タプリス「小さな幸せ」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/04(日) 22:00:20.53 ID:vCdcuypF0
※だいおうじ最新号のネタバレ注意

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1496581219
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/04(日) 22:01:16.19 ID:vCdcuypF0

-舞天高校-


タプリス「……」キョロキョロ


タプリス「……ない。ここにも無いです」


タプリス「うーん……一体どこに落としてしまったんでしょうか」


後輩悪魔「……」




タプリス「今朝までは確かに持っていたはずなんですが……」


タプリス「まさか通学路で?……いや、でも……」ブツブツ


後輩悪魔「……」



3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/04(日) 22:02:08.60 ID:vCdcuypF0

タプリス「もしかして、既に誰かに拾われてしまったとか……」


タプリス「……」


タプリス「いえ、まだ諦めるには早いです!」


タプリス「もう1度、今までの教室を探してみましょ……」クルッ





後輩悪魔「……」

タプリス「ひぃっ!?」ビクッ



4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/04(日) 22:03:01.68 ID:vCdcuypF0



後輩悪魔「……」

タプリス「な、何ですか!? 私に何か用ですか!?」

後輩悪魔「……」

タプリス「言っておきますが、今はあなたの相手をしている暇は……」

後輩悪魔「これ……」スッ

タプリス「えっ?」



後輩悪魔「……」

タプリス「あ、私の生徒手帳!」

後輩悪魔「うん……落としたでしょ?」

タプリス「良かったー! 探してたんですよ! どこで見付けたんですか?」

後輩悪魔「さっき、廊下で拾った……」

タプリス「なるほど、廊下……盲点でした」

後輩悪魔「……」

タプリス「!」ハッ


5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/04(日) 22:03:41.51 ID:vCdcuypF0


タプリス「わ、私とした事が、悪魔に助けられてしまいました……!」ガーン

後輩悪魔「……」



タプリス「うぅ……タプリス、一生の不覚です」

後輩悪魔「……ごめんね。迷惑だった?」

タプリス「え? いえいえ! そういう意味ではなくて!」アセアセ

後輩悪魔「……」

タプリス「えっと、その……助かりました。ありがとうございます」ペコリ

後輩悪魔「……うん。よかった」

タプリス「……」

後輩悪魔「……」



タプリス「……こ」

6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/04(日) 22:04:28.08 ID:vCdcuypF0



タプリス「この借りはいつか必ず返しますから! それでは!」シュタッ

後輩悪魔「……」



タッタッタ…



後輩悪魔「……」








後輩悪魔「……明後日」ボソッ





〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/04(日) 22:05:53.57 ID:vCdcuypF0


-2日後-


タプリス「……♪」フンフン


タプリス(さて、今日の授業も終わったことですし、さっそく天真先輩のお家に向かいましょう!)


タプリス「……」テクテク


タプリス(それにしても、先輩たちが私のために……)

タプリス(ふふっ、楽しみです♪)


タプリス「……」


タプリス(約束の時間まであと20分)

タプリス(あまり早く着きすぎるのも迷惑でしょうし、ゆっくり歩いて行きましょうか)


タプリス「本当は、今すぐにでも走り出したいくらいですけど……」



ガチャッ



タプリス「……え?」

8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/04(日) 22:06:34.87 ID:vCdcuypF0







下駄箱 < ズォォオオオオ……



タプリス「ひぃぃぃいいいいっ!?」ビクッ



タプリス(わ、私の下駄箱の中から何やら禍々しいオーラが……!)








下駄箱 < ズモモモモモモ……



タプリス「……」



タプリス(こ、これは紙袋でしょうか? 中に一体何が……)


9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/04(日) 22:07:12.88 ID:vCdcuypF0

タプリス「!」ハッ


タプリス(というかこのパターン、もしかして……!)


タプリス「……」チラッ







後輩悪魔「……」ズズズズズ…


タプリス(やっぱり!)

10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/04(日) 22:07:54.96 ID:vCdcuypF0


後輩悪魔「……」

タプリス「もー! 今度は一体何なんですか! またこの前のお礼ですか?」スタスタ

後輩悪魔「……」

タプリス「もうあなたの気持ちは十分に受け取りましたから、そんなに気にしなくても……」

後輩悪魔「……ちがう」

タプリス「え?」



後輩悪魔「今日のは、別の理由……」

タプリス「……え、そうなんですか?」

後輩悪魔「……」

タプリス「でも、それじゃああれは何の……」



後輩悪魔「……誕生日」

タプリス「え?」

11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/04(日) 22:08:46.06 ID:vCdcuypF0

