【ミリマス】765学園物語HED √SSL

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510 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/22(日) 02:45:16.46 ID:jldd1tiEO
保守
511 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/10/24(火) 01:25:56.12 ID:6lEpcj0co
P「ふう…食った食った」

クーラーボックスに入っていた魚の半分を食べ、一息つく

やはり釣りたての魚をその場で塩焼きにして食べるのは最高だ

量も中々に満足出来る量だったし

この数ヶ月で以前とは比べものにならないくらいの量が食べられるようになった

これも美奈子のおかげかな

美奈子「周防くん、デザートに西瓜はいかがですか?」

P「食べよう」

西瓜くらいならまだ3玉はいける
512 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/10/24(火) 01:42:59.14 ID:6lEpcj0co
P「良い場所だな」

二玉目の西瓜を食べながら、美奈子に本心を伝える

P「穏やかで、なんて言うのかな…すごく落ち着く場所だ」

良く若い人達が老後は田舎に住みたいっていう気持ちが分かった気がする

P「俺も年を取ったらこういうところで余生を送りたいな」

美奈子「そうですね…子供にお店を託して、二人でのんびり過ごして」

P「たまにやってくる孫にお小遣いあげてさ、みんなで飯食って」

美奈子「花火をしたり、今日みたいに釣りをしたり、お店のために新鮮な肉や野菜を届けたり」

P「きっと、何だかんだで忙しくしてるんだろうな、未来の俺達も」
513 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/10/24(火) 01:54:58.80 ID:6lEpcj0co
美奈子「…周防くん、ちょっとこっちを向いてくれませんか?」

P「ん?」

美奈子に言われた通り美奈子の方を向くと

美奈子「…ん」

俺の唇に、美奈子の唇が重ねられた

P「…美奈子」

美奈子「えへへ…♪周防くんとの未来を想像したら、すごくキスしたくなっちゃいました」

P「…俺もだ」

美奈子「んっ」

今度は俺の方からキスをする

美奈子「お返しです」

P「こっちも反撃だ」

俺達は周りを一切気にせず、キスをし合った

気が付いたときには日が沈みかけていた
514 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/10/24(火) 01:55:34.79 ID:6lEpcj0co
一旦ここまで
515 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/24(火) 06:32:55.87 ID:aiL99ivE0
更新きた!アリシャス!!
スイカ3玉とかいろいろもう拡張され過ぎてこれもうわかんねぇな…
516 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/24(火) 19:24:11.15 ID:UhAzLPtpO
明らかに体の体積以上の食料が入ってる、だったっけ?
517 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/10/25(水) 01:41:19.43 ID:xvp1rvpZo
P「良い湯だ」

夕飯を食べた後、風呂に入る

かなり大きな檜風呂で、まるで温泉みたいだ

天窓からは星も見えており、露天風呂に入っているような気分になる

美奈子「周防くん、湯加減はどうですか?」

脱衣所の向こうから美奈子が声をかけてきた

P「最高の湯加減だ、極楽だよ」

美奈子「それなら良かったです」
518 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/10/25(水) 01:49:55.47 ID:xvp1rvpZo
曇りガラスの向こうに美奈子のシルエットが見える

何か作業をしているようだが洗濯だろうか?

そう思い意識を逸らした瞬間

美奈子「お邪魔しますね!」

ガラッと音を立てて美奈子が浴場に入ってきた

P「えっ」

バスタオルを巻いた美奈子が浴場に現れ、一瞬呆けるが…

P「み、美奈子!?」

すぐに焦りに変わった

な、なんでいきなり入ってきたんだ!?
519 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/10/25(水) 02:14:11.35 ID:xvp1rvpZo
さっと身体を流した美奈子は浴槽に入り、腰を下ろす

美奈子「はい周防くん、よく冷えた麦茶をどうぞ」

P「あ、ああ、ありがとう」

美奈子からコップを受け取り、飲む

キンキンに冷えていて美味い

美奈子「本当に、良いお湯ですね」

美奈子が空を見上げながらそう呟く

俺は美奈子の身体に視線を奪われてそれどころではないが
520 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/10/25(水) 02:31:07.16 ID:xvp1rvpZo
美奈子「…周防くんの視線、感じます」

P「あ、ご、ごめん」

美奈子「周防くんに見られてすっごくドキドキして…身体が熱くなっちゃいます」

P「美奈子…」

美奈子「ねえ、周防くん…ううん、Pくん」

美奈子が俺を下の名前で呼ぶ

美奈子「私、Pくんが好きです、大好きです」

美奈子「ずっと一緒にいたいって思ってます、だから」

美奈子「今日、一緒に寝てくれませんか…?」

P「…ああ、もちろんだ」
521 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/10/25(水) 02:40:52.86 ID:xvp1rvpZo
美奈子「な、なんだか緊張しますね」

P「あ、ああ…」

風呂からあがった俺達は並んで敷いた布団の上に座り、顔を伏せていた

これから美奈子と、そういうことをする

もちろん俺は初めてだし美奈子もきっとそうだと思う

だからこそ余計に緊張する

美奈子「で、電気消しますね」

美奈子が紐を引き、照明が落ちる

暗くなった部屋を、豆球の光だけが辺りを照らす

P「…」

部屋が暗くなったからか、少しだけ落ち着くことが出来た
522 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/10/25(水) 13:42:17.23 ID:EmQJCAY8O
P「美奈子」

美奈子の手を握ると、握り返される

美奈子「私、やっぱりちょっとだけ怖いですけど…」

美奈子「この温かさがあれば安心できます」

美奈子「だからPくん、私の手、離さないでくださいね?」

P「ああ、もちろん」

美奈子「良かった」

そう言って微笑んだ美奈子とキスをし、抱き締め合う

そして

美奈子のスペシャルフルコォスを隅々まで、心行くまで堪能した
523 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/10/25(水) 13:42:51.73 ID:EmQJCAY8O
一旦ここまで
524 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/25(水) 15:26:39.22 ID:KlJQ2RQtO
これは満腹至福のフルコォス間違い無しですね
満腹になったか否かは翌朝の元気具合でわかるでしょう
525 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/10/30(月) 00:37:39.94 ID:+WGoHt8Ro
P「ん…?」

美奈子と繋がり、心も体も満たされた俺はふと違和感を覚えて目を覚ました

美奈子「あっ、起こしちゃいましたか?」

P「美奈子…?」

美奈子が微笑みながら俺の頬を突いていた

美奈子「Pくんの寝顔が可愛らしかったのでついいたずらしたくなっちゃいました」

P「可愛らしいか…」

可愛いと言われてもあまり嬉しくない

美奈子「昨日は凄く…その…えへへ」

照れながらはにかむ美奈子

凄く可愛らしい
526 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/10/30(月) 00:46:45.21 ID:+WGoHt8Ro
美奈子「昨日お腹一杯になって、改めて思ったんです」

美奈子「お腹が一杯になるって幸せだなぁって」

P「そうだな…満たされた感ってやっぱり重要だよ」

美奈子「だから私は、Pくんをずっとずっとお腹一杯にしたいって思ってます」

P「美奈子…」

美奈子「でも今は」

美奈子がしなだれかかってくる

美奈子「また、私をお腹一杯にして欲しいなって」

そう言いながらキスをしてくる美奈子に俺は

おかわりをした
527 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/01(水) 15:33:57.25 ID:pnoKMfaOO
お腹いっぱい(意味深)
つまりまぁそういうことか
528 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/09(木) 22:32:52.34 ID:SwybtYGOO
保っ守!
529 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/11/12(日) 23:41:12.36 ID:/69HQffAo
P「もうこんな時間か…」

美奈子との田舎暮らしはあっという間だった

一緒に熟れたトマトをもいだり交わったり花火をしたり交わったりハイキングしたり交わったり…

無駄な時間なんか一切無く、最後まで満たされた最高の時間だった

しかし時間は有限なもので、俺達は家に帰る準備をしていた

P「もう少しいたかったな」

美奈子「私も…P君と一緒にいた時間が楽しすぎて帰りたくないなぁ…」

…いかんいかん、最後の最後で楽しかった時間にケチをつける訳にはいかない

切り替えないと
530 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/11/12(日) 23:52:14.00 ID:/69HQffAo
P「…でもさ美奈子、考えを変えてみないか?」

美奈子「考えを変える?」

P「ああ」

P「もっといたいのに残念じゃなくて、次来るときが楽しみって考えよう」

美奈子「次に来るときが楽しみ…」

P「そう、それなら悲しくないし早く来年になれ!って思えるだろ?」

P「1度に全部やる必要はないんだ、俺達にはまだまだ時間があるんだから」

美奈子「…そうですね、うじうじするより前向きに考える方が楽しいですよね!」

P「ああ、だから帰ろう美奈子」

P「また来年、ここで楽しい思い出を作るために」

美奈子「はい!」
531 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/11/12(日) 23:56:10.30 ID:/69HQffAo
美奈子と手を繋ぎ、数日世話になった場所を出て、振り返る

…来年も、再来年もその先も

またここで思い出を作れたら良いな

そんなことを思いながら、俺達は町に帰った
532 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/11/13(月) 00:13:24.46 ID:y02y7srto
田舎から帰ってきた数日後

冬馬「勉強しろオラァ!」

冬馬の叫びがリビングに響き渡った

P「なんだよいきなり」

冬馬「いきなりじゃねえよ!今日何のために集まったか言ってみろ!」

P「そりゃお前、勉強会のためだろ」

冬馬「ああそうだ、勉強会のためだ、で、この状況はなんだ?」

冬馬がリビングの一角を指差す
533 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/11/13(月) 00:24:07.30 ID:y02y7srto
恵美「アタシは仲間を裏切らないよ、つまりアタシに裏切られるって事は仲間じゃ無いって事」

志保「恵美さん、あそこに増資すればたんまりと資産を奪えますよ」

翔太「げ、外道!」

海美「ちょっと待ってめぐみー!私次の目1しか出ないのにそこに増資しないで!」

美奈子「大丈夫だよ海美ちゃん!私達なら巻き返せる!」

琴葉「エレナ、恵美のエリアの株は?」

エレナ「もちろん確保してあるヨー」



発売されたばかりの某蹴落としすごろくゲームで遊んでいる課題手付かず組(一部を除く)がいた
534 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/11/13(月) 00:29:09.74 ID:y02y7srto
P「楽しそうだよな」

