【安価】三人目の勇者

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801 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/05(月) 20:54:31.24 ID:qBUm2S+N0
勇者「...多いな」

幹部「貴様が誰かなど知らぬが...我らの野望を邪魔するとあれば許さぬ!」

勇者「いやぁ、正直ショックだね」

幹部「この六千人の戦闘員が怖いか?」

勇者「俺が今こうしてここに居るというのに、だ」

勇者「こんな危険な思想に染まる奴がこんなに居る」

勇者「しかしまぁ...これもお国でぬくぬくしてたツケさ」

勇者「予定が変わった。祭壇は破壊しない」

勇者「...貴様らをどうにかするまではな」
802 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/05(月) 20:55:12.46 ID:qBUm2S+N0
直下コンマ>>
50以上で勇者の勝利
803 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/05(月) 20:56:39.42 ID:GBbYyJHHo
平和な世界ほど腐敗は溜まっていくものよ
804 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/05(月) 21:04:36.10 ID:qBUm2S+N0
勇者「ぐっ!!」ドサッ

幹部「ふん、確かに出来るようだがな」

幹部「それではまだまだ甘いのだ」

勇者(まずいな...とりあえず逃げよう)

勇者(俺はここに落ちてきた...ということはここには光が射している)

勇者「ふっふっふ...」

勇者「背に腹は変えられないな」

勇者「食らえ!ダイアモンドダスト!」ジャシュィーン

勇者はその場に360度放射状の氷魔法...というよりかは滅茶苦茶に氷の魔力を解き放った

光は屈折し、地下に居た戦闘員や幹部の目が眩む

勇者「はっ!!」ピョイーン

勇者は地上へと逃げて行った
805 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/05(月) 21:12:36.15 ID:qBUm2S+N0
魔法使い「勇者、大丈夫だろうか?」

シスター「さぁ?でもどうせ生きてるでしょうよ」

戦士「そりゃ酷いな。...ん?」

戦士が遠くからの音に気付く

勇者「...」ズダダダダ

勇者「とうっ!」キキーッ

司書「あ、帰って来たんですか」

勇者「おう。負けたわ」

シスター「えっ!?」

勇者「だから今からプランBだ」
806 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/05(月) 21:18:16.33 ID:qBUm2S+N0
女騎士「...マジ?」

勇者「マジよ」

勇者「んでさ、こうなったら降ろすしかないのよ」

戦士「降ろす?降ろすって何をだ?」

勇者「初代勇者」

シスター「な...っ」

シスター「そんな簡単な事じゃ無いですからね!?」

勇者「いや、奴らの使う祭壇なら降ろせると思うわ」

勇者「では君達。今まで俺が調べたカラクリを説明しよう」
807 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/05(月) 21:23:33.43 ID:qBUm2S+N0
勇者「俺の調べた限りでは初代勇者は一つではない」

勇者「たくさんの亡霊の欠片や魂があるからだ」

勇者「...実はな、神の加護を受けて生まれた人間の特徴なんだが」

勇者「神様はきっと割かし下手な継ぎ接ぎで俺や初代勇者を作った」

勇者「だって氷の魔力は自由に使えるのに魔法が使えないし」

勇者「だいたい喋り方がこんな安定しない奴そうそうおらんよ」

勇者「つまりこれは関係無いんだが」

勇者「俺も死んだら多分バラバラになって亡霊が世界をさ迷うと思う」
808 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/05(月) 21:41:50.65 ID:qBUm2S+N0
勇者「この法則には王族も従っていて」

勇者「お姫様も蘇らせる事が出来るかもしれない」

勇者「降ろす為には『金の鍵』が必要だったのさ」

勇者「だから手に入れた」

勇者「安全に忍び込む為にも認識阻害のマントを着けて行くよ」

魔法使い「ふむ、大体分かりました」

魔法使い「しかし、それを何故私達に?」

勇者「降ろした初代勇者がもし俺の体に残ったら今の俺の人格は薄れるからな」

勇者「まぁ元から継ぎ接ぎみたいな人格だから心配は無いと思うが」
809 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/05(月) 21:43:53.54 ID:GBbYyJHHo
あんまり寂しい事淡々というんじゃねえよ…
810 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/05(月) 21:45:20.31 ID:qBUm2S+N0
勇者「...」

