提督「秋月、手を出してくれ」

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1 : ◆DaDaZF1cqw [saga]:2017/05/31(水) 01:40:06.17 ID:s44CMChEo

提督「秋月、手を出してくれ」

秋月「え……手、ですか?」

提督「あぁ、どっちでもいい」パカ

秋月「……ぇと、はい」ヒダリテアゲ

提督「手の甲じゃなくて手のひらで」

秋月「……っ、分かってます! 司令!」バッ

提督「ほい、これをやろう」ポン

秋月「…………」アメチャン

提督「……いちご味だ」

秋月「……」

提督「いちご味のあめ玉だ」

秋月「二度も言わなくていいです」

―――――――――――――――――――――――――――――
※初SS、基本ギャグ路線、安価なし、エロなし、キャラ崩壊はご愛敬



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2 : ◆DaDaZF1cqw [saga]:2017/05/31(水) 01:40:59.70 ID:s44CMChEo

秋月「え、なんでいきなりあめ玉ですか?」

提督「いや、そう言えばあったなぁと」

秋月「え、でもなんで今なのでしょう」

提督「そこに秋月がいたから?」

秋月「……じゃあその小さい箱は」

提督「置き場所に困ってたんで目に入った箱に入れといたんだ」

秋月「……はぁ、勘違いした私が馬鹿みたいです」

提督「勘違い? 何を?」

秋月「そんな箱出されたらもしかしてと!」

提督「箱? もしかして?」

秋月「もーいいです!」

秋月(その箱はどう見ても……勘違い、しますよ)
3 : ◆DaDaZF1cqw [saga]:2017/05/31(水) 01:43:05.81 ID:s44CMChEo
――――

提督「ここじゃないだろうしなぁ、そんなに日が無いんだぞ……どこだよ」

提督「やっぱこっちか」

秋月「司令、お茶をお持ちしました、休憩に致しましょう!」

提督「お、もうそんな時間か」ガタ

秋月「? 何か探し物ですか?」

提督「あぁ、結構重要なもんをな」

秋月「え! 大変です、秋月も手伝います!」

提督「いやいい、もう見つかった」ペラ

秋月「そ、そうですか?」

提督「ああ見つかったよ、この作戦報告書」

秋月「ホントに重要な物じゃないですか、管理は疎かにしないで下さい!」

提督「面目ない、それでお茶は?」

秋月「あっ紅茶です、金剛さんがとても質の良いダージリンを見つけたとかで」カチャ

提督「そういやこの間の外出届けは買い物だったな、有り難く頂戴しよう」ゴク

秋月「ダージリンは香りを楽しむものでストレートティー向けだそうです!」

提督「あぁ、とてもいい香りだよ……秋月は飲まないのか?」

秋月「いえ秋月は、まだ休憩するには早いので」

提督「そんなのいかん、こんなに美味しい紅茶を温かい内に飲まないのは損だぞ」

秋月「……では、失礼して」コト ゴク

秋月「ぁ、美味しい」

提督「秋月も真面目なのはいい事だが生真面目では損をする、程よく楽をしないとつまらないだろう」

秋月「で、ですが秋月は防空駆逐艦、艦娘ですので」

提督「関係ない、うちでは人間も艦娘も関係ないって最初に言ったろう? だからそんなに力を入れなくていいんだよ」

秋月「……はい、善処致します」

提督「はは、まあ自分のペースで良いんだ、いやぁにしても美味い紅茶だ」
4 : ◆DaDaZF1cqw [saga]:2017/05/31(水) 01:44:16.47 ID:s44CMChEo
二日目――

提督「……はぁ、どうすっか」

秋月「作戦ですか? あ、それとも資源備蓄でしょうか」

提督「まあそんなところだ、資源の備蓄は申し分無いが作戦はまだ難しいところが残ってるな、深海棲艦は謎が多いし」

秋月「そうですね、もっと情報があれば良いのですが」

提督「その辺は上層部の成果に期待するしかないな、ところで秋月」

秋月「はい何でしょうか」

提督「手を出してくれないか?」

秋月「……はい」テノヒラ

提督「勇者秋月よ、これを進ぜよう」ポン

秋月「勇者って……何ですかこれは?」メンクライ

提督「見てわからないか? バッジだ」

秋月「見てわかるから聞いているんです、どうしてこんな物を」

提督「こんな物って……結構前に街に行った時に見つけてな、ちょっとカッコ良かったんで買っておいたんだ」

秋月「はぁ」

提督「モミジの模様が意外と綺麗でな、秋月に似合うと思ったんだがどうだ?」

秋月「そうですね、いいと思います」

提督「えっと、気に入らなかったら返してもらっていいぞ?」

秋月「あ、いえ! うれしいです、大事にします! はい!」テレ

提督「よかった、そう言ってくれると助かるよ」
5 : ◆DaDaZF1cqw [saga]:2017/05/31(水) 01:45:21.09 ID:s44CMChEo

