月「妹が変なノートを拾って僕に見せてきた」

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32 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 10:32:50.27 ID:QZGVA35I0
月(須藤か……いやいくらあんな奴でも本当に死ぬとしたら……なるべく身近な人間は避けたほうがいいか……)

ヒュッ コツン

月「いてっ」

講師「おい優等生〜ぼさっとしてんじゃないよ!君には期待してるんだから頼むよホント〜!」

月「す…すいません」アハハ
33 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 10:50:39.52 ID:QZGVA35I0
帰り道

月(そうだ……粧裕に何か買うつもりだったんだ。コンビニでスイーツでも買ってやるか)

渋井丸拓男「俺、渋井丸 拓男 略してシブタク、へへっ…付き合ってよかわいいおねーさーん」

女「こ……困ります…」

月(渋井丸……冗談みたいな名前だがノートを試すには絶好の……)

月(……馬鹿が、まだそんな下らないことを考えてるのか……これじゃ粧裕の事を笑えない)

警察「おい!そこでなにやってるんだ!」

渋井丸拓男「やべっ!サツだ!」ブォォォォ

警察「待ちなさい!」

月(……)
34 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 11:42:11.82 ID:QZGVA35I0
粧裕の部屋
月「粧裕、いるか?」コンコン

粧裕「ぎゃっ!お兄ちゃん!?ちょ……ちょっと待って」

月「?」

粧裕「今日は早かったね!」ガチャ

月「別にいつも通りだろ。ほら、これ」スッ

粧裕「え、これ私に!?どうしたのお兄ちゃん!私にお土産なんて珍しいじゃん…」

月「夕方のお詫びにと思ってね……ところであのノートは…」

粧裕「も…もぉ捨てたよあんなの!」

月「そうか……それがいい」
35 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 11:50:00.28 ID:QZGVA35I0
月「僕は部屋に戻って受験勉強してるよ。今日はもう遅いからそれ食ったら早めに寝るんだぞ」

粧裕「あの…お兄ちゃん!」

月「ん?」

粧裕「えっと……ありがと」

月「……どういたしまして」ガチャ
36 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 11:55:50.04 ID:QZGVA35I0
月の部屋

月(明日の今頃、ノートはゴミ収集車の中か……)

月(まったく…未練がましいにもほどがあるぞ)

月 (こんな調子じゃ勉強してても意味がない……今日はもう寝るか)

月(ノートの事は……もう忘れよう)
37 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 12:25:36.17 ID:QZGVA35I0
次の日の朝

月「おはよう」フワァ

幸子「おはようライト、朝ご飯できてるわよ」

総一郎「粧裕はまだ起きてこないのか?」

幸子「あの子ったらまた夜更かしして遊んでたのね……一度痛い目に合わないと直らないかしら?」

総一郎「まあそういうな。まだまだ遊びたい年頃だし大目に見てやっても……」

幸子「それで学校の成績が下がったらどうするの!あなたって本当粧裕には甘いわね」

総一郎「ウム…」

月「もしものときは僕が起こしに行くから大丈夫だよ母さん」
38 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 12:39:58.04 ID:QZGVA35I0
テレビ『次のニュースです。昨夜23時頃男子中学生(14)と乗用車が衝突する事故が起こりました。男子生徒は病院に搬送されましたが間もなく…』

幸子「やだ粧裕と同い年じゃないの……かわいそうに」

総一郎「23時とは随分遅い時間だな……まったく親はなにを……」

月(昨日粧裕とあんな話をしたばかりだというのに……どうせ単なる偶然だろうが)

粧裕「ふわぁあ……おはよう……」

月(!?……粧裕!)ピッ
39 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 12:47:51.26 ID:QZGVA35I0
総一郎「どうしたライト?なぜテレビを……」

月「あ……あぁ、手が滑って……そ、そうだ母さんもうそろそろ業者が収集にくるんじゃない?ゴミを出したほうが……」

幸子「え?あらやだもうこんな時間?粧裕、もう時間ないんだからちゃちゃっとご飯食べて学校行きなさい!」

粧裕「……はーい」

総一郎「さて、そろそろ私も準備するか」ガタッ

月(……なにを慌てている?落ち着けただの偶然だ。たまたま年が同じというだけじゃないか……!)

粧裕「……」
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/04(日) 13:09:34.63 ID:extmjjeOo
冗談とはいえ妹に嫌いなクラスメイトの名前書いちゃえとか言うライトは
果たして綺麗なのだろうか。学校のイジメとかも黙認してたし
41 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 13:10:22.03 ID:QZGVA35I0
高校 昼休み

月(…クソッ!午前中ほとんど集中できなった!あのノートが家にきてからというものすこぶる調子が悪い!)

月(……昨日塾から帰った時……粧裕の様子はどこかおかしかった。何か焦っていたような……)

月(粧裕はノートを捨てたと言っていたが……本当にそうだろうか?)

