【艦これ】加賀「あなたが好き」 瑞鶴「」

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149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/26(金) 20:44:17.47 ID:DXvRHiCh0
>やっぱり男の人は男の人同士で、女の子は女の子同士

馬鹿野郎!それじゃ提督が生涯独身で可哀想だろ!



ガチムチ憲兵さんを紹介してあげないと
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/26(金) 20:57:44.07 ID:pAq6ofAhO
>>148
美々ちゃんこんなとこで何してんの
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/26(金) 21:57:49.32 ID:bke43pPL0
加賀・翔鶴・赤城「……」

瑞鶴「な、何でみんな驚いてるの」

赤城「それは……」

翔鶴「だって……」

加賀「どういう心境の変化かしら。あなたが私を隣に招くなんて」

瑞鶴「別に。強いて言うなら」

瑞鶴「仕事上の関係っていうの? 建前でも仲良くした方が、出撃の時に連携で良い結果を産むことになるかもしれないじゃん」

瑞鶴「私も子供じゃないし、あんたと少しは仲良くしてあげてもいいかなって思っただけ」

加賀「……」

翔鶴「瑞鶴……偉いわ!」ギュッ

瑞鶴「うわっ!? ちょっと、テーブルを越えて抱きつかないで!」

赤城「待ちわびていた日が来たわね!」グッ

瑞鶴「赤城さんも、すごい喜びよう」ハハ…

加賀「……あなたもようやく成長したのね」

加賀「隣、失礼するわね」スッ
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/26(金) 22:00:27.61 ID:bke43pPL0
瑞鶴「う、うん」

加賀「……」

翔鶴「ふふ、こうして2人が並んでる姿を見ると嬉しくなってしまうわ」ニコニコ

赤城「この勢いで本物の仲良しになってくれたらいいのに」ニコニコ

瑞鶴「ははは……」


加賀「瑞鶴、瑞鶴」ヒソヒソ

瑞鶴「ん?」

加賀「どういうつもり? 皆の前では、いつものように仲悪く見せるんじゃなかったの?」

瑞鶴「んー、まあ」

瑞鶴「こうやって言っといた方が、2人でいるとこ見られても言い訳しやすいでしょ」

瑞鶴「青葉に盗撮された時みたいに慌てる必要もないし」

青葉「……」ジー

加賀「確かにそうね」

瑞鶴「何かマズかった?」
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/26(金) 22:03:16.89 ID:bke43pPL0
加賀「いいえ、むしろ嬉しいわ。周りを気にせず一緒にいられるなんて」

青葉「……」ジー

加賀「……!!」

加賀「青葉さん、いつの間に」

瑞鶴「えっ」

青葉「あ、どーも」

瑞鶴「どーもってあんた……! 今の聞いてた!?」

青葉「え? 何ですか?」

加賀「しらを切らないで。今、私たちの会話を……」

青葉「何か話してたんですか?」

瑞鶴「すぐ後ろにいたくせに!」

青葉「怒らないで! 本当に知りませんよ! ただ、今日の夕飯は何を頼もうかなって考えてて」
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/26(金) 22:05:41.22 ID:bke43pPL0
青葉「瑞鶴さんが食べてるお魚料理か、加賀さんが食べてるお肉料理か」

青葉「どっちも美味しそうなんですよね。困りました」ウーン

瑞鶴「怪しい……」

青葉「疑いが晴れないか……まあ私の背負う宿命かな」

青葉「っていうか、聞かれたらマズいことでも話してたんですか?」ニヤニヤ

瑞鶴「……!」ドキッ

加賀「そんなことはないわ」

青葉「そうですか。でもこんなところで内緒話はやめた方がいいですよ」

青葉「下手すれば誰かに聞かれちゃいますからね!」

瑞鶴「……」

加賀「そうね、気をつける」

青葉「ではこれで! お魚料理にしよっと♪」スタスタ
155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/26(金) 22:08:58.21 ID:bke43pPL0
加賀「……大丈夫かしら」

瑞鶴「分かんない。実は全部聞いてて嘘をついてる可能性が……」


翔鶴「あの」

瑞鶴・加賀「!!」


翔鶴「青葉ちゃんに詰め寄ってましたけど、2人で秘密のお話を?」

加賀「秘密というほどではないわ。今日あった演習について確認したいことがあったの」

瑞鶴「そうそう! 大したことない会話だったんだけど、青葉の聞き耳立てる癖に腹が立ったのよ」

赤城「ああ……青葉さんは情報という情報を手中に収めようとしますからね」

瑞鶴「プライバシーの侵害ってやつね。許せない」

翔鶴「でも、瑞鶴と加賀さんのご飯を眺めてただけなんでしょう?」

瑞鶴「……」

加賀「本当にそうならいいのだけれど……」
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/26(金) 22:11:37.01 ID:bke43pPL0


――夕食後――


瑞鶴「ねえ加賀さん」

加賀「何かしら」

瑞鶴「えっとさ……明日、私たち休みでしょ」

瑞鶴「もしよければなんだけど、2人で本土へ遊びに行かない?」

加賀「……」

瑞鶴「加賀さん?」

加賀「そ……それはつまり……」


加賀「デートの誘い!?」

瑞鶴「ちょっ、声がデカいって!」


加賀「ごめんなさい。取り乱してしまったわ」

加賀「でもデートよね? そうでしょう?」

瑞鶴「グイグイ来るね。まあ……デート、だね」カァァ
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/26(金) 22:14:47.20 ID:bke43pPL0
加賀「嬉しい、飛び上がるくらい嬉しいわ」

