【ガルパン】優花里「私の同志は手強いであります!」

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209 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/12(木) 23:13:18.67 ID:xmE59VaNo

前スレのイメージBGMは龍星丸の飛龍光撃拳か対の光龍剣のBGMがレアな曲だったな
各々の因縁もあって盛り上がるな
210 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/19(木) 17:29:48.77 ID:I2Q/+y960
>>209 知ってる人がいた!

砲撃開始します!
211 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/19(木) 17:31:24.36 ID:I2Q/+y960

ブロロロ ドオン ドオン!

メグミ「向こうは防戦一方みたいね」

ドオン! ガラガラ

ダージリン「……後退」

ススッ

メグミ「…また!じれったいわね」


エルヴィン「ようし、敵さんだいぶ苛立ってるみたいだ」

オレンジペコ「うまくいくでしょうか?」

ダージリン「頼みましたよ坂口さん?」

桂利奈「よーしっ、やったるでぇ!」
212 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/19(木) 17:35:04.26 ID:I2Q/+y960

ブロロロ ガツン!

桂利奈「あっ、しまった!」

メグミ「しめたっ!」

ブロロロ

ダージリン「………今よ!」

???「停止っ!」

キッ ドオン!

エルヴィン「馬鹿な、読まれただと!完璧なはずだったのに何故ばれた?」

メグミ「なっ、あれはT-34、いつの間に!……あなたがいなければやられていたわ」
213 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/19(木) 17:36:09.73 ID:I2Q/+y960





メグミ「アールグレイ」





※アールグレイさんはダージリン対策に通信手として乗ってます
214 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/19(木) 17:37:48.49 ID:I2Q/+y960

アールグレイ「慎重に事を運ぶあなたが不用意に一対一の勝負をしてくるはずがないものね、ダージリン……」

ダージリン「そんな……」パリーン

アールグレイ「ファイアフライがいない今、狙撃は無い。状況、タイミング的に仕掛けるとしたら今しかない……」
215 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/19(木) 17:38:21.22 ID:I2Q/+y960







アールグレイ「 二 度 も 騙 さ れ る か ! 」ドヤァ!







216 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/19(木) 17:40:42.03 ID:I2Q/+y960

オレンジペコ「ルクリリですね……」ボソッ



ドオンドオン!

アリーナ「武部さん、たのむっきゃ!」

麻子「しっかりやれよ沙織」

沙織『任せなさい、そっちこそしくじるんじゃないわよ麻子』

麻子「お前に言われる筋合いは無い、いくぞ……」





麻子「 グ ラ ン ド ク ロ ス 2 ! 」ドン!




217 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/19(木) 17:43:45.16 ID:I2Q/+y960
>>216 ちょっと違った、こっちと置き換えてください


オレンジペコ「ルクリリですね……」ボソッ


〜〜〜〜〜〜〜


ドオンドオン!

アリーナ「武部さん、たのむっきゃ!」

麻子「しっかりやれよ沙織」

沙織『任せなさい、そっちこそしくじるんじゃないわよ麻子』

麻子「お前に言われる筋合いは無い、いくぞ……」





麻子「 グ ラ ン ド ク ロ ス 2 ! 」ドン!




218 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/19(木) 17:45:08.40 ID:I2Q/+y960

アンチョビ「いくぞーペパロニっ!」

ペパロニ「了解ッス!」

ブロロロロ タタタタタ!

キキキキキキン

黒森OB2「ええいうっとおしい!」

ペパロニ「やーいやーい、悔しかったら撃ってみろー!」

黒森OB2「このおっ、あれ?」

ペパロニ「やーい俯角取れないでやんの〜」

アンチョビ「アンツィオ舐めんな!」

沙織「舐めんな!」

黒森OB2「〜〜!豆戦車を踏み潰せ!」

ブロロロロ

クラーラ「今です!」

ブロロロロ

麻子「相手の攻撃対象を入れ替えさせるグランドクロスの発展型、成功だ!」

ぴよたん「これでこっちはフリーになったぴよ!」

ニーナ「ダージリンさんの援護サ向かいましょう!」

クラーラ「Танки вперед!」
219 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/19(木) 17:45:44.07 ID:I2Q/+y960

〜〜〜〜〜〜〜〜



ダージリン「でも状況は二対一、こちらが有利であることには変わりない」

アールグレイ「それはどうかしら?」

ドオン! ガキィン

クラーラ「Ой!」

アリーナ「いってえどこから?」

アリサ『みんな気をつけて!』
220 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/19(木) 17:46:27.38 ID:I2Q/+y960





アリサ『センチュリオンがそっちに向かってる!』




221 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/19(木) 17:47:54.92 ID:I2Q/+y960

オレンジペコ「ちょっと…遅かったみたいです……」

ダージリン「おやりになるわね……」

メグミ「あなたの相手は私よ」

アールグレイ「どうかしら、騙される側にまわる気分は?」

エルヴィン「してやられたか……」

メグミ「弱い物いじめみたいで気が引けるけどこれも勝負、悪く思わないでね」

「………」

華「みなさんしっかりして下さい、まだ勝負はついていません!」

華「当てれば勝つんです、私は諦めません」

桂利奈「重戦車キラーの実力見せてやる!」

ダージリン「そうね…勝負は最後までわからない、反撃開始よ!」
222 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/19(木) 17:48:40.59 ID:I2Q/+y960

センチュリオン ズオオオオ

クラーラ「Что нам делать?(どうしよう?……)」

ぴよたん「大ボス登場ぴよ……」

ニーナ「でっけえなあ……」

麻子「まったく…いやになるな、敵の大将とタイマンか……」

麻子「だが絶望的な状況など今まで散々経験してきたんだ、もうこの程度で心折れたりはしない」

麻子「私たち最後まで諦めない」
223 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/19(木) 17:50:37.38 ID:I2Q/+y960






華麻子「 私 の 同 志 は 手 強 い 」





224 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/19(木) 17:51:22.59 ID:I2Q/+y960

麻子「カチューシャさんは知っているんだ、自分一人の力では勝てないことを」


華「カチューシャさんは私たちを信じて背中を預けてくれたんです」


麻子「みんなで一丸にならなければ勝てないことを」


華「ならばその想いに応えなくてはいけません!」


麻子「まだ勝負はついていない、いくぞ!」


華「一発あれば十分です……一発でしとめて見せます」
225 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/19(木) 17:52:33.66 ID:I2Q/+y960



カチューシャ「くっ、愛里寿の仕業ね、道がふさがれてる!」

アリサ「こっちから迂回できるわ!」

カチューシャ「急いで、センチュリオンの相手は一両ではきつすぎる!」















「高校選抜、T-34走行不能!」
226 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/19(木) 17:53:58.69 ID:I2Q/+y960



麻子「何も…出来なかった……」

麻子(すべての動きが読まれていた。予測なんてレベルじゃない、まるで未来予知のようだった…)

麻子(実戦経験、それは膨大な実践の果てに身につけることが出来る能力、本を読むだけでは決して手に入らない力)

麻子(並の努力ではこうはいかないはず、いったいどれだけの場数を踏んだというんだ)

麻子(だがそれだけじゃ説明がつかない…そうか、知識だ。戦術を加わえることで動きがさらに洗練されたものになる……)

麻子(知識と本能の融合、そんな感じだった……)

麻子「……すまないカチューシャさん、健闘を祈る」



冷泉麻子、彼女は天才の部類に入るだろう。だが、戦車道を始めてまだ半年、所詮はルーキーなのである……


227 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/19(木) 17:55:06.52 ID:I2Q/+y960


アールグレイ「車長はダージリン、砲手はアッサムじゃないわね……」

アールグレイ「けど、腕はいい……おそらく元大洗の五十鈴華ね」

メグミ「中隊長で生き残ったのは私だけ、頼むわよ」

アールグレイ「任せなさい、どれだけ能力が高かろうと所詮は高校生……」
228 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/19(木) 17:55:42.19 ID:I2Q/+y960





アールグレイ「 戦 い の 年 季 の 違 い を 思 い 知 ら せ て や る わ ! 」ドン!




229 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/19(木) 17:56:39.15 ID:I2Q/+y960




ドオン ドオン!

華「……!行進間射撃では当たりません、一瞬でも動きを止めてくだされば……」

ドオン ガィィン!

桂利奈「うわあぁっ!だめ〜、スピード落とした瞬間撃ってくる〜」

オレンジペコ「向こうもこちらが止まるのを狙ってますね」

ダージリン(間違いない、この戦い方、向こうの戦車にはアールグレイ様が乗っている……)

ダージリン「……あれは?」



[アクアワールド 茨城県大洗水族館]



ダージリン「あそこで決めるわよ!」
230 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/19(木) 17:57:46.47 ID:I2Q/+y960

ガタゴト

ダージリン「上りきったところで勝負よ。五十鈴さん、砲撃のタイミングはあなたに任せるわ」

華「分かりました。この一撃、必ず当てて見せます!」

スッ

華「 今 !! 」

ドオン! スカッ

エルヴィン「ああっ、これは……フェイント、完璧だと思ったのに!」

ダージリン(しまった、これが狙い!)

ダージリン「次っ!」

ドオン! シュポ

「高校選抜、チャーチル走行不能!」
231 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/19(木) 18:00:33.04 ID:I2Q/+y960

アールグレイ「五十鈴華、砲手としての才能はひょっとしたら私たちより上かもしれない……」

アールグレイ「まともに撃ちあえばやられる可能性もある。しかし、まだ戦車乗りとしてはルーキー、付け入る隙はある」

アールグレイ「砲撃を当てるのに必要なのは才能だけじゃない……」

アールグレイ「わざと勝負に出ずに相手をじらし焦りを誘う」

アールグレイ「案の定、早く勝負をつけたい向こうは積極的に撃ってくる」

アールグレイ「あせりは判断を鈍らせ行動を単調にする」
232 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/19(木) 18:01:13.43 ID:I2Q/+y960


アールグレイ「砲手が五十鈴華だと気づいた時点で勝負は早撃ちと決めていた」

アールグレイ「早撃ちはプレッシャーがあれば成功しない、だからこの状況に持っていった」

アールグレイ「私にとって撃ち気にはやった相手などただの的でしかない」

アールグレイ「これが戦いの駆け引きよ、ダージリン」
233 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/19(木) 18:02:30.99 ID:I2Q/+y960





アールグレイ「あなたとはくぐった修羅場が違うのよ!」ドン!




