P「人形の檻」

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495 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/24(金) 18:45:44.98 ID:tCVv87GE0
真美「本棚に何かないかな?」

真美「これは……本じゃなくてノートだね」ペラ

真美「うわっ、びっしり書かかれてる」

真美「でも全部片仮名で読みにくいなぁ」

真美「え〜っと……なになに?」

真美「初めてのお客さんは髪の長い女の子」

真美「部屋から出ずにずっと泣いていた」

真美「大丈夫、これからは泣かなくてもいいんだよ」ペラ

真美「今日は背の高い男の子」

真美「頑張ってたけど時間切れ」

真美「仲良くしましょうね……」

真美「これって……」パラパラ
496 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/24(金) 18:59:23.75 ID:tCVv87GE0
真美「後ろの方に……」

真美「おどおどした女の子が来た」

真美「鬼にやられなくて良かった」

真美「この子は今のお気に入り……」

真美「これってゆきぴょんの事じゃん」

真美「背の高い髪の白い女の子」

真美「前の女の子と知り合いみたい」

真美「せっかくだから一緒に飾ってあげる」

真美「お姫ちん……」

真美「元気な黒髪の女の子」

真美「この子も前の二人と知り合いみたい」

真美「こんな偶然あるんだね」

真美「とっても頑張ってたけど残念だった」

真美「一緒に飾ってあげたかったな」

真美「ひびきんのまで……」
497 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/24(金) 19:11:38.84 ID:XDblj2KSO
兄ちゃんにも穴はあるんだよな…
498 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/24(金) 19:12:00.42 ID:tCVv87GE0
真美「あ、じゃあ兄ちゃんのは!?」

真美「どこかにあるんじゃないかな?」ペラペラ

真美「多分後ろの方だよね」

真美「ん?」

真美「スーツの男の人」

真美「せっかくここから出れたのに」

真美「操り人形に取られちゃった」

真美「もしかして……これ?」

真美「これより前に操り人形になったのは……」ペラペラ

真美「女の人だ」

真美「兄ちゃんはこの人を助けようとしたのかな?」パラパラ

真美「……ん、最後のページに何か」
499 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/24(金) 19:30:55.03 ID:tCVv87GE0
『コノヘヤマデヤッテキタ サイドテールノオンナノコ
ドウヤラマエノコタチト シリアイミタイ
コレハモウキットグウゼンジャナイ』

真美「!」ゾクッ

『アナタハ ドウナッチャウノカシラ』

真美「ま、真美は……みんなとここを出るよ!!」

真美「思い通りになんてなってやるもんか!!」

真美「はぁはぁ……うぅ……」ジワ

真美「今更だけどとんでもないとこに真美はいるんだよね」グス

真美「みんな……うん、真美が頑張らないと」

真美「他に目星い物は……」パラパラ

真美「うん、なさそうだね」

真美「次はどうしよっか」

行動安価>>501
500 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/24(金) 20:36:02.73 ID:XDblj2KSO
>>500Get
501 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/24(金) 21:18:19.27 ID:A/vQru+qO
深呼吸
502 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/25(土) 03:21:33.24 ID:Xed63LEFo
ノートは全部カタカナってことは今までのカタカナのメモ書いた人と同じなのかな
503 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/25(土) 23:49:57.70 ID:t43x9mbm0
真美「冷静に動くために深呼吸しよう」

真美「す〜っは〜……」スーハー

真美「ん、なんだかスッキリした!」

真美(ここでは何が起こるか分かんないから)

真美(大きな箱も確認したいけど、まずはショーケースの土台にある穴にはまるものを探したいな)

真美(あ、それがこの大きな箱の中にあるかもしんないのか)

真美「う〜んぜんまいも気になるし……」

真美「一度下に戻るのもアリかな?」

真美「もちろん天井口は開けたまんまにしとくけど」

真美「ん〜、よし、決めた!」

行動安価>>505
504 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/26(日) 09:37:15.30 ID:tztZcKT/O
鳥の件が気になるな〜
後もう少しヒントが欲しい…
505 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/26(日) 12:36:39.36 ID:7rLcwQO2O
とりあえず箱を調べてみる
506 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/03/31(金) 16:04:48.74 ID:8RmxgTWf0
真美「この机の側の大きな箱を開けてみようかな」

真美「鍵とかはないよね? うん、蓋を開けるタイプだからそのまま取るだけっぽい」

真美「……開けたとたん暗くなるとかないよね?」

真美「だからって、開けないわけにもいかないもんね」

真美「うし! 開けるよ!」スッ

真美「これは……おもちゃ箱?」

真美「おもちゃのティーセットに、小さなイス」

真美「このシートは芝生を模した小さなカーペットかな?」ガサ

真美「あ、お料理セットもある……」

真美「とにかくこれで人形とおままごとしてたっぽい」

真美「ん〜、他は何もなさそうかな」

真美(暗くはならなかったけど、ヒントになりそうなのもなかったよ)

行動安価>>508
507 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/31(金) 22:19:39.66 ID:qkR8og4wO
後何が出来るのかがわからない…
508 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/03/31(金) 22:24:33.63 ID:7T0+Lt/iO
一か八か
鬼の頭を鏡の間に持っていく
509 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/01(土) 03:51:14.58 ID:Sxlk0P0W0
これは話が動く予感
510 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/01(土) 09:03:16.81 ID:eYDKFFN+O
土台の穴にはまる物も手掛かりないしな〜
良くも悪くも進展があることを願う
511 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/05(水) 01:03:18.93 ID:r+XW8XYwO
まだ回収されてないヒント(紙)の謎って
鳥の絵があった部屋の「上…見ろ」と
鏡の間の「ここにあいつさえ…」と
毎回変わるパスワード
他にあったっけ?
512 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/06(木) 02:29:23.55 ID:txQ1k4FUO
後は鏡が嫌い的なやつくらいだと思われ
513 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/13(木) 18:52:21.08 ID:E0AkSmsO0
真美「ん〜、ゆきぴょん達や土台の穴も気になるけど」

