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【モバP】渋谷凛 ファーストステージ - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 : ◆H.Fr5Z660Y [saga]:2016/09/12(月) 19:15:04.35 ID:fMqX/wMJ0
むせるような熱気と割れるような歓声を受けながら歌い終わった私はステージの袖から急ぐように彼の元へと駈け出して行く。

タッタッタッタッタ…

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1473675304
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笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
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トーチャーさん「超A級スナイパーが魔王様を狙ってる?」〈ゴルゴ13inひめごう〉 @ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
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【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
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【安価】少女だらけのゾンビパニック @ 2024/04/20(土) 20:42:14.43 ID:wSnpVNpyo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713613334/

ぶらじる @ 2024/04/19(金) 19:24:04.53 ID:SNmmhSOho
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旅にでんちう @ 2024/04/17(水) 20:27:26.83 ID:/EdK+WCRO
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2 : ◆H.Fr5Z660Y [saga]:2016/09/12(月) 19:19:27.91 ID:fMqX/wMJ0
凛「ハァハァ…ねえ、どうだったプロデューサー」

P「しっかり見てたぞ…凛。最高のパフォーマンスだ!」

凛「ありがとう、プロデューサー……。ふふっ、まだ心臓が突っ走ったままだよ、バクバクいってる…」

P「ほらっ」

胸元に手を当てて肩を弾ませる私にプロデューサーは酸素スプレーをスッと差し出してくる。

凛「大丈夫…ハァハァ…一曲だけだし…、それに今はこの気持ち…感じてたいから…」

額に張り付く髪を払うように搔き上げる。まだ高鳴る鼓動と掌で拭った汗が、先ほどまで自分が歌っていた場所の熱気を物語っていた。大きく息を吸い込みながら顎を反らすように天井を見上げ軽く目を閉じると、瞼に浮かぶステージでの姿に思わず頬が緩くなる。

P「気持ち良かったか……いい顔してるぞ。ほらっ…凛、汗すごいことになってるから拭いて」

凛「ふふっ、ありがとう。冷たくて…すっごく気持ちいい!」

プロデューサーが渡してくれた冷えたタオルに顔を埋める。ふんわりとした優しい肌ざわりが額と頬に溜まった熱を奪っていくのが心地好い。

P「頑張ったご褒美だからな!」

凛「えっ…、これが…?」

P「冗談だよ…」

凛「もうっ!」

P「ははっ、ゴメンな!それにしても良くやったな…いいライブだったよ」

凛「そっ、そうかな……。プっ…プロデューサー!?」

子供に対してするように良くできましたと言わんばかりにポンポンっと頭の上に手を置くと、クシャクシャと髪を撫でられて妙な恥ずかしさが込み上がってくる。

P「自分じゃそう思えないか?」

凛「そんなことない…と思うけど。なんていうか…ライトの煌めきとお客さんの歓声が聞こえて、音楽が始まったらもう熱くなって…ただ我武者羅だったから…」

P「初めてステージでのライブだもんな……そういうもんなのかもな……。フフッ…」

凛「どうしたのプロデューサー?」

P「いや、初めてあった頃のことを思い出してな…」

凛「出会った頃…?」

P「あぁ、さめた感じで生意気だった頃!」

凛「もうっ、プロデューサー!ねぇ、私…そんなに生意気だった?」

そう…私は街でプロデューサーに声を掛けられてスカウトされた。その頃の私は情熱を注げるようなものは一つもなくて、世間をさめた目で見ていたのかもしれない。
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/09/12(月) 19:19:37.75 ID:fVx2jwmmo
----------------------------AV男優の元へ
















            完
4 : ◆H.Fr5Z660Y [saga]:2016/09/12(月) 19:23:36.83 ID:fMqX/wMJ0
P「最初はな…。でも、良くレッスンも頑張ったし…。ホント立派になったよ」

凛「立派って…、なんか恥ずかしいよ…」

最初はそこまで乗り気じゃなかったアイドルも、始めてからは今までに感じたことがなかった熱みたいなものが胸の奥に生まれてきたんだ。火がついたって言うのかな?気がついた時にはアイドルのことで頭が一杯だった。

P「凛は強い子だからな…」

凛「っ……」

小さい頃から良く言われたこの言葉…。この少し吊り上がった目とか、普段の言葉遣いでそういった風にみられることが多いから……

P「良くここまで来れたな…おめでとう」

凛「あっ…、ありがとう…」

P「でもな、強くなくてもいいんだぞ」

凛「えっ…」

その言葉に私は耳を疑う。ハッとプロデューサーの顔を見つめると、彼は優しい眼差しを向けながら、そっと抱き寄せるように再び頭を優しく撫でてくる。

P「凛は一人じゃない…俺が一緒にいる。俺はお前を助けたいし、頼ってほしいと思ってるんだ…。だから強くなくてもいい…」

凛「プロデューサー…」

肩が小さく震えだすと抑えていた感情の昂りが堰を切ったように流れ出す。

P「アイドルなのに泣いちゃダメだろ…」

凛「だって…、プロデューサーが変なこと言うから…」

P「おいおい、変なことって…」

凛「強くなくていいとか、頼ってほしいって…」

ポロポロと頬を伝わりながらこぼれ落ちる涙が止まらない。でも、それは悲しい訳じゃない……嬉しいから…。

P「そうか、それじゃ俺のせいだな…」

凛「グスッ…、そう…プロデューサーのせい…だよ…」

私がプロデューサーの胸に顔を埋めると、彼は背中に回た腕の力を少しだけ強くする。

P「凛、もう少し落ち着いたら挨拶にいこうな」

凛「うんっ…」

この出会いが運命かなんて今はまだ分からないけど、二人で共に歩んで行ける道を信じてる。

プロデューサーが隣にいる…たったそれだけで、こんなに強くも弱くもなれる本当の自分がいるから…

終わり
5 : ◆H.Fr5Z660Y [saga]:2016/09/12(月) 19:24:30.53 ID:fMqX/wMJ0
短いですがご一読頂きありがとうございます。
凛ちゃんメインのライブじゃなくて一曲だけ歌うみたいなイメージです。

前書いたSS

武内P「渋谷さん」凛「どうしたのプロデュ一サ一?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1470856715/
4.93 KB   
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