(プリキュア内クロスSS)いちか「キラキラ☆せいれいのせんぱい!?」

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1 : ◆stww/BS79E [sage saga]:2017/09/24(日) 18:59:47.22 ID:uCCSZ8D+0

キラキラプリキュアアラモード
ふたりはプリキュア スプラッシュ☆スター

上記2作のクロス作品です。

お話はプリアラの1話分を想定して書きますので、
試聴経験のある方は、脳内補完できる……といいなぁ。

そんな感じのSSです。


プリキュアアラモードのメイン登場人物

中学2年組

宇佐美いちか→キュアホイップに変身することに主役のピンク枠(お調子者なうさぎ)

有栖川ひまり→キュアカスタードに変身するあざと黄色枠(少し小心者なりす)

立神あおい→キュアジェラートに変身するロックボーカルな青枠(おてんばなライオン)

キラ星シエル→キュアパルフェに変身する妖精キラリンであり天才パティシエな追加枠(天才なペガサス)

高校2年組

琴爪ゆかり→キュアマカロンに変身する自由気ままで妖艶なお姉さんな紫枠(きまぐれなねこ)

剣城あきら→キュアショコラに変身する宝塚男役のような凛々しいお姉さん赤枠(実直ないぬ)


その他

ペコリン→妖精枠

長老→妖精の偉い人でなぜか幽霊っぽくすり抜ける




ノワール→スイーツに込められた力を黒く染めて世界を闇で覆うことを目論んでいるラスボス枠?

エリシオ→ノワールの部下でプリキュアの心の弱点などを狙ってくるタイプの参謀

??→本編でのお楽しみ


スプラッシュ☆スターの登場枠

注:本編終了後の世界観のため、学年設定を1つ上げて中学3年生とします。

日向咲→ソフトボール部の部長だったりする、ちょっとお気楽で元気印の子

美翔舞→お絵かきが好きで美術部に所属している大人しい感じの子

フラッピ、チョッピ、ムープ、フープ→妖精枠


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1506247186
2 : ◆stww/BS79E [sage saga]:2017/09/24(日) 19:01:40.70 ID:uCCSZ8D+0

オープニング前

☆いつもの

パッコーーーン!!

いちか「ぐえっ! 私、宇佐美いちか。スイーツ大好き中学2年生! スイーツにこめられたキラキラルの力で伝説のパティシエ、プリキュアやってまーす♪」


☆黒い空間

ノワール「おぉ、これはこれは……珍しい掘り出し物だ」

エリシオ「どうなさいましたか? ノワール様」

ノワール「古(いにしえ)の闇の戦士を見つけたのだよ」

エリシオ「いにしえの?」

ノワール「少し泳がせてみたいが、監視をつけておくべきか……」

エリシオ「ならば、このエリシオにお任せください」

ノワール「よかろう」

エリシオ「ちなみに、その戦士はどちらに?」

ノワール「あそこだ」

??「フン!フン!! 何故こんなにも体が鈍っている。これではまともに戦えんではないか! フン!フン!!」

エリシオ「……」


☆どっかの学校

少女1「ねぇねぇ、舞」

少女2「咲? どうしたの?」

少女1→咲「あのね、一緒に行ってみたい場所があるんだけど……」

少女2→舞「咲が行きたいばしょ?」

咲「こ、ここなんだけど……」

舞「キラキラパティスリー?」

咲「あのね、もうすぐみのりの誕生日でしょ? その……満に『パーティ用の食事はわたしが用意したい』って言われちゃってさ……」

舞「ケーキ……咲のお店でも作っているんじゃないの?」

咲「そうなんだけどさ、この前見ちゃったんだ」

舞「満と一緒に見ちゃった?」

咲「そのキラキラパティスリーの広告を大事にもってるみのりを……」

舞「だから、お食事は満さんで、咲がそのお店に行くことにしたの?」

咲「そういうこと。でも、そういうお店に一人で行くのって、ちょっと勇気が出なくって……その……」

舞「わかったわ。一緒に行きましょ!」

咲「ほんと!? やったー♪ 舞と一緒なら絶好調ナリー!」

舞「うふふ、もう咲ったら♪」

咲「じゃあ、今度の日曜日ね」

舞「うん。じゃあ、咲、一緒に帰りましょう」

咲「うん♪」

(手を繋いで帰る描写)


☆オープニング曲が流れる
(&1回目のフルタマン)
3 : ◆stww/BS79E [sage saga]:2017/09/24(日) 19:02:59.67 ID:uCCSZ8D+0

