シンジ「高校受験…?」アスカ「私は大学出てるから関係ないわね」

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98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/17(水) 12:55:20.96 ID:HRq4wL00O
シンジ(牽制しないと)

シンジ「お金とかは嫌だよ…?」

アスカ「そんなこと頼まないわよ」

シンジ(いつもいろいろ買わせようとしてくるじゃないか…待てよ…金銭じゃないとすれば…)

シンジ(そうだ!ムカついたときに僕を叩いてストレス発散にする気だ!これはアスカのストレス発散計画だ!)

シンジ「痛いのはやめてよ」

アスカ「そんな暴力的に見える?」

シンジ(見えるよ…というか初対面の日に足払いとか飛び蹴り食らってるよ…)

シンジ「じゃあ、いいよ(金銭も暴力もないとくれば、そんなにひどいことはなさそうだしいいかな)」

アスカ「じゃ決まり!忘れたとか言ったらただじゃおかないわよ!」

シンジ(そういうのを暴力的というんだ)

ミサト「おはよー」

シンジ「おはようございます」

アスカ「おはよ!」

ミサト(アスカ、妙に機嫌がいいわね…昨日はあんなんだったのに何があったの…?)
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/17(水) 13:08:08.76 ID:HRq4wL00O
考査一週間前

アスカ「調子はどう?」

シンジ「まあまあかな…」

アスカ「私は絶好調よ、勝利は私のものね」

シンジ「僕も負けないよ」

シンジ(僕のバカ…!なんで勝負を受けたんだろう…アスカのことだから金銭と暴力以外にも僕の知らない悪辣なことを知っているに決まってるじゃないか…!)

シンジ(想像しただけで恐ろしいよ…だから、是が非でも負けるわけには行かないんだ…!逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ)カリカリカリ

アスカ(な、何よこの気迫…私が勝つのはわかりきってるのにどうしてこんなに…?)

アスカ「…ま、まあ、せいぜい頑張りなさい」

シンジ「…アスカもね」

ミサト(考査の勉強ってこんなに殺伐としたものだったかしら…)
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/17(水) 14:35:03.63 ID:adIsZSCYo
イイヨー
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/17(水) 15:37:39.32 ID:HRq4wL00O
考査3日前

シンジ「」カリカリカリカリカリカリカリカリ

シンジ(NaOHをHClに入れて中和…NaOHをHClに入れて中和…)

アスカ「」カリカリカリカリカリカリカリカリ

アスカ(負けない…シンクロ率で負けてテストでも負けるわけには行かない…!こんなの戦闘機のマニュアルに比べたら絵本も同然なんだから…!)

ミサト(うわあ…私の大学受験を思い出すわ…ここまでじゃなかったと思うけど)

ミサト「あの、シンちゃん、晩御飯は…」

シンジ「すみません、考査が終わったらとびきり手をかけるので今はレトルトで我慢してください」カリカリカリカリカリカリ

ミサト(ATフィールド全開ね…)
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/17(水) 15:48:06.47 ID:HRq4wL00O
考査前日

シンジ「」カリカリカリカリカリカリカリカリカリ

アスカ「メイジジダイニホンハフコクキョウヘイヲカカゲ…」ブツブツブツブツ

ミサト(シンジはとにかく書いて覚えるタイプでアスカは声に出すタイプ…暗記の仕方もいろいろね…)

ミサト(二人とも付け焼き刃じゃ太刀打ちできない国数英をコツコツ済ませて、最後の数日で理科社会を詰め込む算段ね…セオリー通りだわ)

ミサト(この子達一体何時間勉強してるのかしら…怖くて計れないけど…)

シンジ(アスカも本気だ…僕も本気で応えなきゃ)

アスカ(何よ、あいつ本気じゃない、バカシンジに気力で負けるわけには…)

ミサト「二人とも、前日は程々にして早く寝たほうが…」

シンジアスカ「」ギロリ

ミサト「ひっ」

シンジアスカ「………」トケイチラッ

シンジ「お風呂入れるね」

アスカ「先入っていいわよ」

ミサト(よかった…人の心は残っていたのね)
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/17(水) 16:14:53.08 ID:HRq4wL00O
決戦、第壱中学校

(考査当日)(考査は一日日程)

一時間目 国語
シンジ(苦手じゃない教科だ、行ける…!)

アスカ(古文は出題文をすべて品詞分解して暗記済みよ…!)

レイ(……)

トウジ「ああー、難しかったわ。シンジ、大問2の六番なんて書いた?」

シンジ「ごめん、次の時間の勉強しなくちゃ」

トウジ「お、おう…」

二時間目 理科

シンジ(反応式の組み立てなんてもう飽きるほどやったよ!)

アスカ(大学で化学取ってた私を舐めるなあ!)

レイ(……)

三時間目 英語

放送『What a hell are you doing!?(てめえなにしてやがる!)』
放送『It's not your bussines, get out!!(お前には関係ない、失せろ!)』

シンジ(なんでこんなにリスニングが物騒なんだよ…)

アスカ(リスニングは楽勝だと思ってたらこいつらの英語日本語訛りがきつすぎるじゃない!発音の練習しなさいよ!)

レイ(……)

4時間目 数学

シンジ(できる…できるぞ…苦手だけどこれまでとは比べ物にならないほどやってきたんだ…!)

アスカ(らーっくしょう!)

レイ(……)

昼休み

シンジ「」モグモグモグ
アスカ「」モグモグモグ

レイ「」モグモグ

ケンスケ「あいつら何かに取り憑かれてるよ」

トウジ「間違いない」

五時間目 社会

シンジ(日本の歴史なんだ…3/4ドイツ人には負けないよ…!)

アスカ(教科書はすべて暗記済みよ…ドイツの血のほうが多いからって侮らないでほしいわ…!)

レイ(……)

試験監督「そこまで、後ろから用紙を回してくれー。みんなお疲れ様ー」

シンジ(終わった…)

アスカ(これで終わり…)
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/17(水) 18:56:39.09 ID:xr8igRVn0
帰り道

シンジ「終わったね…」

アスカ「ええ、終わったわ…」

シンジ「どうだった…?」

アスカ「やることはやった…」

シンジ「僕も…」

アスカ「楽しかったって言ったら…変?」

シンジ「いや、僕も楽しかった」

アスカ「この一週間私たちバカみたいに勉強してた…いや、ただのバカね」

シンジ「でも、頑張ればこんなに何かに没頭できるんだってわかった気がするよ。底力っていうのかな」

アスカ「そうね…しばらくペンを持ちたくないから本当に底力ね…」

シンジ「どっちが勝つのかな」

アスカ「私が勝つわ」

シンジ「やっぱりそうなのかな…」

アスカ「でも、努力は互角だった」

シンジ「そうだね」

アスカ「引き分けにしたいところだけど、契約は守ってもらうわよ」

シンジ「もちろん」

アスカ「早く返ってこないかなー」

シンジ「明日から返ってくるよ」

アスカ「げ、それはそれで何か嫌」

シンジ「…まあ、今は忘れようよ。今日はハンバーグにするから、買い物に寄ってこう」

アスカ「私を荷物持ちにするつもり?」

シンジ「いや、嫌ならいいんだけど…」

アスカ「……付き合うわ。あんまりたくさん買い込まないでよね」

シンジ「ほどほどにするよ」
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/17(水) 19:12:21.10 ID:xr8igRVn0
葛城宅

ミサト「二人とも、考査お疲れ様!」

シンジ「ありがとうございます」

アスカ「ありがと」

ミサト(良かった…やっといつも通りだわ…)

シンジ「ハンバーグ作るので、待っててください」

ミサト「やったー!シンちゃんのハンバーグ!」

アスカ「わ、私も手伝う」

シンジ「え、いいよ(どういう風の吹き回しだろう)」

ミサト「いいじゃない、手伝ってもらったら?(アスカ攻めるわね…)」

シンジ「えっと…じゃあ…僕が野菜を切るから、種を混ぜてくれるかな」

アスカ「たね?」

シンジ「ハンバーグの生地だよ」

アスカ「そ、それは知ってるわよ、で、どうすればいいの?」

シンジ(絶対知らなかったよね…)

シンジ「材料が揃うまでは暇かな」

アスカ「はーい」

ミサト(微笑ましい微笑ましい)プシュ
……

シンジ「じゃあこれを混ぜて」

アスカ「けっこうグロテスク…」グチャ グチャ

シンジ「ミンチした肉だからね」

ミサト(中々言うわね…使徒に比べたらグロさはマシってことなのかしら)

アスカ「どう?」グチャ

シンジ「もうすこしかな」

アスカ(正直飽きた…)グチャ グチャ


アスカ「もういい?」

シンジ「うん、もう大丈夫だよ」

アスカ(けっこう大変…)

アスカ「手ぬるぬる…」

シンジ「食器用の洗剤で洗うといいよ」

シンジ「あ、ハンバーグの形作ったりしたい?」

アスカ「いや…一番大事そうだし譲るわ…」

シンジ「わかった」
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/17(水) 19:15:56.60 ID:YDB50OxHO
>ミサト「やったー!シンちゃんのハンバーグ!」
おい祝・中の人生誕50周年テメェも手伝えや
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/17(水) 19:19:09.16 ID:LgOWyX0Mo
誕生日て言いたかったんやな
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/17(水) 19:24:09.82 ID:xr8igRVn0
シンジ「できました」

アスカ「!!」

シンジ「前より美味しくなってればいいんですけど、どうぞ」

アスカ「いただきます」

ミサト「いただきまーす」

アスカ「」パク

アスカ「!!!」

アスカ「おいしい!」

ミサト「自分で作ると美味しいって言うのよー、あら、ほんとに美味しい」

シンジ(自分で作ったら美味しいって聞くけど、作りすぎて分からなくなっちゃった)

アスカ「ミサトは作ってないでしょ」

ミサト「そうだけど、ほんとに美味しいわ」

シンジ「よかった」

アスカ「今日のテストの英語、あのリスニングひどすぎよ!」

シンジ「でもちょっと面白かったよ」

アスカ「What a hell are you doing!!」

シンジ(うわ、発音すごいや)

シンジ「It's not your business,get out!」

ミサト(本当にそういうテストだったの…?)