冬馬「そうだな、俺もやりた…ってそうじゃねえ!勉強しろよ!」

P「良いじゃないか息抜きくらい」

冬馬「この勉強会を始めて何時間経ったか言ってみろ」

P「30分だが」

冬馬「息抜き早すぎんだろ!というか所や翔太は課題のノートすら最初から出してねえじゃねえか!」

今の状況になんだかんだで真面目な冬馬は頭を抱えていた
535 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/11/13(月) 00:29:42.48 ID:y02y7srto
一旦ここまで
長く期間空けちまって申し訳ないね
536 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/13(月) 00:33:55.98 ID:oTPcyJH00
色々あったからね
ちかたない
537 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/11/14(火) 00:25:25.41 ID:TTB7GYQeo
P「まあ良いじゃないか、夏休みはまだまだ始まったばかりなんだし」

冬馬「それはそうだけどよ」

P「俺達も何かして遊ぼうぜ」

冬馬「ならこいつで勝負するか」

P「良いぜ、ちょうど新しいデッキ組んだところだ」

冬馬「へっ、んなもん叩きのめしてやるぜ」

結局勉強そっちのけでカードファイトを始める俺達

勉強会に集まった筈の俺達は、誰一人として課題に手をつけなかった
538 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/11/14(火) 00:32:45.47 ID:TTB7GYQeo
昼を少し回った頃

冬馬「そろそろ腹が減ってきたな…」

デッキをカットしていた冬馬がポツッと呟いた

その呟きは小さなもので、殆ど独り言のようなものだったのだが

美奈子「天ヶ瀬君がお腹が空いたみたいですしそろそろお昼にしましょうか!」

美奈子にはバッチリ聞こえたようだ

冬馬「昼か、なら俺がつく」

美奈子「天ヶ瀬君は座っててください!私が皆の分ちゃんと用意しますから!」

そう言って胸ポケットからエプロンを取り出した美奈子は、さっとエプロンを身に着けて台所へと向かった
539 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/11/14(火) 00:43:20.03 ID:TTB7GYQeo
恵美「美奈子−、アタシも手伝うよ」

美奈子「ありがとうございます恵美ちゃん!」

冬馬「なあ、P」

P「ん?」

美奈子と恵美のエプロン姿を眺めていると冬馬が声をかけてきた

冬馬「佐竹が昼飯作るのは良いんだがよ、量は大丈夫なのか?」

P「量?ああ、(美奈子や俺にとって)普通の量だから大丈夫だよ」

冬馬「そうか、それなら一安心だな」
540 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/11/14(火) 00:44:01.78 ID:TTB7GYQeo
一旦ここまで
なんとぉ!食欲の秋キャンペーン開催中です!
541 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/14(火) 08:27:56.39 ID:xdKqwcWrO
アカーン!
542 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/14(火) 11:23:38.90 ID:GmsXPoQto
おつおつ冬馬…
食欲の秋でログボ貰えるのはさすがミリオンだと思った
543 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/14(火) 13:22:37.27 ID:Wy8/p/PUO
まぁPが大半食べてくれるでしょ
しかし胸ポケットにエプロンとか厚さが凄いことになっていそう
544 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/15(水) 13:00:35.02 ID:N/ONW2TMO
>>543
「服の」胸ポケットとは書いてない
ということは…?
545 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/11/15(水) 23:40:57.84 ID:EO5qP8/Eo
その後琴葉が調理の手伝いに向かった

海美も手伝いたがっていたのだが、流石にキッチンが狭く、皿出しに回ったようだ

翔太「お昼ご飯、楽しみだねー」

P「美奈子の料理は美味いぞ−、世界一だ」

冬馬「俺の料理とどっちが美味い?」

P「言うまでもなく美奈子に決まってるだろ、ThePurgeのスキル、フィフスドライブ」

冬馬「げっ…ノーガード」

P「ファーストチェック、クリティカル、セカンド、クリティカル、サード、ドロー」

ドライブチェック中にエレナの声が掛かる

エレナ「ご飯出来たヨー」

冬馬「よっし運ぶのに邪魔だからファイトは中断な!片付けようぜ!」

P「あっ、てめ!」
546 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/16(木) 06:26:51.51 ID:dJ+VTpS5O
またかげろう高くなるんだろうなぁ(小並)
547 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/11/16(木) 23:27:01.11 ID:Nt+Lb/4EO
冬馬の姑息な手でファイトは強制的にせ引き分けになってしまったが、海美達が皿を運び始めたのでカードを片付けて手伝いに行く

冬馬「…おい、P」

山盛り炒飯で顔の隠れている冬馬が声をかけてきた

炒飯が重いのか、手がプルプルと震えている

P「なんだ?」

冬馬「お前普通の量だから安心しろって言ったよな?」

P「言ったな」

冬馬「で、なんだよこれは」

P「普通の量だろ」
548 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/11/16(木) 23:59:59.96 ID:Nt+Lb/4EO
冬馬「そうか…これが普通か…」

P「普通だろ」

翔太「Pくん、完全に洗脳されちゃったんだね…」

洗脳とは失礼な奴だ

恵美「まー今日は人数多いし量があるにこしたことはないから良いじゃん」

冬馬「それはそうかもしれねえけどよ…」

P「恵美、それ重いだろ、俺に任せてくれ」

恵美「だいじょーぶだいじょーぶ、このくらいなら全然平気…ぃ!?」

そう言った直後にバランスを崩す恵美

P「恵美!」
549 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/11/17(金) 00:40:36.31 ID:6NKSlzqLO
片手で皿を受け止め、もう片方の手で恵美を抱き止める

P「言わんこっちゃない」

恵美「あ、ありがと…」

P「俺が持って行くから、恵美は他のを頼む」

恵美「う、うん…」

恵美から皿を受け取り、テーブルまで運ぶ

P「…?」

何だろう、チリチリするような視線を感じる

視線の出所を確かめるために辺りを見渡してみるが…

誰かが俺を見ているわけでも無い

…気のせいか
550 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/11/19(日) 23:35:59.73 ID:ghsx7N6lo
テーブルに料理を並べ終え、席に着く

冬馬「美味そうだな…量はともかく」

翔太「ほんと、美味しそうだよね…量はともかく」

海美「はやく食べようよ!」

P「そうだな」

美奈子「それじゃあ皆さん!たんと召し上がれ!」

海美「いただきます!」

みんな思い思いに食べたいものに箸を伸ばす

俺は何から食べようかな

そう頭を悩ませていると

P「?」

またチリチリするような視線を感じた
551 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/11/20(月) 00:11:41.60 ID:YR2gowtPo
今度ははっきりと感じる

視線の主は…

美奈子「…」

ニコニコしながら俺を見ている美奈子だった

しかし何故だろう、すごく良い笑顔のはずなのに凄まじいプレッシャーを感じる

…もしかして、怒ってる?

もし怒っているなら理由がわからない

何でだ?
552 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/11/20(月) 00:19:41.82 ID:YR2gowtPo
美奈子のプレッシャーを受けながら昼を食べる

結局食べ終わるまで、美奈子が怒っている理由がわからなかった




冬馬「結局一日遊んでるだけだったな…」

P「そんな日もあるさ」

昼食後も遊び倒して日も沈んだ頃、お開きとなった

翔太「じゃあ僕たちは帰るね」

P「おう、またな」

恵美「ウチらも帰るね」

P「送っていかなくて大丈夫か?」

恵美「へーきへーき」
553 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/11/20(月) 00:22:31.83 ID:YR2gowtPo
エレナ「Pはワタシ達よりも、ミナコをちゃーんと送ってあげなきゃだヨー」

P「それはもちろん」

恵美「にゃはは、送り狼になっちゃ駄目だよ?」

P「…おう」

琴葉「送り狼って?」

P「えっ」

恵美「んじゃまたねー」

エレナ「バイバーイ!」

琴葉「ねえ恵美、送り狼って?」
554 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/11/20(月) 00:25:13.85 ID:YR2gowtPo
みんなを見送った後、美奈子と帰り道を歩く

美奈子「…」

P「…」

しかし会話は無く、二人の間には重い空気が流れていた




結局家に着くまで会話は無く、美奈子と分かれる時間になった

P「それじゃあ美奈子、また」

重苦しい空気が嫌だったのですぐに立ち去ろうとしたのだが

美奈子「…」

美奈子に後ろから抱きしめられた
555 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/11/20(月) 00:29:23.74 ID:YR2gowtPo
P「美奈子…?」

美奈子「Pくん、今日恵美ちゃんを抱き締めてました」

P「あれは…」

助けるためだったから仕方ない、そう言おうと思ったのだが、口には出せなかった

美奈子「分かってるんです、あれは恵美ちゃんを助けるためだから仕方ないって」

美奈子「逆に助けてなかったらあそこで怒ってましたから」

美奈子「でも、頭で理解していても心はそんな簡単じゃなかったんです」

美奈子「恵美ちゃんを抱き止めたのを見たときすごくもやもやして…」

美奈子「私以外の女の子に触れて欲しくないって、思っちゃった…」
556 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/11/20(月) 00:34:47.12 ID:YR2gowtPo
P「美奈子…」

振り返って美奈子を抱き締める

P「ごめんな、嫌な思いをさせて」

美奈子「ううん、謝るのは私の方ですから」

美奈子「でも、もっともっと強く抱き締めて欲しいです」

P「ああ」

美奈子の希望通りに強く、包み込むように抱き締める

美奈子「Pくん」

美奈子がキスを求める
557 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/11/20(月) 00:37:27.20 ID:YR2gowtPo
俺はそれに応えるようにキスをする

美奈子「…今日は、両親が泊まりがけで出掛けてるんです、だから」

P「…じゃあ」

美奈子「はい、今日は…朝まで一緒にいたいな」

P「…俺もだ」

美奈子に手を引かれて家に入り…

夜の運動会おかわりもあるよ!を堪能した
558 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/11/20(月) 00:38:07.50 ID:YR2gowtPo
一旦ここまで
559 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/21(火) 10:50:30.65 ID:iyZ0q1OOO
満漢全席の愛ですなぁ
560 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/11/25(土) 22:25:58.72 ID:SlmbG8Fio
何もしなかった勉強会からしばらくして、再度集まり課題を終わらせた俺達は今、夏祭りに来ていた