234 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/19(木) 18:03:03.39 ID:I2Q/+y960

メグミ「さすがね」

アールグレイ「私たちにあって彼女にないもの、それは……」

アールグレイ「地道な努力の積み重ね、戦車道への夢を刻んだ月日の差」

アールグレイ「才能だけで勝負は決まらない……」
235 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/19(木) 18:12:49.80 ID:I2Q/+y960
ここまで

私の中で華さんは砲手の才能はあるが経験値が少ない

つまり命中精度は高いがフェイントなどに弱い、ということになってます

ちなみにアッサムさんは慎重なのでこのような状況でもフェイントを読んできます

>>194 カッちゃんの作戦でパーシングは1両撃破されてます

戦局は

高校選抜

CV33(ゼクス)
W号H型仕様(戦神丸)

大学選抜

パーシング×2
センチュリオン

となってます

236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/21(土) 15:21:41.04 ID:OFe3wM0bO
乙乙
237 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/22(日) 07:45:07.39 ID:n15x4ysy0


ブロロロ ドオン ドオン

黒森OB2「おのれちょこまかと!」

アンチョビ「このままじゃやられちゃうぞ、どうするどうする?」

沙織「カッちゃんのところに行かせるわけにはいかない、私たちで倒そう!」

アンチョビ「本気か、それはパスタを生で食べるくらい無茶だぞ!?」

沙織「ノリと勢いだけはある。調子に乗らすと手ごわい、それがアンツィオ!!」

沙織「状況は最悪、さらに目の前にはパーシング」

ペパロニ「ヤバイじゃないッスか!」

沙織「ここで私たちがパーシングに突っ込むっていうのはどうかな?」

アンチョビ「なっ、本気か!」

ペパロニ「それって……」



ペパロニ「さいっこーじゃないッスか!!」



アンチョビ「腹をくくるか……よし、いくぞ!」ハァ





沙織「 私 の 同 志 は 手 強 い 」





沙織「カッちゃんはね、私たちを信じてるんだ。だったら私は何でもやってみせるよ、たとえそれが奇跡でもね!」



沙織「やっちゃえ女の子ぉぉっ!」



238 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/22(日) 07:47:24.11 ID:n15x4ysy0

第四話終了

239 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/22(日) 07:51:10.44 ID:n15x4ysy0

--------第五話----------


  【絶望的な攻防よ】
240 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/22(日) 07:52:23.21 ID:n15x4ysy0

ブロロロロ

アンチョビ「とは言ったものの、実際なにか手はあるのか?」

沙織「あ…え〜と…う〜ん……」

アンチョビ「いいか、CV33の機銃じゃパーシングには傷一つつかないぞ。倒すんなら周りのもととかをうまく使うんだ!」

沙織「周りって言っても……あ、そうだ!」キョロキョロ

沙織「ペパロニさん、この場所に移動してください!」

ペパロニ「……?なんかよく分からないけど了解ッス!」

アンチョビ「沙織、何か策を思いついたな?」

ブロロロロ

黒森OB2「何処まで逃げるつもりだい?」

ペパロニ「姉さん、逃げ回ってるだけじゃ勝てないッスよ」

アンチョビ「心配ない、これも作戦だ。だろ、沙織?」

沙織「うん、ペパロニさん、さっき言ったやり方でそこを曲がって!」

ペパロニ「了解ッス!」

ギャギャギャ

黒森OB2「逃がすか……ってえ、ち…ちょっと!」

ギャギャギャァァァガシャァァン!
241 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/22(日) 07:52:55.61 ID:n15x4ysy0


「いぃぃやったぁぁー!!」

「またかよ」

「お前んとこばっかりうらやましいのお……」

242 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/22(日) 07:54:15.84 ID:n15x4ysy0


キキッ

沙織「よっしゃー!!成功だー、ペパロニ天才ー!!」

アンチョビ「おおっ、よくやったぞペパロニ!」

ペパロニ「さすが沙織さん、ナイスな作戦ッス」

沙織「よーし、これで二対二。勝負はまだまだこれからだよ!」

ゴトゴト

アンチョビ「ん?ああっ、まずい、後退しろ!」

ペパロニ「ん、何いってんすか姉さ……」

ドオン! バコーン!

沙織アンチョビペパロニ「 わ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ !! 」

ガシャーン! ガラガラ



パーシング ガラガラ キュラキュラ

黒森OB2「なかなかいい作戦だったが詰めが甘かったな」



黒森OB2「 白 旗 見 る ま で 気 を 抜 く な ! 」ドン!



黒森OB2「戦場では何が起こるかわからない、最後まで油断してはいけない」

黒森OB2「強いといっても所詮はルーキーか……」


沙織「やだもー」プシュー
243 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/22(日) 07:55:07.81 ID:n15x4ysy0


ザワ… ザワ…

カエサル「お、おい…これって」

おりょう「三対一ぜよ……」

佐衛門佐「厳しいな……」


ももがー「あわわわわわ……」


杏「うわぁ〜こりゃまずいねぇ……」

桃「もうおしまいだー、アキちゃーん!」ピエーン

アキ「よしよし……」

柚子「え、誰?」


ホシノ「カッちゃん……」

ナカジマ「それでもカッちゃんなら……」

スズキ「けど、この数はさすがに……」

ミカ「確かに戦局はよろしくない。けど、そんなことに今更何の意味があるんだい。初めから覚悟の上だったはずだよ?」

ミカ「それに、今戦っているのはカチューシャだ……」


ドオン! シュポ


「大学選抜、パーシング走行不能!」


ミカ「相手が規格外ならカチューシャもまたイレギュラー、戦場を縦横無尽に吹き抜ける風は誰にも捕らえられない……」

244 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/22(日) 07:56:23.13 ID:n15x4ysy0


シロハタヒラヒラ

黒森OB2「……いったい…何が?」

黒森OB2(撃たれたポイントから相手のいる方向は推測できるが……)

ズラッ

黒森OB2(建物が密集していて、敵の姿が……見えない!?)

ブロロロ

黒森OB2「いたっ…て、あんなところから……嘘でしょ?」カタカタ
245 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/22(日) 07:57:13.54 ID:n15x4ysy0



黒森OB2「 気 を つ け ろ ー !! 」




黒森OB2「相手は砲弾が通る隙間さえあれば狙ってくるぞー!!気を抜くと狙い撃ちにされるぞー!!」


246 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/22(日) 07:58:11.34 ID:n15x4ysy0

メグミ「なっ!?」


愛里寿「!?」


愛里寿『メグミ隊、合流するぞ』

メグミ「はいっ!」

メグミ「砲弾の隙間ってそんなわけ無いじゃない、高校生よ」

アールグレイ「けど、警戒はしておいたほうが良いわね」

メグミ「早いところ隊長とごうりゅ……」

ブロロロ バキン!

メグミ「なっ、何処から!?」

シーン

アールグレイ「敵はいたの?」

メグミ「それが……方向はわかるんだけど姿が……」

アールグレイ「留まるのは危険ね、急いでここを抜けましょう!」
247 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/22(日) 07:59:30.29 ID:n15x4ysy0


カルパッチョ「私たちを確認できなくてあわててるみたいですね」

ノンナ「“鎧通し”私の射撃に障害物は意味を成しません」

ノンナ「砲弾の通る隙間さえあればどこにいようと当てて見せます」

カチューシャ「どんなに経験をつもうと予期できない不測の事態に直面すると、人は無意識のうちに本能に従って行動してしまう」

アリサ「OK、順調よ。敵は予想通りのルートを取っているわ、先回りしてセンチュリオンとの合流を阻止する」

ミッコ「おっしゃ、行くよ!」
248 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/22(日) 08:00:40.70 ID:n15x4ysy0

ザザザザ!

メグミ「あれはW号!」

アールグレイ「動きを読まれてたみたいね、一対一に持ち込まれた」

メグミ「好都合ね、私がここで倒せば試合終了よ!」

カチューシャ「準備はいい?」

カルパッチョミッコ「いつでもどうぞ!」

ブロロロロ

メグミ(突っ込んできた、やぶれかぶれの特攻か?…いや、そんなはずは無い……)

アールグレイ(私たちのここへの誘導した一連の動きといい無策のはずが無い、何かを狙ってる?)

カチューシャ(時間はかけられない…センチュリオンが来る前にカタをつける)

メグミカチューシャ「撃て!」

ドオン ドオン ギャギャギャ

メグミ「狙いはわからないけど時間がかかれば隊長と合流できるし、無理に急ぐ必要は無い。実際追い込まれてるのは向こうなんだから」

アリサ「これで取り乱してくれたらもうけものだったんだけどそうもいかないみたい。さすがは大学生ね、もう落ち着きを取り戻してる」

カチューシャ「できることならこんな危険なまねしたくないんだけど……」

メグミ「撃て!」





カチューシャ「 今 だ !! 」




249 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/22(日) 08:02:11.81 ID:n15x4ysy0

ミッコ「おりゃあぁぁぁ!!」

ギュラララ ドオン スカッ

メグミ「えっ、うそでしょ!?」

メグミ(前進してきたのは私の攻撃を誘うため、そして十分ひきつけた上での……)

メグミ( 高 速 ド リ フ ト !? )

メグミ(早ければ撃たない、遅ければ撃破される。読みとチームワークが完璧で初めて成功する代物、これを狙ってやったって言うの?)

ドシン ギャギャギャ

カルパッチョ「今です!」ガコン

ノンナ「撃ちます」

ドオン! シュポ

「大学選抜、パーシング走行不能!」

カチューシャ「悪いけど、雑魚にかまってる暇はないの」

ブロロロロ
250 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/22(日) 08:02:48.88 ID:n15x4ysy0


ワァァァ!

「おおっ、二両倒したぞ!」

「これで一対一だ!」

「これでまだまだわからないぞ!」
251 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/22(日) 08:03:29.62 ID:n15x4ysy0


絹代「カチューシャどの、良くぞここまで……」

細見「快挙であります、大戦果であります!」

福田「あと一息であります!」

玉田「ぬ、センチュリオンが来たぞ!」
252 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/22(日) 08:04:09.01 ID:n15x4ysy0

ここまで

やっと隊長同士の対決に持ち込みました〜
253 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/22(日) 11:38:38.15 ID:cFfKRsPCo
肴屋さん(^人^)なむー
254 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/22(日) 15:17:14.32 ID:uqVyP6xeo

戦神丸って最後にタイマンで無双するのか
ワタル2だと敵に回った先生の本気モードはヤバイからな、いなくなって雰囲気悪くなったし
255 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/26(木) 15:09:03.37 ID:1OMX/PpP0

それでは開始します、パンツァーフォー!
256 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/26(木) 15:10:46.78 ID:1OMX/PpP0

ダージリン「グラスの中身がバーボンだろうと泥水だろうと、俺たちにはたいした問題ではない」

ダージリン「俺たちは戦うための存在……互いにぶつかり合うことでしかお互いを理解できない不器用な存在……」

オレンジペコ「ダージリン様……」

ダージリン「敗者に敢闘賞はなく勝者のみが栄光を得る世界、私たち戦車乗りの使命はただ一つ」

ダージリン「 勝 て ! 」
257 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/26(木) 15:12:23.41 ID:1OMX/PpP0



ゴゴゴゴゴゴ……

センチュリオン


天にセンチュリオン、地にW号

真の戦車乗りはどちらに……
258 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/26(木) 15:13:34.59 ID:1OMX/PpP0



愛里寿「………」



カチューシャ「………」

アリサ「上から見下ろすとはいい度胸じゃない……」

ミッコ「相手にとって不足なし!」

ノンナ「………」

カルパッチョ「これが最終決戦ですね……」
259 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/26(木) 15:14:25.10 ID:1OMX/PpP0


私は強くなりたい……

私の居場所……役割……


ベサオ……私を戦車道に誘った張本人、ムードメーカーで常に場を盛り上げてくれた


華……ちょっと大喰らいだけど、華道で鍛えた集中力はどんな標的も打ち抜く


優花里……頼りになる装填手、自慢の知識はいつも世話になっている


麻子……学園一の天才。しょっちゅう寝てばかりだけど私は知ってる、みんなのために影で努力してることを


ダージリン、ケイ、アンチョビ、ノンナ、西住姉妹……


それぞれが、それぞれの役割を持っている


なら、私の居場所、役割は……

260 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/26(木) 15:16:22.60 ID:1OMX/PpP0





 こ の 戦 い に 勝 利 し 、 大 洗 を 取 り 戻 す こ と 




261 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/26(木) 15:17:19.21 ID:1OMX/PpP0

そして……



愛里寿「………」



己のすべてを賭け雌雄を決さなければいけない相手……

262 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/26(木) 15:22:45.69 ID:1OMX/PpP0

カチューシャ「これが正真正銘最後の勝負……」

カチューシャ「いくわよ、パンツァーフォー!」
263 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/26(木) 15:23:59.20 ID:1OMX/PpP0


そど子「島田愛里寿、飛び級で大学生になった天才少女」

梓「社会人チーム2位を下すその戦闘指揮能力は他の追随を許さない」

みほ「変幻自在の戦い方は忍者戦術と呼ばれているけど、自ら撃って出れば圧倒的な強さで敵を制圧する」

みほ「日本戦車道ここにありと知らしめた、島田流戦車道の後継者」

エリカ「そんなやつを相手にカチューシャは戦おうとしているっていうの?」


まほ「まったく、おおげさだとは思わないか?」フフッ

エリカ「隊長?」

まほ「目指すもの、守るもの、超えなきゃいけないもの、あの二人の間にはいろいろあるんだと思う」

まほ「なぜあの二人なのか……」

まほ「ただの偶然かもしれないし、ひょっとしたらあの二人は遠い親戚なのかもしれない」

まほ「実はカチューシャは今は無き古の流派の末裔かもしれないし、ただの天才なのかもしれない」

まほ「だが、今必要なのはそういうことじゃない」

まほ「どんな理由があろうと、どんなに力があろうと結局は……」

まほ「 勝 つ か 負 け る か 」

まほ「これは戦争ではない、ただの戦車道の一勝負。あくまで戦車乗り同士の戦いなんだ」
264 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/26(木) 15:24:53.28 ID:1OMX/PpP0




ドオン ドオン! ギャギャギャギャ!

