【ミリマス】七尾百合子「素敵な勘違い」

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

3 : ◆Xz5sQ/W/66 [saga]:2017/10/12(木) 01:50:29.63 ID:IHqxgeJQ0

「すみません、手紙を出した者ですが……」

「ああ、アナタが今回の依頼人? ……なんだか間抜けそうな顔」

けどこの子、見た目の割に口が悪いぞ。

彼女に招き入れられると、私の視線は誇りっぽい部屋の中央にデンと置かれた机へと吸い寄せられていた。
もっと正確に言うならば、机そのものではなくてその上に組み立てられたトランプタワー。

「めっ! ですよ、副部長。その口のきき方はお客さんに対して失礼です」

そしてそのトランプタワーを作っていた、噂の『ことわざ部』の部長……くせっ毛ショートの髪型に、キッチリ着こなしてる制服。
彼女の姿はまるでそう、生徒会委員のようにカッチリした――きゃっ!?

「あ痛っ!」

突然感じた衝撃に、目の前から掻き消えるトランプタワー……だけじゃない。
教室も、木製校舎の木の匂いも、放課後の日差しも私の前から消え去って……うん? でも部長とあの子は消えてない。

「あいたたたぁ……あれ?」

劇場の廊下に尻もちをついた私と同じ体勢で、「ちょっと百合子さんドコ見てるの!」なんてあの口の悪い子が怒ってる。
そんな彼女の隣には、私たち二人に手を差し伸べる瑞希さんがスラッと立っていて。

「お二人とも怪我はないですか? ……よそ見してると危ないぞ」

「瑞希さん、よそ見してたのは桃子じゃなくて――」

「ごめんなさい副部長さん! 私、また物語の中に飛んじゃってて」

「――百合子さんの方だけど……ってゆーか副部長ってなに? 桃子は桃子なんだけど」
27.01 KB Speed:0   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)