【咲-saki-】京太郎「 K & M」

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1 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:10:42.00 ID:e3pYc4ohO

京太郎物です。

週1、2回を目処にやれたらな


麻雀要素は物凄く薄いです。


息抜きで書いてるんで、生易しい目で見てください。





SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1500887441
2 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:11:33.80 ID:e3pYc4ohO

「――はいよ、コロッケ二個とメンチで290円ね」


京太郎「…………………」


『K&Y』


どこぞのアパレルメーカーでもなければ、お笑いコンビでもない


『欧米か!!』

『アッハハ!!!』


京太郎「………………」


「どうしたんだい?」

「ボケーとして」


京太郎「コロッケ二個買うとメンチってサービスだったんじゃ……」


「それは3月までだよ」

「世の中不況なんだから」


京太郎「………………」


「嘘じゃないよ」

「疑うんならこれを見てみなさい」


『K & M』っで

K(京太郎) & M(み………)


『咲日和6巻 好評発売中!!』



………………………………………………。



京太郎「………………」


「な?嘘じゃないだろ?」


京太郎「……ああ、」

京太郎「嘘じゃないな」


そんなわけで――


3 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:12:04.02 ID:e3pYc4ohO


『K & M 第一話』


『見えてるんでしょ?』


4 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:12:33.69 ID:e3pYc4ohO

ガラッ

「いらっしゃいませ〜」


15歳になった俺たちは短い春休みを挟んで――


中学生から高校生へ


入学した高校はもちろん……



「いらっしゃいませ〜」


京太郎「……………………」


「どうしました?お客様」



ワイワイ、ガヤガヤ

「聞いたか?稲村さんが始球式で100キロを目指すらしいぜ」

「体重の話か?」

「バッキャロ!球速の話だよ!!」


「へー、そいつは凄えや。お前、今何キロだ?」

「110キロだよ」


「……デブ」


「球速の話だろ!?」


ワイワイ、ガヤガヤ


京太郎「アルバイトの募集ってしてますか?」


………………………………………………………。


「……はい?」


『KI○SK 高校』


では、なく『清澄高校』

5 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:13:01.95 ID:e3pYc4ohO


京太郎「ちっくしょ!」


ガンッ!!


京太郎「何が金髪はダメだよ」

京太郎「なら、俺がピンクの髪ならいいのか!!」


京太郎「ピンクの髪なら――!」


「のどちゃーん」

「遅いですよ、ゆーき」

「ごめん、ごめん。駅前のタコス屋が混んでて」


タッタタタ……。


京太郎「…………………」


京太郎「帰ろ」


6 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:13:28.30 ID:e3pYc4ohO

須賀家


ガチャ


京太郎「ただいまー」


「おかえり」


京太郎「…………………」


須賀母「母さんだよ」


京太郎「ああ、そうだったな」



「オン、オン!!」ハッハ


京太郎「…………………」


須賀母「お前のペットのカピバラだよ」


「オン、オン!!」ハッハ


京太郎「………………」


「オン?」


京太郎「カピバラの鳴き声ってこんなんだっけ?」


須賀母「大丈夫、バレやしないよ」

7 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:13:57.88 ID:e3pYc4ohO


『よーし、次はどこにいく?』


『そうだなぁ……。』


『学校近くの定食屋とか』

『その隣の公園とか』

『あえて、部室というのも……』


『露骨に近場だなっ!!』


ワッハハ!!!


京太郎「………………」ズズズ


須賀母「そんなアニメを見るくらいなら、届け物をしておくれよ」


京太郎「バカやろ、アニメは日本の文化だ」


須賀母「はい、これ」

須賀母「風邪薬と飲み物と食料」

京太郎「聞けよ、人の話を」

須賀母「宮永さんの家だからね、頼んだよ」

京太郎「誰も行くとは言ってないだろ」


…………………。


京太郎「……宮永さんの家?」

京太郎「風邪ひいたのか?あいつ」


須賀母「いんや、お父さんの方」

須賀母「40℃の熱を出して、動けないんだって」

須賀母「咲ちゃんも付きっきりで看病してるし」


京太郎「へー、そいつは笑えないな」


須賀母「薬ともね」


『さて、そろそろ帰るか』

『みんなもうバスで帰ったよ』

『…………………………』


『これくらいじゃ、泣かないぞ』


ワッハハ!!


