どうやら穂乃果がRPGの世界に入り込んだようです 2

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17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/15(金) 13:40:13.23 ID:nLlmthxAO
>>16
乙です!
魔王軍幹部は現在どれくらいいるんだろう……。
18 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/15(金) 23:21:47.88 ID:Ho6cMx590
ジョカル神殿を出て歩き出したμ's。


穂乃果「とりあえず出てきたけど、これからどっちに行くの?」


絵里「そうね…今日は天気だから見えるかしら…」


穂乃果「み、みえ?」


絵里「西のあの山脈を見て」


穂乃果「見たよ」


絵里「その山々の中に、木がない?」


穂乃果「……ある!!小さい山だね」


にこ「穂乃果、凛よりバカね」


凛「にこちゃん!?」


絵里「あれは木が大きいのよ」


穂乃果「えっ!?」


絵里「あれは世界樹と言われているわ。謎の樹木。あのふもとにジーズはあるわ」


穂乃果「世界樹のふもとに村!?すごい!!」


絵里「やる気が出てきたわね。じゃあこのままどんどん行きましょうか」


穂乃果「……ちょっと待って絵里ちゃん。世界樹、すごく小さく見えるんだけど」


絵里「あたりまえでしょう?かなり離れているもの」


穂乃果「…どれくらいでつきそう?」


絵里「休憩もとらないといけないし……2日くらいかしら?」


穂乃果「ふつか!!!!!」


真姫「長旅になるけど、こっちで喧嘩してる二人はどうするの」


真姫の指差した方ではにこと凛が言い合いの喧嘩をしている。


凛「にこちゃんだってばかだにゃ!!」


にこ「年上になんて口のきき方をしてるのよ!!」


凛「にっこにっこにーだなんて寒いにゃ!」


にこ「あれは踊り子モードのときしかしないでしょ!!」


凛「にこちゃんなん…て…!?」


にこ「何よ、どうしちゃったの?いきなり黙って」


凛「にこちゃん後ろ!!」
19 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/15(金) 23:28:39.73 ID:Ho6cMx590
希「ウチは最初からわしわしMAXやで〜?」


希はにこの胸部をこねくり回した。


にこ「きゃぁぁぁぁぁ!?ののののの希っ!?」


希「これから疲れるのにここで体力使ってどうするん?そんな2人にはおしおきや」


希はある程度攻撃し終えると、にこから手を離す。
にこはその場に崩れ落ちた。
希はわしわしの構えをして凛ににじみよる。


凛「凛はその攻撃を喰らわないにゃ!」


そう言って凛が振り返って逃げようとすると何かに躓いて転ぶ。
凛が振り向くとそこにはアルファングが足を前にだしてお座りしていた。


アルファング「クーン」


凛「アルファング!?」


希「隙ありー!」


希は凛にわしわしMAX攻撃。


凛「召喚獣なんてずるいにゃぁぁぁぁぁ!!」


真姫「…ほんとバカね」


花陽「これからすごく歩くのに体力使っちゃってるね…」


穂乃果「な、懐かしい…」


希「穂乃果ちゃんもされるー?」


穂乃果「遠慮します!」


#32【神に最も近い村】


20 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/15(金) 23:29:38.69 ID:Ho6cMx590
今日はここまで
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/16(土) 08:20:02.27 ID:lw/4H4VSO
凛ちゃんかわいい
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/17(日) 09:17:11.42 ID:4myEoAFeO
こういうしょうもないことで召喚獣を出す希とお座りして待機するアルファング、嫌いじゃないわ
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/18(月) 02:39:36.88 ID:9+4vfvIAO
一番体力使ったのは希では?w
24 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/18(月) 21:25:40.64 ID:G/N2jg/o0
2日後…
空に星がちらほらと輝きだすころ、μ'sは山を越えて世界樹にかなり近づいた。


絵里「野宿をしたとはいえ、みんなかなり疲労しているわね」


凛「くたくたにゃ…」


真姫「最初に遊んでいたから当然よ」


希「ほらほら、あんなに小さかった世界樹がこんなにおっきく見えるまで来たんやで?あと少しがんばって」


にこ「なんで希は疲れてないのよ…」


希「3人をわしわししたら元気出てきたんよ♪」


穂乃果「うう…なんで穂乃果まで…遠慮しますって言ったのに…」


希「流れでつい♪」


穂乃果「ううう…」


真姫「まぁ、疲労の原因は途中で挟まれる戦闘よね」


ことり「傷は治せても疲れは取れないからね…」


花陽「まぁまぁ!あと少しだから頑張ろ!」


凛「かよちんが天使だにゃ…」


海未「もう遅いですし、ジーズについたらすぐに宿屋に泊りましょう」


にこ「もう眠いわよ…」


穂乃果「穂乃果も眠いけど、世界樹を見上げると眠気がふっとんでいきそう」


圧倒されるほど大きい世界樹。
その葉はキラキラと輝いているようにも見えた。


穂乃果「あれ?なんで光ってるんだろう…」


絵里「世界樹には結界が張ってあるらしいわ。魔物がすみつかないようにね。その光じゃないかしら?」


穂乃果「なるほど…本当にすごいんだね…」


海未「眠気は取れましたか?」


穂乃果「全然」


海未「ふっとんでいきそう、と言ったではありませんか!」


穂乃果「いきそう、って言ったの!」


希「こうして話しながら進んでいる間に魔物がひょこっと出てくるんやろうな」


真姫「でも、世界樹に近づくにつれて魔物の数が減ってると思うわ。運が良ければこのままジーズまで行けるかもしれないわよ」


穂乃果「ファ、ファイトだよ…」
25 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/18(月) 21:59:54.34 ID:G/N2jg/o0
魔物と3回程度戦闘を繰り返して、ついにμ'sは世界樹のふもとの村『ジーズ』に到着した。


花陽「みごとに魔物と戦ったね」


真姫「運が悪かったわね」


ジーズの村は村にしては豪華でかなり反映しており、建物も木造だが豪華だ。
μ'sは宿屋に一目散に宿泊した。


翌朝、μ'sは部屋に荷物を置いてタロットの腕輪についての情報収集を開始した。


絵里「じゃあ情報集めを始めましょうか、まずは宿屋の主人にしましょうか」


そう言ってμ'sは宿屋の主人の前まで行く。


主人「おう!どうしたんだい?」


希「あの、この腕輪について何かーー


主人「こ、これは!?これをどこで!?」


にこ「すごく食いついたわね」


希は腕輪をもらった大臣Cとの関係について簡単に話した。


主人「その大臣はもう年輩だよな?」


絵里「そうね」


主人「あいつ、元気にしてたんだなぁ…」


希「知り合いですか?」


主人「あぁ、その大臣の名前は『ペルシャード』。俺の古い友人さ」


主人「この村でいろいろと用を足したら村長の家に行きな。そしたらその腕輪について説明されると思うぜ」


希「村長の家…わかりました、ありがとう♪」


主人「おうよ!あんたらの荷物はそのまま部屋に置いてってくれていいぜ。この村を出るときまで預かっとくからよ」


穂乃果「ありがとうございます!」


μ'sは宿屋を出る。


花陽「村長の家は、あの奥の一番大きい家だよね?」


海未「そうじゃないかと思います」


ことり「それじゃあ、手分けして一通り買い物してから村長さんのおうちに行こう?」


8人「賛成!」


買い物中……
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/24(日) 16:14:01.07 ID:UrzLxJIAO
乙です!
次回も楽しみにしています。
27 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/25(月) 23:05:29.08 ID:feFksq/00
穂乃果「よーっし!村長さんの家にいくよー!」


μ'sは買い物を終えて、村長の家へと向かった。
穂乃果はノックする。
すると、老婆が迎える。


穂乃果「失礼します。私たちはμ'sです」


おばあさん「話はさっき聞いたわよ。私がジーズの村長です」


希「この腕輪について何か聞きたかったんです」


村長「おやおや…本当にペルシャードが持って行った腕輪じゃないの」


村長「私の部屋においでなさい」


そう言って村長はμ'sを手招く。
μ'sは村長についていく。
廊下を歩いていると、穂乃果は廊下の壁に立てかけてある写真を眺める。


穂乃果「写真がたくさんあってみんな女性…」


凛「ほんとだにゃ」


村長「ジーズの村長は代々女性が勤めることになっているんです。その写真は歴代の村長ですよ」


絵里「みなさんお綺麗ですね」


花陽「古い写真もありますね」


穂乃果は、古い写真を眺めていてあることに気付く。
穂乃果は思わず立ち止まる。


穂乃果「雪穂…?」


凛「ユ…?」


にこ「穂乃果が見てる写真に確かに『ユキホ』って書いてあるわね」


海未「この写真、かなり古いですがどうしてこの写真の名前だけ読んだんですか?」


穂乃果「だって…」


穂乃果「…なんでもない」


村長「彼女は、かなり前の代のジーズの村長『ユキホ』さんだよ」


穂乃果はもう一度その写真を見る。


穂乃果(だってこんなに雪穂に似てるのに…立ち止まらないわけがないよ…)


その写真の女性は、高坂穂乃果の妹である高坂雪穂にとてもよく似ていたのだ。
写真は少し大人っぽいが、穂乃果はすぐに見分けることができた。

穂乃果は、とても胸が苦しくなった。


μ'sは村長の部屋に到着した。
28 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/25(月) 23:28:00.71 ID:feFksq/00
μ'sは、全員で椅子に座ってこれまでの旅の話をした。


村長「まぁ、魔王軍幹部を…」


村長「話には聞いていましたが、μ'sがここまで凄まじいとはね」


村長「さて、μ'sが来ることはわかっていました。いつか来るとは思っていたので」


凛「凛たち有名人かも…」


真姫「調子に乗らないの」


村長「それでは、まずはジーズについての話をしましょうか」


村長「創世神がラシュータを創った際にできた世界樹の、それを守るために生まれた村が『ジーズ』です」


真姫「世界樹の苗って、すっごく昔じゃない」


村長「そうです、ジーズの歴史は長いんですよ」


村長「創世神の加護もあったためか、世界樹はどんどん成長していきました」


村長「世界樹は世界の自然のバランスを保っていると言われています。このことはジーズの人間と世界のごく一部の人間しか知りません」


希「そんなことを私たちが知ってもいいんですか?」


村長「あなたたちなら周りに言いわないと判断した結果です」


村長「さて、世界樹がある程度成長した頃。創世神が、世界樹を守り続けたジーズの人への感謝の気持ちを込めて、創世神の力が込められた三秘宝を授けられました」


村長「そのうちの一つが、あなたの持っているその腕輪。『運命の腕輪』です」


村長「三秘宝の一つ『運命の腕輪』。創世神からの伝令を受けることができる腕輪です。そのほかにも、創世神からの伝令が無くてもタロットカードを生み出すことができる魔法の腕輪です」


真姫「だから希はμ'sのみんなの居場所がわかったのね」


希「そうだったんやなぁ…」


村長「あと2つあります。二つ目は『加護のティアラ』。これをつけたものは内なる闇が振り払われるといいます。ですが今は、魔物から村を守る結界を貼る力の源になっています」



村長「三つ目は『創世の雫』です」


そう言って、村長は壁に埋め込まれていた金庫を開ける。
その中には光り輝く結界に包まれた瓶があった。


村長「創世神の力がこもった光り輝く液体です。ごらんの通り細い瓶の中に入っていて、いかなる病も直すと言われています」


村長「このように特別な結界で収められていて、大変な病にかかった場合にのみ、村長の権限で使用できます」


村長「授けられてからかなり時間がたっていますが、この雫は未だに光り続けています」


絵里「すごいわね…」



29 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/25(月) 23:30:23.09 ID:feFksq/00
今回はここまでです
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/07/26(火) 15:43:08.64 ID:huiqGVj60
1こめも読んだよ!
頑張って!
31 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/26(火) 20:58:15.01 ID:ti3hhrJe0
村長「あと話すべきことは…」


希「あ、あの!質問しても大丈夫ですか?」


村長「どうぞ?」


希「どうして大臣…ペルシャードさんは『運命の腕輪』を持っていたのですか?」


村長「…そうですね、それも話しましょう」


村長「実は、ペルシャードは私の兄なのです」


絵里「そうだったんですね…」


村長「ですが、代々ジーズの村長は女性がなるのが掟です。なので村長にはなれませんでした」


村長「兄は村でもかなりの学識で心優しい人でした。ジーズの外に憧れを持ち、40歳前半だったでしょうか…その時に村の外に出ると言い出したのです」


村長「ジーズには、さきほども言った通り秘密があります。しかし、村の人はペルシャードの人柄から、村の秘密を明かさないと信じました」


真姫「そんなにすごい人だったのね、大臣さん」


村長「その時にお守りとして、創世神の加護があるようにと『運命の腕輪』を渡しました。かならず返す、という条件付きでですが」


にこ「そんな約束をしたのに希にあげたのね」


希「大臣のことや、なにか考えがあったんやと思う」


村長「腕輪に創世神からの伝令があったのかもしれませんね」


村長「他にはなにかありませんか?」


海未「あるでしょうか…」


花陽「なかなかぱっと思いつかないね…」


村長「…それでは、この村が今困っていることについて話してもよろしいでしょうか?」


穂乃果「困ってること?」


村長「実は、最近世界樹を守る結界の力が小さくなってきているのです」


村長「世界樹には、創世神の力の結界が張ってあります。それもかなり昔からです。その結界の力が急に小さくなっているので、私たちもどうすればいいかわからず…」


真姫「小さくなってるって、だいだいどんな感じ?」


村長「ここ1週間で力が約3割程度減っています」


真姫「1週間で3割…これはかなりまずいわよね」


絵里「結界は魔物を遠ざけ続けてきた。でも、その力が減れば減るほど魔物に狙われやすくなる。5割も減ってしまえば、強力な魔物になら襲われるかも…」


村長「もしも世界樹が魔物にやられてしまったら、世界のバランスは崩れます。その結果がどうなるかはわかりませんが、必ず避けないといけないのは事実」


村長「私たちの力ではどうしようもありません。μ's、あなたたちの力を貸していただけませんか?」


μ'sは互いに顔を見合い、即決した。
32 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/26(火) 22:50:52.52 ID:ti3hhrJe0
穂乃果「私たちでいいのなら、力になります!」


村長「とても心強い…ありがとうございます。μ'sが力になってくれれば状況は一変します!」


真姫「そ、そんなに?」


村長「こちらへ…」


村長はμ'sを連れて家の裏口から出る。
そのまま道を進んで世界樹の根元にまで行く。

そこには大きな石碑と祭壇があり、その中心に加護のティアラが祀られていた。
ティアラの周囲には光の魔法が張られていた。


穂乃果「これは…?」


石碑には魔法陣と女神の絵が描かれており、石碑の前の床にも魔法陣が描かれていた。ティアラを祀っている台はその魔法陣の手前だ。


村長「このティアラの加護の力も、世界樹を守り続けています。」


真姫「創世神とティアラの二段構えって感じなのね」


村長「しかし、このティアラの光の魔法が弱まっているのです」


村長「創世神自らも世界樹を守る結界を張っているはずなのですが……ティアラの魔力も創世神のもの。それが弱まるのも不思議なんです」


凛「この魔法陣は何を意味しているのかにゃ?」


村長「この魔法陣を通して、創世神の世界に行くことができます」


海未「なるほど…ここを通ってみなさんは創世神に会っているんですね」


村長「それは違うのです。この魔法陣を使えるのは、創世神から特別な力を与えられた者のみなのです」


にこ「特別な力を与えられた…ジーズの人間じゃだめなの?」


村長「ジーズの人間は、創世神から力を与えられたわけではありません。なので私ですらここを通れないんです」


穂乃果「…つまり、村長さんでも創世神には会ったことないの!?」


村長「ええ、そうです」


村長「でもあなたたちなら、創世神に選ばれし女神であるμ'sなら…この魔法陣を通って創世神に会えるかもしれない」


希「そこで、様子を見てくると…」


村長「はい、無理なお願いだとは分かっています。ですが、希望はあなたたちしかいない」


村長「創世神に何かが起きているのはおそらく確実です」


にこ「…だって。穂乃果、どうするの?」


穂乃果「もちろん行くよ!どんなところであろうと、μ'sが必要とされてるなら行くよ!」


にこ「ふふっ…そうよね」


海未「創世神にも会えますし、いい機会ですね」
33 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/26(火) 22:58:57.44 ID:ti3hhrJe0
絵里「創世神に会って、すべてを知りましょう!」


村長「注意しなければならないのは、守護者の存在です。創世神の世界には守護者が存在していると言われています」


村長「創世神に何か異変が起きているのなら、守護者もあなたたちを敵とみなして襲うかもしれません」


穂乃果「大丈夫、望むところです!」


ことり「穂乃果ちゃん、あんまり喧嘩腰じゃだめだよ…」


村長「もう行かれますか?」


真姫「買い物も済んだし、一応武装してきたし…大丈夫だと思うわ」


穂乃果「じゃあ今すぐ行こう!」


村長「それでしたら、魔法陣を囲んで全員で手をつないで輪をつくってください」


μ'sはそう言われて輪を作る。


村長「本当に気を付けてくださいね。そして、創世神をよろしくお願いします」


穂乃果「はい!まかせてください!」


そう言ってμ'sは互いに手をつなぐ。
すると、急に全員のネックレスが輝きだし、石碑の魔法陣も輝きだす!


