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女「……あの」不良女「ん?」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/06/28(火) 00:04:02.26 ID:+mjTHdFz0

※百合です。嫌いな方は見ないほうがいいです。




〜校舎裏〜


女「私に……何か用ですか……」

不良女「うん、まあ」

女「あの……お金は持ってないです……」

不良女「はあ!? 誰がンなもん欲しいっつったよ!?」

女「ひっ……! ごめんなさい……」

不良女「あーいや、違うんだ。カツアゲじゃねえよ」

女「だ、だったら……?」

不良女「あー……その」

女「……」ビクビク

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諸君、狂いたまえ。 @ 2024/04/26(金) 22:00:04.52 ID:pApquyFx0
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少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714054765/

渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/

二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714049241/

佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/

全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
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2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/06/28(火) 00:08:43.60 ID:+mjTHdFz0
不良女「おい、そんなビビんなよ」

女「え、あ……ごめんなさい」

不良女「いや、別に謝らなくてもいいって」

女「ご、ごめんなさ……ぁ……ぅ」

不良女「……っあー」

女「……」ビクビク

不良女「おい、ちょっと目ぇ、瞑れよ」

女「え……な、何するんですか……?」

不良女「いいから」

女「でも……」

不良女「いいから、瞑れよ」

女「は、はい……」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/06/28(火) 00:14:30.50 ID:+mjTHdFz0
不良女「そのままだ」

女「……っ」

不良女「……」

……ナデナデ

女「……っ?」

不良女「ほら、何も怖い事しねぇって」ナデナデ

女「あ……」

不良女「……頭撫でられたら落ち着くって聞いたからよ。どうだ、落ち着いたか?」

女「……少し」

不良女「そっか。よかった」

女「……もう、大丈夫です」

不良女「お、おう、そうか」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/06/28(火) 00:23:52.86 ID:+mjTHdFz0
女「あの……私に用って言うのは……」

不良女「あ、おー……そうだったな」

女「もう、怖がったりしませんから」

不良女「……よし、そうか……だったら、言うぞ」

女「はい?」

不良女「お前……さ、彼氏とか恋人的なの、いんの?」

女「え……いえ、そういったお付き合いは誰とも……」

不良女「ふ、ふーん……そっかそっか」

女「あの、何で顔をそちらに向けているのですか?」

不良女「いや、何でもねぇよ……っしゃ!」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/06/28(火) 00:31:08.46 ID:+mjTHdFz0
女「用というのは、それだけですか……?」

不良女「ま、まだだよ! まだ4割だっつーの!」

女「は、はい……」

不良女「その……だ、だ、だだだったらよぉぉ」

女「は、はい」ビックッ

不良女「……アタシと、付き合ってみねぇか」

女「え……?」

不良女「……」

女「あの……それは……どういう」

不良女「だからぁ! アタシと付き合ってみねぇかって言ってんだよ!」

女「え、でも……不良女さんと私は、女の子で……」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/06/28(火) 00:46:56.31 ID:+mjTHdFz0
不良女「それがどうしたよ」

女「え、でも……急にそんな」

不良女「急に言うから、告白じゃねぇのか」

女「あの……男性ともお付き合いしたこと無いのに、ましてや女性となんて」

不良女「大丈夫、アタシも同じだよ」

女「でも、やっぱり……」

不良女「おいおい、もっと考えてくれよ。アタシ1ヶ月くらい告白するタイミング待ってたんだよ」

女「そ、そうですね……頭から否定するのはよくありません」

不良女「よかった……」

女「では、少し考えさせください」

不良女「何分?」

女「1日です! 分では考えられません!」

不良女「あん? ンなの、待ちきれねぇっつーの!」

女「もっと考えろって言ったのは貴女ですよ!」

不良女「人間ってのはな、考えれば考えるほど悪い結果に行くんだよ」

女「それは、先程の自分の発言と矛盾していませんか……」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/06/28(火) 00:53:16.41 ID:+mjTHdFz0
不良女「むー、細かいこと言うなよ」

女「……はぁ、もういいです」

不良女「え? 今、いいって言った!?」

女「違います。飽きれたと言ったんです」

不良女「え……」

女「お付き合いの件は、ごめんなさい。男性であろうと女性であろうと、お付き合いはできません」

不良女「え、あ……ちょっ」

女「失礼します」

不良女「あ……あぁ……」

女「……」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/06/28(火) 01:00:37.69 ID:+mjTHdFz0