京太郎「……わっはは」

8 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:14:26.80 ID:e3pYc4ohO

ガチャ、ガチャ

京太郎「っちくしょ」

京太郎「40℃の熱なら大人しく入院してろよな」


京太郎「……あー、重たい」


ワイワイ、ガヤガヤ


「さっきのタコス屋はどうだった?」

「私には違いが分かりません」


「……フッフ」

「これだから素人は困るじぇ」


「ゆーきには分かるのですか?」


「……語っても素人には分からんだろうな」


「分からないのですね」


タッタタタ……。


ガッチャ、ガッチャ


京太郎「………………」


京太郎「……あー、重たい」

9 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:15:24.91 ID:e3pYc4ohO

徒歩で歩ける距離かと言われれば、分からない。


そんな、中学からの幼なじみが住んでる――


「咲ぃ、どこだぁ……」


「もう!シャワーくらい浴びせてよ!」


「うう、ついに咲にも反抗期が……」


「違うってば!!」


京太郎「……………………」


宮永さん家。


「咲ぃ……」


「わかった!もう出るよ!!」


京太郎「……ピンクの影がぼやっと見えるな」

京太郎「もし、あの窓が空いたら――」


『空いたら、見えるのになぁ』


ガラッ!!

咲「キャッ!!」


京太郎「……………………」

咲「………………………」


京太郎「お、俺じゃないぞ!!」

京太郎「この距離で無理だから!!」


咲「……………ッ」


バシャッ!!


「変態ッ!!」


ポタ、ポタ………


京太郎「………………」


「おお!兄ちゃん、濡れてるね!」

「水も滴るいい男だ!」


カッカカ!!


京太郎「……説明ありがとう」
10 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:16:12.59 ID:e3pYc4ohO


京太郎「はっくしょい!」

咲「悪かったってば」

京太郎「あれは事故だからな」


咲「はいはい」


『それでは、次のニュースです』

『締め切りを守らない漫画家が担当の編集者に殺されたとの凄惨な事件が昨夜――』


京太郎「はっくしょい!!」

咲「良かったね、風邪薬が役に立って」

京太郎「ああ、そいつは嬉しいね!!」


咲「だから悪かったって言ってるでしょ」

咲「それに、こっちだって裸を見られたんだから」

咲「割合で言えば私の方が――」


京太郎「ハッハ、俺の視力の悪さを知らないな?」


京太郎「バカヤロ!それは中学の頃の話だ!!」


咲「……本当、目が悪いんだね」

咲「こんな字も見えるくらいなんだから」


『視力は2.0だろ!!』

11 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:17:06.14 ID:e3pYc4ohO

界「咲ぃ……、喉が……」


フラフラ


咲「お父さん!寝てなきゃダメだよ!」


界「………お?」


京太郎「どうも」ペコッ


界「……京ちゃんか、しばらく見ないうちに大きくなったね」


京太郎「三日前も同じことを言ってましたよ」


界「悪いけど、今日は……」

界「ゴッホ!ゴッホ!!」


咲「お父さん!!」


界「……じゃ、風邪が感染るといけないから」


フラフラ


京太郎「ご心配なく。娘さんのおかげでもうひきました」


界「え?」


咲「ほら!はやく寝る!」

咲「飲み物なら後で持っていくから!」


………………………………………………………。


咲「っもう。大人しくしてればいいのに」


京太郎「大変だな、お前も」

京太郎「……一人だもんな」


咲「………うん」


咲「夕飯食べてくよね」


京太郎「おう、もちろんだ!!」


咲「威張ることか」

12 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:17:39.17 ID:e3pYc4ohO

「じゃあ、また明日ね」


京太郎「はーいはーい」


15歳になった俺たちは短い春休みを挟んで――


高校生へ!


さぁ、明日は入学式だ!!



タッタタタ


「ゆ、ゆーき、もうお腹がいっぱいです」


「えー!もう一軒、行こうじぇ!」

「ゲンさん!」


「誰がゲンさんですか」

「それに明日は入学式なのですよ」


「えーー!?」

「そいつは知らなかったじぇ!!」


タッタタタ……。


京太郎「……………………」

京太郎「さ、帰ろう」



ダッタタタ!!!

