岡部「安価で比屋定真帆と親しくなる」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/10(土) 14:27:10.94 ID:dUYQD3KY0
岡部「先日我がラボに訪れたロリっ子……の外見をした助手の先輩研究員、比屋定真帆」

岡部「奴は甘言を弄すことで我がラボの主要戦力である助手をアメリカの『機関』に連れ帰ろうとしている」

岡部「せっかくクリスティーナは機関のエェイジェントゥから改心し、この鳳凰院凶真の左腕として献身していると言うのに」

岡部「このまま甘んじて助手を連れていかれるわけにはいかん! なんとかして阻止せねば」

岡部「そこで俺は考えた……奴と近しい存在になり、その精神を篭絡すれば、目的達成と共に我がラボの戦力増強につながるのではないか……と! 完璧な作戦だろう、ダルよ!」

ダル「なるほど、わからん」

岡部「マイフェイバリットライトアームよ、そうなればさっそくスレを立てるのだ!」

ダル「盛大なフリから結局は安価て……まあ面白そうだから僕は構わんけどさ」

岡部「それではオペレーション・ロキを始めよう。まずは>>5だ……フフフ」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1497072430
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/10(土) 14:38:50.39 ID:ztKWZzUDO
食事に誘う(助手も交えて)
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/10(土) 14:41:26.83 ID:vcfiPlJdo
遠い
ksk
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/10(土) 14:53:33.92 ID:7j794YsHO
kskst
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/10(土) 15:00:26.84 ID:F8f6j1kAo
お菓子をあげる
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/10(土) 16:39:26.51 ID:dUYQD3KY0
岡部「ふむん……『お菓子をあげる』とな」

ダル「完全に子供に対する接し方ですねわかります」

岡部「フン……だがスイーツ(笑)には効果的だろう。掴みとしては上々だ」

岡部「それでは俺はブツを手に入れてくるとするか」

ダル「いってら〜」



〜〜〜



岡部「よくよく考えると、ロリっ子の好きな菓子なぞ知らんぞ俺は」(テクテク

岡部「適当に選ぶという手もあるが……ここは、より好みに合致したものを選んだ方が作戦遂行には効果的だろう」

岡部「しかし本人に好みを聞いてはバレバレだしな。助手にでも聞くとするか」


プルルルルル


紅莉栖『はろー』

岡部「俺だ。来るべき作戦遂行に向けて、お前の知識を提供してもらいたい」

紅莉栖『切っていい?』

岡部「ウェイウェイウェイ! すぐさま切ろうとするな!」

紅莉栖『何も言わず切らなかっただけ感謝してほしいぐらいよ。……で、何? 何か相談事でもあるの?』
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/10(土) 16:40:10.73 ID:dUYQD3KY0
岡部「うむ……実は、ロリっ子の好きなスイーツ(笑)を教えてもらいたいのだが」

紅莉栖『ふぇっ? ロリっ子て……真帆先輩の事? どうしてあんたがそんなこと』

岡部「き、機密事項だ」

紅莉栖『……なによ、こそこそして。なにか疚しいことでもあるのか?』

岡部「疚しいことなどなにもない! つべこべ言わず教えるのだ助手よ」

紅莉栖『助手じゃない。あんたが何を考えてようと、私にとってはどうでもいいけど。真帆先輩にあんたが変なことしないかが心配なのよ』

岡部「人を変質者のように言うな。俺はロリコンではない」

紅莉栖『……あっそ。ならいいけど。で、見返りは?』

岡部「見返りって……その程度の事に報酬を要求するつもりか!?」

紅莉栖『嫌なら切るけど』

岡部「ぐっ、卑劣なセレセブめが! ……わかった、プリン一つで手を打たないか」

紅莉栖『二つね』

岡部「ぬぐぐぐぐ……!!  ええい、よかろう! 牧瀬プリンを二個だな!」

紅莉栖『牧瀬プリン言うな! よろしい、なら教えましょう。先輩の好きなお菓子は――』
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/10(土) 16:40:53.23 ID:dUYQD3KY0
岡部(……聞き出せたのはいいが)