花陽「創世神の世界…どんなところなんでしょうか…」


9人は各々の思いを胸に秘めつつ、光に包まれた。


#32【神に最も近い村】end...
34 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/26(火) 22:59:37.45 ID:ti3hhrJe0
次回のラブライブ!


#33【創世神サクラコ】
35 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/26(火) 23:00:08.86 ID:ti3hhrJe0
今回はここまでです!
次回から創世神の世界に、μ'sが降り立ちます!
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/26(火) 23:39:56.96 ID:bAqZ5crF0
乙です
キャラや町のまとめが欲しかったり…
37 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/27(水) 21:46:36.18 ID:SZY2Hol/0
>>36
そうですね、ここで簡単なまとめをしておきます。大事な人物と街のまとめですね。街は廻った順で書きます。
東から西へとμ'sは旅をしているので、実質上に書いてある街が東にあるという感じですね

【ラシュータ】
…ラシュータの世界は4つの大陸からできており、西からゴールガン、レンドラスト、ウェイスト、ノーヴァイアム大陸となっている。
※あくまで、現段階でわかっている街を書きます。


【ウェイスト大陸】(2番目に小さい大陸)
『オトノキザカ』
…ウェイスト大陸でもっとも賑やかな国。
<主要人物>
・女王…ことりの母で、オトノキザカを統治する王。昔にオトノキザカに立ち寄って、兵士たちをいやしたことをきっかけで王子と仲が良くなり結婚した。なのでもとは貴族ではない。クレリックとしてかなり技術が高い。王はことりが生まれた2年後に病気で亡くなっている。

『ナイフル』
…魔法を認めない街だったが、μ'sと花陽の力で「魔法の村」という元の姿に戻った。女神の書がある村。
※女神の書は創世神が作ったものではない
<主要人物>
・村長…ナイフルの村長。花陽とμ'sの説得で、魔法を受け入れる村に戻した。

『リムケト』
…オトノキザカに次いで賑やかな街。しかし輸入品はウェイストで最も揃えが良い。
<主要人物>
・矢澤こころ…矢澤家次女。
・矢澤ここあ…矢澤家三女。
・矢澤虎太郎…矢澤家長男。
・にこママ…仕事の都合で家を空けることが多い。対人戦闘は結構得意。

『オードラン』
…ウェイストの港町。


【レンドラスト大陸】(2番目に大きい大陸)
『クペリウ』
…レンドラストとウェイストをつなぐ港町。その道中でμ'sはクラーケンと戦った。

『マイルズ』
…ことりが住んでいた村。
<主要人物>
・村長…ことりの旅立ちを後押しした人物。穂乃果にフェアリー・エフェクトを託した。

『アマノフモト』
…レンドラスト大陸の東にある山、アマノダケの中にある村。凛が住んでいた。
<主要人物>
・天ノ心の人たち…門下生や師範
・ヴェノル…闇魔法により操られていた男。事件の後、責任を感じて旅立った。

『ネルカドム』
…機械であふれた街。ネルカドラムという踊り子の祭りを開催した。
<主要人物>
・国王…滅多に外の人と会わない。A-RISEとμ'sに会った。
・A-RISE…ネルカドラムを優勝し、μ'sのピンチを救った3人組。魔王を倒すために旅をしている。

『クロスシーラ』
…武術大会を行っている街
<主要人物>
・鍛冶師…かなり有名な鍛冶師で特殊な条件がないと武器を打たない。穂乃果のフェアリー・エフェクトをフェアリー・サンシャインに打ち直した。

『スクリオーネ』
…レンドラストの戦力国。許可証が無いと入国できない。レンドラストで最も西にある街。
<主要人物>
・王…スクリオーネを統治する王。兵たちについては兵長にほとんど託している。
・兵長…絵里と希がスクリオーネに来た時の兵長。現在は兵をやめて、城下町で暮らしている。
・ギブラ…絵里と希がスクリオーネに来た時には前線で戦っていた。現在は怪我により前線から引いていたが、復帰して絵里の代わりに兵をまとめている。
・大臣C…希にタロットの腕輪を授けた人物。かなりの学識で、召喚師を希に提案したのも彼。本名はペルシャードでジーズ出身。

『スクリオーネ領地の港』
…レンドラスト大陸とゴールガン大陸をつなぐ港町。


【ゴールガン大陸】
『トリブライド』
…レンドラスト大陸とゴールガン大陸をつなぐ港町。

『ジョカル神殿』
…転職できる神殿。
<主要人物>
・神官ジョカル…転職をさせることができる神官。穂乃果の新種の職業に「勇者」という名を付けた。

『ジーズ』
…世界樹のふもとにある村。神に最も近い村。
<主要人物>
・村長…女性の村長。μ'sに創世神について説明している。そして、世界樹を守る結界の異変についてμ'sに相談した。
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/27(水) 23:09:20.11 ID:Vldq3A9I0
まとめありがとうございます!
39 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/28(木) 20:48:17.39 ID:XZpWBmHg0
#33【創世神サクラコ】


創世神の世界はまるで雲の上の世界のようだった。
空中に小さな陸地や道がたくさん浮いており、今自分たちが居る陸地からも道がつながっている。

光に包まれた後に光がかすれていくと、μ'sは既に違う場所にいた。
創世神の世界に入った場所にも、ジーズにあった魔法陣と石碑はあった。
その魔法陣の上にμ'sは送られてきたのだろう。

創世神の世界の奥の方に、大きな陸地が浮いていて、神々しい柱も見える。


穂乃果「あそこに行けばいいのかな…」


にこ「そうだと思うけど…ここ、不思議な世界ね」


海未「光に包まれた世界…と言っても過言ではありませんね」


陸の下に海のように広がる雲は黄色がかかっており、おそらく光の魔力のせいだろう。


花陽「落ちたらどうなるんだろう…」


凛「絶対助からないにゃ…」


絵里「気を付けていきましょう。全員なるべく一列でね。敵がいるかもしれないから、常に注意しておきましょう」


そう言って、μ'sは歩き出した。
自分たちがいた陸地からも道がつながっており、さっと見渡した限りではきちんと奥の陸地に行けるようにつながっているようだった。
しばらく移動を続けると、少し広い陸地にたどり着く。


凛「少し開けてるにゃ」


絵里「注意しましょう、たとえば陸の裏から魔物が…」


真姫「魔物っていうより、村長さんが言ってた守護者ってのが出てくるんじゃない?」


穂乃果「うーん……。ん?みんな、上から何か振ってきてる気がするんだけど…」


全員が上を向くと、天から石柱が複数落ちてきている。


ことり「本当だ!数は…10本程度?」


絵里「全員、この陸地から離れましょう!」


そう言ってμ'sが次の陸地に移動しようとすると、天から降ってきている石柱の落下速度がかなり上昇して振ってくる!


穂乃果「なんか速くなってるよ!?」


そのまま石柱は、広い陸地の端に円を描くように等間隔で刺さっていく。
するとその石柱の間に結界が張られ、μ'sを囲む壁のようなものができた。


真姫「閉じ込められたわね…」


そう言うと、天から光がμ'sの前に降り注がれる!


穂乃果「っ!?」


その光の中から、3m程度の石像の騎士が現れた。
騎士が現れると光は消えていった。


にこ「まさか…」
40 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/28(木) 21:57:38.48 ID:XZpWBmHg0
石像「我は絶魔の守護者。侵入者を排除する」


にこ「やっぱり!」


穂乃果「みんな、来るよ!」


守護者はそう言って盾を構えて、腰から剣を抜きμ'sめがけて振り下ろす!
μ'sは回避して戦闘態勢に入る。


絵里「真姫と花陽と希が魔法で攻撃して!他のみんなでこの騎士を食い止めるわよ!」


海未「近距離攻撃しかできない騎士に対して、魔法の遠距離攻撃で着実にダメージを与えていく…。とてもいい案です!」


にこ「つまり、この守護者の注目をにこ達に集めればいいのよね!」


絵里の指示通り、穂乃果、海未、ことり、凛、にこ、絵里は守護者に向かって走り出す!
真姫、花陽、希は守護者から距離を取って魔力を溜める。


希「っ!!アカン!召喚ができひん!」


花陽「どういうこと!?」


真姫「ここが特殊な世界だから幻獣を呼べないってことね?」


希「うん…でも、召喚できなくても攻撃はできる!」


守護者が剣を横に薙ぎ払うと、絵里はそれを盾で受け止める!


絵里「重たいっ!?」


絵里は吹き飛ばされそうになるが、ことりが絵里にタフェスト(力増強魔法)をかける!


絵里「ことり!?ありがとう!」


そのおかげで絵里はがっちりと剣を受け止められた。
その隙に穂乃果とにこと凛は守護者に向かって突っ込む!
穂乃果は正面から、にこは守護者の右側から、凛は左側から突っ込む!
守護者はそれに反応して、剣を引く。
剣を引いた勢いでにこと穂乃果は近づけなかった。
しかし凛はジャンプして、右の拳に魔力をまとわせ殴る!
騎士は盾で凛の攻撃を防ぐ!

すると、凛の攻撃が触れたところから凛の魔力が反発して凛に襲いかかる!


凛「っ!?」


凛は自身の魔力で吹っ飛ばされる!


穂乃果「あれは!?」


にこ「あの盾は魔力を反発させるのかしら…!?」


凛「痛いにゃ…」


守護者は変わらず近接組に攻撃を開始する!


希「今や!」


希の号令で花陽と真姫が一斉に攻撃する!
41 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/28(木) 22:39:54.88 ID:XZpWBmHg0
花陽「メガフレア!!」


真姫「爆熱演舞!」


花陽の杖から上位炎魔法が放たれ、真姫が3度扇をふるうとそこから3つの強力な炎がはじけだす!
その魔法はみごとに守護者の頭部に直撃する!


穂乃果「やった!」


海未「私もいきます!」


海未は少し離れたところから、ラブアローシュートを頭部に放つ!
ラブアローシュートが頭部に直撃する直前に、守護者の頭部から炎の魔法が放たれる!
炎の魔法で矢は完全に落とされ、さらに守護者は盾から炎の魔法を放つ!
近距離にいた穂乃果は炎の魔法をなんとか回避!
絵里はにこの前に立ち、魔法を受け止めた。ことりと凛は遠かったため狙われていない。

しかも、守護者の頭部は無傷だった。


花陽「えっ!?」


希「効いてない…?」


守護者は体勢が崩れている穂乃果に攻撃を開始する!


穂乃果「わぁっ!?」


真姫「……もう一撃行くわよ」


希「でも効かないんじゃ?」


真姫「大丈夫、まかせて」


穂乃果は守護者の剣の攻撃をなんとか回避して、剣に魔力を込めて腕を斬りつける!


穂乃果「オレンジスプラッシュ!」


ガキン!という音と共に、剣は腕に少しめり込んだ程度。


穂乃果「魔力が…」


穂乃果が確かに剣に込めていた魔力は、守護者の腕に直撃した瞬間に無くなった。


穂乃果「威力もただの斬撃に…
42 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/28(木) 22:54:58.18 ID:XZpWBmHg0
※ミスで」をつけないで投稿してしまいました。


守護者は穂乃果に向けてまた剣をふるう!
そこに絵里が飛び出して、穂乃果のことを守る!
守護者の剣は絵里の盾に直撃するが、守護者の剣にはオレンジ色の魔力が込められており、炸裂して絵里は吹っ飛ばされる!
絵里は穂乃果に当たって、ともに吹っ飛ぶ!


真姫「今ので確信に変わったわ。みんなにわかりやすいように、もう一度攻撃しましょう!」


真姫「みんな!よく見ていて!そして気を付けて!」


真姫は灼熱の舞をかなり低火力で放つ!
その炎は守護者の脇腹に直撃するが、その炎は、守護者の体に接触した瞬間に消え去る。


にこ「炎が…」


そして、守護者の剣から炎の魔法が放たれた!


にこ「!!」


にこの方に飛んでくるが、低火力のため回避できた。


真姫「その守護者は魔法を吸い取って、放出する力があるわ!おそらく、吸い取った位置と放出する位置は関係ない。必ずしも吸い取った位置から放たないといけないわけではないわ!」


真姫「そしてその盾は魔力を直接弾いて炸裂させるみたいよ!」


ことり「つまり、魔力は使わずに戦わないといけないってこと…?」


穂乃果「ってことは、オレンジ・ストームもスパイラル・オレンジも使えないってこと!?」


絵里「私たちの技には少なからず魔力が使われるわ。つまり、技は使わずに普通の攻撃のみで勝たないといけないってことね」


にこ「なにそれ!?かなりきついわよね…?」


凛「でも、やるしかないにゃ!」


絵里「花陽と希は、今回は道具による回復に徹底して!」


花陽「はい!」


希「くやしいやん…」


絵里「真姫はこっちい加わって!こっちの6人はこのまま戦闘開始!みんな絶対に魔力を使った攻撃はしないで!」


穂乃果「了解!」


穂乃果は守護者に向かって突っ込んでく!
守護者は剣で攻撃するかと思いきや、盾を振り下ろす!


