ブライアン・ホーク「鷹村に復讐する」

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112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/08(土) 09:10:16.16 ID:4TTZFz9XO
性格は下衆のままでいてほしい
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/08(土) 15:23:27.46 ID:fqvetrUDO
ゲスにはゲスなりのプライドがある
紳士が教科書通りの模範解答でゲスに接したとしても
ゲスは教科書通りには受け取らない
「プライドを傷つけた奴」としか見ない
相手にそんなつもりがなくても、本物の紳士だったとしてもね
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/08(土) 16:03:33.39 ID:VjIQ+H0To
ミゲルやウォーリーと仲良くしてるだけで十分
それ以外には下品で傍若無人でいいだろう
鷹村も似たようなもんだし
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/08(土) 17:02:54.42 ID:tHL4g/zA0
もうイーグル行くんか
ホーク強くなりすぎそうだな
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/08(土) 17:32:00.21 ID:VjIQ+H0To
ホークの元の性能もイーグル並みだったから、それからどれくらい向上しているか
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/09(日) 09:11:01.55 ID:OdfoNq9io
ウォーリー何故こんなになっちゃったんだろ昔は世界中の人気者でウォーリーの本を沢山の子供たちが集まって騒いでたのに……
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/09(日) 13:59:29.28 ID:b4E7NBtKO
待て!?それはどっちのウォーリーの話だ!?
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/09(日) 15:08:31.39 ID:zUa8jWw5O
実際まともに練習しないうえにボクシング好きじゃなくても世界チャンプになれるセンスだからな
ボクシングを少し好きになってちゃんと練習したらそりゃ化け物になるよ
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/09(日) 16:09:01.50 ID:Zp/ZqDPpo
化物になってきてるけど、闘争本能や態度がマイルドになってきてるな
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/10(月) 06:53:29.64 ID:koRJBkfXO
>>120
仕方ないよ本当は温厚で世界中を旅行するのが好きな青年だったんだから
赤白のボーダー来てさ
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/12(水) 17:41:37.14 ID:dUByLC9N0

















































































ああ
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/12(水) 18:09:09.09 ID:vBaaeKG10

















































































ああ
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/12(水) 18:49:54.22 ID:StM5Lu9c0
夏休みももう半分が過ぎ去った 野原家

みさえ「しんのすけ! 風間くんが来たわよ!」

しんのすけ「母ちゃんが出迎えれば?」

げ ん
こ つ

みさえ「あんたの友達でしょうが!」

ガチャ

しんのすけ「ローンが後23年残っている家ですが、どうぞ」

風間くん「入りにくくなる様な事言うなよ・・・」

居間には、野原家が勢ぞろいしていた。

風間くん「みなさん、お揃いで」

ひろし「何たって、ウィーズリーさんには一月も息子が世話になるっていうんだし、俺の方からも一言挨拶しとかなきゃ」

風間くん「ここに迎えにくるって手紙が来たけど、どうやるんだろ?」

しんのすけ「シャカシャカパウダーじゃない?」

風間くん「それをいうならフルフル・・・じゃなくてフルパウダーだろ?」

みさえ「で、何なの?その振るパウダーって?」

風間くん「魔法使いの家の暖炉間を移動出来る、魔法の粉ですよ。」

ひまわり「でもうちには、暖炉なんて・・・あるのはローンだけ・・・」

ひろし「悪かったな!」

そのとき、ピンポンピンポンピンポーン
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/12(水) 18:54:47.49 ID:StM5Lu9c0
「……ちょっと待って。あなたたちって何者?」

ランダムが扉を開いたのを見て、女が訝しげに言った。ライラの表情がむっとしたものに変わる。

「それはこっちの台詞よ。……あの緑色の目玉を相手に、一人で大立ち回り?
あんたが『一族』じゃないなら、シデさんやダナちゃんじゃなきゃできないわよ」

「済まない、仲間が失礼をしたが……彼女の疑問は、私も同じだ。何者だ?」

90-魅力(22)×3=24以上で成功
126 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/14(金) 06:19:48.90 ID:lSxOPJUf0
投下します
今回は長く、大体30レス近くあります
127 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/14(金) 06:20:46.21 ID:lSxOPJUf0
(翌日・ニューヨーク)

実況「さあ、今日はニューヨークよりミドル級の10回戦…2匹の鳥の、命をかけた闘いが始まろうとしている!」

ワァァァァ!!!

「イーグル!イーグル!イーグル!イーグル!」

実況「会場はさっそく、デビッド・イーグルの声援がコールされています!!」

〜〜〜〜〜

そのころ、鴨川軍団はジムでテレビを見ていた

一歩「すごい人気だなイーグルさん」

青木「紳士の方が人気だな」

木村「正統派って感じだもんな」

板垣「理想的なアスリートって感じでカッコいいですよね」

鷹村「フン、真のアスリートは実力が全てだ。正義の味方を応援したけりゃ、ヒーローショーでも見てろってんだ」

青木「あれ、意外にもホークの応援するんですか?」

鷹村「別にどっちの見方でもねぇよ」

鷹村「ただこの試合は…興味深い。今まで見てきたどの試合よりも」
128 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/14(金) 06:21:32.84 ID:lSxOPJUf0
司会「青コーナー!ブライアン!ホォォォク!!」

煙幕と共に現れるホーク
そして美人達が、ホークを囲みながら歩んでいく

青木「あれ?ホークガールが復活してる」

木村「前の試合には出てこなかったよな」

板垣「復帰戦に勝って、調子にのってやがる…!」

一歩「……」

一歩(でもなんだろう、やっぱり復帰前のホークとは雰囲気が違う)

鷹村「……だがやっぱり、雰囲気が違うな」

一歩「鷹村さんも、そう思いますか?」

鷹村「ああ。それにあの野郎…」

鷹村「あんなに美人に囲まれて、オレ様なら集中できなくなる」

鷹村「あいつ試合中、おっ立てたままヤルつもりか!?」

一歩・板垣「」ガクッ

木村「まあ確かに、集中できなくなるな。目のやり場が困る」

青木「そうか?女からの応援ってのは力にもなるぜ?」

鷹村「まあ何にしても」

鷹村「前の試合よりも、目に光があるな」

司会「赤コーナー!デビッド…イーグルー!!」

ウオォォォォォ!!!!

一歩「いよいよ始まる…」ドキドキ
129 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/14(金) 06:22:26.16 ID:lSxOPJUf0
ホーク「みんな、オレはまだアソコが不能だけど…」

ホーク「どうかオレの勇姿を見届けてくれ」

ホークガールズ「オーケェーイ!」

ミゲル「相手は強敵だ、油断するなよ」

ホーク「わかってるよ。あの鷹村ですら倒すのに8ラウンドかかったって言うしね」

審判「両者、前へ」

ホーク「……」

イーグル「……」

カーン!

実況「いま、ゴングが鳴った!!」

ホーク「……」グッ

イーグル「……」グッ

実況「ゴングは鳴ったが、二人ともまだ動かない!」

実況「得物を狩る為に、静かに集中を高める!」

ホーク(オレはお前を殺すために…死に物狂いで、あのビデオを何度も再生した)

ホーク(鷹村VSイーグルの試合を)

ホーク(ゲロを吐きながら、何度も!)
130 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/14(金) 06:23:03.52 ID:lSxOPJUf0
イーグル(意外にも、冷静にコチラの動きをうかがっているな)

ホーク「……」

ホーク(研究してきたのは、何も鷹村だけじゃない)

ホーク(お前のファイトスタイルも、何度もこの目で見てきた…あのビデオでね)

ホーク(始めの2〜3ラウンドは、あまり本気を出さない)

ホーク(それは相手のレベルを肌身で計るためだ。そして、それに対応するために考え行動する)

イーグル「……」

イーグル(本当にあのブライアンホークなのか?彼は、慎重に相手をうかがうタイプではない)

イーグル(相手を挑発する事はあっても…)

イーグル(まるで僕の全てを見通しているような目)

ホーク(お前のパターンはもう分かってんだよ)

ホーク(体力は無駄にしない。使うべき時に、一気に開放する。いずれ闘いの幕は必ず下ろされる)

ホーク(……そうだよね。ミゲル)チラッ

ミゲル「うむ」コクッ
131 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/14(金) 06:24:01.31 ID:lSxOPJUf0
実況「1ラウンド開始から2分が経過!しかし未だに膠着状態!」

ブゥゥゥ!ブゥゥゥ!