13 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:18:22.86 ID:e3pYc4ohO

ダッタタタ!!!


ゴンッ!!

京太郎「ッいた!?」


優希「おい!お前!!」

優希「さっきから私達をつけてどういうつもりだ!?」


……………………………………………。


京太郎「は?」


優希「しらばっくれても無駄だ!!」

優希「二回目ならまだしも、三回目とならば仏の優希様でも――!!」


京太郎「……何コイツ?」

和「私の友達です」

京太郎「へー」


優希「私抜きで会話をするな!!」

優希「のどちゃんもそんな金髪の不良に絡むとロクなことないじぇ!」


京太郎「ピンクよりマシだと思うけどな」


優希「……とにかく!!」


さぁ、明日は入学式だ!!


「勝手に話を終わらせるな!!」

14 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:18:53.81 ID:e3pYc4ohO

須賀家


ガチャ

京太郎「たっだいま――」

京太郎「ハ、ハ、」


京太郎「――ハックショイ!!」


須賀母「遅かったじゃないかい」

須賀母「夕御飯をご馳走になるなら連絡くらいしな」


京太郎「悪りいな、話の都合でな」ズズズ


須賀母「じゃあ、母さんは寿司でも出前しよ」


京太郎「…………………」


須賀母「アンタも明日は入学式なんだから、つまんないことで風邪ひくんじゃないよ」


京太郎「5レス前に言って欲しかったな」ズズズ


須賀母「あん?」



須賀母「そうだ、お隣の工藤さんからケーキをもらったけど――」


京太郎「明日、食べるから冷蔵庫に入れといて」


須賀母「あいよ」


タッタタタ……。


わが家の家族構成は父、母、息子


そして――


「オン、オン!!」ハッハ


カピバラの四人家族である。


ごく普通の一軒家。


その2階にある息子の部屋。


ガチャ

15 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:19:36.81 ID:e3pYc4ohO





「――ったく、遅いよ」


「いつまで咲とご飯食べてるのよ」


「しかも、ピンクの女の子にデレデレしちゃって」


16 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:20:20.42 ID:e3pYc4ohO


京太郎「…………………」


「無視するんじゃないよ 」


「見えてるんでしょ?」



京太郎「思ったより熱があるな」

京太郎「寝よ、寝よ」


「おい、コラ」


京太郎「おやすみ」


「寝るなぁ、金髪!!」


「お前はこれから私の代わりに、咲と照を――!!」


グゥゥ


「寝るな!!」


さぁ、明日は入学式だ!!


「勝手に話を終わらせるな!!」

17 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:21:06.41 ID:e3pYc4ohO



『K & M 第二話』


『都合のいい話だ』

18 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:22:12.02 ID:e3pYc4ohO


チュンチュン


京太郎「ふわぁ〜〜」


京太郎「……昨夜は変な夢を見たな」


みなも「寝過ぎだよ、バカッ!」


京太郎「…まだ熱が――」


みなも「もう熱はないでしょ」


京太郎「………………」


ムシャムシャ

みなも「このケーキ上手いね、どこのケーキ?」


京太郎「…………………」


京太郎「……それは俺のだろ!?」


みなも「咲の裸を見れたお礼」ニコッ


京太郎「小学生か!?」


みなも「小学生だよ。だいぶ前から」


京太郎「いいから返せっ!!」


――ヒョイ


京太郎「なっ!?」


みなも「触れるわけないでしょ?」

みなも「幽霊なんだから」


京太郎「なっ!?」


京太郎「なっ!?」


ゴロン………。


京太郎「な、熱があるだろ?」


みなも「誰に言ってんの?」


グゥゥ


みなも「寝るな、金髪!!」
19 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:22:51.63 ID:e3pYc4ohO

