ブライアン・ホーク「鷹村に復讐する」

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271 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/09/29(金) 07:48:36.13 ID:fYZmWBtl0
映画を見終え、バスケットコートに到着する二人
だがそこには思わぬ人物が待っていた

ウォーリー「ホーク、あの人たしか」

ホーク「……」

ホーク「殺されにきたのか?」

バイソン「フン、殺し損ねた男が言う言葉か?」

ホーク「あぁ?」ビキッ

バイソン「ま、死に掛けたのは事実だがな」

バイソン「試合後は丸1日意識を失い、先日退院したんだ」

ホーク「なぜ俺達がここにいることが分かった」

バイソン「その手に握られた雑誌に答えが書いてあるぜ」

ホーク「何しにきた?」

バイソン「気分転換にニューヨークに訪れるつもりだった。その途中、雑誌みてたら偶然、お前の記事を見つけた」

バイソン「ココに来たのは気まぐれさ」

ホーク「ほう、お前は気まぐれで自殺する男なのか」

バイソン「ノー、オレは気まぐれで復讐をする男さ」

ホーク「あぁぁ!?」ビキビキ

バイソン「おいおい、ここはリングじゃなくてコートの中だ」

バイソン「オレも故郷のスラム街で、よくストリートバスケはやった」

バイソン「ここは殴り合いじゃなくて、バスケットでもしないか」

ホーク「望むところだ」
272 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/09/29(金) 07:50:10.06 ID:fYZmWBtl0
数時間後

ウォーリー「ホーク!外は真っ暗だよ!」

ホーク「ぜぇぜぇ…おれの勝ちだ」

バイソン「チッ…入院さえしてなければ」

バイソン「ま、良い運動になった。ホテルに帰るよ」

ウォーリー「僕達も帰ろうか」

ホーク「ああ」

バイソン「……」

バイソン「約4ヵ月後に、鷹村と闘うんだって?」

ホーク「ああ、お前に勝ったからな」

バイソン「全くよ、困っちまうぜ。どいつもコイツも」

バイソン「ライバルが多すぎて、誰から挑めば良いのやら」

バイソン「イーグル…鷹村…そしてお前…」

バイソン「どうしてオレよりも高い場所にいるんだ」

ホーク「フン、とっとと引退するんだな」

バイソン「しない」

バイソンは振り向いて、後ろにいるホークと向き合う

バイソン「力ある限り、何度でも挑む」

ホーク「……」

バイソンは再び前を向いて歩き出す

バイソン「応援しに行くぜ、ホーク。お互いスラム育ちで、同じアメリカ人だからな」

ホーク「良いのかい、オレの応援なんかして」

ホーク「オレとの再戦を熱望してるんだろ?次、闘ったら完全に壊れるぜ、お前」

バイソン「そういう台詞は、鷹村に勝ってから言うんだな」

ガチャッ

金網のドアを開けて、バイソンは静かに去って行く
273 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/09/29(金) 07:51:21.73 ID:fYZmWBtl0
(しばらして、ジムにて)

ミゲル「久しぶりだ。よく体は休めたかな?」

ホーク「ああ」

ミゲル「一応、聞いておくが、どんな休日をすごしてたのかな」

ホーク「毎日、バスケやって、映画見て、時々プールでのんびりしてたさ」

ウォーリー「地下鉄のって、いろんな所を観光してたよ」

ミゲル「バスケはやりすぎてはいないな?」

ホーク「別に丸1日やってた訳じゃないさ」

ホーク「本当は、女も抱きたかったんだがな…まだオレは…」

ミゲル「分かっている。そのためにここまで闘ってきたのだろう」

ミゲル「さあホーク。鷹村との闘いに備え、特訓だ」

ホーク「ああ」

ウォーリー「僕の試合はきまった?」

ミゲル「うーむ、それがまだ。どうやら君もだいぶ警戒されてるようでね、避けられ始めてる」

ウォーリー「ええー!じゃあリカルドとやりたい!」

ミゲル「いまの君じゃ絶対に勝てない。それに世界ランク1位にならないと駄目だ」

ウォーリー「ええぇぇ!?」

ミゲル「焦る必要は無い。君には王者になる才能があるからね」
274 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/09/29(金) 07:52:00.42 ID:fYZmWBtl0
今日はここまで

本当は特訓編も書いておきたかったけど、だいぶ間隔が空いてしまったので一先ず、日常編だけでも
275 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/29(金) 10:36:11.43 ID:pe4gErsjO
乙です
次回も期待してます
276 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/29(金) 18:17:37.03 ID:Lqiw4Via0
おつおつ待ってた
277 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/29(金) 18:26:54.94 ID:sd4mskA20
乙です。待ってました。
278 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/29(金) 18:37:01.14 ID:1Q73ftVLo
乙乙
原作一歩はウォーリーと再戦するのかな?
279 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/30(土) 09:02:14.27 ID:FVFvyahkO
ウォーリーと一歩の再戦は無いだろうな
それよりイタガキとのスピード対決は見たいな
280 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/30(土) 19:53:13.05 ID:mWIQnD0DO
もうホークとウォーリーの純愛ssとして読んでる
ホークがタチなのかネコなのかそこが気になる
281 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/20(金) 18:03:28.71 ID:rCm3bKxA0
ウォーリー全く試合決まらないのか
282 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/06(月) 10:36:18.04 ID:vFbYXS8g0
保守
283 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/11/09(木) 02:39:47.55 ID:qLmMJ8uq0
ホーク「フン!!」

ボゴォォン!

ジムメイト「ぐあぁ…!」ドサッ

ホーク「おい、ミゲル。もっとまともなスパーリングパートナーを用意してくれ」

ホーク「このままじゃ、全員潰れちまうぜ?」

ジムメイト達「」

ミゲル「むむむ」

スパーリングを行っていたホークだが、大半のジムメイトを数秒でノックダウンしてしまっていた

ウォーリー「じゃあ僕、相手する」

ホーク「ブラザーか…お前とて容赦はできないぜ?」

ウォーリー「望むところだよ!」
284 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/11/09(木) 02:41:13.27 ID:qLmMJ8uq0
カーン!

ホーク「第2ラウンド終了か、早いな」

ウォーリー「ゼェゼェ、やっぱり強いやホーク」

ホーク「ハハハ、お前のスピードと技術もなかなかだぜ」

ミゲル「……」

ホーク「ん?どうしたミゲル、やけに汗だくじゃないか」

ミゲル「いや…そんなこと」

ホーク「若きホープが壊されないか心配だったのかい?」

ミゲル「うーん、まあ、君の破壊力は桁違いだからな」

ウォーリー「心配性だなミゲルは」

ホーク「まあ、ミゲルの心配ももっともだ」

ホークは自分の拳を見つめる

ホーク「おれは、ウォーリーにだけは、殺人許可証を使いたくない」

ミゲル「……」

ミゲル(ホークの力は圧倒的だが、多分、無意識に加減をしているだろうな。さぞ闘いづらいだろう)

ミゲル「出かけてくる」

ホーク「スパーリングパートナーを探しに行くのかい?」

ミゲル「ああ。しかし君はすでに、ミドル級の選手たちから避けられ始めている」

ミゲル「スパーリングでさえもな」

ホーク「じゃあどうする」

ミゲル「避けられてはいるが、全くあてが無い訳ではない。交渉してくる」
285 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/11/09(木) 02:42:09.92 ID:qLmMJ8uq0
(そのころ、日本では)

一歩「フン!フン!」

一歩は土手で、体を無限(∞)の軌道を描いていた

鷹村「こんな真夜中に特訓か」

一歩「っ!鷹村さん、どうしたんですか」

鷹村「眠れなくてな。おれも特訓しにきた」

一歩「あんなに特訓してたのに…まだ体が動くなんて…」

鷹村「フン、今更おどろくことでもあるまい」

そういって、鷹村はシャドーを始める

鷹村「フッ…フッ…!」シュシュッ

一歩(よし、僕も引き続き)

再び体を無限の軌道を描く
そしてその反復運動に、小さな変化を加える

一歩(横…横…ここから、斜め…斜め…)

鷹村「……」

一歩(縦の変化も加えて…また横…斜め…横…斜め…)

鷹村「調子良さそうだな」

一歩「え?」

鷹村「新型デンプシー、調子良さげだな」

一歩「い、いや〜鷹村さんにそう言われると、照れちゃうなぁ…」
286 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/11/09(木) 02:43:24.94 ID:qLmMJ8uq0
鷹村「その技が決まれば、世界ランカーの猛者共さえも、ひとたまりもない」

一歩「は、はは…でも、まだまだですよ」

一歩「会長が望む形に、もっと近づかないと。もっと努力を」

鷹村「……その必要ない」

一歩「え?」

鷹村「悪い事は言わない。次の試合で引退しろ」

一歩「ま、まだそんな事を」

鷹村「確かに強力な技だ。パターン化した旧型デンプシーより、攻略も難しくなった。カウンターも簡単には決まらないだろ」

鷹村「だがな、いまのお前は」

一歩「壊れてません!!!」

一歩の叫びが土手に響く

一歩「僕は壊れてません…大丈夫…大丈夫…」ワナワナ

鷹村「……分かったよ。もう何も言わない、今度こそな」

鷹村「人間、明確な目的を持っちまうと、それを止めるほうが困難ってもんだ」

一歩「……」

鷹村「だからこそ、一度ぶっ壊れたあの男も、帰って来たんだ」

一歩「ブライアンホークの事ですか?」

鷹村「ああ」
287 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/11/09(木) 02:44:48.63 ID:qLmMJ8uq0
鷹村「やつは、オレ様と闘うまでは、ほとんどダメージを受けていない」

