ガヴリール「千年前の悪魔?」

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60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/14(金) 03:13:33.58 ID:1QsoN/M20
サターニャ「あんたたちだって、本の持ち主は天使なんでしょ!?」

千年前の悪魔「我々の本の持ち主は、ゾフィスによって調整を受け、心を操られた天使だ」

千年前の悪魔「呪文を唱えてくれる道具だな!はっはっは!」

サターニャ「何て酷いこと……!!」

千年前の悪魔「酷い?我々の方が酷い目にあわされたんだぞ?」

千年前の悪魔「千年前の戦いで我々を石に封じ込めたのは、他でもない、天使なのだからな!」

サターニャ「なっ!?」

ガヴリール「それでか、私に向ける強い恨みのこもったあの視線は」

千年前の悪魔「そうだ。我々は天使のせいで千年間も……石の中に閉じ込められた!」

サターニャ「そんな……、本当なの?ガヴリール」

ガヴリール「千年前の話だぞ、私が知るかよ。ただ……」

サターニャ「?」

ガヴリール「ひとつ合点が行くことがある」

ガヴリール「石版が天界でみつかったことだ。最初は疑問でしかなかったが、天使が悪魔を封じたのであれば、石版が天界にも存在したことに説明はつく」
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/18(火) 23:38:34.87 ID:pmG4ZrC00
サターニャ「てことは、本当なの……?」

ガヴリール「可能性はあるな」コク

千年前の悪魔「これは魔界より課せられた、王を決める戦い。天使の本の持ち主を使い、悪魔同士が戦い合い、1人の王を決めるもの」

千年前の悪魔「しかし」

千年前の悪魔「それは間違いだった。千年前には気づけなかった。この戦いの本当の意味……」

千年前の悪魔「これは本来、悪魔と天使が戦い合うものということを」

ガヴリール「何だと……?天使と悪魔の戦いを助長するために、天使を戦いに巻き込んでるってのか?」

サターニャ「そんなことあるわけないわ!天使は本の持ち主なのよ!」

千年前の悪魔「それがどうした?」

千年前の悪魔「ゾフィスは魔界の王になったら、天界と戦争を起こすと言っていたぞ」

ガヴサタ「「!?」」
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/18(火) 23:48:21.76 ID:pmG4ZrC00
ガヴリール「お前らがゾフィスに協力する理由はそれか」

千年前の悪魔「そうだ」

千年前の悪魔「我々の側につくのなら今のうちだぞ、そこの悪魔。でなければここで魔界に帰ってもらうことになる」

サターニャ「…………」

ガヴリール「どうする?サターニャ」

サターニャ「どうするって、あんたはどうするのよ。もうあんたにも無関係な話じゃないわ」

ガヴリール「まあそうだけど。正直天界のことはどうでもいいんだよなぁ、地上で暮らしたい身としてはさ」

サターニャ「あんたこんな時に何言ってんの?」

ガヴリール「冗談だよ、そんな顔するな」

ガヴリール「もしもお前が悪魔として向こうにつくなら、この本はお前に返そう。もう1度聞くぞ、お前はどうする?」

サターニャ「本を返すですって?」ニヤ

サターニャ「その本はもうあんたに預けたものよ。私の本の持ち主は1人だけ。あんただけよガヴリール」
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/19(水) 00:01:30.26 ID:74qp5/m+0
ガヴリール「……、そうかよ」

千年前の悪魔「何?まさかお前ら」

サターニャ「なーーーっはっはっは!天界と戦争ですってぇ?小悪魔らしくスケールがちっちゃすぎる話だわ!!」

千年前の悪魔「なに!?」

サターニャ「そんなことせずとも真の大悪魔ならば下界、いや天界すらもその存在でもって簡単に支配下に置いてみせるわ!!」ビシッ

ガヴリール「何言ってんだこいつ」

千年前の悪魔「どうやら容赦はいらないようだな」

サターニャ「大悪魔になるのはこの私よ!行くわよ、ガヴリール!」

ガヴリール「へいへい」
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/24(月) 00:01:13.32 ID:NL7GpJI20
千年前の悪魔「呪文を唱えろ天使!」

本の持ち主「ボギルガ!」コオオ

本の持ち主「デズルガ!」コオオ

ギュビッ!!ガッ!!

千年前の悪魔「2対1で勝てるわけがないだろ!」

ガヴリール「サターニャ、ちょっと下がれ」

サターニャ「は!?何でよ!」

ガヴリール「いいから」パアア

ガヴリール「(天使結界)」ヴン!!

ドガアアアン!!

千年前の悪魔「っ……!?」

千年前の悪魔「結界で全て防がれた!?」

ガヴリール「今だ!」コオオ

サターニャ「!…わかったわ!」バッ

ガヴリール「悪魔的行為(デビルズアクション)!」コオオ
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/24(月) 00:07:41.49 ID:NL7GpJI20
ギュンッ!

