男「おはよう！」 女「おはよう」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 ： ◆wJoMC4BYEY [saga]：2017/05/01(月) 14:49:30.71 ID:trBvY9jZo

男
「今日も暑いなぁ、じんわり汗かいてきてるわ」

女
「そうだね」

男
「…………」

女
「…………」

男
「そうだ、昨日はテレビとか見た？」

女
「いや、見てない」

男
「あ、そう……」

女
「…………」

男
「…………」

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1.5 ：荒巻＠管理人★(お知らせ) [Twitter]： ID:???

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佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 ＠ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
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全レスする（´；ω；｀）part56 ばばあ化気味 ＠ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
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君が望む永遠〜Latest Edition〜 ＠ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
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笑えるな 君のせいだ ＠ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 ＠ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
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トーチャーさん「超Ａ級スナイパーが魔王様を狙ってる？」〈ゴルゴ13inひめごう〉 ＠ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
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【安価】貴方は女子小学生に転生するようです ＠ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
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ハルヒ「綱島アンカー」梓「２号線」【コンマ判定新鉄・関東】 ＠ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
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2 ： ◆wJoMC4BYEY [saga]：2017/05/01(月) 14:57:29.46 ID:trBvY9jZo

男
「どうしても女と楽しくお話ができん。何か良案恵んでくんろ」

友
「正直アレのどこがいいのか分からんのでパス」

男
「可愛い。クールな態度が好き」

友
「可愛いかぁ？ 男なのか女のかも曖昧だろ。両生類って奴？」

男
「それがまた良いんだろ！ つかスカートだろうが！ あーあれで僕っ子なら最高なんだがなぁ」

友
「オタクっぽくてキモー」

男
「お前だって【アイドル】オタクだろうが」

友
「同一視してんじゃあねーぞコラァ」

男
「まったく。役に立たん奴だ」

友
「うぜーぜ。ならデートにでも誘えよ」

男
「まだ友達ですら無いんですが！」

友
「余計にキモさが向上してんじゃん」

男
「ストーカーになるしかないな……」

友
「やめとけって……」

3 ： ◆wJoMC4BYEY [saga]：2017/05/01(月) 15:05:39.42 ID:trBvY9jZo

男
「あ！ 女さん！ こんにちは！」

女
「ん、おはよう」

男
「えーと……ご飯、食堂？」

女
「弁当だよ」

男
「お、んん……女さんの手作りとか？」

女
「そうだよ」

男
「そ、そう……。よければ、一緒に食べない？ 先約が無いなら、だけど」

女
「一緒に……？ 構わないが」

男
「やった！ じゃあ中庭で食べよう！」

女
「うん」



男
「…………」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