鷹村「精神的にぶっ壊れてたんだ。ずっとな」

鷹村「それはある意味では、パンチドランカーや網膜はく離なんかよりも、もっとたちが悪い。闘志そのものが萎えちまってるからだ」

一歩「それでも…ホークは帰ってきた」

鷹村「ああ。何が奴を奮い立たせてるかは知らんが」

鷹村「あそこまで分かりやすく。オレ様への復讐を誓っているのなら」

右拳を前に突き出し、ブンッと音をたてる

鷹村「それに全力で答えるつもりだ」

鷹村「そして勿論、全力で叩きのめす」

鷹村「身も心も、全てを破壊する…二度とボクシングなんてやらないと、思いたくなる位にな」

一歩「……」

鷹村「ボクシングってのはそういう世界だ。だから一歩」

鷹村「引くなら今のうちだ。全て失い、手に負えなくなる前に」

一歩「手に負えなくなる前に!新型で相手を倒します!」

鷹村「……そうか。まあ、ガンバレや」

一歩「鷹村さんも!頑張ってください!」

鷹村「言われなくてもそうするつもりだ」
288 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/11/09(木) 02:46:00.70 ID:qLmMJ8uq0
鷹村「少し、休憩する」

一歩(凄いな、まだ帰らないんだ…)

鷹村「どうした?もう遅いぞ」

一歩「ぼ、ぼくも残ります!」

鷹村「それ以上はオーバーワークだぜ」

一歩「……」

鷹村「フン」

ゴンッ!ドス!

一歩「痛っ…痛い!なんで殴るんですか!」

鷹村「お前に言われたくないと、顔に書いてあったからだ」

一歩(理不尽だ。図星だけど)

〜10分後〜

鷹村「……こうかな」

グルン…グルン…

一歩「え、その動きは」

鷹村「フン!フン!フン!フン!」

一歩「な、なんて力強い動きなんだ…」

鷹村「ぜぇぜぇ…どうだ?」

一歩「えっと、初めてですよね?」

鷹村「ああ、デンプシーなんざやったことない」

一歩「初めてとは思えないですよ!」

鷹村「そうか…しかし、よくこんな単純パターンで、国内王者にまでなったな」

鷹村「オレ様はまだ、ここで練習していくが、お前はどうする」

一歩「残ります!」

鷹村「お前も本当、意地っ張りだよな。普段は気弱なくせに」
289 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/11/09(木) 02:46:50.63 ID:qLmMJ8uq0
(一ヵ月後・アメリカにて)

ジムメイト1「すげぇなあいつ…」

ジムメイト2「さすが、ホーク相手に7ラウンドまで張り合った男だ」

ミゲル「デビット・イーグル…」

イーグル「くっ…フン!」

ホーク「……」

イーグルを相手にスパーリングをする事になったホーク
ホークの目はすでに、悪魔のごとく真っ赤にそまり、イーグルを本気で殺す勢いだった

ホーク「フン!!」

ボゴォォン!

強烈なアッパーで、イーグルを襲う

イーグル「グゥ…!」

カーン!

ミゲル「3ラウンド終了」

イーグル「お役に立てたかな?」

イーグルはヘッドギアを外す
290 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/11/09(木) 02:48:16.05 ID:qLmMJ8uq0
ミゲル「うむ、国内で彼を相手に出来るのは限られている。感謝する」

イーグル「ホークには是非、勝って欲しいからね」

イーグル「アメリカの誇りにかけて…」クルッ

ボゴォォン!!

イーグル「うっ…!!」

イーグルは爽やかに振り返ると、顔面に凄まじい衝撃が走る

イーグル「うっ…うぐぅ…」

ミゲル「ホーク!なにをやっている!」

ホーク「ふぅ…ふぅ…ふぅ…」

ギラギラと真っ赤に染まった目で、イーグルを睨むホーク

ホーク「もっと闘わせろ…もっと!殴らせろぉぉ!!!」

ミゲル「やめるんだホーク!もう終わりだ!」

ホーク「どけミゲル!そいつを殴らせろぉぉ!!」

ウォーリー「ホーク!もう終わりだよ!」

ホーク「……おお、ブラザー」

興奮しきったホークの真っ赤な目は、正常な目へと変わっていく

ミゲル「やれやれ、ウォーリーがいなかったら、どうなっていたか」

ミゲル「3日間も、彼のスパーリングに付き合ってくれてありがとう」

イーグル「こちらこそ、良い勉強になった」

イーグル「だが、僕はあまりココにはいない方が良さそうだ。彼は僕の事を何故か嫌っているようだし」

ミゲル「うむ…そうだな。あまり長くいるとトラブルを起こしかねない」

ミゲル「さて、次のスパーの相手はどうしようか」

イーグル「それならいるじゃないか。もう一人、彼に近い力を持つものが」

ミゲル「……」

イーグル「少なくとも、僕よりは気が合うと思うよ」

ミゲル「どうかな。さらに面倒な事になりそうな気がするが」

ウォーリー「ありがとねイーグル!ホーク、また強くなった!」

イーグル「いやいやこちらこそ、君の活躍も期待してるよ」

ホーク「おい、次にウォーリーに話しかけたら殺すからな」
291 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/11/09(木) 02:49:03.62 ID:qLmMJ8uq0
(数週間後)

ミゲル「怪我の具合は?」

バイソン「もうとっくに癒えている。特訓もしてるし、コンディションも悪くない」

ホーク「またお前か」

バイソン「ああ、またオレだ」

ホーク「ストーカー野郎」

バイソン「黙れ異常者」

ホーク「あぁ?」ピキッ

バイソン「……」ニヤニヤ

ホーク「リングへ上がれ、マゾヒスト」

バイソン「ああ分かったよ、臆病者」

ミゲル「二人とも、落ち着け」ハラハラ
292 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/11/09(木) 02:49:45.92 ID:qLmMJ8uq0
ミゲル「ほら、ふたりとも、ヘッドギアをつけるのだ」

ホーク「……」

バイソン「……」

ジッと、手に持ったヘッドギアを見つめた後、二人はほぼ、同じタイミングでヘッドギアをリング外へ、放り投げる

ミゲル「なっ…!?」

ホーク「分かってるじゃねぇか」

バイソン「お前こそ」

ミゲル「やめ」

ドゴォォン!!

二人の拳が交差し、互いの顔面が歪む

ホーク「ゴォォ…ォ…!」

バイソン「ウゥゥ…!」

ミゲル「ウォーリー!ウォーリーはいるか!」

ジムメイト1「ウォーリーはロードワーク中だ…」

ミゲル「くそ!こんな時に限って…」
293 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/11/09(木) 02:50:41.83 ID:qLmMJ8uq0
ホーク「オラァァ!!」

バキュン!バキュン!バキュン!

ホークの銃弾のようなジャブが、バイソンを襲う

バイソン「フン!フン!」

負けじとバイソンもフリッカーで応酬

ホーク(相変わらず、すげぇフリッカーだ。ジャブとは思えない位に重い)

バイソン(この銃撃戦のようなジャブの打ち合い…スリルで良いが…長期的にはきつい)

バイソン(アッパーで…!)

ボゴォォン!!

バイソン(ぐっ…こいつも…!)

ホーク(同じ事考えてたか…!)

ほぼ同じタイミングで、アッパーを打ち合う
互いの頭部が、天井に向く

ミゲル「もう3分がたつ…ゴングをならせ!」

カーン!

ホーク「ウオォォ!!」

ミゲル(まずい!ホークの闘志が消えていない!)

