【ミリマス】ザ・ミリオンオールスターズ! 〜銀河の果てまで届けちゃいM@S〜

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79 : ◆Xz5sQ/W/66 [saga]:2017/06/26(月) 19:50:16.07 ID:R6aBmCNZ0

「なーんだ、鬼ごっこはもう終わり?」

 まだまだ遊び足りないぞと、そんな風に呟きながら姿を見せた少女は海美ではない。

 しかし、彼女もまたヒーローズ。
 派手な黄色の戦闘服にベルトのエンブレムがその証。

「じゃあじゃあこっから第二ラウンドね! 先に倒れた方の負け!」

「やっぱり海美ちゃん一人じゃ無かったか……!」

 春香は眉根を寄せてそう言うと、この新たな追手に視線を向けた。

 そこにいたのは『ジェットウルフ』のヒーローネームを持つ少女。

 大神環は人懐っこそうな笑顔を浮かべると、
 対怪人戦用ボクシンググローブを装備した両手を構えて走り出す。

「くふふっ♪」

 刹那、春香たちの間を風が通り過ぎた。

 正に疾風、そのカミソリの如き鋭さを持った踏み込みは一瞬で互いの距離をゼロにして、
 なおかつ春香の後ろを取った環が振り向きながら腕を出し叫ぶ!

「超はやいパンチっ!」


 環のつけた微笑ましい技名とは裏腹に、
 雨よあられよと至近距離から叩き込まれる高速パンチは強烈だ。

 秒間"なんか凄い速さ"で撃ち込まれる無数のパンチを前にして、
 並大抵の敵はまともに立っていることすら叶わない。

「わわわわっ!?」

 そう! 並大抵の敵ならば……ここで思い出してもらいたい! 

 環が相手しているのは、仮にも世界征服一歩手前まで行ったハルシュタイン。
 強者はその実力もさることながら、強い運だってあわせ持つものだ。

 現に今、彼女はその"強運"によって本来ならば致命傷だった攻撃を見事に全て避けて見せた。
 環が接近する際の風圧に耐えきれず、その場に転んでしまったのである!
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