女
「…………」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

男
「……ねぇ、女さんって部活は何をしてるの？」

女
「いや、入ってない」

男
「そ、そうなんだ！ 入らないの？」

女
「惹かれる部活が無かったから」

男
「えーと、惹かれる部活って……例えば？」

女
「…………探偵部……とか？」

男
「た、探偵部？」

女
「うん、良いね。私は推理物の小説が好きなんだ」

男
「そうなんだ……」

女
「うん」

男
「…………」

女
「…………」

4 ： ◆wJoMC4BYEY [saga]：2017/05/01(月) 15:09:11.51 ID:trBvY9jZo

男
「友ー……どうしたら踏み込んだ関係になれるんだー……モテるんだろお前さー……」

友
「顔の良し悪しでしか判断しない女に興味はない」

男
「世界で一番言っちゃあいけない人種だろお前は」

友
「分かってねぇな。アイドルの彼女達は求めてるんだ。上っ面だけじゃあない、本当の自分を見てくれる人を。俺はな、彼女たちの本質を見ているんだ」

男
「お前頭おかしいよ……悪質なストーカーにならないことを祈ってる……」

友
「お前はわかってない、わかっちゃあいないんだ」

5 ： ◆wJoMC4BYEY [saga]：2017/05/01(月) 15:21:59.12 ID:trBvY9jZo

男
「あの……女さんって普段、家でなにしてるの？」

女
「家で……勉強、もしくは読書だな」

男
「そうなんだ。どんな本を読んでるの？」

女
「最近読んでいるのは、カンパネの悪夢という本だ。カンパネという国で起きた不可思議な事件を追う進藤探偵の話なんだが」

男
「あ、探偵物なんだね」

女
「進藤探偵は知らないか。彼は表舞台には決して顔を見せない影の名探偵なんだ。迷宮入り寸前の事件や、科学的に有り得ない事件を解明・解決していくんだが、手に汗握る展開の連続でね。特に第三章『霧の中の黒蜥蜴』は進藤探偵を次々と襲う怪奇に何度見るのをやめようかと思ったほどさ」

男
「おお……」

女
「もし見ていないなら貸そうか？ 第一章『夕暮れ時の川の中に』は名作なんだ。進藤探偵シリーズ自体は純粋な推理小説じゃないというやつらもいるが、僕はそうは思わないね。ある程度のファンタジーを織り交ぜた方が固定観念を打ち破ることもできる。何から何まで現実的じゃあ、面白味に欠ける」

男
「う、うん……じゃあ、借りようかな……」

女
「家はどこなんだい？」

男
「えーと……○○……」

女
「近いじゃないか。なら家に寄っていってくれ、すぐに貸そう」

男
「え、いいの？」

女
「構わないさ」

6 ： ◆wJoMC4BYEY [saga]：2017/05/01(月) 15:25:43.89 ID:trBvY9jZo

男
「……おはよ」

友
「なんだよその隈」

男
「いや……ちょっと本を読んでてさ……」

友
「はぁん？」

男
「女さんに借りたんだよ……」

友
「ヒュウ！ 進展ありかぁ？」

男
「進藤探偵超人過ぎてヤバイわ……なんで川に隠された滝を生身で落ちていくんだ……発想が怖い……」

友
「何があったのかは知らんが、まぁ頑張れば良いじゃあ無いか。本を貸してもらえるということは、友好の証だ」

男
「お、おう……今度、友達になってくる……」

友
「順序が逆な気もするが、行ってこい。幸運を祈る」

7 ： ◆wJoMC4BYEY [saga]：2017/05/01(月) 15:34:11.66 ID:trBvY9jZo

男
「あ、あの……おはよう」

女
「あぁ。…………見たのかな？」

男
「う、うん。面白かったよ。進藤探偵の行動がぶっ飛んでて……」

女
「そうだろう。川の中に滝があることにも驚いたが、その後の『時間が勿体無い。飛び降りよう』は作中屈指の名言だからね。個人的には犯人が道端に落としたパンの欠片を口にいれてどこの店のものかを割り出したところも、実に彼らしくて良かったと思う」

男
「そこもそうだけど、犯人の妹を人質に取った時は流石に驚いたよね……」

女
「探偵にあるまじき、と批判する人間もいるがね。あれこそ最良の一手であることを理解しない人間も多いんだ。あぁ、二章も持ってきたから読んでみてくれ」

男
「あ、その……ちょっと遅くなってアレなんだけど……もしよければだけどさ……俺と、友達になってくれないかな？」

女
「…………ん？」

男
「（あれあれこの反応ちょっとまずいか）」

女
「……私たちは、友人ではなかったのか？ そうだと思って接していたんだが」

男
「実は俺もなんだよねー！！（あっぶねー！！）いや連絡先とか聞いてなかったから、もしかしたら違うのカナーって不安になってたんだよねぇ！！（然り気無く俺うまい！）」