月(今朝のあのニュース……名前と顔は公表されていなかったがもしあの中学生が粧裕のクラスメイトだとしたら…)

月(こんなことならせめてあの時ゴミ箱を確認するべきだった……そうすれば今頃……)
42 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 13:20:38.46 ID:QZGVA35I0
同級生A「お…おい何怖い顔してんだよライト……」

月「!?……あぁゴメン何?」

同級生B「いっしょに昼飯食おうぜって誘おうとしたんだけどよ。なんか話しづらくってさ」

同級生A「あんな機嫌悪そうなライトはじめて見たよな……なんかあったのかよ?」

月「いやなんでもないよ。じゃぁ購買のとこまで行こうか」

月(いくら考えたところで泥沼にはまるだけだ……今は気分転換しよう)
43 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 13:36:04.33 ID:QZGVA35I0
屋上

同級生A「俺さぁライトがうらやましいよ。おふくろが毎日弁当作ってくれるんだろ?俺のおふくろなんか冷たくてさぁ自分の小遣いでなんとかしろってんだぜ?」

同級生B「そーそー俺もそんな感じ、ったく購買ンとこのパンがもうちょっとうまけりゃ文句ねーのに」

月「はははっ」

月(こんな馬鹿みたいな話題で心安らぐとは思わなかった……今なら頭を空っぽにできそうだ)

同級生A「そういやライト。今朝のニュース見たか?」

月「……ッ!あぁ見たけど……」

同級生B「え、お前ニュースなんか見んの?似合わねー」

同級生A「うっせーな、見たくなくても親父がテレビつけてっから勝手に目に入っちまうんだよ!」」
44 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 13:48:35.50 ID:QZGVA35I0
同級生A「で、そのニュースなんだけどさ悪いことできねぇよなやっぱり……この辺の中坊がさ」

月「ああそのニュースなら知ってるよ。昨日の深夜に起こった事故だろ?あんな時間に中学生が一人でいるなんて……」

同級生B「あ!俺もそれ知ってる!電車に轢かれた奴だろ!」

月「……えっ」

月(電車だと……?)

同級生A「いやそれとはちげーよ。ほら中坊がバイク無免許運転してトラックと正面衝突したってやつ!」

月(無免許……?トラック……?こいつ等なにを言ってるんだ?今朝のニュースにはそんな事一言も……)
45 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 14:11:49.83 ID:QZGVA35I0
月「ええとおかしいな…確か僕が聞いたのは普通自動車と男子中学生が衝突したっていうことぐらいしか」

同級生A「あぁ、それも中坊だったっけ……でもバイク無免許のインパクトが凄すぎてすっかり忘れてたよ」

月(……つまり今朝ニュースで見た人間とは別の人間の事故)

同級生B「いや電車のやつも十分インパクトすげぇだろ!そいつも中坊なんだけどさ、いっしょにつるんでた奴の証言だと酒飲んで線路に立ち入ってションベンしてたらしいぜ!」

同級生A「うっわ馬鹿じゃん……それもこの近くで起きた事故だったんだよな?ここ治安悪すぎじゃね?」

月「……その2人の事故が発生した詳しい時間はわかるのか?」

同級生A「んー…午後11時頃だっていってたかなぁ」

同級生B「電車がまだ動いてたから……12時過ぎってことはないだろうなぁ。同じぐらいじゃね?」

月(……やはり)

46 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 14:37:04.86 ID:QZGVA35I0
同級生A「ってかライト、ニュース見たんじゃなかったのかよ?結構話題になってたぞアレ」

月(すぐテレビを消したからな)

同級生B「でもそれってさ……ガラの悪い中坊3人が昨日の夜同じ時間に同じ場所で事故で死んだってことなんだよな……怖えーなぁ」

同級生A「自業自得だろ。遅かれ早かれこうなってたって、」

月(……)

同級生A「あっそういえばライトの妹も同い年だったよな!心配だよなーあんな事故立て続けに起こってさ」

月「!!」ガタッ

同級生B「ヒィッ!なんだよ急に立ち上がって……」

同級生A「お……お前また怖い顔になってんじゃん……」

月「……今日は早退するよ。休み終わったら先生に伝えといてくれ。じゃ」

同級生A「そうた……えぇ!?お……おいちょっと待てって!」
47 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 18:39:10.61 ID:QZGVA35I0
帰り道

月(……昨日の夜中学生の3人が同じ地区で事故を起こし死亡)

月(亡くなった3人の内2人は片やバイクで暴走運転。片や未成年の飲酒……)

月(どう考えたって粧裕が親しくするような人間じゃない。むしろ1番嫌悪するタイプの人間の筈だ。)

月(……まだ決まったわけじゃないが、もしあの3人が粧裕と同じ学校に通ってたのだとしたら……)

月(……嫌な予感がする)
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/04(日) 20:47:14.72 ID:JDn8gJ3RP
局長言ってたな
もしキラが粧裕だったら嫌いな人間何人か書いて終わりだろうって

支援
49 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 21:06:06.66 ID:7j8aVW1kO
月「……ただいま」

幸子「ライト!学校はどうしたの!?」

月「ちょっと体調が優れなくてさ、先生に話して早退させてもらった」

幸子「そ……そう、今日はもうゆっくり休みなさい……」

月「母さん……粧裕は…?」

幸子「……!?」ビクッ
50 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 21:23:18.04 ID:7j8aVW1kO
月「母さん……?」

幸子「ライト……落ち着いてよく聞いてね?」

月「……あぁ」

幸子「実は粧裕の通ってる学校からお電話があったんだけど……粧裕のクラスの同級生が……」

月「……」

幸子「亡くなったって……それも……3人」

月(……!!)
51 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 21:35:28.77 ID:7j8aVW1kO
月(……予感は的中したというわけか……!)