千年前の悪魔「!」

サターニャ「隙だらけよ!」ズバアッ

千年前の悪魔「ぐああああーーっ!!」

千年前の悪魔「悪魔ともあろう者が天使の力を借りるなど……!!」

サターニャ「はぁ!?べ、別に今のは私1人でもなんとかなったし!?」

スピュッ

千年前の悪魔「ぐあああ!!」

サターニャ「!?」バッ

千年前の悪魔「天使の矢……くそが!どこから……!!」キョロキョロ

千年前の悪魔「お、おい、お前の体!」

千年前の悪魔「え!?透けて……、まさか!?」

メラメラメラ……

ガヴリール「勝負あったな」

千年前の悪魔「馬鹿な、本が燃え……いつの間に……」

ガヴリール「天使には瞬間移動が使えるんだ、知らなかったのか?」
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/24(月) 00:23:45.18 ID:NL7GpJI20
千年前の悪魔「ふ、ふざけるな!これだから天使は……!!」バッ

ガキィン!!

サターニャ「勝負がついたのに、悪あがきなんてみっともないわよ」

メラメラメラ……シュウウ

千年前の悪魔「くそが、こんな、こんな簡単に……」スゥ…

ガヴリール「これで操られていた本の持ち主たちも解放されたな」

サターニャ「って、あんたねぇ!」クルッ

ガヴリール「あ?」

サターニャ「何1人で終わらせてるのよ!!私を活躍させなさいよ!!大悪魔になるのは私なのよ!?」

ガヴリール「だってさ」

サターニャ「何よ」

ガヴリール「お前の術って身体能力強化みたいなやつで、複数相手向きじゃないじゃん」

サターニャ「それは……、そうだけど」
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/24(月) 00:32:20.72 ID:NL7GpJI20
ガヴリール「まあ、いい囮になったんじゃないか?」

サターニャ「あんたね!!……はぁ、ったく、あんたが本気を出せば、きっと私の力も要らないんでしょうね」

ガヴリール「何だよ、落ち込んでんのか?」ニヤ

サターニャ「ふん、そんなわけないでしょ。最初から本気出せって言いたかったのよ」

ガヴリール「本気を出すのは疲れるしやだ」

サターニャ「やっぱり駄目ねこの天使」

ガヴリール「でも今は別だ。タプリスを助けるまではな」

サターニャ「私を大悪魔にするまで、でしょうが!」

ガヴリール「あのなー、天使力も使えば減るんだからな。あんまり当てにされても困る」

サターニャ「別に当てになんかしてないわよ!!」
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/24(月) 03:39:55.54 ID:Hyp/DFVq0
ガッシュ知らないけど面白い
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/26(水) 23:22:40.09 ID:1+iLg8Xb0
ガヴリール「そんで?ゾフィスはどこにいるんだ?」バサッ

サターニャ「向こうから気配がするわ。逃げないってことは、迎え撃つ気みたいね」バサッ

ガヴリール「そっちのが楽で助かる」

サターニャ「……」バサバサ

ガヴリール「……」バサバサ

サターニャ「ガヴリール」

ガヴリール「ん?」

サターニャ「さっきあいつが言ってたことってさ……」

ガヴリール「何の話?」

サターニャ「天使が本の持ち主になる理由よ。少し思っちゃったの……魔界の王を決める戦いなら、確かに悪魔同士でやれば充分だって。どうしてこの戦いに天使を巻き込むのかって……」

ガヴリール「……」
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/26(水) 23:39:54.11 ID:1+iLg8Xb0
サターニャ「あいつらの言う通り、魔界の王を決める戦い、なんてただの建前で、本当の目的は、悪魔と天使が戦うためなのかしら……」

ガヴリール「……んなもん知らねーよ」

サターニャ「え?」

ガヴリール「この戦いがどんな意図でされてようと、どうでもいいだろ」

サターニャ「いや、よくないでしょ!」

ガヴリール「じゃあもし本当に、天使と悪魔を戦わせる意図で行われていたとしたら、お前は私に鎌を向けるのか?」

サターニャ「ななな何言ってんのよ!?自分の本の持ち主にそんなことするわけないじゃない!!」

ガヴリール「じゃあ、ほかの天使なら?」

サターニャ「……」
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/27(木) 00:07:40.20 ID:RnuVE5a10
ガヴリール「そうだな、私目線の話だが例えば悪魔でもヴィーネはすごい良いやつだ。これからも仲良くやっていきたいと思う。でもゾフィス、あいつは別だ。ぶっとばしたい」

サターニャ「う、うん……それは私も同じだけど」

ガヴリール「じゃあそんなもんでいいんじゃね?」

サターニャ「って何でそんな適当に受け流せるのよ!」

ガヴリール「はぁ……、前から思ってたこと言っていい?」

サターニャ「な、何よ」

ガヴリール「お前真面目すぎ」

サターニャ「はあ!?」

ガヴリール「まー、真面目なことが悪いこととは言わないけどさ」

サターニャ「あんたは適当すぎよ……」ボソ

ガヴリール「うるっせーな、いいだろ適当で。魔界の意図なんて知るかってんだよ。それよりもお前がどうしたいか、だろ」

サターニャ「……、自分がどうしたいか」
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/28(金) 23:47:38.17 ID:ACQumPUL0
スイーッ
ストン

サターニャ「ここね……」

ガヴリール「よし、慎重に」

ギィ……バタンッ!!

