ブライアン・ホーク「鷹村に復讐する」

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1 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/06/27(火) 18:05:27.01 ID:1Hs14PnM0
はじめの一歩SS
ブライアン・ホークがメインの話です

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1498554326
2 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/06/27(火) 18:06:06.96 ID:1Hs14PnM0
(ニューヨーク・スラム街の自宅にて)

ホーク「ゴクゴク…プハァ」

グラスに入った酒を飲み干すと、ゴトッと音を立てて置く

ホーク「もう夜の11時か…」

ホーク「毎日沢山飲んでいるのに、全然寝れない」

ホーク「睡眠薬もあんまり効果が出なくなってきた。慣れってのは怖いもんだよ」

ホーク「いつからだ?オレが不眠症になったのは」

ホーク「」ビクッ

ホーク「た、た、たか…むら…」ガクガク

ホーク「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」

発狂したホークの声が響く
汗だくになり、体を震わす

ホーク「あああ…ぁぁ…!!」ガクガク

ホーク「こ、怖い…寝れないよ…ど、どうすればいいんだ…」

ホーク「そうだ、女だ。女を抱きにいこう。フフ、ハハハハ…」ガクガク

3 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/06/27(火) 18:07:40.36 ID:1Hs14PnM0
(売春街にて)

娼婦「あらホーク。待ってたわ」

ホーク「フフフ、待たせたね。今夜もたっぷりと楽しませてあげるよ」

娼婦「あらやだ。フフフ」

娼婦「さあおいで、ホーク」

ホーク「ハハハハハ」

娼婦「……」ジッ

ホーク「どうした?」

娼婦(いつもはもっと、ギラギラとした目で来るのに…やけに静かね)

娼婦「今日は随分と落ち着いてるわね」

ホーク「ああ…ちょっとナーバスなのさ」

娼婦「フーン。まあ良いわ」

〜〜〜

ホーク「……」

娼婦「あの、ホーク?」

ホーク(なんだ、この感覚)

ホーク(目の前にいる娼婦とは、長い付き合いだ)

ホーク(オレのお気に入り。超がつく上玉だ。それなのに…なぜだ!?)

娼婦「えっと…病気、なの?」

ホーク「ありえない…このオレが…」ガクガク

ホーク「なんで立たないんだ!!!」
4 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/06/27(火) 18:08:39.27 ID:1Hs14PnM0
娼婦「ホーク、元気になったらまたおいで。バーイ」

ホーク「……」

娼婦「ホーク…」

ホーク(バカな…このオレが、EDだと…)

ホーク「……」

ホーク「これからどうしよう…」

ホーク「酒をいくら飲んでも寝れない。睡眠薬もきかなくなってきた…」

ホーク「」ガクガク

ホーク「怖い…怖いよぉ…」

ホーク「あ…ぁぁ…」ガクガク

ホーク「こうなったら、ぶっ倒れるまで飲み続けるしかない…」

不良1「おいおい、あれブライアンホークじゃねぇか?」

不良2「まじだ!」

不良3「お前、金あんだろ?」

不良4「金出せよ」

不良5「これだけ刃物をもった人間そろってれば、いくらお前でも歯が立たないよな?」

不良6「やっちまえ!」

ホーク「……」

ドス、ドガ、バキ

不良達「」

ホーク「頂くぜ」ゴソッ

ホーク「コレだけ金があれば」
5 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/06/27(火) 18:09:16.36 ID:1Hs14PnM0
(次の日の昼・裏路地にて)

日陰で廃人となったホーク、深夜からずっと飲み続けていた
幾度も吐いては、また飲みなおす。ホークを囲むように空き瓶が転がっている

ホーク「」

ホーク「全然寝れない…」

ホーク「」ビクッ

ホーク「頭の中に…鷹村がぁ…!!」

ホーク「ぁぁ…ぁぁああ!!」ガクガク

ホーク「やめろぉぉぉ!!オレの中に現れるな!!!」

ホーク「ぜぇぜぇぜぇ」

ホーク「何故だ、何故オレがこんな目に…」

ホーク「……」

ホーク「アイツのせいだ」
6 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/06/27(火) 18:10:27.68 ID:1Hs14PnM0
(ボクシングジム)

ミゲル「いいぞウォーリー!その調子だ!」

ウォーリー「ハハハ、ボクシング楽しい!」

ジムメイト「つ、強い…」ガクッ

ミゲル「流石は、私のラスト・サン…唯一の希望」

ガシャァァン!