京太郎「ふわぁ〜〜」


須賀母「おはよ、ちゃんと冷蔵庫のケーキは食べたんだね」


京太郎「食べてねえよ」


須賀母「じゃあ、誰が食べたんだい?」


京太郎「………………」

京太郎「――幽霊」


須賀母「………………」

須賀母「小学生でも、もう少しマシな言い訳するよ」


おっしゃるとおり


須賀母「幽霊なんてこの世にいるわけないだろ」

須賀母「はやく、カピーにエサやって支度しな」


おっしゃるとおり


…………………………………………………………。


わが家は父、母、息子


そして――


「……………………」


京太郎「起きろ、バカカピバラ!!」

京太郎「飯だ!!」


カピバラの四人家族


「キュゥ ………」


京太郎「お、おい大丈夫か?」

京太郎「どっか調子悪いのか?」


「アンド エー……」ハッハ


京太郎「………………………」


「オン!オン!」ハッハ


みなも「大丈夫みたいね」


京太郎「か……」


「母ちゃん!!」


20 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:24:02.65 ID:e3pYc4ohO


ダッタタタ!!!


京太郎「で、出たぁ!!」


須賀母「便秘だったのかい?」


京太郎「そっちじゃなくて――!!」


京太郎「ここ!ほら!!」


みなも「無駄だよ。お母さんには見えてないみたい」


「オン!?オン!?」ハッハ


みなも「カピバラには見えてるみたいだけど」


京太郎「……………………」

『カピバラと一緒にすんな』


須賀母「そこがどうした?」


京太郎「ここに………」

京太郎「ここにホコリが」


須賀母「……おのれは姑か」


おっしゃるとおり

21 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:25:31.57 ID:e3pYc4ohO


タッタタタ……。


みなも「どこに行くの?」


京太郎「…………………」


みなも「あー、学校か」

みなも「入学式だっけ?」


京太郎「……ついてくんなよ」


みなも「そうしたいのは山々で川川なんだけどさ」


みなも「生憎と行動範囲が狭いんだよね、幽霊って」



京太郎「……幽霊って物食えんのか?」

みなも「食えるよ。あんたのことも触れるし」


ピタッ

京太郎「うひゃっ!!冷てぇ!」

みなも「そりゃ死んでるからね」


…………………………。


ジャー

京太郎「ならこっちから触れられない理由は?」


みなも「いやぁ、そこは幽霊と言うのは不思議な存在でしてね」

みなも「科学の力や編集の力じゃどうにも……」


京太郎「……何でもそれで片付ける気か?」


ゴンゴンッ!!

「はやく出ろ!クソ息子!!」


京太郎「クソと息子は一緒には出ませんよ」

京太郎「まずはクソを出してるからね」


みなも「うわぁ……」


京太郎「勝手に入ってきて文句言うな」

京太郎「クソ幽霊」

22 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:26:16.50 ID:e3pYc4ohO


「やっと出やがったな、クソ息子」


京太郎「…………………」


須賀父「父さんだよ」


京太郎「……ああ、」

京太郎「そうだったな」


須賀父「あー、危うく漏れるとこだった」


バンッ!!


