提督「…さぁ出撃してこい!」 曙「黙れクソ提督」

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1 : ◆VENk5mkP7Y [sagesaga]:2016/11/04(金) 18:40:22.73 ID:W28dYlD9O

独自設定ありマッスル


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1478252422
2 : ◆VENk5mkP7Y [sagesaga]:2016/11/04(金) 18:41:23.18 ID:W28dYlD9O
提督「あ゛あ゛ん?ぼのぼのぉ…今何か言ったか??」

曙「黙れって言ったのよこのハゲ提督」

提督「は…ハゲてないし!?」

曙「デブ提督」

提督「ちょっとふくよかなだけだし!?」

曙「しかも性格もゴミだしね」

提督「ゴミは貴様ら艦娘だろ鉄くずどもめ」

曙「じゃあ任務に行ってくるわ。なるべくその加齢臭を撒き散らしながら呼吸しないようにしてね」

提督「せいぜい弾除け程度には活躍してくれよ。つーかはよ沈め」

曙「死ねハゲ」扉バタン

提督「」…ぐすん
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sagesaga]:2016/11/04(金) 18:42:20.11 ID:W28dYlD9O
金剛「テートクー…死ぬDeath!!!」ナイフ!!

提督「HAHAHA相変わらず、愛情表現が過激だな金剛!!」ナイフ受け止め

金剛「榛名の恨み、ここで晴らしマス!!」

提督「はぁ?まだそんなことを言ってるのか貴様は。あんな性玩具としても兵士としても中途半端なカス虫にいつまで執着してる?…いい加減、現実を見ろ」

金剛「」ブチィッ

霧島「姉様!?」取り押さえ

金剛「離せ!?離すデス!?霧島!!?」

提督「ほら、早くそのカス虫の姉を連れて行ってくれ。キーキーうるさくてかなわん」

霧島「ッ行きましょう…金剛姉様。…この男と同じ場所まで落ちてはいけません…」

金剛「絶対に、許さないデス!!?」扉バタン
4 : ◆VENk5mkP7Y [sagesaga]:2016/11/04(金) 18:43:04.59 ID:W28dYlD9O
提督「…」

提督「」…引き出し開け

提督「」写真

提督「」ハルナ…
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sagesaga]:2016/11/04(金) 18:43:49.19 ID:W28dYlD9O

雷「遠征から帰ってきたわよ」

提督「よし下がれ」

雷「…ねえ…。もう少し愛想をよくしたらどうかしら…?。私は別に気にしないけど、暁とか電に褒める言葉も何もなくそんなこと言って、あの子たちが毎回どれだけ傷ついてるか分かってるの?」

提督「はっ。俺の知った話ではないな。お前たちは兵器だ。馬車馬のように無言で俺のために働くのが仕事だろ?」

雷「…私たちにだって感情はあるんだから…!!。いつか背中を刺されないように気をつけなさいよ…!!」

提督「ご忠告感謝。さぁ早くどっかいけクソチビ」

雷「ッ!!」扉バタンッ


提督「」…ごめんな…
6 : ◆VENk5mkP7Y [sagesaga]:2016/11/04(金) 18:44:42.96 ID:W28dYlD9O
加賀「…」

提督「おいおいノックもなしにいきなり入ってくるのはご法度だろう?。俺が貴様ら性玩具で遊んでる最中だったらどーするんだ??」

加賀「…」書類バサッ

提督「床にまくなよ!?さっさと拾え!!解体するぞ!!!」

加賀「…」書類踏みつけ

提督「おうおう、随分反抗的な目をしているなぁ加賀ちゃあん…。今なら許してやる。…早く拾え」

加賀「…いつか、私の手で…」扉バタンッ


提督「」こわかった…(涙目
7 : ◆VENk5mkP7Y [sagesaga]:2016/11/04(金) 18:45:38.07 ID:W28dYlD9O

伊19「オリョール50周…終わったの…」

提督「おおそうか」

伊19「これで…休みが貰えるのね…」

提督「ん?おいおいなんだこの書類は、インクが溢れてて出撃回数のところが隠れているぞ?」

伊19「!??そんなはずは!!??」

提督「これじゃあ本当にオリョクルちゃんとしたか分からないなぁ」ニヤニヤ

伊19「バカ言ってんじゃないのね!!ちゃんとしたに…!?」

提督「もうあと50周、オリョクルしてこい」

伊19「…は?」

提督「ほら早くいけ。それともここに残って性玩具になるか??」

伊19「ッふざけたことを言うな!!!練度の低い潜水艦だっているのね!!!艦隊の疲労度を考えて!!!私達に沈めって言ってるの!!??」

提督「理解が早くて助かる」

伊19「…ッいつか地獄に落ちるといいのね…」扉バタンッ
8 : ◆VENk5mkP7Y [sagesaga]:2016/11/04(金) 18:46:24.53 ID:W28dYlD9O