真美「あの鬼の首を鏡の間に持っていって反応を見てみよっかな」

真美「これで鏡が苦手なのが誰かはっきりするしね!」

真美「あ、天井口は開けっぱで行くよん!!」

―広間

真美「あ、やっぱり燭台の火が二つになっちゃってる……兄ちゃんも……まだいるね」

真美「っと、鬼が来ちゃう前に動かないと……っ!」タタ



真美「えっと、このぎょーぎょーしい箱をこのへんてこな鍵で開けてっと……」ジャララ

真美(う〜ん、時間が惜しいから話聞かずにバビュンって持って行っちゃおっか)

真美「よし、そうと決まれば……」スッ

鬼「……ほうワシを見ても驚かんとは」

真美「ちょっとごめんね!」ガシ

鬼「ぬっ」

真美「わっ、思ってたよりずっと軽い!!」
514 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/13(木) 19:01:22.33 ID:E0AkSmsO0
鬼「おい、気安く触るでない!」

真美「だからごめんって言ってるっしょ?」

鬼「どこへ行くのだ」

真美「んっふっふ〜、い・い・と・こ・ろ!」

鬼「待て」

真美「待たない」

鬼「どうせワシを運ぶなら取引をしろ」

真美「やだよ〜」

鬼「ワシと取引をすればお前にっとってたった一つの真実を教えてやろう」

真美「知らなくていいもんね」

鬼「……後悔するぞ」

真美「ふん! 脅したって無駄だぞ」

真美「それに後悔するのはお前の方っしょ!!」

鬼「何のことだ」
515 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/13(木) 19:08:45.58 ID:E0AkSmsO0
―鏡の間

真美「到着」

真美「ここに入ってもとぼけていられるかな?」キィイ

鬼「……」

真美「う〜、やっぱりチカチカするよ」

真美「それに真美と鬼の頭がいっぱいで変な感じ」

真美「あ、そうだ」チラ

真美「どうだ! まいったか!!」

鬼「……何のつもりだ?」

真美「あれ!? 何ともないの?」

鬼「貴様は何がしたいのだ」

真美「鏡が嫌いなんじゃないの?」

鬼「何とも思わぬ」

真美「そんな〜!!」
516 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/13(木) 19:14:05.50 ID:E0AkSmsO0
真美「あ! もしかして真美がここにいるからダメなのかも!」バタン

真美「……」

真美「……」

真美「……もういいかな?」キィ

鬼「……」

真美「うあうあ〜! 変わらずいるよ!!」

鬼「下らぬ遊びは済んだか?」

真美「こっちは遊んでなんかないよ!!」

真美(でもあの人形も鬼も鏡が大丈夫ってことは)

真美(やっぱり兄ちゃんが鏡が嫌いってことだよね)

真美「……」

真美(他に思い当たるのもないし)

鬼「おい、貴様、ワシと取引しろ」

真美「しないって言ってるっしょ」
517 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/13(木) 19:19:03.92 ID:E0AkSmsO0
真美(でもそうなったら兄ちゃんが何所にいるかってことなんだけど)

真美(まず兄ちゃんが動くために首だけの人形と取引しないといけないんだよね)

真美(う〜ん、どうしよう)

真美(あ、ぜんまいの謎も残ってるんだよね)

真美(それにゆきぴょん達……)

真美(次はどう動くべきかな?)

鬼「……」

真美(あ、この鬼はこのままでもいいのかな??)

行動安価>>519

※鬼との取引不可
518 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/13(木) 19:28:56.51 ID:J4aQZRZ6O
kskst
519 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/13(木) 20:44:53.35 ID:WHrPzgf80
とりあえず鬼じゃない方と取引して兄ちゃん移動させて兄ちゃんの移動先考える
520 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/13(木) 21:02:24.62 ID:dKjMz/fdo
じゃないともう時間がないしね
521 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/13(木) 21:59:52.87 ID:LtHKf/VhO
つまり平仮名で書かれたヒントがPのということか
522 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/14(金) 12:38:07.93 ID:rmcqMNwe0
真美「うん、やっぱり首だけの人形と取引しよう!」

真美「多分兄ちゃんが動くのは人形と取引してからだと思うし」

真美「燭台の火もあと二つしかないかんね」

真美「それに最後のパスコードも手に入れなきゃだもんね」

―広間

真美(鬼を鏡の間に置いてきちゃったけどよかったのかな……?)

真美(出ていく時何か言ってたけど……ま、いっか!)