バイソン「……」ガシッ

バイソンはホークの両腕を掴み、動きを制止させる

バイソン「おっとここまでだ」

ホーク「ヘッドギア外してまで闘志を剥き出しにしてたくせに、今更なにを言ってんだよ」

バイソン「ここでダメージを蓄積して、鷹村戦に影響が出たらどうするんだ?」

ホーク「っ!?」ビクッ

血走っていたホークの目が、とたんに怯えた目に変わる
294 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/11/09(木) 02:51:15.37 ID:qLmMJ8uq0
ミゲル「まったく、ホークを心配するなら初めから、ヘッドギアを装着しなさい」

バイソン「ソーリー、つい興奮してしまって…」

ミゲル「2ラウンドは無し」

バイソン「え、そうか…じゃあまた明日か?」

ミゲル「いや、悪いがもう君には任せられない」

バイソン「手厳しいね」

ミゲル「君がまた興奮して、ヘッドギア無しでやられたら困るんだ」

ホーク「」ガタガタ

バイソン「人が変わったように小さくなっているが、大丈夫か?」

ミゲル「あれでもだいぶ、マシにはなったんだ」

ミゲル「前は名前を聞いただけで発狂し、ビデオを見ただけで気絶してたからな」

バイソン「……」

バイソン「そうだ。帰る前に、彼とレストランに行ってもいいかい?」

ミゲル「……私と同伴なら構わん」

バイソン「別に喧嘩しないさ」

ミゲル「それでもだ」
295 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/11/09(木) 02:52:06.33 ID:qLmMJ8uq0
(レストランにて)

ホーク「……」

ホークは黙ったまま、ステーキをカットしていく

バイソン「おいおい、野獣がずいぶんと情けない姿に見えるぜ」

ホーク「あ?殺されてぇのか」

ミゲル「やめるんだ二人とも」

ホークは、ナイフをバイソンに向ける

バイソン「違う、お前を倒したい」

バイソンも対抗するように、フォークを向ける

ホーク「前に言ったよな。次におれと本気でやりあったら、間違いなく壊れると」

バイソン「それで壊れるなら本望だよ」

ホーク「なに?」

バイソン「オレはまた世界王者になりたいんだ」

バイソン「イーグルも、鷹村も、そしてお前も倒してな。本当の意味での世界王者に」

バイソン「リスクは承知だ。ボクシングとはそういう者だ」

ホーク「……」

バイソン「だからお前も、いつまでも怯えてるな」

バイソン「鷹村はオレを倒すのに6ラウンド掛かった。満身創痍のオレだったが、リングから下りる時は、自分の足で下りた」

バイソン「だがお前は、オレに対し、わずか3ラウンドでKO勝ち。しかも病院送り」

バイソン「自身、持てよ」

ホーク「……」

バイソン「同じスラムの出身者としちゃ、何だかんだオレは、お前に勝って欲しい」

ホーク「ふん、お前はデトロイトだろ」

バイソン「でも同じアメリカ人だ。絶対王者アメリカの力、見せ付けて欲しい」
296 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/11/09(木) 02:52:47.24 ID:qLmMJ8uq0
バイソン「それじゃ、またスパーリング呼んでくれよ」

ミゲル「気が向いたらね」

ホーク「……」

ホーク「ジムに戻っても良いかい?」

ミゲル「今日はもう充分だ」

ホーク「鷹村のビデオがみたい」

ミゲル「そうか、なら付き合おう」

〜〜〜

ホーク「なあ、鷹村には何か弱点はないのか?」

ミゲル「なんだ、何度も観ているのに気がつかないのか?」

ホーク「ん?」

ミゲル「以前闘ったときにも、分かったはずだ」

ミゲル「鷹村の弱点、それは」

ミゲル「スタミナだ」
297 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/11/09(木) 02:53:57.56 ID:qLmMJ8uq0
ホーク「っ!そうか、奴はたしか減量で苦しんでいた」

ミゲル「だが彼は、目には見えない力を秘めてもいる」

ホーク「ああそうだ。なぜかあいつは、追い詰めるたびに、妙な力を引き出していた」

ミゲル「バックボーンだよ」

ホーク「なに?」

ミゲル「積み重ねた事が、力となる。君と鷹村との差はそこにあった」

ミゲル「君は前回の試合でも、途中、彼の意志の強さに怯えていたね?」

ホーク「あ、ああ」

ミゲル「減量苦に加え、君は散々と鷹村と鴨川を罵倒してきた」

ミゲル「メンタルというのは時に奇跡を起こす。特に日本人はそのメンタルが凄まじく強い。世界でもトップクラスに」

ミゲル(ゆえに、体も壊れやすくもあるが…)

ホーク「……努力なら負けてない」

ミゲル「そうだ。君は以前の物とは全く違う。積み重ねてきた」

ホーク「じゃあ、もっと練習しないとな」ガタッ

ミゲル「ホーク!これ以上はオーバーワークだ!」

ホーク「シャドーならいいだろ?」

ミゲル「うーむ…30分な」

ホーク「よし」

ホーク(努力だけが…恐怖を打ち消してくれる…)

シュッシュッ…!!

黙々とシャドーを開始する
298 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/11/09(木) 02:55:57.46 ID:qLmMJ8uq0
(時は遡り、試合1ヶ月前。日本)

鷹村「ぜぇぜぇ…!!」

真夜中に土手で、鷹村はひたすら走っていた
すでに、鷹村の肌はガサガサになっている

一歩「鷹村さーん!」

鷹村「おう一歩。お前も毎夜毎夜、飽きないな」

一歩「鷹村さんだって、日中、殺人的なメニューをこなしてるのに」

鷹村「言っただろ、寝れないんだ」

一歩「……」

一歩「まだ一ヶ月前なのに、もう体重クリアしてるんですよね?」

鷹村「ああ。ジュニアミドルの頃に比べれば、今の減量なんざ、軽いもんだしな」

鷹村(少し、飛ばし過ぎた感はあるがな)

一歩「会長、心配してますよ」

鷹村「問題ない」

鷹村「気力もいつもより充実している。いつでも闘える」

鷹村「うっ…」フラッ

一歩「鷹村さん!?」

鷹村「大丈夫だ。家に帰って、水飲めば充分だ」

一歩「……」

鷹村「心配すんなよ。ジュニアミドルの頃なんて、水すら飲めなかった」
299 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/11/09(木) 02:57:34.61 ID:qLmMJ8uq0
(翌日)

鴨川「あと2週間トレーニングを積んだら、そこからは回復に努める。練習はそこそこにやればええ」

鴨川はバイク乗りながら、走る鷹村に声をかける

鷹村「ぜぇぜぇ…バカヤロウ、相手はブライアンホークだ。休むヒマなんざねぇよ!」

鴨川「じゃが飛ばしすぎじゃ!」

鷹村「そんなのいつもだろ!」

鴨川「今回は特にじゃ!」

鷹村「ぜぇぜぇ…」ピタッ

鷹村はストップし、息を整える

鷹村「噂は聞いてるぜ、あいつ、人が変わったみたいに努力してるってな」

鴨川「む…」

鷹村「ま、試合を見てれば分かるけどよ」

鷹村「ジジイ、言ってたよな?努力が報われるとは限らない。だが成功者は皆、努力してるってよ」

鴨川「うむ…」

鷹村「あいつは、ろくに練習もせずに、オレと張り合った」

鷹村「オレが言いたい事、わかるよな?」

鴨川「……ああ。わかっちょる」

鴨川「わしも正直、眠れぬ日々が続いとる」

鴨川(鷹村もじゃが、小僧の事も心配じゃしのう)

鷹村「勝つのはいつだってオレ様だ。奴はオレ様には勝てない」

鷹村「……だが、練習を怠れば話は別だ。少しでも怠けたらオレ様は負けてしまう」
300 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/11/09(木) 02:59:13.46 ID:qLmMJ8uq0
鴨川(鷹村…すまぬ、わしに力があれば、すぐにでも階級を)

鷹村「……ああ、そうだ。言っておきたい事が」

鴨川「む?」

鷹村「その…オレ様もこれまで、散々、階級あげろと文句言ってきたが」

鷹村「いま振りかえりゃ、ずっと防衛を続けて良かったかもな」

鴨川「これまで散々、無意味な防衛と言っていた癖に、どういう心境の変化じゃ」

鷹村「覚醒したブライアンホークを、この手で叩き潰す事ができるんだからな」

鴨川「鷹村…」

鷹村「まあ、防衛やってて楽しく感じた事は少ないが」

鷹村「今度の試合は、今まで一番の試合にしたいと思っている」

鷹村「だからよ」ポンッ

優しく鴨川の肩をたたく

鷹村「この闘いが終わったら…今度こそ、階級あげてくれや」

鴨川「……ああ、努力しよう」

鷹村「ま、どうせホーク戦が終わっても階級、変わらなそうだけどな」

鴨川「な、なにお!?」

鷹村「期待しないで待っててやる」

鴨川「ぐぬぬぬ!見ておれ!絶対に交渉を成立させてみせるからのう!」

鷹村「言ったなぁ?守ってくれよ。ま、期待してないけど」ニヤッ

鴨川「上等じゃ!」
301 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/11/09(木) 03:02:40.24 ID:qLmMJ8uq0
(その頃、アメリカにて)

ウォーリー「待ってよ!ホーク!」

ミゲル「困ったな、ホークの姿が見えない」

この日、ミゲルは自転車に乗りながら、ウォーリーとホークのロードワークに付き合っていた

あたり一面、霧が掛かって前がよく見えないでいる

ウォーリー「そういえばさ、明日には日本に向かうんだよね?」

ミゲル「うむ。東京のとあるジムでお世話になるつもりだ」

ウォーリー「僕も同伴だって聞いたけど、試合無いのに行くの?」

ミゲル「うむ、君はホークの精神的な支柱になっている」

ウォーリー「そっか。頑張ってホーク応援する!」

ミゲル「それと、前座の選手も、海外からそのジムに訪れるそうだ」

ミゲル「君はその前座の選手の、スパーリングパートナーになってほしい」

ウォーリー「ふーん。どんな人?」

ミゲル「フィリピンのジュニアライト級王者のエレキ・バッテリーと、インドネシアのライト級王者のパパイア・ダチウの相手をしてもらう」

ウォーリー「なんか…強そうだね!」

ミゲル「遠慮はいらない。全力で相手をしなさい」
302 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/11/09(木) 03:04:31.70 ID:qLmMJ8uq0
ホーク「ぜぇぜぇぜぇ…!!!」