――――

秋月(司令から、贈り物を貰えるとは)テクテク

秋月(秋月、嬉しいです)ニヘラ

翔鶴「あ、秋月さん?」

秋月「ひゃっ! しょ、翔鶴さん!」ビシッ

翔鶴「何だかその、不思議な顔をしていた物でしたので」

秋月「き、気持ち悪かったって事ですよね! すみません、翔鶴さんにこんなみっともない姿を見せてしまって」

翔鶴「い、いえ! そんなことはありませんよ、きっとそう、何か嬉しいことでもあったのですね!」

秋月「はい! そうなんです、司令から贈り物を」

翔鶴「あら、提督がですか、珍しいですね」

秋月「珍しい、ですか?」

翔鶴「ええ、提督はあまり誰かに贈り物をする事はしないですから、するしてもお返しとかですし」

秋月「お返し……ですか、私は何も……」

翔鶴「もしかして提督、秋月さんのこと」

瑞鶴「翔鶴姉! もう演習始まる!」タッタッタッ

翔鶴「あら、もうそんな時間」

瑞鶴「もー、すぐに始まるって言ったのに、あっ秋月と話してたの」

秋月「は、はい! 瑞鶴さんと翔鶴さんはこれから演習でしたか、お時間取ってしまってすみませんでした」

瑞鶴「あー気にしないで、翔鶴姉は最近放浪癖があるのよ」

翔鶴「……瑞鶴?」

秋月「そ、そうでしたか……あ、では私はこれで、演習頑張ってください!」ビシッ

翔鶴「ありがとう秋月さん、ではまた」テクテク

瑞鶴「じゃーねー」テクテク

モーショウカクネェカッテニドッカイカナイデヨー
ネェズイカク?チョットキキタイコトガアルノダケレド
6 : ◆DaDaZF1cqw [saga]:2017/05/31(水) 01:46:17.78 ID:s44CMChEo

三日目――

提督「あ? なんだこの書類」

秋月「どうかしましたか?」

提督「あーいや、なんか上層部への申請書なんだがこんなの作った覚えは無いんだよな」

秋月「申請書、どんな内容何でしょうか」

提督「次作戦に向けての戦力強化のための配給資源増量……?」

秋月「……あ」

提督「どうした?」

秋月「数日前、夕張さんと明石さんが執務室に行くのを見ました……もしかして」

提督「もしかするな、大方また色々実験したいから資源ちょろまかす気だろう」

秋月「お二人らしいですね」アセ

提督「はぁ、別にこんなまどろっこしいことしないでも、言ってくれれば出来る限り融通するのになぁ」

秋月「司令には言えないとんでもない実験、て可能性……無いですか」

提督「いやまあ有り得そうだから怖い、だが俺は彼女たちを信じているので何も言わん」

秋月「じゃあその書類はどうするんですか?」

提督「これは通さん、とりあえず使っていい資源の量だけ明記しといて後は任せるさ」

秋月「何も無ければいいですけどね」

提督「不安を煽るな、ところで秋月」

秋月(あっ)
7 : ◆DaDaZF1cqw [saga]:2017/05/31(水) 01:47:23.01 ID:s44CMChEo

提督「手を出してくれないか」

秋月(やっぱり)

秋月「今度は何ですか? 飴、バッジときて、今度はスーパーボールとかですか?」ミギテ

提督「俺がそんな実用性の無いものをやるものか、それに今日は豪華だぞ」

秋月(今日は、て明日もあるんですかね)

秋月「豪華?」

提督「ほれ」ポム

秋月「こ、これは!」

提督「ああ、蜜柑だ」

秋月「蜜柑です! え、これ良いのですか?」

提督「ああ、実家から送られてきてな、それも俺が提督だってこと知ってるもんだから大量に」

提督「こっちの一箱は執務室用として、残りの箱は後で全部間宮に渡そうと思ってる」

提督「で、執務室用に一箱と言ってもやはり量があるからな、ここは秘書艦の秋月と一緒に食べようかと」

秋月「なるほろ!」ムグムグ

提督「もう食べてるな」

秋月「おいひいれす!」ムグムグ

提督「ああいいから落ち着いて食え、後これは皆には内緒な」

秋月「……ん、はい!」

提督(可愛い)
8 : ◆DaDaZF1cqw [saga]:2017/05/31(水) 01:50:36.54 ID:s44CMChEo
書き溜めはここまでです。