加賀「けど急に何で?」

瑞鶴「……ほら、明後日からは元の関係に戻っちゃうでしょ?」

加賀「あ……」

瑞鶴「例の薬が完成するしさ。だから、その前にもっと恋人っぽいことした……させてあげようかなって」

加賀「瑞鶴……」

瑞鶴「ど、どうかな」

加賀「断るわけがないわ。しましょう、デート」ニコッ

瑞鶴「よかった! じゃあ明日の朝10時くらいに玄関集合ね」

瑞鶴「赤城さんや他のみんなには、『仲を深めるため買い物に行く』って言っといて」

加賀「いいの? デートと思われないかしら」

瑞鶴「大丈夫でしょ、まだ仲が悪いで通ってるだろうし」

瑞鶴「嫌そうな空気を作ってれば問題ないよ」

加賀「そんな演技できるかしら。楽しみすぎてワクワクしてしまうかも」

瑞鶴「そこは頑張ってよ」アハハ
158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/26(金) 22:16:10.54 ID:bke43pPL0
ここまでで
明日は多めに投下したい
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/26(金) 22:16:28.22 ID:3kqL+TYLo
これは恋人ですねえ…
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/27(土) 19:48:13.75 ID:e8V64u3qO

いいぞー
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/27(土) 20:03:49.87 ID:wxPI2/0R0
急な予定が入ってしまったので、明日の昼頃に纏めて投下します
162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/27(土) 20:12:22.88 ID:wxPI2/0R0
上げミス、すみません
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 13:44:30.46 ID:9wB/ob080
16時頃に投下します
164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/28(日) 16:02:26.95 ID:hsofa+UyO
来たか
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 16:12:35.92 ID:9wB/ob080
翔鶴「瑞鶴、先に部屋に行ってるからね」

瑞鶴「あっ、待って! もう終わったから!」

瑞鶴「それじゃ、また明日ね」

加賀「ええ」

スタタタッ

翔鶴「加賀さんと何を話してたの?」

瑞鶴「色々と。っていうか何で笑顔?」

翔鶴「あなたと加賀さんが仲良くしてるからよ」

瑞鶴「そんなに嬉しいの」

翔鶴「とってもね」

瑞鶴(……この様子じゃ、明日一緒に買い物行くなんて言ったら……)


赤城「加賀さん、お待たせしました! デザートのプリンをお持ち帰りして…」

赤城「どうしたんです? すごく嬉しそうですけど」

加賀「気のせいよ」

赤城「でも、顔に出てますよ」

加賀「気のせい」

赤城「そうですか……?」
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/28(日) 16:14:51.86 ID:9wB/ob080


――翌朝――


翔鶴「……」ニコニコ

瑞鶴「よし、こんなもんかな」

翔鶴「……」ニコニコ

瑞鶴「……さっきから、満面の笑みで私を見つめるのやめてくれない?」

翔鶴「だって、加賀さんと一緒にお買い物だなんて」

瑞鶴「昨日も言ったでしょ? これは『仕方なく』なんだから!」

翔鶴「うふ、分かってるわ」

瑞鶴「じゃあ行ってくるから。夜までには帰ってくると思う」ガチャ

翔鶴「行ってらっしゃーい!」


スタスタ

瑞鶴「そろそろ10時だけど……もう来てるかな?」
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/28(日) 16:18:01.13 ID:9wB/ob080


――鎮守府玄関――


瑞鶴「……」キョロキョロ

加賀「おはよう」

瑞鶴「……おはよう」キョロキョロ

加賀「どうしたの?」

瑞鶴「他に誰もいないか確認したの」ススス…

瑞鶴「っていうか加賀さん……ちゃんと私服持ってたんだね」

加賀「ああ、これは赤城さんに貸してもらったのよ」

加賀「いつもの格好だと目立ってしまうからって」

瑞鶴「だね。私も人目につくの覚悟してたんだけど」

瑞鶴「似合ってるよ」ニコッ

加賀「ありがとう。瑞鶴も抱きしめたくなるくらい可愛いわ。天使が舞い降りたかと思ってビックリした」

瑞鶴「はは……褒めてくれるのは嬉しいけど、やめてね」
168 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 16:20:57.09 ID:9wB/ob080
加賀「そろそろ10時ね。ちょっと早いけど行きましょうか」

瑞鶴「うん。そういえば加賀さん、何分前に来たの?」

加賀「30分前」

瑞鶴「早くない?」

加賀「楽しみすぎて気持ちが抑えきれなかったの」

瑞鶴「……赤城さんの前で嫌そうな顔できた?」

加賀「努力はしたわ」

瑞鶴「めっちゃ不安なんだけど……」


スタスタ

青葉「……」コソコソ

青葉「……」スタタタッ
169 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/28(日) 16:23:09.52 ID:9wB/ob080

――――――――

――――――

――――


ワイワイ ガヤガヤ


加賀「久々にここへ来たわ」

瑞鶴「加賀さん、休日はほとんど鎮守府で過ごしてるもんね」

加賀「瑞鶴はよく来るんでしょう」

瑞鶴「うん。翔鶴姉や二航戦、軽空母の娘たちと遊びに」

瑞鶴「ってか何で知ってるの?」

加賀「その娘たちから話を聞くのよ。今日はどこへ行って何を食べたとか」

加賀「ところで、これからどこへ?」

瑞鶴「一応プランみたいなのは考えてるんだ。お昼までまだ時間あるし」

瑞鶴「艦娘のみんなに言い訳したように、買い物でもしようかなって」

加賀「いいわね」
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/28(日) 16:24:25.05 ID:9wB/ob080
瑞鶴「何見る? 服? それとも…」

加賀「行き先は瑞鶴に任せるわ。あまり詳しくないから」

瑞鶴「オッケー、じゃあ行こっか」

――――

瑞鶴「わー、これ可愛いー!」

加賀「ワンピース?」

瑞鶴「暑くなってきたし、新しいの買おうかなって思ってたんだよね」

瑞鶴「でも……高いなぁ」ピラッ

加賀「試着してみたら?」

瑞鶴「んー、いいや。着ちゃうと余計に欲しくなっちゃうし」

瑞鶴「それよりこの服、加賀さんに似合いそう!」スッ

加賀「……派手ね」

瑞鶴「もっと落ち着いたのが好き? じゃあこれは?」スッ

加賀「可愛すぎるわ」

瑞鶴「そうかな、これを着た加賀さん見てみたいけどなー」
171 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/28(日) 16:25:52.87 ID:9wB/ob080
加賀「……瑞鶴がそう言うなら、着てみる」スッ