真っ白い霧の中、ホークはわき目も振らず、走り続ける

ホーク(怖い…怖い…怖い…)

ホーク(闘いたくない…日本にいきたくない…)

ホークの心臓の鼓動は、激しく高鳴る

ホーク「うお!?」ドサッ

ホーク「くそ、こけちまった…」

ホーク「膝を擦りむいた…血が出てる…痛ぇ…」

ホーク「……」

ホーク(なぜだ、なぜ、オレはこんな想いしなけりゃならないんだ)

ホーク(どうしてこんな、惨めな思いしなきゃならないんだ)

ホーク(酒飲んでもハイになれねぇ…EDで女も抱けねぇ…つらい練習に耐えるしか無い日々…)

ホーク(チクショウ…チクショウ…)

ホーク「チクショゥゥゥゥ!!!」

四つん這いのまま、やり場の無い怒りで叫ぶ

ホーク「ぜぇぜぇ……ぜぇぜぇ……」

ホーク「そうだ…鷹村、お前のせいだ…」

ホーク「殺してやる…絶対に殺してやる…」
303 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/11/09(木) 03:05:15.60 ID:qLmMJ8uq0
今日はここまで

次回は来日、ウォーリーのスパーリング戦、記者会見、鷹村とホークの入場あたりまで
304 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/09(木) 03:39:58.01 ID:FMs+xHSuO
久しぶりで乙です
次回も期待してます
305 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/09(木) 07:08:05.11 ID:YcJvHKttO
最新の一歩を取り入れたか
306 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/09(木) 12:04:11.06 ID:Zhei66lJo
面白いからゆっくりでいいんで絶対完結させてくれ
307 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/09(木) 22:25:02.45 ID:PCBv7F2No
乙乙
鷹村のメンタルを発揮させないために試合前の関わりは絶つのかその上で煽るのか
308 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/11/17(金) 12:15:40.22 ID:0s9QXuXQ0
エレキとパパイア、懐かしいキャラ出してきたね。
309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/17(金) 18:54:15.40 ID:gg+LnuC7o
なんだっけ
ブロッコマンのきっかけになったやつだっけ
310 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/11(月) 09:29:34.34 ID:WE9NmmNW0
保守
311 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2017/12/24(日) 00:42:06.54 ID:NKnUZ2qR0
報告

私生活の忙しさと、原作一歩での内容にショックで、なかなか書けなかった
山を越えたので少しずつ、次の投下の準備していきます
312 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/24(日) 01:06:22.76 ID:+Jo05riyo
乙です
期待してます
313 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/24(日) 01:41:27.94 ID:7wgi0GRRO
乙です!
ウォーリーとホークがイチャイチャしてるのを読むと癒される
原作の展開が辛いから余計に
314 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/24(日) 23:33:48.52 ID:9B7whh200
まってます。
315 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/27(水) 21:45:41.58 ID:gwqEx9SP0
今週の演出は好きだ
ただここからまた話は続くんだよね
終わられても嫌だけど
316 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/04(木) 00:14:58.58 ID:TSW5Ttim0
(3日後・日本にて)

八木「改めて説明する。キミ達二人の対戦者相手は…」

八木「フィリピンのジュニアライト級王者のエレキ・バッテリー。そしてインドネシアのライト級王者のパパイア・ダチウ」

八木「かつて二度にわたり闘った相手だ。覚えてるハズだよ」

青木・木村「またあいつらかよ!!」

八木「いやー彼らがどうしても、キミ達と試合したいって言うからさ…つい」

青木「ついじゃねぇよ!」

木村「断れよ!あいつらなにげにやっかいなんだよ!」

鴨川「つべこべいうでない!文句言う暇あるなら、鍛錬じゃ!鍛錬!」

青木「くそ〜今度こそ勝つぞ〜!」

藤井「よっぽど縁が強いんだな、あの外人たちとは」

一歩「あ、藤井さん!」

木村「やな縁だぜ、全く」

藤井「ついさっき、彼らの公開スパーリングを観て来た」

青木「ど、どうでした?」

藤井「すこぶる調子が良い」

青木「あ〜もうヤダヤダ!!」

木村「世話になったジムのボクサーが哀れだぜ」

藤井「……いや、実はエレキもパパイアも、二人とも2ラウンドノックアウトだったんだ」

青木・木村「っ!?」

一歩「どういう事ですか!?」

板垣「言っている事が矛盾してますよ!」
317 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/04(木) 00:18:51.41 ID:TSW5Ttim0
藤井「たしかにエレキもパパイアも、絶好調だったんだ、1ラウンドは」

藤井「だが2ラウンド目から相手は本気をだした」

一歩「その相手と言うのは…」

藤井「かつて君と戦った男…ウォーリーだよ」

全員「!!?」

藤井「彼はいま、ミゲルゼールとともに、あるジムでトレーニングを積んでいる」

一歩「なぜミゲルゼールたちが…は!まさか」

藤井「そうだ、ブライアンホークが来日した」

藤井「数年前に来日したときと、同じジムで調整を行っている」

鷹村「……ついに来やがったか」

一歩「あの、ちなみに二人は大丈夫なんですか?」

藤井「さすがに試合前に、壊されたらたまったものじゃないからな」

藤井「レベルの差を感じて、両トレーナー共に、タオルを投げたんだ」

木村・青木(チッ、いっそ壊してくれたほうが俺達に有利なのに)

一歩「ウォーリー君…すごい勢いで成長してるな…」

鷹村「フン、小物がどうなろうが知ったこっちゃないが」

鷹村「ホークのやつ…ちゃんと調整してんだろうな」

藤井「ブライアンホークの変わりぶりには、もはや異常そのものだ」

鷹村「む、では噂とおりに」

藤井「何かに取り憑かれたみたいに練習していた」
318 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/04(木) 00:19:56.16 ID:TSW5Ttim0
(棒ボクシングジム)

ウォーリー「やったやった!チャンピオン二人も倒しちゃった!」

エレキ「ぜぇぜぇ…」

パパイア(このガキ…!!痛ぇぇ…)

エレキのトレーナー「頼むよミゲル!うちの選手を壊さないでくれ!」

パパイアのトレーナー「タオルを投げなかったら、二人ともどうなっていたか…」

ミゲル「むぅ、すまない。だが二人とも優秀なボクサー。簡単にはこわれないハズさ」

ミゲル「さあ、ウォーリー。そろそろ昼食をとろう」

ウォーリー「待って!ホークがまだ練習してる!」

ズドォォン!ズドォォン!

ホーク「フン!!」

熱き拳を止める事無く、サンドバックを縦に揺らし続ける

ジムメイト全員「」

会長「あれがブライアンホークだと…数年前にも、我がジムに来たが、あの時は女と遊んでばかりだった」

会長「信じられん…」

ホーク「ぜぇぜぇ…ミゲルそろそろ」

ミゲル「ん?ああ…わかった」

ミゲル「会長さん、ホークがスパーリングをやりたがっているが、いいかな?」

会長「スパーリング!?いやいや…それはできない」

会長「数年前のあの時ですら、相手を一撃KOだったんだ」

会長「いまのホークは明らかに、あの時の倍以上の強さだ。ウチの選手が壊れてしまう」

ミゲル「うーむ…ホーク、実は」

ホーク「え?なに……」

ホーク「なんだよ。雑魚しかいないのか、もういい」

ホーク「走ってくる」

ミゲル「迷子になるなよ」

ホーク「周辺をグルグル走るだけだ、大丈夫」
319 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/04(木) 00:21:12.30 ID:TSW5Ttim0
(数時間後)

ホーク「ただいま…ぜぇぜぇ」

ミゲル「少々、オーバーワークだな」

ミゲル「まあいい、夕食へいこう。昼食すらとってないだろ?」

ホーク「ああ、すっかり忘れてたよ昼食の事」

ウォーリー「おなか減った!お昼なにも食べてない!ホーク早くいこ!」

ホークー「おいおい、お前まで昼食を抜く必要はないんだぜブラザー」

(ラーメン屋にて)

青木「ヘイラッシャイ!」

店長「お、外人さんたちか」

ウォーリー「僕、日本のラーメンはじめて!」

ミゲル「ラーメンはうまいぞぉ。ただし、食べ過ぎると健康にわるい」

ホーク「……」

青木「」

店長「どうぞ、水です」

ミゲル「うむ」

青木「」

店長「おい、どうした」

青木(な、なんだぁ!?あのメンツ!!?)

青木(なんでここに、アイツらが来てんだよ!!)

ホーク「……」ジーッ

青木(なんかガン見されてるー!!こえぇぇぇ!!)
320 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/04(木) 00:22:46.68 ID:TSW5Ttim0
ミゲル「では、私と彼はラーメンと餃子のセットで」

店長「へい」

ミゲル「ホーク。君は?」

青木(いまホークって言ったよな!?やっぱり本人じゃねぇか!!)