冬馬「屋台ってのは良いもんだ」

P「ああ」

屋台の食べ物ってどうしてこう美味いのだろう

恵美「やー、つい買いすぎちゃうし食べ過ぎちゃうね」

美奈子「恵美ちゃん、食べ過ぎちゃうのは悪いことじゃないよ!だって美味しいものを求めるのは人の本能なんだから」

美奈子「だからもっと食べよう!まだこんなにあるから!」

恵美「それ全部…?いやいやいや」

美奈子が恵美に屋台の食べ物を勧めている

しかしあの程度で腹の足しになるのだろうか
561 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/11/25(土) 22:35:21.06 ID:SlmbG8Fio
冬馬「相変わらずスゲえ量だ」

P「そうかの?」

冬馬「そうだよ」

P「そうか…俺にはあれで腹の足しになるとは思えないな」

冬馬「…そうか」

翔太「なんでも良いけど、置いてかれちゃうよ」

P「おっと」
562 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/11/25(土) 23:10:44.92 ID:SlmbG8Fio
粗方屋台を回り終えた俺達は、花火のために移動を開始する

美奈子「ここは?」

P「我が家の花火スポットだよ」

P「家の母親がそれはもう大層な面倒臭がりでな、花火のために人ごみに飲まれるのは嫌だからって言って土地を買ったんだ」

美奈子「す、凄いですね……でも、Pくんのお母様か…いつか、お会いしたいですね」

P「そうだな…いつこっちに帰ってくるかはわからないけど、その時は是非会ってやって欲しい」

P「まあ母さんは美奈子みたいな子は基本的に大好きだから、すぐに気に入ってくれるさ」
563 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/11/25(土) 23:22:43.34 ID:SlmbG8Fio
P「基本的に単純な人だから美奈子の手料理でも食べさせたら簡単だ」

美奈子「ふふ、その時はお母様に最高の料理を振る舞いますね」

P「ああ」

そうこうしているうちに花火が上がる

美奈子「わあ…!ここ、とても良く見えますね!」

P「だろ?だから毎年花火はここで見るんだ」

美奈子「綺麗…」
564 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/11/25(土) 23:32:31.43 ID:SlmbG8Fio
P「…来年も、ここで一緒に花火を見よう」

P「再来年も、そのまた次も、一緒にここで」

美奈子「Pくん…」

P「約束だ」

美奈子「!…はい!約束ですよ!」

美奈子と約束を交わす

昔交わした約束はもう思い出せないけど

…今度は絶対に忘れはしない

この約束は、絶対に果たすんだ

肩を抱くと、美奈子は頭を預けてくる

二人で見上げる花火は、今まで見てきた花火の中でも最高に輝いていた
565 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/11/25(土) 23:46:19.54 ID:SlmbG8Fio
一旦ここまで
566 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/30(木) 12:58:02.60 ID:km8Xvam7O
花火のシーンいいよね…雰囲気
567 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/07(木) 03:36:22.45 ID:iis04bTXO
保守します
568 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/12/23(土) 00:24:49.18 ID:iOWQU8zto
夏休みも終わりが近付いてきたある日のこと

P「…」

ベッドでスマホを弄っていた俺は

美奈子「Pくん!大変です!」

P「おわぁ!?」

突然部屋に飛び込んできた美奈子に不意を突かれ、ベッドから転げ落ちた

P「な、なんだ!?…美奈子?」
569 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/12/23(土) 00:31:35.82 ID:iOWQU8zto
美奈子「Pくんこれ!これを見てください!」

そう言ってチラシを俺に見せる美奈子

P「何々…?商店街大食い大会…?」

美奈子「はい!今年からやるようになったみたいで、景品も出るみたいです!」

P「大食い大会か、面白そうだな」

美奈子「ですよね!それでですね、私は是非Pくんに参加して欲しいなって思って」

P「美奈子がそれを望むなら出るよ、格好いいところ見せましょう」
570 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/12/23(土) 01:54:54.93 ID:iOWQU8zto
美奈子「なら今日から特訓しましょう!」

P「特訓?」

美奈子「はい、大食い大会はただ食べられるだけでは勝てません」

美奈子「適切な胃拡張、食べる際の工夫、食べ方を極めてこそちゃんとしたフードファイターになれるんです」

P「いや、フードファイターになる気は無いが」

美奈子「なので私と一緒に特訓して、必ず勝ちましょう!」

P「…そうだな、出る以上は負ける気は無い、必ず勝ってみせる」
571 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/12/23(土) 01:55:57.43 ID:iOWQU8zto
一旦ここまで
次回、765学園物語 √FF
572 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/23(土) 03:44:51.63 ID:Jgj3Ubqco
FFってなんだ?
573 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/23(土) 12:29:21.71 ID:tPGpVPCx0
そのまんまFood Fighterってことじゃない?
574 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/12/23(土) 20:22:07.54 ID:Lk54Uq51O
美奈子「まずはPくんが今どれだけ食べられるか確認しましょう」

美奈子「最大許容量を把握して、それから調整のメニューを考えます」

P「わかった」

美奈子「ではまずは焼きそばです、丁度一皿1kgあります」

美奈子「これを食べてみてください」

P「いただきます」

俺は小盛りの焼きそばに手をつけた
575 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/12/23(土) 20:59:04.60 ID:Lk54Uq51O
P「ごちそうさま」

美奈子「流石Pくん、1kgは余裕ですね」

P「まあな」

このくらいなら後6皿くらい追加しても問題は無い

美奈子「では次は焼き飯を1kgです」

P「了解」

美奈子「苦しくなってきたら言ってくださいね?」

P「ああ」

俺は小盛りの焼き飯に手をつけた
576 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/24(日) 01:03:47.56 ID:DpqhvqDdO
>小盛り
待って、ちょっと待って
俺の知ってる小盛りと何か違う
577 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/24(日) 01:32:50.02 ID:YybGhcFRo
小盛り・・・?
叙述トリックか何かかな?
578 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/12/25(月) 00:25:28.24 ID:WDDrxs1eo
765学園物語SE √Xmas

RRR
海美「P!メリークリスマス!クリスマスだよ、クリスマス!」

P「そうだな…今日一日、一緒に過ごそうな」

海美「今日だけじゃなくて、これからもずっとだよ!」

P「海美…ああ、その通りだ」

海美「ほら、ケーキ焼いたから皆で食べよっ!」

P「海美はほんと料理が上手くなったな、楽しみだ」

海美「皆でケーキ食べて、パーティーして」

P「その後は?」

海美「もちろんプレゼントをあげる!期待しててねっ!」



FW
恵美「クリスマスだね」

P「クリスマスだな」

恵美「雪降ってるね」

P「雪降ってるな」

恵美「寒いね」

P「寒いな」

恵美「でもさ、くっついてたら暖かいね」

P「恵美の熱、全身で感じられるよ」

恵美「アタシも」

P「…なあ、恵美」

恵美「うん、良いよ」
579 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/12/25(月) 00:51:56.60 ID:WDDrxs1eo
HW
琴葉「クリスマス…聖なる夜」

琴葉「いつもPくんと一緒にいるけれど、やっぱり何だか特別な感じがする」

P「年に一度のイベントだからな」

琴葉「でもね、Pくん」

琴葉「私にとってPくんといる毎日は一日一日が特別な日なの」

琴葉「だからこれからも私に、特別な日をくれますか?」

P「ああ、もちろんだ」

P「俺も、琴葉と過ごす毎日は凄く特別だと思ってる」

P「だからこれからも、ずっと特別な日にしよう」

琴葉「…はい!」



BMC
翼「クリスマスですよ!」

P「クリスマスだな」

翼「チキン食べ放題!」

P「ちゃんと買ってあるぞ」

翼「わあい!P先輩大好き!」

P「ケーキも買ってきた」

翼「ねえねえP先輩」

P「ん?」

翼「わたしも、P先輩にプレゼント用意したんですよ?」

翼「なんだと思いますか?」

P「なんだろ…?気になるな」

翼「えへへ、きっと驚きますよ」

P「楽しみだ」

翼「それじゃあ早く帰ってパーティーしましょー!」
580 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/12/25(月) 01:03:22.08 ID:WDDrxs1eo
PN
P「ジュリア、今日はクリスマスだぞ」

ジュリア「そうだな、それで?」

P「今日は恋人同士が仲良くする日なんだ」

ジュリア「そうだな、それで?」

P「だから仲良くしよう!」

ジュリア「わかったから近付いてくるなバカP!」

P「仲良く…してくれないのか?」

ジュリア「だってその…恥ずかしいだろ」

P「ジュリア−!」

ジュリア「こ、このバカー!」



LR
P「良い物あったか?」

志保「はい、これならりっくんも喜んでくれると思います」

P「楽しみだな」

志保「はい」

P「ま、それはそれとしてだ、はいこれ」

志保「…これは…?」

P「サンタからのクリスマスプレゼント、かな」

志保「猫のペンダント…」

P「きっと志保に似合うと思う」

志保「ありがとう兄さん…一生の、宝物にします」

P「さ、帰ろう志保」

志保「はい!」
581 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/12/25(月) 01:18:41.37 ID:WDDrxs1eo
PG
静香「寒いですね…」