女
「連絡……あぁ、そうか。友人はそういうものだった。すまない、初めての友人なんだ、勝手がわからなくて」

男
「いやいや！ 大丈夫！ （やっふーーー連絡先ゲトー！！）」

8 ： ◆wJoMC4BYEY [saga]：2017/05/01(月) 15:37:09.47 ID:trBvY9jZo

男
「友達になりました」

友
「そうですか」

男
「もっと興味もってくれないかしら」

友
「心底から興味ねぇ」

男
「友達って知ってる？」

友
「事典に書いてあるだろ、見てこいよ」

男
「オメーが見ろよ。え、なに、俺らって友達じゃなかったの？」

友
「仕方ねぇ、米粒くらいには気にしてやるか。で？」

男
「帰ったら早速メールしてみます」

友
「そうですか」

男
「もうちょっと気にしてくれない？」

友
「お前は自分が食べる米の一粒一粒に感情移入すんのか？」

男
「そういうことじゃあねぇよ」

9 ： ◆wJoMC4BYEY [saga]：2017/05/01(月) 15:41:13.22 ID:trBvY9jZo

男
「なんて連絡しようかしら……まずは、無難に『こんばんは！』かなぁ」

男
「いや待て、短文の応酬を面倒がる奴もいるぞ。まずはどちらなのかを見極めなければ……」

男
『こんばんは！ 今何してるの？』

女
『なにもしてない』

男
『そうなんだ！ 俺は今、借りた本を読んでるよ！』

女
『おもしろい』

男
『面白いよ！ 進藤探偵の助手が可愛くて良いね！』

女
『よかった』

男
「うん！ 女さんこれメールに慣れてねぇや！」

男
「初めての友達みたいだし仕方ないとは言える！！ そこもまた魅力！ 興奮すると僕っこ解禁するしもうサイコォォォ！！！」

妹
「うるさい！！」ﾊﾞｷｨｯ

男
「ひでぶっ」

10 ： ◆wJoMC4BYEY [saga]：2017/05/01(月) 15:41:39.49 ID:trBvY9jZo

それじゃあまた会いましょう

11 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2017/05/01(月) 15:44:48.08 ID:qX5UlN4lo

おつおつ
続きをまっとるぞ

12 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2017/05/01(月) 20:13:46.18 ID:lbuOwuvOO