サターニャ「サタニキア様とその使い魔ガヴリールが来てやったわよ!覚悟しなさい!ゾフィス!!」

ガヴリール「ってお前さぁ、なんですぐ入るわけ?何も考えてないわけ?」

ゾフィス「お待ちしておりましたよ」

タプリス「天真先輩!」

ガヴリール「あっタプリス……!」

サターニャ「!……」ゾワ

サターニャ「ガヴリール、ちょっと!」

ガヴリール「あ?何だよ呪文唱えるぞ」

サターニャ「嫌な感じがするわ……魔力が充満しているような」

ガヴリール「どういうことだ?」
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/29(土) 00:26:22.56 ID:PAkKRolF0
サターニャ「おそらくこの場にいる悪魔はこいつ1体だけだけど……でも気をつけて」

ガヴリール「何をだよ、もっと何か分からないのかよ」

サターニャ「わからないわ!」

ガヴリール「無能悪魔だな」

サターニャ「とにかく、気をつけるのよ!」

ガヴリール「ちっ…(じゃあ念のため最初から結界を…)」ヴン!

シュウ…

ガヴリール「あ?」

サターニャ「何?」

ガヴリール「結界が張れん」
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/29(土) 02:01:11.49 ID:PAkKRolF0
ゾフィス「当然。ここは私の張った魔術結界の中ですからね」

ガヴリール「何?」

サターニャ「いつの間に!?」

ゾフィス「最初からですが」

タプリス「あなたたちが自分から入って来たんですよ!」

サターニャ「この嫌な感覚はそれだったのね!卑怯よ!こんな待ち伏せみたいなこと!」

ガヴリール「何も考えず入ったお前のせいじゃねーかよ!」

ゾフィス「この魔術結界の中では天使の力は使えません」

ガヴリール「んな……確かに神足通も使えねえ、というか、天使力のコントロールが効かない。やられたな」

サターニャ「何ですって!」

ガヴリール「……、でもタプリスも中にいるけど?」

タプリス「はい?」

サターニャ「ふん、わかったわ!あんたの思惑が!!天使の力を借りず、公平にやろうって話ね!!」
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/29(土) 23:29:10.02 ID:PAkKRolF0
ゾフィス「ふふ……、公平、ですか」

サターニャ「何よ?」

ゾフィス「そうですね、公平です」

ガヴリール「仕方ない、行くぞサターニャ。私は呪文唱えるくらいしかできないから、頼むぞ」コオオ

サターニャ「任せなさい!悪魔として格上なのは当然私、負ける理由がないわ!」

ガヴリール「悪魔的行為(デビルズアクション)!」コオオ

サターニャ「はあっ!」ズバッ

ゾフィス「やはり速い!距離をとっておいて正解です」

タプリス「ラドム!」コオオ

ドカァン!

サターニャ「(あいつの爆炎の術は手から出る!大体の攻撃位置は読めるわ!)」サッ

ドカァン! ドカァン!

サターニャ「(それがわかれば避けるのも簡単!)」サッ

ゾフィス「!!」
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/29(土) 23:39:52.41 ID:PAkKRolF0
ズバッ

ゾフィス「ぐあっ!」

サターニャ「さあタプリス、あんたに攻撃はしたくないけど、本は力づくでも渡してもらうわよ」

タプリス「駄目です!」ババッ

サターニャ「ちょ、何でこんなやつ庇うのよ!」

ゾフィス「今のタプリスは私の道具なのですから当然です」

タプリス「テオラドム!」コオオ

ドカアアアン!!

サターニャ「あっぶな!」

サターニャ「(心が操られているのなら、少し手荒なこともしないとどうにもならないわね…!)」

ドカアアアン!! ドカアアアン!!

