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ジャーニー「大変だァ! エチケット爺さんが線路に落っこったァ!」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/28(土) 16:50:57.33 ID:0dMhrDX50
帰りの電車を待っていたら、突然ホームに大きな悲鳴が上がった。

どうせ酔っぱらったホームレスかなんかが足を滑らせたんだろう……。


エチケット「うぅ……エチケットやで……」



ホームに立っていた連中は「誰か助けてやれよ」と口々に叫ぶが、誰も動こうとはしなかった。

もうすぐ快速がここを通過するのだ。

酔っ払いのために命を賭けてどうする?



それに――。



もしかして、人が死ぬとこ見れちゃうかもしれない――。




そんな悪魔じみた願望が、彼らの目からありありと見て取れた。





かく言う僕は、そんなものには興味が無い。

人身事故で帰りが遅くなるのは困るだとか、それくらいしか考えていない。

さっさと帰って、グッチョイスなガスで沸かしたお風呂に一刻も早く浸かりたいのだ。





ジャーニー「今行くぞ!」


緑の帽子を被った駅員が咄嗟に駆け付けた。

駅員としての使命感なのか知らんが、馬鹿なことをする奴だ。

あんなのはほっとけばいいんだ。

下手すりゃお前も死ぬって言うのに……。




ジャーニー「うんせうんせ! 重い……ッ! だ、誰か手伝ってくれェ!」


だが、非常な連中は手伝うそぶりすら見せない。

ただ傍観してるだけだった。




「まもなく3番ホームを快速列車が通過いたします――」

トゥルトゥルトゥルトゥルルン……。



アナウンスと共に、「エリーゼのために」が流れ出した。



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1448697057
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佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
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全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
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トーチャーさん「超A級スナイパーが魔王様を狙ってる?」〈ゴルゴ13inひめごう〉 @ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
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【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
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ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713736565/

2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/28(土) 16:53:05.35 ID:pte+Xe/30
HPSとかまたクソ懐かしいものを
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/28(土) 17:04:53.08 ID:bZr8p9piP
てか普通に停止ボタン押せばいいだけじゃん
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/28(土) 17:09:02.86 ID:0dMhrDX50

グッチ「おい、電車が来るぞ! 早く逃げるんだ!」


見ていられなくなって思わず叫ぶ。

緑帽子の駅員がこちらを向いた。



ジャーニー「あ! あんたグッチさんでしょ!?」

グッチ「え……?」


ジャーニー「ほら、昔ハッチポッチステーションでよく一緒に暇潰ししてたジャーニーだよ! 懐かしいなァ!」

グッチ「!?」




記憶がフラッシュバックする。

まだ僕が売れないエンターティナーをやってた頃、よく開演までの時間をハッチポッチステーションで潰してたっけ……。

唐突に始まるサークルゲーム……。

壊れた駅長のメガネ……。

ダイヤさんの売店のカップ麺……。

可愛いトランク……。

エチケット爺さんのクッソ寒いギャグ……。




グッチ「ジャーニー! 久しぶりだなァ!」

ジャーニー「グッチさん、随分歳とったなァ! 最初は分かんなかったよ!」


思わぬ再会に顔がほころぶ。

もう何年前になるのかすら分からない……。

それくらいの年月が過ぎたのだ。





パアアアアアアアアン!!!!!





ジャーニー「うわあああああああ!! 快速が来たあああああ!! グッチさん、助けてくれェ!!」


そうだ、懐かしんでる場合じゃなかった。

今は、ジャーニーが危ない。




グッチ「よし来た! って落ちたのエチケット爺さんかよ!!」



線路に飛び降り、慌ててジャーニーの元に駆け寄る。

電車のライトが見えてきた。
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/28(土) 17:15:52.52 ID:re1qW5lSO
ハッチポッチ終わったのが10年前?嘘やろ
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/28(土) 17:22:24.05 ID:0dMhrDX50
ジャーニー「よし、せーので持ち上げるよ!」

グッチ「せー……」

ジャーニー「それッ」スッ

グッチ「ちょ、早いってジャーニー! 『の』を言ってからだろ!?」グキッ

ジャーニー「あ、ゴメンゴメン! よし、せー……」

グッチ「それッ」スッ

ジャーニー「あ、ちょッ……タイミングが……ッ!」グキッ



パアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!!!!!







エチケット「エェチケットやでぇえええええええええええええええ!!!!!!!!!!」










バチュッ!!!!!!!!!!!