穂乃果「そっち!?」


穂乃果は盾の攻撃を回転して回避。
盾は地面をえぐる。


にこ「パワーがすごいわね…」


真姫「…相手は石よ!同じところを何度も攻撃していれば砕けると思う!」


穂乃果「それでいこう!」
43 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/28(木) 22:56:23.97 ID:XZpWBmHg0
今日はここまで
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/28(木) 23:15:44.00 ID:MOZQEgObo
おつおつ。絶魔の守護者ってそういうことね
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/28(木) 23:45:26.45 ID:S+RlUWLAO
乙です!
守護者つよっ!
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/29(金) 03:21:39.00 ID:rBZC3S6q0

凛ちゃん素手で石殴るの…?
47 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/30(土) 21:44:26.44 ID:5OSrPWGr0
守護者とμ'sの戦いは続いていた。
μ'sは終始押されているが、着々と部位への攻撃はできていた。

守護者は、向かってくる凛に向かって盾をふるう!
凛は盾で攻撃してくるのを読み、急停止して盾の攻撃を見送り、その後盾を持っている腕に向かって右のパンチを放つ。

ガンッ!!

守護者の腕にはどんどんヒビが入ってきている。


凛「そろそろ凛の拳が割れそうにゃ…」


凛はすぐさま守護者の近くから離れる。
ことりは凛の拳に治癒魔法をかける。


凛「ありがとうにゃ!」


穂乃果「もうひと踏ん張り!がんばろう!!」


穂乃果と絵里が二人で同時に突っ込んでいく。
守護者は、地面を這うように剣で薙ぎ払う。

絵里と穂乃果はジャンプをしてそれをなんとか回避!


穂乃果「なんとかいけた!」


絵里「穂乃果!そのままいくわよ!」


穂乃果と絵里はそれぞれ片方ずつの足に向かっていく!
穂乃果は右足に、絵里は左足に。


穂乃果「てやぁぁぁっ!!」


絵里「せやぁぁぁ!!」
48 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/30(土) 21:49:54.87 ID:5OSrPWGr0
穂乃果と絵里の剣による攻撃は守護者の足に直撃!
しかし、その攻撃でも砕けない!


穂乃果「っ!?」


絵里「はぁぁ!!」


絵里は盾で左足を攻撃!
盾による物理攻撃で、守護者の左足は破壊された!
守護者はたまらず、盾と剣で穂乃果と絵里を薙ぎ払おうとする!
穂乃果も絵里も盾で防いで弾き飛ばされるだけで済んだ。


穂乃果「っ…右足は砕けてないのに!」


凛「隙あり!」


凛はジャンプ!
守護者は凛に気づいて振り向くが、その速度は遅く、凛は守護者の盾を持つ左腕を攻撃した!
そのパンチで完全に守護者の左腕は砕け散り、盾も地面に落ちる。


凛「やったにゃ!」


にこ「さぁ、ことり!真姫!行くわよ!!」


ことり「まかせて!」


真姫「サポートするわ」


にこ「海未!よろしく!」


海未「了解です!」


にこは守護者に向かっていき、ジャンプ!
すると、守護者は剣を地面にさして、盾を拾ってにこに投げつける!


ことり「ファスティス!」


真姫「風の舞!」


にこにかけられた素早さ増強魔法と真姫の風魔法で、飛んでくる盾を空中で避ける!
守護者は剣を拾って、にこに向かって走る!
すると守護者の横から矢が数本飛んでくる!
守護者は立ち止まって矢を剣で弾く!


真姫「風よ!」


真姫の風の舞で、にこは守護者に十分接近する!


真姫「ふぅ…一度の風はここまでしか放てない…」


にこ「十分よ!」


空中のにこは守護者に向かっていく!
守護者は剣を振り上げる!
しかし、にこはエアスライド改で攻撃を回避!
さらにファスティスで速度が増しているので、にこはフェイントで3回横にスライドする!


ことり「いって!にこちゃん!」


素早さ増強魔法を、にこの速さについていきながらかけ続けることりも叫ぶ!

しかしその時、守護者の目がギラリと光り、守護者の上半身がぐるりと360度回る!
49 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/30(土) 22:36:13.80 ID:5OSrPWGr0
横に360度回った守護者はまたにこに攻撃をする!


にこ(エアスライドの最大回数は5回!ここで避けたら攻撃の反動のためのエアスライドができなくなるじゃない!!)


にこ(もう!!なんで上半身が360度回転するのよ!)


「石像だからさ」と言わんばかりに、守護者は剣を素早く振り上げる!


にこ(直撃したら大変…使うしかないか…)


穂乃果「にこちゃんまって!!」


にこ「!?」


穂乃果は剣が振り上げられる前に走っており、にこに剣が当たる前に自分の剣で守護者の右足を破壊した!
右足を破壊された守護者はガクンと体勢が下がり、剣もにこの下で空を切る。


にこ「ナイスよ穂乃果!」


にこはエアスライド改の最後の1回を使って思いっきり下にスライド!
そして右足で全力で守護者の頭を攻撃する!

にこの強烈な右足をくらった守護者の頭部は砕け散り、そのまま守護者の体は崩れ去った。


穂乃果「やったぁ!!」


にこ「ふぅ…もう!なんで上半身が回るのよ!」


ことり「石像だからかもね…」


と、ことりは苦笑いしながら言う。


にこ「ともかく穂乃果、ありがとう」


穂乃果「全然大丈夫!穂乃果も、砕けなかった右足をどうしようかってずっとタイミング窺ってたし…」


ことり「とりあえず、みんな回復しよう!」


ことりの魔力を使うのはもったいないということと、傷自体もそれほどなかったので道具で回復させた。
そしてμ'sはまた進む。

しばらく進んでいくと、また広い陸地に来た。


凛「これは…すごくデジャヴだにゃ!」


絵里「これは来るわね…全員、注意して!」


警戒しながらじりじりと進んでいると、突如9人の足元からバラバラの色の魔力が噴き出る!


にこ「な、なに!?」


にこはとっさにジャンプしてしまう。
希と花陽は、咄嗟に地面から噴き出てきた魔力の属性を読み取り、瞬時に逆属性の魔法を放つ!
希と花陽の足元から出てきた魔力は止まる。
しかし、別のメンバーは避けようとしたのだが噴き出てくる魔力に体を包まれる!
空中に居たにこも当然包まれる。

50 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/30(土) 23:00:23.34 ID:5OSrPWGr0

希「みんな!」


花陽「助けようにも、みんなに魔法を打てない…」


希と花陽以外の7人はそのまま浮いていく。
すると、地面が砕ける!


希「えっ!?」


希と花陽は砕けた地面の上をジャンプして、砕けた地面を何度も飛び移る。


花陽「この砕けた地面…浮いてる!?」


希「これは、陸地の中に何かいたみたいやね…」


花陽がそう言われて前を向くと、陸地の中から石像の魔人が現れた!
魔人は上半身と右手左手が別々になっており、魔人本体は浮いている。
上半身の横で手が浮いている状態になっている。
かなり大きく、威圧感もすごい。

その魔人の魔力のせいで陸地が浮いている。
希と花陽はそれなりに大きい陸地に着地して、魔人を見つめる。


希「なんて大きい…」


花陽「っ!!みんなが!」


魔力に包まれた7人は、完全に包まれている。
そのまま7人は魔人の周りに浮く。


魔人「我は魔術師の守護者。侵入者を排除する」


守護者がそういうと、7人を覆っていた魔力は鎖に変化し、締め付ける。
7人は気絶しているようだ。


花陽「み、みんなをどうすれば…」


希「とりあえず、ウチラがやられないことが大前提や!」


魔人が額の黄色い石を輝かせる!


希「何か来るで!」


すると魔人の額から水色の魔法が放たれる!魔法は細くて速く、レーザーのようだった。
レーザーは花陽に向かって一直線!


希「花陽ちゃん!」


花陽「リフレクト!!」


花陽の前に張られた防御魔法はレーザーから花陽を守る!
レーザーはずっと出続けるわけではないようで、なんとか花陽はこらえきる。
こらえきると、リフレクトの魔法は砕ける。


花陽「なんて威力…」


希「花陽ちゃん!動き回るんや!まだそこにいたらきつい!」


花陽「うん!」
51 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/07/30(土) 23:07:34.64 ID:5OSrPWGr0
今日はここまで
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/07/31(日) 12:35:02.72 ID:Le0JJsKSO
期待
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/01(月) 08:59:19.61 ID:c1IhcIX0O
召喚士になった希って召喚魔法以外使えなくなったんじゃ…
転職した結果、再び使える様になったのかな?
54 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/08/01(月) 11:29:57.88 ID:2BdRrRe2O
前スレの>>151あたりであったように、希は魔力をカードに添付して魔法のように放つ技を使えます。
ですが、魔人との戦闘での描写は表現不足でした…ありがとうございます!
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/01(月) 11:51:22.42 ID:c1IhcIX0O
なるほど、そっちの設定はすっかり忘れてたなぁ…
最近は召喚獣メインで魔法カード(物理)の出番が全くなかったからね
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/02(火) 13:27:19.06 ID:Zlcw9AFyo
http://imgur.com/okBgfHE.png
光に呑まれろ
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/08/02(火) 21:16:09.14 ID:FmZ0uEoV0
>>56の画像は不適切なので踏まないことをオススメします
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/03(水) 16:46:09.89 ID:tNLlqSoAO
乙です!
魔法組の二人で、どうボスの攻略をするか……。
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/08/05(金) 17:49:10.58 ID:EjUoYh0U0
>>56
グロ
60 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/08/06(土) 15:42:40.32 ID:brHWCvvj0
希と花陽がそれぞれ別の足場に飛び移る。


希(みんなを早く助けないといけない…でも、こんなに足場が悪いのにどうすれば…)


すると、魔人は希に向かってまた額からレーザーを放つ!
今度は赤いレーザーだ。


希「あかん!」


花陽は咄嗟にレーザーに向かってメガフレアで攻撃する!
しかし、レーザーはメガフレアを弾き飛ばして希に向かっていく!


花陽「希ちゃん!」


希「っ!!サモンコネクト・プラム!!」


希が叫ぶと、希の背中に炎の魔法の翼が出現。
そのまま飛んでレーザーを回避した。


花陽「サモンコネクト!?」


希「プラムとならぎりぎりサモンコネクトできるみたい!」


魔人は空を飛ぶ希に向かってレーザーを放ち続ける!
希はうまく回旋して回避するが、どれも当たりそうだ。


花陽「…メガウィンド!!」


花陽は杖の先から上位風魔法を放つ!
その風魔法は魔人の額に向かって飛んでいくが、魔人は左手で防ぐ!


花陽「やっぱり当たらない…」


希(あの両手は攻撃してこない代わりに攻撃を完全に防いでる…)


希(でも、それってあの額の石が弱点ってことが確定したってことやな?)


希と花陽は目を合わせる。
どうやら花陽もそれに気づいているようだ。


希「じゃあ、ゼロ距離から魔法を放つしかないやん!」


花陽「……希ちゃん!」


花陽は希を呼んでから、旋回していて。と合図を出す。
希はなんとか旋回し続ける。

すると、魔人は額からオレンジのレーザーを放つ!


花陽「よりによってその色…希ちゃん!避けて!」


希「まかせて!」


希は羽の魔力の出力を増やして、なんとかレーザーを避ける。
そしてカードを投げつける!


希「メガフレア!」


希のカードによるメガフレアは、額の石に向かっていく。
しかし、額とカードとの間に魔人の右手が入り込み希の魔法を防ぐ。
61 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/08/06(土) 18:53:24.07 ID:brHWCvvj0
すると魔人は額から赤いレーザーを放つ!


希「っ!!」


花陽「来た!!メガウォータ!!」


花陽の上位水魔法は大砲の弾のように飛んでいき、レーザーに直撃!


希「だめや!上位魔法じゃこの攻撃は止めれへん!」


しかし、レーザーは花陽の魔法で消滅した。


希「っ!?」


花陽「希ちゃん!そのレーザーの色は魔力の種類が関係してる!」


希「やっぱり、ただカラフルなだけじゃなかったんやね」


希(旋回させたわけはこれってこと…)


花陽「そして…多分だけど、このレーザーはあの魔人自身の魔力じゃない!」


希は、花陽の近くに一度着地する。


希「どういう…」


花陽「あの魔人がレーザーを放った後、よく見ていて!」


花陽がそう言って、魔人に向けて普通の炎魔法を放つ!
すると魔人は額から青いレーザーを放つ!
花陽はそれをジャンプで回避する。
レーザーは炎魔法を完全にかき消していた。


花陽「海未ちゃんを見て!」


希が海未を見る。
鎖につながれて意識がなくなっている海未は、苦しそうな表情をしており、鎖も少し輝いている。


希「あれは…?」


希「…!まさか!!」


花陽「あの魔人のレーザーはみんなの魔力から放たれてるの!」


希「じゃあ完全に魔力が吸い取られたら…大変なことになる!」


花陽「なんとかしよう!」


希「せやね…都合よく、浮いているみんなは動かせられないみたいやし」


花陽「…相手に大きな隙を作れれば、希ちゃんの近距離での攻撃も成功するかもしれない」


希「あの手をなんとかできれば…」


花陽「何とかしてみる」


希「まかせるで、花陽ちゃん」

62 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/08/06(土) 19:39:45.89 ID:brHWCvvj0
希はそう言って、消しておいた炎の翼をもう一度作る。


希「プラム、きついと思うけどもう少しがんばろう!」


希は魔人に向かって飛び立つ!
魔人はレーザーを放って応戦する!


花陽「チャンスは…あのタイミングしかない!私の攻撃が通用するタイミングは…」


希が旋回し続けると、レーザーが止まる。


希「なに?」


すると、魔人の額の石が強く輝く!
炎の翼をまとう希の背筋を寒気が襲う。

その直後、石の輝きの中心からピンクの太いレーザーが飛んでくる。
その速さはこれまでの細いレーザーよりも速い!


希「っ!?」


驚いた希だったが、瞬時に体をひねる!
太いレーザーは希の背中の右翼を弾け飛ばす!
その後レーザーは陸地に直撃して陸地を粉々にすることなく、きれいに貫通する。


花陽「希ちゃん!」


希「魔力の翼だから大丈夫!」


希は魔力の右翼をもう一度作り、体勢を立て直す。
すると、魔人はもう一度大きい輝きを作り、額の石から水色の太いレーザーを放つ!


希「速いのが来る!」


希は構えるが、そのレーザーの速さは先ほどのピンクのレーザーよりも遅い。
希はその緩急にやられ、初動が遅れる。
レーザーの斜線の上に回避して、レーザーは希の右足の真下を通りぬける。


希「なんとかギリギリ躱せた……!?」


希の右足には氷がまとわりつく!


希「躱したのにっ!」


希は足から炎の魔力を噴き出させて、氷をはがす。


希「さっきの水色の魔力は、多分えりちの…」


すると、魔人は普通の細さのオレンジのレーザーを放つ!