サターニャ「くっ、こんな狭いところで爆発を連発させるんじゃないわよ!ほとんど逃げ場が……!!」ハッ
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/29(土) 23:48:34.80 ID:PAkKRolF0
ゾフィス「ようやく気づきましたか。少しは本の持ち主に気を配らないと、あっさり燃えてしまいますよ?本が」

サターニャ「ガヴリール!」ヒュンッ

ガヴリール「……、大丈夫、本は無事だ」

サターニャ「本よりあんたの体は!?」

ガヴリール「心配すんな、爆発がちょっと熱いだけだよ。でもこの部屋の狭さ、術の強度が増すぶん逃げ場がなくなる」

サターニャ「ええ、あいつらそれも考えてるわ」

ガヴリール「ともかくお前は私のそばにいると攻撃もできない、私なんかより敵に集中しろ」

サターニャ「そんなこと……」

ガヴリール「本は守ってやるからさ。それとも私が信用できないか?」

サターニャ「そ、そんなわけないでしょ!タプリスには悪いけど、私も本気で本を取りに行くわ」

ガヴリール「遠慮するな。あいつだってこんなこと、望んでない!」

サターニャ「わかったわ!」コク
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/30(日) 00:00:58.07 ID:01O5D/pS0
ゾフィス「(本の持ち主を守るかと思いましたが、向かってきますか。離れてくれるなら好都合ですね)」

ゾフィス「タプリス、最大呪文を。一気に決めましょう」

サターニャ「(!…ゾフィスの本の輝きが……!まさか)」

タプリス「ディオガ・ラドム!」コオオオオ

ドカアアアアアアン!!!

サターニャ「ぐっ……!」ブオッ

ドッ ドシャッ

サターニャ「(こんなでかい術を屋内で放つなんて、何考えてるのよ……!!)」

サターニャ「あっ!」

タプリス「……」

サターニャ「タプリス!」バッ

サターニャ「大丈夫!?何よあいつ、自分の本の持ち主まで巻き込むなんて……」

タプリス「駄目、です、本は、燃やさせません、よ……」グググ

サターニャ「(こんな状態でも、あいつの本を守ろうと……)」グッ
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/30(日) 00:16:22.25 ID:01O5D/pS0
ゾフィス「無駄ですよ、その道具は死ぬまで本を守り続けますからね」

サターニャ「ゾフィス!」バッ

ゾフィス「おっと、鎌を構えるのはやめてもらいましょうか?」スッ

サターニャ「えっ……、私の本…?」

ゾフィス「あなたの本は私の手の中です」

サターニャ「そんな!じゃあガヴリールは……!」バッ

ゾフィス「天使力の使えぬ天使など赤子の手を捻るようなものです。私の結界内にあなたたちが入った段階で勝敗は決してしましたよ」

ガヴリール「……」

サターニャ「ガヴリール!」

ゾフィス「しかし驚きです。あなたは天使の心を操る能力など持っていない。一体どんな魔術でもって天使に本を守らせていたのです?」

サターニャ「は……?」
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/30(日) 00:24:34.25 ID:01O5D/pS0
サターニャ「あんたなんかと一緒にしないで!友達に魔術なんて使うわけないでしょうが!」

ガヴリール「……うっ」グッ

サターニャ「あっガヴリール!」バササッ

ゾフィス「天使を友達と呼称しますか、面白いですね」

サターニャ「大丈夫!?」

ガヴリール「……あれ?お前は」

サターニャ「?」

ガヴリール「悪、魔……」ギン

サターニャ「え?」

サターニャ「どうしたのよ、ガヴリール……」

ゾフィス「あぁ、そうそう。本を奪う前に、その天使の心も操らせてもらいました」

ゾフィス「余興というものです。本を燃やす前のね」ニヤ

サターニャ「あんたが……、ガヴリールの心を操って、本を奪ったって言うの?」
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/30(日) 00:38:19.77 ID:01O5D/pS0
ゾフィス「さて、天使の力を抑える結界はもう要りませんかね」パチン

ゾフィス「存分に力を奮ってください、目の前の悪魔を殺すために、ね」

ガヴリール「……」パアアア

サターニャ「そんな……、ガヴリール……」

ゾフィス「安心してください。後で天使の洗脳は解いてやりますよ、あなたを殺した記憶は残したままね」

サターニャ「……!」

ゾフィス「あなたを殺したのが自分だとわかった時、どんな心の壊れ方をしてくれるんでしょう、実に楽しみです」

サターニャ「何て、やつなの……!」

ゾフィス「私は、悪魔ですよ」ニヤ

サターニャ「……!」

ゾフィス「さあどうします?殺られる前に殺ってしまいますか?友達と呼んだ天使を」
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/30(日) 02:12:26.27 ID:c8Onrq3Mo
普通に面白い
ゾフィスの性格の悪さ出てるわ

ただ、ゾフィスの最大呪文はディオガ・テオラドムだったはず
ディガン・テオラドムとかいうのもあったかな
威力はディオガ>ディガンだけど、ディガンもかなり強力な呪文
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/31(月) 00:14:00.41 ID:AXMVZE6/0
バシュッ

サターニャ「っ!」バッ

サターニャ「(何よ今の!手加減も何も無いじゃない……!!)」

バシュッ バシュッ
ドガアアアン!!