瑞鶴「いいの? ありがと、待ってるね」

スタスタ

――――

加賀「……」

瑞鶴「……」

加賀「ど、どうかしら」

瑞鶴「……可愛い!」

加賀「本当?」

瑞鶴「めっちゃ似合ってる! 予想以上!」

加賀「嬉しい、けど……恥ずかしいわね……スカートが短すぎるし……」カァァ

瑞鶴(いつも着てる服と変わらないと思うけど)

加賀「着替えるわ」

瑞鶴「えー、もったいないなー」
172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/28(日) 16:26:51.00 ID:9wB/ob080

――――

加賀「次は何を見るの?」

瑞鶴「こうやって歩きながら、目に止まった店に入ればいいよ」

瑞鶴「あ! あそこの雑貨屋さん入ってみない?」

加賀「面白そうね。行きましょう」


カランカラン


瑞鶴「……ヘンテコな物が置いてあるね」

加賀「しっ、店員さんに聞こえるわ」

瑞鶴「あ」

瑞鶴「加賀さん、これかけてみて」スッ

加賀「? 大きなサングラスね」

瑞鶴「早く早く!」
173 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 16:28:11.81 ID:9wB/ob080

スチャッ

加賀「似合うかしら」

瑞鶴「ぷっ!」

加賀「ず、瑞鶴?」

瑞鶴「ごめんっ……なんか加賀さんがそれかけてると面白っ……!」プルプル

加賀「……」

加賀「ポーズも決めてみるわ」キリッ

瑞鶴「ぶふっ!? や、やめてっ……! 笑うとお店に迷惑かけちゃうから……!」プルプル

――――

加賀「これ、素敵ね」

瑞鶴「本当だ。マグカップ? ネコのようなイヌのような」

加賀「何だっていいわ。とても可愛い」

瑞鶴「気に入ったんなら買っちゃえば? 値段もそれなりだし」
174 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/28(日) 16:29:49.96 ID:9wB/ob080
一時中断します、19時くらいにまた始めます
175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/28(日) 16:53:26.82 ID:WrAUxcefo
………いい…
176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/28(日) 17:06:55.86 ID:y4txlf3Zo

続きが待ち遠しい
177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/28(日) 19:02:39.55 ID:HMs47Caeo
この間も青葉の邪な視線が二人を舐るように
178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 19:09:58.09 ID:9wB/ob080
加賀「……やめておく」

瑞鶴「どうして?」

加賀「デートは始まったばかりなのに、手荷物になってしまうわ」

瑞鶴「そんなことか。鎮守府に送ってもらえばいいじゃん」

加賀「え?」

瑞鶴「私たちも普段、何か買ったらそうしてるよ? 提督に無駄使いするなよって釘刺されるけど」ハハ…

瑞鶴「店員さんに頼めば手続きしてもらえると思うからさ」

加賀「それなら……買おうかしら」

瑞鶴「オッケー! 聞いてくるね!」スタスタ

――――

カランカラン アリガトウゴザイマシター

加賀「待ち遠しいわ」ワクワク

瑞鶴「よっぽど気に入ったんだね」

加賀「早くあれでお茶を飲みたい」

瑞鶴(コーヒーじゃないんだ。まあそこは個人の自由だけど)


加賀「……!!」ピタッ

瑞鶴「加賀さん、どうかした?」
179 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/28(日) 19:11:57.49 ID:9wB/ob080
加賀「……」ジー

瑞鶴(一体何を見て……)チラッ

瑞鶴(……ゲーセンか)

加賀「ねえ瑞鶴、提案があるのだけれど」

瑞鶴「遊びたいの?」

加賀「……」コクリ

瑞鶴「いいよ。入ろっか」

――――

ウィーン ガヤガヤ フルコンボダドン!

加賀「騒がしいわね」

瑞鶴「そりゃゲーセンだし」

加賀「……」キョロキョロ

瑞鶴「何探してるの?」
180 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/28(日) 19:14:08.01 ID:9wB/ob080
加賀「ゲームセンターといえば、あれよ」

瑞鶴「あれと言われても……クレーンゲームとか?」

加賀「! そうね、それもお約束の1つよ」

瑞鶴(お約束……?)

加賀「あったわ。まずはクレーンゲームね」スタスタ

チャリン

瑞鶴「ぬいぐるみかー。加賀さん、どれ欲しいの?」

加賀「……瑞鶴は」

瑞鶴「?」

加賀「瑞鶴はどれが欲しい? とってあげるわ」キリッ

瑞鶴(ああ、お約束ってこういうことか)

瑞鶴「んーと、じゃあ……あのアザラシのぬいぐるみ」

加賀「任せて」ウィーン

瑞鶴(っていうか加賀さん、クレーンゲームやったこと……)
181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/28(日) 19:15:03.70 ID:3JVTEt7SO
ぜかまざらし
182 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 19:16:05.27 ID:9wB/ob080

ウィーン

スカッ

加賀「……」

瑞鶴(無いよね)

加賀「もう一度」チャリン

瑞鶴「無理しないでいいからね」

加賀「任せて」ウィーン

ウィーン

キャッチ

瑞鶴「お!」

加賀「……」ウィーン

ポテンッ

瑞鶴「あー惜しい!」

加賀「なるほど。ぬいぐるみ本体を掴むと難しそうね」

加賀「あの輪っかに引っ掛ければいけるかしら」チャリン

瑞鶴(出撃の時によく見る真顔でクレーンゲームの考察してる)
183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/28(日) 19:19:07.04 ID:9wB/ob080

ウィーン ウィーン

キャッチ

瑞鶴「すごっ! 綺麗に輪っかに……!」

加賀「……」ウィーン

ガシャンッ

加賀「ふぅ、とれた」ヒョイッ

瑞鶴「加賀さんすごーい! クレーンゲーム初めてでしょ?」

加賀「そうね。でもコツを掴めば難しくはないわ」

加賀「はい、これ」スッ

瑞鶴「ありがとう! わー可愛い……」ギュッ


瑞鶴「大切にするね!」ニコッ

加賀「っ!!」ドキッ

ブハッ

瑞鶴「加賀さん!? 鼻血が吹き出したけど!!」

加賀「そ、そのようね」
184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/28(日) 19:21:39.80 ID:9wB/ob080
加賀「たぶん瑞鶴の可愛さを直視したせいよ」