希「今度は普通の!?」


花陽「希ちゃん、かなり翻弄させられてる…」


花陽「早く…早く来て!」


また魔人は太いレーザーを放つ!
色はまた水色。


希「氷!」
63 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/08/06(土) 19:42:30.13 ID:brHWCvvj0
今日はここまで
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/07(日) 14:24:32.43 ID:Z/SzsmpAO
乙です!
魔人は結構エグい攻撃をしますな。
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/07(日) 18:56:35.83 ID:F+/G7DTSO
えりちか
66 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/08/12(金) 21:21:24.31 ID:KD0YtvlX0
希は体をひねらせて回避!


希「速度自体はそこまでじゃない!」


希が旋回しながら魔法を放って魔人本体を攻撃するが、魔人には全く効いていない。
魔人は着実に希を狙って、太いレーザーを放つ!
色は赤。


希(赤ってことは真姫ちゃんの炎!)


レーザーの周りには炎の魔力が漂っており、攻撃範囲が広がっている!


希(レーザーがウチの移動を先読みしててうまくかわせない!?)


希の腹部めがけてレーザーはまっすぐ飛んでくる!


希「メガフレア!!」


希は背中の翼を体の前に盾のように配置し、さらに上位炎魔法を放ってレーザーを防ぐ!
レーザーは威力はかなり落ちたが、確かに希の腹部に命中した!


希「ケホッ…」


花陽「希ちゃん!!」


希「くっ…中断しちゃダメや!集中して!!」


希は空中を旋回して魔人と距離を取り、陸地に着地する。


花陽「…はい!」


希「威力を落とせたから致命傷にはならなかった…。サモンコネクトも炎のプラムだから威力が落ちた…」


希「耐えるのが、今のウチの仕事!」


魔人は額の石を輝かせる。
石から放たれた太いレーザーはオレンジ色だ。


希「穂乃果ちゃんの光属性!!」


希は瞬時に前方へ飛ぶ。
オレンジのレーザーはかなり速く、希の足もとをかすめた。
しかしあまり威力は無いようだ。


希(威力がない!?ってことは今のはフェイント!)


希がそう思って前を向くと、魔人の額の石はかなり輝いている。


希(勢いよく飛んだから、急旋回ができない!)


希「メガフレア!」


希は咄嗟に上位炎魔法を放つ。
魔法は額の石に向かって飛んでいくが、魔人の左手がその攻撃を防ぐ。
しかし、その左手が額の石を隠したため、希が体勢を立て直す隙ができた!


希(なんとか体勢を!)


魔人はすぐさま左手をどけて、額から太い水色のレーザーを放つ!
67 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/08/12(金) 21:41:44.86 ID:KD0YtvlX0
希「回避っ!!」


希はなんとかレーザーを避けることに成功する。
氷の魔力の攻撃も受けなかった。


花陽「希ちゃん…背中の炎の翼が小さくなってる…?」


希の背中の炎の翼は最初と比べるとかなり小さくなっている。


希「そろそろサモンコネクトも限界に近い…」


魔人の額の石がまた輝きだす。


花陽「来て…お願い!」


魔人の額から白く太いレーザーが放たれた!


希「っ!」


希はレーザーの色を確認して、すぐに突っ込む!
レーザーはぐんぐん希に接近していく!


花陽「ヘヴンストライク!!」


しかし、レーザーが希に当たる前に、レーザーは強力な風魔法により弾き飛ばされた!
そのまま風魔法は魔人の左手にも直撃して、左手はのけぞる!


希「プラム行くよ!」


希はカードを3枚重ねて、それに魔力を込める。
魔人は攻撃にそなえて右手でガードしようとする。


希「遅いで!」


魔人の右手の動きは遅く、希はカードを額の石に向けて投げつける!
3枚のカードは束になって飛んでいき、炎の魔力をまとっている。


希「プラムフレア!!」


希がそう叫ぶと、カードを包んでいた魔力が解放され炎の竜巻を作る!
炎の竜巻は石をえぐっていき、炎の竜巻がなくなると同時に石は砕け散った。

プラムフレアが終わると、希はプラムとのサモンコネクトが解除されてそのまま落下していく。


花陽「希ちゃん!」


花陽は希の近くまで移動しており、ジャンプして希をキャッチ。
そのまま陸地に着地する。


希「ありがとう花陽ちゃん…」


魔人は崩れ去って消滅していき、それに合わせて陸地も再生されていく。
陸地が再生されると、魔人の周りに浮いていたμ'sメンバーも陸の上に落下する。


希「なんとか、勝てたみたいやね…」


花陽「最後に放たれたのがことりちゃんの土属性のレーザーじゃないと危なかったかもね…」


希「でも、最後の魔人の右のガード、遅かったけど…」

68 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/08/12(金) 21:56:54.32 ID:KD0YtvlX0
花陽「魔人はまず、左手で攻撃をふせいでた。だからその左手をのけぞらせれば…って思ったんだけど。成功して良かった」


希「土属性のレーザーを有利な風属性の強力な攻撃で消して、さらに左手ものけぞらせる。そうしたら右手でのカバーがワンテンポ遅れるから、そこに攻撃を叩き込む……。ウチじゃあ全然思いつかんかった」


花陽「希ちゃんは戦ってたから仕方ないよ。実際私ができたのはヘヴンストライクを撃つだけだし…」


希「もう!謙虚にならんでええよ!」


穂乃果「いてて…あれ?」


希「あ、起きた」


花陽「希ちゃん、歩ける?」


希「歩けるよ。いこ?」


にこ「気絶してたのかしら…記憶がないわね…」


真姫「地面から魔力が飛び出してきて……そこから覚えていないわね」


希「ウチと花陽ちゃんがなんとか回避できたから、そのあとに出てきた守護者と戦ってたんよ」


絵里「えっ!?2人だけで戦闘を!?」


花陽「うん。なんとか勝てたし、みんなも無事でよかった」


ことり「二人とも、回復するね?」


希「待って、みんなの魔力が減ってると思うから全員回復しよ?」


海未「たしかに、魔力を使ったあとのような感覚ですね…」


凛「何もできなかったから、2人に申し訳ないにゃ…」


花陽「そんなことないよ凛ちゃん、最初の守護者との戦いでは私はなにもできなかったから、これで役に立てて良かった!」


絵里「それじゃあ、ひとまずここで休みましょう」


μ'sメンバーは回復する。
回復し終わると、μ'sはまた進んでいく。
しばらく進むと、最初に見えた大きな陸地へ到着した。


穂乃果「結局戦闘は2回だったね」


絵里「まって、守護者はまだいるかもしれないわよ」


にこ「でも、ここから道は続いていないしゴールなんじゃないの?」


到着した陸地には、神々しい柱や石の床、陸地の奥には祭壇のようなものがあった。


穂乃果「あの祭壇に行ってみよう」


μ'sは祭壇の前まで移動する。
すると、祭壇は光り輝きその光はμ'sの前に降り注ぐ。
そして光がはじけて、中から大人の女性が現れる。
身長もμ'sと変わらない。
しかし、格好や雰囲気を感じ取り、μ'sはすぐに【創世神】は彼女だと確信する。

そして、女性は口を開く。
69 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/08/12(金) 22:16:13.72 ID:KD0YtvlX0
女性「私が、創世神です」


誰もが女神だとわかる格好。体からにじみ出る光の魔法。
彼女はまさしく創世神だった。


穂乃果「そ、創世神っ!?」


にこ「やっと会えたわね…」


真姫「長い旅だったわ…」


凛「すごくうれしいにゃ!!」


ことり「待ってみんな、まずは話を聞こうよ」


穂乃果「そ、そうだよね…。創世神様、世界樹の結界が弱まっているみたいなんですけど…何かありましたか?」


にこ「すごく自然に話しかけるわね…」


創世神「我が名はサクラコ。創世神サクラコです」


創世神は淡々としゃべり続ける。


サクラコ「私は、世界樹を壊すために結界の力を弱めました。その異変に気づいてμ'sが来ることも予測していました」


花陽「…え??」


サクラコ「μ'sがこの世界に来て守護者を倒すことも、予測していました」


サクラコ「その上でμ'sをここまで進ませたのは、創世神自身の手でμ'sを消し去るためです」


希「創世神様…?」


サクラコは右手を振り上げる。


サクラコ「シャイン」


サクラコの右手から光属性の魔法弾が放たれる!


絵里「全員避けて!」


μ'sメンバーは回避に成功する。
光魔法は、陸をえぐる。


穂乃果「そんな…どういうこと…?」


サクラコ「さぁ、構えなさい。あなたたちの最後の相手は、この私です」


創世神の世界で守護者を乗り越えてきたμ's。
そのμ'sの前に立ちはだかるのは、無情にも世界の創世神だった。


#33【創世神サクラコ】end...
70 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/08/12(金) 22:16:46.25 ID:KD0YtvlX0
次回のラブライブ!


#34【創世神vs女神】
71 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/08/12(金) 23:39:57.73 ID:KD0YtvlX0
にこ「どういうことなのよ!!創世神が敵!?」


真姫「にこちゃん、混乱するのはわかるけど今は落ち着いて」


にこ「これが落ち着いていられるわけないでしょ!?」


希「今の攻撃は確実にダメージを与える気で放たれとる。どうやら創世神様が言ってることはウソじゃないみたいやで」


サクラコ「その通りです東條希。次はもう少し強めましょうか」


サクラコはまた右手を振り上げて、勢いよく振り下ろした!


絵里「また来るわよ!全員回避に専念して!!」


サクラコ「メガシャイン」


サクラコの正面から光の矢が放たれる。
それは光属性の上位魔法だった。


穂乃果「速い!?」


全員なんとか避けるが、ギリギリの回避だった。


穂乃果「みんな、とりあえず戦おう!」


全員武器を取り出し、構える。


凛「創世神様だけど、容赦しないにゃ!!」


凛はサクラコに向かって突っ込んでいく。
サクラコは少し浮いて、凛を待ち構える。


花陽「メガウィンド!」


花陽は遠距離から上位風魔法を放つ。
杖から放たれた強力な風の刃はサクラコに一直線で向かっていく。


サクラコ「リフレクト」


サクラコが左手をかざして防御魔法を唱えると、魔力による盾が出現し上位風魔法を完全にガードする。


凛「隙ありだにゃ!」


凛は拳に雷の魔力をまとわせて、右の拳で攻撃する!


凛「Ring a signal!」


雷をまとった拳はサクラコの上半身めがけて放たれるが、サクラコはひらりと攻撃を躱す。


サクラコ「見え見えの攻撃など、当たりはしませんよ」


サクラコ「バッシュ」


サクラコが右手を凛の額に添えて、打撃魔法を唱える。
凛は額を殴られたような感覚で攻撃を受けて、吹き飛ばされる。
しかし、サクラコの後ろからにこが飛びかかる!


にこ「見えてない攻撃ならどう!?」
72 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/08/13(土) 00:05:04.65 ID:A+PqYg1A0
にこは右足に魔力をまとわせて、とび蹴りを放つ。


にこ「ピーチランサー!!」


にこは槍のような蹴りを放つ!
しかし、サクラコはそれをわかっていたように左手を振りかざし魔法を放つ。


サクラコ「メガシャイン」


左手から放たれた槍のような上位光魔法はにこの蹴りに直撃。
にこの攻撃はみごとに弾かれ、さらに光魔法の炸裂で吹っ飛ばされる。

そのサクラコの首めがけて魔力がこもった矢が放たれる!


海未「ラブアローシュート!!」


しかしその攻撃は、サクラコの前に突如出現した光の盾に阻まれる。


海未「なっ!?」


サクラコ「魔力で感じ取り、そこに防御魔法を張るなど他愛もないことです」


そのサクラコを挟むように、両サイドから絵里と穂乃果が走ってくる。


穂乃果「スパイラル・オレンジ!」


絵里「フローズンブースト!!」


穂乃果と絵里は自身の技により加速してサクラコを両サイドから突く!
しかし、サクラコの両隣りに光魔力の剣が出現する。
穂乃果と絵里の攻撃を、その光の剣で受け流す。
光の剣は、サクラコが自分の意志で空中の剣を動かせるようだ。

そして、体勢が崩れている二人に対してサクラコは上位光魔法を放つ。
二人は盾でそれを防ぐが、その威力にやられて吹き飛ばされる。

そんなサクラコに対して、今度は炎の渦が襲いかかる!
サクラコは防御魔法でそれを完全に防ぐ。


真姫「いとも簡単に灼熱の舞を防ぐわね…」


真姫はサクラコに向かって突っ込んでいき、扇を投げつける!
炎の魔力をまとった扇が飛んでいく。


真姫「灼熱飛翔扇!」


さらにプラムとコネクトした希が、空中から上位炎魔法を放つ!


希「メガフレア!」


サクラコは右手を前にかざして、そこから光の魔法弾を放つ。
それにより扇は完全に弾かれる。
さらにその右手を上に振り上げて、魔法を放つ。


サクラコ「メガシャイン」


上位光魔法は、メガフレアを弾き飛ばして希に命中!
希は撃ち落とされて、そのままふらふらと墜落する。


サクラコ「縛りましょうか」


サクラコが左手を海未の方に振りかざすと、海未の体を鎖が縛る!
73 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/08/13(土) 00:32:19.34 ID:A+PqYg1A0
するとサクラコは光に包まれて消える。


真姫「消えた!?」


サクラコ「後ろですよ」


サクラコは真姫の後ろに現れ、真姫の背中に手を添えて打撃魔法を唱える。
真姫は吹き飛ばされる。
すると、またサクラコは光に包まれる。
海未の正面に出現し、海未にも打撃魔法を放つ。
海未は吹き飛ばされる。

ことりが全員を回復させるために移動していると、その正面にサクラコが出現。
サクラコは光魔法を放ってことりを弾き飛ばした。


サクラコ「どうしたんですかμ's。その程度なわけないでしょう?」


μ'sは全員手持ちのポーションで回復する。


絵里「なんて圧倒的な力…」


穂乃果「でも、あきらめちゃダメ!」


にこ「あったりまえよ!」


サクラコ「さぁ、続きをしましょう」


#34【創世神vs女神】
74 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/08/13(土) 15:47:56.07 ID:A+PqYg1A0
絵里「長期対決は確実にまずい…」


絵里「ここは、全員で今できる最高の一撃を!」


穂乃果「私たちの全力を、創世神に見てもらおう!!」


μ's「はい!!」


μ'sは大きく返事をして士気を高める。
9人の目に迷いはもうなかった。
目の前の壁を全力で倒す、9人の思いは完全にシンクロしていた。


穂乃果「いこう!!」


穂乃果の合図に合わせて、近接班である穂乃果、ことり、凛、真姫、にこ、絵里が突っ込む。
海未は矢を引き、花陽は魔力を溜める。
希は3枚のカードを重ねて魔力を込める。


穂乃果「近接組は同時に攻撃するよ!」


サクラコは6人に対して光魔法を放つが、6人は躱しながら接近していく。


海未「穂乃果!」


海未「ラブアローストライク!!」


まず海未が攻撃を放つ。
今の海未が放てる最強の攻撃は、青いドリルのように超速で飛んでいく。
しかしその矢は穂乃果の後頭部めがけて一直線。
だが、穂乃果は矢が来るのに合わせて走りながら体勢を低くする。
そのためサクラコに対して、接近してきた穂乃果の背後から突然攻撃が襲いかかってくる状況になった。