ホーク「この大盛チャーシュー麺と、餃子、それとチャーハンで」

青木(めっちゃ食うなこいつ。試合前の鷹村さんは、ほとんど水だけで生活してるのによ)ガルル

店長「おい、何を睨んでる。失礼だぞ」

店長「すいませんうちの店員が…」ペコペコ

店長「早く作れ、もたもたするなよ」

青木(気がのらねぇ…だが、いまのおれはラーメン屋の店員であって、敵だからと言って差別は…)ブツブツ

店長「おい青木!」

青木「へ、へい!ただいま!」

〜〜〜

青木「へいお待ち!」

ウォーリー「うーん!おいしい!」ズルズル

ミゲル「やはりラーメンは良い物だ」ズルズル

ホーク「……」パチッ

二人をよそに、ホークはゆったりとしたモーションで割り箸をわり、ハシを麺に入れていく

ミゲル「そのラーメンは君の血肉となる」

ホーク「ん?」

ミゲル「鷹村いまごろ、ほぼ水だけで生活をしているだろう」

ミゲル「その苦行こそが、奇跡を起こすカギでもある」

ミゲル「だが減量苦が試合で、圧倒的に不利なのはたしかだ」

ミゲル「逆にそのラーメンは、君のエネルギーとなり、勝利の源になる」

ミゲル「よくよく、意識して食べるのだ」
321 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/04(木) 00:24:08.19 ID:TSW5Ttim0
ホーク「ああ、覚えておくよ」

パクッ…ズルズル…

ホーク「うまい…」

ズルズル…ガツガツ…

ホーク(この麺も、野菜も、肉も、スープも)

ガツガツ

ホーク(餃子もチャーハンも)

ゴクッ…

ホーク(もちろん、水も…)

ホーク(全てが、オレの力となる…!!)

青木「」

青木(け、おいしそうに食いやがって…調子狂うぜ)

ホーク「ヘイ」

青木「あ?」

ホーク「―――」

青木「あ、なんだって?」

ミゲル「餃子とチャーハンをおかわりと言っている」

青木「へ、へい!」

青木(しかしよく食うなコイツ)

ホーク(たくわえるぜ…エネルギーを!!)
322 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/04(木) 00:26:02.65 ID:o1tK7EjSO
実際のところ、試合前の減量ってどうなの
323 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/04(木) 00:27:02.69 ID:TSW5Ttim0
青木「合計○○○○円です」

青木「あざしたー!」

ミゲル「では、ホテルへ戻ろう」

ウォーリー「うん!」

ホーク「……」ジーッ

ミゲル「どうしたホーク」

青木(また見られてるーー!?)

ホーク「……」

ホーク「……」ニヤッ

ホークはジッと青木を見た後、ポンッと青木の肩を叩く

青木「」

青木(なんだ!?いきなり肩を叩かれた!?!?)

ホーク「ボクシングだけじゃなくてラーメンも一級品だ。流石だぜ青木」

ミゲル「む?ああ…そういえば…なるほど。ふむ、ここで働いてたのか」

ウォーリー「あ、よく見たら青木!ラーメンおいしかった!」

青木「」

青木(いまコイツら青木って言ったよな!!なに!?オレの事しってんの!?なんで!?)

ホーク「シーユー」
324 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/04(木) 00:29:23.92 ID:TSW5Ttim0
(翌日)

青木「……っていう事があってよ」

一歩「」

板垣「」

木村「ま、まじかよ…まあラーメン屋に来たってのは信じてやってもいいが」

木村「お前の事を知ってるはず無いだろ」

青木「いやいや!明らかに青木ってハッキリいってたんだよ!」

板垣「聞き間違いじゃないですか?」

青木「いやだから」

鷹村「ガタガタうるせぇ!!!」

全員「っ!!」

鷹村「……」

一歩(試合前の鷹村さんは機嫌悪いからな…静かにしないと)

木村(さすがに青木をいじってられるほど、気持ちに余裕ないしな)

青木(そういや最近はいじられてない、よし、一生減量してろ)

鷹村「いま!おまえは一生減量してろと思ったな!?」

青木「は!?なんで分かる…じゃなくて!そんなこと思ってませんって!」

鷹村「問答無用!」ニギッ

鷹村は青木の玉袋をギュッと握る

青木「ギャーーーー!!!!」

鷹村「安心しろ、潰してはいない」

青木「この悪魔―――!!」

青木は腹痛をこらえながらジャンプする

鷹村「帰る」

一歩「あれ、今日はもう帰るんですか?」

鷹村「ジジイが、休め休めとうるさいからな。たまには早めに切り上げる」
325 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/04(木) 00:30:25.55 ID:si0rWSbN0
減量は体重を減らして弱い相手と戦うためにする行為だ
326 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/04(木) 00:31:01.51 ID:TSW5Ttim0
(鷹村宅)

鷹村「む、そういや京姉が作っくれたスープ、まだ飲んでないな」

鷹村「走りすぎて、体重がジュニアミドルに戻ってたしな…」

鷹村「うし、ちったぁまともなエネルギーを補給するか」

〜〜

鍋を温めたあと、鷹村はどんぶりにスープを注いでいく

鷹村「いい香りだぜ」

具の野菜が千切りされているもので、太い具材はない
ほぼ具無しに近い状態だ

鷹村「……」ズズズッ

鷹村「……」

鷹村「ああ、うめぇ」

鷹村「……」

鷹村「寝るか」

そういって、鷹村は横になる

鷹村「……」グゥゥ

まだまだ空腹なのか、お腹が鳴る

グゥゥゥ

鷹村「……」

鷹村(ホーク…好きなだけ、好きなもん食ってろ)

鷹村(最後に勝つのはこのオレ様だ…!!)

グゥゥゥ

鷹村「……腹減った」
327 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/04(木) 00:34:30.72 ID:TSW5Ttim0
(試合前日・記者会見)

鴨川「問題なく、計量もパスしたな」

鷹村「ああ。さっき飯も食ったから、元気モリモリだ」

木村(ファミレスでめっちゃ食ってたしな)

青木(減量後のボクサーがいきなり暴食したら、普通は確実にお腹壊すんだけどな…どうなってんだコイツの体は)

木村「さて…おい、分かってんだろ」

青木「あったりめーよ」

一歩「どうしたんですか?」

木村「記者会見の時のことだよ」

一歩「あっ…」

青木「今日も何か、波乱を起こす可能性があるからな」

板垣「身構えてないと駄目ですね」

328 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/04(木) 00:35:36.59 ID:TSW5Ttim0
(記者会見場)

パシャパシャ、パシャパシャ

記者たちが、両陣営を写真に収めていく

鷹村「……」

鷹村は威風堂々と、腕を組んでいる

〜〜〜〜

一歩「堂々としてるな〜鷹村さん」

板垣「前回と様子が全く同じですね」

青木「それよりもなんだ、あのホークのやつれ具合。あんだけ食いまくってた癖に」

木村「思いっきり震えてるぜ」

〜〜〜〜

ホーク「」ガクガクガク

ミゲル「……」

ホーク(や、やべぇ…恐怖のあまり、昼食で食べた寿司が、胃の中から出てきちまいそうだ)
329 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/04(木) 00:36:23.46 ID:TSW5Ttim0
記者1「えーでは、さっそく質問したいのですが」

記者1「鷹村選手、この試合について一言」

鷹村「とりあえず、再びこのオレ様に挑んできた事を褒めてやる。ブライアンホークをな」

鷹村「だが勝つのはオレ様だ。ベルトは譲らない」

記者全員「オオオォォォ…」

一歩「いたって普通だ」

板垣「前回と変わらず、模範的な回答だな」

青木「らしくねぇけどな。まあ相手が相手だし」

木村「だがその相手の顔色、まじで死にそうだぜ?」

記者1「続いて、ブライアンホーク選手。今回のリベンジについて何か」

ホーク「」ガタガガタ

記者たち「おい大丈夫か…アレは」

ホーク「」ガタガガタ

藤井「おいおい、あんなんで試合になるのかよ」

真理「……ザマァみろね」

藤井「そういやお前は数年前、ホークにセクハラ発言を受けてたな」

真理「でも困ったわ。あれでは、どのみちインタビューは困難」
330 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/04(木) 00:37:28.57 ID:TSW5Ttim0
記者1「それじゃ両選手、改めて撮影をしたいので、二人ともよってファイティングポーズを」

鷹村は、ガタガタと震えるホークの側に行き、ファイティングポーズを取る
ホークも渋々、恐怖で震えながらポーズをとる

鷹村「……」

鷹村とホークの互いの腕が交差し、己の拳が、相手のアゴの下へと添える

ホーク「」ガタガタ

パシャパシャ、パシャパシャ

鷹村「……」

鷹村「ふん」

ゴンッ

ホーク「がっ…」

全員「!?」

鷹村の拳は、軽く垂直に上げる事で、ホークのアゴに当たる
辺りは騒然となる

一歩「」

青木「な、な…?」

木村「鷹村さん…!?」

鴨川「何を考えとるんじゃ!!」

鷹村「……」

鴨川「聞いておるのか!!」
331 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/04(木) 00:38:59.04 ID:TSW5Ttim0
ホーク「なっ…なっ…」ワナワナ