☆キラパティのキッチン

いちか「う〜ん……こっちからこう乗せて……」

シエル「ノンノン! 乗せ方が雑すぎるわ! もっと丁寧に」

いちか「丁寧に……ていねいに……あぁ」

シエル「今度はショコラをこぼしちゃったの?」

いちか「うぅ……」

シエル「もう一回ね!」

いちか「がんばりますぅ……」

☆キッチンの外

あきら「遅くなってごめん……ねぇ、あれは何をしているの?」

ゆかり「シエル師匠による盛り付け方の熱血指導……と言えばいいのかしら」

ひまり「さっきからいちかちゃんの元気がだんだん……」

あおい「なくなってきてるな」

あきら「え? じゃあ、シエルちゃんはいちかちゃんを弟子として認めたってこと?」

ゆかり「そうではないわね……きっと」

あきら「そうじゃない?」

あおい「な〜んか、シエルはいちかのことを教えてるってより、観察してる感じだよな」

ゆかり「そんな感じね」

ひまり「いちかちゃん……」

☆キッチンの中

いちか「ふぇぇ〜上手くいかないよぉ……」

シエル「う〜ん……なんでなのかしら……」

いちか「え?」

シエル「なんでもない。もう一度よ」

いちか「はぁーい」

シエル「(なんで……なんでいちかは……いつもたくさんのキラキラルを……もう一度確かめておきたいの)」

いちか「ししょうー」

シエル「ノン、シショーじゃないわ! シショーのお父様でしょ?」

いちか「お父さんが!?」

シエル「ジャパニーズカラテの立派なシショーじゃない!」

いちか「う〜ん……なんかしゃくぜんとしないなー……」

??『失礼する!!! 貴殿らがこの地を守る戦士プリキュアか!?』

いちか&シエル「え? なに!?」
4 : ◆stww/BS79E [sage saga]:2017/09/24(日) 19:03:51.65 ID:uCCSZ8D+0

☆キッチンの外

いちか「今の大きい声はなに!?」

あおい「あの黄色いおっさんが急に入ってきてさ」

いちか「黄色い?……え?」

??「ほほぉ、全員で6人か。相手にとって不足なし! まずは準備運動がてら……」

あきら「確認とかじゃなくて、容赦なく来る感じだね」

いちか「みんないくよ!」

6人「キュアラモード・デコレーション!」(変身バンクなしの変身)

キュアマカロン「お客様。お買いものではないのなら、お店の外に行きましょうか」

??「そうだな。ここでは狭すぎる。外で待とう」スタスタ……

キュアカスタード「で、出て行っちゃっいました……」

キュアマカロン「礼儀のある敵なのね」

キュアショコラ「マカロン、感心している場合じゃないよね」

キュアパルフェ「わたしたちも行きましょう」

キュアホイップ「うん!」


☆お店の外

??「いち、にー! いち、にー!」フンフン

キュアジェラート「じゅ、準備体操しているぞ?」

??「遅かったではないか、プリキュア。我が宿敵より幾分か様相も違う様子。断然戦いが楽しみだ」

キュアショコラ「みんな、気を付けて」

??「では行くぞ! プリキュア!!」


☆お店から少し離れた場所

咲「あれ? この辺りじゃなかったっけ?」

舞「う〜ん……そうね。チラシの地図だとこの辺りに……」

ドゴーーーーーン!!!!

咲「なになに!? なんの音!?」

舞「なにかが爆発したような……」

フラッピ「咲! 滅びの力を感じるラピ」

チョッピ「舞。まだそんなに強くないけど、確かに滅びの力チョピ」

舞「え? なんで滅びの力が?」

チョッピ「分からないチョピ……こわいチョピ」

フラッピ「咲! 急ぐラピ!」

咲「そうだね! 本当に滅びの力だったら危ないし、考える前に動こう!!」

舞「そ、そうね」
5 : ◆stww/BS79E [sage saga]:2017/09/24(日) 19:05:44.45 ID:uCCSZ8D+0

☆お店の前

(パルフェ以外は倒れている)

??「そんなものか! プリキュア!!!」

キュアホイップ「つ、強い……」

キュアマカロン「そ、想像以上ね……」

??「そんな甘ったるい攻撃では、わたしには効かんぞ!!」

キュアパルフェ「なら、これならどうかしら!」

キュアホイップ「パルフェ、待って!」

キュアパルフェ「キラキラキラリン!パルフェ・エトワール!」

??「ぬ!?」

キュアパルフェ「つかまえた!」

??「だから、甘いと言っておるのだ! うおーーーー!!」

(拘束されている体を回転させてキュアパルフェを吹き飛ばす)