何かとてつもなく大きな衝撃。


自分の下半身とジャーニー、それからエチケット爺さんが吹き飛ばされていくのが見えた。








ああ、きっと僕は死ぬんだ……。





まだ死ぬには若すぎるような気もするけど……。








でも、ま……。


いっか……。
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/28(土) 17:30:49.91 ID:0dMhrDX50



***



ジャーニー「?」

グッチ「ここは……?」

エチケット「はん?」




おでんくん「あ、また誰かでてきた」




気づくと僕らはマンションの一室にいた。

自分たちの他にも何人か、先客がいるようだ。



ジャーニー「あれ? 僕たち電車に跳ね飛ばされたんじゃ……?」

グッチ「生きてる……のか……?」




体を確かめてみる。

が、何処にも怪我はなかった。
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/28(土) 17:33:44.94 ID:wq1OhxGno
ハッチポッチそれのクロスは意外性ありまくりだな
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/28(土) 17:38:43.11 ID:zi6fJfy5O
GANTZssだったのか・・・
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/28(土) 17:44:14.72 ID:bZr8p9piP
ハコジローはいるのかな?
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/28(土) 17:47:58.46 ID:0dMhrDX50
エチケット「すまんがアンタら、ここが何処かしらんか?」


エチケット爺さんは先にこの部屋にいた連中に話しかけた。

4、5人はいる。


おでんくん「さあ? 僕たちも気づいたらここにいたんだ」

アオベエ「いつものように合体して、背骨が折れて死んだと思った瞬間! この部屋に閉じ込められていたってわけでぇゴンスぅ」


グッチ「閉じ込められた?」

ジャーニー「あ、ホントだ! ドアノブに触れない!」


鍵が開かないとか、そういう話じゃ無いようだ。

何故か窓のサッシにも、触れない。

まるでバリアでも貼られているかのようだ。
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/28(土) 17:51:01.93 ID:x2cLzMono
いったいどんな発想で書こうと思ったんだよ
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/28(土) 17:51:36.79 ID:OCR7f7ASO
クインテットは?
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/28(土) 17:52:05.35 ID:wq1OhxGno
期待
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/28(土) 17:58:06.54 ID:dIhWSayX0
はこじろうはよ
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/28(土) 18:04:59.58 ID:0dMhrDX50

グッチ「ん?」


ふと部屋の奥を見やると、黒い大きな球体が目に留まった。

小奇麗なマンションにはおおよそ似つかわしくないようなオブジェだ。


グッチ「それは何なのかな……?」

キスケ「そこから皆が出てくるっぴぃ」

アカネ「ほら、また出たよ」

ジャーニー「?」




ピー……。


黒い球体からレーザーのようなものが飛び出した。


白い肌の女性が足から順に生成されていく。





衣服をつけていない女性が!!







アオベエ「は、裸でごんすか!? ///」

キスケ「か、過激だっぴぃ! ///」

おでんくん「こ、股間の餅が膨らんできた……。///」

にせおでん「……///」




グッチ「こ、これって……」










ダイヤ「ん?」


ジャーニー「ダイヤさん!」





全裸のダイヤさんだった。





アオベエ「」シュン

キスケ「」シュン

おでんくん「」シュン

にせおでん「」シュン
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/28(土) 18:21:15.08 ID:0dMhrDX50
トランク「ワンッ!」


黒い球体の影から、薄っぺらい犬が飛び出した。

間違いない。

トランクだ。

偶然にもトランクもこの部屋にいたのだ。


ダイヤ「な、何で死んだはずのトランクが……って何であたし裸なの!! ひええー!!」

トランク「くぅーん」ベロベロ

ダイヤ「ちょ、嫌だ! やめてぇ!! ///」


アオベエ「」シュン

キスケ「」シュン

おでんくん「」シュン

にせおでん「」シュン



期待と現実の格差にすっかり萎えた彼らは、そっぽを向いて拗ねてしまった。

18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/28(土) 18:23:48.54 ID:wq1OhxGno
シュン
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/28(土) 18:33:09.75 ID:x+dr9FHlO
>>12
GANTZ原作読んでるか映画見てたら割となっとく
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/28(土) 19:04:26.21 ID:0dMhrDX50

ジャーニー「ダイヤさん、この上着を着てなよ」

ダイヤ「あらジャーニー、久しぶり。新しい駅でも元気にしてた?」

ジャーニー「元気にしてたって言うか、ついさっき死んだはずだったんだけど……」

ダイヤ「そう言えばここ、どこよ?」

ジャーニー「分かんないよ。死んだと思ったらここにいたんだ」

ダイヤ「あたしもお風呂で転んで頭を打って、気がついたらここにいたの」





さっきの鬼の話といい、ダイヤさんの話といい、どうやら死んだはずの人たちがここに集められているようだ。

とすれば、ここは死後の世界なのだろうか?



