……今回の事件の始まりは、前日のキッチンの包丁が無くなっていたところから始まるんだ。 始めにその事に気づいたのは、キッチンの整理をしていた( A )だった。 その時は、包丁を使って事件を起こした( B )を取り押さえたことで、解決したと思ってた。 けど実際のところ、その包丁は養老が( C )で用意したもので、今回の殺人とは関係がなかったんだ。
……一方その頃、キッチンの包丁を盗み出した真犯人……須々賀之原が準備を始めていた。 須々賀之原は、キッチンの包丁を盗み出すと、それを自分のコテージの中に置いたんだ。 けれど、須々賀之原はその包丁を誰でも取れる状態にしていた……コテージの状態を( D )にしておく事でな。 扉の立て付け自体が悪かったおかげで、そうしても誰にも気づかれなかったんだ。
そして……どこでその情報を知ったのかはわからないけど……姪墨殺害の実行犯は、その包丁を取り出すことにしたんだ。 その際に問題になったのは、機谷が仕掛けた( E )だ。 これをすり抜ける必要があったんだけど……これには欠陥があった。 ( F )を浴びせると一時的に昨日が麻痺してしまうことなんだ。そして…… ……伊具無と贄波が企画していた『バンド』の中で、犯人に都合のいいことが起こったんだ。 ……バンドの演奏が壊滅的に下手だったってことだな。けれど、犯人は怯むことなく大胆にこの状況を利用した。
まず、酷すぎる音に業を煮やした姫路達三人が飛び出してきた。 全員は凄い剣幕で怒鳴り立てて、僕らはそっちに注目せざるを得なかった。 それで全員の視線は一点に固まり……直前の音で僕らの耳も麻痺していたから、足音も聞き取れず…… その状況の中で、犯人は( G )へと入りこんだんだ。
……そして、夜時間。センサーに引っかからないよう、ずっとコテージの外にいた犯人は…… ( H )の中に隠れて、ターゲットをくるのを待った。 ……きっと狙い自体、姪墨一本だったんだろうな。夜中に腹を空かせた姪墨なら、間違いなく( H )を開けるからな…… けれど、ここで犯人は姪墨を殺すためにはなった一撃を……外してしまった。 きっとその拍子で手に持った包丁はすっぽ抜けて……窓から落下したんだろうな……
だけど、姪墨もただでは済まなかった。犯人とのその争いの中で、後頭部を打ち付けて気絶してしまったんだ。 ……犯人は、これ幸いとばかりに、なくなった包丁の代わりに新たな凶器を作り出した…… ( I )だ。窓からそれを外し……キッチンの蛇口から出した水を十分に吸わせ…… ……姪墨の鼻と口をふさぎ……窒息させた。