月(こうなったらもう認めるしかない……あのノートは本物だったと)

月(そして……その3人を殺したのは……粧裕本人だと……!)

月「同じクラスメイトが3人も死んだとなれば……おそらく授業は中止になったはず……母さん、粧裕はもう家にいるのか?」

幸子「え……えぇ」
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/04(日) 21:42:14.88 ID:XlU+fCsW0
読み切り版もあったな
53 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 21:49:35.16 ID:7j8aVW1kO
幸子「担任の先生に聞いたんだけど、粧裕は……事故の話を聞いた時……戻したらしいのよ……教室で……」

月「まさか、そこまで……」

幸子「それで私、学校まで迎えに行ったんだけど……粧裕、ずっとぶつぶつ呟いてたわ。『私のせいだ』って……」

月「……」
54 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 22:01:44.72 ID:7j8aVW1kO
幸子「今、粧裕は自分の部屋に閉じこもってるわ。一歩も出ようとしないのよ……よっぽどショックだったのね」

月(いくらショックとはいえ……友達でもない奴がが死んだからってここまで精神的なダメージを負うとは考えにくい)

月(そう……直接手を下さない限りは……)
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/04(日) 22:13:20.00 ID:JDn8gJ3RP
ひぐらしめいたアトモスフィアになって参りました
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/04(日) 22:20:17.96 ID:uNKtfTQjO
盛り上がって参りました!
57 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 22:40:53.41 ID:QZGVA35I0
粧裕の部屋の前

月(僕はどの面を下げて妹に会おうとしている……?)

月『学校じゃあ殺したいクラスメートの一人や二人はいるんじゃないのか?』

月「……」

月『試しに殺したい奴の名前をここに書いてみたらどうだ?そうすれば少しは学校も過ごしやすく…』

月「……粧裕」コンコン

粧裕「入ってこないで!!」

月「……!!」
58 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 22:46:43.70 ID:QZGVA35I0
粧裕「入ってこないでよ……私もう……誰にも会いたくない」

月「粧裕……お前やっぱり……」

粧裕「そうだよ……お兄ちゃんの思ってる通り……あいつらは……私が殺したの」

月(……粧裕)

粧裕「最初はね……軽い気持ち……だったんだ」
59 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 23:06:11.16 ID:QZGVA35I0
粧裕「……こないだあの3人が気の弱い男の子にカツアゲしてるの見て……私先生に言って注意してもらったんだ……でもあいつら全然反省してなくて……それどころか……」

粧裕「私に暴力を振るったの……よくもチクったなって……それで……私の財布も……無理矢理」

月(それじゃああの時金欠だと言ったのも……)

粧裕「……心から思った。あいつら私の前からいなくなればいいのにって」
60 : ◆jLRtqdurHM [saga sage]:2017/06/04(日) 23:27:58.63 ID:QZGVA35I0
粧裕「あのノートを拾って……お兄ちゃんに読んでもらって……怖かったけどもし……これであいつらが消えてくれたらって……そう思って名前を書いたの……事故で死ぬように」

月(……事故死と書いた理由は『そうすれば怪しまれずに殺せる』と言った僕の言葉を鵜呑みにしたからだろう。僕なら万が一にも特定されないように時間も死因もバラして殺すが……きっと粧裕はそこまで思い至らなかったんだ)

粧裕「でも……でもホントに死んじゃうなんて思わなかった……!先生にその話を聞いたら……私、あたま真っ白になっちゃって……私、なんて事しちゃったんだろって……っ!」ポロポロ

月「ッ……!さ……粧裕」

粧裕「ウッ……最低だよ!私はあいつら以下の……最低な……人殺しなんだ……!」ポロポロ

61 : ◆jLRtqdurHM [saga sage]:2017/06/04(日) 23:40:11.28 ID:QZGVA35I0
月『落ち着け粧裕!こんな奴死ねばいいって思うのは誰にでもある事だ!僕にだってある!それよりも粧裕がそんな辛い目に遭っていたなんて……全然知らなかった!だから……」

粧裕「同情はやめてっ!!私……もうお兄ちゃんの顔なんか見たくない……早くどっか行ってよぉ!!」

月(……!!?)