実況「おおっと!会場もたまらず、ブーイングが鳴り響く!」

ホーク(こいつはギアを全力ださない。後のために隠し持ち、相手をあとで驚かせる)

ホーク(まあブーイングは気にしないが、さすがにこんな事をずっと続けるのは、ちょっと飽きちゃうぜ)

ホーク(早く来てくれよ。お前のトップギアでな)

イーグル(このまま1ラウンドを終えてしまいのはファンに申し訳ない)

イーグル「フン!」

シュッシュッ!

実況「イーグルの左ジャブが炸裂!」

ホーク(やっときたか)

実況「ホーク、がっちりとガードを固める!」

イーグル「フン!フン!」

実況「ここでイーグルの得意の!左右のワンツー!」

ボォン!ボォン!

ホーク(素晴らしいジャブとストレート。一級品だよ)

ホーク(だが、鷹村はこんなものじゃない)スッ

ガッチリとガードを固めた、ホークの腕がわずかに動く
その瞬間を、ミゲルは逃さない

ミゲル「ノー!」

ホーク「っ!!おっと…いけない…」

イーグル「……??」

イーグル(攻撃しようとして、またガードを固めなおした?)

イーグル(らしくないぞ、ホーク)

カンカンカンカーン!

実況「ここで1ラウンド終了!」
132 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/14(金) 06:24:57.48 ID:lSxOPJUf0
以降、ホークはまともな攻撃をせずにひたすら、イーグルの攻撃を耐えてきた
そして4ラウンドが終わった

観客「ブゥゥゥ!ブゥゥゥ!」

実況「早くも4ラウンド終了!しかし試合内容は一方的にイーグルが殴り、ホークがガードの一点張り!」

イーグル「ぜぇぜぇ…」

相手セコンド1「イーグル、手の内を見せすぎてないか?」

イーグル「何もせずに、ジッと伺いつづける方がイヤだ。それはボクシングファンに申
し訳ない」

イーグル「それに何もしないのでは、いずれ審判にも注意をうける」

相手セコンド2「それはもっともだが…熱くなりすぎてないか?」

相手セコンド1「らしくないぞイーグル。冷静になるんだ」

イーグル「ああ…」

〜〜〜〜〜〜〜〜

ホーク「そうとうカッカしてるね。珍しいよ、あの優等生が」

ミゲル「うむ、さすがに痺れをきかし、徐々にイーグルもごり押し気味になって来てる」

ミゲル「そしてその分、体力も消費している」

ホーク「ああ、かなり息が上がってたよ。汗もびっしゃりだった」

ホーク「でもさ、ミゲル」

プルプルと小刻みに震えるホーク

ホーク「カッカしているのはオレも一緒なんだ…そろそろ良いよな?」
133 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/14(金) 06:25:38.31 ID:lSxOPJUf0
ミゲル(本当は5ラウンドも我慢させたかったが…流石に無理か。ホークの気性を考えると)

ミゲル(だがこの4ラウンドまでで、だいぶ相手のペースを乱した)

ミゲル(何より…ホークを抑える事で、かえって闘争本能を引き出させやすくなった)

ミゲル(以前の、あの荒々しい闘いをまた見れる)

ミゲル「いいぞ、暴れてきなさい」

ホーク「よし、それでスタイルは?」

ミゲル「まだ基本通りに」

ホーク「……まあ良いだろう」

ビー!

審判「セコンドアウト!」

ホーク「終わらせてくるよ」

ミゲル「ああ、君なら1ラウンドで相手を倒す力がある。自信を持て」

審判「ボックス!!」

イーグル(あのガード…どうやってこじ開けようか…)

ホーク「……」ダダッ

イーグル「!?」

実況「おおっとホーク!全力で立ち向かった!!」
134 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/14(金) 06:26:16.64 ID:lSxOPJUf0
ホーク「フン!!!」

ボゴォォン!!

強烈な右ストレートが、イーグルを襲う

イーグル「……!!」

しかし、辛うじてショルダーブロックでガードする

ホーク(おおっと、いけない。いきなり大砲をうっちゃったよ)

ホーク(それにしても肩でガードが…クク、ビデオで見たとおりの事しやがる)

イーグル(な、なんだこの右ストレート…!こんなの何発も喰らったら…肩の骨が…!)

ホーク(ミゲルに基本とおりにといわれたけど…)

ホーク(あの優等生の歪んだ顔をみちゃったらさ…)ニヤッ

ボゴォォン!!ボゴォォン!!ボゴォォン!!ボゴォォン!!

ホーク(何度でも大砲を打ち込みたくなっちゃうよ!!)

実況「ホーク!これまでの静寂を断ち切り、イーグルを襲う!!」

イーグル「ぐあぁぁ!?」

メキ…メキメキ…!

イーグル(か、肩が…壊れてしまう…)

イーグル(ショルダーブロックは中止だ!もう相手を見計っている場合ではない!)
135 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/14(金) 06:27:04.98 ID:lSxOPJUf0
イーグル(バックして…回避!)

イーグルがとっさに、バックして距離を置く
だがホークとの距離は縮まらない

ホーク「遅いぜぇ?」

イーグル「なっ…速い!!」

ホーク「フン!フン!フン!フン!」

ふと気がつけば、イーグルはロープを背にしていた
ホークの型破りの攻撃がイーグルを襲う

イーグル(想像以上のパワーだ!一瞬でも油断すると、ガードがこじ開けられてしまう!)

ミゲル(うーむ、やはり我慢できなかったか)

ミゲル(だが、いい調子だ。そのまま攻めるんだ)

ホーク「フン!フン!フン!フン!」

ボゴォォン!!ボゴォォン!!

イーグル(耐えろ…耐えろ…)

イーグル(もう慣れた、そして見えてきた)

ホーク「フン!」

イーグル「ここで…右ストレート」

ボゴォォン!

ホーク「オォォ!?」ガクッ

ホークとイーグルの腕が交差され、互いの拳が頬にヒットする

ミゲル「クロスカウンターだと…!?」

観客「オオオオォォォォ!!!」
136 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/14(金) 06:28:35.88 ID:lSxOPJUf0
ホーク「ぐ…ぅぅ…!!」ガクガク

イーグル「……??」

イーグル(なんだ、クロスカウンター1発だけで…ホークはもっと打たれ強いボクサーだと思っていたんだが)

ミゲル(おかしい、ホークならまだやれる)

ミゲル「ハッ!そうか…思い出しているのだ…鷹村からの一撃を」

ホーク(こんな凄い一撃…あいつ以来だ…)

ホーク(鷹村…鷹村…)ガクガク

ミゲル「ホーク!彼は鷹村じゃない!!」

ホーク「っ!!」

ホーク「そうだ…あの優等生が…鷹村のはずない…」

イーグル「フン!フン!」

ボゴォォン!!ボゴォォン!!

ホーク「ぐぅぅ!!」

ホークの一瞬の油断を見逃さない
イーグルのワンツーが、ホークを襲う

ボゴォォン!!ボゴォォン!!

実況「基本通りのジャブと、ストレートの攻撃が続く!ホークの顔は歪んでいく!」

ミゲル「ホーク!ガードだガード!」

ホーク(分かってるよ!分かってるって…でも…)

ホーク(コイツの動きが早く…追いつかない…)
137 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/14(金) 06:29:28.79 ID:lSxOPJUf0
ホーク(こ、こんな…こんな優等生のパンチが…なんでこんなに重い…!)

イーグル「フィニッシュだ!」

ボゴォォン!!

ホーク「ぐぅぅ!!」

実況「イーグルの右ストレート!ホークはたまらず…」

ゴォォン!

実況「リング場外まで叩き込まれる!!」

ホーク「」

ミゲル「ホーク!!」

審判「ワン!ツー!」

ホーク「まだ…やれるよ…」ガクガク

ホーク(ちきしょう、リング場外だと!?このオレが!?)

イーグル「……」

ホーク(なにを見下ろしてやがる)

ホーク「なに見てんだゴラァァ!!!」

実況「辛うじて立ち上がったホーク!怒りの咆哮!」

ホーク「まだやれるよ!!」

実況「ホーク、リングへ上がりポーズを構える!」
138 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/14(金) 06:30:30.37 ID:lSxOPJUf0
カンカンカンカーン!

実況「怒涛の5ラウンド終了!!」

観客「オオオオオオオ!!!!」

実況「観客も待ってたと言わんばかりに、大歓声だ!」

ホーク「ぜぇぜぇ…」ガクガク

ミゲル(まずい、リング場外になったとき、頭部を強打した)

ミゲル(足にきてる…!)