岡部(好きなお菓子が酢昆布というのは色々どうなのだ)

岡部「まあいい」

岡部「その辺の駄菓子屋でも探すか。……むむっ!? これは……」



〜〜〜



岡部「鳳凰院凶真、ただいま帰還した……」

まゆり「あ、オカリンだー♪ トゥットゥルー♪」

ダル「おっ、オカリン、どうだったん?」

岡部「フッ……ブツは手に入れた。後は奴が現れるのを待つだけだ」

まゆり「???」



ガチャッ



真帆「はぁ……」

まゆり「あっ、真帆さんこんにちは〜。トゥットゥルー♪」

真帆「こんにちは。……申し訳ないのだけれど、少しソファで休ませてもらってもいいかしら」

ダル「真帆たん元気ないね。なんかあったん?」

真帆「ここのところ研究が行き詰っていてね。昨日は徹夜だったから……ふあぁ」

岡部(むっ……これは好機!)

岡部「フゥーハッハッハ! 靴ちぐはぐロリっ子よ! どうやら疲れているようだな!」

真帆「あー……あんまし大きな声出さないで……頭に響く」

岡部「そんな貴様に俺からこれを授けようではないくぁ!」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/10(土) 16:41:36.33 ID:dUYQD3KY0
バッ



真帆「……!!! それは……」

ダル「……酢昆布?」

まゆり「わぁ〜! これ、近所のすごくいいお店のやつだよね!」

ダル「オカリン……血迷ったん?」(ヒソヒソ

岡部「仕方ないだろう! 助手に聞いたら酢昆布が好物だと教えられたのだ」(ヒソヒソ

ダル「真帆たんの反応は……」

真帆「…………」

ダル「ほら! なんかポカーンとして固まってるお!」(ヒソヒソ

岡部「クッ……助手め、まさかガセ情報か!」(ヒソヒソ

まゆり「オカリーン、これ食べてもいい?」

岡部「す、少し待て。ろ、ロリっ子よ。お気に召さなんだか?」

真帆「…………」

岡部「お、おい、ロリっ子? まさか怒って」

真帆「……はっ!? 私は何を」

ダル「……まさか意識飛んでたん?」

真帆「す、酢昆布、酢昆布ね。まぁそんなに好きでもないけど、わざわざ買ってきてもらったんだし……」(チラチラ

岡部「これは……」

ダル「……うん」

真帆「食べなきゃ失礼だものね。うん、せっ・か・く・だ・か・ら、頂くとするわ」(ウズウズ

岡部(どうやら当たりのようだな)
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/10(土) 16:42:15.31 ID:dUYQD3KY0
真帆「〜〜♪」(モグモグ

まゆり「わ〜、この酢昆布、おいしいねぇ〜」

ダル「おお、これは確かに結構イけるお」

岡部「その姿、まるでリスのようだな、ロリっ子よ」

岡部(そうしていれば小動物(真の意味で)のようで少しは愛らしいではないか)

真帆「なっ……ひ、人を小動物みたいに言わないでくれないかしら!?」

岡部「菓子を満面の笑みで頬張っておいて何を言うのだぁ? やはり子供だな」

真帆「しょうがないでしょ……久々に食べたんだし」

まゆり「んむ? 真帆さん、酢昆布好きなの?」

真帆「いや、別に好きっていう訳じゃ……」

ダル「んー……酢昆布がこんなにおいしいモノだとは、このリハクの目をもってしても見抜けなかったお」

真帆「ちょっと、橋田さん? 多分あなたは今まで良い酢昆布を食べたことが無かったんでしょうけど、酢昆布だって結構種類がたくさんあって、奥が深いものなのよ。
駄菓子の酢昆布だと、好き嫌いが分かれるところだろうけど、この酢昆布みたいにちゃんとしたところのものを食べればきっと誰でも……」

