的はなんだ!?金か!?」

みさえ「私の体が目当て!?いやぁぁぁっ!!」



しんのすけ&ひろし&テリー「いや、それは……」

黒スーツたち「ないない。」

ひまわり「たいぅ……」←このおばさんは自分の顔を鏡で見たことないのかといわんばかりの顔



みさえ「なによ!!」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/14(土) 20:35:13.89 ID:s3v0pd+b0
ひろし「くそ〜!ローンがまだ32年も残ってんだぞーっ!!」

テリー「No probrem!」

ひろし&みさえ「へ?」

テリー「大丈夫だよノハラさん。こんなものはどうってことはない。」

ひろし「で、でも、結構な数だぞ!?」

みさえ「こんな大ピンチに何ができるっていうのよ!?」

テリー「こんな状況(ピンチ)のための……俺だからな。」

しんのすけ「お?」

テリー「言い忘れてたけど俺、ガイドも兼ねて……」



ドガッ!!



黒スーツ1「ぐはっ!」




テリー「用心棒(ボディガード)もやってるのさ! 」




黒スーツ2「!!!!!!!!!!」

ひろし「ああ、後ろ!!」

テリー「!!!!!!!!!」



バッ!!!



テリー「ライジングタックル!!」



ひろし「さかさまになって……すんごい動きだ……!」

みさえ「すごい……バッタバッタと倒していく。」

しんのすけ「おお〜!アクション仮面みたいだゾ!」

テリー「右よし、左よし、後方よし……さて、あとはお前たちだけだな。」

前方の黒スーツたち「!!!!!!!!!」

テリー「それじゃあ、こいつでお帰り願いますか……!!!」ゴォォォォ



ドォン!!!



テリー「パワーウェイブ!!!」



黒スーツたち「ぐわぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」

バタバタバタッ!!

テリー「Did you can enjoy?(お楽しみいただけたかな?)」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/14(土) 20:54:29.15 ID:PjOkDqCXo
サウスパークかと思った
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/14(土) 22:39:22.14 ID:Y8UBKvAa0
期待せざるをえない
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/14(土) 23:17:03.61 ID:s3v0pd+b0
黒スーツたち「……引き揚げろ!!!!!」

ひろし「帰ってった……」

みさえ「た、たすかった……。」

テリー「OK!」

しんのすけ「おーおー。」

ひろし「け、結構強いんだな……テリーさん。」



―サウスタウンホテル―



ひろし「……なんとか無事にたどり着いたな。」

みさえ「はぁ……一日観光で回ろうと思ったのに、どっと疲れちゃった〜。部屋に入ったら倒れよう。」

しんのすけ「ただでさえでかいおケツがまたでかくなりますなぁ。」

みさえ「あんたは一言多いのよ。」

テリー「いくら連中でも、ここまでけしかけてくることはないだろう。」

ひろし「サウスタウンって、いつもこんな感じなのか?」

テリー「いや、今回はめったにないケースだ。こんなトラブルなんて、一部の治安の悪いエリアでしか
起きないんだが……。」

みさえ「そもそも、あいつらってなんなの?追剥?」

ひろし「にしちゃあ数が多すぎだった気がするけど……じつは新手のアトラクションなんてオチとかは……。」

テリー「ノハラさん、なかなかクレイジーだね。あんな黒服連中のどこをどう見ればアトラクションに見えるんだい?」

ひろし「く、クレイジー……。」

しんのすけ「わかったー!!」

ひまわり「たい?」

みさえ「なにがよ。」

しんのすけ「テリーお兄さん、あの人たちに追われてるんでしょ!?」

テリー「!!!!!!!!!!!!」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/14(土) 23:19:46.20 ID:s3v0pd+b0
みさえ「ちょ、いきなりなんてこと言うの!」

ひろし「す、すみません。こいつもいきなりトンデモ発言することありますから……。」

テリー「……ど、どうして俺があいつらに追われるのかな?」

しんのすけ「ズバリ、ゲームだゾ!!」

テリー「げ、ゲーム?」

しんのすけ「オラ知ってるゾ。あの黒服のオジサンたちが鬼になって、テリーお兄さんを捕まえに行く、
鬼ごっこだゾ。逃げ切ったら賞金がもらえるんだゾ。」

みさえ「どこぞのバラエティ番組かい。」

テリー「鬼ごっこして、賞金か……ははは、なかなかファニーなゲームだな。」

みさえ「そういうテレビ番組が、日本でやってるんですよ。」

テリー「そうだ、しんのすけ。俺の事はお兄さんってつけなくても、”テリー”でいいぜ。
呼びにくいだろうからな。」

しんのすけ「ん〜……きれいなお姉さんと仲良くなりたいけど、お兄さんとそこまで親密になっても、
うれしくないぞ。」

テリー「たはは……手厳しいな。」

しんのすけ「そこまで言うんなら、親友になってもいいゾ、テリー。」

テリー「OK!」

しんのすけ「さっき、地面からビーム出してたぞ。」

テリー「パワーウェイブか。俺の必殺技なんだ。」

しんのすけ「あんなに戦って、ビームまで出して……テリーはアメリカ版の”アクション仮面”か何かで?」

テリー「お、しんのすけはアクション仮面を知っているのか!?」

しんのすけ「チッチッチ。毎週欠かさず見ているだけでなく、グッズ(主におもちゃ)も揃えているこのオラに
”知っているのか”なんて、”ぐんま”ですなぁ。」

ひろし「それをいうなら愚問(ぐもん)だろ。」

しんのすけ「そういうテリーもアクション仮面知ってんの?」

テリー「ああ、知ってるとも!俺もアクション仮面の大ファンなんだ!アクションパーンチ!ってな。」

しんちゃん「アクションキーック!!」

テリー「アクショーン……」

しんのすけ「ビーム!!」

テリー・しんのすけ「びびびびびびびびびびび!!!!!」

しんのすけ「正義は……」

テリー「勝ーつ!!!」



テリー・しんのすけ「ワハハハハハハハハ!!!!!」



ひろし「子供みたいな人だなぁ……。」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/15(日) 00:04:16.92 ID:uHIX6Agz0
期待
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/15(日) 03:04:03.25 ID:f5ya+fA40
―ホテル一室―


ひろし「へぇ〜。」

みさえ「ガイドブック見てどうしたの?」

ひろし「観光スポットとか、施設とかに気を取られがちだったけど、この辺って意外とさ、目玉イベントとかあるみたいなんだ。」

みさえ「何々?イベントって、芸能人のライブとか?あ、実はアメリカならではの大規模なバーゲンセールやってるとか!?」

しんのすけ「はぁ……ここまできてそれですか。これだから妖怪ケチケチ買い出しオババは……。」

みさえ「無粋なこと言う口はこの口か〜?ん〜?」

しんのすけ「ふへぇ〜。」頬ひっぱられ

ひろし「いちばんの目玉は、このサウスタウン全域を通して、”格闘大会”みたいだ。」

みさえ「格闘っていうと、ボクシングとか、K−1とか?」

しんのすけ「母ちゃんの得意分野ですなぁ。」

みさえ「ママはたたかえません。」グリグリ攻撃

しんのすけ「おおぅ……」

ひろし「”キング・オブ・ファイターズ”っていうらしいぜ。世界中からいろんな奴らがこの大会目当てに、サウスタウンに集まって来るんだってよ。」

みさえ「さっきの騒ぎといい、格闘大会って、サウスタウンってつくづく物騒ね。大丈夫かしらね、こんな町に来て……。」

ひろし「まあいざとなったら、テリーさんに何とかしてもらおうぜ。」




―テリーの部屋―


テリー「……ああ、そうなんだ。連中、ここまで出てきやがった。」

……

テリー「あれでか。とんだゴアイサツだ。」

……

テリー「例のパターン……ってことはまさか……」

……

テリー「……そうか、やっぱり俺のところにも来たか……今回も。」

……

テリー「すまないが、今回は一般の方々もいらっしゃるんでね。頼むよ。」

……

テリー「助かるよ。じゃ、待ってる。」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/15(日) 10:47:07.51 ID:AhNdJ/5+0
キングはよ
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/16(月) 02:29:27.99 ID:6hNJEaSI0
―ホテルロビー―


ひろし「さぁて、これからどこ回ろうかな。」

みさえ「また昨日みたいにならなきゃいいけど……。」

テリー「不安かいノハラさん?とりあえず念のためってことでボディーガードの
助っ人を呼んだんだ。もうそろそろ来ると思うんだけど。」

ひろし「助っ人?っていうことは、あんたみたいに強かったり?」

テリー「腕は保証するぜ。後、ルックスの方もおすすめできるぜ。」

みさえ「え?またイケメンさんかしら?」

しんのすけ「え〜?もう男の人増えてもうれしくないゾー。」

テリー「来た。バイクの音がした。」

ガチャ



???「ハーイ、ハンサムボーイ!」



ひろし「お、こ、これは……!!!」

しんのすけ「おお〜!!きれいなお姉さん!!!」

テリー「今言った助っ人の、マリーだ。」

マリー「Nice to meet you.ノハラファミリーのみなさん。”ブルー・マリー”よ。」

ひろし「ま、まさか助っ人で……アメリカンブロンド美女が来るとは……。」

みさえ「あなた、鼻の下伸びてるわよ。」

しんのすけ「ねぇねぇお姉さんピーマン好き〜?納豆にネギ入れる方〜?」

マリー「お姉さんは基本嫌いな食べ物はないかな〜。」

しんのすけ「じゃあオラたち気が合うかも〜♪」

みさえ「あんたはピーマン残すでしょうが。」

マリー「でも、ネギは牛丼の方かな〜?」

しんのすけ「おお、そんな答えをもらったのは初めてだゾ……牛丼って……。」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/16(月) 13:03:31.89 ID:DY9Yf3hSo
よかったテリーは就職できてたんだね!
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/17(火) 02:58:05.68 ID:rXJV4aSv0
―サウスタウン大通り―


みさえ「結構人が多いわねぇ。」

ひろし「襲われるリスクもあるっていうのに、みんな平然と生活してるなぁ。」

マリー「確かにリスクは否定できないけど、怖がってばかりじゃ、このサウスタウンでは生きていけないよ?」

みさえ「住み込むには勇気がいりそうね……」


ワーワー ソコダー ヤレヤレー


ひろし「なんだ?騒がしいぞ。」

みさえ「向こうに人だかりができてる。」

格闘家1「ウラァッ!!」ドガッ

格闘家2「うおっ!!」ガード

ひろし「うわ、なんだ!?喧嘩か!?」

テリー「大丈夫。これはサウスタウンじゃいつものことだよ。」

マリー「これは”ストリートファイト”っていうサウスタウンの名物よ。」

みさえ「やっぱ物騒な街だわ〜。」

マリー「これに関しては、気をつけていい場所をとって見ていればそんなに危険はないわ。」

ひろし「なんか一試合だけでなく、所々で試合してるなぁ。血の気の多いこと……。」

しんのすけ「ねえねえ父ちゃん、きれいなお姉さんはいつ出てくるの?マリーお姉さん以降は
さっきからむさくるしい奴ばっかだゾ。」



ドガッ



ひろし「うわぁぁぁぁっ!」

みさえ「うわっ!人が吹っ飛んできた!」

テリー「おっと、ノハラさん大丈夫かい?」

ひろし「よ、よりによっていかつい奴にぶつかるなんて……。」

いかつい格闘家「てめぇ、どこ見て歩いてやがるんだ!?」

ひろし「どこみてって、吹っ飛んできたのはそっちでしょうに……!」

いかつい格闘家「ここでファイトやってんだ。邪魔にならんように場所とって見てるのがギャラリーってもんだろうが。
どかなかったてめえが邪魔だったってことだ。」

ひろし「そんな理不尽な!」

いかつい格闘家「なんだ、文句あるのか?なんだったら今すぐお前の相手をしてやってもいいんだぜ?」

ひろし「そ、そんなぁ〜!?俺はただの日本のジャパニーズサラリーマンだよ!?」

???「オイ、コラまて!おまえの相手は俺だろうが!負けてたからって一般人に喧嘩吹っ掛けんじゃねぇ!」

いかつい格闘家「るせぇ!常識のなってないギャラリーにマナーを教えてやるだけだ!」

しんのすけ「おお〜、頑張れ父ちゃ〜ん!男を見せるとこだゾ〜!」

ひろし「む、無茶言うなこんなバカでかい奴相手にぃぃー!」

みさえ「あ、あなたー!頑張って、死なない程度に!」

ひろし「みさえー!少しはかばってくれぇー!!」

いかつい格闘家「おら、向こうもああ言ってるんだし。覚悟して男らしいとこを見せてみろよ!!」

ひろし「ひ、ひいぃぃぃぃぃぃぃっ!!!!」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/17(火) 03:01:41.26 ID:rXJV4aSv0
テリー「さすがにまずいかな!!」



ドガッ!!!!



ひろし「へ……?」

いかつい格闘家「な、なに?」

マリー「ハーイ!」

みさえ「ま、マリーさん!?」

しんのすけ「うおおお!?マリーお姉さん!?なんでそんなところに!?」

いかつい格闘家「……おい女。うれしいけど、俺の腕につかまって何する気だ?」

マリー「……こうするのよ。」


ぐるん!!!!


いかつい格闘家「!!!!!!!!!」

みさえ「す、すごい!!プロレス技!?」

ひろし「腕にしがみついたまま、回転して相手をはったおした!?」

マリー「デンジャラススパイダー!!」

いかつい格闘家「こ、このアマ!ただじゃあすまさねぇぞ!!」

マリー「あら、怖い事言うのね。じゃあそうならないように……」


ボキッ!!!


いかつい格闘家「う、うぎゃあああああああああああ!!!!!」

みさえ「お、折った……!!」

ひろし「え、えげつない……!!」

いかつい格闘家「お、おれの腕がぁぁぁぁぁ!!」

マリー「常識のなっていない人は、おねんねの時間ね。」


ガシッ!!



マリー「マリーズ・タイフーン!!!」



ズドォォォォォン!!!


いかつい格闘家「ぐふっ……!!!」

ひろし「す、すげぇ……相手の首を両足で掴んで、そのまま回転して地面に叩き付けた……!!」

みさえ「あんなに体格差あったのに、マリーさん、強い!!」

しんのすけ「回ってばっかですなぁ。目が回らないの?」

マリー「それを言われたら、なんかお姉さん目が回ってきなぁ〜。」

しんのすけ「フッ……苦しかったら、いつでもオラの胸に倒れこんでもいいんだゾ?」

マリー「フフッ……じゃあ、お言葉に甘えさせてもらおうかしら?」

みさえ「あんたもマリーさんに技をかけられて見ろ。」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/17(火) 07:57:00.62 ID:rZK7ecBg0
一般人が受けたら死にそう
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/18(水) 13:25:22.34 ID:08ioAhWxO
サウスタウンと聞いて
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/18(水) 18:35:52.87 ID:bBy7b9rRO
乙せざるを得ない
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/18(水) 20:24:43.93 ID:08ioAhWxO
しんのすけとひろしに舞をみせてあげたい
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/18(水) 21:39:14.38 ID:Vku68EKs0
これはしんのすけとギースのアクション仮面ごっこがみられるな
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/19(木) 00:12:13.86 ID:zY7O2UE60
???「いやあ、すまねえな。俺の相手がこんな常識知らずとは知らなかった。」

マリー「あら、戦ってたのはあなただったの?ごめんなさいね。せっかくの
獲物を奪っちゃって……。」

???「まあ今回の相手は大したことなかったから別にいいさ。」

格闘家3「おーいそこのあんちゃん!俺でよかったら、相手になるぜ〜?」

???「おいおい、いいのかいそんな簡単に喧嘩を買ってくれちゃって?
俺様は結構値段高い目のレベルだぜ?」

格闘家3「あんちゃんの噂は聞いている。一度闘ってみたかったんだ。」

???「へ〜ぇ。じゃあご期待に添えさせてもらうぜ。後、力の差のあまり
どうなってもしらねーからな?」

みさえ「呆れた……間髪いれずに次始めちゃったわ。」

格闘家3「そりゃっ!!」


ドガッ!!!


???「さっきの奴よりかはマシな方だな。いいパンチしてるぜ。だが……」

格闘家3「うおっ!?」

???「俺様の相手するんならこれ以上のパンチを……そらっ!!」

格闘家3「ぬぅっ!?」

???「オラオラオラッ!!!これぐらい出せねぇと話にならねぇぜ!?」

格闘家3「なんてパワーのあるパンチを……しかもこんな連続で!!!」

???「おらっ。下ががら空きだ。」ローキック

格闘家3「ぐぅ……噂以上だな。」

???「噂を当てにしてもらっちゃ困るね。実際の俺はその噂以上だ。さぁ、立て!!!」

格闘家3「ならば俺も、リキ入れさせてもらうぜ!!うおおおおおおおおおっ!!」ジャンプ攻撃

???「へっ。なっちゃいねぇな。そんなんじゃこの俺様を相手にするのは……」

テリー「お、闘ってるのってまさか……。」

???「100万年早ぇんだよ!!!」


ブワァァァァァッ!!!!



???「ハリケーンアッパァーッ!!!!!」



格闘家3「ぐわぁぁぁっ!!!」
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/19(木) 00:35:35.99 ID:zY7O2UE60
???「おっしゃー!!」

テリー「やっぱりおまえか、ジョー!」

ジョー「久しぶりだな。テリー。やっぱりお前もここにいたか。」

テリー「そういうお前もここにいるってことは、目当てはやはり……”あれ”か?」

ジョー「そういうことだ。それ以外に用事はねぇ……って、なんだこのガキンチョは?」

しんのすけ「おじさんパンツ一丁で恥ずかしくないの?」

ひろし「万年けつ出してるお前に言われるとおしまいだな。」

ジョー「これが俺のファイトスタイルだ。っていうか俺はまだおじさんじゃねぇ!!
おい、テリー。本当にこいつらなんなんだ?見たところ、日本人みたいだが。」

テリー「彼らはノハラファミリーだ。このサウスタウンに旅行に来ている。それで実は……。」

・・・

ジョー「ガイドォ?お前何やってんだ?」

テリー「いやぁ、やっぱ何かやるにしろ、先立つものはお金だからさ。それで稼いどかないと。」

ジョー「じゃあ、テリーも観念してとうとう本業に就職ってことか?」

テリー「いや、アルバイトだよ。今までは港で倉庫業とかやったりしてたんだけど、
たまにはこういうのもアリかなって思って……。」

ジョー「全然似合わねぇ。」

テリー「まあ、それでも暴漢とか出てきてボディーガードやったりするし。」

ジョー「それが目当てだな?ったく、お前も相当の喧嘩バカだぜ。」

ギャラリー「おーい!もうおわりなのかー?」

ジョー「おっと、あとがつっかえてるなこりゃ。じゃ、テリー。互いに出場するもの同士、
うかうかしてらんないぜ!」

テリー「お前も、こんなところでくたばるなよ。」

ジョー「ヘッ。大会前の肩慣らしで沈むジョー・ヒガシ様なんて、この世にいねぇよ!!」

27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/19(木) 00:43:00.44 ID:zY7O2UE60
ジョー「オラオラぁッ!!この天才ジョー・ヒガシが怖くなかったら、かかってきやがれっ!!!」けつ出し挑発

ギャラリー「おおおおおおっ!!」

ジョー「え?挑発しただけなのにそんなに驚くほどかね?」

ギャラリー「おおおおおおっ!!」

ジョー「なんだ?なんかおかしいな……」



ぶりぶり〜っ!