アスカ「発音はまあまあね」

シンジ「まあまあ…」

アスカ「発音が上手いと聞く方も上手になるらしいから頑張ることね。私は完璧だけど」

シンジ「頑張ります…」

シンジ「そうだ、あの数学の最後の問題、何て数字になった?」

アスカ「えーと、38分の17?」

シンジ「ほんと?合ってたかも」

アスカ「あんなの簡単よ」

ミサト(一時はどうなるかと思ったけど、終わってみればいいものじゃない)
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/17(水) 19:29:44.77 ID:icd4c7mSO
>>106
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/17(水) 19:37:00.93 ID:xr8igRVn0
考査後2日目 放課後の教室

シンジ「まさか二日で全部帰ってくるとは思わなかったよ」

アスカ「そうね…かなり早いわ」

シンジ「合計点は出した?」

アスカ「出したわ…」

シンジ「文句なしだよ」

アスカ「小細工なんてしないわ」

シンジ「アスカから言ってよ」

アスカ「シンジから言いなさいよ」

トウジ(楽しそうやな)

シンジ「せーので言おうよ」

ケンスケ(こだわるなあ)

アスカ「いいわ…せーの、のあとに言うわよ」

シンジアスカ「「せーの!」」

シンジ「483点」アスカ「483点」

シンジ「……?」
アスカ「?」

シンジ「483点?」

アスカ「あんたも483点?」

シンジ「うん」

シンジアスカ「………」

シンジアスカ ガックシ

トウジ(その点数でなんで落ち込むんや)
ケンスケ(理解に苦しむよ)

シンジ「まさか同じになるとは…」

アスカ「なんて偶然よ…」

シンジ「じゃあ…勝負は引き分けってことで」

アスカ「そうね…同点とあらば仕方がないわ」

トウジ(なんやこいつら、勝負してたんか?)
ケンスケ(アイスでも賭けてたんだろう、いかにも式波が考えそうなことだ)

アスカ「…あ、エコヒイキ、まだいたの」

レイ「ええ」

アスカ「ちなみにあんた何点だったのよ」

レイ「487点」

シンジ「…………」

アスカ「…………」

シンジ「帰ろっか」

アスカ「帰るわよ」
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/17(水) 19:45:44.25 ID:xr8igRVn0
担任「夏休み前だからな、進路相談をやるぞ。この前のテストの結果とか受験のことについて話すから、質問とか相談があれば考えとけ」


シンジ「って言ってたけど、どうしよう」

アスカ「そうよ、あんた結局志望校決めたの?」

シンジ「いや、それが…」

アスカ「あんたバカァ? 一番大事なところじゃないのよ!」

シンジ「ごめん…」
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/17(水) 20:17:47.25 ID:xr8igRVn0
アスカ「何も考えてこなかったわけじゃないでしょうね」

シンジ「なんとなくはあるんだけど…決めかねてるんだ…」

アスカ「ほんっと優柔不断ね」

シンジ「否定はしないよ…」

アスカ「で、なんとなくの案はどうなってるの?」

シンジ「k高校に…いけたらいいかなって…」

アスカ「やめといたほうがいいわ」

シンジ「やっぱりそうかな…成績も届いてないし…」

アスカ「違う」

シンジ「え?」

アスカ「行きたいなあ、なんて生易しい考えで受かるほどk高はカンタンなの?行きたい、じゃなくて行く、なのよ」

シンジ「そっか…そうだね…」

アスカ「ま、まだ決めてないみたいだしこれ以上言わないけど、秋頃にそんなこと言ってたらぶっ飛ばすわよ」

シンジ「気をつけます…」

アスカ「それで、どうしてk高なの?」
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/17(水) 20:45:37.12 ID:xr8igRVn0
What the hell!?
友人に指摘されて気づきました
地獄は一つしかないのでTHEをつけるのが正しいようです。文法ミスには気をつけよう!
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/17(水) 20:58:27.56 ID:xr8igRVn0
シンジ「入るのは大変そうだけど、ちょっと気になることがあるんだ」

アスカ「気になること?」

シンジ(どうしよう、アスカに言っても大丈夫かな…)

アスカ「何よ、言えないことなの?」

シンジ「そうじゃなくて…」

アスカ「じゃあ言いなさいよ」

シンジ(きっと大丈夫…)

シンジ「この前のとき、お母さんに会ったんだ」

アスカ「どういうこと?」

シンジ「うーん、会ったというか、存在を感じたというか」

アスカ「てっつがくぅー」

シンジ(哲学の本場生まれのくせに哲学のハードル低すぎるよ…)

シンジ「僕のお母さん、科学者だったんだ」
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/17(水) 21:29:16.17 ID:xr8igRVn0
シンジ「だった、っていうか、だったらしい、って感じなんだけど」

アスカ「そうね」

シンジ(アスカが自分のお母さんのこと思い出さないように話を続けないと…)

シンジ「エヴァの研究をしてたみたいなんだ」

アスカ「そうでしょうね」

シンジ「なんでエヴァの研究なんかしたんだろうって思うこともあった。両親がエヴァの研究なんてしてなければ、今ごろふつうに両親と暮らしてたのかなって」

アスカ「うん」

シンジ「エヴァの中にいるとき、どうして母さんは科学者になったのって聞いてみた…答えてはくれなかったけどね」

シンジ「そのときはそれ以上には考えなかったんだけど」

シンジ「やっぱり僕は母さんがエヴァを研究してた理由が気になるんだ」

アスカ「私は気にならないけどね」

シンジ「それは人それぞれだよ…僕は今母さんをとても誇りに思う。父さんも、よくわからないところばっかりだけど、大切な仕事をしてるんだ」

シンジ「僕は母さんと父さんのことをもっと知りたい。家庭はめちゃくちゃになったし、今までたくさん辛い思いをしてきたけど…いや、だからこそかも知れない、もっと知りたいんだ」
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/17(水) 21:38:03.76 ID:xr8igRVn0
アスカ「へえ…」

シンジ「そのためには、科学をやるのが一番いいと思うんだ。父さんと母さんがやってたし、エヴァだって科学の結晶だ…そもそも科学は好きだし」

アスカ「血は争えないってわけね…それでk高校なわけ?SSPとやらがあるし、理系の難関大にも行けるし」

シンジ「そう…なるのかな」

アスカ「なんだ、しっかり考えてるんじゃない」

シンジ「でも、行きたいって気持ちばかりで成績が追いついてないんだ…」

アスカ「バーカ、そんなんで諦めてたら人生やってけないわよ、行くったら行くのよ。担任も言ってたでしょ、行けるところより行きたいところだーって」

シンジ「ありがとう…そうだよね」

アスカ「そういうこと」

シンジ「真剣にk高校を考えてみるよ」

アスカ「よろしい!」
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/17(水) 22:25:20.45 ID:xr8igRVn0
今日は更新終わりです
ペースが遅くて申し訳ありませんが、必ずや完走します
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/17(水) 22:31:05.20 ID:LgOWyX0Mo
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/18(木) 06:48:31.07 ID:ezx5hrTS0
担任「はい、夏休みになりますが、皆さんちゃんと勉強してください、後悔しても夏休み最後ですから。あと事件事故に巻き込まれたり起こさないように。今起こすとなかなか面倒ですから。じゃあ日直、号令」

シンジ「起立」

シンジ「礼」

トウジ「っしゃあ!夏休みや!」

ケンスケ「待ち望んだぞ!」

トウジ「ゲーセン行こか」

ケンスケ「もちろんさ!」

アスカ「あいつらほんとにゲームセンター好きね」

シンジ「並々ならぬ愛を感じるね」

アスカ「最後の夏休みを楽しんでやろうっていう気概が感じられるわ」

シンジ「あ、そうか、これ最後の夏休みだ…なんか実感わかないや」

アスカ「今までほとんどネルフに休み潰されてるから実質初めてなのよ、私たちにとっては。だから実感がないんだわ。遊び尽くして私達の夏休みを取り戻すのよ!」

シンジ「たしかにね…」
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/18(木) 07:18:32.82 ID:ezx5hrTS0
シンジ「でも、僕は勉強しないと…」

アスカ「あんたバカぁ? 遊ばないで何が夏休みよ!それに息抜きを上手く取り入れるものが受験を制するのよ!」

シンジ(絶対遊ぶための方便じゃないか…)

アスカ「この前の考査のノリで夏休み中過ごすつもり?」

シンジ「う、それは…(色々持たない)」

アスカ「そういうこと。詰めすぎるとカエルのお父さんみたいに破裂しちゃうわよ」

シンジ(あの話にそんな教訓はないよ…)

シンジ「わかったよ、少しは遊ぶよ」

アスカ「そうこなくっちゃあ!」
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/18(木) 19:21:21.51 ID:ezx5hrTS0
夏休み初日