瑞鶴「バカなこと言ってないの! ぬいぐるみ持ってて!」スッ

瑞鶴「ティッシュティッシュ……あった!」

――――

加賀「助かったわ」

瑞鶴「はぁ……服に血はつかなかった?」

加賀「大丈夫よ。それより瑞鶴、私思い出したの」

瑞鶴「何を」

加賀「プリクラよ。せっかくゲームセンターに来たのだから、プリクラを撮らないと」

瑞鶴「ああ、なるほどね。鼻にティッシュ詰めたままでいいの?」

加賀「問題ないわ、もう止まったから」スッ

瑞鶴「ちょっ……っと? 本当だ止まってる」
185 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/28(日) 19:24:52.76 ID:9wB/ob080
加賀「やっぱり、瑞鶴の可愛さを直視したことによる一時的な鼻血だったのよ」

瑞鶴「それもういいから! 止まったなら良かったよ」

加賀「さあ、プリクラを撮りましょう」スタスタ

瑞鶴「分かったってば。全く、どれだけ楽しみにしてるの」フフ

――――

チャリン

瑞鶴「えっと、コースは……それと仕上がり……」

加賀「何をしているの?」

瑞鶴「プリクラの設定だよ。あ、背景は何にする?」

加賀「背景?」

瑞鶴「プリクラの背景。色々あるけど」

加賀「ハートはあるかしら」

瑞鶴「あるよ」

加賀「ハートがいい」

瑞鶴「……分かった」

瑞鶴(ま、まあカップルだしね。あとはテキトーに)
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/28(日) 19:26:54.37 ID:9wB/ob080


瑞鶴「よし! 加賀さん、撮影始まるからここに入って!」

加賀「もう?」

瑞鶴「もう! 早く!」

イクヨー!

サン ニー イチ パシャッ

――――

瑞鶴「あははっ、加賀さん焦りすぎだってこの顔!」

加賀「仕方ないわ……変顔してなんて急に言われても無理よ」

瑞鶴「このハニワみたいなポーズも面白いし」クスクス

加賀「もう触れないで」カァァ

加賀「というか、目が大きくなっているのは気のせいかしら」

瑞鶴「プリクラってこういうもんだよ。私たちの撮ったやつ、見たことない?」

加賀「無いわね」

瑞鶴「そっか、今度見せてあげるよ! みんな面白い顔してるから」

加賀「……」
187 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/28(日) 19:28:39.03 ID:9wB/ob080
加賀「できれば今日がいいわ」

瑞鶴「今日? でも、疲れてすぐ寝ちゃうかも」

加賀「今日しかダメなのよ。だって明日になったら……」

瑞鶴「……あ……」

加賀「……」

瑞鶴「そうだよね……明日になったら、加賀さん……」

加賀「ごめんなさい。せっかくのデートなのに、気落ちしてしまうようなこと」

瑞鶴「ううん、私こそごめんね」

瑞鶴「まだ時間はあるんだし、もっと色んなとこ見て回ろ?」

加賀「……そうね。楽しまなきゃ」

瑞鶴「……」


瑞鶴(そういえば、もし明日加賀さんが元に戻ったら)

瑞鶴(記憶はどうなるんだろ。この3日間のこと覚えてるのかな)
188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/28(日) 19:30:12.83 ID:9wB/ob080
また明日投下します
189 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/28(日) 19:53:06.36 ID:unzTRd5Mo
ずいかが尊い
190 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/28(日) 20:09:36.35 ID:myZEzWbe0
気になるところで終わるな……
良いぞ
191 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/28(日) 20:29:47.96 ID:8rrQ5p2xO
くそう…くそう…
192 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/28(日) 20:57:39.95 ID:wjTcB/h+O
尊い
193 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/29(月) 02:40:13.97 ID:YCW4CNCGo
瑞加賀尊い
でも赤翔もいいなって
194 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/29(月) 05:53:41.10 ID:LySbDHBOo
>>193
わかってるじゃん
195 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 22:01:34.33 ID:2PtaeWcO0


――2時間後――


瑞鶴「お腹が空いてきたなぁ。そろそろご飯食べない?」

加賀「そうね」

瑞鶴「加賀さんは何か食べたい物ある?」

加賀「私のことはいいわ。瑞鶴のオススメの……場所で……」ピタッ

瑞鶴「本当? じゃあこの近くに美味しいパスタのお店があるんだけど、そこに……あれ?」

加賀「……」ジー

瑞鶴「加賀さん、何を見て……」スタスタ


『挑戦者求む! 巨大ラーメン! 30分以内に完食すれば無料!』


瑞鶴「……」

加賀「……はっ!」ピクッ

加賀「な、何でもないわ。パスタのお店? 楽しみね、行きましょう」


グゥゥゥゥゥ…


加賀「!! 違うのよ、今のは時刻を告げるお腹の音で……!」カァァ

瑞鶴「ここにしよっか」クスッ
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/29(月) 22:03:49.93 ID:2PtaeWcO0
加賀「いいえ、瑞鶴のオススメのお店にしましょう」

瑞鶴「でも食べたいんでしょ? ラーメン」

加賀「いいえ」

瑞鶴「よだれ垂れてるよ」

加賀「……」

瑞鶴「ほら、入ろ。私もここで一度食べてみたかったし」

瑞鶴「ね?」

加賀「……」

――――

瑞鶴「へー、結構オシャレ」キョロキョロ

加賀「ごめんなさい。私のワガママで」

瑞鶴「いいって、そんなに落ち込まないで」

加賀「でもデートでラーメン屋は……」
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/29(月) 22:04:08.19 ID:wnXFQb9SO
出禁待ったなし
198 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/29(月) 22:07:14.19 ID:2PtaeWcO0
瑞鶴「まあ確かにゆっくりお喋りとかはできないけど、後でカフェに寄ればいくらでもできるし」

瑞鶴「今は美味しい物を堪能しよ!」

加賀「瑞鶴……」

店員「お待たせしました、こちら特製醤油ラーメンです」スッ

瑞鶴「きた! すっごい美味しそー!」キラキラ

加賀「いい匂いね。チャーシューも肉厚で…」


店員&店員「「お待たせしましたー! こちら巨大ラーメンになります!」」

瑞鶴(え、2人がかりで?)