月(ここまで追い詰められていたとは……こうなったらもうどうしようも……それにおそらく粧裕は今もノートを所持している……衝動的に自分の名前を書く事は充分にあり得る。下手な事は言えない……)

月(つまり今の僕には……何もできない……)

62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/04(日) 23:46:26.66 ID:kN4glYOvO
デスノって自分が所持してるのに自分の名前書いた場合って効果あったっけ?
63 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 23:47:09.31 ID:QZGVA35I0
月(僕は……何も言い返すことができず自分の部屋へと入っていった……)
64 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/04(日) 23:50:34.85 ID:QZGVA35I0
明日仕事が……というわけで今日はここで終わりにします

続きは明日書きます

所有者が自殺するのは可能です。Cキラがそうして死んだはずなので
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/05(月) 00:20:39.16 ID:O05ZIyztO
名前は本名じゃないとダメとあるがさ
あれって例えばAって名前からBって名前に変えた場合ってBでも効果あるのかね?
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/05(月) 00:49:01.24 ID:XQQ8h3hcO
知らねーよそんなの
劇中外のパターン予測しても答えなんかあるわけないだろ
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sagesaga]:2017/06/05(月) 00:52:32.88 ID:+//dvOhw0
>>65
変えなくともBのパターンをまた書けばいいだけでは...?
一度書いたからAは確実に死ぬけどな
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/05(月) 00:54:18.22 ID:EtE34Puko
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/05(月) 01:33:35.45 ID:rfaCDbeVo
名前が無くても本名自体は死神の目で見ると存在したはず
だから名前変更とかは関係ない
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/05(月) 01:45:32.13 ID:+iDqotYWO
そういう事じゃないと思う
何をもってそこに映る本名に登録されるのかって話でしょ
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/05(月) 02:20:49.77 ID:4dZVXjQy0
おかしい
月が普通の良いお兄さんに見えてきた
72 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/05(月) 02:50:51.56 ID:AYpcBqHV0
5日後 死神界

リューク「……そろそろだな……」

死神A「おいリューク、何処に行くんだ?死神界はどこも不毛の地だぜ?」

リューク「デスノート落としちまった」

死神B「ギャハハ、またすげぇドジ踏んだな」

死神A「確かお前、ジジイ騙して今ノート2冊持ってんだろ?それも落としちまったのかよ?」

死神B「で?何処に落としたのかわかってるワケ?」ケケケッ

リューク「……人間界」

死神A、B「……えっ?」
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/05(月) 06:19:51.21 ID:4ybdPburO
たぶんだが名前を変更した場合、効果あるのは変更後の名前なのか、変更前なのかって意味じゃない?
74 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/05(月) 09:35:30.03 ID:9GP33T0uO
5日後 自宅

月(……妹がノートを拾ったあの日からもう5日経過した)

月(あれ以来妹は完全に引きこもってしまった。会話もここ数日交わしていない。顔を合わせても無言で通り過ぎるだけだ。学校にはもう何日も通ってない)

月(粧裕の通っていた中学校は連日取材陣が押し掛けるようになった。学校の生徒が相次いで不審な死を遂げたんだ。マスコミが食いつかないはずがなかった)

月(父さんに警察の見解はどうかと聞いてみたが……事件性を示す証拠は見つからず結局事故で処理するとの事だった。」

月(……妹が引きこもったあの日から僕は自分のしでかした過ちを悔やまない日はなかった)
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/05(月) 09:43:24.13 ID:90YfS1RGO
月が普通のいい兄になってる…だと
これこんな状態の粧裕にリュークが憑いたらやばくね?
76 : ◆jLRtqdurHM [saga sage]:2017/06/05(月) 10:10:24.83 ID:9GP33T0uO
月(妹がいじめに遭っていた事に気付かず、それどころか殺人を教唆するような真似をしておいて……こんなザマで何が全国1位の優等生だ?笑わせるな……反吐がでる!)

月(僕があの時ノートを処分するべきだったんだ……いやそもそもノートの内容を僕が教えなければ……)

月(いや、今は悔やんでいる場合ではない……妹はいつ命を絶ってもおかしくない……何か……何か対策を……)

総一郎「……イト……ライト!」

月「……!父さん……」
77 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/05(月) 11:08:49.26 ID:9GP33T0uO
総一郎「もう学校の時間じゃないのか?早く準備しないと遅刻するぞ」

月「……もうこんな時間か、ありがとう父さん、すぐに支度を……」

総一郎「ライト……やはり粧裕が心配なのか?」

月「……」

総一郎「気持ちは分かる。だがこればかりは時間が解決するのを待つしかないだろう……粧裕には母さんが付いてる。だから安心しろ、とは言えないが……」

総一郎「お前まで暗い顔をするな。母さんが悲しむぞ」

月「……あぁ、そうだね……」
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/05(月) 11:14:21.81 ID:rIuGwicIO
>>69
論点がちがう
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/05(月) 11:16:45.47 ID:h1N5l7t8O
SSと関係ない話は他所でやれよ
80 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/05(月) 12:13:40.52 ID:9GP33T0uO
学校 昼休み

月(時間が解決するのを待て……だと?)

月(父さんはノートの存在も、粧裕が3人を殺めたことも何も知らない。だからあんな悠長な事が言える)

月(今回のケースではそれは当て嵌まらない……むしろ時間が経てば経つほど不味い……今日まで数日も経過している時点ですでにやばいんだ)

月(粧裕はその気になれば何の手間も掛けずに死ねる手段を持っている……ノートに自分の名前を書けばいいだけなんだからな)

月(今日は母さんが買い出しにいってて夕方はいない。家には僕と粧裕の2人きりになる)

月(決行するなら……今日しかない……!!)
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/05(月) 12:23:38.75 ID:9GP33T0uO
自宅

月「ただいま……」

月(母さんは……)

幸子「ライト……おかえりなさい」

月(くそ……思ったよりも買い出しが終わるのが早かったか……これでは計画が……)