全員「!?」

ドアが突如、破壊される
全員がその視線を壊れたドアへと向ける

ジムメイト「なっ、おまえは!」

ウォーリー「だれ?」

ミゲル「ホーク…」

ホーク「……ウィー、ヒック」

ホーク「久しぶりだな。ミゲル」

ミゲル「どうした、やけに臭いが。昼間から酒か?」

ホーク「お前を殺す」

ミゲル「な…」

ジムメイト「!?」

ホーク「殺してやる…!!」

7 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/06/27(火) 18:11:43.78 ID:1Hs14PnM0
ホークは、一気にミゲルの目の前まで接近する

ミゲル「!!」

ホーク「ゴートゥーヘェェェル!!!」

ボゴォォン!!!

ウォーリー「ぐっ!」

ミゲル「マイボーイ!」

ミゲルとホークの間に挟まるように、とっさに現れガードするウォーリー

ホーク「どけ、ガキに用はない」

ウォーリー「ミゲルには指一本触れさせないよ!」

ホーク「このクソガキが!!」

〜〜〜

ホーク「ぜぇぜぇぜぇ」

ホーク(こいつ、なかなか良いスピードしている)

ウォーリー「凄いパワーだ。まるで幕之内みたい…いや、それ以上かな?」

ウォーリー「やっぱりボクシングは楽しい!」ニヤッ

ホーク「っ!!!笑ってんじゃねぇ!!!」

ズドォォン!!!

ウォーリー「うわわ!!腕が折れちゃうよ!?」

ミゲル「怠けてた割には、実力は衰えてないようだな」

ミゲル「なぜ私の命を狙うんだ、ホークよ」

ホーク「……寝れないんだよ」ガクガク

ミゲル「なに?」

ホーク「毎日毎日…寝ても覚めても…あいつが、鷹村が!!」

ホーク「ああ…ぁぁ…」ガクガク

ウォーリー「…?どうしたの、寒いの?顔色悪いよ」

ミゲル「……」
8 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/06/27(火) 18:13:20.75 ID:1Hs14PnM0
ホーク「ミゲル…キミがオレにボクシングなんか教えなければ…」

ホーク「こんなに苦しまなくて済んだ!!あの路地裏で喧嘩相手をぶっ殺してれば…エクスタシーに達していられたんだ!!!」

ホーク「お前のせいだぞ!?喧嘩しても、もう全然ハイになれねぇ!!」

ホーク「女とヤリたくても、立つモン立たなくなっちまったんだよぉ!!!どうしてくれるんだよぉぉ!!!」

ホーク「酒も女も喧嘩も、全てが楽しめねぇ!!夜も寝れない!!」

ホーク「だから殺すんだよ!!お前を、ミゲル!!地獄行きだ!!!」

ウォーリー「そうはさせないよ」

ホーク「じゃあまずはお前からだ、モンキーボーイ!!」

ミゲル「マイボーイに手を出すな。私を殺したければ殺すが良い」

ウォーリー「何いってるんだ!?」

ホーク「観念したようだな」

ミゲル「だがキミは、こんな老いぼれを殺して本当に満足なのか?」
9 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/06/27(火) 18:14:03.67 ID:1Hs14PnM0
ホーク「ああ満足さ」

ミゲル「いいや、それじゃあキミはエクスタシーを取り戻す事はできない」

ホーク「なに?」

ミゲル「私を殺してもキミはタカムラというトラウマを、一生抱え続けるだろう」

ミゲル「喧嘩をしても、女を抱いても、酒を飲んでも、ハイになれないキミは…もはや人生で楽しむという感覚を失ってしまっている」

ミゲル「キミはこれからも…生ける屍だ」

ホーク「う、うぁぁ…」ガクガク

ホーク「知ったような口聞くんじゃねぇよ!!!」

ホーク「ぜぇぜぇぜぇ…」

ミゲル「どうした?私を殺さないのか?」

ホーク「………………」

ホーク「………………」

ホーク「どうすれば良いんだ」

ホーク「どうすれば!?おれは!またエクスタシーを取り戻せるんだよぉ!!」

ミゲル「……呪縛を解き放つのだ」

ミゲル「またボクシングをやらないか?」
10 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/06/27(火) 18:15:22.17 ID:1Hs14PnM0
ホーク「!?……ッ!!!!!」ガクッ

ミゲルの勧めを聞いた瞬間、ホークは腰が砕け、尻餅をつく
ガタガタと体を震わせながら

ホーク「ぼ、ボク、シング…」ガクガク

ミゲル「そうだ」

ホーク「イヤだ!!!そんな事したら、リングに上がれば余計、あいつの事を思い出しちまう…!!!」

ミゲル「ならば、キミの未来はゾンビだ」

ホーク「イヤだ!!またエクスタシーを感じたい!!心行くまで…」

ミゲル「ならば立ち上がるのだホークよ。これはキミがエクスタシーを取り戻すための…治療だ」

ホーク「治療…」

ミゲル「ただし、これは荒治療。以前の様に、練習をサボる事は許されない」

ホーク「れ、練習だと?このオレが?なんでそんな面倒な事を」

ミゲル「キミは今のままで、鷹村に勝てると思っているのか?」

ホーク「ッ!!」

ミゲル「鷹村はいまや、WBAとWBCの統一チャンピオン。階級も1つ上に上がっている。二階級制覇者だ」

ミゲル「キミがエクスタシーを取り戻すには…鷹村に勝つしかないのだ」

ミゲル「そのためには、努力と忍耐が必要なのだ」

ホーク「……」
11 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/06/27(火) 18:16:09.45 ID:1Hs14PnM0
ミゲル「さあホーク、選べ」