サターニャ「……くぁッ!!」

ドサッ

サターニャ「(掠っただけでこれって、何よあいつ、強すぎじゃないの……)」

サターニャ「(首席なんて半信半疑だったけど、こいつ本当に凄い天使だったのね…….)」

バサッバサッ
ストン

ガヴリール「……反撃してこないのか?」

サターニャ「……」

サターニャ「ちょっと前にね、ある天使に言われたのよ。お前がどうしたいか、で考えろって」

サターニャ「だから私は、あんたに鎌は向けない」
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/31(月) 00:24:41.46 ID:AXMVZE6/0
ガヴリール「……じゃあこのまま死ぬのか?」パアア

サターニャ「やれるもんなら、やってみなさいよ」ニヤ

ガヴリール「……」パアア

ガヴリール「死ね」

バシュッ

ゾフィス「ぐああああっ!!!!」ドシュゥ

サターニャ「……!」

ゾフィス「ぐ、あ……な、なぜ」

ガヴリール「天使を舐めてんじゃねーぞ、くそ悪魔」

ゾフィス「な、に!?術が解けている……!?」

ガヴリール「何驚いてんだ?自力で解けないとでも思ってたのかよ」

ガヴリール「自分から結界解いたのが仇んなったな」
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/31(月) 00:49:11.32 ID:AXMVZE6/0
ゾフィス「馬鹿な!私の術を自力で解くなど、そんなことが……!」

ガヴリール「お前は私の力を侮ってないと思ったけどな?じゃなきゃあんな結界張る必要ない」

ガヴリール「お前は私の天使としての力を恐れていた、そうだろ?」パアアアア

バシュッ

ゾフィス「ぐああああっ!」ドサッ

サターニャ「ガヴ、リール……!良かったぁ……」ギュ

ガヴリール「うわきもっ、抱きついてんじゃねえよ!」

ガヴリール「……てかお前、私が自力で術を解くの読んでたのか?」

サターニャ「ううん。でもあんたさっき言ったじゃない、本は守るって。私はあんたの言葉を信じただけよ」

ガヴリール「……っ、そうかよ」

ゾフィス「ぐ、ぅ……」グググ
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/31(月) 01:23:28.52 ID:AXMVZE6/0
ゾフィス「タプリス!呪文です!こいつらに最大呪文を……!!」

タプリス「……」

サターニャ「タプリスはあんたの術に巻き込まれてたわ、怪我を負いながらあんたの本を守ってね!」

ゾフィス「当然でしょう、命を張って本を守るよう操作しているんですから!クソッどこまで役立たずの道具なんだ!!くそ天使が!」

ガヴリール「この外道とは話をするだけ無駄だわ」

ゾフィス「本がこちら側にあるのを忘れましたか?私の言うとおりにしなければすぐにでも燃やして」

ガヴリール「うるせぇ勝手に燃やしとけ」パアアア

バシュッッ

ゾフィス「がはぁ!」ドサァ

サターニャ「いや燃やしとけじゃないわよ!!」

ガヴリール「燃えなかったみたいだな」ヒョイ

サターニャ「し、心臓に悪すぎるわ……」

ガヴリール「ま、お前が信じてくれたのに、かっこわるい真似はできないしな……」

サターニャ「え?」

ガヴリール「何でもない」
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/31(月) 23:02:21.69 ID:AXMVZE6/0
メラメラメラ…

ゾフィス「クソが!クソがぁ……」シュウ…

ガヴリール「うるせーな、とっとと魔界帰れよ」

サターニャ「こんだけ下界で暴れ回って、天使にも手を出したらきっと魔界警察も黙ってないわよ」

ゾフィス「下級悪魔風情が……ただの運で当たりの天使を引いたお前に、オレの気持ちなどわからんだろうな……!」

サターニャ「……?下級悪魔風情って?もしかして私のこと?」

ガヴリール「お前以外いないだろ」

サターニャ「はあ!?うちは下級悪魔じゃないしぃ!そもそもガヴリールが当たり天使って……ふふ、あはははは!!」

バシッ

サターニャ「何すんのよ!駄目天使!」

ガヴリール「……お前のその言い方だと、パートナーの天使はランダムで選ばれるように聞こえるが?」

ゾフィス「そうだ。オレたち下界に来た悪魔には1人に1人ずつ、天使の本の持ち主が選ばれる。下界研修に来ている天使を中心に、ランダムにな」
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/31(月) 23:13:16.39 ID:AXMVZE6/0
ゾフィス「本の持ち主となる天使の力は、オレたちに大きな影響を与えるのさ。当然力の強い天使を引き当てればそれは大きなアドバンテージになる」