勇者は再び自分で開けた穴の近くに立っていた

勇者「まだ中に人は居るか...」

勇者「よっと」

勇者は迷わず飛び入る

ストッ

勇者「さて、ここが祭壇」

勇者「金の鍵を置いて...」

勇者「『我が身に顕現せよ、初代勇者』」

勇者(これで良いのか?)
811 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/05(月) 21:46:36.78 ID:qBUm2S+N0
直下コンマ>>多ければ多い程初代勇者が強く現勇者に宿ります
812 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/05(月) 21:48:34.79 ID:GBbYyJHHo
あんまりくんな()
813 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/06(火) 07:35:50.17 ID:JYhukxyq0
勇者「...」フゥー

勇者「成る程、こういう事か」

勇者「ん?」

勇者が確認すると、認識阻害のマントは破れてしまっていた

初代勇者を降ろしたのはそれ程までに強い術式だったのだ

勇者「へぇ、てことはさ...」

幹部「な...お前はさっきの!」

勇者「バレたらしょうがないな」

勇者「...我が全力で叩き潰してくれよう」
814 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/06(火) 07:51:01.86 ID:JYhukxyq0
勇者「いや、もうね俺もなんでこんなバラバラになったんだと思ったね」

勇者「これが悠久の時を経て分かった真実」(調べてないだけ)

勇者「ふん!」ズドン!

勇者は手から竜巻を発生させた

戦闘員達は吹き飛んでいく

勇者「おぉ...何でもできるような気分だ」

勇者「いざ...参る!」
815 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/06(火) 07:55:13.72 ID:JYhukxyq0
勇者「ずぇい!」スピン

勇者が剣を振ると、黒装束の幹部の頭が切断される

勇者「距離なぞあって無いような物よ...」

敵の集団にもどよめきが走る

勇者「まぁあれだ、お前ら全員殺しはしねぇよ」

勇者「ただし、今すぐ投降すればだがな」
816 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/07(水) 07:32:05.54 ID:fkQkJzGZ0
直下>>
1.敵を無力化する
2.『何か』を召喚して撃破する
817 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/07(水) 07:37:05.17 ID:WEEA0lSAo
818 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/07(水) 20:46:00.02 ID:fkQkJzGZ0
黒装束「...ッ」ザワザワ

再び敵の集団にどよめきが走る

勇者「甘い!」プォン

勇者は黒装束の集団の動きを止めた

勇者「貴様ら...少しばかり迷ったろう」

勇者「その迷いが我が呪文の付け入る隙となるのだ」

勇者「...そろそろ時間の様だ」
819 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/07(水) 20:52:41.11 ID:fkQkJzGZ0
ズドドドド...

勇者「良く来てくれたな...王国兵士団よ」

王国兵士A「はっ!現在のご状況の説明を...」

勇者「うむ、奴らは魔法で縛り付けてある故、好きに持っていって構わぬ」

勇者「だが」

勇者「王国を追い出された身でこのような事を言うのは大変おこがましいのだが...」

勇者「...彼等を、殺さないでやってくれ」

勇者「いや、やはり今のは聞かなかった事にしてくれ」

勇者「ここで妙な迷いでも起こされてしまえば皆の地位にも問題が生じるだろう?」

勇者「俺の発言には権威も信じる意義も無いからな」
820 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/07(水) 20:59:10.59 ID:fkQkJzGZ0
???「ふむ」

勇者「...?いやまさか」

???「勇者よ、そのまさかだ」

勇者「あ、貴方は...国王陛下!」

国王「うむ」

勇者「しかし何故こんなところに来られたのですか?」

国王「まぁ...お主に用があるでな」

勇者「そうでしたか...」

国王「そうそう、さっきの勇者の話は聞いていたのだが」

勇者「...」

国王「今回は勇者の言う通りにしてやろうと思う」ニコッ

勇者「...え?」

国王「二度は言わぬ」

勇者「しかし...いくらなんでもそれは」

国王「分かっておるよ。そんなお主には交換条件としよう」

勇者「して、一体?」

国王「それはの」
821 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/07(水) 20:59:52.76 ID:fkQkJzGZ0
直下>>国王が持ちかけた条件
822 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/07(水) 21:13:08.46 ID:8vnsG5Ono
この銀河のどこかで大いなる終末の獣が目覚めたというお告げがあった
その打開策を探しに宇宙に調査に行って欲しい
倒すか封印するかまでこの星に戻ってきてはならない
823 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/07(水) 21:19:38.31 ID:fkQkJzGZ0
国王「元々お主にしか頼めんと思っていたのだが」