サクラコは攻撃の威力を感じ取り、両手をかざして防御魔法を唱える。
光の盾に矢の攻撃は阻まれるが、光の盾はその貫通力にやられて砕かれる。


花陽「ヘヴンストライク!」


希「プラムフレア!」


花陽と希の全力の攻撃。
花陽の強力な風魔法はサクラコの上から放たれる。
サクラコは自分の上に防御魔法の盾を出現させる。
風魔法は防御魔法に阻まれて、風は炸裂する。
しかしそのあまりの威力のせいで盾は粉砕。
そのサクラコを次に襲うのは希の強力な炎魔法で、サクラコはまた防御魔法を唱えるが炎の竜巻を盾で防げるわけもなく炎の竜巻にやられる。


希「届いたで!」


穂乃果「次は私たちだ!」


穂乃果「シャイニーブレイド!」


盾をしまって、左手で魔力の剣を作成する。


絵里「さぁ、行くわよ!」


炎の竜巻が消滅すると同時に、6人は一斉に飛び込む。
サクラコは6人の攻撃に対策をできなかった。
75 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/08/13(土) 16:10:19.16 ID:A+PqYg1A0
ことり「ウィングスパイク!」


凛「Ring a signal!」


真姫「火炎扇爪!」


にこ「ピーチランサー!」


絵里「ディナイブルー!」


穂乃果「オレンジクロス!」


6人の一斉攻撃。
サクラコは防御魔法を張るが、手を添えていないのでもろい。
そのためことりと真姫の攻撃でその魔法は砕ける。
サクラコは光の剣を3本同時に作成して、絵里と穂乃果の剣をそれぞれでなんとか受け止めるが、穂乃果と絵里の攻撃でその剣は粉々に砕ける。
そして、完全に隙ができたサクラコ。
凛とにこの攻撃はクリーンヒットし、サクラコを吹き飛ばした。


凛「やったにゃ!」


しかし、サクラコは空中でふわりと体勢を立て直し着地する。


サクラコ「やはり、あの程度では無かったということでしょうか。ですが…」


サクラコ「全員の渾身の攻撃がこの程度など、期待外れもいいところですね」


サクラコ「見せて差し上げましょう。創世神の攻撃というものを」


サクラコは両手を振り上げて、そこに魔力を込める。


花陽「きっととてつもない攻撃が来ます!」


希「とても強力な魔力…」


μ'sはそれに合わせて散らばろうとするが…


サクラコ「遅いですよμ's」


絵里「全員なるべく私に近づいて!!」


サクラコ「ファイナルシャイン」


サクラコが両手を自分の前に添える。
そこから広範囲の波動攻撃が放たれる。
それは光の最上位魔法だった。

波動攻撃はたちまちμ'sを包み込み、爆音とともに光魔法の輝きが創世神の世界を包み込む。
波動が終わると、陸地はえぐれており砂埃が舞っている。

砂埃がなくなると、その中でμ'sは倒れていた。

相手の攻撃を防ごうと、絵里がドームシールドを張る。
μ'sメンバーはなんとかドームシールドの中に入れたが、ファイナルシャインのあまりの威力にやられてシールドは砕け、攻撃を受けた。


サクラコ「…生きていますか」


ことりのヒールポイントで、全員は徐々に回復していく。

76 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/08/13(土) 16:26:22.30 ID:A+PqYg1A0
穂乃果「ううっ…」


真姫「なんて強力な…」


海未「絵里が…」


絵里はドームシールドが砕かれた後に、ことりの前に立って攻撃を防いでいたのでみんなよりダメージが多かった。


絵里「ことりがやられたら…みんなを治せる人がいなくなるわ…守れてよかった…」


なので、ことりはみんなよりもダメージが少なく、ヒールポイントをすぐに唱えることができた。


凛「にこちゃんと凛の攻撃がクリーンヒットしたのに、そのすぐ後にこんな攻撃なんて…」


穂乃果は剣を2本とって立ち上がる。


穂乃果「…でも、負けられない」


穂乃果「攻撃は当たる。これを何度も繰り返せば…いつか勝てるよ!」


にこ「その前に私たちがやられるわよ!」


穂乃果「…でも、それしかない」


絵里もゆらゆらと立ち上がる。


絵里「そうね。私が先導して攻撃を防ぐからみんなで攻撃して頂戴」


真姫「絵里、あなたその傷で…」


ことり「ギリギリまで絵里ちゃんに回復魔法を唱え続けるね」


サクラコ「作戦は決まりましたか?では、こちらからいきますよ」


サクラコは光に包まれて消える。


真姫「テレポートが来るわよ!」


サクラコは、先頭に立っていた穂乃果の真後ろに出現する。
そして、光の剣を作って穂乃果の上から真下に向かって斬り下ろす!

しかし、穂乃果は2本の剣をクロスして光の剣を防ぐ。


穂乃果「なんとか防げた!」


サクラコの後ろから凛とにこが飛びかかる!
しかしサクラコは凛とにこに対して手を向け、束縛の魔法をかける。
凛とにこは縛られて倒れ込む。
そんなサクラコは自分の光の魔力を炸裂させて、風圧のようなものでμ'sをふきとばす。
μ'sは散らばる。

遠距離班や真姫はファイナルシャインの傷のせいでまだ立ち上がれない。

絵里は凛とにこに駆け寄り、体を縛っていた鎖を切る。


サクラコは穂乃果と戦っていた。
穂乃果は2本の剣で攻撃を仕掛けるが、サクラコは3本の剣で応戦。


サクラコ「なるほど、速いですね」


しかしサクラコは隙を突いて穂乃果の足の甲に光の剣を突き刺す。
77 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/08/16(火) 01:15:53.01 ID:YHqEDSISO
次の更新は少し遅れるかもしれません…
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/08/17(水) 10:05:46.93 ID:53GfIpnzO
やっぱり創世神なるものは格が違うな
いつまでも待ってる
79 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/08/17(水) 20:34:31.61 ID:zKo5ruk80
穂乃果「ぐっ!?」


右足の甲に刺された剣は地面にしっかりと刺さっている。
創世神はそこから2本の剣で穂乃果に斬撃を浴びせ続ける。
穂乃果は剣で攻撃を防ぐ。


穂乃果(攻撃を防ぐたびに、その衝撃で剣がどんどん足にめり込んでいく…これは早く何とかしないと!)


しかし創世神の怒涛の攻撃は穂乃果に反撃の猶予を与えない。
そこに絵里が、走ってくる!


絵里「穂乃果!待ってて!!」


しかし、サクラコは瞬時に剣を一本消滅させて右手を絵里の方に向ける。
そのままサクラコは光魔法弾を複数放つ!
絵里は立ち止まって攻撃を防ぐ。


穂乃果(今がチャンスだ!)


穂乃果は右手に持った剣でサクラコの剣を受け止めて、左の魔力の剣で突きを放つ!


サクラコ「チャンスではありませんよ」


サクラコは右手を穂乃果の方にサッと向ける。
すると穂乃果の右足の甲に刺さっていた剣が消滅。
その魔力がサクラコの右手に集まる!


サクラコ「メガシャイン」


サクラコの右手から放たれた光魔法。
それは細い槍のような形状をしていた。
光の槍は穂乃果の左肩を貫通させ、穂乃果の左手による剣をのけぞらせる。


穂乃果「っ!!?」


穂乃果の左肩にできた穴。そこから血が流れ出る。
左手に力が入らなくなり、左手がダランと崩れ落ち、手に持っていた魔力の剣は消滅した。


サクラコ「これで終わりです」


サクラコは、穂乃果の右手の剣を弾いて左手を穂乃果の胸の前に添える。
左手には魔力がかなり集まっていく。


絵里「穂乃果っ!!」


絵里は走っているが確実に間に合わない。
サクラコの魔法が炸裂する
その時だった。
直線を描いてサクラコの左手と穂乃果の間を細い何かが駆け抜けた。その衝撃でサクラコが溜めていた魔力は消滅してしまう。
その攻撃の正体は、海未が放った魔力を込めた矢だった。
そしてサクラコの攻撃が中断されたときに、穂乃果の足元から風が起こり穂乃果は遠く飛ばされて落下する。


絵里「真姫の風の舞ね!?」


立ち上がれなかった遠距離班と真姫。
そのうちの二人、真姫と海未の攻撃が穂乃果の窮地をなんとか救った。


サクラコ「…さきにあちらから倒しましょうか」


サクラコの体が光に包まれ消滅。


真姫「近くに来るわよ!」
80 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/08/17(水) 22:25:20.04 ID:zKo5ruk80
真姫たち遠距離班の後ろにサクラコがテレポートする。
サクラコは右手で魔力を放つ構えをしており、すでに魔力がたまっている。


真姫「っ!!みんな防いで!」


サクラコ「マルチシャイン」


サクラコの右手からは光魔法弾が4発放たれる。
それぞれ4人を狙って。

しかし、全員の盾になるように希がみんなの前に立つ!


希(プラムフレアを撃ったせいで召喚系はできない!そのウチができることは…!)


4発全弾が希に直撃。
希はその場に崩れ落ちる。
しかし希のおかげで他の3人に攻撃が及ぶことはなかった。


真姫「くっ!」


真姫は傷ついた体をかばいながら、サクラコに向かって突っ込む。
海未は矢を引いている最中で、花陽は希に寄り添い道具で回復させる。


真姫「火炎扇爪!」


真姫の扇から炎の爪が出現し、サクラコを切り裂こうとする。
しかしサクラコは剣を出現させてそれで攻撃を防ぐ。

サクラコはもう一本剣を出現させて、真姫の脇腹を切り裂いた。


真姫「っ!!」


真姫はへそから脇腹に薙ぎ払うように斬られ、そこから血が噴き出る。


真姫「ぐ…うっ…」


真姫はその場に倒れ込む。


海未「真姫!」


海未はそう言って魔力を込めた矢を放つが、サクラコはそれをしっかりと見ていたので冷静に魔法の盾で防ぐ。
そして右手を海未の方に向け、そこから上位光魔法を放った。
光の槍は海未の脇腹めがけて飛んでいき、直撃。
槍は海未を貫通し、海未の腹部にできた小さい穴からは大量に血が流れ出す。
海未はそのまま倒れこむ。


海未「くっ…」


花陽「メガーー


サクラコはもう一度上位光魔法を放ち、光の槍を花陽に向けて撃つ。
花陽は魔法を放とうとしていたが、サクラコの攻撃の方が圧倒的に速く、花陽の右肩に槍が直撃して貫通。
花陽が杖に溜めた魔力も消滅し、花陽もその場に崩れる。

しかし、そのサクラコに向かって一つの斬撃が襲いかかる。
サクラコは光の剣を出現させて攻撃を防ぐ。
その攻撃は絵里のものだった。
サクラコは絵里の腹部めがけて光の槍を放つ。
絵里はギリギリ盾で防ぐことに成功するが、その衝撃でかなり吹き飛ばされて落下する。


絵里「みんな…」


絵里はすぐに立ち上がってサクラコに向かっていく。
サクラコは、絵里のすぐ目の前にテレポートする。
81 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/08/17(水) 22:37:47.65 ID:zKo5ruk80
絵里「な!?」


サクラコは絵里の腹部から上に向けて斬り上げる。
絵里は防げずに攻撃を喰らう。


絵里「ぐ…うっ…」


絵里はその場に膝をつく。


真姫「…みんな、大丈夫?」


海未「えぇ…なんとか…」


真姫「…多分だけれど、創世神の攻撃はどれも私たちを殺すようなものじゃないわ。常人なら耐えられないだろうけど、私たちなら意識すら失わない傷」


真姫「そこが妙なのよ。戦う前の言葉では完全にその気だったのに、いざ攻撃となれば致命傷を避けるような攻撃ばかり」


希「やろうと思えば…すぐにでも殺せそうやもんね…」


花陽「希ちゃん、喋って大丈夫?」


希「うん。どれも急所は外れてた」


真姫「剣による攻撃も、深そうに見えて案外浅いの。光の槍による攻撃も、頭を狙うこともできたはずだし…」


海未「戦闘を、楽しんでいるのか…はたまた…」


真姫「とりあえず、創世神がその気になる前に勝負を決めないと敗北は決定的」


花陽「…あの二人を見て!あの感じ、もしかしたら!」


希「あれなら…隙を作れるかもしれへんね」


サクラコは座り込んだ絵里を見つめながら言う。


サクラコ「さて…南ことり」


サクラコは、離れたところで隠れて移動していたことりの前にテレポートする。


サクラコ「あなたは、かなり邪魔ですね」


サクラコは光の剣を2本作りだし、振り下ろす!


ことり「ていっ!」


ことりはロッドでその攻撃を受け止めるが、膝をついてしまう。
サクラコは右手に魔力を溜めるが、そのサクラコの後ろから絵里が飛び込んできた!


絵里「打たれ強さがパラディンの強みよ!」


絵里は斬りおろしを放つが、サクラコは2本の剣の片方を絵里の攻撃の防御にまわす。


ことり「ここだ!」


ことりは1本になった剣を弾き、少しジャンプしてロッドに魔力を込める。


ことり「ウィングスパイク!」
82 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/08/17(水) 23:00:38.08 ID:zKo5ruk80
ことりはロッドを振り下ろす!
が、しかしサクラコは既にことりの腹部に向けて左手を添えていた。
サクラコはそこから光魔法弾を放ち、ことりを吹き飛ばす。
ことりの攻撃が当たる前に、ことりが弾き飛ばされるので攻撃は届かなかった。


絵里「ことり!」


サクラコは、ことりに気を引かれている絵里の方を向く。


絵里「っ…」


絵里はがっちりと構えるが、肩で息をしている。


絵里「…行くわよ!」


絵里は剣をグッと握って斬りかかる!
サクラコは2本の剣で応戦する。
絵里も奮闘し、盾で攻撃を防いで剣で斬りかかっている!
しかしサクラコは光の魔法衝撃を放って絵里を軽く吹っ飛ばす。


絵里「くっ…」


絵里は着地して右足を弾ませる。
すると絵里は急に加速してサクラコに接近する!


サクラコ「!!」


そして絵里は盾に剣を打ちつけて魔力を込める。


絵里「ディナイブルー!!」


絵里の攻撃をサクラコは咄嗟に2本の剣で受け止める。
しかし、とっさの判断のため剣は砕け、絵里の水色の斬撃はサクラコに向かっていく!
サクラコは体をなんとか後ろに引いて躱し、光の槍を放つ。
絵里の右肩に直撃して、貫通する。
絵里は吹き飛ばされて倒れ込む。

サクラコは体勢を立て直すときに、背後の空中に矢澤にこを発見する!