春イベE5ラスダンに沼った怒りで掘り出したプロットを再編集して書いていきます。
続きはまた次の夜にでも。
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/31(水) 01:54:04.18 ID:hwL0dxD3o
温厚な提督が怒りで粗暴になっていく悲しい物語なのか
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/31(水) 03:24:19.42 ID:pENDIYWuO
秋月ちゃんは可愛いなあ
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/31(水) 09:15:10.53 ID:nR5EI8eq0
温厚な提督が激しい怒りによってスーパー海軍将校に目覚めるのか。
12 : ◆DaDaZF1cqw [saga]:2017/06/01(木) 00:25:32.05 ID:Zsuq2vUAo
EOやってたらちょっと遅くなっちまいました

あとどうでもいい予備知識として11月の話です
ではずんどこ投下していきます
13 : ◆DaDaZF1cqw [saga]:2017/06/01(木) 00:27:14.71 ID:Zsuq2vUAo

四日目――

提督「…………んぁ、寝てたか」

提督「……あれ、秋月はー……あぁいないか」

提督「つーか何時だ? 確か昨日仕事終わって秋月戻らせた後……あぁ」

提督(結局探しても見つからなかったのか)

提督「……はぁ、マジでどこ行ったかねぇ」ギィ

提督「…………」

提督(おっと時間時間、うわっ夜中三時、やっぱ椅子に座ったままじゃ全然寝れないな)

提督「よし、寝るか」

提督(部屋でちゃんと寝よう、今から寝れるか分からんが寝よう、なるたけ寝よう)

提督「んじゃあおやすみっと……誰に言ってるんだか、俺」パチ ガチャ
14 : ◆DaDaZF1cqw [saga]:2017/06/01(木) 00:28:31.34 ID:Zsuq2vUAo

――――

「――い、―令」

提督(……ん?)