まゆり「…………」

ダル「…………」

岡部「…………」

真帆「……はっ!? いや別にこれはその、あ、あうぅ」

岡部(こいつも助手と同じ自爆癖持ちか……)
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/10(土) 16:42:51.13 ID:dUYQD3KY0
岡部「酢昆布好きだということぐらい、別に気にせずともいいだろう」

真帆「……うぅ、でも……」

岡部「む?」

真帆「酢昆布が好きだって言ったら、やっぱり同僚とかには笑われるのよね。女の子らしくないって。やっぱりケーキとかクッキーが好きな方が普通なのかしら」(ハァ

ダル「そもそもアメリカの人って、酢昆布のこと知ってるん?」

真帆「あぁ、ネット通販でよく買ってるのよ。それで食べてもらったりするんだけど」

ダル「把握」

まゆり「まゆしぃは良いと思うけどな〜、酢昆布」(モグモグ

岡部「お前は食べ物なら大抵好きだろう。……それにしてもロリっ子よ、お前はそういうところは気にしない奴だと思っていたぞ」

真帆「わ、私だってそれなりには気にしてるわよ。……でも、それより研究の方が大切だし。身だしなみに気を使うよりも、少しでも研究を先に進めたい気持ちの方が勝るのよ」

岡部(……強い意志と好奇心を秘めた、まっすぐな瞳。こういうところは、あいつによく似ているな)

岡部「フッ、いいのではないか? 周りに迎合せず自分を貫く。そういうところは好きだぞ、ロリっ子」

真帆「……!? す、好きって……」

岡部「この袋以外にもいくつか買ってある。研究で疲れているのだろう。これでも食べてゆっくり休むといい」

真帆「……あ、ありが、と……//」

岡部「気にするな。お前もすでにラボメンのひとりなのだからな。フゥーハッハッハッハ!」

真帆「……うん」

まゆり「おいしいねぇ、ダル君」(モグモグ

ダル「なんかこの酢昆布甘くね」(モグモグ
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/10(土) 16:43:38.16 ID:dUYQD3KY0
岡部「ダルよ、作戦の第一段階は上手くいったな」

ダル「上手くいったつーか……もういいんじゃね?」

岡部「む、なぜだ。所詮物で釣った程度にしかすぎんだろう。まだまだ目標には届いていない」

ダル「……まぁ、僕としては面白いし、オカリンがそれでいいならいいけどさ」

岡部「さて、第二段階へと移ろう! 次は>>15だ!」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/10(土) 16:46:20.49 ID:ztKWZzUDO
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/10(土) 17:03:48.17 ID:VunXuL2oO
観光案内
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/10(土) 17:06:04.82 ID:aGIMoE5SO
>>14

16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/10(土) 17:10:02.72 ID:GMHcZdZKO
ええやん
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/10(土) 17:21:09.03 ID:Hfuilzkjo
デートですね、分かります!
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/10(土) 18:10:34.87 ID:dUYQD3KY0
岡部「観光案内と来たか」

ダル「デートですねわかります」

岡部「そんな浮ついたものと一緒にするな! これは崇高なる作戦の一部にすぎんのだからな」

ダル「おまいは一体何と戦っているんだ」

岡部「しかし秋葉原で観光と言ってもな……あのロリっ子の趣味とは合わんのではないか」

ダル「ま、テキトーに巡ればいいっしょ。そういう訳で僕は寝るんで」

岡部「あっこら、ダル! ……薄情な奴め。ふむん……どうすべきか」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/10(土) 18:17:13.92 ID:dUYQD3KY0
岡部(結局何も決まらないまま翌日になってしまった)