ゾフィス「天使であるお前ならば分かるだろう?対悪魔において天使の力がいかに有用かはな」

ガヴリール「ふーん……」

ゾフィス「タプリスは本当に使えない天使だった……ろくにオレの言うことも聞かないし、協力もしない!天使の力も中途半端!」

ガヴリール「天使は道具じゃない。仮にお前の本の持ち主が私だったとしても、私はお前なんかに協力しないし、操られる気もない」

ゾフィス「ならばお前はなぜそいつの本を守る?」

ガヴリール「…!」

ゾフィス「タプリスの記憶を読んだぞ。お前は天使学校を首席で卒業した天使だろ?その力があれば、パートナーの悪魔に従わされてるわけでもあるまい?」

ガヴリール「別に……、私たちはタプリスを助けに来ただけだ」

ゾフィス「それだけで怪我を負ってまで本を守るか?すぐに本を手放していればそもそもオレの術にかかることもなかっただろうが」

ガヴリール「だぁーーーもううっせえな!はやく魔界帰れクソ悪魔!」バシュンバシュン

サターニャ「ちょ、ガヴリール落ち着きなさいよ!」
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/31(月) 23:26:52.53 ID:AXMVZE6/0
メラメラメラ…
シュウウウ……

サターニャ「終わった、わね」

ガヴリール「そうだな、あー最後まで本当に胸糞悪いやつだった」イライラ

サターニャ「ガヴリール……」

ガヴリール「んだよ」

サターニャ「ありがとう、本を守ってくれて」

ガヴリール「……、別に。本の持ち主だからな」

タプリス「……うぅ」

ガヴリール「タプリス!」

タプリス「あれ?天真先輩……?お怪我が……」

ガヴリール「こんなんお前に比べたら軽いよ。大丈夫か?気分は?」

タプリス「あの、私………、すごく酷いことをしてしまったような……」

ガヴリール「何か覚えてるのか?」

タプリス「いえ……ハッキリはしないんですけど……」

サターニャ「記憶は曖昧なのね」
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/31(月) 23:44:27.06 ID:AXMVZE6/0
タプリス「天真先輩……」ポロポロ

ガヴリール「心配するな、お前のせいじゃない、全部悪魔の仕業だ」

タプリス「悪魔……?」

ガヴリール「だから気負わなくていい、一緒に帰ろうぜ」

タプリス「!はい…!」

サターニャ「あとはヴィネットたちと合流しないとね。あの2人大丈夫かしら?」

ガヴリール「大丈夫じゃないか?」

サターニャ「とにかく最初のところに戻るわよ!」バサッ

ガヴリール「タプリス、飛べる?」

タプリス「すみません、翼は駄目そうです……」

ガヴリール「私も無理そうだな……」

サターニャ「はあ?全く天使は貧弱なんだから!仕方ないわね、私につかまりなさい!」
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/04(金) 00:00:17.96 ID:so3MgM8r0
バッサバッサ

ガヴリール「落としたらぶっ殺すからな」

サターニャ「落とすわけないでしょ!」

タプリス「でも大丈夫ですか?重くないですか?」

サターニャ「重いわよ!」

ガヴリール「がんばれ」

バッサバッサ

ガヴリール「おい、前からなんか飛んでくるが」

サターニャ「え?」

ヴィーネ「ガヴ〜〜!サターニャ〜!」ブンブン

ガヴリール「ヴィーネたちだ!」
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/04(金) 00:11:08.21 ID:so3MgM8r0
ヴィーネ「ガヴ〜〜!」ギュウ

ガヴリール「ちょおま、こんな体勢の時に抱きつくな!」

ラフィエル「良かった、皆さん無事ですね〜」

サターニャ「落ちる!!」

ヴィーネ「あぁ……、ごめんごめん。って何でこんな体勢?ガヴの翼はどうしたの?」

ガヴリール「焼けた」

ヴィーネ「!?」ガーン

サターニャ「大袈裟なこと言ってんじゃないわよ!火傷しただけでしょ!」

ガヴリール「火傷舐めんなよ」

ラフィエル「ということは天使力はもう残ってなさそうですね?」

ガヴリール「うん、すまんがラフィの神足通で帰るしかないな」

ラフィエル「そうですね、では日本まで……」パアア

シュンッ
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/04(金) 00:24:16.05 ID:so3MgM8r0
ガヴ宅

パアア
シュタッ

ガヴリール「はぁ〜〜ただいま!」

サターニャ「帰って来れたわね!」

ラフィエル「タプちゃんは体のほう異常はありませんか?」

タプリス「はい、多分……」

ヴィーネ「魔術にかかったなら1度診てもらった方がいいと思うわ」

ガヴリール「ラフィ、悪いけどタプリスを天界まで送ってやってくんない?」

ラフィエル「そうですね、色々報告も兼ねて行ってきます。ガヴちゃんもお怪我お大事に」

ガヴリール「おう、ありがと」
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/04(金) 00:38:26.39 ID:so3MgM8r0
ピカアァ
シュンッ