提督「」

提督「」つ携帯

提督「」もしもし…
9 : ◆VENk5mkP7Y [sagesaga]:2016/11/04(金) 18:47:13.36 ID:W28dYlD9O

五月雨「い、伊19さーん…!」

伊19「…?…あぁ、五月雨なのね」

五月雨「どこに向かおうとしているんですか…?」

伊19「決まってるのね、オリョクルなのね…」

五月雨「で…でも今日のノルマはさっき終わらせてましたよね…?」

伊19「またあのゴミムシに追加されたのね…死ねばいいのに…あぁ」

五月雨「ッ私に任せてください…!出撃記録は私が書き換えて、資材は倉庫の奥に眠ってる使わない艤装を解体して得ておきます…!…潜水艦の皆さんはゆっくり休んでください…!」

伊19「ッ!?で、でも、もしそんなことバレたら五月雨が…」

五月雨「…任せて下さい!。実は以前も同じことをしたことがあるのですが、全然バレませんでしたから…!」

伊19「さ…五月雨…!あなたは女神なのね…!!」

五月雨「さぁ、早く行ってください。あとは私に任せて…!」

伊19「ッ恩にきるのね…!!」タッタッタッ
10 : ◆VENk5mkP7Y [sagesaga]:2016/11/04(金) 18:48:00.67 ID:W28dYlD9O

五月雨「…」

五月雨「」携帯

五月雨「」もしもし…
11 : ◆VENk5mkP7Y [sagesaga]:2016/11/04(金) 18:48:55.02 ID:W28dYlD9O
艦娘とは。
孤児や行き先のなくなった子供、その他様々な理由で『改造』を望んだ少女が行き着く姿。
人間の体に、艦という型をあてがい整形し、人間を兵器へと昇華する技術。

故に艦娘は。
艦としての記憶と己の元の記憶の二つを併せ持つ。

『君にこれから着任してもらう鎮守府は、少々特殊な鎮守府になる予定だ』

総督は語る。

艦娘になるには様々な条件がある。
本人の身体能力。
あてがう艦との相性。
その他、様々な条件を満たさないとなれるものではない。
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/11/04(金) 18:49:12.73 ID:Q3DESL6Ao
「」の後ろに地の文擬きみたいな手抜きの糞文章付けるの流行ってるの?
13 : ◆VENk5mkP7Y [sagesaga]:2016/11/04(金) 18:49:45.38 ID:W28dYlD9O
ゆえに、その存在は希少。
どこもかしこも戦力不足で悩まされる我が国は、当然。

艦娘になりたいと、この海を守りたいと志願するものだけを採用していたら、すぐに戦力不足に陥ってしまう。

『…わかってくれ、この国のためなんだ』

ゆえに強制する。
全国の少女たちの中から適合性がある者を探しそして、簡単な勧誘をしても艦娘になってくれない少女は…。

ならざるを得ない状況になってもらう。

『非人道的、道徳無視、人権侵害。…なんとでも言ってくれ、そんなことはわかっているんだ』

そのことを語る総督は。
他の誰よりも辛そうで。
14 : ◆VENk5mkP7Y [sagesaga]:2016/11/04(金) 18:50:30.94 ID:W28dYlD9O
『きっと私は地獄に落ちるだろう。だが…。100年先の未来にもこの国を残すために、私の行なっていることは、間違っているが、間違っていないと私は信じている…』

自分がこれから着任する鎮守府の艦娘は。
そうした、戦う気のなかった、ならざるを得ない状況に追い詰められた、海になんて興味もなく戦う理由も見出せない、そんな少女たちが集まる鎮守府だそうだ。

…私は悪魔にならなければならなかった。
年端もいかぬ少女に強制的に武装させ、戦地へと向かわせる。

考えるだけで心が張り裂けそうだ。
…だが、そんなことは提督になると決まったその時から覚悟している。
15 : ◆VENk5mkP7Y [sagesaga]:2016/11/04(金) 18:51:19.75 ID:W28dYlD9O
私は鎮守府に着任する前に、着任する予定の鎮守府の視察を行った。