幸子「買い出しなんだけど……今から行くわ、本当は早く行きたかったけど粧裕を1人にしておけなくて……」

月(しめたっ)

月「それで僕の帰りを待ってたの?……分かった。粧裕は僕がしっかり見ておくよ」

幸子「助かるわ……晩御飯遅くなるけど……ごめんね」

月「気にしてないよ。気をつけてね」
82 : ◆jLRtqdurHM [saga sage]:2017/06/05(月) 12:30:35.04 ID:9GP33T0uO
粧裕の部屋の前

月(扉の前に置いてあるのは母さんが作った昼御飯か……一応手はつけているな。といっても半分も減ってないが……)

月(僕が帰ったと同時に母さんが買い出しに行ったのは好都合だ。今からなら1時間……どんなに早くとも40分はかかる)

月(それだけの時間があれば……充分だ!)
83 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/05(月) 12:44:01.88 ID:9GP33T0uO
月(僕の計画はこうだ……計画とは名ばかりの稚拙な策ではあるが)

月(粧裕の部屋は僕の部屋と違って鍵は付いていない……精神状態の危うい粧裕がドアに何か細工を施すとは思えない。だから侵入そのものは容易く出来る)

月(侵入するタイミングだが……本当は粧裕がいない時に侵入するのがベストだ……しかし現状粧裕が部屋を出るときはトイレに行く時だけだ。)

月(ドアの前で待ち伏せなどしてたら気付かれるし……その瞬間を待っていては手遅れになる可能性がある)

月(だから強引にドアを開けて侵入する……ノートを奪取するために)
84 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/05(月) 12:53:21.74 ID:9GP33T0uO
月(当然粧裕は僕の存在に気が付くだろう……だがノートの隠し場所は大体察しはつく……部屋もそこまで広くはない。走っていけば粧裕より早くノートを奪取できる)

月(……仮に粧裕が先にノートを手にし錯乱して自分の名前をノートに書こうとしても……夜神粧裕という名前をフルネームで書こうと思ったら僅かに時間が掛かる。取り押さえてノートを取り上げるには充分の時間だ)

月(しかし……もしもノートには既に苗字と名前の一部分が書かれていてあと一画で名前を書き終えられる状態だったとしたら……)

月(そうなったらもう手段は選ばない……無理矢理身体を押さえつけてでもノートを奪う……)
85 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/05(月) 13:00:50.90 ID:9GP33T0uO
月(僕と粧裕の体格の差は大きい。僕が粧裕より体力が劣る事などあり得ない。5日も引きこもっていたのなら尚更だ)

月(馬乗りにでもなれば粧裕はもう抵抗出来ない……)

月(……これは最終手段だ。実行すれば妹は僕の事を更に嫌うだろうし両親からも白い目で見られるかもしれない……)

月(でも僕はそれでも構わない……)
86 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/05(月) 13:18:02.95 ID:9GP33T0uO
すみません また訂正です。

月(当然粧裕は僕の存在に気が付くだろう……だがノートの隠し場所は大体察しはつく……部屋もそこまで広くはない。走っていけば粧裕より早くノートを奪取できる)

月(……仮に粧裕が先にノートを手にし錯乱して自分の名前をノートに書こうとしても……夜神粧裕という名前をフルネームで書こうと思ったら僅かに時間が掛かる。取り押さえてノートを取り上げるには充分の時間だ)

月(しかし……仮にノートには既に苗字と名前の一部分が書かれていてあと一画で名前を書き終えられる状態だったとしたら……)

月(その時はもう手段は選ばない……無理矢理身体を押さえつけてでもノートを奪う……)
87 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/05(月) 13:19:47.17 ID:9GP33T0uO
訂正その2

月(僕と粧裕の体格の差は大きい。僕が粧裕より体力が劣る事などあり得ない。5日も引きこもっていたのなら尚更だ)

月(馬乗りにでもなれば粧裕はもう抵抗出来ない……)

月(……あくまでこれは最終手段だ。実行すれば妹は僕の事をもっと嫌うだろうし両親からも白い目で見られるかもしれない……)

月(でも僕は……それでも構わない!)
88 : ◆jLRtqdurHM [saga sage]:2017/06/05(月) 13:41:59.94 ID:9GP33T0uO
月(きっと粧裕は……これから先一生苦しみ続ける。一生罪の意識に苛まれる。)

月(いっそここで死なせてしまった方が……もしかしたら粧裕にとって幸せなのかもしれない)

月(でも……だとしても……僕は……)

月「僕は……お前に死んで欲しくない……」
89 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/05(月) 15:09:57.39 ID:9GP33T0uO
月(つい口に出てしまったか……だが反応はない。幸いにも気付かれてはいないようだ)

月(……虫のいい事を言ってるのはわかってる。粧裕をここまで精神的に追い詰めた原因は僕にあるのだから)

月(でも……お前が生きてさえいてくれれば、例え僕は嫌われようと……)

月(……覚悟を決めろ夜神月、いざとなったら躊躇うな。妹を傷付けることになっても……ノートは必ず奪い取る!)
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/05(月) 15:29:38.60 ID:rIuGwicIO
はよ入れやwwwwww
91 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/05(月) 15:40:13.98 ID:9GP33T0uO
月(よしっ!)スッ

キャアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァ!!!!!!