ホーク「こんな感覚…久しぶりだよ」

ホーク「あいつ以来だよ。このオレの足をガクつかせたのは」

ミゲル「うむ、だが奴は鷹村ではない」

ホーク「ああそうだ。奴は鷹村のようなバケモノじゃない。奴の様な悪魔染みたオーラも無い」

ホーク「あんな優等生に負けたくない…イヤだ、イヤだ…」

ホーク「イヤだぁぁぁ!!!」

ミゲル「その意気だ」

ミゲル「闘い方は任せる。だが忘れるな」

ミゲル「奴は鷹村ではない」

ホーク「ああ、分かったよ」ギンッ

ミゲル「ッ!?」

ホーク「どうした?そんな怯えたツラして」

ミゲル「イヤ、気にするな」

ホーク「……」

ビー!

審判「セコンドアウト!」

ミゲル「あの真っ赤な眼…久しぶりに見た」

※イメージ画像
http://imgur.com/iGF1kON
139 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/14(金) 06:32:30.23 ID:lSxOPJUf0
審判「ボックス!」

観客「……!?」ザワッ

イーグル「……!!」ビクッ

会場の誰もが恐怖した
人間のそれとはかけ離れた、悪魔のような表情に

ホーク「ふぅ…ふぅ…」

イーグル「な、なんだあの眼は…」

イーグル(真っ赤に充血しきった眼…何だアレは…)

ホーク「ウオォォアア!!!」ダダッ

ホークは猛然とダッシュして、イーグルに飛び込む

ホーク「フン!フン!フン!フン!」

ボゴォォン!!ボゴォォン!!

イーグル(スピードもパワーも…僕が想像してた以上だ)

イーグル(これでは序盤、どのみちホークのレベルを計る余裕なんて無かった)
140 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/14(金) 06:33:35.30 ID:lSxOPJUf0
イーグル(ガードばかりじゃ駄目だ!カウンターを与えるんだ!)

ホーク「フン!」

イーグル(ここだ!左ジャブを…)

ホーク「ひっかかったなぁ…」

ホークは状態を勢いよく反らす
その不安定な体勢、アッパーを繰り出す

ボゴォン!

イーグル「ぐぅぅ!」ガクッ

イーグル(ホークのビデオを何度も見てきた…だが…)

イーグル(回避を実戦するのは難しい)ガクッ

実況「イーグル!腰を落とす!危ない!」

ホーク「フン!フン!フン!」

ボゴォン!ボゴォン!

実況「ホークの型破りのパンチが炸裂!!」

イーグル(負けるな!屈するな…ここは後ろへ下がるんだ…)

ホーク「また同じ事を繰り返す気か?」

イーグル(くっ!さっきよりもギアを上げたはずなのに、僕のスピードについてきてる…)

イーグル(ホークのギアも上がってるのか!?)

ボゴォン!ボゴォン!

イーグル(ミドル級の動きとは思えない!まるで軽量級の速さ!)

ボゴォン!ボゴォン!ボゴォン!

ホーク「倒れろ!倒れろ!倒れろ!!」

イーグル「がぁ…!!!」

実況「イーグル!ローブを背にしながら…ホークのパンチが炸裂!!」

ボゴォン!ボゴォン!ボゴォン!

実況「物凄い集中打!ホーク止まらない!!」
141 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/14(金) 06:35:05.29 ID:lSxOPJUf0
イーグル(僕もダメージがある。なによりホークの動きが速過ぎて回避はできない…)

イーグル(打つんだ、カウンターしかない…)シュッ

ホーク「遅いよぉ」スッ

軽快にイーグルのカウンターを避ける

ホーク「ウォーリーから教わったアッパー」

ボゴォォン!!

イーグル「ぐぅ…!」

イーグルの体が宙に浮く

ホーク「そして右ストレート」

ボゴォォン!!

イーグルの体がリング場外へ放り出される
142 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/14(金) 06:36:09.54 ID:lSxOPJUf0
イーグル(こ、今度は僕が場外に…)

審判「ワン!ツー!」

イーグル(足にきてる。うまく立てない)

審判(スリー!フォー!)

イーグル「……っ」

辛うじて立ち上がるイーグル
頭部から血を流しながら

イーグル(リングに…上がるんだ…)グイッ

審判「ファイブ!シックス!」

イーグル「まだ…やれる!!」グッ

実況「おおっとイーグル!頭部から出血!しかし果敢にファイティングポーズをとる!」

ホーク「地獄に送ってやる」

審判「ボックス!」
143 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/14(金) 06:37:16.95 ID:lSxOPJUf0
〜〜〜

カンカンカンカーン!!

実況「第六ラウンド終了!」

ホーク「見ろよミゲル。仕返ししてやったぜ」

ホーク「同じ場外にな」

ミゲル「うむ、しかもキズの深さは相手の方が重症のようだな」

ホーク「ああ。オレもまだクラクラするが、あいつの頭みろよ?血だらけだぜぇ?」

ホーク「へ、へへ、ハハハハ…!」

〜〜〜

相手セコンド1「……」

相手セコンド2「イ、イーグル…」

必死の治療を施すが、すでに諦めた表情を浮かべているイーグルサイド
だが当の本人は、未だ闘志を燃やし続けている

イーグル「か、勝つんだ…絶対に…諦めない…」

イーグル「鷹村のときは、途中で満足してしまった。でも今度は絶対に満足しない…」

イーグル「勝つまでは!絶対に!」

相手セコンド1「……」

相手セコンド2「イ、イーグル…もうやめよう」

イーグル「勝つんだ!あのホークに!」

相手セコンド1「……」

相手セコンド2「イーグル…」
144 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/14(金) 06:39:25.03 ID:lSxOPJUf0
カン!

実況「第七ラウンド開始!」

ボゴォン!ボゴォン!ボゴォン!

ホーク「フン!フン!フン!」

イーグル「……っ!!」

ボゴォン!ボゴォン!ボゴォン!

ホーク「フハハハ…」

実況「イーグルのガードが下がっている!イーグル、ホークの攻撃で蜂の巣状態だ!!」

相手セコンド1(ダメージと疲労で、意識が朦朧だ…)

相手セコンド2「もうタオルを投げよう…」

ボゴォォォン!!

ホーク「グァァ!!」

相手セコンド1・2「!?」

実況「ここでまさかの、イーグルからのカウンター!!」

ホーク「ちょ、調子に乗ってんじゃ…」ガクガク

ホーク「ねぇーよ!!!」

ボゴォォォン!!

ホーク「ぐぅぅ!!」

実況「またカウンターが決まった!!」

ホーク「ちくしょう!!」

イーグル「フン!」

ホーク「来たな右ストレート…」スッ

ホークは上半身を反らす

ホーク(ここからアッパーを…)

ブンッ!

ホーク「なっ!外した…!?」

実況「イーグル!ホークの変則パンチを避けた!!」

イーグル(負けない…絶対に負けない…)

ホーク「ちくしょう…距離をとられた…」
145 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/14(金) 06:40:41.60 ID:lSxOPJUf0
ホーク「スピードなら負けないよ!」

イーグル「……!!」

ホーク「なっ…!速ぇぇ」

ホーク(こいつ…ここにきて、またギアを上げてきやがった!!)

実況「イーグルとホークのスピード勝負!互いに標的を追い続ける!!」

実況「高次元のフットワークの勝負だぁ!!」

パァン!パァン!パァン!

ホーク「ぐぅぅ…!」

実況「ホークのパンチ華麗に避け、丁寧にカウンターを与えていく!」

ホーク(なんだこいつ…もうヘトヘトなのに…なんでパワーアップしてんだよ!!)

ミゲル(追い詰められた事でかえって、いつも以上に練習の成果を発揮できるようになってきた)

ミゲル(さすがキャリアが長いだけある。積み重ねてきた物が違うか…)

ミゲル(だがホークも積み重ねてきた)

ホーク(くそ…いい加減くたばれ!!)

イーグル(大振りな右…ここだ!)

ボゴォォン!!!