意外と面白いやんけ期待

13 ： ◆wJoMC4BYEY [saga]：2017/05/01(月) 23:04:41.26 ID:sUwcE6tAo

男
「もうね、幸せですよ。私はそう言いたい」

友
「うぜぇ」

男
「ぼかぁ、幸せってのは近くにあるもんなんだなぁって、実感したんさ」

友
「そのまま溺死しろ」

男
「僻むなよ」

友
「リアルガチでうざい。それよりも聞いたか？ Ａクラスに転校生だってよ」

男
「初耳」

友
「元ジュニアアイドルのアイドルちゃん、正に俺に会いに転校して来たような子な訳。分かる？」

男
「頭大丈夫？」

友
「僻むなよ」

男
「流石に僻む余地ないからね？」

友
「確実にお近づきになってくらぁ」

男
「お、おう……」

14 ： ◆wJoMC4BYEY [saga]：2017/05/01(月) 23:31:34.50 ID:sUwcE6tAo

男
「ねぇ聞いた？ 元アイドルの子が転校して来たって」

女
「噂には」

男
「女さんはアイドルに憧れたこととかある？」

女
「あんまりないな」

男
「そっかー。俺もアイドルとか詳しく無くて」

女
「そうなんだ」

男
「まずテレビを見ないからねぇ」

女
「私も」

男
「推理小説のドラマとか見ないの？」

女
「一度見たことはあるんだが、キャラクターと出演者のイメージが違ってね。それ以来かな」

男
「あーそれ分かる。え、その俳優？ 違うだろ……ってなることたまーにあるよね」

女
「やはり合ってなかったらしく、他にも不満を言っている人たちが多かったらしいね」

男
「最近はそういう……原作ファンを蔑ろにしてただ押してる俳優出しまくるってのはあるみたいだからねー」

女
「ひどい話だ」

男
「そうだ、第二章見たよ！ 相変わらず進藤探偵はかっこいいなぁ」

女
「そうだろう。二章の見所はなんと言っても……」

15 ： ◆wJoMC4BYEY [saga]：2017/05/01(月) 23:39:39.64 ID:sUwcE6tAo

男
「どうした、何かあったのか？」

友
「聞くな我が友。俺は今、戦いに破れた敗残兵だ」

男
「フラれたな」

友
「察するんじゃあねぇぜ！ やめろ！」

男
「ま、アイドルは流石に無理だろ」

友
「それだけじゃあねぇ……『私には友達なんていりません。近づかないでください』って公言してるらしいぜ」

男
「余程嫌なことがあったんだな」

友
「流石の俺でも無理って奴だぜ……」

男
「諦めろ。お呼びじゃあ無かったってことだ」

友
「くくく……悔しい……」ｶﾞｸｯ

16 ： ◆wJoMC4BYEY [saga]：2017/05/01(月) 23:52:03.62 ID:sUwcE6tAo

男
「お……？」

アイドル
「…………」ｽﾀｽﾀ

男
「一人で歩く後ろ姿……紛れもなくアイドルって奴だな。あまりにも寂しいだが、気にした風もなく歩く姿は流石は元アイドル」

男
「声をかけてみることにしよう。女さんとの話の種になるやも知れん」

男
「こんにちは！」

アイドル
「え……」ﾋﾞｸｯ

男
「俺はＣクラスの男、よろしくね！ 確か……元ジュニアアイドルのアイドルさん、だよね？」

アイドル
「……はぁ……なんですか？」

男
「（あからさまなため息＆面倒そうな態度。人間嫌い、疲れ、不安その他感じ取れることも様々。芸能界は闇って本当ぽいかなー？）」

男
「いんや。俺は君のこと知らんかったからさ。どんな人間かなーって」

アイドル
「私は客寄せパンダじゃありません」

男
「へぇ、自覚はあるんだ。流石は元アイドル」

アイドル
「……ッ！」

男
「（やべ、つい言っちゃった。明確な敵意大）」

アイドル
「何が……言いたいんですか？」

男
「自覚してる人間にわざわざ教えてあげる理由がないんだなぁ……。仰々しい言い方するんなら……己と向き合う時であろう……なんつって。ま、生きてる以上前向きに行こうや。後ろ向いてると怪我するで」

アイドル
「あなたに……何が！」

男
「裏切り……汚れ……疲れ……嫌気……色々わからぁ。顔見りゃ大体。ゆっくり休んで療養しな、邪魔したな」

男
「（アイドルってんだから顔は良いけど、中身が黒ずんでるんじゃあ濁石と大差ないな。女さんのとこ行こー）」

アイドル
「………………」

17 ： ◆wJoMC4BYEY [saga]：2017/05/02(火) 00:00:47.08 ID:KEMbR4B0o

男
「友。ありゃやめとけ。今は療養させておいた方が良い」

友
「え？ なに？ お前アイドルちゃんと話したの？」

男
「おう。大分疲れてるし、人に触れてほしくないっぽい」

友
「うう……現実は厳しい……」

男
「生きろ。強く」

友
「お前は順調そうでええよなぁ……」

男
「今日は女さん用事があって無理って断られたけどな！！！」

友
「たまにゃあるだろうそういうことも」

男
「いとかなし」

友
「いとをかし」

男
「ひでぇ」

友
「今日は部活休みだから共に帰るか」

男
「やだ。お前と帰るとナンパされっもん」

友
「最近は割りと落ち着いてきてるってばさ」

男
「仕方ねぇなぁ」

18 ： ◆wJoMC4BYEY [saga]：2017/05/02(火) 00:01:12.92 ID:KEMbR4B0o

また会いましょう、ごきげんよう

19 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2017/05/02(火) 00:49:48.54 ID:pmXZ/dDco

いきなり知らない人に理解されるとか少し怖くね
おつ