ジョー「あ?」

しんのすけ「ケツだけ星人〜!!!」

ギャラリー「おおおおおおっ!!」

ジョー「な!?さっきのガキ!?」

しんのすけ「ケツを出すならオラだって負けないぞ〜!!ぶりぶり〜!」

ギャラリー1「なかなか変わった芸を持った少年だな。」

ギャラリー2「おっほっほ。元気だ。」

ギャラリー3「無礼なケツだ。」

ジョー「ほう……ガキが俺を相手にケツを見せるとは……しかもギャラリーの視線まで掻っ攫っていきやがって……!!!」

しんのすけ「お?」

ジョー「いい度胸だ……このジョー・ヒガシへの宣戦布告と見た……おもしれえ!!叩きのめしてやるぜ!!」

ギャラリー1「おお、あんな子供がジョーに挑むのか!?」

ギャラリー2「とんでもないことになったぞ!?」
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/19(木) 00:44:28.93 ID:zY7O2UE60
ひろし「ああ……やれやれ、昨日に引き続きえらい目にあった……。」

マリー「大丈夫かしら?Mrノハラ。」

ひろし「いえ、なんの。これくらいたいしたことはありませんぜ。」キリッ

マリー「まあ、あんな目にあったのに、たくましい人なのね。」

ひろし「よろしければ、お礼として今度は私がエスコートを……おおっ!?」

みさえ「もういっぺんさっきまでの情けない面にしてやろうかぁぁぁぁぁっ!!!」グリグリ攻撃

ひろし「ぎゃああああああああああああっ!!」

テリー「そっちは大丈夫そうだな。」

みさえ「ええ、おかげさまで。」


ざわざわ・・・


テリー「ん?なんか騒がしいな。戦いの場からだ。」



しんのすけ「ダブルケツだけ星人〜!!」

ジョー「ぶりぶり〜!!ぶりぶり〜!!」



一同「何だこの光景は……!!?」
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/19(木) 00:45:27.82 ID:Cq8XMwsp0
知ってた
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/19(木) 00:50:08.71 ID:9KiM9fbwo
※片方はムエタイのチャンピオンです
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/11/19(木) 03:07:03.26 ID:tRHi+FzGO
サウスパークに見えた
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/19(木) 04:13:08.12 ID:8SB85sqqO
早くもハマってるな、このクロス
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/19(木) 07:41:04.35 ID:rsp7lFYmO
いい歳こいた男が……やるじゃない
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/19(木) 07:46:57.95 ID:XWqVutRgo
・・・すごいssだ。
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/19(木) 18:52:42.67 ID:YrtQ5mWLO
でもしんちゃんならKOF参加しても良いとこまで勝ち抜けそうな気がしないでもない
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/22(日) 01:15:38.41 ID:PG5OfwnP0
―パオパオカフェ―


テリー「ヘイ、リチャード!どんどん持ってきてくれ。」

リチャード「全く……お前はツケがたまってることを忘れんじゃないぞ?」

テリー「ツケなら前に賞金でチャラにしたじゃないか。」

リチャード「ああ、それはお前の言う通りだ。ちゃんとしっかり受け取った。よ〜く覚えてる。」

テリー「だったら〜……」

リチャード「そしてしばらくたってから、またここで飲み食いする分の新たにツケができた。よ〜く覚えてる。」

テリー「あ、あらら……」

ジョー「おいおい、テリー。ガイドさんやっときながらその始末かよ。」

マリー「テリーは戦いにセンスがある分、まともにワークする才能が犠牲になっちゃったのね。」

ひろし「でも、マスター。そう言ってる割にはなんか俺たちすごいごちそうになってるような気がするんだけど?」

リチャード「とはいえテリーがあんたらのような観光客を連れてくるのも珍しいからな。今回はサービスだよ。」

みさえ「いいじゃないあなた。こういうことめったとないんだし。」

ひろし「はは、そらどうも恐縮です。」

リチャード「それに、あの坊やがあそこまで盛り上げてくれるとは思わなかったしな。」

しんのすけ「ほっほ〜い♪」
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/22(日) 01:31:47.99 ID:PG5OfwnP0
数十分前…。



ひろし「ここがパオパオカフェかぁ〜。」

みさえ「さっきのストリートファイトのエリアが付近だったのね。」

ジョー「時間もちょうどいいし、ここで昼飯にしてこうぜ。」

テリー「ここの店の飯、結構うまいんだぜ。」



ドンチャン♪ジャンジャカ♪



カフェスタッフ「いらっしゃいませ〜♪」

ひろし「うわっ、にぎやかな店だな。」

みさえ「ブラジルチックなお店なのねぇ。」

マリー「ここの店はカーニバルのようににぎやかっていうのがテーマだからね。」

ジョー「とはいえ、いつにも増して盛り上がってんのな。なんかあったのか?」

リチャード「そりゃお前、"大会前"なんだから、こっちの商売も気合入れてかからないとな。」

テリー「ああ、それでか。」

リチャード「おや、今日は珍しい顔ぶれのお連れさんがいるのかい?」

テリー「ああ、彼らは観光客だよ。俺はそのガイドやってる。」

リチャード「ほう、テリーもようやくツケを返す気になってきたか?それで今の状況じゃ足りないと思い、
まっとうなものに就いた……と。」

テリー「いやいや、単なるアルバイトだよ。」

ジョー「こんなツラして似合わねぇだろマスター?」

リチャード「おっとすまない、お客さんをほったらかしにしてしまった。はじめまして、テリーのお客さん。
私は、このパオパオカフェの経営している、”リチャード・マイヤ”だ。」

ひろし「あ、ど、どうも。」

リチャード「このサウスタウンの中、わざわざウチを選んでくれて光栄だよ。」

ひろし「ははは……ガイドブックにあったのと、テリーさんの紹介もありましたから……。」

マリー「あれ?そういえばしんちゃんは?」

ひろし「そういや……しんのすけにしてはバカに静かだと思ったら……。」

みさえ「あの子ったら、また勝手に動いて……!!」



ほっほ〜い♪



ひろし「店の中にはいるみたいだな。」

テリー「あ、向こうの方に。」

しんのすけ「アミーゴ〜♪」

ダンサースタッフ1「はっはっは、それじゃあメキシコだよ♪」

ダンサースタッフ2「腰の振り方、なかなかうまいね!」

マリー「もう溶け込んでる。」
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/22(日) 02:49:29.05 ID:PG5OfwnP0
みさえ「すみません、うちの子が勝手に……。」

リチャード「はっはっは、なかなか元気なお子さんですね。」

客1「あのボーイ、なかなか面白い踊りをするな。」

客2「はっは。だが、俺の捌きと比べちゃ、まだまだだな。」

客1「お前の変な踊りと一緒にすんじゃねえよ。ボーイがかわいそうだ。」

客2「なんだとてめぇ?喧嘩売るとは、覚悟できてんだろうな!?」

客1「なんならここでケリつけてもいいんだぜ?」

客2「上等だ!」

ひろし「な、なんか、またはじまっちまったぞ!?」

みさえ「もう、なんでこの町はこうも物騒なの!?」

マリー「これがサウスタウンクオリティなのよね。」

リチャード「こら、諸君!!」

客1&2「!?」

ひろし「すんげえ声が響いた……店のマスターやってるだけの事はあるってか……。」

リチャード「当店にて、喧嘩は結構!」

ひろし「え、い、いいの!?」

リチャード「しかし、ここはサウスタウン、天下のパオパオカフェだ!やるんなら、アレでやりな!」

客1「そうだ、すっかり忘れてた。」

客2「使わせてもらうぜマスター!」

リチャード「存分にやりたまえ。そのためのものだからな。」

みさえ「いったいなにが……。」

ひまわり「た〜い。」指さし

ひろし「あ、奥の方にリングがある!!」

みさえ「なんでそんなものが!?」

客3「お、今度は喧嘩(ファイト)ですかい!?」

客4「やれやれ〜!!」

しんのすけ&ダンサースタッフ「ほっほ〜い♪」

客5「こっちのダンスもなかなか面白いぞ〜!」

客6「ダンスと言いファイトといい、今日はにぎやかだな。」

みさえ「片方はダンスのライブ、もう片方は格闘大会……。」

ジョー「なんせ、サウスタウンでやる飯屋だからな。血気盛んの連中が済む町で、これぐらいの事は日常茶飯事だよ。」

リチャード「もうここまで来るとファイトも我が店の名物イベントさ。」

ひろし「色々すんげぇ街だ……。」
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/22(日) 12:47:04.03 ID:WZqvXsXmO
懐かしい。文字で追ってるとDOMも思い出した
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/22(日) 19:31:45.29 ID:0GWSTmAbo
ハレマー教カポエレ派の戦いの歌(信じるものは救われる)
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/23(月) 01:55:52.34 ID:thvy5C5n0
みさえ「で、現在にいたる。」

リチャード「ファイトとダンス、どちらも盛り上がって繁盛してきたぞ。」

マリー「しんちゃんのおかげね。」

ジョー「そうだな。あいつが踊り始めてから連鎖的にこうなったんだっけ?なかなかやるなあの坊主。」

テリー「まるで起爆剤だな。」

ひろし「いやぁすんません、俺のせがれがなにかと……」

リチャード「なぁに大会前なんだし、これぐらい盛り上がってくれたほうがありがたいぐらいだよ。」

みさえ「さっきから聞くんだけど、”大会”って、何の大会があるの?」

ジョー「なんだい奥さん。一番のイベントを知らないでサウスタウンに来たのか?」

ひろし「……ひょっとして、”キング・オブ・ファイターズ”のことですか?ガイドブックに書いてあった……。」

ジョー「そうだよ!旦那さんはわかってるな。」

リチャード「うちは、”キング・オブ・ファイターズ”の時期が一番の稼ぎ時なんだ。」

テリー「ノハラさんたちをはじめとした観光客が訪れることがあれば、出場する選手たちが来ることもあって、にぎわうのさ。」

リチャード「まあ今回はしんのすけ君のおかげもあって、ちょっとしたフィーバーだけどね。それでテリー、今回も出るのか?」

テリー「ああ、マリーを通じて俺のところにも招待状が来た。大会に出ること自体習慣みたいなもんだしな。」

ひろし「え!?テリーさんも出るの?キング・オブ・ファイターズに!?」

ジョー「テリーはキング・オブ・ファイターズの話題では、結構有名人だぜ。」

マリー「なんせ皆勤賞だからね。」

みさえ「だからあんなに強いんだ……ひょっとしてマリーさんが強いのも、マリーさんもキング・オブ・ファイターズに
参加してたりとか?」

マリー「あら、当てられちゃったわ。実はそうなのよね。」

リチャード「ちなみに、僭越ながら、私も何度か出場したことがあるんだけど。」

ひろし「マスターも……ひょっとしてマスターがこの店を仕切って、血気盛んな連中を相手にできるのも……。」

リチャード「腕に覚えがあるからね。得意のカポエラでリングに立ったもんだ。まあ、テリーたちと比べたら、
順位は大したことないがね。」

ひろし「戦士の町だなぁ……サウスタウンって。」

ジョー「お〜い。俺も出場するムエタイ戦士なんですけど〜?忘れちゃいねぇか〜?」

マリー「あら、拗ねちゃってるの?かわいいとこあるのね。」

ジョー「うるせーやい。」
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/23(月) 08:45:51.32 ID:2+vwW2vHO
初めてジョー使ったときはハリケーンナッパーって聞こえてたっけ……
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/24(火) 03:58:41.85 ID:6nePp1d30
ジョー「ところでテリー。今回の大会の詳細を見て思ったんだけどよ。」

テリー「なにが?」

ジョー「今回は、”サウスタウンで行われる大会”……だ。」

テリー「……ジョーも、気がついたか。」

ジョー「……今回もまた、ろくな大会にならないんじゃないか?」

マリー「そうね、この形式からして、”あいつ”が絡んでいる線は濃厚ね。」

テリー「だな、やつが仕切るんならここでやる以外他にない。現にサウスタウンがステージになった。
こりゃまた、ひと波乱ありそうだな。」

ジョー「っていうか、波乱なくまともに終わったキングオブファイターズとかあったか?」

テリー「ないな。」

マリー「ないわね。」

ジョー「なら、いつも通り俺は目の前に現れてくる奴をブッ飛ばしていけばいいわけだ。」

マリー「トラブルがあった時はどうするつもり?」

ジョー「発生したらそん時ゃそん時。トラブルごとヤツをブッ飛ばす。」

テリー「お前らしいな。」

ジョー「お前だってトラブルになっても真っ向から行く方だろうに。」

テリー「……。」

ジョー「どうしたテリー?」

テリー「真っ向からか……今回はちょっとした課題ができたな。」

しんのすけ「お姉さんオラと一緒にナイトフィーバーしないかーい?」

みさえ「まだ真昼間でしょ。」

ひまわり「たーい。」

ひろし「いやはやなにからなにまで……。」

マリー「……ノハラさん達の事?」

ジョー「野原さん達がどうかしたのか?」

テリー「実はな……。」

テリーは先日における、黒服連中の襲撃の事を話した。
44 :よけろナッパ!! [sage]:2015/11/24(火) 10:59:29.85 ID:vjZ6zAGkO
一日一レススタイルなのか、乙
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/26(木) 00:27:19.67 ID:ZjH80Q680
ジョー「それで、その時に野原さん達までも巻き込まれたってことか!?」

テリー「ああ、連中はお構いなしにきやがった。」

ジョー「一般人を巻き込むとは……汚いやり口を使う所は相変わらずってか。」

マリー「でも、それにしてはおかしいわ。」

ジョー「なにが?」

マリー「やつの手口にしては、粗すぎるのよ。手段を選ばないとはいえ、無関係の人間を巻き込んだところで、
メリットがないわ。むしろリスクが大きい。」

テリー「ああ。ノハラさんはただの観光客だ。関わりなんて何もない。」

マリー「ノハラさん達は一般の日本人。ここで何かあったら国際問題。やつにとってどのようなレベルであれ、
そんなニュースは面倒よ。ああ見えて、事を荒立てることは好まないはずだから。」

ジョー「意外とめんどくさがりだな。」

マリー「その筋の道を行くなら、如何に事を荒立てないように行くかのスマートさも求められるものよ。」

ジョー「ヤクザかよ。」

マリー「とにかく、昨日の襲撃からして、ノハラさん達にもリスクがあることを考えれば……。」

テリー「やつとはいつもと違って、守りながらの戦いになる。こいつは結構なウェイトだぜ。」

ジョー「金欲しさにガイドの仕事なんて、慣れないことやるからだろ。」

テリー「ほんと!今よくよく考えたら、ガイドなんて似合わない仕事、やるべきじゃなかったとか思ってるよ。
このサウスタウンのキングオブファイターズの事を考えたらな。」

マリー「今年の大会……どんなギミック(仕掛け)が待ってるのかしらね……!」

ジョー「っていうか、マリーは今日合流したんだろ?何でテリーの昨日の事知ってんだよ。」

マリー「昨日の夜にテリーからその報告を聞いたのよ。で、助けを求められたわけ。」

テリー「他の連中は見かけたりしたか?アンディとか。」

ジョー「いや、アンディはまだ見てねぇな。ベアのおっさんと、ホア・ジャイとかならさっき見たけど。」

マリー「他のみんなも、集まりつつあるようね。」
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/29(日) 16:02:34.38 ID:Rft4iFc10
―サウスタウン某所―


黒服「……以上が、こちらからの伝達事項だ。」

スタッフ「かしこまりました。」

???「状況はどうなっている?」

黒服「はっ。スタッフには、全てキング・オブ・ファイターズ開催によるこちらからの警備であることで伝えております。」

???「基本的なところはこんなもんか。」

♪電話ベル

???「はい。」

???「私だ。そちらはどうなっている。」

???「進んでおります。もう間もなく配備は完了いたします。」

???「そうか。……今回は、そこまで力を入れなくてもよい仕事だ。なんだったら、この件はほとんど黒服たちに任せて、
お前は休んでもいいのだぞ?」

???「とんでもありません。俺だって、やつらをこの手で沈めるまでは、いてもたってもいられません。」

???「フフフ……お前はそういう奴だったな。なに、少しからかっただけだ。お前のその声が聞けて安心したよ。」

???「恐縮です。」

???「ならば、やつらに引けを取らぬよう、存分に腕をふるうがいい。」

???「ありがとうございます。」

???「最終確認が済み次第、お前も戻ってくるがいい。やつらを相手にするなら、そちらの方の準備も必要であろう。」

???「かしこまりました。それでは。」

電話OFF

???「やつらは俺の獲物だ。最後のシメぐらいは俺が片付ける。」

黒服「は、はぁ……。」

???「まあ何にせよ、最悪のケースを想定していても、損はない。お前たちはお前たちで持場についとけ。
そのあたりは俺がやる。」

黒服「かしこまりました。」

???「さて……初っ端で終わるのもいいが、なるべくここまで上がってこいよ、ボガード兄弟……」



ブンブンブン!!!ドォォン!!!!



ビリー「……俺の三節棍をヘタれさせんなよな!」
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/29(日) 16:04:26.63 ID:O0uSj4ZCO
ビリーキター!!!!カーン!!
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/29(日) 17:39:21.41 ID:Rft4iFc10
―サウスタウン墓地―


テリー「……。」

???「お墓参り?今日お盆でしたっけ?」

テリー「しんのすけ?ついてきたのか?」

しんのすけ「いやぁ、花束もって夜中に出て行くものですから、てっきり女の人がらみかと……。」

テリー「はっはっは。そんな素敵な出会いもいいんだけどな……」

しんのすけ「しかも花束3つも持って、三股ですか〜?マリーお姉さんというものがありながらテリーも
隅に置けませんな〜。一人オラに紹介してくださいな。」

テリー「さてと……ここだったな。」

しんのすけ「誰のお墓?おじいちゃん?」

テリー「俺の親父だ。ちょうど俺がしんのすけぐらいのころに死んじまってな。」合掌

しんのすけ「花束一つ減ったぞ。」

テリー「次はっと……」

しんのすけ「今度はどなた?テリーの母ちゃん?」

テリー「いや、先生だ。俺に戦い方を教えてくれた、中国拳法の先生だよ。」

しんのすけ「アメリカ人なのに日本語しゃべれて、おまけに中国拳法まで使えて、テリーは何でもアリですな。」

テリー「世界中を旅して回ってると、いろいろ身につくものなのさ。」

しんのすけ「お〜お〜。」

テリー「……タン先生。またここでキング・オブ・ファイターズが開かれる。俺……いや、俺たちの戦い、
しっかり見ていてくれ。」合掌

しんのすけ「花束一つになっちゃったね。あと誰?」

テリー「……世話になった人さ。色々とね。」

しんのすけ「ひょっとして、恋人ですか?」

テリー「ん?う〜ん……そう聞かれると答えにくいなぁ……なんていうんだろうアレは?」

しんのすけ「テリー。見かけによらずシャイですな〜。やっぱりきれいなお姉さん?」

テリー「そりゃあもう!”サウスタウンクイーン”って呼ばれてたぐらいだからな。伊達じゃなかったよ。」

しんのすけ「おお〜、ぜひとも見たかったもんですな〜。」

テリー「ああ、そうだな……。そろそろ帰ろう。家族が心配するからな。」

しんのすけ「ほ〜い。」

風が吹く

しんのすけ「お?」

???「……。」

しんのすけ「きれいなお姉さん……?」

???「……テリーを、よろしくね。」

しんのすけ「?」

テリー「しんのすけ〜!行くぞ〜!Hurry up!」

しんのすけ「ほ〜い!……?」

……。

しんのすけ「……もういないぞ。」
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/29(日) 17:43:08.05 ID:SlhzZ8MXO
アニメに出てきたリリーか…
彼女と劇場版のヒロイン(名前忘れた)の死は、テリーにとってある種のトラウマになったに違いない
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/11/29(日) 19:10:09.19 ID:zCZ6y5AaO
はよ
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/30(月) 02:10:51.31 ID:G0C/dXVa0
―キング・オブ・ファイターズ会場―

司会「Ladies and Gentlemen!この度は、XX年度キング・オブ・ファイターズinサウスタウンにご来場いただき、
ありがとうございます!今大会も世界中から駆けつけた目白押しなファイターたちが盛りだくさん……」

・・・

ひろし「予想はしていたものの……」

みさえ「すんごい人の数!!!」

マリー「はぐれないでねノハラさん!」

ジョー「トーナメント表にアンディたちの名前があったから、参加はするみたいだな。とはいえ、本番まで
とうとう顔を合わせられなかったが。」

みさえ「えっと、あたしたちが取った席って……向こう側だわ。」

ひろし「これだけの人の数であそこまで……!?こりゃ、観客の俺たちも戦争だ。」

みさえ「しんちゃ〜んはぐれたらダメよ!?あんたが一番迷子になりやすいんだから。」

しんのすけ「ほ〜い。テリーは?」

マリー「選手控え室に先に行ってるわ。2〜3番目か4番目に試合だから。」

みさえ「早い目に出番なんだ。」

ひろし「ジョーさんは控え室に行かなくていいのか?」

ジョー「ああ、俺の出番は結構後なんだわ。で、時間までは余裕あるから、今は付き添いだ。」

ひろし「わざわざすんません。」

???「あら、なんだったらここは私に任せてもいいわよ?」

ジョー「あ、お前出場しないのか?」

???「私はアンディのそばにいられたらそれでいいのよ。」

しんのすけ「おお〜!!アメリカ人じゃないけどきれいなお姉さん!!」

みさえ「え、日本人!?」

ひろし「えっと、ど、どちらさまで?」

舞「はじめまして野原さん。あなた方のことは先ほどマリーから聞きました。私は、不知火舞と申します。」

しんのすけ「お姉さんピーマンすき〜?」

舞「え、な、何この子?」

みさえ「すみません、気にしないでください。ちょっと頭のおかしい子ですから。」

ひろし「い、いがいとナイスバディ……。」

みさえ「あなた?」ギロッ

マリー「しんちゃん、アメリカのお姉さんが目当てじゃなかったの?マリーお姉さん嫉妬しちゃうな〜?」

しんのすけ「フッ。きれいなお姉さんに国境はないんだゾ。マリーお姉さんはオラがそんなひどい男に見えるのかい?」

マリー「国の差別はしないのね。えらいわしんちゃん。」

しんのすけ「あは〜♪ところで舞お姉さんは納豆にねぎ入れるほう〜?気が合いましたら、これからナイトフィーバーを
楽しみませんか〜い?」

舞「ごめんなさいね〜ボク〜?いろんな女の人に声をかけて浮気するような人は好きじゃないの。それに私は、アンディという
未来のだんな様一筋ですから〜♪」

しんのすけ「ガーン!!!!」

マリー「ふられちゃったわね。日本のお姉さんに。」

しんのすけ「マリーおねえさぁ〜ん……お、オラ、日本のお姉さん物にする自信がなくなったゾ〜(泣)」

マリー「よしよし。男の子が泣くんじゃないぞ。」

みさえ「ななこお姉さんの存在はどうした。」
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/30(月) 21:00:42.87 ID:7PEo042DO
舞キタ―――――(゚∀゚)――――――!!!!!
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2015/11/30(月) 22:32:31.74 ID:xH3EEmb9o
舞ってあんな格好してるのに意外と堅い性格なんだな
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/30(月) 23:42:42.03 ID:WzVL2iMqo
アンディ一筋だっけか
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/12/02(水) 00:09:15.72 ID:qaN9Zlqo0
―テリーvsライデン―


ライデン「スーパードロップキーック!!!!!!」

テリー「おっと!相変わらず威力あるものの、大ぶりな攻撃だな。」

ライデン「自分の体にあるとりえを活かしてこそ、勝利への早道ってもんだぜ。」

テリー「違いない……だが、スキありだ!サニーパンチ!!!」

ライデン「ぬっ!!!!」

ズドォォン!!!