アオベエ「うーん……ホントはワシら、死んだら閻魔大王さまの所に行くはずなんでゴンスが……」

アカネ「そうじゃないところを見ると、アタシらはまだ生きてるってことになるねぇ」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/28(土) 19:11:06.85 ID:0dMhrDX50


22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/28(土) 19:33:39.47 ID:25QhUk060
なんだよこれ、今年一番ぶっ飛んだssだよ
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/28(土) 19:46:03.62 ID:0dMhrDX50
ドゥンドゥンダンッ

ツトゥントゥトゥンダンッツトゥ


ハッチポッチステーショーン! (トゥットゥットゥン)

ハッチポッチステーショーン!! (トゥットゥットゥン)

ハッチポッチステーショーン!!! (トゥットゥットゥン)


Woo woo woo woo!!


ナンデモアーリノッ!

タッノッシーエキッ!






グッチ「な、何だ何だ?」

エチケット「んが!?」

にせおでん「始まったか……」





ガシャンッ!!!!



突如ポップな音楽が流れだし、黒い球体のサイドが開いた。

SFに出て来そうなこれまた真っ黒な銃がズラリと並んでいる。
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/28(土) 19:56:21.39 ID:0dMhrDX50
ジャーニー「あ、コレ見てグッチさん! なんか僕たちの名前が書いてある!」

グッチ「何だこれ?」


ジャーニーが見つけたのは四角いケースだった。

一人一人の名前が書かれてあり、中には変なスーツが入っている。


アオベエ「コスプレみたいでゴンスなァ」

アカネ「こんなの恥ずかしくて着られないよ///」

キスケ「きぃくんも要らないっぴ」


おでんくん「あれ、にせおでんくんは着るんだ? なんで?」

にせおでん「そんなの知ったところで、無意味なのさ……」イソイソ



ジャーニー「とりあえずダイヤさんはコレ着といたら?」

ダイヤ「そうね」






エチケット「皆、なんか黒い球に字が浮かんできたぞ?」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2015/11/28(土) 20:53:39.73 ID:Tgc+OzhWO
はよ
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/28(土) 20:54:38.93 ID:0dMhrDX50

エチケット爺さんが指さす方を見る。

球体の表面はどうやらディスプレイになっているようで、奇怪な文が並んでいた。

人を馬鹿にしたような、そんな文だ。


グッチ「何々……てめぇ達の命はなくなりました……新しい命をどう使おうと私の勝手です……という理屈なわけです?」

アオベエ「完全にふざけてるでゴンスな」

おでんくん「あ、また変わった……」
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/28(土) 21:30:08.89 ID:0dMhrDX50
ジャーニー「ええっと……てめぇ達は今からこの方をやっつけに行ってくだちぃ? オット星人……強い……口癖……だぁ!だぁ!だぁ?」

アカネ「オット星人ってなんだい?」


ディスプレイには赤ん坊の顔写真が載っている。

何が何だか、さっぱり分からない。
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/28(土) 21:37:29.62 ID:4A1gm+lio
オット星人ルゥという納得のキャスト
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/28(土) 21:57:50.64 ID:0dMhrDX50
キスケ「この鉄砲みたいなのはなんだっぴ?」

アカネ「もしかして、テレビの企画かなんかじゃないのかい? この鉄砲でターゲットを倒したら賞金が出るとか」

アオベエ「なるほど……打ち合わせ無しの一般人参加型ゲームみたいなもんでゴンスか」

おでんくん「わーおもしろそー」



理不尽な状況にも関わらず、彼らはどこか楽しそうにしている。

自分はどうもこの場に馴染めなさそうだ。




エチケット「くだらん! ワシはすぐにでも帰らせてもらうぞ! ……んあ!?」



エチケット爺さんがそう叫ぶが早いか、爺さんの帽子は次第に消えていった。

丁度ダイヤさんが現れたのと逆のような現象だ。


ジャーニー「うわああ!! 外だ! 外が見える!!」


ジャーニーも消え始めた。


アオベエ「きっとゲームのステージに移動してるんでゴンス!」


アオベエはそう言って、大きめの銃を構えた。
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/28(土) 22:06:58.09 ID:0dMhrDX50

***


グッチ「……」


部屋にいた人が次々に消えていく中で、どうにも引っかかることがあった。

それはあのにせおでんくんとか言うのがすぐにスーツを着ていた点だ。

あの餅巾着……何かを知っている風だった。

そうでなければあんなコスプレみたいな服、好き好んで着るはずが無い。






理由はないけど、自分のエンターティナーの勘がささやいている。



あのスーツだけは着ておかなければと……。



31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/28(土) 23:37:02.25 ID:tKX25i2AO
こんなクロス見たことない
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/29(日) 02:00:34.37 ID:bdhgw4+S0