真美「おーい! 取引しに来たよ〜!!」

人形「おお、そうかい」

人形「うれしいねぇ」

真美「うん! でもまだ君の身体は見つかってないから一緒に探してもいい?」

人形「ああ、かまわないぜ」

真美「じゃ、れっつらごー!!」
523 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/14(金) 13:02:02.40 ID:rmcqMNwe0
真美「……」

真美「とは言ったものの、どこに行ったらいいのかな?」

仮面「……」

真美「少なくとも兄ちゃんは真美がここにいたら動く気はなさそうっぽいし」

真美「他の三人もどこかに移動した後に兄ちゃんはいなくなってたよね」

真美「えっと確かゆきぴょんが最初に目覚めた部屋に」

真美「お姫ちんは二階に、ひびきんは地下に行ってたよね」

真美「なら真美は書斎の方に行ってみよっかな!!」

真美「そうと決まればいざゆかん!」




仮面「……」
524 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/14(金) 13:09:16.75 ID:rmcqMNwe0
―書斎

真美「ってなんとなくここに来たけど」

真美「もうここには調べるものってないよね」

人形「おいおいそんなんで大丈夫かい」

真美「大丈夫っしょ」

真美「えっと、ここの人形にはぜんまい入れる穴はなかったよね」

真美「それにしても兄ちゃんはどこに行ってるんだろう……」

真美「あ、てかもういないのかな?」

真美「ちょっと見てみよう」

―広間

真美「いなくなってる……」

真美「やっぱり取引して広間からいったん離れることが兄ちゃんがいなくなるきっかけなんだね」

真美「じゃあ、兄ちゃんはどこに行ったのか……」
525 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/14(金) 13:47:08.95 ID:rmcqMNwe0
真美「う〜ん……みんなが取引した後、兄ちゃんがいなくなってからまだ行ってない場所に兄ちゃんが行ったって考えるのがセロリ―だよね」

真美「えっと……ひびきんが色んなところ行ってたから、結構絞られてるよね」

真美「思い出せ……二階にも地下にも行ってたから、多分この階のどこかにいるはず」

真美「えっと……鏡の間には誰も行ってないよね……それから真美たちが最初にいた部屋はゆきぴょんが行ってたけど」

真美「兄ちゃんがいなくなってからは行ってなかったかな? う〜ん微妙な所だけど、一応候補に入れとこう」

真美「それから、物置とその隣の部屋はひびきんが行ってたから除外して」

真美「あ、書斎と武器庫、その隣の鍵を持った着せ替え人形の部屋もいなかったよね」

真美「鬼の首のあった部屋も行ってたから」

真美「あと残ってるのは何もなかった部屋と鳥の絵が壁にあった部屋かな」

真美「鏡の間、最初に真美たちがいた部屋、その隣の鳥の絵の部屋、そして何もなかった部屋」

真美「うん、この四つの部屋は兄ちゃんがいなくなってからまだ行ってない部屋のはずだよ!」

真美「つまり、兄ちゃんはこの部屋のどこかにいるはず!!」

真美「でも兄ちゃんが鏡を嫌ってるとしたら鏡の間にはいないはずだから」

真美「実質三つだよ!!」

真美「どこから探そうかな」

行動安価>>527
526 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/14(金) 14:24:56.37 ID:X+p/E4X6O
何もない部屋が怪しいかな?
527 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/14(金) 15:22:16.81 ID:mCep79j8O
じゃあ何も無かった部屋に移動
528 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/07(日) 22:54:06.90 ID:M7L7xb5Mo
はよ
529 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/10(水) 17:37:27.98 ID:nQgb3WBXO
はよう
530 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/15(月) 21:17:14.97 ID:QDnpkjGT0
真美「やっぱり何もなかった部屋が怪しいよね」

真美「ってことで何もなかった部屋に行こっ!」



真美「とーちゃく!」

真美「さあ、兄ちゃん! ついに追い詰めたぞ!!」スッ

真美「……」ガチャ

真美「あれ? 鍵が掛ってる……?」ガチャガチャ

真美「なんで?」


「だ、誰かいるのか!?」


真美「わっ」ビクッ

真美(扉の向こうから声が……)


「おーい……」


真美(この声……兄ちゃんだ)
531 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/15(月) 21:40:22.53 ID:QDnpkjGT0
真美「に、兄ちゃん?」

「! この声は……ってすまない、君が誰だか分からない」

「気が付いたらここにいて……側に気味の悪い仮面もあるし」

「でもよかった……話せる人がいて」

「鍵もかかってて、少し不安になってたんだ」

真美「え、ここの鍵は兄ちゃんが閉めたんじゃないの?」

真美「それに仮面が側にあるって、兄ちゃんは今何も被ってないの?」

「兄ちゃんって俺のことかい……? えっと何も被ってないよ? この仮面、つけた方がいいのかな?」

真美「だ、だめ!」

「それと多分、俺が鍵を閉めたわけじゃないと思うんだけど……」

「その口ぶりじゃ君が閉めたんじゃないだろうし……う〜む」

真美「……」

真美(ええ〜!? これどうしたらいいの!!?)
532 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/15(月) 21:54:37.73 ID:QDnpkjGT0
真美(なんか兄ちゃん仮面外れてるっぽいし……この部屋いつの間にか鍵が掛ってるし)

真美(この部屋の鍵なんてなかったよね? もしかしてこのぜんまいが関係してるのかな?)

真美(それにしても、兄ちゃんが無事でよかった)

「あの、いいかい?」

真美「な、なに?」

「いきなりで悪いんだけど、ここの鍵を探してくれないか?」

真美「鍵……」

「厚かましいとは思うんだが、頼れる人が他にいないから……」

真美「……」

真美(ううむ、どの道兄ちゃんをなんとかしなきゃって思ってたし)

真美(探さないとね!)