ライデン「クリーンヒットはいかなかったようだな。」

テリー「ちぇ。おしいなぁ。」

ライデン「だがテリー。ここで終わると思ってちゃあ、この試合は勝てないぜ?」

テリー「なんだと?」

ライデン「よく見ろ、今お前の拳をガードしている部位を。肩だ。」

テリー「……あ、いっけね。忘れてた。」

ライデン「今さらおせぇんだよ!!ジャイアントボム!!!」


ドォォォォン


テリー「うおおおっ!?」

ひろし「あのプロレスラー、強烈なタックルだ!!!!」

みさえ「テリーさんが吹っ飛ばされたわ!」

ライデン「お〜っと、終わるのはまだ早ぇってんだよ。どりゃぁぁー!ライデンボム!!!」

テリー「ぐっ……!!」

ひろし「タックルで上空に突き上げたのをつかみ取ってそのままパワーボムかよ、えげつないな……!!」

ジョー「野原さん、はまってるな。格闘技見るの好きなの?」

ひろし「ええ、よくテレビでボクシングとかプロレスとか見ることありますから。スポーツ観戦的によく見るんですよ。」

テリー「よっこいしょっと……。」

ライデン「やっぱここで倒れるテリーじゃないか。ま、そうこなくっちゃな。」

テリー「ヘイ、カモン!」

56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/12/02(水) 00:15:53.51 ID:qaN9Zlqo0
ライデン「ならば、これでお開きとさせてもらうぜ、ふぉぉぉぉぉぉ……!!!」

みさえ「何でここで深呼吸?」

観客「お、でるぞ!!超必殺技!!」



ライデン「ぶぉぉぉぉぉぉ!!!ファイヤーブレス!!!!!」



ギャラリー「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」

ひろし「ええええええっ!?火ぃ噴いた!?そんなのアリかよ!!!」

ジョー「あれがベアのおっさんの大道芸……もとい、必殺技だ。あれでタネもしかけもないらしいぜ?」

テリー「とおっ!!」

マリー「飛び上がったわ!」

ライデン「ばかめ、そんなに飛びあがったところで、またライデンボムの餌食だ!!!どぁぁぁ……」



テリー「クラックシュート!!!!」



ライデン「ぐぬっ!!!」

みさえ「空中の回転かかと落とし?」

しんのすけ「おお〜っ。アクション回転キックみたいだゾ〜!」

テリー「行くぜ……!!」

ひろし「おお、でるぞ!!テリーさんの必殺技!!」



テリー「Rock You!!パワーウェイブ!!!」



ライデン「ぬわぁぁぁぁぁ〜!!」

実況「K.O!!……Winner is テリー・ボガード!!」

ギャラリー「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

ひろし「やったー!!!!」

みさえ「テリーさんが勝ったわ!!」

ライデン「ぐぅっ……またしてもやられちまったな……。」

テリー「だが、ベアの技の切れも、まだまだ衰えちゃいなかったぜ。いいファイトだった。」

ライデン「へへ……狼がよく言うぜ。」

テリー「……ところで、ベア。ここ最近はビッグ・ベアで活躍してたはずなのに、なんでまた悪役時代の
ライデン名義でやってるんだ?やつとはもう手を組んでいないんだろ?」

ライデン「それはそうだが……まあ、いろいろ”事情”ってものがあってな。うん。」
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/02(水) 22:06:02.76 ID:RAhKp94HO
バトルキタ!それも対ライデン
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/02(水) 22:08:10.90 ID:Fiaz6Iv5o
不意打ちボンガロやめろ
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/12/06(日) 01:23:51.26 ID:VpD1fR+o0
マリー「野原さん、このサウスタウンに辟易してた割には盛り上がってるわね。」

舞「そうなの?なかでも一番血気盛んなこの大会をよく観戦しようと思いましたね?」

みさえ「まあ、でも一応ここの観光に来てここ一番のイベントみたいだし、そう聞くと見ないで帰るっていうのは
損かなと思って。」

舞「いわゆるプレミア感ってやつですか?」

みさえ「そうなんですよ。もう私なんか限定品とか出されると結構弱いものでして……。」

舞「わかりますぅ〜!」

ひろし「それに、一番最初にあったガイドさんが、まさか参加者で、しかも毎回参加の有名人ときたら、
こりゃあ見ない手はないかなとも思いましてね。」

舞「なるほど、そうでしたか。」

ひろし「まあいわゆる、野原流野次馬根性ってやつでして。」

しんのすけ「そうそう。バーゲンのバの字を見たら最後、妖怪ケチケチおばばになって突っ込んでいくんですよ。」



げん
こつ



みさえ「まあ要するに、結果楽しく盛り上がっちゃえばなんでもOKなんですよ。」

ひろし「まあ、そんなところです。」

しんのすけ「」プスプス

舞「結局はそうなのよねぇ。この町の人たちも。アンディだって戦うのもいいけど、もう少し私との一時の方面に
盛り上がってくれないかしらねぇ。」

みさえ「アンディ……って、舞さんの彼氏?」

舞「そうです。幼いころから付き合っていて、向こうもそれなりには意識してくれているんですけど、それ以降から
一歩も進展しなくて。」

みさえ「今のを聞いた感じだと、アンディさんは自分のやりたいことにお熱なタイプってところで?」

舞「まさに!!で、アンディの方から何もないならってことで、こっちからアプローチをかけているんですけど、
こりゃまた反応が鈍いんですよ。」

みさえ「そりゃまたはがゆいですねぇ。」

舞「いいかげんアンディを旦那に身を固めたいっていうのに……はぁ〜あ。このままじゃ、アンディと一緒に
なれないまま、私おばあちゃんになっちゃうわ。」

みさえ「……舞さん、あきらめたらそこで試合は終了よ!!」

舞「野原さん?」

みさえ「確かに今は反応がないかもしれないけど、そこであきらめたら永遠にチャンスは失われるわ!こういう相手で、
こういう展開だからこそ、あきらめずにアプローチを続ければ、きっと答えてくれるはずよ!」

舞「野原さん……ありがとうございます!」

ジョー「……なんか、妙なコミュニティができちまったな。」

ひろし「いやはや、うちの嫁は恋愛系統のメロドラマとか好きなもんですから。」

しんのすけ「……おら、おしっこ。」

マリー「確か廊下を出たところに近く……曲がったところにあったはずね。遠くへ行っちゃだめよ?」

しんのすけ「ほ〜い。」
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/12/07(月) 23:22:01.20 ID:gQPIPkJ/0
しんのすけ「おトイレ〜おトイレ〜」

???「……のようになっております。」

しんのすけ「お?」

ビリー「よし、まあこの辺は予定通り……っつーかいつも通りだな。」

黒服「これだけ安泰していれば、そろそろメインの方に移られてもよいかと……。」

ビリー「安泰だ?油断すんなよ。些細なことがでかいトラブルの原因になるんだからな。
上の方はてめぇらの気にすることじゃねぇ。ここでしっかり番をはってろ。」

黒服「は、はい……申し訳ありません。」

しんのすけ「お〜お〜……。」

ビリー「ん?なんだこのガキは?」

しんのすけ「そこでなにしてんの?」

ビリー「てめぇにゃ関係ねぇ。」

しんのすけ「転職の相談ですかい?世の中不景気ですからなぁ。」

ビリー「何でガキがそんな話をするんだ。とっととどっかへ行け。」

しんのすけ「それとも、かくれんぼでどこにかくれるか作戦でも立ててるんですかね?」

ビリー「どっかへ行けっつーのがわからんのかこのガキャぁ!!」

しんのすけ「おお、そういやオラトイレに行く途中だったゾ。」

ビリー「トイレは奥行って右だ。さっさと消えやがれ。」

しんのすけ「ほ〜い。」

ビリー「近頃のガキはどうなっとるんだ……。」
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/12/07(月) 23:23:11.92 ID:gQPIPkJ/0
しんのすけ「おトイレ〜おトイレ〜……お、ここかな?」



ガチャ



???「……?」

しんのすけ「おお〜大きなトイレ。」

???「小僧、何者だ?ここに何の用だ?」

しんのすけ「オラ、野原しんのすけ、春日部のお姉さんたちで噂になってるちょっとナイーブな5歳児。」

???「これはご丁寧にありがとう。ナイーブな性格でどう噂になるのかは知らんが、ここに何の用だ?」

しんのすけ「ここトイレ?おじさんずっとそこにいるの?下痢か何かですか?」

???「ここは、私の仕事部屋だ。トイレではない。」

しんのすけ「なんだトイレじゃないのか……そういえば、おじさんこそだれ?人に名前を聞くときは……」

???「人に名を訪ねるときは、まず自分から名乗れ。ということか。」

しんのすけ「母ちゃんがそう言ってたぞ。」

???「なるほどな。これは私としたことが失礼した。」

しんのすけ「で、おじさんは?」

???「私の名は……。」



ギース「ギース。ギース・ハワードだ。」
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/12/08(火) 22:27:01.58 ID:mCP/mnQb0
しんのすけ「ここで生活してんの?」

ギース「そうだといったら?」

しんのすけ「家賃いくら?」

ギース「なかなかユニークな少年だな。」

しんのすけ「で、実際どうなの?」

ギース「本当は金を払うかもしれないが、私は払っていない。」

しんのすけ「おお、家賃を滞納してるんですか?いくら不景気だからってそんなにケチケチしてるとうちの母ちゃんみたいになるゾ。」

ギース「正確に言うと、私だけは払う必要がないのだよ。」

しんのすけ「そりゃまたどうして?」

ギース「……私が、サウスタウンを治めているからだ。」

しんのすけ「治める……?」


・・・


ビリー「さて、大会もだいぶ進行してきたな。場合によっては、ここでボガード兄弟と一戦交えることになるか……。」

黒服「こちら、異常ありません。」

ビリー「おし、分かった。俺も準備と行くか……そっちは任せたぞ。」

黒服「はっ!」

ビリー「……っと、棍をギース様のところにおいてきてしまった。さっさと取りに行って、あのお方の目を汚さんようにせんとな
……報告ついでに行くか。」



ギースの仕事部屋



ビリー「失礼しますギース様。」

ガチャ

ビリー「申し訳ございません、こちらに俺の棍を置きっぱなしに……」



しんのすけ「アクショーンビーム!!!」

ギース「うぎゃあ〜!」



ビリー「……!?」
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/08(火) 22:42:34.88 ID:sOIQ+UM+O
ギース様何やってんすかwww
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2015/12/08(火) 22:47:05.00 ID:fBAeMngPo
おかしな子供の相手もちゃんとやってあげる
流石ボスや
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/09(水) 01:22:01.75 ID:AH7XP71G0
このギース様絶対妻子大事にすんだろww

……ロックがケツだけ星人をするのか。
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/09(水) 01:24:48.20 ID:aGhmIGrlo
サウスタウンがいくらあれでも捕まるんじゃなかろうか
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/09(水) 04:50:05.87 ID:vBsba2VSO
しんのすけって度胸据わってるせいか怖い人からも気に入られやすいイメージ
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/09(水) 15:08:53.14 ID:1qv17v4PO
>>67
組長に気に入られてるしな
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/12/09(水) 16:05:36.91 ID:pBDq7fX20
>>68

園長先生「僕は組長じゃなくて園長です!!」

副園長先生「いきなりどうされました?」

園長先生「え?あ、いや、なんか急に誰かに組長と呼ばれたような気がしましてね……。」

副園長先生「……しんのすけ君だったら、今ご家族でアメリカですが……。」

園長先生「……誰かが噂してるのかなぁ?」
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/09(水) 18:18:34.34 ID:OUtbp5KoO
おもしろい
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/12/10(木) 01:00:57.02 ID:OBnXYdVT0
しんのすけ「ワハハハハ!参ったか悪人ギース・ハワードめ!」

ギース「ククク……これで終わりかアクション仮面?」

しんのすけ「なに!?まだ立てるのか!?」

ギース「その程度の攻撃ではサウスタウンを支配するこの私を倒すことはできんぞ?」

しんのすけ「ぬ〜、ならば、今の倍に強い必殺技、奥の手を使うまでだ〜!」

ギース「ハハハ。来い、アクション仮面!」

しんのすけ「いくぞ〜!」



ビリー「なにしてんだァァァァ!!!このクソガキャァァァァァァァァ!!!!!」



ギース「おお、ビリーいたのか。」

ビリー「まさかこのガキがここに侵入してくるとは……っていうかトイレどうした!?」

しんのすけ「おお、こってりわすれてた。」

ギース「それを言うならすっかりであろう。」

しんのすけ「そうとも言う〜。」

ビリー「野郎……対話の割り込むだけでなく、この神聖な場に潜り込んでくるとは……ゆるさねぇ!!!」

ビリー三節棍装備。

ビリー「ガキといえども容赦はしねぇ!!!ぶっ殺してやる!!!」

しんのすけ「おお、孫悟空ですかい?」



ビリー「死ねぇ!!旋風棍―――――――!!!!」



バババババババババ!!!!

ドガァっ!!!!



しんのすけ「」

ビリー「……手ごたえありだ。」

ギース「ビリー。熱心なのはいいが、子供相手にそれでは、見苦しいぞ。」

ビリー「申し訳ございません。ですが、これもギース様護衛のためです。お許しを。」

ギース「……まあ、言わんとしていることはわからんでもない。私でも同じような立ち位置だったら同じことを
していた可能性があるからな。」

ビリー「理解いただき、真に感謝しております。」

ギース「……とはいえ、真摯になるのは、自分の棍を見てからにすべきと思うのだが?」

ビリー「自分の……?」

しんのすけ「お〜お〜。なかなかハイテクそうな棒ですな〜?」

ビリー「な、なにぃっ!?」
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/12/12(土) 23:26:19.58 ID:6SBtnxMw0
ビリー「……おいガキ。なにしてやがる?」

しんのすけ「棒につかまってるんだゾ?」

ビリー「見りゃわかるよ。つかまって何してんだって聞いてんだ。……っつーか、どうやってつかまった?」

しんのすけ「気合と根性、そしてタイミング。」

ビリー「なん……だと……!?」

しんのすけ「な〜んて言ったらお姉さんにモテますかなぁ〜♪」

ビリー「俺……確かお前に旋風棍あてたよな?まさか、その時につかまったとでも言うのか!?」

しんのすけ「なかなか面白いぞ〜!おじさんのアトラクション。」

ギース「ビリー、自分の棍を見切られてしまうとはな。こんな小僧ひとりに。」


ビリー「アトラクション……俺の棍が……!!!」

しんのすけ「ね〜もっかいやって〜?」

ギース「ふはははは!ビリーの棍を相手に、大した神経の持ち主だ。気に入ったぞ。」
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/13(日) 05:24:09.00 ID:GzvmQFoKo
尻で白刃取りするような子だからな
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/13(日) 08:57:40.18 ID:1yVlF2pNO
しんのすけに絡んだらどうしてもなぁ
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/13(日) 09:14:27.85 ID:+790+szfo
なんだかんだ剣の才能半端ないしなあ。
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/12/15(火) 19:04:24.21 ID:e35m3Ww50
―KOF会場―


ジョー「お、ようやくアンディが出てきやがった!」

舞「ど、どこ!?今どのへん……あ、いた!!リング出入り口のとこ!!」

ジョー「ちょ、てめっ!俺を踏み台にすんな!!」

舞「キャー!アンディー!!私はここよー!!応援に来たわよアンディー!!!」

ひろし「……なんか、アイドルのライブでも見てるみたいに熱狂してるなぁ。」

舞「負けるなアンディー!!!私がついてるからねぇー!!!!」



―リング上―


格闘家「……なんか、あそこらへんから聞こえてくるの、あんたの知り合い?」

アンディ「ええ……お恥ずかしながら……。」

格闘家「うらやましいねぇ。あんだけ応援してくれる人間がいてさ。けど、俺だってその程度で負けちゃいられねぇ。」

アンディ「肯定です。いかなる事情があろうと、戦いがいざ始まれば、リングの上に残るは真剣勝負のみ。」

格闘家「そいつぁ同感だ!」

審判「Fight!!!」

格闘家「うおおおおおおおおおおお!!!!!」

アンディ「……!!!」

ジョー「あの相手、大振りだな。」

舞「ええ、アンディの敵じゃないわね。」

マリー「ええ、相手が悪かったわね。」



・・・!!!



格闘家「ぐっ……!!!」



アンディ「……斬影拳。」



審判「カウントダウン!!1、2、3……」

ひろし「え、何!?もう終わりなの!?」

みさえ「何があったの!?全然わからなかった!!」

ジョー「アレがアンディの戦い方だ。」

舞「自分の持つスピードを生かして、それを敵に叩き込む。速攻で一気に勝負をつけるの。」

マリー「戦いを楽しむテリーとは方向が違うのよね。」

ひろし「秒殺かよ……!!燃えよドラゴンで似たようなところがあったような……。」

みさえ「こんなに早く終わって、観客の人不満じゃないかしら?」

ジョー「もうそういうキャラとして定着しちまってるからな。」

マリー「それを目当てに見る人も少なくないのよ。」

ひろし「ファンいるんですね……。」

舞「一番のファンは私だけど!」

ジョー「おめえはアンディの戦いじゃなくてアンディそのものを見に来てるんだろ。」

舞「他に何があるのかしら?」ドヤァ
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/12/17(木) 22:30:22.52 ID:veZyjXhn0
みさえ「……それにしてもしんのすけったら遅いわね。」

ひろし「でかい方なんじゃないの?」

みさえ「それにしたって。時間がかかりすぎよ。」

ひろし「キング・オブ・ファイターズのトイレって、混みやすいのかな?」

マリー「そんなことはないはずよ?今の時間だったらそこまで混雑することは……。」



実況「続いての対戦カードは……アンディ・ボガードvsテリー・ボガード!!!」



ジョー「ようやく兄弟対決か。」

みさえ「え!?さっきの舞さんの彼氏って、テリーさんの……?」

マリー「弟なのよ。」

ひろし「言われてみれば、若干顔立ちが似てる気がするなぁ。」


―リング上―

アンディ「やはりここまで来たか、兄さん。」

テリー「……。」

アンディ「今日の兄さん、バカに厳としているな……いつもならここで体制を崩そうと挑発や軽口の一つ来るはずなんだが……。」

テリー「……アンディ、ちょっと太ったか?」

ズコッ

アンディ「か、開口一番何を言い出すんだ!!?」

テリー「いやあ、お前相手にこの手の話もありかなと思って。」

アンディ「僕のどこをどう見ればそんな話になるんだ!?兄さんと違って食をはじめとして私生活には気を配っている!!!」

テリー「舞とも付き合ってりゃ、多少は円満になって、中も外も丸くなってると思ったんだけどな。」

アンディ「うまいこと言ったつもりかい兄さん!?って言うか、その手の話しは前々から言ってるように、今からの戦いとは関係ないんだからね!?」

テリー「やぁ、やっぱアンディはいじって体制崩すのに面白い性格してるな。」

アンディ「はぁ……今回もまたしてやられたよ……毎度毎度、最初は兄さんのペースに乗せられっぱなしだ。」

テリー「とはいえ、ペース崩されたくらいで、闘志まで折れるようなお前じゃないだろう?」

アンディ「ごもっともだ。たとえ兄さんでも、容赦はしないぞ!!」

舞「……殺気!!!」

みさえ「舞さん?」



舞「アンディ、テリー逃げて!!!そこから離れてぇぇーっ!!!!」



テリー「一体何だ?」

バキッ!!

ひろし「ん?なんかすごい音がしなかったか?」

ジョー「ま、まさか!!!」

アンディ「……兄さん!!」

テリー「……!!」



ドガッシャァァァァァン!!!



ひろし「な、なんだぁっ!?照明がリングに落ちた!!?」
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/18(金) 04:36:04.54 ID:I30Kyke8O
うむうむ、いい感じですなぁ〜
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/12/18(金) 21:40:32.05 ID:qrwQkI6R0
みさえ「アクシデント!?テリーさんとアンディさんは!?」

ひろし「真っ暗で何も見えねぇ!!」

ジョー「大丈夫だ。あの二人ならこの程度じゃ死なねぇよ……とはいえなぁ。」

舞「ええ。まだ殺気が消えないわ。周りからどんどん来る。」



バシュン!!