にこ「気づかれた!?」


サクラコ「残念ですね」


サクラコは光の槍を撃ち、空中のにこを撃ち落とす。
槍はにこの腹部を貫通していく。


サクラコ「…星空凛がいない?」


にこ「バカね…気づくのが遅いわよ」


にこは痛みに耐えながら、落ちる中笑みを浮かべていた。


にこ「上よ」


にこが地面に崩れ落ちるとともに、サクラコは真上を向く。
そこにはもう間近に迫っていた星空凛の姿があった。


サクラコ(矢澤にこが空中にいたのは、彼女の力で星空凛を上に運んだということですね…)


凛「次は当てるにゃ!!」


凛「Ring a signal!!」
83 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/08/17(水) 23:30:43.86 ID:zKo5ruk80
サクラコは右手を上に振り上げるが、視界の端に扇が映る。
その扇はサクラコの体の近くまで飛んでくる。


真姫「炎爆の…舞!!」


真姫が遠くから魔力を込めると、その扇は爆発を起こす!
サクラコがその爆発に飲まれていると、サクラコの真上から電撃の拳が降り注ぐ。


凛「喰らうにゃ!!」


サクラコは爆発にやられて躱すことができず、凛の一撃はサクラコの頭部に直撃する。
サクラコの体勢は大きく崩れる。


真姫「みんなの手持ちの回復道具を私に全部くれてありがとう…そのおかげで炎爆の舞を放てた」


そういう真姫の横には、希と花陽に支えてもらって弓を構えている海未が居た。


海未「二人とも、ありがとうございます!」


海未「今できる最高の攻撃……ラブアローシュート!!!」


海未は希と花陽に体をあずけて、一撃を放つ!
その攻撃はサクラコに向かって飛んでいき、サクラコの体に直撃する。


サクラコ「……っ!!」


サクラコは攻撃を受けてのけぞるが、その時に凛に向けて光魔法弾を放ち吹き飛ばす。


凛「うっ!?」


サクラコが体勢を立て直すと、その瞬間。
自分の左横から穂乃果が突っ込んできているのを視認する。


穂乃果「みんなありがとう!!!」


穂乃果はかなり低い姿勢で、突きの構えをしており右手で持っているフェアリー・サンシャインにはオレンジの魔力がかなり込められていた。


サクラコ(あの足で走れている!?……まさか、南ことり!!)


穂乃果の右足に、密かに回復魔法をかけ続けていたことりは、倒れながらも穂乃果を見つめる。


ことり「行って…穂乃果ちゃん」


穂乃果「くらえぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!!」


穂乃果の剣はサクラコの胸部めがけて放たれる!
穂乃果のスピードは速く、穂乃果を確認してから防ぐには時間が足りなかった。


穂乃果「スパイラル・オレンジ!!!!」


穂乃果の魔力をまとった強力な突きは、サクラコの胸部に直撃!
しかしサクラコは耐える!
穂乃果は剣を押しこむ!!


サクラコ「くっ……!!」


サクラコは穂乃果の強力な押しに耐えながら、なんとか右手で光の槍を放つ!
光の槍は穂乃果の左のふとももに突き刺さる!
84 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/08/17(水) 23:41:31.57 ID:zKo5ruk80
穂乃果「うぐっ!?」


穂乃果はあまりの痛みで左ひざをついてしまう。
サクラコは穂乃果の剣を振り払おうとするが、その瞬間穂乃果の剣に込められていた魔力の量が増える!!


サクラコ「な!?」


穂乃果「ここで、負けられないの!!」


穂乃果は膝をついた左足を、気力で立たせる。
サクラコはまた押される。
反撃しようにも、穂乃果の魔力の衝撃と剣の圧で反撃できない。
剣はサクラコの胸部に突き刺さっているが、サクラコが魔力でそれを抑えている状態だ。


サクラコ「これが…μ's…」


穂乃果の剣の魔力はかなり肥大していく。


穂乃果「っ…いっけぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!」


穂乃果は剣を押しこみ切り、サクラコはその衝撃で胸を貫かれて吹き飛ぶ。
そして空中で傷口を、穂乃果のオレンジの魔力が切り裂く!


サクラコ「コウサカ…ホノカ……」


穂乃果は完全に脱力して、その場に膝をつく。

飛ばされたサクラコは、いきなり空中で急停止。


穂乃果「な…!?」


サクラコの体から闇の魔力がにじみ出る。


真姫「闇の魔力…!?」


にこ「どうして…闇の魔力が…?」


今度は、サクラコの体から光の魔力が吹き出して、闇の魔力をはねのける。


海未「な…何が起きているんですか?」


にじみ出た闇の魔力は地面に降り立ち、闇魔法弾を穂乃果に向かって放つ!


穂乃果「っ!!」


穂乃果は避けることなどままならない。


絵里「穂乃果!!」


しかし、攻撃は穂乃果に届くことはなかった。
穂乃果の前には、先ほどまで戦っていたサクラコが立っていた。

サクラコが片手をμ'sたちの方へふるうと、μ's全員に回復魔法が唱えられる。


穂乃果「傷が…少しずつふさがって…」


花陽「どういう…?」

85 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/08/17(水) 23:53:36.14 ID:zKo5ruk80
サクラコが右手を構える。


サクラコ「メガシャイン」


光の槍が放たれて闇魔力に直撃。
闇魔力は完全に消滅した。

するとサクラコは振り向いて、両手を上げる。


サクラコ「全員、少しの間動かないでください」


サクラコが魔法を唱えると、μ's全員に上位治癒魔法が唱えられる。
少しの間回復していると、急に創世神の世界にヒビが入る。


サクラコ「来ましたか…」


穂乃果「も、もう、何が何だか…」


μ'sメンバーは全快とはいかないが、傷は確かに治っていた。
全員が穂乃果のもとに集まっていき、構える。

ヒビが少し砕けて、その中から黒いローブの肌が灰色の老人が現れる。


サクラコ「魔王の遣いの者よ、やっと姿を現しましたか」


???「フフ…μ'sよ、構えは解いてもよいぞ。私は戦う気などない」


???「まぁ戦おうにも、今の私は実態がない魔力だけの存在。攻撃は届かないでしょう」


サクラコ「その通りです、みなさん楽にしても大丈夫ですよ」


真姫「…よくわからないわね」


凛「真姫ちゃんがわからなかったら凛たちもわからないにゃ…」


???「わが名は、アズィーザ」


アズィーザ「魔王軍幹部の一人で、魔族と魔王軍の中でも最強の魔法使いです」


花陽「最強!?」


アズィーザ「よくわかっていないμ'sもわかるように手短に説明しますが、私は魔王様の力を借りて創世神を洗脳していたのです」


真姫「…やっぱりそういうことね」


アズィーザ「まぁ、さすが創世神です。ほんの表面上の力しか操れませんでした。μ'sを攻撃するときにも邪魔されて、絶対に急所を外れましたし」


サクラコ「…ここに来たわけを教えてください」


アズィーザ「なに、ほんの挨拶ですよ。あなたなら意味が分かるでしょう?」


サクラコ「…」


アズィーザ「フフ…この魔力の幻影を保つのも限界が来てしまいました。それではμ's、また会える時を楽しみにしていますよ」


そういうと、アズィーザの幻影は闇魔力の塵に代わり、ヒビの間に吸い込まれていって、最終的にはヒビは完全になくなった。

86 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/08/18(木) 00:05:45.14 ID:ShOnydMw0
サクラコ「…完全にいなくなりましたね」


サクラコは肩の力を抜いて、μ'sの方に振り向く。


サクラコ「話す前に、世界樹の結界とこの世界の結界を張りなおしましょうか…」


創世神が片手をひらりとふるう。


穂乃果「…お、終わりですか?」


サクラコ「はい、もう張りなおしましたよ」


花陽「す、すごい…」


サクラコ「では…」


サクラコ「μ's、本当に感謝しています。あなた方のおかげで洗脳に隙ができ、弾くことができました」


ことり「それはよかったです!」


サクラコ「混乱しているようですし、説明します」


サクラコ「…魔王は、私のこの世界に干渉する術を持ちます」


サクラコ「力を取り戻す中で、干渉できるようになったのでしょう」


希「なるほど、さっきのローブの人が言ってた『あなたなら意味が分かる』っていうのはこのことなんですね」


希「干渉できるようになるほど、力を取り戻した。と…」


サクラコ「その通りです東條希。それを知らせるために今回の一件を起こした、ということもあるでしょう」


サクラコ「…アズィーザは最強の魔法使いと名乗りました。なので、魔王の力を借りて私を洗脳することもできておかしくはない」


サクラコ「私自身も弾き返せるようにずっと抵抗していたのです。時間さえあれば、あなたがたが来なくても弾き返せたでしょう」


サクラコ「ですが、あなたがたが来て素早く弾けたのでとてもよかったです。ありがとう」


穂乃果「えへへ…」


サクラコ「アズィーザは、私の力のほんの一部を利用できたようですね。その力で世界樹の結界の力を弱めました」


海未「ほんの一部…やっぱり創世神様はすごいんですね…」


サクラコ「いえ、今の私はあの戦い以来力を取り戻している最中です」


穂乃果「あの戦い?」


サクラコ「ええ。あなたたちμ'sについての真相に深く関わる戦いです」


サクラコが手をふるうと椅子が出現する。


サクラコ「座ってください。やっと話せるときが来ました。」


サクラコ「それでは話し始めましょうか。すべての始まりから……」


#34【創世神vs女神】end...
87 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/08/18(木) 00:06:18.03 ID:ShOnydMw0
次回のラブライブ!


#35【始まりのμ's】
88 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/08/18(木) 00:14:34.89 ID:ShOnydMw0
創世神サクラコ(洗脳)戦、終了しました。
かなり一度に投下したので、疲労でいっぱいですw

さて、次回からついにこの物語の多くの謎が解明します。
2年前から始まった『どうやら穂乃果がRPGの世界に入り込んだようです』で謎として出現したあれやこれやに答えが出ます。

穂乃果が見る謎の夢とは?
魔王軍の真相とは?
始まりのμ'sとは?
そして、穂乃果がラシュータに入り込んだ理由とは??

本当にすべてがある程度解明していきますよ。
かなり投下ペースが低い主ですが、スレが立ってからずっと見てくれている方々や途中から見てくれている方々には感謝でいっぱいです。
失踪しなかったのもみなさんのおかげです。
ここらへんから、物語も完結へ向けてゆっくり歩きだします。

それでは、次回を楽しみにしていてくださいね!

感想や意見など、常に待っています!!
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/18(木) 00:15:29.50 ID:Io8etBF/o
おつおつ!! 良かったよ!!これからも楽しみにしてる!!
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/19(金) 20:02:06.62 ID:mNXWAWOSO
楽しみ
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/22(月) 22:26:13.30 ID:UrXR1jGAO
乙です!
サクラコ様が元に戻って良かったー。
次回も楽しみに待っています!
92 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/08/29(月) 23:21:56.32 ID:R5zsKUnx0
申し訳ないです
リアルがかなり手が離せない状態なので、9/2以降から投下する予定です
本当に申し訳ないです
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/08/31(水) 12:24:25.87 ID:luQ3DSTSO
把握
94 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/09/05(月) 22:56:21.60 ID:4djJ8t8M0
#35【始まりのμ's】


μ'sメンバーは武器を外し、椅子にリラックスしながら座る。


サクラコ「まずはどこから話しましょうか…」


サクラコ「…この世界はラシュータ。それは穂乃果さんにもわかっていることですよね?」


穂乃果「はい、わかってます」


サクラコ「そして、この世界以外にも世界があることを皆さんは知っているはずです」


ことり「穂乃果ちゃんのいた世界…」


サクラコ「その世界も、私が創世しました」


穂乃果「えっ!?」


サクラコ「私が創世した世界は全部で3つです」


真姫「3つ!?」


サクラコ「私が最初に創世した世界は『オリジナル』と呼んでいます」


ことり「オリジナル?」


サクラコ「穂乃果さん、あなたが居た世界が『オリジナル』です」


サクラコ「『オリジナル』はその名の通りすべての基となる世界です」


サクラコ「そして私は『フラリード』という世界を創世しました。この世界は『オリジナル』を基に創世された世界です」


サクラコ「ですが『フラリード』が他と違っていたこと。それは、魔力というものが生み出された世界ということでした」


サクラコ「『フラリード』を創世する際に、私が魔力というものを作り出したのです」


穂乃果「だから穂乃果のいた世界には魔法がなかったんだ…」


海未「その『フラリード』という世界はどんな世界なのですか?」


サクラコ「『ラシュータ』に瓜二つの世界です。ですが、今はもうありません」


絵里「どういうことですか?」


サクラコ「『フラリード』は、魔王に破壊されました」


サクラコ「ラシュータの者たちに魔王と呼ばれている、『破壊神レディアフト』に…」


凛「レディアフト…」


花陽「やっぱり、魔王の名前だったんだね…」


サクラコ「破壊神レディアフトは、本当は英雄として称えられるはずだったのです」


ことり「英雄?」


95 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/09/06(火) 21:09:03.24 ID:YPBJxLGk0
サクラコ「さきほど、フラリードをそう創世したときに魔力も創世したと言いましたよね?その結果、闇の魔力が生まれたんです」


にこ「フラリードに、ってこと?」


サクラコ「そうです。そして、闇魔力を駆使して世界を征服しようとした者が現れたのですよ。フラリードにも」


凛「それがレディアフトってことかにゃ…」


サクラコ「いえ、そこで現れたのはレディアフトではありません。正真正銘の魔王が生まれたのです」


海未「それではレディアフトは一体…」


サクラコ「魔王が世界を征服しようとする中、その魔王を倒すために青年が立ち上がりました」


サクラコ「その青年の名前は『アフト』」


真姫「それって…」


サクラコ「アフトはたった一人で魔王に立ち向かい、そして魔王をみごと討伐したのです」


サクラコ「ですが、アフトはその圧倒的な力を持つが故に更なる力を追い求めたのです」


サクラコ「その結果、アフトは魔王の闇の魔力を完全に取り込みました」


穂乃果「そんな…」


サクラコ「自ら『破壊神レディアフト』と名乗り、フラリードの頂点に君臨しました」


サクラコ「レディアフトは、私の力とも対等に渡り合えるほどの力を持っており、その絶対的な力から常に支配し続けました」


サクラコ「レディアフトは最終的にフラリードを完全に破壊しました。なので今はフラリードは存在していません」


海未「そうだったのですね。ありがとうございます…」


サクラコ「そして、フラリードを創世したあとに創世した世界が『ラシュータ』です」


凛「最後に創世した世界だったんだにゃぁ…」


サクラコ「『ラシュータ』には闇魔力が生まれませんでした」


にこ「でも魔王軍の敵が闇魔力を使っていたりしたわよね…」


サクラコ「レディアフトがこの世界に干渉した際に、闇魔力が放たれて一部の魔物が闇魔力を使えるようになりました」


真姫「魔王の影響だったから魔王軍が闇魔力を使っていたのね」


サクラコ「さて、ひとまず世界の仕組みを理解できましたか?」


ことり「はい、なんとか…」


サクラコ「このことはこの世界の人間は知っていません。μ's、あなたたちにだからこそ教えられることです」


サクラコ「それでは、本題に入りましょうか」


サクラコ「高坂穂乃果がラシュータに入り込んだのはなぜか、ですね」


穂乃果「ゴクリ…」
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/09/06(火) 21:54:33.09 ID:H4inI61A0
寸止めプレイですか
97 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/09/06(火) 22:16:15.04 ID:YPBJxLGk0
にこ「約1ヶ月半の旅でついに明かされるのね…緊張するわね」