P「雪も降ってきたからな〜」

静香「でも、繋いだ手は温かいです」

P「もうちょっとくっつくか?」

静香「そうですね…では、お言葉に甘えます」

P「こうやって、静香とクリスマスを過ごせて良かった」

静香「私も、あなたとクリスマスを過ごせることが嬉しいです」

静香「…もう少しこうやっていたいけど」

静香「志保から3秒おきに早く帰ってこいと催促されているので、一度帰りましょう」

P「そうだな…」

静香「Pさん」

P「ん?」

静香「大好きですよ」




TP
百合子「今日はクリスマス、イエス・キリストの生誕祭ですね!」

百合子「仏教が主流の日本でキリストの生誕祭がこんなにも人気があるのは不思議ですよね」

P「やっぱりみんな好きな人といちゃいちゃしたいんだよ」

百合子「私達みたいに…ですか?」

P「そうそう」

百合子「ふふ、昔はクリスマスなんか中止すれば良いのにって思ってましたけど、今はクリスマスはなくてはならない行事になっちゃぃました」

百合子「だってずっとこうやって先輩に甘えられますから」

P「百合子…」

百合子「ところで先輩、クリスマスは別名性なる夜ですよね」

百合子「今日は私の家が空いてますので、サンタさんが来てくれるのを、待ってますねったら」

P「…百合子はいやらしいなぁ、ま、俺もサンタにプレゼントをお願いしておこうかな」

P「一番大切な女の子と過ごす、クリスマスプレゼントを」
582 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/12/25(月) 01:19:11.69 ID:WDDrxs1eo
一旦ここまで
583 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/25(月) 01:21:30.35 ID:d/T8CF+7O
百合子はいやらしいなぁ
584 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/25(月) 01:41:27.73 ID:k6PVC9Dio
さすがの百合子である
585 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/12/26(火) 01:41:46.60 ID:bY/wW+lTO
天津飯、エビチリ、回鍋肉をそれぞれ2kgずつ食べ、青椒肉絲を半分程食べた辺りだろうか

P「…」

俺は満腹感を覚え、少し箸が止まった

一度箸を置き、水で口直ししようとしたところで

美奈子「ストップです」

美奈子からストップがかかった

美奈子「Pくん、今満腹感を覚えましたよね」

P「すごいな…なんで分かったんだ?」
586 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/12/26(火) 02:06:38.44 ID:bY/wW+lTO
美奈子「表情です」

P「表情?」

美奈子「はい、Pくんは考えていることが割と顔に出てわかりやすいというのもありますけど、苦しさが顔に出ていました」

P「マジか」

美奈子「はい、プロのフードファイターはそれで相手の状態を察知して戦意を削ぐためにスパートをかけたりします」

美奈子「もちろんブラフとしても使えますけど…Pくんは正直ですから」

P「ブラフには使えそうに無いって事か」

美奈子「あ、でも私は正直で誠実なPくんが大好きですよ!」

P「ありがとう美奈子、俺も美奈子が大好きだ」
587 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/12/26(火) 02:07:09.12 ID:bY/wW+lTO
一旦ここまで
588 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/29(金) 15:29:24.98 ID:k09IXUMIO
乙です
589 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/29(金) 16:21:48.28 ID:X5o4r83Jo
おつ 所かまわずイチャつくバカップルの鑑
590 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2017/12/31(日) 23:56:41.34 ID:1K3hFzZkO
今年は後半かなりサボり気味だったので来年はそうならないように努力します
良いお年を
591 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/01(月) 13:11:23.50 ID:BxtDYMG5o
あけおめ
姫始めまだですかね
592 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/09(火) 23:41:26.24 ID:9uGsXxZsO
姫始めは修学旅行までお待ちを
とりあえず一旦これをどうぞ

765学園物語 √U10p 序1
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=9105481
593 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/10(水) 18:10:31.95 ID:wOjPfHQ30
久々のジュリア分補給嬉しい、、、、ジュリア書かれたの一年ぶりくらいじゃないか?
594 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/12(金) 00:42:08.48 ID:f38sPZBIo
美奈子「えへへ…♪とにかくですね、Pくんのその素直なところはすごく素敵で大好きなんですけど、フードファイトではそれが命取りになってしまう場合もあります」

美奈子「ただ、ポーカーフェイスは一朝一夕で身に付く物でもありません」

美奈子「だから別の手段として圧倒的な力でライバルをねじふせて、二度と立ち上がれないぐらいやっつけるという手もあります」

P「なるほど…」

個人的にはポーカーフェイスを取得するよりもパワーでねじ伏せる方が良いな

P「なら俺は対戦相手を正面からねじ伏せるやり方で行こうと思う」

美奈子「わかりました!なら特訓メニューは単純明快」

美奈子「ただひたすらに限界まで詰め込みましょう!」
595 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/12(金) 02:09:41.53 ID:VmhkkmAjo
響が布団にくるまってもだえそうな発言
596 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/12(金) 07:50:06.85 ID:sCnoRfCiO
ダークネスサンスポットさんだからセーフ
597 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/12(金) 12:16:04.03 ID:BgBao3EGo
結局美奈子が限界まで詰め込みたいだけではないか説
598 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/13(土) 00:26:36.85 ID:ymSFxxq/o
P「よし、優勝目指してやってやるさ」

美奈子「では早速特訓を…と言いたいところですけど8kg食べた後ですし、流石に無理をして身体や胃を壊してしまっては意味がないので今日はやめておきましょう」

P「そう?」

美奈子「はい、その代わり」

美奈子が俺の後ろから手を回して抱き着いてくる

美奈子「今日はイチャイチャしましょう」

P「うーん素晴らしいご褒美だ」
599 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/13(土) 01:27:47.08 ID:ymSFxxq/o
思う存分イチャイチャし、料理以外も堪能した翌日

美奈子「おはようございますPくん!昨日は沢山運動してカロリーを消費しちゃいましたから今日もたっぷり補給しましょうね!」

P「ああ、カロリーは味方だからな、摂れば摂るほど力になる」

美奈子「今日からは大会に向けて食べ方を特訓していきましょう!」

P「食べ方の特訓?大食いに食べ方で差が出たりするのか?」

美奈子「それはもちろん、食べ方で結構な差が出ますよ」
600 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/13(土) 23:29:42.19 ID:ymSFxxq/o
美奈子「必要な量だけ口に運ぶ…常に自分のペースを保つ事が大切です」

美奈子「これは短時間で数をこなさなくてはならない早食い、制限時間内で限界まで食べる大食い、どちらにも必要です」

P「早食いとかって掻っ込むイメージがあるけど、あれは駄目なのか?」

美奈子「二杯三杯くらいの早食いなら有効かもしれませんけど、基本的に掻き込む食べ方は食べ物と一緒に大量の空気を口内に入れることになります」

美奈子「大量に空気を入れると必然的に口の中が乾き、それを補うために水分を必要とします」
601 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/13(土) 23:41:47.72 ID:ymSFxxq/o
美奈子「水分の摂取は大食いの天敵です、胃の中の食べ物によってわずかな水分ですら嵩増しされますから」

P「なるほど、水のがぶ飲みは危険か」

美奈子「はい、だから水分補給は最小限にしないといけません」

美奈子「常に適量を自分のペースで、これが鉄則です!」

美奈子「まずは自分のペースを作るところから始めましょう!」

P「了解だ」

美奈子「ではまずは大食いから練習しましょう!早食いの練習は後回しです!」
602 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/13(土) 23:43:11.33 ID:ymSFxxq/o
一旦ここまで
今日で765学園は二周年、三年目は一年目と同じくらいになれるようペース上げていきます
603 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/13(土) 23:48:11.69 ID:+Rg01KVUo
2周年おめでとうございます!
604 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/16(火) 14:34:21.56 ID:cmqmKctcO
さすがFF編、食事量が半端ねえ
605 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/16(火) 23:27:13.79 ID:+MdP0zpQo
美奈子「まずは自分の口に入る分だけ口に運び、良く噛みます」

美奈子「良く噛むのは唾液分泌を促して通りを良くするためです」

P「…」もぐもぐ

美奈子「良いペースですね!そのペースを保ちながら終盤まで粘ります!」

P「…」ずるずる

美奈子「終盤になってくると流石にお腹が辛くなってくると思います」

美奈子「でもそこが正念場です、苦しさを顔に出さず、相手を観察する…そして隙を見てスパートをかける、これが鉄則です」

美奈子「だけどPくんの場合はポーカーフェイスをしないので残り時間を見て、自分がスパートをかけたいタイミングで仕掛けるやり方になります」
606 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/16(火) 23:34:21.15 ID:+MdP0zpQo
美奈子「自分の状態を常に把握して力の限り戦う…これがPくんの戦い方です」

P「なるほど」

とりあえず用意された料理3kgを完食する

P「要は、好きに戦えって事だな」

美奈子「ぶっちゃけそうですね」

マイペースに、やりたいようにやる

簡単そうだが案外難しいんだよな

だけど

P「やってやるさ」

勝負に負けるのは好きじゃない、出るからには勝ちに行く

美奈子「はい!頑張りましょう!」

この日は食べ方を研究しながら、限界まで詰め込んだ
607 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/17(水) 00:07:25.59 ID:BE07pMWho
特訓を始めてから数日が経った

志保「兄さん、最近よく噛んで食べるようになりましたね」

P「そうか?」

志保「はい、良いことだと思います」

桃子「何お兄ちゃん、急に健康にでも目覚めたの」

P「いや、実は特訓してるんだ」

志保「特訓?」

桃子「何お兄ちゃん特訓って、何かと戦うの?」

P「自分自身の限界と…かな」
608 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/17(水) 00:18:04.54 ID:BE07pMWho
桃子「中二病なら育だけで間に合ってるから」

P「中二病じゃないって、実は商店街の方で大食い大会をやるらしくてさ」

志保「大食い大会…確かに商店街で買い物をしている時にそんなチラシを貰いました」

P「ここ数日胃袋の限界まで詰め込んだり食べるペースの配分とかの特訓をしていてな、それで良く噛むになったんだ」

桃子「大食い大会ね…美奈子さんと付き合ってるからかなりの量食べられると思うけど、お兄ちゃんどれくらい食べられるの?」

P「ちょっと前までは大体7kgくらいだったけど、特訓を始めてから10kgくらいは食えるようになったぞ」

桃子「ごめん想像より遙かに上だった…ていうかそんなに食べてるのに太らないとか怖いよお兄ちゃん」

P「いやー俺も不思議だ」
609 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/17(水) 00:18:30.86 ID:BE07pMWho
一旦ここまで
610 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/17(水) 02:17:03.98 ID:2o7m9hiko
俺も不思議だわ
611 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/17(水) 23:54:48.54 ID:xzb5wWt2O
育ちゃん中二病になっちゃったのか…
612 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/18(木) 13:12:16.21 ID:SLax/pjzO
毎晩いっぱい運動してそうだしな
というか育ちゃん発症しちゃったのか
613 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/19(金) 01:36:04.02 ID:Rq7LONCwO
志保「でも兄さん、筋肉も最近増してますよね」