岡部「まあ仕方あるまい。行きつけの場所にでも連れていくか」

岡部「とりあえずロリっ子に電話するか」



プルルルル



真帆『はい、何かしら』

岡部「俺だが。今日は暇か?」

真帆『え? 特に用事は入っていないけれど……』

岡部「ククク……喜べ。この俺が貴様を秋葉原の深淵へと誘ってやろう」

真帆『……切るわよ』

岡部「……まだこちらに来て間もないから、よければアキバを案内してやろうと思ったのだ」

真帆『え、えと、それって……』

岡部「……む、どうしたのだ?」

真帆『な、なんでもない。それで、どこに行けばいいかしら?』

岡部「昼過ぎにブラウン管工房の前で構わんか?」

真帆『わかったわ。それじゃ……』

岡部「うむ」ピッ
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/10(土) 18:24:52.21 ID:dUYQD3KY0
岡部「……遅い! もう二十分近くも遅れているではないか!」

萌郁「…………」カチカチカチカチ

岡部「…………」ブゥーン

萌郁「…………」カチカチカチカチ

岡部「……メールなら見ないぞ」ブゥーン

萌郁「……」(ショボーン

萌郁「誰、待ってる…の……?」

岡部「ロリっ子だ」

萌郁「……110番?」

岡部「違あああああああうっ!! ラボメンナンバー008、比屋定真帆のことだ!」

萌郁「……わかっ、た」

岡部「一時過ぎ待ち合わせだとメールで送ったはずなのに、もう一時半近くになっても来ないのだ」

萌郁「比屋定さんに、確認は、したの……?」

岡部「何度か電話は入れたのだが、反応がないのだ」

萌郁「……そう」

岡部「まったく……この暑い中なぜ三十分近くも座っていなければならんのだ……」



タッタッタッタ



岡部「む? この足音は……」

真帆「ごめんなさいっ!! 遅れてしまって……」

岡部「ロリっ子よ、遅いではない……か……?」


21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/10(土) 18:36:55.30 ID:dUYQD3KY0
岡部(誰だコイツ)

岡部(つまり……誰だコイツ)

岡部「……あの」

真帆「はぁ、はぁ……。走りにくいわね、この靴……」

岡部「……比屋定さんの、妹さん、か……?」

真帆「……はぁ!? どこをどう見ればどうなるのよ!」

岡部(……どうやら目の前のこの女の子は比屋定真帆で間違いないらしい)

岡部(髪はサラサラでカチューシャを付けていて、服装はイマドキの女子大生が着ていそうなワンピースに、ちゃんとしたヒール)

岡部(薄目だが化粧をしていて、こう見ると普通に年頃の女性に見えないこともない……)

岡部(こ、これがあの靴ちぐはぐロリっ子だというのか!?)

岡部「……な、なぜそのような格好をしているのだ?」

真帆「え? いやべ、別に、外出するから少しは普通の服装をした方が良いかなって、思っただけで……」

岡部「……普段外に出る時はそんな恰好はしていないではないか」

真帆「こ、細かいことはいいのよっ! この服だって、『アマデウス』に強引に勧められて買ったけど、箪笥の肥やしになってたから、ちょうどよかったの!」

岡部「そ、そうか……」

真帆「それで、美容室に行っていたら遅れてしまって……携帯も、ホテルに置き忘れてしまったから、連絡もできなかったの。ごめんなさい」

岡部「いや、俺は別に構わんが……」

真帆「……というか、あなたは普段の服装なのね」

岡部「……町の案内に気合を入れる必要もなかろう? デートでもあるまいし」

真帆「……あっ、そう。そうよね」

岡部「……指圧師よ、なぜロリっ子は不機嫌そうになっているのだ」(ヒソヒソ

萌郁「……女泣かせ」

岡部「何の話だ。……まったく、行くぞ、ロリっ子」

真帆「わ、わかったわ」

岡部「いいか指圧師よ、このことはくれぐれも内密にするのだぞ!」



テクテクテク



萌郁「……」パシャッ

萌郁「……」カチカチカチカチ

萌郁「……送信」ブゥーン
22 :>>20 ラボメンナンバー009の間違いだったお :2017/06/10(土) 19:05:43.66 ID:dUYQD3KY0
岡部「さて……まずはあそこだな」(テクテク