ひろし「……なんか、俺のそばで何かが跳ねたような……。」

マリー「ノハラさん!!伏せて!!」



!!!!!!!!!!!



観客「なんだ?照明事故の次は何の騒ぎだ?」

スタッフ「非常電灯を点けろ!急げ!!」

ひろし「な、なんだ!?何が起こってるんだ!?」



舞「……花蝶扇!!」



ビュン……バキッ!!



???「ぐっ!!!!」

ジョー「くそっ、やっぱこんな展開かよ!!」

マリー「ノハラさん、ここは危険だわ!逃げるわよ!!」

みさえ「に、逃げるって……!?」

ひろし「なんなんだ!?、何が起こってるんだ!?」

舞「囲まれてるわ……殺し屋たちに。」

ひろし&みさえ「こ、殺し屋ァーッ!!?」
80 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします :2016/01/05(火) 00:49:53.29 ID:L+9mdbVSO
あげ
81 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [saga]:2016/01/20(水) 00:33:16.87 ID:/scO5FT60
ひろし「あの……俺達格闘大会みてただけですよねぇ?」

みさえ「どうしてこんなことに!?」

マリー「詮索は後よ。いますぐここから離れるの!!」


・・・


ひろし「いったいなんだってこんなことに!?」

ジョー「やっぱ今回もこうなったか。」

みさえ「やっぱってどういうことなの?」

マリー「あまり公表はされてないんだけど、このキング・オブ・ファイターズは、トラブルのが発生しやすい大会でも有名なのよ。」

ジョー「毎度毎度、途中までは普通には進行するんだけど、終盤当たりからろくなことにならないんだ。」

みさえ「そんなにトラブルが続くんなら、どうして大会を打ち切らないのよ!?」

マリー「儲かるからよ。」

ひろし「なんだって?」

マリー「キング・オブ・ファイターズは確かにトラブルが発生しやすい催しよ。けど、それすらを厭わなくもなるだけの額の
儲け(リワード)があるのよ。」

ジョー「で、その金がスポンサーの方にも行くとなれば、こんなうまい話をやめさせるわけにはいくまいと、続けさせんのよ。」

みさえ「金がらみ?ひどい話ねぇ。」

ジョー「まあ、必ずしも事故るってわけでもないしな。たまにまともに終わることもあるし。」

ひろし「……俺たち、とんでもないタイミングの時に来たのかもなぁ。ハァ、ツイてねぇ。」

みさえ「ほんと。でも、テリーさんやマリーさん達と一緒でよかったんじゃない?あの人たちいない状態でこの始末だったら、
とんでもないことになってたわよ。」

マリー「ありがとう、ノハラさん。……とはいえ……。」

みさえ「どうかしたの?」

マリー「さっき殺し屋に囲まれてるって言ったよね。その殺し屋って、誰を狙ってたと思う?」

ひろし「言われてみれば……殺し屋、誰を狙ってたんだ?」

みさえ「要人でもいたのかしら?なんもなしにあそこまでしてやるなんて到底思えないわねぇ……。」

ジョー「テリーたちだよ。」

みさえ「え!?」

マリー「連中は、テリーとアンディを狙って犯行に及んだのよ。」

ひろし「う、うっそだろ!?」
82 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [sage]:2016/01/20(水) 02:03:56.97 ID:QZHvPIe4O
面白いクロスだなw
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/01/21(木) 03:30:40.67 ID:o86N/KZRO
生きてた、よかった…!乙乙
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/01/22(金) 00:37:45.31 ID:+GCSTB4k0
ひろし「俺たちはじゃあ……格闘大会で有名人でありつつも、命を狙われる人と、旅行してたってこと?」

みさえ「テリーさんと一緒でよかったことに口ごもったのって、そういうわけ!?」

マリー「なるべくあなたたちに危険が及ばないように動くつもりだったわ。でも、ここまでアクシデントが
起きてしまっては、もう隠し通すのは難しいわね。」

みさえ「マリーさん……。」

マリー「黙っていてごめんなさい。テリーを護衛につけてサウスタウンを観光するあなたたちに水を差すようなことは
したくなかったのよ。」

ひろし「でもまあ、今回に関しては俺たちもこの町をナメてかかったところがあるから……非が全くないってわけでもないけどな。」

みさえ「そうよね……あの時にテリーさんを焚きつけちゃったわけだし……。」



―回想 パオパオカフェにて―



ひろし「テリーさんがリングで戦うのかぁ……。」

みさえ「まさか格闘選手と旅行するだなんてねぇ……。」

リチャード「期待されているなぁテリー。ここまで来ると、より一層頑張らずにはいられないな。」

テリー「……やっぱり、おれ今回の大会は辞退する。」

ジョー「なんだって!?今さらかよテリー!」

ひろし「え、招待状来たんでしょ!?出るんじゃないの!?」

テリー「確かに。だが参加表明はまだ出していない。」

みさえ「皆勤賞ぐらいの常連なんでしょ!?いいの!?」

テリー「おれ、今回はノハラさんの護衛中だしなぁ……。ほったらかして大会に出るのはダメだろう……。」

ひろし「……出ちゃいなよテリーさん!その大会にさ!」

テリー「え?」

みさえ「そうよ!その一番の大会での有名人なんでしょ?引退したわけでもないのに、有名人を出させないっていうのは
もったいないわ!」

ひろし「テリーさん、俺たちの事はいいから、大会に出てくれよ。」

テリー「いいのかい?ここはサウスタウンだぜ?昨日みたいなトラブルに巻き込まれないとは……。」

ひろし「どういう所かっていうことさえ、承知しちゃえば、もう後は慣れちまえばいいさ。」

みさえ「そうね。不用心とはいえ、リスクを怖がってちゃ、何もできないんですもの。」

テリー「ノハラさん……。」



・・・



みさえ「そんな話をしたうえで、ここまで来たとあっちゃ、テリーさんに文句は言えないし。」

ひろし「乗りかかった船ってやつだな。もう野原家では日常からトラブルがつきもんだし。」

ジョー「肝が据わった一家だよなぁ。」
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/01/25(月) 01:37:11.14 ID:GDEhTeMwO
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/02/09(火) 01:56:51.27 ID:Euzk7lIH0
ひろし「殺し屋に囲まれてるっていうくらいなんだから、相当の人数がいたんだろうなぁ。」

マリー「ええ。サプレッサー付きマシンガンを持ったやつらが十人ほどいたわ。人が大勢いる暗闇の中、発砲もしてきたわ。」

ひろし(え!? じゃあまさか、さっきおれのそばで跳ねた何かって、銃弾がかすめたってことで!?)

ひろし「……テリーさんって、一体何をやらかしたんすか? 命を狙われるには、それなりの事やってるんですよね?」

マリー「テリー……それとアンディはね。子供のころに父親を殺されたのよ。」

みさえ「殺された!?」

ジョー「唯一の家族を殺されたテリーたちは、犯人に復讐を誓った。奴を倒すために修行して、このサウスタウンに帰ってきた。」

ひろし「テリーさん達が戦うのって、そんな事情が……。」

マリー「それで、ようやく犯人を倒すことができた。」

みさえ「じゃあそれで解決なんじゃ……。」

マリー「でも、それで終わらなかったのよ。やつ自身が、まだ生きていた。」

ひろし「倒せてなかったのかよ!?」

マリー「やつは死んだと見せかけて、ひっそりと生きていたのよ。そして今になってまた、テリーたちに仕掛けて来た。」

ひろし「それで、さっきの殺し屋ってわけか……。」

みさえ「でも、お父さんを殺した犯人って、テリーさん達に殺し屋を向けるくらいなんだし、結構な人脈とか権力とか持ってそうな
奴なんじゃないの?」

マリー「お察しのとおりよノハラさん。そして、その犯人が今回のキング・オブ・ファイターズの主催、運営もしているわ。」

みさえ「そこまででかいやつなの!?一体何者よ……。」

マリー「そいつの名前は……ギース・ハワード。このサウスタウンを取り仕切る者よ。」

ひろし「ぎ、ギース・ハワードだって!?」
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/02/09(火) 03:17:15.09 ID:Euzk7lIH0
すみません。>>86は色々抜けているところがあったので、修正したやつをはります。



ひろし「殺し屋に囲まれてるっていうくらいなんだから、相当の人数がいたんだろうなぁ。」

マリー「ええ。サプレッサー付きマシンガンを持ったやつらが十人ほどいたわ。人が大勢いる暗闇の中、発砲もしてきたわ。」

ひろし(え!? じゃあまさか、さっきおれのそばで跳ねた何かって、銃弾がかすめたってことで!?)

ひろし「……テリーさんって、一体何をやらかしたんすか? 命を狙われるには、それなりの事やってるんですよね?」

マリー「テリー……それとアンディはね。子供のころに父親を殺されたのよ。」

みさえ「殺された!?」

ひろし「一体どうして!?」

マリー「テリーとアンディの父親は、このサウスタウンで最も有名なストリートファイターだったの。彼に挑める相手と言ったら、
数えるほどしかいなかったわ。」

ジョー「けどよ、その存在を良しとしない奴もいたってわけだ。それが親父さんを殺した犯人だ。」

みさえ「え、でもテリーさんのお父さんって、有名な格闘家なんでしょう?なら相当強くなきゃ仕留めれないんじゃあ……。」

マリー「ええ、そう。犯人も格闘の達人だった。それこそ、キング・オブ・ファイターズに出て、上位にいてもおかしくないくらい。
そして犯人はテリーの父親に戦いを挑んで、とどめを刺したわ。」

ジョー「唯一の家族を殺されたテリーたちは、犯人に復讐を誓った。奴を倒すために修行して、このサウスタウンに帰ってきた。」

ひろし「そりゃあ……強い父親を殺した相手に復讐するとなったらなぁ……。」

みさえ「テリーさん達が戦うのって、そんな事情が……。」

マリー「それで、ようやく犯人を倒すことができた。」

みさえ「じゃあそれで解決なんじゃ……。」

マリー「でも、それで終わらなかったのよ。やつ自身が、まだ生きていた。」

ひろし「倒せてなかったのかよ!?」

マリー「やつは死んだと見せかけて、ひっそりと生きていたのよ。そして今になってまた、テリーたちに仕掛けて来た。」

ひろし「それで、さっきの殺し屋ってわけか……。格闘家の割にセコイことしやがるな。」

みさえ「でも、お父さんを殺した犯人って、テリーさん達に殺し屋を向けるくらいなんだし、結構な人脈とか権力とか持ってそうな
奴なんじゃないの?」

マリー「お察しのとおりよノハラさん。そして、その犯人が今回のキング・オブ・ファイターズの主催、運営もしているわ。」

みさえ「そこまででかいやつなの!?一体何者よ……。」

マリー「そいつの名前は……ギース・ハワード。このサウスタウンを取り仕切る者よ。」

ひろし「ぎ、ギース・ハワードだって!?」
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2016/02/09(火) 10:36:08.68 ID:ayaqPuAxo
待ってた
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/09(火) 12:41:14.68 ID:OfE/pI0SO
国際犯罪組織をいくつも倒した野原一家を相手取るとは…負けフラグ確定だな!
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/09(火) 14:47:21.45 ID:VisN3Cax0
知っているのかひろし!?
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/02/10(水) 21:33:00.85 ID:CUBaXeWL0
みさえ「知ってるのあなた!?」

ひろし「事業家の間ではメチャクチャ有名人だよ。数々の事業を抑え、コネクションを経営していて権力を持ってるって
いわれているんだ。その経営力と仕事の回り方と言ったらハンパねぇらしい。」

マリー「おっしゃる通り。ギースは、重複合産業”ハワード・コネクション”の総帥よ。このサウスタウンをはじめ、
あらゆるところからの事業を取り仕切って、巨大な組織を作り上げた実業家。……でも、それは表の顔よ。」

ジョー「裏ではギャングやマフィアといった無法者(アウトロー)も手懐けていて、裏社会を通じたビジネスにも手をつけて、
儲けてるって話だ。」

みさえ「いわゆる裏ルートってやつ?」

ジョー「裏社会では帝王って言われるほどだ。おそらく今回の殺し屋も、そっから取ってきた奴なんだろうよ。」

マリー「表から裏からといろんなルートを経て、莫大な資金を仕入れているギースは、それを元手に権力を手にして、
このサウスタウンを支配しているのよ。」

みさえ「手段を選ばないって、そういうこと言うのね……。」

マリー「とはいえノハラさん。いくらギースの存在が大きいとはいえ、一般の方ではあまり出てこないはずなんだけど、
どうやって知ったの?」

ジョー「有名なのはその筋中での話だぜ?」

ひろし「ああ、それな……これは前に俺の仕事先での話なんだけど……。」

みさえ「あなた、なんかあったの?」



ひろし「うちの会社に来たんだよ。その……ギース・ハワードが。」



みさえ&ジョー&マリー「な、なんだってー!?」
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/10(水) 21:49:14.69 ID:x6t8yzIT0
ギースがくる商事って…
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/10(水) 21:54:03.86 ID:bM8/pllAo
わろた
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2016/02/11(木) 00:32:49.39 ID:jY6Hg2L8o
フタバ商事パネェwww
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/11(木) 03:20:06.90 ID:9UG/uFugo
まさかこの旅行は仕組まれていた…?
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/02/12(金) 01:07:14.77 ID:pfMoWJy70
ジョー「の、野原さん……あんたそう見えて実はその筋の人間とか?」

ひろし「うぇ!?いやいやいや!!俺はれっきとした”ごく普通の”、”一般の”サラリーマンだよ!!」

みさえ「そうよ!しがない立ち位置で働いているこの人に限ってそんなこと!!」

ひろし「しがないは余計だ!!」

マリー「ノハラさん、日本のどこへお勤めで?名前によっては、もしかすると何かあるかも……。」

ひろし「フタバ商事だけど?」

マリー「……。」

みさえ「どうなの?」

マリー「ますますわからない。なんでギースがそんなところに……フタバ商事なんて、初めて聞いたわ。」

ひろし「……は、はは……どうせおれなんて……しがない立場の俺なんて……。」

ジョー「家族を連れて、日本からアメリカに旅行できてる時点で、相当イケてると思うけどな。」

マリー「今回の一件は、相当何やらあるみたいね。ここで考えていても無駄だわ。一旦宿泊先のホテルに戻りましょ。
そこを拠点に対策を考えるの。」

ジョー「だな。今回は謎が大きい。」

ひろし「テリーさん達は大丈夫なのか!?」

ジョー「心配すんな。あの程度でくたばらねぇよ。」

みさえ「ねぇ、それはそうと……。」

ひろし「どうした?」

ひまわり「た〜い。」

みさえ「しんのすけはどうしたの?」

ひろし「そういえば、あいつトイレに……。」



……。



ひろし&みさえ「あ”−っ!!しんのすけぇぇぇぇぇぇぇぇーっ!!!!!」
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/12(金) 03:52:55.58 ID:rIadEYGpO
乙乙!更新増えてよかった、野原家 in サウスタウンとかそー見れんからね
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/02/21(日) 01:35:34.48 ID:f8aikmgz0
ひろし「し、しんのすけを連れ戻さないと……!!!」

ジョー「待てよ! 死にに行く気か!? 銃を持った殺し屋がまだいるんだぞ!」

みさえ「でもこのままじゃ、しんのすけが!!!」

ジョー「ギースの目的はテリーたちだ。むやみに用事のない人間に手を出すほど、バカじゃねぇよ。」

マリー「ジョーの言う通り。そんなテロまがいな面倒なことは、今はまだ考えちゃいないだろうから。」

ひろし「くそっ!!出る前に気づいていれば!!」

みさえ「ああっしんのすけ……!!」

マリー「……大丈夫よノハラさん。きっとしんちゃんは大丈夫。」

ひろし「あ、ああ……あんな万年脳天気が、そうくたばるこたぁないよな……。」

ジョー「とにかく、一旦宿泊際のホテルに戻ろうぜ。そこで作戦を練り直すんだ。」

マリー「……それに、しんちゃんを助けるのに、完全に打つ手がないわけじゃないわ。」

みさえ「え、それって……?」
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/02/23(火) 22:45:08.46 ID:gDROXS6r0
―会場:ギースの部屋―



しんのすけ「お?真っ暗になったゾ?」

ギース「ふふふ……はじまったようだな。」

しんのすけ「なになに?アクション仮面ショーでも始まるの?」

ギース「いや。それよりももっと面白いショーだよ。しんのすけ君。」

しんのすけ「暗くしてどうするの?”夜の”お遊びでもするの?」

ギース「夜のという言葉がよくわからんが、君が考えていることとは少し違うな。」

しんのすけ「でもあそこにきれいなお姉さんはいなかったし、出てきそうな雰囲気もあんまりないゾ。
う〜む、何が一体……?」

ギース「今やろうとしていることを、君にはわかるかな?」

しんのすけ「むしろ男ばっか……ハッ!?おじさんにはそのような趣味が!?」

ギース「君がどういう考えをしているのか、ますます解せないな。」

しんのすけ「オラにもますますわかりませんなぁ。」

ギース「実を言うとね。この格闘大会の出場者の中に、おじさんの”大っ嫌いな人”が出ているんだよ。」

しんのすけ「大嫌い?」

ギース「アクション仮面で言うなれば、ブラックメケメケ団や、秘密結社スズメノナミダのようなもの……
そう、おじさんの敵だ。」

しんのすけ「お〜お〜。」

ギース「私はそいつを倒したいのだよ。だからこうするのさ。」

しんのすけ「お〜。暗くしてからおじさんが登場して敵と戦うの?凝った演出ですなぁ。」

ギース「いや、私は戦わんよ。別のやつが倒してくれるんだ。」

しんのすけ「え、なんで?」

ギース「倒したいのはやまやまだが、わけあって私はあそこで戦うことはできない。」

しんのすけ「そりゃまたどうして? 大人の事情ってやつですか?」

ギース「話が早くて助かる。迂闊の動けば、これから先の仕事ができなくなるかもしれないからね。」

しんのすけ「お〜! スキャンダルってやつですな? マスコミが騒ぎたてますなぁ。」

ギース「君は時々鋭いことを言うね。」

しんのすけ「……でもなんかおかしいゾ。」

ギース「なにがかね?」
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/24(水) 18:52:50.76 ID:CPCQjUMM0
アクション仮面知ってるのか
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/27(土) 13:29:21.38 ID:ZFWAo1G90
>>ジョー「家族を連れて、日本からアメリカに旅行できてる時点で、相当イケてると思うけどな。」

ワロタwwwwwwwwたしかにひろしって人生勝ち組だよな結構wwwwwwww
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/03(木) 00:55:15.96 ID:R6OH1eOq0
しんのすけ「アクション仮面はこんなことしないゾ。」

ギース「……。」

しんのすけ「正義の味方は卑怯なことはしないで、正々堂々と戦うものだって、アクション仮面は言ってたゾ。
アクション仮面は正義の味方だゾ。」

ギース「正義の味方……か。」

しんのすけ「おじさんがやろうとしてることは、卑怯だゾ。それじゃあアクション仮面みたいな、
かっこいいヒーローにはなれないゾ?」

ギース「……しんのすけ君。確かにわたしはアクション仮面を知っている。だから君とも
アクション仮面ごっこができた。しかし……」

しんのすけ「お?」



ギース「私が、いつアクション仮面に……正義のヒーローになりたいと言ったかね?」



しんのすけ「お〜、へ理屈ですか。何月何日の何時何分何秒にやったとかいうあるあるパターンだゾ。」

ギース「アクション仮面を知っているからといって、必ずしもアクション仮面にあこがれるとは限らない。」

しんのすけ「おー!それはおかしいゾ〜!アクション仮面を見ているなら、みんなあこがれるものだゾ〜!
”へーこくじん”に”いじいじする権”を申し立てるゾ〜!!」

ギース「それをいうなら、”被告人に異議を申し立てる”だ。」

しんのすけ「そうともいう。」

ギース「それに、確固たる証拠もあるのでね。」

しんのすけ「なに……だゾ……!?」

ギース「アクション仮面ごっこをやった際に、私はアクション仮面をやりたいといった覚えはないのだ。ふはははは!」

しんのすけ「な、なんだってー!?ということはおじさんは……」

ギース「やっと気がついたか。」

しんのすけ「アクション仮面を見て悪を目指しているとでも言うのかーっ!?」

ギース「目指しているというか、現に悪人なのだが……まあ、あながち間違ってはいない。」

しんのすけ「でも、なんでだゾ?」

ギース「む?」



しんのすけ「おじさんはアクション仮面を知ってて、なんで悪人でいるの?」



ギース「……。」

しんのすけ「アクション仮面が強くて、悪者全員倒しちゃうから、正義が一番ってわかるんだゾ?でもそれなのに、
悪者でいるってことは、わざとやってるんだゾ?そりゃまたどうして?」

ギース「……ずいぶんとパンチのある質問をしてくるな、しんのすけ君。そうだな……。」

しんのすけ「お?」

ギース「私は、悪でしか生きられない……ということではどうかな?」


103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/03(木) 11:03:53.48 ID:eHfLDqYfO
ギース!!!!
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/07(月) 23:24:23.92 ID:UBRMK87i0
しんのすけ「……どういうこと?」