P「お、よく俺が筋トレしてるって分かったな」

志保「はい、だって兄さんの筋肉量が上昇していましたから」

桃子「見た目は変わんないように見えるけど」

志保「私は見ただけで兄さんの身長体重その他諸々が分かるから」

桃子「凄いけど怖いって」

桃子「それはそれとして、よく美奈子さんが筋トレなんか許してくれたね」
614 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/19(金) 01:41:44.07 ID:+nHNoMZKo
P「うーん、なんか太ってると胃が広がらないらしくてさ」

P「だから大食い大会が終わるまでは俺を太らせる気は無いらしい」

P「大会が終わったらじっくりとって言ってたな」

桃子「ふーん」

志保「まあ、兄さんは夜の運動量が凄いみたいですし相応にカロリーは消費できてるんじゃないでしょうか」

P「は、はは…」

桃子「…ふんっ!」

P「いってぇ!」

足の甲に桃子の踵が突き刺さった
615 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/19(金) 01:48:20.71 ID:+nHNoMZKo
P「さて、胃の調整をするか…」

朝食を終えた後、俺は大量の水を用意して飲み始める

桃子「凄い量だね」

P「水での調整は普通にやるよりキツい分効果は高いんだ」

P「予選が三日後にあるからな、少しでも勝つ確率を上げていかないと」

桃子「ふーん…」

志保「兄さん、お水のストックは追加しておきましたから」

P「お、サンキュー志保」

志保「頑張ってくださいね、応援しますから」

P「おう」
616 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/19(金) 02:04:26.60 ID:+nHNoMZKo
水を飲む

何も考えずに、ただひたすらに

確かに辛い特訓だ

しかしこれも勝つため

勝って美奈子と喜びを分かち合うため

だから俺は耐える

この手に勝利を掴むために

P「ごふっ」

口に入りきらなかった水を吹き出した際に前に座っていた桃子の顔に掛かり、急所を蹴られた俺は悶えながら轟沈した
617 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/19(金) 02:04:53.03 ID:+nHNoMZKo
一旦ここまで
そーろそろ終わりに近付いてきた
618 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/21(日) 12:54:09.20 ID:3iTnbAOro
そのまま水吐き出してなおひどい目にあっていそうだ

619 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/21(日) 16:23:27.00 ID:YxVk906Jo
おつ
志保だったらご褒美だったのに
620 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/23(火) 01:16:07.50 ID:BUL41AfFo
その後も調整を重ね、とうとう予選の日を迎えた

P「結構多いな」

いつも人で賑わっている商店街だが、今日はいつもより更に活気に溢れている

やはり面白そうな見世物があるからだろうか

P「美奈子はっと…」

美奈子「Pくん!こっちです!」

辺りを見渡していると手を振っている美奈子を見つけた

美奈子「おはようございます、Pくん」

P「おはよう美奈子」

美奈子「それでは早速受付を済ませちゃいましょう!」

P「ああ」
621 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/23(火) 01:26:33.51 ID:BUL41AfFo
受付を済ませ、会場に入る

P「市民体育館を使うんだな」

美奈子「他に会場に使えそうなところもないですしね」

P「商店街だしな」

市民体育館と言っても結構広い、しかしモニターも設置されているので観客も満足するだろう

P「予選の料理は不明か…」

美奈子「全部対戦時に発表されるみたいです」

P「ぶっつけ本番だな」

美奈子「でもPくんなら大丈夫!絶対勝てます!」

P「任せろ」
622 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/23(火) 01:37:09.23 ID:BUL41AfFo
しばらくいちゃついていたが、もうそろそろ開場の時間だ

P「それじゃあ美奈子、俺は…行くよ」

美奈子「はい、いってらっしゃい、Pくん」

美奈子に背を向けて歩き出す

ここから先は戦場だ

だけど一人じゃ無い

みんなとの絆パワーで必ず勝ち残ってみせる
623 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/23(火) 01:43:43.31 ID:BUL41AfFo
開会式が終わり、渡されたゼッケンを着用する

…52番か

番号に割り振られたテーブルに向かうと、相手は既に来ていた

…角刈りで大柄な男だ、胴着を着ているので柔道部か何かだろうか?

腕組みをして俺を見ている

そしてその後ろには取り巻きらしき男達がいた

何やら言っているようで、その内容は俺にも聞こえていた

オイオイオイ

死んだわアイツ

これは楽勝だわ

P「…」

とりあえず

目の前の相手をねじ伏せて黙らせてやろう
624 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/23(火) 01:44:10.92 ID:BUL41AfFo
一旦ここまで
625 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/23(火) 13:53:23.88 ID:6dEW/a0TO
解説のおじさんはいないのか
626 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/24(水) 18:21:28.77 ID:4uVXz3Y3O
これは胃が限界を迎えたら炭酸抜きコーラがぶ飲みしそうですね...
627 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/26(金) 00:04:02.40 ID:3hycOFhGo
勝負食が俺達の前に運ばれてくる

これは…

P「うどんか」

わかめとかまぼこのうどんだった

まつり「参加者のみなさん、はいほー!」

はいほー!

まつり「うーん良いお返事なのです!今日の大食い大会予選はこの徳川まつりがルールを説明するので、よーく聞いて欲しいのです!ね?」

ほ!

まつり「ルールは至極単純!制限時間内にどれだけ食べられるかを競うのです!」

まつり「なので皆さんには食べて食べて食べ尽くして欲しいのですー!」
628 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/26(金) 00:09:37.10 ID:3hycOFhGo
まつり「ちなみに、食べた数が同数の場合はどちらかがギブアップするまで食べ続けるサドンデスがあるのです」

まつり「きっちり白黒つけるので安心して食べて大丈夫なのです−!」

まつり「ルール説明は以上!では参加者のみなさん、頑張るのですよ!姫も応援しているのですー!」

まつり先輩はそういうとマイクを持ったまま、壇上の椅子に座った

まつり「それでは、姫が試合開始の宣言をするのです!」

まつり先輩が大きく息を吸い…

まつり「試合、開始なのです!」

放たれた言葉と共に、俺はうどんに飛び付いた
629 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/26(金) 00:12:57.24 ID:3hycOFhGo
P「!美味い」

一口啜ったうどんはとても美味しくて

なんだか懐かしい味がした

…このうどんなら、勝てる!

柔道部(仮)は既に一杯目を完食し、二杯目に手をつけていた

どうやら先行逃げ切りのようだ

P「…」

しかし俺はそれに焦ること無く、うどんを食べる

…うん、美味い
630 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/26(金) 00:15:47.52 ID:3hycOFhGo
まつり「おおー、みんなすごいのです!」

まつり「姫はとてもか弱いのでみなさんの真似はとても出来そうに無いのですけど」

まつり「ふんわりふわふわで甘ーいマシュマロでならもしかしたらみなさんに勝てるかもしれないのです」

まつり「まあでも流石にそんなものが有るはずがないので姫は大人しく見学を…ほ?…ある?」

まつり「……………」
631 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/26(金) 00:19:55.64 ID:3hycOFhGo
制限時間が半分を切った

現在の差は相手が7杯、俺が12杯だ

前半飛ばしすぎた相手はよく噛まずに飲み込んでいたため、あっという間に消化が追い付かない麺が胃を圧迫して満腹になったようだ

俺はと言うと

P「おかわり」

13杯目に突入した

この勝負、俺の勝ちだ
632 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/26(金) 00:25:41.08 ID:3hycOFhGo
結局相手は最後まで動けず、俺は一回戦を余裕で勝ち上がった

肩を落とす柔道部(負)の取り巻き達はと言うと

オイオイオイ

負けたわ先輩

対戦相手、素晴らしいと言うほかないですね

と柔道部(負)を慰めていた

負けた選手が退出し、勝った選手達が集められる

まつり「素晴らしいうっぷ、試合だったのです…」

何やら調子が悪そうなまつり先輩

まつり「に、二回戦はトーナメント形式なのです」

トーナメント形式か…

まつり「さ、早速二回戦のトーナメント表を発表するのです」
633 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/26(金) 00:33:13.46 ID:3hycOFhGo
まつり「トーナメントは、食べた数で抽選………さ、されたのです」

まつり「では、発表なのです!」

モニターに名前と食べた数が表示されていく

俺の名前が表示され、対戦相手も表示された

俺の相手は…伊集院北斗?

「チャオ☆君が周防君かな?」

P「あなたが伊集院さんですか?」

北斗「ああ、俺が伊集院北斗だ、君のことは冬馬から良く聞いてるよ」

P「え?」

北斗「俺とアイツは家が近所でね、幼なじみというやつかな」

P「そうなんですか」

北斗「お互い、頑張ろうな」

P「こちらこそ」

伊集院さんと握手を交わす

…なるほど、強敵になりそうだ
634 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/26(金) 00:37:27.17 ID:3hycOFhGo
伊集院さんと握手を交わしている内に、最後のカードが表示されていた

そして食べた数が表示された瞬間、会場が騒がしくなる

モブ 25杯
VS
四条貴音 139杯

P「た、貴音!?」

モニターに表示されたのは知り合いの名前

そして食べた数は

北斗「139杯…はは、とんだエンジェルちゃんだ…」

俺の隣で、伊集院さんが引いていた

…勝ち進めば、決勝で貴音と戦うことになりそうだ
635 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/26(金) 00:37:54.52 ID:3hycOFhGo
一旦ここまで
636 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/26(金) 07:15:55.05 ID:i6swHO6WO
もう駄目だぁ…おしまいだぁ
637 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/26(金) 14:08:17.87 ID:MB3zQIFHO
ここでお姫ちん…!?
638 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/26(金) 15:56:54.19 ID:ntqt9GkGO
高音はダメだ……
勝てるわけが無いんだ……
639 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/26(金) 23:00:27.13 ID:3hycOFhGo
貴音「お久しぶりですね、あなた様」

P「貴音…」

見間違えようのない銀の髪を靡かせながら、貴音がこっちにやって来た

P「本当に久しぶりだ…GW以来かな」

貴音「はい、そのくらいになるかと」

P「まさか貴音が大食い大会に参加しているなんて思いも…いや、普通に分かりきってたか」

貴音「私はあなた様が参加している事に驚きました」

貴音「まさかあなた様にこのような秘められた力が有ったとは…この私の目を持ってしても見抜けませんでした」

貴音「これも、佐竹美奈子との交際によるものでしょうか」
640 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/26(金) 23:47:59.99 ID:3hycOFhGo
P「そうだな…美奈子のおかげだ」

