ちひろ「みなさんにはライダーバトルをしてもらいます」

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53 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/10/25(水) 21:58:17.14 ID:XIe9NADN0

────────────────
──────────
─────


『ソードベント』


凛「ハッ!」ブンッ‼︎

ゼブラスカル「グググググッ!」スッ


グニッ


凛「!!」

ゼブラスカル「グガッ!!」ザシュッ‼︎

凛「くっ!」ドサッ



未央「しぶりん!大丈夫?」

卯月「あのモンスター、攻撃の衝撃を吸収してます。厄介ですね…」

凛「……ッ!!」スッ‼︎


『トリックベント』


凛「ハァァァアアア!!」タタタッ

卯月「り、凛ちゃん!!」

未央「しぶりん待って!もっと三人で連携しないと!!」

54 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/10/25(水) 21:59:32.65 ID:XIe9NADN0

ゼブラスカル「……」

凛「ッ!!」ブンッ‼︎

ゼブラスカル「ググッ!」シュッ‼︎


ガキィィィィン‼︎


ゼブラスカル「ガァァ!!」ザシュッ‼︎

凛「うぐっ!?」ガクッ

卯月「凛ちゃん!!」

未央「フォローに行かないと…!!」タタッ

凛「……」



凛「…お前なんかに」


スッ‼︎


凛「負けていられない!!」


『ナスティベント』

55 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/10/25(水) 22:00:20.74 ID:XIe9NADN0

キィィィィィイイイイイン‼︎


ゼブラスカル「グ、ガ……」ググッ

凛「今なら…!!」スッ


『ファイナルベント』


凛「これで仕留める!!」

ダークウイング「キィィィィィイイイイイ!!」

ゼブラスカル「グ……」

凛「ハァァァアアア!!」



ドゴォォォォォオオオオオ‼︎



凛「ハァ…ハァ……」

凛(…やった……)
56 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/10/25(水) 22:00:49.41 ID:XIe9NADN0

未央「しぶりん!」

卯月「大丈夫ですか!?」

凛「…うん、大丈夫」

未央「はぁ〜よかったぁ。心配したんだからね!」

凛「ふふっ、ゴメン」

卯月「……」



卯月「凛ちゃん…どうしてあんな戦い方をしたんですか?」

凛「……」

卯月「いつもの冷静な凛ちゃんらしくないです…」

未央「そ、そうだよ!いつもみたいにもっと協力してれば、あんなにダメージを受けることもなかったのに…」

凛「それは…」





?「うーん、ここらへんだと思ったんだけどなぁ……あれ?」
57 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/10/25(水) 22:01:20.44 ID:XIe9NADN0

凛「!!」

?「いた!…って三体も!?こ、これはちょっと分が悪いにゃ…」



卯月「モンスターじゃ…ない?」

未央「てことは…」

凛「そうだね…逆に私たちをモンスターだと思ってるみたい」



?「せ、戦略的撤退にゃ!」タタタッ

未央「待って!!」

?「えっ!?も、モンスターが喋ったにゃあ!!」

卯月「私たち、モンスターじゃありません!!」

?「え……」

凛「それに…アイドル同士で戦う気もないから……」

?「!!」

凛「少し話そう?」

?「……」





みく「…分かったにゃ!!」
58 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/10/25(水) 22:01:48.20 ID:XIe9NADN0

─事務所─


卯月「みくちゃんもモンスターを追ってたんですか?」

みく「うん。耳鳴りがしたから行ってみたんだけど…先に卯月チャンたちが倒しちゃったみたい!」

卯月「なるほど…」

未央「みくにゃんは一人で戦ってるんだね」

みく「そうにゃ!」

未央「…怖くないの?」

みく「…もちろん最初はすごく怖かったけど…もう慣れちゃったにゃ」

未央「そっかぁ…」

みく「うん!」





凛「……」



『このカードデッキを手にしたときから、私たちはもう仲間なんかじゃないんです』

『敵同士、なんですよ』



凛(…そんなわけない、絶対に)

凛(私は…みんなを信じたい)



凛「…みくはさ、どうして戦ってるの?」
59 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/10/25(水) 22:02:41.29 ID:XIe9NADN0

みく「えっ?」

凛「みくは何のために戦ってるの?」

凛(……)



『私は最後の一人まで勝ち残って、望みを叶えてもらうんです』

『貴方たちは違うんですか?』



凛(……っ…)

みく「何のためって…」





みく「今まで通りに、これからもずっとみんなと一緒にトップアイドルを目指すためにゃ!!」

凛「!!」
60 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/10/25(水) 22:03:27.31 ID:XIe9NADN0

未央「それって…」

みく「…みくたち大変なことに巻き込まれてるけど…トップアイドルになるために今までしてきた努力に比べればどうってことないにゃ!!」

卯月「みくちゃん…」

みく「だからみんな一緒に頑張って、なんとかして生き残らなきゃ」



凛(…みんな一緒に、か…)



凛「…じゃあみくは他のアイドルを倒して自分の望みを叶えるとか、そんなことは考えてないんだね」

みく「当たり前にゃあ!!」

未央「よかったぁ〜」フゥ

みく「ちょっと!みくをなんだと思ってるんだにゃ!!」

卯月「あはは…ごめんなさい!」

みく「まったく……そもそも、そんなこと考えてるコなんてこの事務所にはいないと思うけど」
61 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/10/25(水) 22:04:04.21 ID:XIe9NADN0

凛「……」

未央「……」

みく「…?どうかした?」

卯月「…な、なんでもないです!」

みく「ならいいんだけど…」

卯月「……」



私は咄嗟に誤魔化してしまいました。



どうしてだろう。



昨日までの私たちのように、心の底から仲間を信じているみくちゃんを、傷つけたくなかったのかもしれません。
62 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/10/25(水) 22:04:44.51 ID:XIe9NADN0

みく「っと、みくそろそろレッスンの時間だにゃ」

未央「あっ、そうなんだ…」

みく「うん!それじゃあ頑張ってくるにゃ!!」ガチャ

卯月(でもこのままじゃ、もしかしたら…)