ヴィーネ「ガヴも天界に帰ったほうがいいんじゃない?」

ガヴリール「大袈裟だなぁ、大した怪我じゃないって言ってんじゃん」

サターニャ「ヴィネットは大丈夫なの?」

ヴィーネ「私は戦闘というより、悪魔を送り返してただけだから別に……ラフィも手伝ってくれたし」

ガヴリール「ふーん。まあともかく私は疲れたから寝るよ。お前らもさっさと帰れよ」ゴロン

ガヴリール「zzz…」

サターニャ「寝るのはっや!どんだけ消耗してたのかしら……やっぱり貧弱ねガヴリールのやつは!」

ヴィーネ「………、私が天使だったら、ガヴの怪我を癒やしてあげたりできたのになぁ」

サターニャ「ヴィネット……」

ヴィーネ「サターニャ、帰るんだったら先帰っててくれていいわよ。私しばらくまだいるから」

サターニャ「?、何するのよ?」
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/04(金) 01:16:39.86 ID:so3MgM8r0
ヴィーネ「ガヴが起きたときに食べるご飯を作っといてあげようかなって」

サターニャ「はあーーー、ヴィネットあんた嫁に来ない?」

ヴィーネ「あんたね……」

サターニャ「まあいいわ!そういうことなら私も手伝ってあげる!」

ヴィーネ「う、うん。できる範囲でね」

……

ヴィーネ「え?魔界の王を決める戦いの真の意図?」

サターニャ「ええ、千年前の悪魔に言われたことが気になってて……ヴィネットはどう思う?」

ヴィーネ「う〜ん、そもそもこの戦いのルールを決めているのって……今の魔界の王よね?」

サターニャ「そうなるわね、千年前の戦いで勝利した一族が仕切っているはずよ」
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/09(水) 00:05:31.37 ID:2YrQxyt70
ヴィーネ「と言っても千年前の戦いも、現代の戦いと同じルールなのよね」

サターニャ「同じ?」

ヴィーネ「ええ。千年前も本の持ち主は天使だったはずよ」

サターニャ「……」

ヴィーネ「サターニャもガヴが心配なのね」

サターニャ「そんなわけないわよっ!」

サターニャ「私は魔界の王になる、そのためには、ガヴリールの協力は必要だけど……、でもあいつの力は借りたくない……!」モヤモヤ

ヴィーネ「もう、素直じゃないんだから。あなたもガヴも」

サターニャ「あいつよりは素直よ!」

ヴィーネ「……本当奇妙な関係よね」
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/09(水) 00:12:14.34 ID:2YrQxyt70
ヴィーネ「この戦いの意図、もしかしたらこんな悪魔と天使の関係を作るため、かもしれないわね」フフ

サターニャ「こんな……って、ええ!?私とガヴリール!?」

ヴィーネ「何よ、あなたたちなんだかんだで仲良いじゃない」

サターニャ「そ、そうかしら……」

ヴィーネ「ええ!だからあなたたちが勝ったら絶対面白いわ!」

サターニャ「馬鹿にしてない!?」

ガヴリール「お前らさ……」

ヴィネサタ「「!?」」ビクッ

ガヴリール「人が寝てんのにうるせえ!!」
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/09(水) 00:16:53.33 ID:2YrQxyt70
ガヴリール「別に飯まで作ってくれなくて良かったのに」モグモグ

ヴィーネ「駄目よ!心配じゃない!」

ガヴリール「ヴィーネは心配性だなぁ」

ヴィーネ「だって私もう、魔界に帰るから……」

ガヴリール「えっ…」

サターニャ「あっ。そういえば仕事で下界に来てるんだったわね」

ヴィーネ「千年前の悪魔を魔界に帰すためにね。でももうゾフィスもいなくなったし、この件は解決したから、私がここにいる理由もないわ」

ガヴリール「そうか……」シュン

ヴィーネ「まあ!また仕事で来るかもしれないしね!仕事でね!」

サターニャ「仕事なら仕方ないわね!」

ガヴリール「また来る気満々だな!?」
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/09(水) 00:27:35.02 ID:2YrQxyt70
ヴィーネ「じゃあラフィとタプちゃんによろしくね!」

ガヴリール「うん、じゃあな」

シュパッ

ガヴリール「……」

サターニャ「……」

ガヴリール「……寝よ」ゴロン

サターニャ「ねえガヴリール」

ガヴリール「あ、お前いたの?」

サターニャ「ずっといるんですけど!?」
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/09(水) 00:47:55.57 ID:2YrQxyt70
ガヴリール「んだよ」