月(……!?)

月(い……今の悲鳴は!?……僕はまだドアを開けていない……ドアノブにさえ手を触れてない……粧裕の身に何かが……)

月「粧裕っ!!!」ガチャ

粧裕「………….」ガタガタガタ

リューク「……ん?」

月「……うわぁっ!!」ガタン!!
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/05(月) 15:56:35.58 ID:Mh0a5tb4O
天才の妹は天才ではないかもしれないが、天才の影響を受けた親族が凡才であるはずが無い

って兄ちゃんがいってた!

まぁ兄妹で神になるってのも展開としてはwktkよな。正直、デスノートがなかったら、月は良いお兄ちゃんで終わってたかもしれなかったし。
93 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/05(月) 16:16:27.25 ID:9GP33T0uO
月(な……なんだあいつは……なんであんな化け物が粧裕の部屋に……)

粧裕「……!お兄ちゃん!!」ギュッ

月「粧裕!無事か!!」

月(!?……あいつの腰に何か固定されている……あれはまさか……)

リューク「……」スッ

月(だ……駄目だ……腰が抜けて立てない……殺される!)

リューク「……お前も俺の姿が見えるのか?」

月「……え」
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/05(月) 16:33:50.79 ID:sIzriBpy0
しかし一番の幸せは所有権放棄して殺したこと忘れるだけどどうなるかね...
95 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/05(月) 16:44:55.70 ID:9GP33T0uO
月(こいつ……今確かに……人間の言葉を……)

リューク「ってことはお前もノートに触れたんだな?俺の姿が見えるのはノートを手にした奴だけだ。」

月「……意思疎通は出来る……と考えていいのか?」

リューク「なんだ、出来ないとでも思ったのか?俺の名はリューク、こいつが拾ったノートの落とし主だ」

月(落とし主……粧裕が拾ったノートはこいつが落とした物……)

月(こいつが……全ての元凶……!)
96 : ◆jLRtqdurHM [saga sage]:2017/06/05(月) 17:05:32.34 ID:9GP33T0uO
月「リュークとか言ったな……お前は一体何者なんだ……?」

リューク「俺か?俺は死神界からこっちに降りてきた死神だ」

粧裕「……!!」フルフル

月「死神……だと……!!」

月(クソッ!なんだそれは……ふざけている!!そんなものの存在を認めろとでも……いや名前を書くだけで人を殺せるノートが存在するんだ。死神がいても全く不思議じゃない……)

月「お前の正体は分かった……一体お前はここに何しにきたんだ……?」

リューク「その質問に答える前にノートが何処にあるのか教えてもらおうか、おいお前、何処に隠したんだ?」

粧裕「………」ビクビク
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/05(月) 17:08:34.36 ID:gXECPA+5O
信じてもらえないかもしれないが父親に話すのが一番の方法だったんジャマイカ?
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/05(月) 17:47:06.01 ID:yRDzE0sOO
親父に話したところでどうなるモンでもなくね
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/05(月) 17:59:41.46 ID:L9aO01mmo
むしろ父親だとそんなもの迷信だとか言って自分の名前書きかねない
母親に言えば良かったんじゃないかね
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/05(月) 18:20:55.27 ID:wqXyoD1KO
リュークが見えてる今の状況で父親に話せば大丈夫じゃね?
101 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/05(月) 18:48:26.06 ID:ZAUOhou1O
リューク「おい、お前に聞いてんだぞ?」

粧裕「ひっ……」ビクッ!

月「さ……粧裕大丈夫か……震えてるぞ……」

粧裕「お…お兄ちゃん……わたし……しんじゃうの……?」ガタガタ

粧裕「死神に……殺されちゃうの……?わたっ……わたしが……ひっ……人を……ころした……から……」ポロポロ

月「……ッ!!落ち着け粧裕!!こいつはすぐに殺したりは……」

粧裕「いや……嫌だ……しにたくない……しにたくないよぉ……!!」ポロポロ

月「……粧裕」
102 : ◆jLRtqdurHM [saga sage]:2017/06/05(月) 18:54:45.52 ID:ZAUOhou1O
リューク「ありゃ……こりゃ会話が成立しそうにないな」

月(誰のせいだと思ってる……!黙ってろ死神??)

月(マズい……最早今の粧裕にまともな思考能力はない……)

月(腹立たしいがこのままではこの死神の言う通り、まともに会話することは難しい……)

月(とにかく……粧裕とこいつを引き離さなくては……)
103 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/05(月) 18:59:14.54 ID:ZAUOhou1O
すまぬまた訂正

リューク「ありゃ……こりゃ会話が成立しそうにないな」

月(誰のせいだと思ってる……!黙ってろ死神!!)

