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奇術師「木を食らい火を吹く」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/10/22(土) 11:23:27.01 ID:IMdLhomZ0
とある町はずれ

木こり「よお、あんたかい」

奇術師「やあ、朝早くから大変だね」

木こり「なぁに、仕事だ」

木こり「あんたこそ、こんな早くからどうしたんだ」

奇術師「実は、また木を譲ってほしくてね。金貨1枚分ほど貰いたいんだ」

木こり「ああ。それならあの小屋にあるの全部持ってってくれ」

奇術師「いいのかい?そんなに」

木こり「ああ、あんた以外の客は皆足元見て金払いやがる。いつもの礼だよ」

奇術師「それは、どうも。ありがたく受け取っておこう」

木こり「おお、今後ともよろしく」

奇術師「こちらこそ」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1477103006
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少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
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渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
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二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
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佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
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全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
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君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
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笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
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2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/10/22(土) 11:31:05.30 ID:IMdLhomZ0
奇術師の屋敷


奇術師「ただいま」

使用人「お帰りなさいませ」

奇術師「依頼は」

使用人「3件ほど。うち二つは既に人をやっております」

奇術師「ご苦労様、もうひとつは?」

使用人「領主様じきじきにということでしたので」

奇術師「ふむ。見せてもらってもいいかな」

使用人「はい」

奇術師「へえ。放火ね」

使用人「はい。なんでも、通常の攻撃では破壊できない材質だとか」

奇術師「なるほど、1時間ほどで行く。依頼人にも伝えておいてくれ」

使用人「かしこまりました」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/10/22(土) 11:39:25.34 ID:IMdLhomZ0
貴族街


奇術師「警備が厳重だな。面倒だ」

奇術師「気づかれないように行こう」

そういった奇術師は、一瞬の赤い輝きを見せた後、ゆらりと空間に溶け込んだ。

奇術師「所詮は寄せ集めか。気に留めるまでもなかったな」

依頼は、貴族街のはずれにある建物の放火だった。
どうやら、依頼人にとって都合の悪い書物が入っているらしい。

奇術師「ここか」

奇術師「警備は12人、入り口はひとつ。窓はなしか」

奇術師「ずいぶん厳重に警戒するんだね、そんなに大事なものなのかい?」

私兵長「ああ、そのとおりだ」

奇術師「驚いたな、いつからそこにいた」

私兵長「驚いた顔には見えないがね」

奇術師「感情が顔に出ないほうなんだ」

私兵長「のんきにお話ししにきたわけじゃねえんだ」

先ほどまで警備に当たっていた私兵が奇術師を囲っていた。

奇術師「なるほど、よく訓練されてるな」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/10/22(土) 11:46:14.21 ID:IMdLhomZ0
奇術師「なぜ君がここにいるのかな?」

私兵長「ある男から情報が入った。反政府組織の男が犯罪組織の男を雇い、ここをつぶす。とな」

奇術師「犯罪組織か。結構ないわれようだな」

奇術師「で、君が来たというわけか」

私兵長「ああ、あいにく燃やされちゃ困るものもあるんでね」

私兵長「こいつらではお前に勝てないだろうしな」

奇術師「まるで君なら勝てるとでも言ってるようじゃないか」

私兵長「そういってるんだ」

奇術師「自身があるのはいいことだが」

奇術師「君じゃ僕に勝てない」

私兵長「それはどうだか」

奇術師「まわりを見ろ」

私兵長「なっ!」

奇術師「君との楽しいお話中に、君の仲間はおねんねだ」

私兵長「貴様...!」

奇術師「言っただろう、君じゃ僕には勝てない」

私兵長「やってみなきゃわからないこともあるもんだぜ!」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/10/22(土) 11:54:20.64 ID:IMdLhomZ0
私兵長「ふん、口だけか他愛もない」