真帆「…………」(ソワソワ

岡部「…………」(テクテク

真帆「…………」(モジモジ

岡部「……なぁ」

真帆「ひゃいっ!? な、何かしら?」

岡部「どうしてそんなふうに三歩下がって付いてくるのだ?」

真帆「あ、アマデウスに聞いたら、男の人と出歩くときはこれが基本だって……」

岡部「いつの時代だっ! ……ロリっ子よ、人工知能とはいっても所詮あの天才HENTAI少女の思考ルーティンを搭載したものだ。あいつはこういうことに関して色々思考が偏っているから、参考にしてはろくな事はないぞ」

真帆「そ、そうなの。……ところで」

岡部「む?」

真帆「その『ロリっ子』って呼び方……どうにかならない?」

岡部「嫌なのか?」

真帆「嫌に決まってるでしょ! 私はれっきとした成人女性よっ! それに……」(チラッ

岡部「……?」

真帆「……な、なんでもない! とにかくちゃんと呼んでほしいわ」

岡部「ふむ」

岡部(ロリっ子の嫌がることをするのは、作戦遂行にはよろしくないな)

岡部「わかった。では、比屋定、と呼べばいいか?」

真帆「……できればその、そっちじゃなくて」

岡部「む? ……真帆、と呼べばいいのか?」

真帆「あぅ」(ポー

岡部「いいのか悪いのかどっちなのだ……」

真帆「そ、それでいいわ。そう呼んで」

岡部「わかった。では目的地へ行くぞ、真帆よ」

真帆「……え、ええ//」


23 :>>20 ラボメンナンバー009の間違いだったお :2017/06/10(土) 19:23:31.46 ID:dUYQD3KY0
岡部「ようやく着いたか……こうも暑いと、歩く時間も長く感じるな」

真帆「……岡部さん? ここって……」

岡部「うむ、メイクイーン+ニャンニャン*2だ! ちょうど昼時だし、店内は涼しいし、ちょうどよかろう」

真帆「……はぁ、まあいいわ」



〜〜〜



「「「いらっしゃいませ、ご主人様♪」」」

真帆「ひゃっ……ここが、メイド喫茶……」

フェイリス「ニャニャッ! キョーマ、そのカワイイ女の子は誰なのかニャ!?」

真帆「か、カワイイ!?//」

岡部「そういえばフェイリスは初対面か。ラボメンナンバー009、比屋定真帆だっ! 助手の先輩でもある」

フェイリス「クーニャンの先輩? とてもそうは見えないニャ……」

真帆「……カワイイってそういう意味ね。ええ分かってたわよ、薄々と。……これでも、私はれっきとした成人女性よ」

フェイリス「ハニャー……こんな人が実在するのニャ……。ああでも、さっきのカワイイって言うのは、別に子どもに言うのと同じ意味で言ったわけではないニャ?」

真帆「え、えっ!?」

フェイリス「キョーマもそう思うニャ?」

岡部「な、何がだ」

フェイリス「真帆ニャン、カワイイニャ〜?」

岡部「む、む、まあ……似合っているのではないか?」

真帆「……そ、そうかしら//」

フェイリス「ニャフフ〜。それでは、ご主人様、お嬢様、テーブルにご案内いたしますニャ」(ニヨニヨ
24 :名前消し忘れてた :2017/06/10(土) 19:44:38.43 ID:dUYQD3KY0
岡部「コーヒーとオムライスで」