月(マズい……最早今の粧裕にまともな思考能力はない……)

月(腹立たしいがこのままではこの死神の言う通り、まともに会話することは難しい……)

月(とにかく……粧裕とこいつを引き離さなくては……)
104 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/05(月) 19:13:15.75 ID:ZAUOhou1O
月「……粧裕」ギュッ

粧裕「グス......ヒグッ......おにいちゃ……」

月「大丈夫だ……お前を死なせたりなんかしない。勿論殺させたりもしない。誰にも手は出させない……どんな事があったって、お兄ちゃんが必ずお前を守ってやる……!」

粧裕「おにい……ちゃん……」

リューク(なんだこれくっさ……)
105 : ◆jLRtqdurHM [saga sage]:2017/06/05(月) 20:55:08.01 ID:ZAUOhou1O
月「……粧裕、今から言う事をよく聞いてくれ」

粧裕「……」コクッ

月「よしいい子だ……僕は今から粧裕の代わりにこいつと話をつける。その間お前はこいつの目の届かない所……僕の部屋に行って内鍵を掛けて待機しててくれ。僕がいいと言うまで絶対に外に出るな。わかったな」

リューク「おいおいそれは困るぞ……ノートの所有者にはずっと近くに憑いてなきゃいけないって死神界の掟が……」

月「……」ギロッ

リューク(……顔怖っ!)

リューク「……まぁすぐそこの部屋にいるってんなら俺から見えなくても問題はない……と思う」

リューク(ホントはよくわかんないけど)
106 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/05(月) 21:08:10.18 ID:7vgv//yKO
粧裕「でも……お兄ちゃん……ひとりになったら……死神に殺され……」

月「大丈夫だ。さっきも言っただろ?こいつは僕達を殺しにきたわけじゃない。殺す気なら僕達はとっくに殺されてる……そうだよな?死神」

リューク「……最初から俺は殺すなんて一言も言ってないからな、こいつが勝手に騒いだだけだ」

月「……だそうだ。ここは僕を信じて部屋で待機してくれ」

粧裕「……うん……」タッタッタッ ガチャ

月「鍵を掛けるのを忘れるなよ!」
107 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/05(月) 21:18:26.28 ID:7vgv//yKO
リューク「あーあ行っちまった……用があるのはあいつの方なのに……ライト、お前粧裕がノートを何処に隠してるのかわかってるのか?」

月「気安く妹の名前を口に出すな……そのベットの下を探ってみろ……多分そこだ」

リューク「ん〜……?」ガサゴソ

リューク「ウホッ!本当にあった!よく気付いてたな!」

月「粧裕が何かを隠すときは大抵ベットの隙間の中だ……小さい頃からそうだった」

リューク「クククッさすが兄妹!」
108 : ◆jLRtqdurHM [saga sage]:2017/06/05(月) 21:25:01.73 ID:7vgv//yKO
月「……なぜ僕の名前がライトだとわかった?粧裕は僕の事はお兄ちゃんとしか呼んでなかった筈だ」

リューク「お前はノートの正式な所有者じゃないからな。それは粧裕にしか教えららない事だ」

月「そうか……じゃあさっきの質問をもう一度するぞ。お前は何が目的で人間の世界にやってきたんだ……?」

リューク「……」

リューク「まぁ……それぐらいなら教えてもいいか……」
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/05(月) 21:29:08.50 ID:78wXa8MA0
Lたその出番はないのか・・・
110 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/05(月) 21:33:10.53 ID:7vgv//yKO
リューク「俺が人間に拾われたノートを取り返しにこの人間界に降りてきた……って言ったらどうする?」

月「願ってもない事だ。お前が粧裕の部屋に現れる少し前、僕は妹のノートを奪い取ろうと部屋の前で身構えていた……妹を死なせないためにな。ノートを取り返しにきたのならどうぞ勝手に持って行ってくれ。そして2度と僕達の前に現れるな」

月「……と言いたいところだが、実はそうじゃない」

リューク「……ほぅ」
111 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/05(月) 21:42:41.27 ID:7vgv//yKO
月「リューク……お前はこのノートをうっかり落としたんじゃない。わざと落としたんだ。それも人間に使わせるために……違うか?」

リューク「ククッ確かにその通りだがなぜわかった?」

月「ノートのルールが詳細に書いてあったからだ。明らかに人に使わせようという魂胆が見え見え……英語で書いてあるのは人間の世界で最も多く使われてる言語だから……」

月「このルールを書いたのは……お前なんだろ……?」

リューク「クククッ……そこまでお見通しか……」
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/05(月) 21:45:33.38 ID:KXPC1HNcP
展開は正反対だけど計略パートはデスノっぽいな
ある意味ではストーリーがサスペンスだし
113 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/05(月) 21:50:51.43 ID:7vgv//yKO
月「粧裕がノートを拾ったのは……ただの偶然か……?」

リューク「あぁ、別に俺は落とす場所なんて何処でもよかった。たまたまあいつの近くに落ちてたまたまあいつが拾った。それだけだ」

月(……恐怖というのはこうも容易く克服できるものか……始めてこいつに出くわした時に抱いていた恐怖はもう欠片も感じていない……)

月(……むしろ僕が今こいつに抱いている感情は……)
114 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/05(月) 22:27:59.89 ID:uSet2diSO
リューク「そういやあいつ、どんだけ殺ったんだ?俺はそれが気になってよ」ペラッ