ギース「そのままの意味だよ。悪いことをしなければ、生きられないのだ。」

しんのすけ「そんなことってあるの?」

ギース「あるんだよ。」

しんのすけ「どうしたらそんなことに?」

ギース「そうだな……そうなる原因となるケースは数多くあるが……運命(さだめ)というべきだろうか。」

しんのすけ「お〜……。」

ギース「いわゆる、巡り合わせ……たしか日本では、”縁(えにし)”といったな。」

しんのすけ「巡り合わせ?」

ギース「自分の人生における巡り合わせが悪いと、行き詰ってしまうことがある。そうなってしまうと、
その先に待つのは”死”だ。終わりだよ。」

しんのすけ「お〜お〜……。」

ギース「そんな展開に納得できない人間は、あがこうとする。その状況から打開するためには、悪いことだとわかっていても、
そうしなければいけない時もある。私もそのうちの一人だ。」

しんのすけ「つまりおじさん、運が悪かったの?」

ギース「運が悪い……まあ、そうともいえるな。その結果、後に引けなくなり、あくとして生きることを余儀なくされる
人間になってしまうこともある。」

しんのすけ「そういう人たちが、アクション仮面を見て、なんとかなりませんかねぇ?」

ギース「そうなるものなら、この世の犯罪率は今より桁違いに少ないよ。しんのすけ君。」

しんのすけ「う〜む……難しい問題ですなぁ……。」

ギース「まあ、故にカウンターが……その悪をせき止める存在がいて、そいつらの食いぶちにつながっているんだがな。」

しんのすけ「お〜。だったら、オラが正義の味方をお助けして、戦うぞー!」

ギース「ほう……ならばしんのすけ君。」

しんのすけ「お?」

ギース「この私と、戦ってみるかい?」
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/07(月) 23:26:38.30 ID:YZPo6ZbH0
劇場版的なノリになってきているな
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/09(水) 16:00:01.83 ID:GsAzOPUzO
ギースかっけぇ!
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/21(月) 15:52:22.65 ID:pgdMJLWKO
根っからの悪ってのもいるだろうけど周りの環境からそうなる人が大半だろうな
だからって悪いことするのは駄目だけど
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/27(日) 01:04:45.65 ID:RDscXk5o0
ギース「君がアクション仮面と同じ、悪を憎む正義であり、私を許せない者であるのならば、
私と戦う気があるということだ。どうかね?」

しんのすけ「う〜ん……。」

ギース「私が許せないのであろう?」

しんのすけ「拙い質問ですがいいですかね?」

ギース「認める。」

しんのすけ「もしおじさんと戦って勝ったとしたら、オラはどうなる?」

ギース「そうだな……簡単にいえば、私が持っている物をはじめ、全てが手に入る。」

しんのすけ「全部?」

ギース「そう全部だ。金、土地、名誉、権力、そして部下や、人材、それにまつわる全て……
そう、全てが手に入るのだ。」

しんのすけ「お〜……。」

ギース「まあ、万に一つ勝てたらの話だがね。」

しんのすけ「チョコビある?」

ギース「ある。」

しんのすけ「アクション仮面DX基地セットもらえる?」

ギース「当然だ。」

しんのすけ「きれいなお姉さんも?」

ギース「君が望むもの、全てが漏れなくついてくる。」

しんのすけ「おお……。」

ギース「どうかねしんのすけ君?」

しんのすけ「……やっぱやめとくゾ。」

109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/27(日) 01:06:05.42 ID:RDscXk5o0
ギース「ほう?」

しんのすけ「戦うといっても、オラは春日部在中のちょっとシャイでナイーヴな5歳児だゾ。
おじさんと戦ったって勝てないのはわかってんだから、わざわざ戦う意味ないゾ。」

ギース(……やはり所詮は、ひよっこか。)

しんのすけ「アクションビームも撃てないのにどう戦えと……。」

ギース「……こう言ってはなんだが、逃げるつもりかねしんのすけ君?」

しんのすけ「お?」

ギース「そうしてしまっては、君自身が男らしくないことになってしまうぞ?それだけの啖呵を
切ってしまっているのだよ君は。」

しんのすけ「……逃げるとは一言も言ってないゾ?」

ギース「ほう?」

しんのすけ「今は無理でも、オラがギースおじさんやテリーみたいな大人になるまで"トイレニング"すればいいゾ!
それでいつかまたギースおじさんのところに来るゾ!」

ギース「しんのすけ君……。」

しんのすけ「それにオラができるといったのは正義の味方のお手伝いだぞ。勝手に話挿げ替えてオラを倒すだなんて、
”おまたげない”ほどがありますなぁ。」

ギース「それをいうなら、”大人げない”だ。」

しんのすけ「そういうわけで、その時まで待ってもらえませんかね?」

ギース「……ふははははははは!!」

しんのすけ「!?」

ギース「長いスパンでみるということか、それもまた一興。実に面白いものだな!!」

しんのすけ「な、なんか勝手に笑い始めたゾ……。」

ギース「ますます気に入ったぞ、野原しんのすけ君。」
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/27(日) 10:34:38.41 ID:md5T3Pc4O
自分もトイレニングは割と長スパンだよ乙乙
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/29(火) 01:06:11.92 ID:fKwAd1ae0
しんのすけ「お、男のおじさんに気に入られてもうれしくないゾ……。」

ギース「とはいえ、君と話ができるのはここまでだ。時間が来てしまった。」

しんのすけ「時間?」

ギース「改めていうが、おじさんにも大事な仕事があるんでね。そろそろ私はその仕事に取り掛からんといかん。」

黒服「失礼します。」

ギース「入れ。」

黒服「ギース様。報告が……」

ギース「何だ?」

黒服「……。」ボソボソ

ギース「……ふむ、そうか。やつらが……」

黒服「いかがされますか?」

ギース「そこにこの少年の家族もいるだろう。宿泊先のデータは?」

黒服「はっ、ただいま……。」

ギース「この少年を、例のホテルに送り届けろ。くれぐれも丁重にな。」

黒服「かしこまりました。」

ギース「……ビリー。いつまで呆けている。」

ビリー「はっ!?も、申しわけございません、ギース様!!」

ギース「しんのすけ君。なかなか楽しい時間を過ごさせてもらった。感謝するよ。」

しんのすけ「5歳児のオラとしては、複雑な時間だゾ。」

ギース「その複雑さを受け入れ、わかるようになれば君も一人前の大人さ。」

しんのすけ「あ、ねえ最後に一つ聞いていい?」

ギース「何かね?」

しんのすけ「ギースおじさん、運が悪くて何もできないから、悪いことしかできなかったって言ってたでしょ?」

ギース「ああ、言ったな。」

しんのすけ「おじさん、今は何でも持ってるって言ってたよね。勝ったらなんでもくれるっていう、あれで。」

ギース「……ああ、そうだな。」

しんのすけ「今のおじさんなら、運も悪くなければ何でもできるってことだゾ。」

ギース「そういうことになるな。」

しんのすけ「じゃあ、何で悪いことを止めようとしないの?」

ギース「……?」

しんのすけ「今のおじさんなら、なんでもできるなら、悪いことだって止められるゾ?
アクション仮面にだってなれるゾ。」

ギース「……。」

しんのすけ「ねえ、なんでおじさん?」



ギース「質問が多すぎるやつは嫌われるぞ?しんのすけ君。」ギロッ



しんのすけ「お、おう……。」

ギース「……この話題に関しては少し答えるのに困る話でな。これについてはまた次の機会にでも答えさせてもらう。」

しんのすけ「お〜……おあずけですか。」

ギース「早く帰るんだな。君にも家族がいるだろう。」

しんのすけ「ほ〜い。じゃ、そういうことで〜。」
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/29(火) 01:13:24.89 ID:RjoJwFIf0
?「くににかえるんだな」
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/29(火) 04:26:19.38 ID:YvBt1SAEO
律儀だなぁギース、さすがはボスだよ
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/29(火) 19:29:38.49 ID:kUAPCkvVo
これは悪のカリスマ
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/29(火) 19:34:12.20 ID:eLvgiNWOo
忘れてたけどずっとビリーいたんだなw
二人の会話をどんな顔して聞いてたんだろう
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/29(火) 23:32:53.62 ID:ca9fgAaTO
アトラクション発言のせいでずっと放心していたのでは
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/31(木) 19:01:36.22 ID:qNgkCWSi0
ビリー「ギース様、いいのですか!?あんなガキをみすみす逃して!!」

ギース「私のやり方に納得がいかんか?」

ビリー「……僭越ながら、今回ばかりは。」

ギース「忠誠のあるビリーですらも、そういうとは思っていたよ。」

ビリー「え?では……」

ギース「そうだ。理由ならある。たしか、ここだったかな……これだ。これを見給え。」

ビリー「これは……裏社会用の新聞……その切りぬきか……。」

ギース「その記事の内容をよく見てみろ。」

ビリー「……これは、”ホワイトスネーク団”が、壊滅した時の記事……それとこれは”秘密結社ブタのヒヅメ”の時の記事か……。」

ギース「そうだ。見ての通り、その切りぬきの束は”国際犯罪組織”や”テロ組織”が壊滅した時の記事を集めたものだ。」

ビリー「”ひなげし歌劇団” ……”イエスタデイ・ワンスモア”まで……これは一体何なんです?」

ギース「壊滅、消滅した裏組織というものは数知れない。だが、そこに集められた記事にはある”共通点”があってな。」

ビリー「共通点?」

ギース「裏社会新聞が仕入れた情報によると、今言った組織が壊滅した際は、それらに対抗した”SML”などの特殊団体とは別に、
“ある人物たち”が関与していたのだ。」

ビリー「それは一体?」

ギース「そやつらの名は……”ノハラ一家”とのことだそうだ。」

ビリー「ノハラ一家……。」

ギース「ビリー。先ほどの少年の名前を覚えて……いや、お前はその時いなかったな。少年は、私に名乗ったよ。
”野原しんのすけ”、とな。」

ビリー「野原(ノハラ)……まさか!?」

ギース「そうだ。野原しんのすけ……その名前を聞いた時にもしやと思ったよ。」

118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/31(木) 19:05:53.57 ID:qNgkCWSi0
ビリー「とはいえ、まだガキじゃないですか!組織を滅ぼしたってのも、一家がそろってか、親が主犯のどちらかで……」

ギース「滅んだ組織の大半は、そう侮っていたそうだぞ?」

ビリー「ぐっ……。」

ギース「まあ、つまりだ。相手をするにしても、ノハラ一家はなかなかリスクのある奴ということだ。
”君子危うきに近寄らず”といったところだ。」

ビリー「ギース様……。」

ギース「そう不安がるな。さりとて、サウスタウンの帝王としてのプライドを捨てた覚えはない。
しかしリスクを回避するためにも、ああやって振舞うことが”今は”最善と考えた。」

ギース「……あんなガキ……その家族のどこにそんなリスクが……。」

ギース「それで精いっぱいだったのだよ。情けない話ではあるが。」

ビリー「いえ、ギース様が最善とお考えならば、自分はただそれに従うだけです。」

ギース「……なにせ、今我々がやることは、邪魔者の排除ではない。さて、そうなると今からやることとなれば……。」

ビリー「例の進捗に関しては、順調に進んでいると聞いておりますが。」

ギース「らしいな。だが、急がせろ。ノハラ一家と直接接触したとあれば、いつこの計画が頓挫してしまうかもわからん。」

ビリー「かしこまりました。」

ギース「今回は今まで以上に結果がすべての"仕事"だ。そのためには、なりふりを構わぬ体制で臨め。
"仕事"が達成さえしてしまえばこちらのもの。邪魔者の排除はその後でもじっくりできる。」

ビリー「了解しました。」

ギース「そうと決まれば、”その陽動”も激しくしていく。正念場だぞ。」

ビリー「はっ!!!」一礼

ギース「さて、この偶然にして紛れ込んだ”ジョーカー”……いかにして良い方向に発揮させるかが、ミソだな……。」

部屋消灯。

ギース「……まあ、そのための”テリー・ボガード”というとりあわせでもあるがな……ククククク。」
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2016/03/31(木) 19:26:32.08 ID:SdG2vmBp0
スウィート・ボーイズに至っては世界書き換える機械とか作っているしな、この事をギースたちが知ったらどう思うだろうか
しかし、大人帝国の組織ってやっぱすごかったんだな
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/31(木) 20:00:02.35 ID:3gxe4MmXO
乙。いろいろ伏線でてきた、こっから楽しみだな
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/01(金) 12:35:29.49 ID:Cn8bT3AlO

ロボット軍団や人食いサボテンすら相手取った事のある一家だからな…
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/05(火) 02:28:01.33 ID:MnuwpOtX0
―野原一家宿泊先のホテル……の前―


ひろし「……なんてこった。」

みさえ「ホテルの前に、黒服があんなにいっぱい……。」

マリー「おそらく、ギースの差し金でしょうね。何かの計画に、余計な邪魔がはいらないようにするための……ね。」

ジョー「まあ、考えられないこともないか。で、あの黒服達と朝までピロートークとしゃれこむつもりですかい?マリーお姉さんよ?」

マリー「そんな趣味は持ち合わせていないわ。」

ひろし「ど、どうしよう……?俺たちどこで寝泊まり……いや、作戦会議をすりゃいいんだ?」

みさえ「ああああああああっ!?」

ひろし「ど、どうしたみさえ!?」

みさえ「あ、あのホテルの中に……中に!!!」

ジョー「なんか置いてきたのか?」

みさえ「旅行だからと思っておろしてきた高級シャンプー置いてあるのよ!!奮発して買ったのに!!」

ズコッ!!

ひろし「んなもん全部終わったら取りに来ればいいだろ!!!」

みさえ「だってぇ……あ!!」

ひろし「おい、今度はなんだ!?また通帳忘れたとか言うんじゃないだろうな!?」

みさえ「……お金。」

ひろし「は?」

みさえ「持ってきた財産の残り、部屋に置きっぱなし。」

ひろし「……今の持ちあわせは?」

みさえ「……これだけ。」

ひろし「何で置いてくるんだよ!!貴重品は肌身離さず持っとくもんだろうが!!」

みさえ「だ、だって、全部持ってて盗まれでもしたら、それこそアウトじゃない!!」

ひろし「はぁ……だからおまえはケチケチオババって言われるんだよ!!」

みさえ「はぁ!?今そんなこと関係ないでしょ!?会社勤めててしんどい思いしてるからなんだか知らないけど、
こっちはこっちで苦労が絶えないんだからね!!?」

ひろし「お前、今言ってはいけないこと言ったな!?何のために俺が会社でしんどい思いしてると思ってんだ!!」

みさえ「だれのおかげで毎日のサポートがあると思ってるのよ!?」

マリー「野原さん、喧嘩はやめて。いまはピンチだからピリピリするのはわかるけど、いがみ合っても仕方ないわ。」

ジョー「ほんと。ひまわりちゃんがいる前で、よくやるぜ。」

ひまわり「たい?」

ひろし「……とはいえ、これからどうするよ?」

ジョー「そうだな、どこか適当な場所という感じで考えていたんだが……」

マリー「ギースのことよ。かなりの範囲で手は打ってあるでしょうね。」



ピッピーッ!!



みさえ「え、クラクション?」

ジョー「俺たちに向けて……みたいだな。」



????「こっちや!!逃げ道を確保しといたでぇ!!!」



ひろし「赤い車……なんだあのフェラーリは?」
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/05(火) 05:33:05.52 ID:3/HH2JAQO
夫婦喧嘩にわりこむ関西弁、風情がある乙
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/05(火) 06:05:25.30 ID:eAGR0ccAO
おっ、世界観が同じ龍虎の拳からロバート登場かい?
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/05(火) 10:03:30.56 ID:D150/hhB0
美形キャラの集まる映像が見える
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2016/04/05(火) 17:28:44.00 ID:Fwty+/k10
てか、フェラーリもちの関西人て誰?
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/05(火) 21:41:20.72 ID:8jo16WpM0
ロバートか?
そこらじゅうで派手にやったる!
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/07(木) 22:39:12.13 ID:zKM+00PB0
数分後……

―野原一家宿泊先のホテル……の前―



ブロロロ……キキッ!



黒服(ホテル見張り)「車……うちのか。」

しんのすけ「おかえりー。」

黒服「それを言うなら、ただいまだろ。」

しんのすけ「そうともいう。」

黒服「このホテルが宿泊先だろ。だったら親父さんもおふくろさんもいるはずだ。」

しんのすけ「おー。大会の会場ではぐれて、それっきりですからなぁ。全くいい歳して迷子になるなんて世話が焼けるぞ。」

黒服(明らかに迷子はお前だろうに……だが突っ込むとめんどくさそうだから黙っておこう。)

しんのすけ「お?」

黒服「じゃあな、坊主。二度とツラみせんじゃねぇぞ。」

ガチャ。ブロロロ……

しんのすけ「いっちゃった……母ちゃん帰ってるかな……あ!」

黒服(ホテル見張り)「……?」

しんのすけ「部屋のカギは母ちゃんが持ってたゾ……これじゃあ入れませんなぁ……。」

黒服(ホテル見張り)「……ならばホテルの支配人にマスターキーか何かで開けてもらえばいい。俺が言って……」

しんのすけ「そこらへん探せばまだいるかもしれないゾ。」

黒服(ホテル見張り)「……どういう考え方をすればそういう発想になる?」

しんのすけ「全く子供に探させるだなんてどこまで世話が焼けるんでしょうなぁ。」

黒服(ホテル見張り)「……人の話を聞け。」
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/12(火) 20:40:18.05 ID:kVmJhRofO
黒服とショッカーの戦闘員って話すとわりといいヤツだよな、乙
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/13(水) 06:40:32.11 ID:rrfAg0sy0
乙。
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/13(水) 15:53:51.91 ID:1VqMczTd0
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/13(水) 17:22:29.36 ID:nDJsOVCL0
―サウスタウン歓楽街―

しんのすけ「おお〜。何ともお楽しみな雰囲気の街ですな〜。父ちゃんが言ってた金髪お姉さんのビッグウェーブがありそうだゾ〜。」

ブロロロロロ……

???「坊や、どうした?」

しんのすけ「お?」

???「こんな夜の街に、一人では危ないぞ。特にこのサウスタウンはな。」

しんのすけ「おお〜、そういえば幼稚園で聞いたことがあるゾ。知らない人に声かけられても、ついて行っちゃいけないって。」

???「ガクッ!……ま、まあ、その通りだな。」

しんのすけ「ふっふっふ……オラをダシに身代金を要求しようったって、そうはいかないゾ。」

???「たはは……それはともかく、坊や。お父さんとお母さんはどうした?」

しんのすけ「おお〜、"きっぱり"忘れてた!」

???「すっかり、な。」

しんのすけ「オラ、父ちゃんと母ちゃん探してたんだった。」

???「親とはぐれたのか……。」

しんのすけ「もういい歳して迷子だなんて、いつまでたっても世話が焼けるゾ。」

???「うん、それ逆。君の方だと思うぞ。」

しんのすけ「いやぁ、それほどでもぉ。」

???「ほめてないよ。……まあいいや、俺も君のお父さんたちを探すのを手伝うよ。」

しんのすけ「お〜、見返りはなんですかな?やっぱ身代金?」

???「そういうならば、こう答えよう。」

しんのすけ「お?」

???「理由は、"義理と人情"だ。」

しんのすけ「ぎり……にんじん?」

???「まあ、困った時はお互いさまってことだよ。」
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/14(木) 13:53:33.01 ID:20NOeDW5O
お兄ちゃんキタ
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/19(火) 17:25:41.85 ID:3tJgKVT30
―サウスタウン 住宅街、とある豪邸―


みさえ「はぁ〜……?」

ひろし「いや、寝床を確保できたはいいけど……」

ひまわり「きゃ〜い!」

マリー「ひまわりちゃん、よろこんでるわね。」

ひろし「そりゃ……これだけゴージャスならなぁ……。」

みさえ「やばい……本来の宿泊ホテルより、豪勢過ぎて落ち着かない……。」

????「ギースがまた動いとる言うはなしやから、近いうちになんかあるんちゃうかと、思とった矢先にこれや。」

マリー「ほんと、あなたがこなかったら野宿を考えていたところよ。」

????「やめときや。サウスタウンで野宿とか自殺行為やで。シャレならんわ。」

ジョー「ほんと、ここに寝泊まりできるんならキングオブファイターズをはじめとした祭り騒ぎさまさまってやつだな。」

????「いつからわいの別荘はお前らのホテルになったんや?」

ひろし「えっと、それで……こちらの方は一体……?」

マリー「あ、紹介が遅れたわねノハラさん。彼は、かのガルシア財団の次期頭首……の予定だけど、ここサウスタウンで活動している……」



ロバート「わざわざ説明せんでもええやろうけど、わいがサウスタウンのセレブ、誇り高きヤングタイガーこと”ロバート・ガルシア”様や。」



ひろし「……いや、わざわざ説明してくれなきゃわかんないけど……?」

みさえ「何で関西弁?」

ロバート「なんやと!?アンディらの事は知っといて、なんでワイのことは知らんねん!?」

マリー「まあまあ、ロバート。……さて、ここで作戦会議ね。」
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/20(水) 00:46:10.30 ID:sX90BIcy0
ひろし「えっと……会場出るときに聞いた限りでは、しんのすけの方は、”別働隊”が救助に向かっている……だったっけな。」