シンジ「遊ぶ、とは言ったけど」

シンジ「何して遊ぶの?」

アスカ「そうね……」

アスカ「夏祭りとか…プールとか…ゲームとか…肝試しとか…お泊りとか…」

シンジ(バッチリじゃないですか)

アスカ「とにかく思いつくままに遊ぶのよ!」

シンジ「そんなに遊んで大丈夫かな…」

アスカ「そのために今から勉強するのよ!課題なんて二日で終わらせてやるわ!」

シンジ(二日は無茶じゃないかな…)
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/18(木) 19:32:27.78 ID:ezx5hrTS0
アスカ「」カリカリ

シンジ「」カリカリ

ミーンミーンミーン ミーンミーン
ツクツクボーシ ツクツクボーシ
チリンチリン

シンジ「……」

アスカ「……」

アスカ「飽きた」

シンジ「うん」

アスカ「考査のときはあんなにやってたのにどうして…?」

シンジ「夏休みだからかな」

アスカ「何よそれ、理由になってないじゃない」

シンジ「そうかな?なんていうか…後回しにしたい気持ちが湧いてくるよ」
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/18(木) 19:44:13.26 ID:ezx5hrTS0
アスカ「確かにそうね、まだ一ヶ月あるという事実がここまで私を怠惰にさせるとはね…」

シンジ「一ヶ月って、やっぱり長いよね」

アスカ「ええ、長いわ」

シンジ「でも課題を終わらせなきゃ遊べないよ」

アスカ「課題が終わっても模試があるし、受験勉強もあるわよ」

シンジ「ひどいや…」

アスカ「ま、なんとかなるわよ」

シンジ「そうだね…」

アスカ「結局、目の前の課題を終わらせないことには…」ムムム

シンジ「いい方法、ないかな…」
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/18(木) 21:11:01.54 ID:ezx5hrTS0
アスカ「そういえば、結局考査は引き分けだったじゃない(エコヒイキに負けたけど)」

シンジ「同点だったからね(綾波に負けたけど)」

アスカ「正直不完全燃焼なのよ」

シンジ「うん」

アスカ「先に課題を終わらせたほうが勝ち……どう?」

シンジ「えっと…(どうしよう、あまり気が進まないよ…またあんな非人間的な状態に身を置くのは…)」

アスカ「たぶんほんとにニ、三日で終わるわよ。二日で肩の荷を一つ下ろせるのよ、魅力的じゃない?」

シンジ(確かに魅力的だ…アスカに言われて気づいたけど、僕今まで夏休みらしいことしてこなかったし…)
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sagesaga]:2017/05/18(木) 21:16:32.57 ID:MUnYjnIA0
>>123
皆呼んで人海戦術。
集中力維持は難しいから 逆に締める人を入れる?
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/18(木) 21:50:33.57 ID:ezx5hrTS0
>>123 さんのレスへの回答にかえて

ネルフ 昼休み

ミサト「中学校は今日から夏休み…羨ましいわー」

リツコ「でもあなた、宿題溜めそうなタイプね」

ミサト「半分あたり」

リツコ「残り半分は?」

ミサト「人海戦術よ。みんなで分担してやって、最後に写し合うの。やっぱり私、作戦発案の天才ね」

リツコ「そうかしら?人海戦術とやら、そこまでいい方法には見えないわ」

ミサト「何よ」

リツコ「本来なら自分の頭脳への貴重なインプットになる時間を大幅に削って、何も残らない単なる機械労働におきかえているだけじゃない」

ミサト「そうだけど、その分空いた時間は自由よ。自分の勉強もできる」

リツコ「空き時間も怪しいわね、その方法だとお迎えテストは高確率で追試。結局追試の勉強をするはめになるのよ」

ミサト(たしかに私お迎えテストは追試にかかってばっかりだったわ…)

ミサト「でも、夏休みは貴重な完全なる自由時間よ、あとで少し追試の勉強が必要になっても、手に入れる価値はあるわ」

リツコ「そこまで言うなら好きにすればいいわ」

ミサト「なによ、煮え切らないわね」

リツコ「そもそもこんな話、大人がする話じゃないもの」

ミサト(ノリノリで話してたくせに…)

リョウジ(真の強者は何食わぬ顔で宿題を放置し、完璧な計画のもと最後の数日間で全てにカタをつける…お迎えテスト対策も織り込み済みの高度な作戦…そこに気づかないミサトはまだまだだな)

リョウジ(そこが可愛いんだけどな)
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/18(木) 21:51:14.46 ID:ezx5hrTS0
間違えました>>125さんでした
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/18(木) 23:10:04.94 ID:ezx5hrTS0
アスカ「どう?」

シンジ「でも、僕が家事とかやってる分不利じゃないか」

アスカ「その間はゲームでもしてるわよ」

シンジ(手伝ってほしいな……)

シンジ「それなら、まあ…」

アスカ「じゃあ決まりよ!」

シンジ「今度こそアスカに勝つよ」

アスカ「あんたの泣き顔が目に浮かぶわ!」

シンジ「」カリカリカリカリカリ

シンジ(またこんな勝負に乗っちゃった…でも課題の速さなら!)

アスカ「」カリカリカリカリカリ

アスカ(この前できなかったこと、今度こそしてやるわ!)
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/19(金) 05:19:29.40 ID:6eZGpTGn0
ミサト「ただいまー ……」

シンジ「」カリカリカリカリカリカリ
アスカ「」カリカリカリカリカリカリ

ミサト(やっと普通に戻ったと思ったのに…)

シンジ(ごめんミサトさん…これは男の戦いなんだ…!相手は女だけど…!)

アスカ(よく確認したらシンジの苦手な数学が一番時間掛かりそうじゃない!チャ〜ンス!)

ペンペン「クアッ!クアッ!(勉強はいいけど、晩飯の手抜きは勘弁してくれ、ずっと缶詰だと野生が抜けちまう)」

ミサト「あ、ごめんごめん、いま晩御飯あげるからね」

ミサト(それにしても暑いわー…二人の熱気のせいね。ちょっともったいないけどエアコンの温度下げよ、二人も暑いだろうしバチも当たるまい)ピッ

エアコン「」

ミサト「は?」ピッ ピッ

ミサト「うそ」ピッ ピッ

ミサトの脳内ネルフ
ミサト「設定温度20、パイロットの快適さを最優先!」
伊吹「だめです!信号受け付けません!」
青葉「葛城邸温度上昇、止まりません。まずいぞ…」
日向「エアコンディショナ、完全に沈黙」
ミサト「白旗でもあげようかしら」

ミサト「壊れたわ…」

シンジ「あちゃー…(よし!アスカは僕よりは暑さが苦手だ!チャンス!)」

アスカ「何とかしてよ!(さっきから暑いのは気のせいじゃなかったのね…)」

ミサト「とりあえず業者に電話しとくから、それまではアイスとか水風呂で持ちこたえてちょうだい(私はえびちゅを飲む口実ができたわ)」
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/19(金) 05:20:31.69 ID:6eZGpTGn0
更新終わりコール忘れて寝てしまいました、真の敵はやはり自分です
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/19(金) 07:56:15.14 ID:+c3dLLGaO
おつ!
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/19(金) 08:01:28.19 ID:2TLYOxrKo
乙カレー
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/19(金) 17:35:08.26 ID:6eZGpTGn0
アスカ「……」カリカリ…カリ…

シンジ「…」カリカリカリ…

アスカ「あづいー」ツクエニベター

シンジ「流石に暑いね…」

アスカ「アイス食べたい」

シンジ「でも、冷蔵庫にはもうないよ」

アスカ「買ってきて…」

シンジ「嫌だよ…外に出たら蒸し焼きになることくらいわかるだろ…」

アスカ「知ってるわよ、だから行ってきて」

シンジ「遠回しにひどいこと言ったな!」

アスカ「…仕方がないわね、じゃんけんで負けたほうが行く、いい?」

シンジ「いいよ」

アスカ「じゃーんけーん」


シンジ(やっぱり僕が行くことになるんだ…)

シンジ(暑い…日光も道路の照り返しも気温も湿度も最悪だよ…)

シンジ(一年中こんなだし今更なんだって話だけど…慣れても好きにはならないなあ)

シンジ(冬にならないかなあ…でも、小説でしか見たことないや)

シンジ(雪が一面に降って…子どもたちは雪玉を作って投げ合う)

シンジ(どんな感じなのかな…想像もつかない…父さんは知ってると思うけど聞くのも気が進まないや…くだらないことを聞くな、とか言われそうだし)

シンジ(一年中冬になっちゃった地域もあるみたいだし、行けばいいといえばそれまでだけど)

シンジ(この街に雪が降るところ、いつか見てみたいな…)

シンジ(エヴァなら地軸をもとに戻せないかな)

シンジ(…何考えてるんだろ、そんなの無理に決まってるのに)

シンジ(そうこうしてるうちにコンビニだよ)

店員「いらっしゃいませー」

シンジ(はあ、やっと涼しい)

シンジ(冬か…)
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/19(金) 21:41:28.62 ID:6eZGpTGn0
アスカ「生き返る!」