国王「この銀河のどこかで大いなる終末の獣が目覚めた...と今日神からのお告げがあったのだ」

国王「とても危険な輩でな。其奴を倒すか封印して欲しいのだ」

国王「勿論、調査は宇宙で行って貰う」

国王「また、これは重要な任務だ。生半可な覚悟で行かれては困る」

国王「その為にも、『お主が星には戻って来てはならない』というルールを付け足す事とした」

国王「奴を倒したら是非帰ってきてくれ。お主は勇者だ。成し遂げてみせよ」

勇者「...承知致しました」
824 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/07(水) 21:23:04.51 ID:fkQkJzGZ0
〜船の停泊地〜

勇者「やぁ、帰ってきたよ」

魔法使い「...」

勇者「安心してくれ、奴らは倒した」

シスター「で、でも...」

司書「何でさっきから俯いているんです?」

勇者「...」
825 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/07(水) 21:34:59.27 ID:fkQkJzGZ0
戦士「そうだぞ勇者。お前は胸を張って前を見ていればいい」

勇者「いや...今の俺が、皆の顔を見て凛としているられるだろうか?」

勇者「ううむ...どうにも...だが、やるしかないだろう!」バッ

勇者「ふ...」ジロッ

勇者「うっ...ハぁ、ムむ...目ヲ逸らす訳にはイかない」

勇者「ナンだか...ろる、呂律が上手く回らn、回らないな...」

勇者「すまな...イ。こ、こうもコミュニケーション...が取りづラくなるとは...」

シスター「む...無茶しましたね!よくも!よくもそんな無茶してくれましたね!」

勇者「ハハ...今の俺に、は、謝る事...そレしか出来ぬ...い」

シスター「その様子だと初代勇者を降ろす時にかなり強くしたでしょう」

勇者「ま...ァそーなるカね...」
826 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/07(水) 21:43:11.13 ID:fkQkJzGZ0
勇者「ん...んグ...ングググググ...あぁ」ポロポロ

勇者「ど、どーにモみっともナイな...しかし!シカし!」ポロポロ

勇者のみんなを見る目には多量の涙が含まれている

勇者「溢れるこノ激情...もはヤ限界よ」ポロポロ

司書「ね、ね...勇者」

司書「私達を何故...信用してくれなかったの?」

戦士「みんなで挑めばきっと勝てた...そうだろ?」

勇者「ク...グゥぅぅ...み、みんな?」

勇者「死ヌなょ...決シテ!!絶対ニだ...俺ノ前でこレ以上!?」ドサッ

魔法使い「た...倒れた」

戦士「とにかく休ませてやろう」

司書「そ、そうする他...ないのかな」
827 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/07(水) 21:46:57.12 ID:fkQkJzGZ0
〜船の空き部屋〜

勇者「...ンん...!」

シスター「いつまでうなされてるんですか?ねぇ」

シスター「頼みますよ...無茶しないで下さいよ...」

シスター「勇者が一番...阿呆やってるじゃないですか...」

シスター「...」スーハー

シスター「これより、念話を始める。対象は初代勇者...」
828 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/07(水) 21:58:39.93 ID:fkQkJzGZ0
〜精神世界〜

初代勇者「むむ、今度はどこだ」

シスター「聞こえてますか」

初代勇者「ほ?ああ、聞こえておるよ」

初代勇者「全く...あの青年め...我を払い退け続けおって」

シスター「では、早速ですが質問があります」

初代勇者「...ふむ」

シスター「質問...というかお願いなのですが」

シスター「勇者から離れてくれますか?」

初代勇者「ふむふむ」
829 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/07(水) 21:59:05.23 ID:fkQkJzGZ0
直下>>初代勇者の返答
830 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/07(水) 22:00:46.43 ID:WEEA0lSAo
まだ我にはやるべきことがある
831 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/08(木) 06:53:23.10 ID:2fBp+ajA0
初代勇者「まだ我にはやるべき事がある」

