男「昨日の夜布団に入って

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/17(木) 12:14:05.28 ID:pVrZ5KiA0
男「俺はすぐに眠った」

男「でも夜中に目が覚めた」

男「何故だと思う」

女「さあ」

男「誰かの気配を感じたんだ」

女「……」

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2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/17(木) 12:16:53.32 ID:pVrZ5KiA0
男「別に何か音がしたワケでもない」

男「何かいるな……っていう感覚」

女「怖い話ならヤメテ」

男「……」

女「……家族の誰かでしょ」

男「……お前がいたんだよ」

女「私が」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/17(木) 12:19:35.64 ID:pVrZ5KiA0
男「暗かったけど顔はわかった」

男「女……って声をかけようとしたけどやめた」

女「なんで」

男「様子がおかしかったんだ」

男「俺を覗き込むように体を前傾にして、首を傾げて」

男「笑ってたんだ」

女「ウソ……」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/17(木) 12:21:42.53 ID:pVrZ5KiA0
男「口を軽く開けて、ジッとこっちを見つめて」

男「あ、見〜つけた、って感じで……」

女「イヤ……」

男「俺も気味が悪くなって布団から出ようとしたけど」

男「体が動かない」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/17(木) 12:24:15.76 ID:pVrZ5KiA0
男「いくら力を入れても動かなかった」

男「まるで麻痺したみたいに」

男「女を見ると」

男「さっきの体勢のまま笑ってる」

男「声は出さずに」

女「……」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/17(木) 12:25:15.64 ID:pVrZ5KiA0
男「俺もだんだん怖くなって」

男「背筋が寒くなってきた」

男「布団に入ってる時のあの安心感が7割減だった」

女「それで、どうしたの」

男「俺は勇気を振り絞って声を出すことにした」

男「オンナァ……オンナァ……って」

女「え……」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/17(木) 12:27:12.69 ID:pVrZ5KiA0
男「オンナァ……オンナァ……」

女「それで……どうなったの……」

男「オンナァ……オンナァ……って言い続けていると」

男「今度は、ニィ〜って笑ったんだ」

女「キモイ……」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/17(木) 12:29:14.71 ID:pVrZ5KiA0
男「そこで俺はハッとした」

女「何」

男「俺はお前の下半身を凝視した」

男「そしたら案の定ズボンに手を突っ込んでいたんだ」

女「どういうこと……」

男「さっきのやり取りを思い出してみろ。俺は何て言った」

女「オンナァ……って……そして私がニィ〜っと……まさか」

男「そう、お前はオンナァニィ〜、つまりG行為をしていたんだ
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/17(木) 12:32:10.40 ID:pVrZ5KiA0
女「ウソよ」

男「いや、お前はオンナァニィ〜をしていた」

女「まだ決まったわけじゃ……」

男「手がリズミカルに動いていたし、まず間違いない」

女「でもそれだけじゃ……」

男「いや、十中八九オンナァニィ〜だろう」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/17(木) 12:33:44.98 ID:pVrZ5KiA0
女「遺憾の意よ」

男「俺もだ」

女「私まだしたことないのに」

男「そうなのか」

女「初めてがこんな形になるなんて……」

男「いや、俺も大きな違和感があったよ」

男「女はこんなことするやつじゃないだろ……と」

女「男……」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/17(木) 12:35:37.80 ID:pVrZ5KiA0
男「俺も何とかしたいと思ったが」

男「動けない」

女「そうだった……じゃあどうやって……」

男「便所帰りのじいさんが廊下で転んで」

男「俺の部屋の扉にぶつかったんだ」

女「痛そう」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/17(木) 12:38:19.01 ID:pVrZ5KiA0
男「けっこう大きな音がした」

男「その衝撃のせいなのか」

男「フッ、と体が軽くなって」

男「動けるようになったんだ」

女「やった」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/17(木) 12:41:43.69 ID:pVrZ5KiA0
男「俺はすかさずポケットに忍ばせておいた塩をつかみ取り」