真帆「えっと、それじゃ私も同じものを」

フェイリス「かしこまりましたニャ」

真帆「……へぇ」(キョロキョロ

岡部「何か気になるのか?」

真帆「メイド喫茶って初めてなのだけれど、意外とお店としてもしっかりしてるのね」

岡部「フェイリスの手腕が大きいだろうな。値段も手ごろで、味も良い。初見には入りづらいが、優良店の類だと思うぞ」

真帆「あのフェイリスさん、って言うのも、ラボメンなの?」

岡部「ああ、あいつはラボメンナンバー007、フェイリス・ニャンニャンだ」

真帆「……ラボメンって濃い人しかいないのね」

岡部「まぁ、この鳳凰院凶真に選ばれし仲間たちだからな。フゥーハッハッハ!」

フェイリス「お待たせしましたニャ〜」

まゆり「オムライスとコーヒーになりますニャ〜♪」

岡部「む……まゆりではないか」

まゆり「えっへへ〜。オカリン、今日は真帆さんを楽しませてあげてニャ」(コトン

岡部「うむ、ご苦労。……む?」

『リア充爆発せよ』

岡部「……こ、これは」

フェイリス「書いたのはフェイリスニャン♪」

岡部「し、心臓に悪いからやめてくれ……」

真帆「……りあじゅう、ってどういう意味なの?」

フェイリス「ニャフフ、それはニャ〜……」

まゆり「今の二人みたいなカップルさんのことだニャ♪」

真帆「え、え、えと、別にカップルってわけじゃ……//」(プシュー

岡部「ええい、誰もかれも同じような勘違いをしおって……」(パクパク
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/10(土) 20:08:39.04 ID:dUYQD3KY0
岡部「ふぅ、とりあえず腹ごしらえは出来たな」

真帆「次はどこに行くのかしら?」

岡部「次は……」

岡部(……ここは)

真帆「……岡部さん? どうしたの、立ち止まって」

岡部(ラジ館……もうあの出来事から時間が経ったが、未だに中に入る勇気はない)

岡部(……そもそも、立ち入り禁止ではあるのだが)

岡部(なかったことにしてはならない記憶だが……未だに、夢に見る)

真帆「ねぇ、岡部さん?」

岡部(……本当に、あいつを助けられてよかった)

岡部(もしも救えていなければ、俺は今でも……)

真帆「岡部さんったら!」

岡部「……むっ」

真帆「突然どうしたの? ……顔色、悪いわよ?」

岡部「いや……なんでもない」

真帆「……体調が悪いなら、無理しなくても」

岡部「大丈夫だ。心配をかけて悪かった。……次の目的地に向かおうではないか」
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/10(土) 20:28:39.06 ID:dUYQD3KY0
岡部「混沌なる遊戯の集いし魔境……ここが次の場所だ」

真帆「あら、ゲームセンターね」

岡部「む? ゲームセンターにはよく来るのか?」

真帆「時々、気晴らしにね。……レーシングゲームは、っと」

岡部「レーシングゲームが好きなのか? ……ハッ!? まさかその外見のせいで車に乗れないから、代わりにレーシングゲームで我慢を……!」

真帆「そんなわけないでしょう……。ちゃんと免許だって持ってるわよ。岡部さんも、一緒にやる?」

岡部「フッ……湾岸の魔術師と呼ばれたこの俺に勝負を挑むとは、無謀なりロリっ子!」

真帆「ロリっ子はやめてよね……ならその実力、見せてもらいましょうか」



〜〜〜



岡部「つ、強すぎる……って! レコード大幅更新じゃないか!」

真帆「湾岸の魔術師って……なんか名前負けね」

岡部「いや、流石にプロ級の相手には勝てないだろ……。しかしここまでぼろ負けだと、悔しいという気持ちすら湧いてこないな」

真帆「再戦してみる?」(フフン

岡部「遠慮しておく。……む、あっちはクレーンゲームか」

真帆「……あっ! このぬいぐるみ、可愛いわね」

岡部(……「もなー」のぬいぐるみじゃないか。助手が喜びそうだな)