実況「イーグルのクロスカウンター!!」

ホーク「ぐぁぁ…!」ガクッ

イーグル「……ッ」ガクッ

互いの頬が歪み、血が噴き出る
そして同時に体がマットに沈む

実況「な、なんと!両者ノックダウン!」
146 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/14(金) 06:42:17.80 ID:lSxOPJUf0
審判「スリー!フォー!」

ホーク「まだ…やれるよ…」

イーグル「負けない…絶対に負けない…」

審判「……ボックス!」

相手セコンド1・2(なぜ8カウントまで休まない…!?)

ミゲル(二人とも相当熱くなっているな)

ホーク「……」

ホーク(よーく分かったよ、もうココからは)

ホーク(ウォーリーとミゲルから教わった通りに)

イーグル「ぜぇぜぇ…ここにきて、基本に立ち返るか…?」

ホーク「いや、ちょっと実験してみよう」スッ

イーグル「っ!?デトロイトスタイル…」

実況「な、なんとホーク!ここにきてスタイル変更だ!!」
147 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/14(金) 06:43:12.05 ID:lSxOPJUf0
ホーク「いくぜ…フン!!」

スパァァン!スパァァン!

イーグル「ぐあぁ…!」ビリビリ

イーグル(し、痺れる…いいパンチだ…)

イーグル(一体いつ覚えたんだ!?フリッカーなんて)

ホーク「フンフン!」

イーグル「何度も打たせないぞ!!」グッ

実況「鋭いフリッカーから、キッチリガードして堪える!!」

イーグル(フリッカーは幻惑的な技だ。腕が本当に伸びて感じる)

スパァァン!スパァァン!

イーグル「ここから…もぐりこんで…インファイトで…」スッ

ホーク(なっ…こいつ、オレの懐まで…)

イーグル(アッパーだ!!!)

ツーッ…

アッパーを放つその刹那、イーグルの視界が赤く染まる

イーグル(しまった!頭部の出血が…また…)

イーグル(見えない…標的が…見えない…)

イーグル(信じろ、今までの練習を信じて…アッパーを!!)
148 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/14(金) 06:44:39.40 ID:lSxOPJUf0
イーグルのアッパーは当たらなかった
出血によるコントロールミスではない

ホークが、のけ反ったからだ

イーグル(っ!?ここに来て上体そらし!?基本に戻った筈じゃ!?)

ホーク「フン!!!」

ボゴォォン!!!

上体反らしからのアッパーが、イーグルのアゴを襲う
鮮血が飛び散り、マウスピースが宙に舞う

ホーク「ぜぇ…ぜぇ…!」

イーグル「」ガクガク

ミゲル「決まったな」

イーグル「あ…ぁぁ…」ガクガク

イーグル「フン…!!」グイッ

実況「おおっと倒れない!!イーグル耐えた!!」

ホーク「」

ホーク「いつになったら…!!死ぬんだよ!!」

ホークは堪らず、大振りの右ストレートを打ち込もうとする

イーグルは果敢にファイティングポーズを構える

イーグル「負けない…絶対に、絶対に」

ホーク「ゴートゥーへェェル!!!」ブンッ
149 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/14(金) 06:48:47.46 ID:lSxOPJUf0
フワッ…

ホーク「あ?」

ホークの動きが止まる
頭上に何かが落ちたからだ

ホーク「なんだ、頭の上に何かが落ちた」

ホーク「これは…タオル…?」

カンカンカンカンカン、カーーン!!

実況「試合終了!!勝者は…」

審判「ホーク、君の勝ちだ」ガシッ

ホーク「…」

実況「ブライアン!ホークだ!!!」

観客「ウオオォォォォ!!!」

実況「7ラウンド…2分50秒!相手陣営のタオル投入により、TKO勝ち!!」

ホーク「ぜぇぜぇ…」

ホークは相変わらず、目を真っ赤に充血にしたまま、イーグルを見つめる

イーグル「負けるものか…負けるものか…」ブンブン

実況「おおっとイーグル。試合が終わった事を、まだ理解していない様です!」

イーグルは丁寧に、左ジャブ、右ストレートとワンツーを打ち続ける
だがその攻撃は誰にも当たらない
150 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/14(金) 06:50:55.04 ID:lSxOPJUf0
相手セコンド1「イーグル!もう終わりだ!」

相手セコンド2「水!水をかけるんだ!」

バシャッ!

イーグル「……はっ!」

イーグル「あれ?なぜ皆が…」

相手セコンド1・2「イーグル、もういい」

イーグル「タオルが落ちてる…勝敗はどうなった!?どっちのタオルだ!」

相手セコンド1「これ以上闘えば、後遺症を残す」

相手セコンド2「これはタイトルマッチではない。これ以上、命をかける価値はない」

イーグル「負けたのは…僕か」

ミゲル「やめろホーク!!」

ホーク「離してくれミゲル!!!」

全員「!!?」

眼を真っ赤にしたホークが、興奮した様子で、イーグルに立ち向かってくる

ホーク「もう少しで気持ち良くなりかけてたんだ…」

ホーク「思い出せそうだったんだよ!エクスタシーが!!」

ホーク「テメェをぶっ殺さないと気がすまない、来いよ」

ホーク「かかって来いよ!!血祭りにしてやる!!!」
151 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/14(金) 06:52:02.06 ID:lSxOPJUf0
イーグル「……」

イーグルは黙ってホークの元まで歩み、手を差し伸べる

イーグル「素晴らしかったよホーク」

イーグル「くやしいけど、完敗だ」

ホーク「……」

ホークの額から、血管が浮かび上がる
悪魔の形相のまま、怒りのボルテージが上がる

ホーク「テメェの優等生ヅラが…」

ホーク「気に入らねぇって!言ってんだよ!!」

イーグル「っ!!」

相手セコンド1「イーグルを守れ!」サッ

相手セコンド2「ああ、命に代えてでも!」サッ

ミゲル「やめるのだホーク!!」

ダダダッ…シュタッ!

一触即発の空気の中、突如、リング中央に何者かが降り落ちる

全員「ッ!?」

イーグル「き、キミは…」
152 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/14(金) 06:53:03.06 ID:lSxOPJUf0
ホーク「マイブラザー…」

ウォーリー「ホーク!!やったね!勝ったね!!」ギュッ

ウォーリーは、激怒したホークに抱きつく

ウォーリー「ホークやっぱり強い!天才!」

場の空気などお構い無しに、無邪気に戯れる

ウォーリー「あれ、眼が真っ赤だよ?大丈夫?」

ウォーリー「あ、これこれ!ミゲルから前に貰った!」

ウォーリーはホークに目薬を渡す

ウォーリー「これやると眼がスッキリ!ホークもやるといい!」

ホーク「おお…」スッ

素直に受け取り、目薬をさしていく

ホーク「……」

閉じたまぶたを、ゆっくりと開かせる

ミゲル「おお…ホークの目が…」

相手セコンド1・2「悪魔の目から、人間の目に戻ってる…」

ホーク「……」

ホーク「ハハハ、だろ?オレは強い」

ホーク「ファイトマネーも入る。レストランでとびっきり美味しい物でも食べよう。おごるぜマイブラザー」

ウォーリー「本当?やったー!」

ホークはウォーリーと肩を組む

ホーク「悪いなミゲル。帰ろうぜ」

ミゲル「あ、ああ」

パチパチパチパチ…!!

拍手と熱い声援の中、ホーク達は帰っていく
153 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/14(金) 06:55:15.44 ID:lSxOPJUf0
イーグル「……」

相手セコンド1「さあ帰ろうイーグル」

イーグル「あの少年は、そんなにホークにとって特別な存在なのか?」

イーグル(昨日もホークの側にいたな)

相手セコンド2「彼はフェザー級の、インドネシアの王者ウォーリー」

イーグル「っ!?なんだって」

相手セコンド1「まだ年齢は17から18らしい」

相手セコンド2「実力はすでに、世界ランカークラスとも言われている」

イーグル「……そうか」

イーグル(いずれにしても、ホークにとって大切な存在が出来たようだ)

イーグル(強くなる訳だ)

イーグル「うっ…」ガクッ

相手セコンド1「無理に歩くな!いまタンカを」

イーグル「大丈夫、ちゃんと歩いていくさ」

パチパチパチパチ…!
154 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/14(金) 06:56:22.69 ID:lSxOPJUf0
(鴨川ジム)