P「だからこそ貴音、俺は勝つ」

P「勝って美奈子と喜びを分かち合う」

貴音に宣戦布告をする

宣戦布告を受けた貴音は嬉しそうに

貴音「…ふふ、あなた様と戦えるのを楽しみにしています」

そう言って立ち去った

P「…伊集院さん、貴方にも負けませんから」

北斗「良いね、でも俺だって簡単に負ける気は無いよ」
641 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/27(土) 00:12:41.89 ID:RdTJJ1nYo
全ての対戦カードが発表されたところで、今日は解散となった

美奈子「Pくん、お疲れさまでした!」

志保「流石です兄さん」

P「ありがとう」

応援に来ていた美奈子と志保、海美がやって来る

海美「今日の晩御飯うどんが良い!」

志保「では、私が打ちます」

P「あれ、志保うどん打てるのか?」

志保「以前うどんを打つ夢を見たので、打てると思います」

P「そ、そうか」
642 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/01/27(土) 01:19:50.01 ID:RdTJJ1nYo
一旦ここまで
643 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/27(土) 06:01:34.23 ID:iiU4LeMYo
静香に教えて貰った時の夢か
ちゃんと討てるといいな
644 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/27(土) 06:01:34.24 ID:iiU4LeMYo
静香に教えて貰った時の夢か
ちゃんと討てるといいな
645 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/27(土) 09:15:14.68 ID:tpOtZppW0
誰を討つんですかねえ
646 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/27(土) 17:00:46.35 ID:4qd/Jslwo
無意識下でもうどんは敵だってはっきり分かんだね
647 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/02/12(月) 02:29:39.87 ID:GZbwXfN9o
P「それじゃあ、今日は帰るか」

志保「はい、兄さん」

海美「帰ったら運動しよう!」

美奈子「海美ちゃん、お願いするね」

海美「うん!任せて!」

P「美奈子はどうする?」

美奈子「一緒にいたいのは山々なんですけど、この後大会の打ち合わせがあるんです」

美奈子「なのでごめんなさい!夕方までかかっちゃいそうです」

P「なら仕方ないか…じゃあ終わる頃に迎えに来るよ」

美奈子「良いんですか?」

P「俺が一緒にいたいから」

美奈子「Pくん…ありがとう」
648 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/02/12(月) 02:51:43.29 ID:GZbwXfN9o
帰宅後、海美と汗を流して身体を整える

今日はキツい戦いでは無かったが、この先は恐らく簡単に勝てはしないだろう

万全の状態で挑まないとな

運動を終え、シャワーを浴び終わる頃にはちょうど夕方近くになっていた

さっと着替え、もう一度商店街へと向かう

昼にも来た大会会場の入り口で少し待っていると

美奈子「Pくん!」

美奈子が会場から出て来た

P「お疲れ様美奈子」

美奈子「Pくんの方こそ、今日はお疲れ様でした」
649 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/02/12(月) 02:55:08.26 ID:GZbwXfN9o
美奈子「とても良い食べっぷりでしたよ!」

P「はは、貴音の食べた量に比べたら全然だよ」

美奈子「そんなことないです!凄く格好良かった」

P「ありがとう」

手を繋ぎ、商店街を歩く

美奈子「ねえPくん、このままちょっとだけ、デートしませんか?」

P「もちろん、俺はそのつもり出来たから」

美奈子「えへへ…じゃあ公園に行きましょう」
650 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/02/12(月) 04:49:49.99 ID:GZbwXfN9o
公園に到着した

夕暮れの中子供達が遊んでいたり、仲の良さそうな老夫婦が並んでベンチに座ったりしている

せっかくなので俺達もベンチに座ることにした

美奈子「Pくん、改めて今日はお疲れ様でした」

P「今日勝てたのは美奈子の特訓のおかげだよ」

美奈子「違います、Pくんが頑張ったからです」

P「いやいや、美奈子のおかげだ」

美奈子「いいえ、Pくんの頑張りです」

P「…はは」

美奈子「ふふっ」

何故か可笑しくなってお互い笑いあう
651 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/02/12(月) 04:57:44.20 ID:GZbwXfN9o
P「ならお互い頑張りましたで良いかな」

美奈子「そうですね、その方が良いです」

そう良いながら肩に頭を乗せる美奈子

俺はそんな美奈子の肩を抱く

美奈子「二回戦…一週間後ですね」

P「ああ」

学園が始まる二日前だ

美奈子「必ず勝って、夏休みの思い出にしちゃいましょう」

P「任せろ、最高の思い出にしてみせるさ」
652 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/02/12(月) 05:02:07.84 ID:GZbwXfN9o
美奈子「んっ」

それを聞いた美奈子が不意にキスをしてくる

P「…」

美奈子「はっ…んっ」

何度も何度もキスを繰り返す

P「美奈子…」

美奈子「世界一頼りになる人にそんな事を言って貰えたら、最高に高まっちゃいますよ」

胸に顔を埋めながらそう呟く美奈子

美奈子「…ねえPくん」

P「…どうした?」

美奈子「人目のつかないところに…行きましょう」

茂みでおしべとめしべをくっつけた
653 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/02/12(月) 05:02:50.80 ID:GZbwXfN9o
一旦ここまで
654 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/03/09(金) 22:23:46.31 ID:70FKZqCgo
P「ただいま」

美奈子「お邪魔します」

桃子「お帰り二人とも…帰りにデートするのは良いけど、遅くなるならちゃんと連絡してよね」

P「ああ、ごめんごめん」

美奈子「ごめんね、桃子ちゃん」

桃子「桃子は別に良いけど、志保さんなんかずっとそわそわしてて落ち着かないんだから」

P「ん、わかった、気を付けるよ」
655 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/03/09(金) 22:40:50.77 ID:70FKZqCgo
志保「お帰りなさい兄さん、美奈子さん、最高のうどん生地を用意しました」

美奈子「うわぁ…!志保ちゃん、凄く良い出来だね、これ」

志保「すぐ夕飯にしましょう、少し待っていてください」

P「楽しみだ」

志保がうどんを茹でるのを眺めながら、今日の試合の反省会をする

P「今日の試合、食べる量をセーブしながらやってみたけどあまりやらない方が良いな、あれ」

美奈子「そうですね、何度か手を止めてましたよね?」

P「ああ、食べた量が少なかったとはいえやっぱり時間を置くと胃の中で膨れて満腹感が襲ってくる」

P「しかもただでさえ水を吸って膨れやすいうどんだったからな…」

美奈子「ペース配分はともかく、やっぱり詰め込めるだけ詰め込んだ方が良さそうですね」
656 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/03/09(金) 23:35:46.25 ID:70FKZqCgo
P「二回戦の相手…伊集院さんは俺と同じだけ食べたんだっけ」

美奈子「はい、確か同数だった筈ですよ」

P「伊集院さんはどんな食べ方だったか見てたりした?」

美奈子「それが…その…」

P「?」

美奈子「実は私、ずっとPくんを見てて…他の人のことは全く見てなかったんです」

美奈子「だから伊集院さんのことは全然わからなくて…」

P「そ、そっか」

なんか嬉しい
657 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/03/10(土) 00:35:04.62 ID:Qkt8eVVDo
一旦ここまで
658 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/22(木) 08:50:13.46 ID:3z3bZImCO
乙です
659 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/04/23(月) 23:02:32.88 ID:Vb5imzbWo
P「…ま、ちょっと話しただけだけど伊集院さんなら卑怯なことはしてこないだろうし、正々堂々と正面突破で行くとするかな」

美奈子「ですね!Pくんらしくて良いと思いますよ!」

P「明日から特訓再開だな」

美奈子「はい!明日からはPくんのために特訓用の料理、頑張って作りますからね!」

志保「私も、お手伝いしますから」

出来上がったうどんを運びながら、志保も手伝いを申し出る

P「ありがとう美奈子、志保、頑張るからな」
660 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/04/23(月) 23:21:14.42 ID:Vb5imzbWo
P「よしそれじゃあ、志保が打ってくれたうどんを食べようか」




うどんを啜っているときに、ふと疑問が湧いたのでそのことを口に出す

P「…そう言えば、麺類の大食いの場合って注意点とかあるのか?」

美奈子「麺類ですか?」

P「ああ、例えば素麺なんかだと割と小食な人でも3把くらいなら軽く食べられたりするだろ?」

桃子「確かに、テレビとかならラーメンの大食いとかやってるときあるね」

志保「同じクラスのうどんも、うどん5玉くらいなら誰にだって食べられるとかほざいていた記憶があります」
661 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/04/23(月) 23:36:07.08 ID:Vb5imzbWo
美奈子「確かに麺類はスルッと入っていきます、でも実はそれが一番のくせ者なんです」

P「というと?」

美奈子「麺類はその性質上本来のキャパシティを超えて胃に溜まります、なのでふとした拍子に胃の中の麺を脳が認識すると一気に満腹になってしまうんです」

美奈子「また、麺類はどうしても食べる速度が早めになりがちで、気が付くとペースが崩れていて立て直せないということも良くあります」

美奈子「なのでやはり大切なのは自分のペースを信じること…それがもっとも大切ですね」

美奈子「他にはラーメンや温かいお蕎麦、おうどんならペースを保ちつつも麺が伸びないように食べるくらいでしょうか」

美奈子「伸びた麺の不味さは想像以上ですから」
662 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/04/23(月) 23:57:39.45 ID:Vb5imzbWo
P「なるほどな」

今日の相手はそのセオリーをすべて無視してドカ食いしたから自滅したわけだ

…俺も気を付けないとな

気が付くとうどんは食べ終わっていたので、軽くストレッチをして腹を慣らしておく

こういった細かな気配りも大食いにおいては重要なファクターになる

美奈子「それじゃあ、私は今日は帰りますね」

P「あ、送っていくよ」
663 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/04/24(火) 00:23:54.78 ID:RcfLNfoeo
美奈子を送っていく帰り道