ドンッ!


瑞鶴「でかっ!?」

店員「これから30分以内に完食すれば無料です。準備はいいですか?」ニヤリ

加賀「ええ」

店員「よーい……スタート!」
199 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/29(月) 22:10:09.18 ID:2PtaeWcO0
加賀「いただきます」スッ

瑞鶴「まさかこんなに大きいなんて……大丈夫なの?」

加賀「私のことはいいから、自分のを食べて」

瑞鶴「うん。いただきます」スッ

瑞鶴「ズズッ……んー! 美味しい!」

加賀「箸がどんどん進むわね」ズズズ

加賀「ネギはシャキシャキ、チャーシューはとろける」モグモグ

加賀「極上のスープにコシのある麺、どれをとっても一級品よ」

瑞鶴(解説してる余裕あるのかな)

――――

カランッ

加賀「ごちそうさまでした」フゥ

瑞鶴「……」

店員「……」

加賀「何分経ったかしら」
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/29(月) 22:13:42.20 ID:2PtaeWcO0
店員「えっ……あ、20分です……」

加賀「チャレンジはクリア?」

店員「そうですね……おめでとうございます……」ブルブル

加賀「こんな美味しい物を食べることができて無料なんて、驚きだわ」

瑞鶴「あはは……店員さんたちは加賀さんに驚いてると思うよ」

加賀「毎日通いたいくらいね」

店員「!!」

――――

アリガトウゴザイマシター

瑞鶴「にしても加賀さん、普通のペースで黙々と食べてたね」

瑞鶴「大食いってもっとバクバクいくものだと」

加賀「あなたも言ってたでしょう。美味しい物は堪能しないと」

瑞鶴「そうなんだけどさ。まあ加賀さんだからできるのかな」

瑞鶴「……あ!」

加賀「?」

瑞鶴「ごめん加賀さん、ちょっと寄りたいところあるんだけどいいかな」

加賀「ええ、もちろんよ」
201 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/29(月) 22:16:58.06 ID:2PtaeWcO0


――パーツショップ――


加賀「ここは……」

瑞鶴「デートで行くような場所じゃないよね」

加賀「何か買う予定なの?」

瑞鶴「うん。明石さんに迷惑かけちゃったから」

瑞鶴「欲しがってた部品をいくつかプレゼントしようと思って」

加賀「きっと喜ぶわ」

瑞鶴「せめてもの償いだから、喜んで欲しいとかじゃないんだけどね」ハハ…

瑞鶴「ちょっと待っててね。これ終わったら良いところへ案内するから」

加賀「良いところ?」

瑞鶴「着いてからのお楽しみだよ」

加賀「……?」
202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/29(月) 22:21:28.23 ID:2PtaeWcO0


――水族館――


瑞鶴「ここ!」

加賀「水族館……行ったことないわ」

瑞鶴「魚の泳ぐ姿がすごく綺麗なんだよ。あとね、ペンギンショーのペンギンが超可愛いのー!」キャー

加賀「……果たして瑞鶴に叶うのかしら……」ボソッ

瑞鶴「え? 今なんて言ったの?」

加賀「何でもないわ。私もワクワクしてきた、早く入りましょう」

瑞鶴「うん!」

スタスタ


加賀「……綺麗ね。本当に」ボー

瑞鶴「でしょ? 魚の群れ、ずっと見ていたくなるよね」

瑞鶴「あ、見て見て! カワウソ!」

瑞鶴「はー、可愛すぎでしょマジで……抱っこしてみたいなぁ……」

加賀「……私は瑞鶴を抱っこしてみたい」ボソッ
203 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/29(月) 22:22:25.94 ID:2PtaeWcO0
ここまでで
読んでくださってありがとうございます
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/29(月) 22:32:21.53 ID:niFgvcfUo
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/30(火) 02:03:11.95 ID:yXM4p9Tco

加賀さんも瑞鶴もかわいいなぁ
206 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/30(火) 17:07:55.18 ID:hUKdTbnE0
今日から木曜日まで0時更新になりそうです
207 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/31(水) 00:02:13.47 ID:kKiQoscb0
瑞鶴「ね、加賀さんもそう思うでしょ?」

加賀「えっ。ええ……そうね」

加賀「この子なんて、お腹を見せて眠ってる」

瑞鶴「もう可愛さ凶器だよね。そういえば、翔鶴姉もカワウソにメロメロだったなぁ」

瑞鶴「顔を緩ませて、『離れたくない! ずっとここにいるわ!』なんて言ってさ」クスクス

加賀「簡単に想像できるわ」フフフ

――――

係員「それでは、成功したら拍手をお願いしますね!」

係員「ペンギンさんの滑り台でーす!」

スイー

瑞鶴「か、可愛いすぎる……」パチパチパチ

係員「次はハードルを飛び越えまーす」

ピョンピョン

係員「はいよくできましたー!」

瑞鶴「可愛いー! すごーい!」パチパチパチ
208 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/31(水) 00:05:12.72 ID:kKiQoscb0
加賀「上手ね」

瑞鶴「ねー! それにピョコピョコ歩いてるのがもう……!」

加賀「たまらなく可愛いわ」

瑞鶴「言葉にならないくらいにね! あー抱っこしてみたい」

加賀「ふふ」


――――


――2時間後・カフェ――


瑞鶴「ふー……楽しかったね」

加賀「ええ、とっても」

瑞鶴「カワウソとペンギンの可愛さが頭から離れない」ハァ…

加賀「……」

加賀「瑞鶴、誘ってくれてありがとう」

瑞鶴「うん、喜んでもらえて良かったよ。あの水族館すごく人気だから、加賀さんにも…」

加賀「水族館もそうだけど、デートに誘ってくれたことにお礼を言いたいの」
209 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/31(水) 00:07:35.25 ID:kKiQoscb0
加賀「こんなに素敵な時間を過ごせるなんて、もう死んでもいいわ」