シンジ「暑いと余計美味しいね」

アスカ「エアコンの故障もたまにはいいわね」

シンジ「それはどうかな…」

アスカ「あー、美味しかった!」

シンジ「食べ終わった途端に暑さが…」

アスカ「そういうこと言わないでよ!今涼しい気分だったのに!」

シンジ「31度あるね」

アスカ「やめなさいって言ってるでしょ!ああー暑い……」

シンジ「さ、勉強始めようかな」

アスカ「こんな暑い中?」

シンジ「アスカに勝ちたいからね」

アスカ「うっ…」

シンジ「」カリカリカリ

アスカ「なんでそんなに暑いの平気なのよ!」

シンジ「日本生まれ日本育ちだからね」カリカリカリ

アスカ「ドイツだって暑いときゃ暑いわよ!」

シンジ「湿気があるとないとじゃ大違いだよ」カリカリカリ

アスカ「ああもう!いいわよ、やってやるわよ!」

シンジ(アスカ、目に見えて効率が落ちてる…これは勝機だぞ…)

シンジ(でも、たまに水分補給しないと熱中症で倒れそう…アスカは意地張って水飲まなさそうだから僕から飲まないと)
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/19(金) 23:14:21.51 ID:6eZGpTGn0
シンジ(だめだ…日本人でも限界だよ…)

アスカ「あつい…」パタパタ

シンジ(胸元を掴んでパタパタするのやめてくれないかな…目のやり場に困るよ…)

アスカ(めっちゃ見てるじゃない、ちょろいわね)

シンジ「…アスカ、風呂に水張らない?」

アスカ「水風呂ってわけ?」

シンジ「それは流石に水道代がかさむし、足をつけるくらいにしたらどうかな」

アスカ「涼しそうね、いいわよ」

シンジ「じゃあ入れてくるよ」

アスカ(チャ〜ンス!)
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/19(金) 23:18:30.81 ID:6eZGpTGn0
本日更新終わりです
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/19(金) 23:46:08.36 ID:zZTiMjqv0
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/19(金) 23:48:03.80 ID:rtahTLSSO

水道代って水だけなら大してかからない気はする
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/20(土) 04:45:47.85 ID:rZxKFw8C0
アスカ「ちょっと待ちなさい」

シンジ「ん?」

アスカ「水道代は関係なくないかしら、あとで追い焚きすればいいじゃない」

シンジ「追い焚きは熱効率がそんなに良くないから、ガス代がかさんじゃうよ…かと言って張り直すのももったいない」

アスカ「って言ったってせいぜい数円数十円の話じゃないのよ。ケチ!」

シンジ「」ピキ

シンジ「アスカ、今の日本がどういう状況にあるか知ってる?」

アスカ「どういうことよ」

シンジ「化石燃料はセカンドインパクト後に高騰が進んで今じゃセカンドインパクト前の6倍近いし、常に供給不足なんだ。まあ、第三新東京に限れば不足してないけどね。いまでも燃料を確保できなくて計画停電を実施してる町だって日本にはあるんだ」

アスカ「し、知ってるわよ(なんで私説教されてるの…?というか知らなかった…)」

シンジ「それに水道代。海が真っ赤っかになっているせいで河川も色は付かないまでも、そのままで飲むのは良くないくらいに汚染されてるんだ。それを安心して飲めるようにするためにいくらかかると思う?」

アスカ「さ、さあ…」

シンジ「流石に処理に掛かるコストはわからないから水道代を教えてあげるよ。セカンドインパクト前の5倍になったよ。それに梅雨を失った日本は慢性的に水不足なんだ、少し暑いからって風呂の水をまるまる張り替えるなんて…第三新東京の市民として…」

アスカ「分かった、分かったわよ!足が浸かるだけでいいから説教をやめなさい!(なんでインフラ高騰でこんなに話熱くなれるの?余計暑くなるじゃない)」

シンジ「分かってくれると嬉しいよ」

シンジ(本当のところは全部張っちゃうと長時間アスカに占領されちゃうからだけどね)
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/20(土) 11:48:36.74 ID:rZxKFw8C0
シンジ「そろそろいいかな」

アスカ「どうかなー」チャプ

アスカ「冷たっ」

シンジ「流石につめたいね」チャプ

アスカ「でも、気持ちいい」

シンジ「はあ…」

アスカ「ふう…」

アスカ「足首だけじゃ物足りなくなってくるわね」バシャバシャ

シンジ「ちょっと、裾が濡れるよ」

アスカ「気化熱でちょうどよくなるでしょー」バシャバシャ

シンジ「風邪引いても知らないよ」

アスカ「引かない引かない…えい!」バシャ

シンジ「冷たっ!」

アスカ「ふふん」

シンジ「冷たいよアスカ、ズボンにかけないでよ」

アスカ「えいえい」バシャバシャ

シンジ「…もうどうなっても知らないよ」バシャバシャ

アスカ「わっ!冷たい!何すんのよ!」

シンジ「先にやったのはそっちだろ!」バシャバシャ

アスカ「負けるか!」バシャバシャ

シンジ「水だ!水をもっとよこせ!」ジャグチヒネリ-

アスカ「水道代とか言ってたの誰よ!」

シンジ「知らないよ!」バッシャア

アスカ「バカっ、顔にかかったじゃない!」

シンジ「まだまだ行くよ!」バシャバシャ

アスカ「くぉんのバカシンジ!」バッシャ-

ワイワイ ヤイヤイ バシャバシャ
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/20(土) 12:06:17.49 ID:tlvdOpWjo
濡れ場だと…!?
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/20(土) 12:25:24.39 ID:rZxKFw8C0
シンジ(ハッ…僕は何をしてたんだっけ)

アスカ「はぁ…はぁ…」ビッショリ

シンジ(そうだ、我を忘れて水掛け合ってたんだった…)

シンジ「ご、ごめん」ビッショリ

アスカ「別に?私もかけまくったし」

シンジ「そうだね…」

シンジ(どうしよう、アスカのTシャツが体に張り付いてすごいことになってるよ…)

シンジ(体の線くっきり出てるし、下着も透けてるし…息上がっててなんかあれだし…いや、見ちゃだめだ見ちゃだめだ、アスカに殺される)

アスカ「何見てんのよバカシンジ」ジト-

シンジ「み、見てませんよ!?」

アスカ「嘘ついても無駄よ、シャワー浴びるから出てけエロシンジ!」ゴチン

シンジ「ご、ごめんなさいい!」ドタドタ

アスカ(まったく…目が泳ぎまくりなのよ…本当中学生男子って猿ね……でも計画は成功よ、シンジは私の体に釘付けだったわ!)

アスカ(さて、早くシャワー浴びちゃおう…)ヌギヌキ

アスカ(……あ)

アスカ(着替え忘れた)
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/20(土) 12:40:07.05 ID:rZxKFw8C0
シンジ(こんなにびしょ濡れになるなら最初からシャワーにすればよかったよ…)フキフキ

シンジ(アスカに怒られちゃったし…)

シンジ(アスカの体、きれいだったな……いやいや何を考えてるんだ僕は)ブルブル

アスカ「シンジ…?」

シンジ「わ、びっくりした」

アスカ「着換え忘れたんだけど…タオル扉の前に置いてくれない?」

シンジ「う、うん…ここに置いとくね」ドキン

アスカ「着替えが終わるまで玄関でポストとにらめっこしてなさい、見たら[ピーーー]」

シンジ「は、はい」

アスカ(私としたことが…不覚だわ)フキフキ ソデトオシ-

シンジ(すごく気まずい…)

アスカ「いいわよ」

シンジ「うん」

アスカ「…少しは涼しくなったわね」

シンジ「そうだね(頭が熱いよ)」

アスカ「勉強するかー、気温もマシになってきたし」

シンジ「うん」

アスカ「」カリカリカリ

シンジ「」カリカリカリ

アスカ(シンジ、やけにチラチラ見てくるわね…)

シンジ(なんで下着みたいな服着てるんだよ…あんなことのあとだから全然集中できないよ…)

アスカ(効果てきめんね…あまりやっても下品な女になっちゃうから、あくまでたまにしか使えないけど)

アスカ「どうしたの?」

シンジ「な、なんでもないよ」

アスカ「ふーん」

アスカ(目が泳ぐ泳ぐ…この調子なら課題を先に終わらせるのは私が先ね…あれ、なんか鼻がむずむずする)

アスカ「へっくし」

シンジ「大丈夫?風邪引いてない?」

アスカ「ちょっと水浴びたくらいで風邪引いててエヴァのパイロットが務まりますか…へっくし」

シンジ「今日は早く寝たほうがいいんじゃない」

アスカ「何言ってんのよ、課題やるにきまってるじゃない。あんたこそ徹夜でもしないと私に負けるわよ?」

シンジ(大丈夫かな…)
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/20(土) 12:46:13.81 ID:rZxKFw8C0
課題を先に終わらせるのはのくだり日本語がおかしくなってしまいました、ニホンゴムズカシイネ
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/20(土) 13:21:14.27 ID:mS2jBp2Bo
言い訳はいい
続きを
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/20(土) 13:50:22.75 ID:vBWuigUlO
翌日

アスカ「さむい…あついけどさむい…」

シンジ「え、今日も32度はあるよ」

アスカ「そうなの…?」

シンジ(あー…風邪引いたんだ…言わんこっちゃない…)

シンジ「熱測ってみて」つ温度計

アスカ「うーん……」

『37.2℃』

シンジ「微熱かな」

アスカ「私の平熱35.5℃…普通に熱…」

シンジ「あちゃー…風邪だね」

アスカ「頭がふわふわする」

シンジ「薬出すから座ってて」

アスカ「はい…」

アスカ(こんなはずじゃ…こんなはずじゃ…)

シンジ「はい」

アスカ「」コクコク

シンジ「水分取って、休んで、そうしたら2日もしないで治るよ」

アスカ「はーい……」

シンジ「面倒くさくてもちゃんと飲みなよ、熱中症になったら大変だから」

アスカ「うん、ありがと…」

アスカ(完全に負けた…私ペンも持てないわ…)
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/20(土) 18:43:08.88 ID:i4XXfDDdO
シンジ(どうしよう…やっぱり同居人が風邪引くと放っておけないよ…前アスカが風邪引いたときはどうしてたっけ…)

シンジ(アスカはあんまり風邪引かないから結構前かもしれない)

前アスカが風邪を引いたとき

アスカ「」ムスーッ

シンジ「だ、大丈夫?…顔、赤いよ」

アスカ「気のせいじゃない?」ギロ

シンジ「う、うん…」

アスカ「私寝てるから」


シンジ(そうだ…あの時まだ打ち解けてなかったんだ…参考にならないや)

シンジ(でも、前よりは打ち解けてくれたってことなのかな?)