P「大会っていつまでやるんだっけ?」

美奈子「文化祭に差し掛かるくらいですね」

P「10月くらいまでやるのか?結構長いんだな…」

美奈子「私もそう思います」

まあ調整期間が長いなら万全の状態にしやすくはあるが

P「優勝、したいな…」

美奈子「Pくんなら出来ますよ、絶対」

美奈子「だって私の好きな人なんですから」
664 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/04/24(火) 00:29:21.78 ID:RcfLNfoeo
P「その気持ちだけで百万人力だ」

美奈子からの激励を受け、気合いが入る

美奈子「…あっ、もう着いちゃった…」

気が付くと美奈子の家の前まで来ていた

楽しい時間はあっという間に過ぎていってしまう

P「…美奈子」

美奈子「Pくん…」

離れるのが名残惜しい
665 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/04/24(火) 00:35:38.39 ID:RcfLNfoeo
帰るのを惜しんでいると

美奈子「んっ」

突然美奈子がキスをしてくる

P「美奈子」

美奈子「Pくん、今日は頑張ったのでご褒美のキスです、それから…」

更にもう一度、美奈子からのキス

美奈子「勝利へのキス、です…えへへ」

P「今ならどんな相手だって倒せそうだ」

美奈子「ふふ、頑張ろうね」

P「ああ」

美奈子が家に入って行くのを見届けてから、帰路に着く

星空を眺めながら俺が思ったのはただ一つ

絶対優勝してみせる

待ってろよ貴音、絶対に、俺が倒してやるからな
666 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/04/24(火) 00:36:29.17 ID:RcfLNfoeo
一旦ここまで
667 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/05/26(土) 23:59:17.72 ID:mzxwBksjO
夏休みが明け、久しぶりに学園へと登校する

冬馬「よう」

翔太「おはよー」

P「おはよう翔太、棚橋」

冬馬「誰だよ!?」

毎度毎度律儀に突っ込んでくれる冬馬に学園が始まったことを実感しつつ、三人で教室を目指す

冬馬「そういやお前、佐竹と付き合いだしたから太るかと思ったが…全然そんなことはねえな」

翔太「僕も、夏休み明けたらすごいことになってると思ってたよ」
668 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/05/27(日) 00:12:13.20 ID:VgSPi/KbO
P「別に普通の量しか食べてないんだから太る要素なんかねーよ」

冬馬「それはお前らにとっての普通の量だろ…」

P「いや、マジで世間一般で言う普通の量だよ」

翔太「ほんとに?」

P「疑り深い奴らだな…美奈子の作る朝飯を食べたことが無いからそう言えるんだ」

冬馬「いや、だってよ…」

翔太「ねえ?」

P「どのみち今は大食い大会中なんだ、太るのはNGなんだよ」
669 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/05/27(日) 00:17:17.06 ID:VgSPi/KbO
冬馬「大食い大会って商店街でやってる奴か?」

P「ああ、俺の次の相手はお前の知り合いの伊集院北斗さんだ」

冬馬「北斗も出てんのかよ」

P「知らなかったのか?」

冬馬「まあな…けど北斗か…あいつ大食い出来たんだな」

翔太「僕も知らなかったなー」

P「まあ会場で少し話した程度だけど凄く良い人だな、伊集院さん」

冬馬「まあな、俺も翔太もなんだかんだで世話になってるし」
670 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/05/27(日) 00:57:36.11 ID:HdcyLW0Ko
冬馬「…ま、北斗と当たるってんなら次の試合は見に行くぜ」

翔太「大食いってあんまり興味無かったけど、二人が戦うなら僕も見に行くよ」

P「おう、待ってるぜ」

冬馬、翔太と教室の前で別れて俺は自分の教室へと向かう

美奈子「おはようございます、Pくん!」

P「おはよう、美奈子」

大切な人が、俺を出迎えてくれる

また今日から、騒がしい学園生活の始まりだ
671 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/05/27(日) 00:58:59.99 ID:HdcyLW0Ko
一旦ここまで
672 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/06/25(月) 20:44:58.43 ID:7t6IODjtO
受け攻め最新版

無印
海美 攻め
恵美 受け
琴葉 攻め
翼 攻め
ジュリア 受け

HED
志保 両
百合子 受け
静香 受け
美奈子 攻め
このみ 両
朋花 受け
エレナ 攻め

BND
紬 受け
歌織 攻め

仮組
杏奈 攻め
未来 両
673 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/12(日) 00:47:52.28 ID:4oXy4/2Io
久しぶりの学園はHRと集会のみで終了した

なので俺と美奈子は特訓のため、佐竹飯店へと移動したのだが…

P「…なんで恵美達が居るんだ?」

恵美「や、海美からPと美奈子が面白い事してるって聞いたからさ〜ちょっと冷やかしにね〜」

P「冷やかしかい」

エレナ「なーんてメグミは言ってるけど、本当はPの事が気になってるだけだヨー」

恵美「え、エレナっ!!」

エレナ「きゃ〜♪」

顔を赤くして立ち上がる恵美と楽しそうに逃げるエレナ

相変わらず賑やかな奴らだ
674 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/12(日) 00:56:05.19 ID:4oXy4/2Io
冬馬「ま、今日は午前中だけだったしちょうど腹も減る頃だしな」

翔太「佐竹飯店なら美味しいお昼が食べられるしね〜」

琴葉「表には定休日って書いてたけどみんな普通にPくんに着いて入っていったから一緒に入っちゃったんだけど…迷惑だった、かな?」

P「いや迷惑では無いよ、なあ美奈子?」

美奈子「はい!むしろ腕の振るい甲斐がありますね!」

P「だから琴葉、気にしないでくれ」

琴葉「ありがとうPくん、美奈子ちゃん」
675 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/12(日) 01:45:40.47 ID:4oXy4/2Io
海美「お腹空いた〜」

恵美「もうすぐ出て来るんだから我慢しなって」

エレナ「め、めふみ、ほっへたちひれるヨ〜」

桃子「恵美さん、エレナさん、さっきから騒がしいよ、ちょっと静かにしてて」



琴葉「ここはこの問題を応用するの」

志保「…ありがとうございます、琴葉さん」



冬馬「昨日RGサザビー買ったんだけどよ」

翔太「冬馬くんまたプラモ買ったの?」

P「よく飾るスペースあるな」
676 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/12(日) 02:04:33.01 ID:4oXy4/2Io
皆が自由にリラックスしていると

美奈子「お待たせしました!佐竹飯店スペシャルランチでーす!」

美奈子が料理を持って現れた

P「っと、手伝うよ」

美奈子「ありがとうございます、Pくん」

いくつかの料理を受け取ってテーブルに配っていく

冬馬「何かよ、お前らそうやってると夫婦みたいだな」

P「ふ、夫婦?」

美奈子「や、やだもう尼崎君ったら、少し気が早いですよ」

冬馬の言葉に顔を赤くして満更でも無さそうな反応をする美奈子

その反応を見て俺も少し顔が赤くなる
677 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/12(日) 02:11:56.00 ID:4oXy4/2Io
冬馬「…からかうだけのつもりだったのにマジな反応が返ってきて困惑してるんだが」

翔太「バカップルにそんなからかいしてもそりゃそうでしょ」

冬馬「ま、まあ結婚式には呼んでくれよ」

P「おう、友人代表としてスピーチ頼むぞ」

冬馬「…へっ」

翔太「うわちょっろ」

恵美「結婚かー、アタシもいつか誰かと結婚すんのかなー」

琴葉「恵美ならきっといい人が見つかると思うわ」

恵美「…そだね」

エレナ「…」
678 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/12(日) 02:16:31.67 ID:4oXy4/2Io
海美「…」

志保「…」

桃子「はあ…」

翔太「冬馬くん、女性陣がお通夜ムードなんだけどどうすんのさ」

冬馬「こんなになるなんて思わなかったんだよ!」

目の前で冬馬と翔太が何やらヒソヒソ話をしている

また何かイタズラでもするつもりだろうか?

P「何の話だ?」

冬馬「いや…何でもねえ」

P「?」

冬馬「と、とにかく食べようぜ」
679 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/12(日) 02:22:24.81 ID:4oXy4/2Io
「いただきます」

強引に話を打ち切った冬馬の合図で皆が食べ出す

…うん、やっぱり美奈子の作るエビチリは絶品だな

恵美「あれ、そういやPの料理の量普通だね」

P「そりゃあな」

翔太「もっと山盛りみたいになってるかと思ってたよ」

P「大会のルールがおかわり式だからな、まあわんこそばみたいなもんだ」

エレナ「へー、大食いにもルールがあるんだネ」
680 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/12(日) 02:22:51.53 ID:4oXy4/2Io
一旦ここまで
681 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/22(水) 00:40:21.79 ID:/qfg2S7Fo
P「それはもちろん、ルール無用だと文字通り何でもありになっちまうからな」

美奈子「勝敗をちゃんと判定するためにルールがあるんだよ」

恵美「へえー」

冬馬「…ここに来るまでにちょいと調べてみたんだが大食い大会を荒らす裏ファイターの組織があるらしい」

海美「裏ファイター?」

冬馬「ああ、何でも反則ギリギリの戦い方をして勝つ卑怯な連中だとか」

翔太「冬馬くん漫画の読み過ぎじゃない?」
682 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/22(水) 00:49:20.04 ID:/qfg2S7Fo
美奈子「いや、天ヶ瀬くんの言ってる事は本当なんです」

翔太「えっ」

美奈子「確かに謎の組織っていうのは違いますけど、卑怯な手を使って大食いに勝とうとする集団があるのは事実なんです」

冬馬「マジで漫画みたいな話だけどな」

恵美「P…ってか、今やってる大会は大丈夫なの?」

P「一応美奈子が調べてもらったらしいけど、それらしい奴は居なかったらしいから大丈夫だ」

P「ま、例え裏ファイターが相手でも俺と美奈子なら勝てるけどな」

美奈子「Pくん…えへへ」

恵美「そっか、それなら良かった良かった」
683 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/22(水) 01:21:57.01 ID:/qfg2S7Fo
美奈子「さ、さあさあ、ご飯が冷めちゃいますから食べちゃってくださいね!」

美奈子「おかわりもありますから!」

照れた美奈子が話を打ち切って食べることを進める

それを合図にみんなも食事を再開し

楽しい昼食となった
684 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/22(水) 01:51:14.09 ID:/qfg2S7Fo
そしてそれから数日後