京太郎「……じゃ、行ってくるな」

京太郎「クソ親父」



須賀父「ああ、京太郎。ちょっと待った!」


須賀父「いい忘れたが、お前の高校に我が事務所の所長の娘がおられる」

須賀父「くれぐれも失礼のないように頼むぞ」


京太郎「…………………」


須賀父「どうした?」


京太郎「親父の職業って何だっけ?」


須賀父「親の職業くらい覚えてけ!」


京太郎「悪りいな。あんまり家にいない父親だと、どうしても」


須賀父「…………………」

須賀父「弁護士だよ」


京太郎「……ああ!」

京太郎「確か、司法試験に4回落ちて試験官に泣きついた――!」


須賀父「バカヤロ!!」


須賀父「5回だ」


チュンチュン

23 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:27:37.06 ID:e3pYc4ohO


須賀父「何はともあれ、父さんの事務所の立場はお前にかかってると言えなくもなくもない」


京太郎「どっちだよ」


京太郎「……息子に頼らなきゃ出世もできんのか、おのれは」

須賀父「当たり前じゃないか。父さんの仕事の実力を知らんのか?」

京太郎「…………………」


須賀父「とにかく、頼んだぞ」


京太郎「……娘の名前は?」


須賀父「えーと、何だっけ?」


須賀父「確かぁーー、原村、原村……」

京太郎「…………………」


須賀父「――そう!!」



「原村 和!!!」


24 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:29:25.66 ID:e3pYc4ohO


『1年A組』

『片岡 優希、………、須賀 京太郎』

『原村和、………、宮永 咲』


京太郎「………………」

京太郎「何て話の都合のいいクラスだ」


高久田「どうしたぁ?ひとり言をいって」


京太郎「…………………」ジー


高久田「本当にどうした?」


京太郎「……あー!中学からの俺の親友の高久田 誠じゃないか!!」


高久田「誰に紹介してんだ?」


…………………………………………………。


高久田「お前、部活は決めたのか?」

京太郎「いんや 」

高久田「なら、ハンドボールはどうだ?」

高久田「中学までやってたろ?」


京太郎「……高校までやるほど、本気になれないからな」


京太郎「バイトでもしようかと思ったけど、断られたし」


高久田「へぇ」


タッタタタ……。


京太郎「ん?」


優希「げっ!?」

和「……どうも」ペコッ


京太郎「……どうも」


タッタタタ……。


高久田「知り合いなのか?原村 和と」


京太郎「…………………」


『そうそう!確か――!!』


京太郎「……都合のいい話だ」


25 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:30:54.36 ID:e3pYc4ohO


高久田「ん?」

高久田「おい、何か落ちてるぞ」


高久田「『猿でも分かる点数計算』」

高久田「……だと」


京太郎「誰かの落し物だろ?」

京太郎「職員室にでも――」


高久田「裏に『原村 和』って書いてあるぜ」


京太郎「……まったく、なんて――」



京太郎「都合のいい話だ」


26 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/24(月) 18:34:05.77 ID:e3pYc4ohO

以上、2話終了です。


ここからは1話ずつ完成したら投下してきますので、かなり不定期です。


今、やってるスレの息抜きですしね。


読んで頂けると幸いです。
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/24(月) 18:57:19.20 ID:p8zXOEXZo
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/24(月) 19:12:10.28 ID:rDkHcUs+O
そりゃ麻雀要素なんてねえよな?
咲の女キャラは京豚の肉便器だもんな、麻雀要素なんざ不必要だわ
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/24(月) 19:15:40.85 ID:bgdkzBLA0
だだ滑りっすなぁ
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/24(月) 19:57:15.12 ID:2nKyfRflo
乙です
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/24(月) 20:09:32.40 ID:9y5oP1o5o
乙です
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/24(月) 21:47:52.55 ID:icLAy86yO
H2かね
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/24(月) 22:39:27.60 ID:0yenHVzlo
乙よー
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/24(月) 23:18:27.51 ID:kW5NpQ9a0
京豚はキモいんだよ 神聖不可侵である百合漫画の咲に手を出すんじゃねえ チンポ脳どもが
百合は神聖なもので 男は汚いの わかる? お前らのしてることは いちゃついてる女の子達に うんこ投げつけて喜んでるようなものなんだ よ