シンジ(ためだだめだ、今は何をしてあげられるか考えなきゃ…)

シンジ(アスカが必要としてるもの…逆にしたら怒りそうなこと…)

シンジ(課題進めたら怒りそうだな…やめておこう)

シンジ(やっぱり食べ物と飲み物かな…体に優しいもの買ってこなくちゃ)

シンジ「アスカ?風邪にいい食べ物買って来ようと思うんだけど、何かほしいものある?」

アスカ「うう……ハーゲンダッツ…」

シンジ(病人だからって…ドイツの血が求めてるのかな…)

黒服(着眼点はいいが甘いなサードチルドレン、ハーゲンダッツのようにな。ハーゲンダッツ、つまりH?agen-Dazsはドイツ語っぽい響きをしているがアメリカの製品だ。創業者がゲルマン語族言語っぽい響きを求めたらしい)

シンジ「…わかったよ、ハーゲンダッツも買ってくる。他には?」

アスカ「それだけ…」

シンジ「行ってきます、喉乾く前に水分飲んでね」

アスカ(一緒にいてくれるだけでいいんだけど…優しさは受け取っておくわ…)
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/20(土) 19:52:12.20 ID:rZxKFw8C0
シンジ「ただいまー、アスカ、大丈夫だった?」

アスカ「10分15分でどうにもならないわよ…」

シンジ「よかった、でも気をつけてね」

アスカ「はーい…」

シンジ「アイスとかももの缶詰あるけど、食べる?」

アスカ「もも?なんでももの缶詰なの」

シンジ「うーん…よくわからないけど風邪引いた人によく食べさせるんだ」

アスカ「食べる…」

シンジ「待っててね、今開けるから」ギリリ ギリリ ギリリ パカッ

シンジ「起きられる?」

アスカ「うん…」ノソノソ

シンジ「はい、どうぞ」

アスカ「……」

シンジ「…?桃好きじゃなかった?」

アスカ「食べさせて」

シンジ「えっ」

アスカ「だるい、手動かすのめんどい」

シンジ「やっぱりアスカただの風邪じゃないよ、いまミサトさんに電話してから病院に…」

アスカ「そんな大事じゃないわよ、精神的にめんどくさいだけ」

シンジ(じゃあ自分で食べようよ…)

アスカ「ほら、早く」アーン

シンジ(よくわからないなあ…)

アスカ「ん」パクッ

アスカ(うへへ)

アスカ「…実に甘ったるいわね」

シンジ「だから風邪引いた人に食べさせるのかもね」

アスカ(今の状況を言ってるのよ、バカシンジ)

アスカ(たまには風邪引いてみるのもいいものね…)

アスカ「あーん」

シンジ「はい(ツバメの親になった気分…?)」

アスカ「ん」パクッ

アスカ(でも焦るな私、水掛け事件のときみたいにことを急ぐとまた失敗する…まあ、今回は怪我の功名ってやつだけど)

アスカ(だいいち急いでも何もいいことはないわ、シンジは受験生だし、私のせいで腑抜けになったら本末転倒じゃない)

アスカ(他の女に取られないように…でもガツガツしすぎてもだめ…)

アスカ(使徒と戦うほうがずっと簡単じゃない…)

シンジ「?どうしたの」

アスカ「なんでもない、次ちょうだい」

シンジ「はいはい…」

アスカ(でもやっぱりこの状況は美味しいわね)
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/20(土) 23:27:23.84 ID:rZxKFw8C0
本日更新ここまでです
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/21(日) 01:35:03.38 ID:jjxo3BP/o
おつ
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/21(日) 05:10:19.85 ID:u3F6+h6o0
ミサト「ただいまー、アスカ大丈夫?」

アスカ「うーんなんとか…てかなんで知ってるの」

ミサト「シンちゃんがメールくれたから」

『アスカが平熱プラス2度くらいの熱を出しました、おそらく風邪ですがひどくなったら病院に連れていきます』


アスカ(まめなやつ…)

ミサト「あ、桃の缶詰じゃない。懐かしいわー、私も小さいとき風邪引いたらお母さんが買ってきてくれたのよ」

ミサト「ひと切れ貰っていい?」

シンジ「だめですよミサトさん、これは病人のために買ってきたものです」

アスカ「別にいいわよ一切れくらい」

(シンジに食べさせてもらえないももなんて…)

ミサト「やった!久しぶりねーこれ」パクッ

ミサト「ふふふー」

ミサト「あれ、なんでシンちゃんがスプーン持ってるのかしら」

アスカ(やばい)

シンジ「ああ、これですか、アスカがだるいから食べさせてくれって言われて」

ミサト「へえ〜」

アスカ(恥ずかしい…なんで事細かに説明するのよ…それにミサトすごいにやにやしてこっち見てくるのやめなさいよ…)
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/21(日) 05:23:30.52 ID:u3F6+h6o0
翌朝

シンジ「調子はどう?」

アスカ「んー、マシ」

シンジ「熱下がったのかな」

アスカ「うん、微熱だった。少しだるいけどもう大丈夫」

アスカ(意外と早く治ったわね…これがももの缶詰の威力なの…?)

シンジ「よかった」

アスカ「その…看病してくれてありがと」

シンジ「え?うん、でも当然のことだよ」

アスカ「感謝してるんだから素直に受け取りなさいよ」

シンジ「ごめん、ありがとう」

アスカ「よし」

アスカ「…そうだ、もう勝負するのやめない?」

シンジ「え、なんで?」

アスカ「勝ったら命令すること決めてたんだけど、やっぱりいいやってなった」

シンジ(助かった…僕の身体と精神は守られたんだね…)

シンジ「僕はいいけど、本当にいいの?いまアスカのほうが進んでるよ」

アスカ「え?あんた昨日やってないの?」

シンジ「病人の横で勉強はどうかなって…一応勝負だし…」

アスカ(なんというスポーツマンシップ)

シンジ(僕も命が惜しいからね)

アスカ「うん、でもやっぱりいい」

シンジ「そっか、じゃあ勝負はやめようか」

アスカ「そうしましょ…あれ疲れるのよ」

シンジ「そうだね…体は疲れないけど心が張り詰めるよ」

アスカ(これでいいの…急ぎすぎては全部を失う…牛歩戦術よ…少し違うけどまあいいわ)
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/21(日) 05:46:21.18 ID:u3F6+h6o0
シンジ「そういえば模試っていつだっけ」

アスカ「げ、忘れてた…8月10日だったはず」

シンジ「今日は… 30日だから、あと10日くらいだね」

アスカ「めんどくさいわね…」

シンジ「僕、真面目に受けたことないしどうしよう」

アスカ「どういうこと?」

シンジ「志望校も何もなかったし、対策とかもしないで適当に受けてたから」

アスカ「それなら私もそうだわ」

シンジ「それに全範囲から出るんたよね?どうやって対策すればいいんだろう…」

アスカ「そのための過去問じゃない、夏休み前に二回分くらい配られたやつ」

シンジ「できるかなあ…」

アスカ「できちゃうなら模試受ける必要ないわよ」

シンジ「そうだよね…」

アスカ「さて、エアコンはまだ直ってないから家じゃやりたくないわね」

シンジ「いつ直るんだろうねこれ…」

アスカ「さあ?修理業者次第よ」

シンジ「今週中には来るらしいからまだ良かったね」

アスカ「日が昇りきって蒸し地獄になる前に脱出するわよ」

シンジ「図書館とか?」

アスカ「歩いていける距離に大きいのがあったはず」

シンジ「でも、熱まだ少しあるよ」

アスカ「大丈夫よ、こんな微熱体調の変化にも入らないわ」

シンジ(ほんとかな…でも元気になってるみたいでよかった)

アスカ「そうと決まったらさっさと行くわよ、準備した準備した」
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/21(日) 11:13:26.11 ID:klEFas/3O
ネルフ 司令室