カチューシャ(わかってはいたけど…強い!)

ノンナ(動きが読まれているのか、狙いが定まらない……)

ミッコ「でっかい図体してちょこまかと!」

愛里寿(以前戦ったときとはまるで別物……仕留めきれない)

「この前より全然動きがいいじゃない、気を抜けば撃ち抜かれる!」

「面白い、これは倒し甲斐があるわね!」
265 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/26(木) 15:27:32.96 ID:1OMX/PpP0

カチューシャ「まともにやりあうのは危険ね、ミッコ!」

ミッコ「はいよっ!」

ブロロロ

愛里寿「逃がすか!」

ドオン バコォン!

ブロロロロ ギャギャ

愛里寿「角を曲がった……!停止!」

キッ ドオン!
266 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/26(木) 15:28:17.84 ID:1OMX/PpP0

カチューシャ「そこの角で急旋回!」

ギャギャギャ ピタ

カチューシャ「ノンナ、狙える?」

ノンナ「問題ありません」

アリサ「視界が悪いからタイミングで撃つのよ」

カチューシャ「3…2…1…撃て!」

ドオン スカ

カチューシャ「はずれた!読みなのか直感なのかわかんないけどやるじゃない……」
267 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/26(木) 15:29:07.42 ID:1OMX/PpP0

ルクリリ「おおっ、何とかくらいついてるぞ!」

アッサム「………」

ルクリリ「どうしたんですか、ずっと黙ってて?」

アッサム「ご、ごめんなさい、なんでもないわ……」

アッサム(……せめて仲間が残っていてくれたら……)カタカタ
268 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/26(木) 15:30:16.57 ID:1OMX/PpP0



W号VSセンチュリオンの勝率



    0%


269 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/26(木) 15:31:42.26 ID:1OMX/PpP0

アッサム(私だって高校選抜に勝ってほしい。だけど……)




    0%




アッサム(希望を刈り取る残酷な数字……)

アッサム(圧倒的な実力差があるからこそ見えてしまう絶望的な結末)

アッサム(たとえ一時的に善戦するようなことがあっても、恐らくそれすらも愛里寿の作戦の上かもしれない。センチュリオンの勝利は揺るがない)

アッサム(どうあがこうと同じ結末に辿り着く悲しい定め……)

アッサム(私には高校選抜の勝利を信じることが……)
270 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/26(木) 15:33:26.47 ID:1OMX/PpP0


ブロロロロ

カチューシャ「路地は狭い、引っ掻き回して引き離すわよ!」

愛里寿「これ以上調子ずかせるな、一気に追い詰めるぞ」

アリサ「道は狭いってのにさすがね、ピッタリとついてくる。そこを右に曲がりなさい」ググッ

愛里寿「逃がすか、右折しろ。この狭さでは砲塔の旋回は出来ない、判断を間違えたな」ググッ

キコキコ

愛里寿「なっ!!てっ停止!」

ドオン! スカ

ノンナ「жаль(惜しい)」

愛里寿(いったいどういう…そうか!T字路で砲塔の旋回を……)

カチューシャ「ちぃ、惜しいっ!」
271 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/26(木) 15:35:55.61 ID:1OMX/PpP0


ぴよたん「ああっ、かわされたぴよ!」

アリーナ「どっちもすげぇ!」

麻子「だが気づかれた、やはりセンチュリオンに勝つのは無理なのか?」

麻子(実際に対峙したからこそわかる地道に積み重ねてきたのものの差……)

麻子(愛里寿対策で用意していただろうあの狙撃も、今やった奇策も恐らくもう通じないだろう……)

麻子(対応の早さ、そしてわずかな隙をも的確に突いてくる正確さ……)

麻子(どう動こうと何をしようと無意味と感じてしまう、すべてを見透かされているかのような……)





    圧 倒 的 な 恐  怖





ブロロロロ

麻子「いけない……そっちは!」

キキッ ギャウ!

ぴよたん「かわしたぴよ!」

ニーナ「すんげぇ!」

麻子(カチューシャさんも負けてない、だが決定打がない……このままではジリビンだぞ)
272 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/26(木) 15:37:45.06 ID:1OMX/PpP0

華「これは…カチューシャさん、攻めあぐねいてますね」

桂利奈「ぶっとばせ〜!!」

オレンジペコ「やはり……」

エルヴィン「どうかしたのか?」

オレンジペコ「愛里寿さんの実力は本物、たとえ歴代の高校戦車道の猛者でも一騎打ちで倒せる人はそういないでしょう」

オレンジペコ「それだけ愛里寿さんの実力は飛びぬけてるんです」

エルヴィン「そんな、それじゃあ……」

ダージリン「落ち着きなさい二人とも」

ダージリン「運命は浮気者、強いほうが勝つとは限らないわ」

オレンジペコ「……覚悟の上でしたね」

エルヴィン「ああ、そうだな。私たちに出来ることは信じることのみ、頼んだぞ隊長……」
273 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/26(木) 15:40:44.12 ID:1OMX/PpP0


ドオン ドオン ブロロロ


優花里「………」

ナオミ「どうしたんだ優花里?」

優花里「実はちょっと気になっていることがあって…」

ねこにゃー「気になってること?」

優花里「私は装填手としてカチューシャ殿の戦い方をずっと見てました。だから…胸騒ぎがするんです」

ツチヤ「カチューシャさんに弱点でも?」



みほ「カチューシャさんの本当の強さは連携力にあると思うんです」

みほ「味方の能力を最大限に活かし敵を追い詰める……」

みほ「チーム戦でこそカチューシャさんは新の力を発揮するんです!」

まほ「やはりみほもそう思うか」

梓「えっ、それってどういう?」

みほ「練習の時もそうでしたけど、連携能力はすごく高いんです。即席で作ったチームに的確な指示を出したり」

みほ「仲間がいる時のカチューシャさんは私たちでもそう簡単には倒せません」

まほ(実際模擬戦で私たちも負けている、あれは間違いなく本物だ……)

みほ「けど、一対一になるとそうとはいえない、弱いわけでは無いんですが倒せないほどではないと感じてしまう……」

まほ「確かにカチューシャの戦績を振り返ってみると分かることがある」

まほ「全国大会の決勝も隊長車との一騎打ちでは敗北している、前の島田愛里寿との戦いもポルシェティーガーとの二対一だった」

エリカ「相手は戦車も錬度も上、その上タイマンが……」
274 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/26(木) 15:43:07.30 ID:1OMX/PpP0

※カチューシャと小梅のチームに負けてます、エリカは言うこと聞かないから勝てなかった
275 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/26(木) 15:45:58.63 ID:1OMX/PpP0




梓「いい加減にしてください!」





「!!」

梓「弱気な発言なんて聞きたくありません……」

梓「カチューシャさんは私たちの隊長なんですよ、私たちが信じなくてどうするんですか!?」ポロポロ

「………」

梓「私はカチューシャ隊長なら絶対勝つって信じてます!」

みほ「ええ、もちろん信じていますそ。チューシャさんなら何とかするって」ニコッ

まほ「そうだな、いまさら愚問だったな……」

エリカ「わ、私は信じてるわけじゃないけど……ここまできて疑うのは愚か者のすることよ」

そど子(これがツンデレか……)



ナオミ「じゃあやっぱり厳しいか……」

優花里「けどそれは以前の話です、今のカチューシャ殿には当てはまらない」

優花里「黒森峰に入って新たな戦術も増えたはず」

優花里「なにより、カチューシャ殿はこの戦いの最中にも学び吸収し、成長しているんです」

優花里「自身のことより常にみんなのことを考えている」

優花里「普通の人なら無理なことでもカチューシャ殿ならやってくれる……」

ナオミ「信頼…しているんだな」

優花里「大洗の隊長を侮ってはいけません」
276 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/26(木) 15:48:15.31 ID:1OMX/PpP0






優花里「 私 の 同 志 は 手 強 い で あ り ま す ! 」ドン!







優花里「私は信じています、カチューシャ殿ならどんな困難だって乗り越えてくれると」
277 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/26(木) 15:49:54.64 ID:1OMX/PpP0

ここまで

一対一って難しいですね
278 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/28(土) 07:55:47.69 ID:LiTiAkHc0


ドオン ドオン

チュイン!

愛里寿「かすっただと!?反応が遅れたのか?…いや違う」

ザザザ

「くっ、逃げられた。砲撃、狙えません」

愛里寿(やはり…)

愛里寿(さっきより動きが良くなってる…いや、違う、センチュリオンの動きに対応し始めているんだ)

愛里寿(いったい、何が起こってる……)

279 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/28(土) 07:57:16.59 ID:LiTiAkHc0
〜〜〜〜〜〜〜〜


カチューシャ「アリサあなたにはセンチュリオンの情報を片っ端から集めてもらうわ」

アリサ「は、何でそんなこと?」

カチューシャ「もし一対一で戦うことになった場合、悔しいけど今のままでは歯が立たない」

カチューシャ「一発でももらえば負け……相手は私達とは別次元の強さを持っている」

アリサ「確かにそうだけど……」

カチューシャ「アリサはセンチュリオンのあらゆるデータを徹底解析し、全力のセンチュリオンの動きを予測してもらうわ!」

カチューシャ「相手の動きを予測し事前に安全圏に移動する……才能、技術で勝てないなら連携で勝つ、あなたには私のフォローをしてもらう」

カチューシャ「二人で連携して指示を出すのよ」

アリサ「ええっ?」

カチューシャ「一人でダメなら二人で戦う。戦車で負けてる以上私たちが勝負できるポイントはここしかないわ!」

アリサ「ちょっと本気?」

カルパッチョ「二人で指揮を執るなんて、そんなこと…」

アリサ「そうそう言ってやりなさい!!」

カルパッチョ「最高じゃないですか!?」

アリサ「ええっ!!」

ミッコ「しっかりやんなよ?」

アリサ「ちょっとまだやるとは…」

ノンナ「同志アリサ、カチューシャのことお願いします」

アリサ「〜〜〜〜わかったわよ、やればいいんでしょやれば!!…いい?この私がここまでやるんだから、やるからには勝つわよ!」

〜〜〜〜〜〜〜〜
280 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/28(土) 07:58:00.13 ID:LiTiAkHc0

子供のころからそんなに体が丈夫じゃなかった私は強さに憧れていた

そんなときにであったのが戦車道だった

非力な私でも堂々と戦えるこの競技に私は一瞬でとりこになった

中学卒業後迷わずサンダースに入学した、ここで私は強くなるんだ!

だが現実は甘くなかった、すべてにおいて万能なケイ隊長、狙った獲物は逃がさないスナイパーナオミ

ぶつかってしまった才能の壁……挑戦する気も起きなくなるような実力差

でも私にはこれしかないんだ、勝つためならどんな細緻な策だろうと弄してやろうじゃない……
281 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/28(土) 07:58:56.64 ID:LiTiAkHc0


アリサ「この前の汚名返上をしてやる、覚悟しなさい」

アリサ「さあ……反撃開始よっ!」




アリサ「 私 の 計 算 に 誤 り な ど 無 い わ ! 」ドン!