真美「うん、分かった!! 探してくるよ」

「ありがとう」
533 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/15(月) 22:04:49.84 ID:QDnpkjGT0
真美「すぐ戻ってくるから、待っててね!」

「あ! ちょっと待ってくれ」

真美「?」

真美「どうしたの?」

「いや、また誰か来た時に君である確証が欲しくてね」

「君の名前を教えてくれないか?」

真美「!!」ドキッ

真美(これって……)

「ん……そういえば君の声どこかで」

真美「……」カサッ

『なまえ しられちゃいけない なまえ しられると かm……』

「間違ってたら悪いんだけど……君の名前って」




「ユキホだったりしないかい?」
534 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/15(月) 22:18:44.47 ID:QDnpkjGT0
真美「っ!」ゾクッ

真美「ぇ、な、なんでゆきぴょんの名前……」ボソ

真美(冷や汗が止まらない……)

「違ってたか?」

真美「……」ドッドッ

真美(真美は広間で人形と話すとき……って)

「ん〜と……じゃあ」

真美(自分の事を―――じゃ――聞か―――)



「マミか?」



真美「ぁ、っ!!!」ズッ

真美(か、身体が動かない……!?)

真美(声も……っ!!!)
535 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/15(月) 22:30:34.82 ID:QDnpkjGT0
ガチャ……ギィィイイイ

仮面「……」

真美「!」ガタガタ

真美(仮面……つけたまま)

真美(近づいてくる……いやっ、誰か……!!)

真美(亜美……にいちゃ……っ!!)

仮面「……」スタスタ

人形「はは、大ピンチだな!」


不測の事態
>>537 コンマ30以下回避
536 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/15(月) 23:14:58.77 ID:O/HbNb3+o
加速
537 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/15(月) 23:39:52.00 ID:BdKbSEDho
はいはい全滅全滅
538 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/15(月) 23:59:28.76 ID:O/HbNb3+o
どうなる…
539 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/16(火) 01:29:19.90 ID:e7QOx0bRo
コンマ強すぎワロタ
540 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/16(火) 02:16:44.34 ID:nr8nnkgjo
回避おめ
541 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/16(火) 02:59:27.62 ID:Msn4g1rJO
00はヤバいなw
さて、これで解決に一歩近づけるか
542 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/16(火) 04:55:03.13 ID:Msn4g1rJO
スゲェ…
543 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/17(水) 19:22:06.57 ID:7km03cda0
ゴトッ

仮面「!!」バッ

仮面「……っ」タタタッ



真美「っはっ、はーっ、はーっ」ゼーゼー

真美「な、なに? 真美助かったの……?」ペタン

真美「あ……これ、手鏡」

真美(偶然手鏡が落ちて、それに気付いた兄ちゃんは逃げた……ってことだよね?)

真美「……この為だったんだ」

人形「あんた、運がいいな」

真美「……知ってたの?」

人形「さてね」

人形「そんなことより、早く俺を元に戻してくれよ」

真美「そんなことって、さっきちょーヤバかったっしょ!!?」

人形「はは」
544 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/17(水) 19:46:08.12 ID:7km03cda0
真美「まったく」

真美「……」

真美(手鏡、少しひびが入ってる……これ、まだ兄ちゃんに効くのかなぁ)

真美「あ! 兄ちゃん逃げちゃったけど、何処に行っちゃったんだろ」

真美「さっきの感じだとどこかに隠れてまた真美を狙ってくるかも」

真美「対策は鏡って分かったけど、不意をつかれたら真美は……」ゴクリ

真美「扉を開ける時は慎重にならなきゃ、だね」

真美(そういえば兄ちゃんが出てきた何もなかった部屋って、今も何もないのかな?)

真美(あ、でも時間もあまりないし、先に人形との取引を終わらすべきかな?)

真美(ぜんまいもまだ分かってないし、屋根裏部屋のショーケースの台座の穴も……)

真美「うあうあ〜、まだやることがいっぱいあるじゃん!! どうしよう!!」

真美「兄ちゃんにも気をつけなきゃいけなくなったし、むしろマイナスっぽいよ!」

真美「ん〜、とにかく行動しなきゃダメだよね!」

行動安価>>546
545 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/18(木) 02:21:23.74 ID:+o+17efoO
Pは敵なのか?
546 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/18(木) 08:34:44.56 ID:6QEvGlGGO
んーじゃあ何もなかった部屋を探索
547 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/19(金) 06:08:20.11 ID:SPmngCS40
真美「とりあえず、兄ちゃんがいた部屋に入ってみよう」

真美「……やっぱり何もないか」キョロキョロ

真美「仮面なんて落ちてないし、やっぱりあれは真美を騙すための嘘だったんだ……ん?」

真美「何か地面に書かれてる……?」タタッ

真美「前までは無かったよね……えっと」

『オレのことはいいからにげ...』

真美「……」

真美「文字……震えてる」

真美「これ、兄ちゃんが書いたのかな……?」

真美「……兄ちゃん」
548 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/19(金) 06:14:28.81 ID:SPmngCS40
真美(本当に兄ちゃんの事、放っておいていいのかな?)