こんな当たり前のことも理解できずに 性欲のためだけに喚き散らすから京豚は馬鹿にされるんだよ

性欲の為に作者や百合信者を傷つけつ良いと思ってんのか?この腐れイカレポンチが
立や百合信者がどんなに迷惑しているか貴様の>>1と京豚どもは
その一bit脳でよく考えろ
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/25(火) 02:55:35.05 ID:Bm3L6GDIo
乙です
続き楽しみ
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/25(火) 15:19:30.36 ID:UR4pxf810
読む価値なし!
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/25(火) 15:58:20.86 ID:pEi1Fqhdo
乙!期待
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/25(火) 16:33:46.92 ID:UR4pxf810
ふんむふがあなた方に命じておいたいっさいのことを守るように教えよ。見よ、わたしは世の終りまで、いつも百合と共にいるのである」。
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/25(火) 16:34:26.79 ID:UR4pxf810
神は言った己を信じろと、しかし神に向かって劔を振るってはならない
惨めな存在。人は蝋燭の灯火のように儚く脆い存在である
人が神を試し、人が人を試すとき神は人から三つの魂を取り出し
人を人形とし二度目の追放としてサタンの元に送るだろう
ヘテロは悪であり、欲であり、反逆である
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/25(火) 16:42:43.81 ID:aX+matwYo
乙です
面白くなりそう。更新楽しみにしてる
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/25(火) 16:45:03.67 ID:jFdbSIp1o
咲こんだけ 衰退しても未だに百合豚いるのか
本当こんなごみ溜めでSS書くもんじゃないな
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/25(火) 17:42:11.14 ID:UR4pxf810
この「私」はゲッセマネの園で越し方を偲ぶイエス。「群集の歌」はイエスがエルサレムに入場した4月1日のパーム・サンデーで、このとき民衆は棕櫚を敷きつめ「ホザナ!(万歳!)」と救世主到来を讃えたが、「そこに着いた途端 一言も正直な言葉は出てこなかった」―つまりパリサイ人は嘘と策謀で彼を投獄し十字架にかけた。「聖ペテロが私の名前を呼ばない」はペテロにイエスが「あなたは今夜、鶏が鳴く前に、三度わたしのことを知らないと言うだろう」と予言した(ルカ福音書14章29-30)。
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/25(火) 22:25:50.66 ID:aEx2JyeA0
あだち充の色んな作品混ぜて訳分からんくなったパターンか
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/26(水) 06:33:20.71 ID:yFkkiN+d0
>>43
作者の文章力もゴミだし京豚のSSはこの程度だよ
まさに豚のエサだは
45 :再開です ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/26(水) 11:36:42.76 ID:8Jz/9HgdO

教室


「人間が生きていくうえで大切なこと。」

「たくさん、ありますよね」


「例えば――」 

「新しく始まったスレがつまらないから読むのをやめよう、とか」 

「ネタが被っている、とか」 


「そんな粗を探してはいけません」 


京太郎「……………………」

『猿でも分かる点数計算』

京太郎「……………………」

『原村 和』



「辛抱、そして付き合い。これが大切なのです」 


京太郎「…………………」チラッ


和「…………………」


優希「グーグー」


「いいですか、みなさん」 

「温かい目で見守り、ひとつでも良いところを発見してあげる」 


「人が生きていくうえで大切なことです」 


キーンコーンカーンコーン 


「では、チャイムが鳴ったので今日の授業はここまでにします」 


「辛抱、そして付き合い!いいですか!」 


「忘れないように!!」


京太郎「………………」

京太郎「一体、どっちが――」


ガタッ

優希「あー、やっと終わった!」

優希「何話してたか、全然分からなかったじぇ!」


和「………ふぅ」


………………。


京太郎「原村 和だ?」

46 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/26(水) 11:37:10.02 ID:8Jz/9HgdO



『K & M 第三話』


『今、何年だ?』
47 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/26(水) 11:37:40.12 ID:8Jz/9HgdO

学食


ワイワイ、ガヤガヤ


京太郎「普通、最初は自己紹介だよな?」

咲「さぁ?」

咲「学校によるんじゃないかな」


京太郎「おかしいだろ、あの先生」

咲「学校によるんじゃないかな」


京太郎「………………」


京太郎「……髪切った?」

咲「はぁ?」


…………………。


京太郎「――ったく」

京太郎「おかげで聞きそびれちまったじゃねえか」

咲「何が?」

京太郎「名前だよ」

咲「誰の?」


京太郎「そりゃ――」


『原村 和』


京太郎「……………………」


京太郎「……お前の」


………………。


咲「宮永 咲です」


京太郎「ああ」

京太郎「須賀 京太郎だ。よろしく」


48 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/26(水) 11:38:15.49 ID:8Jz/9HgdO

パクパク

京太郎「ここの学食不味いな」


咲「私はお弁当だからわかんない」


京太郎「………………」ジー


咲「なに?」


京太郎「ここの学食不味いな」


咲「…………………」


………………………。


京太郎「いやぁ、すまん、すまん」


咲「今日だけだからね」


京太郎「わーってるよ」


キャピキャピ

「わぁー、このレディースランチうまぁ!」


「マジー!?……ホントだぁ!」

「ゲロうまじゃん!!」


キャピキャピ


京太郎「……今、平成何年だ?」


咲「可哀想に……」

咲「ついに頭まで――」


キャピキャピ


京太郎「………………」

京太郎「うまそうだなぁ」


咲「え?」


京太郎「レディースランチ」


咲「さ、図書室にでもいこっと」


タッタタタ……。


京太郎「おや?」

京太郎「さっきまでここにいた、弁当をわけてくれる可愛い女の子は?」

49 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/26(水) 11:38:55.65 ID:8Jz/9HgdO

校庭

ダッタタタ!!!