282 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/28(土) 07:59:37.73 ID:LiTiAkHc0



愛里寿(敵の動きが早くなってきたな……)

愛里寿(だがそれだけではこのセンチュリオンは落とせない)


まほ「まずいな……」

エリカ「何がですか、センチュリオンの動きにも対応しているし何も問題ないのでは?」

みほ「……!そうか、早すぎるんだ」

エリカ「??」

まほ「装填速度だ。この速度では相当な速さが求められる」

みほ「さらに戦車内の激しい動きの中で最速で装填しなくてはいけない、装填速度が少しでも遅ければタイミングがずれ攻撃を当てることは出来ない……」

そど子「ちょっと、大丈夫なの?」

梓「カチューシャ隊長……」
283 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/28(土) 08:00:23.49 ID:LiTiAkHc0


カチューシャ「これからもっと早くなるわよ、カルパッチョ、いけるわね?」

カルパッチョ「はい!」



高速戦闘において装填速度は生命線、コンマ1秒の差が勝敗を分けることもある

戦車の中は常に動いている、最速で装填するには一秒後の戦車の位置を予測しそこに装填しなくてはいけない

砲撃のタイミングに合わせて最短で装填をすることで隙がなくなるのだ

ガコン

カルパッチョ(この日のためにずっと練習してきたんだ……)

カルパッチョ(たかちゃんの居場所は絶対に守ってみせる!)




カルパッチョ「 装 填 速 度 な ら   負 け な い ! 」ドン!



284 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/28(土) 08:10:23.25 ID:LiTiAkHc0
五話終わり

ここまで

二人で連携って出来るのか?→こうでもしないと勝負にならない

普通の戦車なら無理かもしれないけどガルパンだから大丈夫!

285 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/10/28(土) 08:12:31.64 ID:LiTiAkHc0

ワタルのブルーレイBOX今更ほしくなってきたなあ……

メダロットクラシックの予約もしてなかったなあ……

そういえばガルパンも最終章やるんだっけ?

忙しくなりそうだ……
286 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/02(木) 09:11:38.57 ID:yDOljTygO
乙乙
287 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:24:12.29 ID:oNbZWKy70

いきます

パンチャーホぉぉ〜!
288 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:24:38.38 ID:oNbZWKy70


ドオン ドオン

愛里寿「攻撃速度が……落ちない!?」

ドガァ!

愛里寿「くっ、まさかここまでやるとは……」

愛里寿「なら、スピードでかく乱しろ!」

ギャギャギャ!

愛里寿(先を読めたところでついてこれなければ意味は無い)



愛里寿「大学生を舐めるな!」


289 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:27:33.68 ID:oNbZWKy70

タイトル抜けてた

---------第六話------------



   【私の戦車道……】
290 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:28:20.33 ID:oNbZWKy70

ギャギャギャ

麻子「な、何だあの動きは!」

麻子(私たちとの戦いのときは本気じゃなかったのか!?全然動きが違うぞ!)

クラーラ「これがセンチュリオンの本気……」

ぴよたん「あわわわわわ!」

麻子(しかもただ早いだけじゃない、無駄の無い動きに加えてフェイントなども織り交ぜている……)


ツチヤ「あの動きはさすがに並みじゃないね……」

優花里「ツチヤ殿にそこまで言わせますか」


オレンジペコ「あれだけ激しく動いているのに、どことなく気品さえ感じます」

ダージリン「これが大学生の頂点、センチュリオンチームの実力……」

291 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:29:08.69 ID:oNbZWKy70


アリサ「………」

アリサ(フェイントなんかに惑わされないわよ!)

アリサ(わかる、敵がどこにいるのか、どこに行こうとしているのか……)

アリサ(あらかじめ移動先を決めないでおいて、相手の動きを見てカチューシャと瞬間の判断をシンクロさせる)



アリサ「食らいなさい、オプションルート!(行動予測)」




カチューシャ(相手の動きを読むには動物的本能が要求される)

カチューシャ(私の経験値では大学生に及ばない、けど、センチュリオンだけに意識を集中すれば何とかくらいつける)



カチューシャ「みせてやるわ、凡人が天才を倒すところを……」


292 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:29:44.31 ID:oNbZWKy70



ブロロロ

カチューシャ「後ろに付かれている……なら!」

カチューシャ「いくわよ、ナポリターン!」

ギュオ!

愛里寿「む!これは……」

キッ ドオン! スカ

ノンナ「くっ急旋回中の砲撃はさすがに……」

カチューシャ「でも動きを一瞬止めれた、反対に抜けるわよ!」

ブロロロ

愛里寿(向こう側を走っても交差点で姿を見せる)

愛里寿「………今だ、撃て!」

キッ ドオン! ブロロロ

愛里寿(やはり読まれていたか…逃がしてしまった)
293 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:30:11.00 ID:oNbZWKy70


ブロロロ

カチューシャ「何か手はないかしら……」ウーン

アリサ「気をつけて!」

ドオン

カチューシャ「!!…な、向こう側から?」

愛里寿「逃がさない……」

カチューシャ「まったく、やってくれるじゃない」
294 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:30:51.92 ID:oNbZWKy70


愛里寿「いくら撃っても倒れない、まるでボコみたい…」

カチューシャ「全く嫌になるわね、全然倒せる気がしない」

アリサ「右に道があるわ、曲がっ…」

カチューシャ「待ちなさい!」

アリサ「!?」



愛里寿「W号の正面右側、あそこで曲がれば逃げられる…」

愛里寿「曲がった瞬間を狙いうて!」

愛里寿「ただし、砲塔の旋回はするな、狙いを読まれる」

愛里寿「え…でもそれじゃあ?」

愛里寿「奴ら以上の曲芸を見せてやれ」

「…了解!」

ブロロロ キキッ

愛里寿「今だっ!!」

ギャギャギャ!
295 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:31:19.28 ID:oNbZWKy70


集団戦ならともかく、これは隊長同士、正真正銘の一騎討ち

ここで逃げるなんて弱気な行動、隊長としてとってはいけない

相手を勢いづかせるだけだし、なにより共に戦った仲間達にそんな無様な姿を見せる訳にはいかない!
296 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:32:12.78 ID:oNbZWKy70


カチューシャ「私たちは逃げるために走ってるんじゃない」

カチューシャ「センチュリオンを倒すために走ってるんだ!」

ギャルン!

愛里寿「なっ、曲がると見せかけて急旋回だと!まずい!」




カチューシャ愛里寿「 撃 て ! 」




ドオン ドオン

バコン!

カチューシャ「うわっ!!」

ボコン!

愛里寿「くっ!」

カチューシャ「前進!」

愛里寿「追うぞ」

ブロロロ
297 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:33:03.93 ID:oNbZWKy70


ケイ「カチューシャは戦車道歴は長いが、試合の経験はまだ半年。つまり、伸び代があるということ」

ケイ「一回の実戦は百回の練習に勝る、全国大会を通し度重なる強敵たちとの戦いがカチューシャを強くした」

ケイ「そして今この瞬間も成長している……」

ケイ「カチューシャ、あなたいったい何処まで強くなる気?」

298 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:34:04.77 ID:oNbZWKy70


愛里寿は若くして最強の座に着いた。そして今現在立ちふさがる壁も無く、気がついたときには何も無い道を目標も持たずただ歩き続けていた

勝負になる相手さえいない、特別だから、勝てっこない、世界が違う……



愛里寿にとって必要だったもの、それは


 好 敵 手 


カチューシャ、今まであったことの無かった自分を脅かす存在


時代が二人を引き合わせた


愛里寿の中に今までに無い感情が芽生え始めていた……
299 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:34:41.38 ID:oNbZWKy70

愛里寿「………」

愛里寿(カチューシャさんは逃げずに勝負を挑んできた)

愛里寿(センチュリオン相手に一歩も退くことなく)


愛里寿はカチューシャが自分と同じ領域まで登ってきたことを静かに感じ取っていた


愛里寿(こんな気持ちになったのっていつ以来だろう……)

愛里寿(カチューシャさんには私のすべてをぶつけたい……)

愛里寿(こみ上げてくる熱い想い、抑えられない感情……)

愛里寿(そうか…ずっと勝つのが当たり前になっていたから忘れてたんだ、この気持ち……)

愛里寿(私はあの人に……)
300 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:35:11.87 ID:oNbZWKy70






愛里寿( 勝 ち た い ん だ ! )





301 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:35:47.35 ID:oNbZWKy70


ドオン ドオン!

カチューシャ「今よ!」

ズザザザザ!

愛里寿「停止!」

ドオン! キキッ

愛里寿「前進!」

ゴォ!

カチューシャ「くっ、路地に入って!」

-キィィィン

カチューシャ(次の敵の動き…私のとる行動は……)

愛里寿(カチューシャさんの戦術には島田流も入っている。つまり、私にも動きが読めるということ……)

-キィィィン

愛里寿(私ならできるはずだ、読みきれ……カチューシャさんの思考を、戦術を……)
302 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:36:20.37 ID:oNbZWKy70






瞬間、愛里寿はカチューシャの動きの数手先を容易に予測した





303 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:37:22.96 ID:oNbZWKy70

カチューシャ「勝負に出るわ。そこの角を曲がったらドリフトで側面に回りこむわよ!」

ギャギャギャ バッ

カチューシャ「勝負!」

シーン

カチューシャ「え……いない?ど、どこに!?」

アリサ(この状況……やられた、相手はこちらの動きを読んでいた!)

アリサ(地形、戦車の大きさ、スピード、テクニック、戦術……これらの情報を元にセンチュリオンの行動を再計算……)アセッ


 ゾ ワ ッ !


瞬間---アリサの脳裏に最悪のイメージが浮かぶ

アリサ(まずい!)
304 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:37:57.97 ID:oNbZWKy70

W号とセンチュリオンの性能差

知識だけではすべてを知り得ることはできない、乗ったことの無い戦車ならなおさらだ

センチュリオンのその強靭な車体から繰り出される破壊力はカチューシャ達の予想を超えていた
305 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:38:31.68 ID:oNbZWKy70


ドカァ バキバキ


カチューシャの戦術を読み、裏をかく……


戦車に通れぬ道は無い


センチュリオンは今……


バカァン!

306 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:39:19.50 ID:oNbZWKy70







アリサ「 後 ろ だ ー !! 」







307 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:39:53.25 ID:oNbZWKy70

エリカ「これはいったいどういう?」

まほ「愛里寿は決して手を抜いてはいない、100%の力で戦っていたはずだ」

まほ「だが自分を追い詰めた相手に出会ったことで、もう一段階上に引き上げられたんだ」

みほ「もう一段階上の力?」

まほ「自分だけでは登れない、もう一段上の境地……」
308 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:40:30.28 ID:oNbZWKy70

ガンッ

カチューシャ「うわあっ!」

カチューシャ(建物をぶち抜いてきた!!しまった、後ろを……)

愛里寿「これで…決める!!」

愛里寿(………!!)
309 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:42:10.00 ID:oNbZWKy70

〜〜〜〜〜〜〜〜



愛里寿「大洗が廃校?なにそれ私そんなの聞いてない!」

「家元から隊長には伝えないように言われていたので…」

愛里寿「そんな…じゃあ私のしたことって…」



ウワアン グスッ

桃「廃校だもうおしまいだ!」

柚子「やめてよ桃ちゃん!」

カチューシャ「みんなゴメン…」

優花里「カチューシャ殿…」

桃「お前のせいだ!!」

ビクッ!