月「……」

リューク「……なんだたったこれっぽっちか……5日も待ったのに期待外れもいいとこだ」

月「その『たったこれっぽっち』の人間を死なせたせいで……粧裕は5日間……耐え難い苦しみと恐怖を味わってきたんだ」

リューク「普通の人間がノートを使うとそいつは想像を超える苦悩と恐怖に襲われたというが……なるほどな、今のあいつがまさにそれか」

月(こ……こいつ……いけしゃあしゃあと……!!)
115 : ◆jLRtqdurHM [saga sage]:2017/06/05(月) 22:37:57.89 ID:uSet2diSO
月(す……すぐにでも掴みかかってやりたいが抑えろ……人間が死神に勝てる道理はない……下手に挑めば殺される……)

月(ここは……堪えるんだ)

月「……次の質問だ」

リューク「なんだ?まだあるのか?」

月「……なぜノートを人間界に落とした?」

リューク「……それはな」

リューク「退屈だったから」
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/05(月) 23:13:13.42 ID:ljpaoNrNo
所有権放棄してもノート使った時点で死んだら無だからなぁ......
117 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/05(月) 23:42:18.97 ID:uSet2diSO
月(………こいつ今何て言った?)

月(退屈……退屈だと……?)

リューク「今の死神界ってのは暇でな。博打を打つか昼寝するかのどっちかだ。俺達死神は寿命を延ばすために人間を殺しはするが……そんなの俺にとっては面白くもなんともない」

リューク「それで俺は人間界に目をつけた。こっちにいる方が面白そうだってな」

月(つまりこいつの退屈しのぎの為に……3人の尊い命が……失われたというのか……)

月(そして粧裕は……あいつは……!!)
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/05(月) 23:49:17.26 ID:sIzriBpy0
死神の殺し方知ったらリュークを[ピーーー]ために動きそうな月だな
119 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/05(月) 23:54:20.37 ID:uSet2diSO
月「……アアアアッ!!」ブンッ

リューク「おっと、」スカッ

月「……ぐっ……!」ズザザァァァ

リューク「無駄だ……人間に死神は殺せない……デスノートに名前を書いたとしてもな……」

月「ふざけるな……ふざけるなァ!!」
120 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/06(火) 00:03:11.37 ID:B/wBbPiBO
月「お前のその下らない目的の為に……粧裕は……粧裕はぁ!!……殺す!……殺してやる!!!」

粧裕「お……お兄ちゃん!?今の声は……!?」ガラッ タッタッタ

月「粧裕……!?馬鹿ッ!!出るなと言ったはずだ!!」

リューク「……」クルッ

粧裕「あっ……あぁ……」ガクガク

121 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/06(火) 00:12:46.90 ID:B/wBbPiBO
リューク(こりゃぁもう……これ以上は面白い事は起きそうにないな)

リューク「夜神月」

月「……何だっ!」

リューク「妹を助けたいか?」

月「……決まってるだろ……助けたいに決まってる!!妹が救われるなら僕はなんでも……!!」

リューク「妹が救われる方法が……一つだけある」

月「!?」
122 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/06(火) 00:16:43.96 ID:B/wBbPiBO
今日はこれで終わりにします

明日で完結の予定です
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/06(火) 00:34:05.51 ID:t+im6ZGCo
おつ
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/06(火) 00:36:51.08 ID:uIIXIKOt0
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/06(火) 01:05:58.53 ID:Zx3BkAz/O
>>116
要するに天国も地獄も〜のくだり見るにノート使っても使わなくても行く先は無なんじゃないの?
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/06(火) 02:10:09.81 ID:8wX+ATw3o
読み切り版は消したら生き返ったっけ
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/06(火) 02:22:01.00 ID:5FUB3pcUO
これミサミサはどうなるのか気になるな
128 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/06(火) 07:03:32.07 ID:UzwGh3YzO
月「……デタラメを言ってるんじゃないだろうな?」

リューク「デタラメじゃない。本当だ。もっともその方法を実行するには夜神粧裕を俺の目の前に連れてくる必要があるが……」

粧裕「………」

月「粧裕……入れ」

粧裕「………」スタスタ
129 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/06(火) 07:27:55.89 ID:UzwGh3YzO
月「大丈夫か粧裕……怖かったら目を瞑ってもいいんだぞ」

粧裕「うん……もう平気……ありがとう」

月(良かった……平静さは取り戻しているようだ)

月「で……どうするつもりなんだ?死んだ人間を生き返らせるとでもいうのか?」

リューク「そいつは無理だ。死んだ人間はどんな方法をもってしても生き返らない。絶対にだ」

粧裕「……うぅ」

月「粧裕、気をしっかり持て……」
130 : ◆jLRtqdurHM [sage saga]:2017/06/06(火) 07:39:25.95 ID:3Z5XXXKPO
月「ならその方法というのは一体なんだ……勿体ぶってないで早く教えろ」

リューク「ククッ、簡単なことだ」

リューク「今粧裕が所有しているノート……それをお前の物にすればいい」

月(……!僕の……物に……)

月「そうすればどうなる?」

リューク「こいつのノートに関する記憶は全て消える。名前を書いて殺したことも含めて全部だ。そうすりゃもうこいつは苦悩と恐怖に苛まれる事はもう無い。綺麗さっぱり忘れられる」
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/06(火) 07:53:38.30 ID:Wtq7mSpoo
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