一歩「流石、イーグルさん…あのホーク相手に7ラウンドも」

青木「鷹村さんはたしか、8ラウンドのKO勝ちだったよな?」

木村「鷹村さんより早い…」

鷹村「フン、早さが問題じゃねぇよ」

板垣「それにしても今日のホーク、以前の狂人振りを彷彿させる感じがありましたよね」

一歩「確かに、試合後は冷や冷やしたよ」

鷹村「……ホークの狂気が戻ってきてるのは確かだな」

鷹村「さて、オレ様は…」

一歩「ロードワークですか?」

鷹村「いや、帰ってシコッてくる」

一歩・板垣「」ガクッ

青木・木村「んな情報いらねぇーよ!」

鷹村「うるせー!ホークだってこの後、どうせシコって寝るだろう!」
155 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/14(金) 06:57:39.63 ID:lSxOPJUf0
(控え室)

ホークガール1「今日は大変だったわねホーク」

ホークガール2「キズ、大丈夫?」

ホーク「ああ、こんなに苦戦したのは鷹村以来だ」

ホークガール3「あれ、ホーク…それ…」

ホーク「ん?おお…」

ホークのズボンはテントを張っていた

ホークガール4「EDが治ったじゃない…!」

ホークガール5「今夜は私たちと楽しみましょう!」

ホーク「……」

ホーク「これは、まだ半立ちだ」

ホークガールズ「え?」

ホーク「こんな中途半端な、半立ちじゃ…みんなを気持ちよくさせられない」

ホークガール1「でもホークのアソコはヘビー級じゃない!半立ちでも良いじゃない」

ホーク「ノーノー。やるなら徹底的にだ」

ホーク「オレの荒療治は、まだ終わっていない」

ホーク「すまないな皆」

ホークガールズ「ホーク…」

ホーク「ミゲル、今日はドコへいきたい?」

ミゲル「私は今日はいい」

ミゲル「ウォーリーと二人で行ってきなさい」

ミゲル「男同士、心行くまでな」
156 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/14(金) 06:58:41.18 ID:lSxOPJUf0
ホーク「……そうか」

ホーク「ウォーリー!今日はサシで楽しもうぜ!」

ウォーリー「うん!おいしい物いっぱい食べる!」

ホーク「ハハハハ!」

ウォーリー「ハハハハ!」

二人は肩を組んで部屋をあとにする

ホークガール1「男の友情か…」

ホークガール2「なーんか妬いちゃうわね」

ホークガール3「私達の事も、もっと可愛がって欲しいわぁ」

ホークガール4「良かったの行かなくて、ミゲル?」

ミゲル「ホークが勝った。それで私はお腹いっぱいだよ」

ミゲル(ホークの野生も戻ってきた。いきなり過激だったがな)

ミゲル(そして同時にホークの中で、情も生まれてきた)

ミゲル(ホークはまだまだ成長する)
157 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/14(金) 06:59:08.85 ID:lSxOPJUf0
今日はここまで
158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/14(金) 07:28:41.28 ID:LcxX+NfO0
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/14(金) 07:32:24.43 ID:wAca3pmvO
長めの更新乙でした
バイソン編も期待してます
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/14(金) 07:43:13.26 ID:uZ1gAKWQO
試合が臨場感あって白熱してた
脳内再生余裕でした
乙です
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/14(金) 19:36:11.02 ID:Vm9wR4tA0
ウォーリーが癒しキャラだな
162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/14(金) 20:52:45.80 ID:AXyz+HnkO
原作ではもうウォーリー出番なさそう?
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/14(金) 20:56:35.86 ID:7q7SovIKo
板垣の世界戦の相手になるんじゃないかな
164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/15(土) 10:28:10.96 ID:lIqDZE91O
ホークとウォーリーの夜のround(意味深)がはじまるのかな
あのときの半立はウォーリーに抱きつかれて実は立ったんじゃ………
165 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/15(土) 12:03:51.51 ID:+WzVZmv70
(翌日・ジムにて)

ミゲル「ホーク、しばらくジムに顔を出さなくてもいい」

ホーク「おいおい、連れない事いうなよ」

ミゲル「キミは昨日、イーグルから多大なるダメージをもらった」

ミゲル「休養せねばならない」

ホーク「そうは言ってもね、やる事ないんだよ」

ミゲル「EDは完治したんじゃなかったのかい?」

ホーク「あんなの一時的に、半立ちになった程度だ。やるなら徹底的にヤリたいんだ」

ミゲル「ふむ…」

ミゲル「ならばホーク、君には十日間、ボクシング観戦でもしてもらおうか」

ホーク「ボクシング観戦?試合を観にいくのかい」

ミゲル「試合がある日は必ず観にいく。階級は問わない」

ホーク「試合がない日や、昼間はどうしてればいい」

ミゲル「ビデオでボクシングを見る」

ホーク「ずっと試合を見て勉強しろってことか」

ホーク「分かったよ、これも強くなるためだ」

ホーク「人種も階級も問わない。何か見せてくれ」

ミゲル「良いだろう」
166 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/15(土) 12:05:27.63 ID:+WzVZmv70
ホーク「どれどれ…」

ソファに座り、ビデオを再生する
テレビ画面からは二人の日本人が映る

ホーク「東洋人か」

ミゲル「二人は日本人。階級はフェザー級」

ホーク「日本人のフェザーだってぇ??」

ホークは思わず、すっとんきょうな声を出してしまう

ミゲル「人種や階級は問わないと言わなかったかい?」

ホーク「そうだけどさ、こりゃ流石に…」

釈然としない態度のホーク

ミゲル「キミは以前、記者会見で、日本人は脆弱と言って馬鹿にしていた事を覚えてるかい?」

ホーク「よく覚えてるよ」

ミゲル「……確かに日本人は、他の東洋人、白人や黒人と比べて、身体が劣っている事が多い」

ミゲル「だが日本人は努力家だ。頭も良い。そして何よりも…」

ミゲル「奇跡を起こす、不思議な力を持っている」

ホーク「奇跡を起こす…不思議な力?」

ミゲル「私は若い頃、終戦直後の日本の現地で、直に見たことがある」

ミゲル(鴨川…アンダーソン軍曹を倒した男…)

ミゲル「あれはまさに侍だ」

ミゲル「それに君自身も、日本人の底力を直に味わっただろ?」

ホーク「……耳が痛いね」
167 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/15(土) 12:06:35.37 ID:+WzVZmv70
ミゲル「そして、このツンツン頭の少年は…幕之内一歩というボクサーだ」

ミゲル「鷹村と同じジム所属だ」

ホーク「……思い出したぞ、前に鷹村を挑発した時、隣にいたな」

ミゲル「ああ見えて、国内防衛を8回もこなしている」

ホーク「日本チャンピオンなのかい!?」

ミゲル「いまは王座を返上。世界ランカーとして闘いに挑んでいる」

ミゲル「ウォーリーとも闘った事がある」

ウォーリー「あ、幕之内だ!!」

ホーク「おお、いたのかウォーリー」

ウォーリー「彼は強かったよ。パンチが尋常じゃなく強い」

ホーク「ハードパンチャーか、見かけによらないな」

ウォーリー「僕が初めて負けたのも、幕之内だった」

ホーク「お、お前を倒したのか…!?」

ホークは額から汗が溢れ出す

ホーク「ジャパニーズ…恐ろしいぜ…」
168 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/15(土) 12:07:40.10 ID:+WzVZmv70
ホーク「おおっ…」

ホーク「なかなかスリリングな試合をするんだね」

ミゲル「階級こそフェザーだが、パンチ力はヘビーだからね」

ホーク「幕之内の相手の選手は何ていうんだい?」

ミゲル「彼の名は千堂武士。彼もまた日本屈指のハードパンチャー」

ホーク「彼は野生的な目をしてる。いいね」

ホーク「……ところでさっきから気になっていたんだが」

ミゲル「ん?」

ホーク「幕之内のあの動きはなんだい」

ミゲル「デンプシーロールか。あれは幕之内の必殺技だ。随分と古い技だけどね」

ホーク「あれだけの集中打を浴びせられたら、相手もたまったもんじゃないな」

ホーク「……鷹村を殺す為には、あれ位やらないと駄目だな」

ホーク「ミゲル、他にも日本人のビデオはないかい?」

ミゲル「あるよ、いま持って来る」
169 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/15(土) 12:10:41.22 ID:+WzVZmv70
それからホークは、来る日も来る日も、ボクシングのビデオを見続けた