ミゲル「堕落を選択し、一生エクスタシーを感じれない日々を過ごすのか?」

ミゲル「それとも荒治療を選択し、鷹村に復讐するか?」

ミゲル「好きな方を選ぶのだ」

ホーク「………………」

ホーク「わかった、やってやるよ」

ミゲル「……!」

ホーク「前はエクスタシーを達したいからボクシングを始めた。今度は…」

ホーク「エクスタシーを取り戻すために闘うよ。荒治療も覚悟するさ」

ホーク「鷹村をぶっ殺して、もう一度女を抱けるようになって見せる。夜も安心して眠れる様になってみせるさ」

ホーク「鷹村に復讐する」

ミゲル「そうか…」フッ

ミゲル「お帰り、ホーク」
12 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/06/27(火) 18:17:25.63 ID:1Hs14PnM0
ウォーリー「えっとミゲル。改めて聞くけど、この人はなんなの?」

ミゲル「彼はかつて、私の元でボクシングをしていた。元ジュニアミドルの世界チャンピオンさ」

ウォーリー「世界チャンピオン!?すごい!!」

ウォーリー「ヘイ、ホーク!一緒にスパーリングしよう!」

ミゲル「待てウォーリー!彼は強すぎる…危険だ!」

ホーム「いいぜ。キミは割と強そうだしね」

ミゲル「ホーク、やめるのだ!」

ホーク「鷹村を殺す…鷹村を殺す…鷹村を殺す…絶対殺す!!!」

ミゲル「駄目だ。全然聞いてない…」

ミゲル(しかし、まさかホークが復活してくれるとは)

ミゲル(私の希望が二つに増えた)
13 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/06/27(火) 18:18:31.02 ID:1Hs14PnM0
(スパーリング終了後)

ミゲル「すごいぞウォーリー、あのホークを相手に1ラウンドやり合うとは」

ウォーリー「ま、まるでゴリラだ…ぜぇぜぇ。凄い、凄いよホーク!」

ホーク「……」

ミゲル「どうしたホーク。浮かない顔して」

ホーク「……」

ミゲル「軽量級相手に1ラウンド、ノックアウト出来なくてショックだったかな?」

ミゲル「気にするな。彼はインドネシアの国内チャンピオンだ。実力も桁違い。天才の中の天才だ」

ホーク「……」

ホーク「全然、感じないんだ」

ホーク「殴っても殴っても、全然楽しくない…鷹村を思い出しちまう…」ガクガク

ミゲル「ホーク、荒治療は始まったばかりだ」

ホーク「オレはこの後、どうすればいい」

ミゲル「ウォーリーとロードワークに行くといい」

ホーク「マラソンタイムか…気が滅入る。だがこれも鷹村を殺すための荒治療…」

ウォーリー「さあ行こうホーク!」

ホーク「フン、仕方ねぇ」
14 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/06/27(火) 18:20:34.99 ID:1Hs14PnM0
ミゲル「あのホークが復活し、いきなりロードワークの参加とは…今日はなんと素晴らしい日なんだ」

ミゲル(だが問題は階級の事だ。鷹村は階級を上げた)

ミゲル(ダメ元で、相手に階級を下げてもらう様に頼んでみるか?いや、どう考えても無理な交渉だ)

ミゲル(ホークの階級を、ミドル級に上げるしかない)

ミゲル(減量の逆、増量でのトレーニングが求められる)

ミゲル(今後の為に、あらゆるプランを立てる必要があるな)

ミゲル(鴨川よ、今度こそ我々が勝たせてもらうぞ)

ミゲル(まず目の前の目標は…そうだな)

ミゲル(かつて鷹村と戦った強者達を倒す)

ミゲル(相応の強者に勝利し、アピールしていくしかない)
15 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/06/27(火) 18:21:02.30 ID:1Hs14PnM0
今日はここまで
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/27(火) 19:08:52.32 ID:PPFL+KLSo
一歩ssとは珍しい…期待
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/27(火) 19:09:29.26 ID:yCoO+8xA0
面白そう!
期待
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/28(水) 08:08:47.31 ID:iZlxZslsO
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