卯月「…待ってください!!」

みく「えっ?」

卯月「え、えーっと…」

みく「?」

卯月「みくちゃん…」



卯月「よかったら、私たちと一緒に戦いませんか?」
63 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/10/25(水) 22:05:25.60 ID:XIe9NADN0

みく「一緒に?」

卯月「はいっ!これから先何があるか分かりませんし…一人で戦うよりも、みんなで戦った方が心強いですし!」

みく「確かに…」

卯月「凛ちゃんも未央ちゃんも、いいですよね?」

凛「うん、いい考えだと思うよ」

未央「あたしも大賛成!!」

みく「二人とも…」

卯月「どうですか?みくちゃん!」

みく「卯月チャン…ありがとう…」



みく「でも…遠慮しておくにゃ」
64 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/10/25(水) 22:06:46.30 ID:XIe9NADN0

卯月「ど、どうしてですか!?」

みく「だって卯月チャンたち、もう既に三人でエサやりを回してるんでしょ?そこにみくまで入っちゃったら、またその分負担が増えちゃうし…」

未央「そんなの大丈夫だよ!気にしなくても…」

みく「ううん、いいの。みくは三人の気持ちだけで十分にゃ!」

凛「みく…」

みく「それに!みく、実はこう見えて結構やり手なんだよ?」

未央「さっき私たちを見て逃げようとしてたじゃん!」

みく「うっ……そ、それは三対一だったからで…一対一ならモンスターなんかに負けたりしないにゃ!!」

卯月「……っ…」



違うんですみくちゃん。



みく「三人ともありがとう!!」



本当に怖いのはモンスターじゃなくて



みく「三人がみくと同じ考えで安心したにゃ!」



もっと近くにいて



みく「お互い頑張ろうにゃ!!」ガチャ



私たちが仲間だと思っていた存在なんです。





バタン…
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/10/29(日) 21:12:45.02 ID:iybJ4Uaw0
みくにゃんはどのライダーなんだろな
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/29(日) 21:13:38.34 ID:iybJ4Uaw0
さげ忘れすまん
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/29(日) 22:03:49.69 ID:KsppQ2pSo
みくは一択な気がする
かな子がライダーならあれになるんだろうな
68 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/11/07(火) 23:45:12.34 ID:hoJt4pgB0

────────────────
──────────
─────


みくの夢は、世界一のネコチャンアイドルになること!!

そのために今までずーっと、厳しいレッスンにも全力で取り組んできたにゃ!

トップアイドルになるためだったら、みくはどんなに大変なことでもやるつもりだよ!



……って思ってた。

どんなに大変なことでも…

それって…



仲間を傷つけるようなことでも?
69 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/11/07(火) 23:45:58.79 ID:hoJt4pgB0

みく「そんなことできないよ…」ボソッ



李衣菜「えっ?何か言った?」

みく「あっ、な、なんでもないにゃ…」

李衣菜「ふーん…変なみくちゃん」

みく「へ、変とはなんにゃ!!」

李衣菜「あはは、冗談だって〜」

みく「もうっ…」



みく(…最近、さっきみたいに物思いにふけることが多くなってきた気がするにゃ…)

みく(色々と考えちゃうことが多くて…自分のことも他のみんなのことも)

みく(もしかしたら今目の前にいる李衣菜チャンだって、みくや卯月チャンたちと同じ境遇なのかもしれないし…)



李衣菜「……」
70 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/11/07(火) 23:46:31.85 ID:hoJt4pgB0

みく「……」

李衣菜「…智絵里ちゃんのこと考えてる?」

みく「えっ?」

李衣菜「さっきからみくちゃん、暗い顔してるから…」

みく「智絵里チャン…」


智絵里チャンがいなくなったという話を聞いてから数日経つけど…まだ見つかってない。

警察も捜査をしているみたいだし、Pチャンも忙しい中時間を見つけてはいろんな場所を探しに行ってる。

みんなあえて話題に出さないようにしてるけど、やっぱり最近は事務所内の雰囲気も悪くなっちゃってる…。



それに…



たぶん智絵里チャンは…


71 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/11/07(火) 23:47:21.20 ID:hoJt4pgB0

李衣菜「無事、なのかな…」

みく「…大丈夫だよ、きっと」

みく(…こんな気休めの言葉に、意味なんてあるのかな)



みく「……」

李衣菜「……」

みく「……ぅ」

李衣菜「……?」

みく「…うにゃあああああああ!!」

李衣菜「うぇえ!?きゅ、急にどうしたの!?」
72 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/11/07(火) 23:47:59.17 ID:hoJt4pgB0

みく「辛気臭い空気はやめるにゃ!みくたちはアイドルなんだから!」

李衣菜「えぇ…?それアイドル関係ないような…」

みく「ネコパンチ!!」シュッ

李衣菜「いてっ」ぺチッ

みく「ほらっ、李衣菜チャンも元気出すにゃ!!」

李衣菜「も〜、いっつも強引なんだからぁ」



みく(そう…元気出していかないと)

みく(ファンを笑顔にする仕事をしてるみくたちが、こんなんじゃダメにゃ!)



みく(それに…このままじゃ不安に押しつぶされちゃいそうだから…)
73 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/11/07(火) 23:48:43.60 ID:hoJt4pgB0

李衣菜「はぁ…なんだかみくちゃんと喋ってたらお腹空いてきちゃった」

みく「それこそみくは関係ないにゃ。でも確かに…」グゥゥ

李衣菜「今からご飯作るのは面倒だしなー…どこか外に食べに行く?」

みく「うーん……あっ!そうにゃ!」

李衣菜「なに?」

みく「久しぶりに李衣菜チャンの作ったハンバーグが食べたいにゃ!!」

李衣菜「作るの面倒って今言ったばっかりじゃん!!」

みく「えぇー、ケチにゃ」

李衣菜「もう……じゃあ明日作ってあげるから…」

みく「ホント!?やったにゃ〜♪」

74 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/11/07(火) 23:49:22.97 ID:hoJt4pgB0