奇術師「くそ...」

私兵長「残念だが、お前は国に引き渡す」

奇術師「ちっ」

私兵長「ついて来い!」

私兵「私兵長殿!」

私兵長「おお、今こいつを捕まえた。お前はあいつらをなんとかしてやってくれ」

私兵長「俺はこいつを国に引き渡す」

私兵「な、何を言っておられるのですか?」

私兵長「なにをって」

私兵「捕まえたって、あそこに」

奇術師「見つかっちゃった」

私兵「ぐはっ!」

私兵長「私兵!」

奇術師「穏便に済ませたかったんだけど。やっぱり蜃気楼にしておくべきだったか」

私兵長「貴様、どういうことだ!」

奇術師「さあね」

私兵長「答えろ!」

奇術師「君はね、火に当てられたんだよ。それだけの話」

私兵長「どういうことだ!」

奇術師「さようなら」

私兵長の心臓部で、小さく火柱が上がった。

私兵長「」ドサッ

奇術師「閻魔にあったらよろしく伝えておいてくれ」

そういうと奇術師は依頼をこなし、静かに場を去った。
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/10/22(土) 11:59:51.99 ID:IMdLhomZ0
奇術師の屋敷


使用人「おかえりなさいませ」

使用人「お疲れ様でした。お夕飯の支度はできております」

奇術師「ああ、ありがとうね」

奇術師「それと、例の依頼にやった二人を呼んでくれ」

使用人「かしこまりました」


奇術師の部屋


奇術師「さて、報告を」

女「はい。依頼どおりに東の盗賊段を壊滅させました」

男「こちらも、問題なく」

奇術師「それはよかった。二人ともお疲れ様」

奇術師「しばらくゆっくり休むように」

はい。そういって二人は部屋を去った。
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/10/22(土) 12:43:50.71 ID:IMdLhomZ0
奇術師「やはり美味」

木こりから買った木を食べながらそう呟いた。

奇術師「力がみなぎる...」

使用人「失礼します」

奇術師「なんだい」

使用人「勇者が、あらわれました」

奇術師「へえ...ってことは」

使用人「魔王が復活いたしました」

奇術師「なるほど、遅かったね」

使用人「ええ、どうされますか」

奇術師「明日にでも出発しよう。旅の支度を」

使用人「かしこまりました」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/10/22(土) 12:51:32.18 ID:IMdLhomZ0
翌朝 酒場


勇者「仲間を探してるんだ。誰か腕の立ちそうな奴はいないか」

店主「それなら、さっき入ったばかりの奴なんか見たところ強そうだったが」

勇者「どいつだ」

店主「あそこの、コートの男だ」

勇者「協力感謝する」

勇者「おい、そこの君」

奇術師「なんだい」

勇者「俺の仲間にならないか、魔王を倒す旅をするんだ」

奇術師「いいね。ついていくよ」

勇者「やけにあっさりだな。死ぬかもしれないんだぞ」

奇術師「お...僕が負けることはないんだ。絶対にね」

勇者「心強いな、早速出発したいんだが」

奇術師「ああ、準備は整ってる」

勇者「?」

勇者「ならいいが...」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/10/22(土) 14:26:32.13 ID:UNLDBpO/o
なるほどわからん
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/10/28(金) 15:08:14.58 ID:kC/4irHV0
勢いで書き始めたものなので
構想が完全にまとまるまでしばしお待ちを
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/11/10(木) 18:56:28.83 ID:wDrs99PY0
勇者(何か怪しい。少しずつ探りを入れていこう)

奇術師「ところで、仲間は僕一人でいいのかな」

勇者「ああ、これから次の町に出発する」

奇術師「わかった。先に出ていてくれ、すぐに追いつく」

勇者「?」

勇者「わかった」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/11/10(木) 19:01:30.23 ID:wDrs99PY0
奇術師「ね、ほんとうだったろ」

店主「あ、ああ」

奇術師「これ、貰っておいてね。どうもありがとう」

店主「こんなに...」

奇術師「口止め料も入ってる。それじゃ」





勇者「早かったな。なんだったんだ、用事って」

奇術師「用事ってほどでもないよ」

勇者「そうか...っ!」ビリッ

勇者(女神の加護がこいつを拒絶している?)

奇術師「どうかした?」

勇者「いや、大丈夫だ。先を急ごう」

奇術師「了解」

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