〜教室〜

女「はぁ……」

女友「あれ、おかえり。どこ行ってたん?」

女「んー……いえ、何でもなかったですよ」

女友「えー、怪しいなぁ。もしかして、告白されてたとか?」

女「え……?」

女友「っははは! んなこたぁ無いか」

女「……もう。ドキッとしたじゃないですか」

女友「そういやぁ、不良女のヤツも、どっか行って帰ってこやんなぁ」

女「……サボっているんじゃないですか」

女友「んー、そうなんかなぁ。なんかアイツ、ここ1ヶ月くらい真面目に来とったからさ」

女「1ヶ月……か」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/28(火) 01:12:55.45 ID:p9sDNR4Q0
期待
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/06/28(火) 01:13:57.84 ID:+mjTHdFz0
女友「なんや心入れ替えたみたいになって来よったから、きしょかったなぁ」

女「……あれ、たしか……」



不良女『おいおい、もっと考えてくれよ。アタシ1ヶ月くらい告白するタイミング待ってたんだよ』



女「あ……1ヶ月前から……」

女友「あん? なにがぁ?」

女「ううん。こっちの話ですから」

女友「そぉか? あ、せや。1ヶ月言うたら、そろそろあれちゃうん」

女「あれって、何でしたっけ?」

女友「ほら、前に作文書いたやん」

女「あー、【将来の自分】って題の作文ありましたね」

女友「そーそー、それの、校内で誰が1番エエやつ書いたか発表されるらしいで」

女「そういえばありましたね。結局、誰になったんですか?」

女友「さぁ、どっかの知らんヤツちゃうか」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/06/28(火) 01:30:36.56 ID:+mjTHdFz0
女「私、もう何て書いたか覚えてないです」

女友「んー、ウチは覚えとるよー」

女「え、何て書いたんですか?」

女友「ふふふ。金持ちになって、プール付の豪邸に住む計画をつらつらと書いたったんや」

女「うわ……」

女友「あれー、なんでぇ? ええやん、夢見たってもええやん。そういうアンタは何なんや、思い出さんのか?」

女「ううん、私は何を書いたのでしょうか」


キーンコーンカーンコーン


女友「あぁ、鳴ってもうた。午後からの授業眠たいんよなぁ」

女「寝ても、ノート写させてあげませんからね」

女友「ああん。厳しい」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/06/28(火) 01:43:30.83 ID:+mjTHdFz0

女「あれ……そういえば、1ヶ月前って……」

女「あ……そうか、それで……」




〜1ヶ月前〜

放課後、教室にて



不良女「……っち」

不良女「あー……何でこんな……」

不良女「作文って、何書きゃいいんだよ」


ガラッ


不良女「あ?」

女「あ……」

不良女「何見てんだよ」

女「い、いえ……別に……」

不良女「けっ……」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/06/28(火) 01:51:01.35 ID:+mjTHdFz0
不良女「あ、そうだ。おい、えー……っと」

女「あ……えっと、私は、女っていいます」

不良女「女、作文って何書きゃいいんだ」

女「あ、えっと【将来の自分】ですけど……」

不良女「んなこたぁ分かってんだよ。具体的にどうすりゃあいいんだよ」

女「ぐ、具体的……?」

不良女「これ書かなきゃ、単位くれねぇっつーからよぉ」

女「あ……それは大変ですね」

不良女「……けっ。ンなこと思ってねぇくせによ」

女「っ……」ビクッ

不良女「で、どーすりゃあいいんだよ」

女「えっと……ですから、将来自分がどうなっているか、どうしたいかを書くんです」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/06/28(火) 02:01:55.40 ID:+mjTHdFz0
不良女「どーしたいか? 別に何もねえ」

女「えぇ……」

不良女「無かったらもうこれ、紙飛行機にして先公にぶつけっか」

女「ダメです! 怒られますよぉ……」

不良女「冗談だよ」

女「えぇっとですね……無くても、ほら、フワッと出てきませんか?」

不良女「ふわっ?」

女「お菓子屋さんになりたい、美容師になりたい、教師になりたい……とか、本当は思ってなくても適当なのが」

不良女「あー……そうだな」

女「はい」

不良女「宝くじで一等当てる」

女「え?」

不良女「一等当てて、その次も一等当てて、働かなくていいような人生がいい」

女「……っ」

不良女「お?」

女「っはははははっ……!」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/06/28(火) 02:09:12.04 ID:+mjTHdFz0
不良女「んだよー、真面目に考えたのによぉ」