李衣菜「世話がやけるなぁ」

みく「ネコチャンってそういうものにゃ」

李衣菜「はいはい…ふふっ」

みく「にゃははっ♪」



こうして楽しくおしゃべりしてる時は、嫌なことを忘れられる。

他には、レッスンを頑張ってる時とか撮影をしてる時とか。

それだけアイドルのお仕事が楽しいってことだと思うにゃ。

だから絶対に…



みく「負けないにゃ!!」

李衣菜「うわっ!だから急に叫ばないでよ!!」
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/08(水) 03:25:35.94 ID:gmx09GVrO
龍騎全然覚えてないな…
凛はナイトだとして卯月は龍騎でしょ?未央はなんだろ…
あとリュウガも誰だろうな…
凛が龍騎だったならリュウガはままゆになると思うが…
76 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/11/08(水) 20:27:02.82 ID:4cI9w1FF0

─翌日・ミラーワールド─


『ホールドベント』


みく「はっ!!」シュッ

シールドボーダー「ゴゴッ!?」バシュッ‼︎

みく「えいっ!!」シュッ‼︎

シールドボーダー「ゴガァッ!」ドサッ



みく「うん、いい感じだにゃ!」

シールドボーダー「ウゴ、ゴゴ……」ググッ

みく「このまま畳み掛けるにゃ!!」スッ


『クリアベント』


スウゥゥゥゥゥゥゥ…
77 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/11/08(水) 20:27:47.40 ID:4cI9w1FF0

シールドボーダー「グゴッ!?」

みく「みくはこっちだよっ!!」シュッ


ザシュッ‼︎


シールドボーダー「グゴァアアア!?」バタッ‼︎



みく「よーし、最後はコレで…」スッ


『ファイナルベント』


みく「決めるよッ!!」

バイオグリーザ「キシャァァアアアア!!」
78 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/11/08(水) 20:28:25.98 ID:4cI9w1FF0

みく「うーん…いつ見ても可愛くないにゃあ……もっとみくにピッタリな、ネコチャンモンスターがよかったにゃ」

バイオグリーザ「!?」

みく「まぁいいにゃ、行くよっ!!」ピョンッ

バイオグリーザ「!!」シュッ‼︎

みく「……ッ!!」ブンッ

シールドボーダー「!?」


ガシッ‼︎


シールドボーダー「グ…ゴゴ……」

みく「ハァァアアアア!!」

みく(このまま下に……ッ!?)
79 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/11/08(水) 20:29:00.99 ID:4cI9w1FF0

ドゴォォォォォオオオオオ‼︎‼︎



みく「うぐっ!?」ドサッ

みく(な、何…!?みくごとモンスターが吹き飛ばされて…)





?「グォォオオオオオオオオ!!」





みく(アレは……)



みく「黒い……龍…?」
80 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/11/08(水) 20:29:35.15 ID:4cI9w1FF0

みく「くっ……」

みく(マズイにゃ……もうカードをかなり消費しちゃったし…)

みく(……それに…)チラッ



?「グオォォォ…」



みく(たぶんだけど……あのモンスター、かなり強いにゃ…)

みく(なんとかして逃げないと…!!)タタタッ…



みく「って……あれ?」ピタッ

みく(あそこにいるのって…)





みく「卯月チャン!!」
81 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/11/08(水) 20:30:16.25 ID:4cI9w1FF0

?「……」



みく「卯月チャンだよね?この前ちょっと見ただけだけど覚えてたにゃ!」

?「……」

みく「あの龍、卯月チャンのモンスターだったんだね!よかったぁ…一時はどうなることかと思ったにゃあ…」

?「……」

みく「あっ!でもさっきの卯月チャンの攻撃!!みくにも当たっちゃってたにゃ!」

?「……」

みく「もう……モンスターは確かに倒せたけど、ビックリしたんだからね!?」

?「……」

みく「……今日はどうして一人なの?凛ちゃんと未央ちゃんは?」

?「……」



みく「……卯月チャン…?」
82 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/11/08(水) 20:31:19.00 ID:4cI9w1FF0

?「……」スッ



『ソードベント』



みく「!?」

?「……!!」ブンッ

みく「なっ…!?」サッ

?「……」



みく「卯月チャン!?何を……!!」

?「……」ブンッ


ガキィィィィン‼︎


みく「ゔっ…!?」ガクッ

?「……!!」シュッ‼︎


ドガッ‼︎


みく「かはッ…!!」ドサッ

みく(強…い……)グクグッ

?「……」スッ


『ストライクベント』


みく「…ぁ……」


ドゴォォォォォオオオオオ‼︎‼︎




83 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/11/08(水) 20:32:01.89 ID:4cI9w1FF0

みく「う…ぅ……」

?「……」

みく「…なん、で……どうして…?」

?「……」スッ

みく「みくたち…一緒に、頑張ろうって……みんなで…トップアイドルに、なろう……って…」

?「……」カシャン



『よかったら、私たちと一緒に戦いませんか?』



みく「……信じて…たのに…」





『ファイナルベント』
84 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/11/08(水) 20:33:17.84 ID:4cI9w1FF0

そっか……みんな敵だったんだ…。



『それに…アイドル同士で戦う気もないから……』



凛チャンも…



『あたしも大賛成!!』



未央チャンも…

みんな心の中では笑ってたんだ…。



『もう……じゃあ明日作ってあげるから…』


『世話がやけるなぁ』


『はいはい…ふふっ』





…きっと李衣菜チャンでさえも。

信じてた人に裏切られるって、こんなにも辛いことなんだね。



みく(涙が、止まらないにゃ──)
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/09(木) 04:25:44.30 ID:pLiFSem4O
卯月ちゃんが龍騎、凛ちゃんがナイト、未央ちゃんがシザース、まゆちゃんが王蛇、智絵里ちゃんがライア、みくちゃんがベルデか...未央ちゃんがゾルダじゃない辺り察した
黒い卯月ちゃんは24話のS(mile)ING!のときのかな
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/09(木) 07:31:45.53 ID:eHSWBVXs0
リュウガはみくが勘違いしてただけで普通に他のアイドルっていう可能性もある
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/14(火) 01:37:01.22 ID:EcvQnxWgO
リュウガ=ちひろ
88 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/11/15(水) 19:39:56.41 ID:bzVU2Vo10