みさえ「まさか、”舞さん”がその手のプロだったなんてねぇ……。カジュアルな服着てたからそう思えなかったわ。」

マリー「民衆に溶け込んで、相手を欺くのが、彼女の基本よ。」

Prrrr

ひろし「マリーさんの携帯だ。」

ジョー「舞からじゃねぇのか?」

マリー「なにかあったのかも……もしもし……うん、そう……なんですって!?」

ひろし「な、なんかあったのか?」

マリー「そう……わかった……そうなればギースは……でしょうね、ちょっと予想していたよりは早い気もするけど……
わかったわ、私たちも後から行くわ。」

みさえ「……どうなの?」

マリー「……問題発生。私が想定してた予定では、舞かアンディがそのまま会場で、しんのすけくんを救助する
手はずたったけど……。」

みさえ「もったいぶらないで早く言ってよ!」

マリー「……もぬけの殻よ。」

ひろし「なんだって!?」

マリー「舞が捜したところ、ギースがいたと思わしき部屋には、誰もいなかった。それに関連した部屋を中心に、
隅々まで会場を探したみたいだけど……」

ひろし「うそだろ……」

マリー「……しんのすけくんは、見つからなかったみたいなの。」

みさえ「そんな……しんのすけ……!!」

マリー「ごめんなさいノハラさん……ほんとにごめんなさい……。」

ロバート「お子さんが行方不明になったんか?せやったら、実家の財団の組織の一つがサウスタウンにもあるさかい。
そこに頼んで、捜索にだしたらええわ。」

みさえ「ロバートさん……」

ロバート「一人で探すより、大人数で探したほうがええ。大丈夫や、組織が総力挙げたら一発や。」

ひろし「なあ、ひょっとしたらよ……」

ジョー「なんだ野原さん?」

ひろし「しんのすけは……人質に取られたんじゃないのか?ギースに。」

マリー「……考えられないことはないわね。」

みさえ「そんな!なんだってしんのすけを!?」

ひろし「初日に黒服出してきたり、ホテル封鎖したり、これだけ俺たちを巻き込んでいるんだ。考えられなくもないぜ。」

みさえ「とはいえ何でここまで、私たちが他人の事情に迂闊に首を突っ込んだ感じのも原因だけど、どうしてそこまで……
向こうのターゲットはテリーさんでしょ?」

ひろし「それは、あれじゃねぇか?テリーさんが俺たちのガイド兼ボディガードになって、ある程度は親密になったとこを狙って、
誰かを人質にテリーさんをおびき出すとか。」

みさえ「私たちは、餌ってわけ?やっこさんえげつないこと考えるわね。」

マリー「考えられなくはないけど、そこまでダイレクトに来るかしら?ギースがそこまで真っ向な手段を使うことは
ないはずけど……。」

ジョー「まあ、なんにしたってよ、けん制の意味も多少はあるんじゃねぇか?」

ひろし「けん制?」

マリー「ギースは、予定を狂わせられるのが一番嫌いなの。目的はどうあれ、ギースに少しでも関わった人間をそのまま
捨て置くとは思えないわ。」

ジョー「現状維持か……。そう考えれば、黒服の連中とかをよこして、何らかのコントロールをしていることも、
あり得るだろうよ。」

みさえ「……早々アメリカからは出させんよ……みたいに考えてるってわけ?」

マリー「可能性はあるわ。」
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/20(水) 00:48:11.22 ID:2vbcz4lB0
龍虎の拳きたー。
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/20(水) 01:37:45.08 ID:sX90BIcy0
ジョー「その辺にしとかねぇか?ここで俺たちがギースの目的云々について話したところで、推測しかできねぇ。
結局は机上の空論だ。」

マリー「そうね。ギースの考えることなんて、本人にしか分からないことだし。」

ジョー「エージェントの割には、結構荒っぽい事言うな。直接聞けってか。」

マリー「今回は相手のガードが結構固いからねぇ。収穫できた情報が少ないんですもの。」

ひろし「え、エージェント?」

みさえ「マリーさん……あなたって一体……?」

マリー「もう、ジョー。余計な事言うから……そう、依頼を受け、目的地を調査し、情報を収集する仕事……
まあ、簡単にいえばフリーのスパイかしら。」

ひろし「……結局、これからどうするんだ?」

ロバート「もうなぁ、ギースのところに乗り込んだらええんちゃうの?恒例の如く。」

マリー「……もうそうするしかないみたいね。しんのすけくんの消息に然り、一体今回は何が起こっているのかを
知るに然り、一番の目的はギースにたどり着くことね。」

ひろし「でも、舞さんが行ったところ、もぬけの殻だったんだろ?」

みさえ「居場所が分かるの?」

マリー「それはもうバッチリ。ギースが会場から行く先は一つしかないわ。」

ひろし「どこなんだそれは?」



マリー「サウスタウン・イーストアイランドの中心にそびえたつ……”ギース・タワー”よ。」



ひろし「イーストアイランド……。」


(回想)

みさえ「ガイドブックに載ってるわね。……サウンドビーチ……イーストアイランドってところね。」

テリー「イーストアイランド……。」

ひろし「どうかしたテリーさん?」

テリー「……ああ、そのサウンドビーチのあるイーストアイランドだっけか。なんか聞いたところ、
ちょいとややこしいことになってるらしい。」

ひろし「ややこしいっていうと……ひょっとして最近そのあたりで物騒な事件があったりとか?」

みさえ「やだ、銃乱射事件〜?アメリカ関連のニュースでよく聞くけど、やっぱ身近だと怖いわねぇ。」

テリー「あ、いやでも、全然いけないってわけじゃないから、行くのにちょいと都合を合わせたりして、
多少の時間をもらうことになると思う。」





ひろし「テリーさんがイーストアイランドをしぶったのって……そういうことだったのか……!!」
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/20(水) 02:12:07.33 ID:sX90BIcy0
ジョー「さて、そうとなればギース・タワーにぶっこむしかねぇか。キング・オブ・ファイターズの決勝(ファイナル)も、
どうせそこでやることになってたしな。」

みさえ「そうだったの?なんでわざわざそこで……?」

マリー「まず、会場(スタジアム)から勝者(トップ)を選出する。そしてそのトップをギース・タワーに招待する。」

ひろし「……それで、どうするんだ?」

マリー「そして、そのトップを殺す。ギース直々にね。これがギースが企画・運営をするキング・オブ・ファイターズよ。」

みさえ「ええ!?なんだってそんなことを……」

マリー「そうすれば、勝者に賞金などを払うことはないし、トトカルチョなどの儲けも合わせて、大きめのキャッシュバックが
望めるのよ。それが、さっき言った大会が儲かるうまい話ってわけ。」

みさえ「もう、どこまでお金に汚いのよ!!」

ひろし「……みさえに言われたらおしまいだな。」

みさえ「なんか言った?」

ひろし「いや、別に?」

ジョー「そこでテリーかアンディがトップになることを見込んで、最終的にギースがテリーたち兄弟を始末しちまおうって算段だろう。」

ひろし「それが、ギースがテリーさん達を狙う理由か……。」

ジョー「さて、まーたギースが性懲りもなく、くだらんこと考えているんだ。俺たちが行って、さっさとゲームオーバーにしてやろうぜ。」

マリー「……今回は賛成ね。私も、ヤツから聞きたいこと山ほどあるわけだし。」

ひろし「お、おれたちも行くぞ!!」

ジョー「何言ってるんだ野原さん!?ここからはもう大会(エンターテイメント)でも観光でもない。ガチの戦闘だ!」

マリー「そうよ!敵の本拠地よ。そこまで行ったら、あなたたちの命の保証も難しくなるわ!!」

ひろし「しんのすけがそこにいる、かも……いや、いなくたって手がかりはあるんだ!!それが分かっていて、じっとしていられるかよ!!」

みさえ「そうよ、命惜しさに子供を見捨てる親がいますか!!!」

ジョー「バカ言うな野原さん!素人が行って何とかなる場所じゃねぇんだ!!」

ひろし「子供が平穏で暮らせるってんなら、俺たちはいくらでもバカになってやらあ!!」

みさえ「これでも、数々のトラブル付きの旅行(トラベル)をくぐりぬけてきたのよ!!これ位の危機、今さらなんぼのものよ!!」

マリー「……ジョー、連れていきましょう。」

ジョー「マリー、マジか!!」

マリー「この手のタイプの人たちって、意外と折れないものよ。頑固一徹っていうのかしら?」

ジョー「……マリーが情に流されるなんて、珍しいもんだな。」

マリー「私だって人間よ。情に流される確率が0%ってわけじゃないわ。」

ジョー「マリーがそういうんなら、俺からは何もいわねぇよ。」

マリー「ノハラさん。とにかくあなた方を同行させるけど、私たちからは決して離れないことは約束して。いいわね?」

ひろし「わかったぜ!!」

みさえ「ありがとう、マリーさん。」

ジョー「さて、ならば善は急げだな。しんのすけのやつが手遅れにならんうちに、早く行こうぜ。」

ひろし「待ってろよしんのすけ!!父ちゃんが助けにいくからなぁぁッ!!!」















マリー「……それじゃあ、見せてもらおうかしら……数々の組織を撃ち破った、野原一家の戦いぶりを……!!!」
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/21(木) 18:00:19.40 ID:fArU5XOMO
おおう、やっぱ業界では有名なのねww
乙っち
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/22(金) 00:15:27.47 ID:2sMIpxfm0
―サウスタウン歓楽街―



しんのすけ「う〜ん、ここにもいませんな〜。」

???「……ぼうや、そんなゴミ箱の中に父さん母さんがいるはずがないだろう。」

しんのすけ「オラかくれんぼする時、臭すぎるものとか変な物がなかったら、入ることもあるぞ?」

???「今はかくれんぼをしているんじゃないんだろう?だったら普通そんなところに人は入らないんだがな……」

しんのすけ「あ、いた!」

???「な、なんだって!?父さんがいたのか!?」

しんのすけ「ネズミさんだゾ!」

???「ズコッ!!……君は父さん母さんを探しているんじゃないのかね。」

しんのすけ「お〜……ぐっすり寝ていたところを起こしてしまって申し訳ありませんな〜。」

???「……まあ、なんだかんだ言って、やっぱり子供だもんな。(ネズミにまで気を使うなんて、案外可愛いところが……)」





しんのすけ「でもこのおじさん、なんでゴミ箱の中で目を開けながら寝てるの?ハエも飛びまわってるゾ。」





???「……ぼうや。それはもうしまうんだ……今すぐにッッッ!」

しんのすけ「お?」
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/25(月) 22:40:57.92 ID:LQXA3WS90
???「はぁ……これじゃあ埒が明かないな。」

しんのすけ「え?おじさん妙なことおっしゃいますなぁ。夜なのにランチ営業なんかやってるわけないゾ。」

???「ランチじゃなくて、”埒が明かない”だ。問題が解決しない、どうにもならないって意味さ。」

しんのすけ「お〜お〜。」

???「……ぼうや、さっきまで自分がどこにいたかは覚えているかい?」

しんのすけ「ん〜?さっきまでお泊まりするホテルの前にいたゾ。」

???「じゃあ、もう戻ってるんじゃないか?父さん母さんが、心配して待ってるだろう。」

しんのすけ「あ、でもホテルのカギは母ちゃんが持ってるから入れなくて……お〜、それで母ちゃん探してたんだった!」

???「……じゃあ、そのホテルに着く前は、どこにいたか覚えてないか?」

しんのすけ「大会にいたぞ。そこでK-1の試合を見てたゾ。」

???「K-1って……この町の事だから、キング・オブ・ファイターズの事か。」

しんのすけ「そうとも言う。」

???「ぼうやは、そこで試合を見てたんだな?」

しんのすけ「テリーが戦ってるの見たり、舞おねいさんみたり……それでオラトイレにいったんだっけ……。」

???「トイレの時にはぐれたのかもな。」

しんのすけ「お〜、それでトイレに行こうとしたら、トイレじゃない大きい部屋に入ったんだった。」

???「なんだなんだ。トイレに行こうとしていたんじゃなかったのか?」

しんのすけ「そこで、ギースおじさんとお話したんだゾ。」

???「!?……ぼうや、ギースと会ったのか!?」

しんのすけ「おお。ギースおじさんもなかなかアクション仮面にくわしい人でしてなぁ〜。」

???「……何もされなかったのか?」

しんのすけ「アクション仮面ごっこやって、お話しただけだゾ。でも、最後に”次の仕事があるからここまで”
とか言って、車で送ってもらったゾ。」

???「……やはりギースが、また動いているというのか……?」

しんのすけ「おお、もしかしたら父ちゃんと母ちゃんは、ギースおじさんに挨拶しに、お話しに行ったかも
しれないゾ!良くあるパターンを考えると……。」

???「な、なんだって!?そりゃまたどうして!?」

しんのすけ「オラが知らない大人の人とおしり合いになったりして、父ちゃんか母ちゃんにそれがわかると、
あいさつしに行くんだゾ。」

???「それは……礼儀という意味でいいのかな?」

しんのすけ「お世話になったら、大人同士ちゃんと挨拶しに行くのは、当然だって言ってたゾ。」

???「そういうことか……とはいえ、ギースは次の仕事があるって言ってたんだろう?なら、ギースはもう
大会の会場にはいないんじゃないか?」

しんのすけ「う〜ん……お!」

???「どうした!?」

しんのすけ「きっとギースおじさん、あそこにいるゾー!」

???「……ギース・タワーか!!」

しんのすけ「ギースおじさんにお世話の挨拶しに行ったんなら、父ちゃんと母ちゃんもきっとあそこだゾ!」

???「……君のお父さんとお母さんがギース・タワーに……!!」
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/26(火) 23:52:00.59 ID:twgMyKqW0
―ギース・タワー前―



みさえ「ここが……ギース・タワー?」

ひろし「なんかこう、まさに悪の親玉の城って感じだな。真面目に言って。」


ゾロゾロ……


黒服1「……。」

黒服2「……!!」


ひろし「やっぱいるよなぁ。(汗)」

みさえ「敵の本拠地だけに、警備は万全ってわけね。」

ジョー「なぁに、これぐらいたいしたことねぇ。想定内ってやつだ。」

マリー「おそらくギースも、私たちが来ることは考えてたでしょうね。」

ジョー「オラオラどきやがれ!天才ムエタイチャンプのジョー様のお通りだ!!スラッシュキィーック!」

マリー「さぁ、どいつから腕か足を折られたい!?」

ひろし「ひゃあ……さすが、格闘大会でテリーさんと戦おうとするだけの事はあるなぁ。」

みさえ「二人とも、初日で見たテリーさんみたいに黒服連中をなぎ倒していってる。」

黒服「!!!!!!!!!」

みさえ「あ、あなた!前!前!!」

ひろし「う、うひぇぇぇぇ!?こ、こっち来たぁぁぁぁ!?」

ジョー「しまった!!」

マリー「ノハラさん!!」

黒服「うおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

ひろし「あ…?あ……!?」

みさえ「あなた、逃げて!!」

ジョー「野原さん!!なにやってんだ!!にげろ!!!」

ひろし「ち、ちくしょおおおおおおおお!!日本のサラリーマンのド根性をなめんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

黒服「うおおおおおおおおおおおおおおお!!!」ばっ!

ひろし「どおおりゃあああああああああああああああああああああああああ!!!」ばばばっ!!



ぷ〜ん



黒服「」

マリー「なっ!?」

黒服「……く、臭い……!!!!」ばたっ!!

みさえ「あ、あなた……?」

ひろし「は、はは……無意識に俺の靴を出してた。」

ジョー「た、たおした!?」

ひろし「……毎度毎度、思うけどさ。」

みさえ「……なに?」



ひろし「俺の足のにおいすげえええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!」
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/27(水) 01:33:05.14 ID:hi7Umo7/0
命中90位のいちげきひっさつわざ
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/27(水) 09:15:20.35 ID:hFxmDSw3O
味方が錯乱した時も臭いだけで正気を取り戻させるからな
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/27(水) 20:58:20.63 ID:pbFxbMHvO
ひろし!ひろし!
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2016/04/27(水) 21:04:49.09 ID:rekHPWDz0
何気にオトナ帝国のときでも催眠に対抗するためのキーアイテムになったくらいだしな
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/28(木) 00:42:52.93 ID:OjEsSrbm0
ひろし「よぉ〜し、こうなりゃ根性ついでだ!!みんなまとめて俺の足(のニオイ)をくらいやがれええええ!!」

マリー「なんてこと……足のニオイだけで敵に対抗している……。」

ジョー「の、野原さん、無理すんな〜?」

みさえ「な、なんかすみません……真剣に頑張られている最中に。」

マリー「……ま、まあ、敵を止めることぐらいは、できるんじゃないかしら?」

ジョー「オラオラァ!!タイガーキィィーック!!」

黒服軍団「ぐわあああああああ!!!」

みさえ「ジョーさんがああやってムエタイで敵を倒していけば、ああいう感じだけど……。」

ひろし「オラオラぁ!!三日の靴下キィィーック!!」

黒服軍団「臭さあああああああああああああああああ!!!!!!(泣)」

みさえ「……あれでやられたら敵さん、納得できないんじゃないかしら?」

マリー「……死ぬに死に切れないわね。(汗)」

ジョー「ほんと、色んな意味ですげーよなぁ、野原さんは。(俺の立つ瀬にちょいと危機感が……)」

みさえ「なにからなにまですみません……。(泣)」

マリー「……ともあれ、敵の数が減ったわ!今のうちに突撃するわよ!」

ジョー「どけどけぇぇー!」

ひろし「お、俺の足(のニオイ)で死にたくなきゃ、道を開けろォぉー!!」

みさえ「……あまりに情けないわよあなた。」



ギース・タワー 3階ホール



マリー「何とか追ってはふりきれたみたいね。」

ジョー「ここはバカに静かだな。」

ひろし「おじゃましま〜す……?(小声)」

みさえ「なにわざわざ言ってんのよ!(小声)」

ひろし「いや、黒服が待ち伏せしてるんじゃないかと思って……。」

???「……んだよ、ワリのいいお仕事っていうから来てみりゃ、シケったガン首がそろってるだけじゃねぇか。」

ひろし「だ、だれだ!?」

ジョー「お、お前は……!!」



山崎「……ええ?ギースさんよォ?」



マリー「山崎……竜二!!!」
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/28(木) 14:57:22.76 ID:AFDcRd+SO
ヘクソン「私なら対抗できるぞ!」

ブタノヒヅメのナイフ使い「俺もだ!」

アクション仮面「平行世界の私もだ! 本職の正義のみかただからな!」

郷「アクション仮面を演じる役者の私も格闘技は得意だ!」

パラダイスキング「私もだ!」
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/28(木) 19:50:58.12 ID:8HRDygdAO
クレしんは時々ガチで強い奴がいるから困る
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/28(木) 23:20:03.58 ID:9F0z3c8Z0
アクション仮面の中の人は割とすごかった記憶が
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/29(金) 04:03:44.99 ID:bn/QHR6QO
マイヤvsアクション仮面
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/29(金) 19:36:58.57 ID:fiwyOvWj0
みさえ「な、何あの金髪オールバック……ヤンキー?」

ジョー「ヤンキーですみゃ……どれだけいいことか。」

ひろし「じゃあ、その筋の人とか?すっげぇ強面……」

マリー「彼は山崎竜二。ブローカーよ。」

みさえ「ブローカー?」

マリー「主に中国の九龍城(クーロンじょう)を拠点にして、武器の横流しや密出入国の手助けをして活動をしているのよ。」

ひろし「へぇ、なんか裏社会ものの映画みたいだな。」

ジョー「たまにギースからの依頼を受けて、手を貸すこともあるがな。まあ、今がまさにそれだ。」

山崎「おい、ゴタクをくっちゃべるのはその辺にしとけ。掃除ができねぇだろうが。こっちだって仕事(ビジネス)でやってんだからな。」

マリー「お掃除をされるのでしたら、どうぞご勝手に。私どもは上の階で仕事をなさっておられますギースに、用事がございますので。」

ひろし「そ、そうですね……わ、我々にはお構いなく……」

山崎「ア”ア”ッ?」ギロッ!!

ひろし&みさえ「びくぅっ!!!!」

山崎「何勘違いしてやがんだてめェら。俺はゴミの掃除をしに来たっつってんだろうが。」

ジョー「だから、ゴミ拾いでも掃除でもお前の好きにすれば……」

山崎「何度も言わせんなよ。ゴミは……てめぇらだよクソザコども……!!」ギラリ!!

ひろし「……みさえ。」

みさえ「……そうね、あなた。」



ひろし&みさえ(あれは一番ヤバイやつだ!!!!)



・・・


ブロロロロロロ……!!