真美(確かに、何処にいるかもう分かんないけど……)

真美「う〜、何が正解か分かんないよ〜!」

真美「かといってこのままここにいても仕方ないし……」

真美「う〜ん……」チラ

人形「ん?」

真美(先に取引を終わらせるべきかなぁ)

真美「それとも……」

行動安価>>550
549 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/19(金) 08:10:57.78 ID:9VqVo/8no
とりあえず取引終わらせちゃうのがよさげかな
550 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/19(金) 17:25:57.91 ID:PIOC3sF0O
取引を終わらせる!
551 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/27(土) 15:51:31.19 ID:0+YoLTQN0
真美「先に取引を終わらせちゃおう」

真美「時間もないし、最後のパスコードも手に入るはずだしね!」

真美「ってことで目指すは地下!!」

―広間

真美「燭台の火は残り二つのまんまだね」

真美「頑張らなきゃ」

ガンッガンッ

真美「ん……? 地下から音がする……?」

真美「……」

真美(すっごく嫌な予感がするんだけど……)

真美「い、一応降りてみよう」

ギッギッギ……
552 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/27(土) 15:59:54.84 ID:0+YoLTQN0
―地下

真美「降りていく最中からどんどん音が大きくなっていってたけど……」

ガンガンガンガンッ

真美「うあうあ〜!! 首の無い鬼が檻を壊そうとしてるよ!!」

真美「まだ真美には気付いてないっぽいけど……この中に入るのはむぼーだよね……」

真美「うぅ……でも大分檻も歪んじゃってる」

真美「あ、鍵穴もあんなに……もう鍵じゃ開けらんないかも」

真美「それに、もう少ししたら壊されちゃいそうだよ〜」

真美「ど、どうしよう……」

真美「これってつまり……」

真美(燭台の火が残り一つになったらこの檻が開いて、鬼の身体が出てきちゃうってことだよね)

真美「かといって今檻に入る手段もないし……」

真美(まさかこんなことになってるなんて思ってもみなかったよ)

真美「……う〜ん」

行動安価>>554

553 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/27(土) 20:30:12.21 ID:KFda6QfHo
st
554 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/27(土) 22:24:07.40 ID:pgHA3uqUO
両隣の檻の中に隠れてやり過ごしてから取引
555 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/28(日) 21:55:31.64 ID:cwl5f5GI0
真美「両側にある檻のどっちかに入ってやり過ごせば……って」

真美「どっちも入るための扉が無いよ!!」

真美「んぎぎぎ……はぁっ、やっぱ入れない」

真美「隅っこでちっちゃくなってればいけるかな……?」

真美「でももし見つかった時、逃げ場がないや」

真美「それに出ていくまで待つってことは今ある燭台の火を一つ無駄にしちゃうってことだよね……」

真美「んむむ、それはもったいないぞ」

真美「どうせこの鬼が出てくるなら、今の内に他にしなきゃいけない事をしたほうがよさそうかな?」

真美「あ、でも鬼が何所に行くかはちゃんと見てなきゃいけないから、そこらへんも考えて行動しなきゃ」

真美「たしかゆきぴょんの時は二階に向かって行ってたけど、真美の時はどうなんだろ……」

真美(とにかく、鬼が出てくるまでは取引以外の事をした方がいいっぽいね!)

行動安価>>556
556 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/29(月) 01:53:09.18 ID:EeN5Wk4JO
うーん
じゃあ物置部屋に戻って壊れたマリオネットの修復を試してみる
557 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/14(水) 02:33:43.89 ID:z300jIlCO
続きが気になります…
558 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/28(水) 19:54:33.10 ID:wL9MAFrx0
真美「一旦物置部屋に戻ろう」



真美「戻ってきたのはいいけど……どうしようか」

真美「パッと思い浮かんだのは壊れちゃってるマリオネットを直そうかと思ったけど」

真美「えっと……この奥の埃かぶった段ボールの一番上が……」

真美「うん、糸が切れてる道具」

真美「でも、この箱に人形は無いんだよね」

真美「この部屋の人形といえば、段ボールに座っている着せ替え人形に」

真美「その側にある段ボールの中の……色んなところが壊れちゃってるこの沢山の人形かな」

真美「でもこの壊れた方の人形は無くなってる部分は何処にもなさそうだから直せないね」

真美「だったら、この座ってる人形しかないけど……そもそも真美に人形を直す技術なんてないんだけどね」スッ

真美「それにこの人形ってマリオネットの人形なのかな……ん?」
559 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/28(水) 20:28:14.40 ID:wL9MAFrx0
真美「あれ? この人形継ぎ目かなんかだと思ってたけど、背中あたりが何か……」ペラ

真美「小さい穴がある……! 何で気が付かなかったんだろう」

真美「これって、このぜんまいのどちらかを入れる穴だよね……?」

真美「い、入れるべきかな? でもトラップだったらどうしよう」

真美(ん、でもこの人形に穴があるってことは、向こうの机に座ってた小さな鍵を持ってた人形にも穴がありそうだよね)

真美「何となくだけど、物置に戻ってきてよかったかも」

真美「さて、回すべきか、あっちの人形にも穴があるか確かめに行くか」

真美「はたまた、別の事をしてみるか……残された時間は多くないぞ真美隊員!!」

真美「自分の直感を信じよう!」

行動安価>>560
560 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/28(水) 21:29:27.34 ID:1HUbVqSxO
おー来たか!
561 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/28(水) 21:30:40.99 ID:1HUbVqSxO
連続すまん
安価だが
もう1つの方も調べるで
562 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/28(水) 22:51:59.13 ID:8XkxVWILO
待ってた
期待
563 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/29(木) 04:14:45.45 ID:1ylRK6vd0
真美「もう一つの人形、向こう側の小さな鍵を持ってた人形を調べに行こう!」

―広間

真美「そういえば真美勝手なことしてるけど、大人しいね」

人形「ん? ああ、別に取引が不成立になってるわけでもないしなぁ」

人形「それにここで俺が動くのは、ゴシュジンサマの意向に沿わないからな」

真美「いこーって?」

人形「さてねぇ」

真美「とにかく、あの首の無い鬼がいなくなったらちゃんと戻してあげるかんね!」

人形「ああ、そうしてくれるなら俺は何も言わねえよ」

真美「よかった」

人形「それにしても、俺が何かすることを前提に動いてる節があるな」

人形「それもゲームってやつのお陰かい?」

真美「え? あ、そ、そうだよ!! よく分かったね!!」

真美(危なかった〜……けど真美が皆の夢を知ってる事ってばれたらまずいのかな?)