〜〜〜

ホーク「うーん、このボクサーは地味だな。足はそこそこ速いけど」

ホーク「だが良いファイトだ。あの悪魔みたいなフリッカー使い相手に、よく頑張ってるよ」

ホーク「いまの上下のコンビネーションも素晴らしい」

〜〜〜

ホーク「これはピエロのショーかな?」

ホーク「……本当に日本ランカーなのかコイツ」

ホーク「おっ…おお??」

ホーク「……」

ホーク「HAHAHAHAHAHA!!」

ホーク「これは使える…うん、良いね」

ホーク「なるほど、そうやって勝ち続けてきたのか」

〜〜〜

ホーク「こいつは天才の匂いがする」

ホーク「足も圧倒的に速い。ウォーリーに近い物がある」

ホーク「だがパンチ力はイマイチだな」

ホーク「……」

ホーク「あのジャブはなかなか良いな」

ホーク「時々、奇妙な動きをするが…挑発行為には持って来いだな」

〜〜〜

ホーク「ミゲル、日本人のビデオは他にないかい?」

ミゲル「なんだ、もう観終わったのかい」

ミゲル「いま、新しい物を持って来る」
170 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/15(土) 12:11:41.68 ID:+WzVZmv70
(十日後)

ミゲル「体の調子はどうだい?」

ミゲルが部屋に入ると、ホークは黙々とビデオを見ていた

ホーク「……」

ミゲル(聞こえていないか…それほどまでに熱中している)

ミゲル「ん?この試合は…」

ホーク「お、ミゲル。来てたのか」

ミゲル「このビデオ、また見ていたのかい」

ホーク「ああ、昨日からこの試合ばかりずっと見てるよ」

ミゲル「何か気になる事でもあったのかな」

ホーク「この試合の幕之内は、凄い事ばかりだな」

ミゲル「うむ、自らの弱点を克服しつつあるからな」

ホーク「だがそれ以上に、オレは相手選手に注目しているんだ」

ホーク「この悪魔の名前は?」

ミゲル「沢村竜平。元日本ジュニアライト級チャンピオン…当時はまだフェザー級だった」
171 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/15(土) 12:12:22.68 ID:+WzVZmv70
ホーク「コイツはオレに近いものを感じる」

ホーク「とてもクレイジーな目だ」

ホーク「見ろよ、敵を殴るたびに顔がイッちゃってるぜ。心から暴力を楽しんでやがる」

ホーク「だが特筆すべきは…あの左ジャブだ」

ホーク「なんだアレは!?まるで弾丸だ!」

ミゲル「その通り。彼のあのジャブは『バレット』と呼ばれている」

ミゲル「そして右の大砲は閃光と呼ばれている」

ホーク「背筋がゾクっとしたよ…マイタウンで、銃を向けられた時のことを思い出した…」

ホーク「決めたよ。オレはこの技をマスターする」

ホーク「そして鷹村を殺す」

メキ…メキメキ…ゴキッ…

ホークの拳から、鈍い音が響く
172 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/15(土) 12:13:21.85 ID:+WzVZmv70
ミゲル「あのジャブは、コークスクリューブローから成り立っている」

ミゲル「コークスクリューブローをジャブ感覚で、何発も放つのは至難の業」

ミゲル「手首や肩が強くないとできない」

ホーク「オレを誰だとも思ってる」

ミゲル「うむ、君なら可能だろうな」

ホーク「丁度、体も癒えてきた」

ホーク「明日からさっそく、このパンチの練習をするよ」

ミゲル「そうか、では私も交渉に向かおうか」

ホーク「次は誰だい?」

ミゲル「まだ正式決定ではないが…」

ミゲル「リチャード・バイソン。元WBAのチャンピオンだ」

ホーク「今度はWBAか…オーケェー」
173 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/15(土) 12:14:26.64 ID:+WzVZmv70
ミゲル「それと交渉が決まり次第、強化合宿に行こうと思う」

ホーク「今度はドコへ旅行に行くんだい?」

ミゲル「悪いが今度は暖かい場所ではない」

ミゲル「アラスカに行こうと思う」

ホーク「随分と寒い場所を選んだね」

ミゲル「寒い分、体重は落ちにくいだろう」

ホーク「ボクサーが、体重落ちにくい場所を選ぶってのも変な話だな」

ホーク「それと暖かい場所で慣れてるウォーリーには、ちょっと酷な場所だな」

ミゲル「動いてればイヤでも熱くなるさ」
174 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/15(土) 12:14:53.66 ID:+WzVZmv70
今日はここまで
次回は合宿
175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/15(土) 12:24:02.97 ID:InbFrGqm0
アカン
ホークの悪い所がどんどんなくなってきてる(ガクガクブルブル
176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/15(土) 12:28:04.10 ID:U6xq1IzVo

まさかホークが格好良く見えるなんて
177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/15(土) 13:57:56.70 ID:2AsGnBBZO
乙です
178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/15(土) 14:07:37.25 ID:He8uJnwA0
ホークのカエルパンチが見られるのかな?
179 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/15(土) 14:09:57.52 ID:AqExUoN8O
ホークのよそ見が炸裂!?
180 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/15(土) 15:41:32.29 ID:ecbzQXAKO
C
ホークって潜在能力作中トップレベルにありそうだし怖いな
181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/15(土) 19:21:21.35 ID:kdGNVG7to
よそ見はマジでやばい
182 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/19(水) 19:43:09.41 ID:mVOQwRhN0
(数日後・アラスカにて)

ミゲル「さあ、今回の合宿場所だ」

ホーク「見事に銀世界だな」

ウォーリー「わぁぁ、雪!見るの初めて!」

ミゲル「練習は近くにあるスポーツセンターで行う」

ホーク「じゃあ、わざわざこんな寒い所くる必要なかったんじゃ?」

ミゲル「もちろん、外でも練習はするよ」

ミゲル「この雪原の中でね」

ミゲル「そして宿泊所はこのロッジだ」

ホーク「ほう」
183 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/19(水) 19:44:17.97 ID:mVOQwRhN0
ウォーリー「ホーク!いっくよー!」

ウォーリーは雪球を投げつける

ホーク「ハハハ、冷たいじゃないか…」

ホーク「お返しだ!」

ウォーリー「わわ、冷たい!」

ミゲル「こらこら、ほのぼのと遊んでる暇はないぞ」

ミゲル「みんな準備はいいね?」

トレーナー1「まかせろ」

トレーナー2「二人とも、並びなさい」

ウォーリー「ん?それは」

ホーク「白いゴムボールか…攻撃を避けるための練習だな」

ホーク「今日はテニスボールやピンポン玉じゃないんだな」

ミゲル「辺りを見たまえ」

上空は雲に覆われ、雪がポツポツと降っている

ミゲル「白い物に覆われているだろ?」

ホーク「この条件を生かして動体視力を鍛えろって事か」
184 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/19(水) 19:44:58.80 ID:mVOQwRhN0
ミゲル「さあ、練習開始だ!」

トレーナー達「いくぞ!」

ミゲルやトレーナー達は一斉に、ホークとウォーリーに目掛けて、白いボールを投げつける

ボスッ、ボスッ

ホーク「ぐっ…」

ウォーリー「避けるのが難しいよ」

ミゲル「どうだ?想像以上だろ」

パァァァ…

ホーク「なあ、さっきよりも雪の勢いが強くなってないか?」

ミゲル「そうだな、風が強くなれば中止にしなければなれない」

ミゲル「だがこの程度なら、単に降雪量が増えてるだけだ」

ホーク「ちっ…ボールが見え辛いぜぇ」
185 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/19(水) 19:45:41.26 ID:mVOQwRhN0
ミゲル「次は走り込みだ」

ミゲル「あまり遠くにはいくなよ。遭難してしまうからな、決められた安全なコースを走るんだ」

ホーク「分かったよ。この矢印マークのとおりに走っていけば良いんだな」

ウォーリー「いってきまーす!」

ザクッザクッ!

ホーク「足場が悪すぎるぜ…」

ウォーリー「砂浜の感覚とまた違うな」

ホーク「なかなか前に進まねぇぜ」

ビュゥゥォォ

ウォーリー「風が強くなってない?」

ホーク「吹雪の中のランニングか…キツイぜ」
186 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/19(水) 19:46:29.31 ID:mVOQwRhN0
(次の日)

ホークとウォーリーは、近くのスポーツセンターで練習に励んでいた

ドスッ!ドスッ!