優花里「な!?」

杏「ちょっかーしま…」

桃「お前が敵なんか助けなければこんなことには…」

柚子「いくらなんでも言い過ぎだよっ」

麻子「さすがに言っていいことと悪いことがあるぞ」

華「カチューシャさんは何も間違ったことはしていません!」

優花里「あの時カチューシャ殿のとった行動は正しかったと私は信じています!!」

桃「うるさいうるさい!!」

柚子「桃ちゃん落ち着いて…」

桃「落ち着いてなんかいられるか!もう、大洗は…無くなってしまったんだぞ?」

杏「かーしま!」

ビクッ

桃「会長は…それでいいんですか?…」

杏「………」

柚子「みんな、とりあえず落ち着いてこれからのことを考えよう」

梓「隊長は何も気にする必要はありません」

カチューシャ「でも……」

麻子「あれこそ戦車道精神に則った行為だ、誰も責めはしない」

シクシク



愛里寿(……涙)

愛里寿(何でだろう?勝負に勝ったのに全然嬉しくない…)

愛里寿(それどころか、この胸に突き刺さるような悲しみは何?……)

愛里寿(私は取り返しのつかないことをしてしまったんじゃ…)

愛里寿(私は……私は……)


〜〜〜〜〜〜〜〜
310 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:44:02.27 ID:oNbZWKy70



愛里寿「」ハッ!

カチューシャ「!?…前進!」

ブロロロ ドオン!

ミッコ「あっぶなかった!」

カルパッチョ「どうしたんでしょう、撃ってきませんでしたね?」

ノンナ「助かりましたが妙ですね、トラブルでもあったのでしょうか?」

カチューシャ「違う……」

ガチャッ バッ!

カチューシャ「いったいどういうつもり!私たちをなめてるの、いつでも倒せるっていう余裕だとでも言うつもり」

カチューシャ「私たちは必死に戦っているんだぞ、みんな学園艦を取り戻すために必死に戦っているんだぞ!」



カチューシャ「 バ カ に す る な ぁ !! 」


311 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/02(木) 20:49:12.46 ID:oNbZWKy70

ここまで

西隊長の対空戦車道面白かった

あのくらいの文書力が自分にあればなあ…


それと、とんでもない盆ミスに気がついた

私は先輩はOBだとずっと思っていたんですが

OBのBってBOYのBだったんですね

これだと前回の劇場版は男が参加してるということに……


312 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/02(木) 22:42:52.88 ID:aqYYL+1SO
男装にしよう
313 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/03(金) 09:20:55.70 ID:rcQyOEmwo
女性でもOB表記は普通にあるのでお気になさらず、乙
314 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/05(日) 08:11:57.62 ID:hwEP7HQT0
>>313 何かそんなことも書いてありました

チョットだけ投下します
315 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/05(日) 08:13:35.57 ID:hwEP7HQT0


愛里寿「………」ツゥ

カチューシャ「!?」

愛里寿「そんなの分かってる!」

愛里寿「手を抜くのがどれだけ相手に失礼かなんて、そんなの分かってる!」

愛里寿「全力で戦うことこそが戦車道の礼儀、そんなことくらい分かってる!」

愛里寿「でも私が勝ったら大洗がなくなっちゃうじゃない!」

カチューシャ「!」

愛里寿「そんなのいやだ!私は…カチューシャさんと…大洗とまた戦いたい……そう思ってる」ポロポロ

愛里寿「私の力はあなたを苦しめることしかできない、奪うことしかできない……私は…カチューシャさんと仲良くなりたいだけなのに」

愛里寿「」グスグス




カチューシャ「……………」
316 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/05(日) 08:14:08.18 ID:hwEP7HQT0





カチューシャ(そうか……そうだったのか、今わかった)




317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/05(日) 08:14:46.01 ID:hwEP7HQT0


カチューシャ「戦車道の行く末がただの戦争であってはならない!」



愛里寿「?」



カチューシャ「飛び交う砲弾がお互いを称えあうことがあっても、悲しみを呼ぶものであってはならない!」



カチューシャ「私も相手も新たな場所に導かなくてはならない!」



カチューシャ「それこそが……」

318 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/05(日) 08:15:16.00 ID:hwEP7HQT0







カチューシャ「 私 の 戦 車 道 だ ! 」ドン!






319 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/05(日) 08:16:32.61 ID:hwEP7HQT0

カチューシャ「無くならないわよ……」

愛里寿「え?」

カチューシャ「同志たちとの絆はそんなにやわじゃないわ。たとえどんなことがあっても絶対に無くなることはない」

カチューシャ「たとえ大洗がなくなっても消えることは無い…」

カチューシャ「戦車道をやってたおかげでいろんなものに出会えた、戦車に仲間に、たくさんのライバル達……」

カチューシャ「もちろんあなたも……」

カチューシャ「今こうして最高のライバルと戦えることがとてもうれしい」

カチューシャ「あなたもいつまでも泣いてるんじゃないわよ!」



カチューシャ「さあ、最高の勝負をしましょう」



愛里寿「カチューシャさん……」
320 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/05(日) 08:17:21.43 ID:hwEP7HQT0



カチューシャ「それと、私たちが勝てないなんて勝手に決めないでほしいわね?」

カチューシャ「私を誰だと思ってるの?」

321 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/05(日) 08:18:07.66 ID:hwEP7HQT0






カチューシャ「 カ チュ ー シャ に で き な い こ と な ん て 無 い ん だ か ら ! 」ドン!










カチューシャ「さあ愛里寿、あなたの全力を見せてみなさい!」


322 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/05(日) 08:19:02.96 ID:hwEP7HQT0

現実は理不尽だ、たとえどれだけ好きだろうと、努力してようと報われないことがある

志半ばに夢を諦め、去っていく……

でも彼女はそんな現実をねじ伏せてきた

どれだけ打ちのめされても挫けずに何度も立ち上がってきた、必死に抗ってきた

理不尽は彼女の闘志を奪うことはできなかった、彼女を追い詰めることはできても「勝つ」ことはできなかったんだ

カチューシャは身をもってそれを証明した

……不思議だ、ハッタリではなく彼女なら本当にこのセンチュリオンを倒してしまいそうだ
323 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/05(日) 08:19:49.21 ID:hwEP7HQT0



カチューシャ愛里寿「撃て!」

ドオン ドオン


みほ「いけない……」

エリカ「互角に持ち込んでるじゃない、何がいけないの?」

みほ「砲撃と回数……」

まほ「しまった、そうか!」

梓「え、ど、どうしたんですか?」

エリカ「…!残りの弾数ね!」ハッ

みほ「そうです、今までの砲撃の回数から行いって恐らく先にW号のほうが砲弾が先に尽きます」

そど子「そんな!何とかならないの?」

まほ「砲弾が尽きる前に勝負をつけるしかあるまい」

梓(カチューシャ隊長……)
324 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/05(日) 08:20:44.97 ID:hwEP7HQT0

カルパッチョ「大変です、砲弾の残りがわずかです!」

アリサ「くっここまできて……」

カチューシャ「かまわず撃つわよ、ここで砲撃の手を緩めれば相手に勢いづかれる。そうなったら勝機は無い」

カチューシャ「一気に決着をつけてやる!!」
325 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/05(日) 08:21:23.02 ID:hwEP7HQT0

キィィン

カチューシャ「 吶 喊 ! 」

ブロロロ ガシィン!

愛里寿「突撃!?」



カチューシャ「攻めて攻めて攻め続ける、攻撃の手を緩めるな!」

カチューシャ(一発でいい、当てることが出来れば……)



愛里寿「迎え撃て、全ての攻撃を防ぎきるぞ!」

愛里寿(どれだけ攻めようといずれ砲弾は尽きる、そうすれば……)





カチューシャ愛里寿「最後は勝つ!」




326 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/05(日) 08:22:24.85 ID:hwEP7HQT0

ギャギャギャ ガキンガキン ドオン ドオン ズザザ

カチューシャ「前、右、右、左、後ろ、ドリフト、撃て!左、前!」

愛里寿「右、左、後ろ、ドリフト、後ろ、右、前、撃て!」
327 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/05(日) 08:22:59.82 ID:hwEP7HQT0

ホシノ「なんて動きだ、まるで曲芸じゃないか」

ナカジマ「上には上がいるんだな……」

スズキ「カッコい〜」ポー
328 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/05(日) 08:23:30.16 ID:hwEP7HQT0

ミッコ(私がたった一つみんなに自慢できるもの……戦車道だ)

ミッコ(他のことでどれだけバカにされたって構わない)

ミッコ(けど…これだけは譲れない)

ミッコ(戦車に私の腕があわされば、どんな道でも通って見せる)

ミッコ(たとえそれが空だろうと……)



ミッコ「 継 続 の ミ ッ コ を な め る な よ ー !! 」ドン!


329 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/05(日) 08:24:16.03 ID:hwEP7HQT0

あや「何あれ……戦車の砲塔で鍔迫り合いしてるんだけど?」

あゆみ「レベルが高すぎてついてけない……優季分かる?」ヒエー

優季「わかんな〜い」


絹代「あれは……突撃!だが……」

福田「ああああああああ……一瞬でも反応が遅れたらひとたまりも無いであります」ガタガタ

玉田「そこだー、やれー!潔く散るんだー!」

細見「散ったらだめだろう!」


典子「近距離スパイク、ブロック、レシーブ、そこだー!」

あけび「負けるなー、根性で押せー!」
330 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/05(日) 08:25:09.26 ID:hwEP7HQT0


ドオン ドオン ギャギャギャ!

カチューシャ「砲弾が尽きる…その前に!」


カチューシャ「右、右、後ろ、右、前、後ろー!」

愛里寿「撃て、前、前、左、後ろ、右、左ー!」




カチューシャ愛里寿「 中 央 ! 」ガッシィィン!


331 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/05(日) 08:26:15.59 ID:hwEP7HQT0

カチューシャ「今だっ!」

ギュリン! ザシャァァ

愛里寿「これは!!」


麻子「ぶつかったところを支点に回転した!」

優花里「そのまま背後を取りました!」

華「今がチャンスです!」

まほ「とった!」

クラーラ「全てはこのための布石……見事です」

ダージリン「成功は大胆不敵の子供……勝負に出たわね」


ガコン

カルパッチョ「装填完了!」

キキッ

ミッコ「背後、とったぁぁ!」

アリサ「タイミングは完璧よ!」

ノンナ「これで決めます……」

カチューシャ「みんな……ありがとう」



愛里寿「……ここまでか」



カチューシャ「これで……決める!」


332 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/05(日) 08:30:04.77 ID:hwEP7HQT0

ここまで

※次回最終回

暁の地平線に勝利を刻め!

>>329 戦車の鍔迫り合いはアンツィオ戦のタカちゃんをイメージしてください


今ロックマンやってるけどエアーマンが倒せない、クイックマンも倒せない

愛里寿とどっちが上なんだ……
333 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/05(日) 09:02:24.95 ID:6GDhUoGSO
ウッドマンの武器でエアーマンを倒しやすくなる
タイム連打ではなくタイミングで竜巻を乗り切ろう
334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/05(日) 11:01:22.22 ID:Pfy3mN74o
メタル→バブル→ヒート→ウッドの順番でソウビシタマエ
335 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/08(水) 22:33:17.52 ID:8ouZbh0Q0

エアーマンは雑魚って言うからエアーマンから始めたらひどい目にあった

ほんとに風に飛ばされる、竜巻よけにくい

消える足場が鬼畜、木の葉がよけれない……

歌のとおりでした

336 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:34:30.43 ID:8ouZbh0Q0








愛里寿「 こ こ ま で か ……… そ れ は す で に 私 の 通 過 し た 道 だ 」







337 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:35:15.62 ID:8ouZbh0Q0

ギュルン!