冬月「どうした碇、将棋盤など引っ張り出して。とうとう暇を持て余したか」

ゲンドウ「ああ…」

冬月「私も暇だ、相手をしよう」
………

ゲンドウ「判を押す仕事ばかりでどうもつまらん」パチッ

冬月「同感だな…ゼーレの老人たちもやけに静かだ」パチッ

ゲンドウ「奴らにも夏休みがあるというのかね」パチッ

冬月「まさか…当人は動いていないようでいて目や手を巡らせるのが彼らのやり方だ」パチッ

ゲンドウ「そうだな…しかし夏休みか…」パチッ

冬月「四季は消えても、夏休みという言葉が持つ力はそう簡単には消えない」パチッ

ゲンドウ「そのようだ」パチッ

冬月「……そういえば、息子は中3になったそうだな」パチッ

ゲンドウ「どうでもいいことだ」パチッ

冬月「少しは気にかけてやったらどうかね…」パチッ

ゲンドウ「私には関係ない」パチッ

冬月「世の父親は、それこそ息子に無関心であるようでいて、陰ながら支えてやる存在、違うかね」パチッ

ゲンドウ「…あくまで一般論だ」パチッ

冬月「…二歩だ」

ゲンドウ「すまない、やり直しても…」

冬月「やり直しは効かんよ、何事もそうだ」

ゲンドウ「……」
155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/21(日) 17:30:13.37 ID:u3F6+h6o0
第弐図書館

シンジ「ここかな…?」

アスカ「しっかし面白くない街よね」

シンジ「どういうこと?」

アスカ「施設とか区画の名前が面白くないのよ、第壱だの第弐だの、東だの西だのでちっとも面白くないわ」

シンジ「仕方がないよ…ここ、歴史がある街じゃなくて使徒迎撃翌用の要塞だもん…」

アスカ「それでもやりようはあるじゃない、昔の名前を使うとか」

マリ「どうしてか教えてあげようか?」

シンジ「うわっ」

マリ「こんちわー」

アスカ「コネメガネ、あんたいっつも街うろついてんのね…」

マリ「人に言われる筋合いはないよー、私が君たちに外で会うとき、君たちもまた外に出ているんだから」

シンジ(ニーチェかよ…)

アスカ(ニーチェじゃない…)

マリ「ま、私は避暑地を求めてやってきただけ。本も読みたくなったしね。本題に戻ろう」

マリ「当初は昔の地名とか通りの名前とか残そうって言う案もあったんだけど、これが揉めたんだなー。新しく区画を作るから地名を跨いだりするんだけど、そうしたらここはこっちの名前がいいとかいいやこっちだとかねー」

マリ「他にもこの名前はマイナーすぎるとかこの名前は歴史が云々とか…ようは話がまとまらない」

マリ「第三新東京はとにかく時間がない中建設されてたから、そういう揉め事に付き合う余裕もなかったってわけだ」

シンジ「なるほど…」

アスカ「よく知ってんのね、まるで当事者みたい」

マリ「当事者が書いた本の受け売りだからねー」

アスカ「ふうん…」

シンジ「すごいですね、マリさん」

マリ「褒めても何も出ないぞー、あはは。暑いから図書館入ろ」

アスカ(あんたが引き止めたんじゃない…)
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/21(日) 21:20:39.81 ID:u3F6+h6o0
アスカ(結局なんだったの…?)

シンジ「あれ、図書館なのにみんな喋ってる」

アスカ「エントランスホールってとこね」

シンジ「そういうことか」

アスカ「じゃあ、自習スペースに入る前に確認するわよ」

シンジ「う、うん」ゴクリ…

アスカ「本番の練習になるように、試験時間50分は忠実に守ること。もちろん辞書、参考書はナシ」

シンジ(うわ…大変だ…)

アスカ「一回分終わったら家で答え合わせよ」

シンジ「はい…」

アスカ「あ、お昼ごはんどうしよう」

シンジ「この辺で食べる?」

アスカ「多分それだと席が埋まるのよね…ま、少し早めに行けば何とかなるでしょ」

シンジ「そうだね」

アスカ「じゃあ入るわよ」

シンジ「緊張してきた…」
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/21(日) 21:59:35.27 ID:u3F6+h6o0
アスカ『声出せないから筆談』

シンジ『ひそひそ話してる人すらいないね』

アスカ『マナーがなってる』

アスカ『まずは数学』

シンジ(げ…)

アスカ『嫌いそうだから先に終わらせてあげる はじめ!』

シンジ(ほんとにこれ五十分で解けるのかな…)

シンジ(えっと…まずざっと目を通してできそうな問題から)ペラッ…ペラッ

シンジ(…よし、一周したぞ)

シンジ(これじゃだめじゃないか!…アスカはこれできるのかな)

シンジ(すごい勢いで鉛筆を走らせてる…負けるもんか)

シンジ(なんだ、最初は数学の問題って言うより計算問題だ…これは慎重にやれば解ける)カリカリ

シンジ(検算して…あれ?違う数字が出たぞ)

シンジ(間違えたのは最初の方?検算?確かめないと)

シンジ(ああーこんがらがる!……あった、ここだ!)ケシケシ

シンジ(これで多分大丈夫…けど、問一でこんなにテンパってちゃどうしようもないよ!)

シンジ(落ち着け…)

アスカ(シンジのやつ焦ってる焦ってる!)チラッ

問ニ『よそ見は行けないぜ、お嬢さん』

アスカ(あ…数字が合わない)
158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/21(日) 23:15:52.21 ID:u3F6+h6o0
本日更新おわりです
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/22(月) 04:06:01.65 ID:v2VX936u0
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/22(月) 10:50:07.88 ID:sxHgYcWTo

最近の問ニはしゃべるのか
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/22(月) 13:12:37.48 ID:y/1hPYBnO
>>160
えっお前の問二喋らんの?
162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/22(月) 16:30:02.30 ID:h/rnXlS80
第弐図書館 三時半ごろ

シンジ(やっと終わった…いつもの勉強とは違う疲れが…)ゲッソリ

アスカ『終わったし帰るわよ』

シンジ『本借りていい?』

アスカ「んー…」

アスカ『早くしろ』

シンジ「」コクコク

シンジ(勉強の合間に本を読むくらい許されるよね)

アスカ(私も何か借りようかな…本当はドイツ語が一番読みやすいんだけど、さすがに英語くらいよね…)

アスカ(あ…そうだ)


シンジ(これなら貸し出し期限の二週間後まで持つぞ…ちょっと借り過ぎかな)

シンジ「貸し出しお願いします」

司書「かしこまりました、図書カードをどうぞ」

シンジ「はい」

ピッ

司書「こちらお返しします」

シンジ「はい(アスカも何か借りるのかな?)」
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/22(月) 16:59:47.98 ID:h/rnXlS80
undefined
164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/22(月) 17:02:08.15 ID:h/rnXlS80
おっと失礼
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/22(月) 17:06:57.01 ID:h/rnXlS80
アスカ(えーと…あった)

「源氏物語 やさしい現代語訳」

アスカ(最近わかってきたのよ、私が古文苦手なのは平安貴族のノリが分からないからなんだわ)

アスカ(源氏物語って有名だし、これで勉強すれば…)パラパラ

『※方違えといって、占いで障りがあると出た方角に用事がある際に、その方角を避けて遠回りをしたりしました』

アスカ(何それ、結局同じところに行くなら何も変わらないじゃない)

アスカ(…でも解説までついてるとはあつらえ向きじゃない。これにしよう)
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/22(月) 17:28:22.72 ID:h/rnXlS80
司書「貸出券を拝見します」

アスカ「…あ。私まだ作ってないです」

司書「発行いたしますか?」

アスカ(シンジの使わせてもらうのが早いけど…まあいいわ、どうせこれから使うし)

アスカ「お願いします」

司書「なにか住所とお名前を確認できるものはございますか?」

アスカ「えーと、はい」

司書「ね、ねるふの…?」パチクリ

アスカ(あ、いつものクセでネルフのID出しちゃった)

アスカ「ごめん、今のナシ。こっちで」

司書「だ、第壱中学校の式波・アスカ・ラングレーさんでよろしいですか?」

アスカ「はい」

司書「住所と電話番号はこちらでよろしいですか?」

アスカ「はい」

司書「大変申し訳ございません、氏名欄に姓と名前の二つだけとなっておりまして、どのようにすればよろしいでしょうか」

アスカ「姓は式波、名前はアスカで」

司書「かしこまりました、少々お待ちください」
……

司書「お待たせいたしました、こちら貸出券になります。そちらの本は貸出でよろしいですか?」

アスカ「お願いします」
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/22(月) 18:50:25.26 ID:h/rnXlS80
シンジ「やっとついたー…」

アスカ「家についても冷房効いてないのがここまで地獄だとはね…」

シンジ「アスカは何か借りたの?」

アスカ「秘密」

シンジ「秘密…」

アスカ「さ、アイス食べましょ」

シンジ「うん」
168 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/22(月) 19:13:13.45 ID:h/rnXlS80
アスカ「あー、おいしかった」

シンジ「この調子だとエアコン直るまでに何個買うことになるんだろう…」

アスカ「別にいいんじゃない?私達のお金じゃないし」

シンジ「そうだけど…あんまりアイスばっ狩りも体に良くないよ」

アスカ「エアコンで冷風ガンッガン効かせるのも体によくなんかないわよ」

シンジ「そうだけど…」

アスカ「さーて、採点の時間といきますか」

シンジ「」ドキィ

アスカ「解きっぱなしで済ませるほど甘くはないわよ、ほら、解答用紙出しなさいよ」

シンジ(もうどうでもいいや…)

アスカ「今回は特別に私が丸付けしてあげるわ!」

シンジ(絶対間違ってるところをあげつらうつもりだ)
……

アスカ「あーあー、ここで間違っちゃったかー」ペケ

シンジ(やっぱり…)

アスカ「あー、ここ惜しいわねー」ペケ

シンジ(なんでそんなに楽しそうなの…)

アスカ「あ、ここは合ってる」マル

シンジ「え、ほんと?」

アスカ「少し合ってただけでそんなに喜ばないでよ、情けないわね」

シンジ「ご、ごめん…」

アスカ「んーとここは…中間点かなー」サンカクイッテン

シンジ(苦痛だ…)
169 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/22(月) 19:26:40.75 ID:h/rnXlS80
アスカ「なるほど…わかったわ、シンジのだいたいの状況が」

シンジ「というと…?」

アスカ「順番に言うわよ」

シンジ(逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ…)

アスカ「数学。計算ミス多い、テンパりすぎ。前やったところ忘れてる。例えば空間図形」

シンジ「」グサッ

アスカ「国語。まあまあ」

シンジ(ほっ)

アスカ「理科。まあまあ。でも忘れてるところあるでしょ」

アスカ「社会。さすが得意なだけあるわ」

シンジ(あれ…?)