ウォーリー「グッ…!」

トレーナー1「あと5分!耐えろ!」

トレーナーはウォーリーの腹に目掛けて、メディシンボールをぶつけて行く

ミゲル「さあ、ホーク。ミット打ちを始めるぞ」

ホーク「お腹をボールで、散々と痛めつけられたあとに、ミット打ちか…」

ミゲル「休憩はもう終わった。さあ来い」

ホーク「分かってるよ」

右手を顔面の前に、左手を前に突き出す

ミゲル「お、そのスタイルは」

ホーク「ああ、今日からはじめるよ」

ホーク「沢村の左ジャブ…『バレット』の練習を」

ホーク(合宿前に、コークスクリューの練習はしてきた)

ホーク(あとはこのコークスクリューを、素早く連打できるかどうかだ)

ホーク「フンッ!」

ズバァァン!ズバァァン!ズバァァン!
187 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/19(水) 19:47:11.09 ID:mVOQwRhN0
(深夜)

ミゲルとホークはソファに座り、テレビ画面に注目する

ミゲル「これが次回の相手、リチャード・バイソンだ」

ホーク「デトロイトスタイル…フリッカー使いか」

ミゲル「そうだ。かなりのハイレベルだぞ」

ホーク「鷹村もだいぶ苦戦してるね」

ホークは小刻みに体が震えている

ミゲル「まだ、鷹村は怖いかい?」

ホーク「……いや、寒いだけさ」

ミゲル「暖炉に火はついているが?」

ホーク「イジワルだな…」ガクガク

ホーク「ああ、そうだよ。怖いよ。いまでもアイツを見ると震えが止まらない」

ミゲル「でも、ゲロは吐かなくなったな」

ホーク「前よりは…だいぶマシになった」
188 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/19(水) 19:48:09.54 ID:mVOQwRhN0
ホークとミゲルは黙々とビデオを観戦する

ホーク「……」

ホーク「オレは思い上がってたよ」

ミゲル「ん?」

ホーク「オレはかつて、この世で一番強いと思っていた」

ホーク「鷹村に負けてから…久々に復帰して、またボクサーになってからも」

ホーク「鷹村をのぞけば、オレが一番強い。オレと鷹村以外は雑魚で話にならないと思ってた」

ホーク「鷹村だけが特別なのだと」

ミゲル「……」

ホーク「だが違う。悔しいがあのイーグルも、そしてこのバイソンも…」

ホーク「鷹村を苦しめてきた」

ミゲル「相手の強さを認めることは情けない事ではない。いい事だ」

ホーク「……イーグルやバイソンだけじゃない」

ホーク「オレはかつて日本人をバカにしていた…まして、日本のフェザー級?論外だった」

ホーク「でも今は、その軽量級の選手からヒントを得て練習をしている」

ギュッ…ゴキゴキ、メキメキ…

ホークの拳がうねりを上げる

ホーク「もっともっと練習して…」

ホーク「今度こそ、人類最強になってみせる」

ミゲル「その意気だ」
189 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/19(水) 19:49:12.94 ID:mVOQwRhN0
(3週間後)

ミゲル「合宿も総仕上げだ」

ミゲル「今日は外でスパーリングだ」

トレーナー達は、外で木にロープを張り付け、四角いリングを作る

ホーク「今日は雪が強くないか?視界が悪すぎる」

ミゲル「だからこそ、スパーリングをする必要がある」

ミゲル「2ラウンドまでだ。二人とも存分に力を発揮すると良い」

ウォーリー「うん、いくよホーク!」

ホーク「ああ、悪いが手加減はしないぜブラザー」

二人はヘッドギアを装着する

カァァン!

ミゲル「ボックス!」

ウォーリーは左手をだらりと下げ、ホークは左手を前に突き出す

ホーク「フリッカーでくるか…ちょうどいい。オレの次の相手もフリッカー使いだ」

ウォーリー「いくよ!」

ヒュンッ!ヒュンッ!

ホーク「良いジャブだ…」

切れ味の良いフリッカーを、ホークは軽々と避けていく

ホーク「だがオレのバレットには及ばないぜ!」

ズドォォン!!

ウォーリー「ぐっ…!!」

ウォーリー(これがジャブ!?なんて破壊力だ!)
190 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/19(水) 19:49:49.58 ID:mVOQwRhN0
〜〜〜

カンカンカーン!

ミゲル「そこまで、スパーリング終了だ」

ウォーリー「凄い破壊力で驚いたよ」

ホーク「ああ、だが命中率がわるかった。もっと精度をあげないと」

ミゲル「命中率が悪かったのは相手がウォーリーだというのと、この吹雪のせいだ」

ミゲル「まあ何にしても、二人ともいいファイトだった」

ミゲル「今日はじっくり休んで、明日はジムに帰るぞ」

ホーク「……」

ホーク「最後のロードワークに行っていいかい?もっと足腰を鍛えたい」

ウォーリー「僕もいく!雪、もうちょっとみていたい!」 

ミゲル(この程度の吹雪なら問題ないか)

ミゲル「あまり遅くならないように」
191 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/19(水) 19:50:29.91 ID:mVOQwRhN0
ザクッザクッザクッ…

ホーク「3週間もこの雪の中を走ってくると慣れるもんだな」

ウォーリー「寒いの苦手だけど、良い物みれた!」

ホーク「お前の次の相手は誰だっけ?」

ウォーリー「次はね、アメリカの世界ランカーとだって。ホークと同じ日!」

ホーク「そうか、お互いがんばろうな」

ウォーリー「うん!」

ホーク「そろそろ、折り返し地点か…」

ホーク「ん?」

ウォーリー「??」

ホークとウォーリーは、目の前に何かを発見する

ホーク「何だアレは、巨木か?」

ウォーリー「木にしては小さくない?」

?「グオオォォォ!!」
192 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/19(水) 19:51:59.59 ID:mVOQwRhN0
ホーク「ッ!?」

ホーク「なんだ、いま吠えたぞ」

ウォーリー「あ、もしかして動物?」

?「……」

ズシン…ズシン…

ホーク「ッ!?…!!?」

ホーク「し、シロクマじゃねぇか…!!」

ウォーリー「わぁぁ!でっかーい!」

吹雪の中、額から冷や汗が流れるホークに対し、ウォーリーは呑気に微笑を浮かべる

ウォーリー「へロー!ホワイトベアー!」

ホーク「やめろ!迂闊に近づくな!」

シロクマ「グオォォ!!」

ウォーリー「え」

シロクマの鋭い爪がウォーリーを襲う

ウォーリー「ちょっと!危ないじゃないか!」サッ

ウォーリーは軽い身のこなしで避ける

ホーク「ほっ…危なかったぜブラザー」

ホーク「そいつはジャングルのお友達とは違う」

ホーク「友好的じゃないぜこりゃ」

ウォーリー「……」

流石のウォーリーも顔つきが変わる
193 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/19(水) 19:52:51.85 ID:mVOQwRhN0
ホーク(どうする…流石のオレやウォーリーでも、シロクマなんぞ…)

ホーク(人間が素手だけで、どうやってシロクマを倒せってんだ!くそ、銃があれば…)

シロクマ「グオォォォ!!!」

ザシュッ

吹雪の中、赤い鮮血が飛び舞う

ホーク「ぐああぁぁぁ…!」

ウォーリー「ホーク…!!」

ホーク「痛ぇぇ!痛ぇ…チクショウ!!」

ホークの胸元が、シロクマの爪で抉られる

ホーク(試合が近いってのに…なんて事だ!)

シロクマ「グオッ!!」

ホーク(こんな恐怖…前にもあったな)

ホーク「マイタウンで銃を向けられた時。そして鷹村と戦ったとき」

シロクマ「グォォ!!」

シロクマが再び襲い掛かる

ホーク「こんな所で…くたばる訳には、いかないんだよぉ!!」
194 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/19(水) 19:53:43.15 ID:mVOQwRhN0
ズドォン!!

ホーク(よし、アッパーが決まった!)

シロクマ「……」

シロクマ「グォォォ!!」

ホーク「なっ…きいてない!?バカな!」

ホーク「この!この!こんの!!」

ボス!ドガ!ボゴ!

闇雲にシロクマを殴りまくるホーク
しかしシロクマは全くきいていない

シロクマ「ゴォォォ!!」

ホーク「オーノー!!」

ウォーリー「うぉぉ!!」

ドゴッ

シロクマ「ッ!!」

ウォーリーはジャンプして、シロクマの後頭部を蹴る

ウォーリー「ほら、こっちだよ!」

シロクマ「……」クルッ

ホーク「待て、オレのブラザーに…手ェ、出してんじゃねぇよ!」

ボゴォン!!