サターニャ「私あんたに、王になるために力を貸せって、前言ったわよね」

ガヴリール「うん」

サターニャ「今も、その……変わってない?」

ガヴリール「あ?」

サターニャ「ほら、あれからいろいろ…….あったじゃない、あんたもその、大変な目にあったと思うし……」

ガヴリール「ん?本燃やしてくれって言いたいのか?」

サターニャ「違うわよ!!」

ガヴリール「じゃあ言っとくけど、私はお前のために、お前を手伝ってやってるわけじゃない」
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/09(水) 00:52:45.13 ID:2YrQxyt70
ガヴリール「私は自分のしたいことをしてるだけだ」

ガヴリール「自惚れんなよ、アホ悪魔」

サターニャ「ガヴリール…….」

サターニャ「……ふ、ふん!そうよね!自分のために行動するなんて駄目天使のあんたらしいわ!」

ガヴリール「ん?あれ?」

サターニャ「ん?」

ガヴリール「お前の本が光ってるぞ……これは」ペラペラ

ガヴリール「新しい呪文?」

サターニャ「何ですって!何て書いてあるの!?」ガバッ

ガヴリール「いつものくそ恥ずかしいやつ」パタン

サターニャ「あっこら!見せなさいよ!」
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/09(水) 01:03:29.72 ID:2YrQxyt70
ガヴリール「見せるも何も私しか読めないだろーが!ったくとっとと帰れよ、いつまでうちにいんだよ」

サターニャ「帰らないわよ!今から新呪文試す流れでしょうが!」

ガヴリール「めんどい、寝る」ゴロン

サターニャ「あーもう、何でこんなのがパートナーなのよ!何が当たりの天使よ、外れでしょこれ」

ガヴリール「こんなアホ悪魔のパートナーにされた私の不運さよりはマシだろ」

サターニャ「何ですってぇ!?」

サターニャ「ふーんだふーんだ!絶対大悪魔になって見返してやるんだから!!覚えてなさいよ!!」

ガチャッ バタン タタタ…

ガヴリール「……へいへい」
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/11(金) 00:55:46.64 ID:dcQj8WUy0
後日

タプリス「天真先輩!その節はご迷惑をおかけしました!」ペコペコ

ガヴリール「おー、気にすんなって。体の方は大丈夫か?」

タプリス「はい、おかげさまで回復しました!白羽先輩から詳しく聞いたんですけど、まさか魔界の王様を決める戦いなんていうのがあったんですね……」

ガヴリール「ほんと迷惑な話だよな。まあ、お前の下界研修が始まる前に本が燃えてくれて良かったよ」

タプリス「ええ……、まさか悪魔に心を乗っ取られるなんて、天使として恥ずかしい限りです……」

タプリス「あっそうです!天真先輩にお渡しするものがあったんでした!」スッ

ガヴリール「え?」

ガヴリール「うげ……天界からの呼び出し状じゃん……」
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/11(金) 01:48:30.30 ID:dcQj8WUy0
天界

校長「心無い悪魔によって心を操られていた天使たちの救出に尽力した、とのことで大天使様より感謝状が届いている。さすがは我が校の首席と次席!鼻が高いぞ!」

ガヴリール「(帰りたい)」

ラフィエル「ありがとうございます〜」

……

ガヴリール「大したことしてねーのになんか貰っちゃったな〜」

ラフィエル「素直に喜べばいいんじゃないですか〜仕送りも増えますよ」

ガヴリール「よっしゃぁ!金ぇ!!」

ラフィエル「ふふふ、ガヴちゃんのそういうところ好きですよ〜」
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/11(金) 01:52:02.11 ID:dcQj8WUy0
ラフィエル「そういえば石版の件ってどうなったんですか?」

ガヴリール「あー、千年前の悪魔が封印されていたって一応報告はしといたけど……なにぶん千年前の話だしな〜」

ラフィエル「千年前の悪魔を封印したのは天使、って話でしたっけ」

ガヴリール「真偽が明らかになったところで、昔過ぎて私たちにはどうでもいいーって感じだしな」

ラフィエル「そうですけどね〜」

ガヴリール「めんどい話も終わったし、さっさと下界に帰ろうぜ」
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/11(金) 01:59:58.13 ID:dcQj8WUy0
ラフィエル「ガヴちゃん」

ガヴリール「ん?」

ラフィエル「今回の件はこれで解決しましたが……、魔界の王を決める戦いはこれからも続けるんですか?」

ガヴリール「………ん、まあ…乗りかかった船だし」

ラフィエル「そうですか」フフ

ガヴリール「何笑ってんだよ……」

ラフィエル「いえ、何でもないですよ」

ガヴリール「あいつが大悪魔になりたいと思い続ける限りはそこそこに付き合ってやるさ。あれでも、友達だからな」
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/11(金) 02:03:50.39 ID:dcQj8WUy0
おわり

見てくれた人、レスくれた人ありがとうございました
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/11(金) 16:25:30.23 ID:6jYnqWaI0

面白かった
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/12(土) 06:28:39.42 ID:YgDcwq0rO
乙乙
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