キュアパルフェ「キャーーッ!!」

キュアホイップ「パルフェー!!」

ポフン(パルフェの変身が解ける)

キラリン「ち、力を使い果たしちゃったキラ……」

??「なんと軟弱な……貴殿らは努力してもあの者たちのようにはなれんだろう……ここで息の音を……」

咲「ちょーーーっと待ったーーーーー!!!」

??「この声は!?」

咲「って、なにこの状況!?」

舞「もしかして、あの子たちって……それに……」

咲&舞「キントレスキー!?」

??→キントレスキー「久しぶりだな」

咲「アンタほろんだんじゃないの?」

キントレスキー「そう思っていたのだが、鍛えていたら戻っていたのだ」

咲「どんだけなの……」

……
6 : ◆stww/BS79E [sage saga]:2017/09/24(日) 19:06:40.12 ID:uCCSZ8D+0

舞「妖精さん……大丈夫?」

キラリン「に、逃げないと危ないキラ……」

舞「大丈夫よ」

キラリン「キラ?」

咲「舞、いくよ!」

舞「ええ!」


咲&舞「デュアル・スピリチュアル・パワー!」

咲「花開け大地に!」

舞「羽ばたけ空に!」

咲→キュアブルーム「輝く金の花 キュアブルーム」

舞→キュアイーグレット「煌めく銀の翼 キュアイーグレット」

ブルーム&イーグレット「ふたりはプリキュア!」

キュアイーグレット「聖なる泉を汚す者よ!」

キュアブルーム「アコギな真似はお止めなさい!」


キュアホイップ「キュア……ブルーム?」

キラリン「キュア……イーグレット?」


キントレスキー「ふふふ、待っていたぞプリキュア! いざ尋常に勝負!!」

キュアブルーム「イーグレットはみんなを!」

キュアイーグレット「ブルーム、気を付けてね!」

キントレスキー「赤いの一人か! それでわたしを止められるとでも?」

キュアブルーム「止めてみせる! ハァ!」パシュン

キントレスキー「ぬお!? そ、そうか……まだまだ全力に遠いことを見抜いているのか……」

キュアブルーム「……」

キントレスキー「よかろう……少しの間、鍛え直すために出直そう」

シュンッ(キントレスキー離脱)


☆CMタイムの本日2回目のフルタマン
7 : ◆stww/BS79E [sage saga]:2017/09/24(日) 19:07:21.21 ID:uCCSZ8D+0