岡部「……欲しいのか?」

真帆「ほ、欲しくないわけではないけれど……でもこういうのって、あんまり取れないようにできてるし……」

岡部「フッ、この鳳凰院凶真にかかれば、ゲーセンの卑劣な陰謀など物の数ではない! 見ているがいい!」(チャリーン

真帆「そう簡単にいくわけ……って、えっ、嘘っ」

岡部「フゥーハハハ! 朝飯前といったところか」

真帆「驚いた……。岡部さん、クレーンゲーム上手いのね」

岡部「高校の時練習したからな。……ほれ」

真帆「ひゃっ……」

岡部「これはお前にやる。ママが恋しい夜には抱いて眠るがいい」

真帆「そんなことしないわよっ!! ……でも、ありがと」(ギュー
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/10(土) 20:55:12.29 ID:dUYQD3KY0
岡部「最後はここだ」

真帆「ここって……神社?」

岡部「この秋葉原を古来より見守ってきた聖域……柳林神社だ」

真帆「……つまり歴史のある神社なのね」

ルカ子「……あっ、凶真さん!」

岡部「うむ、ルカ子よ。今日も五月雨の素振りは欠かしていないか?」

ルカ子「はい、今日はもう二十回素振りしました」

岡部「弟子が熱心で俺は嬉しいぞ、フゥーハハハ! その調子で励むがいい」

ルカ子「はいっ! ……えっと、そちらの方が比屋定さんですか?」

真帆「あら? あなたとは初対面だったと思うのだけれど、私の事を知っているのかしら?」

ルカ子「え、ええ、少し前にメールが送られてきましたから」

岡部「メール? どんなのだ?」

ルカ子「ええと……これです」


『 9/12 13:32 
 from 桐生さん  
 sub スクープ!!( ̄ー ̄)ニヤリ

 岡部君と比屋定さんが今からデートするみたい!( *´艸`)
 みんなのところにもいくかもしれないから暖かく出迎えてあげてね♪(#^.^#)』
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/10(土) 21:01:37.06 ID:dUYQD3KY0
岡部「……指圧師め! 内密だと言ったのに! しかもご丁寧に添付画像まで付けおって!」

真帆「ちょ、ちょっと待って! みんな、ってことは……」

ルカ子「ラボメンには全員送られているみたい、ですね……」

真帆「あうぅ……今度どんな顔をしてラボに行けばいいのよ……」

岡部「別に疚しいことなどないのだから、気にせずラボに行けばよかろう」

真帆「そ、それはそうだけれど……」

ルカ子「あ、あの、比屋定さんっ」

真帆「な、何かしら?」

ルカ子「頑張ってくださいね! 応援しています!」

真帆「」キュン

岡部「何の話だ……」

真帆「あなたもすごくいい子ね……。まゆりさんといい、あなたの周りにはどうしてこういう女の子が良く集まるのかしら」

岡部「……ククク、真帆よ。お前は一つ思い違いをしているぞ」

真帆「……え、なに、何よ?」

岡部「ルカ子は女の子ではない……男だ」

真帆「……あなた、そういうデリカシーのない発言はどうかと思うわよ? こんな可憐な子が、男の子のはず……」

ルカ子「えっと……岡部さんの言う通りです」

真帆「……えっ?」

ルカ子「ボク……男です」

真帆「…………」(ズゥーン

岡部「……なぜ落ち込んでいる?」

真帆「……男の子……この人が男の子……じゃあ私って……」

ルカ子「だ、大丈夫です! 比屋定さんは、すごく可愛らしいですよ!」

真帆「慰めすら惨めに感じるわ……うぅ」

岡部「まあ、ルカ子以上に女性らしい女性などそう存在するものではない。そう落ち込まずともよかろう」

真帆「……あなたの周りって、ほんっとうに濃い人しか集まらないのね」
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/10(土) 21:09:32.72 ID:dUYQD3KY0
岡部「ふぅ……ようやくラボの前に戻ってきたか」