真美(う〜ん……分かんないし、無駄に危険は冒したくないもんね!)

人形「ほらほら、早く動かないと時間が無いんだろ?」

真美「あ、うん!」
564 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/29(木) 04:46:05.86 ID:1ylRK6vd0


真美「とーちゃく!」

真美(今のとこ兄ちゃんは見かけなかったけど、どこかに隠れてるのかな?)

真美「っと、それより人形、人形……」スッ

真美「あった……! こっちの人形にも穴がある!!」

真美「この人形の穴は物置の人形よりも少し小さい」

真美「やっぱりこの穴はぜんまい回しを入れる穴なんだ」

真美「これで、謎のぜんまいは解決したよ!!」

真美「あとは回すだけなんだけど……」

真美「いつ回そうか……取引成功させてから? それとも今?」

真美「トラップだったらいけないから回さないって選択肢も一応あるよね」

真美(でも手詰まりになりつつある状況で、この手掛かりは大きいよね)

真美「う〜ん……」

行動安価>>566
565 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/29(木) 04:53:58.81 ID:tgu6NznOO
まぁ他に出来ることあんまりないし回すか?
566 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/29(木) 06:05:39.93 ID:WyoaAfxHO
回してみる
567 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/30(金) 18:53:11.24 ID:YLtFxrfkO
出来れば真美救ってあげたいけど
わかってない伏線まだ何個かあるし厳しいかな?
568 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/03(月) 18:32:58.51 ID:5m3ftY7Io
デストラップはだいたい分かってきたしなんとかなりそうだけどもどうだろ
569 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/05(水) 10:37:06.47 ID:Re8FBEvhO
このゼンマイでどんなけ話が動くかやな
もうある程度部屋回ってるし後これくらいしか現状出来ること無いし…多分…
570 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/13(木) 06:01:23.79 ID:KIP/7LUx0
真美「回そう」

真美「ここで引いたら真美が滑るってやつだね!」

真美「ん? なんか違う気がするけど……ま、いっか!」

真美「どっちから回そうかな……? う〜ん」

真美「決めた! この部屋にあった鍵を持ってた方の人形から入れてみよう」

真美「えっと、こっちの人形は小さい方を……っと」スッ

真美「……ふぅ、入れるよ」スッ


カチッ  キリ、キリ、キリ……カチン


真美「……」ドキドキ

『こんにちは わたしのなまえは××× よろしくね』

真美「わっ、喋った……!」

『あなたの おなまえは ?』

真美「……え?」
571 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/13(木) 06:21:50.95 ID:KIP/7LUx0
真美(もしかしてこれもトラップなの?)

真美(でも機械的というか、真美に対して聞いてる感じじゃなさそうっぽいけど……)

『ふふ すてきな おなまえね』

真美「……」

『ねぇ おはなし しましょう』

『わたし あなたとたくさん おはなししたいの』

真美「……これって」

真美(決められた台詞を喋ってるだけっぽいよね……?)

真美(この首だけの人形みたいに自立して動いてる感じじゃないし)

真美(表情……なんてないけど、よくよー? っていうのかな……そんなのが伝わって来ない)

真美(現実によくある喋る人形みたいに……てかそのものだよね)

『うふふ たのしいわ とっても たのしいわ』

真美(ここに来ておかしな人形ばっかに会ってたから真美の感覚が変になってたけど)

真美(これが普通……なんだよね? でもそれが逆に不気味)
572 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/13(木) 06:48:12.71 ID:KIP/7LUx0
真美(目の前の人形は話し続けてる……)

『おおきなにわに たくたんのおはなが さいていて――……』

真美(そこにいるはずの誰かに向って)

『あ そろそろ じかんだわ』

『たくさん おはなしできて よかったわ』

『とっても たのしかったわ』

『これからも なかよくしてね』

『わたしと あなたは ともだちよ』

『ずっと ずーっと ともだちよ』

真美「……」

真美「……終わった?」

真美「……みたいだね」

真美(でも何の収穫もなかったなぁ)

真美(あとはもう一つの人形だけど……)


「そこにだれかいるの?」


真美「!!」ビクッ
573 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/13(木) 07:20:30.68 ID:KIP/7LUx0
ギギ……ギギギ

真美(うあ……さっきまで喋ってたからくり人形が動き出した!!?)