ミッコ「いいっ!」

カチューシャ「ま、まずいっ!」

愛里寿「これで終わりだ!」

アリサ「ちょっと、ウソでしょう、何とかしなさいよ!?」

ミッコ「間に合えっ!」

ガシャァァン ギュルルル

カチューシャ「くっ、ギリギリで回避できたみたいね……」

カルパッチョ「カチューシャさん……」

カルパッチョ「砲弾の残りが……」
338 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:36:17.00 ID:8ouZbh0Q0






カルパッチョ「 三 発 で す 」





339 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:38:40.41 ID:8ouZbh0Q0




ルクリリ「うわっ、シュルツェンだけですんだか!?」

アッサム「けど……もう……」


オレンジペコ「ここまで……ですか」

桂利奈「そんなぁ……」

華「まだです!」

ダージリン「!?」


麻子「まだ砲弾は残ってる……諦めるにはまだ早い」

優花里「勝負は最後の最後までわかりません!」

340 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:39:22.02 ID:8ouZbh0Q0

カチューシャ「………」ギリッ

カチューシャ(また……届かないの?)

ミッコ「……島田愛里寿はたしかに最強かもしれない、けどさ……」

ミッコ「根拠なんかないけどさ」

カルパッチョ「それでも私たちは信じてます」

アリサ「W号対センチュリオンの頂上対決」

ノンナ「最後に勝つのはあなただと……」

カチューシャ「みんな……」
341 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:40:40.19 ID:8ouZbh0Q0

カチューシャ(こんな私を信じてみんなここまで来てくれたんだ……)

カチューシャ(弱気になってどうする!しっかりしろカチューシャ!)パン!

カチューシャ(……………よしっ)

カチューシャ「ここを離れるわ、全速離脱!」

ブロロロ

愛里寿「逃がすな、追え」

愛里寿(まだ諦めてないというのか。だが、もう勝負は見えている)
342 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:41:30.16 ID:8ouZbh0Q0


ブロロロ

カチューシャ(半端な戦術は愛里寿に読まれてしまう、必要なのはそう……)



     意    外    性     



カチューシャ(愛里寿の予測の斜上をいく戦術でなくてはならない、出来るか?)

カチューシャ(いや、見つけるんだ。勝って、みんなで大洗に帰るために!)

カチューシャ「右にフェイントを入れてから左に曲がって!」

ミッコ「よっしゃ!」

クイッ ガガガ

愛里寿「うわぁ!」
343 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:42:14.93 ID:8ouZbh0Q0

-神社

アリサ「ここは……神社ね、せっかくだしお参りでもしていく?」

カチューシャ(正直言って神頼みにもすがりたい気分なんだけどね……)スッ

カチューシャ(これで逆転の策でも思いつければいいんだけど……)

ドーン ドーン

カチューシャ(今の音って、確か……)

ピキーン!
344 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:43:00.97 ID:8ouZbh0Q0

ドオン ドオン

絹代「撃てー!力の限り撃ち続けろー。今戦っているカチューシャ殿を勇気付けるんだー!」

玉田「おー!」

福田「了解であります!」
345 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:43:50.51 ID:8ouZbh0Q0

アリサ「い…今のって本気なの?」

カチューシャ「けど、これならぜったいに裏をかけるはず」

カチューシャ「どの道他にてはない。なら、みんななら出来ると勝手に決め付けて勝負に出るわ!」

ミッコ「こいつは責任重大だ、しくじるわけにはいかないね」

ノンナ「私たちならできる、カチューシャがそういうのなら出来るはずです」

アリサ「はぁ〜わかったわよ、私だって勝ちたいことに変わりは無いわ。やってやろうじゃない」
346 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:51:52.94 ID:8ouZbh0Q0

>>336の前にタイトル抜けてました


--------最終話---------



【それからとこれからよ】
347 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:52:50.19 ID:8ouZbh0Q0

アリサ「まずはここを降りるわよ」

ミッコ「へ、ここって階段なんだけど……」

アリサ「あんたなら出来るでしょ」

ミッコ「……ちょっと荒っぽくいくから気をつけてよっ!」

ガタガタガタ

ミッコ「う〜、サイドアンダーミラーほしい……」

カチューシャ「センチュリオンとの距離をあけるわよ、急いで!」



愛里寿「ここを降りたのか……私たちもいくぞ」

「ここを降りるんですか?」

愛里寿「高校生に出来ることだぞ?」

「え〜い、ままよ!」

ガタガタガタ

「あ〜、サイドアンダーミラーほしい……」
348 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:54:15.62 ID:8ouZbh0Q0

ブロロロロ

「見つけたぞっ!」

ドオン バコオン!

ミッコ「くそっ、後ろにつかれた!」アセアセ

アリサ「何とかして振り切らないと……」アセアセ

カチューシャ(みんなあせりがでてる、無理も無いか。でもこの感じ、どこか懐かしい……)

カチューシャ(……そうか、たしか初めての模擬戦のときもこうだった)

カチューシャ(みんなあわてて大変だったっけ……)

カチューシャ(あの時は最初に出した指示は……)




カチューシャ( こ れ だ っ た )



349 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:56:25.73 ID:8ouZbh0Q0

イメージBGM

https://www.youtube.com/watch?v=RQoAedA6jF8
350 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:57:27.17 ID:8ouZbh0Q0







カチューシャ「移動するときはジグザグ移動、的を絞らせないようにして!」






351 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:58:20.94 ID:8ouZbh0Q0

カチューシャ「落ち着きなさい、行進間射撃は当たらないわ!」

ミッコ「!?…そうだった」

アリサ「こんなことにも気づかないなんて相当動揺してたみたいね……」

カチューシャ「みんなしっかりして、状況的には追われているけど実際に追い詰めてるのはこっちよ!」

カチューシャ「いい?奇跡なんて待っててもおこりはしない、自分たちの手で無理やり起こすものなのよ!」

カチューシャ「アリサ、あんたの計算に間違いは無いんでしょ?」

アリサ「あ、当たり前じゃない!」

カチューシャ「だったら自信を持ちなさい!」

カチューシャ「進路はこのまま、一気に突っ走って!」

ミッコ「了解!」

ブロロロロ
352 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:58:56.27 ID:8ouZbh0Q0

ドオン ドオン ドオン

バコーン ドカン ガシャァン!

ミッコ「なっ、んっ、のぉぉぉ〜!」

カチューシャ「しっかりしなさい、アンツィオはこの程度じゃとまらなかったわ!」



典子「行けー!」

妙子「大丈夫!あんな砲撃、強豪校の殺人スパイクに比べたら全然よね!」

忍「あそこが隊長達にとっての東京体育館、あるいは代々木第一体育館!」

あけび「いけー、いけいけー!」
353 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 22:59:35.79 ID:8ouZbh0Q0

W号の乗組員にはある共通点がある

それは



 全 員 凡 人 で あ る こ と




努力だけでは決して越えることのできない才能の壁、自分たちは一生一流には届かないのかもしれない

だがそれでも、折れることなく足掻き続けた

ここで終わるわけにはいかない、絶対に勝ってやる。その思いがあるからこそ、相手が天才だろうと何だろうと、全力でぶつかっていく


そう…

誰よりも……



 彼 女 た ち は 往 生 際 が 悪 い の だ



このチームに天才はいない、けれども……

カチューシャ 「見せてやろうじゃない、凡人が天才を倒すところを!」

カチューシャ「いくわよ、みんなぁ!」

「おおぉーーー!!」
354 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 23:00:38.43 ID:8ouZbh0Q0


ドオン ドオン

アリサ「目標ポイントまであと5分!うわあっ!」

ミッコ「むぐぐぐ……これはきついねえ」

カチューシャ「な、何としても持たせなさい!うわっ!」

ブロロロロ

愛里寿「……あそこだ」スッ

ドオン ガラッ

カチューシャ「えっ、ちょっ、まさか!」

ズドオン!

ミッコ「げぇっ、目の前に落とした!」

カチューシャ「このままじゃぶつかる!」

アリサ「ひいぃぃぃ〜!」
355 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 23:01:17.10 ID:8ouZbh0Q0







ミッコ「 な め る な ぁ ー ! 」






356 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 23:06:30.87 ID:8ouZbh0Q0

ガシン ズワァッ! ガリガリガリ

愛里寿「車体を傾けただと!」


ツチヤ「うそっ、あれってまさか方輪走行!?」

優花里「戦車で出来るものなのですか?」

ツチヤ「まさか…車ならともかく……」

ねこにゃー「神プレイだにゃー」


ズシィン!

アリサ「あ、危なかった……」

ミッコ「特殊カーボンのおかげで多少は無理がきくけど、これ以上は履帯がもたないっ」

カルパッチョ「ということは……」

ミッコ「次こられたらアウトだ……」
357 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 23:07:22.10 ID:8ouZbh0Q0


ブロロロ

アリサ「次の角を左折、そうすれば目標地点よ!」

ミッコ「よっしゃ、もうひとふんばり!」

カチューシャ(しっかりしろ、ダージリンならどんな時でも動じない……)

カチューシャ(愛里寿なら、愛里寿ならどうする?)

カチューシャ(……………)キィィン
358 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 23:07:58.31 ID:8ouZbh0Q0

愛里寿(あんな無茶な動き何度も出来るはずがない、次で決める!)

愛里寿「あそこだ!」スッ

ドオン ガラッ

アリサ「ああっ…あと少しのところで!」

ミッコ「またか…くそっ、だめか……」
359 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 23:09:16.75 ID:8ouZbh0Q0

みほ「ああっ」

エリカ「何とかしなさいよカチューシャ!」

梓「もう一度さっきのをやれば……!」

まほ「無理だ、あのような芸当何度も出来る物ではない。何より履帯がもたない」

まほ「仮に成功しても走れなくなる」

そど子「そんな……みんな頑張ったのに、これだけやっても私たちは勝てないの?」
360 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 23:10:11.75 ID:8ouZbh0Q0

ルクリリ「くっ、何とかならないのか?」

アッサム「無理ね……0%では奇跡も起こりようが無い」

ルクリリ「そんな……」

アッサム「運命は変えられないの……」

アッサム(そう……これが…現実)
361 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 23:10:58.68 ID:8ouZbh0Q0

さまざまな出会いががあなたを強くした

何度壁にぶつかっても諦めず積み重ね乗り越えてきた

転んでも起き上がる勇気…

胸をはれる生き方、誰にも止められない熱い想い……

未来に不安を感じても笑顔を忘れない

今のあなたにしか出来ないこと……そう





ダージリン「 運 命 な ん て 体 当 た り し て き っ と 変 え ら れ る ! 」ドン!




362 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/08(水) 23:12:44.74 ID:8ouZbh0Q0

ここまで

残りあと少し、ちょっと難航してるけどうまくまとめてみます

363 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/09(木) 02:31:53.06 ID:L8htATZ5O
364 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/10(金) 08:19:59.49 ID:yIl9iwsE0






カチューシャ「ノンナァっ、そこだぁ!」





365 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/10(金) 08:20:32.76 ID:yIl9iwsE0

ドオン バコォン! バラバラ

アッサム「まさか、これは?」

愛里寿「狙撃っ!?」

愛里寿(私の狙いを読みきられた!)



アリサ「今よっ!」

ミッコ「うりゃぁぁ!」

ギャギャギャ

愛里寿「くっ、逃がしたか……」
366 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/10(金) 08:21:10.24 ID:yIl9iwsE0

ブロロロ










愛里寿「………いた!」

W号戦車



カチューシャ「………」

ブロロ

カチューシャ(みんな、頼むわよ……)


ブロロロ

まほ「むう、これは……」

絹代「おお、突撃!」


愛里寿「やけになったか?」

カチューシャ「撃てっ!」


ドオン バコォン! モウモウ

愛里寿「っ、これは足元!?まずい、視界が!」
367 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/10(金) 08:21:36.95 ID:yIl9iwsE0






愛里寿「 と で も 言 う と 思 っ た か 」





368 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/10(金) 08:22:08.02 ID:yIl9iwsE0

愛里寿(エンジン音さえ聞こえれば……視える!)