シスター「そう...」

シスター「まぁ呼び寄せたのはこちら側だから、無理矢理離そうなんて考えは無いの」

シスター「...ぐ」

シスター(意識が朦朧としてきた...もう限界ね)

シスター「そ、それでは」
832 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/08(木) 06:57:56.66 ID:2fBp+ajA0
〜現実〜

シスター「ふぅ」

戦士「よ」

シスター「!?」ビクッ

戦士「起きたか。寝るならベッドで寝ろよ」

シスター「あ、あぁ、ごめん」
833 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/08(木) 07:02:13.23 ID:2fBp+ajA0
〜数時間後〜

司書「...」

司書「だれも居ませんね」

勇者はまだ寝ていたが、枕元には書き置きが置いてあった

司書「...ん。なんでしょう。これ」

そこには、こう書いてあった
834 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/08(木) 16:34:48.77 ID:2fBp+ajA0
『これを一体誰が読んでいるかは分からないが、恐らく誰が読もうと問題なかろうと思う』
『これからの目標についてだが、国王からの指令があった』
『なにやら物騒な獣が目覚めたらしい。どうにかする為に宇宙での調査を行う』
『宇宙には酸素とやらがないらしい。特殊な装備で行く事になりそうだ』
『俺の体調については気にしなくていい。皆を見ると変になるのは何故なんだ?』
『こんな奴ですまない』

司書「これは...」

司書「勇者...どうしてこんな事に...」
835 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/08(木) 16:47:03.43 ID:2fBp+ajA0
〜その後〜

シスター「やぁ、私から一つ提案があるのだけど」

魔法使い「提案?」

シスター「実は、勇者に宿った初代勇者に念話で話をしたの」

シスター「初代勇者は、『我にはまだやるべき事がある』って言ってた」

シスター「だから、また話をしようと思うの」

シスター「そうすれば、何をしたいのか分かるし、それを解決すれば勇者もきっと」

魔法使い「じつは私もさっき勇者の寝ている所に行って来た」

魔法使い「封の開けられた書き置きがあって」

魔法使い「そこに書いてあった。勇者が次、何をするのかね」

魔法使い「国王の命令で宇宙に行くらしいんだけど、多分急がねばならないようで」

魔法使い「つまり、初代勇者のやりたい事...」

魔法使い「それがこれからを左右すると思うわ」
836 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/08(木) 16:58:05.11 ID:2fBp+ajA0
魔法使い「という訳で、これ」サッ

シスター「...これって」

魔法使い「そう。魔法の聖水よ」

魔法使い「これ飲んでもっぺん会話してきなさい」

シスター「...分かった。分かりました!」

シスター「じゃあ頑張ってきます」

魔法使い「うん」
837 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/08(木) 17:03:09.96 ID:2fBp+ajA0
〜精神世界〜

シスター「む」

初代勇者「ふー!...ん?またお主か」

シスター「さっき言った、やるべき事ってなんですか?」

初代勇者「そういえば、まだ話してなかったな」
838 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/08(木) 17:03:44.00 ID:2fBp+ajA0
直下>>初代勇者のやるべき事とは
839 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/08(木) 17:22:32.56 ID:0lxoBzpDO
巨大な魔翌力を持ってしまった為に狂い、人間・魔族問わず殺戮を繰り返し、
最終的に初代魔王によって封印された初代魔王の息子の完全な討滅
840 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/10(土) 16:09:01.67 ID:I7g7wDo90
初代勇者「初代魔王には息子がおってな」

初代勇者「とにかく強いのだこれが」

初代勇者「しかし,..奴は殺戮を得意とし、実際にそうした」

初代勇者「ま、そのせいで初代魔王に封印されたのだが」

初代勇者「奴を討ち滅ぼすのが我のすべき事だ」

シスター「分かりました...」ドサッ

初代勇者「お主、気を失うのが早いな」
841 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/11(日) 15:44:36.19 ID:5JgACzT/0
勇者「...」カッ

勇者「うむむ...」

勇者「ちょっと外にでも出るかな」ガチャッ

勇者「...?」

勇者は異変に気付いた

まず、船が停泊している。それも、王国の大陸にである

勇者「...代わりに装備取ってきてくれんのかな?」

勇者の立てた仮説は即効で砕けた

何故なら、そこに特殊装備____いわゆる宇宙服があったのだ

ガガガガ...