ホーク「何しやがる!!」ガタッ

鷹村「……」ギロッ

ホーク「ひぃ…!」

鷹村に一度は接近する物の、その気迫に気圧されてしまい、再び尻餅をつくホーク

ホーク「あ…ぁぁ…」ガクガク

鷹村「……」

鷹村「おい、ミゲルゼール」

ミゲル「む?」

鷹村「日本語わかるんだよな?ホークに伝えてやれよ」

鷹村「――――」

ミゲル「なっ…」

全員「」

鴨川「何を馬鹿げた事を言っておるんじゃ!!この馬鹿者馬鹿者!!」バシバシ

鷹村「いってぇぇな!今回はちゃんと『種』って表現したじゃねぇか!」

鴨川「そういう問題じゃないわ!!こんの大馬鹿者がぁぁ!!」

ホーク「ミゲル…鷹村はなんて言ったんだい?」

ミゲル「……」

ミゲル「彼曰く…『お前の変わりに、日本は勿論、アメリカ中の女に、自分の種を蒔いてやる。20年後は日本とアメリカから世界チャンピオンが大勢出てくるだろう』と言っている」
332 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/04(木) 00:40:12.11 ID:TSW5Ttim0
ホーク「……」

ホーク「……」

ホーク「く、くくく…」

ミゲル「ホーク?」

ホーク「ヒャーッハハハハハハハ!!!面白いジョークだぜ鷹村!!!」

記者1「ホークの様子が…」

記者2「昔の様に戻っている」

ホーク「必死に努力してようやく勝ったお前が!このパーファクトになったオレに勝つ気なのかい!?」

ホーク「前回までは練習なんて全然してなかったからな!だからお前は運よく勝てた!」

ホーク「だが今回は違う!もうオレはパーフェクトなんだ!」

ホーク「お前とは生まれ持った資質が違うのさ!」

ホーク「今度こそオレが勝って!日本中の女をメチャクチャに犯してやるよ!!!お前の変わりにな!!!」

ホーク「雑魚しかいない日本人を変えてやるよ!!泣いて喜べ日本人!!」

ホーク「ヒャーッハハハハハハ!!!!」

鷹村「……」

鷹村「通訳」

ミゲル(こ、これは前よりも過激な…こんな事、正直に言えるわけが)

鷹村「一言一句、間違いなく言え。ごまかすなよ」ギロッ

ミゲル「」ビクッ
333 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/04(木) 00:42:06.17 ID:TSW5Ttim0
気圧されたミゲルは、そのまま誤魔化す事無く、通訳し終える

ミゲル「い、以上だ…」フイッ

全員「」

真理「……最低」

一歩「」

板垣「」

青木「」

木村「」

鴨川「な…何を!?」ピキピキ

鷹村「……」

ホーク「ぜぇぜぇ…へへ、ハハハ…」ニヤニヤ

鷹村「それで良いんだよ」ズイッ

鷹村は両手をポケットに入れたまま、ズイッと、ホークに接近する
互いの額がぶつかり合う

ホーク「ひぃ!?」ドンッ

虚勢を張っていたホークは、恐怖に耐え切れず、また尻餅をつく
顔面が真っ青になり、目に涙を浮かべている

鷹村「いつまでもビクビク、ビクビクさせられても困るんだよ。返って調子狂うぜ」

鷹村「お前はいつも通り最低野郎で良い。前回の舐めきった態度はともかく、今更お前に怒りなど感じない」

鷹村「いつだってやることは一緒だ。今回も貴様を踏み台にする」

鷹村「オレ様の野望。6階級制覇のため、その踏み台だ」

ホーク「あ…ぁぁ…ぁぁ…」ガクガクガク

ギロっと睨む鷹村、そして怯えるホーク

パシャパシャ、パシャパシャ

記者たちはその構図を、写真に収めていく
334 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/04(木) 00:43:17.96 ID:TSW5Ttim0
(記者会見終了後)

ホーク「ぁぁ……ぁぁ…」ガクガク

ウォーリー「ホーク!」

ホーク「おお…ブラザー…会いたかったぜぇ…」ガクガクガク

ウォーリー「大丈夫?顔色悪い!一緒に帰ろ!」

そういって肩を貸すウォーリー

ホーク「悪いなブラザー…あ、足が震えちまって…」ガクガク

ミゲル(やるだけの事はやってきた。が、最後まで恐怖心はぬぐい切れなかったか…)

ホーク「渋い顔するなよ、ミゲル」ガクガク

ミゲル「む…」

ホーク「こんなにビビッちまっても…オレァこれでも、もう覚悟はできてんだ」

ホーク「足が震えようと、逃げたくても…それでもリングには上がる」

ホーク「何のために闘ってきた?何のために努力してきた?」

ホーク「全部、明日始まる試合ためだ」

ミゲル「うむ、分かっているなら、それでいい」

ホーク「……2人には感謝してる。オレは最後まで諦めねぇ」
335 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/04(木) 00:45:00.62 ID:TSW5Ttim0
(翌日・試合当日)

実況「今宵、この国技館にて」

実況「ボクシング史上、最高に熱い闘いが、幕を開ける…!!」

ワァァァァ!!!

観客が大きな声で歓声をあげる

青木「まだ始まってないよな?」

一歩「あ、青木さんに木村さん!お疲れ様です!」

木村「まったくよ〜!例のごとく、また引き分けだったぜ!チキショー!」

板垣「でもあの強者に3度も、引き分けに持ち込むなんて凄いですよ」

青木「へん、もうおれらの事は良いよ」

青木「それよりもメインイベントだ!」

(控え室にて)

ホーク「うーん、惜しかったぜ青木。実に残念だ。このオレが直に応援しに行ったほうが、良かったかな?」

ウォーリー「それじゃ流石に、ミゲルに怒られちゃうよ」

ホーク「ハハハハ、それもそうだな」

ガチャッ

ミゲル「意外とリラックスしてるな」

ホーク「いや?だいぶナーバスになってるよ。これでも」

ホーク「だが昨日も言ったように、覚悟はできてる」
336 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/04(木) 00:49:09.88 ID:TSW5Ttim0
一歩「わ!急に真っ暗になった!」

突如、会場中が闇に包まれる
そして、しばしの静寂の後に大きなモニター画面に、映像が映し出される

観客1「おお…あれは!」

観客2「数年前の…鷹村とホークの試合映像だ」

その映像では、鷹村が見事にKO勝利しているシーンと、ホークが無残にマットに沈むシーンが映し出されている

そして巨大モニター画面は突如、暗転する

暗闇の画面の真ん中に、白い文字が映し出される

『伝説のあの試合から』

『数年…』

『今宵、あの男が帰ってくる…!』

司会「おまたせいたしました!」

司会「WBA・WBC統一王座決定戦を行います!」

ウオォォォォォ!!!!

会場が熱気に満ちると同時に、煙幕が勢いよく飛び出る

ホークガール達「さあ、行くわよホーク」

ホーク「ああ」

ミゲル「全てを出し尽くすのだ」

ホーク「勿論だ」

煙幕を搔き分けながら、美女と野獣、そして指揮官が入場する

入場曲の、ワルキューレの騎行が、ホークの闘争本能を掻き立てていく
337 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/04(木) 00:51:43.63 ID:TSW5Ttim0
司会「青コーナー…WBA1位・WBC1位…」

司会「ブライアン!ホォォォク!!」

ウオオォォォォォ!!!!

リングに上がったホークは、ゆっくりと、白クマの毛皮ガウンを脱いでいく

ホーク「さあ、君たちはリングから降りるんだ」

ホークガールズ「ええ」

ミゲル「……」

ホーク(ついに戻ってきた)

ホークはジッと赤い入り口を見つめる
会場は再び暗転し、暗闇の中から、飛び交う赤いレーザー光線

そして煙幕が噴き出る

『セブン〜セブン〜セブン〜セブン〜』

『セブン、セブン、セブン!セブン、セブン、セブン!』

ウルトラセブンの歌が入場曲として、意気揚々と流れる

派手な翼がついた、鷹のガウンを着用した、鷹村が入場していく

鷹村「……」

鷹村(ついにきたぜ…この時が!)

司会「赤コーナー…WBA・WBC統一チャンピオン…」

司会「タカムラァァ!マァモォォルゥゥ!!!」

ウオオォォォォォ!!!!
338 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/04(木) 00:53:45.83 ID:TSW5Ttim0
国歌斉唱を終えると、リング全体が明るくなる

審判「両者、前へ」

ホーク「……」ツカツカ

鷹村「……」ツカツカ

審判「ちょっ!?二人とも」

ゴンッ

ホークと鷹村は、互いの額をぶつけ合い、にらみ合う

鷹村(フン、昨日まではビクビクしてたようだが…ようやく良い面構えになってきたじゃねぇか)

ホーク(思い出せ…この惨めな数年間。復帰してから積み重ねてきた努力の日々を)

鷹村(お前はオレ様の踏み台だ。永遠にな)

ホーク(お前をブッ殺して、エクスタシーを取り戻す)

ウォーリー「ホーク!!がんばれー!!」

ホーク(わかってるさブラザー)

一歩「鷹村さぁぁん!!」

鷹村(ああ、心配すんな)

実況「さあ間も無く、闘いのゴングがなります!!」
339 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/04(木) 00:54:27.65 ID:TSW5Ttim0
あけおめ、ことよろ
今日はここまで
340 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/04(木) 00:55:24.86 ID:+KCNJlAYo
久しぶりで乙です
とうとう始まった!
341 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/04(木) 01:03:31.32 ID:D/QekkT/0
乙乙
待ってました!