案の定、状況は最悪だ。

戦う意味を見出せない艦娘達に戦闘意欲はなく。
なおかつ、あろうことか艦娘同士の仲も最悪であった。

…全ては前任の提督の行い。

優しい前任の提督は。
どの艦娘からも好かれる素晴らしい提督だった。
理想の提督であった。
この鎮守府はうまくいくはずであった。

しかし。

もはや身寄りのない、提督以外に頼れるもののいないたくさんの艦娘全てに平等に接することなど出来るはずがなく、提督と艦娘の間に絆は結ばれていても、艦娘同士の間に絆なんて物はなかった。
16 : ◆VENk5mkP7Y [sagesaga]:2016/11/04(金) 18:52:00.01 ID:W28dYlD9O
提督に褒められたい一心で。
先陣を切り、怪我をする者。
功を焦って、被弾する者。
武功を取り合って、争う者。

どんな艦隊編成を組んでも、艦娘同士の仲は最悪で。

団結力のない艦隊で勝てるはずもなく。

優しい前任の提督は、無数の敗北と無数の死傷者を出しその席を追われた。


視察から数日。
私は悩んだ。
どうすればいいか。
どうすれば彼女達の間に絆を結ばせることができるか。

…悩んで、悩んで悩み抜いて…。
たどり着いた私の答えは。

…艦娘の敵になることだった。
17 : ◆VENk5mkP7Y [sagesaga]:2016/11/04(金) 18:52:40.93 ID:W28dYlD9O

結果は劇的。
効果は抜群。

最悪の提督として君臨した私に。
艦娘は皆反発し、そして。

団結した。

今までなかったものが鎮守府には生まれた。

功を焦る者はいなくなり、艦隊にかばい合いが生まれた。
命を捨てて突撃するなど危険な戦闘を行うものはいなくなった。
艦娘同士の間には私への悪口という共通の話題が生まれ、会話が増えた。

皆が皆、一致団結して、私という脅威に立ち向かう。
そして、海域を安全に、解放していく。

自慢ではないが、私が着任してからは艦娘の怪我をする頻度は前提督の10パーセント以下だ。

私の作戦は、私の望み通り、上手くいった。
上手くいっている。
18 : ◆VENk5mkP7Y [sagesaga]:2016/11/04(金) 18:53:17.90 ID:W28dYlD9O
提督「だが、やはりつらいな…」

年端もいかぬ少女に無茶な命令をし、恐ろしい提督として君臨し続けなければいけない私。

あぁ、そうだ。
私はつらいんだ。
自ら選んだこの修羅の道。
しかし、周りの全てに嫌われなければならないこの役回りは…。しかも少女達に嫌われなければならないというこの行いは…。

非常に、その、心にくる。

なるべく嫌われる見た目になるように、炭水化物を多く取り肥え、ハゲを演出するために頭の一部の髪を剃る。そしてヒゲを汚く生やし不摂生な見た目を演出。
極め付けに鏡の前で何日もかけて練習した、下卑た笑顔。

…全ては彼女達が傷つかないために。
そして海を取り戻すために。
19 : ◆VENk5mkP7Y [sagesaga]:2016/11/04(金) 18:54:05.79 ID:W28dYlD9O
五月雨「…提督?」

提督「うおっ!?…ノックをしろといっているだろう。…五月雨か」

五月雨「潜水艦の50回分の出撃記録です」

提督「…すまない、ありがとう」

彼女は唯一。
私の『演技』を知っている者。
着任してすぐ、まだ私がクソ提督の演技が板につかないうちにひょんなことからバレて私の嘘に気づいしてしまった子。

五月雨「…提督、無理していませんか?」

提督「ん?してないぞ。貴様は私のアレを演技だと思っているかもしれんが、あれは私の本心だぞ。お前も無駄口を叩くなら解体して…」

五月雨「嘘が下手くそですね」

提督「…私に微笑みかけてくる艦娘なんて、お前ぐらいだよ五月雨…」

五月雨「…くれぐれも無理をしないでくださいね。…それでは…」
20 : ◆VENk5mkP7Y [sagesaga]:2016/11/04(金) 18:54:42.85 ID:W28dYlD9O
扉から出ていく五月雨を見送る。

私がクソ提督で居続けることができるのも彼女の存在が大きい。

私が言った無茶な命令や暴言を、彼女が裏で今回の潜水艦達へ行ったようになんとかする。

そしてそんなコンビネーション以上に。
私の心は救われていた。
きっと、本当に鎮守中の少女誰一人からも嫌われたら、クソ提督を続けることなんて果たしてできないであろう。

彼女は、彼女が思っている以上に、私の役に立っている。
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