アスカ「英語。長文はいいけど文法がてんでだめ」

シンジ(最後は落とすんだ…)ガックシ

アスカ「ちなみに合計は300点中195点。六割と七割の間くらいね」

シンジ「それってどういう感じなの…?」

アスカ「これで受けたら間違いなく落ちるわよ」

シンジ「だよね…」
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/22(月) 19:58:16.41 ID:h/rnXlS80
アスカ「つまり数学よ、す う が く」

シンジ「はい…」

アスカ「そうねえ…シンジはこれから毎朝5問解くまで朝ごはん食べちゃだめ!」

シンジ「ええー!」

アスカ「数学は一日やめたら鈍るのよ、それくらい当然よ」

シンジ「自分はやらないからってひどいや…」

アスカ「空間図形を中心にやってれば、本番の模試じゃまあまあ取れるんじゃない?」

シンジ「そうかな…」

アスカ「あんた次第だけどね」

シンジ「頑張ります…」
171 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/22(月) 20:14:25.61 ID:h/rnXlS80
夏休み某日

アスカ「結局まだ何も遊んでないじゃない!」

シンジ「模試があったからね…なんだかんだネルフでエヴァの起動実験もしたし」ペラッ

シンジ(僕はこうしてゆっくり本が読めるだけで結構幸せだったりする)

アスカ「結局ネルフに邪魔されるのよねえ…でもいいわ、私達には夏祭りがある!」

シンジ「たしかその日は起動実験」

アスカ「なああんですってええ!!」

シンジ「じょ、冗談だよ…ミサトさんが頼み込んでずらしてくれたんだ…」

アスカ「なんだ、よかった…って、ミサトが掛け合ってくれなかったら私達ほんとに起動実験だったってこと!?」

シンジ「たぶん…」

アスカ(許さないわ…)

シンジ「夏休みかあ、いつぶりだろう」

アスカ「みんな行くもんじゃないの?」

シンジ「正直変わり映えはないしね」ペラッ

アスカ「ほんとは一緒に行く友達がいなかっただけでしょ、寂しいやつ」

シンジ「ひどいなあ、僕にも友達くらいいたよ!」

アスカ「じゃあなんで行かないの?」

シンジ「あんまり変わりばえしないし…金魚すくいが得意とか、そういうのがあれば楽しいんだろうけど」

アスカ「とにかく今年は行くのよ!この美少女と一緒に夏祭りに行けることを感謝しなさい!」

シンジ(自分で言うんだ…)
172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/22(月) 20:15:48.12 ID:h/rnXlS80
×シンジ「夏休みかあ、いつぶりだろう」
○シンジ「夏祭りかあ、いつぶりだろう」
173 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/22(月) 20:30:27.96 ID:h/rnXlS80
シンジ「そういえば、何着ていくの?」

アスカ「折角だし浴衣とか着てみたいわね」

シンジ「浴衣か…買うか借りるかしないといけないね」

アスカ「もう少し早く考えておくべきだったわね…」

ミサト「おはよーふたりとも、なんの話?」

シンジ「おはようございます」

アスカ「おはよ。夏祭りの浴衣の話よ」

ミサト「夏祭り…もうそんな時期か…」

シンジ「明後日なので急いで買ったほうがいいかなと思うんですけど、浴衣ってちょっと高いので…」

アスカ「ミサト…?」

ミサト(言わなくてもわかるわよ、つまり買えって言いたいのね)

ミサト(んー…二人には使徒やらエヴァやらで中学生らしいことあんまりさせてあげられなかったし…この前お給料上がったし…まあいいか)

ミサト「いいわよ、朝ごはん食べたら早速行きましょう」

アスカ「ほんと!?ミサトやるう!」

シンジ「でも、仕事は…あ、今日は土曜日か」

ミサト「中学生諸君は曜日感覚がすっかり狂ってるわね。そうよ、今日は土曜日。私は休み」

シンジ「じゃあ、僕朝ごはんつくります」
174 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/22(月) 22:40:06.17 ID:h/rnXlS80
本日更新終了です
175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/22(月) 22:40:45.34 ID:8w6hIyRD0
176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/22(月) 22:46:07.34 ID:al5V3YZBo
177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/23(火) 00:29:46.59 ID:3OnnSOZYo
178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/23(火) 05:31:13.44 ID:/0kpTrqx0
某商業施設

ミサト「多分ここが一番色々置いてあるわ」

アスカ「すごい!」

ミサト「アスカは浴衣だとして、シンちゃんは…甚平もいいし浴衣もいいわね。どうする?」

シンジ「甚平かな…楽そうだし」

アスカ「何楽しようとしてんのよ!手間を惜しむな!」

シンジ「でも…歩きづらそうだし」

ミサト「意外とそうでもないわよ?走るのはなかなか厳しいけど。試してみたら?」

シンジ「はい」
……

アスカ「柄がありすぎて決まんなーい」

店員「浴衣をお探しですか?」

アスカ「ええ、夏祭り用で」

店員「そうですね…こちらですとか、こちらなんか人気ですが」

アスカ「うーん…」

店員「何か希望はありますか?」

アスカ「浴衣初めてなのよ…来てみたはいいけど正直お任せしたい気分」

店員「うちは品揃え多いですからね。えーと、今風のと古典的なものだとどちらがお好みですか?」

アスカ「うーん…古典的なほうかな…」

アスカ(今風ってあそことかのやけに派手なフリフリしたやつでしょ?私が着たいのはもっとオーソドックスなやつなのよ)

店員「そうですね、それですと…」ジーッ

アスカ(見られてるわね…)

店員「赤なんか似合いそうですね」

アスカ(当ててきたわね私のパーソナルカラー)
179 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/23(火) 05:37:01.80 ID:/0kpTrqx0
店員「これとか、これとか…こんなのもいいかな…」ヒョイッ ヒョイッ ヒョイッ…

アスカ(すごい、どんどん選んでく)

店員「どうですか?」

アスカ(5つも並べられてどうって言われても…)

店員「私はこれがおすすめです」

アスカ「この柄は…あ、金魚?」

店員「はい、金魚のシルエットが散りばめられています」

アスカ(かわいい…たまに黒いのが混じってるのはなんだろう)

店員「試着してみますか?」

アスカ「そうするわ」
180 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/23(火) 05:41:03.54 ID:/0kpTrqx0
ミサト「お、アスカ試着室に行ったわよ。あの店員できるわね」

シンジ「そうですね…」

ミサト「さーてこっちも頑張らなきゃ。どれが似合うかなーん」

ミサト「…これは?」

シンジ「ちょっと派手な気が…」

ミサト「じゃこれは?」

シンジ「ちょっと派手かな…」

ミサト「これなんか」

シンジ「うーん…」

ミサト(そんなに派手かしら…?)

ミサト「やっぱりあの店員さんの手を借りましょうか」

シンジ「そうですね」
181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/23(火) 05:46:32.01 ID:/0kpTrqx0
アスカ「浴衣って着るの面倒ね…」

店員「最近の着物は帯が進化したりしてだいぶ楽になりましたよ」

アスカ「へえー」

店員「はい、完成」

アスカ「おお…」

アスカ(結構いいかも?)

店員「彼氏さんにも見せてきますか?」

アスカ「かっ、彼氏じゃないわよ!」

店員「まだってことですね、じゃあこの浴衣で落としちゃいましょう。気持ち小股で歩いてくださいね」

アスカ「いや、そういうことじゃ!っととと」

アスカ(早速転びそうになったわ…)
182 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/23(火) 05:54:07.26 ID:/0kpTrqx0
ミサト「あ、出てきた」

シンジ(だいぶおっかなびっくり歩いてるな…)

アスカ「…どう」

シンジ「いい…んじゃないかな」

シンジ(かわいい)

アスカ「もっと具体的に言えないわけぇ?」

シンジ「えっと…すごく似合ってて…可愛いと思うよ」

アスカ「な、何よ、結局漠然としてるじゃない!」///

ミサト(嬉しそうねアスカ)

店員「私はすごくお似合いだと思いますよ、他のも見ながら決めていきましょう」

アスカ「はーい」

ミサト「あ、そのあとこっちの子の浴衣も選んでくれませんか?なかなか決まらなくて」

店員「かしこまりました」
183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/23(火) 12:25:48.60 ID:bAUMFalZo
式波さんって惣流と同じ人物と思ってていいの?
184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/23(火) 12:47:30.04 ID:8kyhXhpAo
同じようで違うようなちょっと同じって感じ
185 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/23(火) 13:02:37.96 ID:joTULaaFO
物語は新劇場版破ラストシーンでの破滅的事象がなんとか収まり、使徒からの攻撃も今のところないという状態を考えています