試合直前まで直らないか……
それはそうと青木が可哀想だwwww
342 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/04(木) 01:12:51.78 ID:o1tK7EjSO
真面目に殺しはしないよな 殺しかねない相手をそういう性格と知りながら手助けするトレーナー・・・
343 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/04(木) 01:17:26.98 ID:TsYdfryf0
乙。どうなるか楽しみだ。
344 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/05(金) 23:04:05.55 ID:buZMHLqy0
乙です
ホークはいつの間に青木ファンになったんだ?
345 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/06(土) 00:14:55.49 ID:un7K0aLSO
セオリーにとらわれないとことか気に入ったんじゃね
346 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/06(土) 04:06:39.08 ID:isOj2Aco0
そういえば青木vs今江戦の青木はホークみたいな動きをしてたね
親近感抱いてたりして…
347 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/06(土) 22:56:18.83 ID:7Q4D5KMp0
一歩「緊張してきた…!」

青木「ゴングはまだかよ!」

木村「こういう時って、ゴングなるの長く感じるもんな…」

猫田「ぜぇぜぇ、どうにか間にあったダニィ」

一歩「あ、猫田さん!来てくれたんですね!」

猫田「そうそうたる面子がそこにもいるダニィ」

宮田「……ブライアンホークは、どう進化したか」

一歩「宮田くん!」

宮田「オレだけないぜ」

千堂「ワイらも来てるで」

伊達「よっ!久しぶりだな」

一歩「千堂さんに、伊達さん!」

板垣「真柴さんも来てますよ」

真柴「……」

一歩「」

木村「ぎゃあああああぁぁ!!!」

真柴「チッ、うるせーな木村は…おい、幕之内。テメェは何かいう事ねぇのかよ」

一歩「あ、ああ…こ、こんばんは!!」

真柴「フン」

千堂「負けたくせに随分、態度でかいんやな、おどれは」

真柴「二回も負けたやつがそれをいうか」

千堂「あ?」

真柴「あ?」
348 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/06(土) 22:58:11.28 ID:7Q4D5KMp0
宮田「まったくお前ら毎回、似たような会話で喧嘩して、飽きないのか」

千堂「おおっと、それもそうやな。もう試合が始まる」

真柴「フン」

一歩「これだけ凄い人が来るという事は、やっぱり今日の試合はボクサーにとって特別な物なんだな…」

宮田「国内のやつらだけじゃないぜ」

そういって、宮田はある場所へ視線を送る

一歩「……!あれは…」

バイソン「……」

イーグル「……」

宮田「かつて、ホークや鷹村さんに負けた、世界ランカーたちもこの会場にいる」

イーグル(まったく想像がつかない。どっちが勝つんだ)

バイソン(さあ見せてくれ。お前の覚醒しきった姿。オレと闘った時ですら、まだ未完成なハズだ)

実況「さあ、世界最強のミドル級の立場はどちらの手に」

カーン!!

実況「いま、ゴングがなったぁぁ!!!」
349 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/06(土) 23:00:14.64 ID:7Q4D5KMp0
鷹村「……」

ホーク「……」

実況「1ラウンド開始より、早くも30秒!」

実況「両者、腕をだらりとさげたまま」

実況「リング上で円を描くようにして歩き、互いの様子をうかがう!」

鴨川(うむ、初めはそれでええ。前回のホークとはワケが違う)

鷹村(前も1ラウンド目はこんな感じで、始まったっけな)

鷹村「なら、まずは」

実況「鷹村、まずはガードをガッチリと堅め、オーソドックスなスタイルで挑む」

鷹村(さあ、今日のお前はどうくる)

ホーク「……」

ホーク「始めようか」スッ

クンッ…クンクン

実況「ホーク、右腕で顔面をガードし、左腕を前に突き出す。独特な構えだ!」

突き出された左腕は、僅かにクンクンっと上下に揺れている

ホーク(まずはリズムを作る…)

鷹村(やはり、そのスタイルで来たか)

〜〜〜

一歩「出た、あのスタイル…かつて僕と戦った」

沢村「オレのパクリじゃねぇか」

一歩「ぎゃああああああぁぁぁ!!!」

木村「さ、沢村!?」

真柴「チッ、来てたのかよ」

千堂「ワイが呼んだんや」

真柴「余計な事を」

千堂「あ?」

真柴「あ?」

宮田「黙って観戦できないのかお前ら」

沢村「フン、オレはただ試合を観に来ただけだって言うのによ」
350 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/06(土) 23:01:31.99 ID:7Q4D5KMp0
実況「さあ、1ラウンド開始より早くも1分が経過!」

審判(そろそろ、両選手に警告しておくべきか?これじゃラチがあかない)

鷹村(減点喰らう前に、そろそろ手を出しておこう)

ヒュン!

鷹村「ッ!」

ホーク「……」

鷹村(なんだ?いま、何かが目の前まできて…)

ヒュン!

鷹村「!?」

鷹村(まさか、こいつジャブを打っているのか!?早ぇぇ…!)

ヒュン!

鷹村(だがなぜ当てない?なぜ寸止めなんだ)

ヒュン!

鷹村(こいつ…さては挑発か!?)

鷹村(いい度胸してんじゃねぇか!!)
351 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/06(土) 23:02:56.07 ID:7Q4D5KMp0
ホーク「ハッ…!」ビクッ

鷹村(ん?なんだ急に…ビビッた面みせやがって)

鷹村(オレ様がにらんだからか?チッ、まだオレ様にビビッてんのか!)

ホーク「……」チラッ

鷹村「ん?」チラッ

観客全員「んん?」チラッ

ホークはおびえた表情のまま、チラッと視線と横に向ける
思わず会場中の全員が、ホークの視線につられる

鷹村(おっといけねぇ…つい、よそみを)

鷹村「あれ?」

鷹村「ホークがいねぇ。どういう事だ」

鷹村「奴はど、ゴォォッ!?」

ボゴォォン!!!

その刹那、鷹村の顔面は真上へと向けられる
アゴから垂直に凄まじい、衝撃が走る
352 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/06(土) 23:04:24.53 ID:7Q4D5KMp0
鷹村(ま、まぶしい…?)

鷹村(なんだ、なぜオレ様は、天井の照明を見つめているんだ)

鷹村(なぜ体が宙に浮いている)

鷹村(あれ、照明の他に…あれは、腕?グローブ?)

鷹村(やばい、倒れちまう…!踏ん張れ!!)

鷹村「フンンン!!!」

実況「なんだ!?何が起きた!!」

実況「鷹村!いつの間にか殴られていたが、どうにか踏ん張る!」

鷹村「危なかった、もう少しでマットに沈むところ…ガッ!?」

バキュゥゥゥン!

ホーク「さあ、銃の乱れ撃ちだ」

バキュゥゥゥン!バキュゥゥゥン!バキュゥゥゥン!バキュゥゥゥン!

鷹村「……ッ!!!」

実況「まるで銃弾のようなホークのジャブが、容赦なく鷹村を襲う!!」

一歩「ば、バレット…!!」

板垣「は、早すぎて見えない…」

沢村「やっぱりオレのパクリじゃねぇか」

木村「いや、その前にツッコムべき所が他にも」

青木「オレのパクリじゃねぇか!!?よそ見!カエルパンチ!」
353 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/06(土) 23:05:11.36 ID:7Q4D5KMp0
鷹村(まずい…!やつにペースを…)

鷹村「ここはカウンターで!!」ブンッ

ホーク「おおっと逃がさないよ」

ホーク「フン!!」

ホークが左ジャブをやめると同時に、鷹村は右ストレートをはなつ
そのタイミングに合わせるようにして、ホークも右ストレートを打つ

ホーク「いくぜ…閃光!」

ズドォォォォン!!!

鷹村の右ストレートを避け、同時に目にも留まらぬホークの右の一撃が、鷹村の顔面をとらえる

鷹村「ァ…ァァ…」

鷹村の体は宙に、グルッと1回する

ドォォン

実況「ダ、ダウゥゥン!鷹村!早くもダウン!!」

鴨川「」

八木「鷹村くんが1回転した!?」
354 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/06(土) 23:06:21.09 ID:7Q4D5KMp0
鷹村「」

ホーク「ぜぇぜぇぜぇ…」

審判「ワン!ツー!」

青木「い、いま鷹村さんの体、1回転したよな…!?」

木村「信じられねぇ…あの鷹村さんの巨体を…」

一歩「じ、人外…」

板垣「そんな、これで終わりってことは…」

宮田「あるわけないだろ!バケモノなのは鷹村さんも一緒だ!」

一歩「鷹村さぁん!立って!!」

観客「タッカムラ!タッカムラ!タッカムラ!」

実況「早くも鷹村コール!しかし、この信じられない事態を、乗り超える事ができるか!?」

審判「ファイブ!シックス!」

鴨川「鷹村!もどってこぉぉい!!」

鷹村「」ビクッ

鷹村「う…ぁぁ…」

審判「セブン!」

鷹村「……おい、カウントやめろ」ギロッ

審判「ッ!」

審判「ボ、ボックス!」

実況「鷹村!どうにか立った!」
355 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/06(土) 23:06:26.48 ID:KbEdR9ii0
もうよそ見使ったのか
356 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/06(土) 23:09:47.62 ID:7Q4D5KMp0
鷹村「や、やろう…」ピキピキ

鷹村「このガキィィ!!」ダッ

実況「全力疾走で相手に向かう」

ズドォォン!!