─事務所─


未央「たっだいま〜」ガチャ

卯月「戻りましたー……って、誰もいないみたいですね」

凛「そうだね」

未央「はぁ〜、久しぶりの撮影疲れたねぇ〜」グデー

卯月「あっ!私お茶淹れてきます!!」タタッ

凛「ありがとう卯月」

未央「さっすがしまむー!私の嫁になってくれ!!」

凛「何言ってるの…」

卯月「あはは…」



ガチャ…


李衣菜「よい……しょっと…」ドサッ
89 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/11/15(水) 19:40:33.90 ID:bzVU2Vo10

凛「李衣菜、おつかれ」

李衣菜「あっ、みんなお疲れ様!」

未央「おっつー…それ買い物袋?」

李衣菜「そうそう。昨日みくちゃんにハンバーグ作ってって頼まれたからさ」

卯月「なるほど!その材料を買ってきたんですね」

李衣菜「そうなんだけど……うーん、ここにもいないかぁ」

凛「どうしたの?」

李衣菜「それがさ〜、せっかくこうやって材料まで買ってきてあげたのに、みくちゃんがどこにもいないんだよね〜」

卯月「……え?」
90 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/11/15(水) 19:41:11.32 ID:bzVU2Vo10

凛「いないって…どういうこと?」

李衣菜「寮の部屋にいると思ったんだけどいなくてさ〜。だからここまで探しに来たんだけど…」

未央「…レッスン中、とか?」

李衣菜「今日はオフだって言ってたよ。電話しても出てくれないし……も〜どこで何してるんだろ」

卯月「……」

卯月(…そんな、まさか……でも…)

凛「……」

未央「……」

卯月(二人とも…)
91 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/11/15(水) 19:41:48.41 ID:bzVU2Vo10

凛「…ねぇ李衣菜」

李衣菜「ん?」

凛「それ…プロデューサーに言った方がいいと思う」

李衣菜「プロデューサーさんに?」

凛「……万が一ってこともあるし…」

李衣菜「万が一って……え?」

凛「……」

卯月「凛ちゃん…」

未央「そうだね…私もそう思う…」

李衣菜「ちょ、ちょっと待って!みんな何言って……」

卯月「……」



李衣菜「……智絵里ちゃんと同じ…ってこと…?」
92 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/11/15(水) 19:42:29.92 ID:bzVU2Vo10

卯月「……っ」

李衣菜「い、いやいやいや!そんなわけないって!!」

凛「……」

李衣菜「だって私、つい昨日まで一緒にいたんだよ!?」

未央「……」

李衣菜「それに…ホラ!!今日…ハンバーグ作ってあげる…って…」

卯月「……」

李衣菜「そんな…わけ…」

卯月「李衣菜ちゃん…」


まだそうだと決まったわけじゃない。

だから本当はこんな風に、李衣菜ちゃんをいたずらに不安にさせるようなことは言うべきじゃない、ということは分かってるんです。

でも、どうしてでしょうか。
93 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/11/15(水) 19:43:09.69 ID:bzVU2Vo10

李衣菜「…私、みくちゃん探してくる!!」ダッ

卯月「り、李衣菜ちゃん!!」

未央「リーナ待って!!」


ガチャッバタン‼︎


卯月「……」

未央「……」

凛「……」



分かってしまったんです。

みくちゃんは…もう……。


94 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/11/15(水) 19:44:13.59 ID:bzVU2Vo10

凛「……くっ!」ドンッ‼︎

卯月「…凛ちゃん…?」

凛「……まゆだよ…」

卯月「…え?」

凛「まゆだよ、みくを殺したのは」

未央「ちょ、ちょっとしぶりん…」

凛「それ以外に何かある?」

卯月「も、モンスターかもしれないですし……そもそも、私たちの早とちりかも──」



凛「そんなわけない!!」

卯月「っ!!」ビクッ


95 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/11/15(水) 19:45:24.07 ID:bzVU2Vo10

凛「……」

未央「しぶりん…」

卯月「……」

凛「…ごめん卯月」

卯月「い、いえ!大丈夫です…」

凛「……」

卯月「……」

未央「……え、えーっと…」

凛「…ちょっと頭冷やしてくる」スタスタ

未央「あっ…」


ガチャ…バタン…


卯月「……」

卯月(凛ちゃん…最近なんだか様子がおかしい…)

卯月(…まゆちゃんとの一件から、だよね…)

卯月「凛ちゃん…」
96 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/11/15(水) 19:46:13.78 ID:bzVU2Vo10

────────────────
──────────
─────


李衣菜「ハァ、ハァ、ハァ……」タタタッ

李衣菜「……いない…」キョロキョロ

李衣菜「…電話は……」ピピピッ

李衣菜「…出ない」


もう辺りは暗くなってきた。

あれからずっと、みくちゃんが行きそうな場所をひたすら探し回ってる。

だけど全く見つからない。


李衣菜「…もう!どこにいるのさ!!」タタタッ
97 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/11/15(水) 19:47:06.89 ID:bzVU2Vo10

『世話がやけるなぁ』

『ネコチャンってそういうものにゃ』



世話がやけるなんてもんじゃないよ…



李衣菜「ハァ、ハァ…」タタタッ



『久しぶりに李衣菜チャンの作ったハンバーグが食べたいにゃ!』



そうだよ…みくちゃんがそう言うから、ちゃんと準備したんだから…



李衣菜「ハァ…ハァ…」タタッ…



『ホント!?やったにゃ〜♪』



早く一緒に食べようよ…



李衣菜「ハァ……ハァ……」ガクッ



みくちゃん…





李衣菜「どこ行っちゃったのさ…」ポロポロ…
98 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/11/29(水) 20:19:27.81 ID:lDse9RZu0