***


ジャーニー「あ、グッチさん!」

ダイヤ「遅かったわね」

トランク「くぅん」

グッチ「あれ、他の皆は?」


転送された先は、夜の住宅街だった。

ジャーニーたちは待っていてくれたようだが、餅巾着に小鬼、そしてエチケット爺さんの姿は無い。


ジャーニー「皆ターゲットを退治しに行ってしまったよ。あのにせおでんくんとかいう奴が、『実はこれはNHK教育の企画で、クリアした人には1000万円貰えることになっている』って言ったんだ。そしたら皆、眼の色変えてさ……」

ダイヤ「エチケット爺さんは先に帰っちゃったわ」

グッチ「二人は参加しないのかい?」

ジャーニー「そりゃ1000万円は魅力的だけど、ターゲットが赤ん坊ってのはちょっと嫌だからね」

ダイヤ「あたしもッ! こんな悪趣味な企画には関わりたくありませんッ!」

グッチ「……そうだな。じゃあ、僕らも帰るか! 家においでよ! 久しぶりに会ったんだ。特性料理をご馳走しよう」

ジャーニー「わーい! 久しぶりに上手いご飯が食えるぞー!!」



この辺りなら知っている。

家までさほど遠くは無いはずだ。
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/29(日) 02:19:03.85 ID:bdhgw4+S0


***


エチケット「♪私がー……噂のー……エッチケット爺さんー……」


一人、帰路に就いている老人の姿があった。

エチケットには人一倍厳しく、若者によく煙たがられる存在。

それが彼、エチケット爺さんである。


特に電車内でのエチケット。

優先座席や車内通話、降車客の優先など、守るべきルールやマナーは数多く存在する。

そしてそれらを徹底させるのが彼の生き甲斐であり、信条であった。



しかし、自分の注意を若者が嫌々ながらも聞いていたのは10年前まで。

あの活気あふれるハッチポッチステーション時代までだった。

今ではどれだけ注意しても、平気でいつでもどこでも歩きスマホ。

まったく嘆かわしい……。




エチケット「嘆かわしいと言えば、今のNHKもじゃ! 何の説明も無く下らんゲームに巻き込みおって……! 民放以下に成り下がってどうするんじゃ!」


老人はギリギリと歯ぎしりをしながら細い道を歩いていく。
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/29(日) 02:20:45.81 ID:GoDyHjnk0
NHKオールスターズか
ハッチポッチステーション好きだったのにクインテットになって好きじゃなくなった思い出
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/29(日) 02:36:38.44 ID:bdhgw4+S0

……あの頃が懐かしい。

夕日に染まったベンチで皆が来るのを待ち、サークルゲームで遊んだあの日々が……。

あの頃のグッチさんはそれはもうキレッキレだった。

明らかに大人しか分からんような洋楽ネタをふんだんに使い、大人だけが笑い転げているあのショーを、出来ることならもう一度見たい。

いつもジャーニーやダイヤさんたちとくだらん戯言を言い合って笑ったなぁ……。



ドゥンドゥンダンッ

ツトゥントゥトゥンダンッツトゥ……



ああ、あの懐かしい曲が聴こえてくるようじゃ……。



ハッチポッチステーショーン! (トゥットゥットゥン)

ハッチポッチステーショーン!! (トゥットゥットゥン)

ハッチポッチステーショーン!!! (トゥットゥットゥン)……



あ、あれ……おかしいな……。


ホントに耳鳴りのように……。



Woo woo woo woo!!


ナンデモアーリノッ!

タッノッシーエキッ!


タノシーナカッマッ!


メッタニ デンシャハッ コナイケッド!


な、なんじゃこれは……?

う、うるさい……ッ!



サッアー オーイデッ! (ジャーニー!)

ミンナデイッショニッ! (グッチ!)

タノシクアソッボッ!  (ダイヤッ!)



ハッチッ! ポッチッ!! (ワンワンッ!!)

パーティーターイム!!!!



トゥットゥットゥットゥンッ!!







パチュンッ!!



嫌な音がして、老人の頭は弾け飛んだ。
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/29(日) 04:15:46.82 ID:CGg3T53AO
エチケット爺さァーーーん!!!
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/11/29(日) 20:12:39.00 ID:bdhgw4+S0

***


アオベエ「この端末の赤い点が、きっとターゲットでゴンス」

アカネ「ってことはこの西園寺ってお寺にいるんだねぇ」

キスケ「1000万あったら何でも買えるっぴ!」

アオベエ「とりあえずアパートを借りたいでゴンスな。テントは冬が辛いでゴンス」

アカネ「それよりも車が欲しいね、アタシは。シャクを取り返しに行くのがずっと楽になるよ」

おでんくん「この4人で退治したとしても一人250万かぁ……えへっ♡」

アオベエ「そう言えばにせおでんくんはどこ行ったでゴンスか?」

おでんくん「あれ、どこ行っちゃったんだろ……」
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