シロクマ「……」クルッ

ウォーリーの方へと方向転換しかけていたシロクマ
ホークの怒りを込めたパンチ背中に当ると、再びホークの方へと向く
195 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/19(水) 19:54:56.75 ID:mVOQwRhN0
ホーク「シロクマを倒せる奴なんざ、この世にいる訳がない」

ホーク「だが、それでも…お前を倒して…オレは…」

ホーク「鷹村に会いに行くんだよ!!」

ボゴォォン!!

ホークの左ジャブが、シロクマの額に直撃する

シロクマ「グォ…」クラッ

ホーク「……!!きいたか!?」

ホーク「もう一回!」

ズドォン!

今度は右ストレートを当てる

シロクマ「……」クラッ

ホーク(間違いない。額が弱点だ)

ホークの目が真っ赤に充血していく

ホーク「殺してやる…」

ズドォン!ズドォン!ズドォン!

ウォーリー「僕も応戦だ!」

ズドォン!ズドォン!ズドォン!

ウォーリーはジャンプしてキックを連発し、ホークはひたすら殺気をこめたパンチを打ち続ける

シロクマ「……!!」

ドスゥゥン

ホーク「ぜぇぜぇ…や、やった。倒した」

ウォーリー「危なかった…」
196 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/19(水) 19:56:08.86 ID:mVOQwRhN0
(ロッジにて)

ミゲル「……」

トレーナー1「遅いね」

トレーナー2「心配だ」

ミゲル(やはりこの天候でいかせるべきではなかったか?)

ガチャッ

ホーク・ウォーリー「ただいま」

ミゲル「遅かったじゃないか二人とも…」

ミゲル「ッ!?なんだそのキズは!!」

ホーク「実はシロクマと出会っちゃってさ」

トレーナー達「!?」

ミゲル「なんだと!?」

ウォーリー「二人でどうにか倒したんだ!すごいでしょ!」

ミゲル「と、とにかく。ホークは治療を…」

ホーク「そうだ、お土産があるんだ」

シロクマ「」

ウォーリー「見て見て!シロクマだよ!」

トレーナ達「」

ミゲル「」

ウォーリー「二人で倒したんだ!」

ホーク「俺達はもはや、人類最強だ」

ミゲル「銃を…早く、銃を持って来るんだ!!」

トレーナー達「あ、ああ!」

パァァン!パァァン!
197 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/19(水) 19:57:11.03 ID:mVOQwRhN0
ウォーリー「シロクマに襲われた時はどうなるかと思ったけど…」

ホーク「ま、今はそのおかげで、シロクマの肉でバーベキューが出来てるんだ」

モグモグ…

ホーク・ウォーリー「美味い!!」

トレーナー1「シロクマを持ち帰ってこられた時は、心臓が止まると思ったよ」

トレーナー2「道中で目を覚まさなかったのは、ラッキーだった」

ミゲル(次回からは、絶対にクマが出ない所で合宿をしよう)モグモグ

ミゲル「……悔しいが、美味い」

ミゲル「ホーク、胸のキズの方はどうなんだ」

ホーク「ん?ちょっと抉られた程度だ。心配ない」

ミゲル「……」

ホーク「それよりもさ、あのシロクマの皮だけど」

ミゲル「ん?」

ホーク「あれを、次回の試合で使いたい」

ミゲル「シロクマの皮なんて何に使うんだい」

ホーク「オレの新しいガウンにする」

ミゲル「アレを着て登場したいのか…」
198 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/07/19(水) 19:58:03.73 ID:mVOQwRhN0
今日はここまで
次回はVSバイソン
199 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/19(水) 20:00:12.48 ID:D0S2oJZ/o

鷹村が同じことをしたのは覚えているのかなww
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/19(水) 20:30:22.45 ID:9h3CaME4O
ツキノワグマとシロクマじゃレベルが違いすぎるのでは…………
201 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/19(水) 21:11:49.80 ID:Wml6Hk9xO
乙です
鷹村と似たような事しちゃったw
202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/21(金) 15:24:31.55 ID:5Cuz6ysgO
まぁシロクマを素手で倒すとか無理なんだけどね皮下脂肪と毛が半端なく固いのに猪さえ捌くのたいへんなのに皮膚の下の油凄くて
203 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/24(月) 10:36:49.77 ID:k1Tttq4zO
めっちゃ早口で言ってそう
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/24(月) 23:47:44.68 ID:l+cbKimIo
>>203
残念だか俺らみんな僧なんだきっと
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/03(木) 22:45:39.23 ID:ZSVKOHnM0
保守。
206 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/04(金) 02:26:48.22 ID:tpp02uf4O
エタったかな?
まぁこのタイトルじゃ鷹村を倒すか鷹村と再戦しかないからな再戦にしてもまぁお互いが良いところでENDしかないしな
207 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/04(金) 07:42:02.73 ID:4e1xLGo/o
エタった言いたいだけだろ君
208 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/04(金) 08:05:40.61 ID:9wZqqmRtO
いつまでも待っているんで続いて下さい
209 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/08/09(水) 06:52:29.29 ID:ok1p45Uz0
(試合前日・記者会見)

ホーク「……」

バイソン「……」

会場に着くといきなり二人は、互いに目の前まで歩み、視線で火花を散らし合う

パシャッ!パシャパシャッ!

カメラマンたちは、睨み合う二人の撮影を行う

記者1「おお、二人とも気合入ってるな」

記者2「無理もない、バイソンもホークも、着実に順位を上げている」

記者3「再びタイトルマッチのチャンスを手に入れるには、ここで勝っておかないとな」

記者1「ミスターバイソン!この度の試合について何か」

バイソンはホークを睨みながら、ゆっくりと口を開く

バイソン「まさか、あのブライアン・ホークとやり合えるとは夢にも思わなかったよ。心から光栄に思う」

記者たち「おおお…」

ホーク「……」

バイソン「オレの出身はデトロイトだけど、スラムで育った」

バイソン「お互い似た境遇で育ってきたが、勝利への執念は負けない」

記者1「センキュー、ミスターバイソン!」
210 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/08/09(水) 06:53:31.97 ID:ok1p45Uz0
記者1「それでは、続いてミスターホーク、今回の試合について何か」

ホークもバイソンを睨みながら、口を開く

ホーク「……オレは今回の試合の前にアラスカへ修行にいってきた」

ホーク「寒かったよ。そして自然の厳しさを知った」

ホーク「シロクマに襲われたのさ」

記者たち「……!?」

ホーク「まあ、殺して食べちゃったんだけどね」

記者たち「」

ホーク「おおっと、動物愛護団体に訴えるのは後にしてくれよ?」

ホーク「目の前にいる牛を、じっくりいたぶって」

ホーク「殺してやるからさ。オレの楽しみを奪わないでくれ」

ホークはそう言うと不敵に、煽るように笑う

ホーク「このオレと似た境遇で育ってきただと?笑わせるな」

ホーク「オレとお前じゃ根本的に性能が違うだろ?牛は牛らしく、全身バラされて、オレの胃袋でオネンネしてな」

ホークはそう言い終えると、舌を出しながら中指を立てる

バイソン「……」ニヤッ

記者たち(煽られているのに、バイソンが微笑んでいる…余裕だな)

バイソン「アル中の廃人の癖に、よく吠えるじゃないか」
211 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/08/09(水) 06:55:29.63 ID:ok1p45Uz0
ホーク「あ?」

ガシッ

ホークはバイソンの胸ぐらを掴む

バイソン「……カモーン」ニヤニヤ

ホーク「いまココで牛肉解体ショーをおっ始めてもいいんだぜ?」

バイソン「フン、それでオレに負けて、また廃人に戻るんだろ?鷹村やオレに怯えながら日々を過ごすのか。かわいそうに」ニヤニヤ

ホーク「ファァァック!!!!!」ブンッ

ホークが殴りかかるが、それを抑えるミゲル達

ミゲル「止めるんだホーク!!」

トレーナー1「落ち着け!!」

トレーナー2「ここで相手を殴り飛ばしたって、鷹村には会えないぞ!」

ホーク「フー!フー…!!」

敵トレーナー「こらバイソン、その辺にしておけ」

バイソン「そうだな。こんな所で乱闘をしても意味がない」

バイソン(リングの上で決着を付けなければ、鷹村に会うチャンスは永遠に来ない)

ウォーリー「ホーク!落ち着いて!」

ホーク「おお…ブラザー…」
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