─事務所─


杏「……」ピコピコ

杏「……」ピコピコ

杏「……」ピコ…

杏「……」ポイッ


杏「……」ゴロゴロ

杏「……」ゴロゴロ

杏「……」ゴロ…



杏「……はぁ」

杏(…そろそろかぁ)


ガチャッ‼︎



きらり「にゃっほーい☆杏ちゃん、いるぅ?」
99 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/11/29(水) 20:20:18.32 ID:lDse9RZu0

杏「いませーん」

きらり「そっかぁ……って、いなかったら返事はできないでしょーっ!」

杏「えー?」

きらり「もうっ、杏ちゃんったらぁ。ほら起きて!レッスンの時間だにぃ!」

杏「めんどくさーい」

きらり「そんなこと言って、いっつもレッスンの荷物の用意はちゃんとしてあるにぃ☆」

杏「…知らなーい」

きらり「うぇへへ☆よぉっし、レッツゴー!!」ヒョイッタタタッ

杏「やめろー!運ぶなー!!」ジタバタ
100 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/11/29(水) 20:20:46.86 ID:lDse9RZu0

杏「……」


こんなやりとりをしてると、周りからはこう見えるかもしれない。

いつも通りのなんてことない日常を過ごしてるだけだって。

でもそれは大きな間違い。

最近は事務所の空気は最悪だし、至る所に警備員がいてすごく過ごしづらいし。

だから、ゲームをしてても漫画を読んでてもゴロゴロしてても、全然楽しくない。



…でもこんなのは大した問題じゃない。

杏が一番イヤなのは…


杏「……」チラッ



きらり「……」



きらりが、最近ずーっと悲しそうな顔をしていること。
101 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/11/29(水) 20:21:58.25 ID:lDse9RZu0

────────────────
──────────
─────


杏「疲れた…死ぬ…」バタッ

きらり「あ、杏ちゃん!?大丈夫?」

杏「うー、なんか最近レッスンが前にも増して厳しくなってない?」

きらり「そうだにぃ。ライブが近いから、トレーナーさんも気合が入ってるんだと思うゆ?」

杏「いい迷惑だよホント」グデー

きらり「もうっ!そんなこと言っちゃダメでしょー!」

杏「きらりは元気だねー」

きらり「……」

杏「…きらり?」
102 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/11/29(水) 20:22:44.13 ID:lDse9RZu0

きらり「…うん!きらりはいっつも、ハッピハピで元気だゆ!!」

杏「…そっか」



きらり「……」

杏(…そう、この顔)

杏(ずっと一緒にいるんだもん。すぐに分かるよ)

杏(ホントは笑いたくなんてないのに無理して笑って…)

杏(悲しい気持ちを押し殺そうとしてるんだって)

杏(……)

杏(……はぁ)



杏「ねぇ、きらり最近──」
103 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/11/29(水) 20:23:17.68 ID:lDse9RZu0

きらり「にょわっ!?」ビクッ

杏「うぇえ!?な、なに?」

きらり「あ、えっと、なんでもないにぃ…」

杏「えー?もう、驚かさないでよねー」

きらり「ご、ゴメンね杏ちゃん…」ソワソワ

杏(なんでこんなにソワソワしてるんだろ)

杏「……でさー」



きらり「あっ!!きらり急用を思い出しちゃった!」
104 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/11/29(水) 20:24:02.47 ID:lDse9RZu0

杏「急用?」

きらり「う、うん!今すぐ行かないと!」

杏「今すぐ?」

きらり「今すぐ!」

杏「どこに?」

きらり「え、えーっとぉ…それはちょっと…」

杏「…ふーん」

きらり「ご、ゴメンねっ」

杏「まぁ言いたくないんなら無理には聞かないけどさ。ただ……」

きらり「……ただ?」



杏「…気をつけてね」

きらり「!!」
105 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/11/29(水) 20:25:04.60 ID:lDse9RZu0

きらり「…心配してくれるの?」

杏「そりゃまぁ…最近色々あるし…」



きらり「うぇへへへ!」

杏「!!」

きらり「杏ちゃんありがと!きらり、とーってもうれすぃ!!」ギュー

杏「うあー!!抱きつくなー!!」ジタバタ

きらり「えへへへっ☆」



杏(はー、やーっとちゃんと笑ったよ)
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/29(水) 21:21:19.18 ID:RCMHaCbyO
リュウガはきらりの可能性が?
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/29(水) 22:12:25.66 ID:/v4NwGku0
リュウガはライダーバトルに何を願ったのかな?
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/10(日) 23:20:41.11 ID:LQ51CMmy0
あんきらは、北岡とゴロちゃんやるかと思ってたけど、違うのか
109 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/12/11(月) 19:50:55.90 ID://wkLQJN0

────────────────
──────────
─────


きらり「……あっ」



テラバイター「グググ…」



きらり「いた…」

テラバイター「!!」バッ‼︎

きらり「……」スッ


『アドベント』


メタルゲラス「グォォオオオオオオオオ!!」ダダッ‼︎


ドスッ‼︎


テラバイター「ウグォ!?」ドサッ

きらり「……っ」
110 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/12/11(月) 19:52:02.35 ID://wkLQJN0

テラバイター「ウ、グ……」ググッ

メタルゲラス「グガァァアアアアア!!」ダダッ‼︎

テラバイター「ゥ……!?」


ドスッ‼︎


きらり「…ぁ……」

メタルゲラス「グググ…」

テラバイター「ヴァ…ウ……」ガクッ



きらり(やっぱり見てられないよ、こんなの…)
111 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/12/11(月) 19:52:51.10 ID://wkLQJN0

きらり「……」

メタルゲラス「!!」ダッ…



きらり「…待って!!」



メタルゲラス「……グ?」ピタッ

きらり「もう大丈夫だから…後はきらりに任せて…?」

メタルゲラス「……」

きらり「……」



メタルゲラス「……ウグ…」サッ

きらり「…ありがとう」
112 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/12/11(月) 19:53:42.29 ID://wkLQJN0