瑞鶴「そ、そんな大げさな……」


コソコソ

青葉「……」ジー

瑞鶴「ん?」

青葉「!!」ビクッ

サササッ


瑞鶴「……」

加賀「どうしたの?」

瑞鶴「いや……何でもない。私の気のせい」

瑞鶴「それより、まだまだ時間はあるんだからたっぷり楽しもう!」

加賀「まだ何か予定があるの?」

瑞鶴「予定ってほどじゃないけど、この近くに展望台があってね」

瑞鶴「そこから見る夕日がめちゃくちゃ綺麗なんだ。加賀さんに見せたいと思って」
210 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/31(水) 00:10:02.18 ID:kKiQoscb0
加賀「夕日……見てみたいわ。でもまだ時間があるわね」

瑞鶴「うん。だからそれまでブラブラして、色んなこと見ながらお喋りしようかなって」

瑞鶴「景色の良い場所がたくさんあるから」

加賀「いいわね。賛成よ」

瑞鶴「それじゃ、これ飲んだら行こっか」

加賀「……」

加賀「瑞鶴、頼みがあるの」

瑞鶴「なに?」

加賀「そのカプチーノ、一口くれないかしら」

瑞鶴「……これストローなんだけど」

加賀「知ってるわ」
211 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/31(水) 00:13:22.24 ID:kKiQoscb0
瑞鶴「……」

加賀「……ごめんなさい。調子に乗ってしまった」

加賀「間接的とはいえキスだものね、許して」

瑞鶴「はい」スッ

加賀「!」

瑞鶴「別に気にしないよ」ニコッ

加賀「……ありがとう」


青葉「……」ジー


――――

――――――

――――――――
212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/31(水) 00:15:56.41 ID:kKiQoscb0


――夕方・展望台――


瑞鶴「加賀さん、早く早く!」

加賀「今行くわ」スタスタ

加賀「……! 凄い……海が夕日でオレンジ色に染まってる」

瑞鶴「鎮守府から見る夕日もいいけど、ここのも良いでしょ」

加賀「素晴らしいわ。見とれてしまう」

瑞鶴「……」チラッ

加賀「……」

瑞鶴(……加賀さん、綺麗……)ドキドキ

加賀「よかった」

瑞鶴「え?」
213 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/31(水) 00:19:06.32 ID:kKiQoscb0
加賀「最後に瑞鶴とデートできてよかった」

加賀「色んな場所に行って、楽しく会話して」

加賀「こんな美しい景色を眺めることができて、よかった」

瑞鶴「……」

加賀「本当にありがとう。私のワガママを最後まで聞いてくれて」

瑞鶴「ワガママ?」

加賀「恋人ごっこに付き合ってくれたでしょう」

瑞鶴「それは……もともと私が原因でこうなったんだし」

加賀「……瑞鶴にとっては罪滅ぼしかもしれないけど」

加賀「それでも、夢のような時間だったわ」ニコッ

瑞鶴「……」


瑞鶴(その通り)

瑞鶴(全ては私が悪い。こんなことになった原因は私)

瑞鶴(恋人ごっこに付き合ったのも、後ろめたい気持ちがあったからだし)
214 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/31(水) 00:20:05.05 ID:kKiQoscb0
ここまでで
また明日に投下します
215 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/31(水) 00:25:10.86 ID:hwL0dxD3o
青葉の影が夕闇に紛れて二人に近づく
216 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/31(水) 01:54:42.44 ID:+Chr4JPqo
青葉ワレェ…
217 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/31(水) 09:34:58.46 ID:e/7KnSTN0
敵はまだこっちに気づいてないよ!
218 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/31(水) 11:46:48.33 ID:k7gGK1BPo
夕日を見るのに夢中になっていた俺は
背後から近づく青葉に気が付かなかった!
俺は青葉に毒薬を飲まされ目が覚めたら

体が縮んでしまっていた!
219 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/31(水) 12:50:24.69 ID:rQ4hpUBBO
220 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/01(木) 00:02:56.20 ID:dJL2nXTB0
瑞鶴(……でも)

瑞鶴(恋人として一緒に過ごしてるうちに、気持ちがどんどん……)

加賀「涼しい風ね。カモメも気持ちよさそうに飛んでる」

瑞鶴「そうだね」

瑞鶴(最初は気のせいだと思ったけど、あのキスが頭から離れなくなって。ずっと悩んで)

瑞鶴(モヤモヤをはっきりさせようって、加賀さんをデートに誘って)

瑞鶴(そしたら……時間を忘れるくらい楽しかった)

瑞鶴(もっと近づきたくなって、色んなこと話して)

加賀「夕日が沈んでいくわ」

瑞鶴「うん」

瑞鶴(加賀さんを見るたび、胸がキュッってなって)

瑞鶴(……これ、そういうことだよね……?)

瑞鶴(認めなきゃいけないのかな……私……)


瑞鶴(……か、加賀さんのことが……)
221 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/01(木) 00:05:49.66 ID:dJL2nXTB0
加賀「瑞鶴」

瑞鶴「何?」

加賀「……今なら、誰も見てないわね」

加賀「最後のお願いがあるの」

瑞鶴「……」

加賀「あなたを抱きしめたい。この気持ちが無くなってしまう前に、もう一度だけ」

瑞鶴「……」

瑞鶴「……いいよ」

加賀「ありがとう」


ギュッ


瑞鶴「……」ドキドキ

加賀「……」ギュー
222 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/01(木) 00:08:12.25 ID:dJL2nXTB0
瑞鶴「……」ドキドキドキ

瑞鶴「加賀さん」

加賀「?」

瑞鶴「私ね……私……もしかしたら……」

瑞鶴「加賀さんのこと……っ」


スタスタ


加賀「!! 誰か来るわ」ササッ

瑞鶴「あ……」

男「おー! すげー綺麗!」

女「ね? 言ったでしょ?」

男「来てよかった!」

瑞鶴「……」
223 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/01(木) 00:10:48.77 ID:dJL2nXTB0
加賀「ごめんなさい。それで、何?」