愛里寿(撃破可能な距離で確実にしとめる……)

愛里寿「3…2…1…今だ、撃て!」

ドオン ブワッ バコォン

ブワアッ!

愛里寿「!?」
369 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/10(金) 08:23:05.61 ID:yIl9iwsE0

勝負が決まるはずだった……この一撃でW号戦車は走行不能になるはずであった

この砲撃をよける術はないはずだった……

なのに……

愛里寿「消え……た……?」

そこにW号戦車の姿はなかった
370 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/10(金) 08:23:41.38 ID:yIl9iwsE0


優花里(これがカチューシャ殿の強さ……勝負所の執念……土壇場での立ち回り方を誰よりも知っている……)


ダージリン(まったく、いやになるわね……)

371 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/10(金) 08:24:29.41 ID:yIl9iwsE0





愛里寿「 上 っ !? 」









カチューシャ「センチュリオンの攻略ポイントは側面、背面、底面、そして……」


372 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/10(金) 08:25:21.97 ID:yIl9iwsE0







カチューシャ「 真 上 が が ら 空 き よ ! 」ドン!







373 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/10(金) 08:27:54.93 ID:yIl9iwsE0

ここまで

次のシーンだけども書き終わった後にノンナさんだけ活躍してないなあって思って

もう一つ書いたんだけどそっちはミラクルファンタジーになってしまった

どっちにしようか思案中です
374 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/10(金) 10:43:40.06 ID:elMkrYz+o
特攻野郎Aチームみたいに戦車で空を飛んだのか!?
乙です
375 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/11(土) 11:07:37.41 ID:20SLIOPI0

せっかくなんで二つ載せてみます

それではパンツァーフォー!
376 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/11(土) 11:09:06.07 ID:20SLIOPI0

-ノーマルバージョン

知っている、ここは天才という言葉では説明のつかない化け物が巣食う世界、どれだけ努力しようと、どんなに情熱があろうと、どれだけ負けられない理由があろうと、どれだけ重いものを背負っていようと、より強い才能がそれを凌駕する……

 残 酷 な …… 現 実 

けどそんな現実、カチューシャならきっとを吹き飛ばしてくれる。私はそう信じている……

私は知っている。カチューシャがどれだけ頑張ってきたかを、どれだけの涙を流してきたのかを、幾多の挫折を乗り越えてここまで来たのかを……

あなたの大きな背中を……

私は見たい、あなたが残酷を乗り越えるところを

お願い…カチューシャ……

残酷を……



ダージリン「 超 え ろ !! 」


377 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/11(土) 11:10:03.62 ID:20SLIOPI0


戦車道と出会ったことで私はたくさんの強敵、尊敬する人たちと出会えた


アリサ「………」


戦いを通じた一つ一つの出会いは今でも私の中で生きている


カルパッチョ「………」


嬉しかったこと、悲しかったこと、楽しかったこと、苦しかったこと


ミッコ「………」


すべての出会いに感謝と万感を込めこの一撃を放とう……


ノンナ「………」

378 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/11(土) 11:10:40.43 ID:20SLIOPI0








カチューシャアリサノンナカルパッチョミッコ「   До свидания   」ドン!







379 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/11(土) 11:11:35.60 ID:20SLIOPI0

-ノンナさん基地外バージョン


小さいから……誰よりも悩んだし……苦労した


でも……おかげで、誰よりも戦車道のことを考えた


この体のおかげで……たくさんの仲間に出会えた



…… あ り が と う


カチューシャ「う……」
380 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/11(土) 11:12:21.21 ID:20SLIOPI0

ガクン!

カチューシャ「えっ、何?」

ミッコ「高度が、何で、スピードが足りなかった?…そうか、さっき無茶やったせいで履帯が……」

カチューシャ(そんな、速度が足りなかった!?)

アリサ「だめだ、届かない!」

ヒュウゥ

愛里寿「そこだ!」

グググ

カルパッチョ「ああっ、センチュリオンの砲塔が!」
381 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/11(土) 11:13:06.20 ID:20SLIOPI0

福田「西隊長、このままでは!」

玉田「ぬうう……」

絹代「だめなのか……」


桃「わ〜んもうおしまいだ〜」ピエーン

柚子「桃ちゃん……」

アキ「ミッコ……」ヨシヨシ

杏「ははっ……いけるかなって思ったんだけど…ね」


ツチヤ「空中では身動き取れないし、勝負あったか……」

優花里「何とかならないのですか?」

ナオミ「無理だ、着地を狙い撃たれる。ここまでか……」

ねこにゃー「ゲームオーバーにゃ……」

優花里「カチューシャ殿……」グスッ

382 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/11(土) 11:13:57.88 ID:20SLIOPI0

誰もが勝利を諦める中、ただ一人運命に抗っている者がいた



あなたはウラル山脈より高い理想と バイカル湖より深い思慮を秘めている



そんなあなたの名を全国に轟かせたいと思った、偉大さを証明したかった



高校トップクラスの腕前といわれておきながら、ここで何も出来ずに終わるようでは





 生 き て る 甲 斐 が 無 い ん だ よ !




383 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/11(土) 11:14:24.62 ID:20SLIOPI0

カチューシャ、あなたは私の全てです。あなたがいたから私はここまでこれた

あなたの偉大さを証明することこそ私の使命、これが出来なければ私は前へ進めない


だから……
384 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/11(土) 11:14:51.71 ID:20SLIOPI0








ノンナ「 狙 い 撃 ち ま す ! 」ドン!







385 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/11(土) 11:16:14.23 ID:20SLIOPI0

ノンナ(あなたのためならば、たとえそれが針の先ほどの的であろうと撃ちぬきましょう)


ドオン!


ノンナの放った一撃は一ミリの狂いも無くセンチュリオンの砲口に吸い込まれていった


ガゴォン!

愛里寿「なっ!?」

「ちょっ、な、何が起こったの?」

プシュー モクモク

愛里寿「け、煙が……」

プシュー プシュー モクモク

「まさかこれって……砲口に弾丸を叩き込まれた!?」

「うそでしょ?」


ナオミ「馬鹿な!?狙って出来ることじゃあない!」



ノンナ(狙ってなんかいない、こうでもしなければ負けていた。本当に…ギリギリだった)



愛里寿「そんなまさか…この私が……」

プシュー プシュー モクモクモクモクモク



愛里寿「 あ あ あ ぁ ぁ ぁ !! 」



ボフン! シュポ
386 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/11(土) 11:18:03.49 ID:20SLIOPI0

-両ルートともここにたどり着きます




カチューシャ「うわあああ!」

ガシャァン

ミッコ「着地失敗ー!」

ゴロッ ズザザ

アリサ「うわっ…って、横転しちゃってる……ってことは!?」ハッ!

シュポ
387 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/11(土) 11:19:07.27 ID:20SLIOPI0

「W号、センチュリオン、ともに走行不能!」



ケイ「ええっ、どうなるの?」

あゆみ「これって引き分け?」

あや「引き分けの場合はどうなるの?」

優季「わかんな〜い」


「ただ今より、目視確認に入ります」


ホシノ「カッちゃんたちは最後まで駆け抜けたよ……」

ナカジマ「そうだね……」

スズキ「みんな、よくやったよ……」


「大学選抜、残存車両無し」


カエサル「ひなちゃん、立派な最後だった……」

佐衛門佐「刀折れ矢尽きたか……」

おりょう「ここまでか……ん?」


「高校選抜、残存車両な……?」



ゴトゴト
388 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/11(土) 11:56:27.75 ID:20SLIOPI0

引っ張るみたいですまんがここまで

ノンナさんのとった行動だがロックマン3の攻略に比べりゃ軽い軽い

それとノンナ基地外ルートの元ネタ(戦車じゃないです)

http://nicogame.info/watch/sm19339498

これの18:00くらいのところ

完結まであと少し
389 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/13(月) 07:51:21.18 ID:iCvDhaHD0





???「う〜死ぬかと思った、みんな平気か〜」




390 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/13(月) 07:52:23.36 ID:iCvDhaHD0


ゴモヨ「あれって……」


???「だいじょ〜ぶ、いつまでも気絶なんてしてられないからね!」


パゾ美「まさか!」


???「さーて、試合再開ッス!」


みほ「夢じゃ……無いんだよね?」


アンチョビ「私たちはまだまだやれるぞー、アンツィオは弱くない、じゃなかった強いのだー!」

391 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/13(月) 07:53:05.86 ID:iCvDhaHD0

ブロロロ

ペパロニ「さ〜どっからでもかかって来い!」

沙織「乙女の底力見せてやるんだからー!」

アンチョビ「きっと奴らは言っている、ノリと勢いだけはある。調子に乗ると手強い!」
392 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/13(月) 07:53:44.97 ID:iCvDhaHD0






アンチョビ「 今 の 私 た ち は 最 高 潮 だ ー !! 」





393 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/13(月) 07:54:21.12 ID:iCvDhaHD0

黒森OG2「馬鹿な、どうして!?倒したはずじゃあ……」ハッ!?



(黒森OG2「戦場では何が起こるかわからない、最後まで油断してはいけない」)



黒森OG2(そういえば白旗判定の確認は……ははっ、どっちが未熟なんだか)


ペパロニ「CV33をなめるなよー!」
394 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/13(月) 07:58:22.04 ID:iCvDhaHD0



「こ、高校選抜、残存車両一!よって、高校選抜の勝利!」




アンチョビ「さー何処からでもかかって来い、って……え?」

沙織「あれっ、今なんて?」

ペパロニ「んん?」



ワアアアアァァァァ!!


395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/13(月) 10:53:35.20 ID:wJJJKzM/o
( ゚∀゚)o彡°ドゥーチェ!ドゥーチェ!
396 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/13(月) 23:17:24.52 ID:iCvDhaHD0


愛里寿「………」

愛里寿(感じる…私の中から闘志が消えていくのを……)

愛里寿(勝負の終わりを感じてしまったんだ)

397 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/13(月) 23:24:39.24 ID:iCvDhaHD0


カチューシャ「………」ジッ

愛里寿(砲弾は尽き、履帯もはずれもはや満足に戦うこともままならない)

愛里寿(それでもあの瞳から闘志を感じる)

愛里寿(前へ進もうとする強い意志を感じる)

愛里寿(限界を超えて戦いぬいた今…)

愛里寿(まだあなたの心が折れてないのなら……)

398 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/13(月) 23:25:09.98 ID:iCvDhaHD0







愛里寿「 カ チ ュ ー シャ さ ん 、 あ な た の 勝 ち だ 」ドン!






399 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/13(月) 23:25:41.76 ID:iCvDhaHD0

愛里寿(きっと白旗が出てなかったらカチューシャさんは戦い続けるんだろう)

愛里寿(満足に戦えないその戦車で前に進み続けるんだろう)

愛里寿(私にはそこまで出来ない、私の負けだ……)
400 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/13(月) 23:27:05.98 ID:iCvDhaHD0


アッサム「………」カタカタ

アッサム(やっぱり勝率は0%だ……)

アッサム「あはははは!!」

ルクリリ「!?」ビクッ!