ワーワー!!


「今だ!打て!シュートだ!!」


「ドリャ!!」


ドンッ!!


『トー』キック


バンッ!!

「ゴォォォォル!!」


「オーケイ!ナイスシュート!!」


ナイス『シュ』ート


「オーシット!!やられたぜ!!」


オー『シッ』ト


まとめて

トーシューシッ


つまり――


トシュシツ(図書室)


……の中。


京太郎「やっぱ時代はサッカーだよな 」


咲「………………」


ペラッ


京太郎「……………………」



グイッ

京太郎「やっぱ時代はサッカーだよなっ!!」


咲「…………………」


ペラッ


咲「……図書室なんですけど、ここ」


………………。


京太郎「……やっぱ時代はサッカーだよな」ボソッ

50 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/26(水) 11:39:37.92 ID:8Jz/9HgdO


咲「サッカー部に入るの?」


京太郎「いやいや」

京太郎「いくら流行りのスポーツと言っても、俺はそういうのに流されない男になりたいな 」

咲「サッカーってモテるらしいよ」

京太郎「だが、時には流されることも大事だと思わんこともない」


咲「……サイッテー」ボソッ


京太郎「……………」


そうとも、ナイターでビールなんて言ってる時代は終わったんだ。


今、流行りのスポーツは何と言っても――


京太郎「『猿でも分かる点数計算』」


咲「え?」


京太郎「あ、いや……。ここにそんな本があってさ」

京太郎「一体、何の計算なんだろうな」


咲「……………」

咲「……麻雀」


京太郎「………………」


『来たれ!打て!勝て!』

『清澄高校 麻雀部!!』


そうとも、今の時代は麻雀。

21世紀現在、競技人口は数億人をも突破している。


……らしい。



女子にモテるかはともかく。

51 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/26(水) 11:40:19.44 ID:8Jz/9HgdO


「ありがとうございました〜」


タッタタタ……。


咲「そんな本を借りて本当に麻雀部に入るの?」

京太郎「暇つぶしだよ。社会に出た時に役立つかもしれないしな」

咲「社会に出る気なの?」


――ピタッ

京太郎「……どういう意味かな?」


咲「てっきり麻雀部に可愛い女の子がいるのかと思った」


京太郎「ハッハ――!!」






京太郎「いねえよ」

咲「6行考えたね」


京太郎「……そう言う宮永さんはどうするんだ?」

京太郎「帰宅部で灰色の高校生活を送る気か?」


咲「……………」

咲「……私は――」


ピンポンパンポーン

『新入生の皆さんへお知らせします』

『本日、17時より学生議会長からの挨拶があります。』


『忘れずに体育館に集まって下さい』


京太郎「17時?」

京太郎「遅くないか?」

咲「学校によるんじゃないかな」



「普通、もっと早いだろ」

「話の都合なんじゃないかな」


タッタタタ……。


京太郎「誰だ、今の?」

咲「私が知るわけないじゃん」

52 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/26(水) 11:41:04.39 ID:8Jz/9HgdO

そして、17時。

都合よく体育館に集められた俺たち。


ワイワイ、ガヤガヤ


優希「帰りにタコス屋に寄ってかないか?」

和「またですか?昨日も散々食べましたよね」

優希「大丈夫、二日目のタコスはもっと美味しいじぇ!」



京太郎「……結局分からなかったな」

高久田「何がだ?」

京太郎「…………………」


高久田「どうした、京太郎?」


京太郎「……あー!誰かと思ったら、中学からの俺の親友の高久田 誠じゃないか!!」



高久田「…………………」



ワイワイ、ガヤガヤ


京太郎「…………………」キョロキョロ



『無視するんじゃないよ』

『見えてるんでしょ?』


京太郎「……なぁ、高久田」

京太郎「お前、幽霊って信じるか?」

53 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/26(水) 11:42:19.63 ID:8Jz/9HgdO