ホーク「ッ!?」

実況「鷹村の右フルスイングがホークの顔面を襲う!」

鷹村(ディフェンスの弱さは相変わらずだな!その構えは攻撃主体だ、ダメージを受けやすい!)

ズドォォォン!!!

実況「今度は左!!」

ホーク「ウォォォ!!」ガクッ

ウォーリー「ホークゥ!!!」

ホーク(心配するなブラザー、たしかに奴のワンツーは凶器だが)

ホーク(この程度じゃ、くたばらないよ)

鷹村「もう一発!!!」

ズドォォン!!!

実況「フルスイング3発目!!!」

ホーク「お…おお…ぉぉ…」フラフラ

鷹村「ん?」

実況「ホーク、逃げるようにフラフラと後ろ歩きで、ロープ際へと逃げていく」

鷹村(フン、前回の防衛戦でも、挑戦者を一撃KOでマットに沈めたからな)

鷹村(とはいえ相手はホークだ、こんな簡単にくたばるハズないのだが…)

鷹村(まあいい、追撃するぜ!)
357 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/06(土) 23:10:56.19 ID:vP5+nDQNO
間柴定期
358 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/06(土) 23:12:48.92 ID:7Q4D5KMp0
ホーク「あ…ぁぁ…」ガクガク

ホーク「ぁ…」ガクッ

実況「おおっとホーク!ダウン寸前だ!」

鷹村(ダウンする前に、顔面をもう一発なぐらせろ!!)

実況「背面から倒れこむホーク、しかし追撃をやめない鷹村!」

ホーク「……」ガシッ

実況「ホーク、ギリギリの所で、片手でロープを掴む」

鷹村(表情がイッちまっている…反撃はない!)

鷹村「このままブチのめしてやるよぉ!!」

ホーク「……」スッ

ズドォォン!!!

上からパンチを打ち下ろそうとした瞬間だった
追い詰めていたハズの鷹村のアゴに衝撃が走った

鷹村「ガハァ…!?」

実況「でたぁ!ホーク必殺の、上体反らしからのアッパー!」

鷹村「あ…ぁぁ…」ガクガク

鷹村(足が…いう事、聞かない…)

鷹村(まだ1ラウンドだぞ!?ばかな!!)

ホーク「……」

鷹村「ッ!!」

ホーク「……」ニヤッ

鷹村(余裕の笑み…コイツまさか、ワザとダメージが、きいてた演技してたのか!?)

鷹村(青木みたいなマネしやがって…!!)

ホーク「ゴートゥゥヘェェル!!」

メキャ…!!

鷹村「」

ホークの右の打ち下ろしパンチが、鷹村の顔面を襲う
そしてそのまま、強引にマットに沈めていく

鴨川「鷹村!!!」
359 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/06(土) 23:16:07.85 ID:7Q4D5KMp0
実況「鷹村!なんと二度目のダウン!」

鷹村「く、ぐぅぅ…ぅぅ…」

審判「ワン!ツー!」

鷹村「舐めやがって!!!」

鴨川「これ!もっと休まんか!」

鷹村「こちとらイラついてんだよぉ!」

審判「ボックス!」

鷹村「ぶっ殺してやるよぉ!!」

ズドォォン!ズドォォン!!

ホーク「ぐっ…!!」

実況「ホーク!鷹村の気迫に押され、おもわずガッチリとガードを堅める!」

ホーク(パワーアップしたのはオレだけじゃない…奴も一緒のようだ)

ホーク(1つ1つのパンチが、早くて、鋭くて重い!!)

ズドォォン!ズドォォン!!

ホーク「ぐっ…押されてたまるか!!」

ズドォォォォォン!!!

鷹村・ホーク「グガァ…!!!」

互いの腕が交差しながら、鷹村の左と、ホークの右が、互いの顔面を強打させていく
同時に口から血が噴き出る

カァァァン!!

実況「ここでゴングが鳴った!第1ラウンド終了!!」

青木「な、なんて内容の濃い1ラウンドだったんだ」

木村「まだ1ラウンドしか経ってないのかよ…」
360 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/06(土) 23:17:28.91 ID:7Q4D5KMp0
鴨川「派手にやられたのう」

鷹村「あんにゃろ、ふざけた真似しやがって」イライラ

鴨川「言い訳しとる場合か」

鴨川「しかし、ホークが強いのも事実。なかなか鍛えこんできたようじゃな」

鷹村「闘い方だけじゃねぇ。身体能力も跳ね上がっている」

鷹村「それに頭も使ってる。まったく小ざかしいぜ」

鴨川「それだけ、貴様を倒すのに躍起になっている証拠じゃ」

鷹村「ああ、だが心配すんな。まだ試合は始まったばかり」

鷹村「この足の震えだって、オレ様なら1分以内で回復し、おさまる」ガクガク

鴨川「あまり貰いすぎるなよ」

鷹村「安心しろ、最後に勝つのはオレ様だ」

鷹村(……とはいえ、いきなりダウンを2つ奪われたのはキツイぜ)
361 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/06(土) 23:18:07.33 ID:7Q4D5KMp0
ホーク「見たかい?1ラウンドで二度もダウンを取っちゃったよ」

ミゲル「ああ、いい調子だ。上々の立ち上がりだ」

ホーク「この日のために鍛えてきたんだ…絶対にアイツを…」

ホーク「フ、フフフ…ククク…」ニヤッ

ホーク「……思い出してきたよ。そして感じてきた」

ミゲル「ん?」

ホーク「エクスタシーを」

ホークの目は、悪魔のごとく、真っ赤に染まっていた

ホーク「実はさ、もう半立ち状態なんだ」

ホーク「あともう少しで、ギンギンのガチガチさ」

ホーク「このまま鷹村を殴りまくって」

ホーク「完全に立たせて見せる…!!」

ミゲル「興奮するのは結構だが、油断はするなよ?」

ホーク「分かっている。奴が本当に怖いのは、後半からだ」

ホーク「後半になるまえに…殺す!!そして気持ちよくなる!!」
362 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/06(土) 23:20:53.20 ID:7Q4D5KMp0
鷹村「……ジジイ、頼みがある」

鴨川「む?」

鷹村は立ち上がり、鴨川に背を向ける

鷹村「アレ、やってくれ」

鴨川「アレとは、なんじゃ」

鷹村「アレだよアレ!前回もやっただろうが」

鴨川「……」

鴨川「良かろう、行くぞ」

鴨川「オラァァ!!」

バシィィィィン!!!

鷹村の背中に、平手で叩く
その背中には鴨川の手形、赤い手のあとが残る

一歩「出た、会長からの気合の精神注入!!」

鷹村「おっしゃああ!行くぜ!」

鴨川「いってこい!」

〜〜〜

ミゲル「さあ、ホーク」

ミゲル「エクスタシーを取り戻してこい!」

ホーク「ああ!ギンギンになって帰ってくるぜ!!」
363 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/06(土) 23:22:01.96 ID:7Q4D5KMp0
今日はここまで

(状況)
1ラウンド終了
鷹村2回ダウン
ホーク0回ダウン
364 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/06(土) 23:31:01.93 ID:cFucIm4no
乙です
とうとう始まった!
365 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/07(日) 00:56:25.54 ID:yS7rW7Xv0

青木みたいなマネではなく青木のマネだって会長は気付いてるのかな?
366 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/07(日) 04:03:46.80 ID:Ye6yfw8W0
オールスター大集合のお祭り感いいね
ホークのカエルパンチ想像して笑った
前と同じあのヒラヒラ衣装だと踏んづけてコケないかが心配だなw
367 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/07(日) 19:17:16.22 ID:pjhE5Ss+O
前回一撃で倒したと言っていたから、一歩が負けたあとの出来事なのかな。
368 : ◆l4sgZhbp7U [saga]:2018/01/21(日) 01:21:36.26 ID:jKvrMY6E0
【報告】
しばらく、更新が遅れるかもしれません(今更感)

理由は転職&事務手続き、そして新しい職場での仕事を覚えなければならないから

1日1レスの勢いで書いていけば、更新できなくもないけど…
基本的に、テンション上がらないと書けない性質なので、それが実現できるか分からない

次回の投下量が、10〜20レスなのか、それとも1〜3レス程度なのかは多分気まぐれになるかもしれません
申し訳ないです


やっと一歩の原作ショックから立ち直れてきたのによぉ…
369 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/21(日) 01:43:19.01 ID:snF/ozJW0
了解まってます。保守する。
370 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/21(日) 02:43:44.75 ID:UFKQlTIsO
乙です
待ってます
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