真帆「えっと……今日はありがとう。楽しかったわ」

岡部「フッ……気にするな。だが、この街の深淵はあの程度ではとても紹介しきれんがな」

真帆「え、えっと……じゃあ、あの」

岡部「む?」

真帆「また案内をお願いしても……いいかしら」

岡部「まあ、それぐらいなら構わん。暇なときならな」

真帆「じゃ、じゃあまた今度、お願いするわね。私は、ホテルに戻るわ」

岡部「うむ、気を付けて帰れよ」



コツ、コツ、コツ、コツ



萌郁「……楽し、かった?」

岡部「ぬわっ!? 突然後ろから出てくるな! 心臓に悪い!」

萌郁「……ラボ、早く行った方が、いいかも」

岡部「な、なぜだ」

萌郁「牧瀬さんが……」

岡部「じょ、助手が……?」

萌郁「……ひみつ」

岡部「ぬぁー!! 気になるところだけ言うのはやめろ! もういい、俺はラボに戻る!」
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/10(土) 21:16:31.30 ID:dUYQD3KY0
バタン



岡部「ラボの長が帰ったぞー!」

紅莉栖「…………」

岡部「む? 助手しかいないのか。まあいい、歩き回って喉が渇いた。知的飲料で喉を潤すとするか」

紅莉栖「……楽しかった?」

岡部「ゴクゴクゴク……ぷはっ、やはりドクペは最高だな! ……って、何がだ」

紅莉栖「先輩とのデ・エ・トは、楽しかった?」(ニコォ

岡部「……あの、助手よ。その笑顔に、今ものすごく寒気を感じたのだが……」

紅莉栖「やあねぇ岡部、私の笑顔のどこが怖いって言うのよ」(ニコニコ

岡部「いや、……その手に持った電極はなんだ?」

紅莉栖「え? いやぁ、まさか岡部に先輩に手を出す甲斐性があるとは思わなくて……油断してたから?」(ニコニコニコ

岡部「か、回答になっていないぞ」

紅莉栖「真帆先輩を毒牙にかけるなんて……そんな不埒な脳内機能はカットしないとねぇ?」(ニコニコニコニコ

岡部「う、うわああああああ!! 結局海馬電極かっ!! せ、戦略的撤退!」

紅莉栖「待て、岡部えぇぇぇ!!!」

31 :次のは明日の夕方以降になるかも :2017/06/10(土) 21:25:31.93 ID:dUYQD3KY0
岡部「ひ、酷い目にあった……。指圧師も、先に教えてくれればいいものを……!」

ダル「はぁ、オカリン爆発しねぇかな」

岡部「どうしてだっ! 暑い中ロリっ子を案内するために歩き回った挙句、助手に危うくロボトミーされるところだったのだぞ!」

ダル「鈍感系主人公、乙!」

岡部「ぐぬぬぬぬ……なぜ俺がこんなに散々に言われねばならんのだ」

岡部「まぁいい。オペレーション・ロキは順調だ。比屋定真帆は、そろそろこの俺のカリスマ性にひざまずき、『あなたの元で働かせてください凶真様っ!』と乞い願うことだろう」

ダル「あるあ……ねーよ。どこのエロゲだお。……つーか、もう十分どころか行き過ぎてる気がするわけだが。オカリンは本気で個別ルートまで突入するつもりなん?」

岡部「だから何の話だ。俺は真帆にアキバを案内してやっただけだろう」

ダル「はぁ、僕はもうどうなっても知らんお」

岡部「ふっ、これよりオペレーション・ロキは最終段階に入る! 最後の一手は……>>34だ!」
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/10(土) 21:33:59.34 ID:ckM/Q15sO
かそく
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/10(土) 21:35:55.92 ID:xrZtECqko
ラボメンみんなで宴会
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