高久田「ウチの学校にオカルト研究会なんてものはねえぞ」

京太郎「……ただの世間話だよ」


京太郎「もし、幽霊がいて俺の周りをウロチョロと歩き回っていて」

京太郎「俺に喋りかけてくるのなら」


京太郎「それは――」


高久田「それは夢だな」


京太郎「……………………」


高久田「幽霊なんて信じるほど、俺は暇じゃねえからな」

高久田「仮に見えてたとしても、ただの見間違いで一晩寝たらいなくなってるよ」


京太郎「そうだよな。『一晩寝たら』な」


高久田「……ただ」



高久田「もし自分、意外にも見えてたら別かな」


ビッーー


『ただいまより学生会議長』

『竹井 久様より挨拶があります』


『新入生の皆様は心して聞くように』


『……それでは!』


『竹井 久様のおなーリー!』


ドンドン!!


京太郎「……今、平成何年だ?」


高久田「は?」
54 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/26(水) 11:44:05.14 ID:8Jz/9HgdO


タッタタタ……。


高久田「アイツがここの学生議会長の竹井 久。」


高久田「ヤツには注意しろよ。今は議長なんて堅苦しい役職についているが」

高久田「中学時代は10人もの男に囲まれて、全員を病院送りにしたらしい」


京太郎「…………………」

京太郎「出てくるSS間違ってねえか?」


久『あーあー』

久『マイクテスト、マイクテスト』


久『新入生の皆さん初めまして』

久『私はここの学生議会長の竹井 久と申します。』


久『春の心地よい日差しを感じる今日この頃、こうして新入生の皆さんにお会いできることを――』



京太郎「……………………」


特に面白くもないスピーチを聞きながら、考え事をしていた。


今朝の出来事は全部夢で、小学生の女の子の幽霊なんていなかったのではないかと


ケーキだって親父が食べた。そう考えれば全ての辻褄が合う。

……ような気がする。


とにかく


ピンクの髪の女子校生や、裸同然の女子校生がいる世界なんだ。


夢オチくらい許されても――


みなも「あの人ね」

みなも「ピンクのパンツだったよ」


京太郎「………………」


みなも「見た目通りと言うべきなのか、実は純情であって欲しかったと言うべきなのか」


京太郎「………で」
55 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/26(水) 11:45:29.84 ID:8Jz/9HgdO




「出たぁ!!!」




シーン………。


京太郎「………あ」



ザワザワ、ガヤガヤ


「貴様!学生議会長様が喋っておられる時に何てことを!!」

「殿中でござるぞ!!」


だから、今は平成何年だよ。


「切腹ものだ!弁解の余地もない!! 」


京太郎「あ、いや、その……」テヘヘ


高久田「おい、京太郎謝っとけ」ボソッ

高久田「今ならまだ許してくれるぞ」ボソボソ


京太郎「………………」


高久田「……おい!なにボケッとしてんだよ!!」ボソッ


京太郎「……やっぱり見えてないんだな」


高久田「……こんな時に何言ってんだ!!」ボソッ



京太郎「アイツのこと」


みなも「やっぱり学校っていいね」

みなも「私も後、5年生きていたら――」


56 : ◆Crh8.oXlyE [saga]:2017/07/26(水) 11:47:58.78 ID:8Jz/9HgdO

久『ちょっと!人が喋ってるのに!!』

久『はやく、その子を――!!』


「はっ!!今すぐつまみ出しますので!!」


「おい、こっちに来い!!」


グイッ

京太郎「アイタタ……、伸びる、制服が伸びるから」


ザワザワ、ガヤガヤ

優希「……何やってんだ、あいつは?」

和「…………………」


咲「ま、待ってください!」

咲「京ちゃんはそんな悪気があって――」



久『そっちの金髪じゃなくて!』


久『女の子の方よ』

久『どう見ても小学生でしょ、アンタ』


………………………………。


京太郎「え?」

京太郎「……見えてんの?」


みなも「…………………」

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