「―きて――さい」ユサユサ

提督「んぁ」

秋月「あ、司令! 起きましたか? もぅビックリしましたよ、執務室に行って司令が居ないなんて」

提督「…………えっと、今何時だ?」ヨイショ

秋月「七時です!」ビシッ

提督「なっ、大寝坊だ! なんてこったい!」ガバ

秋月「司令は一艦隊を指揮する最高責任者何ですから、理由は大方分かりますが気をつけてください」

提督「理由は大方分かるのか?」

秋月「駆逐艦寮から執務室の明かりがずっと点いてるのが見えましたので」

提督「あー、なるほど」

秋月「なので、夜ふかしは程々に! です!」

提督「あぁ以後気をつける……ん? 今七時だよな?」

秋月「え? はい、そうです」

提督「秋月は執務室に顔出したのって何時だ?」

秋月「いつも通り六時です!」

提督「その空いた一時間は何なんだ?」

秋月「……っ!! ちょ、ちょっと他のどこかに司令が居るのではと歩き回っただけです!」

提督「そうか、ありがとうな」ナデナデ

秋月「っ……は、はぃ」テレ

提督「ああ、悪い」

秋月「い、いえっ」
15 : ◆DaDaZF1cqw [saga]:2017/06/01(木) 00:29:36.47 ID:Zsuq2vUAo

執務室――

提督「しかしやはり寝過ごしたか」

秋月「遅くまで仕事してるからです、それに司令は早起きし過ぎですよ!」

提督「いやしかし」

秋月「五時に起きて見回りまでする必要はあるのですか?」

提督「そうは言うがそれを抜いたら俺は机に座って書類に判を押すだけのマシーンになってしまう」

提督「それに戦地に赴く艦娘達のために何かできないかと常に思っているんだ、これぐらいはしないとな」ハハハ

秋月「ですが……」

提督「だから工廠辺りは入念にチェックしてるんだが、朝早くに行っても明石がいるんだよ、アイツいつ寝てるんだろうな?」

秋月「そ、そうですね、明石さんは本当に謎です……ではなく」

秋月「だとしても司令は仕事を遅くまでやって、それで早起きしていては体が――

提督「さあ秋月、手を出すんだ」

秋月「司令? 秋月の話聞いてます?」ジロ

提督「わ、悪い」

秋月「はぁ……それで、今回は何でしょうか」ソッ

提督「秋月も砕けてきたな……さて今回はこれだ!」ポン

秋月「……えっと、えっと……えーと」

提督「なんだ?」

秋月「聞きたいのは秋月です」
16 : ◆DaDaZF1cqw [saga]:2017/06/01(木) 00:32:43.44 ID:Zsuq2vUAo

提督「それはポプリと言うらしい、ハーブなどの草花を入れて香りを楽しむ物らしい」

秋月「良かったです、しおれた花を渡されたのではないかと驚きました」

提督「流石にそんなものは渡さないぞ」

秋月「ポプリですか、小さい瓶に入っていて可愛いです、それにいい香り」

提督「金剛から教えてもらってな、ちなみに以前からそこにあるぞ」ユビサシ

秋月「あっ、ホントです! 気づきませんでした」

提督「まあそこまで匂いが強いわけでもないからな、正直あんな隅に置くものではないと思う」

秋月「これに関しては執務室が広いから仕方ないですね……机に置くのはどうですか?」

提督「机にあんなお洒落な物を乗せるとなんか言われそう」

秋月「た、確かにそうですね」

提督「だろ?」

秋月「えっと、これありがとうございます! 部屋に飾っておきますね!」

提督「そうしてくれると助かる、まぁ詳しくは金剛に聞いてくれ、俺は秋月に似合いそうなのを買っただけだからな」

秋月「わかりました!」
17 : ◆DaDaZF1cqw [saga]:2017/06/01(木) 00:33:36.82 ID:Zsuq2vUAo

提督「さてと、それじゃあ飯にでもするか」

秋月「では食堂に行きましょう」

提督「今日の朝飯なんじゃろな」

秋月「秋月はなんでも嬉しいです!」

提督「はっはっは、俺は漬物だけを出されたら嬉しくないがな、苦手だし」

秋月「漬物美味しいですよ? 浅漬け、沢庵漬け、すぐき漬!」

提督「すぐき?」

秋月「美味しいです!」

提督「でも漬物だけで出されたら嫌だろう」

秋月「……お米があれば」

提督「米と漬物だけか……俺は厳しいかなぁ」

秋月「そうですか?」

提督「ここに来たばかりの秋月を思い出すな、昼に沢庵とお握りだけ出されて困ったぞ」

秋月「あ、あれは……って、困ってたんですか!?」

提督「漬物苦手なのと量的に……あの時は言えなかったがな」

秋月「そうとは知らず、秋月は……」

提督「別に気に病む必要は無いさ、漬物苦手な俺が悪いしな」

秋月「でも漬物、美味しいのに」

提督「昔は好きだったんだがな」

秋月「えっ?」

提督「食い過ぎて嫌いになった特殊な例だな」

秋月「食べ過ぎて嫌いに……ですか」

提督「そういう事もあるもんさ、だから秋月も大好きだからって牛缶ばかり食べてたらダメだぞ」

秋月「も、もう暫くは食べてないです! 牛缶よりも美味しいもの、ここには一杯ありますし」

提督「間宮に聞かせてやったらサービスしてくれそうだな!」ハッハッハ

秋月「……なんか複雑な気分です」
18 : ◆DaDaZF1cqw [saga]:2017/06/01(木) 00:35:16.69 ID:Zsuq2vUAo

五日目――

提督「あ゙あ゙ぁ、疲れた」

秋月「今日は一段と書類が多かったですね」

提督「近々大規模作戦があるらしいからな、どの鎮守府も大忙しだ」

提督「それにもうすぐ年末、師走の頃はもっとやばい事になりそうだ」

秋月「最近はめっきり寒くなって来ましたし、冬も近いですね」

提督「そうだな、まあ夏よりは冬のが好きだからまだいい方だ、これで年末が夏だったら俺は死んでるな」

秋月「司令は冬は着込めば寒くないって言う考えからですよね」

提督「まあな」

秋月「でも秋月も冬は好きです!」

提督「秋月なのに?」

秋月「名前関係ありませんし……冬はやっぱり、お蕎麦、おうどん、お鍋にお餅!」

提督「秋月は本当に食べ物が好きだな」

秋月「!!」カァ

秋月「あと炬燵にお布団も暖かくてそれでいて雪……」ゴニョゴニョ

提督(流石にデリカシーがなかったか)
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