そのためアスカは式波で、トウジはパイロットではなく、マリが登場します
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/23(火) 13:06:00.11 ID:joTULaaFO
しかし式波アスカと惣流アスカの性格を描き出せるほどの力は到底持ち合わせていないので、「精神崩壊していない」「母親への強烈なトラウマはない」「加持に好意を持っていない」くらいに考えていただけるとありがたいです
187 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/23(火) 13:46:14.92 ID:joTULaaFO
アスカ「ミサトー、私これに決めた」

ミサト「やっぱり最初のにしたのね、いいと思うわ」

アスカ「ふふん」

店員「じゃあ次はこの男の子ですね」

シンジ「お、お願いします…」

店員「んー…」ジーッ

シンジ(緊張するなあ…)

店員「女の子の浴衣に合わせることも考えて…」ヒョイッ ヒョイッ ヒョイッ

ミサト(どんどん選ぶわね…適当にやってるんじゃないとしたら相当のものだわ…)

シンジ「あの…あんまり派手じゃないのがいいんですけど…」

店員「たしかに女の子の方もけっこう落ち着いた柄ですから、それに合わせたほうががいいかもしれません」

店員「こんなのはどうでしょう」

ミサト(紺に白の線が散りばめられたやつ…あ、私がさっき断られたやつじゃない)

シンジ「うーん…ごめんなさい、どれがいいのかわからなくて…」

ミサト(店員なら断らないのね…)

店員「まだ決めなくてもいいんですよ、こっちなんかも合うと思います、お客様肌が白いので」

シンジ「あ、ありがとうございます」

店員「ちょっと試着してみましょう」

シンジ「あ、でも、僕」

店員「大丈夫です、男性の店員をお呼びしますので」
188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/23(火) 14:52:10.48 ID:joTULaaFO
男店員が出てきたので今までの店員を女店員と改称

男店員「こんな感じになりますね」

シンジ(いいのか悪いのかわからないや…)

男店員「やっぱり難しいですよね、浴衣選び」

シンジ「そ、そうですね」

男店員「こだわりがないなら、彼女のに合うように選ぶのが手っ取り早いかなー」

シンジ「あ、えっと、あれは彼女じゃなくて…」

男店員「違った?でも一緒にお祭り行くんでしょ?大して変わらないって」

シンジ「は、はあ…」

シンジ(やっぱりそうみえてるのかな…)

男店員「さ、彼女の意見を伺ってみましょう」

シンジ「だから彼女じゃ…」
……

アスカ「ふーん、いいんじゃない?」

シンジ(ちっとも具体的じゃないじゃないか…)

シンジ「ミサトさんはどう思いますか?」

ミサト「私?いいんじゃない、若さと落ち着きがいいカンジで合ってるわ」

女店員「お姉さんわかりますか?落ち着きすぎて時代劇みたいになっても女の子と合いませんからね」

男店員「さ、ふたりとも並んでみて」

シンジ「は、はい」

ミサト(眩しいわー…)

シンジ「あの…ミサトさん?」

ミサト「これにしましょ。二人共似合ってるわ」

アスカ「やった!」

シンジ「ありがとうございます」

男店員「お姉さんは浴衣はお持ちですか?」

ミサト「残念ながら持ってるの、飽きちゃったらまたお世話になるわ」

女店員「ではレジまでお進みください、浴衣はそのまま着て行かれますか?」

アスカ「そうする!」

シンジ(着替えるの大変だからよかった)
189 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/23(火) 17:31:35.56 ID:/0kpTrqx0
夏祭り当日

アスカ「夏祭りよ!」

シンジ「人、多いね」

アスカ「あったりまえじゃない、みんな楽しみにしてるんだから」

シンジ「はぐれないようにしないとね」

アスカ「ちゃんと付いてきなさいよね!」

シンジ「そういえばミサトさんは?一緒に来てたよね」

アスカ「どうせどっかで酒飲んでるでしょ、それより早く行くわよ!」

シンジ「あ、ちょっと、アスカ」
……

ミサト(頑張るのよ、アスカ)

ミサト(人混みに紛れて手を繋いじゃえばあとは流れよ!)

ミサト「しっかしビール一杯にこの値段か…とほほ…」

加持「高い高いと言いながら酒を飲む、それも祭りの楽しみだと思わないか?」

ミサト「あんたも来てたの…」

加持「囃子につられて出てきちまったのさ」

リツコ「私も忘れないでほしいわね」

ミサト「なによ、約束もしないのにみんな揃っちゃって」

加持「静かなバーもいいけど、ちょっと声張り上げるくらいのこういう場も悪くないだろ?」

ミサト「まあ、そうね」

加持「じゃ、乾杯」

ミサト「乾杯」リツコ「乾杯」
190 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/23(火) 23:12:34.64 ID:/0kpTrqx0
すみません今日は更新終わりです
リアルが立て込んでいました
191 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/24(水) 00:22:54.75 ID:VCrsdnaBo
おつ
192 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/24(水) 00:34:13.79 ID:iKTrP6D5o
乙 リアル大事に
193 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/24(水) 00:52:51.60 ID:ZpvqCmCY0
194 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/24(水) 06:55:42.60 ID:l7Cmrd6k0
ガヤガヤガヤガヤ ワイワイワイワイ

アスカ「シンジ、あれやるわよ!」

シンジ「あれって、金魚すくい?」

アスカ「そう!」

シンジ「あとにした方がいいかも」

アスカ「早く行かないと金魚いなくなっちゃうわよ、私あの黒いのがほしいんだから」

シンジ「出目金のこと?あれはすくうの難しいから大丈夫だよ」

アスカ「そうなの?」

シンジ「重いからね。それに、早くやりすぎると袋の中で金魚が弱っちゃうから、家で飼いたいなら最後にした方がいいかな」
195 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/24(水) 08:41:51.00 ID:9DEGrD14O
アスカ「なるほど…」

アスカ(じゃあ…)

アスカ「射的とか!」

シンジ「いいと思うよ」

アスカ「何よ煮え切らないわね!おじさん、私やります!」

射的屋「一回300円二回で500円、どうする?」

アスカ「二回も必要ないわ、一回よ!」

射的屋「お、威勢がいいねえ、はい玉5つ」

シンジ「威力ないからから同じとこ狙わないと倒れてくれないよ」コソコソ

アスカ「わかってるわよ、豆鉄砲の扱いは心得てるわ」コソコソ

シンジ(確かにエヴァのライフルはほとんど効かないからね…ミサトさんもあんなもの持たせてひどいや…)

アスカ(少し身をせり出して、よく狙って…)

パン

アスカ(えっ、思ったよりひどい。重力に負け過ぎじゃない)

アスカ(でも掴めたわ…次は当てる!狙いはお菓子がもらえる参番の札!)

パン カッ

アスカ(よし、あと三回当てれば!)

パン カッ

射的屋(おお…なかなかやるな…ただあと二回で倒れるかな?)

パン カッ

アスカ「あと一発…」

シンジ(見物人が集まってきた…なんか居づらい)

アスカ「ふぅ…」

アスカ(エヴァの照準システムがなくても当たるってこと、証明してやるわ!)

パンッ パタッ

アスカ「いよっしゃあ!」

シンジ「おめでとう」

見物人男「おめでとう」

射的屋「おめでとう」

見物人女「おめでとさん」

アスカ「いえーい!」ピース

射的屋「5発で倒すなんて久しぶりだよ、はい、これ景品のお菓子」
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/24(水) 11:17:53.34 ID:l7Cmrd6k0
ミサト「なんか賑やかね」

加持「誰か射的でも成功したんだろうさ」
……

アスカ「ねえシンジ、私あれ食べたい!」

シンジ「僕に言わなくても、自分で買えばいいじゃないか」

アスカ「一緒にいないとすぐはぐれちゃうでしょ…いたっ」

アスカ(誰よ足踏んだの!あ、やばいはぐれそう)

シンジ「大丈夫?」

アスカ「大丈夫…でもはぐれそうだし、ほら」

シンジ「へ?」

アスカ「手」

シンジ「手?」

アスカ「ああもうわからずや!こうすんのよ!」パシッ

シンジ(手を握ってきた!?)

アスカ「これならはぐれないでしょ」

シンジ「う、うん…」

シンジ(アスカの手、僕のより細いんだ…殴られてばっかりだから気付かなかった)

アスカ「お腹空いた、お好み焼きたべたい」

シンジ「…うん、わかった」
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/24(水) 12:10:23.85 ID:l7Cmrd6k0
シンジ(やっと人が少ないところに来られた)

アスカ「悪くないわね」モグモグ

シンジ「ちょっと高いけどね」モグモグ

アスカ「雰囲気に金払ってんのよ」モグモグ

シンジ「そうだね」

アスカ「次は何しようか」

トウジ「お、夫婦で縁日かいな」

ケンスケ「いやーんな感じ!」

ヒカリ「こら、囃し立てない」

シンジ「あはは…」

アスカ「なにヘラヘラしてんのよ、否定しなさいよ!」

シンジ「否定するだけ無駄だよ…」ボソッ

トウジ「じゃ、ワシら邪魔したらあかんから行くわ、楽しめよシンジー」

ケンスケ「じゃあねー(お前もヒカリ連れてきてるだろうが!)」

ヒカリ「人が多いから気をつけてね」

シンジ「うん、ありがとう」

アスカ(冷やかしにきただけ…?暇なやつら)
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