勇者「アナウンスの音?機材は弄ってないと思うのだが」
842 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/11(日) 15:50:08.22 ID:5JgACzT/0
アナウンス「これより、上昇を開始します」

勇者「上昇?何を言っているんだ?」

勇者「まさか!」クルッ

勇者は船内を走り回ったが、仲間はどこにも居なかった

アナウンス「甲板にいらっしゃる方は、船室へとお入り下さい」

ゴゴゴゴ...

勇者「この音!間違い無く王国製の魔力式上昇炉!」ダダダダ

勇者は船室に避難した
843 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/11(日) 15:53:56.29 ID:me4gArlSo
ファンタジー世界なら宇宙服じゃなくて特殊な魔法アクセサリとかを身に付けて行くもんだと思ってた
844 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/11(日) 15:57:42.98 ID:5JgACzT/0
〜船室〜

勇者「くっ...」

船室には、一つの置き手紙があった

勇者「ん?置き手紙か?」カサッ

勇者「どれどれ」

『私達はあなたを解放する為、成すべき事をしてきます』
『別れは心苦しいですがあなたが真の勇者であるなら、私達は最大限手助けをします』
『今回はこの行動が最善であると判断しました』
『いずれまた出会える事を願っています』

勇者「...何...!?」

勇者「あ、あいつらはどうしたんだ?」

勇者(きっと、それを書いていたら俺が無理矢理にでもそっちに行っていた)

勇者「俺は...!俺は何て事を...!」
845 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/11(日) 16:03:54.35 ID:5JgACzT/0
アナウンス「高度上昇します」ゴゴゴゴ...!

勇者「...おいおい!?まさかこれ」

勇者はここで気付いた事がある

勇者「この!この声!!」

アナウンスの音声...それは勇者の仲間達の声で同時に録音されていた

勇者「くそっ!」

勇者「俺には...何があるんだ...?使命か!?」

勇者「勇者である事はやはり辛いなぁ...」
846 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/11(日) 16:08:50.60 ID:5JgACzT/0
暫く経っただろうか___

アナウンスに異変が起きた

アナウンス「...ぅ...うう」

勇者「...?」

アナウンス「ごめんよ...ごめんな...」

その言葉を皮切りに、次々と謝罪の言葉が述べられる

アナウンス「ぐすっ...ぐすっ...」

泣き出す者も居た

勇者「もういい...もう十分だよ...俺は...」

アナウンス「...ううん」

アナウンスが急に静かになる

勇者「...」
847 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/11(日) 16:15:53.16 ID:5JgACzT/0
アナウンス「宇宙に到達しました。船体は特殊な魔法アーマーで守られています」

アナウンス「しかし、乗員の方は念のため、特殊装備を着ておいて下さい」

アナウンス「また、船外に出る際も特殊装備の着用をお願いします」

その声は最早バラバラで、聞き取りずらかった

しかし、聞き慣れた仲間の声を勇者が聞き逃す筈は無い

アナウンス「最後に...」

アナウンス「勇者。頑張ってね(な)!!」

勇者「えっ」

勇者「う、ぁぁ...」グスッ

勇者「分かった。みんなの気持ち、痛い程伝わった」ポロポロ

勇者「だ、だからこそ!!」ゴシゴシ!

勇者「成し遂げてみせる!!」

勇者「絶対にッ!!」グッ!!!
848 : ◆7M0syXftfg [saga]:2017/06/11(日) 16:19:14.21 ID:5JgACzT/0
以上です。多量の安価・コンマの数々に付き合って下さりありがとうございました
風呂敷を広げたままの形でのENDとなりますが何卒ご容赦下さい
849 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/11(日) 16:28:58.39 ID:me4gArlSo
あら、終わんのか。おつ
850 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/09(火) 08:28:58.67 ID:KeYz4hg30
オリバト
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