アッサム「大学選抜に勝利する、今までの戦車乗りが恐らく誰も出来なかったであろう事を……カチューシャ、あなたはそれをやてのけたのよ!」

ルクリリ「ア、アッサム?」

アッサム「あはははは……」ポロポロ

ルクリリ「………」
401 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/13(月) 23:27:53.68 ID:iCvDhaHD0



沙織「カッちゃーん!」ガバ

カチューシャ「ちょっ苦しい……」グエ

麻子「信じてなかったわけではないが、まさか勝つとはな」

優花里「カチューシャ殿ー!」ワァァン

華「カチューシャさん、お疲れ様です」
402 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/13(月) 23:29:55.30 ID:iCvDhaHD0

スタスタ

ノンナ「………」

沙織「ノンナさん?」

ノンナ「あれだけ不利であったにもかかわらず……やはりあなたは偉大です」

スッ ヒョイ

カチューシャ「ち、ちょっと!?」

ノンナ「ずっとあなたをこうしたかった」カタグルマ

沙織「うわー、たかーい」

優花里「なんかこうしてみるとお似合いの二人ですね」

ノンナ「勝者であるあなたは高い場所が相応しい」

カチューシャ「さ、さすがはノンナね、わかってるじゃない?」キャッキャッ


桃「きー、あれは私の役目だぞ!」グヌヌ

アキ「まあまあ」ヨシヨシ

柚子(桃ちゃんをなだめるのは私の役目なのに……)ショボーン
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/14(火) 00:12:12.04 ID:EqTssLIQ0


アズミ「すいません隊長」

メグミ「私たちの力が及ばなかったばかりに…」

愛里寿「気にするな、全ては隊長である私の責任だ」

ルミ「そんなこと……」
404 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/14(火) 00:12:55.48 ID:EqTssLIQ0

能力だけでは勝てない、それを思い知らされた…

戦いにかける願い、想い、絆、信頼…

さまざまなものが力となり予想を超えた結果をもたらす

これが戦車道か…奥が深いな……


少し、戦車道の楽しさがわかった気がする

405 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/14(火) 00:13:24.00 ID:EqTssLIQ0

私はまだまだ知らないことがある

私はまだまだ学ばなければならないことがある

そのために私がすべきことは……




愛里寿「決めた、私は高校に行く」



406 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/14(火) 00:14:02.45 ID:EqTssLIQ0


カチューシャ「………」


ずっと夢見ていた

仲間たちと一緒に戦車で走ることを、草原を駆け抜けることを

隊員たちと一緒に笑いあいながら、時が経つのも忘れて夢中になって走るの

気がつくと真っ暗になっててみんなで叱られて、そんな何気ない戦車乗りの一日……

ずっと憧れていたんだ、一年のころからずっとだ……

戦車は一人では動かせない、だからみんなで力を合わせるんだ




一人で出来ないことでもみんなと一緒なら出来る


407 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/14(火) 00:16:58.80 ID:EqTssLIQ0

ここまで

何とか本編終了〜残りはエピローグになります

完結までよろしくお願いします

ちなみに大会MVPは最後まで生き残ったアンツィオです

408 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/15(水) 00:52:58.32 ID:spOEeAEc0

<<405 チョット追加します


私はまだまだ知らないことがある

私はまだまだ学ばなければならないことがある

そのために私がすべきことは……




愛里寿「決めた、私は高校に行く」




高校戦車道には私の知らない何かがある……
409 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/15(水) 00:54:50.81 ID:spOEeAEc0

-一年後




「これより決勝戦を開始します!」

「今回決勝戦までコマを進めたのは、何と両校共に今回が初です!」

ワーワー!

「西住みほ率いる知波単学園」

絹代「今度こそ知波単の名を世に轟かせるぞ!」

玉田「生まれ変わった我々の力、受けてみろ!」

みほ「行きましょうみなさん、この戦いに勝って私たちの戦車道を証明しましょう!」

オー!


知波単の中に自分の戦車道を見つけたみほは黒森峰を去り、知波単学園に転校していた


みほ(去年の大学選抜との戦いで共に戦い感じたこと、私に足りないなものをこの人たちは持っている…ここで私は強くなる)

みほ「勝利に必要なのは強い戦車だけではありません、戦術と腕、そして…前に進む勇気です!」
410 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/15(水) 00:58:59.88 ID:spOEeAEc0


みほ「私はみなさんから戦車道における心構えを教わりました。仲間どうしの強い絆、そしてどんな敵にも立ち向かう勇気!」

「おおーーー!!」

みほ(さまざまな戦術を駆使することで突撃の威力を何倍にも引き上げる、そのことを理解してもらうのに……)




みほ( 半 年 か か っ た )ズーン




みほ(けれども、おかげで過去最高のチームに仕上がった)

みほ「さあ、行きましょう。優勝まであと一歩です!」

オー!!
411 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/15(水) 01:00:14.12 ID:spOEeAEc0

まほ「みほは変わったな…」

まほ「知波単に転校し自ら隊長となることで以前より積極的になった」

エリカ「はい、黒森峰にいた時はどちらかというと周りに遠慮し、もっと消極的でした」

エリカ「初めは何馬鹿なことをやってるのかと思いました」

エリカ「黒森峰から逃げるようなやつが強くなんてなれるわけないと」

エリカ「そんな甘えたやつに負けるはずがないと」

エリカ「けど、違った。みほは逃げたんじゃない、強くなるために自分の意思で黒森峰を去った……」

エリカ(黒森峰の信頼は力によって結ばれたもの、連携も完璧で全員がエリートの最強のチーム)

エリカ(けど、知波単は違う。戦車だって弱いし、せいぜい数が多いだけ……)

エリカ(共に過ごした時間か?それなら私たちだって大差無い)

エリカ(全員雑草魂の持ち主だから?私には分からない……)

エリカ(けど、現にみほはここで成長し黒森峰を破り決勝の舞台にいる)



エリカ「みほの戦車道は正しかった、間違っていたのは私の方だった」



まほ「それは違うぞ、あれはみほがたどり着いた答えの一つだ。決して私たちが間違っているわけでは無い」

まほ「エリカは黒森峰で自分の戦車道を見つければいい」
412 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/15(水) 01:22:41.35 ID:spOEeAEc0

福田「私たちが決勝戦に進出するとは、福田、息が詰まりそうであります!」

絹代「総員今までやってきたことを思い出せ、今日私たちは悲願の初優勝を成し遂げるんだ!」



絹代「 西 住 隊 長 に 続 け ー ! 」



オオー!

413 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/15(水) 21:50:08.19 ID:spOEeAEc0


「対するは、島田愛里寿率いるアンツィオ高校!」



ペパロニ「姉さんここまできたら後は優勝するだけッス!」

愛里寿「あえて弱い戦車で勝利することで島田流の実力を証明する」




愛里寿「 島 田 流 は 戦 車 を 選 ば な い 」ドン!




カルパッチョ「でも、CV33が主力なのにここまで来られるとは思いませんでした……」

ペパロニ「機銃でポルシェティーガーを倒すとか、さすが愛里寿姉さんッス!」

愛里寿「だから言っただろう、そこは戦略と腕だと……あと、私の方が年下……」

愛里寿「待っていてくれカチューシャさん。全国大会に優勝したら、次はあなただ!」
414 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/15(水) 21:51:45.78 ID:spOEeAEc0



「それでは、決勝戦を開始します!」





-そして月日は流れる……








「すごいっ、たったあれだけの戦力で優勝しちゃった……」

「私も高校生になったら絶対に大洗に入って戦車道をやるんだ!」

「目標はもちろん全国制覇、私の名を全国に轟かせてやる!」
415 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/15(水) 21:52:20.94 ID:spOEeAEc0

あゆみ「ねえ見た、あの子?」

梓「うん、すごい!さすが中学戦車道優勝者だけのことはあるね……」

カエサル「これは期待の大型新人出現か?」

あや「これで大洗も安泰だね?」
416 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/15(水) 21:52:58.12 ID:spOEeAEc0

「私が……隊長!?」

「い、いえっ、全力で頑張ります!」

「私が隊長になったからには全国大会優勝よ!」

(怖いくらいに順調……大丈夫、私ならできる!)
417 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/15(水) 21:53:38.39 ID:spOEeAEc0








沙織「練習試合とはいえ完敗だったね……」

「………」

優花里「そう気を落とさないでください……」

「………」

妙子「ドンマイ!初めての試合だったんだしこれからこれから!」
418 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/15(水) 21:54:14.62 ID:spOEeAEc0

麻子「さすがに相手が悪すぎたな……」

ゴモヨ「そっとしてあげよう?」

ツチヤ「これが原因で戦車道やめたりしなけりゃいいんだけど……」

ねこにゃー「ゲームでも圧倒的実力差を見せ付けられると、戦意喪失してやめちゃう人とかいるけど……」

典子「だ、大丈夫だよ……多分。根性があればこの程度で挫けたりしない!」
419 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/15(水) 21:55:21.24 ID:spOEeAEc0



勝負は勝つことがすべて、勝つから楽しいんだ!

試合をしている時いつもそう感じていた

それが私の本性だと、戦車道の本性だと思っていた!




 あ の 人 に 会 う ま で は !!




コテンパに叩きのめされた……けど…

負けたのに不思議と悔しさはわかなかった……

あの人は私の全てを吹き飛ばしたんだ

それが何だったのか私は知りたい……


もう一度あの人に会いたい

あって取り戻さなきゃならないものがある
420 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/15(水) 21:55:55.48 ID:spOEeAEc0


「それでは、第二回高校選抜対大学選抜を開始します!」

421 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/15(水) 21:57:50.48 ID:spOEeAEc0






ヒュウゥゥゥゥ



三突 ヒラヒラ

パーシング ヒラヒラ


M3リー ヒラヒラ

パーシング2 ヒラヒラ


「私の中に残ったたった一つのもの……」


チャーチル ヒラヒラ


「あなたも持っているの?」


パーシング3 ヒラヒラ


「言葉では表せない何か……」


ティーガー ヒラヒラ


「砲弾を交えることでしか示せない何か……」


九七式中戦車(旧砲塔) ヒラヒラ


「あなたも持っているの?」


CV33 ヒラヒラ



雄雄しく悠然と


彼女(戦車)はそこにたたずんでいた

422 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/15(水) 21:58:44.16 ID:spOEeAEc0


カチューシャ「確かめてみなさい!」









カチューシャ「 ニュ ー ジェ ネ レ ー ショ ン !! 」ドン!












完!
423 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/15(水) 22:14:40.94 ID:spOEeAEc0

これにて終了です

<<420 劇場版の高校選抜VS大学選抜が思ったより好評だったため毎年恒例の行事になりました

全国大会の優勝チームと各高校から選抜された合同チームです

今回の優勝チームは知波単かアンツィオのどっちかです

みほ&愛里寿VSカッちゃん率いる大学生チームになります

大洗からはW号、三突、M3リーが出てます



424 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/15(水) 22:19:47.80 ID:spOEeAEc0

しまった、チョット書き間違ってるところが多々あった

<<414




「それでは、決勝戦を開始します!」





〜〜〜〜〜〜〜〜








「すごいっ、たったあれだけの戦力で優勝しちゃった……」

「私も高校生になったら絶対に大洗に入って戦車道をやるんだ!」

「目標はもちろん全国制覇、私の名を全国に轟かせてやる!」


<<420



そして月日は流れる……








「それでは、第二回高校選抜対大学選抜を開始します!」





425 : ◆UYlhnKrxEE [saga]:2017/11/15(水) 22:23:28.42 ID:spOEeAEc0

以上になります

これに懲りずまだSSを投稿していこうと思います

さようなら
426 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/15(水) 22:43:53.35 ID:5FhDkoEWO
面白かった乙
あと安価は>>400こうだよ
427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/15(水) 23:47:52.91 ID:lNHMvBQ+O
面白かったよ
乙乙
428 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/15(水) 23:49:51.89 ID:COx+EuJE0
乙でした
この長さをコンスタントに更新しながら綺麗に完結させたのが凄い
最後に、いくら相手が西住みほとはいえ、黒森峰の戦力で知波単に敗れたエリカが無能過ぎるが、何故か納得出来てしまう
429 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/20(月) 22:58:42.43 ID:1675guJYO
乙でした。
みほと愛里寿が知波単とアンツィオで活躍するのも何気に始めてみました。
新作も首を長くして待っております。
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