「あなたがぜんまいをまわしたの?」

真美「……っ」コク

「そう、だれかとはなすのはひさしぶりだわ」

真美「えっと……」

「あなた、あまりじかんがないわね……」

真美「え?」

「ごめんなさい、わたしにはどうすることもできないわ」

真美「あ、あの」

「でもわたしのじかんもあまりないの」

「だからきいてくれる?」

真美「う、うん……」

真美(思わず返事しちゃったよ……どうしよう)

「ありがとう」
574 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/13(木) 07:46:13.03 ID:KIP/7LUx0
「……」

真美「……?」

「そう、あなたはもうきづいてるのね」

真美「え? 何を?」

「かめんをかぶったこは、あやつりにんぎょうなの」

真美「あ……兄ちゃんの事」

「あのこはかがみがにがて」

真美「うん」

「なまえをしられてはいけない」

真美「う、うん」

真美(知られちゃったけど)

「かめんをつけられたら、あなたがあやつりにんぎょうよ」

真美「それもなんとなく分かってた」

「なら、だいじょうぶ」

「そのてかがみをだいじにしてね」

真美「え?」

真美(手鏡が直ってる)
575 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/13(木) 07:55:26.03 ID:KIP/7LUx0
真美「ね、ねぇ! 兄ちゃんは……あ、えと仮面の人はどうやって助けたらいいの!?」

「……」

真美「あ、多分鏡の間に連れていけばいいんだろうけど」

真美「逃げられちゃって何処にいるか分かんないし……」

「あのこはいま、とりのえのへやにいるわ」

真美「鳥の絵の部屋……? え!? ホント!!?」

「かぎがかかってるわね」

フッ

真美「わっ、暗く……何かした!?」

「じかんがない」

真美(燭台の火があと一個ってことだよね)

「……かぎはあけたわ」

「どうするかはあなたしだい」

真美「……」
576 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/13(木) 08:11:23.70 ID:KIP/7LUx0
「こまったときは、しょさいのちかくへいきなさい」

「きっとちからになるものがあるわ」

真美「力になるもの……?」

真美(何のことだろう)

「……でもねがわくばあのこをたすけてほしい」

「ここにとらわれつづけている、あのこを」

真美「あの子って……兄ちゃん?」

「かってなねがいよね、ごめんなさい」

「でも、もう……」スゥ

真美「あ!」

真美(人形が透けて……)

「ごめんなさい○○、だめなままでごめ――…」カラン

真美「……」

真美(人形が消えると同時に、小さな赤い玉が転がった)
577 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/13(木) 08:25:04.64 ID:KIP/7LUx0
真美「……」スッ

真美「これ、ショーケースの土台にはめる玉だよね」

真美「それじゃ、もう一つの人形もそういう事だよね」

真美(ママって言ってたよね、あの人形)

真美(この館の主人、女の子のお母さんってことだよね)

真美(ならこっちはお父さんかな?)

真美「う〜、考える時間が欲しいけど、もう時間が無いよ!!」

真美「あ! 燭台の火がもう最後の一個になったってことは」

真美「あの鬼が登ってくるかも!」

真美「何処に行くか見に行かなくちゃ」

真美「先に取引するか、ぜんまい回すかは見てから決めよう!!」

578 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/13(木) 08:41:12.74 ID:KIP/7LUx0
―広間(書斎側扉)

真美「まだ上がってきてないよね?」キィイ

真美(出来るだけ音をたてないように)

ギッギッギッ

真美「!」

真美(きた……!)

鬼「……」

真美(こっちには来ませんように!!)ガタガタ

鬼「……」スッ

真美(あ、鏡の間の方に行った)

真美(よかった、こっちには来なかった……って)

真美(あっちって兄ちゃんもいる側だよね!?)

真美(ママが言ってる事が本当だったら、だけど)
579 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/13(木) 08:46:58.52 ID:KIP/7LUx0
真美「……」

真美「まあ、どの道兄ちゃんは後回しだよね」

真美「先に真美がすべきことは」

真美「取引を終わらせることと、この多分だけどパパ人形のぜんまいを回すこと」

真美「……くらいかな?」

真美「他に何かあるっけ……」

真美「ってか、鬼の向かった方って確か……」

真美「……ううん、とにかく行動あるのみ!!」

真美「時間は少ないけど、やるぞ! 真美隊員!!」

行動安価>>581
580 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/13(木) 16:50:49.33 ID:qvTiFZj0O
鬼の向かった方向って
鏡の間と倉庫、スタート地点,ベニヤ板で封鎖された部屋(荒らされてる)があったと記憶してるけど何か特別なものあったかな?
581 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/13(木) 22:32:59.24 ID:+SC43aoSO
取り引きを終わらせる
582 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/14(金) 23:01:34.29 ID:FtuOBwLd0
時間空きすぎてもうどうなってんのか覚えてない
583 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/19(水) 19:51:09.35 ID:lV2sexe80
全員出てくる(かどうか分からないけど)何年掛かってもいいから完結させてくれ
584 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/20(木) 02:11:56.50 ID:r5B5B6DZO
もうだいぶ終盤なんじゃないかと(勝手に)思ってるんだけど
まだ出ていないの半分以上いるよな…
まぁそこは仕方ないとしても何とかして謎を全部解きたいな〜
気になってしかないな
585 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/21(金) 05:09:50.84 ID:LDblY4l40
真美「取り引きを終わらせちゃおう」

真美「もう燭台の火は残り一個になっちゃったし」

真美「それに今のうちにやっとかないと、鬼が来ちゃうかもしれないもんね!」

―地下

真美「よし、到着」

真美「わわっ!? 檻がひん曲がっってる」

真美「……まあ、あんだけ暴れてればそうなるよね」

真美「って人形の身体は大丈夫かな!?」

人形「そんなやわにできてねぇさ」

真美「あ、ホントだ……よかったぁ」

人形「さぁ、早く俺を元に戻してくれよ」

真美「あ、う、うん!!」


真美が人形の首を身体にあてがうと、光に包まれた
人形は身体を取り戻し、動きだした
586 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/21(金) 05:28:21.32 ID:LDblY4l40
人形「助かったぜ、ありがとよ嬢ちゃん」

真美「すっごく時間かかっちゃってごめんね」

人形「いやいや、気にすんな」

人形「何にせよ身体を戻してくれたことにはちげぇねぇ」

人形「取引成立だ」

人形「いいかい、嬢ちゃん」

人形「あんたに伝える真実は”パスコードは四桁の数字”だ」スッ

真美「!」

真美(ひびきんと一緒だ!!)