☆お店の中

いちか「さっきはありがとう! えっと……」

咲「咲、日向咲(ひゅうがさき)だよ」

舞「私は、美翔舞(みしょうまい)」

あおい「えっと……咲さんもプリキュアなのか?」

咲「そうだよ。あと「さん」とか付けなくていいよ」

ゆかり「他にもプリキュアは居たのね」

舞「他ってはるかちゃんやみらいちゃんたちのことかしら?」

ゆかり「ええ」

舞「そうね。実はもっとたくさんいるのよ」

あきら「もっと、たくさん?」

咲「そういえば、全員合わせたら何人になるんだろう?」

舞「えっと……あゆみさんやくるみさん、ひかりさんも入れたら……51人?」

あおい「ご、ごじゅういちぃ!?」

いちか「なんですとー!?」

ゆかり「私達が出会ったのは、その中の一部ってことなのね」

あきら「そう、みたいだね……」

咲「あと二人いるけど……その二人はもう戦う力を宿せないから……舞の計算通りかな」

舞「うん……」

ひまり「あ、あれ? シエルちゃんは?」

ビブリー「あっちの部屋で休んでるわよ」

いちか「ビブリー! ありがとう!」

ビブリー「あ、アンタは行っちゃダメ」

いちか「え? ……なんで……」

ビブリー「名指しでNGなんだから仕方ないでしょ」

舞「私なら、行ってもいいかしら?」

ビブリー「アンタが助けた見知らぬプリキュアってヤツね。アンタならいいんじゃない」

舞「咲、ちょっと行ってくるね」

咲「舞?」

舞「咲は、いちかちゃんとお話ししてみない?」

咲「……分かった。いちかちゃん、ちょっとお出かけしよう?」

いちか「え? は、はい……」

咲「さーさー! レッツゴー!」

ひまり「ふ、二人に置いていかれちゃいましたね」

ゆかり「それにしてもすごい二人ね」

ひまり「え?」

あきら「アイコンタクトだけでお互いのやることを理解していた感じだね。とてもじゃないけど、今のわたしたちじゃまだ真似できないチームワークかな」

あおい「あの見つめ合った時間だけでお互いのやることが分かったってのか?」

ゆかり「きっとね」
8 : ◆stww/BS79E [sage saga]:2017/09/24(日) 19:08:27.42 ID:uCCSZ8D+0

☆キントレスキーのトレーニングルーム

キントレスキー「フンッ! フンッ!」

エリシオ「なぜ、トドメを刺さなかったのです」

キントレスキー「フン! 貴殿はずっと私を監視している者だな? フン!」

エリシオ「気付いていたのですか」

キントレスキー「場数が違うのでな」

エリシオ「……」

キントレスキー「悪態をつくためだけに来たのではないのであろう? フゥ……フン!」

エリシオ「えぇ、あなたに力を差し上げようと思いまして」

キントレスキー「不要だ」

エリシオ「な!?」

キントレスキー「他人の力で行う勝負など、その時点でわたしの望む勝負ではない。帰りまたまえ」

エリシオ「……チッ」

キントレスキー「待っていろプリキュア! フン! 次こそ倒す! フンッ!!」
9 : ◆stww/BS79E [sage saga]:2017/09/24(日) 19:10:08.52 ID:uCCSZ8D+0