きらり「……」

テラバイター「……ク…ヴ…」

きらり「……ゴメンね…」スッ



『ストライクベント』



テラバイター「ゥ…グ!!」クルッタタタッ…

きらり「……ッ!!」ダダッブンッ‼︎



きらり(……ゴメンね…)





……グサッ‼︎
113 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/12/11(月) 19:54:14.98 ID://wkLQJN0

─数日後・事務所─


杏「ふぃー、今日のレッスンは軽めで助かったよー」

きらり「うん!だって明日に疲れを残しちゃったら大変だもんにぃ!」

杏「…なんかきらり、テンション高くない?」

きらり「もっちろん☆なんてったって、明日はきらりと杏ちゃんの二人でライブなんだよぉ?」

杏「そうだねー」



杏(なるほどねー…だから最近は元気だったのか)

杏(わかりやすいなぁ)
114 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/12/11(月) 19:54:58.63 ID://wkLQJN0

きらり「杏ちゃんも楽しみでしょぉ?」

杏「えーやだよー。二人だけでライブなんて、絶対疲れるじゃーん」

きらり「もーうっ!またそんなこと言って〜」ムゥ



杏「…まぁ、ちょっとだけ楽しみじゃないこともないけど」

きらり「うぇへへ☆杏ちゃん、素直じゃないにぃ!」ヒョイ

杏「うわー!やめろーおろせー!!」ジタバタ



杏(ま、きらりが元気になったならそれでいっか)
115 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/12/11(月) 19:55:36.21 ID://wkLQJN0

きらり「あっ!それでね、きらり、明日のライブでぜーったいにやりたいパフォーマンスがあるの!!

杏「パフォーマンス?」

きらり「うん!!杏ちゃんも、一緒にやってくれゆ?」

杏「はぁ…しょうがないなー。あんまり激しいのはやめてよね」

きらり「やったぁ☆杏ちゃんありがとっ!」

杏「はいはい。それで、どんなやつなの?」

きらり「えーっとね、まず最初の曲の──っ!!」



キィィィィィイイイイイン‼︎
116 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/12/11(月) 19:56:25.64 ID://wkLQJN0

きらり「……っ」



メタルゲラス『……グガ…』


きらり(…もう先延ばしにはできないよね…)

きらり(このままにして明日何か起きちゃったら、せっかくのライブが台無しになっちゃうし…)


きらり「……」

杏「……」

杏(またあの顔…)
117 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/12/11(月) 19:57:04.12 ID://wkLQJN0

杏「…どうかした?」

きらり「…ゴメンね杏ちゃん。きらり、また急用を思い出しちゃったにぃ」

杏「…またー?」

きらり「ゴメンね!パフォーマンスのことは、明日ライブが始まる前に言うねっ!」

杏「うん…」

きらり「……」

杏「……」
118 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/12/11(月) 19:57:46.96 ID://wkLQJN0

きらり「…それじゃ、行ってくるにぃ!」スタスタ

杏「……」



杏「…きらり!」

きらり「うん?」クルッ

杏「明日…」

きらり「……?」



杏「明日、絶対成功させるかんね」

きらり「……杏ちゃん…」

杏「……」プイッ



きらり「……うん!!」
119 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/12/13(水) 21:10:10.34 ID:W6NMq9HA0

─数十分後─


杏「はぁー…」ゴロゴロ

杏「誰も来なくてつまんなーい」

杏「……」ムクッ

杏(別に予定もないし、暗くなる前に帰ろっかなー)


ガチャ


杏「んー?」



まゆ「あら、杏ちゃん。お疲れ様です♪」

120 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/12/13(水) 21:10:37.12 ID:W6NMq9HA0

杏「おつかれー」

まゆ「うふふ、また一人でゴロゴロしてたんですかぁ?」

杏「まぁねー。さっきまではきらりと一緒だったけど」

まゆ「……へぇ、きらりちゃんと…」



まゆ「それで、きらりちゃんは今どこに?」

杏「さぁねぇ。急用があるって言って出てったよ」
121 : ◆zrXbcUossg [saga]:2017/12/13(水) 21:11:08.17 ID:W6NMq9HA0

まゆ「急用……」

杏「最近多いんだよねー。行き先聞いても言わないしさ」

まゆ「……」



まゆ「……」スタスタ

杏「あれ?どっか行くの?」

まゆ「えぇ…」





まゆ「ちょっと『急用』に」
122 : ◆zrXbcUossg [saga]:2018/01/11(木) 21:48:37.31 ID:rAr/IL1m0

─ミラーワールド─


きらり「……」



メタルゲラス「グォォオオオオ!!」ダダダッ‼︎

ゼノバイター「…ゥグッ!?」


ドガッ‼︎


ゼノバイター「ゥ……ア…」バタッ

きらり「……」



きらり(……悲しいな…)

きらり(こんなこと、ホントはしたくないのに…)

メタルゲラス「グガァァアアアア!!」ダダダッ‼︎



なんだかもう、慣れてしまっている自分がいることが


123 : ◆zrXbcUossg [saga]:2018/01/11(木) 21:49:16.83 ID:rAr/IL1m0

ゼノバイター「……ゥ…ッ!?」

きらり「…ゴメンね」



ドゴォォォォォオオオオオ‼︎



きらり「……」

きらり(…帰ろう)





まゆ「面白い戦い方をするんですねぇ」
124 : ◆zrXbcUossg [saga]:2018/01/11(木) 21:49:43.26 ID:rAr/IL1m0

きらり「うぇ!?」クルッ

まゆ「うふふ…」

きらり(モンスターじゃない…?じゃあ…)

きらり「そ、その声……まゆちゃん…?」

まゆ「はい♪まゆですよぉ」

きらり「まゆちゃん…」

きらり(初めて他の子に会えた…)

まゆ「どうかしましたか?」

きらり「う、ううん、なんでもない!きらり、今までずーっと一人で寂しかったから、まゆちゃんに会えてとっても嬉しいにぃ!!」

まゆ「…ふふっ、まゆも嬉しいです」
125 : ◆zrXbcUossg [saga]:2018/01/11(木) 21:50:19.85 ID:rAr/IL1m0