真美「これは……」

『1605』

真美(1605……四桁の数字、これもひびきんの時と同じ)

人形「渡すものも渡したし、真実も伝えたな」

人形「それじゃ、残り少ないが頑張ってくれよ」
587 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/21(金) 05:51:43.73 ID:LDblY4l40
真美「うぇ!? ま、まってよ!!」

人形「なんだ? もう俺は用なんかないぜ?」

真美「せっかく取引成功させたんだよ? もっとボーナス的なものくれてもいいじゃん!!」

真美「ずっと連れまわした仲でしょ! ほら、旅は靴ずれってやつっしょ!!」

人形「はは、浅ましい嬢ちゃんだ」

人形「その意地汚さ嫌いじゃないぜ」

真美「だ、だったら!」

人形「ああ、仕方のない嬢ちゃんだ」

人形「そうだな……ん? なるほど」パチン

真美「?」

人形「いいか? 嬢ちゃん、逃げる時は”静かに”だ」

真美「え?」

人形「残り少ないんだ、せめてアイツからは逃げ切ってみせなよ」
588 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/21(金) 05:59:30.97 ID:LDblY4l40
真美「え? え? なんのこと!? アイツって??」

人形「すぐ分かるさ」

人形「ま、俺に出来るのはそれくらいなもんだ」

人形「じゃ、せいぜいもがいてくれよ、嬢ちゃん」

フッ

真美「あ、待っ……むぅ、いなくなっちゃった」

真美「アイツって鬼の事かな……? それとも兄ちゃん?」

真美「……それより燭台はどうなったんだろ」

真美「見に行ってみよう」

―広間

真美「……え? 増えてない」

真美「うそうそ!? 一個のまんまだよ!!」

真美「なんで!? ひびきんの時は増やしてあげてたじゃん!!」

真美「真美だけ嫌がらせ? でも手助けしてくれるって言ってたし……」
589 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/21(金) 06:07:10.25 ID:LDblY4l40
バァンッッ

真美「!!?」

鬼「何処だ、小娘!!」

真美「え……? あ……」サー

真美(そういや鏡の間に頭を置いたまんまだったっけ?)

真美(だからあいつは鏡の間の方に行ってたんだ)

真美(あれ? これ真美やばくない?)カタカタ

鬼「出てこい! 首を刎ねてやる」

真美「……?」

真美(あれ? 絶対見えてるはずなのに、真美気付いてない?)

真美(あ、もしかして人形の言ってたことってこれ?)

真美(いま、こいつは真美の姿が見えてないんだ)

真美(……静かに動けば気付かれないってこと、だよね)
590 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/21(金) 06:13:26.56 ID:LDblY4l40
真美(少なくとも、ここにいたら危ないよね)

真美(どこかに逃げなくちゃ……)

真美(でも何処に行けばいいんだろ……?)

鬼「隠れても無駄だぞ」

鬼「必ず見つけ出してやる」

真美「……」ゾク

真美(早く、この場から離れなきゃ)


戦慄 人形の加護 

行動安価>>592
591 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/21(金) 12:39:48.97 ID:PPozYAjcO
成る程
ここにきて同じパスワードがきたか!
ってことはこの4桁は信じていいのかな?
592 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/21(金) 20:53:24.78 ID:TRrMcq7kO
とりあえず静かにゆっくり書斎の近くに移動
回りにヒントとなるものが無いか調べる
593 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/26(水) 08:08:27.60 ID:flYh3vri0
真美(静かに、そーっと……)ドキドキ

真美(あ、扉……真美が通れるくらいの隙間なら……)

鬼「がぁあああああああああああっ!!!!!!」ガン

真美「!!」ビクッ

鬼「こうなれば虱潰しだ」

鬼「小娘、必ず……ワシが……」ノシノシ

真美(二階に上がっていく……)ドッドッ

真美(今のうちに……)キィィ



真美「書斎の近くに来たけど、何かあるのかな……?」キョロキョロ

真美「特に何もないっぽいよ」
594 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/26(水) 08:20:33.68 ID:flYh3vri0
真美(ママは何が伝えたかったんだろう)

真美(書斎の近くって言っても、兄ちゃんがいた何もない部屋と、武器庫くらいしかないよね?)

真美(うん、特に何も落ちてもないし、廊下に変化もない)

真美(ん〜、でもここに来てママが意味の無い事を言うとも思えないし)

真美(誰かに相談しようにも取引が終わってあの人形もいないし……)

真美「うあうあ〜!! そもそももう時間が無いんだったよ!!」

真美「うう、今から真美に出来ることといえば……」

真美「もう一つの人形、この人形のゼンマイを回してみること」

真美「鬼は二階にいったから、兄ちゃんのとこに行ってみる」

真美「天井部屋にも行きたいけど、今は鬼が行っちゃってるから無理っぽいよね」

真美「あ、パスコード! 四桁の数字ってのはひびきんとも同じだったし、もらった数字も四桁だった」

真美「一か八か広間に行って入力してもいいかも!」

真美「鬼もめちゃかんかんだったからあんまり考えてる時間はないかも」

真美「そーきゅーに判断きゃっ!!」

行動安価>>596
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