瑞鶴「……ううん、何でもない。それよりそろそろ帰らないとね」

加賀「? そうね」


――――――――

――――――

――――


――鎮守府・工廠――


明石「こんなことしなくてもいいのにー」ニコニコ

瑞鶴「だって、ただでさえ仕事が忙しいのに私のお願いを聞いてもらって悪いし」

明石「まあ忙しいには忙しいけど、惚れ薬なんてロマンのある物を研究開発するのは」

明石「私の趣味でもあるからね」

瑞鶴「じゃあいらない?」

明石「そんなことないそんなことない! ありがたくもらっとく」アセアセ
224 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/01(木) 00:13:46.79 ID:dJL2nXTB0
明石「にしても、あなたたち……」

瑞鶴・加賀「?」

明石「仲が良くなったとか、街へ行ってさらに仲を深めてるとか、鎮守府で噂になってるけどいいの?」

瑞鶴「気にしないよ」

明石「いいんだ。一体どういう心境の変化?」

瑞鶴「べ、別に……」

加賀「建前でも仲良くした方が、出撃の時に連携で良い結果を産むことになるかもしれないから」

加賀「というのが、私と一緒にいる時の理由に使えるのよ」

加賀「そうよね瑞鶴?」

瑞鶴「……うん」

明石「なるほどね。でも加賀さんが元に戻ったらどうするの?」

瑞鶴「あっ、そのことで聞きたいんだけど」

瑞鶴「元に戻ったら、この3日間の記憶はどうなるの? 無くなっちゃう?」
225 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/01(木) 00:18:14.17 ID:dJL2nXTB0
明石「……」

瑞鶴「?」

明石「あー……そうだよね」

明石「ごめん、どうなるか私にも分からない」

瑞鶴「えっ?」

明石「相手を惚れさせる効果だけを意識して作ってたから」

明石「効果が切れたらどうなるかとか考えてなかった」

瑞鶴「無くならない可能性はあるの?」

明石「まあどちらかといえば、そっちの方が高いと思うけど」

瑞鶴「……そっか」

明石「けど、記憶が無くなれば元の加賀さんに戻っても事無きことを得るんだけどね」

明石「記憶があるままだったら、どうなるんだろう」


加賀「何も変わらない」

瑞鶴「!」
226 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/01(木) 00:21:12.97 ID:dJL2nXTB0
加賀「と、信じたいわ」

加賀「私はきっと、瑞鶴のことを好きでい続けてる」

明石「今の加賀さんだからそうやって言いますけどね……」

瑞鶴「……」

加賀「あ……ごめんなさい。こういう考え方、瑞鶴に迷惑よね」

瑞鶴「え。いや……」


ガチャ

赤城「加賀さーん! ここにいますか?」

明石「!」

加賀「赤城さん、どうしたの?」


赤城「よかった。実は手伝って欲しいことがあって」

加賀「……今じゃなきゃダメかしら」

赤城「はい、明日の演習の準備なんです」

加賀「……」

瑞鶴「何してるの? 早く行けばいいじゃない」

加賀「!」
227 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/01(木) 00:22:12.12 ID:dJL2nXTB0
ここまでで
読んでくださってありがとうございます
228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/01(木) 00:23:52.41 ID:CDP1AfrpO
229 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/01(木) 02:28:00.63 ID:2G+diM3mo
もんもん
230 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/01(木) 22:34:06.90 ID:dJL2nXTB0
すみません、2時くらいの投下になりそうです
231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/01(木) 23:02:50.74 ID:TAk/Shheo
ええんやで
232 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/02(金) 01:59:58.39 ID:NJA3h1gE0
加賀「でもあなたと過ごす時間が……」ヒソヒソ

瑞鶴「演習の準備は大事でしょ。いいから手伝ってあげて」ヒソヒソ

加賀「……分かったわ、終わったらすぐに戻る」ヒソヒソ

赤城「加賀さん?」

加賀「待って、今行く」スタスタ


瑞鶴「……」

明石「瑞鶴、なんかあなた加賀さんに優しくなってない? あんなに嫌がってたのに」

瑞鶴「……明石さん、ちょっといいかな」

明石「ん?」

瑞鶴「お願いがあるんだけど」

――――

明石「無効化の薬を飲ませるのを待って欲しい?」

瑞鶴「うん」

明石「まあ飲ませるかどうかは瑞鶴次第だけど……いや」

明石「ダメ。加賀さん自身のことを考えたら、少しでも早く元通りにしてあげないと」

瑞鶴「それはそうだけど」
233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/02(金) 02:01:39.13 ID:NJA3h1gE0
瑞鶴「せめてあと1週間だけでも」

明石「本当にどうしちゃったの。一昨日とはすごい違い」

瑞鶴「……」

明石「理由があるの? 教えて」

瑞鶴「……じ、実はね」モジモジ

瑞鶴「驚かないでね」

明石「内容による」

瑞鶴「ああ、じゃあ驚くと思う」

瑞鶴「実は私……加賀さんのこと、気になってるの」

明石「……」

瑞鶴「ごめん、ややこしくない言い方すると」

瑞鶴「加賀さんを、恋愛対象として……意識してるの」

明石「……」
234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/02(金) 02:03:56.51 ID:NJA3h1gE0
明石「……は?」

明石「はぁぁぁぁぁぁ!?」

瑞鶴「そうなるよね。自分でも戸惑ってるんだけどさ」

明石「いや! っていうか、え!? 何!? もう一度言って!」

瑞鶴「落ち着いて……」

明石「無理でしょ! あの瑞鶴が加賀さんに……! そもそも女同士なのに……!?」

明石「冷静に考えてみて、それ本当に恋心なの? 別の感情でしょ?」

瑞鶴「私も最初そう考えたよ」

瑞鶴「でも加賀さんといると、提督と一緒にいる時と同じ気持ちになるんだ」

瑞鶴「ドキドキして……幸せで……ずっと一緒に居たいって……」モジモジ

明石(お、乙女の顔……!!)