穂乃果「それは穂乃果のセリフだよにこちゃん…」


サクラコ「これから話すことはすべて事実です」


サクラコ「すべての始まりは、さきほども言った『破壊神レディアフト』の誕生が始まりです」


サクラコ「レディアフトは自身の闇の力でフラリードを覆い、私がフラリードに大きく干渉することをできなくしました」


サクラコ「今から数百年も前のことですね」


サクラコ「フラリードの人たちは、レディアフトに対抗できずフラリードが崩壊していくのを待っていることしかできませんでした」


サクラコ「私自身が直接干渉できなかったため、私はジーズの者に協力を願いました」


海未「やはり、神に最も近い村と言われるだけありますね」


サクラコ「私が協力を願ったのは、ジーズの村長の娘である『コウサカホノカ』でした」


穂乃果「えっ!?私!?」


凛「穂乃果ちゃん、かなり昔のラシュータに来てたのかにゃ…」


希「ちゃうで、凛ちゃん。多分その『コウサカホノカ』っていうのは…」


サクラコ「私が昔に協力を願ったのは『ラシュータのコウサカホノカ』です」


凛「ラシュータの穂乃果ちゃん!?」


絵里「そういうことなのね…」


花陽「ど、どういうことなの?ダレカタスケテ…」


ことり「穂乃果ちゃんが居た『オリジナル』の世界にも花陽ちゃんがいるって言ってたでしょ?それと同じように『オリジナル』の世界に穂乃果ちゃんがいるのなら『ラシュータ』にも穂乃果ちゃんが居ておかしくないっていうことだよ」


花陽「なるほど…」


サクラコ「コウサカホノカは、ジーズの村長の長女でした。彼女はとても明るい性格でありながら剣の才能が有り、少女にして村一番の実力者でした」


サクラコ「私は『運命の腕輪』を通して、ジーズで一番強い彼女に頼みごとをしました。『フラリードに赴いて、その世界を救ってほしい』と」


穂乃果「ラシュータの私が…」


サクラコ「彼女の答えはすぐ出ました。彼女は快く引き受けてくれたのです」


真姫「でも、干渉できなかったんじゃないの?」


サクラコ「人を1人送り出すことはなんとか可能だったのです。皮肉な話ですね、自分で創世した世界を他者に乗っ取られるとは…」


希「創世神様、すこしええ?」


サクラコ「はい、大丈夫ですよ」


希「『オリジナル』と『ラシュータ』に同じような人間がいるように『フラリード』にも同じ人間が居たんやろか?」


サクラコ「はい、存在していました。3つの世界に同じ人間が1人ずつ」
98 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/09/06(火) 23:25:26.30 ID:YPBJxLGk0
希「それだと『ラシュータのホノカ』がフラリードに行ってしまうと、フラリードには『ホノカ』が2人存在するってことになるってことですよね?」


サクラコ「そこなのですが、『フラリードのホノカ』は、アフトが倒した最初の魔王の侵略で命を落としてしまっています」


希「そうだったんか…すみません、ありがとうございます」


穂乃果「私が一人…」


にこ「あなたが気を落としてどうするのよ、それはあなたであってあなたではないのよ」


穂乃果「頭パンクしちゃう…」


穂乃果「あっ!でも私がこっちにも居たってことは、ジーズの村長さんの家に雪穂によく似た人の写真があったことに納得がいく!」


真姫「…とりあえず、続きを聞きましょう?」


サクラコ「よろしいですね?」


サクラコ「コウサカホノカは自分の使命を理解して、フラリードに旅立ちます」


サクラコ「そこで、コウサカホノカは自分の妹に心配させないように旅の理由は言わずに内緒で出発しました。妹は、コウサカホノカがどこか遠いところに旅に出ていると言われているようですね」


穂乃果「こっちの私…そんなことを…」


サクラコ「コウサカホノカは、フラリードで仲間を集めていきました。少女でありながら実力者であった8人を仲間に誘い『μ's』という名前をつけたのです」


海未「そこでμ'sができたのですね」


サクラコ「そのときμ'sは、フラリードの特殊な石を使用し、自分たちのシンボルとしてネックレスを手に入れました」


凛「それって…」


サクラコ「はい、あなたたちが今身に着けているそれのことです」


絵里「いろいろとつながってきているわね…」


サクラコ「そしてフラリードのμ'sはレディアフトに戦いを挑みます」


サクラコ「しかし彼女たちはレディアフトに敗北してしまい、私もなす術なくフラリードは破壊されました」


花陽「そんな…」


サクラコ「その後、レディアフトはラシュータも破壊するためにラシュータに侵入します。すでのレディアフトは私の力を上回っていました」


サクラコ「ラシュータに到着したレディアフトは、闇魔力を振りまいて穏やかだった魔物たちを支配して、人間を襲わせたんです」


サクラコ「ですが、私は当時のラシュータの者たちと共に戦い、レディアフトの封印に成功しました」


サクラコ「それを境に魔物たちも穏やかになり、私はレディアフトとの戦いで失った力を取り戻すことにしました」


サクラコ「それから数百年後、レディアフトは復活を遂げました。ですが復活と言っても封印を自ら無理やり解いただけで、本来の力は取り戻せていませんでした」


サクラコ「そこで、レディアフトはまた魔物を活発化させました。そして仲間を集め、自らを魔王と名乗りました。私も力を取り戻せずにいました」


絵里「劇的ですね…」


サクラコ「それから50年。魔王を討伐するために旅に出る者は何人もいましたが、魔王軍の部下にやられて倒せずにいました。50年間私の呪縛から解かれて力を蓄えつづけていたレディアフトは、力を取り戻すまであと少しというところまで来ています」
99 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/09/06(火) 23:56:13.33 ID:YPBJxLGk0
サクラコ「…私は、レディアフトを封印した際にラシュータに神話を残しました」


海未「それって…」


サクラコ「女神の神話です」


穂乃果「それって、オトノキザカで女王様に教えてもらったμ'sの神話…?」


サクラコ「私は、フラリードで勇敢にたたかったμ'sを神話にしてラシュータに残したのです」


にこ「なるほどね…」


サクラコ「そこであなたたちμ'sに賭けようと思ったのです」


真姫「…フラリードのμ'sのホノカ以外のメンバーはそっちの私たちなのよね?」


サクラコ「はい」


真姫「なら待ってよ。変だわ」


真姫「ラシュータのホノカは遥か昔に生まれて、フラリードに行ってそっちの私たちとμ'sを作ったんでしょ?それで、各世界には同じ人間がいる」


真姫「なのに、どうしてラシュータの私たちとフラリードの私たちで生まれるタイミングが違うの?各世界でバラバラなの?」


サクラコ「フラリードのあなたたちは、本当に偶然同じ時期に生まれています。ですが、ラシュータのあなたたちが同じタイミングで生まれたのは私のせいなのです」


サクラコ「『オリジナル』のあなたたちはかなり近いタイミングで生まれていますよね?それは、まさしく運命。オリジナルでのことは、私は改変できません」


サクラコ「ですが『ラシュータ』なら話は別です。『ラシュータ』であなたたちが生まれるタイミングを、『オリジナル』のタイミングに近づけることが可能なんです」


サクラコ「フラリードが破壊されたときに、レディアフトがラシュータに攻めてきて私の力をほとんど使い戦うことになるのは予想できていました」


サクラコ「なので、フラリードのあなたたちの力をネックレスの石に込めたのです。『オリジナル』のあなたたちが近いタイミングで誕生するということは分かっていました。ですが、そこから派生した世界の未来は私にもわかりません」


サクラコ「レディアフトが復活、または新たな強大な悪がラシュータを襲うことを予測するのは容易でした。なので、その時のためにラシュータのあなたたちが生まれるタイミングを『オリジナル』のあなたたちと同じタイミングに近づけることにしたのです」


にこ「簡単に言うけれど、それってとてつもないことよね?」


サクラコ「はい。生まれるタイミングを調節することはかなりの力を使うので、私自身の力が戻るのにもかなり遅れていました」


海未「…そんなに、μ'sというのは大きい存在なのですか?神であるあなたから見て」


サクラコ「勇気を貰える存在です。なので信じたくなったのですよ、μ'sに」


凛「でも、ラシュータのホノカちゃんはかなり前にフラリードに行ってやられちゃったんだよね…?」


サクラコ「その通りです。ラシュータの世界にもうコウサカホノカは生まれません」


100 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/09/07(水) 00:07:20.67 ID:XQAScWjp0
穂乃果「そこで、私…」


サクラコ「そうです。私は『オリジナル』から高坂穂乃果をこの世界に入り込ませました。そのための力も溜めていたんです」


サクラコ「その後、運命の腕輪を通して東條希に『μ'sを集めて旅をしてほしい』と伝え、あなたたちの旅が始まりました」


希「黙っててごめん!」


穂乃果「それが…私がこの世界に入り込んだ理由ですか?」


サクラコは穂乃果の目を見つめる。


サクラコ「はい。本当に申し訳ありませんでした」


サクラコは深く頭を下げた。


穂乃果「っ……」


穂乃果は少し黙ったが、口を開く。


穂乃果「顔を上げてください、創世神様」


サクラコはゆっくりと顔を上げる。


穂乃果「私は全然怒ってないですよ?」


サクラコ「本当ですか?私は、関係ないあなたを無理やりこっちへ呼び込んだんですよ?」


穂乃果「最初はすごく混乱して、帰りたいって思うこともありました。でも、今はこっちに来れて良かったと思ってます」


穂乃果「…きっと、何も知らない私が、こっちのピンチだから助けてくれ。って言われたら、来ると思います」


穂乃果「だから、ありがとうございます。創世神様」


サクラコ「…ありがとうございます」


にこ「あらあら穂乃果、創世神様にかなり大きなこと言うじゃない?」


穂乃果「そうじゃないよ!もう!」


穂乃果「あ、そうだ…私がこっちに来てから見るようになった夢も、今回のことに関係あるんですか?」


サクラコ「おそらく、ネックレスの力とあなたがシンクロしていっている証拠でしょう」


穂乃果「シンクロ…?」


サクラコ「そのネックレスには、フラリードのμ's、『始まりのμ's』と言いましょうか。その彼女たちの力の一部がこもっています」


サクラコ「高坂穂乃果以外の8名は、ネックレスが知らぬ間にそばにあったと思います。それも私の力です」


サクラコ「始まりのμ'sが使用していたネックレスに彼女たちの力の一部を込め、ラシュータで生まれたあなたたちがその力を利用するに値するまで成長するとそのネックレスが出現するようにしました」


花陽「だから、最初から持っている人もいれば急に手に入れる人もいたんだね…」


サクラコ「そのネックレスをつけていると、あなたたちには少なからず始まりのμ'sの彼女たちの力が少し溶け込んでいます。高坂穂乃果を除いて」


穂乃果「…」
101 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/09/07(水) 00:07:54.20 ID:XQAScWjp0
今回はここまで!
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/09/07(水) 00:14:35.97 ID:dPdkg+9SO
(・8・)
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/09/07(水) 00:20:28.97 ID:v5coJsN30

ハノケチャン凄すぎ
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/09/09(金) 15:57:08.29 ID:zP1cwDWM0
フォノカッチャスゲエエエエエエ
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/09/11(日) 02:18:46.54 ID:bYMTSbUAO
乙です!
すげぇ……、壮大な話だよ。
106 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/09/14(水) 22:06:45.56 ID:bAMYE+tY0
真姫「やっぱり穂乃果は特殊なのね…説明してもらえる?」


サクラコ「あなたがたはラシュータの人間です。なので、フラリードの力を完全に取り込むことができないのです」


サクラコ「ですが高坂穂乃果はオリジナルの人間です。彼女は、フラリードの力にも完全に対応できる」


サクラコ「気づいているでしょうが、オリジナルに居たころのあなたとラシュータに来てからのあなたでは別人かのように身体能力に差があります」


穂乃果「はい、ずっと思っていました。こっちに来てから、元居た世界…オリジナルではありえないような動きを軽くできてしまうことが不思議で…」


穂乃果「でも戦うのに一生懸命で、こういうものかなって納得しちゃったんですけど…」


穂乃果「周りのみんなも同じくらい運動能力が高いし…」


サクラコ「ラシュータとフラリードの人間の潜在能力は、オリジナルの比ではないのです。ですから納得するに至ったのでしょうが…それにはちゃんとした理由があります」


サクラコ「こちらに来た時のあなたの身体能力はオリジナルに居たころと全く同じでした。ですが、あなたがそのネックレスの存在をしっかりと認識した時に、あなたの体にそのネックレスに込められた力が溶け込みだしたのです」


海未「言われてみればそうですね」


絵里「…ということはつまり!」


真姫「っ…」


サクラコ「…。高坂穂乃果を除く8人は『自分の力』に『始まりのμ's』の力を加えて戦ってきました」


にこ「ちょっ!?言うの!?」


サクラコ「ですが高坂穂乃果は、完全に『始まりのμ's』の力を使って戦ってきたのです」


穂乃果「っ!!」


にこ(これまでの旅で手に入れてきた、私たちと一緒に成長してきたと思っていた力が、本当は自分のものじゃなかっただなんて…そんなこと知ったら…)


サクラコ「あなたはこれまでの戦いを通して、ネックレスの力の使える量を増やしていたのです。まわりが成長するのに合わせて、あなたはネックレスの力に馴染んで引き出してきたのです」


穂乃果「成長だと思っていたことが、実はネックレスの力のうち使える量を増やしていただけ…」


サクラコ「これはあなたに伝えなければならないと思っていました」


サクラコ「そして、あなたはついにそのネックレスに込められたすべての力を引き出してしまった」


穂乃果「すべてを…?」


ことり「そんな!!」


海未「そんなのって…」


穂乃果「っ…?」


真姫「何を不思議な顔してるのよ」


穂乃果「だ、だって…」


真姫「わかっていないのなら説明するわよ。穂乃果の強さはそのネックレスの力から来てる。そして穂乃果は、そのネックレスの力を完全に引き出してしまった。つまり…」


真姫「穂乃果、あなたはもう強くなれない」
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/09/15(木) 11:10:26.83 ID:/CpNnsRY0
このまま戦うのか何かしら克服するのか……とにかくこの先の展開が気になるな
108 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/09/15(木) 20:20:52.19 ID:5/XDjc140
最初にサクラコ様から『すべての力を引き出してしまった』と言われて、すぐに気付いた。
でも、嘘だと思った。思いたかった。そうして知らないふりをしていた。