まゆ「それにしても…」

きらり「…?」

まゆ「きらりちゃんのモンスター、すごく強いんですねぇ」

きらり「…っ……まゆちゃん、見てたんだ…」

まゆ「えぇ。自分は全く手を出さずにモンスターを倒しちゃうなんて、なかなかできませんよ」

きらり「そう、なのかな…」

まゆ「だからまゆ……」スッ





まゆ「その子、欲しくなっちゃいました」カシャン

きらり「え…?」



『アドベント』
126 : ◆zrXbcUossg [saga]:2018/01/11(木) 21:51:13.14 ID:rAr/IL1m0

エビルダイバー「ブォォォオオオオ!!」

きらり「まゆ…ちゃん…?」

まゆ「このモンスター、智絵里ちゃんに貰ったんです」

きらり「智絵里ちゃん…?貰ったって…」

まゆ「だからきらりちゃんのモンスターも…」スッ


『スイングベント』



まゆ「貰っていきますね」スチャッ

きらり「!!」
127 : ◆zrXbcUossg [saga]:2018/01/11(木) 21:52:06.91 ID:rAr/IL1m0

きらり「何、言って…」

まゆ「さて…契約モンスターの強さを見たところ、なかなか一筋縄ではいかなそうですから…」スッ…

きらり「……」

まゆ「本気でいかせて…もらいますッ!!」ダダダッ!!

きらり「!!」


ガキィィイイイイン‼︎


きらり「……うっ!?」

まゆ「ハァッ!!」ブンッ‼︎

きらり「…ッ……」ガキンッ


ズザザッ…


きらり「ハァ…ハァ…」

きらり(……まゆちゃん…なんで…)



まゆ「うーん…見た目から察してはいましたけど、防御が堅いですねぇ…」

きらり「……」

まゆ「まぁ、じっくりいきましょうか」ダダッ



きらり(…きらりは、どうすれば……)

きらり(……杏ちゃん…)

128 : ◆zrXbcUossg [saga]:2018/01/20(土) 18:45:40.66 ID:hUu3pbWl0

─事務所─


杏「……」


ガチャッ


P「あれ、杏まだいたのか?」

杏「プロデューサー…うん、なーんか帰る気になんなくて」

P「明日はライブなんだし、早く帰ってゆっくりした方がいいぞ?」

杏「分かってるよー」

P「帰るときは言いなよ。送ってやるから」

杏「うん」

P「……ふぅ…」ドサッ

杏「……」
129 : ◆zrXbcUossg [saga]:2018/01/20(土) 18:46:09.25 ID:hUu3pbWl0

杏「…プロデューサー、なんか痩せた?」

杏(というより、やつれて見えるけど)

P「…そうか?とうとうダイエットが身を結んだかな」

杏「…元からダイエットが必要なほど太ってないでしょ」

P「ハハッ、そうかな」

杏「……」

P「……」



杏(きらりと、同じ顔してる)
130 : ◆zrXbcUossg [saga]:2018/01/20(土) 18:46:35.11 ID:hUu3pbWl0

P「なぁ杏」

杏「…なに?」

P「明日、楽しみか?」

杏「…まぁそれなりにね」

P「ふっ、そうか」

杏「……」

P「……」



P「…絶対成功させような」

杏「……」

P「……」

杏「うん」
131 : ◆zrXbcUossg [saga]:2018/01/20(土) 18:47:24.39 ID:hUu3pbWl0

─ミラーワールド─


まゆ「フッ!!」ブンッ

きらり「うっ…」ガキィン

まゆ「ハァァァアアアア!!」シュッ‼︎

きらり「うぐっ!?」ドサッ

まゆ「ハァ…ハァ…」

きらり「…くっ……」ググッ

まゆ(まだ立ちますか…本当にしぶといですねぇ…)

まゆ(……それにしても…)

まゆ「……きらりちゃん…」



まゆ「…どうして全く攻撃してこないんですか?」
132 : ◆zrXbcUossg [saga]:2018/01/20(土) 18:47:59.45 ID:hUu3pbWl0

きらり「……」

まゆ「どうせこのまま時間切れまで粘ろうっていう魂胆なんでしょうけど…」

まゆ「だとしてももう少し真面目に戦った方がいいと思いますよ?」

きらり「……」

まゆ「まぁ、まゆとしては楽だからいいんですけどねぇ」

きらり「…そんなの、できるわけないよ」

まゆ「……」

きらり「まゆちゃんは、きらりの大切なお友達だから…」



きらり「友達を傷つけるなんて、きらりにはできないにぃ」ニコッ
133 : ◆zrXbcUossg [saga]:2018/01/20(土) 18:48:40.35 ID:hUu3pbWl0

まゆ「……友達、ですか…」

きらり「うん…だからまゆちゃん──」

まゆ「じゃあ……友達なら…」





『ファイナルベント』


エビルダイバー「ブォォォオオオオ!!」





まゆ「私の夢のために、消えてくれますよね?」
134 : ◆zrXbcUossg [saga]:2018/01/20(土) 18:49:28.30 ID:hUu3pbWl0

きらり「……」

まゆ「いきますよ…」スタッ

エビルダイバー「ブォォォオオオオ!!」ビュォォオオ‼︎

まゆ「ハァァァアアアア!!」

きらり「…ッ──」


ドゴォォォォォオオオオオ‼︎



きらり「か…はっ……」ドサッ

きらり(…痛、い……息が…上手くできない…)

まゆ「……」

きらり「うぅ……」グググッ…
135 : ◆zrXbcUossg [saga]:2018/01/20(土) 18:50:09.98 ID:hUu3pbWl0

まゆ「…びっくりです。まさかアレすらも耐えるなんて」

きらり「ハァ…ハァ…ハァ…」

まゆ「もしきらりちゃんが本気で戦ってきていたら、まゆも危なかったかもしれませんねぇ」

きらり「ハァ……ハァ……」

まゆ「でも…」スッ





『ファイナルベント』


ベノスネーカー「シャァァアアアア!!」


まゆ「今度こそ終わりです」
136 : ◆zrXbcUossg [saga]:2018/01/20(土) 18:50:39.70 ID:hUu3pbWl0

きらり「ハァ……ハァ……」



『…気をつけてね』



きらり(杏…ちゃん…)