後輩悪魔「今日、誕生日でしょ? だから……プレゼント」

タプリス「……えっと、私、あなたに誕生日教えてましたっけ?」

後輩悪魔「……」フルフル

タプリス「ですよね。それじゃあ、どうして……」

後輩悪魔「……一昨日、生徒手帳を拾ったときに」

タプリス「えっ」

後輩悪魔「持ち主の名前を確認しようとして……」

タプリス「ま、まさか、見たんですか!?」

後輩悪魔「大丈夫……名前と、誕生日と、それくらいしか見てないから」

タプリス「そ、そうですか……」ホッ

後輩悪魔「……何か、見られたくないものでもあったの?」

タプリス「い、いえいえ! そんなことないですよ!」

後輩悪魔「……」

タプリス(天使学校時代の天真先輩の写真、見つからなくてよかったです……)



12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/04(日) 22:09:45.61 ID:vCdcuypF0

後輩悪魔「……」

タプリス「それじゃあ、あれは私への誕生日プレゼントなんですね?」

後輩悪魔「……」コクッ

タプリス「……その、中身は何なんでしょうか?」

後輩悪魔「それは……開けてのお楽しみ」ニヤァ…

タプリス(ひぇぇぇ……)




後輩悪魔「……」


タプリス(うぅ……どうしましょう)


タプリス(あの袋を開けるのは怖いですが、誕生日プレゼントと言われてしまった手前、開けない訳にはいきませんし……)

13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/04(日) 22:10:13.68 ID:vCdcuypF0

後輩悪魔「……」

タプリス「……」


タプリス(……ええい、ままよ! なるようになれです!)


タプリス「……」スタスタ



タプリス「……」ガサッ



タプリス「……」



タプリス(行きますよ……せーのっ!)



タプリス「えいっ!」バッ



14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/04(日) 22:10:46.43 ID:vCdcuypF0

タプリス「……」




タプリス「……え、これは……」


後輩悪魔「……」





タプリス「……マフラー?」

後輩悪魔「……そう。マフラー」


15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/04(日) 22:12:27.86 ID:vCdcuypF0

タプリス「……」

後輩悪魔「……どうしたの? 嬉しくなかった?」

タプリス「い、いえ! そんなことはないです!……ただ」

後輩悪魔「ただ?」

タプリス「もっと奇抜な物が入ってると思っていたので、ちょっと意外で」

後輩悪魔「……」

タプリス「どうして、私にマフラーを?」

後輩悪魔「……あなたはいつもマフラーを巻いてるから、好きなのかなって思って」

タプリス「……なるほど」

後輩悪魔「本当はマフラー用の魔界ヘビを取り寄せたかったけど……時間が無かった」

タプリス「むしろヘビじゃなくて良かったです」

後輩悪魔「……温かいよ?」

タプリス「いや、温かさの問題ではなくてですね……」

16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/04(日) 22:13:09.15 ID:vCdcuypF0



タプリス「それより、せっかくですからこれ、巻いてみてもいいですか?」

後輩悪魔「……うん。どうぞ」



タプリス「……」シュルシュル



タプリス「……」マキマキ



タプリス「……よし。どうですか?」

後輩悪魔「似合ってる……とっても」

タプリス「えへへ、ありがとうございます。……ところでこれ、何色って言うんでしょうか? 紫?」

後輩悪魔「……すみれ色」

タプリス「なるほど、すみれ色……素敵ですね」

17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/04(日) 22:14:07.52 ID:vCdcuypF0

後輩悪魔「……」

タプリス「!」ハッ



タプリス「ま、まさか、こうやって私が油断した所で首をキュッとするつもりなんじゃ……!?」

後輩悪魔「しないよ? そんなこと……」

タプリス「そうですか……で、でも、それならどうして私に誕生日プレゼントなんてくれたんですか?」

後輩悪魔「……」

タプリス「私とあなたは天使と悪魔ですし、他に贈り物をするような心当たりが……」

後輩悪魔「……だって、あなたは私の親友だから」

タプリス「え?」


18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/04(日) 22:15:07.09 ID:vCdcuypF0


後輩悪魔「……」

タプリス「……」



後輩悪魔「……」

タプリス「……えっと、その」

後輩悪魔「……」

タプリス「私、言いましたよね? 悪魔とは友達にならないって」

後輩悪魔「うん」

タプリス「で、ですよね。じゃあどうして……」

後輩悪魔「友達がダメ……それはつまり」




後輩悪魔「親友ならいいってこと」

タプリス「まさかのグレードアップ!?」



19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/04(日) 22:16:02.42 ID:vCdcuypF0

後輩悪魔「……」

タプリス「いや、違いますよ! 私は悪魔と友達にはなりませんし、ましてや親友になんてなりません!」

後輩悪魔「……じゃあ、家族?」

タプリス「だからなんでどんどんグレードアップするんですか! 家族にもなりません!」

後輩悪魔「……」

タプリス「私とあなたは天使と悪魔! それ以上でも、それ以下でもありません! いいですね!」

後輩悪魔「……分かった」

タプリス「……」

後輩悪魔「……」



タプリス「……で、ですが!」

後輩悪魔「!」

20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/04(日) 22:16:47.36 ID:vCdcuypF0