女「ふふっ、すみません。でも、面白かったです」

不良女「そ、そうか……ふーん……」

女「そうですよね。先生が好む作文を書こうとするから、苦になるんですね」

不良女「あ、あー……そうなのかもな」

女「ありがとうございます。なんだか、色々どうでもよくなっちゃいました」

不良女「そうか……そりゃよかった。こっちも、その話聞いてなんとかなりそうだ」

女「そうですか。それでは、私はそろそろ行きますね」

不良女「おう。助かったよ」

女「……あの、不良女さん」

不良女「あん?」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/06/28(火) 02:17:57.34 ID:+mjTHdFz0
女「さっきの、言葉……」

不良女「おう?」

女「私は、本当に思ってますよ」

不良女「……」

女「もし、不良女さんが進級できなかったら……寂しいです」

不良女「っつ!?」

女「こうして、偶然でも不良女さんと話せなくなってしまうのは、寂しいです。」

不良女「お、おう、そうか……うん」ドキッ

女「だから、一緒に卒業できるように頑張ってくださいね」ニコッ

不良女「……!!」

女「では、また」



不良女「っ……っつ」ドキドキ

不良女「んだよ……恥ずかしいこと言いやがって……」ドキドキ
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/06/28(火) 02:23:41.61 ID:+mjTHdFz0


〜現在〜

放課後 校門前にて



女「あ……」

不良女「……」

女「午後からの授業サボりましたね」

不良女「……」

女「私が、断ったからですか?」

不良女「……もう一回、話をしたくてさ」

女「だからここで待ってたんですね」

不良女「……歩きながら話そうぜ」

女「はい。いいですよ」

不良女「……」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/06/28(火) 02:32:53.97 ID:+mjTHdFz0
女「……」

不良女「昼は……悪かった」

女「……はい」

不良女「なんだかよ……お前と話そうって思ってもなかなか話しかけずらくてよ」

女「だから校舎裏に呼び出したんですか。殴られてお金盗られるって思ってしまいました」

不良女「……悪かった」

女「もういいですよ」

不良女「……お前と二人で話せるって思ったら……なんか変なテンションになってしまって……」

女「あはは……不良女さんて、なんかイメージと違いますね」

不良女「……最初は、お前と友達になりたくて……」

女「そうだったんですか」

不良女「でも、だんだん見てたら、何か胸が熱くなってきて……」

女「……あ、えっと……」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/06/28(火) 02:48:06.18 ID:+mjTHdFz0
不良女「気持ち悪いって思ってもいい……でも、本当にお前を好きになっちまってたんだ」

女「……」

不良女「……迷惑だよな、やっぱり。こんな不真面目で、ちゃんとしてない奴なんか……」

女「確かに迷惑です。人の話をちゃんと聞いてくれないんですから」

不良女「う……」

女「だったら、今から真面目になればいいんです。ちゃんとすればいいんです」

不良女「え……?」

女「私、言いましたよね。不良女さんがいなくなったら、寂しいって」

不良女「……うん」

女「だから、今度は約束です。私と一緒に、卒業してください」

不良女「……」

女「そして今から私達の関係は、お友達から始めましょう」

不良女「い、いいのか……?」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/06/28(火) 02:54:13.65 ID:+mjTHdFz0
女「もちろんです。不良女さんが、それでいいのなら」

不良女「い、いいに決まってんだろぉ!」ギュウウウウウウ

女「プゥアフッ!?」

不良女「ああーうれしいいいい」

女「や、やめ……いきなり抱き締めないで……うぅぅ」

不良女「……えへへへ」ギュウウウウウ

女「……もう」

不良女「あ、そうだ。今から女っ家行っていいか?」

女「え? いいですよ」

不良女「やったぁぁ! 友達の家って憧れてたんだぁ」

女「部屋を荒らさないでくださいよ」

不良女「分かってるってよお」

女「はぁ……ふふっ」

不良女「えへへ……」





〜おわり〜
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/06/28(火) 02:55:05.88 ID:+mjTHdFz0
短いですが、終わりです。
ありがとうございましたー。
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/28(火) 03:48:11.73 ID:RGmp+di4O

23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/28(火) 04:28:23.87 ID:C0I7L+LvO
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/28(火) 07:07:37.96 ID:ZFMRMnn00
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/28(火) 07:56:43.80 ID:jZMrrnbdO
良かったよ乙
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/07/11(月) 01:29:10.43 ID:k/ty8zRuo
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/11(月) 03:00:43.35 ID:bU/T4VDP0
こういう素朴でシンプルな感じあこがれる
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/11(月) 17:33:32.96 ID:2hQoMXCIo
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