しんのすけ「おじさん、どうしたの?急にバイクに乗せてくれちゃって。」

???「ぼうやのお父さんとお母さんが、ギース・タワーにいるんだろう?今からそのギース・タワーに向かうんだよ!!」

しんのすけ「さっきからぼうやだの君だの言うけど、オラ野原しんのすけだゾ。」

???「そいつぁすまなかったな、しんのすけ!」

しんのすけ「飛ばしますなぁ、スピード違反で捕まりますゾ?」

???「大丈夫、これでも制限スピードだ。ギリギリな……ところでしんのすけ、ひとついいか?」

しんのすけ「なになに?」

???「……やつらは、武器を持っていたか?」

しんのすけ「武器?う〜ん……」

???「銃や刀でもなかったら何でもいい、木刀でも、棒っきれでも。」

しんのすけ「棒……?お〜、そういえば棒を持ったアトラクションのおじさんがいたゾ〜!」

???「棒か……ならばやつ……ビリーか!」

しんのすけ「でも何でそんなこと聞くの?武器怖いの?」

???「”武器を持った奴が相手なら”……」

しんのすけ「武器を持った奴が相手なら?」



???「覇王翔吼拳を使わざるを得ない!!!!」
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/29(金) 21:12:44.16 ID:T4C0sTPbo
お前無敵の龍だったのかよ!
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2016/04/30(土) 13:44:20.56 ID:Pjyk1AO90
>>153誰?
155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/30(土) 16:37:28.83 ID:sOsZY1dJO
 超 必 殺 技 伝 授 !!!!
IMITATE SUPER DEATH BLOW
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/30(土) 19:28:51.90 ID:MOjnVSq40
ジョー「ちょいと悪ぶって粋がっていりゃ、この俺がビビると思うなよ。」

山崎「あン?なんだよ、ゴミが散らかってるからかクソ虫がとんでやがるぜ。不衛生だな。」

ジョー「虫取りっていうのは、結構コツがいるもんだぜ?その辺わかってるか、チンピラさんよ?」

山崎「……今日のクソ虫は何かと耳障りだな。」

ジョー「やんのか三下が。」

みさえ「なんか、不良漫画みたいなノリね……。」

ひろし「おお……なんかこう、急所を握りつぶされそうなになってる気分だぜ……。」

山崎「!!!」

ジョー「!!!」



ガッ!!!!!!!!!



ひろし「頭突きから入った!!!」

みさえ「すごいインパクト……!」

山崎「……珍しいもんだ。この頭突きで死なんとは。」

ジョー「いい頭突きだが、この俺様をイワせるには、ちょいと足んねぇな。」

山崎「……てめぇ、いい死に方しねぇゼ。」

ジョー「さて、やるんならさっさとやろうぜ。さぁ、構えた構えた!」

山崎「結局格闘ごっこかよ。くっだらねぇ……。」ダラン……

みさえ「な、なに?あいつの構え、片腕を力抜いたようにブラブラさせてんだけど?」

マリー「あれが、ヤツの戦闘スタイルよ。一応空手ベースだけど。」

みさえ「あれで?あんなだらしなさそうな動きで戦えるの……」



山崎「シャアアアッ!!!!」



バキィッ!!!


ジョー「!!!!!!!!」

山崎「……ま、お前じゃあそれは物足りねぇよなァ。」

ひろし「……え、ちょ、何今の?あれ、当てたの?結構距離あったと思うけど!?」

みさえ「っていうか今、あいつの腕伸びなかった!?」

マリー「あれがヤツの技、"蛇使い"よ。」

ひろし「へびつかい?」

みさえ「あいつ、蛇なんか飼ってるの?それを戦いに?」

マリー「そういう意味じゃないわ。腕の関節をはずして、それを鞭のようにしならせ、蛇のように素早い一撃を繰り出すの。
腕が伸びたように見えるのは、関節をはずしたからね。」

ひろし「さっきのブラブラの動きは、そういうことだったのか!?」
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/02(月) 21:14:09.57 ID:1ITUFEib0
山崎「……早ぇんだよ。」

ジョー「なに?」

山崎「100年早ぇんだよ。そんなもんで俺とタメをはろうなんざなァ。」

ジョー「……そっくりかえすぜその言葉!オラオラァ!!」

ひろし「でた!かかと落とし!!」


ドガッ!!!


みさえ「はいった!!クリーンヒットじゃないあれ!?」

マリー「……いえ、あれは!?」

山崎「……痛えじゃねぇか。」

ジョー「!?」

山崎「……痛えだろうがよォォォォッ!!!!!!」


ズバッ!!!


ジョー「ぐわっ!?」

ひろし「そのままアッパーで反撃した!?」

マリー「敵の攻撃をわざと受けて、そこから出たスキを突いて反撃する、いわば当身技(カウンター)よ。」

ジョー「くそ、まだまだ……!!」


ドスっ!!


ジョー「!!!!!!!!!」

山崎「てめぇさっき、やるんならさっさとやろうぜって言ったよな?それは俺も同感だぜ。」

みさえ「な、なによあれ!?」

マリー「……あれが、彼が山崎竜二という男であるゆえのものよ。」

山崎「……俺だってクソみてぇな仕事はとっとと終わらせてぇからな。」

マリー「山崎竜二……"最低最悪の男"よ。」

ひろし「素手での勝負なのに……"小刀"とかありかよ!!!」
158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/02(月) 21:43:47.47 ID:Ji/YdfQBo
サドマゾ懐かしいっすね
14に出て欲しいわ
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/02(月) 22:02:01.62 ID:1ITUFEib0
みさえ「なによー!!相手は堂々と戦ってるのよ!!反則よー!!」

ひろし「そうだぁーっ!!男なら拳一つで勝負せんかい!!!」



山崎「外野は黙ってろよ……それともお前たちの方から殺ってやろうか……あ"あ"ッ!!?」ギロッ!!!



ひろし&みさえ「びくぅっ!!!!」

ジョー「野原さん、あんまり奴を刺激すんな!!こういうタイプは危険なんだ……ッつう!!」

マリー「ジョー!血が……」

ジョー「へっ、大丈夫だ。こんなケガ、チャンプやってりゃよくあることさ……があっ!?」

山崎「おう、よそ見すんなよ。俺が相手してやってるってのによォ。話し相手ほったらかしにするなって
母ちゃんから言われなかったかァ?ハァッ!!!」

ジョー「ごぶっ!?」

ひろし「うわぁ……顔面に膝入れた……!!ダーティーな戦い方するぜ……!!」

みさえ「痛そう……!!」

マリー「ジョー!」

ジョー「手を出すな!!こんなやつ、俺一人で……」

山崎「殊勝なこったなァ、ヤァ!!!」

ジョー「ぐぶっ!!!!」

山崎「……消し飛びな!!」


ドスッ!!!


山崎「あぁん?」

ジョー「……なっちゃいねぇぜ。それで膝を入れてるつもりか?」

ひろし「止めた!!?」

ジョー「ムエタイの俺からしてみればこんなもんは膝を入れてるうちに入んねぇよ!」ガッ!!

山崎「!!!!!!」

ジョー「いいか、よくみとけ。これが本物の”チャランボ”だ!!天才ムエタイチャンプジョー様直々のな!!」


ドガッ!!


山崎「ぐっ!?」

ジョー「オラ、もう一丁!」

ひろし「いいぞ、反撃だジョーさん!そのままたたきこめぇ!!」

みさえ「ちょっと、さっきから気になってるんだけど……」

マリー「どうしたの?」

みさえ「あの、山崎ってやつだけどさ、なんであいつ“左手をポケットに入れたまま”なの?」

マリー「……みさえさんも気づいた?あの左手に。」

みさえ「ハンデでもしてるつもりなの?それとも、あれが切り札とか?」

マリー「切り札……まあ、やつからしてみれば切り札ではあるかもね。」
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/03(火) 00:09:24.32 ID:OjmcMOKY0
ジョー「そら、休んでる暇はねぇぜ!倍返しだぁぁーっ!!!」


ドガッ!!


山崎「ぐっ!?」スポッ

マリー「あ。」

みさえ「左手がポケットから抜けた。」

マリー「……まずい!!!」

ひろし「ジョーさん、そのままやっちまえー!!」

ジョー「っしゃあ!!では野原さんのご期待に添いまして……大技で〆めるか!!」

マリー「ジョー!危険よ!!逃げて!!」

ジョー「な、な、なんだ!?今からがいいとこなのに!」

マリー「左手!やつの左手!!」

ひろし「一体どうしたんだマリーさん?」

ジョー「左手……はっ、しまった!!」

山崎「左手……お、おれの……左手……!!」


!!!!!!
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/03(火) 00:10:37.54 ID:OjmcMOKY0
???「竜二、そっちはどうだ?」

山崎「はい、こっちはあらかた片付きましたぜ、反町の兄貴!!」

反町「お前にしちゃあ上出来だな。」

山崎「へへへ……おれ、あれから比べてどうっすかね?つよくなったかな?」

反町「バカ言え。この程度じゃあまだまだだ。たるんでいるとこの先生きていけんぞ。」

山崎「く〜っ、厳しいなぁ兄貴は。」

反町「……だが、そんなお前でも一つとりえがある……左手だ。」

山崎「左手……俺の?」

反町「他になにがある。俺の主観だが、お前の左手にはなんつーか……他にないものがある。」

山崎「へぇ〜……じゃあ俺の左手って、なんかトクベツってことなんすか?」

反町「ま、磨かなければ一生使い物にならんがな。」

山崎「ウッス!!もっと精進しますぜ兄貴!」

反町「……竜二、覚えているか?お前がこの組織に入る際に俺の言った基本を。」

山崎「”俺たちは素手で喧嘩をしちゃいけねぇ。しかしその場に出くわしたときには、相手を殺すつもりでやれ”、ですよね。」

反町「そうだ。そしてそれにもう一つ付け加える。」

山崎「なんですかそれは?」

反町「お前の左手には資質がある。その長所を磨くことを決して忘れるな。」

山崎「長所……俺の左手……。」

反町「最初に言った基本と、今言ったことをしっかり守り続ければ、お前は生き残れる。励めよ。」

山崎「はい、兄貴!!」



・・・



山崎「兄貴……兄貴が死んだって、どういうことだよ!?」

山崎「何で兄貴が死ぬんだ!?何で死ななきゃならないんだ!?」

山崎「兄貴は強いんだ!俺より強い兄貴がころっと死ぬはずがねぇ!!なんでだよ!!!?」

山崎「……責任?……取引?……抗争の長期化?……和解?……なんだよそれ?」

山崎「そんなわけのわからん物のために、兄貴は死んだのか?」

山崎「なんだよそれ……なんだよそれ!!わけわかんねぇよ!!わかんねぇぇよォォォォォォ!!!!!」

山崎「ちくしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」



・・・



組長「りゅ、竜二!こんなことをしてただで済むと思っているのか!?」

山崎「ただで済むか……そりゃそうだよなぁ……。」

組長「と、とにかく落ち着け!!話せばわかる!!!」

山崎「兄貴をはめてくれたんだもんなァ……」

組長「竜二……!!」

山崎「そりゃこっちのセリフだゴルァ!!!覚悟決めろやぁぁぁぁぁぁクソ爺がぁ!」



!!!!!!!!!!!
162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/03(火) 00:39:15.18 ID:wZsdYmRD0
乙。
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/03(火) 00:51:43.61 ID:OjmcMOKY0
山崎「……。」

ひろし「な、なんだ?止まったぞ?」

マリー「ノハラさん、さがって。できるだけ遠くに。」

みさえ「……い、一体何が?」

マリー「今から、とてつもなくやばいことになる。」

ひろし&みさえ「?」



山崎「キェェェェェェェェェェェェェェアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」



ひろし「な、なんだ!?」

みさえ「きゅ、急に雄叫びをあげ始めたわよ!?」

ジョー「まずいな。ヤツが……キレた。」

ひろし「キレた?」

マリー「山崎は、利き手の左手をポケットから抜くと、正気を失って暴走してしまうのよ!!」

ひろし「暴走!?」

みさえ「だから、ああやって左手をポケットに入れてたの!?」

マリー「一度暴走すれば、狂気に身を任せて、身近な物を手当たり次第に破壊していく、破壊魔に変貌するわ。」

ひろし「二重人格かよ!……でも、その手の人間って、どっかで見たような……。」

みさえ「ふたば幼稚園の"上尾先生"じゃないかしら?ほら、あの人メガネ取ると性格が変わるじゃない?」

ひろし「ああ、そうだそうだ。あの先生だ。あの山崎ってやつも、上尾先生みたいに思って……」



山崎「キェェェェェェェェェェェェェェアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアア!!!!!」



ひろし&みさえ「上尾先生なんてレベルじゃねえええええ!!!」
164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/10(火) 11:33:13.24 ID:1KSuFnaRO
面白すぎたまらん
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/10(火) 12:24:27.23 ID:998OPcEso
靴下の使い道はまだあるぜーーっ!!
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/11(水) 12:40:18.26 ID:OLH14Gk7O
やっぱりサウスタウンは最高だな、乙
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/11(水) 19:09:37.96 ID:tmWbD4Qc0
山崎「しゃらくせぇぇぇぇッ!!!!」

ジョー「!!!!」

ひろし「飛びかかった!!」

山崎「シャアアアアアアアッ!!!!」

みさえ「ジョーさんをそのまま引きずっていく!!すりおろされちゃうわよ!!」

山崎「このアマチュアがぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!」蹴っ飛ばし

ひろし「すげえ、かなり野性的だ……。」

ジョー「がはっ!!」

山崎「ケェッヘッヘッヘ……!!!まだだぜぇ……ヒャアァッ!!!」

ジョー「ぐっ……!!!」

山崎「ヒャアーッハッハッハッハッハ!!!!!」

ひろし「アッパーで打ち上げてから、お手玉みたいにラッシュを叩きこんでる……。」

山崎「ウルァァァァアアアア!!!!」連続爆弾パチキ

ジョー「ごふっ……!!!」

山崎「シャアアアアアアッ!!!」蛇使いラッシュ

ジョー「!!!!!!」

山崎「ヒィーッハッハッ!!ヘャアアアアアアアアアア!!!」

ひろし「ああ、弱ってるところをあんなに踏みつけまくって……!!!」

みさえ「も、もうやめて……!!こんなのなぶり殺しじゃない!!!」

山崎「さて、お料理の時間だぜ……!!!」

ひろし「あ、あいつ、また小刀(ドス)を!!!」

山崎「なます!みじん切り!!活け造り!!!どれがいいかなぁぁっ!!!!!?」

ズバババババババッ!!!!!!

ジョー「ぐあああああああっ!!!」

マリー「ジョー……!!」

山崎「……はぁ〜あ、やれやれ。もうそろそろ、ブチのめすのに飽きちまったぜ……。」

ひろし「お、終わりか……?」

山崎「……」スッ……!

ジョー「……?」



山崎「いっぺん死んでこいやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」ドリル



ズダァァァァァァァン!!!!!


ジョー「」

ひろし&みさえ「ジョーさぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!!」
168 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/15(日) 00:38:58.11 ID:4IvtA/jp0
山崎「さて……次はオメェだな。」

ひろし「……へ?」

山崎「オメェだよ。そこの髭面のおっさん。」

ひろし「え!?ええええええええ!?」

マリー「ちょ、ちょっと待って!!ノハラさんは一般人よ!?カタギに手を出すつもり!?」

山崎「それはちゃんとした組にいる奴に言うんだな。俺は組にゃ入っちゃいねぇよ。」

ひろし「なんで!?何でおれが!?」

山崎「オメェ、さっき言ったよなぁ。"男なら拳一つで勝負せんかい"ってな。」

ひろし「い、いったけど……だからってなんで!?」

山崎「はぁ……皆まで言わせんじゃねぇよ。ほらよ。」


バスッ(小刀が床にささる)


ひろし「ひぃっ!?ど、小刀(ドス)を投げつけないでくれよ!!」

山崎「ハンデだ。」

ひろし「へ?」

山崎「おっさんのお望みどおり、俺は拳一つでやってやる。おっさんはその得物を使えや。
それなら文句ねえだろうよ。なぁ?」

ひろし「いやだから、あれは言葉のあやというか、戦うとはなにも……」

山崎「ごちゃごちゃうるせえ!!いい加減腹くくれやオラァ!!!!」蛇使い

ひろし「ひぃぃぃぃぃぃ!!!!!」

山崎「へぇ、おっさん運がいいなぁ。俺の蛇をよけるとは。これが俗に言うビギナーズラックってやつか。」

マリー「山崎!!ノハラさんに手を出すのは……!!」

山崎「邪魔だ。アバズレ。」


ズシャッ!


マリー「ああっ!!!」

みさえ「な、なにいまの!?砂を使って目つぶし!?」

山崎「オラ。おっさんが情けねぇせいで、パツキンのねーちゃんがのたうちまわってんぜ?クカカカ……!!」

ひろし「だ、だからおれは……三流のしがない普通のサラリーマンで……!!!」

山崎「シャアアアアアッ!!!!」蛇使い!!!


バキッ!!


ひろし「ぎゃああああああああ!!足がああああああ!!」

山崎「ビギナーズラックは……終わりだ。」
169 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/15(日) 00:58:13.80 ID:QOY8uVwho
みさえ何黙って見てるんだ
お前本気出したらそこらの戦闘員は相手にならないくらい強いのに
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/15(日) 01:26:04.49 ID:4IvtA/jp0
みさえ「あ、あなた!!がんばって!!!」

ひろし「無茶言うな!!!こんなの相手にどう戦えってンだ!!!」

山崎「くっだらねぇ。かすっただけじゃねぇか。それぐらいで泣きわめきやがって。」

ひろし「死ぬ!!死ぬううううううううううううう!!!!!」

山崎「せめて泣きわめくのは、骨が折れてからにしろや……」


ゲシッ!


ひろし「あ゛っ!!いだだだだだだだだだだ!!!!!」

山崎「次に別の足、いや、腕の方を2本……ああ、しちめんどくせぇ。全部折っちまうか。」

ひろし「ひいい!!ひいいいっ!!?

山崎「それでは張り切って言ってみましょう!おっさんの断末魔でオールナイトだ!ケェッヘッヘッヘッヘ!!!!!」

みさえ「あ、あなたぁぁぁっ!」

ひろし「も、もうだめだああああああああ!!!」


ひゅーん


山崎「あぁん?」


ぼすっ!


山崎「!!!!!!!!!!!!!!」

みさえ「あ。」

ひろし「ああああああ……あ?な、なにが?」

山崎「……。」

ひろし「え、なに?止まった?一体何が?」

みさえ「あ、あなた……靴。」

ひろし「靴?あ、俺の靴がない。そうか、さっき足に一撃くらった時にすっぽ抜けたんだ。」

みさえ「……その靴が……そこに。(汗)」

ひろし「そこ?……あ。(汗)」

山崎「……。」

ひろし「……ヤクザの顔の上に……しかも、口と鼻がすっぽりと丸ごと入ってる。」

マリー「うう、目が……ノハラさん、山崎は?」

ひろし「えっと……この始末に。」

マリー「……これ、山崎はノハラさんの靴のにおいを、直接ゼロ距離で嗅いじゃってる状態に?(汗)」

みさえ「おそらく。」

マリー「うわぁ……。」



山崎「……はっ?俺は一体……今まで何を?」



ひろし&みさえ&マリー「正気になったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
171 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/15(日) 08:41:17.34 ID:0yNj2TXW0
ゼロ距離は流石に笑う
172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/16(月) 00:46:51.62 ID:TAoLFdT+0
オーバーフローして0になった
173 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/24(火) 01:35:40.41 ID:CsgG3qk40
山崎「!?!?!?!?」

みさえ「なんか、状況把握できずに混乱してるみたい……。」

ひろし「い、今のうちにやっちまった方がいいんじゃないか?」

マリー「そうね、あんまりフェアじゃないけど、彼は別よ。」

ジョー「野原さん、下がってろ……!!!」

ひろし「ジョーさん!?大丈夫なのか!?」

ジョー「へっ……このジョー様があんなチンピラ攻撃でくたばるかっての……!!!」

みさえ「でも、すごい傷だらけ……重症よ!?」

ジョー「でも、まだ奥の手を出せるくらいの力は残ってるさ……。さて、散々いたぶってくれた
礼をしてやらんとな……いくぜ!!」

山崎「あ……あ……!?」

ジョー「これぞ、天才チャンプ・ジョー様の伝説を飾る、スペシャルアタックだ!!」


ゴゴゴゴゴゴゴゴ……ドワォッ!!!!!




ジョー「スクリューアッパァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!」




みさえ「す、すごい大竜巻!!!」

ひろし「最初に見たハリケーンアッパーの巨大版か!!」

山崎「!!!!!……くそっ!!?」

ジョー「チッ……やっぱ思ったほどの力が出せないか……山崎の奴を、押し切れていない……!!」

マリー「ジョー、どうするつもり?」

ジョー「ならば、もう一発スクリューアッパーを重ね撃ちにすればいい話だ!!!」

マリー「そんな!?その体でもう一発なんて無茶よ!!」

ジョー「こんなところでくたばるタマじゃねぇよ!俺はまだテリーとケリをつけてすらいねぇンだぜ!!!!」

みさえ「ジョーさん、無茶はやめて!!」

ジョー「そら、もう一発行くぜ……スクリューアッパー、第二波だ!!!」


ドワォッ!!!!!


ジョー「さぁ、これでしまいだヤクザ野郎め……」


ガクン!!!!!