男「女にかけた」

女「何か憑いていた……」

男「おそらくな。急に体勢を崩して唸り出したから」

男「俺はその隙を見逃さず背後に回り込み」

男「パンツをめくりあげ、中に大量の塩をぶち込んだ」

女「怖い」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/17(木) 12:44:48.53 ID:pVrZ5KiA0
男「お前は完全に意識を失ったが」

男「その時俺は確かに見た」

男「何かがフッと窓の外へ消えて行くのを」

女「何かって……」

男「ボンヤリしたものだった。まさにお化けと言っていいかもしれない」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/17(木) 12:49:17.93 ID:pVrZ5KiA0
男「……と、これが事の一部始終だ」

女「今朝私が男と一緒に寝てたのは」

男「お前を床に寝かすのもアレだし、ケツにしっかり塩を揉み込みたかったし」

女「そうね」

男「そう」

女「でも、そのお化けみたいなの……不安」

男「ああ……こういうのは詳しいやつに聞くのが一番だろう」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/17(木) 12:52:17.55 ID:pVrZ5KiA0
友「ヴァギナコマンダーだな」

男「ヴァギナ……コマンダー……」

友「ああ、向こうではそう呼ばれている。いわゆるレイパーゴーストってやつよ」

女「いわゆられても……」

男「それが女に変態行為をさせた原因なのか?」

友「間違いねぇ

男「向こうって……一体どういうことだ?最初から説明してくれ」

友「そうだな……」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/17(木) 12:55:07.26 ID:pVrZ5KiA0
友「知っての通り、敗戦後、日本はGHQの占領下に置かれた」

友「まあ要するに米軍だが……当然、多くの米兵が日本へ足を踏み入れることになった」

友「その際、神奈川県ではわずか十日程で千件以上の米兵による強姦事件が発生した」

男「そんなことが……」

友「確認されていないものを含めればもっとだろうな。当然、他の地域でも発生している」

女「ひどい……」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/17(木) 12:59:02.73 ID:pVrZ5KiA0
友「まあ、ヤる気満々だったってワケだ。そこで少しでも日本人を犯しやすいようにと、VCを解き放ったっつー寸法よ」

女「つまり……日本人を変態化させオメンコ開国黒船入港を狙った……」

男「んー……随分昔の話だが、なぜ今になってそのゴーストが……」

友「実はあまり知られていないだけで、ずっと暗躍し続けていたそうだがな」

男「何だと」

友「日本で発生する卑猥な事件にかなり関わっているとの見方が強い」

友「国のトップレベルなら知っているはずだぜ」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/17(木) 13:06:39.93 ID:pVrZ5KiA0
女「知っているならなぜ何十年も野放しなの。治安に関わることじゃない」

友「そもそも神出鬼没で、捕らえるっつっても有効な手段は限られてくるし……」

友「そんな得体の知れない存在がいると公になれば大きな混乱を招くだろうからな」

男「大々的な強攻策は講じにくいか……」

友「決して知られてはいけない重要な国家機密、当然圧力もかかっている……みんな自分がかわいいのさ」

女「アメリカの飼い犬ってわけ」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/17(木) 13:09:07.75 ID:pVrZ5KiA0
男「まだわからないことがある」

女「そのゴーストはそもそもどうやって生まれたのか……正体は何なのか、ね」

男「ああ、さっきの話しからすると……米軍は意図的に……そういったものを作り出せるということか……」

友「いや、奴ら自身にそんな力はねぇ。もともとはある種の神様だったそうだ」

男「神様」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/17(木) 13:11:44.34 ID:pVrZ5KiA0
教頭「その通り」

女「教頭先生」

教頭「その昔、アメリカ大陸にはアヌスエイヌス族という先住民がいました」

男「教頭……」

教頭「彼等はある樹木を信仰の対象とし、神のように崇めていました」

教頭「それがオナー樹の木です」

男「教頭……」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/08/17(木) 13:15:37.05 ID:pVrZ5KiA0
教頭「性を司る神であり、子供を授かるのに最も適切な時期に、彼等を行為へ導いていたようです」

友「その木の存在を知った米軍は、何とかその力を利用できないかと考えた」

友「そしてその木を持ち去ろうという結論に至った」

男「先住民が反発するだろう」

教頭「そんな彼等を米軍は皆殺しにしました」

女「なんてこと……」
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