穂乃果「…もう、強くなれない」


にこ「穂乃果…」


穂乃果「今まで覚えてきた技も全部、穂乃果自身の力じゃない…」


穂乃果「…確かに、技を思いつくのはいつも突然だった」


サクラコ「今のままではあなたはもう強くなれない。それは事実」


真姫「…今の、ままでは?」


サクラコ「はい。今のままでは、です」


穂乃果「どういうことですか…?」


サクラコ「あなたは完全にネックレスの力を引き出した。それは同時に『ネックレスの力が穂乃果に溶け込んでいる』ということです」


サクラコ「その状態の『オリジナル』の人間であるあなたに、ネックレスの力を一体化させることが可能なんです」


にこ「ってことは…!」


サクラコ「それが成功した場合、そのネックレスの力は完全にあなたのものとなる。つまり、成長が可能になるんです」


穂乃果「そうなんですね……けど、ここまで溜めたってことは何か条件が?」


サクラコ「ネックレスの力を一体化させるには、ネックレスの力の奥底にかけられたロックを解除しないといけません」


サクラコ「ネックレスの力自身がかけたロックを」


穂乃果「ロック…それを解く方法って…?」


サクラコ「それができるのは、高坂穂乃果ではありません。他の8人のみなさんたちです」


希「ウチら…」


サクラコ「8人のうち、7人が私と共に魔力で高坂穂乃果を押さえつけます。そして残った1人は、直接ネックレスの力と対話してその力に打ち勝つしかないです」


サクラコ「もし失敗したら、直接ネックレスと対話していた方は命を落とすでしょう」


穂乃果「そんな…危険だよ…」


海未「……選択肢は、あってないようなものですね」


穂乃果「えっ…?」


凛「当然だにゃ!」


にこ「創世神様。私たちは、穂乃果に力を一体化させます」


穂乃果「そんな…危険すぎるよ!成長しなくたって、技術を磨けば強くなれるし!」


真姫「無茶言わないで。これからの戦いはもっと激化していくのよ?それなのに技術を磨くっていうだけじゃ戦えなくなるのをわかってるでしょう?」

109 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/09/15(木) 20:41:41.41 ID:5/XDjc140
穂乃果「でも…」


ことり「それにね穂乃果ちゃん。みんな、穂乃果ちゃんが苦しむ顔を見たくないんだよ」


穂乃果「苦しむ…顔…」


穂乃果以外のμ's全員が頷いて穂乃果を見つめる。


花陽「μ'sが欠けるなんてありえない。それは穂乃果ちゃんが一番わかってるでしょ?」


花陽「だから…みんなを信じて」


穂乃果「!!」


サクラコ「高坂穂乃果、どうしますか?」


穂乃果「……みんな、お願いします」


穂乃果「サクラコ様、よろしくお願いします」


サクラコ「わかりました。それでは、ネックレスの力と直接対話する1人を選んでください」


真姫「行きたい人…なんて聞いても、全員手を上げるだけよね」


にこ「当然よ!みんな穂乃果の力になりたいもの」


希「サクラコ様、ネックレスの力と対話するってことは穂乃果ちゃんと戦うってことでええの?」


サクラコ「はい、ネックレスのコウサカホノカと戦います」


海未「穂乃果と戦うに等しい、ということですね」


サクラコ「少し違います。ネックレスの力が完全に溶け込んでいるといっても、戦うときは当然、高坂穂乃果の体を経由しています」


サクラコ「しかしこれから対話する…戦うのはネックレスのそのままの力です。今の高坂穂乃果よりも強いと思った方がいいでしょう」


真姫「…だとするときつい戦いになるわね」


希「遠距離型の海未ちゃん、花陽ちゃんはやめた方がええかもしれないね。穂乃果ちゃんは速いから、攻撃を避けられて詰められたら反撃は難しい」


希「ウチは、召喚獣をちゃんと呼べるかわからへんからやめておこうと思う」


真姫「だとすると、残ったのは近接型だけれど私も大変そうなのよね。穂乃果のパワーに対抗できるかわからない」


ことり「ことりも戦いたいけど、穂乃果ちゃんのスピードに追い付けなさそう」


真姫「となると残るはにこちゃん、凛、絵里ね」


凛「剣と戦うのは結構リスクが高いにゃ。相手が大きかったら逆に得意なんだけど、同じくらいの身長の相手と戦うとなるときびしいかな」


にこ「…だとすると残るはにこと絵里だけど、にこも凛と同じ理由かしら。任せてもいい?絵里」


絵里「ええ、まかせなさい。なんたって私は一度穂乃果に勝ってるんだから♪」


希「ちょっとえりち、油断してる?」


絵里「まさか、してるわけないわよ。逆に緊張してる」
110 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/09/15(木) 20:58:15.69 ID:5/XDjc140
穂乃果「絵里ちゃん…お願いします!」


絵里「こら穂乃果、そんなかしこまらないの。仲間だから当然のことよ」


穂乃果「うん…ありがとう!」


サクラコ「準備ができました。こちらへ」


サクラコは魔法陣を作成しており、その中心に穂乃果を立たせる。
その魔法陣のふちに絵里以外の7人を立たせる。
そして絵里を、穂乃果の正面に立たせる。


サクラコ「絢瀬絵里以外のみなさんは魔力を放出し続けてください。この魔法陣に込められた私の魔力が高坂穂乃果が暴れるのを抑えます」


穂乃果「暴れるって…?」


サクラコ「この戦いは、あなたに負担が大きい。そして戦いが終わるまではあなたは意識を失います。そして無意識の中であなたは苦しみ、暴れるでしょう」


穂乃果「なるほど…」


サクラコ「さて、初めてもよろしいですか?」


絵里「私は大丈夫よ」


絵里は置いておいた武器を取り、立つ。


穂乃果「穂乃果も大丈夫です」


サクラコ「では、始めます」


サクラコが少し離れたところから魔力を込めると、目を開いていた穂乃果は突然目を閉じてしまう。
そして穂乃果の周りに光のドームが張られる。


サクラコ「みなさんは魔力を送り続けてください!続いて絢瀬絵里をネックレスと対話させます」


絵里は目を閉じる。
すると自分の周りを魔力が包んだ感覚に陥る。
その魔力が体から離れたような感覚になると、続いて涼しい風が絵里のそばを通過する。


絵里「風…?」


絵里がゆっくり目を開けると、眼前には平原が広がっていた。
日差しもでている。


絵里「ラシュータの平原に似てるわね…もしかして、これはフラリードの平原の景色なのかしら」


そう思い、歩き出そうとすると背後から何者かが近寄ってくる気配が。
絵里が振り向くと、少し離れたところから髪を下した穂乃果が近づいてきていた。


絵里「穂乃果…いえ、始まりのμ'sのホノカね」


ホノカは絵里に近づいて適度な距離で停止。
そして背中に携えていた2本の剣を抜く。


絵里「…さっそくやるのね。いいわ、やりましょう」


絵里も盾を構えて剣を抜く。
二人は構えた状態で睨みあう。


絵里「来ないのかしら」
111 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/09/15(木) 21:47:28.73 ID:5/XDjc140
絵里はじりじりと近寄る。
ホノカは構えたまま動かない。


絵里「ならこっちから行くわよ!」


絵里は右足に魔力を込めて、アクアブルーブーストで加速して急接近!
そのままホノカの首元めがけて突きを放つ!

しかしホノカは2本の剣をクロスして、絵里の剣を下から弾き上げる。
そこから体勢を低くして絵里の懐に入り込みつつ振り上げた剣をその反動で下まで振り下ろす。
そして2本の剣で絵里の腹部を斬りつけた!

ギィン!!

しかし、絵里は左手で持っていた大きな盾でその斬撃を防ぎ、バックステップで距離を取る。


絵里「速いわね…」


ホノカはゆっくりと上体を起こす。
そのまま左手に持っていた剣を背に背負っている鞘に納める。
そしてすぐさまダッシュ!


絵里「来る!」


ホノカのスピードはかなり速く、ホノカはそのまま直線で来るのではなく左右にステップも入れているため読みづらい
絵里にかなり接近すると、ホノカはジャンプ!
そのまま剣に魔力を込めて振り下ろす!


ホノカ「オレンジスプラッシュ」


ホノカのオレンジの魔力の剣撃を、絵里は盾で防ぐ!
その威力は高く、絵里はかなり押し込まれる。


絵里「重い…」


絵里は右手の剣でホノカに対して斬り上げる!
ホノカは盾で押さえられている剣を、盾の上で滑らせて絵里の剣を防ぐ。
そのまま盾を蹴ってバク宙し距離を取る。


絵里「戦い慣れている…穂乃果が完全に力を溶け込ませていても、やっぱり戦い慣れていないとこうも違うのね」


絵里はホノカが着地すると同時に、フローズンブーストで急接近して切先から氷の魔力を放つ!
氷の斬撃はホノカを襲うが、穂乃果はオレンジスプラッシュで絵里の剣を斬りつける!
しかし、ホノカはその威力のせいで吹き飛ばされる。


絵里「でも、フラリードで戦った穂乃果と今の穂乃果は強さが別格。強くなったって感じるのも当然よね」


ホノカはまた突っ込む!
絵里はどっしりと構える。
ホノカは素早く連続で斬りつけるが、絵里は盾ですべての攻撃を防ぎつつカウンターの攻撃もする!
しかし互いの攻撃は届かない。


絵里「っ…なら!!」


絵里はホノカの攻撃を防ぐと、瞬時に盾を壁のようにしてホノカに突進!
突進されたホノカは体勢を崩した。
絵里は盾の横から突きを放つ!
しかし、体勢を崩していたホノカは剣を両手で持ち、なんとか振り下ろす!

絵里はその攻撃をすぐさま盾で防ぐが、オレンジの魔力が渦上に剣を包んでいたことに気付く。


絵里「これは…!!」


ホノカ「オレンジ・ストーム」


絵里の足元から光魔力の斬撃の渦が発生し、絵里を包み込んだ。
112 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/09/15(木) 22:15:05.09 ID:5/XDjc140
絵里「ぐっ…」


絵里は無数の斬撃に切り裂かれるが、剣をなんとか納め、両手で盾を持つ。


絵里「ドーム…シールドっ!!」


絵里が盾を地面に打ち付けると、絵里の周りからドーム状の魔力が発生!
そのドームがオレンジ・ストームを打ち消す。


絵里「ハァ…ハァ…」


絵里は膝をついて、ドーム状の盾の向こうにいるホノカを見つめる。


絵里「剣を納めたのはこういうことだったのね…」


絵里は地面につけていた盾を地面から離す。
そしてすぐに剣を抜く。


絵里「さて、反撃開始よ!」


ホノカは剣を両手で握りしめている。
そこに向かって絵里はアクアブルーブーストで接近!
絵里はホノカの右肩を狙って剣を振る。
ホノカはそれを剣で受け止める。
さらにオレンジの魔力を込めて剣を振り上げ、絵里の剣を薙ぎ払う!


絵里「っ!!」


ホノカは振り上げた剣を両手で持ち、剣にオレンジの魔力の渦を纏わせる。


ホノカ「オレンジ・ストーム」


そのまま絵里に対して剣を振り下ろす!
しかし、絵里は盾を高く振り上げてホノカの剣を受け止める。

絵里の足元からはオレンジの渦が発生しない。


絵里「やっぱり、そうだったのね!」


絵里はホノカの腹部を蹴る!
蹴られたホノカは体勢を崩す。
そのまま絵里は、自分の剣を盾に打ち付けて魔力を込める。


絵里「ディナイブルー!!」


絵里はホノカの左肩めがけて、水色の魔力を込めた剣を振り下ろす!
ホノカはなんとかバックステップで避けるが、完全には避けきれず、その斬撃は左肩を切り裂く。


絵里「オレンジ・ストームを放つ条件は、剣を振った後に切っ先が下を向いていること。今のあなたの攻撃を、わたしはかなり上で防いだ」


絵里「だからあなたの剣の切先は上を向いていて、地面に魔力が放たれることはなかった。あってるわよね?」


ホノカは左肩を抑えているが、その手を離して構える。


絵里「どう?私も結構やるでしょう?」


ホノカはまた突っ込み、斬撃を連続で放つ。
絵里はまた盾で防ぐが、ホノカは突然攻撃をやめて一歩下がる。
そのまま剣を水平に持ち、体勢を深くして剣に魔力を込める。


絵里「その構えは…」
113 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/09/15(木) 22:18:10.43 ID:5/XDjc140
今日はここまでです!
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/09/16(金) 00:19:42.98 ID:3ZDIMSiM0
始まりのホノカこれから本気って感じかな?
115 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/09/17(土) 20:43:34.84 ID:D/JhazH50
>>111
 (誤)絵里「でも、フラリードで戦った穂乃果と今の穂乃果は強さが別格。強くなったって感じるのも当然よね」
 (正)絵里「でも、クロスシーラで戦った穂乃果と今の穂乃果は強さが別格。強くなったって感じるのも当然よね」

です。申し訳ない。
116 : ◆G2i9TD/uc6FP [saga]:2016/09/17(土) 21:13:02.27 ID:D/JhazH50
ホノカ「スパイラル・オレンジ」


オレンジの魔力の強烈な突き。
絵里は盾で防げたが、かなり押し込まれる。
さらに盾を魔力が切り裂くので、体勢を崩した。


絵里「まずいっ!!」


絵里は体勢が崩れながらも剣をふるう。
しかしホノカはそれを、突いた剣で弾く!
そのまま絵里の懐に入り込み、背中に納めていた2本目で抜刀しつつ横斬り!!
絵里は一気に体勢を後ろに落として倒れ込む。
倒れると同時に右足を振り上げて、ホノカの左手を蹴り上げる!
ホノカの2本目の剣撃は、絵里の倒れていく胸を斬りつけようとするが、絵里は胸当てをつけているのでそれで攻撃を防げた!


絵里(でも、倒れた後のことは考えてないのよね)


絵里はドサッと倒れ込む。
ホノカは右手の剣をクルリと回して逆手に持ち、絵里の腹部めがけて振り下ろした。
絵里は右に転がってその攻撃を回避、1回転してから右手を振り上げて、追撃してきたホノカの剣を弾き立ち上がる。そしてバックステップで距離を取る。


絵里「危なかったわね…」


絵里「2本目を抜いてきた…注意しなくちゃ」


ホノカは両方の剣に魔力を込めて、絵里めがけて走る。


絵里「迎え撃つわ!」


ホノカは大きくジャンプをして絵里の前に着地、そこから体勢を低くして飛び込み2本の剣で斬る。


ホノカ「オレンジ・クロス」


絵里は盾では防がずに、後ろにステップを踏んで避ける。


絵里「それも斬った後で炸裂する技よね?わかってるわよ!」


ホノカは状態を起こして、左の剣で絵里を斬りつけるが盾で防がれる。
絵里は盾を押し込んでホノカの剣を押す。
ホノカは右の剣で絵里の盾を持つ手を狙うが、絵里は自分から見て右にステップを踏んでそれを避ける。
そして絵里は剣を振り上げてホノカの左わき腹を狙うが、ホノカも左足を一歩引いて攻撃を躱す。


絵里「やっぱり見えてるわね…!」


絵里はそのまま距離を詰めて剣を振るう!
ホノカは2本の剣でそれを防ぎ続ける。
しかし、ホノカは数回防ぐと、左の剣で絵里の攻撃を完全に受け止める!
そして空いている右の剣に魔力をまとわせて振るう!
剣を包んでいたすぐにはじけて刃を包む。
すると剣撃は凄まじい速度に変化する!


絵里「これはっ…」


ホノカ「トリプルオレンジ」


凄まじい剣撃のうち2撃は盾を斬りつけるが、最後の一撃は絵里の太ももを斬りつける!


絵里(足の防御がおろそかになっていた…)


絵里は鋭く剣を振ってホノカに距離を取らせる。
ホノカはバックステップで距離を取る。


絵里「傷は浅いけど、2本って大変ね」
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