ジョー「し、しまった!!角度が!!?」
174 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/24(火) 02:30:00.65 ID:CsgG3qk40
ひろし「ああっ!?スクリューアッパーが!!!」

みさえ「なんか、ビルが崩れるみたいに傾いていく……!!!!」

マリー「やっぱり、ダメか……!!」

山崎「へっ、最後の最後で運がなかったみてぇだな……。」

ジョー「くっ……!!!」

ひろし「竜巻が崩れて、水平になっていく……。」

ジョー「まだだぁぁっ!!!まだ終わらせねぇ!!うおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!!」ブンブンブンブンブン!!!!!

みさえ「な、なに?腕をぐるぐる回転させ始めた!?」

山崎「悪あがきのつもりか?いいぜ、来いよ。遠慮なく叩き落としてやるぜ!!」

ジョー「ぬおおおおおるるるりりりゃゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」


ゴォウ……!!


ひろし「なんだ?またスクリューアッパーか……?」

みさえ「でも、さっきみたいに竜巻が立ちあがらないわよ?」

マリー「……いいえ!?水平になった竜巻が……!!!!」


ドドドドドドドドドドドド……!!!!


山崎「な、なにぃっ!!?」

ひろし「水平に崩れたスクリューアッパーが!!」

みさえ「なんか復活したっぽい!?そのま突き抜いて行く!!」

ジョー「くらええええええええええええっ!!!!」


ズドォォォォォォォン!!!!!


山崎「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」

ひろし「や、やった!!!」
175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/05/24(火) 07:28:33.74 ID:xXwZVo3D0
神沙嵐かな?
176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/03(金) 00:32:13.97 ID:2EMvCjHH0
みさえ「ヤクザの男を、壁を突き破って押し出したわ!!!」

マリー「どうやら、山崎はそのままビルの外に叩き落されたみたいね。」

ひろし「どれどれ……うおっ、結構な高さじゃねぇか。これ、死んだんじゃないか?」

マリー「冗談!あの山崎がビルから落ちたぐらいで死ぬもんですか。それぐらいしぶとい奴よ。」

ジョー「うう〜ん……。」

ひろし「あ、ジョーさん!!」

みさえ「重体なのに無理なんかして!!」

ジョー「へへっ……”クラウザー”の野郎にボコされた時と比べりゃ、まだマシな方だよ。
格闘家やってりゃ怪我なんざ、よくあるよくある。」

ひろし「あるあ……ねーよ!!刃物ぶっさしての切創とか、5〜6割骨折とか、普通はねぇんだからな!!」

マリー「とはいえジョー。縦方向竜巻のスクリューアッパーを水平にして、押し込む力を増幅するところ、
いいアイデアだったわ。」

ジョー「アイデア……ああ、あれか。あれは……うん。」

マリー「どうかした?」

ジョー「……この俺からはあんまり言いたかないんだけどさ。今のは実を言うと、俺が意図してやったことじゃない。」

みさえ「意図してない?じゃあつまり……」

ひろし「まぐれってこと?」

ジョー「あんまり認めたかないが、偶然だ。」

マリー「まあいいじゃない。戦場のラッキーは、ありがたく受け取っとくものよ。」

ひろし「そうだよな。命拾いってやつだよこれこそ。」

ジョー「……まあ、今に始まったことでもないしな。」

みさえ「へぇ、こういったピンチを過去に経験が?」

ひろし「修羅場を潜り抜けてるんですねぇ。」

ジョー「まあ、それもだが……主に他人のやつでそういうのを見たことがある。」

ひろし「他人というと……?」

ジョー「ま、大半テリーとかアンディあたりだがな。あいつらがピンチになったりした時、さっきの俺のように
原因不明の力を発生させて、逆転勝利を収めたことがあるんだ。」

マリー「私たちはそれを自分でも把握しきれていない隠された力、"潜在能力"って呼んでるの。」

ひろし「潜在能力か……。」

みさえ「じゃあ、ジョーさんの中には、まだまだ隠された力が眠っているってこと?」

マリー「ジョー、次に修行する時の課題(メインテーマ)が決まったわね。」

ジョー「ああ、楽しみでしかたないぜ!」

ひろし「はぁ……こんだけ怪我してるっていうのに、もうトレーニングの話……?」

みさえ「生粋の格闘家ね……。」




この時発生した特殊なスクリューアッパーは、後にジョーの超必殺技"スクリューストレート(KOF13)"として、
正式に編み出されることになる……。
177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/03(金) 20:59:01.35 ID:2EMvCjHH0
ビリー「……確かに派手にやられたな。ここまでできるのはやつらぐらいしかいねぇ。」


黒服連中死屍累々……。


ビリー「このやられかたからして……タイガーキック、ハリケーンアッパー……ジョー・ヒガシが来たのか。
ま、ボガード兄弟が連れてないのは少々残念だが、やつもそれなりの障害だ。排除を優先せねば……。」

黒服「う……ぐぐ……!」

ビリー「こっちで倒れている連中はまた別のやられ方だ……だが、見たことないものだ。」

黒服「……た、たすけて……臭い……!!」

ビリー「臭い?臭いっていったい……なんだこの異臭は!!!?」

黒服「くせぇよぉ〜(泣)ここどこだよ〜?出してくれよ〜……」

ビリー「……こいつは、悪夢を見ているのか……そのにおいのせいで。一体何と戦ったっていうんだ!?」


ブロロロ……キキィーッ!!!


ビリー「バイク音!?また誰か来たのか。今度こそボガード兄弟か?」

しんのすけ「ほっほ〜い!」

ビリー「この声……さっきのジャガイモ頭のガキか!?なんでこの場所に……!?」

???「しんのすけ〜!むやみに突入するんじゃない!敵の基地なんだぞ!」

ビリー「もう一人いるのか。だが、声からしてボガード兄弟じゃない……だれだ?」

しんのすけ「お〜おひさしハマチは後のぶりしゃぶ〜!棒を使ったアトラクションのおじさん!!」

ビリー「やっぱりさっきのガキか!!」

しんのすけ「アトラクションやってるなら怖い顔しちゃだめだゾ。お客さん逃げるゾ。」

ビリー「畜生め!!また俺の三節棍をコケにしやがって!!!」

???「へぇ、お前最近は棒でアトラクションなんか始めたのか?」

ビリー「お、お前は……!!!」

???「顔と正確に似合わず、可愛いことするじゃないか。なぁ、ビリーよ。」



ビリー「……極限流……”Mr.カラテ”!!!!!!!!!!!」



Mr.カラテ「……押忍。」
178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/07(火) 14:32:19.58 ID:bsNYHno+0
ビリー「……なんでてめぇがここにいやがる?なにしに来やがった!?」

Mr.カラテ「なぁに、ちょっとした義理と人情だ。」

ビリー「相変わらずわけのわからねぇこと言いやがって。」

Mr.カラテ「見た感じ、またギースが動いているそうじゃないか。」

ビリー「……だったら何だってんだ?」

Mr.カラテ「また俺たちに……このサウスタウンに害をなすっていうんなら、俺が相手になってやる。それだけだ。」

ビリー「へっ……昔ギース様に一矢報いたかなんだか知らねぇが、たったそれだけでヒーロー気取りかい。いい気になりやがって。」

Mr.カラテ「別にそんなことは望んじゃいないさ。鍛錬によって勝ち取る強さを求めつつ、目の前で起こるトラブルを片付けていて、
気がついたら今に至っただけだ。」

ビリー「反吐が出るその鈍感な振る舞いは健在か。いちいち気にいらねぇ面を見せやがって。」

Mr.カラテ「ならば、今ここでやるか?俺は構わんぞ?」

ビリー「てめぇも要注意人物の一人だ。ボガード兄弟の前にたたきつぶしてやる。」

Mr.カラテ「過信はおのれを滅ぼすぞ?」

ビリー「抜かせぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!」三節棍中段打ち

Mr.カラテ「ぬっ……!!!」

ビリー「まだだ!!!」三節棍中段打ち:二発目

Mr.カラテ「そんなに棒を伸ばしてばかりで……」

しんのすけ「お〜、祭りの景品でみたことあるゾー。」

Mr.カラテ「ああ、よくあるよな。紙でぐるぐる巻いてて、振ると伸びる棒みたいなやつ。」

ビリー「……その祭りの景品に、てめェがやられるんだよ!さぞかし屈辱だろうな!!」

Mr.カラテ「自分から認めちゃったよ。」
179 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/08(水) 23:38:12.65 ID:OxL08m7y0
Mr.カラテ(棒を使うビリーはこの中距離がベストポジションだったな……ならば!!!)

ビリー(あの腕の動き……来るか!!)



Mr.カラテ「虎煌拳!!!!!!!!!!」ドワォッ!!!



ビリー「けぇいッッッ!!!!」

Mr.カラテ「へぇ、その棒で虎煌拳の弾き返しとは、やるようになったな。」

ビリー「舌を巻いてる余裕か!?やぁっ!!!」

Mr.カラテ「また棍の中段打ちか?芸がないな。」

ビリー「ニヤリ」

Mr.カラテ「棍が俺の腕に巻きついた!?」

ビリー「Fire!!!!!!!!!!」



ドドン!!!!!!



しんのすけ「おお〜っ!!棒が爆発したゾ!!」

ビリー「俺の棍は火を吹くってこと、忘れちゃいねぇだろうな?極限流。」

しんのすけ「おじさん、サーカスの人だったのかぁ……見かけによらず多彩ですなぁ。」

ビリー「何でもかんでも俺をアトラクションにすんじゃねぇ!!!」

Mr.カラテ「……うん、良い火加減じゃないか?」

ビリー「痩せ我慢しなくったっていいんだぜ?棍に仕込まれた炎は、相手をぶっ倒すのには十二分な火力がある。」

Mr.カラテ「俺だって、修行の一環で炎の中に拳を突っ込んだこともあるさ。琉球唐手を参考にな。
それに比べりゃへっちゃらさ。」

ビリー「……つくづくカンにさわる空手バカだぜ!!!ヒィアアッ!!!!」

しんのすけ「お〜飛んだ〜。」



ビリー「くらえ!!!強襲飛翔棍!!!!!!」



バァァァァン!!!!!!!!



ビリー「……チッ、避けやがったか。どこだ……?」

Mr.カラテ「スキありだ!!!!」

ビリー「そこか!!!集点連破棍!!」

Mr.カラテ「連打勝負か?いいだろう、こっちも連打で行くぞ!!」

ビリー「くたばりやがれ!!うりゃああああ!!」



Mr.カラテ「暫 烈 拳 !!!!!!!!!!!」



バババババババババババババ!!!!!!



しんのすけ「おお〜、ドラゴンボールみたいな戦いになってきてるゾ。」
180 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/06/10(金) 23:12:58.25 ID:sP9h7he50
ビリー「ッ……!!」

Mr.カラテ「ぬっ……!!」

ビリー「……やっぱりMr.カラテ相手じゃ、小細工は通じねぇか……!!」

Mr.カラテ「なんだ、今頃そんなことに気付いたのか?俺は真剣勝負でやってるんだ。そっちも本気でぶつからないと、
倒すどころか、傷一つ付けられないぞ?」

ビリー「(ボガード兄弟を相手にするまで温存を考えていたが、そうも言ってられないらしいな)……だったら!!!」

Mr.カラテ「来るかっ!!?」

ビリー「……強襲飛翔棍!!」

Mr.カラテ「なんだ、さっきと同じ技か。」


バァァァァァァン!!!!!


ビリー「……ガードしたか。」

Mr.カラテ「2度も同じ手は食わんぞ。」

ビリー「……それが狙いなんだよ!!!」


ゴォォォォォォッ!!!


しんのすけ「おおっ!!また棒から火が出た!!!」

Mr.カラテ「火炎放射!?」

ビリー「ヒィーハァー!!!喰らいやがれぇぇぇぇ!!!」


ビュン!!ババババババババババ!!!



ビリー「超 火 炎 旋 風 棍!!!!!」



しんのすけ「おお〜!ファイヤーダンスだ〜!イロハオエ〜♪」

ビリー「いいかげんにしやがれクソガキ!!見せもんじゃねぇンだ!!」
181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/14(火) 19:32:33.24 ID:E2M1bgESo
ビリー形無し
182 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/01(金) 17:57:15.31 ID:igzCgxrFO
まだか
183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/02(土) 23:56:28.45 ID:1nzxh9+r0
Mr.カラテ「……ビリー、この前ハワイ諸島に新しく極限流道場作ったんだ。なんだったら、
そこのツテでファイヤーダンスの仕事を紹介してもいいぞ?」

ビリー「てめェまでなんつーこと言いやがるんだ!!!」

Mr.カラテ「やれやれ、妹さんもいるんだし、これを機にギースの手先のポジションから
足を洗って真人間になった方が、良いんじゃないの?」

ビリー「そこまで節介出される覚えはねぇよ!どいつもこいつも、まじめにやりやがれぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!
ファイヤァァァァァァァ!!!」

しんのすけ「お〜、激しいファイヤーダンスだゾ〜。」

ビリー「てめぇから吹っ飛ばしてやるぜジャガイモ小僧!!さっきみてぇに旋風棍は受け止めても、
この炎付きはどうだぁぁぁぁぁぁ!!!」

しんのすけ「うおっ、あちち……。」

ビリー「くたばりやがれぇぇぇぇぇ!!!」



Mr.カラテ「飛 燕 疾 風 脚!!!」



ビリー「ぐっ!!!?」

Mr.カラテ「なんてことをするんだビリー!いくらワルのお前でも、越えちゃいかん一線はあるぞ。
子供相手に手を上げるだなんて!」

ビリー「……へっ、例えガキでもギース様の気にそぐわない奴を仕留めなければ、このポストはやってられんよ。」

しんのすけ「ポスト?おじさんアトラクションだけじゃなく、お手紙のも受け付けてるの?」

ビリー「もう、おまえはいちいちうるせぇ!!!!」

Mr.カラテ「……忠誠を誓う心があっても、悪が主じゃあな。」

ビリー「……まあ、あのジャガイモ頭じゃなかったら肯定はしてたと思うが……。」

Mr.カラテ「なんだと?」

ビリー「うるせぇ!!てめェには関係ない話だ!!!」

Mr.カラテ「来るかっ!!」

ビリー「Go to heeeeeeelll!!!!!!!!!!!」


ぶわっ、ばばばばばばばばば!!!!!!



ビリー「大 旋 風!!!!!!」



しんのすけ「うお〜!棒の中から棒がいっぱい出てきたゾ!!!ほんと、あの棒の中身
どうなってんの……?」
184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/03(日) 00:15:28.50 ID:mvCaF6S+0
ビリー「極限流!!これだけの棒を捌けるかぁぁぁっ!?」

Mr.カラテ「……!!」

ビリー「棒の軍勢にのみこまれてつぶれろやぁぁぁぁぁ!!!!」

Mr.カラテ「……そこだ!!」

ビリー「何!?いつの間に懐に!!!まさか大旋風をかいくぐったのか!?」

Mr.カラテ「一撃必殺……!!」

ビリー「ま、まずい……この技は!!!!」



Mr.カラテ「天 地 覇 王 拳!!!!!!!!!!!」



ビリー「うごぁぁっ……!!!」

Mr.カラテ「押ぉぉぉぉぉぉ忍!!」

ビリー「あ……あ……!!!(もろにくらった……だ、だめだ……脳に……体に……
神経に力が入らねぇ……行きとどかねぇ!!!)」



Mr.カラテ「極限流奥義!!」



ビリー「し、しまった、間に合わない……!!」

Mr.カラテ「とぅ!!」

バキッ!!

Mr.カラテ「そらっ!!」

ドガッ!!

Mr.カラテ「も一つ!!」

ズドン!!

Mr.カラテ「オラオラオラオラオラオラ!!」

ドガガガガガガガガガガ!!!

ビリー「ぐはぁっ……!」

Mr.カラテ「まだまだ!!暫烈拳!!」

バキバキバキバキバキバキバキバキ!!!!

しんのすけ「おお〜……棒のおじさんがボコボコだゾ……。」

ビリー「あぁっ……!」

Mr.カラテ「こいつでとどめだ……!!」


ごぉっ!!!!


しんのすけ「おお、なんかテリーの時みたいにまたアクションビームみたいなのが出そうだゾ!!」



Mr.カラテ「覇 王 翔 吼 拳!!!!!!」



ドバァァァァァァァァァァァン!!!!!!!!



ビリー「ぎゃああああああああああああああああっ!!!!」

しんのすけ「空手のおじさんの勝ちだゾ!!」

Mr.カラテ「覇王翔吼拳を会得しない限り、この俺を倒すことはできない!!」
185 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/20(水) 13:48:21.61 ID:y+7dHaBcO
はよ
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/09(火) 14:39:00.12 ID:mP7CQhD0O
まだか
187 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/08/12(金) 22:43:01.27 ID:TXGX873b0
Mr.カラテ「押忍!!」

???「こっちで何か音がしたぞ!」

???「見てみましょ!」

しんのすけ「お?だれかくるゾ。」

Mr.カラテ「ん?あいつらは……。」

舞「え!?しんちゃん!?」

しんのすけ「お〜!舞おねいさんだゾ!こんなところで偶然ですなぁ!!」

Mr.カラテ「舞……それにアンディか。」

舞「何であなたがこんなところにいるの!?大会の会場を隅まであれだけ探したのに!!!」

しんのすけ「いや〜そんなに探してくれるだなんてオラ照れちゃうぞ。」

舞「ほめてない。」

しんのすけ「やっぱ舞さんはオラに気が……」

舞「私はアンディ一筋!」

アンディ「しんのすけくんと言ったかね?僕や舞はまだいい。けど、勝手にいなくなって、
親御さんたちを心配させちゃだめじゃないか。」

しんのすけ「お〜、そういやオラ父ちゃんたちを探してたんだった。こってり忘れてた。」

アンディ「それをいうなら、”すっかり”ね。」

舞「ほ〜んとマイペースね、この子ったら。」

アンディ「すみません。リョウさん。どうやら面倒なことに巻き込んでしまったみたいで……。」

Mr.カラテ「気にすんな。このサウスタウンなら、トラブルなしで暮らせるほうが怖いからな。
それに、行きがけの駄賃だ。」

しんのすけ「まったく〜。お兄さんはいい大人なんだから、今度から気をつけるんだゾ?」

アンディ「はい……以後、気をつけます。」

しんのすけ「うんうん。わかればよろしい。」

アンディ「……ってなんで僕が君に謝ってるんだい!?」

Mr.カラテ「お前って、大体そういう役割になることあるよな。」
188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/08/12(金) 22:48:02.86 ID:TXGX873b0
舞「マリーからの連絡で聞いたんだけど、どうやら野原さん一家もここにきているらしいのよ。」

アンディ「なんだって!?それはまたどうして……。」

舞「しんのすけくんが、ギースに誘拐されたと考えたらしいのよ。……もうここまできたら、
合流した方がいいんじゃない?」

アンディ「敵の本拠地だから、リスクは高いけど……やむを得ない。僕も賛成だ。」

Mr.カラテ「乗りかかった船だ。俺も最後まで付き合ってやる。それなら多少はしんのすけたちの
リスクも減るだろう。」

しんのすけ「そういえばあの人どうするの?」

ビリー「ぐっ……!!」

舞「……ま、ほっといてもいいんじゃない?こいつ意外としぶといし。」

アンディ「仇敵の一味ではあるが、今はとどめを刺している暇はない。」

Mr.カラテ「そうだな。ギースが絡めば大体こいつは毎回復活して出てくるしな。」

しんのすけ「お〜お〜。」

アンディ「とにかくいそごう。相手はギースだ。ひょっとすればジョーたちだけじゃなく、
兄さんも来るかもしれない!!」 ダッ!! 

舞「ちょ、ちょっと待ってよアンディ!!おいてかないでぇ〜!!」 ダッ!! 

Mr.カラテ「いくぞしんのすけ!ここにいては危険だ!」

しんのすけ「ほ〜い。じゃあね〜。”アトラクションの棒芸人”おじさ〜ん!」

ビリー「……。」








ビリー「……俺は芸人じゃねぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
189 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/13(土) 01:10:31.19 ID:xa4lJOiH0
催促かと思ったら来てた!
190 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/14(日) 19:53:23.39 ID:jI/qyuvro
待ってるよ。もうすぐで完結だし頑張って
191 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/22(月) 18:02:51.02 ID:oSdRHHRRo
ビリーが不憫だ
192 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/09/25(日) 13:30:11.87 ID:ao+AJoJ0O
保守
193 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/09/28(水) 19:59:15.22 ID:dhcn7Rufo
スレ落ちちゃうよ…帰ってきて
194 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/10/02(日) 22:36:37.74 ID:Dgfoow7e0
現在、転職して別の仕事場で大苦戦しているのと、PCが壊れてしまい新しいものに移し替えたりと、
いろいろ忙しく、なかなかこちらに手が付けられません。

何とか落ち着いたら、こちらも進めるつもりなので、もうしばらくお待ちください。
195 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/04(火) 23:58:44.02 ID:hfCPfytco
待ってるよ。楽しみにしてるから頑張って
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/11/15(火) 21:37:20.85 ID:OeqmhhvD0
ガード
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/11/26(土) 01:20:28.55 ID:6DMRhPByo
頑張れー
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