瑞鶴「提督と会う機会もあったんだけど、その時あんまりドキドキしなくて」

明石「勘違いじゃないの」

瑞鶴「それは……分かんない」
235 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/02(金) 02:06:36.03 ID:NJA3h1gE0
明石「……3日間よ」

明石「たった3日間で、好きだった人を何とも思わなくなって」

明石「嫌いだった人を好きになったって?」

瑞鶴「別に嫌いでは無かったけど」

明石「あなたと加賀さんの間に一体何があったの」

瑞鶴「そ、それは……」カァァ

明石「!!」

明石「ま、まさか……!」ワナワナ


明石「しちゃったの?」

瑞鶴「は?」

明石「セック…」

瑞鶴「ばっ!? してないって!!」カァァ

明石「耐えられなくなった加賀さんに無理やり……」

瑞鶴「……襲われそうにはなった」

明石「襲われたの!?」ガーン
236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/02(金) 02:09:31.57 ID:NJA3h1gE0
瑞鶴「でも一線は越えてない! これは断言できるから!」

明石「そ、そう」

瑞鶴「ただアクシデントがあってキスはしちゃったけど」

明石「キスしたの!?」ガガーン

瑞鶴「アクシデントだから!!」

明石「はー……結構踏み込んでたのね……」

瑞鶴「……」

明石「……もしかして」

明石「薬を飲ませるのを待って欲しいのは、今の加賀さんと一緒にいたいから?」

瑞鶴「あと、自分の気持ちを確かめたいから」

明石「確かめてどうするの」

瑞鶴「……」

明石「待って、コーヒー飲んでちょっと落ち着く」ゴクゴク

瑞鶴「私も飲んでいい?」
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/02(金) 02:12:26.01 ID:NJA3h1gE0
明石「ふぅ、どうぞ」トクトクトク

スッ

瑞鶴「ありがと」

明石「……瑞鶴」

明石「仮にあなたが、加賀さんのことを好きになってしまったとする」

明石「でも、あなたが好きなのは今の加賀さんであって、以前の加賀さんじゃない」

瑞鶴「……」

明石「今の加賀さんは幻だから忘れなさい」

明石「それと、あなたが原因で加賀さんに迷惑をかけたのに、それを長引かせるなんて」

明石「やってはいけないこと」

瑞鶴「……」

明石「分かってるでしょ?」

瑞鶴「……うん」

明石「薬、明日の朝に完成できるから。一緒に来てね」
238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/02(金) 02:15:24.83 ID:NJA3h1gE0
瑞鶴「……」

明石「返事は?」

瑞鶴「……はい」

明石「よし」

瑞鶴「……」ゴクゴク

瑞鶴「コーヒーありがと」スッ

瑞鶴「それじゃ……」スタスタ

ガチャ

パタン

明石「はぁ……」

明石「まさかこんなことになるなんて……」



青葉「なるほど、そういうことだったんですね」

明石「!」
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/02(金) 02:19:59.80 ID:NJA3h1gE0
明石「青葉ちゃん!? 今の会話……!」

青葉「ええ聞いてました。それどころか」

青葉「一昨日から瑞鶴さんと加賀さんの様子がおかしいと感じ取り、尾行をしてました」ニヤリ

明石「さ、さすがね……」

明石「……まさか、この事を記事に……?」

青葉「うーんそうですねー。どうしよっかなー」

明石「お願いやめて! 明るみに出たら、元に戻った加賀さんや提督に怒られちゃう!」ガタガタ

青葉「提督? 怒りますかね?」

明石「無駄にお金を使うなって。前に発明でやらかしたことがあって、今度変なもの作ったら必要な分のお金しか回さないって」ブルブル

青葉「自業自得じゃないですか……」

青葉「まあ安心してください。記事にはしませんから」

明石「本当!?」

青葉「瑞鶴さんと加賀さんが本当に恋人の関係になった、とかだったら考えますけど」

青葉「薬の効果で一時的なものなんて……いや、1つの事件として公開するならいける?」

明石「青葉様!! お願いいたします!! どうかご慈悲を!!」ペコリ
240 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/02(金) 02:21:06.72 ID:NJA3h1gE0
ここまでで
今日から22時の予定です
241 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/02(金) 02:29:56.53 ID:w5Z8nrsUo
強請屋青葉
242 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/02(金) 02:44:43.09 ID:fTCFjHbno
青葉にも良心というものがあるだろう?
243 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/02(金) 06:15:53.11 ID:zX1F6rt4O
明石「なんでもしまかぜ!」
244 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/02(金) 06:39:01.79 ID:KtH4y6dSO
提督「じゃあネジ無しで改修してもらえるかな?」
245 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/02(金) 17:41:41.03 ID:dy+G/1Axo
提督なら憲兵と突き合ってるよ
246 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/02(金) 19:44:41.19 ID:We+ygA+zo
肛門性交か拳か
247 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/02(金) 21:44:37.29 ID:NJA3h1gE0
0時になります、すみません
248 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/03(土) 00:10:06.12 ID:wshR34350
青葉「わ、分かりましたよ! 頭を上げてください。明石さんにはお世話になってますし」

明石「ありがとうございます!」

青葉「敬語もやめてください……」

青葉「でも、なんか切ないですよね」

明石「切ない?」

青葉「瑞鶴さんと加賀さんですよ。相思相愛なのに」

明石「いや、薬の効果だし、瑞鶴自身が蒔いた種だからね」

青葉「それはそうですけど」

青葉「ラブラブなお2人、これからも見ていたいなぁ」

明石「……そういう趣味が?」

青葉「趣味というか、お互い好きなのに結ばれない恋って、なんか胸に来ませんか?」

明石「来ない。っていうか、どうせネタ目的でしょ」

青葉「いえいえ、幸せになって欲しいという願いもありますよ!」

明石(も?)

青葉「おっと、もうこんな時間ですか」

青葉「実は私、これからやらねばならないことがあるので……これで失礼します」スタスタ
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