『…まぁ、ちょっとだけ楽しみじゃないこともないけど』



きらり(きらり、頑張ったんだけど…)



『明日、絶対成功させるかんね』



きらり(もう、ダメみたい)





きらり「ゴメンね──」
137 : ◆zrXbcUossg [saga]:2018/01/20(土) 18:51:33.37 ID:hUu3pbWl0

─翌日・ライブ会場楽屋─


P「……」プルルルルル

杏「……」

P「……ダメだ、やっぱり出ない…」ピッ

杏「……」

P「きらり…もうライブ開始まで時間がないのに…」

杏「……」

P「…杏」

杏「…なに?」

P「…きらりがいそうな場所、探してくる。何かあったら連絡してくれ」

杏「…分かった」

P「……」ガチャッ


バタン…


P「……」

P「……クソッ!!」バンッ‼︎
138 : ◆zrXbcUossg [saga]:2018/01/20(土) 18:52:19.88 ID:hUu3pbWl0

杏「……」

杏「…何してるのさ」

杏「…楽しみにしてたんじゃないのかよ」

杏「…やりたいパフォーマンスあるって言ってたじゃんか」

杏「…絶対成功させるって、約束したのに」

杏「……」



杏「……きらりのバカ…」
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/24(土) 00:03:53.21 ID:rVAmLIHY0
更新まだ?
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/24(土) 00:04:37.33 ID:rVAmLIHY0
ごめんsage忘れた
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/24(土) 06:58:09.02 ID:4EMZXMejO
まだたったの一ヶ月たった程度じゃん
今はここ落ちることないしもう一ヶ月くらいは待てよ
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/26(月) 23:41:00.95 ID:QILxAR4O0
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/26(月) 23:41:30.47 ID:QILxAR4O0
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/26(月) 23:42:00.24 ID:QILxAR4O0
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/26(月) 23:44:35.21 ID:QILxAR4O0
4
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/26(月) 23:45:34.73 ID:QILxAR4O0
147 : ◆zrXbcUossg [saga]:2018/03/13(火) 17:08:50.89 ID:/RnEBjVU0

─翌日・事務所─


凛「……」スタスタ

凛(…まだレッスンまで時間があるし、二人は来てないかな)

凛(……)


昨日のことは、もう事務所のアイドル全員が知ってる。

きらりと杏の二人でのライブ…でもそこにきらりは来なかった。

…十中八九、そういうことだろう。

結局ライブは中止になってしまった。

これで、うちの事務所から謎の失踪を遂げたアイドルは全部で三人。

表向きには、混乱を防ぐために、体調不良による短期活動停止…なんて言って誤魔化してはいるけど、そろそろマスコミなんかが嗅ぎつけてくるんじゃないかな。

とはいえ、誰も真実を知ることはない。

警察だって必死に動いてくれてはいるらしいし、事務所にはそこらじゅう警備員だらけ。

…でもそんなことしても、何の意味もない。
148 : ◆zrXbcUossg [saga]:2018/03/13(火) 17:09:40.17 ID:/RnEBjVU0

凛「……」ガチャッ

凛(…やっぱり二人はまだいな──ッ!!)



まゆ「あら、凛ちゃん。おはようございます」

凛「……」



まゆ「無視ですかぁ?まゆ、悲しいです…」

凛「…よくもそんなぬけぬけと…」ギリッ

まゆ「うふふ。凛ちゃん、アイドルがしちゃいけない顔してますよ?」

凛「…きらりもアンタがやったの?」

まゆ「そうですよぉ」

凛「……」
149 : ◆zrXbcUossg [saga]:2018/03/13(火) 17:10:17.18 ID:/RnEBjVU0

凛「…アンタも、他人事みたいに…」

まゆ「えぇ、他人ですから」

凛「…ほんっと最低」

まゆ「でも、きらりちゃんが翌日にライブを控えてたのは盲点でしたねぇ。まゆのせいで、ライブが中止になってしまって……きっと…」

凛「……」

まゆ「プロデューサーさんを悲しませてしまいましたよね…」

凛「……」ツカツカ

まゆ「せめて最期の思い出にライブをさせてあげて、それから殺せば──」


グイッ


凛「……ッ!!」グググッ

まゆ「…うふふ、またですかぁ?」
150 : ◆zrXbcUossg [saga]:2018/03/13(火) 17:11:04.72 ID:/RnEBjVU0

凛「アンタは…アンタだけは許せない!!」

まゆ「なら…」スッ

凛「!!」

凛(…カードデッキ…)

まゆ「やりますか?幸い今日はまゆ、時間があるので」

凛「……」

凛(…私は…)


『このカードデッキを手にしたときから、私たちはもう仲間なんかじゃないんです』

『敵同士、なんですよ』


凛(…戦わなければ、生き残れない)





凛「いいよ」

まゆ「…うふふ」



凛「アンタは、絶対に私が倒してやる」
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/13(火) 22:44:59.85 ID:KvTlal3UO
あいたたたた…
152 : ◆zrXbcUossg [saga]:2018/03/16(金) 18:47:00.16 ID:MzVA+6Bt0

─数分後─


ガチャッ


未央「おはようございまーす…って、誰もいない?」

卯月「みたいですね」

未央「レッスンあるし、しぶりんはいると思ったんだけどなー」キョロキョロ

卯月「あっ!見てください未央ちゃん」タタタッ

未央「ん?どしたの?」

卯月「ここに置いてあるの、凛ちゃんのバッグじゃないですか?」

未央「あ、ホントだ。なーんだ、やっぱりしぶりんもう来てたんだ」

卯月「……」

未央「どこ行ったんだろ、トイレかな?」

卯月「…かもしれないですね」

未央「じゃ、とりあえず座って待ってよっか!」ポスッ

卯月「……」



卯月(なんだか、嫌な予感がする…)
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