タプリス「このマフラーは気に入りました! なので、ありがたく受け取らせて頂きます!」

後輩悪魔「……ほんと?」

タプリス「本当です! ……それで」

後輩悪魔「?」

タプリス「その……実はこの後、天真先輩のお家で私の誕生日パーティーが開かれる予定なんですが……」




タプリス「……あなたも一緒に来ませんか?」

後輩悪魔「!」


21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/04(日) 22:17:45.35 ID:vCdcuypF0

タプリス「も、もちろん、嫌なら来なくても大丈夫ですけど……!」

後輩悪魔「……いいの? 友達じゃないのに」

タプリス「いいんです! せっかくのパーティーですし、人数は多い方が楽しいはずです!」

後輩悪魔「……」

タプリス「それに、この前の借りもまだ返せてませんし……」

後輩悪魔「借り?」

タプリス「生徒手帳の事です! 忘れたとは言わせませんよ!」

後輩悪魔「……一昨日の?」

タプリス「そうです! 悪魔に借りを作ったままなのは私のプライドが許しません!」

後輩悪魔「……」

タプリス「ですから、それを返すためなら悪魔をパーティーに呼ぶのもやぶさかではないと言いますか……えっと、その、つまり!」




タプリス「……来てくれますか?」

後輩悪魔「……」



22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/04(日) 22:18:34.24 ID:vCdcuypF0



後輩悪魔「……うん。喜んで」

タプリス「……!」パァァ



タプリス「ほ、本当ですか?」

後輩悪魔「……」コクッ

タプリス「え、えっとそれでは……!」

後輩悪魔「……」

タプリス「!」ハッ




タプリス「お、おほん」



タプリス「……それでは、時間もあまりないですし、一緒に天真先輩のお家に向かいましょう」

後輩悪魔「うん」

23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/04(日) 22:19:07.87 ID:vCdcuypF0

タプリス「天真先輩のお家の場所は分かりますか?」

後輩悪魔「……」フルフル

タプリス「なら、私が案内してあげますね。付いて来てください」

後輩悪魔「……」





タプリス「……」テクテク

後輩悪魔「……」テクテク




タプリス「……あ、そうだ」

後輩悪魔「?」

24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/04(日) 22:19:46.52 ID:vCdcuypF0



スッ



タプリス「こっちのマフラー、かさばるのであなたが持っておいてください」

後輩悪魔「……ありがとう。大切にする」

タプリス「いや、あげませんよ!? 預けるだけですから!」

後輩悪魔「そう……」

タプリス「うっ……そんな顔してもダメです。こっちの色だってお気に入りなんですから」

後輩悪魔「……」

タプリス「ちゃんと後で返してくださいね!」

後輩悪魔「……分かった」


25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/04(日) 22:20:29.43 ID:vCdcuypF0

後輩悪魔「……ねえ」

タプリス「なんですか?」

後輩悪魔「これ……巻いてみてもいい?」

タプリス「え? ああ、いいですよ。それくらいなら」

後輩悪魔「……」マキマキ


後輩悪魔「……」

タプリス「どうですか?」

後輩悪魔「……」



後輩悪魔「あつい……」

タプリス「うっ……まあそうですよね。もう6月ですし……」

後輩悪魔「……でも、なんだか落ち着く」

タプリス「そうですか? なら良かったです」


26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/04(日) 22:21:22.88 ID:vCdcuypF0


後輩悪魔「……」テクテク

タプリス「……」テクテク



タプリス「……そういえば」

後輩悪魔「……」

タプリス「どうしてすみれ色なんですか?」

後輩悪魔「え?」

タプリス「この、マフラーの色のことです」

後輩悪魔「……その、お店で見たとき、それが一番綺麗だと思ったから」

タプリス「なるほど……じゃあ、花言葉で選んだ訳ではないんですね」

後輩悪魔「……花言葉?」


27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/04(日) 22:22:24.23 ID:vCdcuypF0

タプリス「はい。すみれの花言葉に1つ、贈り物にピッタリなものがあるんですよ」

後輩悪魔「そうなんだ……どんなの?」

タプリス「そうですね……すみれには有名な花言葉が3つありまして」

後輩悪魔「……」

タプリス「1つ目が『謙虚』、2つ目が『誠実』」




タプリス「そして3つ目が──」




-おしまい-
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/04(日) 22:23:01.62 ID:vCdcuypF0
タプリス誕生日おめでとう!


HTML化依頼出してきます
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/04(日) 23:39:29.73 ID:6M5FrK2pO
乙でございます
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/05(月) 11:56:25.75 ID:xQCVExXJ0

後輩悪魔をだすとはやるな
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