☆シエルが休憩してる場所

舞「失礼します」

シエル「あ、さっきの……」

舞「美翔舞って言うの、舞って呼んでね」

シエル「わたしは、キラ星シエル」

舞「シエルちゃんね。あれ? どっかで聞いたことがあるような……」

シエル「さっきはありがとう。強いのねアナタたち」

舞「そうでもないわ。 そういえばさっきは妖精だったような?」

ポフン

キラリン「キラリンっていうキラ。スイーツを作る修行のときに人間になれるようになったキラ」

舞「へぇ〜、すごいのね」

チョッピ「まるでミルクみたいチョピ」

舞「そうね」

ポフン

シエル「ミルク?」

舞「そういう子が居るの。妖精だけど人間に変身して、プリキュアのように変身して戦うことが出来る子なの」

シエル「トレビアン! わたし以外にも居るのね!」

舞「その子もいろいろ一人で出来ちゃう子だって、かれんちゃんが言ってたわ」

シエル「一人で……」

舞「一人で出来るっていうより、一人でやろうとしちゃう……っていうのも大きいのかも」

シエル「……」

舞「あの、さっき、いちかちゃんだけ来ちゃダメって言った理由、教えてもらってもいい?」

シエル「……ちょっと、今日……いちかにいじわるしちゃったの……」

舞「いじわる?」

シエル「……わたしたちの力の源になっているのはね、スイーツに込められたキラキラルっていう力なの」

舞「キラキラル?」

シエル「ウィ♪ それはね普通にお菓子を作るだけでも宿るけど、その量は人によって違うの」

舞「いちかちゃんは、たくさん作れるの?」

シエル「ウィ、普通に作るだけなら、たぶんわたしの方が多いと思うし、スイーツもまだまだ上手に作れるのはわたしだと思うでも……」

舞「……」

シエル「普通のお菓子なのに誰よりも多いキラキラルが詰まったお菓子を作ることもあるの……」

舞「その理由が知りたかったの?」

シエル「……なんとなく分かってはいるんだけど、もう一度……確かめたくなって……」

舞「……なんとなくわたしも分かる気がする」

10 : ◆stww/BS79E [sage saga]:2017/09/24(日) 19:11:03.83 ID:uCCSZ8D+0

シエル「え?」

舞「わたしね、絵を描くことが好きなの」

シエル「タブロー?」

舞「うん。みんなに見てもらうために本気で描くこともあるけど……」

シエル「……けど?」

舞「誰かのためだけに本気で描くこともあるの」

シエル「誰かのため……だけに……」

舞「その時って、相手の事、相手の笑顔を考えるから、もっと気持ちが籠ったりするの」

シエル「相手の笑顔……」

舞「そう。だからきっと、そういう気持ちになるのが得意な子なのかもしれないわね」

シエル「……相手の気持ち……」

舞「あと、謝るのが苦手なら、こうやって……」

ギュッ

舞「手を繋いでみるといいよ」

シエル「手を……?」

舞「えぇ、きっと気持ちが伝わるわ」

シエル「手を……」

ムープ「ムプー! ま、まい、なんか変な感じがしたムプ」

フープ「フープも感じたププ」

舞「え!? チョッピは!?」

チョッピ「チョッピも少し変な感じがしたチョピ」

舞「咲といちかちゃんが危ないかも!」

シエル「いちかが!?」

舞「咲といちかは外でお話ししているの」

チョッピ「咲と舞は一緒じゃないと変身できないチョピ」

舞「咲……」

シエル「分かった。わたしが舞を連れていくわ」

舞「え?」

シエル「わたしはキュアパルフェ、ペガサスの力で空を飛べるの! だったら間に合いそうでしょ?」

舞「……うん。おねがい!」

シエル「ウィ♪ あとでお話しのお礼にいちかと一緒にスイーツを作ってあげるわ♪」

舞「ありがとう」

シエル「ビブリー、このこと、みんなに伝えてちょうだい!」

ビブリー「まったく……なんであたしが……」

シエル「よろしく! キュアラモード・デコレーション!」
11 : ◆stww/BS79E [sage saga]:2017/09/24(日) 19:12:25.03 ID:uCCSZ8D+0

☆外の公園

咲「ごめんね。連れ出しちゃって」

いちか「い、いえ……」

咲「引っかかっているのは、助けられなかったこと……?」

いちか「え?」

咲「なんかね、さっきの子のお見舞いしたそうな感じがすこし暗かったから」

いちか「……実は、わたし、ちょっとシエルちゃんに怒られたばっかりで……」

咲「怒られた?」

いちか「うん。シエルちゃん。すっごくキレイなスイーツを作るんです。で、今日はシエルちゃんがそのやり方をわたしに教えてくれるって……」

咲「上手く出来なかった……って感じ?」

いちか「はい……」

咲「そっかぁ……わたしもそういうのダメだろうな〜」

いちか「え?」

咲「わたしの実家、パン屋さんなの」

いちか「パン屋さん?」

咲「そう。だからお手伝いでパンやケーキを作ったりするんだけど、不器用でミスしちゃうことがあるんだ……てへへ」

いちか「そうなんだ……」

咲「でも、ちゃんと教えてもらったことは覚えているし、次は頑張ろうって思う。いちかちゃんもそうでしょ?」

いちか「うん」

咲「なら、大丈夫だよ。あと、どうしてもそれを本人の前でやるのが緊張しちゃうのなら……」

いちか「しちゃうのなら?」

ギュッ

咲「こうやって手を握るの。わたしはね、舞とそうやって、ずっと頑張ってきたんだ〜」

いちか「手を握って……」

咲「そして、いつも絶好調ナリー! って言うんだ。元気に大きな声で♪」

いちか「手と……笑顔……うん!」

咲「お、元気になったね」

いちか「はい!」

咲「だったら……」

キントレスキー「だったら、私の相手をしてもらおうか!」

咲&いちか「キントレスキー!?」

キントレスキー「貴殿は二人揃わぬと戦えぬのは知っている。だから、準備体操にまずはそっちのウサギを狩ろう」

いちか「え? 咲さん?」

咲「アイツのいうとおり、私は舞と一緒じゃないと変身できないの! いちかちゃん、今は逃げよう!」

いちか「大丈夫です! 咲さんこそ、舞さんを迎えに行ってください」

咲「いちかちゃん!?」

いちか「さっき、咲さんにパワーをもらいましたし、わたしだって頑張れます!」

キントレスキー「ほぅ、少し顔つきが良くなったではないか。楽しみだ」

いちか「キュアラモード・デコレーション! ショートケーキ! 元気と笑顔を!レッツ・ラ・まぜまぜ! キュアホイップ! 出来上がり♪」

キントレスキー「では行くぞ!」

キュアホイップ「はぁああ!!!」

……
12 : ◆stww/BS79E [sage saga]:2017/09/24(日) 19:13:48.92 ID:uCCSZ8D+0

咲「ねぇ、フラッピ。舞がどこに居るか分かる? すぐお店の方に行く方がいい?」

フラッピ「大丈夫ラピ」

咲「え?」

フラッピ「もうすぐそこまで来てるラピ」

咲「すぐそこ?」

舞「さーーーきーーーーー!!」

咲「え? 舞の声?」

フラッピ「上ラピ!」

咲「上?」

舞「さきーーー!!!」

咲「まーーい!!」

キュアパルフェ「到着♪」

舞「咲、大丈夫だった?」

咲「うん。わたしは大丈夫だけど、そのせいでいちかちゃんが一人で……」

舞「パルフェ!」

キュアパルフェ「ウィ! ホイップのフォローはまかせて!」

咲「じゃあ、行くよ、舞!」

舞「うん!」
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