P「胃の調子は良い、少し食べ物を入れたから拡張も問題なし、行けるな」

腹具合が万全なことを確認した俺は二回戦の会場へと足を進めた

…必ず勝つ

決意を胸に扉を開け、指定された場所へと向かう

北斗「チャオ☆来たね」

P「伊集院さん、正々堂々戦いましょう」

北斗「もちろんだ、その上で勝たせて貰うよ」

伊集院さんと握手を交わし、俺達は席に着いた
685 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/26(日) 23:16:03.89 ID:vMBOefhso
茜「はいはいはーい!出演NG出しちゃったまつりちゃんに代わって今回はこの可愛い茜ちゃんが司会をやっちゃうよ−!」

茜「みんなー!茜ちゃん可愛いよねー?」



茜「…あれ?ねえ茜ちゃんは可愛…おーっと色々と言いたいことはあるけど巻きの指示が出たから巻いていっちゃうよ!」

茜「今回の勝負食は…これ!じゃーん!素敵なステーキ!」

モニターに肉厚のステーキが映し出される

茜「美味しそうだね、茜ちゃんも食べたい!」
686 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/26(日) 23:53:39.25 ID:vMBOefhso
茜「それじゃあみんなのテーブルに運んでいくよ!ヒアウィゴー!」

茜の言葉と共にステーキが運ばれてくる

鉄板に乗せられた肉はじゅうじゅう音を立てており、否が応でも味への期待値が上昇していく

北斗「これは…美味そうだ」

P「ですね、早く食べたい」

茜「ステーキは行き渡ったかな!?それじゃあ行くよ!デュエル開始ぃぃぃぃ!」

茜の合図と共に、ステーキを食べやすいようにナイフで一口サイズに切っていく
687 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/27(月) 00:05:24.44 ID:MH6Zb3KYo
ステーキの大食いの際に最もネックとなるのは肉を咀嚼することだ

先に食べた方が勝つ早食いならともかく、長期戦になる時間制限戦では必ず顎の疲れが響いてくる

なので一口サイズに切り、噛むサイズを小さくさせることで顎への負担を軽減させることが勝利への一歩となる

ちらりと伊集院さんの方を見ると

北斗「…」

向こうも肉を一口サイズに切っていた

…どうやらガチンコ勝負になりそうだ
688 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/27(月) 00:15:09.64 ID:MH6Zb3KYo
ある程度切った時点で一度ナイフを置く

…ステーキで一番美味いのはやっぱり焼きたて

肉は切っていると次第に冷めてくる

つまり一番美味いタイミングを逃してしまう

だから俺は

P「あむ」

一番美味い状態の肉を食べる

P「!?」

噛むと広がる肉の味に思わず目を見開く

口の中に広がる肉汁

噛み締めるほどに味が深くなる赤身

ぷりぷりなのに全くクドくない脂身

どれもが一級品の味わいだ

食べたことはないが超高級ステーキのような味な気がする
689 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/08/27(月) 00:16:13.91 ID:MH6Zb3KYo
一旦ここまで
690 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/28(火) 01:03:05.17 ID:arMCH9FPo
おつ 茜ちゃんかわいい
691 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/11/21(水) 15:07:18.69 ID:ab+VtOn00
久々に来てみたら結構進んでいて嬉しい。
そして、相変わらずの秀逸な一文。
692 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/11/22(木) 00:14:27.81 ID:Gq5znwL4O
P「美味い…!」

時間制限があるのが悔やまれるくらいに美味い肉

しかしいつまでも味わっていると間違いなく負けてしまう

なので俺は再びナイフを手に、肉を切り始めた

P「…」

ちらりと伊集院さんの方を見る

伊集院さんは既に肉を切り終え、1/3ほど食べ進めていた

P「っ」

これは急がないと突き放されるな
693 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2018/11/22(木) 00:20:22.95 ID:Gq5znwL4O
手早く肉を切り終え、食べ進める

一口サイズよりも更に小さく切った肉は簡単に噛み切れ、するっと入っていく

肉を小さくしたのにはもちろん理由がある

肉を噛むという行為はなんだかんだで顎への負担が大きいため、小さめに切り噛む回数を減らすことで負担を軽減するためだ

その甲斐もあり、5分もする頃には伊集院さんに追い付き…

北斗・P「おかわり!」

俺達は同時に声を上げた
694 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2019/01/04(金) 00:52:03.42 ID:sbwQUZN4O
二枚目の途中で手が止まる

…味が飽きてきた

流石にいくら美味い肉でもずっと食べ続けていると味が飽きてくる

最も、そのために調味料が用意されているので有効活用させてもらおう

P「おろしソースを」

大根おろしのソースを注文し、肉にかけて食べる

…うん、味が変わって更に食べられそうだ

北斗「…ふっ」

そんな俺を見て、伊集院さんが微かに笑った気がした

北斗「周防くん、確かに味を変えるのは良い戦法だ、しかし君は致命的なミスをした」

P「致命的なミス…?」

北斗「冷たい大根おろしのソースは肉から急激に熱を奪う、つまり早く食べないと…」

北斗「固く冷たい肉を食べることになるんだよ」

P「っ!?」
695 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2019/01/04(金) 00:56:43.81 ID:sbwQUZN4O
咄嗟に肉を見る

確かに指摘通り、先程まで出ていた湯気がほとんど出なくなっていた

P「くっ!?」

急いで肉を食べるが少し固い

北斗「そして、急いで食べようとすると自分のペースを崩すことになる」

北斗「だから致命的なミスなのさ」

P「っ…」

完全にミスった

だがまだ負けたわけじゃない、最後まで足掻いてみせる
696 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/03/02(土) 21:08:20.85 ID:sByjyUoI0
保守?
697 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2019/05/01(水) 00:16:41.91 ID:D1AEXGl3o
しかし頭では分かっていても、心は焦りを感じて身体を勝手に動かす

P(落ち着け…!落ち着け…!)

勝手に速まるペースに、更に焦りが生まれる

P「…!」

速まったペースに、ふとあることを思い出した

それは競争や対戦で、一気に差を縮められた時の焦りの感情

今俺と伊集院さんの差は着実に開きつつある

向こうも勝利を確信しているだろう

…なら、限界の限界まで力を振り絞ってペースを上げてみるしかない

このまま何もせずに負けるよりも、最後まで足掻いてみせる
698 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2019/05/01(水) 00:31:55.38 ID:D1AEXGl3o
P「…うおおおお!」

テクニックも何も無い、ただひたすらに肉を切り口へと運ぶ

北斗「勝てないと分かり、自棄になったのかな?そんな食べ方ではすぐに止まってしまうよ」

P「はああああ!」

伊集院の言葉に耳を貸さず、ただひたすらに肉を食べる

…不思議な気分だ

疲れも何も感じない

ただあるのは、目の前にある肉への食欲だけだ
699 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2019/05/01(水) 00:40:31.03 ID:D1AEXGl3o
志保「…美奈子さん、兄さんは…」

海美「ずっと食べ続けてる…でも」

美奈子「Pくん…」





ペースを上げてどのくらい経ったのだろう

視界に入った伊集院さんは苦しそうな表情で汗を浮かべていた

…ラストスパートだ

北斗「っ!?」
700 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2019/05/01(水) 00:43:55.23 ID:D1AEXGl3o
食べて食べて食べて、そろそろ味も分からなくなった頃

それは突然来た

P「…」

まず腕が止まり、続いて口も開かなくなる

意志に反して、身体が食べることを拒否していた

P「…っ」

そして感じる満腹感…いや、もはや破裂しそうな痛みがあった

P「はあ…はあ…」

俺は完全に動きが止まった

一方伊集院さんは未だ食べ続けている

…ここまでか
701 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2019/05/01(水) 00:45:39.19 ID:D1AEXGl3o
一旦ここまで
702 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/11/25(月) 18:57:04.65 ID:1fLTZYgwO
√MT終わるまでは更新ないんやろか
703 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2019/12/06(金) 02:12:27.44 ID:raNGwqQY0
その後も俺は手すら動かせないまま、ただただ伊集院さんが食べ進めるのを見ていることしか出来ず…

茜「はいはいはい試合終了の時間だよ!」

俺の負けが決まった

P「………っ」

北斗「…もし」

北斗「もしほんの少しでも君につられて自分のペースを崩していたら、俺は負けていたと思う」

伊集院さんの言葉に思わず顔を上げる

北斗「こんなにも本気になったのはいつ以来かな」

北斗「君と戦えて本当によかったよ」

そう言って伊集院さんは俺に手を差し伸べてきた
704 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2019/12/11(水) 02:54:20.00 ID:D52usL5g0
俺は少し躊躇った後

P「俺も、伊集院さんと戦えてよかったです」

伊集院さんの手を取った

北斗「俺のことは北斗で良いよ、敬語も必要ない」

P「え?でも年上ですし」

北斗「冬馬も俺のことは呼び捨てだしため口だからさ、そっちのほうが気楽なんだ」

P「…ああ、わかったよ、北斗」

北斗「ありがとうPくん」

俺が北斗を名前で呼ぶと、北斗も俺を名前で呼んだ
705 : ◆p7PT31uvn8zf [saga]:2019/12/12(木) 00:56:04.68 ID:qkOWwcjo0
北斗と別れた俺は控室に戻る

海美「P!」

志保「兄さん…」

控室には海美と志保がいて、俺を出迎えた

そして

美奈子「Pくん、お疲れ様でした」

美奈子も来てくれていた

P「ごめん、勝てなかった」

美奈子「ううん、たとえ負けても、Pくん凄くかっこよかったよ」

P「ありがとう、美奈子」
706 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/07(土) 00:09:28.90 ID:d+gy+09j0
もうじき一年経つんだが更新されないんじゃろか…
707 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/01/25(月) 07:13:35.24 ID:+1Fh0Swq0
貴音「あなた様、お疲れ様でした」

P「貴音」

俺たちのところに貴音がやってくる

P「悪い、約束は果たせなかったよ」

貴音「勝負は時の運とも言います、どんなに努力しようとも負けてしまうこともあるでしょう」

貴音「あなた様の努力は見ていて分かりました、ですから私はあなた様の健闘を讃えます」

P「ん…ありがとうな貴音」

貴音「お気になさらず…あなた様の仇は私が取りましょう」

P「お、お手柔らかにな」
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